JP6499026B2 - プレキャスト・コンクリート部材の製造方法および構築方法 - Google Patents

プレキャスト・コンクリート部材の製造方法および構築方法 Download PDF

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Description

本発明は、プレキャスト・コンクリート部材の製造方法およびこの製造方法により製造されたプレキャスト・コンクリート部材を一体化する構築方法に関する。
コンクリート構造物を構成するプレキャスト・コンクリート(以下、「PCa」と呼ぶ。)部材を分割して製造し、プレストレスを導入して複数のPCa部材を一体化する工法は従来から知られている。
複数のPCa部材を一体化する工法には、例えば、次のようなものがある。
1.複数のPCa部材を互いの接合端面同士を対向させ特定の間隔(300-500mm程度)を空けて配置する。PCa部材の接合端面間の隙間部分に鉄筋およびシースを組み、そこにコンクリートを打設して鉄筋コンクリート構造の接合部を構築する。その後、各PCa部材および接合部を貫通するようにPC鋼材を配設し、緊張して、プレストレスを導入する。
2.複数のPCa部材を互いの接合端面同士を対向させ特定の間隔(20mm-40mm程度)を空けて配置する。各PCa部材の接合端面間の隙間部分にモルタルあるいはグラウトを流し込み、モルタルあるいはグラウトの硬化後、各PCa部材および接合部を貫通するようにPC鋼材を配設し、緊張して、プレストレスを導入する(例えば、特許文献1参照)。
3.各PCa部材を互いの接合端面同士を直接突き合わせた状態で、PC鋼材を配設し、緊張してプレストレスを導入する。
この方法によると、接合端面同士の密着度が不十分である場合、プレストレスを与えた際に接合端面に局部応力が発生し、ひび割れや欠け等が発生するおそれがある。この対策として、接合端面同士の密着度を高くするために、一方のPCa部材の接合端面をそのまま型枠に用いて、このPCa部材の接合端面と接合される接合端面を有するPCa部材を打設する「マッチキャスト工法」が利用されることがある(例えば、特許文献2、3参照)。
特開2001−123526号公報 特開平08−092965号公報 特開平08−151605号公報
しかしながら、マッチキャスト工法では、プレテンション用のPC鋼材がPCa部材同士の接合端面に対して直交する方向に配設された場合には、製造ラインのアバット間に張設されたプレテンション用のPC鋼材が、型枠として用いられるPCa部材の配置を妨害する。したがって、プレテンション用のPC鋼材がPCa部材同士の接合端面に対して直交する方向に配設された構造のマッチキャスト工法は現実的に困難であった。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、プレテンション用のPC鋼材がPCa部材同士の接合端面に対して直交する方向に配設された構造のPCa部材のマッチキャスト工法を可能とするとともに、製造工期の短縮およびコストダウンを図ることのできるPCa部材の製造方法および構築方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るPCa部材の製造方法は、
第1の接合端面を有する第1のコンクリート部材と、前記第1の接合端面に接合可能な第2の接合端面を有する第2のコンクリート部材を製造する方法であって、
前記第1のコンクリート部材にプレストレスを導入するための第1のPC鋼材および前記第2のコンクリート部材にプレストレスを導入するための第2のPC鋼材を各々用意し、
前記第1のPC鋼材を通す貫通孔を前記第2のコンクリート部材に形成するための第2の管体を前記第1のPC鋼材に配設するとともに、前記第2のPC鋼材を通す貫通孔を前記第1のコンクリート部材に形成するための第1の管体を前記第2のPC鋼材に配設し、
製作台の両端部のアバット間に前記第1のPC鋼材および前記第2のPC鋼材を各々張設して緊張し、
前記製作台上に前記第1の接合端面および前記第2の接合端面を各々表裏対向する2面を用いて形成するための境界型枠を含む型枠と鉄筋を各々組み立て、前記型枠内にコンクリートを打設して所定の強度が発現した後、前記第1のPC鋼材および前記第2のPC鋼材の緊張を解放して前記コンクリートにプレストレスを導入し、
前記型枠を外すとともに、不要な前記第1のPC鋼材および前記第2のPC鋼材を切断し除去して、前記第1のコンクリート部材および前記第2のコンクリート部材を製造する。
本発明に係るPCa部材の製造方法では、プレテンション用のPC鋼材がPCa部材同士の接合端面に対して直交する方向に配設された構造であってもマッチキャスト工法によるPCa部材の製造が可能になる。また、第1のPCa部材および第2のPCa部材を一回のコンクリート打設によって製造することができるので、各PCa部材を別々に製造する方法に比べ、製造工期を短縮でき、コストダウンを図ることができる。加えて、境界型枠の表裏面を使って第1のPCa部材および第2のPCa部材の互いの接合端面が成形されるので、接合端面同士の形状的な密着性に優れたPCa部材を製造することができる。
上記目的を達成するため、本発明の別の形態に係るPCa部材の構築方法は、
第1の接合端面を有する第1のコンクリート部材と、前記第1の接合端面に接合可能な第2の接合端面を有する第2のコンクリート部材を製造し、一体化する方法であって、
前記第1のコンクリート部材にプレストレスを導入するための第1のPC鋼材および前記第2のコンクリート部材にプレストレスを導入するための第2のPC鋼材を各々用意し、
前記第1のPC鋼材を通す貫通孔を前記第2のコンクリート部材に形成するための第2の管体を前記第1のPC鋼材に配設するとともに、前記第2のPC鋼材を通す貫通孔を前記第1のコンクリート部材に形成するための第1の管体を前記第2のPC鋼材に配設し、
製作台の両端部のアバット間に前記第1のPC鋼材および前記第2のPC鋼材を各々張設して緊張し、
前記製作台上に前記第1の接合端面および前記第2の接合端面を各々表裏対向する2面を用いて形成するための境界型枠を含む型枠と鉄筋を各々組み立て、前記型枠内にコンクリートを打設して所定の強度が発現した後、前記第1のPC鋼材および前記第2のPC鋼材の緊張を解放して前記コンクリートにプレストレスを導入し、
前記型枠を外すとともに、不要な前記第1のPC鋼材および前記第2のPC鋼材を切断し除去して、前記第1のコンクリート部材および前記第2のコンクリート部材を製造し、
前記第1のコンクリート部材の前記第1の接合端面と前記第2のコンクリート部材の前記第2の接合端面とを突き合わせ、突き合わせ方向にプレストレスを導入して前記第1のコンクリート部材と前記第2のコンクリート部材とを一体化する。
以上のように、本発明によれば、プレテンション用のPC鋼材がPCa部材同士の接合端面に対して直交する方向に配設された構造のPCa部材のマッチキャスト工法が可能になるとともに、製造工期の短縮およびコストダウンを図ることができる。
橋梁のPCaPC床版を示す斜視図である。 2つのPCa部材11、12の接合部分の構造を示す断面図である。 第1のPCa部材11の平面図及び道路幅員方向側の側面図である。 図3の第1のPCa部材11のA−A'断面図である。 第2のPCa部材12の平面図及び道路幅員方向側の側面図である。 図5の第2のPCa部材12のB−B'断面図である。 本実施形態のPCa部材の製造方法のステップA(第1のPC鋼材13および第2のPC鋼材14の張設、緊張)を説明するための平面図である。 本実施形態のPCa部材の製造方法のステップB(第1のPCa部材11および第2のPCa部材12の鉄筋および型枠41、42の組み立て)を説明するための平面図である。 本実施形態のPCa部材の製造方法のステップC(境界型枠43の配置)を説明するための平面図である。 本実施形態のPCa部材の製造方法のステップD(コンクリート51,52の打設)を説明するための平面図である。 本実施形態のPCa部材の製造方法のステップE(第1のPC鋼材13および第2のPC鋼材14の緊張の解放)を説明するための平面図である。 本実施形態のPCa部材の製造方法のステップF(脱枠、不要なPC鋼材の切断除去、各コンクリートの分離)を説明するための平面図である。 本実施形態のPCa部材の製造方法で用いられる第1の型枠41、第2の型枠42および境界型枠43の構成を示す斜視図である。 本実施形態のPCa部材の製造方法で用いられる第1の型枠41、第2の型枠42および境界型枠43の構成を示す断面図である。 本実施形態のPCa部材の構築方法を説明するための平面図である。 比較例の製造方法の課題を説明するための断面図である。 比較例の製造方法の別の課題を説明するための断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明のPCa部材の製造方法および構築方法に係る実施形態を説明する。
[1.PCa部材について]
図1は例えば高速道路などにおける橋梁のPCaPC床版を示す斜視図である。ここでPCaPC床版とは、PCa部材をプレストレス(PC)にて一体化した床版を表すものとする。
このPCaPC床版1は、道路幅員方向に、2つのPCa部材11、12を並べて敷設されてなる。道路幅員方向に並べて敷設された2つのPCa部材11、12は、道路幅員方向にプレストレスを導入することによって、互いの接合端面111、121同士が圧接された状態で一体化される。2つのPCa部材11、12のうち、床版1の施工の際に道路橋2の桁3の上に先に敷設されるPCa部材11を「第1のPCa部材11」、後から敷設されるPCa部材12を「第2のPCa部材12」と説明の便宜上呼ぶこととする。
図2は2つのPCa部材11、12の接合部分の構造を示す断面図である。
第1のPCa部材11および第2のPCa部材12は各々、PC鋼材13、14を用いて道路幅員方向にプレテンション方式によるプレストレスが導入されたプレテンションPCa部材である。
また、第1のPCa部材11および第2のPCa部材12にはポストテンション用のPC鋼材15が挿通されるシース16、17が埋設されている。本例では、第1のPCa部材11および第2のPCa部材12の各シース16、17内に挿通されたポストテンション用のPC鋼材15を道路幅員方向に緊張することによって導入されたプレストレスによって、第1のPCa部材11の接合端面111と第2のPCa部材12の接合端面121が圧接状態となって、第1のPCa部材11と第2のPCa部材12とが一体化される。すなわち、本例のPCa部材11、12は、プレテンション用のPC鋼材13、14がPCa部材11、12同士の接合端面111、121に対して直交する方向に配設されたものを想定している。
第1のPCa部材11と第2のPCa部材12の接合端面111、121間の微小な隙間は、例えばエポキシ樹脂接着剤などの充填材によって埋められる。
シース16、17内のポストテンション用のPC鋼材15の表面との隙間にはグラウトが充填される。
次に、第1のPCa部材11および第2のPCa部材12のさらに詳細な構成について説明する。
(第1のPCa部材11)
図3は第1のPCa部材11の平面図及び道路幅員方向側の側面図である。図4は図3の第1のPCa部材11における第1のPCa部材11のA−A'断面図である。
第1のPCa部材11は、複数例えば12本の第1のPC鋼材13によってプレテンションが導入されたものである。また、第1のPCa部材11には、ポストテンション用のPC鋼材15を挿通するための複数例えば4本のシース16が埋設されていると共に、後述する複数例えば12本の第1の管体21が埋設されている。
第1の管体21は、アバット31、31間に張設される第2のPC鋼材14が通る貫通孔を第1のPCa部材11に形成するためのものである。
第1の管体21内(貫通孔内)には最終的にグラウトなどの充填材が充填される。
第1のPCa部材11において、第1のPC鋼材13、シース16、および第1の管体21は互いに平行に配設されている。
(第2のPCa部材12)
図5は第2のPCa部材12の平面図及び道路幅員方向側の側面図である。図6は図5の第2のPCa部材12におけるB−B'断面図である。
第2のPCa部材12は、複数例えば12本の第2のPC鋼材14によってプレテンションが導入されたものである。また、第2のPCa部材12には、ポストテンション用のPC鋼材15を挿通するための複数例えば4本のシース17が埋設されていると共に、後述する複数例えば12本の第2の管体22が埋設されている。
第2の管体22は、アバット31、31間に張設される第1のPC鋼材13が通る貫通孔を第2のPCa部材12に形成するためのものである。
第2の管体22内(貫通孔内)には最終的にグラウトなどの充填材が充填される。
第2のPCa部材12において、第2のPC鋼材14、シース17および第2の管体22は互いに平行に配設されている。
[2.PCa部材の製造方法]
図7Aから図7Fは、上記の第1のPCa部材11および第2のPCa部材12の製造方法を説明するための平面図である。
なお、図7Aから図Fにおいて、PC鋼材の本数や位置など、PCa部材の製造方法の説明上不要な事項は簡略化して示されている。また、ポストテンション用のPC鋼材15を通すためのシース16、17は省略されている。
(ステップA)
まず、図7Aに示すように、製作台30の両端部に設置されたアバット31、31間に第1のPC鋼材13および第2のPC鋼材14を張設する。なお、第1のPC鋼材13および第2のPC鋼材14を張設する前に、第2のPC鋼材14に第1の管体21を外嵌しておくともに、第1のPC鋼材13に第2の管体22を外嵌させておく。その後、アバット31、31間に張設された第1のPC鋼材13および第2のPC鋼材14を同時に緊張する。
(ステップB)
次に、図7Bに示すように、製作台30の上に第1のPCa部材11のための鉄筋(図示せず)と第1の型枠41を各々組み立てるとともに、第2のPCa部材12のための鉄筋(図示せず)と第2の型枠42を各々組み立てる。この際、第1のPC鋼材13に外嵌させていた第1の管体21を第1の型枠41内に位置決めし、第2のPC鋼材14に外嵌させていた第2の管体22を第2の型枠42内に位置決めする。さらにはポストテンション用のPC鋼材15を通すためのシース(図示せず)を第1の型枠41および第2の型枠42に配設する。
(ステップC)
次に、図7Cに示すように、第1のPCa部材11および第2のPCa部材12の互いの接合端面111、121を形成するための境界型枠43を第1の型枠41と第2の型枠42との間に配置する。
図8は第1の型枠41、第2の型枠42および境界型枠43の構成を示す斜視図(コンクリート打設前)、図9は型枠41、第2の型枠42および境界型枠43の構成を示す断面図(コンクリート打設後)である。
これらの図に示すように、第1の型枠41は、第1のPCa部材11の第1の接合端面111を形成するための面を除いて構成され、第2の型枠42も同様に第2のPCa部材12の第2の接合端面121を形成するための面を除いて構成される。第1の型枠41および第2の型枠42は境界型枠43の厚さ分、PC鋼材13、14の配設方向において互いに離間して配置される。
境界型枠43は、第1の型枠41と第2の型枠42との間に配置される。境界型枠43は、第1のPCa部材11の第1の接合端面111を形成するための第1の面431と、第2のPCa部材12の第2の接合端面121を形成するための第2の面432を表裏対向して備えた均一な厚さの鋼製プレートなどで構成される。また、境界型枠43には、アバット31、31間に張設された第1のPC鋼材13および第2のPC鋼材14を通すための複数の穴433が設けられている。
なお、本例では製作台30上で一組のPCa部材11、12を製造する例を示しているが、部材寸法、製作台の長さに応じて、複数組のPC部材を同時に製造することが可能であり、その場合には製造効率が飛躍的に向上する。
(ステップD、E)
次に、図7Dに示すように、型枠内にコンクリート51、52を打ち込み、養生期間を経てコンクリート51、52の所定の強度が発現した後、図7Eに示すように、第1のPC鋼材13および第2のPC鋼材14の緊張を解放して、各コンクリート51、52にプレストレスを各々導入する。
この際、第1のPCa部材11のコンクリート51において第2のPC鋼材14は第1の管体21内に遊嵌され、第2のPCa部材12のコンクリート52において第1のPC鋼材13は第2の管体22内に遊嵌されているので、第1のPCa部材11のコンクリート51には第1のPC鋼材13によってプレストレスが導入され、第2のPCa部材12のコンクリート52には第2のPC鋼材14によってプレストレスが導入される。
(ステップF)
次に、図7Fに示すように、第1の型枠41および第2の形枠42および境界型枠43を外すとともに、不要な第1のPC鋼材13および第2のPC鋼材14を切断して除去し、第1のPCa部材11のコンクリート51と第2のPCa部材12のコンクリート52を分離する。そして、分離された各々のコンクリート51、52において、不要な第1のPC鋼材13および第2のPC鋼材14が除去された第1の管体21および第2の管体22内にグラウトが充填される。
以上のようにして、第1のPCa部材11および第2のPCa部材12が製造される。
なお、第1のPCa部材11および第2のPCa部材12は、厚さが180-300mm程度、幅員長が10m程度、橋軸方向の長さが2m程度のものであってよい。プレテンション用の第1のPC鋼材13、14には例えばSWPR7BL1S12.7mmやSWPR7BL1S15.2mm、ポストテンション用のPC鋼材15には例えばSWPR19L1S21.8mmやSWPR19L1S28.6mmのPC鋼より線などが使用される。
また、第1のPCa部材11および第2のPCa部材12の互いの接合端面111、121には、橋軸方向および垂直方向での相互の位置合わせのために、接合端面から突設された複数の位置決めピンと、これらの位置決めピンが個々に挿入される位置決め穴が設けられていてもよい。
[3.PCa部材の構築方法]
上記のように作製された第1のPCa部材11および第2のPCa部材12は現場に搬入され、次のようにして道路橋2の桁3(図1)の上に道路幅員方向に並べて敷設される。
まず、第1のPCa部材11を道路橋2の桁3の上に配置する。
次に、第1のPCa部材11の第1の接合端面111にエポキシ樹脂接着剤などの充填材を塗布した後、この第1のPCa部材11の第1の接合端面111に第2の接合端面121を突き合わせるようにして第2のPCa部材12を道路橋2の桁3の上に配置する。
次に、図10に示すように、第1のPCa部材11と第2のPCa部材12のシース16、17内にポストテンション用のPC鋼材15を連通させて配設し、ジャッキにより緊張してプレストレスを導入する。これにより、第1のPCa部材11と第2のPCa部材12が互いの接合端面111、121同士が圧接された状態で一体化される。最後に、シース16、17内にグラウトが充填される。
[4.本実施形態の効果について]
以上説明したように本実施形態のPCa部材の製造方法および構築方法によれば、プレテンション用の第1のPC鋼材13、14がPCa部材11、12同士の接合端面111、121に対して直交する方向に配設された構造であってもマッチキャスト工法によるPCa部材の製造が可能になる。また、1つの製作台30において第1のPCa部材11および第2のPCa部材12を複数組製造することができる。
また、第1のPCa部材11および第2のPCa部材12を一回のコンクリート打設によって製造することができるので、各PCa部材を別々に製造する方法に比べ、製造工期を短縮でき、コストダウンを図ることができる。
境界型枠43の表裏面を使って第1のPCa部材11および第2のPCa部材12の互いの接合端面が成形されるので、接合端面同士の形状的な密着性に優れた第1のPCa部材11および第2のPCa部材12を製造することができる。
第1のPCa部材11および第2のPCa部材12を別々の工程で製造する方法の場合、各々の製造工程での温度・湿度などの施工環境条件の違いなどに起因して各々のコンクリートに発生するひずみ応力やねじり応力に違いによって、互いの接合端面間にずれや傾きが発生する可能性がある。互いの接合端面間にずれや傾きがあると、各々の接合端面同士を突き合わせた方向にポストテンションを導入して第1のPCa部材11と第2のPCa部材12を良好に一体化することが困難になる。本実施形態では、一回のコンクリート打設によって第1のPCa部材11および第2のPCa部材12を製造することによって、施工環境条件の違いによる上記の不具合を解消することができる。
さらに、本実施形態のPCa部材の製造方法では、第1のPCa部材11のコンクリートおよび第2のPCa部材12のコンクリートに同時にプレストレスを導入することによって、次のような効果を生む。効果を説明するための比較例として、次のような製造方法を挙げる。
1.第2のPCa部材(「第2のPCa部材12」に相当する。)にプレストレスを導入するための第2のPC鋼材(「第2のPC鋼材14」に相当する。)を通す貫通孔を形成するための管体(「第1の管体21」に相当する。)を埋設した第1のPCa部材(「第1のPCa部材11」に相当する。)を製造する。
2.製作台の上に載置された第1のPCa部材の管体内を通して、第2のPC鋼材を張設して緊張する。
3.第1のPCa部材の第1の接合端面(「第1の接合端面111」に相当する。)を型枠面の一部とするように第2のPCa部材のための型枠および鉄筋を組み立て、コンクリートを打設し、コンクリートが硬化した後、第2のPC鋼材の緊張を解放し、型枠を外すとともに不要な第2のPC鋼材を切断し除去して、第2のPCa部材を製造する。
上記の製造方法では、例えば、図11に示すように、先行して製造されたPCa部材11Aのコンクリートにプレストレスによって反りが発生した場合、PCa部材11Aのコンクリートに埋設された管体21Aもコンクリートの反りに倣って湾曲する。このため管体21A内にPC鋼材14Aを配設することが困難になる。あるいは、図12に示すように、管体21A内にPC鋼材14Aを配設することができたとしても、PC鋼材14Aの緊張時にPCa部材11Aのコンクリートに有害な外力P1、P2、P3が加わり、コンクリートの破損等が起きるおそれがある。
本実施形態のPCa部材の製造方法では、第1のPCa部材11のコンクリートおよび第2のPCa部材12のコンクリートに同時にプレストレスを導入することによって、上記の問題を解消することができる。
以上、橋梁に敷設されるPCaPC床版1を構成するPCa部材の製造方法および構築方法について述べたが、建築物のPCaPC床版を構成するPCa部材の製造方法および構築方法としても本発明を応用することができる。
1…PCaPC床版
11…第1のPCa部材
12…第2のPCa部材
13…第1のPC鋼材
14…第2のPC鋼材
15…ポストテンション用のPC鋼材
16、17…シース
21…第1の管体
22…第2の管体
30…製作台
31…アバット
41…第1の型枠
42…第2の型枠
43…境界型枠
51…第1のPCa部材のコンクリート
52…第2のPCa部材のコンクリート
111…第1の接合端面
121…第2の接合端面

Claims (2)

  1. 第1の接合端面を有する第1のコンクリート部材と、前記第1の接合端面に接合可能な第2の接合端面を有する第2のコンクリート部材を製造する方法であって、
    前記第1のコンクリート部材にプレストレスを導入するための第1のPC鋼材および前記第2のコンクリート部材にプレストレスを導入するための第2のPC鋼材を各々用意し、
    前記第1のPC鋼材を通す貫通孔を前記第2のコンクリート部材に形成するための第2の管体を前記第1のPC鋼材に配設するとともに、前記第2のPC鋼材を通す貫通孔を前記第1のコンクリート部材に形成するための第1の管体を前記第2のPC鋼材に配設し、
    製作台の両端部のアバット間に前記第1のPC鋼材および前記第2のPC鋼材を各々張設して緊張し、
    前記製作台上に前記第1の接合端面および前記第2の接合端面を各々表裏対向する2面を用いて形成するための境界型枠を含む型枠と鉄筋を各々組み立て、前記型枠内にコンクリートを打設して所定の強度が発現した後、前記第1のPC鋼材および前記第2のPC鋼材の緊張を解放して前記コンクリートにプレストレスを導入し、
    前記型枠を外すとともに、不要な前記第1のPC鋼材および前記第2のPC鋼材を切断し除去して、前記第1のコンクリート部材および前記第2のコンクリート部材を製造する
    プレキャスト・コンクリート部材の製造方法。
  2. 第1の接合端面を有する第1のコンクリート部材と、前記第1の接合端面に接合可能な第2の接合端面を有する第2のコンクリート部材を製造し、一体化する方法であって、
    前記第1のコンクリート部材にプレストレスを導入するための第1のPC鋼材および前記第2のコンクリート部材にプレストレスを導入するための第2のPC鋼材を各々用意し、
    前記第1のPC鋼材を通す貫通孔を前記第2のコンクリート部材に形成するための第2の管体を前記第1のPC鋼材に配設するとともに、前記第2のPC鋼材を通す貫通孔を前記第1のコンクリート部材に形成するための第1の管体を前記第2のPC鋼材に配設し、
    製作台の両端部のアバット間に前記第1のPC鋼材および前記第2のPC鋼材を各々張設して緊張し、
    前記製作台上に前記第1の接合端面および前記第2の接合端面を各々表裏対向する2面を用いて形成するための境界型枠を含む型枠と鉄筋を各々組み立て、前記型枠内にコンクリートを打設して所定の強度が発現した後、前記第1のPC鋼材および前記第2のPC鋼材の緊張を解放して前記コンクリートにプレストレスを導入し、
    前記型枠を外すとともに、不要な前記第1のPC鋼材および前記第2のPC鋼材を切断し除去して、前記第1のコンクリート部材および前記第2のコンクリート部材を製造し、
    前記第1のコンクリート部材の前記第1の接合端面と前記第2のコンクリート部材の前記第2の接合端面とを突き合わせ、突き合わせ方向にプレストレスを導入して前記第1のコンクリート部材と前記第2のコンクリート部材とを一体化する
    プレキャスト・コンクリート部材の構築方法。
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