JP6958981B2 - エレベータシステム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、利用者の携帯端末を利用して呼び登録を行うエレベータシステムに関する。
一般に、建物の各階の乗場には、乗場呼びを登録するための乗場呼びボタンが設置されている。エレベータの利用者が乗場呼びボタンを操作すると、乗りかごが乗場呼びの登録階に応答する。利用者が乗りかごに乗り込み、かご操作盤の行先階ボタンを操作すると、行先階が登録され、乗りかごがその行先階に移動する。
ここで、近年、利用者が持つ携帯端末を利用して呼び登録を行うエレベータシステムが考えられている。これは、携帯端末に予め呼び登録のためのアプリケーションソフトをインストールしておき、利用者が任意の階の乗場に来たときに、「ビーコン」と呼ばれる無線信号装置から発信される無線電波を用いて当該アプリケーションソフトを起動して乗りかごを呼び、その乗りかごに利用者の行先階を登録するものである。
特許第6321124号公報
しかしながら、上述したシステムでは、例えば別の階に設置されたビーコンに携帯端末が無線接続して乗場呼びを誤登録してしまうなど、無線電波による誤登録の問題が発生しやすい。このような誤登録があると、乗りかごが無駄に応答してしまうため、運行効率の低下を招く。また、利用者は別の階に乗場呼びが誤登録されていることを知らずに、乗場で待機してしまう可能性がある。
本発明が解決しようとする課題は、利用者の端末装置を用いた呼び登録において、無線電波による誤登録を防止して正確に呼び登録を行うことができるエレベータシステムを提供することである。
一実施形態に係るエレベータシステムは、乗りかごの運転を制御するエレベータ制御装置と、各階の乗場に設置され、上記携帯端末に予めインストールされた呼び登録用のアプリケーションソフトを起動する複数の第1の無線信号装置と、上記乗りかご内に設置され、上記乗りかごの位置に応じて現在階と行先方向を含む運転情報を発信する第2の無線信号装置とを備える。上記携帯端末は、利用者の乗車階と行先階を含む乗車情報を記憶した記憶手段と、無線信号の電波強度を測定する電波強度測定手段と、上記アプリケーションソフトの起動により乗場呼び登録モードが設定されたとき、上記各第1の無線信号装置の中で最も電波強度の高い第1の無線信号装置を接続対象として選択し、上記乗車情報に基づいて乗場呼びの登録処理を行い、上記乗場呼び登録モードに続いて行先階登録モードが設定されたとき、上記第2の無線信号装置から発信される上記運転情報と上記記憶手段に記憶された上記乗車情報とを比較し、上記運転情報と上記乗車情報とが一致した場合に、上記第2の無線信号装置に接続し、上記乗車情報に基づいて行先階の登録処理を行う制御手段とを具備する。
図1は第1の実施形態に係るエレベータシステムの構成を示す図である。 図2は上記エレベータシステムに備えられたエレベータ制御装置の構成を示すブロック図である。 図3は上記エレベータシステムに備えられた無線信号装置の構成を示すブロック図である。 図4は上記エレベータシステムで用いられる携帯端末の外観構成の一例を示す図である。 図5は上記携帯端末の機能構成を示すブロック図である。 図6は上記携帯端末に設けられた物件乗車テーブルの一例を示す図である。 図7は第1の実施形態における乗場呼びが誤登録される状況を説明するための図である。 図8は第1の実施形態における乗場呼びの誤登録防止対策を説明するための図である。 図9は第1の実施形態における乗場呼び登録時の動作を示すフローチャートである。 図10は第1の実施形態における行先階が誤登録される状況を説明するための図である。 図11は第1の実施形態における行先階の誤登録防止対策を説明するための図である。 図12は第1の実施形態におけるアプリ設定された利用者の乗車情報とかご内ビーコンから発信される運転情報とを比較して示す図である。 図13は第1の実施形態におけるエレベータシステムの行先階登録時の動作を示すフローチャートである。 図14は第2の実施形態における行先階が誤登録される状況を説明するための図である。 図15は第2の実施形態における乗りかごの戸開閉と呼び登録との関係を示す図である。 図16は第2の実施形態における行先階の誤登録防止対策を説明するための図である。 図17は第2の実施形態におけるアプリ設定された利用者の乗車情報とかご内ビーコンから発信される運転情報とを比較して示す図である。 図18は第2の実施形態におけるエレベータシステムの行先階登録時の動作を示すフローチャートである。 図19は第3の実施形態における行先階が誤登録される状況を説明するための図である。 図20は第3の実施形態における行先階の誤登録防止対策を説明するための図である。 図21は第3の実施形態におけるかご内ビーコンの電波強度の変化を説明するための図である。 図22は第3の実施形態におけるエレベータシステムの行先階登録時の動作を示すフローチャートである。 図23は第4の実施形態における乗場呼びが誤登録される状況と防止対策を説明するための図である。 図24は第4の実施形態におけるエレベータシステムの乗場呼び登録時の動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は、当然に開示の範囲に含まれる。説明をより明確にするため、図面において、各部分のサイズ、形状等を実際の実施態様に対して変更して模式的に表す場合もある。複数の図面において、対応する要素には同じ参照数字を付して、詳細な説明を省略する場合もある。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るエレベータシステムの構成を示す図である。
例えばオフィスビルなどの建物にエレベータ11が設置されている。エレベータ11は、乗りかご12とエレベータ制御装置13を備える。乗りかご12は、昇降路10(図7参照)内に立設された一対のガイドレールに昇降自在に支持されており、乗場呼びまたはかご呼びに応答して各階を移動する。
「乗場呼び」とは、各階の乗場で登録される呼びの信号のことであり、登録階と行先方向の情報を含む。「かご呼び」とは、かご室内で登録される呼びの信号のことであり、行先階の情報を含む。後述するように、本システムでは、利用者の携帯端末25を利用して乗場呼びとかご呼びを登録可能であり、乗場やかご室内でのボタン操作(乗場ボタン23や行先階ボタン17の操作)は不要となる。なお、「かご呼びの登録」のことを「行先階の登録」とも言う。
乗りかご12の出入口にはかごドア14が開閉自在に取り付けられており、そのかごドア14の近傍にはかご操作盤15が設けられている。かご操作盤15には、乗りかご12の現在位置や運転方向などを表示するための表示器16の他、建物の各階に対応した行先階ボタン17、戸開ボタン18a、戸閉ボタン18bなどを含む各種操作ボタンが配設されている。
エレベータ制御装置13は、「制御盤」とも呼ばれ、建物内の最上部に設けられた図示せぬ機械室あるいは昇降路10(図7参照)内の上部に設置され、乗りかご12の運転制御を含むエレベータ全体の制御を行う。
一方、各階の乗場20において、乗りかご12の到着口に乗場ドア21が開閉自在に取り付けられており、その乗場ドア21の近傍には乗場操作盤22が設けられている。乗場ドア21は、乗りかご12が到着したときに、かごドア14と共に開閉動作する。駆動源(ドアモータ)はかごドア14側にあり、乗場ドア21は、かごドア14に係合して開閉動作する。乗場操作盤22には、乗りかご12を乗場20に応答させるための乗場ボタン23が設けられている。乗場ボタン23は、利用者の行先方向を指定するための上方向ボタンと下方向ボタンからなる(最下階では上方向ボタンのみ、最上階では下方向ボタンのみで構成される)。
ここで、本実施形態において、乗場20の任意の箇所に例えばBluetooth(登録商標)等からなる第1の無線信号装置27が設置されている。第1の無線信号装置27は、「乗場ビーコン(beacon)」として用いられ、所定周波数帯の無線信号を発信する。第1の無線信号装置27の設置箇所は、例えば乗場ドア21付近の壁などであるが、特に限定されるものではなく、乗場20に来た利用者(乗客)が持つ携帯端末25に無線信号が届く範囲であればどこでも良い。
第1の無線信号装置27は、基準階を含む各階の乗場20に設置されている。第1の無線信号装置27は、エレベータ制御装置13と乗場操作盤22に接続されており、エレベータ11(乗りかご12)の運転中は常時ONして、乗場に関する情報(以下、乗場情報と称す)を所定周波数帯の電波で発信する機能を有する。上記乗場情報には、バンクや乗場階などの情報を含む。さらに、上記乗場情報には物件情報を含む。物件情報は、エレベータが設置された建物を特定するための識別情報を有する。
利用者が所持する携帯端末25は、一般的な携帯電話機やスマートフォンなどである。この携帯端末25には、予め呼び登録用のアプリケーションソフト26がインストールされている。この呼び登録用のアプリケーションソフト26は、エレベータ11の関連企業によって開発されたものであり、携帯端末25のOS(Operating System)に依存するWebサイトから自由にダウンロードできる。
このアプリケーションソフト26を用いて、複数の物件毎に利用者の乗車情報を設定しておくことができる。ここで言う「物件」とは、本システムを有するエレベータが設置された建物のことである。後述するように、利用者の乗車情報には、物件毎にグループ名,乗車階,行先階の情報が含まれる(図6参照)。
携帯端末25が乗場20で第1の無線信号装置27から発信される無線信号を受信すると、アプリケーションソフト26が自動的に起動される。アプリケーションソフト26は、乗場呼び登録モードと行先階登録モードを有する。アプリケーションソフト26の起動時に、まず、乗場呼び登録モードが設定される。乗場呼び登録モードが設定されると、携帯端末25は、第1の無線信号装置27を介して乗場呼びの登録処理を行う。乗場呼びの登録が完了すると、行先階登録モードが設定される。
乗りかご12内の任意の箇所に、例えばBluetooth(登録商標)等からなる第2の無線信号装置28が設置されている。第2の無線信号装置28は、「かご内ビーコン(beacon)」として用いられ、所定周波数帯の無線信号を発信する。第2の無線信号装置28の設置箇所は、例えばかごドア14付近の壁などであるが、特に限定されるものではなく、乗場20に来た利用者(乗客)が持つ携帯端末25に無線信号が届く範囲であればどこでも良い。
第2の無線信号装置28は、エレベータ制御装置13とかご操作盤15に接続されており、エレベータ11(乗りかご12)の運転中は常時ONして、乗りかご12の運転状態に関する情報(以下、運転情報と称す)を所定周波数帯の電波で発信する機能を有する。乗りかご12の運転情報には、乗りかご12が現在運転中の階床(以下、現在階と称す)や行先方向などが含まれる。行先階登録モードが設定されると、携帯端末25は、第2の無線信号装置28を介して行先階の登録処理を行う。
図2はエレベータ制御装置13の構成を示すブロック図である。
エレベータ制御装置13は、制御部31と記憶部32とを備える。制御部31は、プログラムの起動によりエレベータ11の運転に必要な各種処理を実行する部分であり、ここでは運転制御部31a、かご位置検出部31b、戸開閉制御部31cを有する。
運転制御部31aは、乗りかご12の運転制御を行う。本実施形態において、運転制御部31aは、乗りかご12の運転を制御する。詳しくは、運転制御部31aは、乗場で登録された乗場呼びに基づいて乗りかご12を利用者の乗車階に応答させ、乗りかご12内で登録された利用者の行先階に基づいて乗りかご12を運転する。
かご位置検出部31bは、乗りかご12の現在位置を検出する。検出方法としては、例えば巻上機の回転に同期して出力されるパルスエンコーダのパルス信号をカウントした値から乗りかご12の現在位置を算出するなどの方法がある。
戸開閉制御部31cは、乗りかご12が乗場20に到着したときのかごドア14の開閉動作を制御する。詳しくは、戸開閉制御部31cは、図示せぬ着床検出装置によって乗りかご12が乗場20に着床したことを検出すると、かごドア14を戸開方向に移動させて全開する。そして、所定時間経過後に、戸開閉制御部31cは、かごドア14を戸閉方向に移動させて全閉する。なお、かごドア14の移動と共に乗場ドア21も同じ方向に移動する。
記憶部32は、乗場20に設けられた無線信号装置27、乗りかご12に設けられた無線信号装置28、かご操作盤15から送信された信号を記憶する。送信された信号とは、例えば、乗場呼びの情報(乗車階、行先方向)、かご呼びの情報(行先階)などである。制御部31は、記憶部32に記憶された情報に基づいて乗りかご12の運転制御を行う。
図3は無線信号装置27,28の構成を示すブロック図である。
第1の無線信号装置27と第2の無線信号装置28は、基本的に同じ構成であり、制御部33と通信部34とを備える。制御部33は、呼び登録に関わる無線信号の処理を行う。通信部34は、予め設定された周波数帯の無線信号の送信/受信処理を行う。
図4は携帯端末25の外観構成の一例を示す図である。
乗客の携帯端末25は、例えば携帯電話機やスマートフォンなどであり、通信機能を備えた小型の端末装置からなる。携帯端末25には、上述した呼び登録用のアプリケーションソフト26がインストールされている。図中の25aはアプリケーションソフト26がインストールされていることを示すアイコンである。上述したように、乗場20に設置された第1の無線信号装置27から所定周波数帯の無線信号を携帯端末25が受信すると、このアプリケーションソフト26が起動される。
図5は携帯端末25の機能構成を示すブロック図である。
乗客が持つ携帯端末25には、入力部41、表示部42、制御部43、音声入出力部44、記憶部45、GPS(Global Positioning System)モジュール46、通信部47、電波強度測定部48などが備えられている。
入力部41は、各種キーやボタンなどからなり、データの入力や指示を行う。表示部42は、例えばLCDからなり、データの表示を行う。なお、入力部41として、例えば透明のタッチパネルを用い、表示部42の画面上でデータ入力・指示を行う構成でも良い。
制御部43は、CPUからなり、所定のプログラムの起動により各種機能を実行する。制御部43は、呼び登録用のアプリケーションソフト26に従った乗場呼びの登録処理、行先階の登録処理を実行する機能を備える。音声入出力部44は、音声を入力するためのマイクと、音声を出力するためのスピーカで構成される。
記憶部45は、ROMやRAM等のメモリデバイスからなり、アプリケーションソフト26を含む各種プログラムが記憶されている。また、この記憶部45には、物件乗車テーブルT1が設けられている。
図6に示すように、物件乗車テーブルT1には、予めアプリケーションソフト26を使用して、物件毎に任意に設定された利用者の乗車情報が記憶されている。乗車情報には、利用者の乗車階と行先階の情報を含む。図中の物件a,b,cは、例えば住居マンション、本社ビル、支店ビルなどであり、利用者が日常的に利用しているエレベータが設置された物件である。
さらに、上記乗車情報に、例えばバンクなどのグループ名を含めても良い。例えば高層ビルでは、複数の乗りかごを低層バンクと高層バンクに分けて運転することがある。利用者は、自分の行先階に応じて低層バンクの乗りかご、または、高層バンクの乗りかごに乗車する。図中のAバンク,Bバンクは、例えば低層バンクと高層バンクのことである。
GPSモジュール46は、現在位置を検出するために用いられる。通信部47は、外部との間で無線通信を行うための汎用のインタフェフェースであり、公衆回線網を利用した長距離無線通信及びBluetooth(登録商標)、Wi−Fi等の近接無線通信を可能とする。電波強度測定部48は、図1に示した無線信号装置27,28から発信される電波の強度を測定する。
このような構成において、利用者は自分の携帯端末25を持って乗場20に行くだけで、その乗場20に設置された無線信号装置27と、乗りかご12内に設置された無線信号装置28を介して乗場呼びと行先階を登録することができる。ところが、無線電波を利用するため、乗場の状況などによって誤登録が生じることがある。
以下では、(a)乗場呼び登録時と、(b)行先階登録時に分けて、誤登録の問題とその誤登録の防止対策について詳しく説明する。
(a)乗場呼び登録時
[乗場呼びの誤登録]
図7は乗場呼びが誤登録される状況を説明するための図である。なお、ここでは便宜的に1階と2階だけを示すが、実際にはもっと多数の階が存在する。
いま、呼び登録用のアプリケーションソフト26を用いて、携帯端末25に物件aにおける利用者の乗車情報として、「グループ名:Aバンク,乗車階:2F,行先階:1F」が設定されているものとする(図6参照)。
図7において、携帯端末25が接続可能なビーコンは、1階の乗場20−1に設置された第1の無線信号装置(以下、1階乗場ビーコンと称す)27−1、2階の乗場20−2に設置された第1の無線信号装置(以下、2階乗場ビーコンと称す)27−2、乗りかご12内に設置された第2の無線信号装置(以下、かご内ビーコンと称す)28の3種類である。
これらのビーコン27−1,27−2,28の電波強度は、障害物が多いほど、弱くなる。図7の例では、下記のような順になる。
2階乗場ビーコン>かご内ビーコン>1階乗場ビーコン
ここで、利用者が2階の乗場20−2にいる場合に、携帯端末25が2階乗場ビーコン27−2の電波の他に、1階乗場ビーコン27−1の電波を受信して、2階と1階の両方に乗場呼びを登録してしまう可能性がある。1階ビーコン27−1から発せられる電波が、昇降路10の壁面に反射等し、乗場20−2にいる利用者の携帯端末25が当該電波を受信する可能性があるためである。
[乗場呼びの誤登録防止対策]
図8は乗場呼びの誤登録防止対策を説明するための図である。
アプリケーションソフト26は、「乗場で乗場呼びを登録」してから「かご内で行先階を登録」することを基本動作とし、乗場呼び登録モードと行先階登録モードを有する。乗場呼び登録モードでは、乗場ビーコンが接続対象となる。行先階登録モードでは、かご内ビーコンが接続対象となる。
乗場呼びの誤登録を防止するため、アプリケーションソフト26に以下のような条件を設定しておく。
(1)最初に乗場呼び登録モードを設定し、乗場ビーコンの電波のみを受信可能とする。つまり、かご内ビーコンの電波は受信しない。
(2)最も電波強度の高い乗場ビーコンを選択して乗場呼びを登録する。
これにより、図8に示すように、利用者が2階の乗場20−2に来たときに、携帯端末25は、2階乗場ビーコン27−2のみに無線接続して乗場呼びを登録することができる。
図9は第1の実施形態におけるエレベータシステムの乗場呼び登録時の動作を示すフローチャートであり、主として利用者の携帯端末25(制御部43)の処理を示している。
いま、図8に示したように、利用者が携帯端末25を持って、自分の乗車階である2階に来たとする。携帯端末25には予め呼び登録用のアプリケーションソフト26がインストールされている。エレベータ11が正常に運転している間、1階乗場ビーコン27−1,2階乗場ビーコン27−2は常にONしている(ステップS11)。なお、停電等の何らかの異常によりエレベータ11の運転が停止あるいは管制運転している場合には、エレベータ制御装置13から出力されるビーコン制御信号によって、1階乗場ビーコン27−1,2階乗場ビーコン27−2はOFFされている。
1階乗場ビーコン27−1,2階乗場ビーコン27−2がONしているとき、それぞれに所定周波数帯の無線信号が発信される(ステップS12)。携帯端末25が1階乗場ビーコン27−1または2階乗場ビーコン27−2の無線信号を受信すると(ステップS13のYes)、アプリケーションソフト26が起動される(ステップS14)。
このとき、例えば携帯端末25の表示部42に乗車の有無を確認するための確認画面を表示し、乗車の意思が確認された場合に呼び登録を行うようにしても良い。これにより、例えば利用者が乗場20を通過しただけ、あるいは、別の階に行くような場合に不用意に呼び登録することを回避できる。
アプリケーションソフト26の起動に伴い、まず、乗場呼び登録モードが設定される(ステップS15)。乗場呼び登録モードにおいて、携帯端末25は、乗場ビーコンと無線接続して乗場呼びの登録を行う。携帯端末25は、受信電波の強度を測定する機能(電波強度測定部48)を備えており、乗場呼び登録モードが設定されたときに最も電波強度の高い乗場ビーコンを接続対象として選択する。図8の例では、利用者は2階にいるので、2階乗場ビーコン27−2の電波強度が最も高くなる。したがって、携帯端末25は、2階乗場ビーコン27−2に無線接続して(ステップS16)、2階の乗場操作盤22−2に利用者の乗場呼びを登録する(ステップS17)。
詳しくは、携帯端末25は、2階乗場ビーコン27−2から発信される物件情報に基づいて、図6の物件乗車テーブルT1から現在の物件に対応した利用者の乗車情報を読み出して2階乗場ビーコン27−2に送信する。これにより、2階乗場ビーコン27−2を介して2階の乗場操作盤22−2に下方向の乗場呼びが登録され、エレベータ制御装置13に送られる。エレベータ制御装置13は、この乗場呼びに基づいて乗りかご12を2階の乗場20−2に向かわせる。
このように第1の実施形態によれば、利用者が携帯端末25を持って乗場に来たときに、最も電波強度の高い乗場ビーコンを接続対象として選択される。この場合、最も電波強度の高い乗場ビーコンとは、利用者の近くに存在する乗場ビーコン、つまり、利用者の乗車階に設置された乗場ビーコンであり、この乗場ビーコンを介して乗場呼びを正しく登録することができる。
(b)行先階登録時
[行先階の誤登録]
図10は行先階が誤登録される状況を説明するための図である。
呼び登録用のアプリケーションソフト26では、利用者の乗車情報として、「グループ名,乗車階,行先階」を任意に設定できる。なお、乗車階と行先階の組み合わせから行先方向が決まるので、行先方向を設定する必要はない。所定のサイトから物件情報を携帯端末25にダウンロードすると、その物件のエレベータのグループ構成(バンク構成)、階床などの情報が得られる。所定の操作により、利用者が利用するエレベータ(乗りかご)のグループ名,乗車階,行先階を乗車情報として設定する。この乗車情報は、物件毎に図6に示した物件乗車テーブルT1に記憶される。
乗場呼び登録モードに続いて行先階登録モードが設定されると、携帯端末25の通信対象はかご内ビーコン28になる。ここで、乗りかご12が利用者の乗車階に到着していない状態でかご内ビーコン28に接続して行先階を登録してしまうと、乗りかご12が方向反転したとき、エレベータの「反転呼びキャンセル機能」によって登録済みの行先階がキャンセルされる。
図10の例で説明すると、行先階登録モードが設定されたときに、乗りかご12が1階にいたとする。このとき、携帯端末25がかご内ビーコン28に接続して利用者の行先階(ここでは1F)を登録すると、乗りかご12が2階に到着したときに、1階に行先方向を反転するために、既に登録済みの利用者の行先階がキャンセルされる。この場合、利用者が乗りかご12に乗車したときに行先階が登録されていないので、かご操作盤15の行先階ボタン17を操作して行先階を登録しなければならない。
[行先階の誤登録防止対策]
図11は行先階の誤登録防止対策を説明するための図である。
かご内ビーコン28から乗りかご12の運転情報として「グループ名,号機名,現在階,行先方向」を発信する。図11のかご内ビーコン位置(1)において、かご内ビーコン28は運転情報として「A―1―1―UP」を送信している。同様に、かご内ビーコン位置(2)において、かご内ビーコン28は運転情報として「A―1―2―DN」を送信している。UPは上昇運転、DNは下降運転である。
乗りかご12の現在階と行先方向に関する情報は、エレベータ制御装置13からリアルタイムに得られる。したがって、かご内ビーコン28から発信される運転情報は、乗りかご12の位置に応じて変更される。
図12はアプリ設定された利用者の乗車情報とかご内ビーコン28から発信される運転情報とを比較して示す図である。
乗りかご12が1階にいるときは、かご内ビーコン28から発信される乗りかご12の現在階は「1F」であり、利用者の乗車階「2F」と一致しない。乗りかご12が2階に来ると、かご内ビーコン28から発信される乗りかご12の現在階は「2F」になり、利用者の乗車階「2F」と一致する。このとき、携帯端末25がかご内ビーコン28に無線接続すれば、乗りかご12が2階にいるときに利用者の行先階「1F」を登録できる。したがって、乗りかご12が方向反転して2階から1階に向かう場合であっても、上記行先階「1F」の登録がキャンセルされることはない。
図13は第1の実施形態におけるエレベータシステムの行先階登録時の動作を示すフローチャートであり、主として利用者の携帯端末25(制御部43)の処理を示している。
いま、図11に示したように、2階の乗場20−2において、利用者が携帯端末25を持って、乗りかご12の到着を待っている状態であるとする。エレベータ11が正常に運転している間、かご内ビーコン28は常にONしている(ステップS21)。なお、停電等の何らかの異常によりエレベータ11の運転が停止あるいは管制運転している場合には、エレベータ制御装置13から出力されるビーコン制御信号によって、かご内ビーコン28はOFFされている。
かご内ビーコン28がONしているとき、所定周波数帯の無線信号が発信される(ステップS22)。携帯端末25がこの無線信号を受信すると(ステップS23のYes)、行先階登録モードが設定される(ステップS24)。詳しくは、既に乗場呼び登録モードで乗場呼びが登録済みなので、乗場呼び登録モードから行先階登録モードに切り替えられる。
かご内ビーコン28からは、乗りかご12の現在階を含む運転情報が発信されている。行先階登録モードにおいて、携帯端末25は、アプリ設定された利用者の乗車情報とかご内ビーコン28から発信される乗りかご12の運転情報とを比較する(ステップS25)。アプリ設定された利用者の乗車情報は、図6に示したように、物件毎に物件乗車テーブルT1に記憶されている。携帯端末25は、現在の物件に対応した利用者の乗車情報を物件乗車テーブルT1から読み出し、その乗車情報とかご内ビーコン28から発信される運転情報とを比較する。
ここで、アプリ設定された利用者の乗車情報には「グループ名,乗車階,行先方向」が含まれ、乗りかご12の運転情報には「グループ名,現在階,行先方向」が含まれる。両者の情報が一致すれば(ステップS25のYes)、携帯端末25は、かご内ビーコン28に無線接続して(ステップS26)、乗りかご12に利用者の行先階を登録する(ステップS27)。
詳しくは、携帯端末25は、2階乗場ビーコン27−2から発信される物件情報に基づいて、図6の物件乗車テーブルT1から現在の物件に対応した利用者の乗車情報を読み出してかご内ビーコン28に送信する。これにより、かご内ビーコン28を介して乗りかご12のかご操作盤15に利用者の行先階が登録され、エレベータ制御装置13に送られる。エレベータ制御装置13は、利用者を乗りかご12に乗車させた後、乗りかご12を利用者の行先階に向けて運転する。
このように第1の実施形態によれば、かご内ビーコン28から乗りかご12の運転情報が発信され、利用者の乗車情報と比較される。したがって、乗りかご12の運転情報と利用者の乗車情報とが一致したときに、かご内ビーコン28に無線接続すれば、乗りかご12が利用者の乗車階に到着したときに行先階を正しく登録でき、方向反転によって当該行先階がキャンセルされることを防ぐことができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態では、上記(b)の行先階登録時において、乗りかご12の戸開閉状態を考慮して利用者の行先階を登録する構成としたものである。
[行先階の誤登録]
図14は行先階が誤登録される状況を説明するための図である。
乗場呼び登録モードに続いて行先階登録モードが設定されると、携帯端末25の通信対象はかご内ビーコン28になる。ここで、乗りかご12が利用者の乗車階に到着していない状態でかご内ビーコン28に接続して行先階を登録してしまうと、乗りかご12が方向反転したとき、エレベータの「反転呼びキャンセル機能」によって登録済みの行先階がキャンセルされる。
上記第1の実施形態では、かご内ビーコン28から乗りかご12の現在階を含む乗車情報を発信することで、乗りかご12が利用者の乗車階に到着したときに行先階を登録するようにした。しかしながら、厳密には乗りかご12が乗場20に到着するタイミングとかご内ビーコン28の情報が切り替わるタイミングとの間には多少のずれがある。
図14の例では、乗りかご12が利用者の乗車階である2階に到着する少し手前(図中のD参照)で、かご内ビーコン28から発信される乗りかご12の現在階が「1F」から「2F」に切り替わっている。このため、乗りかご12が2階に到着する前に行先階が登録され、乗りかご12が2階に到着して1階に方向反転したときに、その行先階がキャンセルされてしまう。
[行先階の誤登録防止対策]
図15は乗りかご12の戸開閉と呼び登録との関係を示す図である。
乗りかご12の戸開閉に関係なく、乗場呼びの登録は可能である。しかし、行先階の登録については、「全戸閉」と「戸開開始〜戸開中」は不可であり、「全戸開」のときに可である。なお、「戸閉開始〜戸閉中」は呼び登録を可としても良いし、不可としても良い。
図16は行先階の誤登録防止対策を説明するための図である。
かご内ビーコン28から乗りかご12の戸開閉情報を含めた運転情報を発信する。乗りかご12の戸開閉情報は、エレベータ制御装置13からリアルタイムで得られる。乗りかご12が利用者の乗車階で全戸開したときに、かご内ビーコン28に無線接続して行先階を登録すれば、方向反転によって当該行先階がキャンセルされることはない。
図16のかご内ビーコン位置(1)において、かご内ビーコン28は運転情報として「A―1―1―UP―全戸閉」を送信している。同様に、かご内ビーコン位置(2)において、かご内ビーコン28は運転情報として「A―1―2―DN―全戸開」を送信している。「全戸閉」および「全戸開」が戸開閉情報となる。
図17はアプリ設定された利用者の乗車情報とかご内ビーコン28から発信される運転情報とを比較して示す図である。
乗りかご12が1階にいるときは、かご内ビーコン28から発信される乗りかご12の現在階は「1F」であり、利用者の乗車階「2F」と一致しない。乗りかご12が2階に来ると、かご内ビーコン28から発信される乗りかご12の現在階は「2F」になり、利用者の乗車階「2F」と一致する。ここで、乗りかご12が2階で全戸開したときに利用者の行先階を登録すれば、方向反転によって当該行先階がキャンセルされることを防ぐことができる。
図18は第2の実施形態におけるエレベータシステムの行先階登録時の動作を示すフローチャートであり、主として利用者の携帯端末25(制御部43)の処理を示している。図18において、ステップS31〜S35までの処理は、図13のステップS21〜S25までの処理と同様である。
なお、ステップS35の「アプリ設定と一致」とは、図13のステップS25と同様に、利用者の乗車情報に含まれる「グループ名,乗車階,行先方向」と乗りかご12の運転情報に含まれる「グループ名,現在階,行先方向」が一致することである。
ここで、アプリ設定と一致した場合に(ステップS35のYes)、携帯端末25は、かご内ビーコン28から発信される乗りかご12の戸開閉情報に基づいて、乗りかご12が乗車階で全戸開したか否かを判断する(ステップS36)。乗りかご12が乗車階で全戸開したとき(ステップS36のYes)、携帯端末25は、かご内ビーコン28に無線接続して(ステップS37)、乗りかご12に利用者の行先階を登録する(ステップS38)。
このように第2の実施形態によれば、かご内ビーコン28から乗りかご12の戸開閉情報が発信される。したがって、乗りかご12が利用者の乗車階で全戸開したときに行先階を登録すれば、方向反転によって当該行先階がキャンセルされることを防ぐことができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態では、上記(b)の行先階登録時において、かご内ビーコン28の検知範囲を考慮して利用者の行先階を登録する構成としたものである。
[行先階の誤登録]
図19は行先階が誤登録される状況を説明するための図である。
かご内ビーコン28の検知範囲は、理想的にはかご内だけに絞ることが好ましい(図中のE0参照)。しかし、実際には、例えば乗りかご12が乗場20−2で戸開した場合には、乗場20−2を含む広い範囲が検知範囲となる(図中のE1参照)。このため、例えば利用者が乗りかご12から少し離れた場所にいた場合でも行先階が早めに登録され、利用者が乗車する前に乗りかご12が出発してしまう可能性がある。この場合、行先階の登録処理が完了しているため、続けて呼び登録を行うことができず、アプリケーションソフト26の利便性を損なうことになる。また、乗りかご12は、利用者を乗せずに行先階に向けて移動するため、無駄な運転となる。
[行先階の誤登録防止対策]
図20は行先階の誤登録防止対策を説明するための図である。
かご内ビーコン28の出力を調整し、乗りかご12の手前までの範囲を最適な検知範囲E2とする(E0<E2<E1)。携帯端末25に電波強度を測定する機能(電波強度測定部48)を備える。図21に示すように、かご内ビーコン28の電波強度が徐々に高くなる状態が測定されたとき、あるいは、閾値TH1以上の状態が測定されたときに行先階を登録すれば、利用者が乗りかご12に近づいたときに行先階を登録できる。
図22は第3の実施形態におけるエレベータシステムの行先階登録時の動作を示すフローチャートであり、主として利用者の携帯端末25(制御部43)の処理を示している。
いま、図19に示したように、2階の乗場20−2において、利用者が携帯端末25を持って、乗りかご12の到着を待っている状態であるとする。エレベータ11が正常に運転している間、かご内ビーコン28は常にONしており(ステップS41)、所定周波数帯の無線信号を発信する(ステップS42)。
ここで、第3の実施形態において、乗場呼び登録モードに続いて行先階登録モードが設定されたときに(ステップS43)、携帯端末25は、かご内ビーコン28の電波強度を測定する(ステップS44)。かご内ビーコン28の電波強度が徐々に強くなる傾向(上昇傾向)にあれば(ステップS45のYes)、利用者が2階の乗場20−2から乗りかご12に近づいているものと判断して行先階の登録を行うことでも良い。
ただし、利用者が引き返す可能性もあるため、かご内ビーコン28の電波強度が予め設定された閾値TH1以上の状態になるまで待つことが好ましい。図21に示すように、閾値TH1は、最適な検知範囲E2で測定される電波強度に合わせて設定されている。これにより、例えば利用者が途中で引き返して、乗りかご12に乗車しなかった場合に行先階を無駄に登録してしまうことを回避できる。
携帯端末25は、かご内ビーコン28の電波強度が閾値TH1以上の状態になったことを確認すると(ステップS46のYes)、かご内ビーコン28に無線接続して(ステップS47)、行先階の登録処理を行う(ステップS48)。
このように第3の実施形態によれば、かご内ビーコン28の電波強度が徐々に高くなるか、あるいは、閾値TH1以上の状態になったときに行先階を登録することで、利用者が乗りかご12に近づいたときに登録できる。これにより、利用者が乗りかご12に乗車しなかった場合の無駄な呼び登録を防ぐことができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態では、上記(a)の乗場呼び登録時において、乗場ビーコン27の検知範囲を考慮して乗場呼びを登録する構成としたものである。
[乗場呼びの誤登録と防止対策]
図23は乗場呼びが誤登録される状況と防止対策を説明するための図である。
いま、利用者が携帯端末25を持って自分の乗車階である2階の乗場20−2にきたとする。このとき、2階乗場ビーコン27−2の検知範囲をE11とすると、利用者が検知範囲E11を通過しただけで乗場呼びが登録される可能性がある。乗場呼びが登録されると、乗りかご12が利用者の乗車階に応答してしまうので、無駄となる。また、乗場呼びの登録処理が完了しているため、続けて呼び登録を行うことができず、アプリケーションソフト26の利便性を損なうことになる。
そこで、上記第3の実施形態で説明したかご内ビーコン28と同様に、乗場ビーコン27−2の出力を調整し、乗場操作盤22の少し手前までの範囲を最適な検知範囲E12とする(E12<E11)。携帯端末25に受信電波の強度を測定する機能(電波強度測定部48)を備える。乗場ビーコン27−2の電波強度が徐々に高くなる状態が測定されたとき、あるいは、閾値TH2以上の状態が測定されたときに、乗場呼びを登録すれば、利用者が乗場操作盤22−2に近づいたときに乗場呼びを登録することができる。検知範囲と電波強度の相関は図21と同様としてよい。
なお、ここでは2階に設置された乗場ビーコン27−2を例にして説明したが、1階に設置された乗場ビーコン27−1を含め、各階の乗場ビーコンでも同様である。
図24は第4の実施形態におけるエレベータシステムの乗場呼び登録時の動作を示すフローチャートであり、主として利用者の携帯端末25(制御部43)の処理を示している。
いま、図23に示したように、利用者が携帯端末25を持って乗場20−2に来た場合を想定する。エレベータ11が正常に運転している間、各階の乗場ビーコン27−1,27−2は常にONしており(ステップS51)、所定周波数帯の無線信号を発信する(ステップS52)。
ここで、第4の実施形態において、アプリケーションソフト26の起動に伴い、乗場呼び登録モードが設定されたときに(ステップS53)、携帯端末25は、乗場ビーコン27−2の電波強度を測定する(ステップS54)。乗場ビーコン27−2の電波強度が強くなる傾向(上昇傾向)にあれば(ステップS55のYes)、利用者が2階の乗場操作盤22−2に近づいているものと判断して乗場呼びの登録を行うことでも良い。
ただし、利用者が引き返す可能性もあるため、乗場ビーコン27−2の電波強度が予め設定された閾値TH2以上の状態になるまで待つことが好ましい。閾値TH2は、最適な検知範囲E12で測定される電波強度に合わせて設定されている。これにより、例えば利用者が途中で引き返して、乗りかご12に乗車しなかった場合に乗場呼びを無駄に登録してしまうことを回避できる。
携帯端末25は、乗場ビーコン27−2の電波強度が閾値TH2以上の状態になったことを確認すると(ステップS56のYes)、乗場ビーコン27−2に無線接続して(ステップS57)、乗場呼びの登録処理を行う(ステップS58)。
このように第4の実施形態によれば、利用者の乗車階に設置された乗場ビーコンの電波強度が徐々に高くなるか、あるいは、閾値TH2以上の状態になったときに乗場呼びを登録することで、利用者が当該乗車階に設けられた乗場操作盤に近づいたときに登録できる。これにより、利用者が乗りかご12に乗車しなかった場合の無駄な呼び登録を防ぐことができる。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、利用者の端末装置を用いた呼び登録において、無線電波による誤登録を防止して正確に呼び登録を行うことができるエレベータシステムを提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…エレベータ、12…乗りかご、13…エレベータ制御装置、14…かごドア、15…かご操作盤、16…表示器、17…行先階ボタン、18a…戸開ボタン、18b…戸閉ボタン、20…乗場、21…乗場ドア、22…乗場操作盤、23…乗場ボタン、25…携帯端末、25a…アイコン、26…呼び登録用のアプリケーションソフト、27…第1の無線信号装置(乗場ビーコン)、28…第2の無線信号装置(かご内ビーコン)、31…制御部、32…記憶部、33…制御部、34…通信部、41…入力部、42…表示部、43…制御部、44…音声入出力部、45…記憶部、46…GPSモジュール、47…通信部、48…電波強度測定部。

Claims (7)

  1. 利用者が所持している携帯端末を利用して呼び登録を行うエレベータシステムであって、
    乗りかごの運転を制御するエレベータ制御装置と、
    各階の乗場に設置され、上記携帯端末に予めインストールされた呼び登録用のアプリケーションソフトを起動する複数の第1の無線信号装置と、
    上記乗りかご内に設置され、上記乗りかごの位置に応じて現在階と行先方向を含む運転情報を発信する第2の無線信号装置とを備え、
    上記携帯端末は、
    利用者の乗車階と行先階を含む乗車情報を記憶した記憶手段と、
    無線信号の電波強度を測定する電波強度測定手段と、
    上記アプリケーションソフトの起動により乗場呼び登録モードが設定されたとき、上記各第1の無線信号装置の中で最も電波強度の高い第1の無線信号装置を接続対象として選択し、上記乗車情報に基づいて乗場呼びの登録処理を行い
    上記乗場呼び登録モードに続いて行先階登録モードが設定されたとき、上記第2の無線信号装置から発信される上記運転情報と上記記憶手段に記憶された上記乗車情報とを比較し、上記運転情報と上記乗車情報とが一致した場合に、上記第2の無線信号装置に接続し、上記乗車情報に基づいて行先階の登録処理を行う制御手段と
    を具備したことを特徴とするエレベータシステム。
  2. 上記乗車情報は、複数の物件毎に設定されており、
    上記制御手段は、
    上記各第1の無線信号装置から発信される物件情報に基づいて、上記記憶手段から現在の物件に対応した上記乗車情報を読み出すことを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  3. 上記第2の無線信号装置は、
    上記運転情報として上記乗りかごの戸開閉情報を発信する機能を有し、
    上記制御手段は、
    上記乗りかごの戸開閉情報に基づいて上記乗りかごが上記乗車階で全戸開したか否かを判断し、上記乗りかごが全戸開したときに上記第2の無線信号装置に接続して行先階の登録処理を行うことを特徴とする請求項記載のエレベータシステム。
  4. 上記制御手段は、
    上記電波強度測定手段によって上記第2の無線信号装置の電波強度が徐々に高くなる状態が測定されたときに、上記第2の無線信号装置に接続して行先階の登録処理を行うことを特徴とする請求項記載のエレベータシステム。
  5. 上記制御手段は、
    上記電波強度測定手段によって上記第2の無線信号装置の電波強度が予め設定された閾値以上の状態が測定されたときに、上記第2の無線信号装置に接続して行先階の登録処理を行うことを特徴とする請求項記載のエレベータシステム。
  6. 利用者が所持している携帯端末を利用して呼び登録を行うエレベータシステムであって、
    乗りかごの運転を制御するエレベータ制御装置と、
    各階の乗場に設置され、上記携帯端末に予めインストールされた呼び登録用のアプリケーションソフトを起動する複数の第1の無線信号装置とを備え、
    上記携帯端末は、
    利用者の乗車階と行先階を含む乗車情報を記憶した記憶手段と、
    無線信号の電波強度を測定する電波強度測定手段と、
    上記アプリケーションソフトの起動により乗場呼び登録モードが設定されたとき、上記各第1の無線信号装置の中で最も電波強度の高い第1の無線信号装置を接続対象として選択し、上記乗車情報に基づいて乗場呼びの登録処理を行う制御手段とを具備し
    上記制御手段は、
    上記電波強度測定手段によって上記第1の無線信号装置の電波強度が徐々に高くなる状態が測定されたときに、上記第1の無線信号装置に接続して乗場呼びの登録処理を行うことを特徴とするエレベータシステム。
  7. 利用者が所持している携帯端末を利用して呼び登録を行うエレベータシステムであって、
    乗りかごの運転を制御するエレベータ制御装置と、
    各階の乗場に設置され、上記携帯端末に予めインストールされた呼び登録用のアプリケーションソフトを起動する複数の第1の無線信号装置とを備え、
    上記携帯端末は、
    利用者の乗車階と行先階を含む乗車情報を記憶した記憶手段と、
    無線信号の電波強度を測定する電波強度測定手段と、
    上記アプリケーションソフトの起動により乗場呼び登録モードが設定されたとき、上記各第1の無線信号装置の中で最も電波強度の高い第1の無線信号装置を接続対象として選択し、上記乗車情報に基づいて乗場呼びの登録処理を行う制御手段とを具備し
    上記制御手段は、
    上記電波強度測定手段によって上記第1の無線信号装置の電波強度が予め設定された閾値以上の状態が測定されたときに、上記第1の無線信号装置に接続して乗場呼びの登録処理を行うことを特徴とするエレベータシステム。
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