JP6956961B2 - 覆工板締結用ナットランナ及びそれを用いた覆工板の締結方法 - Google Patents

覆工板締結用ナットランナ及びそれを用いた覆工板の締結方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6956961B2
JP6956961B2 JP2018012288A JP2018012288A JP6956961B2 JP 6956961 B2 JP6956961 B2 JP 6956961B2 JP 2018012288 A JP2018012288 A JP 2018012288A JP 2018012288 A JP2018012288 A JP 2018012288A JP 6956961 B2 JP6956961 B2 JP 6956961B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fastening
lining plate
reaction force
plate
nut runner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018012288A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019130597A (ja
Inventor
恭平 星野
義則 高塚
隆信 末吉
健太 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Kuken Co Ltd
Original Assignee
Kajima Corp
Kuken Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp, Kuken Co Ltd filed Critical Kajima Corp
Priority to JP2018012288A priority Critical patent/JP6956961B2/ja
Publication of JP2019130597A publication Critical patent/JP2019130597A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6956961B2 publication Critical patent/JP6956961B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Road Paving Structures (AREA)

Description

本発明は、覆工板締結用ナットランナ及びそれを用いた覆工板の締結方法に係り、特に、締結式の覆工板を受桁に締結するための締結工具として、ナットランナを使用できるように反力受に改良を施した覆工板締結用ナットランナに関する技術である。
従来、受桁の上面に載置された覆工板を締結金具により受桁に締結する締結工具として、インパクトレンチを使用することが広く行われていた(例えば、特許文献1〜特許文献4参照)。
締結工具として、インパクトレンチやナットランナを使用することが考えられるが、インパクトレンチが使用されている理由は、覆工板の上面板に形成された吊孔が小さいためである。
すなわち、覆工板に形成された吊孔の直径は65mm程度であって、インパクトレンチのソケットを吊孔から挿入することができる。
ナットランナは、ナットランナの反力受が邪魔になってナットランナのソケットを吊孔から挿入することができないのである(例えば、特許文献5参照)。
特許第5629396号公報(段落0014、段落0032参照) 特許第5038801号公報(段落0068、段落0070参照) 特許第4746682号公報(段落0017参照) 実開平5−32407号公報(段落0008参照) 特許第5975756号公報(図1参照)
一般に、覆工板は、地下鉄工事、地下街の建設、地下配管工事などの各種路面掘削工事に使用されており、覆工板の締結工事は車両等を通行止めにする必要から深夜に行われることが多い。
そして、従来のインパクトレンチによる締結は、インパクトレンチの打撃音と覆工板による共鳴音とにより、都市部の深夜工事では例えば、110dB(A)の大きな騒音が発生するという課題があった。
そこで、打撃音の発生しないナットランナの使用が考えられるが、従来のナットランナは、反力受がソケットを装着する出力軸の根本側から水平外方に延びており、覆工板に形成された吊孔から反力受を挿入できないという課題があった。
また、多数の覆工板を受桁に載置した状態で、覆工板の締結工事を行う場合には、締結する覆工板に隣合う覆工板に形成された吊孔を反力受の支持部とすることで、従来のナットランナの使用も考えられる。
しかしながら、隣合う覆工板に形成された吊孔を反力受の支持部とする場合であっても、覆工板を設ける場所の端部に位置する覆工板については隣合う覆工板の吊孔がないために従来のナットランナは使用できないのである。
また、覆工板を一つずつ受桁に載置して順に締結工事を行う場合には、反力受の支持部とする隣合う覆工板の吊孔がない割合が多くなり、従来のナットランナの使用ができないのである。
本発明は、従来のインパクトレンチの騒音発生という課題及びナットランナの使用ができないという課題を解決しようとするものであり、反力受に改良を施してナットランナを使用可能とした覆工板締結用ナットランナを提供することを目的としている。
請求項1に係る本発明の覆工板締結用ナットランナは、受桁の上面に載置された覆工板を締結金具により、前記受桁に締結する覆工板締結用ナットランナであって、
前記覆工板は、上面板とウエブと下面板とから形成されたH形鋼及び開口部が形成された側面板を備え、前記上面板に複数の吊孔が形成されるとともに前記下面板における前記各吊孔と対向する位置に貫通孔が形成されており、
前記締結金具は、前記締結金具のうちの締結ボルトを前記下面板の前記貫通孔に貫通させた状態で前記締結ボルトに螺合された締結ナットが前記覆工板の空間部に位置しており、
前記覆工板締結用ナットランナは、モータと、出力軸と、前記出力軸に装着され前記締結ナットと係合するソケットと、反力受用軸と、前記反力受用軸に設けられた反力受とを備え、
前記反力受は、前記反力受用軸にその軸方向に進退可能に係合された円筒部と、前記ソケットの下方先端となる前記円筒部の下方位置から斜め下方外方に延びる傾斜部材と、前記傾斜部材の先端から水平外方に延びる水平部材とを備え、
前記覆工板締結用ナットランナの使用に際し、前記ソケットを前記締結ナットに係合させた状態で、前記反力受の前記水平部材を前記覆工板における前記H形鋼の前記ウエブ又は前記側面板に当接可能としたものである。
請求項2に係る本発明の覆工板締結用ナットランナは、請求項1に係る本発明の覆工板締結用ナットランナの構成に加え、前記反力受の前記円筒部は、前記傾斜部材が設けられた側の筒厚みが対向する側の筒厚みよりも大きく形成されているものである。
請求項3に係る本発明の覆工板締結用ナットランナは、請求項1又は2に係る本発明の覆工板締結用ナットランナの構成に加え、前記反力受の前記円筒部の下端は、前記傾斜部材と同方向に同角度で傾斜する傾斜環に形成されており、前記傾斜部材が前記円筒部の傾斜環の下方位置側の周面から延びているものである。
請求項4に係る本発明の覆工板締結用ナットランナは、請求項3に係る本発明の覆工板締結用ナットランナの構成に加え、前記反力受の前記水平部材は、幅が厚みよりも大きく形成された垂直断面が矩形であり、前記反力受の前記傾斜部材は、幅が厚みよりも大きく、かつ、前記傾斜部材と前記水平部材との屈曲部位から前記傾斜環側に末広がり状に形成されているものである。
請求項5に係る本発明の覆工板締結用ナットランナは、請求項4に係る本発明の覆工板締結用ナットランナの構成に加え、前記反力受は、前記傾斜部材と前記水平部材との前記屈曲部位において斜め下方に凸状に湾曲する湾曲部を備えているものである。
請求項6に係る本発明の覆工板締結用ナットランナを用いた覆工板の締結方法は、請求項1〜5のいずれかに記載の覆工板締結用ナットランナを用いて前記受桁の前記上面に載置された前記覆工板を前記締結金具により締結する方法であって、
前記反力受用軸を前記覆工板の前記上面板の上面に対して前記反力受の前記水平部材が向けられた側に所定角度で傾斜させた状態で前記水平部材の先端を前記吊孔に挿入させるとともに、前記傾斜を前記所定角度よりも小さくして前記ソケットの先端を前記吊孔に挿入させ、
次に、前記反力受用軸を前記覆工板の前記上面板の前記上面に対して垂直にして前記ソケットを下方に押し込んで前記締結ナットに係合させるとともに、前記反力受の前記水平部材を前記覆工板の前記下面板の上面に当接させ、
前記反力受の前記水平部材を前記覆工板における前記H形鋼の前記ウエブ又は前記側面板に当接させた状態で前記覆工板締結用ナットランナを駆動して前記締結ナットによって前記覆工板を前記受桁に締結するようにした方法である。
請求項1に係る本発明の覆工板締結用ナットランナは、モータと、出力軸と、前記出力軸に装着され前記締結ナットと係合するソケットと、反力受用軸と、前記反力受用軸に設けられた反力受とを備え、前記反力受は、前記反力受用軸にその軸方向に進退可能に係合された円筒部と、前記ソケットの下方先端となる前記円筒部の下方位置から斜め下方外方に延びる傾斜部材と、前記傾斜部材の先端から水平外方に延びる水平部材とを備え、前記覆工板締結用ナットランナの使用に際し、前記ソケットを前記締結ナットに係合させた状態で、前記反力受の前記水平部材を前記覆工板における前記H形鋼の前記ウエブ又は前記側面板に当接可能としているから、反力受及びソケットを覆工板の吊孔から挿入して、覆工板締結用ナットランナにより締結ナットを締付けることができ、締結工事における発生する騒音を小さくすることができるのである。
請求項2に係る本発明の覆工板締結用ナットランナは、請求項1に係る本発明の覆工板締結用ナットランナの効果に加え、前記反力受の前記円筒部は、前記傾斜部材が設けられた側の筒厚みが対向する側の筒厚みよりも大きく形成されているから、反力受に作用する外力に対する強度を保持できながら反力受の円筒部を小形・軽量にすることができるのである。
請求項3に係る本発明の覆工板締結用ナットランナは、請求項1又は2に係る本発明の覆工板締結用ナットランナの効果に加え、前記反力受の前記円筒部の下端は、前記傾斜部材と同方向に同角度で傾斜する傾斜環に形成されており、前記傾斜部材が前記円筒部の傾斜環の下方位置側の周面から延びているから、反力受を覆工板の吊孔から挿入し易い構造にできるのである。
請求項4に係る本発明の覆工板締結用ナットランナは、請求項3に係る本発明の覆工板締結用ナットランナの効果に加え、前記反力受の前記水平部材は、幅が厚みよりも大きく形成された垂直断面が矩形であり、前記反力受の前記傾斜部材は、幅が厚みよりも大きく、かつ、前記傾斜部材と前記水平部材との屈曲部位から前記傾斜環側に末広がり状に形成されているから、反力受の水平部材及び傾斜部材の強度を保持しながら小形・軽量にすることができるのである。
請求項5に係る本発明の覆工板締結用ナットランナは、請求項4に係る本発明の覆工板締結用ナットランナの効果に加え、前記反力受は、前記傾斜部材と前記水平部材との前記屈曲部位において斜め下方に凸状に湾曲する湾曲部を備えているから、反力受を覆工板の吊孔から挿入し易くできるのである。
請求項6に係る本発明の覆工板締結用ナットランナを用いた覆工板の締結方法は、請求項1〜5のいずれかに記載の覆工板締結用ナットランナを用いて、前記受桁の前記上面に載置された前記覆工板を前記締結金具により締結する方法であって、前記反力受用軸を前記覆工板の前記上面板の上面に対して前記反力受の前記水平部材が向けられた側に所定角度で傾斜させた状態で前記水平部材の先端を前記吊孔に挿入させるとともに、前記傾斜を前記所定角度よりも小さくして前記ソケットの先端を前記吊孔に挿入させ、次に、前記反力受用軸を前記覆工板の前記上面板の前記上面に対して垂直にして前記ソケットを下方に押し込んで前記締結ナットに係合させるとともに、前記反力受の前記水平部材を前記覆工板の前記下面板の上面に当接させ、前記反力受の前記水平部材を前記覆工板における前記H形鋼の前記ウエブ又は前記側面板に当接させた状態で前記覆工板締結用ナットランナを駆動して前記締結ナットによって前記覆工板を前記受桁に締結する方法としたから、請求項1〜5のいずれかに記載の覆工板締結用ナットランナに係る本発明の効果を奏しながら、覆工板締結用ナットランナを用いて覆工板を締結することができるのである。
本発明の実施の形態に係る覆工板締結用ナットランナにより受桁に覆工板を締結する状態を示す一部断面の斜視図である。 本発明の実施の形態に係る覆工板を締結金具により受桁に締結する状態を示す説明図で、(a)は締結開始時を示す底面図、(b)は締結途中と締結完了とを示す底面図、(c)は(a)のA−A断面図、(d)は(b)のB−B断面図であって締結途中を示す断面図及び(e)は(b)のB−B断面図であって締結完了を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る覆工板締結用ナットランナを示す一部断面の正面図である。 本発明の実施の形態に係る覆工板締結用ナットランナにおける反力受を示す図で、(a)は斜視図及び(b)は(a)のC−C断面図である。 本発明の実施の形態に係る覆工板締結用ナットランナにおける反力受を示す図で、(a)は平面図及び(b)は断面図である。 本発明の実施の形態に係る覆工板締結用ナットランナを用いて覆工板の吊孔に反力受及びソケットを挿入して、締結ナットの締結を行う状態を示す説明図で、(a)は反力受の挿入開始時を示す図、(b)はソケットの挿入開始時を示す図、(c)はソケットを締結ナットに係合する直前の状態を示す図及び(d)は締結ナットの締結完了状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を添付した図面により詳細に説明する。
図1〜図6は本発明の実施の形態に係る図面であり、図1は受桁に覆工板を締結する状態を示す一部断面の斜視図、図2(a)は覆工板の締結金具による締結開始時を示す底面説明図、図2(b)は覆工板の締結金具による締結途中と締結完了とを示す底面図、図2(c)は図2(a)のA−A断面図、図2(d)は図2(b)のB−B断面図であって締結途中を示す図及び図2(e)は図2(b)のB−B断面図であって締結完了を示す図、図3は覆工板締結用ナットランナを示す一部断面の正面図、図4(a)は反力受の斜視図、図4(b)は図4(a)のC−C断面図、図5(a)は反力受の平面図、図5(b)は図5(a)の断面図、図6(a)は反力受の挿入開始時を示す説明図、図6(b)はソケットの挿入開始時を示す説明図、図6(c)はソケットを締結ナットに係合する直前の状態を示す説明図及び図6(d)は締結ナットの締結完了状態を示す説明図である。
<覆工板締結用ナットランナにより受桁に覆工板を締結する状態の構成>
本発明の実施の形態に係る覆工板締結用ナットランナ1は、図1、図2に示すように、受桁7の上面71に載置された覆工板8を締結金具9により、受桁7に締結するようにしている。
覆工板8は、H形鋼81、側面板82、小口板83及び仕切板84を備え、公知のものである。
H形鋼81は上面板81a、ウエブ81b及び下面板81cとから形成されており、側面板82には締結金具9を装着するために開口部82aが形成されている。
開口部82aは、覆工板8の隅から所定長さ隔てられて隅の近傍に設けられており、覆工板8の隅の4箇所では側面板82が上面板81aと下面板81cとを繋いでいる。
仕切板84は、開口部82a近傍において、締結金具9に対してH型鋼81の長さ方向の中央奥側で側面板82とウエブ81bとの間に設けられている。
覆工板8を形成する両端のH形鋼81の上面板81aには、4つの隅の近傍にワイヤロープを使ってクレーン等で覆工板8を吊るすための4個の吊孔81dが形成され、上面板81aの吊孔81dの径は64mmであり、上面板81aの厚みは12.7mmである。
また、H形鋼81の下面板81cには各吊孔81dと対向する位置に4個の貫通孔81eが形成されている。
締結金具9は、締結ボルト91、締結ナット92、取付ナット93、L形金具94、ばね95、回転止具96及び座金97を備えている。
そして、締結金具9を覆工板8のH形鋼81の下面板81cに装着するには、締結ボルト91に締結ナット92を螺合し、座金97を装着した状態で、下面板81cの上側から貫通孔81eに挿入し、締結ナット92が覆工板8の空間部85に位置するようにしている。
次に、ばね95及びL形金具94を下面板81cの下側において締結ボルト91にその下端から挿入した後に取付ナット93を螺合し、L形金具94の下面と取付ナット93の側面とを溶接固定するとともに、締結ボルト91の下端と取付ナット93の下面とを溶接固定して図2(c)の状態に締付けている。
回転止具96は、底面視(平面視)においてL形で、図2に示す状態で下面板81cの下面に固定されている。
覆工板8は、このように締結金具9を覆工板8のH形鋼81の下面板81cに装着した図2(c)の状態で一時保管場所に保管されている。
そして、覆工板8の受桁7への載置は、回転止具96と受桁7の端部とが若干の隙間が生ずるように載置すればよく、回転止具96が覆工板8の受桁7への位置決めのガイド機能も果たすようになっている。
受桁7に載置された覆工板8は、次に、第一手動工具(図示せず)により締結ナット92を緩め、第二手動工具(図示せず)によりL形金具94と一体化された締結ボルト91を底面視時計回りに270度回転させて、図2(a)から図2(b)の状態とする。
また、図2(c)〜図2(e)において、91aは締結ボルト91の頭部に形成されたスリットであり、図2(a)の状態から図2(b)の状態にL形金具94を270度回転させる際の目印としている。
図2(b)の状態では、L形金具94の水平部を回転止具96に当接させており、回転止具96はL型金具94を270度回転させるときのストッパとしての機能を果たすようにしている。
なお、図2において、98は下側補強板及び81fは覆工板8の下面板81cの底面に固定された緩衝部材である。
<覆工板締結用ナットランナの構成>
図1に示す覆工板締結用ナットランナ1の構成を図3に基づいて説明する。
覆工板締結用ナットランナ1は、圧縮空気により駆動されるモータ(図示せず)と、減速用遊星歯車機構(図示せず)と、出力軸11と、出力軸11に装着され前記締結ナット92と係合するソケット12と、反力受用軸13と、反力受2とを備えている。
また、覆工板締結用ナットランナ1は、本体ケース14、グリップ15、圧縮空気接続口16、操作レバー17、回転切替レバー18、コントローラ(図示せず)、コントローラ用電池(図示せず)などを備えている。
そして、圧縮空気接続口16に圧縮空気供給ホースを接続して操作レバー17を操作すれば、ソケット12が回転するようにしている。
覆工板締結用ナットランナ1については、反力受2を除き、市販されて公知のものであるが、反力受2については、覆工板8のH形鋼81における上面板81aの吊孔81dから挿入するために開発されたものであり、以下にその構成を説明する。
<覆工板締結用ナットランナにおける反力受の構成>
覆工板締結用ナットランナ1における反力受2の構成について、図3を参照しながら、図4及び図5に基づいて説明する。
反力受2は、内周軸方向に内側スプライン31が形成された円筒部3を備え、覆工板締結用ナットランナ1の反力受用軸13を円筒状に形成し、その外周軸方向に外側スプライン13aが形成されており、円筒部3が反力受用軸13の軸方向にスプライン連結により進退可能に係合されている。
また、円筒状の反力受用軸13は、軸内に出力軸11が軸受を介して配設されているとともに、その外周にはばね13bが設けられており、ばね13bによって反力受2の円筒部3を下方に付勢している。
そして、反力受2は、ソケット12の下方先端となる円筒部3の下方位置から約45度で斜め下方外方に延びる傾斜部材4と、傾斜部材4の先端から水平外方に延びる水平部材5とを備えている。
さらに、反力受2における円筒部3は、傾斜部材4が設けられた側の筒厚みt1(3.8mm)が対向する側の筒厚みt2(2.8mm)よりも大きく形成されており、円筒部3は真円ではなく、長径が59mmで短径が58mmに形成されている。
また、反力受2における円筒部3の下端は、傾斜部材4と同方向に約45度の同角度で傾斜する傾斜環32に形成されており、傾斜部材4が円筒部3の傾斜環32の下方位置側の周面32aから延びている。
反力受2における水平部材5は、幅(約20mm)が厚み(約14mm〜約8mmの先薄状)よりも大きく形成され、その垂直断面が矩形に形成されている。
反力受2における傾斜部材4は、幅が厚みよりも大きく、かつ、傾斜部材4と水平部材5との屈曲部位から傾斜環32側に約60度で末広がり状に形成されている。
反力受2は、傾斜部材4と水平部材5との屈曲部位において斜め下方に凸状に半径約30mmで湾曲する湾曲部6を備えるとともに、傾斜部材4と水平部材5とは平面視で直線状に形成されている。
<覆工板締結用ナットランナを用いた覆工板の締結方法>
次に、以上のように構成された覆工板締結用ナットランナ1を用いて受桁7の上面71に載置された覆工板8を締結金具9により締結する方法について、図1及び図2を参照しながら、図6に基づいて説明する。
まず、反力受用軸13を覆工板8のH形鋼81における上面板81aの上面に対して反力受2の水平部材5が向けられた側に所定角度α1(20度)で傾斜させた状態で水平部材5の先端を吊孔81dに挿入させるのである(図6(a))。
そして、反力受用軸13の傾斜を所定角度α1(20度)から徐々に小さくしながら、角度α2(10度)にして反力受2の傾斜環32及びソケット12の先端を吊孔81dに挿入させるのである(図6(b))。
次に、反力受用軸13を覆工板8のH形鋼81における上面板81aの上面に対して垂直にしてソケット12を下方に移動させるのであり、このとき、反力受2の水平部材5が覆工板8のH形鋼81における下面板81cの上面に当接する(図6(c))。
さらに、ソケット12を下方に押し込むことで、反力受2の円筒部3が、反力受用軸13の外側に設けられたばね13bの付勢力に抗して覆工板締結用ナットランナ1の本体ケース14側に移動し、ソケット12を締結ナット92に係合させるのである。
ここで、反力受2の水平部材5を覆工板8におけるH形鋼81のウエブ81b又は側面板82(図1参照)に当接させた状態で覆工板締結用ナットランナ1を駆動して締結ナット92によって覆工板8を受桁7に締結するのである(図6(d))。
この場合の水平部材5を当接させる側面板82は、覆工板8の隅において上面板81aと下面板81cとを繋ぐ部分である。
このように、反力受2は、反力受用軸13にその軸方向に進退可能に係合された円筒部3と、ソケット12の下方先端となる円筒部3の下方位置から斜め下方外方に延びる傾斜部材4と、傾斜部材4の先端から水平外方に延びる水平部材5とを備えている。
そして、覆工板締結用ナットランナ1の使用に際し、ソケット12を締結ナット92に係合させた状態で、反力受2の水平部材5を覆工板8におけるH形鋼81のウエブ81b又は側面板82に当接可能としているから、反力受2及びソケット12を覆工板8の吊孔81dから挿入して、覆工板締結用ナットランナ1により締結ナット92を締付けることができ、締結工事における発生する騒音を、例えば、68dB(A)にまで小さくすることができるのである。
また、円筒部3は、傾斜部材4が設けられた側の筒厚みt1が対向する側の筒厚みt2よりも大きく形成されているから、反力受2に作用する外力に対する強度を保持できながら反力受2の円筒部3を小形・軽量にすることができるのである。
反力受2の円筒部3の下端は、傾斜部材4と同方向に同角度で傾斜する傾斜環32に形成されており、傾斜部材4が円筒部3の傾斜環32の下方位置側の周面32aから延びているから、反力受2を覆工板8の吊孔81dから挿入し易い構造にできるのである。
反力受2の水平部材5は、幅が厚みよりも大きく形成された垂直断面が矩形であり、反力受2の傾斜部材4は、幅が厚みよりも大きく、かつ、傾斜部材4と水平部材5との屈曲部位から傾斜環32側に末広がり状に形成されているから、反力受2の水平部材5及び傾斜部材4の強度を保持しながら小形・軽量にすることができるのである。
反力受2は、傾斜部材4と水平部材5との屈曲部位において斜め下方に凸状に湾曲する湾曲部6を備えているから、反力受2を覆工板8の吊孔81dから挿入し易くできるのである。
<覆工板締結用ナットランナを用いた覆工板の解除方法>
以上のように覆工板締結用ナットランナ1を用いて受桁7の上面71に載置された覆工板8が締結金具9により締結された後に、覆工板8を受桁7から解除する方法について、図6及び以上の覆工板の締結方法を参照しながら、簡単に説明する。
ここで、締結金具9は、図2(e)に示すように、受桁7の上面71に載置された覆工板8が締結金具9により締結された状態であり、以下の説明で参照する図6(a)及び図6(b)においても締結金具9の状態は図2(e)と同様である。
まず、反力受用軸13を覆工板8のH形鋼81における上面板81aの上面に対して反力受2の水平部材5が向けられた側に所定角度α1(20度)で傾斜させた状態で水平部材5の先端を吊孔81dに挿入させる(図6(a))。
そして、反力受用軸13の傾斜を所定角度α1(20度)から徐々に小さくしながら、角度α2(10度)にして反力受2の傾斜環32及びソケット12の先端を吊孔81dに挿入させるのである(図6(b))。
次に、反力受用軸13を覆工板8のH形鋼81における上面板81aの上面に対して垂直にしてソケット12を下方に移動させ、このとき、反力受2の水平部材5が覆工板のH形鋼81における下面板81cの上面に当接し、さらに、ソケット12を下方に押し込むことで、ソケット12を締結ナット92に係合させるのである(図6(d))。
ここで、反力受2の水平部材5を覆工板8における側面板82又はH形鋼81のウエブ81bに当接させた状態で覆工板締結用ナットランナ1を締結時とは逆回転で駆動して締結ナット92によって締結されていた覆工板8を受桁7から解除するのである。
<実施形態の変形例>
以上の実施の形態では、覆工板締結用ナットランナ1は、圧縮空気により駆動されるようにしたが、圧縮空気駆動に替えて、交流電源又は蓄電池による電気駆動としてもよい。
また、以上の実施の形態では、覆工板8の上面板81aに形成された吊孔81dの径を64mmとし、上面板81aの板厚を12.7mmとしたが、吊孔81dの径及び上面板81aの板厚に応じて、覆工板締結用ナットランナ1におけるソケット12及び反力受2の円筒部3、傾斜部材4、水平部材5の大きさ(寸法)を適宜変更するのである。
以上の実施の形態では、反力受2の円筒部3は、傾斜部材4が設けられた側の筒厚みt1が対向する側の筒厚みt2よりも大きく形成したが、筒厚みを円筒部の全周で同一に形成してもよい。
以上の実施の形態では、反力受2の円筒部3の下端は、傾斜部材4と同方向に同角度で傾斜する傾斜環32に形成し、傾斜部材4が円筒部3の傾斜環32の下方位置側の周面32aから延びるようにしたが、傾斜環32を形成せずに、下端を水平にしてもよい。
以上の実施の形態では、反力受2の水平部材5は、幅が厚みよりも大きく形成された垂直断面が矩形としたが、幅と厚みは同一でも、幅が厚みよりも小さくてもよい。
また、以上の実施の形態では、反力受2の傾斜部材4は、幅が厚みよりも大きく、かつ、傾斜部材4と水平部材5との屈曲部位から傾斜環32側に末広がり状に形成したが、幅と厚みは同一でも、幅が厚みよりも小さくてもよく、かつ、末広がり状でなくてもよい。
以上の実施の形態では、反力受2は、傾斜部材4と水平部材5との屈曲部位において斜め下方に凸状に湾曲する湾曲部6を備えるようにしたが、湾曲部6をなくしてもよい。
以上の実施の形態では、締結金具9は、締結ボルト91、締結ナット92、取付ナット93、L形金具94、ばね95、回転止具96及び座金97を備えたが、締結金具9は締結ボルト91及び締結ナット92により、覆工板8を受桁7に締結するための各種締結金具とすることができるのである。
1 覆工板締結用ナットランナ
11 出力軸
12 ソケット
13 反力受用軸
2 反力受
3 円筒部
32 傾斜環
32a 下方位置側の周面
4 傾斜部材
5 水平部材
6 湾曲部
7 受桁
71 受桁の上面
8 覆工板
81 H形鋼
81a 上面板
81b ウエブ
81c 下面板
81d 吊孔
81e 貫通孔
82 側面板
82a 開口部
85 空間部
9 締結金具
91 締結ボルト
92 締結ナット
t1 傾斜部材側の筒厚み
t2 傾斜部材に対向する側の筒厚み
α1 所定角度
α2 角度

Claims (6)

  1. 受桁の上面に載置された覆工板を締結金具により、前記受桁に締結する覆工板締結用ナットランナであって、
    前記覆工板は、上面板とウエブと下面板とから形成されたH形鋼及び開口部が形成された側面板を備え、前記上面板に複数の吊孔が形成されるとともに前記下面板における前記各吊孔と対向する位置に貫通孔が形成されており、
    前記締結金具は、前記締結金具のうちの締結ボルトを前記下面板の前記貫通孔に貫通させた状態で前記締結ボルトに螺合された締結ナットが前記覆工板の空間部に位置しており、
    前記覆工板締結用ナットランナは、モータと、出力軸と、前記出力軸に装着され前記締結ナットと係合するソケットと、反力受用軸と、前記反力受用軸に設けられた反力受とを備え、
    前記反力受は、前記反力受用軸にその軸方向に進退可能に係合された円筒部と、前記ソケットの下方先端となる前記円筒部の下方位置から斜め下方外方に延びる傾斜部材と、前記傾斜部材の先端から水平外方に延びる水平部材とを備え、
    前記覆工板締結用ナットランナの使用に際し、前記ソケットを前記締結ナットに係合させた状態で、前記反力受の前記水平部材を前記覆工板における前記H形鋼の前記ウエブ又は前記側面板に当接可能としたことを特徴とする覆工板締結用ナットランナ。
  2. 前記反力受の前記円筒部は、前記傾斜部材が設けられた側の筒厚みが対向する側の筒厚みよりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1に記載の覆工板締結用ナットランナ。
  3. 前記反力受の前記円筒部の下端は、前記傾斜部材と同方向に同角度で傾斜する傾斜環に形成されており、前記傾斜部材が前記円筒部の傾斜環の下方位置側の周面から延びていることを特徴とする請求項1又は2に記載の覆工板締結用ナットランナ。
  4. 前記反力受の前記水平部材は、幅が厚みよりも大きく形成された垂直断面が矩形であり、前記反力受の前記傾斜部材は、幅が厚みよりも大きく、かつ、前記傾斜部材と前記水平部材との屈曲部位から前記傾斜環側に末広がり状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の覆工板締結用ナットランナ。
  5. 前記反力受は、前記傾斜部材と前記水平部材との前記屈曲部位において斜め下方に凸状に湾曲する湾曲部を備えていることを特徴とする請求項4に記載の覆工板締結用ナットランナ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の覆工板締結用ナットランナを用いて、前記受桁の前記上面に載置された前記覆工板を前記締結金具により締結する方法であって、
    前記反力受用軸を前記覆工板の前記上面板の上面に対して前記反力受の前記水平部材が向けられた側に所定角度で傾斜させた状態で前記水平部材の先端を前記吊孔に挿入させるとともに、前記傾斜を前記所定角度よりも小さくして前記ソケットの先端を前記吊孔に挿入させ、
    次に、前記反力受用軸を前記覆工板の前記上面板の前記上面に対して垂直にして前記ソケットを下方に押し込んで前記締結ナットに係合させるとともに、前記反力受の前記水平部材を前記覆工板の前記下面板の上面に当接させ、
    前記反力受の前記水平部材を前記覆工板における前記H形鋼の前記ウエブ又は前記側面板に当接させた状態で前記覆工板締結用ナットランナを駆動して前記締結ナットによって前記覆工板を前記受桁に締結することを特徴とする覆工板締結用ナットランナを用いた覆工板の締結方法。
JP2018012288A 2018-01-29 2018-01-29 覆工板締結用ナットランナ及びそれを用いた覆工板の締結方法 Active JP6956961B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018012288A JP6956961B2 (ja) 2018-01-29 2018-01-29 覆工板締結用ナットランナ及びそれを用いた覆工板の締結方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018012288A JP6956961B2 (ja) 2018-01-29 2018-01-29 覆工板締結用ナットランナ及びそれを用いた覆工板の締結方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019130597A JP2019130597A (ja) 2019-08-08
JP6956961B2 true JP6956961B2 (ja) 2021-11-02

Family

ID=67545411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018012288A Active JP6956961B2 (ja) 2018-01-29 2018-01-29 覆工板締結用ナットランナ及びそれを用いた覆工板の締結方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6956961B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5114756B1 (ja) * 1970-02-07 1976-05-12
JPS58143168U (ja) * 1982-03-19 1983-09-27 油谷鉄工株式会社 工具の反力受け装置
JPH0532407U (ja) * 1991-10-01 1993-04-27 ヒロセ株式会社 覆工板の締結構造
JP3130851U (ja) * 2007-01-30 2007-04-12 前田金属工業株式会社 反力受け付きハンディ型締付機
DE102009005997A1 (de) * 2009-01-23 2010-08-05 Lösomat Schraubtechnik Neef Gmbh Stützfuß für Kraftschrauber
JP5975756B2 (ja) * 2012-06-28 2016-08-23 株式会社空研 反力受具及び手持式ネジ着脱工具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019130597A (ja) 2019-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6956961B2 (ja) 覆工板締結用ナットランナ及びそれを用いた覆工板の締結方法
JP2010255307A (ja) 天井下地構造体
US8206070B2 (en) Weld adapter
JP3457304B1 (ja) 杭の接続構造
TWI290599B (en) Supporting structure for double floor
JP6333453B1 (ja) 勾配座金供回り防止具及びチャンネル材への勾配座金及びボルトの取付方法
JP2010084467A (ja) 床パネルの取付構造
JP3140137U (ja) 杭打ち設置用具
JP2005061490A (ja) 中空構造物用取付け金具
JP2011063433A (ja) エレベータ用レールブラケット
JP2018079905A (ja) 車両用物品の取付構造
JP4849361B2 (ja) 自動車のフードヒンジ取付構造
JP4313663B2 (ja) 継手金物のセグメント型枠への固定構造
JP5858337B2 (ja) アシストグリップ
JP5315316B2 (ja) スタッドボルト及びスタッドボルトを備えた構造体
JP2587610B2 (ja) 軽量気泡コンクリート壁への器具取付装置
JP2001280317A (ja) 締付け固定具
JP4275448B2 (ja) パネル取付金具及びパネル取付方法
JP5580957B2 (ja) ボルト固定金物
JP2005350899A (ja) 壁面への構造物取付け具および壁面への構造物取付け方法
JP2020138312A (ja) 連結金具の取り付け、取り外し用治具
JP4818705B2 (ja) 部材の取付方法
JP2005076289A (ja) パネル固定構造
KR20050030310A (ko) 공간 절약형 보울트 구조
JP2005145379A (ja) Absアクチュエータアッセンブリの仮置き構造

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20200701

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210727

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210831

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210922

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6956961

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150