JP6956690B2 - 田植機 - Google Patents
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Description
特許文献1では、予備苗のせ台に事前に苗を載置しておき、植付作業の進行に伴って苗植付装置の苗のせ台の苗が少なくなると、植付作業を一時中断するのであり、苗のせ台の上部を予備苗のせ台の左右方向の位置に合わせるようにして、苗のせ台を停止させる。
これにより、予備苗のせ台の苗を後側に押し出すことによって、苗を予備苗のせ台から苗のせ台の上部に移動させることができるのであり、苗のせ台への苗の補給が行える。
これにより、予備苗のせ台の苗を苗のせ台の上部に移動させる場合、植付作業を一時中断する必要があり、苗のせ台の上部を予備苗のせ台の左右方向の位置に合わせるようにして、苗のせ台を停止させる必要があるので、苗のせ台への苗の補給の作業性の面で改善の余地がある。
機体の後部から後側に延出された昇降機構と、
左右方向に沿って往復横送り駆動される苗のせ台が設けられて、前記昇降機構に支持された苗植付装置と、
機体の後部に設けられた予備苗のせ台とが備えられ、
前記予備苗のせ台を左右方向に往復移動自在に機体に支持する移動支持機構と、
前記予備苗のせ台と前記苗のせ台とを接続して、前記苗のせ台の横移動を前記予備苗のせ台に伝達し、前記予備苗のせ台を前記苗のせ台と一緒に横移動させ、且つ、前記予備苗のせ台の苗を前記予備苗のせ台から前記苗のせ台の上部に案内する連動部材とが備えられ、
前記連動部材は、前記昇降機構による前記苗植付装置の昇降が前記予備苗のせ台に対して許容されるように、前記予備苗のせ台に上下に揺動自在に支持され、且つ、前記予備苗のせ台と前記苗のせ台との接続が解除されるように、前記苗のせ台から上側に離れる位置に揺動操作可能である。
これにより、植付作業中において(苗のせ台が往復横送り駆動されている状態において)、予備苗のせ台と苗のせ台とを、予備苗のせ台から苗のせ台への苗の移動が可能な位置関係に維持することができる。
本発明によると、予備苗のせ台と苗のせ台とが連動部材により接続されている状態において、苗植付装置が昇降操作されても、予備苗のせ台に対して連動部材が上下に揺動することにより、苗植付装置の昇降が許容されるので、予備苗のせ台及び連動部材の規制を受けることなく、苗植付装置の昇降操作を無理なく行うことができる。
苗を支持する支持姿勢と、前記支持姿勢に対して後下がり状態となり、前記予備苗のせ台の苗を前記連動部材から前記苗のせ台に移動させる補給姿勢とに、前記予備苗のせ台を姿勢変更自在に支持する姿勢変更機構が備えられていると好適である。
前記移動支持機構は、
左右方向に沿って前記機体に支持された支持レールと、
前記予備苗のせ台に設けられて、前記支持レールに沿って転がることにより前記予備苗のせ台を前記支持レールに沿って移動自在に支持する支持ローラーとを有し、
前記姿勢変更機構は、
前記支持ローラーが、前記支持レールに沿って転がらずに、前記支持レールの左右方向の軸芯周りに、前記支持レールの周囲に沿って摺動することにより、前記予備苗のせ台を前記支持姿勢と前記補給姿勢とに姿勢変更すると好適である。
これにより、移動支持機構と姿勢変更機構とにおいて、部材の兼用化を図ることができて、構造の簡素化の面で有利なものとなる。
本発明において、
前後方向の軸芯周りに回転可能な球体形状のローラーが、前記予備苗のせ台に設けられ、
前記ローラーが前記前後方向の軸芯周りに回転することにより、前記ローラーに載置された苗が、前記予備苗のせ台を左右方向に移動可能であり、前記ローラーに載置された苗が、前記ローラーの表面を滑ることにより、前記予備苗のせ台から前記連動部材及び前記苗のせ台に移動可能であると好適である。
前記苗のせ台の上部に設けられて、苗の存否を検出する上部苗センサーと、
前記苗のせ台の下部に設けられて、苗の存否を検出する下部苗センサーとが備えられていると好適である。
図1及び図2に示すように、田植機は、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2を備えた機体11の後部に、リンク機構3(昇降機構に相当)が支持されて後側に延出されて、リンク機構3を昇降操作する油圧シリンダ4(昇降機構に相当)が備えられており、リンク機構3の後部に苗植付装置5が支持されている。
図1及び図2に示すように、苗植付装置5は、左右方向に所定間隔を置いて配置された植付伝動ケース6、植付伝動ケース6の後部の右部及び左部に回転自在に支持された回転ケース7、回転ケース7の両端に備えられた植付アーム8、フロート9、苗のせ台10等を備えており、6条型式に構成されている。
ベルト型式の縦送り機構18が、苗のせ台10の苗のせ面10aの下部に設けられておち、苗のせ台10が往復横送り駆動の右端部又は左端部に達すると、縦送り機構18が所定ストロークだけ作動して、苗のせ台10(苗のせ面10a)の苗が下側に送られる。
図1及び図2に示すように、機体11の後部において、運転座席12の後側に位置するように、予備苗のせ台21が設けられている。
以上の構造により、予備苗のせ台21が、支持レール25及び支持ローラー29によって、左右方向に往復移動自在に、機体11の後部に支持されている。
図1,2,3に示すように、連動部材31が、予備苗のせ台21の後部の左右方向の軸芯P2周りに上下に揺動自在に支持されている。
図1及び図2に示すように、機体11の右部及び左に、右及び左の苗補給機構32が設けられている。
右の作動ペダル36を踏み操作すると、右の苗補給機構32の電動モータが作動して、右の苗補給機構32の搬送ベルト34が後側に回転駆動され、右の作動ペダル36の踏み操作を止めると、右の苗補給機構32の電動モータ(搬送ベルト34)が停止する。
植付作業を開始する場合、図1,2,3に示すように、苗のせ台10の苗のせ面10aの各々に十分な苗を載置し(上部苗センサー19及び下部苗センサー20の両方が苗を検出する状態)、固定予備苗のせ台17と右及び左の苗補給機構32に十分な苗を載置して、植付作業を開始する。
畦際での旋回時等のように、苗植付装置5が昇降操作されても、苗のせ台10が予備苗のせ台21及び連動部材31に干渉することはない。
作業者は、植付作業を継続しながら、右(左)の作動ペダル36を踏み操作して、右(左)の苗補給機構32の搬送ベルト34を作動させて、右(左)の苗補給機構32の苗を予備苗のせ台21の右部(左部)に送り込む。
右及び左の苗補給機構32に苗が無くなった場合、植付作業を一時中断し、機体11を停止させて、固定予備苗のせ台17の苗を右及び左の苗補給機構32に載置する。
予備苗のせ台21及び苗補給機構32を、図5に示すように構成してもよい。
予備苗のせ台21を、苗のせ台10の全ての苗のせ面10aに亘るように構成するのではなく、図5に示すように、苗のせ台10の右の2つの苗のせ面10aに対応する右の予備苗のせ台21及び連動部材31と、苗のせ台10の左の2つの苗のせ面10aに対応する左の予備苗のせ台21及び連動部材31とが設けられる。
苗のせ台10の中央の2つの苗のせ面10aにおいては、予備苗のせ台21及び苗補給機構32を使用せずに、作業者が、固定予備苗のせ台17や右及び左の苗補給機構32から、苗を手で取り出して、苗のせ台10の中央の2つの苗のせ面10aに補給する。
苗を左右方向に送る搬送ベルト(図示せず)、及び搬送ベルトを回転駆動する電動モータ(図示せず)を、予備苗のせ台21に設けて、苗が苗補給機構32から予備苗のせ台21に送り込まれた後、苗のせ台10の所望の苗のせ面10aに対応する予備苗のせ台21の位置に、苗が搬送ベルトにより送られるように構成してもよい。
予備苗のせ台21が、電動モータ(図示せず)により支持姿勢A1及び補給姿勢A2に操作されるように構成してもよい。
連動部材31及び苗のせ台10(苗のせ面10a)において、一方に係合用の凸部(図示せず)を設け、他方に係合用の凹部(図示せず)を設けて、連動部材31を下側に揺動させると、凸部が凹部に入り込むことにより、予備苗のせ台21と苗のせ台10とが接続された状態となるように構成してもよい。
予備苗のせ台21及び連動部材31を、以下の説明のように構成してもよい。
予備苗のせ台21を、機体11の機体フレーム24に固定して、予備苗のせ台21が左右方向に移動せず、且つ、支持姿勢A1に固定されるようにする。
次に上部苗センサー19が苗を検出しない状態になると、右(左)の苗補給機構32の苗を、予備苗のせ台21に送り込み、予備苗のせ台21から水平姿勢の連動部材31に送り込む。連動部材31を苗のせ台10に接続される状態として、水平姿勢の連動部材31と苗のせ台10とが一緒に横移動する状態とする。
GPS装置及び自動走行装置を装備して、無人で自動的に走行する無人田植機としてもよい。この場合、上部苗センサー19及び下部苗センサー20に基いて、右(左)の苗補給機構32(搬送ベルト34)、予備苗のせ台21及び連動部材31が自動的に作動操作されるように構成すればよい。
4 油圧シリンダ(昇降機構)
5 苗植付装置
10 苗のせ台
11 機体
19 上部苗センサー
20 下部苗センサー
21 予備苗のせ台
23 ローラー
25 支持レール(移動支持機構)
29 支持ローラー(移動支持機構)(姿勢変更機構)
31 連動部材
A1 支持姿勢
A2 補給姿勢
Claims (5)
- 機体の後部から後側に延出された昇降機構と、
左右方向に沿って往復横送り駆動される苗のせ台が設けられて、前記昇降機構に支持された苗植付装置と、
機体の後部に設けられた予備苗のせ台とが備えられ、
前記予備苗のせ台を左右方向に往復移動自在に機体に支持する移動支持機構と、
前記予備苗のせ台と前記苗のせ台とを接続して、前記苗のせ台の横移動を前記予備苗のせ台に伝達し、前記予備苗のせ台を前記苗のせ台と一緒に横移動させ、且つ、前記予備苗のせ台の苗を前記予備苗のせ台から前記苗のせ台の上部に案内する連動部材とが備えられ、
前記連動部材は、前記昇降機構による前記苗植付装置の昇降が前記予備苗のせ台に対して許容されるように、前記予備苗のせ台に上下に揺動自在に支持され、且つ、前記予備苗のせ台と前記苗のせ台との接続が解除されるように、前記苗のせ台から上側に離れる位置に揺動操作可能である田植機。 - 苗を支持する支持姿勢と、前記支持姿勢に対して後下がり状態となり、前記予備苗のせ台の苗を前記連動部材から前記苗のせ台に移動させる補給姿勢とに、前記予備苗のせ台を姿勢変更自在に支持する姿勢変更機構が備えられている請求項1に記載の田植機。
- 前記移動支持機構は、
左右方向に沿って前記機体に支持された支持レールと、
前記予備苗のせ台に設けられて、前記支持レールに沿って転がることにより前記予備苗のせ台を前記支持レールに沿って移動自在に支持する支持ローラーとを有し、
前記姿勢変更機構は、
前記支持ローラーが、前記支持レールに沿って転がらずに、前記支持レールの左右方向の軸芯周りに、前記支持レールの周囲に沿って摺動することにより、前記予備苗のせ台を前記支持姿勢と前記補給姿勢とに姿勢変更する請求項2に記載の田植機。 - 前後方向の軸芯周りに回転可能な球体形状のローラーが、前記予備苗のせ台に設けられ、
前記ローラーが前記前後方向の軸芯周りに回転することにより、前記ローラーに載置された苗が、前記予備苗のせ台を左右方向に移動可能であり、前記ローラーに載置された苗が、前記ローラーの表面を滑ることにより、前記予備苗のせ台から前記連動部材及び前記苗のせ台に移動可能である請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の田植機。 - 前記苗のせ台の上部に設けられて、苗の存否を検出する上部苗センサーと、
前記苗のせ台の下部に設けられて、苗の存否を検出する下部苗センサーとが備えられている請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の田植機。
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