JP3907355B2 - 供給装置付き苗植付装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、苗植付機構に苗供給する苗載せ台を苗植付機構の苗植え運動に伴って機体横方向に往復移動させる苗横送り機構と、苗載せ台に載置された苗を苗植付機構が苗取り出しする苗取り出し口に向けて縦送りする苗縦送り手段とを備えてあるとともに、苗に供給するべき流動物を前記苗載せ台の上方から落下させる供給装置を備えてある供給装置付き苗植付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記苗植付装置は、苗載せ台に載置した苗に殺虫剤や殺菌剤、肥料などの流動物を供給装置によって供給し、流動物供給済みの苗を苗植付機構によって植え付けていけるものである。
この種の苗植付装置として、従来、たとえば特公昭59−26249号公報に示されるように、殺虫剤収容函、及び、この収容函から苗代床の上方に延出する供給管を機枠に取り付け、苗代床が往復横動することから、供給管に設けてある供給孔が苗代床に対してその横方向に相対移動しながら苗に殺虫剤を落下供給するものがあった。すなわち、供給装置の排出部としての供給孔が苗載せ台である苗代床に対して機体横方向に相対移動することにより、排出部としてこれ自体の機体横幅方向での供給幅が苗の横幅よりも小さいものを採用しながら、苗の全幅にわたって流動物を供給できるものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この種の苗植付装置の場合、苗植付機構が苗載せ台から取り出す苗の苗載せ台横幅方向での大きさを調節できるように、苗載せ台の横送り速度を変更できるようにされることがある。従来の供給技術の場合、苗載せ台の横送り速度が変更されると、排出部が機枠に支持されていることから、排出部の苗載せ台に対する移動速度が変化し、苗に供給される流動物の苗横幅方向での量が変化することがあった。
本発明の目的は、苗載せ台の横送り速度が変更されても、上記した供給量変化が生じにくいようにしながら流動物を供給できる供給装置付き苗植付装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0005】
〔構成〕
苗植付機構に苗供給する苗載せ台を苗植付機構の苗植え運動に伴って機体横方向に往復移動させる苗横送り機構と、苗載せ台に載置された苗を苗植付機構が苗取り出しする苗取り出し口に向けて縦送りする苗縦送り手段とを備えてあるとともに、苗に供給するべき流動物を前記苗載せ台の上方から落下させる供給装置を備えてある供給装置付き苗植付装置において、
前記供給装置の流動物を落下させる排出部を、苗載せ台の横方向に沿うガイドレールに支持させるとともに、前記排出部を前記ガイドレールに沿わせて苗載せ台に対して相対移動させる駆動手段と、前記排出部が制御目標移動距離を自動的に移動するように前記駆動手段を自動的に操作する供給制御手段とを備えてある。
【0006】
〔作用〕
排出部が駆動手段と、供給制御手段による駆動手段の制御とによって苗載せ台の横方向に沿うガイドレールに沿わせて移動操作され、苗載せ台に対して相対移動しながら流動物を苗載せ台の苗に供給していくものだから、苗載せ台を機体に対して横送りする速度が変更されても、排出部がこれの苗載せ台に対する移動速度が変化しない状態で苗載せ台に対して移動しながら流動物を載置苗に供給していくように、駆動手段によって排出部を移動操作させられる。
【0007】
〔効果〕
苗載せ台の横送り速度が変更されても、排出部の苗載せ台に対する移動速度が変化しなくて供給量が変化しにくく、所定の供給量で精度よく供給できる。
【0008】
請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0009】
〔構成〕
請求項1による発明の構成において、前記ガイドレールを前記苗載せ台に取り付けてある。
【0010】
〔作用〕
ガイドレールが苗載せ台に支持されて、苗載せ台と共に機体に対して横送り操作される。これにより、苗載せ台を機体に対して横送りする速度が変更されても、排出部が駆動手段によって移送される速度を変更しなくても、排出部がこれの苗載せ台に対する移動速度が変化しない状態で苗載せ台に対して移動しながら流動物を載置苗に供給していく。
【0011】
〔効果〕
苗載せ台の横送り速度が変更されても、駆動手段による排出部の移送速度を変更しなくとも制御簡単に供給量が変化しにくい精度のよい供給を行わせられる。
【0012】
請求項3による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0013】
〔構成〕
請求項1又は2による発明の構成において、前記供給制御手段を手動運転モードに切り換えて前記駆動手段を人為的に操作する人為操作手段を備えてある。
【0014】
〔作用〕
苗載せ台に苗を先端が苗取り出し口に至るようにして装着すると、苗の先端側に供給装置の供給目標範囲から外れる部分ができることがある。この場合、植え付け作業を開始する当初など、空の苗載せ台に苗を新規に供給する際、苗載せ台に装着した苗を先端側が苗取り出し口まで達しないで供給装置の供給目標範囲に位置するようにして支持しながら、人為操作手段を操作する。すると、駆動手段を操作でき、供給装置の排出部が移動して苗の先端側に流動物を供給する。
【0015】
〔効果〕
排出部が供給制御手段と駆動手段とによって自動運転されるものでありながら、苗を新規に供給する際、排出部を手動運転して供給装置によって流動物を苗に供給し、当初から流動物供給済みの苗植え付けができるとともに、そのための流動物供給が人為操作手段を操作するだけで楽に行える。
【0016】
請求項4による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0017】
〔構成〕
請求項1〜3のいずれか1項による発明の構成において、前記苗植付機構の複数個を機体横方向に並べて備えてあるとともに、前記複数個の苗植付機構に各別に苗供給するべく機体横方向に並ぶ複数列の苗載置部を前記苗載せ台に備えてあり、前記制御目標移動距離として前記複数列の苗載置部の全てにわたって移動する全移動距離と、前記複数列の苗載置部の一部にわたって移動する一部移動距離とを選択して設定する距離設定手段を備えてある。
【0018】
〔作用〕
複数個の苗植付機構の全てによって苗植え付けを行う場合、制御目標移動距離として全移動距離を選択して設定する。すると、排出部は複数列の苗載置部の全てにわたって移動するように運転されて全ての苗載置部の載置苗に流動物を供給し、全ての苗植付機構に流動物供給済みの苗の植え付けを行わせられる。
複数個の苗植付機構のうちの一部による苗植え付けを行う場合、制御目標移動距離として一部移動距離を選択して設定する。すると、排出部は複数列の苗載置部のうちの一部にわたって移動するように運転され、全ての苗載置部の載置苗に流動物を供給しないで一部の苗載置部の載置苗にのみ流動物を供給し、消費されない苗にも流動物が供給される流動物の浪費を防止しながら、流動物供給済みの苗の植え付けを行わせられる。
【0019】
〔効果〕
制御目標移動距離を適切に設定することにより、複数個の苗植付機構の全てによるものと、一部によるものとのいずれの植え付けを行う場合も流動物供給済みの苗の植え付けが行える。しかも、一部の苗植付機構による植え付けを行う場合には、流動物を浪費しないで有利に行える。
【0020】
請求項5による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0021】
〔構成〕
請求項4による発明の構成において、前記距離設定手段は、前記排出部を停止させるべき停止目標位置で停止センサーに検出させる検出対象体である。
【0022】
〔作用〕
排出部を複数列の苗載置部の全てにわたって移動させる場合も、複数列の苗載置部の一部にわたって移動させる場合も、その停止目標位置に着脱自在な検出対象体を設置するとか、その停止目標位置に停止センサーによる検出が可能な状態と不能な状態とに切り換え自在に設けてある検出対象体を検出可能な状態に切り換えるとかすることにより、制御目標移動距離を設定するものである。すなわち、排出部が制御目標移動距離を移動すると、停止センサーが検出対象体を検出し、駆動手段の停止操作を行わせて排出部を停止目標位置に停止させるものである。
【0023】
〔効果〕
検出対象体を着脱自在に設けるとか、停止センサーによる検出が可能な状態と不能な状態とに切り換え自在に設けるだけの構造簡単な設定手段によって設定移動距離として全移動距離や一部移動距離を設定でき、苗載置部の全てや一部の載置苗に対する流動物の自動供給が安価に行える。
【0024】
請求項6による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0025】
〔構成〕
請求項4による発明の構成において、前記距離設定手段は、供給制御手段に駆動手段の自動操作を行わせるべく制御目標移動距離を出力する設定器である。
【0026】
〔作用〕
設定器を操作すると、これから供給制御手段に制御目標移動距離が出力されてこの制御目標移動距離に基づいて供給制御手段が駆動手段を自動的に操作し、排出部が前記全移動距離や一部移動距離を移動するものである。
【0027】
〔効果〕
設定器を操作するだけで操作簡単に制御目標移動距離として全移動距離や一部移動距離を設定でき、苗載置部の全てや一部の載置苗に対する流動物の自動供給を操作容易に行わせられる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、左右一対の操向操作及び駆動自在な前車輪1,1、左右一対の駆動自在な後車輪2,2、エンジン3を有する原動部、運転座席4を有する運転部を備える自走車体の後部にリンク機構5を介して供給装置30が付いている苗植付装置Aを連結し、前記エンジン3からの回転動力を回転軸6によって供給装置付き苗植付装置Aに伝達するように構成するとともに、前記リンク機構5をリフトシリンダ7によって自走車体に対して上下に揺動操作して供給装置付き苗植付装置Aを昇降操作するように構成して、供給装置付きの乗用型田植機を構成してある。
【0029】
前記供給装置付き苗植付装置Aは、図2などに示すように、機体横方向に沿う角パイプ材で成るメインフレーム10と、このメインフレーム10の中間部に支持されるフィードケース11と、前記メインフレーム10によって前端側どうしが連結されている状態で機体横方向に並ぶ複数個の植付け伝動ケース12とによって機体フレームを構成し、前記複数個の植付け伝動ケース12それぞれの後端部の両横側に、2個の苗植え付け具13aを備える苗植付機構13を駆動自在に取り付け、前記機体フレームの前端部の上側に苗載せ台14を設け、前記機体フレームの下部に機体横方向に並ぶ複数個の接地フロート15を取り付け、前記苗載せ台14の上方にタンク35を備える前記供給装置30を設けて構成してある。この苗植付装置Aは、供給装置30の前記タンク35に顆粒の殺虫・殺菌剤などの薬剤を投入し、苗植付装置Aの苗載せ台14に機体横方向に並べて設けてある複数列の苗載置部14aそれぞれにマット状苗Bを載置して自走車体を走行させていくことにより、供給装置30が苗載せ台14上の複数列のマット状苗Bそれぞれに薬剤を供給し、接地フロート15が泥面上を移動して整地していった箇所に苗植付機構13が薬剤供給済みの苗を植え付けていくものであり、詳しくは次の如く構成してある。
【0030】
図2などに示すように、前記複数個の苗植付機構13のそれぞれは、前記植付け伝動ケース12が回動自在に支持するロータリケース13bと、このロータリケース13bの両端部に回動自在に取り付けた前記苗植え付け具13aとによって構成してある。すなわち、前記フィードケース11に前記回転軸6によって入力された回動力が植付け伝動ケース12の内部に位置する伝動機構によってロータリケース13bの回転支軸に伝達されてロータリケース13bが駆動される。すると、これに伴って2つの苗植え付け具13aがロータリケース13bの内部に設けてある植え付け駆動機構によってロータリケース13bに対して回動操作され、2個の苗植え付け具13aそれぞれに備えてある苗植え付け爪13cの先端が図2に示す運動軌跡Tを描いて上下に回動移動するように苗植え運動を行う。
【0031】
前記苗載せ台14は、苗載せ台14の前端側を摺動自在に支持するように構成して前記機体フレームに立設してある苗載せ台支柱16と、苗載せ台14の後端部を摺動自在に支持するように構成するとともに複数個の苗植付機構13に各別に対応する複数個の苗取り出し口17aを形成する切欠き部を備えさせて前記機体フレームに固定してあるガイドレール17とにわたって取り付けることにより、前記苗取り出し口17aに至るほど低レベルに位置する後下がりの傾斜姿勢で前記ガイドレール17に沿って機体横方向に摺動するようにして機体フレームに支持させてある。ガイドレール17の前記複数個の苗取り出し口17aのぞれぞれは、これに対応する苗植付機構13の一方の苗植え付け具13aの苗植え付け爪13cと、他方の苗植え付け具13aの苗植え付け爪13cとが交互に苗取り出し口17aを上方から下方に通過していき、苗取り出し口17aを通過する際に苗載せ台14上のマット状苗Bの下端部から一株分のブロック苗を切断して取り出していくように配置してある。
【0032】
前記フィードケース11を摺動自在に貫通するとともに両端側が苗載せ台14に連結していて、機体フレームに対して苗載せ台14と共に摺動する苗載せ台横送り軸18と、この苗載せ台横送り軸18を摺動操作するようにフィードケース11の内部に設けた送り軸駆動機構とにより、苗横送り機構19を構成してある。前記送り軸駆動機構は、各苗植付機構13の駆動に連動させて苗載せ台横送り軸18を左右に往復摺動するように操作することにより、苗横送り機構19は、各苗植付機構13が苗植え運動を行うと、これに伴って苗載せ台横送り軸18を摺動操作することによって苗載せ台14を前記ガイドレール17に沿わせて機体横方向に往復移動させる。
【0033】
図3に示すように、苗載せ台14の前記複数列の苗載置部14aそれぞれに、苗載せ台14の横方向に並ぶ一対の無端回動形式の苗縦送りベルト20を設けてあるとともに、各苗縦送りベルト20は、所定の回動方向に駆動されることにより、苗載置部14aに載置されているマット状苗Bを前記苗取り出し口17aに向けて縦送りするように構成してある。図4に示すように、苗載せ台14に設けてある全ての前記苗縦送りベルト20それぞれの下端側が巻回しているベルト駆動輪21に一体回動自在に連結して全てのベルト駆動輪21を駆動自在に支持している1本のベルト駆動軸22の2箇所に一回転方向クラッチを介して連動させた操作レバー23と、前記フィードケース11の両横側に常に回動駆動されるように設けた駆動アーム24とにより、苗縦送り機構25を構成してある。苗載せ台14が左右に往復移送されて左側のストロークエンドに到達すると、前記左右一対の操作レバー23,23のうちの一方の操作レバー23の遊端側が前記左右一対の駆動アーム24,24のうちの一方の駆動アーム24の回動経路に入り込み、苗載せ台14が右側のストロークエンドに到達すると、前記左右一対の操作レバー23,23のうちの他方の操作アーム23の遊端側が前記左右一対の駆動アーム24,24のうちの他方の駆動アーム24の回動経路に入り込み、いずれの場合にも、駆動アーム24が回動するに伴い、その遊端部に備えてある操作用ローラ24aが操作アーム24に当接してこの操作アーム24を所定の回転方向に所定の回転角度だけベルト駆動軸22の軸芯まわりで揺動操作し、前記クラッチを介してベルト駆動軸22を回動操作する。これにより、苗載せ台14が左右の横移動ストロークエンドに到達すると、その都度、苗縦送り機構25が全ての苗縦送りベルト20を苗縦送り方向に所定のストロークだけ回動させる。
【0034】
これにより、苗植付機構13が苗植え運動を行うと、これに伴い、苗載せ台14は苗横送り機構19による移動操作のために機体横方向に往復移動して各苗載置部14aに載置されているマット状苗Bをその苗載置部14aに対応する苗取り出し口17aに対して機体横方向に往復移動させることにより、複数個の苗植付機構13それぞれが二つの苗植え付け爪13cによってその苗植付機構13に対応する一つの苗載置部14aに載置されたマット状苗Bの下端部の横一端側から他端側に向かって順次に一株分のブロック苗を切断して取り出していくように、複数個の苗植付機構13に複数列の苗載置部14aによって各別に苗供給する。そして、苗載せ台14が左右の横移動スロトークエンドに到達すると、その都度、複数列の苗載置部14aそれぞれの苗縦送りベルト20が前記苗縦送り機構25によって苗縦送り方向に所定ストークだけ回動駆動され、苗載置部14aの載置マット状苗Bを前記苗取り出し口17aに向けて、苗植付機構13が取り出す一株分のブロック苗の苗載せ台縦方向での長さの相当する長さだけ縦送りする。
【0035】
したがって、複数個の苗植付機構13それぞれは、一方の苗植え付け具13aの苗植え付け爪13cと、他方の苗植え付け具13aの苗植え付け爪13cとによって交互に、苗取り出し口17aで苗載せ台14の載置マット状苗Bの下端部から一株分のブロック苗を切断するとともに取り出して圃場の泥土面に下降して植え付けていく。
【0036】
前記苗横送り機構19が備える前記送り軸駆動機構に苗取り変速部を設けてある。すなわち、この苗取り変速部を変速操作することにより、苗植付機構13の駆動速度が変化しないで送り軸駆動機構による苗載せ台横送り軸18の送り速度が変化し、苗植付機構13が苗載せ台14から取り出すブロック苗の苗載せ台横幅方向での大きさが変化する。
【0037】
図3に示すように、苗載せ台14に、前記複数列の苗載置部14aに各別に作用する複数個の苗残量センサー26を設けてある。図6に明示するように、前記複数個の苗残量センサー26それぞれは、苗載せ台14の横端部に位置する横側壁部14b、又は、苗載置部14aどうしの間に位置する仕切り壁部14cの内部に収納してある検出スイッチ26aと、前記横側壁部14b又は仕切り壁部14cの内部から苗載置部14aの横端部の上方に一端側が露出するように配置した検出体26bとによって構成してある。苗載置部14aに載置されたマット状苗Bが前記検出体26bの配置によって決まる設定量まで減少していない場合には、前記検出体26bが載置マット状苗Bの床土部の横側面に接触してマット状苗Bによる押圧作用のために検出スイッチ26aを切り側に操作し、検出スイッチ26aが自走車体の運転部に設けてある警報装置27を切り側に操作する。苗載置部14aに載置されたマット状苗Bが前記設定量以下に減少した場合には、前記検出体26bが載置マット状苗Bの床土部から外れて自己復元力によって検出スイッチ26aを入り側に操作し、検出スイッチ26aが前記警報装置27を入り側に操作する。これにより、各苗残量センサー26は、苗載置部14aに載置されたマット状苗Bの後端の苗載置部14aに対する位置に基づいて載置マット状苗Bの残量が設定量以下になったか否かを検出し、残量が設定量以下になっと検出した場合には前記警報装置27を作動させる。すなわち、苗載置部14aのうちの検出体26bが位置する箇所を検出対象箇所とし、載置マット状苗Bの後端が検出対象箇所以上の苗載せ台上端側に位置している場合には、載置マット状苗Bの残量が前記設定量より多いと検出するとともに警報装置27を切りに操作し、載置マット状苗Bの後端が検出対象箇所よりも苗載せ台下端側に位置した場合には、載置マット状苗Bの残量が前記設定量以下になったと検出するとともに警報装置27を入りに操作する。
【0038】
これにより、苗載せ台14の複数列の苗載置部14aの少なくとも一つの苗載置部14aにおける苗残量が設定量以下になると、苗残量センサー26によって検出されるとともに警報装置27が入り側に操作され、苗載せ台14に苗を補充するべきであると警報される。
【0039】
前記供給装置30は、図2〜図5などに示すように、左右一対の走行輪31,32と一つの挟持輪体33とを備える板金フレーム34の水平部分の上面側に前記タンク35を取り付け、前記板金フレーム34の機体上下向き部分の前面側に電動モータ36を取り付け、前記タンク35の底部から下方に延出してタンク35の薬剤出口を形成している角筒体37の内部に繰り出し回転体38を機体前後向きの水平な軸芯38aまわりで回動自在に設け、前記繰り出し回転体38の下方に排出部39を設けて構成してある。
【0040】
前記一対の走行輪31,32は、前記板金フレーム34の水平部分から下向きに延出する支持ブラケット40,41の下端側に機体前後向きの軸芯まわりで回動するように支持させて、前記苗載せ台14の両端部に各別に立設した一対の支柱42,42の上端部にわたって苗載せ台14の横方向に沿わせて取り付けた角パイプ材で成るガイドレール43の上をこれに沿って走行するようにしてある。一対の走行輪31,32のうちの左側の走行輪31は、ガイドレール43との接触によって自由に回転する遊転輪にしてある。右側の走行輪32は、正逆回転駆動が可能な前記電動モータ36の出力軸36aと同一の軸芯まわりで回動するように配置するともにその出力軸36aに一体回動するように連結して、電動モータ36によって正回転と逆回転のいずれにも駆動される駆動輪にしてある。前記挟持輪体33は、前記板金フレーム34の水平部分から下向きに延出している支持ブラケット44の下端側に機体前後向きの軸芯まわりで遊転自在に支持させるとともに前記ガイドレール43に対して前記一対の走行輪31,32とは反対側に位置してガイドレール43の下面側に転動自在に当接するように構成してある。
【0041】
これにより、供給装置30は、苗載せ台14にこれと共に機体フレームに対して横移動するように連結しているガイドレール43にこれに沿って移動自在に支持されており、苗植付装置Aの苗植付機構13、苗横送り機構19などの動力源であるエンジン3とは別の動力源として前記原動部に設けたバッテリー45から電力供給して電動モータ36を正回転や逆回転方向に駆動すると、この電動モータ36が右走行輪32を駆動することにより、供給装置30がガイドレール43に沿って移動して苗載せ台14に対してこれの全幅にわたって左向きにも右向きにも相対移動する。そして、走行輪31、32と挟持輪体33とによってガイドレール43を挟持し、この挟持により、ガイドレール43から脱線したり、走行輪31,32とガイドレール43との間のガタ付きが出るトラブルが発生しにくいように移動する。
【0042】
前記タンク35は、上端部に着脱自在な蓋体35aによって開閉する投入口を備えており、この投入口から薬剤を供給して貯留しておくようにしてある。
【0043】
図4及び図5に明示するように、前記繰り出し回転体38は、前記モータ36の前記出力軸36aと同一の軸芯まわりで回動するように配置するとともにこの出力軸36aに前記右走行輪32を介して一体に回動するように連結して、モータ36によって右走行輪32と共に右走行輪32の回転方向と同じ回転方向に駆動するようにしてある。これにより、供給装置30が苗載せ台14に対して左向きに移動する際、繰り出し回転体38は、後方側から見て右走行輪32と共に左回転し、繰り出し回転体38の周面に繰り出し回転体38の回動方向にも機体前後方向にも並べて設けてある複数個の繰り出し凹部38bにより、薬剤をタンク35から取り出すとともに繰り出し回転体38の左横側に繰り出し回転体38の周面に摺り切り作用するように設けてあるブラシ46との間から前記排出部39に落下させて供給する。供給装置30が苗載せ台14に対して右向きに移動する際、繰り出し回転体38は、後方側から見て右走行輪32と共に右回転し、前記複数個の繰り出し凹部38bにより、薬剤をタンク35から取り出すとともに繰り出し回転体38の右横側に繰り出し回転体38の周面に摺り切り作用するように設けてあるブラシ46との間から前記排出部39に落下させて供給する。
【0044】
前記排出部39は、前記繰り出し回転体38の両横側に上端側が各別に位置し、下端側が共に繰り出し回転体38の下方に位置するように配置して前記角筒体37の内面側に取り付けた左右一対のガイド部材39a,39aで構成してあり、両ガイド部材39a,39aの下端部で排出口を形成し、この排出口から繰り出し回転体38からの薬剤を落下させて苗載せ台14の載置マット状苗Bに供給する。前記一対のガイド部材39a,39aそれぞれの下端部の内側に、下端側ほど他方のガイド部材39aの傾斜ガイド面39bに近づく状態の傾斜ガイド面39bを備えさせて、繰り出し回転体38からの薬剤が前記傾斜ガイド面39bに衝突し、この衝突により、前記排出口の大きさで決まる供給目標範囲に薬剤が均等に分散して落下するように供給する。排出部39の前記排出口は、苗載置部14aのうちの前記苗残量センサー26による検出対象箇所よりも苗縦送り方向下手側で苗取り出し口17aよりも苗縦送り方向上手側に位置する部分に向けて薬剤を落下させるように配置してある。
【0045】
図9に示すように、前記電動モータ36に連係させた状態で供給装置30に設けた供給制御手段47に一対の始動手段48,49と、一対の停止手段50,51と、一つの人為操作手段52とを連係させてある。
【0046】
図7及び図8に示すように、前記一対の始動手段48,49は、苗載せ台14の一方の横端部に固定した支持ブラケット53に苗載せ台14の横方向に並べて固定した始動検出スイッチで成り、前記ベルト駆動軸22の端部に一体回動自在に取り付けたスイッチ操作体を検出対象体54として検出作動する。この検出対象体54の周部に、前記一対の始動手段48,49に各別に作用するように苗載せ台14の横方向に互いに位置ずれさせた一対の検出対象部54a,54bを備えてある。この一対の検出対象部54a,54bは、図8に明示する如く検出対象体54の回転方向に互いに位置ずれさせてある。すなわち、ベルト駆動軸22が360度にわたって回動操作される毎に、一対の検出対象部54a,54bのうちの第1検出対象部54aが前記一対の始動手段48,49のうちの左行き始動手段48の検出部48aに当接してこの左行き始動手段48を検出作動させ、他方の第2検出対象部54bが他方の右行き始動手段49の検出部49aに当接してこの右行き始動手段49を検出作動させるように、かつ、一方の検出対象部54a,54bが始動手段48,49を検出作動させてからベルト駆動軸22が180度にわたる回転をした後に他方の検出対象部54b,54aが始動手段48,49を検出作動させるように、さらに、一方の検出対象部54a,54bが始動手段48,49を検出作動させてから他方の検出対象部54b,54aが始動手段49,48を検出作動させるまでの間に少なくとも1度の苗縦送りが行われるように位置ずれさせてある。
【0047】
一方の検出対象部54a,54bが始動手段48,49を検出作動させてから他方の検出対象部54b,54aが始動手段49,48を検出作動させるまでの間に苗の縦送りが行われる回数としては、供給装置30が苗載せ台14の横一端側から他端側に移動して複数列の苗載置部14aそれぞれの載置マット状苗Bに薬剤を供給する供給範囲の苗載せ台縦方向での長さから見て、供給装置30が一度横移動して薬剤供給してから次に横移動して薬剤供給するまでの間に、苗の縦送りが行われても、先の供給範囲と次の供給範囲とが若干苗載せ台縦方向に重なって載置マット状苗Bに供給漏れの部分が出ないことになる回数を設定するのである。
【0048】
一対の始動手段48,49のうちの左行き始動手段48は、検出作動すると、供給制御手段47に左行き移動の指令を出力し、右行き始動手段49は、検出作動すると、供給制御手段47に右向き移動の指令を出力する。
【0049】
一対の停止手段50,51は、供給装置30の前記板金フレーム34の上下向き部分の後面側の両横部に振り分けて固定した停止検出スイッチによって構成してあり、ガイドレール43の左端部や右端部の停止目標位置に設けてあるスイッチ操作片を検出対象体55,56として検出作動する。すなわち、供給装置30が左向きに移動して苗載せ台14の最も左端の苗載置部14aに載置されたマット状苗Bの左端部に薬剤供給する左ストロークエンドに到達すると、一対の停止手段50,51のうちの左停止手段50が左側の検出対象体55に当接して検出作動し、供給装置30が右向きに移動して苗載せ台14の最も右端の苗載置部14aに載置されたマット状苗Bの右端部に薬剤供給する右ストロークエンドに到達すると、一対の停止手段50,51のうちの右停止手段51が右側の検出対象体56に当接して検出作動する。左停止手段50も右停止手段51も、検出作動すると、供給制御手段47に停止指令を出力する。
【0050】
供給制御手段47は、前記一対の始動手段48,49からの情報と、前記一対の停止手段50,51からの情報とに基づいてモータ36を自動的に操作する。すなわち、左行き始動手段48が検出作動して左行き指令を出力すると、供給装置30が左向きに左停止手段50が検出作動するまで移動するように、右行き始動手段49が検出作動して右行き指令を出力すると、供給装置30が右向きに右停止手段51が検出作動するまで移動するようにモータ36を操作する。つまり、苗の縦送りが設定回数行われる毎に供給装置30が左向きや右向きに移動し、その移動距離が左検出対象体55や右検出対象体56によって設定された制御目標移動距離に達すると、供給装置30が停止するように操作する。また、供給装置30が左向きや右向きの移動を開始すると、その次の苗縦送り作動を苗縦送りベルト20が行わないうちに全ての苗載置部14aの全幅にわたって移動して移動開始側とは反対側のストロークエンドに到達するように、モータ36を操作する。
【0051】
前記人為操作手段52は、供給装置30の前記板金フレーム34の外面側に取り付けるとともに操作部52aを人為操作自在に備えている切り換えスイッチで構成してあり、前記操作部52aを揺動操作して左行き手動位置MLに操作すると、供給制御手段47に左向き移動の手動運転指令を出力してこの供給制御手段47の運転モードを前記一対の始動手段48,49及び停止手段50,51からの情報に基づいてモータ36を自動的に操作する自動運転モードから、前記一対の始動手段48,49及び停止手段50,51からの情報に優先してモータ36を正回転方向に駆動する左向き移動の手動運転モードに切り換えさせ、これによって、供給装置30が左向きに移動するようにモータ36を操作する。操作部52aを右行き手動位置MRに操作すると、供給制御手段47に右向き移動の手動運転指令を出力してこの供給制御手段47の運転モードを前記自動運転モードから、前記一対の始動手段47,48及び停止手段50,51からの情報に優先してモータ36を逆回転方向に駆動する右向き移動の手動運転モードに切り換えさせ、これによって、供給装置30が右向きに移動するようにモータ36を操作する。操作部52aを自動位置Oに操作すると、供給制御手段47に自動運転の指令を出力してこの供給制御手段47の運転モードを前記左向き移動や右向き移動の手動運転モードから前記自動運転モードに切り換えさせる。
【0052】
すなわち、苗載せ台14の苗載置部14aにマット状苗Bをこれの先端が苗取り出し口17aに至るようにして装着すると、マット状苗Bの先端側に供給装置30の供給目標範囲から外れる部分ができる。このため、植え付け作業を開始する当初など、空の苗載せ台14に苗を新規に供給する際、苗載置部14aに装着したマット状苗Bをこれの先端側が苗取り出し口17aまで達しないで供給装置30の供給目標範囲に位置するようにして支持しながら、人為操作手段52の操作部52aを左行き手動位置MLや右行き手動位置MRに操作し、モータ36を人為的に駆動操作して供給装置30の排出部39を左向きや右向きに移動させ、マット状苗Bの先端側に供給装置30によって薬剤供給する。この後、マット状苗Bを先端が苗取り出し口17aまで至る通常の装着状態にして、かつ、人為操作手段52の操作部52aを自動位置Oに切り換えて植え付け作業を行う。
【0053】
すると、苗の縦送りが設定回数行われて始動手段48,49が検出作動して左行きや右行き指令を出力すると、供給制御手段47がモータ36を駆動してこのモータ36が右走行輪32と繰り出し回転体38とを駆動し、供給装置30が右ストロークエンドから左向きに又は左ストロークエンドから右向きに排出部39から薬剤を落下させながらガイドレール43に沿って移動する。すなわち、全ての苗載置部14aにわたって相対移動するように苗載せ台14に対してこれの横方向に相対移動し、その移動を開始した後の次回の苗縦送りが開始されるまでの間に移動開始側とは反対側の右又は左のストロークエンドに到達する。すると、停止手段50,51が検出作動して供給制御手段47がモータ36を停止操作し、モータ36が右走行輪32及び繰り出し回転体38の駆動を停止して供給装置30がそのストロークエンドに停止するとともに薬剤の落下供給を停止する。この後、設定回数の苗縦送りが行われると、先に検出作動した始動手段48,49とは異なる方の始動手段49,48が検出作動して右行きや左行きの指令を出力し、先の移動時と同様に供給制御手段47が始動手段49,48と停止手段50,51とからの情報に基づいてモータ36を自動的に操作し、供給装置30が排出部39から薬剤を落下させながらガイドレール43に沿って移動し、その移動を開始した後の次回の苗縦送りが開始されるまでの間に全ての苗載置部14aにわたって相対移動するように苗載せ台14に対してこれの横方向に移動開始側とは反対側の左又は右のストロークエンドまで移動する。
【0054】
すなわち、載置マット状苗Bの縦送りが設定回数行われる毎に自動的に、供給装置30の排出部39がガイドレール43に沿って全ての苗載置部14aにわたって相対移動する状態で苗載せ台14に対してこれの横方向に相対移動し、全ての苗載置部14aに載置されているマット状苗Bのうちの苗残量センサー26が検出作用する部分よりも苗縦送り方向下手側で苗取り出し口17aよりも苗縦送り方向上手側に位置する部分に薬剤を落下供給していく。そして、設定回数目の苗縦送りが行われて移動を開始すると、次に載置マット状苗Bが縦送りされるまでにストロークエンドに到達して全ての苗載置部14aの載置マット状苗Bに対する薬剤供給を終えるようにして供給していく。
【0055】
〔別実施形態〕
図10〜図13は、供給装置30を制御するための別の実施形態を備える制御装置を示し、この制御装置にあっては、供給装置30の前記板金フレーム34に1個の磁気検出スイッチで成る停止センサー60を取り付け、この停止センサー60の検出対象体61のための取り付けピン62aを備える取り付け部62を、前記ガイドレール43の複数箇所に設けてある。前記取り付け部62は、苗載せ台14の両横端や苗載置部14aどうしの間に対応するように配置してある。図12に示すように、各取り付け部62は、前記取り付けピン62aの他に支持枠62bを備えており、検出対象体61を支持枠62bに嵌まり込んで取り付けピン62aのまわりでの回り止めが行われるようにしてピン孔61aによって取り付けピン62aに取り付けるとともにこの取り付けピン62aに抜け止めピン63を装着することにより、検出対象体61の取り付けができ、抜け止めピン63を取り外した取り付けピン62aから検出対象体61を抜き外すことによって、検出対象体61の取り外しができる。前記停止センサー60は、供給装置30が移動するに伴って取り付け部62に対向してこの取り付け部62に取り付けられている検出対象体61を検出すると、前記供給制御手段47にモータ36の駆動を停止させるべき信号を出力する。
【0056】
これにより、前記始動手段48,49が検出作動して供給装置30が左向きや右向きに移動する場合、この移動に伴って停止センサー60が取り付け部62に取り付けられている検出対象体61を検出すると、供給制御手段47が停止センサー60からの情報に基づいてモータ36を停止操作し、その検出対象体61を停止目標位置としてこの位置に排出部39を停止させる。
【0057】
つまり、全ての苗植付機構13による苗植え付けを行う場合、複数の取り付け部62のうちの最も左端の取り付け部62と、最も右端の取り付け部62とに検出対象体61を取り付け、この両検出対象体61により、排出部39の制御目標移動距離として全ての苗載置部14aにわたって移動する全移動距離を設定する。すると、この設定制御目標移動距離に基づいて供給制御手段47がモータ36を自動的に操作して排出部39が苗載せ台14の全ての苗載置部14aにわたって移動し、全ての苗載置部14aの載置マット状苗Bに供給装置30によって薬剤を供給できる。
【0058】
複数個の苗植付機構13のうちの一部による苗植え付けを行う場合、たとえば苗植え付けを行わせる苗植付機構13が2個であれば、その2個の苗植付機構13に各別に苗供給する2列の苗載置部14a,14aを挟んで両苗載置部14aの両横外側に各別に位置する一対の取り付け部62,62を停止目標位置としてこれらに検出対象体61を取り付けるように、一部の苗載置部14aの両横外側に各別に位置する一対の取り付け部62を停止目標位置としてこれらに検出対象体61を取り付け、この両検出対象体61により、排出部39の制御目標移動距離として一部の苗載置部14aにわたって移動する一部移動距離を設定する。すると、この設定制御目標移動距離に基づいて供給制御手段47がモータ36を自動的に操作して排出部39が苗載せ台14の一部の苗載置部14aにわたって移動し、苗植え付けする一部の苗植付機構13に苗供給する苗載置部14aの載置マット状苗Bに供給装置30によって薬剤を供給できる。
【0059】
図14及び図15は、供給装置30を制御するための別の実施形態を備える制御装置を示し、この制御装置にあっては、前記モータ36に連係している前記供給制御手段47に、前記一対の始動手段48,49、前記人為操作手段52の他に、停止センサー60、設定器64を連係させてある。
【0060】
停止センサー60は、供給装置30の前記板金フレーム34に取り付けた磁気検出スイッチで成り、前記ガイドレール43の複数箇所に設けた磁気体で成る検出対象体65a〜65eを検出すると、供給制御手段47にモータ36を停止させるべき信号を出力する。
【0061】
前記設定器64は、複数個の操作ボタン64a〜64eを人為操作自在に備えており、これらを操作することにより、排出部39の制御停止目標位置と、制御目標移動距離とを設定して供給制御手段47に出力する。すなわち、複数個の操作ボタン64a〜64eのうちの全条用の操作ボタン64aを押し操作すると、排出部39が苗載せ台14の全ての苗載置部14aにわたって移動するように、排出部39の制御目標移動距離として、全ての苗載置部14aにわたって移動する全移動距離を設定して供給制御手段47に出力し、排出部39の制御停止目標位置として苗載せ台14の両横端に対応する前記検出対象体65a,65eを設定して供給制御手段47に出力する。複数個の操作ボタン64a〜64eのうちの前記全条用操作ボタン64aを除く他の複数個の1条用の操作ボタン64b〜64eのうちのいずれか一つを押し操作すると、排出部39が複数列の苗載置部14aのうちのその操作ボタン64b〜64eに対応する一つの苗載置部14aの全幅にわたって移動するように、排出部39の制御目標移動距離として、一つの苗載置部14aの全幅にわたって移動する一部移動距離を設定して供給制御手段47に出力し、排出部39の制御停止目標位置として、操作ボタン64b〜64eに対応する苗載置部14aの両横側に対応する前記検出対象体65a〜65eを設定して供給制御手段47に出力する。複数個の1条用の操作ボタン64b〜64eのうちの複数個を押し操作すると、排出部39が操作された複数個の操作ボタン64b〜64eに各別に対応する複数の苗載置部14aにわたって移動するように、排出部39の制御目標移動距離として、複数列の苗載置部14aのうちの一部の苗載置部14aにわたって移動する一部移動距離を設定して供給制御手段47に出力し、排出部39の制御停止目標位置として、操作された複数の操作ボタン64b〜64eに各別に対応する複数の苗載置部14aで成る苗載置部群の両横側に対応する前記検出対象体65a〜65eを設定して供給制御手段47に出力する。
【0062】
つまり、全ての苗植付機構13による苗植え付けを行う場合、設定器64の全条用の操作ボタン64aを操作して排出部39の制御目標移動距離として前記全移動距離を、排出部39の制御停止目標位置として両端の検出対象体65をそれぞれ設定する。すると、この設定制御目標位置や設定制御停止目標位置に基づいて供給制御手段47がモータ37を自動的に操作して排出部39が苗載せ台14の全ての苗載置部14aにわたって移動し、全ての苗載置部14aの載置マット状苗Bに供給装置30によって薬剤を供給できる。
【0063】
複数個の苗植付機構13のうちの一部による苗植え付けを行う場合、その苗植付機構13に苗供給する苗載置部14aに対応する設定器64の1条用の操作ボタン64b〜64eを操作して排出部39の制御目標移動距離として前記一部移動距離を、排出部39の制御目標位置としてその苗載置部14aの両端側に対応する検出対象体65a〜65eをそれぞれ設定する。すると、この設定制御目標位置や設定制御停止目標位置に基づいて供給制御手段47がモータ37を自動的に操作して排出部39が一部の苗載置部14aにわたって移動し、苗植え付けする一部の苗植付機構13に苗供給する苗載置部14aの載置マット状苗Bに供給装置30によって薬剤を供給できる。
【0064】
前記モータ36に替え、螺旋軸やねじ軸を利用した送り機構や、無端ベルトなどの無端回動体を利用した送り機構を採用して実施してもよいのであり、これらを総称して駆動手段と呼称する。
【0065】
前記苗縦送りベルト20に替え、周部に縦送り爪が設けられて回転体を採用したり、揺動式の縦送り爪を採用して実施してもよいのであり、これらを総称して苗縦送り手段と呼称する。
【0066】
薬剤の他、肥料などを苗載せ台14の載置苗に供給するよう構成する場合にも本発明は適用できる。したがって、これら薬剤、肥料などを総称して、苗に供給するべき流動物と呼称する。
【図面の簡単な説明】
【図1】供給装置付き乗用型田植機全体の側面図
【図2】供給装置付き苗植付装置の側面図
【図3】供給装置付き苗植付装置の平面図
【図4】供給装置の下部と苗縦送り機構の側面図
【図5】供給装置下部の断面図
【図6】苗残量センサーの説明図
【図7】始動手段の説明図
【図8】始動手段の検出対象体の説明図
【図9】供給装置移動制御のブロック図
【図10】別の実施形態を備える移動距離設定手段の説明図
【図11】別の実施形態を備える供給装置の断面図
【図12】検出対象体取り付け部の斜視図
【図13】別の実施形態を備える供給装置移動制御のブロック図
【図14】停止目標位置の説明図
【図15】別の実施形態を備える供給装置移動制御のブロック図
【符号の説明】
13 苗植付機構
14 苗載せ台
14a 苗載置部
17a 苗取り出し口
19 苗横送り機構
20 苗縦送り手段
30 供給装置
36 駆動手段
39 排出部
43 ガイドレール
47 供給制御手段
52 人為操作手段
60 停止センサー
61 検出対象体
64 設定器

Claims (6)

  1. 苗植付機構に苗供給する苗載せ台を苗植付機構の苗植え運動に伴って機体横方向に往復移動させる苗横送り機構と、苗載せ台に載置された苗を苗植付機構が苗取り出しする苗取り出し口に向けて縦送りする苗縦送り手段とを備えてあるとともに、苗に供給するべき流動物を前記苗載せ台の上方から落下させる供給装置を備えてある供給装置付き苗植付装置であって、
    前記供給装置の流動物を落下させる排出部を、苗載せ台の横方向に沿うガイドレールに支持させるとともに、前記排出部を前記ガイドレールに沿わせて苗載せ台に対して相対移動させる駆動手段と、前記排出部が制御目標移動距離を自動的に移動するように前記駆動手段を自動的に操作する供給制御手段とを備えてある供給装置付き苗植付装置。
  2. 前記ガイドレールを前記苗載せ台に取り付けてある請求項1記載の供給装置付き苗植付装置。
  3. 前記供給制御手段を手動運転モードに切り換えて前記駆動手段を人為的に操作する人為操作手段を備えてある請求項1又は2記載の供給装置付き苗植付装置。
  4. 前記苗植付機構の複数個を機体横方向に並べて備えてあるとともに、前記複数個の苗植付機構に各別に苗供給するべく機体横方向に並ぶ複数列の苗載置部を前記苗載せ台に備えてあり、前記制御目標移動距離として前記複数列の苗載置部の全てにわたって移動する全移動距離と、前記複数列の苗載置部の一部にわたって移動する一部移動距離とを選択して設定する距離設定手段を備えてある請求項1〜3のいずれか1項に記載の供給装置付き苗植付装置。
  5. 前記距離設定手段は、前記排出部を停止させるべき停止目標位置で停止センサーに検出させる検出対象体である請求項4記載の供給装置付き苗植付装置。
  6. 前記距離設定手段は、供給制御手段に駆動手段の自動操作を行わせるべく制御目標移動距離を出力する設定器である請求項4記載の供給装置付き苗植付装置。
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