以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。以降では、複数の移動サービスを利用者に提示する移動サービス予約システム1について説明する。本実施形態では、移動サービスは、タクシーや自家用車等により利用者を輸送するサービスである「輸送サービス」、車両を利用者に貸し出すサービスである「車両貸出サービス」、車両の運転を代行するサービスである「運転代行サービス」であるものとする。
(第一の実施形態)
まず、本実施形態に係る移動サービス予約システム1の全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、第一の実施形態に係る移動サービス予約システム1の全体構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る移動サービス予約システム1は、予約管理装置10と、利用者端末20と、提供者端末30と、車載器40とを有する。また、予約管理装置10と、利用者端末20と、提供者端末30と、車載器40とは、例えばインターネット等のネットワークNを介して通信可能に接続される。
予約管理装置10は、移動サービスの予約を管理する1以上のコンピュータである。予約管理装置10は、移動サービスを予約及び利用する利用者50が操作する利用者端末20からの要求を受信すると、当該利用者50に複数の移動サービスを提示する。このとき、予約管理装置10は、例えば、利用者50により指定された出発地(又は、移動サービスの利用を開始する場所等)の周囲で利用可能な複数の移動サービスを提示する。
これにより、利用者端末20には、利用者50が指定した出発地(又は、移動サービスの利用を開始する場所等)の周囲で利用可能な複数の移動サービスが表示される。利用者50は、利用者端末20に表示された複数の移動サービスの中から、利用する移動サービスを選択することで、選択した移動サービスを予約することができる。
利用者端末20は、例えばスマートフォンやタブレット端末等であり、移動サービスを予約及び利用する利用者50が操作する端末装置である。利用者端末20は、利用者50の操作に応じて、例えば、利用者50の現在位置の周囲で利用可能な移動サービスを表示するための要求を予約管理装置10に送信する。
提供者端末30は、例えばスマートフォンやタブレット端末等であり、輸送サービスや運転代行サービスを提供する提供者60が操作する端末装置である。提供者端末30は、例えば、所定の時間毎に、当該提供者端末30の現在位置を示す位置データを予約管理装置10に送信する。これにより、予約管理装置10は、利用者端末20からの要求に応じて、例えば、当該利用者端末20の利用者50により指定された出発地の周囲で利用可能な輸送サービスや運転代行サービスを提供する提供者60を選択することができる。以降では、複数の提供者60をそれぞれ区別する場合は、「提供者60−1」、「提供者60−2」、「提供者60−3」等と表す。
なお、利用者端末20及び提供者端末30は、スマートフォンやタブレット端末等に限られず、例えば、ウェアラブルデバイス、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機器、PC等であっても良い。
車載器40は、車両貸出サービスによって貸出可能な車両70又は輸送サービスに利用される車両70に搭載された機器である。車載器40は、例えば、所定の時間毎に、当該車両70の現在位置を示す位置データを予約管理装置10に送信する。これにより、予約管理装置10は、利用者端末20からの要求に応じて、例えば、当該利用者端末20の利用者50により指定された出発地の周囲で利用可能な車両貸出サービスで貸し出される車両70を選択することができる。以降では、複数の車両70をそれぞれ区別する場合は、「車両70−1」、「車両70−2」、「車両70−3」等と表す。
なお、本実施形態に係る移動サービス予約システム1では、車載器40として提供者端末30が用いられても良い。この場合、車両70の現在位置として、提供者端末30の現在位置を用いれば良い。
ここで、利用者50に提示される移動サービスについて、図2を参照しながら説明する。図2は、利用者50に提示される移動サービスの一例を説明するための図である。図2では、利用者50により指定された出発地O(例えば、利用者50の現在位置)の周囲で利用可能な複数の移動サービスが利用者端末20に表示される場合について説明する。
図2では、一例として、運転代行サービスを提供可能な提供者60−1〜提供者60−4と、輸送サービスを提供可能な提供者60−5〜提供者60−9と、車両貸出サービスによって貸出可能な車両70−1〜車両70−4とがあるものとする。このとき、予約管理装置10は、利用者端末20の要求(移動サービスの提示要求)に応じて、出発地Oを中心として所定の範囲R内(例えば、半径が数百m〜数kmで表される円形領域内等)にある提供者60及び車両70を選択する。図2に示す例では、運転代行サービスを提供可能な提供者60−1〜提供者60−3と、輸送サービスを提供可能な提供者60−5〜提供者60−6と、車両貸出サービスによって貸出可能な車両70−1〜車両70−3とが選択される。選択された提供者60により提供される輸送サービス及び運転代行サービスと、選択された車両70を貸し出す車両貸出サービスとが、利用者50に提示される移動サービスの候補(以降では、「移動サービス候補」と表す。)である。
次に、予約管理装置10は、移動サービス候補のうち、利用者50に提示する複数の移動サービスを選択する。例えば、予約管理装置10は、選択した提供者60−1〜提供者60−3のうち、出発地Oに最も近い1人の提供者60を選択する。同様に、予約管理装置10は、選択した提供者60−5〜提供者60−6のうち、出発地Oに最も近い1人の提供者60を選択する。また、同様に、予約管理装置10は、選択した車両70−1〜車両70−3のうち、出発地Oに最も近い1台の車両70を選択する。
図2に示す例では、運転代行サービスの提供者60−2(提供者B)と、輸送サービスの提供者60−5(提供者E)と、車両貸出サービスの車両70−1(車両A)とが選択される。
そして、予約管理装置10は、選択した移動サービスを利用者端末20に表示する。これにより、利用者端末20には、移動サービスの選択画面G100が表示される。移動サービスの選択画面G100には、利用者50が利用可能な複数の移動サービス(図2に示す例では、「車両貸出サービス」、「運転代行サービス」、及び「輸送サービス」)の利用料金等が一覧で表示される移動サービス一覧G110が含まれる。利用者50は、移動サービス一覧G110の中から、利用する移動サービスを選択することで、選択した移動サービスを予約することができる。
このように、本実施形態に係る移動サービス予約システム1では、複数の移動サービスを利用者端末20に表示させる。これにより、利用者50は、複数の移動サービスの利用料金等を容易に比較しながら、所望の移動サービスを予約することができる。
例えば、車両を保有していない利用者50が或る目的地に向かう場合に、輸送サービスと車両貸出サービスとについて、利用料金や利便性等を比較した上で、いずれのサービスを利用するかを決定することができる。例えば、輸送サービスの利用料金は車両貸出サービスの利用料金と比べて割高であるものの、許容範囲内である場合等には、利用者50は、車両貸出サービスと比べて利便性が高い輸送サービスの利用を決定すると決定することができる。
同様に、例えば、車両を保有している利用者50が或る目的地に向かう場合に、運転代行サービスと輸送サービスとについて、利用料金や利便性等を比較した上で、いずれのサービスを利用するかを決定することができる。例えば、輸送サービスの利用料金は運転代行サービスの利用料金と比べて割高であるものの、許容範囲内である場合等には、利用者50は、運転代行サービスと比べて利便性が高い輸送サービスの利用を決定すると決定することができる。
次に、本実施形態に係る予約管理装置10のハードウェア構成について、図3を参照しながら説明する。図3は、第一の実施形態に係る予約管理装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3に示すように本実施形態に係る予約管理装置10は、入力装置11と、表示装置12と、外部I/F13と、通信I/F14と、ROM(Read Only Memory)15とを有する。また、本実施形態に係る予約管理装置10は、RAM(Random Access Memory)16と、CPU(Central Processing Unit)17と、補助記憶装置18とを有する。これら各ハードウェアは、それぞれがバスB1で相互に接続されている。
入力装置11は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル等であり、予約管理装置10に各種の操作を入力するのに用いられる。表示装置12は、例えばディスプレイ等であり、予約管理装置10による各種の処理結果を表示する。なお、予約管理装置10は、入力装置11及び表示装置12の少なくとも一方を有していなくても良い。
外部I/F13は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体13a等がある。予約管理装置10は、外部I/F13を介して、記録媒体13aの読み取りや書き込みを行うことができる。記録媒体13aには、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDメモリカード(SD memory card)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等がある。
通信I/F14は、予約管理装置10をネットワークNに接続するためのインタフェースである。予約管理装置10は、通信I/F14を介して、他の装置と通信を行うことができる。ROM15は、電源を切ってもデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。RAM16は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリである。CPU17は、例えば補助記憶装置18やROM15等からプログラムやデータをRAM16上に読み出して、各種処理を実行する演算装置である。
補助記憶装置18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等であり、プログラムやデータを格納している不揮発性のメモリである。補助記憶装置18には、例えば、OS(Operating System)、当該OS上において各種機能を実現するアプリケーションプログラム等が格納されている。
本実施形態に係る予約管理装置10は、図3に示すハードウェア構成を有することにより、後述する各種処理を実現することができる。
次に、本実施形態に係る利用者端末20のハードウェア構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、第一の実施形態に係る利用者端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4に示すように、本実施形態に係る利用者端末20は、入力装置21と、表示装置22と、外部I/F23と、通信I/F24とを有する。また、本実施形態に係る利用者端末20は、ROM25と、RAM26と、CPU27と、補助記憶装置28と、GPS受信機29とを有する。これら各ハードウェアは、それぞれがバスB2で相互に接続されている。
入力装置21は、例えばタッチパネル等であり、利用者端末20に各種の操作を入力するのに用いられる。表示装置22は、例えばディスプレイ等であり、利用者端末20による各種の処理結果を表示する。
外部I/F23は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体23a等がある。利用者端末20は、外部I/F23を介して、記録媒体23aの読み取りや書き込みを行うことができる。記録媒体23aには、例えば、SDメモリカードやUSBメモリ等がある。
通信I/F24は、利用者端末20をネットワークNに接続するためのインタフェースである。利用者端末20は、通信I/F24を介して、他の装置と通信を行うことができる。ROM25は、電源を切ってもデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。RAM26は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリである。CPU27は、例えば補助記憶装置28やROM25等からプログラムやデータをRAM26上に読み出して、各種処理を実行する演算装置である。
補助記憶装置28は、プログラムやデータを格納している不揮発性の半導体メモリである。補助記憶装置28には、例えば、OS、当該OS上において各種機能を実現するアプリケーションプログラム等が格納されている。GPS受信機29は、GPSから所定の電波を受信して、利用者端末20の現在位置を測定する。
本実施形態に係る利用者端末20は、図4に示すハードウェア構成を有することにより、後述する各種処理を実現することができる。
次に、本実施形態に係る提供者端末30のハードウェア構成について、図5を参照しながら説明する。図5は、第一の実施形態に係る提供者端末30のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5に示すように、本実施形態に係る提供者端末30は、入力装置31と、表示装置32と、外部I/F33と、通信I/F34とを有する。また、本実施形態に係る提供者端末30は、ROM35と、RAM36と、CPU37と、補助記憶装置38と、GPS受信機39とを有する。これら各ハードウェアは、それぞれがバスB3で相互に接続されている。なお、提供者端末30が有する各ハードウェアは、利用者端末20が有する各ハードウェアとそれぞれ同様であるため、その説明を省略する。
本実施形態に係る提供者端末30は、図5に示すハードウェア構成を有することにより、後述する各種処理を実現することができる。
次に、本実施形態に係る車載器40のハードウェア構成について、図6を参照しながら説明する。図6は、第一の実施形態に係る車載器40のハードウェア構成の一例を示す図である。
図6に示すように、本実施形態に係る車載器40は、入力装置41と、表示装置42と、外部I/F43と、通信I/F44とを有する。また、本実施形態に係る車載器40は、ROM45と、RAM46と、CPU47と、補助記憶装置48と、GPS受信機49とを有する。これら各ハードウェアは、それぞれがバスB4で相互に接続されている。なお、車載器40が有する各ハードウェアは、利用者端末20が有する各ハードウェアとそれぞれ同様であるため、その説明を省略する。
本実施形態に係る車載器40は、図6に示すハードウェア構成を有することにより、後述する各種処理を実現することができる。
次に、本実施形態に係る移動サービス予約システム1の機能構成について、図7を参照しながら説明する。図7は、第一の実施形態に係る移動サービス予約システム1の機能構成の一例を示す図である。
図7に示すように、本実施形態に係る利用者端末20は、通信部201と、表示制御部202と、操作受付部203と、位置測定部204とを有する。これら各部は、利用者端末20にインストールされた1以上のプログラムがCPU27に実行させる処理により実現される。
通信部201は、予約管理装置10との間で通信を行う。例えば、通信部201は、移動サービスの予約要求を予約管理装置10に送信する。また、例えば、通信部201は、移動サービスの予約が完了したことを示す予約完了通知を予約管理装置10から受信する。
表示制御部202は、各種画面を表示する。例えば、表示制御部202は、移動サービスの選択画面等を表示する。操作受付部203は、利用者50による各種操作を受け付ける。例えば、操作受付部203は、利用者50による移動サービスの選択操作等を受け付ける。位置測定部204は、GPS受信機29により、利用者端末20の現在位置を測定する。
図7に示すように、本実施形態に係る提供者端末30は、通信部301と、表示制御部302と、操作受付部303と、位置測定部304とを有する。これら各部は、提供者端末30にインストールされた1以上のプログラムがCPU37に実行させる処理により実現される。
通信部301は、予約管理装置10との間で通信を行う。例えば、通信部301は、位置測定部304により測定された位置を示す位置データを予約管理装置10に送信する。
表示制御部302は、各種画面を表示する。例えば、表示制御部302は、予約管理装置10からの要求に応じて、利用者50により選択された移動サービスの予約を受諾するか否かを選択する画面(サービス提供諾否画面)を表示する。
操作受付部303は、提供者60による各種操作を受け付ける。例えば、操作受付部303は、サービス提供諾否画面における操作(例えば、移動サービスの提供を受諾するための操作又は移動サービスの提供を拒否するための操作)を受け付ける。位置測定部304は、GPS受信機39により、提供者端末30の現在位置を測定する。
図7に示すように、本実施形態に係る車載器40は、通信部401と、表示制御部402と、操作受付部403と、位置測定部404とを有する。これら各部は、車載器40にインストールされた1以上のプログラムがCPU47に実行させる処理により実現される。
通信部401は、予約管理装置10との間で通信を行う。例えば、通信部401は、位置測定部404により測定された位置を示す位置データを予約管理装置10に送信する。
表示制御部402は、各種画面を表示する。操作受付部403は、提供者60による各種操作を受け付ける。位置測定部404は、GPS受信機49により、車載器40の現在位置を測定する。
図7に示すように、本実施形態に係る予約管理装置10は、通信部101と、位置管理部102と、サービス候補選択部103と、料金計算部104と、提示サービス選択部105と、サービス予約部106と、決済部107とを有する。これら各部は、予約管理装置10にインストールされた1以上のプログラムがCPU17に実行させる処理により実現される。
また、本実施形態に係る予約管理装置10は、利用者データ記憶部110と、提供者データ記憶部120と、車両データ記憶部130と、位置データ記憶部140と、地図データ記憶部150と、スケジュールデータ記憶部160と、予約データ記憶部170と、決済データ記憶部180とを有する。これら各記憶部は、例えば補助記憶装置18を用いて実現可能である。なお、これら各記憶部のうちの少なくとも1つの記憶部が、予約管理装置10とネットワークを介して接続される記憶装置等を用いて実現されていても良い。
通信部101は、他の装置(例えば、利用者端末20、提供者端末30、及び車載器40)との間で通信を行う。例えば、通信部101は、移動サービスの予約要求を利用者端末20から受信する。また、例えば、通信部101は、予約完了通知を利用者端末20に送信する。
位置管理部102は、提供者端末30の位置を示す位置データと、車載器40の位置を示す位置データとを管理する。すなわち、位置管理部102は、提供者端末30から受信した位置データと、車載器40から受信した位置データとを位置データ記憶部140に記憶させる。
サービス候補選択部103は、利用者端末20からの要求(移動サービスの提示要求)に応じて、移動サービス候補を選択する。ここで、移動サービスの提示要求には、利用者50により指定された種々の条件が含まれる。このような条件としては、例えば、移動サービスの予約方法が「トリップ予約」又は「時間帯予約」のいずれであるかを示す情報が含まれる。トリップ予約とは、出発地と、目的地と、出発時刻とが少なくとも指定される予約方法である。一方、時間帯予約とは、利用開始場所と、利用開始時刻と、利用終了時刻とが少なくとも指定される予約方法である。以降では、移動サービスの予約方法には、「トリップ予約」と「時間帯予約」との2つがあるものとする。
サービス候補選択部103は、利用者50により指定された出発地又は利用開始場所から所定の範囲内にいる提供者60が提供する輸送サービス及び運転代行サービスと、当該範囲内に存在する車両70を貸し出す車両貸出サービスとを選択する。言い換えれば、サービス候補選択部103は、当該範囲内にいて、かつ、輸送サービス及び運転代行サービスのうちの少なくとも一方のサービスを提供する提供者60と、当該範囲内にあり、かつ、車両貸出サービスによって貸し出される車両70とを選択する。
このとき、サービス候補選択部103は、位置データ記憶部140と、地図データ記憶部150とを参照して、移動サービスのサービス提供前の所要時間と、サービス提供中の所要時間と、サービス提供後の所要時間とを算出する。なお、以降では、サービス提供前の所要時間を「提供前時間」、サービス提供中の所要時間を「提供中時間」、サービス提供後の所要時間を「提供後時間」とも表す。
そして、サービス候補選択部103は、スケジュールデータ記憶部160を参照して、提供前時間と、提供中時間と、提供後時間とから利用者50に提供可能な移動サービス候補を選択する。
提供前時間とは、移動サービスの提供前に要する時間のことであり、例えば、提供者60が出発地又は利用開始場所に到着するまでの時間である。提供中時間とは、移動サービスの提供中の時間であり、例えば、出発地から目的地に到着するまでの時間又は利用開始時刻から利用終了時刻までの時間である。提供後時間とは、移動サービスの提供後に要する時間のことであり、例えば、提供者60が目的地から元の場所(例えば提供者60の自宅等)に到着するまでの時間である。
ここで、移動サービスの提示要求には、出発地や目的地、出発時刻、利用開始場所、利用開始時刻、利用終了時刻等以外にも、利用者50により指定された種々の条件(この条件を「オプション条件」とも表す。)が含まれる場合がある。例えば、輸送サービスや運転代行サービスに関する条件として、「運転手が同性である」が含まれる場合がある。また、例えば、車両貸出サービスに関する条件として、貸し出される車両70の「車種」や「年式」、「車椅子対応可否」、「喫煙可否」等が含まれる場合がある。この場合、サービス候補選択部103は、利用者データ記憶部110と、提供者データ記憶部120と、車両データ記憶部130とのうちの少なくとも1つの記憶部を参照して、オプション条件を満たす移動サービス候補を選択する。
料金計算部104は、料金テーブル190を参照して、サービス候補選択部103により選択された移動サービス候補の利用料金を計算する。料金テーブル190は、移動サービスの種別を示すサービス種別毎に、利用料金を計算するための単価が格納されたテーブルである。料金テーブル190は、例えば補助記憶装置18に記憶されている。なお、料金テーブル190の詳細については後述する。
提示サービス選択部105は、サービス候補選択部103により選択された移動サービス候補の中から、利用者50に提示する複数の移動サービスを選択する。例えば、提示サービス選択部105は、サービス種別毎に、出発地又は利用開始場所から近い順に所定の個数(例えば、1個)の移動サービスを選択する。
サービス予約部106は、利用者端末20からの要求に応じて、利用者50により選択された移動サービスを予約する。すなわち、サービス予約部106は、後述するスケジュールデータを作成して、スケジュールデータ記憶部160に記憶させると共に、後述する予約データを作成して、予約データ記憶部170に記憶させる。
決済部107は、利用者50が移動サービスの利用した場合に、当該移動サービスの利用料金の決済を行う。すなわち、決済部107は、後述する決済データを作成して、決済データ記憶部180に記憶させる。
利用者データ記憶部110は、利用者データを記憶する。利用者データ記憶部110に記憶されている利用者データについて、図8を参照しながら説明する。図8は、利用者データの一例を示す図である。
図8に示すように、利用者データは、データ項目として、利用者IDと、氏名と、年齢と、性別と、住所とが含まれる。データ項目「利用者ID」には、利用者50を識別する識別情報である利用者IDが設定される。データ項目「氏名」には、利用者50の氏及び名が設定される。データ項目「年齢」は、利用者50の年齢が設定される。データ項目「性別」には、利用者50の性別が設定される。データ項目「住所」には、利用者50の住所が設定される。
利用者データ記憶部110には、利用者データが予め記憶されている。利用者データは、例えば、利用者50が移動サービス予約システム1の利用を開始する際に、当該利用者50によって利用者端末20等を用いて作成される。
提供者データ記憶部120は、提供者データを記憶する。提供者データ記憶部120に記憶されている提供者データについて、図9を参照しながら説明する。図9は、提供者データの一例を示す図である。
図9に示すように、提供者データには、データ項目として、提供者IDと、氏名と、年齢と、性別と、提供可能サービス種別と、車両IDとが含まれる。データ項目「提供者ID」には、提供者60を識別する識別情報である提供者IDが設定される。データ項目「氏名」には、提供者60の氏及び名が設定される。データ項目「年齢」には、提供者60の年齢が設定される。データ項目「性別」には、提供者60の性別が設定される。
データ項目「提供可能サービス種別」には、サービス種別毎に、提供者60が移動サービスを提供可能か否かが設定される。
例えば、提供者ID「P001」の提供者データには、「車両貸出サービス」と、「運転代行サービス」と、「輸送サービス」とに対して「○」が設定されている。これは、提供者ID「P001」で識別される提供者60は、車両貸出サービスと、運転代行サービスと、輸送サービスとが提供可能であることを示している。
また、例えば、提供者ID「P002」の提供者データには、「車両貸出サービス」に対して「○」が設定されている一方で、「運転代行サービス」と「輸送サービス」とに対しては「×」が設定されている。これは、提供者ID「P002」で識別される提供者60は、車両提供サービスが提供可能である一方で、運転代行サービスと輸送サービスとは提供可能でないことを示している。
同様に、例えば、提供者ID「P003」の提供者データには、「運転代行サービス」に対して「○」が設定されている一方で、「車両貸出サービス」と「輸送サービス」とに対しては「×」が設定されている。これは、提供者ID「P003」で識別される提供者60は、運転代行サービスが提供可能である一方で、車両貸出サービスと輸送サービスとは提供可能でないことを示している。
データ項目「車両ID」には、データ項目「提供可能サービス種別」において「車両貸出サービス」及び「輸送サービス」の少なくとも一方に「○」が設定されている場合に、車両IDが設定される。車両IDは、車両70を識別する識別情報である。データ項目「車両ID」に車両IDが設定されている場合、当該車両IDによって、提供者データと、車両データとが関連付けられる。
例えば、提供者ID「P002」の提供者データには、車両ID「V002」が設定されている。これは、提供者ID「P002」で識別される提供者60により提供される車両貸出サービスでは、車両ID「V002」で識別される車両70が貸し出されることを示している。
また、例えば、提供者ID「P001」の提供者データには、車両ID「V001」が設定されている。これは、提供者ID「P001」で識別される提供者60により提供される車両貸出サービスでは車両ID「V001」で識別される車両70が貸し出されると共に、輸送サービスでは車両ID「V001」で識別される車両70が利用されることを示している。
なお、データ項目「提供可能サービス種別」において「車両貸出サービス」及び「輸送サービス」の両方に「○」が設定されている場合、データ項目「車両ID」には、車両貸出サービスで貸し出される車両70の車両IDと、輸送サービスで利用される車両70の車両IDとが設定されていても良い。
提供者データ記憶部120には、提供者データが予め記憶されている。提供者データは、例えば、提供者60が移動サービス予約システム1を介した移動サービスの提供を開始する際に、当該提供者60によって提供者端末30等を用いて作成される。
車両データ記憶部130は、車両データを記憶する。車両データ記憶部130に記憶されている車両データについて、図10を参照しながら説明する。図10は、車両データの一例を示す図である。
図10に示すように、車両データには、データ項目として、車両IDと、車種と、年式と、定員と、車椅子対応可否と、喫煙可否とが含まれる。データ項目「車両ID」には、車両70を識別する識別情報である車両IDが設定される。データ項目「車種」には、車両70の車種が設定される。データ項目「年式」には、車両70の年式が設定される。データ項目「定員」には、車両70に乗車可能な定員が設定される。データ項目「車椅子対応可否」には、車両70が車椅子を利用した乗車に対応しているか否かが設定される。データ項目「喫煙可否」には、車両70で喫煙を可能か否かが設定される。なお、車両データには、これらのデータ項目以外にも、例えば、AT車又はMT車のいずれであるかを示す情報が設定されるデータ項目等が含まれていても良い。
位置データ記憶部140は、位置データを記憶する。位置データ記憶部140に記憶されている位置データについて、図11を参照しながら説明する。図11は、位置データの一例を示す図である。
図11に示すように、位置データには、提供者60の位置(すなわち、提供者端末30の位置)を示す提供者位置データと、車両70の位置(すなわち、車載器40の位置)を示す車両位置データとがある。
提供者位置データには、データ項目として、提供者IDと、位置座標と、取得時刻とが含まれる。データ項目「提供者ID」には、提供者60を識別する識別情報である提供者IDが設定される。データ項目「位置座標」には、提供者60の位置を示す緯度及び経度が設定される。データ項目「取得時刻」には、提供者端末30で位置が測定された時刻(又は提供者端末30から位置データを受信した時刻)が設定される。
車両位置データには、データ項目として、車両IDと、位置座標と、取得時刻とが含まれる。データ項目「車両ID」には、車両70を識別する識別情報である車両IDが設定される。データ項目「位置座標」には、車両70の位置を示す緯度及び経度が設定される。データ項目「取得時刻」には、車載器40で位置が測定された時刻(又は車載器40から位置データを受信した時刻)が設定される。
地図データ記憶部150は、地図データを記憶する。地図データ記憶部150に記憶されている地図データについて、図12を参照しながら説明する。図12は、地図データの一例を示す図である。
図12に示すように、地図データには、地図上の道路ネットワークに含まれるノード(例えば、道路の曲がり角、道路の行き止まり、交差点等)を示すノードデータと、道路ネットワークに含まれるリンク(例えば、道路等)を示すリンクデータとがある。
ノードデータには、データ項目として、ノードIDと、位置座標とが含まれる。データ項目「ノードID」には、ノードを識別する識別情報であるノードIDが設定される。データ項目「位置座標」には、ノードの位置を示す緯度及び経度が設定される。なお、ノードデータには、これらのデータ項目以外にも、例えば、ノードの属性(例えば、当該ノードに信号機が設置されているか否か等)が設定されるデータ項目等が含まれていても良い。
リンクデータには、データ項目として、リンクIDと、第1のノードIDと、第2のノードIDと、リンク長と、規制速度とが含まれる。データ項目「リンクID」には、リンクを識別する識別情報であるリンクIDが設定される。データ項目「第1のノードID」には、リンクを構成する一端のノードを示すノードIDが設定される。データ項目「第2のノードID」には、リンクを構成する他端のノードを示すノードIDが設定される。データ項目「リンク長」には、リンクの長さ(距離)が設定される。データ項目「規制速度」には、リンクが表す道路における法定の規制速度が設定される。なお、リンクデータには、これらのデータ項目以外にも、例えば、リンクの属性(例えば、一方通行であるか否か、リンクが表す道路の道幅等)が設定されるデータ項目等が含まれていても良い。
サービス候補選択部103は、地図データ記憶部150に記憶されているノードデータ及びリンクデータを用いて、例えば、出発地から目的地までの経路探索を行うことで、提供中時間を算出することができる(すなわち、目的地の到着時刻を算出することができる。)。同様に、サービス候補選択部103は、例えば、提供者60の現在位置から出発地までの経路探索を行うことで、提供前時間を算出することができる。同様に、サービス候補選択部103は、例えば、目的地から、提供者60の自宅の位置(移動サービスの提供前における当該提供者60の位置)までの経路探索を行うことで、提供後時間を算出することができる。
スケジュールデータ記憶部160は、スケジュールデータを記憶する。スケジュールデータ記憶部160について、図13及び図14を参照しながら説明する。図13及び図14は、スケジュールデータの一例を示す図である。
図13に示すように、スケジュールデータには、提供者60のスケジュールを示す提供者スケジュールと、車両70のスケジュールを示す車両スケジュールデータとがある。また、図14に示すように、スケジュールデータには、トリップ予約により予約された移動サービスの運行内容を示すトリップ予約運行データと、時間帯予約により予約された移動サービスの運行内容を示す時間帯予約運行データとが含まれる。
提供者スケジュールデータには、データ項目として、提供者IDと、サービス種別と、運行IDと、開始時刻と、終了時刻とが含まれる。データ項目「提供者ID」は、移動サービスを提供する提供者60の提供者IDが設定される。データ項目「サービス種別」には、提供者60が提供する移動サービスのサービス種別(すなわち、輸送サービス又は運転代行サービス)が設定される。データ項目「運行ID」には、トリップ予約運行データ又は時間帯予約運行データを識別する識別情報である運行IDが設定される。データ項目「開始時刻」には、移動サービスの提供前時間を考慮した開始時刻が設定される。データ項目「終了時刻」には、移動サービスの提供後時間を考慮した終了時刻が設定される。
図13に示す例では、提供者ID「P001」と、サービス種別「輸送サービス」と、開始時刻「9:00」と、終了時刻「9:50」とが設定されている提供者スケジュールデータが存在する。この提供者スケジュールデータは、提供者ID「P001」で識別される提供者60が輸送サービスの提供に必要な時間が「9:00〜9:50」であることを示している。
同様に、図13に示す例では、提供者ID「P001」と、サービス種別「運転代行サービス」と、開始時刻「10:30」と、終了時刻「13:00」とが設定されている提供者スケジュールデータが存在する。この提供者スケジュールデータは、提供者ID「P001」で識別される提供者60が運転代行サービスの提供に必要な時間が「10:30〜13:00」であることを示している。
車両スケジュールデータには、データ項目として、車両IDと、サービス種別と、運行IDと、開始時刻と、終了時刻とが含まれる。データ項目「車両ID」は、車両貸出サービスで貸し出される車両70の車両ID又は輸送サービスで利用される車両70の車両IDが設定される。データ項目「サービス種別」には、車両70を用いた移動サービスのサービス種別(すなわち、輸送サービス又は車両貸出サービス)が設定される。データ項目「運行ID」には、トリップ予約運行データ又は時間帯予約運行データを識別する識別情報である運行IDが設定される。データ項目「開始時刻」には、移動サービスの提供によって該当の車両70の利用が開始される時刻が設定される。データ項目「終了時刻」には、移動サービスの提供の終了によって該当の車両70の利用が終了する時刻が設定される。
図13に示す例では、車両ID「V001」と、サービス種別「輸送サービス」と、開始時刻「9:00」と、終了時刻「9:50」とが設定されている車両スケジュールデータが存在する。この車両スケジュールデータは、車両ID「V001」で識別される車両70が「9:00〜9:50」の間、輸送サービスで利用されることを示している。
同様に、図13に示す例では、車両ID「V001」と、サービス種別「車両貸出サービス」と、開始時刻「15:00」と、終了時刻「17:00」とが設定されている車両スケジュールデータが存在する。この車両スケジュールデータは、車両ID「V001」で識別される車両70が「15:00〜17:00」の間、車両貸出サービスによって貸し出されることを示している。
トリップ予約運行データには、データ項目として、運行IDと、車両IDと、提供者IDと、運行ルートと、到着時刻と、出発時刻と、乗車者と、降車者とが含まれる。データ項目「運行ID」には、トリップ予約運行データを識別する識別情報である運行IDが設定される。運行IDによって、トリップ予約運行データと、提供者スケジュールデータ又は車両スケジュールデータとが関連付けられる。
データ項目「車両ID」には、輸送サービスで利用される車両70の車両ID又は車両貸出サービスで貸し出される車両70の車両IDが設定される。なお、運行IDによって関連付けられている提供者スケジュールデータのサービス種別が「運転代行サービス」である場合、データ項目「車両ID」には、例えば、ブランクや空値が設定される。
データ項目「提供者ID」には、移動サービスを提供する提供者60の提供者IDが設定される。データ項目「運行ルート」には、輸送サービス又は運転代行サービスを提供する提供者60又は車両貸出サービスによって貸し出される車両70が運行する経路を示す複数の地点が設定される。
図14に示す例では、輸送サービスを提供する提供者60の位置をZ1、利用者50により指定された出発地をO11、目的地をD11として、データ項目「運行ルート」には、Z1、O11、D11、及びZ1が設定されている。これは、輸送サービスを提供する提供者60は、地点Z1から出発して、出発地O11と目的地D11とを経由して、地点Z1に戻る経路によって当該輸送サービスを提供することを示している。
データ項目「到着時刻」には、運行ルートに設定された各地点の到着時刻が設定される。データ項目「出発時刻」には、運行ルートに設定された各地点の出発時刻が設定される。データ項目「乗車者」には、運行ルートに設定された各地点で車両70に乗車する利用者50の利用者IDが設定される。データ項目「降車者」には、運行ルートに設定された各地点で車両70から降車する利用者50の利用者IDが設定される。
図14に示す例では、最初の地点Z1には、出発時刻「9:00」が設定されている。また、出発地O11には、到着時刻「9:15」と、出発時刻「9:15」と、乗車者「U001」とが設定されている。目的地D11には、到着時刻「9:35」と、出発時刻「9:35」と、降車者「U001」とが設定されている。最後の地点Z1には、到着時刻「9:50」が設定されている。
これは、当該輸送サービスを提供する提供者60は、「9:00」に地点Z1を出発して、「9:15」に出発地O11に到着し、当該出発地O11で利用者ID「U001」の利用者50を乗車させて、時刻「9:15」に出発地O11を出発することを示している。そして、時刻「9:35」に目的地D11に到着し、当該目的地D11で当該利用者50を降車させて、時刻「9:35」に目的地D11を出発し、時刻「9:50」に地点Z1に戻っていることを示している。なお、この場合、「9:00〜9:15」が提供前時間、「9:15〜9:35」が提供中時間、「9:35〜9:50」が提供後時間である。
時間帯予約運行データには、データ項目として、運行IDと、車両IDと、提供者IDと、提供開始時刻と、提供終了時刻とが含まれる。データ項目「運行ID」は、時間帯予約運行データを識別する識別情報である運行IDが設定される。運行IDによって、時間帯予約運行データと、提供者スケジュールデータ又は車両スケジュールデータとが関連付けられる。
データ項目「車両ID」には、輸送サービスで利用される車両70の車両ID又は車両貸出サービスで貸し出される車両70の車両IDが設定される。なお、運行IDによって関連付けられている提供者スケジュールデータのサービス種別が「運転代行サービス」である場合、データ項目「車両ID」には、例えば、ブランクや空値が設定される。
データ項目「提供者ID」には、移動サービスを提供する提供者60の提供者IDが設定される。データ項目「提供開始時刻」には、移動サービスの提供を開始する時刻が設定される。データ項目「提供終了時刻」には、移動サービスの提供を終了する時刻が設定される。
予約データ記憶部170は、予約データを記憶する。予約データ記憶部170に記憶されている予約データについて、図15を参照しながら説明する。図15は、予約データの一例を示す図である。
図15に示すように、予約データには、トリップ予約による予約を示すトリップ予約データと、時間帯予約による予約を示す時間帯予約データとがある。
トリップ予約データには、データ項目として、予約IDと、利用者IDと、運行IDと、サービス種別と、出発地と、目的地と、出発時刻と、到着時刻と、利用料金とが含まれる。データ項目「予約ID」には、トリップ予約データを識別する識別情報である予約IDが設定される。データ項目「利用者ID」には、予約された移動サービスを利用する利用者50の利用者IDが設定される。データ項目「運行ID」には、トリップ予約運行データの運行IDが設定される。運行IDによって、トリップ予約データと、トリップ予約運行データとが関連付けられる。
データ項目「サービス種別」には、予約された移動サービスのサービス種別が設定される。データ項目「出発地」には、予約された移動サービスの出発地が設定される。データ項目「目的地」には、予約された移動サービスの目的地が設定される。データ項目「出発時刻」には、予約された移動サービスにおける出発地からの出発時刻が設定される。データ項目「到着時刻」には、予約された移動サービスにおける目的地への到着時刻が設定される。データ項目「利用料金」には、予約された移動サービスの利用料金が設定される。
時間帯予約データには、データ項目として、予約IDと、利用者IDと、運行IDと、サービス種別と、利用開始場所と、利用開始時刻と、利用終了時刻と、利用料金とが含まれる。データ項目「予約ID」には、時間帯予約データを識別する識別情報である予約IDが設定される。データ項目「利用者ID」には、予約された移動サービスを利用する利用者50の利用者IDが設定される。データ項目「運行ID」には、時間帯予約運行データの運行IDが設定される。運行IDによって、時間帯予約データと、時間帯予約運行データとが関連付けられる。
データ項目「サービス種別」には、予約された移動サービスのサービス種別が設定される。データ項目「利用開始場所」には、予約された移動サービスの利用開始場所が設定される。データ項目「利用開始時刻」には、予約された移動サービスの利用開始時刻が設定される。データ項目「利用終了時刻」には、予約された移動サービスの利用終了時刻が設定される。データ項目「利用料金」には、予約された移動サービスの利用料金が設定される。
決済データ記憶部180は、決済データを記憶する。決済データ記憶部180に記憶されている決済データについて、図16を参照しながら説明する。図16は、決済データの一例を示す図である。
図16に示すように、決済データには、利用者50の決済内容を示す利用者決済データと、提供者60の決済内容を示す提供者決済データとがある。
利用者決済データには、データ項目として、利用者IDと、予約IDと、支払金額と、決済日時とが含まれる。データ項目「利用者ID」には、移動サービスを利用した利用者50の利用者IDが設定される。データ項目「予約ID」には、トリップ予約データ又は時間帯予約データの予約IDが設定される。予約IDによって、利用者決済データと、トリップ予約データ又は時間帯予約データとが関連付けられる。
データ項目「支払金額」には、利用者50が決済した利用金額が設定される。データ項目「決済日時」には、利用者50が決済した日時が設定される。
提供者決済データには、データ項目として、提供者IDと、運行IDと、売上金額と、決済日時とが含まれる。データ項目「提供者ID」には、移動サービスを提供した提供者60の提供者IDが設定される。データ項目「運行ID」には、トリップ予約運行データ又は時間帯予約運行データの運行IDが設定される。運行IDによって、提供者決済データと、トリップ予約運行データ又は時間帯予約運行データとが関連付けられる。
データ項目「売上金額」には、提供者60が提供した移動サービスで利用者50が決済した利用金額が設定される。データ項目「決済日時」には、利用者50が決済した日時が設定される。
次に、本実施形態に係る移動サービス予約システム1の処理の詳細について説明する。まず、提供者60の現在位置を示す位置データ(すなわち、提供者端末30の現在位置を示す位置データ)を予約管理装置10が取得する処理について、図17を参照しながら説明する。図17は、第一の実施形態に係る提供者端末30の位置データの取得処理の一例を示すシーケンス図である。
まず、提供者端末30の操作受付部303は、サービスが提供可能であることを示す操作の入力を受け付ける(ステップS101)。提供者60は、例えば、表示制御部302によって表示される、移動サービスの提供を開始するための所定の画面において、サービスの提供開始を示すボタン等を押下することで、当該操作を行うことができる。
以降のステップS102〜ステップS104の処理は、例えば、サービスが提供可能な状態を終了させるための操作を操作受付部303が受け付けるまで、所定の時間毎に繰り返し実行される。
提供者端末30の位置測定部304は、GPS受信機39により現在位置を測定して、当該現在位置を示す提供者位置データを作成する(ステップS102)。なお、図11で説明したように、提供者位置データには、提供者60の提供者IDと、GPS受信機39により測定された現在位置を示す位置座標と、測定された時刻を示す取得時刻とが含まれる。
次に、提供者端末30の通信部301は、位置測定部304により作成された提供者位置データを予約管理装置10に送信する(ステップS103)。
予約管理装置10の位置管理部102は、提供者位置データを通信部101により受信すると、当該提供者位置データを位置データ記憶部140に保存する(ステップS104)。なお、位置管理部102は、同一の提供者IDが設定されている提供者位置データが位置データ記憶部140に記憶されている場合、当該提供者位置データを、通信部101が受信した提供者位置データで上書きしても良い。
以上により、所定の時間毎に、提供者60の現在位置を示す提供者位置データが、予約管理装置10の位置データ記憶部140に記憶される。
次に、車両70の現在位置を示す位置データ(すなわち、車載器40の現在位置を示す位置データ)を予約管理装置10が取得する処理について、図18を参照しながら説明する。図18は、第一の実施形態に係る車載器40の位置データの取得処理の一例を示すシーケンス図である。
まず、車載器40の操作受付部403は、サービスが提供可能であることを示す操作の入力を受け付ける(ステップS201)。提供者60は、例えば、表示制御部402によって表示される、移動サービスの提供を開始するための所定の画面において、サービスの提供開始を示すボタン等を押下することで、当該操作を行うことができる。
以降のステップS202〜ステップS204の処理は、例えば、サービスが提供可能な状態を終了させるための操作を操作受付部403が受け付けるまで、所定の時間毎に繰り返し実行される。
車載器40の位置測定部404は、GPS受信機49により現在位置を測定して、当該現在位置を示す車両位置データを作成する(ステップS202)。なお、図11で説明したように、車両位置データには、車両70の車両IDと、GPS受信機49により測定された現在位置を示す位置座標と、測定された時刻を示す取得時刻とが含まれる。
次に、車載器40の通信部401は、位置測定部404により作成された車両位置データを予約管理装置10に送信する(ステップS203)。
予約管理装置10の位置管理部102は、車両位置データを通信部101により受信すると、当該車両位置データを位置データ記憶部140に保存する(ステップS204)。なお、位置管理部102は、同一の車両IDが設定されている車両位置データが位置データ記憶部140に記憶されている場合、当該車両位置データを、通信部101が受信した車両位置データで上書きしても良い。
以上により、所定の時間毎に、車両70の現在位置を示す車両位置データが、予約管理装置10の位置データ記憶部140に記憶される。
次に、利用者50が利用者端末20を用いて、提供者60により提供される移動サービスを予約する処理について、図19を参照しながら説明する。図19は、第一の実施形態に係るサービス予約処理の一例を示すシーケンス図である。
まず、利用者端末20の表示制御部202は、例えば図20に示す予約開始画面G200又は予約開始画面G300を表示する(ステップS301)。
図20に示す予約開始画面G200は、トリップ予約により移動サービスを予約するための画面である。一方で、図20に示す予約開始画面G300は、時間帯予約により移動サービスを予約するための画面である。
図20に示す予約開始画面G200には、トリップ予約に関する条件(以降では、「トリップ予約条件」と表す。)を指定する利用者指定欄G210が含まれる。利用者50は、利用者指定欄G210において、トリップ予約条件として、出発地と、目的地と、出発時刻と、オプション条件とを指定することができる。このとき、出発地としては、当該利用者50の現在位置が指定される。利用者50の現在位置は、利用者端末20の位置測定部204により測定することができる。なお、利用者50は、出発地として、「出発地を地図から選択」ボタンG211を押下することで、表示制御部202により表示される地図上から任意の出発地を指定することもできる。
また、利用者50は、任意の目的地を指定する。このとき、利用者50は、「目的地を地図から選択」ボタンG212を押下することで、表示制御部202により表示される地図上から任意の出発地を指定することもできる。
更に、利用者50は、オプション条件として、種々の条件を指定することができる。例えば、輸送サービスや運転代行サービスに関するオプション条件として、「運転手が同性」を指定することができる。例えば、車両貸出サービスに関するオプション条件として、貸し出される車両70の「車種」や「年式」、「定員」、「車椅子対応可否」、「喫煙可否」等を指定することができる。
なお、利用者50は、図20に示す予約開始画面G200において、予約方法切替欄G220で「時間帯予約」を選択することで、図20に示す予約開始画面G300に表示を切り替えることができる。
図20に示す予約開始画面G300には、時間帯予約に関する条件(以降では、「時間帯予約条件」と表す。)を指定する利用者指定欄G310が含まれる。利用者50は、利用者指定欄G301において、時間帯予約条件として、利用開始場所と、利用開始時刻と、利用終了時刻と、オプション条件とを指定することができる。このとき、利用開始場所としては、当該利用者50の現在位置が指定される。利用者50の現在位置は、利用者端末20の位置測定部204により測定することができる。なお、利用者50は、利用開始場所として、「地図から選択」ボタンG311を押下することで、表示制御部202により表示される地図上から任意の利用開始場所を指定することもできる。
また、利用者50は、利用者指定欄G310において、利用者指定欄G210と同様に、オプション条件を指定することができる。
なお、利用者50は、図20に示す予約開始画面G300において、予約方法切替欄G320で「トリップ予約」を選択することで、図20に示す予約開始画面G200に表示を切り替えることができる。
次に、利用者端末20の操作受付部203は、移動サービスの提示操作を受け付ける(ステップS302)。利用者50は、図20に示す予約開始画面G200の利用者指定欄G210においてトリップ予約に関する条件を指定した上で、OKボタンG230を押下することで、移動サービスの提示操作を行うことができる。又は、利用者50は、図20に示す予約開始画面G300の利用者指定欄G310において時間帯予約に関する条件を指定した上で、OKボタンG330を押下することで、移動サービスの提示操作を行うことができる。
利用者端末20の通信部201は、移動サービスの提示操作を操作受付部203が受け付けると、移動サービスの提示要求を予約管理装置10に送信する(ステップS303)。移動サービスの提示要求には、例えば、利用者50の利用者IDと、トリップ予約条件又は時間帯予約条件とが含まれる。
予約管理装置10のサービス候補選択部103は、移動サービスの提示要求を通信部101により受信すると、移動サービス候補の選択処理を行う(ステップS304)。移動サービス候補の選択処理によって、利用者50に提示される移動サービスの候補が選択される。なお、移動サービス候補の選択処理の詳細については後述する。
次に、予約管理装置10の提示サービス選択部105は、サービス候補選択部103により選択された移動サービス候補のうち、利用者50に提示する複数の移動サービスを選択する(ステップS305)。言い換えれば、提示サービス選択部105は、サービス候補選択部103により選択された移動サービス候補のうち、利用者端末20の表示対象とする移動サービスを選択する。
例えば、提示サービス選択部105は、サービス種別毎に、出発地又は利用開始場所から近い順に所定の個数(例えば、1個)の移動サービスを選択する。これにより、トリップ予約では、出発地から最も近い提供者60により提供される輸送サービスと、出発地から最も近い提供者60により提供される運転代行サービスと、出発地から最も近い車両70を貸し出す車両貸出サービスとが選択される。同様に、時間帯予約では、利用開始場所から最も近い提供者60により提供される輸送サービスと、利用開始場所から最も近い提供者60により提供される運転代行サービスと、利用開始場所から最も近い車両70を貸し出す車両貸出サービスとが選択される。
なお、上記では、輸送サービスと、運転代行サービスと、車両貸出サービスとの3つのサービス種別の中から、利用者50に提示する移動サービスがそれぞれ選択される場合について説明したが、これに限られない。提示サービス選択部105は、例えば、2つのサービス種別の中から、利用者50に提示する移動サービスをそれぞれ選択しても良い。
また、提示サービス選択部105は、例えば、サービス種別毎に、最も利用料金が安い移動サービスを選択しても良い。これにより、最も利用料金が安い輸送サービスと、最も利用料金が安い運転代行サービスと、最も利用料金が安い車両貸出サービスと選択される。
次に、予約管理装置10の通信部101は、提示サービス選択部105により選択された複数の移動サービスのそれぞれを示す移動サービス情報を利用者端末20に送信する(ステップS306)。移動サービス情報には、例えば、移動サービスのサービス種別と、当該移動サービスを提供する提供者60に関する情報(例えば、提供者IDや氏名等)と、移動サービスの提供に要する時間(提供前時間、提供中時間、及び提供後時間)と、当該移動サービスの利用料金とが含まれる。
なお、移動サービス情報には、これら以外にも、例えば、トリップ予約の場合には、出発地や目的地、出発時刻、到着時刻、運行ルートを示す経路情報等が含まれる。一方で、例えば、時間帯予約の場合には、利用開始場所や利用開始時刻、利用終了時刻等が含まれる。
利用者端末20の表示制御部202は、複数の移動サービス情報を通信部201により受信すると、これら複数の移動サービス情報に基づいて、例えば図20に示す移動サービスの選択画面G400を表示する(ステップS307)。
図20に示す移動サービスの選択画面G400には、利用者50が利用可能(すなわち、予約可能)な複数の移動サービスが一覧で表示される移動サービス一覧G410が含まれる。移動サービス一覧G410には、例えば、各移動サービスの利用料金等が表示される。これにより、利用者50は、サービス種別が異なる複数の移動サービスを容易に比較することができる。
利用者端末20の操作受付部203は、移動サービスの予約操作を受け付ける(ステップS308)。利用者50は、例えば、移動サービス一覧G410の中から、利用する移動サービス(すなわち、予約を要求する移動サービス)を選択した上で、予約ボタンG420を押下することで、移動サービスの予約操作を行うことができる。
利用者端末20の通信部201は、移動サービスの予約操作を操作受付部203が受け付けると、移動サービスの予約要求を予約管理装置10に送信する(ステップS309)。移動サービスの予約要求には、例えば、利用者50の利用者IDと、当該利用者50により選択された移動サービスを示す移動サービス情報とが含まれる。
予約管理装置10のサービス予約部106は、移動サービスの予約要求を通信部101により受信すると、予約の受諾要求を該当の提供者端末30に送信する(ステップS310)。すなわち、サービス予約部106は、移動サービスの予約要求に含まれる提供者IDの提供者60が利用する提供者端末30に対して、予約の受諾要求を送信する。予約の受諾要求には、例えば、移動サービスの予約を要求した利用者50の利用者IDと、当該移動サービスを示す移動サービス情報とが含まれる。
提供者端末30の表示制御部302は、予約の受諾要求を通信部301により受信すると、例えば図21に示すサービス提供諾否画面G500を表示する(ステップS311)。
図21に示すサービス提供諾否画面G500には、予約を要求した利用者50の利用者IDが表示される利用者表示欄G510と、予約が要求された移動サービスの内容が表示される移動サービス内容表示欄G520とが含まれる。
提供者端末30の操作受付部303は、予約が要求された移動サービスの提供を受諾することを示す受諾操作、又は、予約が要求された移動サービスの提供を拒否することを示す拒否操作を受け付ける(ステップS312)。提供者60は、例えば、図21に示すサービス提供諾否画面G500に含まれる受諾ボタンG530を押下することで、受諾操作を行うことができる。一方で、提供者60は、例えば、図21に示すサービス提供諾否画面G500に含まれる拒否ボタンG540を押下することで、拒否操作を行うことができる。
提供者端末30の通信部301は、受諾操作又は拒否操作を操作受付部303が受け付けると、諾否結果通知を予約管理装置10に送信する(ステップS313)。操作受付部303が受諾操作を受け付けた場合、諾否結果通知には、移動サービスの提供を受諾することを示す情報が含まれる。一方で、操作受付部303が拒否操作を受け付けた場合、諾否結果通知には、移動サービスの提供を拒否することを示す情報が含まれる。
予約管理装置10のサービス予約部106は、諾否結果通知を通信部101により受信すると、移動サービスの提供を受諾することを示す情報又は移動サービスの提供を拒否することを示す情報のいずれが当該諾否結果通知に含まれるかを判定する(ステップS314)。
移動サービスの提供を受諾することを示す情報が当該諾否結果通知に含まれる場合、以降のステップS315〜ステップS318の処理が実行される。一方で、移動サービスの提供を拒否することを示す情報が当該諾否結果通知に含まれる場合、以降のステップS319〜ステップS320の処理が実行される。
移動サービスの提供を受諾することを示す情報が当該諾否結果通知に含まれる場合、予約管理装置10のサービス予約部106は、スケジュールデータを作成し、作成したスケジュールデータをスケジュールデータ記憶部160に保存する(ステップS315)。サービス予約部106は、利用者50の利用者IDと、提供者60が受諾した移動サービスを示す移動サービス情報と、当該利用者50が予約した予約方法とに基づいて、スケジュールデータを作成する。
例えば、サービス種別「車両貸出サービス」、予約方法「トリップ予約」である場合、サービス予約部106は、当該車両貸出サービスで貸し出される車両70の車両IDが設定された車両スケジュールデータと、当該車両スケジュールデータと関連付けられたトリップ予約運行データとを作成する。
また、例えば、サービス種別「車両貸出サービス」、予約方法「時間帯予約」である場合、サービス予約部106は、当該車両貸出サービスで貸し出される車両70の車両IDが設定された車両スケジュールデータと、当該車両スケジュールデータと関連付けられた時間帯予約運行データとを作成する。
同様に、例えば、サービス種別「運転代行サービス」、予約方法「トリップ予約」である場合、サービス予約部106は、当該運転代行サービスを提供する提供者60の提供者IDが設定された提供者スケジュールデータと、当該提供者スケジュールデータと関連付けられたトリップ予約運行データとを作成する。
同様に、例えば、サービス種別「運転代行サービス」、予約方法「時間帯予約」である場合、サービス予約部106は、当該運転代行サービスを提供する提供者60の提供者IDが設定された提供者スケジュールデータと、当該提供者スケジュールデータと関連付けられた時間帯予約運行データとを作成する。
同様に、例えば、サービス種別「輸送サービス」、予約方法「トリップ予約」である場合、サービス予約部106は、当該輸送サービスを提供する提供者60の提供者IDが設定された提供者スケジュールデータと、当該輸送サービスで利用される車両70の車両IDが設定された車両スケジュールデータと、当該提供者スケジュールデータ及び車両スケジュールデータと関連付けられたトリップ予約運行データとを作成する。
同様に、例えば、サービス種別「輸送サービス」、予約方法「時間帯予約」である場合、サービス予約部106は、当該輸送サービスを提供する提供者60の提供者IDが設定された提供者スケジュールデータと、当該輸送サービスで利用される車両70の車両IDが設定された車両スケジュールデータと、当該提供者スケジュールデータ及び車両スケジュールデータと関連付けられた時間帯予約運行データとを作成する。
次に、予約管理装置10のサービス予約部106は、予約データを作成し、作成した予約データを予約データ記憶部170に保存する(ステップS316)。このとき、予約方法が「トリップ予約」である場合、サービス予約部106は、トリップ予約データを作成する。一方で、予約方法が「時間帯予約」である場合、サービス予約部106は、時間帯予約データを作成する。なお、予約データに含まれる利用料金は、後述する「利用料金の計算処理」で算出される。
次に、予約管理装置10の通信部101は、予約完了通知を利用者端末20に送信する(ステップS317)。予約完了通知には、例えば、上記のステップS316で作成された予約データの予約IDが含まれる。
利用者端末20の表示制御部202は、予約完了通知を通信部201により受信すると、予約が完了したことを示す予約完了画面を表示する(ステップS318)。これにより、利用者50は、移動サービスの予約が完了したことを知ることができる。
一方で、移動サービスの提供を拒否することを示す情報が当該諾否結果通知に含まれる場合、予約管理装置10の通信部101は、予約不可通知を利用者端末20に送信する(ステップS319)。
利用者端末20の表示制御部202は、予約不可通知を通信部201により受信すると、予約ができなかったことを示す予約不可画面を表示する(ステップS320)。これにより、利用者50は、移動サービスの予約ができなかったことを知ることができる。
以上のように、本実施形態に係る移動サービス予約システム1では、利用者50は、利用者端末20を用いて、複数の移動サービスの中から所望の移動サービスの予約を行うことができる。しかも、本実施形態に係る移動サービス予約システム1では、サービス種別が異なる複数の移動サービスを利用者50に提示する。言い換えれば、本実施形態に係る移動サービス予約システム1は、様々なバリエーションの移動サービスを利用者50に提示する。このため、利用者50は、例えば、自身の車両を保有有無や運転能力の有無等に応じて、利用料金や利便性等を比較した上で、予約する移動サービスを選択することができるようになる。
次に、本実施形態に係る移動サービス候補の選択処理(図19のステップS304の処理)の詳細について、図22を参照しながら説明する。図22は、第一の実施形態に係る移動サービス候補の選択処理の一例を示すフローチャートである。
まず、サービス候補選択部103は、サービス種別の中から1つのサービス種別を選択する(ステップS401)。すなわち、サービス候補選択部103は、「車両貸出サービス」、「運転代行サービス」、及び「輸送サービス」の中から1つのサービス種別を選択する。
次に、サービス候補選択部103は、選択したサービス種別が「車両貸出サービス」、「運転代行サービス」、及び「輸送サービス」のいずれであるかを判定する(ステップS402)。
ステップS402において、選択したサービス種別が「運転代行サービス」又は「輸送サービス」であると判定した場合、サービス候補選択部103は、予約方法に応じて、出発地又は利用開始場所から所定の範囲内にいる提供者60を探索する(ステップS403)。すなわち、予約方法が「トリップ予約」である場合、サービス候補選択部103は、提供者データ記憶部120及び位置データ記憶部140を参照して、選択したサービス種別の移動サービスを提供可能な提供者60であって、トリップ予約条件に含まれる出発地から所定の範囲内にいる提供者60を探索する。一方で、予約方法が「時間帯予約」である場合、サービス候補選択部103は、提供者データ記憶部120及び位置データ記憶部140を参照して、選択したサービス種別の移動サービスを提供可能な提供者60であって、時間帯予約条件に含まれる利用開始場所から所定の範囲内にいる提供者60を探索する。
なお、サービス候補選択部103は、例えば、移動サービスの提示要求にトリップ予約条件が含まれる場合、予約方法が「トリップ予約」であると判定すれば良い。同様に、サービス候補選択部103は、例えば、移動サービスの提示要求に時間帯予約条件が含まれる場合、予約方法が「時間帯予約」であると判定すれば良い。
次に、サービス候補選択部103は、利用者データ記憶部110、提供者データ記憶部120及び車両データ記憶部130を参照して、上記のステップS403で探索した提供者60を示す提供者データのうち、オプション条件を満たさない提供者データを除外する(ステップS404)。
例えば、オプション条件として「運転手が同性」が指定されている場合、サービス候補選択部103は、まず、利用者データ記憶部110を参照して、利用者50の性別を特定する。そして、サービス候補選択部103は、提供者データ記憶部120を参照して、上記のステップS403で探索した提供者60を示す提供者データのうち、利用者50の性別と異なる性別の提供者60を示す提供者データを除外する。
また、例えば、オプション条件として「喫煙可能」が指定されている場合、サービス選択部103は、車両データ記憶部130を参照して、上記のステップS403で探索した提供者60を示す提供者データのうち、喫煙が不可能な車両を示す車両IDが含まれる提供者データを除外する。同様に、例えば、オプション条件として「車椅子対応可能」が指定されている場合、サービス選択部103は、車両データ記憶部130を参照して、上記のステップS403で探索した提供者60を示す提供者データのうち、車椅子対応が不可能な車両を示す車両IDが含まれる提供者データを除外する。
次に、サービス候補選択部103は、除外後の提供者データのうち、1つの提供者データを選択する(ステップS405)。
次に、サービス候補選択部103は、上記のステップS405で選択した提供者データが示す提供者60の提供前時間と、提供中時間と、提供後時間とを算出する(ステップS406)。提供前時間と、提供中時間と、提供後時間とは、例えば、以下の(1)〜(3)のようにして算出される。
(1)提供前時間
予約方法が「トリップ予約」である場合、サービス候補選択部103は、地図データ記憶部150を参照して、選択した提供者データが示す提供者60の位置から、トリップ予約条件に含まれる出発地までの経路探索を行う。そして、サービス候補選択部103は、当該提供者60の位置から当該出発地までの移動時間を提供前時間とする。
例えば、図23に示すように、予約方法が「トリップ予約」であり、出発地Oからの出発時刻が「9:15」である場合に、輸送サービスを提供可能な提供者60(提供者A)を示す提供者データが選択されたものとする。このとき、当該提供者60の位置から出発地Oまでの移動に要する時間が「15分」である場合、提供前時間は「9:00〜9:15」となる。
一方で、予約方法が「時間帯予約」である場合、サービス候補選択部103は、地図データ記憶部150を参照して、選択した提供者データが示す提供者60の位置から、時間帯予約条件に含まれる利用開始場所までの経路探索を行う。そして、サービス候補選択部103は、当該提供者60の位置から当該利用開始場所までの移動時間を提供前時間とする。
なお、提供者60の位置から出発地までの移動時間は、例えば、サービス種別が「輸送サービス」である場合には車での移動時間とすれば良く、サービス種別が「運転代行サービス」である場合には徒歩での移動時間とすれば良い。
また、サービス種別が「輸送サービス」である場合、輸送サービスを提供する提供者60の位置と、当該提供者60が輸送サービスに利用する車両70の位置とが離れていることがある(例えば、自宅とは離れた場所にある駐車場に車両70を駐車している場合等)。このような場合、サービス候補選択部103は、当該提供者60が車両70の位置まで移動する時間を、当該提供者60の提供前時間に加えても良い。言い換えれば、サービス候補選択部103は、提供者60が車両70の位置まで時間も考慮して、当該提供者60の提供前時間を算出しても良い。
(2)提供中時間
予約方法が「トリップ予約」である場合、サービス候補選択部103は、地図データ記憶部150を参照して、トリップ予約条件に含まれる出発地から目的地までの経路探索を行う。そして、サービス候補選択部103は、当該出発地から当該目的地までの移動時間を提供中時間とする。
例えば、図23に示すように、出発地Oから目的地Dまでの移動に要する時間が「45分」である場合、提供中時間は「9:15〜10:00」となる。
一方で、予約方法が「時間帯予約」である場合、サービス候補選択部103は、時間帯予約条件に含まれる利用開始時刻と利用終了時刻とから、当該利用開始時刻から当該利用終了時刻までの時間を提供中時間とする。
(3)提供後時間
予約方法が「トリップ予約」である場合、サービス候補選択部103は、地図データ記憶部150を参照して、トリップ予約条件に含まれる目的地から、選択した提供者データが示す提供者60の位置までの経路探索を行う。そして、サービス候補選択部103は、当該目的地から当該提供者60までの移動時間を提供後時間とする。
例えば、図23に示すように、出発地Dから出発地Oまでの移動に要する時間が「45分」、出発地Oから提供者60(提供者A)までの移動に要する時間が「15分」である場合、提供前時間は「10:00〜11:00」となる。
一方で、予約方法が「時間帯予約」である場合、サービス候補選択部103は、地図データ記憶部150を参照して、時間帯予約条件に含まれる利用開始場所から、選択した提供者データが示す提供者60の位置までの経路探索を行う。そして、サービス候補選択部103は、当該利用開始場所から当該提供者60の位置までの移動時間を提供後時間とする。
次に、サービス候補選択部103は、スケジュールデータ記憶部160を参照して、算出した提供前時間と、提供中時間と、提供後時間とに基づいて、選択した提供者データが示す提供者60が移動サービスを提供可能か否か判定する(ステップS407)。
すなわち、サービス候補選択部103は、提供前時間に基づいて、当該提供者60が出発時刻(又は利用開始時刻)に間に合うか否かを判定する。例えば、提供前時間が「9:00〜9:30」であり、出発時刻(又は利用開始時刻)が「9:15」である場合、サービス候補選択部103は、当該提供者60は出発時刻(又は利用開始時刻)に間に合わないと判定する。この場合、サービス候補選択部103は、当該提供者60が移動サービスを提供可能でないと判定する。
また、サービス候補選択部103は、スケジュールデータ記憶部160を参照して、提供前時間から提供後時間までの間の時間帯において、当該提供者60の提供者IDが設定された提供者スケジュールデータが存在しないか否かを判定する。このような提供者スケジュールデータが存在する場合、サービス候補選択部103は、当該提供者60が移動サービスを提供可能でないと判定する。
更に、上記のステップS401で選択したサービス種別が「輸送サービス」である場合、サービス候補選択部103は、提供前時間から提供後時間までの間の時間帯において、当該提供者60が利用する車両70の車両IDが設定された車両スケジュールデータが存在しないか否かも判定する。このような車両スケジュールデータが存在する場合、サービス候補選択部103は、当該提供者が移動サービスを提供可能でないと判定する。
なお、ステップS407で移動サービスを提供可能であると判定された提供者60が提供する移動サービスが移動サービス候補となる。
ステップS407において、移動サービスを提供可能であると判定された場合、料金計算部104は、上記のステップS405で選択した提供者データが示す提供者60により提供される移動サービス候補の利用料金を算出する(ステップS408)。なお、利用料金の算出処理の詳細については後述する。
一方、ステップS407において、移動サービスを提供可能でないと判定した場合、サービス候補選択部103は、上記のステップS405で選択した提供者データを除外する(ステップS409)。
ステップS408又はステップS409に続いて、サービス候補選択部103は、上記のステップS405で全ての提供者データを選択したか否かを判定する(ステップS410)。
ステップS410において、選択していない提供者データが存在すると判定した場合、サービス候補選択部103は、ステップS405に戻る。これにより、上記のステップS404で除外された後の全ての提供者データに対して、ステップS405〜ステップS410の処理が実行される。
一方で、ステップS410において、全ての提供者データを選択したと判定した場合、サービス候補選択部103は、ステップS420の処理に進む。
ステップS402において、選択したサービス種別が「車両貸出サービス」であると判定した場合、サービス候補選択部103は、予約方法に応じて、出発地又は利用開始場所から所定の範囲内に存在する車両70を探索する(ステップS411)。すなわち、予約方法が「トリップ予約」である場合、サービス候補選択部103は、車両データ記憶部130及び位置データ記憶部140を参照して、トリップ予約条件に含まれる出発地から所定の範囲内に存在する車両70を探索する。一方で、予約方法が「時間帯予約」である場合、サービス候補選択部103は、車両データ記憶部130及び位置データ記憶部140を参照して、時間帯予約条件に含まれる利用開始場所から所定の範囲内に存在する車両70を探索する。
次に、サービス候補選択部103は、上記のステップS411で探索した車両70のうち、輸送サービスのみに利用される車両70を示す車両データを除外する(ステップS412)。すなわち、サービス候補選択部103は、提供者データ記憶部120及び車両データ記憶部130を参照して、探索した車両70を示す車両データのうち、車両貸出サービスを提供可能でない提供者60を示す提供者データに関連付けられている車両データを除外する。
次に、サービス候補選択部103は、車両データ記憶部130を参照して、上記のステップS412で除外した後の車両70を示す車両データのうち、オプション条件を満たさない車両データを除外する(ステップS413)。
例えば、オプション条件として「車種」や「年式」、「定員」、「車椅子対応可否」、「喫煙可否」が指定されている場合、サービス候補選択部103は、車両データ記憶部130を参照して、条件を満たさない車両70を示す車両データを除外する。
次に、サービス候補選択部103は、除外後の車両データのうち、1つの車両データを選択する(ステップS414)。
次に、サービス候補選択部103は、上記のステップS414で選択した車両データが示す車両70の提供前時間と、提供中時間と、提供後時間とを算出する(ステップS415)。サービス候補選択部103は、提供前時間及び提供後時間を「0」と算出する。また、サービス候補選択部103は、上記のステップS406と同様の方法により提供中時間を算出する。
提供前時間を「0」とするのは、車両貸出サービスでは、例えば、利用者50が車両70の位置まで移動するためである。また、提供後時間を「0」とするのは、車両貸出サービスでは、例えば、利用者50が車両70を元の位置に返却するためである。ただし、サービス候補選択部103は、例えば、利用者50の現在位置から、車両70の位置までの移動時間を提供前時間としても良い。同様に、サービス候補選択部103は、車両70が返却される位置から、利用者50の現在位置までの移動時間を提供後時間としても良い。
次に、サービス候補選択部103は、スケジュールデータ記憶部160を参照して、算出した提供前時間と、提供中時間と、提供後時間とに基づいて、選択した車両データが示す車両70で車両貸出サービスを提供可能か否か判定する(ステップS416)。言い換えれば、サービス候補選択部103は、スケジュールデータ記憶部160を参照して、車両貸出サービスによって当該車両70が貸し出し可能であるか否かを判定する。
すなわち、サービス候補選択部103は、スケジュールデータ記憶部160を参照して、提供前時間から提供後時間までの間の時間帯において、当該車両70の車両IDが設定された車両スケジュールデータが存在しないか否かを判定する。このような車両スケジュールデータが存在する場合、サービス候補選択部103は、当該車両70で車両貸出サービスを提供可能でない(すなわち、当該車両70を貸し出すことはできない)と判定する。
また、サービス候補選択部103は、利用者50の現在位置から当該車両70までの移動時間を考慮して、利用者50が出発時刻(又は利用開始時刻)に間に合うか否かを判定しても良い。例えば、利用者50の現在位置から当該車両70までの移動時間が「30分」、現在時刻が「9:00」であり、出発時刻(又は利用開始時刻)が「9:15」である場合、サービス候補選択部103は、当該提供者60は出発時刻(又は利用開始時刻)に間に合わないと判定する。この場合、サービス候補選択部103は、当該車両70で車両貸出サービスを提供可能でないと判定する。
なお、ステップS416で貸し出すことが可能であると判定された車両70を貸し出す車両貸出サービスが移動サービス候補となる。
ステップS416において、車両貸出サービスを提供可能であると判定された場合、料金計算部104は、上記のステップS414で選択した車両データが示す車両70を貸し出す移動サービス候補の利用料金を算出する(ステップS417)。なお、利用料金の算出処理の詳細については後述する。
一方、ステップS407において、車両貸出サービスを提供可能でないと判定された場合、サービス候補選択部103は、上記のステップS414で選択した車両データを除外する(ステップS418)。
ステップS417又はステップS418に続いて、サービス候補選択部103は、上記のステップS414で全ての車両データを選択したか否かを判定する(ステップS419)。
ステップS419において、選択していない車両データが存在すると判定した場合、サービス候補選択部103は、ステップS414に戻る。これにより、上記のステップS413で除外された後の全ての車両データに対して、ステップS414〜ステップS419の処理が実行される。
一方で、ステップS419において、全ての車両データを選択したと判定した場合、サービス候補選択部103は、ステップS420の処理に進む。
ステップS410又はステップS419に続いて、サービス候補選択部103は、上記のステップS401で全てのサービス種別を選択したか否かを判定する(ステップS420)。すなわち、サービス候補選択部103は、上記のステップS401で、輸送サービス、運転代行サービス、及び車両貸出サービスの3つのサービス種別を選択したか否かを判定する。
ステップS420において、選択していないサービス種別が存在すると判定した場合、サービス候補選択部103は、ステップS401に戻る。これにより、全てのサービス種別に対して、ステップS401〜ステップS420の処理が実行される。
一方で、ステップS420において、全てのサービス種別を選択したと判定した場合、サービス候補選択部103は、処理を終了する。
以上のように、本実施形態に係る予約管理装置10では、利用者50が指定した出発地又は利用開始場所(例えば、当該利用者50の現在位置)と、提供者60の位置と、車両70の位置とに基づいて、当該利用者50に提示する複数の移動サービス候補を選択する。また、このとき、本実施形態に係る予約管理装置10は、利用者50により指定されたオプション条件を満たす提供者60及び車両70を選択する。これにより、本実施形態に係る予約管理装置10では、指定された条件を満たす複数のサービス種別の移動サービスを利用者50に提示することができるようになる。
次に、本実施形態に係る利用料金の算出処理(図22のステップS408及びステップS417の処理)の詳細について、図24を参照しながら説明する。図24は、第一の実施形態に係る利用料金の計算処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す利用料金の算出処理は、図22のステップS405で選択された提供者データが示す提供者60が提供する移動サービス候補と、図22のステップS414で選択された車両データが示す車両70を貸し出す移動サービス候補との利用料金を算出する処理である。
まず、料金計算部104は、予約方法が「トリップ予約」又は「時間帯予約」のいずれであるかを判定する(ステップS501)。
ステップS501において、予約方法が「トリップ予約」であると判定した場合、料金計算部104は、例えば図25に示す料金テーブル190を参照して、利用距離単価に応じて、利用料金を計算する(ステップS502)。
ここで、図25に示す料金テーブル190は、サービス種別毎に、単位距離毎の単価を示す利用距離単価が格納されている。例えば、図25に示す料金テーブル190には、車両貸出サービスの利用距離単価「5」と、運転代行サービスの利用距離単価「4」と、輸送サービスの利用距離単価「10」とが格納されている。
これにより、予約方法が「トリップ予約」である場合には、料金計算部104により、移動サービスを提供する際に提供者60又は車両70が移動する距離に応じた料金が計算される。より具体的には、サービス種別が「輸送サービス」又は「運転代行サービス」である場合には、提供者60が移動する距離に応じた料金が計算される、一方で、サービス種別が「車両貸出サービス」である場合には、車両70が移動する距離に応じた料金が計算される。なお、提供者60又は車両70が移動する距離は、例えば、当該提供者60又は車両70の現在位置から出発地までの経路探索と、当該出発地から目的地までの経路探索と、当該目的地から当該提供者60又は車両70の現在位置までの経路探索とを行うことが算出される。
一方で、ステップS501において、予約方法が「時間帯予約」であると判定した場合、料金計算部104は、例えば図25に示す料金テーブル190を参照して、利用時間単価に応じて、利用料金を計算する(ステップS503)。
ここで、図25に示す料金テーブル190は、サービス種別毎に、単位時間毎の単価を示す利用時間単価が格納されている。例えば、図25に示す料金テーブル190には、車両貸出サービスの利用時間単価「10」と、運転代行サービスの利用時間単価「8」と、輸送サービスの利用時間単価「20」とが格納されている。
これにより、予約方法が「時間帯予約」である場合には、料金計算部104により、移動サービスを提供する際に提供者60又は車両70が要する時間に応じた料金が計算される。なお、提供者60又は車両70が要する時間は、例えば、提供前時間と、提供中時間と、提供後時間との合計時間とすれば良い。
次に、利用者50が移動サービスの利用を終了した場合に、当該移動サービスの利用料金を決済する処理について、図26を参照しながら説明する。図26は、第一の実施形態に係るサービス利用終了処理の一例を示すシーケンス図である。
まず、利用者端末20の操作受付部203は、決済操作の入力を受け付ける(ステップS601)。利用者50は、例えば、移動サービスの決済を行うための所定の画面において、利用料金の決済を示すボタン等を押下することで、決済操作を行うことができる。
利用者端末20の通信部201は、決済操作を操作受付部203が受け付けると、決済要求を予約管理装置10に送信する(ステップS602)。決済要求には、例えば、利用者50が利用した移動サービスを予約した際における予約データの予約IDが含まれる。
予約管理装置10の決済部107は、決済データを作成し、作成した決済データを決済データ記憶部180に保存する(ステップS603)。このとき、決済部107は、当該予約IDの予約データに含まれる利用料金を支払金額として利用者決済データを作成すれば良い。また、利用者決済データの利用者ID及び予約IDは、当該予約データに含まれている利用者ID及び予約IDとすれば良い。
同様に、決済部107は、当該予約IDの予約データに含まれる利用料金を売上金額として提供者決済データを作成すれば良い。また、提供者決済データの運行IDは、当該予約データに含まれている運行IDとすれば良い。更に、提供者決済データの提供者IDは、当該予約データに含まれる運行IDと関連付けられたスケジュールデータに設定されている提供者IDとすれば良い。
なお、予約管理装置10の決済部107は、作成した決済データを外部のシステム(例えば、銀行システムやクレジットカード決済システム等)に送信することで、利用者50の支払金額と提供者60の売上金額との決済処理を行っても良い。
次に、予約管理装置10の通信部101は、決済が完了したことを示す決済完了通知を利用者端末20に送信する(ステップS604)。
利用者端末20の表示制御部202は、決済完了通知を通信部201により受信すると、決済が完了したことを示す決済完了画面を表示する(ステップS605)。これにより、利用者50は、移動サービスの利用料金の決済が完了したことを知ることができる。
なお、本実施形態では、移動サービスは、輸送サービス、車両貸出サービス、及び運転代行サービスであるものとしたが、これに限られない。移動サービスには、例えば、バスや鉄道等の公共交通機関を用いたサービスが含まれていても良い。
(第二の実施形態)
次に、第二の実施形態について説明する。第二の実施形態では、例えば、1つの移動サービスを分離した移動サービスを提供したり、複数の移動サービスを組み合わせた移動サービスを提供したりする場合について説明する。例えば、輸送サービスを運転代行サービスと車両貸出サービスとに分離して、当該運転代行サービスを提供したり、当該車両貸出サービスを提供したりする場合等である。また、例えば、運転代行サービスと車両貸出サービスとを組み合わせて、輸送サービスを提供する場合等である。これにより、例えば、輸送サービスを提供可能な提供者60が出発地の周囲にいない場合であっても、利用者50は、運転代行サービスを提供可能な提供者60と、車両貸出サービスによって貸し出される車両70とを組み合わせた輸送サービスを利用することができる。同様に、例えば、運転代行サービスを提供可能な提供者60が出発地の周囲にいない場合であっても、利用者50は、輸送サービスを提供可能な提供者60により提供される運転代行サービスを利用することができる。
また、第二の実施形態では、移動サービスの提供にあたり、他の移動サービスを利用して、当該移動サービスを提供する場合についても説明する。例えば、運転代行サービスを提供する提供者60が、他の提供者60により提供される輸送サービスを利用して出発地まで移動した上で、当該運転代行サービスを提供するような場合等である。これにより、例えば、徒歩では出発時刻に間に合わないため運転代行サービスを提供することができない提供者60が運転代行サービスを提供することができるようになる。
なお、第二の実施形態では、主に、第一の実施形態との相違点について説明し、第一の実施形態と同様の構成要素については第一の実施形態と同一の符号を付与し、その説明を省略する。
まず、本実施形態に係る移動サービス予約システム1の機能構成について、図27を参照しながら説明する。図27は、第二の実施形態に係る移動サービス予約システム1の機能構成の一例を示す図である。
図27に示すように、本実施形態に係る予約管理装置10は、サービス候補選択部103Aと、料金計算部104Aとを有する。サービス候補選択部103Aは、1つの移動サービスを分離したり、複数の移動サービスを組み合わせたりすることで提供可能になる移動サービス候補を選択する。また、サービス候補選択部103Aは、他の移動サービスを利用することで提供可能になる移動サービス候補を選択する。
料金計算部104Aは、移動サービスを提供するにあたり、他の移動サービスを利用した場合に、追加料金テーブル191を参照して、当該他の移動サービスの利用によって発生する料金(追加料金)を算出する。なお、追加料金テーブル191の詳細については後述する。
次に、1つの移動サービスを分離又は複数の移動サービスを組み合わせることで移動サービスを提供することができる場合に、移動サービス候補の選択する処理(図19のステップS304の処理)の詳細について、図28を参照しながら説明する。図28は、第二の実施形態に係る移動サービス候補の選択処理の一例を示すフローチャートである。
まず、サービス候補選択部103Aは、予約方法に応じて、出発地又は利用開始場所から所定の範囲内にいる提供者60及び車両70を探索する(ステップS701)。すなわち、予約方法が「トリップ予約」である場合、サービス候補選択部103Aは、提供者データ記憶部120と、車両データ記憶部130と、位置データ記憶部140とを参照して、トリップ予約条件に含まれる出発地から所定の範囲内にいる提供者60及び車両70を探索する。一方で、予約方法が「時間帯予約」である場合、サービス候補選択部103Aは、提供者データ記憶部120と、車両データ記憶部130と、位置データ記憶部140とを参照して、時間帯予約条件に含まれる利用開始場所から所定の範囲内にいる提供者60及び車両70を探索する。
次に、サービス候補選択部103Aは、サービス種別の中から1つのサービス種別を選択する(ステップS702)。すなわち、サービス候補選択部103Aは、「車両貸出サービス」、「運転代行サービス」、及び「輸送サービス」の中から1つのサービス種別を選択する。
次に、サービス候補選択部103Aは、選択したサービス種別が「車両貸出サービス」、「運転代行サービス」、及び「輸送サービス」のいずれであるかを判定する(ステップS703)。
ステップS402において、選択したサービス種別が「運転代行サービス」又は「輸送サービス」であると判定した場合、サービス候補選択部103Aは、利用者データ記憶部110及び提供者データ記憶部120を参照して、上記のステップS701で探索した提供者60を示す提供者データのうち、オプション条件を満たさない提供者データを除外する(ステップS704)。
次に、サービス候補選択部103Aは、除外後の提供者データのうち、1つの提供者データを選択する(ステップS705)。
次に、サービス候補選択部103Aは、上記のステップS706で選択した提供者データが示す提供者60の提供前時間と、提供中時間と、提供後時間とを算出する(ステップS706)。なお、ステップS706の処理は、図22のステップS406の処理と同様である。
次に、サービス候補選択部103Aは、選択した提供者データが示す提供者60が、上記のステップS702で選択したサービス種別の移動サービスを提供可能か否か判定する(ステップS707)。すなわち、サービス候補選択部103Aは、以下の(1)及び(2)のいずれも満たす場合に、選択したサービス種別の移動サービスを提供可能であると判定する。
(1)提供者データ記憶部120を参照して、選択した提供者データの提供可能サービス種別において、上記のステップS702で選択したサービス種別の移動サービスに対して「○」が設定されていること。
(2)図22のステップS407と同様に、スケジュールデータ記憶部160を参照して、算出した提供前時間と、提供中時間と、提供後時間とに基づいて、選択した提供者データが示す提供者60が移動サービスを提供可能であると判定されること。
ステップS707において、当該提供者60が移動サービスを提供可能でないと判定された場合、サービス候補選択部103Aは、当該提供者60が提供可能な移動サービスを分離することで又は他の提供者60が提供可能な移動サービスを組み合わせることで、選択したサービス種別の移動サービスが提供可能であるか否かを判定する(ステップS708)。
例えば、図29に示すように、提供者60(提供者A)が輸送サービスを提供可能である場合、当該輸送サービスを分離することで、当該提供者60は、運転代行サービス及び車両提供サービスを提供することもできる。したがって、例えば、上記のステップS702で選択したサービス種別が「運転代行サービス」であり、上記のステップS706で選択した提供者データが提供可能なサービス種別が「輸送サービス」である場合に、サービス候補選択部103Aは、当該提供者データが示す提供者60によって運転代行サービスが提供可能であるか否かを判定する。
また、例えば、図29に示すように、提供者60(提供者B)が運転代行サービスを提供可能である場合、他の提供者60(提供者C)が提供する車両貸出サービスと組み合わせることで、当該提供者60(提供者B)は、輸送サービスを提供することができる。したがって、例えば、上記のステップS702で選択したサービス種別が「輸送サービス」であり、上記のステップS706で選択した提供者データが提供可能なサービス種別が「運転代行サービス」である場合、サービス候補選択部103Aは、当該提供者データが示す提供者60と、車両貸出サービスを提供する他の提供者60とによって輸送サービスが提供可能であるか否かを判定する。なお、この場合、提供者60(提供者B)が、他の提供者60(提供者C)が貸し出す車両70までの移動時間も考慮して、輸送サービスを提供可能か否かが判定されても良い。
より具体的には、サービス候補選択部103Aは、提供者60(提供者B)が当該車両70まで移動するのに要する時間と、提供者60(提供者B)が当該車両70によって出発地(又は利用開始場所)まで移動するのに要する時間とを算出する。そして、サービス候補選択部103Aは、提供者60(提供者B)と当該車両70によって提供される輸送サービスが出発時刻(又は利用開始時刻)に提供可能である場合、当該輸送サービスを提供可能であると判定する。
ステップS707又はステップS708において、移動サービスを提供可能であると判定された場合、料金計算部104Aは、上記のステップS705で選択した提供者データが示す提供者60により提供される移動サービス候補の利用料金を算出する(ステップS709)。なお、利用料金の算出処理は第一の実施形態と同様である。ただし、複数の移動サービスを組み合わせた移動サービスを提供する場合(例えば、運転代行サービスと車両貸出サービスとを組み合わせて、輸送サービスを提供する場合)は、それぞれの提供者60が提供する移動サービス毎に利用料金を算出する。
一方、ステップS708において、移動サービスを提供可能でないと判定された場合、サービス候補選択部103Aは、上記のステップS705で選択した提供者データを除外する(ステップS710)。
ステップS709又はステップS710に続いて、サービス候補選択部103Aは、上記のステップS705で全ての提供者データを選択したか否かを判定する(ステップS711)。
ステップS711において、選択していない提供者データが存在すると判定した場合、サービス候補選択部103Aは、ステップS705に戻る。これにより、上記のステップS704で除外された後の全ての提供者データに対して、ステップS705〜ステップS711の処理が実行される。
一方で、ステップS711において、全ての提供者データを選択したと判定した場合、サービス候補選択部103Aは、ステップS720の処理に進む。
ステップS703において、選択したサービス種別が「車両貸出サービス」であると判定した場合、サービス候補選択部103Aは、車両データ記憶部130を参照して、上記のステップS701で探索した車両70を示す車両データのうち、オプション条件を満たさない車両データを除外する(ステップS712)。
次に、サービス候補選択部103Aは、除外後の車両データのうち、1つの車両データを選択する(ステップS713)。
次に、サービス候補選択部103Aは、上記のステップS713で選択した車両データが示す車両70の提供前時間と、提供中時間と、提供後時間とを算出する(ステップS714)。なお、ステップS714の処理は、図22のステップS415の処理と同様である。
次に、サービス候補選択部103Aは、選択した車両データが示す車両70によって車両貸出サービスを提供可能か否か判定する(ステップS715)。すなわち、サービス候補選択部103Aは、以下の(1)及び(2)のいずれも満たす場合に、車両貸出サービスを提供可能であると判定する。
(1)提供者データ記憶部120及び車両データ記憶部130を参照して、選択した車両データと関連付けられている提供者データの提供可能サービス種別において、車両提供サービスに対して「○」が設定されていること。
(2)図22のステップS416と同様に、スケジュールデータ記憶部160を参照して、算出した提供前時間と、提供中時間と、提供後時間とに基づいて、選択した車両データが示す車両70が車両貸出サービスによって貸し出し可能であると判定されること。
ステップS715において、当該車両70が車両貸出サービスによって貸し出し可能でないと判定された場合、サービス候補選択部103Aは、当該車両70を利用した輸送サービスを分離することで、車両貸出サービスが提供可能となるか否かを判定する(ステップS716)。すなわち、サービス候補選択部103Aは、輸送サービスに利用される当該車両70が車両貸出サービスとして貸し出し可能であるか否かを判定する。
ステップS715又はステップS716において、車両貸出サービスによって当該車両70が貸し出し可能であると判定された場合、料金計算部104Aは、上記のステップS713で選択した車両データが示す車両70を貸し出す移動サービス候補の利用料金を算出する(ステップS717)。なお、利用料金の算出処理は第一の実施形態と同様である。
一方、ステップS716において、車両貸出サービスを提供可能でないと判定された場合、サービス候補選択部103Aは、上記のステップS713で選択した車両データを除外する(ステップS718)。
ステップS717又はステップS719に続いて、サービス候補選択部103Aは、上記のステップS713で全ての車両データを選択したか否かを判定する(ステップS719)。
ステップS719において、選択していない車両データが存在すると判定した場合、サービス候補選択部103Aは、ステップS713に戻る。これにより、上記のステップS712で除外された後の全ての車両データに対して、ステップS713〜ステップS719の処理が実行される。
一方で、ステップS719において、全ての車両データを選択したと判定した場合、サービス候補選択部103Aは、ステップS720の処理に進む。
ステップS711又はステップS719に続いて、サービス候補選択部103Aは、上記のステップS702で全てのサービス種別を選択したか否かを判定する(ステップS720)。
ステップS720において、選択していないサービス種別が存在すると判定した場合、サービス候補選択部103Aは、ステップS702に戻る。これにより、全てのサービス種別に対して、ステップS701〜ステップS720の処理が実行される。
一方で、ステップS720において、全てのサービス種別を選択したと判定した場合、サービス候補選択部103Aは、処理を終了する。
以上のように、本実施形態に係る予約管理装置10では、移動サービス候補を選択する際に、例えば、輸送サービスを運転代行サービスと車両貸出サービスとに分離した上で、これら運転代行サービス及び車両貸出サービスを移動サービス候補に選択することができる。同様に、本実施形態に係る予約管理装置10では、例えば、運転代行サービスと車両貸出サービスとを組み合わせた輸送サービスを移動サービス候補に選択することができる。
これにより、例えば、輸送サービスを提供可能な提供者60が出発地の周囲にいない場合であっても、利用者50は、運転代行サービスを提供可能な提供者60と、車両貸出サービスによって貸し出される車両70とを組み合わせた輸送サービスを利用することができる。同様に、例えば、運転代行サービスを提供可能な提供者60が出発地の周囲にいない場合であっても、利用者50は、輸送サービスを提供可能な提供者60により提供される運転代行サービスを利用することができる。
次に、或る移動サービスを提供するあたり、他の移動サービスも利用して、当該或る移動サービスを提供する場合について、図30を参照しながら説明する。図30は、第二の実施形態に係る移動サービス候補の選択処理の他の例を示すフローチャートである。
まず、図30のステップS801〜ステップS806は、図28のステップS701〜ステップS706とそれぞれ同様であるため、その説明を省略する。また、図28のステップS807は、図22のステップS407と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS807において、移動サービスを提供可能でないと判定した場合、サービス候補選択部103Aは、他の移動サービスを利用することで当該移動サービスが提供可能となるか否かを判定する(ステップS808)。
例えば、図31に示すように、現在時刻が「9:00」で、出発時刻が「9:15」であったとする。また、提供者60−1の位置から出発地Oまで徒歩移動で「30分」を要するものとする。この場合、当該提供者60−1は、出発時刻「9:15」に間に合わないため、運転代行サービスを提供することはできない。
これに対して、輸送サービスを提供する提供者60−2(提供者B)の位置から、提供者60−1の位置まで車移動で「5分」を要し、提供者60−1の位置から出発地Oまで車移動で「5分」を要するものとする。この場合、提供者60−1は、提供者60−2が提供する輸送サービスを利用することで、出発地Oに「9:10」に到着することができる。したがって、この場合、当該提供者60−1は、提供者60−2が提供する輸送サービスを利用することで、運転代行サービスを提供することができるようになる。これにより、例えば、出発地Oの周囲に、運転代行サービスを提供している提供者60が提供者Aしかいないような場合であっても、利用者50は、運転代行サービスを利用することができるようになる。
ステップS807又はステップS808において、移動サービスを提供可能であると判定された場合、料金計算部104Aは、上記のステップS805で選択した提供者データが示す提供者60により提供される移動サービス候補の利用料金を算出する(ステップS809)。このとき、料金計算部104Aは、他の移動サービスの利用も必要である場合、当該他の移動サービスの利用によって発生する追加料金も算出する。なお、利用料金の算出処理の詳細については後述する。
以降のステップS811〜ステップS812の処理は、図22のステップS410〜ステップS411の処理と同様であるため、その説明を省略する。また、図30のステップS813〜ステップS815の処理は、図28のステップS712〜ステップS714の処理と同様であるため、その説明を省略する。更に、図30のステップS816の処理は、図22のステップS516の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS816において、車両貸出サービスを提供可能でないと判定された場合、サービス候補選択部103Aは、他の移動サービスを利用することで当該車両貸出サービスが提供可能となるか否かを判定する(ステップS817)。
例えば、図31に示すように、利用者50が出発地Oの周囲にある車両70(車両A)を車両貸出サービスによって借りる場合、出発地Oから車両70の位置まで徒歩移動で「30分」を要するものとする。この場合、当該利用者50は、出発時刻「9:15」に間に合わないため、車両貸出サービスを利用することはできない。
これに対して、輸送サービスを提供する提供者60−3(提供者C)の位置から出発地Oまで車移動で「10分」を要し、出発地Oから車両70の位置まで車移動で「5分」を要するものとする。この場合、利用者50は、提供者60−3が提供する輸送サービスを利用することで、出発地Oに「9:15」に到着することができる。したがって、この場合、利用者50は、提供者60−3が提供する輸送サービスを利用することで、車両貸出サービスを利用することができるようになる。これにより、例えば、出発地Oの周囲に、車両貸出サービスで貸し出し可能な車両70が車両Aしかないような場合であっても、利用者は、車両貸出サービスを利用することができる。
ステップS816又はステップS817において、移動サービス(車両提供サービス)を提供可能であると判定された場合、料金計算部104Aは、上記のステップS814で選択した車両データが示す車両70を貸し出す移動サービス候補の利用料金を算出する(ステップS818)。このとき、料金計算部104Aは、他の移動サービスの利用も必要である場合、当該他の移動サービスの利用によって発生する追加料金も算出する。なお、利用料金の算出処理の詳細については後述する。
以降のステップS820〜ステップS821の処理は、図22のステップS419〜ステップS420の処理と同様であるため、その説明を省略する。
以上のように、本実施形態に係る予約管理装置10では、移動サービス候補を選択する際に、他の移動サービスを利用した移動サービス候補を選択することができる。これにより、例えば、出発時刻に間に合わない等によって移動サービスを提供することができない提供者60であっても、他の提供者60により提供される他の移動サービスを利用することで、当該移動サービスを提供することができるようになる。
なお、他の移動サービスを利用して当該移動サービスを提供する場合は、図31に例示した以外にも、種々の形態が考えられる。例えば、車両提供サービスによって或る車両70を利用者50に貸し出す場合に、運転代行サービスを提供可能な提供者60が当該車両70を利用者50の現在位置まで移動させる形態が考えられる。また、例えば、利用者50が目的地で乗り捨てた車両70を、運転代行サービスを提供可能な提供者60が元の位置まで移動させる形態が考えられる。
次に、本実施形態に係る利用料金の算出処理(図30のステップS809及びステップS818の処理)の詳細について、図32を参照しながら説明する。図32は、第二の実施形態に係る利用料金の計算処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す利用料金の算出処理は、図30のステップS805で選択された提供者データが示す提供者60が提供する移動サービス候補と、図30のステップS814で選択された車両データが示す車両70を貸し出す移動サービス候補との利用料金を算出する処理である。なお、図32のステップS901〜ステップS903の処理は、図24のステップS501〜ステップS503と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS902又はステップS903に続いて、料金計算部104Aは、他の移動サービスを利用するか否かを判定する(ステップS904)。
ステップS904において、他の移動サービスを利用しない判定した場合、料金計算部104Aは、処理を終了する。
一方で、ステップS904において、他の移動サービスを利用すると判定した場合、料金計算部104Aは、例えば図33に示す追加料金テーブル191を参照して、移動種別及び追加料金単価に応じて、追加料金を計算する(ステップS905)。
ここで、図33に示す追加料金テーブル191には、移動種別毎に、単位距離毎の追加料金の単価を示す追加料金単価が格納されている。移動種別とは、他の移動サービスを提供する提供者60が利用する移動手段のことである。例えば、他の移動サービスの提供者60が輸送サービスを提供した場合、移動種別は「車両での移動」となる。この場合、料金計算部104Aは、車両で移動した距離に応じて追加料金を計算する。
一方で、例えば、他の移動サービスの提供者60が運転代行サービスを提供した場合に、当該提供者60が或る地点まで徒歩で移動し、その後に車両で移動したときは、移動種別は「車両以外での移動」と「車両での移動」との両方となる。この場合、料金計算部104Aは、車両以外で移動した距離と、車両で移動した距離とに応じて追加料金を計算する。
次に、料金計算部104Aは、ステップS902又はステップS903で計算した利用料金に対して、上記のステップS905で計算した追加料金を加算する(ステップS906)。これにより、他の移動サービスも利用した移動サービスが提供される場合における利用料金が算出される。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。