[実施形態]
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する一実施形態は、ゲーム装置の一例としての、ゲーム要素が対応付けられた物品を複数載置可能な盤面を有し、該ゲーム要素に係るゲーム処理を実行可能なゲーム装置に、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、使用する複数のゲーム用物品に対応付けられたゲーム要素群について、ゲームにおける行動発動のタイミング制御を行うことが可能な任意の機器に適用可能である。
本実施形態のゲーム装置において情報取得可能なゲーム用物品は、ゲームカードであり、情報取得を行わせることで、該カードに対応付けられたゲーム要素(例えばキャラクタ)を登場させたゲームを、ゲーム装置において実行させることが可能に構成される。またゲーム装置は、このように情報取得可能に構成されたゲームカードを提供可能に構成されるものとする。
ゲームカードは、少なくとも該ゲームカードに対応付けられたゲーム要素を特定する情報が付されて構成される。ゲームカードへの情報の付加は、例えば情報を予め定められた形式のコードに変換し、該コードをゲームカードの表面に印刷によって付すことによりなされるものであってよい。本実施形態のゲーム装置では、後述するように載置パネル上で複数のゲームカードを移動操作することでゲームに係る操作入力を可能ならしめるため、少ない演算量でゲームカードの位置、回転、移動等を検出しやすいよう、2次元のコードがゲームカードに印刷されるものとする。なお、ゲームカードは、対応付けられたゲーム要素をプレイヤが識別可能なよう、該ゲーム要素の画像が表面に印刷され、物品収集の観点でゲームに係る興趣要素を提供する。従って、ゲームカードへの2次元コードの印刷は、ゲームカードの美観を損なわぬように不可視インクを用いることで行われるものとする。ゲームカードに付される情報は、対応付けられたゲーム要素を特定する情報に限らず、例えばカードを一意に識別可能なカードIDや、ゲームカードのオモテ面及びウラ面を識別する情報を含むものであってよく、上記2次元コードは、ゲームカードの両面に印刷されるものとする。
なお、本実施形態ではゲームカードに対応付けられるゲーム要素はキャラクタであるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではなく、ゲームカードに対応付けられるゲーム要素は、アイテム、発動する効果等、その他の要素であってもよいことは言うまでもない。
また、本実施形態ではゲーム装置が提供するゲーム用物品が、ゲームカードであるものとして説明するが、ゲームの進行制御に必要なゲーム情報を特定可能、もしくはゲーム情報そのものを取得可能に構成された物品であれば、これに限られるものではない。例えばゲーム用物品は、対応付けられたゲーム要素を特定可能に構成された物品であれば、該ゲーム要素の外観を有するフィギュア、玩具、キーホルダー等の造形物であってもよい。ゲーム用物品が造形物である場合、ゲーム情報が該造形物の内部の記録媒体、あるいは該造形物に付された塗装、シール、印字等の外観の一部から取得可能であってよい。またゲーム用物品は造形物だけでなく、ゲームカード以外の紙媒体やシール等、任意の物品であってよい。
《ゲーム装置の構成》
以下、本発明の実施形態に係るゲーム装置について、図を参照して説明する。図1に示されるように、ゲーム装置100は、複数枚のゲームカードを載置可能に構成された盤面である載置パネル131を有する。プレイヤは、該載置パネル131上に載置したゲームカードを移動操作することで、ゲームの進行やキャラクタの行動決定等を行うことができる。
図2は、本発明の実施形態に係るゲーム装置100の機能構成を示したブロック図である。
制御部101は、例えばCPUであり、ゲーム装置100が有する各ブロックの動作を制御する。具体的には制御部101は、例えば記録媒体102に記録されている各ブロックの動作プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより各ブロックの動作を制御する。
記録媒体102は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、恒久的にデータを保持可能な記録装置である。記録媒体102は、ゲーム装置100が有する各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作において必要となるパラメータ等の情報や、ゲーム装置100が実行するゲームに使用される各種のグラフィックスデータを記憶する。メモリ103は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。メモリ103は、各ブロックの動作プログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられる。
支払検出部104は、ゲーム装置100において対価の支払いがなされたことを検出する。対価の支払いは、例えば硬貨の投入口に所定の金額の硬貨や相当するコインが投入されたこと、あるいは所定の電子マネーに係るチップとの通信に基づく決済処理の完了等を検出することにより判断されるものであってよい。本実施形態のゲーム装置100は、対価の支払いに基づいてプレイヤへのゲームカードの提供を伴うサービスを開始するものとして説明するが、対価の支払いは必須の要件ではなく、所定の開始指示に基づいてサービスは開始されるものであってもよい。
提示制御部107は、ゲーム装置100におけるプレイヤへの各種情報提示の制御を司る。本実施形態のゲーム装置100では、プレイヤへの各種情報提示の手段として、画像(ゲーム画面、メニュー画面等)表示を行う第1表示部120及び第2表示部130、音声出力を行う音声出力部140を有するものとして説明するが、情報提示の手段はこれらに限られるものではなく、代替あるいは追加が可能であることは言うまでもない。
提示制御部107は、例えばGPU等の描画装置を含み、第1表示部120及び第2表示部130に表示させる画面を生成する際には所定の描画処理を行う。具体的には提示制御部107は、ゲーム装置100の稼働中(ゲームプレイ中やスタンバイ状態中)において、制御部101により行われた処理や命令に基づいて必要な描画用オブジェクトに対して所定の演算処理を実行し、画面の描画を行う。生成した画面は、ゲーム装置100と同一筐体内、あるいはゲーム装置100の外部に着脱可能に接続された表示装置であってよい第1表示部120または第2表示部130に出力され、所定の表示領域中に表示されることでプレイヤに提示される。
本実施形態のゲーム装置100は、ゲーム画面を表示する、図1に示されるような2種類の表示装置(第1表示部120及び第2表示部130)を有しており、提示制御部107はその各々についてゲーム画面の生成を行う。載置パネル131上には、複数のゲームカードを同時に載置することが可能であり、ゲームプレイ中、各ゲームカードについて情報取得や状態検出が行われる。
なお、キャラクタ操作に係るシーケンスでは、第2表示部130には図1及び図3に示されるようなゲームカードを載置する基準となるフィールドの画像(ゲームカードを載置する位置や領域を明示するよう構成された2次元画像)を含むゲーム画面が提示される。このとき、載置パネル131上でゲームカードの移動操作がなされたことに応じて、ゲームカードに対応するキャラクタのゲームフィールド中での配置が変更される様、また対応するキャラクタにとらせる行動の予備動作が変化する様が、該キャラクタ及びゲームに登場する他のキャラクタを俯瞰する視点について描画されたゲーム画面が第1表示部120に表示されることによりプレイヤに提示される。
また、本実施形態の第2表示部130は、遷移するゲーム画面を表示しつつ、載置パネル131上に載置されたゲームカードに付された不可視コードを後述の取得部105に取得させることが可能なように構成される。例えば、第2表示部130が液晶表示装置である場合は、載置パネル131の下層に光透過性の液晶パネル層と導光層を設け、光源を導光層の周囲(側面)に配置して、第2表示部130の底面には遮蔽物となるケーシングを有さない構成とすればよい。これにより、取得部105に含まれる不図示の撮像部は、第2表示部130の裏側(ゲーム装置100の筐体内部)から、載置パネル131上に載置されたゲームカードに不可視インクで付されたコードを抽出可能な画像を撮像することができる。なお、第2表示部130の構成はこれに限られるものではなく、例えばリアプロジェクション方式の採用であっても、同様に載置パネル131上に載置されたゲームカードの不可視コードを抽出可能な画像は撮像可能である。
また提示制御部107は、例えばサウンドボードやアンプ等の音声信号の出力/増幅を行う回路を含み、音声出力部140から出力させる音声を生成する際には所定の処理を行う。具体的には提示制御部107は、例えば予め記録媒体102に記録された音声データに基づき、同時に出力を行う音声データを確定し、これを電気的な音声信号に変換(D/A変換)して音声出力部140に出力することで、音声出力を行う。音声出力部140は、所定のスピーカ等であってよく、入力された音声信号に基づく音波を出力する。
取得部105は、本実施形態のゲーム装置100が対価の支払いに応じて提供するゲームのプレイに際し、載置パネル131上に載置されたゲームカードからのゲーム情報の取得、複数のゲームカードを識別しつつ、その位置、回転及び移動の少なくともいずれかを検出する。取得部105は、例えば上述したように第2表示部130を裏側から撮像する撮像部を含み、撮像により得られた画像に対して所定の演算を適用することで、ゲームカードに付されたコードを抽出及び変換し、カードに付された情報を取得する。
ゲームカードの各々について取得された情報は、例えばメモリ103に使用カード情報として格納される。上述した通り、本実施形態ではゲームカードに付される情報は、例えば図11(a)に示されるように、カードを一意に識別するカードID1101と、対応付けられているキャラクタを特定するキャラクタID1102とを有するものであってよい。また該キャラクタIDに基づき各ゲームカードについて取得・登録される、本発明のゲーム情報の一例としての使用カード情報は、例えば図11(b)に示されるように、該カードから取得されたカードID1111(カードID1101)及びキャラクタID1112(キャラクタID1102)に関連付けて、後述のキャラクタDB106から取得された該当のキャラクタの描画用情報1113、音声データ1114、進行パラメータ1115、及び載置パネル131上での状態(位置、回転及び移動の少なくともいずれか)を示す検出情報1116を管理する。
キャラクタDB106は、ゲームに登場するものとして予め定められたキャラクタの各々についての情報(キャラクタ情報)を管理するデータベースである。本実施形態のゲーム装置100で提供されるゲームでは、1回のゲームプレイに係るゲーム中に複数体のキャラクタが登場し得る。ゲーム装置100では、プレイヤはゲームプレイに際しゲームカードを使用した場合、該カードに対応付けられたキャラクタを、例えばプレイヤの使用キャラクタとしてゲームに登場させて、使用する(操作する)ことが可能である。
1つのキャラクタについて管理されるキャラクタ情報は、例えば図11(c)に示されるようなデータ構成を有するものであってよい。図示されるように、キャラクタ情報は、キャラクタを一意に特定するキャラクタID1121に関連付けて、該キャラクタをゲームに登場させる際の画面生成に用いられるグラフィックスデータ等を含む描画用情報1122、同じく音声提示に用いられる音声データ1123、及びキャラクタの名称、属性等に加え、予め定められた体力(耐久力)、魔法量、攻撃力、防御力、発動技(後述の攻撃行動:小魔法及び大魔法)、特殊スキル等の要素固有の能力の各種パラメータ等を記述した進行パラメータ1124を含む。進行パラメータ1124は、キャラクタを登場させるゲームにおいて参照される情報であり、該情報を使用することで提供されるゲームの進行制御が行われる。
なお、本実施形態ではキャラクタDB106に、グラフィックスデータや音声データが格納され、キャラクタ情報がこれらデータを含むものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。キャラクタ情報には、該当のデータの格納場所を示す情報が含まれるものであってもよい。
また本実施形態ではキャラクタDB106において各キャラクタにつき管理されるキャラクタ情報にキャラクタIDが関連付けられており、取得部105によりゲームカードから取得されたキャラクタIDに基づいて、該カードに対応付けられたキャラクタに係るゲームの進行制御に必要な各種の情報をキャラクタDB106から取得することで、使用カード情報を構成して登録可能であるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。即ち、ゲームカードに付される情報は、キャラクタID等の、ゲームの進行制御に必要な各種の情報を特定するための情報のみを有して構成されるものではなく、ゲームの進行制御に必要な各種の情報を含んで構成されるものであってもよい。
提供制御部108は、対価の支払いに基づく1回のゲームプレイにつき、通常1枚のゲームカードを提供するよう、提供部150の動作を制御する。ゲーム装置100により提供されるゲームカードは、例えば所定の遊戯(操作キャラクタを操作するゲームパート:対戦ゲーム)の提供に係るゲームシーケンスの開始前に提供される、即ち基本的にはゲームのプレイ内容によらずカードごとに予め定められた(固定の)情報が付されたゲームカードである。提供部150は、例えばカードディスペンサであり、鉛直方向にゲームカードを堆積する不図示のストッカを有し、提供制御部108によりなされた提供命令に応じてストッカ最下部に保持されているゲームカードを1枚提供する機構を有する構成であってよい。提供されたゲームカードは、提供部150がゲーム装置100と同一筐体内に内蔵される場合は、ゲーム装置100の外部からアクセス可能な取出口151(図1参照)に導かれることでプレイヤに提供されてよい。本実施形態のゲーム装置100から提供されるゲームカードは、予め印刷製造された既製カードであり、ゲームカード表面に印刷されるキャラクタ画像やパラメータ等のデザインが固定的で、全てのゲームカードは同形同大に形成される。
なお、本実施形態のゲーム装置100は、予め工場等で印刷、発行された固定的なデザインを有する既製カードを提供するものとして説明するが、提供されるゲームカードは所謂オンデマンド印刷により動的にデザイン変更可能なものであってもよい。この場合、提供部150は、所定の紙媒体に印刷を行う印刷装置であり、例えばゲームの進行に応じてプレイヤにより、もしくは抽選処理により選択されたキャラクタのキャラクタIDを有するゲーム情報が構成され、これをゲームカード用の変換方式で変換することで得られたコードが、ゲームカードに印刷されればよい。
操作入力部109は、例えば方向入力用の操作部材や決定入力用の操作部材や各種センサ等の、ゲーム装置100が有するユーザインタフェースである。操作入力部109は、操作部材に対する操作入力がなされたことを検出すると、該操作入力に対応する制御信号を制御部101に出力する。なお、本実施形態ではゲーム装置100は物理的な操作部材として各種インタフェースを備えるものとして説明するが、例えば第2表示部130の画面上になされたタッチ入力を検出するタッチ入力検出センサ等を含んでいてもよい。
通信部110は、ゲーム装置100が有する外部装置との通信インタフェースである。通信部110は、インターネット等の通信網や機器間を接続するケーブルであってもよいネットワーク(有線・無線を問わない)を介して外部装置と接続し、データの送受信を可能とすることができる。通信部110は、例えば送信対象として入力された情報を所定の形式のデータに変換し、ネットワークを介してサーバ等の外部装置に送信する。また通信部110は、例えばネットワークを介して外部装置から情報を受信すると、該情報を復号し、メモリ103に格納する。また本実施形態のゲーム装置100は、ゲームに係る処理のプログラムをパッケージ化したプログラムデータを通信部110を介して外部装置から受信可能に構成される。制御部101は、通信部110により該プログラムデータがプログラムの更新要求とともに受信された場合、更新要求に従って現在記録媒体102に格納されているゲームに係る処理のプログラムを、受信したプログラムデータを用いて更新することができる。なお、ゲームに係る処理のプログラムの更新処理は、この他、例えば記録媒体に記録されているプログラムデータをゲーム装置が有する不図示の光学ドライブ等に挿入した際に自動実行される、あるいは挿入後に管理者が開始命令を行うことによっても実行可能である。
《ゲーム概要》
次に、本実施形態のゲーム装置100においてプレイ体験の提供が行われるゲームの概要について説明する。本実施形態のゲーム装置100においてプレイ体験の提供が行われるゲームは、上述したように2つのキャラクタ群(使用キャラクタのチーム(使用チーム)、対戦相手のキャラクタ(相手キャラクタ)のチーム(相手チーム))が対戦する対戦ゲームである。プレイヤは、載置パネル131にゲームカードを載置することで使用チームに係るキャラクタ(使用キャラクタ)を登録し、またゲームプレイ中にゲームカードを移動操作することで、各使用キャラクタに行わせる行動等を入力することができる。
より詳しくは、第2表示部130には図3に示すようなカード載置用のフィールド画像301を含む画面が表示され、載置パネル131上においてゲームカードが該フィールド画像301の表示領域中のいずれの位置に載置されたかに応じて、各ゲームカードに対応付けられた使用キャラクタの配置及びとらせる予定の行動が決定される。本実施形態のゲームでは各キャラクタには、予め定められた量のポイント(魔法量)がプレイ開始時に割り当てられ、行動の発生条件が満たされた際に一定量消費される。その際、キャラクタによる行動が生じ、ゲームに反映される。キャラクタによる行動は、相手チームの少なくともいずれかのキャラクタに対する攻撃行動(与ダメージにより体力残量を低下させる)であり、本実施形態のゲームでは小魔法と大魔法の2種類が設けられ、各々異なる消費量が(キャラクタごとに)設定されている。
ここで、小魔法と大魔法は消費量だけでなく、行動発生までに要する時間や、行動発生による対戦相手への与ダメージ量(対戦相手のゲームの進行を不利にせしめるパラメータ変化)が異なる。小魔法は、行動発生までに要する時間が短く、少ない魔法量の消費で発生させることが可能な反面、対戦相手への与ダメージ量は大魔法に比べて低く設定される。一方、大魔法は対戦相手への与ダメージ量は小魔法に比べて高く設定される反面、行動発生までに要する時間は長く、魔法量の消費量も小魔法よりも大きく設定される。即ち、小魔法と大魔法とは行動発生に至る可能性や与ダメージ量が異なるため、プレイヤはゲームの進行状況を読みながら、戦略的に行動選択を行うようゲームを組み立てていく必要があり、これらの点はゲームの興趣要素の提供に貢献している。
従って、行動発生までに要する時間が長い大魔法を使用する使用キャラクタは、その準備動作の期間における被ダメージにより、後述の行動不能状態となって動作中断されないよう、ゲームにおける使用チームの後衛として配置可能に構成される。このとき、プレイヤは、該使用キャラクタに対応付けられたゲームカードを、図3のフィールド画像301のうちの、本発明の第2の領域の一例としての、後衛に対応する大魔法フィールド303に移動配置することで、ゲーム中の配置及び発生させる予定の行動(大魔法)を決定することができる。また、行動発生までに要する時間が短い小魔法を使用する使用キャラクタは、その準備動作の期間において与ダメージを受けにくく、また大魔法を使用予定の使用キャラクタに対する攻撃行動を妨げることができるよう、ゲームにおけるチームの前衛として配置可能に構成される。このとき、プレイヤは、該使用キャラクタに対応付けられたゲームカードを、フィールド画像301のうちの、本発明の第1の領域の一例としての、前衛に対応する小魔法フィールド302に移動配置することで、ゲーム中の該領域への配置、及び発生させる予定の行動(小魔法)を決定することができる。
このように、本実施形態のゲーム装置100において提供されるゲームでは、プレイヤはゲームカードを載置パネル131上のいずれの位置に配置するかによって、該ゲームカードに対応付けられた使用キャラクタを、ゲームにおいて前衛として機能させるか後衛として機能させるか、また小魔法と大魔法のいずれの攻撃行動を行わせるかを制御することができる。
また、上述したように、魔法量はキャラクタごとに予め定められた量が初期値として割り当てられ、攻撃行動の発生によって当該行動について割り当てられた値分減少していく。即ち、使用キャラクタに対して所望の攻撃行動を行わせるためには、予定している行動に必要となる魔法量が残存していることが必要となる。つまり、本実施形態のゲームでは、各キャラクタは、プレイヤが行わせたい攻撃行動に必要となる魔法量が残存していない場合は行動不能状態となる。また魔法量は、攻撃行動を行ったことによる消費に加え、相手キャラクタが特定の行動を発生させたことに起因しても消費され得、使用キャラクタが行動を行っていなくとも行動不能状態となる場合もある。本実施形態のゲームでは、このような行動不能状態となった使用キャラクタについては、対応付けられたゲームカードを、本発明の第3の領域の一例としての回復フィールド304に移動配置することで、減少した魔法量を回復させることが可能に構成される。回復は、対応付けられたゲームカードが回復フィールド304内に配置されている期間に応じて行われるものであってよく、最大で該キャラクタの魔法量の初期値まで回復させることができる。
なお、厳密には、魔法量の消費量がより少ない、小魔法発生分の魔法量が残存していない場合に、キャラクタはいずれの攻撃行動もとることができない行動不能状態となるが、小魔法発生分の魔法量は残存しているが、大魔法発生分の魔法量が残存していない場合にも、プレイヤは対応するゲームカードを回復フィールド304に移動配置し、魔法量の回復を行わせることが可能であるものとする。
攻撃行動が発生した場合の対象(対戦相手)は、基本的には相手チームの前衛及び後衛に配置された相手キャラクタのうちから無作為に(例えば抽選処理により)選択される。後衛の相手キャラクタに対する攻撃行動を発生させる際、前衛に相手キャラクタが配置されており、かつ所定の条件が満たされる場合には、後衛の相手キャラクタへの攻撃を、前衛の相手キャラクタが妨げるように構成されるものであってもよい。また相手キャラクタに依る使用チームに対する攻撃行動が発生した場合にも、同様であってよい。また、攻撃行動が発生した際に全ての相手キャラクタが回復フィールドに配置されている場合には、攻撃行動の対象は、回復フィールドに配置されている相手キャラクタのうちから選択されるものであってよい。
本実施形態のゲーム装置100で提供される対戦ゲームでは、このような攻撃行動を繰り返すことで、与ダメージによって、対戦相手のチームキャラクタにより定まる総体力値を先に0にしたチーム、もしくは所定の制限時間の経過時に残存する総体力値が多かったチームが勝利チームとなる。
〈待機表示〉
ところで、本実施形態の対戦ゲームは、ゲームカードの移動操作と移動後の配置に基づいた行動の発生とを交互に行うターン制ではなく、時間経過と対応して進行し、遊戯期間内に行われたゲームカードの移動操作に応じて遊戯期間中における各キャラクタの行動の発生が制御される、リアルタイム性の高いゲームシステムを採用する。このため、プレイヤの行ったゲームカードの配置に対して、該当するキャラクタが行動可能か否かを知らしめるべく、図4(a)のゲーム画面400の下部に示されるような、待機表示401及び402を用いて通知する。より詳しくは、待機表示は、使用チームの各キャラクタ(使用キャラクタ)について行動可能か否かを示す待機表示401と、相手チームの各キャラクタ(相手キャラクタ)について行動可能か否かを示す待機表示402と、で構成される。プレイヤはこのような待機表示により、行動発生させる好適なタイミングの見極め、発生させるべき行動の選択、相手キャラクタによる行動が生じる状況の把握を行うことができる。
以下、待機表示の詳細について図を用いてさらに説明する。
1つのチーム(例えば使用チーム)について設けられる待機表示は、図4(b)に拡大して示される通り、2つの端点411及び412を結ぶ直線的な経路410上に、使用キャラクタの各々に対応した指標(キャラアイコン)413a〜eが配置されることで行われる。各キャラアイコン413には、対応するキャラクタを識別可能ならしめるための情報として、本実施形態では該当のキャラクタの画像が付されている。端点411は、待機表示の起点となる初期位置を示しており、各キャラアイコン413は、他方の端点412である目標位置まで経路410に沿って移動する。このとき、各キャラアイコン413には所定の移動速度が定義され、該キャラアイコン413が目標位置に到達するまでに要する時間が、該当のキャラクタの行動が発生するまでに要する時間となる。即ち、対戦ゲームに係る遊戯期間中における各使用キャラクタの行動は、時間経過に応じて該キャラクタに対応するキャラアイコン413が経路410上を移動し、目標位置に至ったことをもって発生が確定する。
本実施形態の対戦ゲームでは、待機表示において各キャラアイコン413は、基本的には経路410の初期位置から目標位置まで移動するよう構成され、対応するキャラクタについて選択された攻撃行動、即ち対応するゲームカードの載置パネル131における載置位置に応じてその移動速度が制御される。ここで、各キャラクタについて発生可能に設けられた攻撃行動の各々(小魔法及び大魔法それぞれ)には、キャラクタの性能値に応じて、発生までに要する時間がキャラクタ個別に定まり、キャラアイコン413の移動速度の導出に用いられる。このようにすることで、プレイヤは待機表示における、各キャラアイコン413の移動速度と目標位置までの距離に応じて、行動発生までに要する時間を把握することができる。換言すれば、各キャラアイコン413は、行動発生までに要する時間の経過に応じて、経路に沿って目標位置まで移動する。
一方で、対戦ゲームの開始時は、魔法量も十分に残存しているため、プレイヤは基本的に使用するゲームカードの全てを攻撃行動に対応する位置(小魔法フィールド302または大魔法フィールド303上)に移動させることが想定される。この場合、複数のキャラアイコン413が初期位置に配置されることになり、移動速度に応じた位置の差が明確に表れるまで、プレイヤは各キャラクタの行動発生までに要する時間を把握することが困難になり得る。従って、本実施形態の対戦ゲームでは、開始時における待機表示へのキャラアイコン413の配置は、複数のキャラアイコン413が重複することで、待機時間の把握が困難となることを回避するよう、キャラアイコン413の移動開始位置を制御する。
より詳しくは、対戦ゲーム開始時のキャラアイコン413の配置は、該当のキャラクタの性能値と発生させる予定である攻撃行動の種類によって制御される。ここで、キャラクタの性能値は、ゲームの進行制御に用いられる進行パラメータの少なくともいずれかであってよく、ゲームの進行を有利にせしめる性能値が割り当てられている(攻撃行動の発生によりゲームの進行を有利にせしめる)キャラクタほど、目標位置から遠離するよう移動開始位置が決定される。また、上述したように、本実施形態の対戦ゲームでは小魔法と大魔法とでは対戦相手のチームに対する与ダメージ量に差が設けられているため、同一のキャラクタであっても、与ダメージ量の少ない小魔法を行動発生させる場合よりも、与ダメージ量の多い大魔法を行動発生させる場合の方が、目標位置から遠離した位置に、対応するキャラアイコン413の移動開始位置が設定される。
移動開始位置は、例えば、まず小魔法フィールド302及び大魔法フィールド303にゲームカードが配置されたキャラクタの各々について、該キャラクタの性能値に応じて(小魔法の行動発生に要する時間に基づいて)定まる移動開始位置が、暫定的に決定される。その後、ゲームカードがいずれのフィールドに配置されているかに応じて当該位置を補正し、開始時の移動開始位置が決定される。このとき、大魔法フィールド303にゲームカードが配置されているキャラクタについてのみ、暫定的に決定した移動開始位置を、目標位置から遠離するよう補正が行われればよい。当該補正は、キャラクタごとに定められた性能値や大魔法の行動発生に要する時間に基づいて行われるものであってもよいし、キャラクタを問わず一律の係数を(目標位置からの距離や待機時間に)乗じることにより行われるものであってもよい。このとき決定される移動開始位置については、待機表示の経路410のうちの、初期位置である端点411を除外した区間、即ち、初期位置を含まず目標位置までの区間のいずれかに決定されるよう制御することで、各キャラクタの待機時間を把握可能に構成できる。なお、上述の制御により、対戦ゲーム開始時の複数のキャラアイコン413が同一箇所に位置すること(複数のキャラアイコン413が重複した表示となること)は軽減されるが、複数のキャラアイコン413が同一箇所に位置する場合には、同一箇所に位置しないよう(複数のキャラアイコン413が重複した表示とならないよう)制御してもよい。
また、待機時間の経過の後、即ち、時間経過に伴いキャラアイコン413が目標位置まで移動した場合には、該キャラアイコン413に対応するキャラクタの攻撃行動が発生するよう、制御部101によりゲームの進行制御が行われる。1つのキャラクタについて攻撃行動を発生させた後は、対応するゲームカードの移動操作に応じて、該キャラクタの次に発生させる行動が確定し、該行動が発生可能になるまでどの程度かかるのかが待機表示により通知されることになる。図4(a)に示したように、本実施形態の対戦ゲームでは使用チームと相手チームの各キャラクタの行動待機状況を把握しつつ、攻略のための作戦立案が可能なよう、使用チーム用の待機表示401と相手チーム用の待機表示402は、双方の目標位置に係る端点412がゲーム画面400の中央領域に配置されるよう設けられている。換言すれば、待機表示401及び402は、両チームのキャラクタの攻撃行動が発生可能か否かをプレイヤに知らしめるため、双方の目標位置を近接させることで容易に対比可能なようにゲーム画面400中に配置される。図4(a)の例では、待機表示401と待機表示402とは、ゲーム画面400の互いに異なる側辺付近に初期位置に係る端点411を各々有し、該端点411から、目標位置である端点412が存在する中央領域に向かってキャラアイコン413が移動するよう、各経路が形成されている。また、待機表示401及び402の目標位置に係る端点412は共通しており、プレイヤは該端点412付近を注視することで、各経路に存在するキャラアイコン413の、端点412からの距離や移動速度に基づき、キャラクタによる行動発生順序を把握できる。
本実施形態では、図4(a)に示したように使用チームと相手チームの待機表示を、目標位置が共通するように配置するものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、両チームの待機表示は図5(a)に示されるように離間して配置され、各待機表示の目標位置が近接している、あるいは両チームの待機表示は図5(b)に示されるように、キャラアイコン413の移動方向を共通にして平行に配置させ、各待機表示の目標位置が垂直方向に近接して並ぶようにする等、目標位置が所定の距離範囲に収まるように配置し、プレイヤが双方の行動待機状況を把握しやすいよう構成する態様であってもよい。
なお、このように対戦ゲームの開始時では、待機表示における各キャラクタのキャラアイコン413が重複してしまう状況の発生を低減するよう制御するため、各キャラクタの最初(初回)の攻撃行動が行われるまでの各キャラアイコン413の移動速度は、等速とし、プレイヤがキャラクタの行動順序を明確に把握可能に構成するものとしてもよい。即ち、このような態様では、キャラアイコン413間での移動中の順序変更が生じないため、待機表示においてチームのキャラクタのキャラクタアイコンが、目標位置から行動順に並ぶ。
また、キャラクタの特性や選択した行動に応じて、対戦ゲーム開始後の初回に係る行動発生の時期は分散することになり、次回以降(初回後)の攻撃行動に係るゲームカードの移動操作が行われる時期も、キャラクタごとに分散する。従って、次回以降の攻撃行動に係る移動開始位置を制御しなくともキャラアイコン413が重複する可能性は低く、上述した通り、単純に各キャラアイコン413の移動開始位置を初期位置としてよい。
また、相手キャラクタの行動に起因して魔法量が消費され、行動不能状態となった使用キャラクタが存在する場合には、これを迅速にプレイヤに通知する必要がある。この場合、図4(c)に示されるように待機表示の経路上においてキャラアイコン413の移動を停止させ、かつ行動不能状態となったことを示す通知414を、例えばキャラアイコン413に重畳して表示させるよう制御すればよい。
この他、回復フィールド304にゲームカードが載置されたキャラクタについては、攻撃行動の発生を待機している状態ではなく、(端点を除く)経路上にキャラアイコン413を配置しておくことは、行動待機状況をプレイヤに誤認させ得、適切でない。従って、回復フィールド304にゲームカードが載置されたキャラクタに係るキャラアイコン413については、図4(d)に示されるように、待機表示の初期位置から移動しない状態で表示させるようにすればよい。このとき、回復フィールド304に配置したことによる魔法量の回復状況をプレイヤに知らしめるよう、行動不能状態であるか、行動可能な状態となったか、行動可能となるまでどの程度かかるのか、残存している(回復した)魔法量がどれくらいか等、付帯的な通知を行うものとしてもよい。
《提供処理》
このような構成をもつ本実施形態のゲーム装置100において、サービス提供に係り実行される提供処理について、図6のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部101が、例えば記録媒体102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本提供処理は、例えばゲーム装置100がスタンバイ状態となっている期間に、対価の支払いがなされたことが支払検出部104により検出された際に開始されるものとして説明する。
S601で、提供制御部108は制御部101の制御の下、本提供処理の開始に係る対価の支払いに対し、ゲームカードを提供するよう提供部150を制御する。また制御部101は、該ゲームカードの提供に際し、ゲームカードが提供される旨の通知を提示制御部107に行わせる。
S602で、制御部101は、今回のゲームプレイで登場させる相手キャラクタ(相手チーム)を決定する。本実施形態のゲーム装置100で提供される対戦ゲームは、それぞれプレイヤの操作に基づいて行動制御がなされる使用キャラクタと、NPC(Non-Player Character)としてゲームに登場する相手キャラクタとの間で行われるものとする。使用キャラクタ及び相手キャラクタの各々については、対戦ゲームに登場する数が5体に予め定められており、本ステップにおいて制御部101は必要数の相手キャラクタを決定し、該相手キャラクタに係る対戦ゲーム用の情報をメモリ103の相手キャラクタ管理テーブルに追加して格納する。相手キャラクタの決定は、予め設けられた相手キャラクタや、相手キャラクタに関連付けられた課題等のうちからいずれかを選択する操作入力がなされたことに応じて行われるものであってもよいし、抽選処理や、別途の記録媒体に記録されたプレイヤのプレイ進行状況の情報等に応じて、操作入力を要さずに行われるものであってもよい。
なお、相手キャラクタ管理テーブルにて1体のキャラクタについて管理される1レコードの情報は、検出情報1116を有していない点を除いて使用カード情報と同様の構成であってよく、決定された相手キャラクタのキャラクタIDに基づき、必要な情報がキャラクタDB106から取得されて格納されればよい。
S603で、制御部101は、今回のゲームプレイにおいて対戦ゲームに登場させる使用キャラクタ(使用チーム)を登録する登録処理を実行する。登録処理は、プレイヤが使用チームとしての登場を所望するキャラクタに係るゲームカードを、第2表示部130の載置パネル131上に載置することにより行われる。登録処理において取得部105は、載置パネル131を撮像した画像に対し、ゲームカードに付されたコードの抽出・変換を行う画像処理を適用することで、ゲームカードの検出及び対応するゲーム情報の取得を行う。
取得部105は、載置パネル131上に載置されているゲームカードに変化(新たなゲームカードの検出、検出していたゲームカードの(除去されたことによる)消失)があった場合に、対応する処理(使用カード情報の追加/削除)を行う。例えば新たなゲームカードを検出した場合、取得部105は該カードに付された不可視コードを解析することで対応付けられたキャラクタに係るキャラクタIDを取得し、該カードの検出座標及び回転の情報とともに制御部101に出力する。そして制御部101は、該検出したゲームカードから取得したキャラクタIDに基づき、提示制御部107から該当のキャラクタ情報(ゲーム情報)を取得することで使用カード情報を構成し、該情報をメモリ103の使用キャラクタ管理テーブルに追加して格納する。
S604で、制御部101は、使用キャラクタの登録が終了したか否かを判断する。使用キャラクタの登録が終了したことは、プレイヤによる登録終了に係る操作入力がなされたことの検出や、上限数(5体)の使用キャラクタの登録が終了したことに基づいて判断されるものであってよい。制御部101は、使用キャラクタの登録が終了したと判断した場合は処理をS605に移し、登録がまだ終了していないと判断した場合は処理をS603に戻す。ここで、登録を終了する際に、登録された使用キャラクタの数が規定数に満たない場合は、今回の対戦ゲームに係り貸与するキャラクタを抽選処理等により選択し、該キャラクタの情報を使用キャラクタ管理テーブルに追加することで、使用キャラクタが規定数となるよう処理してもよい。このとき、使用キャラクタ管理テーブルにて1体の貸与する使用キャラクタについて管理される1レコードの情報は、例えば該キャラクタをプレイヤ操作によらず制御部101が行動制御する態様では、相手キャラクタの情報と同様に使用カード情報から検出情報1116を除外した形で構成されてもよい。また例えば第2表示部130がタッチ操作を検出可能に構成された表示装置であり、貸与する使用キャラクタに対応する仮想ゲームカード(の画像)がタッチ操作により移動可能に提示される態様では、使用カード情報と同一の構成であってよい。
S605で、制御部101は、登録した使用キャラクタと相手キャラクタとが登場する対戦ゲームに係るゲーム処理を開始する。より詳しくは、制御部101は、使用キャラクタ管理テーブルと相手キャラクタ管理テーブルを参照し、各キャラクタの進行パラメータ1115に基づいて進行制御を行うゲーム処理を開始する。以下、本実施形態の提供処理ではゲーム処理では、キャラクタに依る行動発生を制御し、ゲームの勝敗を定めるための進行を制御する、主として対戦ゲームの遊戯要素を提供する処理(S607〜S611)と、待機表示の表示更新制御を行う処理(S606)とが並行して行われる。これら並行処理は、基本的には1フレームのゲーム画面ごとに行われるものであってよい。
S606で、制御部101は、待機表示の更新に必要な情報を確定すべく、待機表示更新処理を実行する。
〈待機表示更新処理〉
ここで、提供処理のS606で行われる待機表示更新処理について、図7のフローチャートを用いて詳細を説明する。
S701で、制御部101は、ゲームカードの移動操作後または行動発生させさせた後に、待機表示におけるキャラアイコンの移動開始位置(及び移動速度)を決定していないキャラクタが存在するか否かを判断する。本ステップの対象となるキャラクタは、使用キャラクタに限らず、相手キャラクタを含むものであってよい。制御部101は、キャラアイコンの移動開始位置を決定していないキャラクタが存在すると判断した場合は処理をS702に移し、存在しないと判断した場合は処理をS703に移す。
S702で、制御部101は、キャラアイコンの移動開始位置が未定であるキャラクタについて、そのキャラクタアイコンの移動開始位置及び移動速度を決定する決定処理を実行する。
(決定処理)
ここで、待機表示更新処理のS702で行われる決定処理について、さらに図8のフローチャートを用いて詳細を説明する。なお、以下では簡単のため、対象キャラクタが使用キャラクタである場合の処理について主として記載するが、対象キャラクタが相手キャラクタであり、対応付けられたゲームカードを用いずにゲームフィールド上の配置が決定される場合の処理についても、同様に移動開始位置及び移動速度の決定は可能である。
S801で、制御部101は、キャラアイコンの移動開始位置を決定していないキャラクタのうちの、1つのキャラクタを位置決定のための対象キャラクタとして選択する。
S802で、制御部101は、対象キャラクタに対応付けられたゲームカードの載置位置が回復フィールド304であるか否かを判断する。制御部101は、対象キャラクタに係るゲームカードの載置位置が回復フィールド304であると判断した場合は処理をS803に移し、回復フィールド304でないと判断した場合は処理をS804に移す。
S803で、制御部101は、対象キャラクタのキャラアイコンの移動開始位置を初期位置とし、移動速度を0(停止)として決定し、処理をS809に移す。
一方、S802において対象キャラクタに係るゲームカードの載置位置が回復フィールド304でないと判断した場合、制御部101はS804で、対象キャラクタについての移動開始位置の決定が、今回のゲームプレイにおいて初回であるか否かを判断する。制御部101は対象キャラクタについての移動開始位置の決定が初回であると判断した場合は処理をS805に移し、初回ではないと判断した場合は処理をS808に移す。
S805で、制御部101は、使用キャラクタ管理テーブルもしくは使用キャラクタ管理テーブルを参照して、対象キャラクタの性能値(進行パラメータ1115)に基づく、対象キャラクタのキャラアイコンの暫定的な移動開始位置を決定する。ここで決定される暫定的な移動開始位置は、例えばゲームの進行制御に用いられる、ゲーム上での優位性(進行を有利にせしめる度合い)を示す一部のパラメータに基づくものであってもよいし、上述したようにキャラクタ固有の小魔法が発生した場合のゲーム進行への影響度(与ダメージ量)や、キャラクタ固有の小魔法について予め定められた行動発生までに要する時間に基づいて決定されるものであってよい。
S806で、制御部101は、対象キャラクタが対応付けられたゲームカードの載置位置に応じて、S805において暫定的に決定した該当のキャラアイコンの移動開始位置を補正する。本実施形態の提供処理では、対象キャラクタに係るゲームカードが大魔法フィールド303に載置されている場合に、制御部101は移動開始位置を目標位置から遠離させるよう補正を行い、対象キャラクタに係るゲームカードが小魔法フィールド302に載置されている場合には補正を行わない。
S807で、制御部101は、対象キャラクタのキャラアイコンの移動速度を決定し、処理をS809に移す。移動速度は、全てのキャラクタの初回に係る移動開始位置と目標位置との距離が、行動発生までに要する時間に比例して決定されている場合は、キャラクタに依らず一定の移動速度が割り当てられるものであってよいし、行動発生に要する時間以外の性能値に応じて決定されている場合は、発生予定の攻撃行動について対象キャラクタに係り定められた待機時間(行動発生までに要する時間)に基づいて導出するものであってよい。
またS802において対象キャラクタについての移動開始位置の決定が初回ではないと判断した場合、制御部101はS808で、対象キャラクタのキャラアイコンの移動開始位置を初期位置として決定する。また制御部101は、対象キャラクタに係るゲームカードの載置位置に基づいて、該当のキャラアイコンの移動速度を決定し、処理をS809に移す。具体的には制御部101は、ゲームカードの載置位置に基づいて定まる攻撃行動の種類(小魔法または大魔法)について定められた、行動発生までに要する時間をかけて、キャラアイコンが初期位置から目標位置までの経路上の距離を移動するよう、移動速度の決定を行う。
S809で、制御部101は、キャラアイコンの移動開始位置を決定していないキャラクタがまだ存在するか否かを判断する。制御部101は、キャラアイコンの移動開始位置を決定していないキャラクタがまだ存在すると判断した場合は処理をS801に戻し、存在しないと判断した場合は本決定処理を完了する。
このように決定処理でキャラクタアイコンの移動開始位置及び移動速度を決定した後、制御部101は待機表示更新処理のS703に処理を移す。
S703で、制御部101は、いずれかのキャラクタの攻撃行動が発生したことにより、行動不能状態となった(行動発生待機中の)他のキャラクタが存在するか否かを判断する。制御部101は、行動不能状態となった他のキャラクタが存在すると判断した場合は処理をS704に移し、存在しないと判断した場合は処理をS705に移す。
S704で、制御部101は、行動不能状態となったキャラクタについて、キャラアイコンの移動速度を0に決定し、また該キャラクタについて、行動不能となったことを示す情報を関連付ける。
S705で、制御部101は、対応するゲームカードを回復フィールド304に載置していたことにより、行動不能状態を解除する条件が満たされたキャラクタが存在するか否かを判断する。制御部101は、行動不能状態を解除する条件が満たされたキャラクタが存在すると判断した場合は処理をS706に移し、存在しないと判断した場合は処理をS707に移す。
S706で、制御部101は、行動不能状態が解消されたキャラクタに対し、行動可能となったことを示す情報を関連付ける。
S707で、制御部101は、既にキャラアイコンの移動制御が開始されていたキャラクタについて、移動速度に基づいて待機表示の表示更新後のキャラアイコンの経路上の位置を導出する。即ち、時間経過に応じた待機時間の変化を示すべく、制御部101は既に移動制御を開始していたキャラアイコンの位置を、移動速度に応じて目標位置に近づけた位置に決定する。
S708で、制御部101は、移動を反映した場合(S612において導出された位置にキャラアイコンを移動させた場合)に、キャラアイコンが目標位置に到達するキャラクタが存在するか否かを判断する。制御部101は、キャラアイコンが目標位置に到達するキャラクタが存在すると判断した場合は処理をS709に移し、存在しないと判断した場合は処理をS710に移す。
S709で、制御部101は、対応するキャラアイコンが目標位置に到達したキャラクタについて、行動発生条件を満たしたことを示す情報を関連付ける。なお、本実施形態での対戦ゲームでは、待機表示を介して行動発生条件が満たされたことをプレイヤに通知するため、本ステップのようにキャラアイコンの移動を基準に、行動発生のトリガを制御するものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。即ち、行動発生条件が満たされたか否かは、単純に発生予定の行動が設定されてから経過した時間が、該行動について予め定められた待機時間を上回ったか否かに応じて判断されるものであってもよい。
S710で、提示制御部107は制御部101の制御の下、S701〜S709の処理を反映した待機表示用パラメータを構成し、第1表示部120に表示させるようゲーム画面の生成において参照可能な状態で格納する。なお、S701〜S709の処理において決定・変更した待機表示用の各種情報は、例えば図11(d)に示されるような構成でメモリ103に格納されていればよい。より詳しくは、使用チーム及び相手チームに登録されたキャラクタの各々について、該キャラクタのキャラクタID1131に関連付けて、移動開始位置1132、移動速度1133、キャラアイコンの経路上の位置を示す現在位置1134、行動不能状態であるか否かを示す行動不能状態フラグ135(論理型)、及び行動発生条件が満たされたか否かを示す行動発生フラグ136(論理型)が、待機表示及び行動発生の管理用にメモリ103に格納されていればよい。
一方、待機表示更新処理と並行して実行される対戦ゲームの遊戯要素を提供する処理は、以下のように実行される。
S607で、制御部101は、行動発生条件が満たされたキャラクタが使用チーム及び相手チームの少なくともいずれかに存在するか否かを判断する。制御部101は、行動発生条件が満足されたキャラクタが存在すると判断した場合は処理をS608に移し、存在しないと判断した場合は処理をS609に移す。
S608で、制御部101は、行動発生条件が満たされたキャラクタ(攻撃キャラクタ)について、該キャラクタが配置されたゲームフィールドに応じた攻撃行動を発生させるための制御を開始する。具体的には制御部101は、攻撃キャラクタについて発生させる攻撃行動(小魔法または大魔法)を、配置されているゲームフィールドと該キャラクタのキャラクタIDに基づいて特定する。また制御部101は、該攻撃行動による攻撃対象となるキャラクタ(被攻撃キャラクタ)を、対戦相手のチーム(攻撃キャラクタが使用キャラクタであれば相手チーム、相手キャラクタであれば使用チーム)から選択する。そして、攻撃キャラクタと被攻撃キャラクタ各々の進行パラメータに基づいて攻撃行動の結果(成否、与ダメージ等)を決定する。そして制御部101は、当該結果に基づいて、発生させる攻撃行動の演出パラメータを構成し、演出開始に係る制御を行う。ここで構成された演出パラメータは、攻撃行動に係る演出動画は表示される期間、ゲーム画面の描画において参照されればよい。なお、行動発生条件が満たされたキャラクタが複数存在する場合には、それら攻撃行動の発生順序を決定する処理を含むものであってよい。また攻撃行動の演出開始が確定したキャラクタについては、該キャラクタに対して行動発生条件が満たされなくなったことを示す情報を関連付ければよい。
S609で、制御部101は、相手チームのキャラクタについてのフィールド配置制御を行う。より詳しくは、制御部101は、行動不能状態となった、行動不能状態が解除された、あるいは攻撃行動が終了した(行動発生条件が満たされなくなった)相手キャラクタが存在する場合に、該キャラクタを適切なフィールドに配置させるよう制御を行う。このとき、攻撃行動を行うフィールドに配置させるキャラクタについては、対戦ゲームについて設定された攻略難易度に応じていずれの攻撃行動を行わせるかを決定し、配置させるフィールド位置が決定されるものであってよい。本実施形態では簡単のため、相手チームの操作主体はNPC(Non-Player Character)であるものとし、相手キャラクタのフィールド配置制御は、制御部101が所定の決定アルゴリズムに従って行うものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではないことは容易に理解されよう。
S610で、制御部101は、フィールド移動に係るゲームカードの操作がなされたか否かを判断する。制御部101は、フィールド移動に係るゲームカードの移動操作がなされたと判断した場合は処理をS611に移し、なされていないと判断した場合は処理をS612に移す。本実施形態では簡単のため、使用チームのキャラクタについて、対応付けられたゲームカードの移動操作がなされるタイミングは、対戦ゲームの開始時、行動発生の完了時、行動不能状態の解消時であるものとし、発生予定の行動が確定したキャラクタについては、対応するゲームカードの移動はなされないものとして説明する。
S611で、制御部101は、対応付けられたゲームカードのフィールド移動に係る操作がなされた使用キャラクタについて、該移動操作に応じてフィールド配置制御を行う。
このように待機表示と対戦ゲームの遊戯要素についての並行処理が完了すると、提示制御部107はS612で、制御部101の制御の下、第1表示部120に表示させる、待機表示を含んだ現フレームのゲーム画面を生成する処理を行う。図9に示されるように、本実施形態の対戦ゲームでは、いずれの行動も発生しておらず攻撃行動に係る演出表示を行わない場合には、キャラクタがそれぞれゲームフィールドに配置されている様を示すフィールド表示(図9(a))がゲーム画面に主として含められ、攻撃行動に係る演出表示を行う場合には、ゲームフィールドを表示させない行動演出表示(図9(b))がゲーム画面に主として含められる。一方、待機表示は、対戦ゲームの経過時間に応じてリアルタイムに変化し、かつ、ゲーム攻略のためにプレイヤに随時状況を通知すべき表示であるため、ゲーム画面を主として構成する表示がフィールド表示及び演出表示のいずれであってもゲーム画面内に配置されるものとする。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、例えば演出効果を高めるために、ゲーム画面に主として演出表示が含められる期間、あるいは該期間のうちの演出効果が高いものとして定めた一部の期間については、待機表示を提示させないよう、提示制御部107は描画制御を行ってもよい。なお、実時間の経過に合わせて進行させる方が、ゲームプレイによりプレイヤに与える緊張感があり、興趣性をより高めるものと考えられるため、キャラアイコンの時間に応じた移動は、待機表示が提示されない期間であってもバックグラウンドにて行うようにしてもよい。
S613で、制御部101は、対戦ゲームの終了条件(勝敗決定条件)が満たされたか否かを判断する。制御部101は、対戦ゲームの終了条件が満たされたと判断した場合は処理をS614に移し、満たされていないと判断した場合は、次のフレームについての並行処理を行うべく、処理をS606及びS607(S605の後)に戻す。
S614で、制御部101は、対戦ゲームの終了に係る各種処理を実行し、本提供処理を完了する。該処理は、例えば提示制御部107によるゲーム結果の提示、スタンバイ状態への移行処理を含んでいてよい。
このようにすることで、本実施形態のゲーム装置によれば、戦略立案を容易ならしめ、より興趣性の高いゲームプレイを提供することができる。より詳しくは、ゲーム装置は、ゲームに使用する複数の物品を載置可能に構成された盤面を有し、盤面上に載置された複数の物品に係るゲーム情報に基づいて、ゲームの処理を実行し、一方で盤面に物品が載置された複数のゲーム要素について、ゲームにおいて該ゲーム要素が行動可能か否かに関する情報を提示する。該提示は、複数のゲーム要素の各々を示す指標であって、を、所定の経路に沿って目標位置まで移動可能な指標の位置に基づき、複数のゲーム要素の各々が行動可能か否かに関する情報を提示する。
[変形例1]
上述した実施形態では、発生予定の行動が確定したキャラクタについては対応するゲームカードの移動はなされないものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、発生予定の行動が確定した後も、ゲームカードの移動操作を認め、発生待機状態にある行動を、他の行動に変更可能に構成してもよい。
一方で、このような発生予定の行動が確定した後のゲームカードの移動操作を認めた場合、新たに確定した発生予定の行動(変更後の行動)に合わせて移動開始位置を定めると、キャラアイコンの位置や順序が頻繁に変更される、他のキャラアイコンと重複しやすくなって待機時間を好適に把握しにくい等、プレイヤに煩雑な印象を与え得る待機表示が提示されることになり得る。従って、任意のキャラクタについて発生予定の行動確定後から行動発生までの期間に、行動変更に係るゲームカードの移動がなされた場合には、待機表示におけるキャラアイコンの経路上の位置は変更せず、移動速度のみを変更するように制御してもよい。即ち、例えば、任意の使用キャラクタについて小魔法の発生を予定している状況で、該使用キャラクタに対応付けられたゲームカードが小魔法フィールド302から大魔法フィールド303に移動操作された場合には、待機表示における該当のキャラアイコンの位置変更は行わないが、攻撃行動(大魔法)の発生までの待機時間が長くなるよう、移動速度を低減すればよい。このとき、移動速度が低下したことを示す通知を、待機表示において行うものとしてもよい。
このようにすることで、待機表示における頻繁なキャラアイコンの移動を回避しつつ、プレイヤにとって自由度の高いゲームプレイを可能ならしめることができる。
[変形例2]
上述した実施形態では、キャラアイコンが目標位置に到達したキャラクタに対し行動発生条件が満たされたことを示す情報を関連付け、該行動発生条件が満たされたキャラクタが存在するのであれば、配置されるフィールドに応じた攻撃行動を発生させる制御を行うものとして説明した。換言すれば、上述した実施形態では、キャラクタの行動発生条件が満たされれば、制御部101は、該キャラクタについて待機させていた攻撃行動を発生させるよう、ゲームの進行を制御するものとして説明した。
一方で、ゲームの攻略性を高めるために、攻撃行動発生の最終的なタイミングをプレイヤが調整可能に構成するものとしてもよい。即ち、必要な待機時間が経過した後の攻撃行動の発生タイミングは、プレイヤによって決定可能に構成してもよい。より詳しくは、行動発生条件が満たされた使用キャラクタは該状態のまま保持可能とし、プレイヤによる行動発生に係る操作入力がなされた場合に、攻撃発生条件が満たされた状態で保持されていた全ての使用キャラクタについて、攻撃行動を発生させるようにしてもよい。
この場合、例えば図10に示されるように、待機表示において目標位置に到達したキャラアイコンについては、目標位置付近に設けられた複数のストック1001に保持され、攻撃行動を発生可能な状態にあるキャラクタを把握できるよう構成されればよい。このとき、キャラアイコンがストック1001に保持されたキャラクタを含む、攻撃行動を発生可能な状態にあるキャラクタ群に対し、操作入力を行うことで攻撃行動が可能である旨の表示1002が、併せて提示されればよい。なお、当該表示1002は、1以上のキャラクタが攻撃行動を発生可能な状態にある際に、提示されるものであってよい。
また、このように複数のキャラクタに対して攻撃行動の発生タイミングを調整できる態様では、所定の関係性が定められたキャラクタ群に対して、同時に行動発生に係る操作入力が行われる場合には、キャラクタ群による連携攻撃行動等、通常と異なる特殊攻撃行動を発生させることが可能に構成してもよい。このようにすることで、待機時間の調整や、行動発生のタイミング制御、連係行動の有無等を考慮するよう、ゲームの攻略性を高めることができ、興趣性の高いプレイ体験をプレイヤに提供することができる。
[変形例3]
上述した変形例2では、攻撃発生条件が満たされたキャラクタをその状態のまま保持可能とし、所望のタイミングで行動発生させることが可能な態様について説明した。また上述の実施形態でも、次回以降の行動については、キャラアイコンの移動開始位置を初期位置に決定するものとして説明した。一方で、このような複数体のキャラクタについての攻撃行動を同時的に発生させた場合、その後の待機表示におけるキャラアイコンの移動開始位置の重複が生じ得、プレイヤの待機状況の把握を困難にさせる可能性がある。
従って、上述の実施形態で説明したように、次回以降の行動に係るキャラアイコンの移動開始位置を初期位置とせず、初回と同様にキャラクタの性能値及び発生予定の攻撃行動の種類に応じて移動開始位置を決定するものとしてもよい。また、キャラアイコンを配置しようとする移動開始位置もしくはその近辺に、配置しようとするキャラアイコンと重複し得るキャラアイコンが既に配置されている場合、これらが重複しないよう、配置しようとするキャラアイコンの移動開始位置及び移動速度を調整する制御を行うようにしてもよい。
[変形例4]
上述した実施形態及び変形例では、回復フィールド304に配置されたキャラクタについては、待機表示において、対応するキャラアイコンを初期位置に停止させるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。即ち、行動発生を待機する状態にあるキャラクタを識別可能に構成されるのであれば、待機表示におけるこれらキャラアイコンの表示は、初期位置に停止されることにより提示する必要はない。例えば、小魔法フィールド302及び大魔法フィールド303に配置されたキャラクタのキャラアイコンと、回復フィールド304に配置されたキャラクタのキャラアイコンとを、待機表示の経路において異なる区間に配置するものであってもよいし、このとき、回復フィールド304に対応する区間において、行動可能となるまでの時間等に応じてキャラアイコンを移動するよう制御してもよい。
[その他の実施形態]
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。また本発明に係るゲーム装置は、1以上のコンピュータを該ゲーム装置として機能させるプログラムによっても実現可能である。該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されることにより、あるいは電気通信回線を通じて、提供/配布することができる。