JP6950900B2 - 選鉱方法 - Google Patents
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Description
選鉱工程では、鉱山で採掘された銅鉱石を粉砕した後、水を加えてスラリーとし、浮遊選鉱を行なう。浮遊選鉱では、スラリーに抑制剤、起泡剤、捕収剤などで構成される浮選剤を添加し、空気を吹き込んで銅鉱物を浮遊させつつ、脈石を沈降させて分離を行なう。これにより銅品位30%前後の銅精鉱が得られる。
乾式製錬工程では、選鉱工程で得られた銅精鉱を自溶炉などの炉を用いて熔解し、転炉および精製炉を経て銅品位99%程度の粗銅にまで精製する。粗銅は次工程の電解工程で用いられるアノードに鋳造される。
電解工程では、硫酸酸性溶液(電解液)で満たされた電解槽に前記アノードを挿入し、カソードとの間に通電して電解精製を行なう。電解精製によって、アノードの銅は溶解し、カソード上に純度99.99%の電気銅として析出する。
第2発明の選鉱方法は、第1発明において、前記浮遊選鉱工程において、前記鉱物スラリーに含まれる原料鉱物を、該原料鉱物よりも前記モリブデン鉱物の割合が高い浮鉱と、該原料鉱物よりも前記銅鉱物の割合が高い沈鉱とに分離することを特徴とする。
第3発明の選鉱方法は、第1または第2発明において、前記二亜硫酸塩は二亜硫酸ナトリウムまたは二亜硫酸カリウムであることを特徴とする。
第4発明の選鉱方法は、第1または第2発明において、前記条件付け工程において、前記二亜硫酸塩として二亜硫酸ナトリウムを用い、二亜硫酸ナトリウムの添加量を前記鉱物スラリーの鉱物重量に対して5〜25kg/tとすることを特徴とする。
第5発明の選鉱方法は、第1〜第4発明のいずれかにおいて、前記銅鉱物は、黄銅鉱、斑銅鉱、硫砒銅鉱、輝銅鉱、砒四面銅鉱、銅藍からなる群から選択される一種以上を含み、前記モリブデン鉱物は輝水鉛鉱であることを特徴とする。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る選鉱方法は、(1)前処理工程、(2)バルク浮選工程、(3)スラリー化工程、(4)条件付け工程、および(5)浮遊選鉱工程を備えている。なお、本実施形態の選鉱方法は少なくとも(4)条件付け工程と(5)浮遊選鉱工程とを備えていればよく、他の工程が省略、追加されてもよい。
前処理工程では、鉱石の粉砕、脈石の除去などが行なわれる。
鉱物粒子(粉砕された鉱石)に水を加えて鉱物スラリーを製造する。バルク浮選工程では、鉱物スラリーに含まれる硫化鉱物とその他の脈石とを浮遊選鉱により分離する。バルク浮選では、鉱物スラリーに起泡剤、捕収剤などで構成される浮選剤を添加し、空気を吹き込んで種々の硫化鉱物をまとめて浮遊させつつ、脈石を沈降させて分離を行なう。起泡剤としてはパインオイル、MIBC(メチルイソブチルカルビノール)などが挙げられる。捕収剤としてはディーゼルオイル、ケロシンオイル、メルカプタン系捕収剤、チオノカーバメート系捕収剤などが挙げられる。
バルク精鉱と水とを混合して鉱物スラリーを得る。鉱物スラリーの製造に用いられる水として不純物を含まない純水、イオン交換水、海水などを用いることができる。ただし、海水にはマグネシウムおよびカルシウムが含まれている。鉱物スラリーの液相がアルカリ性になると、鉱物粒子の表面にMg(OH)2、CaCO3が析出する。これに起因して、後工程の浮遊選鉱において銅鉱物とモリブデン鉱物との分離効率が低下する恐れがある。
条件付け工程では、銅鉱物とモリブデン鉱物とを含む鉱物スラリーに表面処理剤を添加する。表面処理剤として二亜硫酸塩が用いられる。二亜硫酸塩として、二亜硫酸ナトリウム(Na2S2O5)、二亜硫酸カリウム(K2S2O5)が挙げられる。これらのうち、二亜硫酸ナトリウムは入手が容易であるので好ましい。
浮遊選鉱工程では条件付け後の鉱物スラリーを用いて浮遊選鉱を行なう。浮遊選鉱によりモリブデン鉱物を浮鉱として、銅鉱物を沈鉱として分離する。より正確には、鉱物スラリーに含まれる原料鉱物を、原料鉱物よりもモリブデン鉱物の割合が高い浮鉱と、原料鉱物よりも銅鉱物の割合が高い沈鉱とに分離する。浮遊選鉱に用いる装置および方式は特に限定されない、一般的な多段式浮遊選鉱装置を用いればよい。
黄銅鉱の還元:CuFeS2+3Cu2++3e-=2Cu2S+Fe3+ ・・・(1)
斑銅鉱の還元:Cu5FeS4+3Cu2++3e-=4Cu2S+Fe3+ ・・・(2)
銅藍の還元 :CuS+Cu2++2e-=Cu2S ・・・(3)
(実施例1)
市販の純粋鉱物である黄銅鉱と輝水鉛鉱とを用意した。黄銅鉱および輝水鉛鉱を、それぞれメノウ乳鉢で粉砕し篩下38μmとした。黄銅鉱と輝水鉛鉱とを重量比1:1で混合し、精鉱を得た。
銅回収率[%]=(B(Cu)/A(Cu))×100 ・・・(4)
モリブデン回収率[%]=(B(Mo)/A(Mo))×100 ・・・(5)
ニュートン効率[%]=〔モリブデン回収率〕−〔銅回収率〕 ・・・(6)
実施例1と同様の手順、条件で鉱物スラリーを製造し、浮遊選鉱を行なった。ただし、鉱物スラリーに二亜硫酸ナトリウムを添加しなかった。その結果、ニュートン効率は36.6%であった。
実施例1と同様の手順、条件で鉱物スラリーを製造し、浮遊選鉱を行なった。ただし、鉱物スラリーの製造に人工海水を用いた。人工海水の組成は表2のとおりである。その結果、ニュートン効率は55.3%であった。
実施例2と同様の手順、条件で鉱物スラリーを製造し、浮遊選鉱を行なった。ただし、鉱物スラリーに二亜硫酸ナトリウムを添加しなかった。その結果、ニュートン効率は15.9%であった。
実鉱石から得られたバルク精鉱を用意した。バルク精鉱の鉱物割合、銅およびモリブデンの品位は表3に示す通りである。ここで、鉱物割合はMLA分析、銅およびモリブデンの品位は化学分析により得られた結果である。
実施例3と同様の手順、条件で鉱物スラリーを製造し、浮遊選鉱を行なった。ただし、鉱物スラリーの製造に人工海水を用いた。その結果、ニュートン効率は75.5%であった。
実施例3と同様の手順、条件で鉱物スラリーを製造し、浮遊選鉱を行なった。ただし、浮選機に導入するガスとして空気を用いた。また、空気の流量を2L/分とした。その結果、ニュートン効率は81.6%であった。
実施例3と同様の手順、条件で鉱物スラリーを製造し、浮遊選鉱を行なった。ただし、鉱物スラリーの製造に人工海水を用い、浮選機に導入するガスとして空気を用いた。また、空気の流量を2L/分とした。その結果、ニュートン効率は85.3%であった。
実施例6と同様の手順、条件で鉱物スラリーを製造し、浮遊選鉱を行なった。ただし、鉱物スラリーに抑制剤として二亜硫酸ナトリウムに代えて、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)を添加した。抑制剤の添加量は、実施例6の抑制剤添加量のモル濃度(13.4mM)と同じになるよう、精鉱重量に対して5.7kg/tとした。その結果、ニュートン効率は48.5%であった。
11 カラム
12 吹込管
13 ガラスフィルタ
14 マグネティックスターラー
15 排出管
Claims (5)
- 銅鉱物とモリブデン鉱物とを含む鉱物スラリーに二亜硫酸塩を添加する条件付け工程と、
前記条件付け工程の後、前記鉱物スラリーを用いて浮遊選鉱を行なう浮遊選鉱工程と、を備え、
前記鉱物スラリーは鉱物と海水とを混合して得たものであり、
前記鉱物スラリーの液相のpHは4〜6である
ことを特徴とする選鉱方法。 - 前記浮遊選鉱工程において、前記鉱物スラリーに含まれる原料鉱物を、該原料鉱物よりも前記モリブデン鉱物の割合が高い浮鉱と、該原料鉱物よりも前記銅鉱物の割合が高い沈鉱とに分離する
ことを特徴とする請求項1記載の選鉱方法。 - 前記二亜硫酸塩は二亜硫酸ナトリウムまたは二亜硫酸カリウムである
ことを特徴とする請求項1または2記載の選鉱方法。 - 前記条件付け工程において、前記二亜硫酸塩として二亜硫酸ナトリウムを用い、二亜硫酸ナトリウムの添加量を前記鉱物スラリーの鉱物重量に対して5〜25kg/tとする
ことを特徴とする請求項1または2記載の選鉱方法。 - 前記銅鉱物は、黄銅鉱、斑銅鉱、硫砒銅鉱、輝銅鉱、砒四面銅鉱、銅藍からなる群から選択される一種以上を含み、
前記モリブデン鉱物は輝水鉛鉱である
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の選鉱方法。
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-
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