JP6950786B1 - エレベーターの制御装置及び制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】乗り心地の低下を招くことなく、多段帰還制御によりエレベーターのクリープレス運転を実現する。【解決手段】本発明のエレベーターの制御装置は、かごを昇降させる電動機の駆動制御を行なうエレベーターの制御装置1であって、電動機3の回転速度を指定する速度指令を回転速度の目標値と回転速度の検出値との差に応じて生成する第1ループと、前記電動機のトルクを指定するトルク指令を目標値と検出値との差の積分値と検出値との差に応じて生成する第2ループと、第2ループにより生成されるトルク指令を当該トルク指令の積分値と検出値との差に応じて補正する第3ループと、を有し、第1ループ、第2ループ及び第3ループを用いてかごの位置及び電動機の回転速度を制御する第1の制御と、第1ループ及び第2ループを用いて電動機の回転速度を制御する第2の制御と、を電動機の回転速度の検出値に応じて切り換える。【選択図】図1
Description
本発明は、かごを昇降させる電動機の駆動制御を行なうエレベーターの制御装置及び制御方法に関するものである。
エレベーターでは、かごの停止制御において、かごが着床位置に近づくと、目標とする着床位置の位置決め精度を良くするために、かごの昇降速度を微速のクリープ速度まで減速させ、その後、クリープ速度でかごを一定時間移動させるクリープ運転が行なわれる場合がある。クリープ運転を行なうと、かごが停止するまでの時間が長くなり、エレベーターの稼働効率が低下する。このため、クリープ運転を省略したクリープレス運転によるエレベーターの停止制御技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。また、位置制御ループと速度制御ループとを含む多段帰還制御によってクリープレス運転を実現することも提案されている。
多段帰還制御によるクリープレス運転では、位置制御ループを有さない態様と比較してフィードバックゲインが大きくなり、帰還制御の安定性が低下してしまう。帰還制御の安定性が低下すると、ロープ系共振に代表される各種共振ピークの影響やかごを昇降させる電動機の回転速度を検出する速度検出器の低速域における出力遅延の影響等によって、かご内に持続振動が発生し、エレベーターの乗り心地が低下する。
本発明は、乗り心地の低下を招くことなく、多段帰還制御によるクリープレス運転を実現するエレベーターの制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
本発明のエレベーターの制御装置は、
かごを昇降させる電動機の駆動制御を行なうエレベーターの制御装置であって、
前記電動機の回転速度を指定する速度指令を前記電動機の回転速度の目標値と前記電動機の回転速度の検出値との差に応じて生成する第1ループと、
前記電動機のトルクを指定するトルク指令を前記目標値と前記検出値との差の積分値と前記検出値との差に応じて生成する第2ループと、
前記トルク指令を前記トルク指令の積分値と前記検出値との差に応じて補正する第3ループと、を有し、
前記第1ループ、前記第2ループ及び前記第3ループを用いて前記かごの位置及び前記電動機の回転速度を制御する第1の制御と、前記第1ループ及び前記第2ループを用いて前記電動機の回転速度を制御する第2の制御と、を前記電動機の回転速度の検出値に応じて切り換える。
かごを昇降させる電動機の駆動制御を行なうエレベーターの制御装置であって、
前記電動機の回転速度を指定する速度指令を前記電動機の回転速度の目標値と前記電動機の回転速度の検出値との差に応じて生成する第1ループと、
前記電動機のトルクを指定するトルク指令を前記目標値と前記検出値との差の積分値と前記検出値との差に応じて生成する第2ループと、
前記トルク指令を前記トルク指令の積分値と前記検出値との差に応じて補正する第3ループと、を有し、
前記第1ループ、前記第2ループ及び前記第3ループを用いて前記かごの位置及び前記電動機の回転速度を制御する第1の制御と、前記第1ループ及び前記第2ループを用いて前記電動機の回転速度を制御する第2の制御と、を前記電動機の回転速度の検出値に応じて切り換える。
前記第2の制御では、前記第3ループを無効にする制御を行なうことができる。
前記かごを着床させるための減速区間の一部では前記第1の制御を行なうことができる。
前記かごが着床する直前の微速区間では、前記第2の制御を行なうことができる。
前記第3ループに、
前記第2ループにより生成されるトルク指令の積分値と前記検出値との差を取り込で出力するサンプルホールド回路であって、前記第3ループによる補正開始を契機として、取り込んだ値を保持し、前記第3ループが有効である期間では、保持した値を出力する第1サンプルホールド回路と、
前記第2ループにより生成されるトルク指令の積分値と前記検出値との差から前記第1サンプルホールド回路の出力を減算して出力する減算器と、
前記減算器の出力を取り込んで出力するサンプルホールド回路であって、前記微速区間の開始を契機として、取り込んだ値を保持し、前記微速区間では保持した値を出力する第2サンプルホールド回路と、
を有し、
前記第2ループにより生成されるトルク指令を、前記第2サンプルホールド回路の出力に応じて補正する構成としてもよい。
前記第2ループにより生成されるトルク指令の積分値と前記検出値との差を取り込で出力するサンプルホールド回路であって、前記第3ループによる補正開始を契機として、取り込んだ値を保持し、前記第3ループが有効である期間では、保持した値を出力する第1サンプルホールド回路と、
前記第2ループにより生成されるトルク指令の積分値と前記検出値との差から前記第1サンプルホールド回路の出力を減算して出力する減算器と、
前記減算器の出力を取り込んで出力するサンプルホールド回路であって、前記微速区間の開始を契機として、取り込んだ値を保持し、前記微速区間では保持した値を出力する第2サンプルホールド回路と、
を有し、
前記第2ループにより生成されるトルク指令を、前記第2サンプルホールド回路の出力に応じて補正する構成としてもよい。
また、本発明のエレベーターの制御方法であって、
かごを昇降させる電動機の駆動制御を行なうエレベーターの制御装置に、
前記電動機の回転速度を指定する速度指令を前記電動機の回転速度の目標値と前記電動機の回転速度の検出値との差に応じて生成する第1ループと、前記電動機のトルクを指定するトルク指令を前記目標値と前記検出値との差の積分値と前記検出値との差に応じて生成する第2ループと、前記トルク指令を前記トルク指令の積分値と前記検出値との差に応じて補正する第3ループと、を用いて前記かごの位置及び前記電動機の回転速度を制御する第1の制御と、
前記第1ループ及び前記第2ループを用いて前記電動機の回転速度を制御する第2の制御と、
を前記電動機の回転速度の検出値に応じて切り換えて実行させる。
かごを昇降させる電動機の駆動制御を行なうエレベーターの制御装置に、
前記電動機の回転速度を指定する速度指令を前記電動機の回転速度の目標値と前記電動機の回転速度の検出値との差に応じて生成する第1ループと、前記電動機のトルクを指定するトルク指令を前記目標値と前記検出値との差の積分値と前記検出値との差に応じて生成する第2ループと、前記トルク指令を前記トルク指令の積分値と前記検出値との差に応じて補正する第3ループと、を用いて前記かごの位置及び前記電動機の回転速度を制御する第1の制御と、
前記第1ループ及び前記第2ループを用いて前記電動機の回転速度を制御する第2の制御と、
を前記電動機の回転速度の検出値に応じて切り換えて実行させる。
以下、図面を参照しながら、本発明のエレベーターの制御装置1及びその制御方法について説明を行なう。なお、実施形態中の数値等は例示であり、これらに限定するものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係るエレベーターの制御装置1の構成例を示す図である。図1には、ハイライズエレベーターのかごを昇降させる電動機2、及び制御装置1による制御の下で電動機2の駆動制御を行なう駆動装置3、及び、電動機2の回転速度を検出する速度検出器4が示されている。ハイライズエレベーターとは、昇降距離がたとえば300m以上の高層階用のエレベーターのことをいう。速度検出器は、パルスジェネレータ(Pulse Generator)であり、図1では、PGと表記されている。図1では、電動機2が昇降させるエレベーターのかご、かごに取り付けられたロープ、及びロープに取り付けられた錘の図示は省略している。つまり、図1は、エレベーターのかごを昇降させる電動機2の駆動制御を行なう制御装置1を含む制御システムの全体の電気的な構成を図示するものである。
電動機2は、駆動装置3から電力の供給を受け、当該電力に応じた回転速度で回転子を回転させる。本実施形態における電動機2は直流電動機であるが、電動機2は交流電動機であってもよい。駆動装置3は、図示省略する電源から供給される電力を制御装置1から与えられるトルク指令τ*に応じた電力に変換して電動機2に供給する。本実施形態における駆動装置3はサイリスタレオナード方式の電流変換器であるが、電動機2が交流電動機である場合、駆動装置3としてインバーターを用いればよい。
図1に示すように、制御装置1は、減算器10、70、100及び120と、加算器30及び50と、比例演算器20及び40と、積分器60及び90と、乗算器80及び140と、サンプルホールド回路110及び130と、フィルター150とを有する。なお、図1では比例演算器はPと表記しており、積分器はIと表記している。比例演算器20及び積分器60は第1のPIコントローラを形成し、比例演算器40及び積分器90は第2のPIコントローラを形成する。フィルター150は、例えばローパスフィルターであり、速度検出器4の出力信号から高周波ノイズを除去して出力する。
減算器10、比例演算器20、及びフィルター150は、第1ループを形成する。第1ループは、回転速度の目標値U*と回転速度の検出値Uとの差に応じて、電動機2の回転速度を指定する速度指令を生成する。減算器10は、目標値U*からフィルター150により高周波ノイズを除去済の検出値Uを減算し、減算結果を比例演算器20に出力する。比例演算器20は入力値に応じた比例演算を行ない、演算結果を速度指令として出力する。
加算器30、比例演算器40、積分器60、減算器70、乗算器80及びフィルター150は、第2ループを形成する。第2ループは、減算器10の出力の積分値と検出値Uとの差及び比例演算器20の出力に応じて、かごの位置を制御するための電動機2のトルクを指定するトルク指令を生成する。積分器60は、減算器10の出力(すなわち、目標値U*とフィルター150により高周波ノイズを除去済の検出値Uとの差)を積分し、積分結果を減算器70に出力する。減算器70は、積分器60の出力からフィルター150により高周波ノイズを除去済の検出値Uを減算し、減算結果を乗算器80に出力する。乗算器80は、減算器70の出力にゲインK1を乗算し、乗算結果を加算器30に出力する。加算器30は、比例演算器20の出力に乗算器80の出力を加算し、加算結果を出力する。比例演算器40は、加算器30の出力に応じた比例演算を行ない、その演算結果をトルク指令として出力する。
加算器50、積分器90、減算器100、サンプルホールド回路110、減算器120、サンプルホールド回路130、乗算器140及びフィルター150は、第3ループを形成する。第3ループは、当該トルク指令の積分値と検出値Uとの差及び当該トルク指令に応じて、かごの位置を制御するための第2ループにより生成されるトルク指令を補正する。
図2は、従来の多段帰還方式の制御装置1Aを含む制御システムの構成例を示す図である。図2では、図1におけるものと同じ構成要素には同じ符号が付されている。図2と図1とを比較すれば明らかなように、本発明の制御装置1は、第3ループにサンプルホールド回路110、減算器120、及びサンプルホールド回路130を有する点が従来の制御装置1Aとは異なる。詳細については後述するが、本発明の制御装置1では、サンプルホールド回路110、減算器120、及びサンプルホールド回路130を制御することによって、第3ループを無効化することができる。
本実施形態の制御装置1は、第1ループ、第2ループ及び第3ループを用いた第1の制御と、第1ループ及び第2ループを用いた第2の制御と、を電動機2の回転速度に応じて切り換えて実行することができ、この点が従来の多段帰還方式の制御装置1Aと異なる。詳細については後述するが、本実施形態の制御装置1は、エレベーターのかごが着床階に向けて加速、等速、そして減速する際の減速区間の一部において第1の制御を実行し、その他の区間においては第2の制御を実行する。
積分器90は、加算器30の出力(すなわち、第2ループにより生成されるトルク指令)を積分し、積分結果を減算器100に出力する。減算器100は、積分器90の出力からフィルター150により高周波ノイズを除去済の検出値Uを減算し、減算結果を出力する。
サンプルホールド回路110は、減算器100の出力(すなわち、第2ループにより生成されるトルク指令の積分値とフィルター150により高周波ノイズを除去済の検出値Uとの差)を取り込んで減算器120に出力する。サンプルホールド回路110は、第3ループによる補正開始を契機として取り込んだ値を保持し、第3ループを有効にする期間では、保持した値を出力する。減算器120は、減算器100の出力からサンプルホールド回路110の出力を減算してサンプルホールド回路130に出力する。
第3ループを無効にする期間では、サンプルホールド回路130は取り込んだ値(減算器100の出力)をそのまま出力する。従って、第3ループを無効にする期間では、減算器120の出力は常にゼロとなり、後段に位置するサンプルホールド回路130及び乗算器14の出力もゼロとなる。これにより。第3ループの無効化が実現される。サンプルホールド回路110は、第3ループによる補正開始を契機として減算器120の出力を0から徐々に変化させ、第2の制御により生成される速度指令と第1の制御により生成される速度指令とに不連続が生じないようにするために設けられている。減算器120は本実施形態における減算器の一例であり、サンプルホールド回路110は本実施形態における第1サンプルホールド回路の一例である。
サンプルホールド回路130は、減算器120の出力を取り込んで乗算器140に出力する。サンプルホールド回路130は、エレベーターのかごが着床する直前の微速区間の開始を契機として、取り込んだ値を保持し、微速区間では保持した値を出力する。乗算器140は、サンプルホールド回路130の出力にゲインK2を乗算し、乗算結果を加算器50に出力する。加算器50は、比例演算器40の出力に乗算器140の出力を加算し、加算結果を補正済みのトルク指令τ*として出力する。サンプルホールド回路130は、第1の制御から第2の制御へ切り替わる際に乗算器140への出力が突変することを回避するために設けられている。サンプルホールド回路130は、本実施形態における第2サンプルホールド回路の一例である。
以上が本実施形態のエレベーターの制御装置1の構成である。
図3は、制御装置1の動作例を示す図である。前述したように本実施形態では、図3の速度曲線VCに示すように、エレベーターのかごが着床階に向けて加速運転、等速運転、そして減速運転する際の減速区間の一部、具体的には速度V1(具体的には、60m/分)から速度V2(具体的には、0.5m/分)の速度区間T2において第1の制御を実行し、速度V2から停止するまでの微速区間T3及びその他の区間T1では第2の制御を実行する。なお、図3における等速区間におけるエレベーターの昇降速度は300m/分である。減速区間の一部のみで第1の制御を行なう理由は次の通りである。
本実施形態における第1の制御では、従来の多段帰還制御と同様に、第2の制御に比較してフィードバックゲインが大きく、常に第1の制御を行なうと、帰還制御の安定性に起因する各種不具合の発生が懸念される。具体的には、共振ピークの影響や速度検出器4の低速域における出力遅延の影響等により、かごの持続振動の発生等が懸念される。例えば微速区間において第1の制御を行なうと、速度検出器4の低速域における出力遅延の影響を大きく受けることになる。このため、本実施形態では微速区間においては第2の制御を実行する。第2の制御に切り替えることにより、フィードバックゲインを下げて不安定さを減少させることができ、応答が鈍くなるものの、速度検出器4の出力遅延等の外乱には強くなるためである。
図4は制御装置1により制御されるエレベーターの昇降速度のグラフ曲線であり、図5は制御装置1Aにより制御されるエレベーターの昇降速度のグラフ曲線である。図4及び図5において丸印で囲った部分は、速度検出器4の出力遅延に起因するかごの持続振動の振幅を表わしている。図4と図5とを比較すれば明らかなように、本実施形態によれば、従来の多段帰還制御に比較して速度検出器4の出力遅延に起因するかごの持続振動の振幅を小さくすることができ、エレベーターの乗り心地を向上できていることがわかる。以上説明したように、減速区間の一部に限定して第1の制御を行なうのは、帰還制御の安定性の低下に起因する不具合の発生を回避するためである。
上記のように、本実施形態によれば、エレベーターの乗り心地の低下を招くことなく、多段帰還制御によるクリープレス運転を実現することができる。特に、ハイライズエレベーターでは、低層階向けのローライズエレベーターに比較してロープ共振の影響が大きくなるため、本実施形態によればハイライズエレベーターの高速化及び乗り心地の改善を実現できる。
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
たとえば、上記実施形態では、ハイライズエレベーターのかごの昇降を行なう電動機の駆動制御への適用例を説明したが、低層階向けのローライズエレベーターのかごの昇降を行なう電動機の駆動制御にも本発明は適用可能である。ローライズエレベーターに本発明のエレベーターの制御装置及び制御方法を提供することで、高速化及び乗り心地の改善を期待できる。
上記実施形態では、減速且つ60m/分〜0.5m/分の速度区間において第1の制御を実行している。これは、300m/分から60m/分までの速度区間において制御が不安定になることは好ましくないからである。しかし、第2の制御から第1の制御へ切り変える速度区間の始点は60m/分に限定されるものではなく、例えば減速の開始時点(エレベーターのかごの昇降加速度のピーク)から第1の制御を実行することもできる。また、同速度区間の終点も0.5m/分には限定されず、エレベーターの昇降速度が1m/分に達した時点で第2の制御に切り替えてもよい。さらには、第1の制御を実行する区間の時間長は、第3ループに残っている信号(サンプルホールド回路110に保持されている値)の補正に要する時間長に応じて定めればよく、具体的には、第3ループの応答時間の5倍程度にすることが好ましい。
本発明は、エレベーターのかごを昇降させる電動機の駆動制御を行なう制御装置に、以下の第1の制御と第2の制御とを電動機の回転速度に応じて切り替えさせる制御方法として観念することもできる。第1の制御では、前記電動機の回転速度を指定する速度指令を前記電動機の回転速度の目標値と前記電動機の回転速度の検出値との差に応じて生成する第1ループと、前記電動機のトルクを指定するトルク指令を前記目標値と前記検出値との差の積分値と前記検出値との差に応じて生成する第2ループと、前記第2ループにより生成されるトルク指令を、前記トルク指令の積分値と前記検出値との差に応じて補正する第3ループと、を用いて前記かごの位置及び前記電動機の回転速度が制御される。第2の制御では、前記第1ループ及び前記第2ループを用いて前記電動機の回転速度が制御される。
なお、本発明は、CPU(Central Processing Unit)等の一般的なコンピューターに上記制御方法を実行させるプログラムとして規定することもできる。当該プログラムの具体的な提供態様としては、SDメモリーカード等のコンピューターで読み取り可能な記録媒体に書き込んで配布する態様、又はインターネット等の電気通信回線経由のダウンロードにより配布する態様を挙げることができる。
1 制御装置
2 駆動装置
3 電動機
4 速度検出器
10,70,100,120 減算器
30,50 加算器
20,40 比例演算器
60,90 積分器
80,140 乗算器
110,130 サンプルホールド回路
150 フィルター
2 駆動装置
3 電動機
4 速度検出器
10,70,100,120 減算器
30,50 加算器
20,40 比例演算器
60,90 積分器
80,140 乗算器
110,130 サンプルホールド回路
150 フィルター
Claims (6)
- かごを昇降させる電動機の駆動制御を行なうエレベーターの制御装置であって、
前記電動機の回転速度を指定する速度指令を前記電動機の回転速度の目標値と前記電動機の回転速度の検出値との差に応じて生成する第1ループと、
前記電動機のトルクを指定するトルク指令を前記目標値と前記検出値との差の積分値と前記検出値との差に応じて生成する第2ループと、
前記トルク指令を前記トルク指令の積分値と前記検出値との差に応じて補正する第3ループと、を有し、
前記第1ループ、前記第2ループ及び前記第3ループを用いて前記かごの位置及び前記電動機の回転速度を制御する第1の制御と、前記第1ループ及び前記第2ループを用いて前記電動機の回転速度を制御する第2の制御と、を前記電動機の回転速度の検出値に応じて切り換える、
エレベーターの制御装置。 - 前記第2の制御では、前記第3ループを無効にする、
請求項1に記載のエレベーターの制御装置。 - 前記かごを着床させるための減速区間の一部では前記第1の制御を行なう、
請求項1又は請求項2に記載のエレベーターの制御装置。 - 前記かごが着床する直前の微速区間では、前記第2の制御を行なう、
請求項3に記載のエレベーターの制御装置。 - 前記第3ループに、
前記第2ループにより生成されるトルク指令の積分値と前記検出値との差を取り込で出力するサンプルホールド回路であって、前記第3ループによる補正開始を契機として、取り込んだ値を保持し、前記第3ループが有効である期間では、保持した値を出力する第1サンプルホールド回路と、
前記第2ループにより生成されるトルク指令の積分値と前記検出値との差から前記第1サンプルホールド回路の出力を減算して出力する減算器と、
前記減算器の出力を取り込んで出力するサンプルホールド回路であって、前記微速区間の開始を契機として、取り込んだ値を保持し、前記微速区間では保持した値を出力する第2サンプルホールド回路と、
を有し、
前記第2ループにより生成されるトルク指令を、前記第2サンプルホールド回路の出力に応じて補正する、
請求項4に記載のエレベーターの制御装置。 - かごを昇降させる電動機の駆動制御を行なうエレベーターの制御装置に、
前記電動機の回転速度を指定する速度指令を前記電動機の回転速度の目標値と前記電動機の回転速度の検出値との差に応じて生成する第1ループと、前記電動機のトルクを指定するトルク指令を前記目標値と前記検出値との差の積分値と前記検出値との差に応じて生成する第2ループと、前記トルク指令を前記トルク指令の積分値と前記検出値との差に応じて補正する第3ループと、を用いて前記かごの位置及び前記電動機の回転速度を制御する第1の制御と、
前記第1ループ及び前記第2ループを用いて前記電動機の回転速度を制御する第2の制御と、
を前記電動機の回転速度の検出値に応じて切り換えて実行させる、
エレベーターの制御方法。
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JP2020108554A JP6950786B1 (ja) | 2020-06-24 | 2020-06-24 | エレベーターの制御装置及び制御方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2020108554A Active JP6950786B1 (ja) | 2020-06-24 | 2020-06-24 | エレベーターの制御装置及び制御方法 |
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