JP6949804B2 - ベッド装置 - Google Patents

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Description

この発明は上面に床板体が設けられるベッドフレームを有し、このベッドフレームの側部に側柵が設けられるベッド装置に関する。
たとえば、病院などで使用される介護用のベッド装置は、マットレス上に仰臥した利用者に掛けた掛け布団が落ちるのを防止したり、利用者がマットレス上で起き上がったり、或いはベッド装置に乗り降りするときに掴まるためなどに、前記ベッドフレームの側部に側柵を着脱可能に設けるようにしている。
その場合、前記ベッドフレームの側部に支持部材を設け、この支持部材に形成された支持孔に、前記側柵に設けられた脚部を着脱可能に挿入支持するようにしている。ベッド装置の利用者によっては、前記側柵を必要としない場合がある。そのような場合には、前記支持部材から前記側柵を取り外すようにしている。
側柵が取り外された前記支持部材は、前記ベッド装置の側方に突出しているから、ベッド装置の近くを歩行する際に邪魔になったり、車椅子に乗った状態でベッドフレームに近寄る場合に邪魔になるなどのことがある。
そこで、前記側柵を必要としない場合、前記支持部材が邪魔にならないようにするということが行われている。特許文献1には2つの実施の形態が示されている。第1の実施の形態では、ベッドフレーム(枠体)の側部にU字状の一対のブラケットを所定間隔で設け、このブラケットに前記側柵の脚部を支持する差込穴が設けられた支持部材がそれぞれ水平方向に沿う軸線を回転中心として回動可能に設けられている。
一対の支持部材は連結棒で連結されている。この連結棒によって一対の前記支持部材を同時に回動させることができるようになっている。それによって、一対の前記支持部材は前記ブラケットから側方に突出した非収納状態(側柵の使用時)と、前記ブラケットに収納された収納状態(側柵の不使用時)とに変換することができる。
非収納状態において、一対の支持部材の差込穴に前記側柵の脚部を差し込めば、前記ベッドフレームの側部に前記側柵を支持することができ、側柵を前記支持部材から取外して前記支持部材を回動させて非収納状態にすれば、前記支持部材が前記ブラケットに収容されるから、その分、前記ベッドフレームの側方への突出を小さくすることができる。
特許文献1の実施の形態2では、ベッドフレームの側部にコ字状の一対のブラケットを設け、各ブラケットにはそれぞれ差込穴が形成された支持部材の一端部を水平方向と交差する方向の軸線を中心にして回動するよう枢支する。一対の支持部材は両端部がへの字状に屈曲された連結棒の一端と他端がそれぞれ枢着されている。
一対の前記支持部材の差込孔に側柵を支持する場合には、前記連結棒によって一対の前記支持部材を前記ベッドフレームの側部に対してほぼ垂直になるよう回動させ、側柵を使用しない場合には前記連結棒によって一対の前記支持部材を倒伏させる。
それによって、側柵を使用しないときには一対の前記支持部材の前記ベッドフレームの側方への突出量を小さくすることができる。
特開2015−202377号公報
特許文献1に示された第1、第2の実施の形態によれば、側柵の不使用時には前記支持部材を前記ベッドフレーム側へ倒伏させることで、使用時に比べて前記支持部材が前記ベッドフレーム側方への突出量を小さくすることができる。
ところで、特許文献1の実施の形態1では、支持部材に側柵を支持する側柵の使用時には、前記ブラケットに形成された保持部(細孔)に固定用部材を差し込むことで、前記支持部材が倒伏方向へ回動して倒れるのを阻止するようにしている。
すなわち、前記側柵の不使用時には前記支持部材を単に倒伏させているだけである。そのため、前記支持部材は自由に回動する状態にあるから、ガタ付くということがあったり、不用意に触れるなどして回動させてしまうと、前記支持部材とブラケットとの間に手指を挟むという虞がある。
しかも、側柵の使用時には前記支持部材を起立させた後、前記ブラケットに形成された保持部にピン状の固定用部材を通さなければならないから、その作業が煩わしいばかりか、その作業を忘れてしまい、前記側柵の支持状態が不安定になるということがある。
さらに、側柵の不使用時には前記固定用部材を保管しておかなければならないから、その管理が煩わしいばかり、紛失する虞もある。
特許文献1の実施の形態2では、上述したように側柵を使用しないとき、一対の前記支持部材はブラケットを支点として倒伏方向に回動させることで、前記ベッドフレームの側方への突出量を小さくすることができる。
しかしながら、実施の形態2では、前記ブラケットを起立方向に回動させた使用時、及び倒伏方向に回動させた不使用時のいずれであっても、前記支持部材が回動しないよう保持し、不用意に動いてしまうのを防止するということが示されていない。
そのため、使用時においては側柵に触れると、前記支持部材が回動方向にガタ付き、側柵の支持状態が安定しないということがあり、不使用時にも前記支持部材に触れると、回動方向にガタ付いたり、動くため、支持状態が不安定であるということがある。
つまり、実施の形態2では側柵の使用時、不使用時のいずれであっても、側柵を支持する前記支持部材が確実に動かないように保持するということが示されていない。
この発明は、側柵の使用時或いは不使用時のいずれであっても、側柵を動かないように保持することができ、しかも側柵の支持部材を使用位置及び不使用位置に位置決めすれば、その位置決めに連動して前記支持部材を自動的に移動不能にできるようにしたベッド装置を提供することにある。
この発明は、ベッドフレームの側辺部に側柵を支持することができるベッド装置であって、
前記ベッドフレームの側辺部に所定間隔で設けられた一対の第1の連結部材と、
一対の前記第1の連結部材にそれぞれ一端が回動可能に連結された一対のアーム部材と、
一対の前記アーム部材の他端にそれぞれ一端が回動可能に連結された一対の第2の連結部材と、
前記側柵を着脱可能に支持する一対の支持孔が上面に開口して形成され一対の前記第2の連結部材の他端が側面に所定間隔で連結された支持部材と、
一対の前記アーム部材と前記第2の連結部材との連結部分の少なくとも一方の連結部分に設けられ、前記支持部材を前記ベッドフレームの側辺部に接近する前記側柵の不使用位置、或いは前記不使用位置よりも前記ベッドフレームの側辺部から離れる前記側柵の使用位置にそれぞれ移動させて一対の前記アーム部材を回動させたとき、前記第2の連結部材に対して前記アーム部材が所定角度回動することで、前記アーム部材を回動不能にロックするストッパ手段とを具備し、
前記ストッパ手段は、
上辺と下辺を有し、その一辺には第1の円弧状溝、及びこの第1の円弧状溝の両端に前記円弧状溝の幅寸法よりも大径な係合孔が連続して形成された第1のガイド部が設けられ、他辺には前記第1のガイド部と対応する位置に前記第1の円弧状溝と同様に湾曲して形成された第2のガイド溝からなる第2のガイド部が設けられた前記第2の連結部材と、
前記第2の連結部材の上辺と下辺の間に入り込む凸部を有し、この凸部の前記第1のガイド部と前記第2のガイド部とに対応する位置に上下方向に貫通する収納孔が形成された前記アーム部材と、
前記収納孔に軸線方向に沿って移動可能に収容さればね体によって前記第2の連結部材の一辺側に位置する一端部側が前記収納孔から突出する方向に付勢され、前記一端部側には前記アーム部材が回動することで前記第1のガイド部の前記第1の円弧状溝に沿って移動する外径寸法の小径軸部、及び前記係合孔に対応する位置で前記ばね体の付勢力によって移動して前記係合孔に入り込み、この係合孔に係合して前記第1の円弧状溝に対する移動が阻止される大径軸部を有するロック用軸体と、
によって構成されていることを特徴とするベッド装置にある。
前記側柵の不使用位置或いは使用位置に、前記アーム部材を回動させて前記側柵を支持する前記支持部材を移動させれば、それぞれの移動位置で前記アーム部材の前記第2の連結部材に対する回動によって前記ストッパ手段が作動して前記アーム部材が回動不能にロックされる。
つまり、前記側柵の使用時或いは不使用時のいずれのときであっても、前記側柵を支持する前記支持部材は自動的に回動が阻止されるため、側柵の使用時には前記側柵を支持した前記支持部材をガタ付くことなく確実に支持することができ、不使用時には側柵が外された前記支持部材が不用意に動くのを確実に防止できる。
この発明の一実施の形態を示す、床板体を起上させたベッド装置の斜視図。 同じく床板体を倒伏させた状態を示すベッド装置の斜視図。 ベッドフレームを示す平面図。 (a)はベッドフレームの側部に設けられる側柵を支持する支持部材の上面図、(b)は背側面図、(c)は下面図、(d)は図(b)の端面図。 ロック用軸体が第1、第2の円弧状溝の途中にあるときの側柵が連結された第2の連結部材とアーム部材とを示す断面図。 図5の状態のときの第2の連結部材に対するアーム部材の傾き状態を示す横断面図。 ロック用軸体が第1の円弧状溝の末端に到達して移動不能にロックされたときの第2の連結部材とアーム部材とを示す断面図。 図7の状態のときの第2の連結部材に対するアーム部材の傾き状態を示す横断面図。 ロック用軸体を構成するスリーブの断面図。 支持部材に着脱可能に取付けられる側柵の正面図。
図1と図2はベッド装置の斜視図であって、このベッド装置は図2に示すベースフレーム1を備えている。このベースフレーム1は矩形状に形成されていて、その四隅部には設置用脚2が設けられている。なお、前記設置用脚2に代わってキャスターを設けるようにしてもよい。
図2に示すように、前記ベースフレーム1の四隅部の上面には上下駆動機構3を構成する連結杆4(三か所だけ図示)の一端が枢着され、他端はそれぞれ後述するよう構成された矩形枠状に形成されたベッドフレーム5の四隅部に枢着されている。
4本の前記連結杆4は図示しない連動リンクを介して上下用駆動源6によって連動して駆動される。すなわち、前記連結杆4は前記ベースフレーム1に枢着された一端を支点として水平に倒伏した状態から、図2に示す起立方向へ駆動されるようになっている。
それによって、前記ベッドフレーム5は図1に示す下降位置から、図2に示す上昇位置に駆動されるようになっている。
図3は前記ベッドフレーム5を示し、このベッドフレーム5は本体フレーム部11を有する。この本体フレーム部11は平行に離間対向して配置される一対の第1の側辺部12と、これら第1の側辺部12の長手方向の一端と他端とをそれぞれ連結した一対の第1の短辺部13ときによって矩形枠状に形成されている。
前記第1の側辺部12及び第1の短辺部13は金属や樹脂などによって角筒状に形成された部材が用いられている。
前記本体フレーム部11の長手方向の一端部と他端部にはそれぞれ調整フレーム部15が図3に矢印Xで示すように前記本体フレーム部11の長手方向に沿って移動可能に保持されている。
前記調整フレーム部15は、前記第1の短辺部13よりもわずかに長尺な第2の短辺部16と、この第2の短辺部16の長手方向両端に前記本体フレーム部11の幅寸法よりもわずかに大きな間隔で一端が連結された一対の第2の側辺部17とによってコ字状に形成されている。前記第2の短辺部16と第2の側辺部17も前記本体フレーム部11と同様、角筒の部材によって形成されている。
一対の前記第2の側辺部17は、前記本体フレーム部11の一対の前記第1の側辺部12の外側に位置している。前記第2の側辺部17の他端部には前記本体フレーム部11の前記第1の側辺部12をスライド可能に保持する第1の保持部材18が設けられ、前記第1の側辺部12の端部には前記第2の側辺部17をスライド可能に保持する第2の保持部材19が設けられている。
それによって、前記本体フレーム部11の長手方向の一端部側と他端部側とに設けられた一対の前記調整フレーム部15は、矢印Xで示すように前記本体フレーム部11の長手方向に沿って移動可能、かつ所定の移動位置で図示しないストッパ手段によって固定可能に設けられている。
つまり、前記ベッドフレーム5は、前記前記本体フレーム部11に対して前記調整フレーム部15の取付け位置を調整することで、全体の長さ寸法を利用者の身長などに応じて変えることができるようになっている。
なお、前記調整フレーム部15の前記第2の短辺部16には図1と図2に示すようにヘッドボード及びフットボードとなるボード体21が下端部を連結して立位状態で設けられている。
図1と図2に示すように、前記ベッドフレーム5の上面には床板体25が設けられる。
前記床板体25は、2つに分割され前記ベッドフレーム5の前記本体フレーム部11の長手方向の中途部に取付け固定された一対の固定床部26を有する。
一方の前記固定床部26には第1の腰床部27と第2の腰床部28が順次回動可能に連結されている。前記第2の腰床部28の一側には連結部29が突出形成され、この連結部29には背床部31が連結されている。
前記背床部31は、図1に示すように前記連結部29に下端が回動可能に連結された中央背部32、この中央背部32の両側に前方向にだけ回動するよう連結された一対の側部背部33を有する。
前記中央背部32は下端を支点として前方だけに回動するようになっており、前記側部背部33は前記中央背部32に連結された一側を支点として前方だけに回動するようになっている。そして、前記中央背部32と前記側部背部33は図示しない駆動機構によって前方へ回動駆動されるようになっている。
前記固定床部26他方には回動可能に連結された一対の第1の脚床部35と、第2の脚床部36が順次回動可能に連結されている。
そして、前記床板体25は、前記ベッドフレーム5に設けられた図示しない背上げ駆動装置を作動させることで、図2に示すように水平に倒伏した状態から、図1に示すように前記第1の腰床部27、前記第2の腰床部28、前記背床部31、前記第1の脚床部35及び前記第2の脚床部36が上昇方向に駆動されるようになっている。
前記床板体25の前記第1の腰床部27と前記第2の腰床部28、及び前記第1の脚床部35と前記第2の脚床部36はそれぞれ一方の部材に対して他方の部材が移動可能に設けられている。そして、移動可能な他方の部材を一方の部材に対して移動させたとき、所定の移動位置で前記他方の部材を前記一方の部材に対して固定できるようになっている。
それによって、前記ベッドフレーム5の長さを上述したように変えたとき、前記床板体25を前記ベッドフレーム5の長さに対応する長さに設定できるようになっている。
図3に示すように、前記ベッドフレーム5を構成する前記調整フレーム部15の各一対の前記第2の側辺部17の外側面には、それぞれ一対の第1の連結部材41が所定間隔で一端を固定して設けられている。
前記第1の連結部材41の他端にはアーム部材42の一端部が回動可能に連結されている。前記アーム部材42の他端は第2の連結部材43に回動可能に連結されている。
一対の前記第2の連結部材43は、図4に示すように前記ベッドフレーム5の幅方向外側に配置される支持部材44の長手方向の一端部と他端部との側面に固定されている。前記支持部材44の長手方向の両端部には上面に開口した支持孔45が形成されている。一対の前記支持孔45には、図10に示す側柵46の一対の脚部47が挿入支持される。
前記支持部材44を前記ベッドフレーム5に連結した一対の前記アーム部材42と一対の前記第2の連結部材43の、一方の連結部分には図5と図7に示すストッパ手段51が設けられている。
すなわち、前記第2の連結部材43は下辺43aと上辺43bを有して側面形状がコ字状をなしていて、その中間辺43cの外面が前記支持部材44の側面に固定されている。図4(c)に示すように、一方の前記第2の連結部材43の前記下辺43aには所定の幅寸法の第1の円弧状溝52、及びこの第1の円弧状溝52の両端に連続した、前記第1の円弧状溝52の幅寸法よりも大径な係合孔53が形成されている。前記第1の円弧状溝52と前記係合孔53とによって第1のガイド部を構成している。
図4(a),(c)に示すように、前記第2の連結部材43の前記上辺43bには前記第1の円弧状溝52と同じ円弧状であるが、幅寸法は狭く設定された、第2のガイド部を構成する第2の円弧状溝55が形成されている。
図5と図7に示すように、前記アーム部材42は帯状の下辺42aと上辺42bを有し、一側が解放した断面形状がコ字状の本体部40を備えている。前記下辺42aと上辺42bとの長手方向一端部と他端部にはそれぞれ取付け孔62a,62bが形成されている。
図3に示すように、一方の取付け孔62aは第1の支軸57によって前記第1の連結部材41に枢着され、他方の前記取付け孔62bは第2の支軸58によって前記第2の連結部材43に枢着されている。
図5乃至図8に示すように、前記本体部52の前記上辺52aと前記下辺52bとの間には凸部61が設けられている。この凸部61の先端部は、前記上辺42aと前記下辺42bとの間から前記本体部40の解放端側へ突出し、その突出部分には収納孔62が上下方向に沿って形成されている。
前記収納孔62は下端が前記凸部61の下面に第1の通孔63を介して開口し、上端が第2の通孔64を介して上面に開口している。
前記第1の通孔63の内径寸法は、前記第1の円弧状溝52の両端に形成された前記係合孔53と同じ径に形成され、前記第2の通孔64の内径寸法は前記第2の円弧状溝55の幅寸法と同じに設定されている。
前記収納孔62にはガイド軸65が挿通されている。このガイド軸65は下端部に前記収納孔62よりも大径な鍔部66が設けられている。この鍔部66の上端側には前記第2の円弧状溝55の幅寸法とほぼ同径の小径部65aに形成され、下端側には解除操作軸部67が設けられている。
前記小径部65aには、前記ガイド軸65とでロック用軸体68を構成するスリーブ69が外装されている。前記スリーブ69は、図9に示すように下端部が前記第2の円弧状溝55の幅寸法と同じ外径寸法の第1の部分69aに形成され、他の部分は前記第1の円弧状溝52の端部に形成された前記係合孔53の内径寸法と同径の第2の部分69bに形成されている。
さらに、前記ガイド軸65の前記小径部65aには前記スリーブ69の上にコイル状のばね71が装着されている。前記ガイド軸65の上端には前記第2の円弧状溝52の幅寸法よりも大径なキャップ状のストッパ部材としてのナット72が螺合される。
前記スリーブ69及び前記ばね71を装着した前記ガイド軸65は、前記ナット72を外した状態で前記第2の連結部材43の前記第1の円弧状溝52の前記係合孔53から前記収納孔61に挿通される。その後、前記ガイド軸65の上端に前記ナット72が螺合される。
それによって、前記ガイド軸65の前記小径部65aの上端部は、前記第2の連結部材43の上辺43bに形成された前記第2の円弧状溝52から上方へ突出させることができる。しかも、前記ガイド軸65は前記収納孔61に前記ナット72によって脱落不能、かつ前記ばね71を圧縮させ、その復元力で下方向に付勢されて移動可能に収容されている。
図3に実線と鎖線で示しように、前記支持部材44を前記ベッドフレーム5の側辺部に対して接離する方向に移動させると、前記アーム部材42が前記第1の連結部材41に連結された一端部を支点として回動する。そのとき、前記アーム部材42の他端部に設けられた前記ロック用軸体68の前記スリーブ69の第1の部分69a及び前記ガイド軸65は前記第2の連結部材43の下辺と上辺に形成された前記第1の円弧状溝52と前記第2の円弧状溝55に沿って移動する。
図5に示すように、前記ロック用軸体68の前記スリーブ69の前記第1の部分69aが前記第1の円弧状溝52に位置しているときには、前記スリーブ69は前記ばねの付勢力に抗して下降位置が制限される。つまり、前記スリーブ69の前記第1の部分69aが前記第1の円弧状溝52を通過しない位置で保持される。
前記アーム部材42が図6に示す状態から図8に示す状態、つまり前記支持部材44が前記ベッドフレーム5の側辺部に最も接近した状態に回動すると、図7に示すように前記スリーブ69が前記第1の円弧状溝52の端部に連設された一方の前記係合孔53に対応位置する。すると、前記スリーブ69は前記ばね71の復元力によって前記ガイド軸65とともに下方へ移動する。
それによって、前記スリーブ69の前記第2の部分69bが一方の前記係合孔53に入り込み、前記係合孔53に係合する位置まで下降するから、前記スリーブ69が前記第1の円弧状溝52に沿って移動するのが阻止される。つまり、前記アーム部材42をそれ以上回動させることができなくなる。
前記支持部材44を前記ベッドフレーム5から離れる方向へ移動させることで、前記アーム部材42を逆方向の所定位置まで回動させれば、前記スリーブ69の前記第2の部分69bは、前記第1の円弧状溝52の端部に連設された他方の前記係合孔53に係合して前記アーム部材42の回動を阻止することになる。
前記ガイド軸65の下降位置は、このガイド軸65の上端に設けられた前記ナット72が前記第2の連結部材43の上辺43bに当たることで規制される。
前記スリーブ69の前記第2の部分69bを前記係合孔53から外すには、前記ガイド軸65の下端に設けられた解除操作軸部67の下端に手指を当て、前記ガイド軸65を前記ばね71の付勢力に抗して上昇させる。
それによって、前記スリーブ69の前記第2の部分69bが前記係合孔53から外れるから、そのときに前記アーム部材42に連結された前記支持部材44を前記ベッドフレーム5の側部から離れる方向に或いは接近する方向へ移動させれば、図5に示すように前記スリーブ69の前記第1の部分69aが前記第1の円弧状溝52に位置する状態に戻すことができる。
つまり、前記アーム部材42は、前記ガイド軸65に設けられた前記スリーブ69が前記第1の円弧状溝52の一端に設けられた一方の係合孔53と、他端に設けられた他方の係合孔53との間を移動する角度に応じて、前記支持部材44に接離する方向に移動させることができる。
そして、各移動の終わりで前記ばね71の付勢力によって前記スリーブ69の前記第2の部分69bが前記係合孔53に係合することで、前記アーム部材42が自動的に移動不能に保持されるようになっている。
なお、前記支持部材44は一対の前記アーム部材42によって前記ベッドフレーム5の側部に連結されているが、上述した構成のストッパ手段51は少なくとも一方の前記支持部材44と前記アーム部材42の連結箇所に設けるようにすればよい。
また、前記解除操作軸部67に、この解除操作軸部67よりも大きく、しかも前記支持部材44の下面よりも下方へ突出するキャップ(図示せず)を装着する。そして、このキャップの外面に前記支持部材44の外面側に突出する突出片(図示せず)を設けるようにする。
そうすることによって、前記突出片により前記キャップ、つまり前記解除操作軸部67の位置が認識し易くなり、しかも前記キャップによって前記解除操作軸部67を押圧操作し易くなるから、前記ストッパ手段51によるロック状態の解除操作を容易にしかも迅速に行うことが可能になる。
図3に示すように、前記ベッドフレーム5の両側部に、それぞれ一対の前記支持部材44が前記ベッドフレーム5の長手方向に対して所定の間隔で設けられる。一対の前記支持部材44の間の部分には、前記支持部材44とほぼ同じ形状をした飾り部材75が前記ベッドフレーム5の側面に一対の取付け部材76によって固定して設けられている。
前記飾り部材75は、前記支持部材44を図3に実線で示すように前記ベッドフレーム5の側辺部に接近する方向へ移動させる前記側柵46の不使用時に、一対の前記支持部材44と一直線になるよう設けられている。それによって、前記側柵46の不使用時、前記ベッドフレーム5の側部の外観が向上する。
なお、前記飾り部材75の両端面と、前記一対の支持部材44の前記飾り部材75の端面に対応するそれぞれ一方の端面を、同方向に傾斜し、かつ前記支持部材44が前記ベッドフレーム5に接近する方向へ後退したときにぶつからず、しかも離れる方向へ移動するときにもぶつかることのない斜面に形成するようにしてもよい。
そうすることによって、前記支持部材44が後退したとき、前記支持部材44と前記飾り部材75との端面間に隙間があることが見え難くなるから、外観の向上を図ることができる。
前記ベッドフレーム5の各側部に設けられたそれぞれ一対の前記支持部材44は、前記ベッドフレーム5の側部に対して離れた位置から接近する方向、あるいは逆方向へ変位させるとき、図3に矢印で示すように前記アーム部材42の回動方向が逆になるように設定されている。
たとえば、一対の前記支持部材44を前記ベッドフレーム5に接近した位置から離れる方向へ移動させるとき、一方の前記支持部材44に連結された一対の前記アーム部材42は反時計方向に回動し、他方の一対の前記アーム部材42は時計方向に回動するようになっている。
つまり、前記支持部材44の前記ベッドフレーム5の側部に対する移動方向が逆になるように設定されている。
それによって、前記支持部材44を、図3に鎖線で示す前記ベッドフレーム5の側部から離れた位置から接近する方向へ回動変位させると、各一対の前記支持部材44の対向する両端は前記飾り部材75の長手方向の両端に対して離れた位置から接近する方向へ移動しながら回動する。
そのため、一対の前記支持部材44と1つの前記飾り部材75の端部間に大きな隙間が生じないよう、一対の前記支持部材44を前記飾り部材75に対して変位させ、これらを一直線になるよう位置決めさせることができる。
つまり、一対の前記支持部材44と1つの前記飾り部材75とが全体で1つの部材のような外観を呈することになるから、前記側柵46を使用しないときの、前記ベッドフレーム5の側部の外観形状を向上させることになる。
このように、上述した実施の形態のベッド装置によれば、前記支持部材44を前記ベッドフレーム5の側部に前記アーム部材42を介して移動可能に取付ける構造とした。そして、前記側柵を使用する場合、前記アーム部材42を回動させながら前記支持部材44を前記ベッドフレーム5から離れる方向へ移動させ、前記支持部材44の前記支持孔45に前記側柵46を支持する。
前記側柵46を使用しない場合、前記側柵46の前記支持孔44から前記側柵46を取り外し、前記アーム部材42を回動させながら前記支持部材44を前記ベッドフレーム5に接近する方向へ移動させる。
前記支持部材44を前記ベッドフレーム5から離れる方向或いは接近する方向へ移動させると、前記アーム部材42の回動によって所定の位置で前記ロック用軸体68を構成する前記スリーブ69の前記第2の部分69bが、図7に示すように前記第2の連結部材43の下辺43aの前記第1の円弧状溝52の端部に連通して形成された前記係合孔53に係合する。
それによって、前記ロック用軸体68は移動不能に保持されるから、前記アーム部材42をそれ以上回動させることができなくなる。
つまり、前記側柵46の使用時或いは不使用時に、前記支持部材44を前記ベッドフレーム5から離れる方向或いは接近する方向に対し、所定の位置まで移動させれば、前記ストッパ手段51を構成する前記スリーブ69の前記第2の部分69bを前記第1の円弧状溝52の前記係合孔53に自動的に係合に係合させ、前記支持部材44を移動不能に保持することができる。
そのため、たとえば前記側柵46の使用時に、その側柵46を支持した前記支持部材44を移動不能に保持するのを忘れ、前記側柵46を支持した前記支持部材44がガタ付いたり、側柵の不使用時に所定の位置に位置決め収容された前記支持部材44がガタ付いて不安定になるなどのことを防止することができる。
前記ストッパ手段51は通常、前記支持部材44を前記ベッドフレーム5に取付けるために必要な前記アーム部材42と前記第2の連結部材43とに組み込むようにしている。つまり、前記支持部材44を前記ベッドフレーム5に移動可能に取付けるために通常、用いられる部材を利用して前記ストッパ手段51を設けるようにしている。
そのため、前記ストッパ手段51を設けるために、前記支持部材44と前記ベッドフレーム5との連結構造の複雑化や大型化を招くことがないばかりか、部品点数が増大するのを極力抑えることができるということがある。
前記ストッパ手段51によって移動不能に保持された前記支持部材44は、前記ガイド軸65の下端部に設けられた解除操作軸部67に手指を当て、前記ガイド軸65を前記ばね71の付勢力に抗して上昇させた後、前記支持部材44を前記ベッドフレーム5に対して接近する方向或いは離れる方向へ移動させれば、そのロック状態を解除することができる。
そのため、前記支持部材44の前記ストッパ手段51によるロック状態の解除操作を簡単に、しかも迅速に行うことができる。
前記ストッパ手段51によるロック状態を解除するための前記解除操作軸部67を、前記アーム部材42の下面側に設けるようにしている。そのため、ベッド装置の利用者などが前記解除操作軸部67を不用意に押圧操作し、前記ストッパ手段51による前記アーム部材42のロック状態を解除してしまうのを防止できるということもある。
5…ベッドフレーム、42…アーム部材、44…支持部材、46…側柵、51…ストッパ手段、52…第1の円弧状溝(第1のガイド部)、53…係合孔(第1のガイド部)、55…第2の円弧状溝(第2のガイド部)、61…凸部、62…収納孔、63…第1の通孔、64…第2の通孔、65…第1のガイド軸、67…解除操作軸部、68…ロック用軸体、69…スリーブ、71…ばね、72…ナット(ストッパ部材)、75…飾り部材。

Claims (3)

  1. ベッドフレームの側辺部に側柵を支持することができるベッド装置であって、
    前記ベッドフレームの側辺部に所定間隔で設けられた一対の第1の連結部材と、
    一対の前記第1の連結部材にそれぞれ一端が回動可能に連結された一対のアーム部材と、
    一対の前記アーム部材の他端にそれぞれ一端が回動可能に連結された一対の第2の連結部材と、
    前記側柵を着脱可能に支持する一対の支持孔が上面に開口して形成され一対の前記第2の連結部材の他端が側面に所定間隔で連結された支持部材と、
    一対の前記アーム部材と前記第2の連結部材との連結部分の少なくとも一方の連結部分に設けられ、前記支持部材を前記ベッドフレームの側辺部に接近する前記側柵の不使用位置、或いは前記不使用位置よりも前記ベッドフレームの側辺部から離れる前記側柵の使用位置にそれぞれ移動させて一対の前記アーム部材を回動させたとき、前記第2の連結部材に対して前記アーム部材が所定角度回動することで、前記アーム部材を回動不能にロックするストッパ手段とを具備し、
    前記ストッパ手段は、
    上辺と下辺を有し、その一辺には第1の円弧状溝、及びこの第1の円弧状溝の両端に前記円弧状溝の幅寸法よりも大径な係合孔が連続して形成された第1のガイド部が設けられ、他辺には前記第1のガイド部と対応する位置に前記第1の円弧状溝と同様に湾曲して形成された第2のガイド溝からなる第2のガイド部が設けられた前記第2の連結部材と、
    前記第2の連結部材の上辺と下辺の間に入り込む凸部を有し、この凸部の前記第1のガイド部と前記第2のガイド部とに対応する位置に上下方向に貫通する収納孔が形成された前記アーム部材と、
    前記収納孔に軸線方向に沿って移動可能に収容さればね体によって前記第2の連結部材の一辺側に位置する一端部側が前記収納孔から突出する方向に付勢され、前記一端部側には前記アーム部材が回動することで前記第1のガイド部の前記第1の円弧状溝に沿って移動する外径寸法の小径軸部、及び前記係合孔に対応する位置で前記ばね体の付勢力によって移動して前記係合孔に入り込み、この係合孔に係合して前記第1の円弧状溝に対する移動が阻止される大径軸部を有するロック用軸体と、
    によって構成されていることを特徴とするベッド装置。
  2. 前記ロック用軸体の他端には、このロック用軸体が前記ばね体によって付勢されて移動したときに、前記大径軸部が前記係合孔に係合した位置で前記ロック用軸体の移動を阻止するストッパ部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載のベッド装置。
  3. 前記ロック用軸体は、ガイド軸と、このガイド軸に軸方向に沿って移動可能に外装され先端部を除く部分が前記大径軸部に形成され、先端部が前記小径軸部に形成されたスリーブと、前記ガイド軸に設けられ前記スリーブを前記ガイド軸の軸方向の所定の位置に位置決め保持する鍔部によって構成されていることを特徴とする請求項1記載のベッド装置。
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