JP6947594B2 - 被覆物及びその製造方法、並びに母材の被覆方法 - Google Patents

被覆物及びその製造方法、並びに母材の被覆方法 Download PDF

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本発明は、食品に好適に用いることができる被覆物及びその製造方法、並びに母材の被覆方法に関する。
食品に用いる成分の中には、その安定性を向上させるために被覆されて用いられているものがある。
例えば、酸化防止剤やパン類の品質改良剤などとして用いられているL−アスコルビン酸又はその塩(以下、「アスコルビン酸類」と称することがある)は、水に易溶性であり、水の存在下では容易に酸化されてしまうことから、被覆物として用いられることがある。
例えば、微粉状のL−アスコルビン酸又はその塩と、微粉状のワックス類、油脂類などの疎水性物質とを所定の回転速度条件で衝突させて乾式混合し、アスコルビン酸を化学的に安定化させ且つ水中溶出速度のコントロールされた微粉状L−アスコルビン酸被覆物を効果的に製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、パン類の品質改良剤に用いるアスコルビン酸類として、例えば、アスコルビン酸類を油中水中油型(O/W/O)乳化油脂組成物の最内相油脂であるOに加えた乳化油脂組成物(例えば、特許文献2参照)、融点を52℃程度とした油脂で被覆されたアスコルビン酸や、融点を64℃程度としたモノグリセライド脂肪酸エステル及び油脂で被覆されたアスコルビン酸(例えば、特許文献3参照)なども提案されている。
更に、L−アスコルビン酸被覆物に関する技術としては、例えば、アスコルビン酸を芯物質とし、壁物質がドデカン酸、テトラデカン酸などの高級脂肪酸で構成される機能性複合微粒子(例えば、特許文献4参照)なども提案されている。
しかしながら、食品等の製造過程や製造される食品等に悪影響を与えずに、その製造工程における加熱処理を経て、被覆される母材が有する効果を十分に発揮させることができる被覆物は未だ提供されておらず、新たな被覆物の開発が強く求められているのが現状である。
特開昭63−258813号公報 特開昭58−165732号公報 特開平8−116857号公報 特開2015−48334号公報
本発明は、このような要望に応え、現状を打破し、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、食品等の製造過程や製造される食品等に悪影響を与えずに、その製造工程における加熱処理を経て、被覆される母材が有する効果を十分に発揮させることができる被覆物及びその製造方法、並びに母材の被覆方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するべく鋭意検討を行った結果、融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種により母材が被覆されることにより、食品等の製造過程や製造される食品等に悪影響を与えずに、その製造工程における加熱処理を経て、被覆される母材が有する効果を十分に発揮させることができることを知見した。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 粉末状又は顆粒状の融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種と、粉末状又は顆粒状の母材とを、前記長鎖脂肪酸の金属塩の融点未満の温度で接触させ、前記母材を前記長鎖脂肪酸の金属塩で被覆する工程を含むことを特徴とする母材の被覆方法である。
<2> 撹拌しながら、前記長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種と、前記母材とを20℃以上100℃未満の温度で接触させる前記<1>に記載の被覆方法である。
<3> 前記長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種と、前記母材との質量比が、1:100〜1:1の範囲である前記<1>又は<2>に記載の被覆方法である。
<4> 前記長鎖脂肪酸の金属塩が、ラウリン酸カルシウム、リシノール酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、及びステアリン酸マグネシウムからなる群から選択される1種以上である前記<1>〜<3>のいずれかに記載の被覆方法である。
<5> 粉末状又は顆粒状の融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種と、粉末状又は顆粒状の母材とを、前記長鎖脂肪酸の金属塩の融点未満の温度で接触させ、前記母材を前記長鎖脂肪酸の金属塩で被覆する工程を含むことを特徴とする被覆物の製造方法である。
<6> 撹拌しながら、前記長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種と、前記母材とを20℃以上100℃未満の温度で接触させる前記<5>に記載の製造方法である。
<7> 前記長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種と、前記母材との質量比が、1:100〜1:1の範囲である前記<5>又は<6>に記載の製造方法である。
<8> 前記長鎖脂肪酸の金属塩が、ラウリン酸カルシウム、リシノール酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、及びステアリン酸マグネシウムからなる群から選択される1種以上である前記<5>〜<7>のいずれかに記載の製造方法である。
<9> 融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種により母材が被覆されていることを特徴とする被覆物である。
<10> 前記長鎖脂肪酸の金属塩が、ラウリン酸カルシウム、リシノール酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、及びステアリン酸マグネシウムからなる群から選択される1種以上である前記<9>に記載の被覆物である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、食品等の製造過程や製造される食品等に悪影響を与えずに、その製造工程における加熱処理を経て、被覆される母材が有する効果を十分に発揮させることができる被覆物及びその製造方法、並びに母材の被覆方法を提供することができる。
(被覆物)
本発明の被覆物は、融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩(以下、「長鎖脂肪酸の金属塩」と称することがある)の少なくとも1種により母材が被覆されている。
<母材>
前記母材としては、本発明の方法において、長鎖脂肪酸の金属塩と母材とを接触させる温度において固体であり、加熱後でも当該母材が有する効果を奏し得るもので、且つ食品に使用できるもの(グレード)であれば、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、酸性剤やpH調整剤、その原料である有機酸およびその塩類(例えばアジピン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸水素カリウム、L−酒石酸水素カリウム、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、炭酸カリウム(無水)、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、イタコン酸)、かんすいとその原料(例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ピロリン酸四カリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム)、食品の日持ち性向上剤、保存料とその原料(例えばチアミンラウリル硫酸塩、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸カルシウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ナイシン、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、グリシン、キトサン、リゾチーム、各種抽出物)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記母材は、市販品を使用してもよいし、適宜調製したものを使用してもよい。
前記母材の形態としては、固形であれば特に制限はなく、適宜選択することができるが、長鎖脂肪酸の金属塩による被覆性や、食品に与える悪影響が少なく、加熱条件下においてより優れた徐放性の性能を示す点で、微粉状乃至顆粒状であることが好ましく、主として顆粒状であるのがより好ましい。具体的には、平均粒径が約30〜800μmの範囲であることが好ましく、平均粒径が約100〜500μmの範囲であることがより好ましい。
本発明において、平均粒径とは、マイクロトラック粒径分布計を用いるマイクロトラック法により乾式で測定して得られた平均粒径をいう。マイクロトラック法は粒度の頻度からその分布を測定するが、粒径の頻度とは、粒径分布を解析し、計算した「検出頻度割合」である。
<被覆>
前記母材は、融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種により被覆されている。
−融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩−
前記長鎖脂肪酸の金属塩としては、融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩であれば、特に制限はなく、適宜選択することができるが、食品に与える悪影響が少なく、加熱条件下においてより優れた徐放性の性能を示す点で、融点が120℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩が好ましく、具体的にはラウリン酸カルシウム、リシノール酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、及びステアリン酸マグネシウムからなる群から選択される1種以上がさらに好ましく、ステアリン酸カルシウムが特に好ましい。
前記長鎖脂肪酸の金属塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記長鎖脂肪酸の金属塩は、市販品を使用してもよいし、適宜調製したものを使用してもよい。
−長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種と、母材との質量比−
前記長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種と、前記母材との質量比としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、通常1:100〜1:1であり、1:100〜1:2が好ましく、1:20〜1:2がより好ましい。前記質量比が、好ましい範囲内であると、食品に与える悪影響が少なく、加熱条件下においてより優れた徐放性の性能を示す点で、有利である。
前記長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種による被覆は、前記母材の表面の少なくとも一部が被覆されていればよく、全体が被覆されていてもよい。また、前記被覆には、前記母材の表面に前記長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種が付着している態様も含まれる。
前記被覆物には、前記母材及び前記融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種以外のその他の成分が含まれていてもよい。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、澱粉、穀粉、セルロース等の賦形剤、その他の食品用酸化防止剤(例えばビタミンE、二酸化硫黄、コーヒー豆抽出物、クロロゲン酸、緑茶抽出物カテキン類、ローズマリー抽出物等)、アミラーゼ類(例えばαアミラーゼ、βアミラーゼ、グルコアミラーゼ等)、セルラーゼ・ヘミセルラーゼ、プロテアーゼ、グルコースオキシダーゼ、カタラーゼ、トランスグルタミナーゼ等の各種酵素類、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤、セルロース類(カルボキシメチルセルロース、カルボキシプロピルセルロース)、増粘多糖類(グアガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、グルコマンナン、アルギン酸塩、アルギン酸エステル、ペクチン又はこれらの部分分解物)などが挙げられる。また、未被覆の母材を含んでいてもよい。
前記その他の成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の成分は、市販品を使用してもよいし、適宜調製したものを使用してもよい。
前記その他の成分の使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記被覆物の製造方法としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、後述する本発明の被覆物の製造方法により好適に製造することができる。
本発明の被覆物は、食品等の製造過程や製造される食品等に悪影響を与えずに、その製造工程における加熱処理を経て、被覆される母材が有する効果を十分に発揮させることができるものである。
本発明の被覆物の用途としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、様々な食品等の製造において使用することができる。
前記食品等としては、特に制限はなく、そのまま摂食される食品であってもよいし、食品の製造に使用される食品素材であってもよく、適宜選択することができ、例えば、パン類や菓子類等のベーカリー食品、麺類、カレー・シチュー、各種ソース、から揚げ、てんぷら等の油揚げ食品、各種惣菜、かまぼこ等の練製品などが挙げられる。これらの中でも、加熱処理を経て製造される食品に好適に用いることができる。
前記被覆物の使用量としては、特に制限はなく、食品等に応じて適宜選択することができる。
(被覆物の製造方法)
本発明の被覆物の製造方法は、被覆工程を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
<被覆工程>
前記被覆工程は、粉末状又は顆粒状の融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種と、粉末状又は顆粒状の母材とを、前記長鎖脂肪酸の金属塩の融点未満の温度で接触させ、前記母材を前記長鎖脂肪酸の金属塩で被覆する工程である。
−融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩−
前記融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩は、上記した本発明の被覆物の融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の項目に記載したものと同様である。
前記長鎖脂肪酸の金属塩の形状は、粉末状又は顆粒状である。
前記粉末状又は顆粒状の長鎖脂肪酸の金属塩の大きさとしては、特に制限はなく、適宜選択することができる。
−母材−
前記母材は、上記した本発明の被覆物の母材の項目に記載したものと同様である。
前記母材の形状は、粉末状又は顆粒状である。
前記母材の形態としては、固形であれば特に制限はなく、適宜選択することができるが、長鎖脂肪酸の金属塩による被覆性や、食品に与える悪影響が少なく、加熱条件下においてより優れた徐放性の性能を示す点で、微粉状乃至顆粒状であることが好ましく、主として顆粒状であるのがより好ましい。具体的には、平均粒径が約30〜800μmの範囲であることが好ましく、平均粒径が約100〜500μmの範囲であることがより好ましい。
−温度−
前記粉末状又は顆粒状の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種と、粉末状又は顆粒状の母材とを接触させる温度(品温)としては、前記長鎖脂肪酸の金属塩の融点未満の温度であれば、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば20℃以上100℃未満の温度が挙げられるが、40〜90℃が好ましく、50〜80℃がより好ましい。
−接触−
前記粉末状又は顆粒状の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種と、前記粉末状又は顆粒状の母材とを接触させる方法としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、両者を撹拌し、接触させる方法などが挙げられる。
前記被覆工程では、撹拌しながら、前記長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種と、前記母材とを20℃以上100℃未満の温度で接触させるが、40〜90℃が好ましく、50〜80℃がより好ましい。
−被覆−
前記被覆工程により、前記母材は、前記長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種により被覆される。
なお、前記被覆は、本発明の被覆物の項目に記載したように、前記母材の表面の少なくとも一部が被覆されていればよく、全体が被覆されていてもよい。また、前記被覆には、前記母材の表面に前記長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種が付着している態様も含まれる。
前記被覆工程に用いる装置としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、撹拌ミキサー、ニーダー、流動層装置などが挙げられる。
前記装置の条件としては、特に制限はなく、適宜選択することができる。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、その他の成分の添加・配合工程などが挙げられる。
前記その他の成分の添加・配合工程は、本発明の被覆物のその他の成分の項目で記載した成分を前記被覆物の製造において添加・配合する工程である。
前記その他の成分の添加・配合工程は、前記被覆工程の前であってもよいし、後であってもよい。
本発明の被覆物の製造方法によれば、本発明の被覆物を効率良く製造することができる。
(母材の被覆方法)
本発明の母材の被覆方法は、被覆工程を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
<被覆工程>
前記被覆工程は、粉末状又は顆粒状の融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種と、粉末状又は顆粒状の母材とを、前記長鎖脂肪酸の金属塩の融点未満の温度で接触させ、前記母材を前記長鎖脂肪酸の金属塩で被覆する工程であり、上記した本発明の被覆物の製造方法の被覆工程の項目に記載したものと同様である。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、上記した本発明の被覆物の製造方法のその他の工程の項目に記載したものと同様のものなどが挙げられる。
本発明の母材の製造方法によれば、本発明の効率良く母材を被覆することができる。
以下、実施例、比較例、及び試験例を示して本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例等に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
コーティング装置として温度調節機能付ユニバーサルミキサーを用い、これに、ステアリン酸カルシウム(融点:147〜149℃)と、フマル酸とを質量比が10:90となるように混合したものを投入し、アジテーター回転数 120rpm、チョッパー回転数 1,800rpmの条件下にて、品温が68℃に達するまで混合し、ステアリン酸カルシウムで被覆されたフマル酸を得た。
(比較例1)
実施例1において用いた未被覆のフマル酸を比較例1とした。
(実施例2)
実施例1において、ステアリン酸カルシウムと、フマル酸との質量比が5:95となるように混合した点以外は、実施例1と同様にして、ステアリン酸カルシウムで被覆されたフマル酸を得た。
(実施例3)
実施例1において、更にショ糖脂肪酸エステルを加え、ステアリン酸カルシウムと、フマル酸と、ショ糖脂肪酸エステルとの質量比が5:90:5となるように混合した点以外は、実施例1と同様にして、ステアリン酸カルシウムで被覆されたフマル酸を得た。
(試験例1:つみれ様食品の製造)
実施例1〜3及び比較例1で製造したフマル酸を用い、以下のようにして、つみれ様食品を製造した。また、フマル酸を用いなかった以外は同様にして、対照のつみれ様食品を製造した。
−工程1−
魚肉ミンチ400gと、食塩2gと、ソルビン酸カリウム0.8gとを混合した。
−工程2−
前記混合物に、実施例1〜3及び比較例1で製造したフマル酸をフマル酸として0.8gになるよう添加し、十分に混合した。
−工程3−
大さじ2杯分の前記混合物を丸め、熱湯中で5分間茹で、つみれ様食品とした。
<評価>
−pH−
前記工程1の混合直後、工程2の混合直後、及び工程3の茹で後のもののpHを測定した。結果を表1に示す。
−混合物の物性−
前記工程2の混合直後の混合物の物性を以下の評価基準で評価した。結果を表1に示す。
○ : 適度な硬さであり、物性が良好である。
△ : やや軟らかく、物性がやや良好である。
× : 軟らかく、物性が悪い。
−日持ち期間−
製造したつみれ様食品を蓋をしたガラス容器内で30℃条件下で保存し、腐敗までの期間を調べた。結果を表1に示す。
なお、評価は、3名の観察者により行い、観察時に異臭がしていると感じた場合に、つみれ様食品が腐敗していると判断した。
Figure 0006947594
表1の結果から、融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種により被覆されているフマル酸を用いた場合、混合時点(工程2の混合直後)では混合物のpHは下がらず、加熱後(工程3の茹で後)にpHが下がることが確認された。
混合物の物性は、融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種により被覆されているフマル酸を用いた場合に、悪影響は見られなかった。
日持ち期間は、融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種により被覆されているフマル酸を用いた場合でも、未被覆のフマル酸と同等の効果が得られることが確認された。
以上より、フマル酸に融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種による被覆加工を施すことで、つみれ様食品の製造時の物性に悪影響を与えることがなく、日持ち向上効果が得られることが確認された。
(実施例4)
コーティング装置として温度調節機能付ユニバーサルミキサーを用い、これに、ステアリン酸カルシウム(融点:147〜149℃)と、デヒドロ酢酸ナトリウムとを質量比が10:90となるように混合したものを投入し、アジテーター回転数 120rpm、チョッパー回転数 1,800rpmの条件下にて、品温が68℃に達するまで混合し、ステアリン酸カルシウムで被覆されたデヒドロ酢酸ナトリウムを得た。
(比較例2)
実施例4において用いた未被覆のデヒドロ酢酸ナトリウムを比較例2とした。
(実施例5)
実施例4において、ステアリン酸カルシウムと、デヒドロ酢酸ナトリウムとの質量比が5:95となるように混合した点以外は、実施例1と同様にして、ステアリン酸カルシウムで被覆されたデヒドロ酢酸ナトリウムを得た。
(実施例6)
実施例4において、更にショ糖脂肪酸エステルを加え、ステアリン酸カルシウムと、デヒドロ酢酸ナトリウムと、ショ糖脂肪酸エステルとの質量比が5:90:5となるように混合した点以外は、実施例1と同様にして、ステアリン酸カルシウムで被覆されたデヒドロ酢酸ナトリウムを得た。
(試験例2:食パンの製造)
実施例4〜6及び比較例2で製造したデヒドロ酢酸ナトリウムを用い、以下の配合及び工程にて、食パンを製造した。また、デヒドロ酢酸ナトリウムを用いなかった以外は同様にして、対照の食パンを製造した。
−配合−
・ 小麦粉(強力粉) 100質量部
・ 生イースト 2質量部
・ 砂糖 3質量部
・ 食塩 2質量部
・ 油脂(ショートニング) 2質量部
・ 水 70質量部
・ 実施例4〜6及び比較例2で製造したデヒドロ酢酸ナトリウム 300ppm(デヒドロ酢酸ナトリウムとして)
−工程−
・ ミキシング 低速2分中速2分油脂投入低速1分中速6分高速5分
・ 生地温度 27℃
・ 発酵時間 60分
・ 分割重量 400g
・ ベンチ時間 20分
・ 成型 ワンローフ型
・ ホイロ時間 60分
・ 焼成条件 200℃、30分
<評価>
−食パンのボリューム−
製造した食パンの容積(ml)を測定した。結果を表2に示す。
−日持ち期間−
焼成後十分に放冷した食パンをスライスし、初発菌数が10菌数/gになるように菌数を調整した菌液(菌は、Bacillus cereus(セレウス菌)を使用)を食パンに塗布した。
30℃で保管し、24時間毎に一般生菌数を測定した。
経時的に菌数を測定し、菌数が1×10を超えるまでの期間が日持ち期間と判断した。結果を表2に示す。
Figure 0006947594
表2の結果から、融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種により被覆されているデヒドロ酢酸ナトリウムを用いた場合、生地添加時点ではその効果を発揮せず、無添加と同程度のパンボリュームが得られることが確認された。
焼成後にはコーティングが剥がれ、デヒドロ酢酸ナトリウムの効果が発揮され、無添加よりも日持ち期間が長くなることが確認された。
以上より、デヒドロ酢酸ナトリウムに融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種による被覆加工を施すことで、パン生地添加時にイースト発酵へ悪影響を与えることがなく、日持ち向上効果が得られることが確認された。
(実施例7)
かんすいの原料である炭酸カリウムをステアリン酸カルシウムで被覆した。具体的には、コーティング装置として温度調節機能付ユニバーサルミキサーを用い、これに、ステアリン酸カルシウム(融点:147〜149℃)と、炭酸カリウムとを質量比が30:70となるように混合したものを投入し、アジテーター回転数 120rpm、チョッパー回転数 1,800rpmの条件下にて、品温が55℃に達するまで混合し、ステアリン酸カルシウムで被覆された炭酸カリウムを得た。
(実施例8)
かんすいの原料である炭酸ナトリウムをステアリン酸カルシウムで被覆した。具体的には、実施例7において、炭酸カリウムの代わりに炭酸ナトリウムを用いた点以外は、実施例7と同様にして、ステアリン酸カルシウムで被覆された炭酸ナトリウムを得た。
(比較例3)
実施例8において用いた未被覆の炭酸ナトリウムを比較例3とした。
(試験例3:中華麺の製造)
下記の配合の基本配合に、実施例7のステアリン酸カルシウムで被覆された炭酸カリウム1.05質量部、実施例8のステアリン酸カルシウムで被覆された炭酸ナトリウム1.05質量部、又は比較例3の未被覆の炭酸ナトリウム0.75質量部を用い、下記の工程で、中華麺(乾麺)を製造した。なお、基本配合にて同様にして製造した中華麺を対照とした。
−配合−
・ 小麦粉(準強力粉) ・・・ 100質量部
・ 食塩 ・・・ 2質量部
・ 粉末かんすい(青)(オリエンタル酵母工業株式会社製) ・・・ 0.75質量部
・ 水 ・・・ 26質量部
−工程−
・ ミキシング時間 ・・・ 高速4分低速5分
・ 熟成 ・・・ 30分
・ 圧延・切出し ・・・ 20番角刃、1.3mm
・ 乾燥条件 ・・・ 室温
<評価>
製造した中華麺(乾麺)を室温で1か月間保存した後に、沸騰水中で2分30秒茹でた後、喫食した。保存後の乾麺の色と、茹でた中華麺の食感と風味を対照の中華麺と比較した。その結果、実施例7のステアリン酸カルシウムで被覆された炭酸カリウム及び実施例8のステアリン酸カルシウムで被覆された炭酸ナトリウムを用いた中華麺(乾麺)では、乾麺保存中に、麺線の色には悪影響を与えず、対照品と同等であった。一方、未被覆の炭酸ナトリウムを用いた比較例3の中華麺では麺線の色が濃くなり、変色していた。
また、実施例7のステアリン酸カルシウムで被覆された炭酸カリウム及び実施例8のステアリン酸カルシウムで被覆された炭酸ナトリウムを用いた中華麺では、喫食時の中華麺の食感・風味は対照と同等であったが、対照よりも中華麺らしい良好な風味が強かった。この結果、融点が100℃以上の長鎖脂肪酸の金属塩の少なくとも1種により被覆されたかんすい原料(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム)を用いることにより、中華麺の品質に悪影響を与えることなく、中華麺の風味が改善されていることが確認された。これらの結果を下記の表3に示す。
Figure 0006947594

Claims (8)

  1. 粉末状又は顆粒状のステアリン酸カルシウムと、粉末状又は顆粒状の母材とを、前記ステアリン酸カルシウムの融点未満の温度で接触させ、前記母材を前記ステアリン酸カルシウムで被覆する工程を含み、
    前記母材が、酸性剤、pH調整剤、酸性剤およびpH調整剤の原料である有機酸およびその塩類、かんすいとその原料、食品の日持ち性向上剤、並びに保存料とその原料からなる群から選択される少なくとも1種であり(ただし、L−アスコルビン酸又はその塩を除く。)
    前記ステアリン酸カルシウムと、前記母材との質量比が、1:100〜1:2の範囲であり、
    前記被覆された母材は、製造工程に加熱処理を含む食品に用いるためのものである(ただし、ベーキングパウダー組成物を除く。)ことを特徴とする母材の被覆方法。
  2. 撹拌しながら、前記ステアリン酸カルシウムと、前記母材とを20℃以上100℃未満の温度で接触させる請求項1に記載の被覆方法。
  3. 前記母材が平均粒径100〜500μmの範囲の顆粒状である請求項1又は2に記載の被覆方法。
  4. 粉末状又は顆粒状のステアリン酸カルシウムと、粉末状又は顆粒状の母材とを、前記ステアリン酸カルシウムの融点未満の温度で接触させ、前記母材を前記ステアリン酸カルシウムで被覆する工程を含み、
    前記母材が、酸性剤、pH調整剤、酸性剤およびpH調整剤の原料である有機酸およびその塩類、かんすいとその原料、食品の日持ち性向上剤、並びに保存料とその原料からなる群から選択される少なくとも1種であり(ただし、L−アスコルビン酸又はその塩を除く。)
    前記ステアリン酸カルシウムと、前記母材との質量比が、1:100〜1:2の範囲であり、
    前記被覆された母材は、製造工程に加熱処理を含む食品に用いるためのものであることを特徴とする被覆物(ただし、ベーキングパウダー組成物を除く。)の製造方法。
  5. 撹拌しながら、前記ステアリン酸カルシウムと、前記母材とを20℃以上100℃未満の温度で接触させる請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記母材が平均粒径100〜500μmの範囲の顆粒状である請求項4又は5に記載の製造方法。
  7. ステアリン酸カルシウムにより母材が被覆されており、
    前記母材が、酸性剤、pH調整剤、酸性剤およびpH調整剤の原料である有機酸およびその塩類、かんすいとその原料、食品の日持ち性向上剤、並びに保存料とその原料からなる群から選択される少なくとも1種であり(ただし、L−アスコルビン酸又はその塩を除く。)
    前記ステアリン酸カルシウムと、前記母材との質量比が、1:100〜1:2の範囲であり、
    前記被覆された母材は、製造工程に加熱処理を含む食品に用いるためのものであることを特徴とする被覆物(ただし、ベーキングパウダー組成物を除く。)
  8. 前記母材が平均粒径100〜500μmの範囲の顆粒状である請求項7に記載の被覆物。
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