JP6947110B2 - オレフィン重合用触媒、及び、その製造方法、並びに、そのオレフィン重合用触媒を用いたオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
エチレン系重合体を製造するにあたり、メタロセン化合物及びアルミノキサン化合物からなる触媒を用いる方法は既に知られている。これらの触媒を用いた重合法は、従来のいわゆるチーグラー・ナッタ触媒を用いる方法と比較して、遷移金属当たりの重合活性が高く、また分子量分布や組成分布が狭い重合体が得られることが知られている。
本発明の目的は、成形加工後にフィッシュアイが少なく外観が優れるオレフィン重合体を製造することができるオレフィン重合用触媒を提供することにある。
即ち、本発明によれば、下記のごとき、オレフィン重合用触媒、及び、その製造方法、並びに、そのオレフィン重合用触媒を用いたオレフィン重合体の製造方法が提供される。
Qは、炭素原子、ケイ素原子、及び、ゲルマニウム原子からなる群より選択される原子を示す。R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、又は、炭素数1〜10の炭化水素基を示し、mは1又は2であり、mが2のとき、複数のQは同一であっても異なっていてもよく、複数のR1は同一であっても異なっていてもよく、複数のR2は同一であっても異なっていてもよい。R1及びR2は、1又は複数のQと一緒に環を形成していてもよい。
R3、R4、R5、R6、R10、R11、R12、及び、R13は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜50の炭化水素基、ケイ素数が1〜6であり炭素数が1〜50であるケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜50のハロゲン含有炭化水素基、窒素、リン、酸素及び硫黄からなる群より選択される元素を含む炭素数1〜50の炭化水素基、並びに、炭素数1〜50の炭化水素基置換シリル基からなる群より選択される置換基を示す。
R3〜R6のうち、隣接する置換基は当該置換基が結合している共役5員環の炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。R10〜R13のうち、隣接する置換基は当該置換基が結合している共役5員環の炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
本発明における第3の発明によれば、前記一般式(1)中、R3、R4、R5、R6、R10、R11、R12、及び、R13のうち、隣接するいずれか1組の置換基のみが、これらの置換基が結合している共役5員環の炭素原子と一緒に環を形成しているメタロセン化合物であることを特徴とする前記オレフィン重合用触媒が提供される。
本発明における第5の発明によれば、前記成分(C)は、細孔容積が1.20〜2.50mL/g、BET表面積が280〜800m2/gの範囲である無機酸化物担体であることを特徴とする前記オレフィン重合用触媒の製造方法が提供される。
本発明における第6の発明によれば、前記一般式(1)中、R3、R4、R5、R6、R10、R11、R12、及び、R13のうち、隣接するいずれか1組の置換基のみが、これらの置換基が結合している共役5員環の炭素原子と一緒に環を形成しているメタロセン化合物であることを特徴とする前記オレフィン重合用触媒の製造方法が提供される。
本発明における第7の発明によれば、前記成分(A)と前記成分(B)を接触させた後、前記成分(C)を接触させることを特徴とする前記オレフィン重合用触媒の製造方法が提供される。
本発明における第8の発明によれば、第1乃至3の発明のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒又は第4乃至7の発明のいずれかに記載の方法により製造されたオレフィン重合用触媒を用いて、オレフィンを重合するオレフィン重合体の製造方法が提供される。
本発明のオレフィン重合用触媒は、成分(A)、成分(B)、及び成分(C)を含有するオレフィン重合用触媒であって、前記成分(A)は、下記一般式(1)で示されるメタロセン化合物であり、前記成分(B)は、アルミノキサン化合物であり、前記成分(C)は、窒素下で室温から200℃まで加熱した後の質量(m1)に対する、窒素下で室温から200℃まで加熱した後の質量(m1)から窒素下で200℃から1100℃まで加熱した後の質量(m2)を引いた値(m1−m2)の割合(Tv)が0.4〜2.0質量%である無機酸化物担体であり、前記成分(A)中の遷移金属M 1molあたりの前記成分(B)の含有量が330〜12500molの範囲であり、且つ、前記成分(C) 1gあたりの前記成分(B)の含有量が5.0〜12.0mmolの範囲であることを特徴とする。
Qは、炭素原子、ケイ素原子、及び、ゲルマニウム原子からなる群より選択される原子を示す。R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、又は、炭素数1〜10の炭化水素基を示し、mは1又は2であり、mが2のとき、複数のQは同一であっても異なっていてもよく、複数のR1は同一であっても異なっていてもよく、複数のR2は同一であっても異なっていてもよい。R1及びR2は、1又は複数のQと一緒に環を形成していてもよい。
R3、R4、R5、R6、R10、R11、R12、及び、R13は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜50の炭化水素基、ケイ素数が1〜6であり炭素数が1〜50であるケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜50のハロゲン含有炭化水素基、窒素、リン、酸素及び硫黄からなる群より選択される元素を含む炭素数1〜50の炭化水素基、並びに、炭素数1〜50の炭化水素基置換シリル基からなる群より選択される置換基を示す。
R3〜R6のうち、隣接する置換基は当該置換基が結合している共役5員環の炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。R10〜R13のうち、隣接する置換基は当該置換基が結合している共役5員環の炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
なお、一般的に、無機酸化物担体を200℃で加熱することによって吸着水は蒸発するが、表面水酸基の脱水縮合はほとんど進行しない。これに対し、無機酸化物を1100℃で加熱すると、表面水酸基のほとんどが脱水縮合する。
そのため、窒素下で室温から200℃まで加熱した後の質量(m1)に対する、窒素下で室温から200℃まで加熱した後の質量(m1)から窒素下で200℃から1100℃まで加熱した後の質量(m2)を引いた値(m1−m2)の割合(Tv)と表面水酸基量には相関関係が認められる。
表面水酸基量が多く残っているTv値が大きい無機酸化物担体では、表面水酸基の密集点が存在してしまうと考えられる。成分(A)と成分(B)の反応物と表面水酸基が反応し触媒中のZr原子から活性種であるZr+が形成されるため、表面水酸基密集点が存在すると活性種密集点が形成されると考えられる。この活性種密集点では他の部分よりも重合時の発熱が大きくなる。発熱が大きい箇所では錯体構造に影響が生じるため活性種の性質が変化する。このように活性種が変性すると、高分子量ポリマーの生成や長鎖分岐が発達して、局所的に高粘度のポリマーが生成する場合がある。この変性した活性種による高粘度のポリマーの生成が、フィッシュアイが生成する要因の一つであると考えられる。
また、無機酸化物担体の表面に水酸基が多く存在すると成分(A)との接触確率が上がる為、表面水酸基による錯体構造への影響が大きくなり成分(A)の錯体構造を変性させる可能性が高まると考えられる。この変性した成分(A)は、他の部分よりも粘度差があるポリマーを生成する場合がある。この変性した成分(A)による粘度差があるポリマーの生成もフィッシュアイが生じる要因の一つであると考えられる。
表面水酸基の脱水縮合量は加熱温度に依存するので、ある温度での加熱(焼成)時間を長くしても脱水縮合量はほとんど増加しない(すなわち、表面水酸基は減少しない。)ため、表面水酸基を減少させるためには焼成温度を高くする必要がある。しかし、無機酸化物担体のTv値を小さくするために焼成温度を高くし過ぎると無機酸化物担体の細孔構造が壊れて、成分(A)及び成分(B)の担持能力が低下する。その為、ファウリングを引き起こして重合が不安定になり、フィッシュアイが生じると考えられる。ここで、本発明で成分(C)として使用する無機酸化物担体のTv値を0.4未満とするには、700℃以上で加熱する必要があるが、700℃以上で加熱すると細孔構造が壊れる場合がある。
したがって、Tv値が0.4未満であり、且つ、細孔構造が崩壊していない無機酸化物担体を調製することは、極めて難しい。
成分(A)は、下記一般式(1)で示されるメタロセン化合物である。一般式(1)で示されるメタロセン化合物を用いることにより、長鎖分岐ポリオレフィンを高活性で生成させることができる。
X1及びX2で示される酸素を含む炭素数1〜20の炭化水素基は、炭素数が1〜12であることが好ましく、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−プロポキシメチル基、i−プロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、i−ブトキシメチル基、t−ブトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、アセチル基、1−オキソプロピル基、1−オキソ−n−ブチル基、2−メチル−1−オキソプロピル基、2,2−ジメチル−1−オキソ−プロピル基、フェニルアセチル基、ジフェニルアセチル基、ベンゾイル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−フリル基及び2−テトラヒドロフリル基などが挙げられる。
窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基は、炭素数が1〜10であることが好ましく、例えば、ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、ジi−プロピルアミノメチル基、ビス(ジメチルアミノ)メチル基、ビス(ジi−プロピルアミノ)メチル基、(ジメチルアミノ)(フェニル)メチル基、メチルイミノ基、エチルイミノ基、1−(メチルイミノ)エチル基、1−(フェニルイミノ)エチル基、1−[(フェニルメチル)イミノ]エチル基などが挙げられる。
X1及びX2で示される炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基は、炭素数が1〜12であることが好ましく、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジn−プロピルアミノ基、ジi−プロピルアミノ基、ジn−ブチルアミノ基、ジi−ブチルアミノ基、ジt−ブチルアミノ基及びジフェニルアミノ基などが挙げられる。
X1及びX2で示される炭素数1〜20のアルコキシ基は、炭素数が1〜6であることが好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、フェノキシ基などが挙げられる。
mは1又は2であり、好ましくは1である。mが2のとき、複数のQは同一であっても異なっていてもよい。
また、R1とR2は、結合しているQと一緒に環を形成している場合として、シクロブチリデン基、シクロペンチリデン基、シクロへキシリデン基、シラシクロブチル基、シラシクロペンチル基、シラシクロヘキシル基などが挙げられる。
R3〜R6、及び、R10〜R13で示されるハロゲンとしては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
R3〜R6、及び、R10〜R13で示される炭素数1〜50の炭化水素基は、炭素数が1〜20、特に1〜9であることが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、3,5−ジ−t−ブチルフェニル基などが挙げられる。
R3〜R6、及び、R10〜R13で示されるケイ素数が1〜6であり炭素数が1〜50であるケイ素含有炭化水素基は、ケイ素数が1〜2であることが好ましく、炭素数が1〜18、特に1〜13であることが好ましい。例えば、ビス(トリメチルシリル)メチル基、ビス(t−ブチルジメチルシリル)メチル基などが挙げられる。
R3〜R6、及び、R10〜R13で示される炭素数1〜50のハロゲン含有炭化水素基としては、炭素数が1〜20であることが好ましく、例えば、ブロモメチル基、クロロメチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモプロピル基、3−ブロモプロピル基、2−ブロモシクロペンチル基、2,3−ジブロモシクロペンチル基、2−ブロモ−3−ヨードシクロペンチル基、2,3−ジブロモシクロヘキシル基、2−クロロ−3−ヨードシクロヘキシル基、2−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基などが挙げられる。
R3〜R6、及び、R10〜R13で示される窒素を含む炭素数1〜50の炭化水素基は、炭素数が1〜40、特に1〜6であることが好ましく、例えば、ピロリル基、テトラヒドロピロリル基、2−メチルピロリル基などが挙げられる。
R3〜R6、及び、R10〜R13で示されるリンを含む炭素数1〜50の炭化水素基は、炭素数が1〜40、特に1〜6であることが好ましく、例えば、フォスフォリル基、テトラヒドロフォスフォリル基、2−メチルフォスフォリル基などが挙げられる。
R3〜R6、及び、R10〜R13で示される酸素を含む炭素数1〜50の炭化水素基は、炭素数が1〜40、特に1〜6であることが好ましく、例えば、フリル基、テトラヒドロフリル基、2−メチルフリル基などが挙げられる。
R3〜R6、及び、R10〜R13で示される硫黄を含む炭素数1〜50の炭化水素基は、炭素数が1〜40、特に1〜6であることが好ましく、例えば、チエニル基、テトラヒドロチエニル基、2−メチルチエニル基などが挙げられる。
R3〜R6、及び、R10〜R13で示される炭素数1〜50の炭化水素基置換シリル基は、炭素数が1〜40、特に1〜18であることが好ましく、例えば、トリメチルシリル基、トリt−ブチルシリル基、ジt−ブチルメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基などが挙げられる。
R3〜R6、及び、R10〜R13が環を形成しないメタセロン化合物の具体例を表1−1乃至表1−5に示すが、これらに限定されるものではない。
R3、R4、R5、R6、R10、R11、R12、及び、R13のうち、隣接するいずれか1組のみが、これらの置換基が結合している共役5員環の炭素原子と一緒に環を形成している化合物の中でも、下記一般式(2)に示される架橋シクロペンタジエニルインデニル化合物が特に好ましい。
また、下記一般式(2)に示される架橋シクロペンタジエニルインデニル化合物はR11が水素原子ではないことが好ましく、R11が水素原子ではなく、R3〜R6のうち何れか1つは水素原子ではないことが更に好ましい。
R14〜R17で示される置換基の例は、R3、R4、R5、R6、R10、R11、R12、及び、R13で示した例と同様である。R14〜R17のうち、隣接する置換基は当該置換基が結合している共役6員環の炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。
また、R14は下記一般式(3)で示される置換アリール基であってもよい。なお、R14は下記一般式(3)で示される置換アリール基である場合には、R14とR15は当該置換基が結合している共役6員環の炭素原子と一緒に環を形成することは無い。
R18、R19、R20、R21及びR22は、それぞれ独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ケイ素数が1〜6であり炭素数が1〜18であるケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、及び炭素数1〜20の炭化水素基置換シリル基からなる群より選択される置換基を示す。
R18〜R22のうち、隣接する置換基は当該置換基が結合している環の原子と一緒に環を形成していてもよい。nは、0又は1であり、nが0の場合、Y1に置換基R18が存在しない。pは、0又は1であり、pが0の場合、R21とR21が結合する炭素原子は存在せず、R20が結合する炭素原子とR22が結合する炭素原子が直接結合している共役5員環構造を示す。
一般式(3)で示される置換アリール基の環状骨格としては、例えば、フェニル環やフリル環などが挙げられる。
また、2と反応するメチルマグネシウムブロミドの代わりに、対応する試薬、例えば、エチルマグネシウムブロミド、n−プロピルマグネシウムクロリドなどを用いることにより、インデニル環の3位にそれぞれ対応する置換基を導入することができる。
さらに、シクロペンタジエニル基(Cp)の代わりに、対応する置換シクロペンタジエンのアニオン、例えばt−ブチルシクロペンタジエン、1,3−ジメチルシクロペンタジエン、1−メチル−3−t−ブチルシクロペンタジエンなどを用いることにより、シクロペンタジエンにそれぞれ対応する置換基を導入した錯体を合成することができる。
本発明のオレフィン重合用触媒では、オレフィン重合反応中に、前記成分(A)のメタロセン化合物と反応してカチオン性メタロセン化合物を生成させる化合物である成分(B)として、アルミノキサン化合物(別称、アルモキサン化合物)を含有する。
アルミノキサン化合物とは、分子中にAl−O−Al結合を有する有機アルミニウムオキシ化合物のうち、アルキルアルミニウムと水とを反応させて得られる化合物であり、前記成分(A)及び成分(C)と組み合わせて使用することにより、成形加工後にフィッシュアイが少なく外観が優れるオレフィン重合体を得ることができる。アルミノキサン化合物の分子中のAl−O−Al結合数は、通常、1〜100個、好ましくは1〜50個の範囲である。
不活性炭化水素としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素及び芳香族炭化水素が使用できるが、脂肪族炭化水素又は芳香族炭化水素を使用することが好ましい。
アルミノキサン化合物の調製に用いるアルキルアルミニウムは、下記一般式(4)で表される化合物がいずれも使用可能であるが、好ましくはトリアルキルアルミニウムが使用される。
R23tAlX33−t・・・式(4)
(式(4)中、R23は、炭素数1〜18、好ましくは1〜12のアルキル基を示し、X3は、水素原子又はハロゲン原子を示し、tは、1≦t≦3の整数を示す。)
アルキルアルミニウムのアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等を挙げることができるが、これらのなかでも、メチル基(メチルアルミノキサン)であることが特に好ましい。
上記アルキルアルミニウムは、1種又は2種以上を混合して使用することもできる。
水とアルキルアルミニウムとの反応比(水/Alモル比)は、0.25/1〜1.2/1、特に、0.5/1〜1/1であることが好ましく、反応温度は、通常−70〜100℃、好ましくは−20〜20℃の範囲にある。反応時間は、通常5分〜24時間、好ましくは10分〜5時間の範囲で選ばれる。反応に要する水として、単なる水のみならず、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物等に含まれる結晶水や反応系中に水が生成しうる成分も利用することもできる。
本発明のオレフィン重合用触媒は、成分(C)である微粒子担体として、窒素下で室温から200℃まで加熱した後の質量(m1)に対する、窒素下で室温から200℃まで加熱した後の質量(m1)から窒素下で200℃から1100℃まで加熱した後の質量(m2)を引いた値(m1−m2)の割合(Tv)が0.4〜2.0質量%である無機酸化物担体を含有する。
無機酸化物担体としては、金属酸化物が挙げられる。金属酸化物としては、周期表1〜14族の元素の単独酸化物または複合酸化物が挙げられ、例えば、SiO2、Al2O3、MgO、CaO、B2O3、TiO2、ZrO2、Fe2O3、Al2O3・MgO、Al2O3・CaO、Al2O3・SiO2、Al2O3・MgO・CaO、Al2O3・MgO・SiO2、Al2O3・CuO、Al2O3・Fe2O3、Al2O3・NiO、SiO2・MgOなどの天然または合成の各種単独酸化物または複合酸化物を例示することができる。ここで、上記の式は、分子式ではなく、組成のみを表すものであって、本発明において用いられる複合酸化物の構造および成分比率は特に限定されるものではない。また、本発明において用いる金属酸化物は、少量の水分を吸収していても差し支えなく、本願の効果に影響しない限り、1質量%以下の不純物を含有していても差し支えない。金属酸化物の中でも、SiO2、Al2O3、MgOの単独酸化物または複合酸化物が好ましく、特にSiO2であることが好ましい。
無機酸化物担体のTv値は、以下の計算式より求められる値である。
Tv値={(m1−m2)/m1}×100
上記計算式においてm1、m2の意味は次のとおりである。
m1:窒素下で室温から200℃まで加熱した後の質量
m2:窒素下で200℃から1100℃まで加熱した後の質量
上述したように、無機酸化物担体のTv値が大きい場合には、無機酸化物中に表面水酸基量が多く残っているために、フィッシュアイが生成しやすくなると考えられる。また、無機酸化物担体のTv値が小さい場合には、上述したように、無機酸化物担体の細孔構造が壊れて成分(A)及び成分(B)の担持能力が低下するために、フィッシュアイが生成しやすくなると考えられる。
フィッシュアイを少なくするためには、成分(C)である微粒子担体のTv値の制御が重要であり、Tv値が0.4〜2.0質量%である無機酸化物担体を用いることでフィッシュアイが改善する。無機酸化物担体のTv値は、0.5〜1.9質量%の範囲であることが好ましく、0.7〜1.9質量%の範囲であると更に好ましい。
無機酸化物担体のTv値が2.0質量%を超える場合には、不活性ガスまたは乾燥空気雰囲気下で、通常、焼成温度350℃〜650℃、好ましくは400℃〜550℃、焼成時間0.5時間〜10時間の中で条件を設定して焼成することによって、上記所定の範囲に調整することができる。350℃〜650℃の温度範囲で焼成することでTv値を低下させることが可能であり、また、焼成温度が700℃以下であるためTv値が0.4未満にはならないためである。焼成方法としては、例えば、電気炉、キルン、流動炉による焼成や減圧焼成等が挙げられる。以下に、上記所定範囲のTv値の無機酸化物担体を得るための焼成条件の一例を示すが、これに限定されるものではない。
無機酸化物担体100gが入ったるつぼを電気炉に入れ、窒素を4L/min流しながら、昇温速度3℃/minで室温から200℃まで昇温し、200℃で1時間予備乾燥する。続いて、昇温速度7℃/minで200℃から500℃まで昇温し、500℃で2時間焼成する。窒素を4L/minで流したまま、炉内温度が室温になるまで冷却することによって、無機酸化物担体のTv値を上記所定の範囲に調整することができる。
本発明において細孔容積は、窒素吸着法によって測定した値である。
前記無機酸化物担体は、BET表面積が280〜800m2/gの範囲であることが好ましく、290〜700m2/gの範囲であることが好ましく、290〜600m2/gの範囲であると更に好ましい。
本発明において比表面積は、窒素吸着法によって測定した値である。
そのほかの無機酸化物担体の性状に特に制限はないが、平均粒径は通常5〜200μm、好ましくは10〜150μm、平均細孔径は通常20〜1000Å、好ましくは50〜500Å、見掛比重は通常0.10〜0.50g/mL、好ましくは0.15〜0.45g/mLを有する無機酸化物担体を用いることが好ましい。
上述したように、成分(A)及び(C)に対する成分(B)の含有量が少なすぎると、成分(A)であるメタロセン化合物と成分(C)中の表面水酸基との反応により成分(A)が変性するために、フィッシュアイが生成しやすくなると考えられる。また、成分(A)及び(C)に対する成分(B)の含有量が多すぎると、ファウリングを引き起こして重合が不安定になるために、フィッシュアイが生成しやすくなると考えられる。
そのため、フィッシュアイを少なくするためには、成分(C)である無機酸化物担体のTv値の制御とともに、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の含有量比の制御が重要である。
本発明のオレフィン重合用触媒では、成分(A)中の遷移金属M 1molあたりの前記成分(B)の含有量を、330〜12500molの範囲とする。成分(A)中の遷移金属M 1molあたりの前記成分(B)の含有量は、330〜2000molの範囲であることが好ましく、330〜1700molの範囲であるとより好ましい。
また、本発明のオレフィン重合用触媒では、成分(C) 1gあたりの前記成分(B)の含有量を、5.0〜12.0mmolの範囲とする。成分(C) 1gあたりの前記成分(B)の含有量が6.0〜12.0mmolの範囲であると好ましく、7.5〜10.5mmolの範囲であるとより好ましい。
本発明のオレフィン重合用触媒において、成分(A)と成分(C)の含有量比は、上記成分(A)と成分(B)の含有量比、及び、上記成分(B)と成分(C)の含有量比を満たすものであれば特に制限はない。
本発明のオレフィン重合用触媒の製造方法においては、前記成分(A)、前記成分(B)、前記成分(C)を、前記成分(A)中の遷移金属M 1molあたりの前記成分(B)が330〜12500molの範囲であり、且つ、前記成分(C) 1gあたりの前記成分(B)が5.0〜12.0mmolの範囲で、接触させる。
本発明のオレフィン重合用触媒の製造方法において、メタロセン化合物である成分(A)、アルミノキサン化合物である成分(B)、及び、無機酸化物担体である成分(C)の接触方法は、上述した成分(A)、成分(B)、及び成分(C)の量比を満たすものであれば、特に限定されず、例えば、以下の方法が任意に採用可能である。
(II)成分(A)と、成分(C)とを接触させた後、成分(B)を接触させる。
(III)成分(B)と、成分(C)とを接触させた後、成分(A)を接触させる。
これらの接触方法の中で(I)と(III)が好ましく、さらに(I)が最も好ましい。いずれの接触方法においても、通常は窒素又はアルゴンなどの不活性雰囲気中、一般にベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素(通常炭素数は6〜12)、ヘプタン、ヘキサン、デカン、ドデカン、シクロヘキサンなどの脂肪族あるいは脂環族炭化水素(通常炭素数5〜12)等の液状不活性炭化水素の存在下、撹拌下又は非撹拌下に各成分を接触させる方法が採用される。この接触は、通常−100℃〜200℃、好ましくは−50℃〜100℃、さらに好ましくは0℃〜50℃の温度にて、5分〜50時間、好ましくは30分〜24時間、さらに好ましくは30分〜12時間で行うことが望ましい。
また、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の接触に際して使用する溶媒としては、上記した通り、ある種の成分が可溶ないしは難溶な芳香族炭化水素溶媒と、ある種の成分が不溶ないしは難溶な脂肪族又は脂環族炭化水素溶媒とがいずれも使用可能である。
各成分同士の接触反応を段階的に行う場合にあっては、前段で用いた溶媒などを除去することなく、これをそのまま後段の接触反応の溶媒に用いてもよい。また、可溶性溶媒を使用した前段の接触反応後、ある種の成分が不溶もしくは難溶な液状不活性炭化水素(例えば、ペンタン、ヘキサン、デカン、ドデカン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素あるいは芳香族炭化水素)を添加して、所望生成物を固形物として回収した後に、あるいは一旦可溶性溶媒の一部又は全部を、乾燥等の手段により除去して所望生成物を固形物として取り出した後に、この所望生成物の後段の接触反応を、上記した不活性炭化水素溶媒のいずれかを使用して実施することもできる。本発明では、各成分の接触反応を複数回行うことを妨げない。
成分(A)と、成分(B)と、成分(C)とを前記接触方法(I)〜(III)のいずれかで相互に接触させ、しかる後、溶媒を除去することで、オレフィン重合用触媒を固体触媒として得ることができる。溶媒の除去は、常圧下又は減圧下、0〜200℃、好ましくは20〜150℃で1分〜50時間、好ましくは10分〜10時間で行うことが望ましい。
本発明のオレフィン重合用触媒は、オレフィン重合、特に、エチレンの単独重合又はエチレンとα−オレフィンとの共重合、に使用することで、成形加工後にFEが少ない重合体を製造することができる。
コモノマーであるα−オレフィン類には、炭素数3〜30、好ましくは3〜8のものが包含され、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン等が例示される。α−オレフィン類は、2種類以上のα−オレフィンをエチレンと共重合させることも可能である。共重合は、交互共重合、ランダム共重合、ブロック共重合のいずれであっても差し支えない。エチレンと他のα−オレフィンとを共重合させる場合、当該他のα−オレフィンの量は、全モノマーの90モル%以下の範囲で任意に選ぶことができるが、一般的には、40モル%以下、好ましくは30モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下の範囲で選ばれる。もちろん、エチレンやα−オレフィン以外のコモノマーを少量使用することも可能であり、この場合、スチレン、4−メチルスチレン、4−ジメチルアミノスチレン等のスチレン類、1,4−ブタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン等のジエン類、ノルボルネン、シクロペンテン等の環状化合物、ヘキセノール、ヘキセン酸、オクテン酸メチル等の含酸素化合物類、等の重合性二重結合を有する化合物を挙げることができる。
本発明において、重合反応は、本発明のオレフィン重合用触媒の存在下、好ましくはスラリー重合、又は気相重合にて、行うことができる。スラリー重合の場合、実質的に酸素、水等を断った状態で、イソブタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素等から選ばれる不活性炭化水素溶媒の存在下又は不存在下で、エチレン等を重合させる。また、液状エチレンや液状プロピレン等の液体モノマーも溶媒として使用できることは言うまでもない。また、気相重合の場合、エチレンやコモノマーのガス流を導入、流通、又は循環した反応器内においてエチレン等を重合させる。本発明において、更に好ましい重合は、気相重合である。重合条件は、温度が0〜250℃、好ましくは20〜110℃、更に好ましくは60〜100℃であり、温度が60〜90℃であると、より多くの長鎖分岐が導入される傾向がある。また、圧力が常圧〜10MPa、好ましくは常圧〜4MPa、更に好ましくは0.5〜2MPaの範囲にあり、重合時間としては5分〜10時間、好ましくは5分〜5時間が採用されるのが普通である。
生成重合体の分子量は、重合温度、触媒のモル比等の重合条件を変えることによってもある程度調節可能であるが、重合反応系に水素を添加することで、より効果的に分子量調節を行うことができる。
また、重合系中に、水分除去を目的とした成分、いわゆるスカベンジャーを加えても何ら支障なく実施することができる。なお、かかるスカベンジャーとしては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物、前記有機アルミニウムオキシ化合物、分岐アルキルを含有する変性有機アルミニウム化合物、ジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛などの有機亜鉛化合物、ジエチルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、エチルブチルマグネシウムなどの有機マグネシウム化合物、エチルマグネシウムクロリド、ブチルマグネシウムクロリドなどのグリニヤ化合物などが使用される。これらのなかでは、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、エチルブチルマグネシウムが好ましく、トリエチルアルミニウムが特に好ましい。水素濃度、モノマー量、重合圧力、重合温度等の重合条件が互いに異なる2段階以上の多段階重合方式にも、支障なく適用することができる。
本発明のオレフィン重合用触媒を用いて製造されたオレフィン重合体、特にエチレン系重合体は、従来のメタロセン系ポリエチレンと比較して、成形加工後にフィッシュアイ(FE)が少なく外観に優れることを特徴とする。
本発明の製造方法で得られるオレフィン重合体は、オレフィン重合体の混練サンプル0.1gをプレス成型して得られたフィルムを偏光顕微鏡によって観察したときに、成形体0.1gあたりのFE個数が、好ましくは1.0個以下であり、より好ましくは0.5個以下、更に好ましくは0.4個以下、特に好ましくは0個である。
オレフィン重合体のMFR(メルトフローレート、190℃、2.16kg荷重)は、好ましくは0.001〜1000g/10分であり、より好ましくは0.01〜100g/10分、更に好ましくは0.05〜50g/10分、特に好ましくは0.1〜50g/10分である。
なお、オレフィン重合体のMFRは、JIS K6760(190℃、2.16Kg荷重)に準拠して測定したときの値である。
オレフィン重合体の密度は、好ましくは0.85〜0.97g/mLであり、より好ましくは0.88〜0.95g/mL、更に好ましくは0.90〜0.94g/mLである。
なお、オレフィン重合体の密度は、JIS K7112に準拠して測定したときの値である。
(1)MFR:
JIS K6760に準拠し、190℃、2.16kg荷重で測定した。FR(フローレイト比)は、190℃、10kg荷重の条件で同様に測定したMFRであるMFR10kgとMFRとの比(=MFR10kg/MFR)から算出した。
オレフィン重合体をプレスシートに成形し、JIS K7112に準拠して測定した。
DSM小型二軸混練機(Xplore MC15)を使用して、オレフィン重合体にBHT0.1gを添加したサンプル12.0gを190℃、50rpm、2分間混練し、混練品0.1gを5分間180℃で熱プレスした後、10分間冷却プレスすることで厚さ50μmのフィルムを作成した。そして、このプレスフィルムを偏光顕微鏡(ECLIPSE LV100N POL、NIKON社製)で 3cm×7cmの範囲を観察し、その中に10μm以上のフィッシュアイの個数から不透明な粒子として観察される触媒残渣や繊維等の混入物の個数を引いた個数をカウントした。
ポリマー収量を仕込み触媒量と重合時間で割って、活性値を算出した。
窒素下で空重量を測定したるつぼ内に成分(C)を10g入れた後、成分(C)入りのるつぼの重量を測定する。重量測定後成分(C)入りるつぼを電気炉(F150U−15C8S、星和理工株式会社製)に入れ、窒素を4L/minで流しながら、昇温速度6℃/minで室温から200℃まで昇温し、200℃で1時間加熱した。加熱終了後、るつぼを取り出し直ちに重量を測定し、再度電気炉の中に入れた。続いて窒素を4L/minで流しながら、昇温速度8℃/minで200℃から1100℃まで昇温し、1100℃で2時間加熱した。加熱終了後、窒素を4L/minで流しながら室温まで冷却した後、るつぼを取り出し直ちに重量を測定した。それぞれの重量測定結果をもとに窒素下で室温から200℃まで加熱した後の質量(m1)と窒素下で200℃から1100℃まで加熱した後の質量(m2)を算出し、以下式によって、Tv値を算出した。
Tv値={(m1−m2)/m1}×100
(1)下記式(5)で示されるメタロセン化合物A:
ジメチルシリレン(3−メチル−4−(2−(5−メチル)−フリル)−インデニル)(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドの合成
(1−1−a)2−ブロモフェニル−2−クロロエチルケトンの合成
100mLフラスコに、2−ブロモ安息香酸(5.30g、26.4mmol)と塩化チオニル25mLとを加え、2時間還流した。反応後、過剰の塩化チオニルを減圧留去し得られた酸クロリド体5.50gを精製することなく次の反応に用いた。
100mLフラスコに酸クロリド体(5.00g、22.7mmol)とジクロロメタン50mLとを加え溶液とした後、さらに塩化アルミニウム(3.02g、22.7mmol)を加え、20℃でエチレンを4時間吹き込んだ。反応を4Nの塩酸でクエンチし、有機相と水相とを分離した後、水相をメチル−t−ブチルエーテル50mLで3回洗浄し、有機相を集め水50mLで3回、飽和炭酸水素ナトリウム水100mL、続いて飽和食塩水100mLで洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することで2−ブロモフェニル−2−クロロエチルケトンを4.80g(収率85%)得た。さらなる精製は行なわず次の反応に用いた。
100mLフラスコに塩化アルミニウム(7.40g、55.6mmol)と塩化ナトリウム(2.15g、37.1mmol)とを加え、130℃に加熱した後、2−ブロモフェニル−2−クロロエチルケトン(4.60g、18.5mmol)をゆっくりと加え、混合物を160℃で1時間攪拌した。反応後、30℃に冷却し、氷水でクエンチした。
濃塩酸でpH=5に調整した後、有機相と水相とを分離し、水相をジクロロメタン100mLで3回洗浄し、有機相を集め水100mL、飽和食塩水100mLで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して、溶媒を減圧留去することで粗生成物を得た。さらにシリカゲルカラム(石油エーテル/酢酸エチル=30/1)で精製し7−ブロモ−1−インダノン1.60g(収率33%)を得た。
100mLフラスコに2−メチルフラン(0.933g、11.4mmol)とTHF10mLとを加え溶液とした後、−30℃でn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(2.5M、4.70mL、11.4mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。別に準備した100mLフラスコに塩化亜鉛(1.55g、11.4mmol)とTHF10mLとを加え、続いて0℃で上記反応溶液を加え、室温で1時間攪拌した。さらに別に準備した100mLフラスコにヨウ化銅(I)(90mg、0.473mmol)、Pd(dppf)Cl2(177mg、0.236mmol)、7−ブロモ−1−インダノン(2.00g、9.45mmol)とDMA10mLとを加えた懸濁液に、上記反応物を加え、還流を15時間行なった。室温まで冷却し、水50mLを加え、酢酸エチル50mLで2回抽出を行なった。有機相を集め、水50mLで2回、飽和食塩水50mLで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去することで粗生成物を得た。さらにシリカゲルカラム(石油エーテル/酢酸エチル=20/1)で精製し7−(2−(5−メチル)−フリル)−1−インダノン0.70g(収率35%)を得た。
100mLフラスコに7−(2−(5−メチル)−フリル)−1−インダノン(1.40g、6.59mmol)とTHF20mLとを加え溶液とした後、−78℃でメチルリチウム/ジエチルエーテル溶液(1.6M、7.5mL、11.9mmol)を加え、室温で10時間攪拌した。反応を飽和塩化アンモニウム水溶液20mLでクエンチし、揮発成分を減圧留去した。残った溶液を酢酸エチル50mLで2回抽出し、有機相を集めて飽和食塩水50mLで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去することで粗生成物を得た。さらなる精製は行なわず次の反応に用いた。
100mLフラスコに上記粗生成物とトルエン30mLとを加え溶液とした後、p−トルエンスルホン酸(62.0mg、0.330mmol)を加え、130℃で2時間攪拌した。攪拌中はディーンスタークトラップを用いて生成する水を除いた。室温まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mLを加え、有機相を分離した。水相を酢酸エチル50mLで3回抽出した後、有機相を集め飽和食塩水50mLで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去することで粗生成物を得た。さらにシリカゲルカラム(石油エーテル)で精製し1−メチル−7−(2−(5−メチル)−フリル)−インデン0.850g(収率61%)を得た。
200mLフラスコに、テトラメチルシクロペンタジエン2.40g(19.6mmol)とTHF40mLとを加え溶液とした後、−78℃に冷却してn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(2.5M)12.0mL(30.0mmol)を加え、室温に戻して3時間攪拌した。別途用意した200mLフラスコにジメチルジクロロシラン5.00g(38.7mmol)とTHF20mLとを加え、−78℃に冷却して先の反応溶液を加えた。室温に戻して12時間攪拌した。揮発物を減圧留去で除くことで黄色液体4.00gが得られた。得られた黄色液体は、さらなる精製は行なわずに次の反応に用いた。
100mLフラスコに、1−メチル−7−(2−(5−メチル)−フリル)−インデン2.60g(12.4mmol)とTHF40mLとを加え溶液とした後、−78℃に冷却してn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(2.5M)5.2mL(13.0mmol)を加え、室温に戻して3時間攪拌した。別途用意した200mLフラスコに(1−2)で得られた未精製の黄色液体3.40g(15.8mmol)とTHF10mLとを加え、−78℃に冷却して先の反応溶液を加えた。室温に戻して12時間攪拌した。反応物を氷水40mLにゆっくりと加え、酢酸エチル200mLで2回抽出した。得られた有機相を飽和食塩水50mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾過し、溶液を減圧留去して、シリカゲルカラム(石油エーテル)で精製し、(3−メチル−4−(2−(5−メチル)−フリル)−インデニル)(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシランの黄色オイル1.40g(収率25%)を得た。
200mLフラスコに、(3−メチル−4−(2−(5−メチル)−フリル)−インデニル)(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン2.20g(5.70mmol)、ジエチルエーテル30mLを加え、−78℃まで冷却した。ここにn−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(2.5M)4.8mL(11.9mmol)を滴下し、室温に戻し3時間撹拌した。反応液の溶媒を減圧留去し、ジクロロメタン60mLを加え、−78℃まで冷却した。そこに、四塩化ジルコニウム1.40g(6.01mmol)を加え、徐々に室温に戻しながら一夜撹拌した。反応液をろ過して得られたろ液から溶媒を減圧留去することで、黄色粉末3.0gが得られた。この粉末をトルエン25mLで洗浄し、ジメチルシリレン(3−メチル−4−(2−(5−メチル)−フリル)−インデニル)(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドの黄色粉末0.75g(収率26%)を得た。
1H−NMR値(CDCl3):δ0.94(s,3H),δ1.19(s,3H),δ1.90(s,3H),δ1.95(s,3H),δ1.98(s,3H),δ2.04(s,3H),δ2.28(s,3H),δ2.38(s,3H),δ5.52(s,1H),δ6.07(d,1H),δ6.38(d,1H),δ7.04(dd,1H),δ7.37(d,1H),δ7.45(d,1H)。
ジメチルシリレン(3−メチル−4−フェニル−インデニル)(2,3,4,5,−テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドの合成
メタロセン化合物A(1−1−a)〜(1−1−b)と同じ手順で合成を行い、7−ブロモ−1−インダノン10.60g(収率33%)を得た。
200mLフラスコに7−ブロモ−1−インダノン10.00g(47.38mmol)とトルエン100mLとを加え溶液とした後、0℃でメチルマグネシウムブロミド/ジエチルエーテル溶液23.69mL(3M、71.07mmol)を加え、15℃で12時間攪拌した。反応液を氷水200mLに注ぎ、析出した固体を濾過し、酢酸エチル60mLで3回洗浄した。濾液から有機相を分離した後、水100mLで2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾過し、溶媒を減圧留去して、7−ブロモ−1−メチルインダノールの粗生成物10.70gを得た。
500mLフラスコに7−ブロモ−1−メチルインダノールの粗生成物10.70g(47.12mmol)とトルエン300mLとを加え溶液とした後、15℃でp−トルエンスルホン酸一水和物179.25mg(942.4μmol)を加え、110℃で2時間攪拌した。攪拌中はディーンスタークトラップを用いて生成する水を除いた。室温まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100mLを加え、有機相を分離した。水相を酢酸エチル50mLで3回抽出した後、有機相を集め飽和食塩水50mLで3回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾過し、溶媒を減圧留去することで粗生成物を得た。さらにシリカゲルカラム(石油エーテル)で精製し3−メチル−4−ブロモインデン5.80g(収率58.87%)を得た。
300mLフラスコに、フェニルボロン酸4.06g(33.29mmol)、3−メチル−4−ブロモインデン5.80g(27.74mmol)とジメトキシエタン70mLを加え溶液とした後、リン酸カリウム8.83g(41.61mmol)、水30mL、ジシクロヘキシル−[2−(2,4,6−トリイソプロピルフェニル)フェニル]フォスファン1.32g(2.77mmol)、Pd(dba)2 0.798g(1.39mmol)を順に加え、85℃で12時間攪拌した。室温まで冷却し酢酸エチル150mLで3回抽出した後、有機相を集め飽和食塩水100mLで3回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾過後、濾液を濃縮し、シリカゲルカラムで精製し3−メチル−4−フェニルインデン5.7g(収率99.6%)を得た。
メタロセン化合物A(1−2)と同じ手順で合成を行い、2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルクロロシランの黄色懸濁液が得られた。得られた黄色懸濁液は、さらなる精製は行わずに次の反応に用いた。
200mLフラスコに、3−メチル−4−フェニルインデン5.70g(27.63mmol)とTHF60mLとを加え溶液とした後、−78℃に冷却してn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(2.5M)11.6mL(29.0mmol)を加え、室温に戻して3時間攪拌した。別途用意した200mLフラスコに(2−4)で得られた未精製の黄色懸濁液7.9g(36.78mmol)とTHF60mLとを加え、−78℃に冷却して先の反応溶液を加えた。室温に戻して1時間攪拌した。反応物を氷水100mLにゆっくりと加え、酢酸エチル100mLで3回抽出した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾過し、溶液を減圧留去して、シリカゲルカラム(石油エーテル)で精製し、(3−メチル−4−フェニルインデニル)(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシランの黄色オイル6.80g(収率64%)を得た。
(3−メチル−4−(2−(5−メチル)−フリル)−インデニル)(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン2.20g(5.70mmol)の代わりに(3−メチル−4−フェニルインデニル)(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン6.80g(17.68mmol)を用い、メタロセン化合物A(1−4)と同様の手順で合成を行ない、ジメチルシリレン(3−メチル−4−ブロモインデニル)(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドの黄色粉末6.60g(収率69%)として得た。
1H−NMR値(CDCl3):δ0.94(s,3H),δ1.22(s,3H),δ1.89(s,3H),δ1.93(s,3H),δ1.99(s,3H),δ2.02(s,3H),δ2.06(s,3H),δ5.47(s,1H),δ7.05〜7.09(m,1H),δ7.14(d,1H),δ7.40(m,4H),δ7.50(d,2H)。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を1.9としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに3.76g入れ、脱水トルエンを24.0mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを20.6mg入れ、脱水トルエン21.0mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を11.0mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例1のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例1のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン30mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素800mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例1のオレフィン重合用触媒0.0247gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例1で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は140.1gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を1.9としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに3.19g入れ、脱水トルエンを22.0mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを9.0mg入れ、脱水トルエン9.0mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を9.0mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例2のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例2のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン47mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1500mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を1.4MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例2のオレフィン重合用触媒0.0235gを窒素で圧入し、エチレン分圧1.4MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例2で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は114.4gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を1.7としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに5.02g入れ、脱水トルエンを32.5mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを13.8mg入れ、脱水トルエン13.3mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を13.8mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例3のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例3のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン30mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1800mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例3のオレフィン重合用触媒0.0298gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例3で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は80.7gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を1.7としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに5.43g入れ、脱水トルエンを35.0mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを31.0mg入れ、脱水トルエン30.0mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を15.0mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例4のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例4のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン47mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1800mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例4のオレフィン重合用触媒0.0345gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例4で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は112.6gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を1.4としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに5.18g入れ、脱水トルエンを32.5mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを13.8mg入れ、脱水トルエン13.3mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を13.8mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例5のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例5のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン30mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1800mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例5のオレフィン重合用触媒0.0337gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例5で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は88.3gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を1.1としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、500mL三口フラスコに11.12g入れ、脱水トルエンを73.0mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した200mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを31.0mg入れ、脱水トルエン32.0mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を31.0mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った500mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例6のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例6のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン30mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1800mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例6のオレフィン重合用触媒0.0326gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例6で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は95.9gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を1.1としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、500mL三口フラスコに10.56g入れ、脱水トルエンを70.0mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した200mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを58.0mg入れ、脱水トルエン29.0mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を29.0mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った500mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例7のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例7のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン30mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1800mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例7のオレフィン重合用触媒0.0311gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例7で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は130.8gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を1.1としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、500mL三口フラスコに11.21g入れ、脱水トルエンを73.0mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した200mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを63.0mg入れ、脱水トルエン31.0mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を31.0mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った500mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例8のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例8のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン47mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1500mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例8のオレフィン重合用触媒0.0235gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例8で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は130.8gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を0.9としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに5.52g入れ、脱水トルエンを36.0mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを15.1mg入れ、脱水トルエン15.0mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を15.5mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例9のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例9のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン30mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1800mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例9のオレフィン重合用触媒0.0300gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例9で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は105.8gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を0.7としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに5.94g入れ、脱水トルエンを39.0mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを16.8mg入れ、脱水トルエン16.0mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を16.5mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例10のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例10のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン30mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1800mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例10のオレフィン重合用触媒0.0298gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例10で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は76.6gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を0.6としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに6.01g入れ、脱水トルエンを39.0mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを16.8mg入れ、脱水トルエン17.0mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を17.0mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例11のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例11のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン30mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1800mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例11のオレフィン重合用触媒0.0280gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例11で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は65.0gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を0.6としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに6.18g入れ、脱水トルエンを40.0mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを17.0mg入れ、脱水トルエン19.5mLで溶解した後、60℃に加温し、1時間撹拌した。1時間後、60℃でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を17.0mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例12のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例12のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン30mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素800mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例12のオレフィン重合用触媒0.0286gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例12で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は115.9gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を0.5としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに5.70g入れ、脱水トルエンを37.0mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを16.2mg入れ、脱水トルエン16.0mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を16.0mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例13のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例13のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン30mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1800mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例13のオレフィン重合用触媒0.0229gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例13で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は52.1gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を0.5としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに4.96g入れ、脱水トルエンを32.5mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを27.8mg入れ、脱水トルエン13.3mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を17.2mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。デカンテーション後のスラリーを残液の希釈率が1%になるまでトルエンで洗浄した後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例14のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例14のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン30mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1800mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例14のオレフィン重合用触媒0.0230gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例14で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は84.7gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を1.9としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに3.00g入れ、脱水トルエンを19.5mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Bを16.5mg入れ、脱水トルエン8.0mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Bのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を8.3mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Bとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例15のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例15のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン60mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1000mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例15のオレフィン重合用触媒0.0697gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例15で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は82.6gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を0.9としたシリカB(細孔容積1.90mL/g、BET表面積490m2/g)を窒素雰囲気下、500mL三口フラスコに11.40g入れ、脱水トルエンを74.0mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した200mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを31.7mg入れ、脱水トルエン30.0mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を32.0mL加え、30分間撹拌した。シリカBのトルエンスラリーの入った500mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例16のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例16のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン30mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素400mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例16のオレフィン重合用触媒0.0279gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例16で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は50.7gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を1.19としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、500mL三口フラスコに11.70g入れ、脱水トルエンを76.0mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した200mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを162mg入れ、脱水トルエン32.0mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を33.0mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った500mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。デカンテーション後のスラリーを残液の希釈率が1%になるまでヘキサンで洗浄した後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで実施例17のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた実施例17のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン20mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素330mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.4MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた実施例17のオレフィン重合用触媒0.0335gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.4MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして実施例17で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は166.8gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を2.8としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに5.28g入れ、脱水トルエンを32.5mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを14.1mg入れ、脱水トルエン13.3mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を8.6mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで比較例1のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた比較例1のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン30mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素400mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた比較例1のオレフィン重合用触媒0.1159gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして比較例1で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は166.7gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を2.1としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに4.98g入れ、脱水トルエンを32.5mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを13.8mg入れ、脱水トルエン13.3mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を13.8mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで比較例2のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた比較例2のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン30mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1800mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた比較例2のオレフィン重合用触媒0.0297gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして比較例2で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は73.0gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を1.9としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに4.15g入れ、脱水トルエンを28.0mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Aを23.0mg入れ、脱水トルエン11.0mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Aのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を1.3mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Aとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで比較例3のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた比較例3のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン47mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1500mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を1.4MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた比較例3のオレフィン重合用触媒0.1942gを窒素で圧入し、エチレン分圧1.4MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして比較例3で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は72.6gであった。
(1)オレフィン重合用触媒の調製
窒素雰囲気下で焼成してTv値を1.9としたシリカA(細孔容積1.58mL/g、BET表面積310m2/g)を窒素雰囲気下、300mL三口フラスコに3.02g入れ、脱水トルエンを19.5mL加えて攪拌しスラリー化した。別途用意した100mLナスフラスコに窒素雰囲気下で上記メタロセン化合物Bを41.3mg入れ、脱水トルエン8.0mLで溶解した。室温でメタロセン化合物Bのトルエン溶液に20%メチルアルミノキサン(MAO)/トルエン溶液(アルベマール社製)を8.3mL加え、30分間撹拌した。シリカAのトルエンスラリーの入った300mL三口フラスコを40℃のオイルバスで加熱及び撹拌しながら、メタロセン化合物Bとメチルアルミノキサンの反応物のトルエン溶液を全量加えた。
40℃で1時間撹拌した後、10分間静置させ、上澄みをデカンテーションで除去した。上澄み除去後、40℃でトルエン溶媒を減圧留去し、30分間減圧乾燥することで比較例4のオレフィン重合用触媒を得た。
上記(1)触媒の調製で得られた比較例4のオレフィン重合用触媒を用いてエチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。
すなわち、誘導撹拌装置付き1.6Lオートクレーブに1−ヘキセン60mL、トリエチルアルミニウム0.30mmol、H2/N2=5質量%の希釈水素1500mL、イソブタン800mLを加え、85℃に昇温し、エチレンを導入してエチレン分圧を0.7MPaに保った。次いで、上記(1)で得られた比較例4のオレフィン重合用触媒0.0330gを窒素で圧入し、エチレン分圧0.7MPa、温度85℃を保って60分間重合を継続した。
なお、重合反応中、エチレン消費速度に比例した供給速度にて水素の追加供給を実施した。こうして比較例4で得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体は59.5gであった。
表3に、各実施例、各比較例で調製したオレフィン重合用触媒に含まれる成分(A)、(B)及び(C)の種類、含有量、量比をまとめた。また表4に、各実施例、各比較例で実施した重合条件と評価結果をまとめた。表3において、成分(B)/成分(A)の記載は、成分(A)中の遷移金属M 1molあたりの成分(B)の含有量(mol)を表し、成分(B)/成分(C)の記載は、成分(C) 1gあたりの成分(B)の含有量(mol)を表す。
なお、実施例15及び比較例4ではメタロセン化合物Bを使用し、実施例16ではシリカBを使用した。実施例1〜15、比較例1〜4において使用したシリカAは、細孔容積が1.58mL/g、BET表面積が310m2/gであった。実施例16において使用したシリカBは、細孔容積が1.90mL/g、BET表面積が490m2/gであった。
また実施例12においては、成分(A)であるメタロセン化合物Aと、成分(B)であるメチルアルミノキサンとの反応を、60℃で実施した。また実施例14においては、成分(A)と成分(B)の反応物を成分(C)と反応させた後、トルエンで洗浄を行った。
実施例1乃至17及び比較例1乃至4の評価結果を表4に示す。
成分(C)のTv値が2.8質量%であり、成分(B)/成分(C)が4.7mmol/gの条件で製造した比較例1のオレフィン重合用触媒を用いて製造したエチレン・1−ヘキセン共重合体は、成形体で観察されたFE数が、3.5個/0.1gと多く、外観が優れなかった。
成分(C)のTv値が2.1質量%であり、成分(B)/成分(C)が8.0mmol/gの条件で製造した比較例2のオレフィン重合用触媒を用いて製造したエチレン・1−ヘキセン共重合体は、成形体で観察されたFE数が比較例1よりは改善されたものの、2.3個/0.1gと多く、外観が優れなかった。
成分(C)のTv値が2.0質量%を超えていたため、比較例1及び比較例2のオレフィン重合用触媒を使用して製造したエチレン・1−ヘキセン共重合体はFE数が多くなったと考えられる。
成分(C)のTv値が1.9質量%、成分(B)/成分(A)が320mol/mol、成分(B)/成分(C)が7.9mmol/gの条件で製造した比較例4のオレフィン重合用触媒を用いて製造したエチレン・1−ヘキセン共重合体は成形体で観察されたFE数が比較例3よりは改善されたものの、5.0個/0.1gと多く、外観が優れなかった。
成分(C)のTv値が2.0質量%以下であっても、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の含有量のバランスが悪かったため、比較例3及び比較例4のオレフィン重合用触媒を使用して製造したエチレン・1−ヘキセン共重合体では、成形体で観察されたFE数が多くなったと考えられる。
Tv値制御による表面水酸基密集点の抑制と成分(A)、成分(B)、成分(C)の含有量比制御による活性種や成分(A)の変性反応の抑制及びファウリングの抑制を両立できたために、実施例1〜17のオレフィン重合用触媒を使用して製造したエチレン・1−ヘキセン共重合体では、成形体で観察されたFE数が少なくなったと考えられる。
Claims (8)
- 成分(A)、成分(B)、及び成分(C)を含有するオレフィン重合用触媒であって、 前記成分(A)は、下記一般式(1)で示されるメタロセン化合物であり、
前記成分(B)は、アルミノキサン化合物であり、
前記成分(C)は、窒素下で室温から200℃まで加熱した後の質量(m1)に対する、窒素下で室温から200℃まで加熱した後の質量(m1)から窒素下で200℃から1100℃まで加熱した後の質量(m2)を引いた値(m1−m2)の割合(Tv)が0.4〜2.0質量%である無機酸化物担体であり、
前記成分(A)中の遷移金属M 1molあたりの前記成分(B)の含有量が330〜12500molの範囲であり、且つ、前記成分(C) 1gあたりの前記成分(B)の含有量が5.0〜12.0mmolの範囲であることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
Qは、炭素原子、ケイ素原子、及び、ゲルマニウム原子からなる群より選択される原子を示す。R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、又は、炭素数1〜10の炭化水素基を示し、mは1又は2であり、mが2のとき、複数のQは同一であっても異なっていてもよく、複数のR1は同一であっても異なっていてもよく、複数のR2は同一であっても異なっていてもよい。R1及びR2は、1又は複数のQと一緒に環を形成していてもよい。
R3、R4、R5、R6、R10、R11、R12、及び、R13は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜50の炭化水素基、ケイ素数が1〜6であり炭素数が1〜50であるケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜50のハロゲン含有炭化水素基、窒素、リン、酸素及び硫黄からなる群より選択される元素を含む炭素数1〜50の炭化水素基、並びに、炭素数1〜50の炭化水素基置換シリル基からなる群より選択される置換基を示す。
R3〜R6のうち、隣接する置換基は当該置換基が結合している共役5員環の炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。R10〜R13のうち、隣接する置換基は当該置換基が結合している共役5員環の炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。] - 前記成分(C)は、細孔容積が1.20〜2.50mL/g、BET表面積が280〜800m2/gの範囲である無機酸化物担体であることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン重合用触媒。
- 前記一般式(1)中、R3、R4、R5、R6、R10、R11、R12、及び、R13のうち、隣接するいずれか1組の置換基のみが、これらの置換基が結合している共役5員環の炭素原子と一緒に環を形成しているメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のオレフィン重合用触媒。
- 請求項1に記載の前記成分(A)、請求項1に記載の前記成分(B)、請求項1に記載の前記成分(C)を、前記成分(A)中の遷移金属M 1molあたりの前記成分(B)が330〜12500molの範囲であり、且つ、前記成分(C) 1gあたりの前記成分(B)が5.0〜12.0mmolの範囲で、接触させるオレフィン重合用触媒の製造方法。
- 前記成分(C)は、細孔容積が1.20〜2.50mL/g、BET表面積が280〜800m2/gの範囲である無機酸化物担体であることを特徴とする請求項4に記載のオレフィン重合用触媒の製造方法。
- 前記一般式(1)中、R3、R4、R5、R6、R10、R11、R12、及び、R13のうち、隣接するいずれか1組の置換基のみが、これらの置換基が結合している共役5員環の炭素原子と一緒に環を形成しているメタロセン化合物であることを特徴とする請求項4又は5に記載のオレフィン重合用触媒の製造方法。
- 前記成分(A)と前記成分(B)を接触させた後、前記成分(C)を接触させることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒の製造方法。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒又は請求項4乃至6のいずれか1項に記載の方法により製造されたオレフィン重合用触媒を用いて、オレフィンを重合するオレフィン重合体の製造方法。
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