JP6946619B2 - 感光性樹脂組成物、および感光性樹脂印刷版原版 - Google Patents
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Description
本発明は、感光性樹脂組成物、およびそれを用いた感光性樹脂印刷版原版であって、耐摩耗性を有する凹版印刷版を形成することができる感光性樹脂組成物に関するものである。
本発明の感光性樹脂組成物は、(B)平均一次粒子径が1〜50nmであるカチオン性コロイダルシリカ(以下、(B)成分)を含む。
合成例1:
日本合成化学工業(株)製の部分ケン化ポリ酢酸ビニル“ゴーセノール”(登録商標)KL−05(重合度約500、ケン化度78〜82モル%)をアセトン中で膨潤させ、無水コハク酸1.0モル%を添加し、60℃で6時間撹拌して分子鎖にカルボキシル基を付加させた。このポリマーをアセトンで洗浄して未反応の無水コハク酸を除去乾燥した。酸価を測定したところ、10mgKOH/gであった。このポリマー100質量部をエタノール/水=30/70(質量比)の混合溶媒200質量部に80℃で溶解した。ここにグリシジルメタクリレートを6質量部添加して部分ケン化ポリ酢酸ビニル中に反応性基を導入した。電位差滴定法(JISK0113:2005「電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則」の「5.電位差滴定方法」に従って測定)による分析結果からポリマー中のカルボキシル基がグリシジルメタクリレートのエポキシ基と反応しポリマー側鎖中にメタクリロイル基が導入されたことを確認し、(A)成分である反応性基を側鎖に有する変性部分ケン化ポリ酢酸ビニル1を得た。
酢酸ビニルにメタクリル酸を共重合単位として1モル%含有させたポリマーをケン化し、平均重合度650、ケン化度75モル%にしたアニオン変性ポリ酢酸ビニルを得た。このポリマー100質量部をエタノール/水=30/70(質量比)の混合溶媒200質量部に80℃で溶解した。ここにグリシジルメタクリレートを6質量部添加して部分ケン化ポリ酢酸ビニル中に反応性基を導入した。前記の電位差滴定法による分析結果からポリマー中のカルボキシル基がグリシジルメタクリレートのエポキシ基と反応しポリマー側鎖中にメタクロイル基が導入されたことを確認し、(A)成分である反応性基を側鎖に有する変性部分ケン化ポリ酢酸ビニル2を得た。
<親水性基を有するポリアミドの合成>
合成例3:
ε−カプロラクタム10質量部、N−(2−アミノエチル)ピペラジンとアジピン酸のナイロン塩90質量部および水100質量部をステンレス製オートクレーブに入れ、内部の空気を窒素ガスで置換した後に180℃で1時間加熱し、ついで水分を除去して親水性基を有するポリアミド1を得た。
有機溶剤に可溶なポリエステル樹脂である“ニチゴーポリエスター”(登録商標)LP−035(日本合成化学(株)製、分子量約20,000)100質量部をトルエン/メチルエチルケトン=80/20(質量比)の混合溶剤2,000質量部を80℃に加温して溶解した。冷却後、多価イソシアネートとしてヘキサメチレンジイソシアネート170質量部、エポキシ化合物として“エピコート”(登録商標)828(油化シエルエポキシ(株)製、分子量約380)60質量部、エポキシ硬化剤として“エポン”(登録商標)DMP−30(半井化学(株)製)50質量部、硬化触媒としてエチルメチルイミダゾール1質量部、ハレーション防止剤としてアゾ系黄色顔科である“イエロー”PR359(住化カラー(株)製)50質量部添加して十分に撹拌混合し、接着層(G)用塗工液1を得た。
表面粗さRaが0.1〜0.6μmとなるように粗面化された厚さ100μmの“ルミラー”(登録商標)S10(ポリエステルフィルム、東レ(株)製)に、“ゴーセノール”(登録商標)KL−05(ケン化度78〜82モル%の部分ケン化ポリビニルアルコール、日本合成化学工業(株)製)50質量部とポリアミド1の50質量部を水100質量部とエタノール100質量部の混合溶媒に溶解させ、剥離補助層用塗工液を得た。こうして得られた剥離補助層用塗工液を乾燥膜厚が1μmとなるように塗布し、100℃で25秒間乾燥し、カバーフィルム(H)を得た。
各実施例および比較例における評価は、次の方法で行った。
10cm×10cmの感光性樹脂印刷版原版からカバーフィルム(H)のポリエステルフィルムのみを剥離し(剥離後の感光性樹脂印刷版原版の最表面は乾燥膜厚1μmの剥離補助層)、ポジフィルムを真空密着させ、ケミカル灯FL20SBL−360 20ワット(三菱電機オスラム(株)製)でグレースケール感度13±1段となる条件で露光し(主露光)、10cm×10cmの感光性樹脂印刷版原版の全面を光硬化した。その後、現像液温25℃の水でブラシ式現像装置により現像し、60℃で10分間乾燥した後、さらにケミカル灯FL20SBL−360 20ワット(三菱電機オスラム(株)製)で主露光と同条件で後露光し、耐摩耗性評価用印刷版を得た。
10cm×10cmの感光性樹脂印刷版原版からカバーフィルム(H)のポリエステルフィルムのみを剥離し(剥離後の感光性樹脂印刷版原版の最表面は乾燥膜厚1μmの剥離補助層)、感度測定用グレースケールネガフィルムおよび画像再現性評価用ポジフィルム(300μm巾の線を有する)を真空密着させ、ケミカル灯FL20SBL−360 20ワット(三菱電機オスラム(株)製)でグレースケール感度13±1段となる条件で露光した(主露光)。その後、現像液温25℃の水でブラシ式現像装置により現像し、60℃で10分間乾燥した後、さらにケミカル灯FL20SBL−360 20ワット(三菱電機オスラム(株)製)で主露光と同条件で後露光し、画像再現性評価用印刷版を得た。こうして得られた印刷版の300μm巾の線の凹部の深度を測定することで画像再現性を評価した。画像再現性の観点から深度は深くなるほど好ましい。凹版部の深度が50μm以下である場合は、網点スクリーンフィルムにより凹部の深さの調整が困難となるため、好ましくない。
感光性樹脂組成物溶液を厚さ100μmの“ルミラー”(登録商標)S10(ポリエステルフィルム、東レ(株)製)上に流延し、60℃で1時間乾燥した。このとき乾燥後の感光性樹脂層が0.2mmとなるよう調節し、乾燥後、感光性樹脂層のみを剥離した。
<感光性樹脂組成物1用の組成物溶液1の調整>
撹拌用ヘラおよび冷却管を取り付けた3つ口フラスコ中に、表2の実施例1に示す(A)成分及び(B)成分を添加し、“ソルミックス”(登録商標)H−11(アルコール混合物、日本アルコール(株)製)50質量部および水50質量部の混合溶媒を混合した後、撹拌しながら90℃で2時間加熱し、(A)成分および(B)成分を溶解させた。60℃に冷却し、その他の成分を添加後30分撹拌し、感光性樹脂組成物1用の組成物溶液1を得た。
得られた組成物溶液1を、前記接着層(G)を有する支持体(E)に流延し、60℃で1時間乾燥した。このとき乾燥後の版厚(鉄板+感光性樹脂層)が0.5mmとなるよう調節した。このようにして得られた感光性樹脂層(F)上に、水/エタノール=50/50(質量比)の混合溶剤を塗布し、表面に前記カバーフィルム(H)を圧着し、感光性樹脂印刷版原版1を得た。得られた感光性樹脂印刷版原版1を用いて、前記方法により印刷版の特性を評価した結果を表2に示す。
感光性樹脂組成物の組成を表2の実施例2〜11のとおり変更した以外は実施例1と同様にして感光性樹脂シートおよび感光性樹脂印刷版原版を作製した。評価結果を表2に示す。ただし、実施例5および実施例11は参考例に読み替える。
(B)成分を含まないよう、感光性樹脂組成物の組成を表2の比較例1〜2のとおり変更した以外は実施例1と同様にし、感光性樹脂シートおよび感光性樹脂印刷版原版を作製した。評価結果を表2に示す。
平均一次粒子径が65nmのコロイダルシリカ“スノーテックス“(登録商標)ST−AK−YL(BET吸着法による平均一次粒子径65nm、日産化学工業(株)製)を用いて感光性樹脂組成物を表2の比較例3の通り作製した。評価結果を表2に示す
[比較例4]
親水性基を有するポリアミドを用いて感光性樹脂組成物を表2の比較例4の通り作製した。評価結果を表2に示す。
表面がカチオン性処理されていないコロイダルシリカ“スノーテックス”(登録商標)ST−O(BET吸着法による平均一次粒子径12nm、日産化学工業(株)製)を用いて感光性樹脂組成物を表2の比較例5の通り作製した。評価結果を表2に示す。
分子内に水酸基を含まない、かつ5、6、および7員環である有機基を含まない不飽和二重結合を有する化合物を含有するよう、組成を表2の比較例6の通りとし、感光性樹脂シートおよび感光性樹脂印刷版原版を作製した。評価結果を表2に示す。
Claims (4)
- (A)エチレン性二重結合を有し、ケン化度が60〜99モル%である部分ケン化ポリ酢酸ビニル、
(B)平均一次粒子径が1〜50nmであるカチオン性コロイダルシリカ、
(C)分子内に不飽和二重結合を有する化合物、
(D)光重合開始剤を含有し、前記(C)化合物が、分子内に1つ以上の水酸基を有し、かつ不飽和二重結合を有する化合物、並びに分子内に5、6、および7員環の少なくともいずれかである有機基を有し、かつ不飽和二重結合を有する化合物を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。 - 前記5、6、および7員環の少なくともいずれかである有機基が複素脂肪族環であって、かつ窒素原子を含む、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(B)平均一次粒子径が1〜50nmであるカチオン性コロイダルシリカが、水溶液に分散されている、請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物。
- 支持体上に、少なくとも接着層、請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物で構成される感光性樹脂層、および保護層をこの順に有する感光性樹脂印刷版原版。
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