JP6946083B2 - 車両用電池パック - Google Patents

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Description

本発明は、車両用電池パックに関する。
電気車両(EV)、ハイブリッド車両(HEV)、プラグインハイブリッド車両(PHEV)等の車両は、駆動源であるモータを駆動する電力を供給する電源として、例えば車両用電池パックが搭載されている。車両用電池パックは、複数個の電池(二次電池)が収容されており、各電池が直列および/または並列に電気的に接続されている。各電池は、充放電の際に温度が変化し、車両の走行時間に応じて温度が上昇するため、使用可能温度が定められている。従って、各電池に短時間で高い負荷がかかることで使用可能温度を超えた場合には、充放電制限を設けることとなるため、使用可能温度を超えることを抑制することを目的として冷却機能を車両用電池パックに持たせる場合がある(例えば、特許文献1)。
車両用電池パックに収容される電池には、例えば、リチウムイオン電池が利用される。リチウムイオン電池は、低温時の入出力特性が悪化するため、車両の走行に支障をきたさないように大容量の電池を搭載することで、容量当たりの入出力負荷を軽減する必要がある。
特許第4544192号公報
しかしながら、冷間始動時の電池出力を確保する方法として、例えば、電池自体をヒータで加熱する方法があるが、ヒータをすべての電池に接触するように配索すると、電池間に隙間を設ける必要があり、車両用電池パックの容積に対するエネルギー密度が低下するという課題がある。
本発明は、冷間始動時の電池出力の低下を抑制することができる車両用電池パックを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る車両用電池パックは、熱伝導性を有する筐体と、前記筐体の内部空間に配列され、かつ前記筐体に保持される複数個の電池と、前記筐体に収容され、熱伝導性を有する蓄熱容器と、前記蓄熱容器に封入され、かつ前記筐体よりも蓄熱量が大きい蓄熱部材と、記筐体に収容される熱伝導部材と、前記筐体に収容され、かつ前記蓄熱部材を加熱する発熱体と、前記発熱体で前記蓄熱部材を加熱して複数個の前記電池を昇温する昇温制御を行う温度調整器と、を備え、前記蓄熱容器は、熱伝導性を有する内部熱伝導部材を収容し、前記熱伝導部材は、前記蓄熱容器から前記筐体の内部空間に露出させた前記内部熱伝導部材に接触、または、前記内部熱伝導部材が接触している前記蓄熱容器に接触する、ことを特徴とする。
また、上記車両用電池パックにおいて、前記蓄熱部材は、潜熱蓄熱材または顕熱蓄熱材の少なくとも一方が含まれることが好ましい。
本発明に係る車両用電池パックによれば、冷間始動時の電池出力の低下を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る車両用電池パックの概略構成を示す部分平面図である。 図2は、図1中のA−A断面図である。 図3は、実施形態1に係る車両用電池パックの温度調整器の動作を示すフローチャートである。 図4は、実施形態1の変形例1に係る車両用電池パックの概略構成を示す平面図である。 図5は、図4中のB−B断面図である。 図6は、実施形態1の変形例2に係る車両用電池パックの概略構成を示す平面図である。 図7は、実施形態2に係る車両用電池パックの概略構成を示す部分平面図である。 図8は、図7中のC−C断面図である。 図9は、実施形態2の変形例1に係る車両用電池パックの概略構成を示す縦断面図である。 図10は、実施形態2の変形例2に係る車両用電池パックの概略構成を示す平面図である。 図11は、図10中のD−D断面図である。 図12は、実施形態2の変形例3に係る車両用電池パックの概略構成を示す縦断面図である。 図13は、実施形態3に係る車両用電池パックの概略構成を示す部分平面図である。 図14は、実施形態3の変形例1に係る車両用電池パックの概略構成を示す平面図である。 図15は、実施形態3の変形例2に係る車両用電池パックの概略構成を示す平面図である。 図16は、実施形態3の変形例3に係る車両用電池パックの概略構成を示す平面図である。 図17は、実施形態3の変形例4に係る車両用電池パックの概略構成を示す平面図である。 図18は、実施形態3の変形例5に係る車両用電池パックの概略構成を示す平面図である。 図19は、実施形態3の変形例6に係る車両用電池パックの概略構成を示す平面図である。 図20は、実施形態3の変形例7に係る車両用電池パックの概略構成を示す平面図である。 図21は、実施形態3の変形例7に係る車両用電池パックの概略構成を示す平面図である。 図22は、実施形態3の変形例7に係る車両用電池パックの要部断面図である。
以下に、本発明の実施形態に係る車両用電池パックを図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態により本発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。
[実施形態1]
実施形態1に係る車両用電池パックについて説明する。図1は、実施形態1に係る車両用電池パックの概略構成を示す部分平面図である。図2は、図1中のA−A断面図である。図3は、実施形態1に係る車両用電池パックの温度調整器の動作を示すフローチャートである。なお、図1(図4、図7、図10、図13〜図21も同様)は、筐体の蓋(不図示)を取り外して、内部空間を外部に露出させた状態を示す図である。ここで、図1(図2、図4〜図22も同様)のX方向は、以下に示す実施形態における車両用電池パックの幅方向である。Y方向は、以下に示す実施形態における車両用電池パックの奥行き方向であり、幅方向と直交する方向である。Z方向は、以下に示す実施形態における車両用電池パックの上下方向であり、幅方向および奥行き方向と直交する方向である。
本実施形態1に係る車両用電池パック1Aは、車両(不図示)、特に、電気車両(EV)、ハイブリッド車両(HEV)、プラグインハイブリッド車両(PHEV)等の、駆動源としてモータを用いる車両に搭載され、駆動源に電力を供給する電源となるものである。車両用電池パック1Aは、図1および図2に示すように、筐体2と、複数個の電池3と、蓄熱部材4と、ヒータ9と、温度調整器10とを含んで構成される。
筐体2は、複数個の電池3、蓄熱部材4、ヒータ9、および保持部材(不図示)を収容するものである。筐体2は、外表面が車両外から取り込まれた外気等と接触可能な場所に設けられている。本実施形態1における筐体2は、内部空間2aを有する箱状に形成されている。筐体2は、熱伝導性を有するものであり、例えば、鉄、銅、アルミニウム等により構成されている。なお、筐体2は、蓋により、内部空間2aを閉塞する。車両用電池パック1Aに防水性が要求される場合は、筐体2と蓋との間に防水構造を形成し、内部空間2aを密閉する。
複数個の電池3は、それぞれが充放電可能な二次電池である。本実施形態1の電池3は、例えば、鉛直方向に延びる円筒型のリチウムイオン電池で構成される。複数個の電池3は、筐体2の内部空間2aに配列され、かつ筐体2に保持部材により保持される。本実施形態1における複数個の電池3は、筐体2の内部空間2aにおいて鉛直方向と直交する方向(幅方向または奥行き方向)に互いに間隔をあけて千鳥格子状または正方格子状に配列される。なお、複数個の電池3を筐体2に保持する保持部材については、どのような構造、構成であってもよい。
蓄熱部材4は、熱伝導性および蓄熱性を有し、筐体2よりも蓄熱量が大きく、顕熱または潜熱または顕熱および潜熱の両方を行うことができる蓄熱材で構成される。蓄熱材は、顕熱を行うものとして、例えば、シリコンオイル等の油がある。また、潜熱を行うものとして、例えば、パラフィン、エチレングリコール、グリセリン、アセトン等がある。また、顕熱および潜熱を行うものとして、例えば、水、ブライン等がある。蓄熱材は、蓄熱部材4の主成分として含まれている材料であることが好ましい。潜熱を行う蓄熱材は、物質が固体から液体に相変化(融解)するときに熱を蓄え(蓄熱)、液体から固体に相変化(凝固)するときに熱を放出(放熱)する性質を利用して、蓄熱または放熱する。そのため、蓄熱部材4が潜熱蓄熱材である場合、凝固点を境にして液体と固体とに相転移する。
蓄熱部材4は、少なくとも各電池3および筐体2と直接熱的に接続される。ここで、蓄熱部材4が各電池3および筐体2と直接熱的に接続されるとは、各電池3および筐体2と接触することで、蓄熱部材4と、各電池3および筐体2との間で直接的に熱の授受が可能な場合をいう。本実施形態1における蓄熱部材4は、流動性を有し、複数個の電池3と鉛直方向に対向する筐体2の内部底面2bに貯留する。蓄熱部材4は、筐体2の内部空間2aを残して収容され、かつ各電池3を少なくとも部分的に覆うように形成(または貯留)される。蓄熱部材4は、液体に相変化した状態において、車両が傾斜していない状態で複数個の電池3のすべてを全体的に覆うように貯留されていてもよいし、車両が最大安定傾斜角まで傾斜しても複数個の電池3すべてを少なくとも部分的に覆うように貯留されていてもよい。
ヒータ9は、発熱体である。ヒータ9は、蓄熱部材4に埋設され、外部からの通電により蓄熱部材4を加熱するものである。本実施形態1におけるヒータ9は、幅方向および奥行き方向にそれぞれ延在して形成され、筐体2の内部底面2b上に配置されている。ヒータ9は、上下方向から見た場合に、外周形状が矩形状に形成され、幅方向および奥行き方向に複数個の電池3を覆うような大きさを有する。ヒータ9は、各電池3の底面の近傍に配置される。ヒータ9は、例えば、ニクロム線やPTC(Positive Temperature Coefficient)半導体等で構成される。ヒータ9は、ヒータ用配線(不図示)を介して筐体2の外部の温度調整器10に接続されている。
温度調整器10は、温度センサ(不図示)により検出される電池の温度に応じて、ヒータ9の温度を調整するものである。温度センサは、例えば、サーミスタ等で構成され、電池3の内部または近傍に設置されている。温度センサは、電池3の温度に応じた温度センサ信号13を出力する。温度調整器10は、ヒータドライバ11と、BMU12とを含んで構成される。ヒータドライバ11は、電源20から供給される電力を用いて、BMU12からの制御信号に基づいてヒータ9にヒータ電流14を流して通電制御を行う。BMU(Battery Management Unit)12は、電圧センサ(不図示)や温度センサにより検出された電池3の電圧や温度等により電池3の状態を監視したり、電池3の電圧や温度等を制御するものである。本実施形態1のBMU12は、温度センサから入力された温度センサ信号13に基づいてヒータドライバ11に制御信号を送信して、ヒータ電流14を制御する。温度調整器10は、電源20から印加される12V電圧により駆動する。電源20は、例えば、12Vバッテリ等で構成され、ヒータドライバ11およびBMU12に電力を供給する。
次に、車両用電池パック1Aにおける温度調整器10の動作について図3を参照して説明する。温度調整器10は、例えば、車両の始動(例えば、イグニッションON)とともに起動するものとするが、これに限定されるものではない。例えば、タイマーよる自動起動やリモコンによる起動であってもよい。
ステップS10では、BMU12は、温度センサから温度センサ信号13を受信して電池3の温度Tを取得する。温度Tは、温度センサにより検出された電池3の温度である。
ステップS11では、BMU12は、ステップS10で取得した電池3の温度Tが電池3の許容下限温度Tmin以下か否かを判定する。電池3の許容下限温度Tminは、電池3の放電時の使用温度範囲の下限温度であり、例えば、リチウムイオン電池の使用温度範囲が−20℃〜60℃の場合には−20℃である。電池3の許容下限温度Tminは、電池3の出力が大幅に低下する温度が好ましい。ステップS11の判定の結果、電池3の温度Tが許容下限温度Tmin以下である場合には、ステップS12に進む一方、電池3の温度Tが許容下限温度Tminより高い場合には、ステップS13へ進む。
ステップS12では、BMU12は、ヒータドライバ11に制御信号を送信して、ヒータドライバ11からヒータ9へヒータ電流14を流してヒータ9に通電(ON)して、ステップS10に戻る。
ステップS13では、BMU12は、ヒータ9がON状態の場合、ヒータドライバ11に制御信号を送信して、ヒータドライバ11からヒータ9へのヒータ電流14の通電を遮断(OFF)して、ステップS10に戻る。一方、ヒータ9がOFF状態の場合、BMU12は、ヒータ9のOFF状態を継続する。
次に、実施形態1に係る車両用電池パック1Aの熱の移動について説明する。車両の冷間始動時において、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4が加熱されると、蓄熱部材4に熱が蓄えられるとともに、蓄熱部材4の温度が上昇する。蓄熱部材4に蓄えられた熱は、各電池3の外周面3aを介して、各電池3に伝熱される。蓄熱部材4が、流動性を有する蓄熱材である場合、自然対流によって蓄熱部材4全体の昇温を進ませることができる。
車両の走行当初は、各電池3と蓄熱部材4との温度は、同一であるため、熱の移動は発生しないが、走行中は、各電池3で熱が発生し、温度が上昇する。各電池3で発生した熱は、各電池3の外周面3aを介して、蓄熱部材4に伝熱され、蓄熱部材4に一旦蓄熱される。蓄熱部材4に蓄熱された熱は、一部が蓄熱部材4に接する筐体2の内部底面2bおよび内部側面2cに伝熱され、筐体2の外表面から外気等に放熱されるので、蓄熱部材4を介して各電池3が冷却される。蓄熱部材4が潜熱蓄熱材である場合、車両の急加速等で電池3に高負荷がかかり電池温度が急に上昇したときは、蓄熱部材4が相変化(融解)して蓄熱するので、電池3の温度上昇を抑制することが容易となる。
本実施形態1に係る車両用電池パック1Aでは、蓄熱部材4が潜熱蓄熱材である場合、相変化温度が、電池3の許容上限温度(例えばリチウムイオン電池の場合には60℃)より低く設定されることが好ましい。例えば、リチウムイオン電池は、使用可能温度の範囲(例えば30℃〜50℃)で使用すると電池出力や電池寿命に対する影響を抑えることが可能であるが、許容上限温度60℃を超える環境で使用すると劣化が進む。そこで、蓄熱部材4の相変化温度を、許容上限温度60℃よりも低い温度、例えば30℃〜50℃の範囲で設定する。これにより、電池温度が上昇して蓄熱部材4の相変化温度付近になると、蓄熱部材4の相変化(融解)による蓄熱で電池温度の上昇を抑制することができ、電池3を許容上限温度60℃以下で使用することが可能となるので、温度上昇による劣化の進行を抑制することができる。さらに電池温度が上昇した場合、液体に相変化した蓄熱部材4が自然対流や車両走行時の揺れ等によって流動し、液温の均一化が急速に進むとともに、筐体2の内部底面2bや内部側面2cに繰り返し伝熱され、筐体2の外表面から外気等への放熱が促されるので、電池3を継続的に許容上限温度60℃以下で使用することができ、電池3の劣化の進行を抑制することができる。
また、本実施形態1に係る車両用電池パック1Aでは、蓄熱部材4が筐体2の内部空間2aを残して収容されていることから、蓄熱部材4が潜熱蓄熱材である場合、凝固時の膨張による電池3へのダメージを回避することが可能となる。
以上のように、実施形態1に係る車両用電池パック1Aは、筐体2と、筐体2の内部空間2aに配列され、かつ筐体2に保持される複数個の電池3と、少なくとも各電池3および筐体2と直接熱的に接続されるとともに、筐体2に収容され、かつ筐体2よりも蓄熱量が大きい蓄熱部材4と、筐体2に収容され、かつ蓄熱部材4を加熱するヒータ9と、ヒータ9で蓄熱部材4を加熱して複数個の電池3を昇温する昇温制御を行う温度調整器10とを備える。
上記構成を有する車両用電池パック1Aによれば、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4を加熱し、蓄熱部材4に蓄えられた熱により各電池3を昇温させるので、冷間始動時であっても電池出力の低下を抑制することができる。また、電池3の昇温のために新たに設けるスペースを最小とすることができ、車両用電池パック1Aの容積に対するエネルギー密度の低下も最小限に抑えることができる。
また、上記構成を有する車両用電池パック1Aは、蓄熱部材4が、流動性を有し、複数個の電池3と鉛直方向に対向する筐体2の内部底面2bに貯留するので、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4が加熱されると、自然対流によって蓄熱部材4全体の昇温が進むので、各電池3を略均一に暖めることが可能となる。
また、上記構成を有する車両用電池パック1Aは、蓄熱部材4が、潜熱蓄熱材または顕熱蓄熱材の少なくとも一方が含まれるので、例えば、蓄熱部材4が顕熱蓄熱材である場合、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4が加熱されると、蓄熱部材4の温度が上昇し、その熱が各電池3に伝わって、電池3を容易に昇温させることができる。一方、蓄熱部材4が潜熱蓄熱材である場合、電池温度が急上昇しても、蓄熱部材4の相変化による蓄熱で電池3の温度上昇を抑制することが可能となる。
[実施形態1の変形例1]
次に、実施形態1の変形例1に係る車両用電池パックについて説明する。図4は、実施形態1の変形例1に係る車両用電池パックの概略構成を示す部分平面図である。図5は、図4中のB−B断面図である。
本実施形態1の変形例1に係る車両用電池パック1Bは、筐体2が内部底面2bに形成された複数の間仕切り壁2dを有する点が上記車両用電池パック1Aと異なる。なお、以下に説明する実施形態1の変形例において、共通する構成は同一の符号を付して、その説明を省略または簡略化する。
筐体2は、筐体2に対して、内部底面2bから鉛直方向に立設される1つまたは複数の間仕切り壁2dを有する点が異なる。複数の間仕切り壁2dは、鉛直方向から見た場合に、隣り合う電池3の間に配置される。複数の間仕切り壁2dは、車両状態を考慮して、その鉛直方向の高さ(以下、単に「高さ」と呼ぶ。)が、流動性を有する蓄熱部材4の液面レベルより低くなることが好ましい。例えば、車両が水平状態にあるときに、複数の間仕切り壁2dの高さが蓄熱部材4の液面レベルより低いことで、間仕切り壁2d間の蓄熱部材4が隣り合う間仕切り壁2d間の蓄熱部材4と連通して、蓄熱部材4の熱伝導性を維持することができる。
本実施形態1の変形例1におけるヒータ9は、幅方向および奥行き方向に延在して形成され、間仕切り壁2d間の内部底面2b上にそれぞれ配置されている。ここで、間仕切り壁2d間とは、鉛直方向から見た場合に隣り合う間仕切り壁2d間、および、鉛直方向から見た場合に間仕切り壁2dと筐体2の内部側面2cとの間が含まれる。各ヒータ9は、上下方向からみた場合に、外周形状が矩形状に形成され、幅方向に配列された複数個の電池3を覆うような大きさを有する。各ヒータ9は、各電池3の底面の近傍に配置されることが好ましい。
次に、実施形態1の変形例1に係る車両用電池パック1Bの熱の移動について説明する。車両の冷間始動時において、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4が加熱されると、蓄熱部材4に熱が蓄えられるとともに、蓄熱部材4の温度が上昇する。ここで、ヒータ9の周囲の蓄熱部材4の熱は、一部がヒータ9から上下方向のうちの上方向の電池3に伝熱され、一部がヒータ9の周囲の蓄熱部材4と隣り合う間仕切り壁2dを介して幅方向に向けて蓄熱部材4に伝熱され、蓄熱部材4全体の昇温を進ませる。蓄熱部材4に蓄えられた熱は、各電池3の外周面3aを介して、各電池3に伝熱される。
上記構成を有する車両用電池パック1Bは、筐体2が少なくとも1つの間仕切り壁2dを有するので、蓄熱部材4が流動性を有する場合、車両状態によって筐体2内で偏在しようとも、間仕切り壁2d間に必要最小限の蓄熱部材4を残すことが可能となる。その結果、電池3が部分的に蓄熱部材4に浸かる状態を維持することができる。ここで車両状態には、傾斜路や登坂路等の走行時および停車時等が含まれる。また、間仕切り壁2dにより蓄熱部材4の内部底面2b上の移動を制約するため、車両の重量バランスを維持することが容易となる。
なお、複数の間仕切り壁2dは、鉛直方向から見た場合に、隣り合う電池3の間に配置されていれば、図示の配置例に限定されるものではない。例えば、複数の間仕切り壁2dが、各電池3を囲むように格子状に配置されていてもよい。また、複数の間仕切り壁2dは、鉛直方向の上部に厚み方向(幅方向)に貫通する貫通孔が設けられていてもよい。また、複数の間仕切り壁2dは、鉛直方向の高さがすべて同じ高さであってもよいし、異なる高さであってもよい。
[実施形態1の変形例2]
次に、実施形態1の変形例2に係る車両用電池パックについて説明する。図6は、実施形態1の変形例2に係る車両用電池パックの概略構成を示す断面図である。
本実施形態1の変形例2に係る車両用電池パック1Cは、蓄熱部材4に添加された熱伝導部材5を有する点が上記車両用電池パック1Aと異なる。
熱伝導部材5は、長さが数mm〜数cm程度の紐状の熱伝導材で構成される。熱伝導材は、蓄熱部材4よりも熱伝導性が高いものが好ましい。熱伝導材としては、例えばグラファイト、窒化ホウ素ナノチューブ(BNNT:boron nitride nanotube)等の熱伝導性フィラー、銅やアルミニウム等の金属がある。蓄熱部材4は、例えば熱伝導フィラーを添加したものは、添加していないものに比べて熱伝導率が高くなり、蓄熱部材4全体への熱の拡散が早くなる。すなわち、蓄熱材の時間当たりの蓄熱量Wは、下記の式(1)で表せることから、蓄熱材に熱伝導材を添加することで熱伝導率λが高くなると、蓄熱量Wを増やすことが可能となる。
蓄熱量W=熱伝導率λ×断面積A÷経路長さL×温度差ΔT・・・(1)
熱伝導部材5は、蓄熱部材4と比重が同等または蓄熱部材4より比重が大きいことが好ましい。そのため、熱伝導部材5は、蓄熱材が液状の場合、蓄熱部材4内で生じる自然対流により拡散する。熱伝導部材5の比重の調整として、例えば、熱伝導部材5の一部または全部を樹脂等でコーティングする方法がある。熱伝導部材5は、電池3間の短絡を防止するために、樹脂等でコーティングされたものが好ましい。
本実施形態1の変形例2におけるヒータ9は、実施形態1のヒータ9と同様に、幅方向および奥行き方向にそれぞれ延在して形成され、筐体2の内部底面2b上に配置されている。ヒータ9は、上下方向から見た場合に、外周形状が矩形状に形成され、幅方向および奥行き方向に複数個の電池3を覆うような大きさを有する。ヒータ9は、各電池3の底面の近傍に配置されることが好ましい。
次に、実施形態1の変形例2に係る車両用電池パック1Cの熱の移動について説明する。車両の停車後において、蓄熱部材4の温度が低下する頃には、上述した比重の違いから全ての熱伝導部材5が筐体2の内部底面2b側に沈殿する。車両の冷間始動時に、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4が加熱されると、蓄熱部材4に沈殿している熱伝導部材5のうち、ヒータ9の周囲にあるものが加熱される。暖められた熱伝導部材5が自然対流により蓄熱部材4内で拡散し、蓄熱部材4全体の温度が上昇する。蓄熱部材4に蓄えられた熱は、各電池3の外周面3aを介して、各電池3に伝熱される。
上記構成を有する車両用電池パック1Cは、熱伝導性が蓄熱部材4より高い熱伝導部材5を蓄熱部材4に添加する。これにより、ヒータ9で蓄熱部材4を加熱する際に、蓄熱部材4に添加された熱伝導部材5により熱の拡散が早くなる共に、時間当たりの蓄熱量が増えるので、蓄熱部材4に蓄熱された熱を各電池3に効率よく伝熱することができる。
[実施形態2]
次に、実施形態2に係る車両用電池パックについて説明する。図7は、実施形態2に係る車両用電池パックの概略構成を示す部分平面図である。図8は、図7中のC−C断面図である。
本実施形態2に係る車両用電池パック1Dは、複数個の電池3と蓄熱部材4とを熱伝導部材5を介して熱的に接続する点が上記実施形態1に係る車両用電池パック1Aと異なる。なお、以下の説明において、上記実施形態1と共通する構成は同一の符号を付して、その説明を省略または簡略化する(以下、実施形態3,4も同様)。
本実施形態2に係る車両用電池パック1Dは、図7および図8に示すように、熱伝導部材5を含んで構成される。
本実施形態2における複数個の電池3は、図7に示すように、筐体2の内部空間2aにおいて幅方向(または奥行き方向)に千鳥格子状に配列されている。
熱伝導部材5は、蓄熱部材4よりも熱伝導性が高い熱伝導材で構成される。熱伝導材としては、例えば、グラファイト、熱伝導性フィラーを含有する樹脂、熱伝導性が高い金属材料である銅、アルミニウム等がある。本実施形態2における熱伝導部材5は、シート状のグラファイトで構成される。熱伝導部材5は、少なくとも各電池3および蓄熱部材4と熱的に接続される。ここで、熱伝導部材5が各電池3および蓄熱部材4と熱的に接続されるとは、直接各電池3と蓄熱部材4とを接触させることで熱伝導部材5と各電池3および蓄熱部材4との間で直接的に熱の授受が可能な場合、あるいは絶縁部材等の蓄熱部材4と筐体2との間に要求される条件に基づいた機能を有し、かつ熱伝導性を有する介在部材を介して熱伝導部材5と各電池3および蓄熱部材4との間で間接的に熱の授受が可能な場合をいう。
熱伝導部材5は、複数個の電池3の配列方向に沿って配置され、複数個の電池3の各外周面3aに接触する。熱伝導部材5は、図7に示すように、鉛直方向から見た場合に、幅方向(X方向)に配列される各電池3の外周面3aに沿って波状に形成され、奥行き方向(Y方向)に電池3が隣り合う場合には、隣り合う電池3に挟まれて形成される。熱伝導部材5は、図8に示すように、電池3の外周面3aと接触する接触部5aと、当該接触部5aから鉛直方向に向かって延設された延設部5bとを有し、当該延設部5bが蓄熱部材4に浸かっている。蓄熱部材4は、熱伝導部材5の延設部5bが部分的に浸かる(「または埋没する」以下同じ)ように、筐体2の内部底面2b上に満たされている。
本実施形態2におけるヒータ9は、幅方向および奥行き方向にそれぞれ延在して形成され、筐体2の内部底面2b上に配置されている。ヒータ9は、上下方向から見た場合に、幅方向および奥行き方向に複数の熱伝導部材5を覆うような大きさを有する。ヒータ9は、上下方向から見た場合に、外周形状が矩形状に形成され、幅方向および奥行き方向に複数個の電池3を覆うような大きさを有する。ヒータ9は、熱伝導部材5の延設部5bの近傍に配置される。
次に、実施形態2に係る車両用電池パック1Dの熱の移動について説明する。車両の冷間始動時において、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4が加熱されると、蓄熱部材4に熱が蓄えられるとともに、蓄熱部材4の温度が上昇する。蓄熱部材4に蓄えられた熱は、延設部5bを介して熱伝導部材5に伝わり、接触部5aを介して各電池3に伝熱される。蓄熱部材4が、流動性を有する蓄熱材である場合、自然対流によって蓄熱部材4全体の昇温を進ませることができる。
車両の走行当初は、各電池3と蓄熱部材4との温度差がないため、熱の移動は発生しないが、走行中は、各電池3で熱が発生し、温度が上昇する。各電池3で発生した熱は、各電池3の外周面3aを介して、熱伝導部材5に伝熱される。熱伝導部材5に伝わった熱は、蓄熱部材4に伝熱され、蓄熱部材4に一旦蓄熱される。各電池3は、熱伝導部材5を介して蓄熱部材4に熱を奪われ続けることで温度上昇が緩やかになる。各電池3に短時間で高負荷がかかり電池温度が上昇したときでも、車両の走行による揺れ等により蓄熱部材4から筐体2の内部側面2c等に繰り返し伝熱され、筐体2の外表面から外気等に放熱されることで、電池3の温度上昇が緩やかになり、電池温度が適正範囲に保持される時間が長くなる。
以上のように、実施形態2に係る車両用電池パック1Dは、筐体2と、筐体2の内部空間2aに配列され、かつ筐体2に保持される複数個の電池3と、少なくとも筐体2と熱的に接続されるとともに、筐体2に収容され、かつ筐体2よりも蓄熱量が大きい蓄熱部材4と、少なくとも各電池3および蓄熱部材4と熱的に接続されるとともに、筐体2に収容される熱伝導部材5と、筐体2に収容され、かつ蓄熱部材4を加熱するヒータ9と、ヒータ9で蓄熱部材4を加熱して複数個の電池3を昇温する昇温制御を行う温度調整器10とを備える。
上記構成を有する車両用電池パック1Dによれば、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4を加熱し、蓄熱部材4に蓄熱された熱を熱伝導部材5を介して各電池3に伝熱して昇温させるので、冷間始動時であっても電池出力の低下を抑制することができる。また、電池3の昇温のために新たに設けるスペースを最小とすることができ、車両用電池パック1Dの容積に対するエネルギー密度の低下も最小限に抑えることができる。
[実施形態2の変形例1]
次に、実施形態2の変形例1に係る車両用電池パックについて説明する。図9は、実施形態2の変形例1に係る車両用電池パックの概略構成を示す縦断面図である。
実施形態2の変形例1に係る車両用電池パック1Eは、熱伝導部材5が、鉛直方向の端部に内部底面2bに接触する延設部5bを有する点が上記車両用電池パック1Dと異なる。なお、以下に説明する実施形態2の変形例において、共通する構成は同一の符号を付して、その説明を省略または簡略化する。
熱伝導部材5は、延設部5bが部分的に蓄熱部材4に浸かるとともに、延設部5bの鉛直方向の端部5cが筐体2の内部底面2bと接触する。本実施形態における熱伝導部材5は、延設部5bの鉛直方向の端部5cがL字形状を有し、端部5cの鉛直方向に向く面が筐体2の内部底面2bに対して面接触する。
本実施形態2の変形例1におけるヒータ9は、幅方向および奥行き方向に延在して形成され、延設部5b間の内部底面2b上にそれぞれ配置されている。ここで、延設部5b間とは、鉛直方向から見た場合に隣り合う延設部5b間、および、鉛直方向から見た場合に延設部5bと筐体2の内部側面2cとの間が含まれる。各ヒータ9は、上下方向から見て奥行き方向に沿って長辺を有する矩形状に形成される。各ヒータ9は、各熱伝導部材5の延設部5bの近傍に配置される。
次に、実施形態2の変形例1に係る車両用電池パック1Eの熱の移動について説明する。車両の冷間始動時において、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4が加熱されると、蓄熱部材4に熱が蓄えられるとともに、蓄熱部材4の温度が上昇する。蓄熱部材4に蓄えられた熱は、延設部5bを介して熱伝導部材5に伝わり、接触部5aを介して各電池3に伝熱される。また、蓄熱部材4に蓄えられた熱が、内部側面2cおよび内部底面2bを介して筐体2に伝わるとともに、熱伝導部材5に伝わった熱が、端部5cを介して筐体2にも伝わることで、筐体2全体を暖めることができる。
上記構成を有する車両用電池パック1Eでは、車両の走行時および走行直後に各電池3で発生した熱は、各電池3の外周面3aから接触部5aを介して熱伝導部材5に伝わる。熱伝導部材5に伝わった熱は、当該熱伝導部材5の鉛直方向に延在する延設部5bに移動し、当該延設部5bから蓄熱部材4に伝わり、当該蓄熱部材4に蓄熱される。また、熱伝導部材5に伝わった熱は、一部が端部5cと面接触する筐体2の内部底面2bに伝熱され、筐体2の外表面から外気に放熱される。
なお、延設部5bの端部5cは、L字形状を有するとしたが、筐体2の内部底面2bに接触するものであれば、どのような形状であってもよい。また、内部底面2bから鉛直方向に立設する立設部(不図示)を設け、当該立設部と延設部5bを幅方向で重ね合わせるように接触させる構成であってもよい。
[実施形態2の変形例2]
次に、実施形態2の変形例2に係る車両用電池パックについて説明する。図10は、実施形態2の変形例に係る車両用電池パックの概略構成を示す平面図である。図11は、図10中のD−D断面図である。
実施形態2の変形例2に係る車両用電池パック1Fは、内部底面2bに複数の間仕切り壁2dが形成されている筐体2を有する点が上記車両用電池パック1Dと異なる。
筐体2は、内部底面2bに鉛直方向に立設される1つまたは複数の間仕切り壁2dを有する。複数の間仕切り壁2dは、鉛直方向から見た場合に、隣り合う延設部5bの間に配置される。
本実施形態2の変形例2におけるヒータ9は、幅方向および奥行き方向に延在して形成され、間仕切り壁2d間の内部底面2b上にそれぞれ配置されている。ここで、間仕切り壁2d間とは、鉛直方向から見た場合に隣り合う間仕切り壁2d間、および、鉛直方向から見た場合に間仕切り壁2dと筐体2の内部側面2cとの間が含まれる。ヒータ9は、図9に示すヒータ9と同様に、上下方向から見て奥行き方向に沿って長辺を有する矩形状に形成される。各ヒータ9は、各伝熱部材5Cの延設部5bの近傍に配置される。
次に、実施形態2の変形例2に係る車両用電池パック1Fの熱の移動について説明する。車両の冷間始動時において、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4が加熱されると、蓄熱部材4に熱が蓄えられるとともに、蓄熱部材4の温度が上昇する。ここで、ヒータ9の周囲の蓄熱部材4の熱は、一部がヒータ9から最も近い延設部5bを介して熱伝導部材5に伝わり、接触部5aを介して電池3に伝熱される。さらに、ヒータ9の熱の一部が、当該ヒータ9の周囲の蓄熱部材4と隣り合う間仕切り壁2dを介して幅方向に向けて蓄熱部材4に伝熱され、蓄熱部材4全体の昇温を進ませることができる。蓄熱部材4に蓄えられた熱は、延設部5bを介して熱伝導部材5に伝わり、接触部5aを介して各電池3に伝熱される。
本実施形態2の変形例2に係る車両用電池パック1Fでは、例えば、流動性を有する蓄熱部材4が、車両状態(傾斜路や登坂路等の走行時および停車時等)によって筐体2の内部底面2b上で偏在しようとも、複数の間仕切り壁2d間に必要最小限の蓄熱部材4を残すことが可能となり、延設部5bが部分的に蓄熱部材4に浸かる状態を維持することができる。この間仕切り壁2d間には、鉛直方向から見た場合に隣り合う間仕切り壁2d間、および、鉛直方向から見た場合に間仕切り壁2dと筐体2の内部側面20cとの間が含まれる。複数の間仕切り壁2dは、蓄熱部材4の内部底面2b上の移動を制約するため、車両の重量バランスを維持することが容易となる。
また、本実施形態2の変形例2に係る車両用電池パック1Fでは、複数の間仕切り壁2dは、車両状態を考慮して、その高さが、流動性を有する蓄熱部材4の液面レベルより低くなることが好ましい。例えば、車両が水平状態にあるときに、複数の間仕切り壁2dの高さが蓄熱部材4の液面レベルより低いことで、間仕切り壁2d間の蓄熱部材4が隣り合う間仕切り壁2d間の蓄熱部材4と連通して、蓄熱部材4の熱伝導性を維持することができる。
[実施形態2の変形例3]
次に、実施形態2の変形例3に係る車両用電池パックについて説明する。図12は、実施形態2の変形例3に係る車両用電池パックの概略構成を示す縦断面図である。
本実施形態2の変形例3に係る車両用電池パック1Gは、熱伝導部材5が鉛直方向の端部に内部底面2bに接触する端部5cを有し、かつ筐体2が内部底面2bに形成された複数の間仕切り壁2dを有する点が上記車両用電池パック1Dと異なる。
本実施形態2の変形例3におけるヒータ9は、幅方向および奥行き方向に延在して形成され、延設部5b間の内部底面2b上にそれぞれ配置されている。ヒータ9は、図9に示すヒータ9と同様に、上下方向から見て奥行き方向に沿って長辺を有する矩形状に形成される。各ヒータ9は、各熱伝導部材5Cの延設部5bの近傍に配置される。
次に、実施形態2の変形例3に係る車両用電池パック1Gの熱の移動について説明する。車両の冷間始動時において、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4が加熱されると、蓄熱部材4に熱が蓄えられるとともに、蓄熱部材4の温度が上昇する。ここで、ヒータ9の周囲の蓄熱部材4の熱は、一部がヒータ9から最も近い延設部5bを介して熱伝導部材5に伝わり、接触部5aを介して電池3に伝熱される。さらに、ヒータ9の熱の一部が、当該ヒータ9の周囲の蓄熱部材4と隣り合う間仕切り壁2dを介して幅方向に向けて蓄熱部材4に伝熱され、蓄熱部材4全体の昇温を進ませることができる。蓄熱部材4に蓄えられた熱は、延設部5bを介して熱伝導部材5に伝わり、接触部5aを介して各電池3に伝熱される。また、蓄熱部材4から熱伝導部材5に伝わった熱は、端部5cを介して筐体2にも伝わることで、筐体2全体を暖めることができる。
[実施形態3]
次に、実施形態3に係る車両用電池パックについて説明する。図13は、実施形態3に係る車両用電池パックの部分平面図である。
本実施形態3に係る車両用電池パック1Hは、蓄熱部材4が筐体2の内部側面2cに沿って形成され、複数個の電池3と蓄熱部材4とを熱伝導部材5を介して熱的に接続する点が上記実施形態1,2に係る車両用電池パック1A,1Dと異なる。なお、以下の説明において、上記実施形態1,2と共通する構成は同一の符号を付して、その説明を省略または簡略化する。
本実施形態3に係る車両用電池パック1Hは、図13に示すように、熱伝導部材5を含んで構成される。
本実施形態3における複数個の電池3は、それぞれ円筒型のリチウムイオン電池であり、第1配列方向としての幅方向に一列に配列された第1配列方向電池群BGを、第1配列方向と直交する方向である第2配列方向としての奥行き方向に複数配列される。
熱伝導部材5は、奥行き方向において各第1配列方向電池群BGを挟んで、各第1配列方向電池群BGと熱的に接続される複数の熱伝導板51により構成される。熱伝導板51は、電池3に対して上下方向に延在して形成されており、上下方向から見た場合に、幅方向に配列される各電池3の外周面3aの形状、すなわち曲面に沿って波状に形成され、奥行き方向に電池3が隣り合う場合には、隣り合う電池3に挟まれて形成されており、幅方向における両端部51a,51bが蓄熱部材4の内部に位置して形成される。つまり、熱伝導板51は、幅方向における中央部において、各電池3と熱的に接続され、両端部51a,51bにおいて、蓄熱部材4と熱的に接続される。なお、本実施形態における熱伝導部材5は、2つの熱伝導板51が奥行き方向において各第1配列方向電池群BGを挟んで、各電池3を筐体2に対して保持する保持部材でもある。
本実施形態3におけるヒータ9は、奥行き方向および上下方向にそれぞれ延在して形成され、蓄熱部材4内に筐体2の内部側面2cに沿って配置されている。ヒータ9は、複数の熱伝導板51の各両端部51a,51bの近傍に配置される。
車両の走行当初は各電池3と蓄熱部材4との温度は、同一であるため、熱の移動は発生しないが、走行中は、各電池3で熱が発生し、温度が上昇する。各電池3で発生した熱は、各電池3の外周面3aを介して、熱伝導部材5に伝熱される。熱伝導部材5に伝熱された熱は、蓄熱部材4に伝熱され、蓄熱部材4に一旦蓄熱される。蓄熱部材4に蓄熱された熱は、筐体2に伝熱され、筐体2の外表面から外気等に放熱されるので、蓄熱部材4および熱伝導部材5を介して各電池3が冷却される。
次に、実施形態3に係る車両用電池パック1Hの熱の移動について説明する。車両の冷間始動時において、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4が加熱されると、蓄熱部材4に熱が蓄えられるとともに、蓄熱部材4の温度が上昇する。蓄熱部材4に蓄えられた熱は、両端部51a,51bを介して熱伝導板51に伝わり、外周面3aを介して各電池3に伝熱される。蓄熱部材4が、流動性を有する蓄熱材である場合、自然対流によって蓄熱部材4全体の昇温を進ませることができる。
上記構成を有する車両用電池パック1Hでは、各電池3を冷却するための空間や、冷却装置を設置するスペースを設けないので、車両用電池パック1Hの容積に対するエネルギー密度の低下を抑制することができる。また、スペースを省略できるので、小型化を容易にすることができる。
また、上記構成を有する車両用電池パック1Hでは、各電池3に対して蓄熱部材4の比熱が大きく、温度が上昇しにくいため、各電池3は蓄熱部材4に熱を奪われ続ける。従って、各電池3の温度上昇は、蓄熱部材4が熱を奪わない場合と比較して、緩やかになる。これにより、各電池3の温度が使用可能温度を超えるまでの時間、すなわち適正な温度範囲に維持することができる時間が長くなる。例えば、プラグインハイブリッド車両(PHEV)においては、車両用電池パック1Hを電源とする電気走行、すなわちEVモードでの航続時間を長くすることができる。また、車両加速時等、各電池3に短時間で高い負荷がかかる場合でも、蓄熱部材4に多くの熱を蓄熱することができるので、各電池3を空冷により冷却する場合と比較して、各電池3が発生する熱を素早く奪うことができる。従って、各電池3の温度上昇が緩やかになるので、充放電制限を概ねなくすことができる。これにより、電気車両(EV)、ハイブリッド車両(HEV)、プラグインハイブリッド車両(PHEV)等は、走行中の所定期間における車両用電池パック1Hの出力密度を向上することができる。
以上のように、本実施形態3に係る車両用電池パック1Hは、筐体2と、筐体2の内部空間2aに配列され、かつ筐体2に保持される複数個の電池3と、少なくとも筐体2と熱的に接続されるとともに、筐体2に収容され、かつ筐体2よりも蓄熱量が大きい蓄熱部材4と、少なくとも各電池3および蓄熱部材4と熱的に接続されるとともに、筐体2に収容される熱伝導部材5と、筐体2に収容され、かつ蓄熱部材4を加熱するヒータ9と、ヒータ9で蓄熱部材4を加熱して複数個の電池3を昇温する昇温制御を行う温度調整器10とを備える。
上記構成を有する車両用電池パック1Hによれば、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4を加熱し、蓄熱部材4に蓄熱された熱を熱伝導部材5を介して各電池3に伝熱して昇温させるので、冷間始動時であっても電池出力の低下を抑制することができる。また、電池3の昇温のために新たに設けるスペースを最小とすることができ、車両用電池パック1Hの容積に対するエネルギー密度の低下も最小限に抑えることができる。
[実施形態3の変形例1]
次に、実施形態3の変形例1に係る車両用電池パックについて説明する。図14は、実施形態3の変形例1に係る車両用電池パックの平面図である。
本実施形態3の変形例1に係る車両用電池パック1Iは、熱伝導部材5に蓄熱部材4を貫通する貫通部52a,52bが形成される点で、実施形態3に係る車両用電池パック1Hと異なる。なお、以下に説明する実施形態3の変形例において、共通する構成は同一の符号を付して、その説明を省略または簡略化する。
熱伝導部材5は、複数の熱伝導板51により構成される。熱伝導板51は、幅方向における両端部51a,51bが蓄熱部材4の内部を貫通して、貫通部52a,52bとして形成される。本実施形態における貫通部52aは、各熱伝導板51の端部51aを一体化し、貫通部52bは各熱伝導板51の端部51bを一体化して形成される。貫通部52a,52bは、内部側面2cに接触することで、筐体2と接触し、筐体2と熱的に接続される。つまり、貫通部52a,52bは、蓄熱部材4および筐体2と熱的に接続される。なお、蓄熱部材4が流動性を有する蓄熱材である場合は、蓄熱部材4を収容する蓄熱容器を熱伝導板51が貫通することで、蓄熱部材4が内部空間2aに漏れないよう蓄熱容器に防水構造が形成される。
本実施形態3の変形例1におけるヒータ9は、奥行き方向および上下方向にそれぞれ延在して形成され、貫通部52a,52bを避けて、筐体2の内部側面2cに沿って配置されている。ヒータ9は、両端部51a,51bの近傍に配置される。
次に、実施形態3の変形例1に係る車両用電池パック1Iの熱の移動について説明する。車両の冷間始動時において、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4が加熱されると、蓄熱部材4に熱が蓄えられるとともに、蓄熱部材4の温度が上昇する。蓄熱部材4に蓄えられた熱は、一部が両端部51a,51bを介して熱伝導板51に伝わり、外周面3aを介して各電池3に伝熱される。また、蓄熱部材4から熱伝導板51に伝わった熱は、貫通部52a,52bを介して筐体2にも伝わることで、筐体2全体を暖めることができる。蓄熱部材4が、流動性を有する蓄熱材である場合、自然対流によって蓄熱部材4全体の昇温を進ませることができる。
各電池3で熱が発生すると、各電池3で発生した熱は、各電池3の外周面3aを介して、熱伝導部材5に伝熱される。熱伝導部材5に伝熱された熱は、一部が蓄熱部材4に伝熱され、一部が筐体2に伝熱される。蓄熱部材4に伝熱された熱は、蓄熱部材4に一旦蓄熱され、筐体2に伝熱される。熱伝導部材5から直接伝熱された熱および蓄熱部材4を介して伝熱された熱は、筐体2の外表面から外気等に放熱されるので、蓄熱部材4および熱伝導部材5を介して各電池3が冷却される。
上記構成を有する車両用電池パック1Iは、上述した車両用電池パック1Hと同様の効果を奏する。
[実施形態3の変形例2]
次に、実施形態3の変形例2に係る車両用電池パックについて説明する。図15は、実施形態3の変形例2に係る車両用電池パックの平面図である。
本実施形態3の変形例2に係る車両用電池パック1Jは、各電池3を保持する保持部材6をさらに備える点が上記車両用電池パック1Hと異なる。
車両用電池パック1Jは、保持部材6を備える。保持部材6は、筐体2に収容されており、複数個の電池3を筐体2に対して保持するものである。本実施形態における保持部材6は、第1配列方向電池群BGごとに複数個の電池3を保持するものであり、基台61と、保持片62とを有する。基台61は、内部空間2aを構成する底面に固定されるものであり、幅方向に延在する。ここで、筐体2への基台61の固定は、ネジ等の公知の固定具(不図示)により行われる。保持片62は、基台61から上下方向のうち上方向に向かって形成される。保持片62は、基台61に対して複数形成されており、幅方向において各電池3を挟んで対向して形成される。保持片62は、電池3の外周面3aと対向する保持面62aが外周面3aの形状に沿って、すなわち曲面に形成されており、電池3に幅方向において対向して電池3を狭持することで、電池3を保持する。保持部材6は、熱伝導性を有するものであり、鉄、銅、アルミニウム等により構成され、各電池3および筐体2と熱的に接続される。ここで、保持部材6が各電池3および筐体2と熱的に接続されるとは、直接各電池3および筐体2と接触することで保持部材6と各電池3および筐体2との間で直接的に熱の授受が可能な場合、あるいは固定具や絶縁部材等の保持部材6と電池3との間、あるいは保持部材6と筐体2との間に要求される条件に基づいた機能を有し、かつ熱伝導性を有する介在部材を介して保持部材6と各電池3および筐体2とで間接的に熱の授受が可能な場合をいう。なお、保持部材6は、熱伝導部材5と比較して、熱伝導性が同じあるいは低いことが好ましいが、保持部材6が熱伝導部材5よりも熱伝導性が高くとも問題ない。
本実施形態3の変形例2におけるヒータ9は、奥行き方向および上下方向にそれぞれ延在して形成され、筐体2の内部側面2cに沿って配置されている。ヒータ9は、両端部51a,51bの近傍に配置される。
次に、実施形態3の変形例2に係る車両用電池パック1Jの熱の移動について説明する。車両の冷間始動時において、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4が加熱されると、蓄熱部材4に熱が蓄えられるとともに、蓄熱部材4の温度が上昇する。蓄熱部材4に蓄えられた熱は、両端部51a,51bを介して熱伝導板51に伝わり、外周面3aを介して各電池3に伝熱される。さらに、熱伝導板51に伝わった熱は、保持部材6を介して各電池3に伝熱される。
各電池3で熱が発生すると、各電池3で発生した熱は、各電池3の外周面3aを介して、熱伝導部材5に伝熱される。熱伝導部材5に伝熱された熱は、一部が蓄熱部材4に伝熱され、一部が保持部材6に伝熱される。蓄熱部材4に伝熱された熱は、蓄熱部材4に一旦蓄熱され、筐体2に伝熱される。保持部材6に伝熱された熱は、筐体2に伝熱される。保持部材6を介して筐体2に伝熱された熱および蓄熱部材4を介して筐体2に伝熱された熱は、筐体2の外表面から外気等に放熱されるので、蓄熱部材4、熱伝導部材5および保持部材6を介して各電池3が冷却される。
上記構成を有する車両用電池パック1Jは、上述した車両用電池パック1Hと同様の効果を奏する。
[実施形態3の変形例3]
次に、実施形態3の変形例3に係る車両用電池パックについて説明する。図16は、実施形態3の変形例3に係る車両用電池パックの平面図である。
本実施形態3の変形例3に係る車両用電池パック1Kは、蓄熱部材4が蓄熱容器7に封入される点が上記車両用電池パック1Hと異なる。なお、図16(図17も同様)は、蓄熱容器7のみ断面として図示した図である。
車両用電池パック1Kは、図16に示すように、蓄熱容器7を備える。蓄熱容器7は、筐体2に収容されており、収容空間7aに蓄熱部材4が封入される。蓄熱容器7は、熱伝導性を有するものであり、鉄、銅、アルミニウム等により構成され、筐体2と接触することで、筐体2と熱的に接続される。本実施形態における蓄熱容器7は、内部空間2aのうち、幅方向における両端部に筐体2と接触した状態で配置されており、収容空間7aに蓄熱部材4とともに内部熱伝導板71が形成される。内部熱伝導板71は、内部熱伝導部材であり、収容空間7aに複数形成されており、表面積を拡大するために幅方向に向かって波状に形成される。内部熱伝導板71は、熱伝導性を有するものであり、鉄、銅、アルミニウム等により構成され、蓄熱部材4と接触することで、蓄熱部材4と熱的に接続される。また、内部熱伝導板71は、幅方向における両端部が蓄熱容器7と接触して形成されており、蓄熱容器7とも熱的に接続される。さらに、内部熱伝導板71は、幅方向における両端部のうち、一方、すなわち電池3側の端部71aが蓄熱容器7から内部空間2aに露出して形成されており、幅方向において対向する熱伝導板51の各両端部51a,51bとそれぞれ、例えば圧着や溶接等により接触することで、熱的に接続される。ここで、内部熱伝導板71は、熱伝導部材5と比較して、熱伝導性が同じあるいは低いことが好ましいが内部熱伝導板71が熱伝導部材5よりも熱伝導性が高くとも問題ない。
本実施形態3の変形例3におけるヒータ9は、蓄熱部材4に埋設されている。各ヒータ9は、幅方向および上下方向にそれぞれ延在して形成され、内部熱伝導板71に沿って配置されている。各ヒータ9は、内部熱伝導板71を効率よく伝熱するために、奥行き方向に配列された内部熱伝導板71間に配置されている。
次に、実施形態3の変形例3に係る車両用電池パック1Kの熱の移動について説明する。車両の冷間始動時において、ヒータ9の発熱により蓄熱部材4が加熱されると、蓄熱部材4に熱が蓄えられるとともに、蓄熱部材4の温度が上昇する。蓄熱部材4に蓄えられた熱は、内部熱伝導板71および両端部51a,51bを介して熱伝導板51に伝わり、外周面3aを介して各電池3に伝熱される。
各電池3で熱が発生すると、各電池3で発生した熱は、各電池3の外周面3aを介して、熱伝導部材5に伝熱される。熱伝導部材5に伝熱された熱は、内部熱伝導板71に伝熱され、一部が収容空間7a内の蓄熱部材4に伝熱され、一部が蓄熱容器7を介して筐体2に伝熱される。蓄熱部材4に蓄熱された熱は、蓄熱部材4に一旦蓄熱され、蓄熱容器7を介して筐体2に伝熱される。蓄熱容器7を介して筐体2に伝熱された熱は、筐体2の外表面から外気等に放熱されるので、蓄熱部材4、熱伝導部材5および蓄熱容器7を介して各電池3が冷却される。
上記構成を有する車両用電池パック1Kは、上述した車両用電池パック1Hと同様の効果を奏する。
なお、蓄熱容器7は、幅方向において電池3を挟んで対向して設けられているが、これに限定されるものではなく、全ての電池3を囲うように形成されていてもよい。
[実施形態3の変形例4]
上記実施形態3の変形例3では、内部熱伝導板71の一方の端部71aを蓄熱容器7から内部空間2aに露出させたがこれに限定されるものではない。図17は、実施形態3の変形例4に係る車両用電池パックの平面図である。図17に示すように、車両用電池パック1Lは、内部熱伝導板71の幅方向における両端部を蓄熱容器7の収容空間7a内において、蓄熱容器7に接触させてもよい。この場合、熱伝導板51の両端部51a,51bは、幅方向において各電池3を挟んで対向する各蓄熱容器7にそれぞれ接触させる。本変形例4においては、熱伝導板51と蓄熱容器7との接触面積を拡大するために、両端部51a,51bが奥行き方向に延在して形成される。本変形例4におけるヒータ9は、変形例3におけるヒータ9と同様の構成を有する。
[実施形態3の変形例5]
上記実施形態3の変形例3,4では、内部空間2aに蓄熱容器7を設けたがこれに限定されるものではない。図18は、実施形態3の変形例5に係る車両用電池パックの平面図である。図18に示すように、車両用電池パック1Mは、蓄熱材が蓄熱容器として機能する筐体2に封入される。筐体2には、電池3と熱伝導板51とにより構成される電池モジュールBMが複数個収容されている。筐体2は、幅方向の両端部に、壁部21により、収容空間2eがそれぞれ形成される。筐体2は、収容空間2eに蓄熱部材4とともに内部熱伝導板22が形成される。収容空間2eは、筐体2の奥行き方向における両端部まで形成される。つまり、収容空間2eは、奥行き方向に配列された複数の電池モジュールBMと幅方向において対向して形成される。内部熱伝導板22は、表面積を拡大するために奥行き方向に向かって波状に形成され、奥行き方向における両端部が収容空間2e内において筐体2と接触する。熱伝導板51の両端部51a,51bは、幅方向において収容空間2eと対向する筐体2の内部側面2cとそれぞれ接触する。本変形例5においては、熱伝導板51と筐体2との接触面積を拡大するために、両端部51a,51bが奥行き方向に延在して形成される。本変形例5におけるヒータ9は、例えば、上下方向に延在して丸棒状に形成され、収容空間2eに収容されている。ヒータ9は、内部熱伝導板22の近傍であって、かつ壁部21の近傍に配置されている。
[実施形態3の変形例6]
上記実施形態3および変形例1〜5では、熱伝導板51の幅方向における両端部51a,51bが蓄熱部材4と熱的に接続されているが、これに限定されるものではない。図19は、実施形態3の変形例6に係る車両用電池パックの平面図である。図19に示すように、車両用電池パック1Nの熱伝導部材5は、奥行き方向において、第1配列方向電池群BGを挟み、第1配列方向電池群BGと熱的に接続される熱伝導板53,54を有している場合に、各熱伝導板53,54の幅方向における一方の端部53a,54bが自由端であり、他方の端部53b,54aが蓄熱部材4と熱的に接続されていてもよい。本変形例6においては、熱伝導板53,54が蓄熱部材4と接触することで熱的に接続されるが、蓄熱部材4と接触する端部の方向が熱伝導板53と熱伝導板54とで異なる。つまり、各電池3は、熱伝導板53,54の一方で幅方向における一方にて蓄熱部材4と接触し、熱伝導板53,54の他方で幅方向における他方にて蓄熱部材4と接触する。従って、電池3を挟む各熱伝導板53,54は、蓄熱部材4に熱が移動する方向が反対方向となる。ここで、熱伝導板53,54が幅方向における一方の端部のみで蓄熱部材4と接触する場合は、蓄熱部材4から熱的に離れている電池3で発生する熱が蓄熱部材4に伝熱されにくくなる。しかしながら、本変形例6においては、電池3で発生する熱を、熱伝導板53,54のうち電池3から見て熱的に蓄熱部材4に近い熱伝導板により蓄熱部材4に伝熱させることができる。これにより、一列に配列された複数の電池3の温度を均一化することができ、一部の電池3が高温状態を維持することで生じる、各電池3間の内部抵抗の変化や劣化量の変化を抑制することができる。本変形例6におけるヒータ9は、奥行き方向および上下方向にそれぞれ延在して形成され、蓄熱部材4内に筐体2の内部側面2cに沿って配置されている。ヒータ9は、複数の熱伝導板53の端部53b、複数の熱伝導板54の端部54aの近傍に配置される。
[実施形態3の変形例7]
上記実施形態1〜3および変形例では、電池3を円筒型としたがこれに限定されるものではない。図20、図21は、実施形態3の変形例7に係る車両用電池パックの平面図である。図22は、実施形態3の変形例7に係る車両用電池パックの要部断面図である。なお、図20に示す車両用電池パック1Pと図21に示す車両用電池パック1Qとは、筐体2に収容される複数個の電池8の一部の積層方向が異なるものである。また、図22は、車両用電池パック1Qの内部空間2aを奥行き方向から見た図である。
車両用電池パック1Pの電池8は、図20に示すように、上下方向から見た場合に、矩形状であり、本変形例7では平板状に形成されている。筐体2には、複数個の電池8が収容されている。本変形例7の筐体2には、内部空間2aに奥行き方向に積層された複数個の電池8と、幅方向に積層された複数個の電池8が収容される。奥行き方向に積層された複数個の電池8は、奥行き方向において熱伝導板55に挟まれて、各熱伝導板55に熱的に接続されている。幅方向に積層された複数個の電池8は、幅方向において熱伝導板55に挟まれて、各熱伝導板55に熱的に接続されている。熱伝導板55は、幅方向における一方の端部55aが蓄熱部材4の内部に位置して形成され、蓄熱部材4と熱的に接続される。
車両用電池パック1Pのヒータ9は、蓄熱部材4内に筐体2の内部側面2cに沿って配置されている。ヒータ9は、奥行き方向に積層された複数個の電池8に対して上下方向に延在して形成され、かつ幅方向に積層された複数個の電池8に対して上下方向に延在して形成されている。ヒータ9は、複数の熱伝導板55の各端部55aの近傍に配置される。
車両用電池パック1Qの電池8は、図21および図22に示すように、上下方向から見た場合に、矩形状であり、本変形例7では平板状に形成されている。筐体2には、複数個の電池8が収容されている。本変形例7における筐体2には、内部空間2aに奥行き方向に積層された複数個の電池8と、上下方向に積層された複数個の電池8が収容される。奥行き方向に積層された複数個の電池8は、奥行き方向において熱伝導板55に挟まれて、各熱伝導板55に熱的に接続されている。熱伝導板55は、幅方向における一方の端部55aが蓄熱部材4の内部に位置して形成され、蓄熱部材4と熱的に接続される。上下方向に積層された複数個の電池8は、上下方向において隣り合う電池8と熱伝導板56を挟み、各熱伝導板56に熱的に接続されている。熱伝導板56は、奥行き方向における一方の端部56aが蓄熱部材4の内部に位置して形成され、蓄熱部材4と熱的に接続される。なお、熱伝導板56は、蓄熱材と熱的に接続されるのであれば、筐体2に対して保持するための板保持部材を兼ねた板に限らず、シート、箔等により構成されてもよい。
車両用電池パック1Qのヒータ9は、蓄熱部材4内に筐体2の内部側面2cに沿って、3箇所に分けて配置されている。ヒータ9は、上下方向に積層された複数個の電池8に対して上下方向に延在して形成されており、奥行き方向に積層された複数個の電池8に対して奥行き方向に延在して形成されている。ヒータ9は、ヒータ9は、複数の熱伝導板55の各端部55aの近傍、および、複数の熱伝導板56の各端部56aの近傍に配置される。
なお、以上の説明では、電池3は、円筒型のリチウムイオン電池である場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、四角柱型の電池であってもよいし、リチウムイオン電池以外の電池であってもよい。
また、以上の説明では、ヒータ9の形状は、表面積を広くとるために、図示のように鋸形状を有しているものがあるが、これに限定されるものではない。また、ヒータ9は、蓄熱部材4に埋設されているが、これに限定されるものではない。すなわち、蓄熱部材4を加熱できる構成であれば、図示の位置に限らず、蓄熱部材4に外部から接触するように構成してもよい。
1A 車両用電池パック
2 筐体
2a 内部空間
2b 内部底面
2c 内部側面
2d 間仕切り壁
2e,7a 収容空間
3,8 電池
3a 外周面
4 蓄熱部材
5 熱伝導部材
5a 接触部
6 保持部材
7 蓄熱容器
9 ヒータ
10 温度調整器
11 ヒータドライバ
12 BMU
13 温度センサ信号
14 ヒータ電流
20 電源
21 壁部
51,53〜56 熱伝導板
52a,52b 貫通部
22,71 内部熱伝導板(内部熱伝導部材)
BG 第1配列方向電池群
BM 電池モジュール

Claims (2)

  1. 熱伝導性を有する筐体と、
    前記筐体の内部空間に配列され、かつ前記筐体に保持される複数個の電池と、
    前記筐体に収容され、熱伝導性を有する蓄熱容器と、
    前記蓄熱容器に封入され、かつ前記筐体よりも蓄熱量が大きい蓄熱部材と、
    前記筐体に収容される熱伝導部材と、
    前記筐体に収容され、かつ前記蓄熱部材を加熱する発熱体と、
    前記発熱体で前記蓄熱部材を加熱して複数個の前記電池を昇温する昇温制御を行う温度調整器と、を備え、
    前記蓄熱容器は、熱伝導性を有する内部熱伝導部材を収容し、
    前記熱伝導部材は、前記蓄熱容器から前記筐体の内部空間に露出させた前記内部熱伝導部材に接触、または、前記内部熱伝導部材が接触している前記蓄熱容器に接触する、
    ことを特徴とする車両用電池パック。
  2. 前記蓄熱部材は、
    潜熱蓄熱材または顕熱蓄熱材の少なくとも一方が含まれる、
    請求項1に記載の車両用電池パック。
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