JP6946023B2 - 伸縮性不織布シートの製造方法及び伸縮性不織布シート - Google Patents

伸縮性不織布シートの製造方法及び伸縮性不織布シート Download PDF

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Description

本発明は、伸縮性不織布シートの製造方法及び伸縮性不織布シートに関する。
伸縮性を備えたシート材に関する技術が知られている。
例えば、特許文献1及び2には、ダイから押し出された溶融状態の樹脂材料と基材シートとを、ニップロールのニップ圧によって貼り合わせた伸縮性不織布シートが記載されている。伸縮性不織布シートは、前記貼り合わせ後に、歯溝延伸加工を施すことによって伸縮性を具備する。
この伸縮性不織布シートにおいては、弾性樹脂は、溶融状態にあるときに基材シートと融着して固化されており、部材間の一体性が高い。また、弾性樹脂は、特許文献1の立体ギャザーとは異なり、実質的に非伸長状態で、全長に亘って基材シートに融着しているため、剥離強度が高く、伸縮性が低下し難い。このような伸縮性不織布シートは、自然状態において、弾性樹脂の収縮が少なく、基材シートの浮きや皺が生じ難い。そのため自然状態において嵩が抑えられた薄いシートとなる。
特許文献3に記載の吸収性物品には、肌触りを向上させる観点から、弾性部材を伴う立体ギャザーに起毛シートを用いることが記載されている。弾性部材は、伸長状態で、接着剤又はドット状に分布する熱シールによって、シートに固定されている。
特開2009−190235号公報 特開2015−113547号公報 特開2013−5879号公報
特許文献1及び2記載の伸縮性不織布シートは、製造過程において、ニップ圧による貼り合わせによって、弾性樹脂材料91と基材シートの繊維92との融着部93が形成される。(図9(A)参照)。その後の歯溝延伸加工において不織布シートを延伸しすぎると、弾性樹脂材料91の伸長に伴って、融着部93、93間で繊維92の破断が生じることがある(図9(B)参照)。破断は歯溝延伸倍率を高めるにつれ多くなり、伸縮性不織布シートの穴あきの原因となり得る。穴あきの増加は、シート面の外観の劣化、シート強度の低下の要因となる。そのため、外観やシート強度を保持しながら伸縮性不織布シートの伸長性を高めることは従来難しかった。
一方で、弾性樹脂材料と基材シート繊維との融着強度は、伸縮性不織布シートの使用時の一体性、弾性樹脂材料の伸長力の基材シートへの伝達性の観点から必要となる。しかし、融着強度を高め過ぎると、融着点において弾性樹脂材料及び繊維の伸長が拘束され、歯溝延伸加工時に破断が生じる恐れがある。融着による拘束を克服してより高い伸長性を得るために歯溝延伸倍率を無理に上げると、なお一層穴あきを増加させる結果となってしまう。
このように、伸縮性不織布シートの高い伸長性と穴あき抑制の両立において弾性樹脂材料と基材シートの繊維との融着強度の制御が必要となる。この点、特許文献3の立体ギャザーにおいては、弾性部材は溶着されるものではないため上記のような問題は生じ得ず、該問題に対する記載はない。
本発明は、上記の問題を鑑み、高い伸長性と穴あき抑制とを両立する伸縮性不織布シート及びその製造方法に関する。
本発明は、長繊維不織布の表面に起毛繊維を形成する工程と、前記長繊維不織布と、溶融状態で押し出された弾性樹脂材料とをニップロールに通して、前記長繊維不織布の起毛繊維と前記弾性樹脂材料とを融着し、複合シートを形成する工程と、前記複合シートに延伸加工を施す工程とを有する伸縮性不織布シートの製造方法を提供する。
また本発明は、一対の長繊維不織布間に弾性樹脂材料が配さて接合された伸縮性不織布シートであって、穴あき面積率が5%以下、バルクソフトネス値が8cN以下、最大伸度が100%以上500%以下、50%戻り応力値が0.3N/25mm以上3N/25mm以下である、伸縮性不織布シートを提供する。
本発明の伸縮性不織布シートの製造方法によれば、高い伸長性と穴あき抑制とを両立する伸縮性不織布シートを得ることができる。
また本発明の伸縮性不織布シートは、伸長性が高く、穴あきが少ないものである。
本発明の方法により製造される伸縮性不織布シートの一例を示す一部切欠斜視図である。 本発明の伸縮性不織布シートの製造方法の好ましい一実施形態における第1工程(起毛繊維の形成工程)を示す工程図であり、(A)は部分延伸加工を示す説明図であり、(B)部分延伸加工における一対の凹凸ロールの噛み合わせ状態を部分的に拡大して示す断面図であり、(C)は起毛加工を示す説明図であり、(D)は、(C)の符号d1の円で示す部分について、長繊維不織布に起毛繊維が形成された状態を示す模式図である。 長繊維不織布における起毛繊維の本数を測定する方法を模式的に示した説明図であり、(A)は長繊維不織布を山折りした状態を示す図であり、(B)は(A)の長繊維不織布に窓付きの黒い台紙を重ねた状態を示す図であり、(C)は黒い台紙の窓から観察される起毛繊維の状態の1例を示す図である。 本発明の伸縮性不織布シートの製造方法の好ましい一実施形態における第2工程(複合シートの形成工程)を示す工程図である。 第2工程において得られた複合シートを部分的に拡大して模式的に示す断面図であり、(A)は搬送方向(MD)に沿った断面図であり、(B)は幅方向(CD)に沿った断面図である。 第2工程において、ニップロールを構成する主ロール及び副ロールの周面を凹凸形状して、表裏の長繊維不織布と弾性樹脂材料とを融着させる工程を模式的に示す説明図である。 本発明の伸縮性不織布シートの製造方法の好ましい一実施形態における第3工程(歯溝延伸加工工程)を示す工程図である。 第3工程における一対の歯溝ロールが噛み合って複合シートを延伸処理する工程を模式的に示す説明図である。 従来の伸縮性不織布シートの製造方法における、歯溝延伸加工前後の弾性樹脂材料と不織布繊維との融着関係を模式的に示す説明図であり、(A)は歯溝延伸前を示し、(B)は歯溝延伸後を示す。
以下、本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照して以下に説明する。なお、本発明に係る伸縮性不織布シートは、例えば、おむつ等の吸収性物品の、伸縮性を必要とする部位に用いることができる。例えば、おむつの胴回りを構成する部材等があげられる。
まず、本発明の方法により製造される伸縮性不織布シートの一例について説明する。図1に示す伸縮性不織布シート10においては、表裏の長繊維不織布1及び2の間に、複数条の弾性樹脂材料3が互いに交差せずに一方向(伸縮性不織布シート10の長手方向。Y方向)に延出するように配列されている。複数条の弾性樹脂材料3は、伸縮性不織布シート10の長手方向と直交する幅方向(X方向)に、間隔をあけて並列されている。
長繊維不織布1及び2は互いに同種のものでもよく、異種のものでもよい。ここでいう「同種」とは、不織布の製造プロセス、構成繊維の種類、厚み及び坪量等がすべて同じであることを意味し、「異種」とは前記事項のうち少なくとも1つが異なる場合をという。
弾性樹脂3は、繊維(フィラメント)状であり、実質的に非伸長状態で、基材シート1及び2と全長に亘って融着されている。弾性樹脂材料3の「弾性」は、弾性樹脂3を伸縮性不織布シート10から取り出した状態において、弾性を有することを意味する。「弾性を有する」とは、伸ばすことができ、かつ元の長さに対して1.3倍に伸ばした状態から力を解放したときに元の長さの1.1倍以下の長さまで戻る性質をいう。弾性樹脂材料3の「実質的に非伸長状態」とは、外力を取り除いたときに縮まない状態という。弾性樹脂材料3が繊維(フィラメント)状であるとは、直径が500μm以下であることを意味し、300μm以下がより好ましく、100μmが更に好ましい。
本発明の製造方法においては、表裏の長繊維不織布1及び2の互いの対向面に起毛繊維を形成し、弾性樹脂材料3を前記起毛繊維と融着させるようにしている。このような融着を形成することにより、歯溝延伸加工において延伸倍率を高めても、長繊維不織布1及び2の穴あきを抑制することができる。すなわち、本発明の製造方法によれば、高い伸長性と穴あき抑制とを両立する伸縮性不織布シートを得ることができる。
本発明において、前記「穴あき」とは、伸縮性不織布シート10を弾性樹脂材料3の延在方向に2倍伸長した場合に、表裏の長繊維不織布1、2の少なくとも一方の表面において、繊維が無い領域が1mm以上の大きさで生じることをいう。この場合「穴あき」には、長繊維不織布1、2の繊維間の隙間は含まれず、前述の歯溝延伸加工により繊維密度が低下して透ける部分は含まれない。
以下、本発明の伸縮性不織布シートの製造方法の好ましい実施形態として、上記伸縮性不織布シート10の製造方法について説明する。
本実施形態の伸縮性不織布シート10の製造方法は、
(1)長繊維不織布1及び2の表面に起毛繊維4を形成する工程(第1工程7)と、
(2)長繊維不織布1及び2と、溶融状態で押し出された弾性樹脂材料3とをニップロールに通して、長繊維不織布1及び2それぞれの起毛繊維4と弾性樹脂材料3とを融着し、複合シート6を形成する工程(第2工程8)と、
(3)複合シート6に延伸加工を施す工程(第3工程9)と
を有する。
第1工程7は、図2(C)の起毛加工処理72を有する。起毛加工処理72としては、特許文献3に記載されている方法と同様の方法を用いることができる。具体的には、第1工程7は、起毛加工処理72のみからなるものでもよく、図2(A)及び(C)に示すように、部分延伸加工処理(プレ加工処理)71と起毛加工処理72とをこの順で行う二段階起毛加工であってもよい。長繊維不織布1、2の表面において起毛繊維3を形成しやすくし、表面を低密度化して弾性樹脂材料3との融着点を低減する観点から、前記二段起毛加工で行うことがより好ましい。以下、本実施形態では、第1工程7を、この二段階起毛加工で行うものとして説明する。
まず、部分延伸加工処理71において、長繊維不織布1及び2にダメージを与える。なお、第1工程7において、加工対象とされる長繊維不織布1及び2をまとめて原料長繊維不織布19と称して説明する。
具体的には、原反ロール(図示せず)から帯状の原料長繊維不織布19を繰り出し、図2(A)に示すように、凹凸ロール74,75間に連続的に供給する。この供給は、例えば、ロール74,75の上流側及び下流側に設けた搬送ロール73,73によって行うことができる。表面に凹凸を有するロール74,75間において、互いの凹凸の噛み合わせにより原料長繊維不織布19を挟圧し部分延伸する。前記噛み合わせは、より具体的には図2(B)に示すようにしてなされる。すなわち、ロール74が矢印F1の方向に、ロール75が矢印F2の方向に回転し、凸部74Aと凹部75Aとが原料長繊維不織布19を介在させて噛み合う。これにより、原料長繊維不織布19は、部分的に搬送方向(MD:Machine Direction)及び搬送方向と直交する幅方向(CD:Cross Direction)に延伸される。なお、MD方向は、前述した図1に示す伸縮性不織布シート10における長手方向(Y方向)に一致し、CD方向は伸縮性不織布シート10における幅方向(X方向)に一致する。
この部分延伸加工処理71によって原料長繊維不織布19の表面にダメージを与え、原料長繊維不織布19に繊維の絡みがほぐれるなどして起毛の起点が形成される。これにより、後述の起毛加工処理72において、ベースの繊維までを傷つけることなく、原料長繊維不織布19の表面にあるダメージを受けた繊維のみを効率的に起毛することがきる。これにより、起毛による過度の強度低下を抑えることができる。
次いで起毛加工処理72を行う。
起毛加工処理72では、図2(C)に示すように、部分延伸加工処理された原料長繊維不織布19を、搬送ロール76,76により、起毛ロール77に搬送する。起毛ロール77の周面には突起を有する突起領域78を備える。長繊維不織布の全面を起毛領域とすることが好ましいが、非起毛領域を設ける場合には、突起領域78のロール軸方向の両端部は突起の無い平滑領域79、79としてもよい。
起毛ロール77は、搬送される原料長繊維不織布19の一方の面101に接触しながら回転する。起毛ロール77の回転により、部分延伸加工処理された原料長繊維不織布19の面101において、表面の長繊維の一部が切れてシート基部5から遊離し、起毛繊維4が形成される。本実施形態においては、原料長繊維不織布19の一方の面(面101)にのみ起毛繊維4が形成されるようにしている。すなわち起毛された長繊維不織布1、2はいずれも片面(面101)のみに起毛繊維4が形成される。ただし、この形態に限定されることなく、両面(面101及び102)に起毛繊維4が形成されるようにしてもよい。
起毛繊維4は、原料長繊維不織布19の表面繊維が、長繊維同士を束融着部5Aにて束ねたシート基部5から遊離した部分である。例えば、起毛繊維4は、束融着部5Aにおける他の繊維との融着固定端4Aと自由端4Bを有する起毛繊維4が挙げられる(図2(D))。また、束融着部5A、5A間でループ状に起立する起毛繊維4などが挙げられる。このような起毛繊維4以外の、長繊維同士が融着により一体化された部分がシート基部5である。
起毛繊維4の本数(起毛量)は、後述の第2工程8における弾性樹脂材料3との融着をより確実に行い、第3工程9を経て得られる伸縮性不織布シート10において穴あきを抑制し、かつ、弾性樹脂材料3の伸長力を長繊維不織布1及び2に十分に伝え得るものとする観点から、5本/cm以上が好ましく、10本/cm以上がより好ましく、20本/cm以上が更に好ましい。また、起毛繊維4の本数は、起毛後の長繊維不織布1及び2のベースの強度を確保し、伸縮性不織布シート10の高い伸長性を付与する加工を可能とし、穴あきを防止する観点から、100本/cm以下が好ましく、80本/cm以下がより好ましく、50本/cm以下が更に好ましい。
(起毛繊維4の本数の測定方法)
上記の起毛繊維4の本数は以下の測定法により測定することができる。サンプリングおよび測定環境は22℃65%RH環境下にて行う。
まず、測定する起毛後の長繊維不織布1及び2から、鋭利な刃物(かみそり)で、20cm×20cmの測定片を切り出し、図3(A)に示すように、測定片を起毛側が外向きになるように山折り(図3(A)の矢印の方向)して測定サンプル104を形成する。次に、この測定サンプル104をA4サイズの黒い台紙の上に載せ、図3(B)に示すように、さらにその上に、縦1cm×横1cmの窓107をあけたA4サイズの黒い台紙を重ねる。このとき、図3(B)に示すように、測定サンプル104の折り目105が、上側の黒い台紙の窓107から見えるように配置する。両台紙には、富士共和製紙株式会社の「ケンラン(黒)連量265g」を用いる。その後、上側の台紙の窓107の両側それぞれから、折り目105に沿って外方に5cmはなれた位置に、50gの錘をそれぞれ載せ、測定サンプル104が完全に折りたたまれた状態を作る。
次に、図3(C)に示すように、マイクロスコープ(株式会社KEYENCE製VHX−900)を用いて、30倍の倍率で、台紙の窓107内を観察し、測定サンプル104の折り目105から0.2mm上方に平行移動した位置に形成される仮想線108よりも上方に起毛している起毛繊維4の本数を計測する。このとき測定する不織布において、起毛加工の施された部位の幅が1cm以上の場合は、起毛加工の施された部位を含むように、20cm×20cmの測定片を3片切り出して計測する。また、起毛加工の施された部位の幅が1cm以下の場合は、無作為に20cm×20cmの測定片を3片切り出して計測する。以上の操作を、測定する不織布に対して3枚分計測し、計9箇所の平均をとり、起毛した繊維の本数とする。
また、起毛繊維4を数える際には、例えば、図3(C)に示す繊維106aのように、折り目105から0.2mm上方にある仮想線108を2回横切る繊維がある場合、その繊維は2本と数える。具体的には、図3(C)に示す例では、仮想線108を1回横切る繊維が4本、仮想線108を2回横切る繊維106aが1本存在するが、2回横切る繊維106aは2本と数え、起毛繊維4の本数は6本となる。
起毛繊維4の起毛高さは、シート基部5から最も高い位置にある部分までの長さとしたときに、起毛繊維4と弾性樹脂材料3との融着を確実にし、長繊維不織布1及び2のシート基部5と弾性樹脂材料3との融着を抑える観点から、0.5mm以上が好ましく、1mm以上がより好ましい。また、起毛繊維4の起毛高さは、伸縮性不織布シート10の厚みを抑え、長繊維不織布1及び2と弾性樹脂材料3との一体性を確保する観点から、5mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましい。この起毛高さは前述の(起毛した構成繊維の本数の測定方法)に準じて測定することができる。
本実施形態においては、第1工程7の起毛繊維を形成する工程の後、後述の第2工程8の複合シート6を形成する工程の前に、長繊維不織布1、2の起毛繊維4を有する面に剥離剤を塗布する工程があることが好ましい。これにより、後述の第3工程9における歯溝延伸加工における融着した起毛繊維をより効果的に破断させることができる。
剥離剤の塗工量は、起毛繊維4の効果的な破断の観点から、0.1wt%以上が好ましく、0.2wt%以上がより好ましく、0.3wt%以上が更に好ましい。また、剥離剤の塗工量は、加工設備の汚染防止の観点から、1wt%以下が好ましく、0.7wt%以下がより好ましく、0.5wt%以下が更に好ましい。剥離剤は、シート基部5よりも起毛繊維4に多く塗工されることが好ましく、シート基部5に塗工されず、起毛繊維4にのみ塗工されることがより好ましい。
次に、第2工程8について説明する。
第2工程8では、図4に示すように、起毛繊維4を有する長繊維不織布1及び2と溶融状態で押し出される弾性樹脂材料3とをニップロール85に通す。これにより、長繊維不織布1及び2の起毛繊維4と弾性樹脂材料3とを融着し、複合シート6を形成する。このとき、長繊維不織布1及び2はいずれも起毛繊維4を有する面101同士を対向させて弾性樹脂材料3を挟持ようにする。
具体的には、まず、紡糸ヘッド81に設けられた複数の紡糸ノズル82から溶融状態にある繊維(フィラメント)状の弾性樹脂材料3を押し出すようにして紡出する。紡糸ノズル82は、紡糸ヘッド81において、長繊維不織布1及び2の搬送方向と直交する幅方向に沿う方向に一列に配列されている。隣り合う紡糸ノズル82の間隔は、複合シート6における繊維(フィラメント)状の弾性樹脂材料3の間隔に相当する。紡糸ノズル82の口径は、0.1mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましい。また、前記口径は、2mm以下が好ましく、0.6mm以下がより好ましい。
紡糸ノズル82から紡出された溶融状態のフィラメント状の弾性樹脂材料3は、原反から互いに同速度で繰り出された長繊維不織布1及び2と合流し、長繊維不織布1及び2間に挟持されて所定速度で引き取られる。弾性樹脂材料3の引き取り速度は、長繊維不織布1及び2の繰り出し速度と一致させている。弾性樹脂材料3の引き取り速度は、弾性樹脂材料3の直径及び延伸倍率に影響を及ぼす。すなわち、弾性樹脂材料3は、紡出された後、長繊維不織布1及び2と合流するまでの間、前記引き取りによる張力によって延伸され、延伸方向に分子が配向し、直径が小さくなる。また、弾性樹脂材料3に生じる張力は、風や静電気に起因する弾性樹脂材料3の乱れを防止する。これによってフィラメント状の弾性樹脂材料3を、互いに交差させずに一方向へ配列させて、長繊維不織布1及び2と貼り合わせることができる。
なお、ここでいう弾性樹脂材料3の延伸は、フィラメント状にするためのものであり、溶融状態で押し出された弾性樹脂材料3が長繊維不織布1及び2と貼り合わせられるまでの間、冷却されながら延伸される。そのため、溶融状態での延伸(溶融延伸)だけでなく、その冷却過程における軟化状態の延伸(軟化延伸)であってもよい。溶融状態とは、外力を加えたとき樹脂が流動する状態である。
弾性樹脂材料3は、長繊維不織布1及び2と合流時、固化前の融着可能な状態である。そのため、弾性樹脂材料3は自らの融着力で、長繊維不織布1及び2それぞれの対向面101に形成された複数の起毛繊維4に融着する。弾性樹脂材料3の温度は、前記融着の際において、起毛繊維4との融着を確実にする観点から、用いる樹脂材料の融点以上であることが好ましく、具体的には100℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましい。
弾性樹脂材料3の融着に際しては、長繊維不織布1及び2には、外部から熱は付与されていない。そのため融着可能になっている弾性樹脂材料3の溶融熱によって、弾性樹脂材料3と長繊維不織布1及び2の起毛繊維4とが融着する。その結果、長繊維不織布1及び2のうち弾性樹脂材料3の周囲に存在する部位のみが、弾性樹脂材料3と融着し、それよりも離れた部位は融着しないようにされている。
また、上記のように融着範囲が限定されることに加えて、ニップロール85のニップ圧を適宜設定することによって、図5(A)及び(B)に示すように、シート基部5ではなく起毛繊維4を弾性樹脂材料3と精度よく融着させることができる。すなわち、長繊維不織布1及び2のシート基部5と弾性樹脂材料3との融着を抑制することができる。このようにして、弾性樹脂材料3と長繊維不織布1及び2のシート基部5との融着点を好適に低減した複合シート6を得ることができる。なお、図5(A)及び(B)においては起毛繊維4と弾性樹脂材料3との配置を模式的に示すため、長繊維不織布1及び2のシート基部5と弾性樹脂材料3との間を離間させて空間があるようにして示した。実際には、ニップ圧により、シート基部5と弾性樹脂材料3との間の空間は潰れるものと考えられる。
この複合シート6を用いて後述の第3工程9の延伸加工処理を行うことにより、シート基部5ではなく、起毛繊維4を弾性樹脂材料3とともに延伸して破断させる状況を作ることができる。たとえ弾性樹脂材料3が起毛繊維4だけでなくシート基部5と融着しても、線状の起毛繊維4の方が面状のシート基部5よりも破断強度が弱いため、起毛繊維4の破断が優先的に生じやすい。その結果、シート基部5の繊維に破断が生じ難くなり、延伸による穴あきを効果的に抑制することができる。また、高い歯溝延伸倍率での処理が可能となる。
本実施形態において、ニップロール85は、主ロール86と2つの副ロール87とからなり、長繊維不織布1及び2と起毛繊維4との積層体に対して第1ニップ85A及び第2ニップ85Bを行う。主ロール86及び副ロール87は、その周面が平滑であり、例えば金属やゴムから構成されている。副ロール87は、その軸線が主ロール86の軸線と平行になるように配置されている。ニップロール85によるニップ処理は、本実施形態のように2段階で行ってもよく、1段階で行ってもよく、また3段階以上で行ってもよい。本実施形態のように第1ニップ85A及び第2ニップ85Bの2段階で行うと、弾性樹脂材料3と起毛繊維4の融着強度を制御しつつ、長繊維不織布1及び2の強度低下を抑制できるため好ましい。
ニップロール85によるニップ圧は、前述のとおり、弾性樹脂材料3と起毛繊維4とを好適に融着させる観点から、適宜設定される。
前記「ニップ圧」とは、主ロール86と各副ロール87とによって、フィラメント状の弾性樹脂材料3を長繊維不織布1及び2で挟持した積層体を挟圧することにより、該積層体に作用する圧力のことである。ニップ圧は、(i)挟圧力(主ロール86に副ロール87を押付けようとする力)、(ii)ロール間のクリアランス、(iii)ロールの表面硬さ、(iv)ロールの表面形状等により調整され得る。特に、(i)挟圧力と(ii)ロール間のクリアランスとによって好適に調整できる。(i)挟圧力が大きいほど、また、(ii)ロール間のクリアランスが狭いほど、ニップ圧は大きくなる。
前記挟圧力は、繊維不織布1及び2と弾性樹脂材料3との積層体の介在、クリアランスによらず、主ロール86に副ロール87を押し付けようとする力である。挟圧力は、例えば主ロールと副ロールにクリアランスを設けるために設置されたクリアランス設定装置に設置されるロードセルによって測定される。
「ニップ圧」は、0(ゼロ)N/cm以上150N/cm以下が好ましく、0(ゼロ)N/cm以上120N/cm以下がより好ましく、0(ゼロ)N/cm以上100N/cm以下が更に好ましい。これにより、長繊維不織布1及び2のシート基部5と弾性樹脂材料3との融着を抑制し、弾性樹脂材料3と起毛繊維4との融着を好ましい範囲で形成することができる。
「ニップ圧」は、上記の範囲内において、第1ニップ85A及び第2ニップ85Bそれぞれを設定することが好ましい。その場合、第1ニップ85Aのニップ圧は、1N/cm以上が好ましく、特に2N/cm以上が好ましく、また、100N/cm以下が好ましく、特に50N/cm以下が好ましい。第2ニップ85Bのニップ圧は、0N/cm以上が好ましく、また、150N/cm以下が好ましく、特に10N/cm以下が好ましい。
(ニップ圧の測定方法)
ニップ圧は次の方法によって測定することができる。
(i)クリアランスを設けた場合:
まず、長繊維不織布1及び2並びに弾性樹脂材料3の積層体がない状態で、副ロールを主ロールに押付けようとする力Aを測定する。次に前記積層体がある状態で、副ロールを主ロールに押付けようとする力Bを測定する。前記積層体に作用するニップ力Cは、以下の式(a)から求められる。
C=A−B (a)
ここで、A及びBは、例えば主ロールと副ロールにクリアランスを設けるために設置されたクリアランス設定装置に設置されるロードセルによって測定される。
ニップ圧は、前記ニップ力Cに基づき、基材幅(長繊維不織布1及び2の幅)をWとして、以下の式から線圧として求められる。
ニップ圧=C/W (b)
(ii)クリアランスを設けない(ベタニップ)場合:
機械設定による副ロールを主ロールに押付ける力(押し付け力)と前記の長繊維不織布1及び2の幅Wから、以下の式(c)にて求められる。
ニップ圧(線圧)=押付け力/W (c)
押し付け力が機械設定において不明な場合には、ロードセルによって測定される。
ニップロール85を構成する主ロール86及び副ロール87の表面温度は、10℃以上に温度調節することが好ましく、また、30℃以下に温度調節することが好ましく、25℃以下に温度調節することがより好ましい。上記の温度範囲とすることで、ニップ処理において、溶融状態にある弾性樹脂材料3を徐々に冷却して溶融強度を低下させることができる。ここでいう「溶融強度」とは、弾性樹脂材料の溶融状態における張力のことである。この冷却により、弾性樹脂材料と起毛繊維との融着を抑えることができ好ましい。
ニップロール85を構成する主ロール86及び副ロール87の周面は、本実施形態のように平滑とする態様に限定されない。該周面は、上記のようにニップ圧を適宜設定できる形状とすることが好ましい。
例えば、図6に示す断面図ように、主ロール86及び副ロール87の周面を凹凸形状にすることが好ましい。これにより平滑な場合に比べて、主ロール86と副ロール87と間のニップ圧を調整しやすくなり、シート基材5への融着を抑制し、起毛繊維4への融着数を好適なものとするよう制御することができる。例えば、主ロール86と副ロール87との間のクリアランスを調整して、長繊維不織布1及び2と弾性樹脂材料3との積層体に搬送力を与えつつもニップ圧を0N/cmに近づけることを、より高い精度で行うことができる。また、長繊維不織布1及び2は、主ロール86及び副ロール87の周面に沿わされて凹凸形状になるため、図6に示すように、長繊維不織布1及び2同士が密着しすぎることを防いで、シート基部5ではなく、起毛繊維4と弾性樹脂材料3との融着を精度よく行うことができる。加えて、図6に示すように、クリアランスを調整することによって、長繊維不織布1及び2は、搬送方向(MD)の同じ位置ではなく、交互に弾性樹脂材料3と融着することが可能になる。これにより、長繊維不織布1、2には非融着領域11、12が形成され、この部分が通気路となって伸縮性不織布シート10の通気性を向上させる。また、凹凸にされた長繊維不織布1及び2によって伸縮性不織布シート10に細かい襞ができ、これにより伸縮性不織布シート10は肌触りが柔らかくなり、また薄型化できる。
第2工程8においては、以上のようにしてフィラメント状の弾性樹脂材料3と長繊維不織布1及び2とが貼り合わされてなる、長尺帯状の複合シート6が得られる。複合シート6は、主ロール86の周面から剥離されて次工程である第3工程9へと移動する。本実施形態では、複合シート6は一度ロール状に巻き取られた後、第3工程9において再び巻き出されるようにされている。ただし、この形態に限定されるものではなく、主ロール86の周面から剥離されたあと、そのまま第3工程9へと移動するようにしてもよい。
次に、第3工程9について説明する。
第3工程9では、図7に示すように、第2工程8で形成した長尺帯状の複合シート6に対して、一対の歯溝ロール91、92の噛み合わせによって、延伸加工を施す。なお、この延伸加工を歯溝延伸加工ともいう。歯溝延伸加工としては、特許文献1に記載されている方法と同様の方法を用いることができる。
歯溝ロール91、92は、周面に、回転軸方向に長さを有する歯91A、92Aをそれぞれ複数、ロール周方向に等間隔に配している。歯溝ロール91、92は、図8に示すように、歯91Aと歯91Aの間、歯92Aと歯92Aとの間が溝になっており、一方のロールの歯が他方のロールの溝に噛み合うように配置されている。すなわち、歯溝ロール91の歯91Aが歯溝ロール92の歯92A間に遊挿され、歯溝ロール92の歯92Aが歯溝ロール91の歯91A間に遊挿されるように、歯溝ロール91と歯溝ロール92とを組み合わせている。
また、歯溝ロール91、92の上流側には、一対のインフィードロール93、94が配されている。インフィードロール93、94の回転速度V3を調整することによって、複合シート6の歯溝ロール91、92間への供給速度を調整することができる。さらに、歯溝ロール91、92の下流側には、一対のアウトフィードロール95、96が配されている。アウトフィードロール95、96の回転速度V4を調整することによって、延伸されてなる伸縮性不織布シート10の歯溝ロール91、92間からの送り出し速度を調整することができる。
前記歯溝延伸加工は、具体的には次のようにして施される。
図8に示すとおり、歯溝ロール91を矢印F1方向に回転させ、歯溝ロール92を矢印F2方向に回転させると、歯91A、92Aが順次周方向に対向する溝に噛み合う。このとき、歯91A、歯92Aの先端が互いに反対方向に複合シート6を押し込んで複合シート6を部分的に延伸する。特に、領域(93−94)及び領域(95−96)が、歯91A、92Aが対向する溝に深く入り込んで延伸する力が強い。領域(93−94)では、歯91A、歯92Aが互いの溝に食い込む深さが徐々に深くなり、複合シート6に対する押し込む力が徐々に強くなる。領域(95−96)では、互いの歯91A、歯92Aが互いの溝から徐々に引き離され、複合シート6を引っ張る力が生じる。これにより、歯溝ロール91、92間に挿入される長尺帯状の複合シート6は、弾性樹脂材料3の延出方向に沿って延伸される。
前記歯溝延伸加工により、複合シート6の延伸される部分において、弾性樹脂材料3はその伸長性を発揮して延伸する。表裏の長繊維不織布1及び2は、これに追従しようして、弾性樹脂材料3に融着した起毛繊維4が適度に破断する。起毛繊維4が破断することでシート基部5の破断が抑制される。このとき、弾性樹脂材料3が起毛繊維4だけでなくシート基部5と融着しても、線状の起毛繊維4の方が面状のシート基部5よりも破断強度が弱いため、起毛繊維4の破断が優先的に生じやすい。そのため、シート基部5は破断し難くなる。
これにより第3工程9においては、第2工程8で形成した複合シート6に対して、長繊維不織布1、2の穴あきが抑制され、伸長性が付与された伸縮性不織布シート10が形成される。穴あきが抑制されるため、高い歯溝延伸倍率による処理が可能となり、高い伸長性と穴あき抑制とを両立する伸縮性不織布シート10を形成することができる。
以上のとおり、本実施形態の製造方法によれば、穴あきを抑制しながら、融着強度を制御して、歯溝延伸倍率を更に高めた処理が可能になる。これは、延伸される複合シート6において、シート基部5から遊離した複数の起毛繊維4が互いに独立して弾性樹脂材料3との融着点を複数形成していることによる。すなわち、弾性樹脂材料3と複数個々に融着した起毛繊維が、シート基部5に優先して破断数の調整弁となることができるため、融着強度を好適に制御しながら、シート基部5を傷つけずに高い歯溝延伸倍率の加工を可能にする。
本実施形態において、前記歯溝延伸倍率とは、下記式(1)で求められる値である。L、G、V3及びV5は下記のとおりである。
L:歯溝ロール91の歯91Aと歯溝ロール92の歯92Aとの平均隙間(mm)
G:噛み合い深さ(mm)
V3:インフィートニップロール93、94の周速(m/min)
V5:歯溝ロール91、92の周速V5(m/min)
なお、歯溝ロール91、92の周速V5は、歯溝ロール91の歯91Aと歯溝ロール92の歯92Aとの噛み合い量を1/2にした点を半径とする周速度である。また、平均隙間Lは、領域(93−94)における隙間L1と領域(95−96)における隙間L2との平均値である。
Figure 0006946023
上記に定義される歯溝延伸倍率は、起毛繊維4と弾性樹脂材料3との融着の存在により、後述の穴あき面積率の範囲に抑えながら、従来よりも高く設定することができる。これにより得られる伸縮性不織布シート10は、例えば、高い伸長性が求められる子供用おむつの腹回り及び背回り等の部位に使用することができたり、穴あきを見えにくくするための別部材との貼り合わせなどを行わずに単体での使用ができたりする。
また、本実施形態の製造方法によれば、歯溝延伸倍率を制御して破断されない起毛繊維4を残すことによって、起毛繊維4がシート基部5と弾性樹脂材料3とを繋いだ状態を保持し、一体性のある伸縮性不織布シート10とすることができる。一体性を保つことにより、伸縮性不織布シート10は、弾性樹材料3の収縮時に長繊維不織布1及び2が追従でき、伸縮性(伸長性及び収縮性)の高いものとすることができる。また、伸縮性不織布シート10は、シート基部5における弾性樹脂材料との融着点数を抑えたものであるため、従来のものに比べて全体として柔軟性があり、柔らかい肌触りのものとなる。
本実施形態の製造方法において、高い伸長性を備えながら同時に高い穴あき抑制を実現し、かつ、伸縮時のシート強度(一体性)を確保した伸縮性不織布シート10を製造するため、前記歯溝延伸倍率は4倍以上が好ましく、5.5倍以上がより好ましく、6.5倍以上が更に好ましく、また、10倍以下が好ましく、8倍以下がより好ましい。これにより、後述する穴あき面積率、バルクソフトネス値、最大伸度及び50%戻り応力値を具備する伸縮性不織布シート10を製造することができる。
本実施形態の製造方法により得られた伸縮性不織布シート10は、前述のとおり、穴あきが抑制され、柔軟性に優れ、高い伸長性、伸長後の高い収縮性を有する。
得られた伸縮性不織布シート10における上記定義に基づく穴あきの程度は「穴あき面積率」として示される。また、伸縮性不織布シート10の柔軟性、伸長性、及び伸長後の高い収縮性はそれぞれ、「バルクソフトネス」、「最大伸度」及び「50%戻り応力」の値として示される。これらは後述の測定方法により得られる。バルクソフトネスは値が小さい程柔軟性が高いことを示す。最大伸度は値が大きいほど伸長性が高いことを示す。50%戻り応力は値が大きいほど、戻る力が強く、伸長後の収縮性が良いことを示す。
本実施形態の製造方法によれば、得られた伸縮性シート10は、穴あき面積率が5%以下、バルクソフトネス値が8cN以下、最大伸度が100%以上500%以下、50%戻り応力値が0.3N/25mm以上3N/25mm以下のものとすることができる。
伸縮性不織布シート10の穴あきの面積率は、見た目の品質の良さの観点から、また、おむつ等の伸縮性部材(腹回り、背回りの外装材等)として単体で用い得るものとするとの観点から、5%以下とすることが好ましく、4%以下とすることがより好ましく、3%以下とすることが更に好ましい。また、穴あきの面積率は小さい程良く、0(ゼロ)%であることが好ましい。本実施形態の製造方法によれば上記の値の伸縮性不織布シート10を製造することができる。
(伸縮性不織布シート10の穴あき面積率の測定方法)
伸縮性不織布シート10を弾性樹脂材料の長手方向に2.0倍伸長させた状態で、倍率5倍で画像を取得する。得られた画像を基に、大きさ1mm以上の穴部の面積を画像解析ソフト「ImagePro」を用いて算出する。シート全体の面積に対する穴部の総面積の比率を穴あき面積率をする。
伸縮性不織布シート10のバルクソフトネスは、肌触りの観点から、8cN以下が好ましく、6cN以下がより好ましく、5cN以下が更に好ましい。前記バルクソフトネスは下記の方法によって測定される。本実施形態の製造方法によれば上記の値の伸縮性不織布シート10を製造することができる。
(伸縮性不織布シート10のバルクソフトネスの測定方法)
22℃65%RH環境下にて、伸縮性不織布シート10を伸縮方向に150mm、幅方向(伸縮方向に直交する方向)に30mm切り出し、直径45mmのリング状に、ホッチキスを用いて端部を上下2箇所で止める。このときステープラーの芯は伸縮方向に長くなるようにする。引張試験機(例えば、株式会社オリエンテック製テンシロン引張り試験機「RTA−100」)を用いて、試料台の上に前記リングを筒状に立て、上方から台とほぼ平行な平板にて圧縮速度10mm/分の速度で圧縮していった際の最大荷重を測定し、幅方向のバルクスフトネスとする。次に、伸縮方向と幅方向を変えてリングを作製し、同様に伸縮方向のバルクソフトネスを測定する。伸縮方向及び幅方向それぞれ2本ずつリングを作製して測定し、これらの幅方向と伸縮方向の平均値を伸縮性不織布シート10のバルクスフトネスとする。
また、伸縮性不織布シート10の最大伸度は、前述の穴あき面積率の範囲に抑えながら、伸ばしやすくする観点から、100%以上が好ましく、150%以上がより好ましく、200%以上が更に好ましい。伸縮性不織布シート10の最大伸度は大きい程よいが、おむつに使用した場合のおむつの履かせやすさや履きやすさの観点から、500%以下が好ましく、400%以下がより好ましく、300%以下が更に好ましい。本実施形態の製造方法によれば上記の値の伸縮性不織布シート10を製造することができる。
加えて、伸縮性不織布シート10の50%戻り応力値は、前述の穴あき面積率の範囲に抑えながら、おむつに使用した場合のおむつのフィット性を高める観点から、0.3N/25mm以上が好ましく、0.4N/25mm以上がより好ましく、0.5N/25mm以上が更に好ましい。また、伸縮性不織布シート10の50%戻り応力値は、おむつに使用した場合のおむつの締め付けによる跡付き軽減の観点から、3N/25mm以下が好ましく、2N/25mm以下がより好ましく、1N/25mm以下が更に好ましい。本実施形態の製造方法によれば上記の値の伸縮性不織布シート10を製造することができる。
(伸縮性不織布シート10の最大伸度の測定方法)
伸縮性不織布シート10を引張試験機にて引張試験を行い、引張荷重が600cN/50mmとなる時の伸度とする。
(伸縮性不織布シート10の50%戻り応力値の測定方法)
伸縮性不織布シート10を引張試験機にてサイクル試験を行い、100%伸長後の戻り50%伸長時の応力値を測定する。
伸縮性不織布シート10は、上記特性を有するとともに、長繊維不織布1、2のシート基部5、5間に起毛繊維4が層として存在することが、より高い伸長性の観点から好ましい。本実施形態の製造方法により製造された伸縮性不織布シート10においては、歯溝延伸の圧縮力で、弾性樹脂材料3と融着した起毛繊維4及び融着していない起毛繊維4のいずれも、シート基部5の表面に押し潰されている。このような場合でも、起毛繊維4がシート基材5、5間に層として存在すると、起毛繊維4の可動性が発揮されて融着した弾性樹脂材料3の伸長に追従しやすくなり、伸縮性不織布シート10としての伸長性が更に高まる。
次に、本発明の製造方法に用いられる部材について説明する。
原料長繊維不織布19としては、種々のものを特に制限なく用いることができる。例えば、スパンボンド不織布、スパンボンドの層とメルトブローンの層との積層不織布を用いることができ、あるいはトウの状態の連続長繊維からなる不織布を用いることができる。安価で、破断強度が高くて加工適正優れ、しかも薄いことで吸収性物品のスリム化に資する観点から、スパンボンド不織布が好ましい。尚、上記の積層不織布の場合には、スパンボンドの層をメルトブローンの層の表面及び裏面のいずれか又は両面に配した不織布であることが好ましい。
原料長繊維不織布19は、安価でかつ、良好な肌触り感が得られ、更に加工適正の観点から、坪量が10g/m以上であることが好ましく、また、100g/m以下であることが好ましく、25g/m以下であることが更に好ましい。原料長繊維不織布19の有する、長繊維を束ねる束融着部は、例えば、エンボス凸ロールとフラットロールなどによる熱圧着により間欠的に形成されたものや、超音波融着により形成されたもの、間欠的に熱風を加えて部分融着させて形成されたものなどがあげられる。この中で熱圧着により形成されたものが起毛させやすい点で好ましい。
原料長繊維不織布19(例えばスパンボンド不織布など)は、短繊維を用いたエアスルー不織布と比べて破断強度の点で優れ、その一方で、肌触りの点ではエアスルー不織布に比べて劣る。しかし、本発明の製造方法によれば、原料長繊維不織布19を用いて柔らかな肌触りを備えた伸縮性不織布シートを提供することができる。また前述のとおり、本発明の製造方法によれば、伸長性が高く、穴あきを抑えた伸縮性不織布シート10を提供することができる。これにより、得られた伸縮性不織布シート10は、おむつなどの腹回りや背回りの外装材に適した伸長性、強度及び外観に加え、コシやしなやかさ等の優れた風合いを備えたものとなる。
スパンボンド不織布を用いる場合、スパンボンド不織布を構成する構成繊維は、熱可塑性樹脂からなり、熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、ビニル系樹脂、ビニリデン系樹脂などが挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブデン等が挙げられる。ポリエステル系樹脂としてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。ポリアミド系樹脂としてはナイロン等が挙げられる。ビニル系樹脂としてはポリ塩化ビニル等が挙げられる。ビニリデン系樹脂としてはポリ塩化ビニリデン等が挙げられる。これら各種樹脂の変成物や混合物等を用いることもできる。
原料長繊維不織布19は、非伸長性を有するものであってもよく、伸長性を有するのものであってもよい。得られる伸縮性不織布シート10の伸長性を高める観点から、原料長繊維不織布19は、伸長性を有するものであることが好ましい。
弾性樹脂材料3は、弾性を有し、長繊維不織布1、2の起毛繊維4との融着が可能なものを特に制限なく用いることができる。例えば、熱可塑性エラストマーを用いることができる。熱可塑性エラストマーとしては、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレン)、SIS(スチレン−イソプレン−スチレン)、SEBS(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン)、SEPS(スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン)等のスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー(エチレン系のα-オレフィンエラストマー、エチレン・ブテン・オクテン等を共重合したプロピレン系エラストマー)、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマーを挙げることができる。
起毛繊維4を有する長繊維不織布1、2の表面に塗工する剥離剤としては、シリコーン樹脂系、フッソ樹脂系、又はオクタデシルイソシアネート系等なこの種の物品において通常用いられるものを採用することができる。
本発明に係る伸縮性不織布シートは、伸縮性を必要とする各種用途に用いることができる。例えば、前述した使い捨ておむつ、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド、尿とりパッド等の吸収性物品の構成部材として用いることができる。
以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明する。本発明はこれらの実施例により限定して解釈されるものではない。なお、本実施例において組成を示す「部」および「%」とは特に断らない限りいずれも質量基準である。
(実施例1)
図2、4及び7に示す装置を用いた伸縮性不織布シートの製造方法を、下記の条件のもとで実施した。これにより得た伸縮性不織布シートを実施例2の伸縮性不織布シート試料S1を作製した。
原料長繊維不織布19は、坪量18g/mのスパンボンド不織布を用いた。弾性樹脂材料3を構成する弾性樹脂としては、SEPS樹脂を用いた。弾性樹脂材料3は、紡糸、延伸及び冷却後の繊維(フィラメント)状とされた状態で直径0.1mmとした。
(1)第1工程7において、部分延伸加工処理71と起毛加工処理72とを行った。得られた長繊維不織布1、2の起毛量は8本/cmであった。
部分延伸加工処理71において、凹凸ロール74の凸部74Aは、高さ4.2mm、回転軸方向のピッチ8.3mm、周方向のピッチ8.3mmとした。ロール74の凸部74Aとロール75の凹部75Bとの噛み合いの深さは、4mmとした。
起毛加工処理72において、起毛ロール77の周速度を、原料長繊維不織布19の搬送速度に対して逆方向に10倍とした。また、起毛ロール77は、アルミニウム合金からなり、アルミナ粒子(研磨粒子)によるサンドブラスト処理を施したものを用いた。起毛ロール77の突起領域78は、算術平均粗さ(Ra12.7μm、最大粗さ(Rt)125.8μm、最大高さ(Rz)87μmとした。起毛される原料長繊維不織布19が起毛ロール77に接触する抱き角αは60°とした。
(2)第2工程8において、紡糸ノズル82の口径を0.4mmとし、ピッチを1mmとした。第1ニップ85Aはクリアランスを0.6mmとし、ニップ圧は35N/cmとし、第2ニップ85Bのクリアランスはなく、ベタ押し(ゴムロールが潰れた状態)とし、ニップ圧は18N/cmとした。第1ニップ85B及び第2ニップ85Bにおいて、主ロール86及び副ロール87の表面温度は25℃とした。
(3)第3工程9において、歯溝延伸倍率は4倍とした。歯溝ロール91の歯91Aと歯溝ロール92の歯92Aとの間の平均隙間Lは0.5mmとした。歯溝ロール91の歯91A同士のピッチPおよび歯溝ロール92の歯92A同士のピッチPは2mmとした。
(実施例2)
第1工程7の起毛加工処理72において、起毛ロール77の周速度を、原料長繊維不織布19の搬送速度の20倍とし、起毛量を23本/cmとした以外は、実施例1と同様にして伸縮性不織布シートの製造方法を実施した。これにより得た伸縮性不織布シートを実施例2の伸縮性不織布シート試料S1を作製した。
(実施例3)
第2工程8の第1ニップのニップ圧を35N/cmとし、第2ニップのニップ圧を10N/cmとした以外は、実施例2と同様にして伸縮性不織布シートの製造方法を実施した。これにより得た伸縮性不織布シートを実施例2の伸縮性不織布シート試料S1を作製した。
(比較例)
第1工程7の起毛繊維を形成する工程を行わず、実施例1における第2工程8及び第3工程9と同様の工程を行って伸縮性不織布シートの製造方法を実施した。これにより得た伸縮性不織布シートを比較例の伸縮性不織布シート試料C1を作製した。
実施例1〜3、比較例1で作製した各試料について、次に示す試験を行った。下記試験は、各試料を(1)10cm×25cm、(2)25mm×150mm、(3)15cm×30cmの大きさにして行った。
(1)穴あき面積率
前述の(伸縮性不織布シート10の穴あき面積率の測定方法)に基づいて試験を行った。
(2)バルクソフトネス
前述の(伸縮性不織布シート10のバルクソフトネスの測定方法)に基づいて試験を行った。
(3)風合い
モニター(成人女性)5人による官能評価とした。25℃、湿度40%の環境下、シートサンプルが見えない暗箱内で、モニターに複合シートを触らせてその風合い(コシ及びしなやかさ)を以下の基準で評価させた。モニター5人の平均点(小数点以下を四捨五入)を風合いの評価点とした。
5点:風合いが良い
4点:風合いがやや良い
3点:普通
2点:風合いがやや悪い
1点:風合いが悪い
上記(1)〜(3)の試験結果は下記表1に示すとおりであった。
Figure 0006946023
表1に示されるとおり、比較例では、第1工程7の起毛繊維を形成する工程を行わなかったため、その後の4倍の延伸処理により、穴あきが8.0%と5%を越えていた。そのため、比較例で得られた伸縮性不織布シートは単体で、例えばおむつの腹回りないし背回りの部材として用いることはできないものとなっていた。
これに対し、実施例1〜3では、第1工程7の起毛繊維を形成する工程を経て伸縮性不織布シートを製造していたため、4倍の延伸処理が施されても、穴あきは5%以下に抑えされていた。同時に、実施例1〜3はいずれも、伸縮性を示す最大伸度及び50%戻り応力値に関し、比較例と同等の性能を示していた。そのため、実施例1〜3で得られた伸縮性不織布シートは単体でおむつの腹回りないし背回りの部材として用いることができる外観を有していた。なお、穴あき抑制に関しては、従来の方法として弾性樹脂の目付を下げて(弾性樹脂の熱量を下げて)不織布との融着を抑制する手段もある。しかし、実施例1〜3に示すように、本発明の製造方法では、弾性樹脂の目付は維持(戻り応力値は維持)したまま穴あきを抑制できることが分かった。
また、実施例1〜3で得られた伸縮性不織布シートは、バルクソフトネス値が比較例のものの68%以下に抑えられて、高い柔軟性を備えていた。同様に、実施例1〜3で得られた伸縮性不織布シートは、比較例のものよりも優れた風合い(コシ及びしなやかさ)を備えていた。
1、2 長繊維不織布
19 原料長繊維不織布
3 弾性樹脂材料
4 起毛繊維
5 シート基部
6 複合シート
7 第1工程
71 部分延伸加工
72 起毛加工
74,75 凹凸ロール
77 起毛ロール(部分起毛ロール)
78 起毛ロールの周面における突起領域
79 起毛ロールの周面における平滑領域
8 第2工程
81 紡糸ヘッド
82 紡糸ノズル
85 ニップロール
85A 第1ニップ
85B 第2ニップ
86 主ロール
87 副ロール
9 第3工程
91、92 歯溝ロール
91A、92A 歯

Claims (8)

  1. 一対の長繊維不織布の互いの対向面に起毛繊維を形成する工程と、
    前記長繊維不織布と、溶融状態で押し出された弾性樹脂材料とをニップロールに通して、前記長繊維不織布の対向面の起毛繊維と前記弾性樹脂材料とを融着し、複合シートを形成する工程と、
    前記複合シートに延伸加工を施す工程とを有し、
    前記長繊維不織布がスパンボンド不織布、スパンボンドの層とメルトブローンの層との積層不織布、及びトウの状態の連続長繊維からなる不織布から選ばれる1種又は複数の不織布である伸縮性不織布シートの製造方法。
  2. 前記ニップロールのニップ圧が0N/cm以上150N/cm以下である請求項1記載の伸縮性不織布シートの製造方法。
  3. 前記ニップロールが10℃以上30℃以下にされている請求項1又は2記載の伸縮性不織布シートの製造方法。
  4. 前記ニップロールの周面が凹凸形状にされている請求項1〜3のいずれか1項に記載の伸縮性不織布シートの製造方法。
  5. 前記起毛繊維を形成する工程の後、前記複合シートを形成する工程の前に、起毛繊維を形成した面に剥離剤を塗布する工程を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の伸縮性不織布シートの製造方法。
  6. 前記起毛繊維を形成する工程は、部分延伸加工処理と起毛加工処理とを有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の伸縮性不織布シートの製造方法。
  7. 一対の長繊維不織布間に弾性樹脂材料が配されて接合された伸縮性不織布シートであって、
    前記一対の長繊維不織布の互いの対向面に起毛繊維が配され、前記弾性樹脂材料が前記起毛繊維と融着されており、
    前記長繊維不織布が10g/m 以上100g/m 以下の坪量を有し、前記起毛繊維の起毛量が5本/cm以上100本/cm以下であり、前記弾性樹脂材料が直径500μm以下の繊維状の熱可塑性エラストマーであり、
    穴あき面積率が5%以下、バルクソフトネス値が8cN以下、最大伸度が100%以上500%以下、50%戻り応力値が0.3N/25mm以上3N/25mm以下であり、
    前記長繊維不織布がスパンボンド不織布、スパンボンドの層とメルトブローンの層との積層不織布、及びトウの状態の連続長繊維からなる不織布から選ばれる1種又は複数の不織布である伸縮性不織布シート。
  8. 前記基材シートの前記弾性樹脂材料が配された面は、起毛繊維を有する請求項7記載の伸縮性不織布シート。

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