JP6945664B2 - 冷間加工性に優れる高硬度・高耐食性用途のマルテンサイト系ステンレス鋼及びその製造方法 - Google Patents

冷間加工性に優れる高硬度・高耐食性用途のマルテンサイト系ステンレス鋼及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、冷間加工用の部品に関して、軟化特性に優れて強冷間加工が可能な高硬度・高耐食部品用のマルテンサイト系ステンレス鋼及びその製造方法に関するものである。
近年、高硬度・高耐食マルテンサイト系ステンレス鋼のニーズが高く、自動車部品やねじ締結部品等の多くに使用されている(特許文献1〜4)。これら高硬度・高耐食マルテンサイト系ステンレス鋼部品、特に、大型の自動車部品等において、複雑形状に冷間鍛造等の冷間加工によって成型される。このため、冷間加工前に軟化焼鈍を行って鋼を軟質化した上で冷間加工を行い、冷間加工後に焼き入れを行い、高硬度・高耐食マルテンサイト系ステンレス鋼となる。焼入れ後のマルテンサイト系ステンレス鋼において、鋼中のC含有量が高いほど高硬度の鋼を得ることができる。同様に、軟化焼鈍後のステンレス鋼においても、鋼中のC含有量が高いほど硬度が高くなることが知られている。そのような状況の中、軟化焼鈍後のステンレス鋼において、C量(質量%)に依存して(60C+170)以下のHv硬さ、好ましくは(60C+160)以下のHv硬さの軟化状態であることが望まれる。冷間加工後に焼入れを行い、高硬度・高耐食マルテンサイト系ステンレス鋼となる。
しかしながら、高硬度・高耐食マルテンサイト系ステンレス鋼には、C,N,Mo,Ni等合金元素が多く添加されているため、軟化焼鈍で十分に軟質化して優れた冷間加工性(冷間鍛造性)を確保することが難しい。例えば、特許文献5には冷間鍛造性を向上させるための成分設計と軟化焼鈍技術が提案されているが、本発明に求められる水準まで軟質化できていない。
このように従来の技術では、高硬度・高耐食マルテンサイト系ステンレス鋼を軟化焼鈍で十分に軟質化させて複雑形状へ冷間加工(冷間鍛造)することができない。
特許第3340225号公報 特許第4252145号公報 特開2016−50320号公報 特許第3587330号公報 特許第3328791号公報
本発明の解決すべき課題は、複雑形状の冷間加工、もしくは冷間鍛造部品用素材として、軟質化特性を著しく改善した高硬度・高耐食性用途のマルテンサイト系ステンレス鋼及びその製造方法を安価に提供することである。なお、本発明が対象とする、軟化焼鈍後のステンレス鋼においては、鋼組織はフェライトと炭化物からなり、マルテンサイト組織ではない。一方、本発明のステンレス鋼を冷間加工した後に焼き入れを行い、最終製品はマルテンサイト組織を有していることから、本発明のステンレス鋼をマルテンサイト系ステンレス鋼と呼ぶこととする。
本発明者等は、上記課題を解決するために種々検討した結果、成分調整された高耐食高硬度用途のマルテンサイト系ステンレス鋼において、2次脱酸生成物である酸化物のサイズと組成を制御し、且つ、高温の軟化焼鈍により微細な炭窒化物の分散状態を制御することで、(60C+170)以下のHv硬さまで軟質化して冷間加工性が著しく向上する知見を得た。また、転位や結晶粒界をピン止めしないような微細な脱酸生成物組成をMn含有系に制御するとより好ましい。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨とするところは以下の通りである。
(1)質量%で、
C:0.15%超0.70%以下、
Si:0.1〜2.0%、
Mn:0.15〜1.5%、
S:0.01%未満、
P:0.05%以下、
Ni:1.5%以下、
Cr:10.5〜16.0%、
Mo:0.9〜3.0%、
N:0.14%以下、
Al:0.008%未満、
O:0.004〜0.014%を含有し、
残部Feおよび不純物からなる化学成分を有し、
C+N/2:0.16%超0.70%以下であり、
かつ、1.0μm以上の炭窒化物が1600μm中に10個以上であり、酸化物の平均直径サイズが1〜5μmであり、(a)式で示されるHv硬さであることを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼。
Hv≦60C+170 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(a)
C:C含有量(質量%)
(2)前記Feの一部に替えて、更に質量%で、
Cu:1.5%以下、
W:1.5%以下、
Co:1.5%以下
B:0.01%以下、
Sn:0.3%以下、
Sb:0.3%以下の内、1種類以上を含有することを特徴とする(1)に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
(3)前記Feの一部に替えて、更に質量%で、
Nb:0.1%以下、
Ti:0.1%以下、
V:0.2%以下、
Ta:0.2%以下の内、1種類以上を含有することを特徴とする(1)又は(2)に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
(4)前記Feの一部に替えて、更に質量%で、
Mg:0.01%以下、
Ca:0.01%以下、
Hf:0.01%以下、
REM:0.01%以下の内、1種類以上を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかひとつに記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
(5)酸化物の平均Mn濃度が5〜35質量%であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかひとつに記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
(6)鋳造時の凝固時の平均冷却速度が5〜500℃/sであり、
軟化焼鈍処理として、
870℃よりも高く、C濃度と下記(b)式で表される炭化物の固溶温度:Tよりも20〜120℃低い温度範囲で1〜48hの熱処理を施し、引き続き平均60℃/h以下の冷却速度でTよりも250℃低い温度まで徐冷することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかひとつに記載のマルテンサイト系ステンレス鋼の製造方法。
log(C) = −6100/(T+273) + 4 ・・・・・(b)
(b)式で「C」はC濃度(質量%)、「T」は炭化物の固溶温度(℃)を意味する
本発明によれば、複雑部品形状に強冷間鍛造(冷間加工)もしくはニアネット成形が可能となり、自動車用等の冷間鍛造(冷間加工)による部品コストの大幅な低減効果を発揮できる高硬度・高耐食性マルテンサイト系ステンレス鋼の軟化焼鈍材を提供できる。
以下に本発明の各要件について説明する。なお、以下の説明における(%)は特に断りがない限り、質量(%)である。
本発明が対象とする、冷間加工性に優れる高硬度・高耐食性用途のマルテンサイト系ステンレス鋼は、鋼を軟化焼鈍することで軟質化したステンレス鋼であり、鋼組織はフェライトと炭窒化物からなる。軟質化した本発明のステンレス鋼を素材として冷間加工を行い、その後に焼き入れ処理を行って高硬度化し、最終製品とする。なお、後述の本発明の成分組成を含有することにより、焼き入れ処理により大半がマルテンサイト組織となり、マルテンサイト系ステンレス鋼とすることができる。具体的には、1000〜1200℃からの焼き入れ処理で組織の約8割以上がマルテンサイト組織になる鋼である。
《鋼の必須成分組成》
本発明の軟質による冷間加工性向上の効果は、製品の焼入れ処理後の硬さで500Hv以上になる高硬度・高耐食マルテンサイト系ステンレス鋼で著しく発揮される。最高焼入れで500Hv未満の鋼については従来の技術で冷間加工性を十分に確保でき本発明の効果が不明瞭になる。そのため、焼入れ硬さを支配するC,N,C+N/2の含有量を限定し、本発明の効果が明瞭な範囲を規定する。
Cを0.15%超、C+N/2を0.16%超に限定する。焼入れ後の硬度確保のためである。しかしながら、Cを0.70%超、C+N/2を0.70超含有させると粗大な炭化物や微細な窒化物により冷間加工性が劣化するため、上限を該値に規定する。500Hv以上の焼入れ硬さを安定的に得て、軟質化効果が発揮するCの好ましい範囲は0.16〜0.40%、C+N/2の好ましい範囲は0.18〜0.45%である。
Nは上述した焼入れ硬さに加えて製品の耐食性の確保のために含有させることができる。しかしながら、Nを0.14%超含有させるとブローホールの生成のため鋳造が困難となり、鋳造できても鋼中に粗大な炭窒化物が生成し、冷間加工性が劣化するため上限を0.14%にする。好ましい範囲は0.02〜0.11%である。更に好ましくは、0.04〜0.10%である。
Siは、脱酸に必要な元素であり、粗大な酸化物抑制のために0.1%以上添加する。しかしながら、軟化焼鈍時のフェライト組織の固溶強化、及び炭窒化物の微細分散により冷間加工性を劣化させる元素であるため、含有量を2.0%以下に限定する。好ましくは、0.7%以下である。
Mnは、脱酸に必要な元素であり、後述するように酸化物の分解・微細化を防止するため0.15%以上添加する。しかしながら、軟化焼鈍後の強度を上昇させて冷間加工性を劣化させるため、含有量を1.5%以下に限定する。
Sは、硫化物を形成して冷間加工性を劣化させるため、含有量を0.01%未満に限定する。好ましくは0.007%以下である。
Pは、粒界偏析して冷間加工性を劣化させるため、含有量を0.05%以下に限定する。
Niは、マルテンサイト系ステンレス鋼の製品の靭性、耐食性を向上させる元素であるため、含有させてもよい。しかしながら、1.5%を超えて含有させると軟化焼鈍後の硬度が(60C+170)のHv硬さ以下に軟質化せずに冷間加工性が劣化する。そのため、1.5%以下に限定する。好ましくは、1.3%以下である。Niは含有しなくても良い。
Crは、ステンレス鋼の高耐食性の機能を得るための基本元素であり、10.5%以上を含有させる。しかしながら、16.0%を超えて含有させると、焼入れ後に本発明の特徴である高硬度の製品硬さを得ることができず、また、従来の技術で冷間加工性を確保できる。そのため、16.0%以下に限定する。好ましいCrの範囲は、11.0〜15.0%である。
Moは、高耐食性マルテンサイト系ステンレス鋼を得るため含有させる。なお、軟化焼鈍時に炭窒化物の粗大化を阻害して、素材を軟化し難くする元素であり、本発明の軟質・高冷間加工性の効果が明瞭になる0.9%以上に限定する。0.9%未満では公知の軟化焼鈍方法で冷間加工性が確保でき、本発明の有効性が明瞭でなくなるとともに耐食性が不足する。一方、3.0%を超えて過度に含有させると本発明の手法でも軟化し難くなり、焼鈍時に炭窒化物が粗大化せず、冷間加工性が劣化する。そのため、3.0%以下に限定する。好ましい範囲は、1.0〜2.5%である。
Alは、Mn、Si脱酸を主体としてO量が高めで脱酸生成物を制御するため、粗大酸化物の生成防止の観点からAlの含有量は、0.008%未満に限定するのが好ましい。更に、好ましくは、0.004%以下である。Alは含有しなくてもよい。
Oは、Mn,Si脱酸での微細な脱酸生成物(酸化物)の組成やサイズに大きく影響を与える。後述する凝固速度を制御すると共にO含有量を制御すると、製品の脱酸生成物の平均直径が5μm超と過度に粗大化することを防止して冷間加工割れに対して実質的に無害化し、且つ、熱間圧延時に酸化物が1μm未満サイズに分解・微細化することを抑制する。そのため、鋼中のOを0.014%以下程度に制限すると、粗大酸化物生成を抑えられるので好ましい。OはT.Oを意味する。Oが低すぎると酸化物の分解・微細化を誘発するため、鋼中のOを0.005〜0.01%にすることが好ましい。
《1.0μm以上の炭窒化物が1600μm中に10個以上》
本発明のマルテンサイト系ステンレス鋼(軟化焼鈍後)の炭窒化物の分布は、マルテンサイト系ステンレス鋼の軟化焼鈍時の軟化挙動(軟化焼鈍後の軟質化特性)に影響を与える。軟化焼鈍後の鋼中の炭窒化物が微細分散していると、軟化焼鈍後の冷間加工において、転位や結晶粒界の動きをピンニングして冷間加工し難い。炭窒化物サイズは大きい方がよく、1600μm中に1.0μm以上の炭窒化物個数が10個以上であれば、1.0μm未満の微細な炭窒化物が減少するため、Hv≦(60C+170)の軟質化特性が得られる。
炭窒化物サイズは大きい方がよく、1600μm中に1μm以上のサイズの炭窒化物個数が10個以上で軟質化特性が得られている。好ましくは、1600μm中に2μm以上のサイズ以上の炭窒化物が10個以上である。ここで炭窒化物サイズとは、炭窒化物の(長径+短径)/2を示す。
前記本発明の好適な鋼成分組成を有するとともに、後述する好適な軟化焼鈍条件を用いて軟化焼鈍を行うことにより、1.0μm以上の炭窒化物が1600μm中に10個以上となる鋼を実現することができる。
《酸化物の平均直径サイズが1〜5μm》
本発明のマルテンサイト系ステンレス鋼(軟化焼鈍後)の凝固時に生成する2次脱酸生成物である酸化物のサイズは、マルテンサイト系ステンレス鋼の軟化焼鈍時の軟化挙動(軟化焼鈍後の軟質化特性)に影響を与え、この酸化物の平均直径サイズが1μm未満に微細化していると、軟化焼鈍後の冷間加工において、転位や結晶粒界の動きをピンニングして冷間加工し難く、Hv≦(60C+170)の軟質化特性も得られない。酸化物サイズが大きい方がよく、平均直径サイズが1μm以上であれば軟質化特性が得られる。一方、酸化物の平均直径サイズが5μm超になると冷間加工時の割れの起点となるため冷間加工性が劣化する。好ましくは2〜4μmである。ここで2次脱酸生成物である酸化物のサイズとは、2次脱酸生成物の(長径+短径)/2を示し、平均サイズとは任意にサンプリングした30個の平均値を示す。酸化物の評価において、1次脱酸生成物と2次脱酸生成物との区別は、溶鋼中で生成する15μm超のサイズの粗大なものを1次脱酸生成物と判定し、15μm以下のサイズを凝固中に全面に晶出する2次脱酸生成物として判定する。
前記本発明の好適な鋼成分組成を有し、特にMn,Si含有量を本発明範囲とするとともに、後述する凝固条件を好適化することにより、酸化物の平均直径サイズを1〜5μmとすることができる。
《(a)式で示されるHv硬さ》
以上詳述したように、公知技術よりも軟質化して複雑形状へ冷間加工して効果が著しく発揮されるためには、本発明のステンレス鋼(軟化焼鈍後)のHv硬さについて、下記(a)式で示されるHv硬さに限定する。更に、Hv≦(60C+160)のHv硬さになると、複雑形状の大型部品への冷間鍛造も可能となり、飛躍的に工業的・経済的な効果が大きくなるため、好ましくは、(60C+160)以下のHv硬さ以下である。
Hv≦60C+170 ・・・・・・・・・・・・・・・・(a)
C:C含有量(質量%)
《酸化物の平均Mn濃度》
脱酸生成物は熱間圧延時に分解・微細化するため軟化焼鈍時の素材の軟質化を抑制する。そのため、脱酸元素であるMn,Si量、さらにO量や凝固速度の調整によって脱酸生成物の組成を制御することで、脱酸生成物の熱間圧延時の分解・微細化を抑制でき、転位や結晶粒界をピン止めせずに冷間加工割れを誘発しないサイズに安定的に制御することができ、軟質化を促進することができるので好ましい。具体的には、酸化物の平均Mn濃度を5〜35質量%とすることにより、脱酸生成物を熱的に安定化して、熱間圧延時の1μm未満サイズへの分解・微細化の抑制に寄与する。
酸化物中の平均組成とは、非金属介在物中のS元素を除いてOを含めて質量%で換算して求めた値である。Mn含有の熱力学的に安定(熱間圧延時に分解して微細化しない)な脱酸生成物を生成させることにより、軟化焼鈍後の冷間加工時に、転位や結晶粒界の動きをピンニングし難くするので、軟化焼鈍時の軟質化促進に有効である。
《選択的含有成分》
本発明のステンレス鋼は、上述してきた元素以外は、Feおよび不純物からなる化学成分から構成される。さらに、前記成分組成に加え、Feの一部に替えて、選択的に以下に示す元素を含有しても良い。
Cuは、製品の耐食性を向上させるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、1.5%を超えて含有させても、その効果は飽和し、冷間加工性を劣化させるため、含有量は1.5%以下とする。好ましくは、0.35%以下である。
Co,Wは、製品の靭性や耐食性を向上させるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、それぞれ1.5%を超えて含有させても、その効果は飽和し、冷間加工性を劣化させるため、含有量は1.5%以下とする。好ましくは、1.0%以下である。
Bは、製品の靭性を向上させるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、0.01%を超えて含有させても、その効果は飽和するし、逆に粗大なボライドを生成して冷間加工性を劣化させるため、含有量は0.01%以下とする。好ましくは、0.006%以下である。
Sn,Sbは、製品の耐食性を向上させるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、それぞれ0.3%を超えて含有させても、その効果は飽和するし、熱間製造性が著しく劣化させるため、含有量は0.3%以下とする。好ましくは、0.1%以下である。
Nb,Tiは、製品の靭性や耐食性を向上させるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、それぞれ0.1%を超えて含有させても、その効果は飽和するし、逆に粗大な炭窒化物を生成して冷間加工性が劣化させるため、含有量は0.1%以下とする。好ましくは、0.06%以下である。
V,Taは、製品の靭性や耐食性を向上させるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、それぞれ0.2%を超えて含有させても、その効果は飽和するし、逆に粗大な炭窒化物を生成して冷間加工性が劣化させるため、含有量は0.2%以下とする。好ましくは、0.1%以下である。
Mg,Ca,Hf,REMは、脱酸生成物の熱力学的な安定度を増加して軟化焼鈍時の軟質化に効果があるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、それぞれ0.01%を超えて添加しても、その効果は飽和するし、逆に粗大な酸化物を生成して冷間加工性を劣化させるため、含有量を0.01%以下とする。好ましくは、0.005%以下である。
REM(希土類元素)は、一般的な定義に従い、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)の2元素と、ランタン(La)からルテチウム(Lu)までの15元素(ランタノイド)の総称を指す。単独で含有させてもよいし、混合物であってもよい。
本発明のステンレス鋼が含有する不純物について、代表的な不純物としては、Zn,Bi,Pb,Ge,Se,Ag,Se,Te等が挙げられ、通常、鉄鋼の製造プロセスで不純物として、0.1%程度の範囲で混入する。
また、任意添加元素について、代表的なものを上記(3)〜(5)で規定しているが、本明細書中に記載されていない元素であっても、本発明の効果を損なわない範囲で含有させることができる。
《マルテンサイト系ステンレス鋼の製造方法》
次に、本発明のマルテンサイト系ステンレス鋼の製造方法について説明する。
第一に、軟化焼鈍処理条件について説明する。
前記のように、1.0μm以上の炭窒化物が1600μm中に10個以上となる鋼として軟質化するためには、前記本発明の好適な鋼成分組成を有するとともに、軟化焼鈍処理として、870℃以上の高温で、かつ、(b)式で計算される炭化物の固溶温度:Tよりも20〜120℃低い温度範囲で1〜48hの保定熱処理を施し、引き続き平均60℃/h以下の冷却速度で徐冷することが好ましい。保定熱処理時間が1hよりも短いと炭素窒化物サイズが微細となり、軟質化が期待できず、逆に48hよりも長いと効果は飽和するし、工業的に経済合理性を失う。そのため、保定熱処理時間を1〜48hに限定する。好ましい範囲は、2〜10hである。なお、(b)式でC量による炭化物の固溶温度を計算できる。
log(C)=―6100/(T+273)+4 ・・・・・(b)
(b)式で「C」はC濃度(質量%)、「T」は炭化物の固溶温度(℃)を意味する。
保定熱処理温度が870℃もしくは(T−120)℃よりも低温になると炭窒化物サイズが微細になり、軟質化が期待できず、逆に(T−20)℃よりも高温で保定熱処理を実施するとフィルム状の粒界炭化物となり、冷間加工性が劣化する。なお、保定熱処理温度の好ましい範囲は、900℃以上で、かつ、Tよりも30〜100℃低い温度である。
保定熱処理温度からの徐冷の冷却速度について、平均60℃/hを超える冷却速度で徐冷すると、炭窒化物が微細となり、軟質化が期待できない。
徐冷終了温度について、(T−250)℃まで徐冷しなかった場合、炭窒化物の微細化や硬質なマルテンサイト組織の生成により軟質化が期待できない。そのため、(T−250)℃よりも低い温度まで徐冷することが好ましい。なお、(T−250)℃よりも低い温度では特に冷却速度は規定しなくともよい。
上記の本発明の軟化焼鈍方法で炭化物サイズ、分散状態が決まるため、本発明の焼鈍方法の後に従来の焼鈍方法を適用しても効果は継続されるので、従来の焼鈍方法と組み合わせてもよい。
次に、本発明のマルテンサイト系ステンレス鋼の製造方法のうち、鋳造時の製造条件について説明する。
鋼中の微細な2次脱酸生成物である酸化物は凝固時に生成する。酸化物が熱力学的に不安定な場合、熱間圧延等の熱加工で分解・微細化が進み、軟化焼鈍時に転位や結晶粒界の動きをピンニングして軟化を阻害する。マルテンサイト系ステンレス鋼の場合、Mn,Si,O含有量の適正制御に加え、鋳造時の平均冷却速度を5〜500℃/sの範囲とすることにより、凝固時に生じる2次脱酸生成物の平均サイズが1μm以上5μm以下となって分解・微細化を抑制することによって軟質化することができる。一方、平均冷却速度が5℃/sよりも遅くなると脱酸生成物が5μmを超えて粗大化し、本発明の軟質化効果が不明瞭となるばかりか、冷間加工性も劣化する。一方、500℃/sよりも平均冷却速度が大きいと1μm未満への分解・微細化が進み、素材の軟質化を促進し難くなる。そのため、本発明で規定する軟質化し易い微細な熱力学的に安定な酸化物のサイズを得るには5〜500℃/sの平均冷却速度で凝固させることが必要になる。好ましくは10℃/s以上、400℃/s未満である。
以上説明した本発明によれば、軟質化特性を有して複雑形状に強冷間加工できる高硬度・高耐食性マルテンサイト系ステンレス鋼の軟化焼鈍材を安価に提供できる。
<実施例1>
150kgの真空溶解炉にて表1〜表3に示す化学組成の鋼を約1600℃で溶解した後、鋳型に鋳造した。なお、Al,Si,Mn等の脱酸元素添加量と脱酸元素の溶鋼への投入から鋳型への出鋼時間でO量を変化させた。鋳型として、各種サイズ(φ20〜φ250mm)、材質(鉄系,マグネシア系,シリカ系)のものを用いることにより、凝固時の平均冷却速度を変化させた。なお、凝固時の平均冷却速度は、同じ条件で溶解・凝固させたSUS304のサンプルの鋳片の断面の1/4部および中央部の2次デンドライトアーム間隔:λを測定し、その平均値で平均冷却速度(℃/s)=(110/λ)2.2を見積もった。
その後、1200℃加熱後に熱間鍛造して直径14mmの棒鋼に熱間加工し、常温まで空冷した。その後、軟化焼鈍を行うに際し、表4〜表6に示す各温度で5hの保定熱処理を施し、20℃/hで650℃まで徐冷した。そして、軟質化状況、冷間加工性および炭窒化物や微細酸化物の状態に及ぼす成分の影響について調査した。表4〜表6に製造条件および評価結果について示す。
Figure 0006945664
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軟質化について、前記棒鋼を長手方向中心断面に埋め込み研磨し、荷重1kgで断面の直径の1/4部および中心部のHv硬さを測定し、その平均値で評価し、表4〜表6に示した。表中、Hvの右隣に(a)式右辺(60C+170)の値を示している。
冷間加工性は、φ8mm,高さ12mmの圧縮試験片を作成し、高さ方向に10/sの歪み速度で端面圧縮加工を施し、割れなく冷間圧縮加工が可能か否かで判断した。なお、鋼材の冷間加工性はC量(質量%)に依存し、C量が高いほど冷間加工性が低下する性質があるため、限界加工率をC量の式として規定する。(85−50C)%の限界加工率で冷間圧縮加工が可能であれば「B」、割れが発生した場合を「X」、さらに(90−50C)%の限界加工率で冷間圧縮加工が可能であれば「A」で評価した。本発明鋼では全てBまたはAであり、優れた冷間加工性を示していた。なお、加工率とは、(12−H)/12×100(%)であり、Hは冷間圧縮加工後の試験片の厚さ(mm)である。
炭窒化物の分散状態は、埋め込み研磨面を王水にてエッチングし、SEM・EDSにて評価した。1600μm中に直径1μmサイズ以上の炭窒化物が10個以上ある場合を「B」、1600μm中に直径2μmサイズ以上の炭窒化物が10個以上ある場合を「A」、それ以外を「X」で評価した。本発明鋼では全てBまたはAであり、優れた冷間加工性に資する炭窒化物の分散状態を示していた。なお、サイズの直径とは(長径+短径)/2で計算される。炭窒化物とはEDS分析にてCr、Fe、C、Nを主体とする析出物である。
酸化物の平均サイズおよび酸化物の組成の評価については、炭窒化物の影響を除くため1150℃から空冷の焼入れ処理した材料を用いて評価した。表層を#500研磨した鋼材を非水溶液中(3%のマレイン酸+1%のテトラメチルアンモニウムクロイド+残部メタノール)で電解(100mV定電圧)して、マトリックスを溶解し、フィルターでろ過して、酸化物を抽出した。その後、フィルター上に残った酸化物について、SEM・EDSにて、任意に30個の酸化物の直径サイズを測定して平均直径サイズを算出した。酸化物とはEDS分析にてOとAl,Mn,Si,Fe,Cr,Ti等の組成が主体の非金属介在物を意味する。直径のサイズとは(長径+短径)/2で計算される。観察される介在物のうち15μm以下のサイズのものを、2次脱酸生成物であるとして上記酸化物サイズの判定に用いた。
また、任意に20個の酸化物を選定して組成分析を実施した。なお、熱間鍛造材についても同様に酸化物の組成分析を実施し、本焼入れ処理で酸化物の状態が変化していないことを確認している。EDS分析にてOとAl,Mn,Si,Fe,Cr,Ti等の組成が主体の非金属介在物を酸化物とし、Sを除いたものの合計を100%換算し、Mnの質量%を算出した。
粗大な酸化物の評価について、前記の埋め込み研磨材を光学顕微鏡にて観察し、長径が30μm以上の粗大な酸化物がある場合、表6の備考欄に「粗大酸化物」と記載した。
本発明のマルテンサイト系ステンレス鋼は、高硬度・高耐食性用途であり、冷間加工後に焼き入れ処理を施して最終製品とした段階で、高硬度・高耐食性を具備していることが要求される。
高硬度特性については、冷間加工後にT+50℃の温度から空冷の焼き入れを行い、Hv硬さ評価を行った。Hv500以上であれば本発明の要件を具備している。実施例において、焼き入れ後にHv500未満の場合に表6の備考欄に「焼き入れ硬さ不足」と記載した。
耐食性特性については、冷間加工後にT+50℃の温度から空冷の焼き入れを行い、表面を#500研磨後にJISの中性塩水噴霧試験で24hの塩水噴霧で耐食性評価を行い、赤錆が発生しなければ良好な耐食性を具備している。実施例において、赤錆びが発生した場合(端部除く)に表6の備考欄に「耐食性不足」と記載した。
表4、表5の本発明例は発明例1〜41である。製品の硬さについて、本発明例ではHv硬さで(60C+170)以下が得られており、また、大半で好ましいHv硬さである(60C+160)以下が得られた。冷間加工性について、本発明鋼では全てBまたはAであり、優れた冷間加工性に資する炭窒化物の分散状態を示していた。
発明例1〜41は、Al含有量が0.008%未満、O含有量が0.005〜0.010の好適範囲にあり、軟質化に資する酸化物状態を示していた。また、2次脱酸酸化物の平均Mn濃度は5〜35質量%の好適範囲にある。
一方、表6に示す比較例1〜23では、鋼の成分組成が本発明から外れ、あるいは凝固速度が本発明の好適条件から外れており、炭窒化物の分布状態、酸化物平均サイズが本発明の規定範囲を満たしておらず、所要の特性を満足していないことがわかる。
比較例1、3は凝固冷却速度が速く、比較例9はMnが過少であり、いずれも酸化物の平均直径サイズが過小であるため、Hvが高くなり、冷間加工性が不良であった。比較例2、4は凝固冷却速度が遅く、酸化物の平均直径サイズが過大であるため、冷間加工性が不良であった。
比較例6,8、(9、10)、13、17、21は、それぞれC、Si、Mn、Ni、Mo、C+N/2がの範囲が外れており、Hvが高くなり、冷間加工性が不良であった。加えて比較例6、8、17、21は炭窒化物の分散状態も不良であった。
比較例5はCが過少であり、比較例15はCrが過多であり、焼入れ硬さ不足となった。比較例14はCrが過少であり、比較例16はMoが過少であり、耐食性不足となった。
比較例7はSiが過少であり、比較例18、19はAlが過多であり、比較例22はOが過多であり、粗大な酸化物が形成されるとともに、冷間加工性が不良であった。
<実施例2>
次に、軟化焼鈍材の製造方法の影響を調査した。前述で製造した本発明鋼Aの熱間鍛造材のφ14mm棒鋼(発明例3と同じ鋳造・鍛造条件)について、種々の条件で軟化焼鈍を施し、軟質化、冷間加工性および炭窒化物の状態に及ぼす製造方法の影響について調査した。なお、軟化焼鈍時には微細酸化物の状態は変化しないため本実施例では酸化物の調査は実施していない。表7に軟化焼鈍材の製造方法と調査結果を示す。
Figure 0006945664
発明例3、42〜51ではいずれも優れた冷間加工性に資する炭窒化物の分散状態を示し、冷間鍛造性に優れていた。発明例51では、表7の備考に「軟化焼鈍追加」と記載したように、本発明条件での軟化焼鈍を実施した後に、従来の850℃−2h保定後、30℃/hで700℃まで徐冷して脱炉する軟化焼鈍を付与している例である。品質は良好であり、本発明の効果が引き継がれている。
一方、比較例24〜28では、軟化焼鈍条件が本発明の規定範囲を満たしておらず、本発明の炭窒化物の分散状態やHv硬さ、優れた冷間加工性を満足していないことがわかる。
以上の各実施例から明らかなように、本発明により、冷間加工性に優れる高硬度・高耐食用途のマルテンサイト系ステンレス鋼の軟化焼鈍材を安定的に提供することができ、冷間加工で大量生産することで部品の製造コストを大幅に低減でき、産業上極めて有用である。

Claims (6)

  1. 質量%で、
    C:0.15%超0.70%以下、
    Si:0.1〜2.0%、
    Mn:0.15〜1.5%、
    S:0.01%未満、
    P:0.05%以下、
    Ni:1.5%以下、
    Cr:10.5〜16.0%、
    Mo:0.9〜3.0%、
    N:0.14%以下、
    Al:0.008%未満、
    O:0.004〜0.014%を含有し、
    残部Feおよび不純物からなる化学成分を有し、
    C+N/2:0.16%超0.70%以下であり、
    かつ、1.0μm以上の炭窒化物が1600μm中に10個以上であり、酸化物の平均直径サイズが1〜5μmであり、(a)式で示されるHv硬さであることを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼。
    Hv≦60C+170 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(a)
    C:C含有量(質量%)
  2. 前記Feの一部に替えて、更に質量%で、
    Cu:1.5%以下、
    W:1.5%以下、
    Co:1.5%以下
    B:0.01%以下、
    Sn:0.3%以下、
    Sb:0.3%以下の内、1種類以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
  3. 前記Feの一部に替えて、更に質量%で、
    Nb:0.1%以下、
    Ti:0.1%以下、
    V:0.2%以下、
    Ta:0.2%以下の内、1種類以上を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
  4. 前記Feの一部に替えて、更に質量%で、
    Mg:0.01%以下、
    Ca:0.01%以下、
    Hf:0.01%以下、
    REM:0.01%以下の内、1種類以上を含有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
  5. 酸化物の平均Mn濃度が5〜35質量%であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
  6. 鋳造時の凝固時の平均冷却速度が5〜500℃/sであり、
    軟化焼鈍処理として、
    870℃よりも高く、C濃度と下記(b)式で表される炭化物の固溶温度:Tよりも20
    〜120℃低い温度範囲で1〜48hの熱処理を施し、引き続き平均60℃/h以下の冷却速度でTよりも250℃低い温度まで徐冷することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼の製造方法。
    log(C) = −6100/(T+273) + 4 ・・・・・(b)
    (b)式で「C」はC濃度(質量%)、「T」は炭化物の固溶温度(℃)を意味する。
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