JP6945635B2 - たばこ材料 - Google Patents

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Description

本発明は、たばこ材料およびこれを含むたばこ製品に関する。
喫煙物品においては、香喫味を調整して様々な嗜好に対応する喫煙物品を開発することが行われている。香喫味を調整する方法として、例えば特許文献1には、葉たばこ粒子を分散媒に分散させて分散液をたばこ刻に添加する方法が知られている。また、特許文献2には、たばこ粒子の懸濁液を加熱してメイラード反応等を利用して風味を改善する方法が開示されている(特許文献2段落0013)。当該たばこ粒子は40メッシュ未満(特許文献2段落0024)すなわち400μm以未満である。一方、たばこ粒子の懸濁液は再構成たばこシートの原料としても知られており、特許文献3には60〜400メッシュのたばこ粒子懸濁液を80〜180°F(26.7〜82.2℃)に加熱することが開示されている(特許文献3段落0056)。当該たばこ粒子の粒径は38〜250μmである。
国際公開第2014/185103号 特開平10−66559号公報 特開平6−46817号公報
特許文献1の方法は、たばこ刻等にむらなく香味を付与できる点で有用な技術である。しかし発明者らはたばこ原料と水等の溶媒を混合したばこ原料分散液を調製する段階において、たばこ原料由来の水溶性成分と水が相互作用すること等により分散液の粘度が上昇し噴霧することが困難となる等の課題があることを見出した。以上を鑑み、本発明は、たばこ粒子が水系分散媒に分散している、低粘度のたばこ材料を提供することを課題とする。粘度増加に関して、特許文献1には一切示唆がなく、かつ特許文献2および3にはこのような粒子の開示さえない。よって、前記課題は平均粒径が30μm以下という微粒子を用いることに特有な課題であって、発明者らによって見出された新規な課題である。
発明者らは、水系分散媒および当該分散媒中に分散している平均粒径が30μm以下のたばこ粒子を含むたばこ材料において、ヘミセルロースの量を一定量以下とすることにより前記課題を解決した。すなわち、前記課題は以下の本発明によって解決される。
(1)水系分散媒および当該分散媒中に分散している平均粒径が30μm以下のたばこ粒子を含むたばこ材料であって、
前記たばこ材料中のヘミセルロース含有量が絶乾たばこ粒子を基準として0.8重量%以下である、たばこ材料。
(2)pHが4.8以下である、(1)に記載のたばこ材料。
(3)前記水系分散媒が、水性有機化合物とを含む、(1)または(2)に記載のたばこ材料。
(4)前記水性有機化合物が、1価アルコール、多価アルコール、糖アルコール、糖類、多価アルコールエステル、およびこれらの組合せからなる群より選択される、(3)に記載のたばこ材料。
(5)前記水系分散媒における水の含有量が、当該水系分散媒中50重量%超である、(1)〜(4)のいずれかに記載のたばこ材料。
(6)前記たばこ粒子の含有量が1〜40重量%である、(1)〜(5)のいずれかに記載のたばこ材料。
(7)前記たばこ粒子が、たばこ原料、たばこ原料の発酵物、またはたばこ原料の加熱処理物に由来する粒子である、(1)〜(6)のいずれかに記載のたばこ材料。
(8)前記たばこ原料の品種が、黄色種、バーレー種、在来種、またはオリエント葉である、(7)に記載のたばこ材料。
(9)水系分散媒および当該分散媒中に分散している平均粒径が30μm以下のたばこ粒子を含む分散液を準備する工程、および
当該分散液を160℃以上に加熱する工程を含む、
(1)〜(8)のいずれかに記載のたばこ材料の製造方法。
(10)前記加熱を加圧下で実施する、(9)に記載の製造方法。
(11)前記(1)〜(8)のいずれかに記載のたばこ材料を含むたばこ製品。
(12)基材をさらに含み、当該基材に対して0.01〜5重量%の前記たばこ粒子を含む、(11)に記載のたばこ製品。
(13)前記(1)〜(8)のいずれかに記載のたばこ材料を前記基材に添加する工程を含む、(12)に記載のたばこ製品の製造方法。
本発明により、たばこ粒子が水系分散媒に分散している、低粘度のたばこ材料を提供できる。
たばこ材料の粘度を示す図 たばこ材料の粘度を示す図 たばこ材料の粘度を示す図 蔵置試験の結果を示す図 たばこ材料のpHを示す図
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において「X〜Y」は端値であるXおよびYを含む。
1.たばこ材料
本発明のたばこ材料は、水系分散媒および当該分散媒中に分散している平均粒径が30μm以下のたばこ粒子を含む。
(1)たばこ粒子
たばこ粒子は、たばこ原料、たばこ原料の発酵物、またはたばこ原料の加熱処理物に由来するものであってよい。たばこ原料とは、たばこ全体またはたばこの部位であり、部位としては葉、葉脈、茎、根、花、およびこれらの混合物を使用できる。たばこの品種としては特に制限されないが、黄色種、バーレー種、在来種、オリエント葉等が挙げられる。使用するたばこ原料の状態は収穫直後の乾燥等を施していない生葉でもよく、または収穫後に乾燥処理をされたものでもよく、またこれらを組み合わせて用いてもよい。また、これらのたばこ原料を処理して得た中骨たばこ、膨化たばこ、シートたばこを用いることもできる。これらを単独で用いてもよく、複数種類の品種や部位を組合せて用いてもよい。
たばこ粒子は任意の方法で調製できるが、たばこ原料に通常の乾燥処理を施した後、通常の粗粉砕機で粗粉砕した後に、微粉砕することが好ましい。乾燥処理や粗粉砕は公知のとおりに行ってよく、粗粉砕たばこ粒子の平均粒径は数百μm〜数mmの範囲であることが好ましい。微粉砕の方法も限定されず、湿式粉砕または乾式粉砕のいずれの方法を用いてもよい。湿式粉砕は、粗粉砕たばこ粒子に液体の分散媒体を加えて混合し、当該混合物を、湿式微粉砕機(例えば、MIC−2:奈良機械製作所製)で処理することで実施できる。粉砕機の回転数は通常1100〜1300rpm、粉砕時間は5〜100分程度とすることが好ましい。また乾式粉砕は、粗粉砕たばこ粒子をジェットミル等の乾式微粉砕機で処理することで実施できる。
このようにして得られたたばこ粒子の平均粒径は30μm以下であり、好ましくは20μm以下である。このような平均粒径を有することで、分散液をスプレー噴霧する際にノズル目詰まりが発生しにくくなり、かつたばこ材料においてたばこ粒子が均一に分散しやすくなり、喫煙物品に対する香喫味の付与をムラなく行うことができる。一態様においてたばこ粒子の平均粒径の下限値は5μm以上であり、別態様においては8μm以上である。たばこ粒子の平均粒径は粉砕条件で調整でき、例えば、微粉砕時間を短くする、分散媒体を低粘度にする等によって平均粒径を増大できる。
本発明における平均粒径は、レーザ回折散乱法により求められる。具体的に、本発明における平均粒径は、レーザ回折式粒子径分布測定装置(例えば、島津ナノ粒子径分布測定装置SALD−2100)を用いて屈折率を1.60〜0.101として測定される。
(2)水系分散媒
水系分散媒とは、水を含む液体媒体である。水系分散媒は水単独でもよいが、特定の有機化合物を含んでいてもよい。当該有機化合物は水溶性であることが好ましく、水性有機化合物としては、一価アルコール、多価アルコール、糖アルコール、糖類、多価アルコールエステル、およびこれらの組合せからなる群より選択されることが好ましい。有機化合物が非水溶性である場合は、メタノール等の両親媒性の有機化合物と併用することで水系分散媒に溶解させることができる。
一価アルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2,2−ジメチルエタノール、シクロヘキサノールなどの一価のC1〜C6脂肪族アルコール、ベンジルアルコールなどの芳香族置換基を有する一価アルコール、その他、一つ以上のハロゲン元素を含む一価アルコール、一つ以上のエーテル結合を有する一価アルコール等が挙げられる。
多価アルコールは、1つの分子内に2個以上の水酸基を有する化合物の総称であり、限定されないが、グリセリン、プロピレングリコールを挙げることができる。
糖アルコールとしては、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、エリスリトール、ラクチトール、ソルビタン、キシロース、アラビノース、マンノース、トレハロース等が挙げられる。
糖類としては、乳糖、砂糖、カップリングシュガー、ブドウ糖、酵素水飴、酸糖化水飴、麦芽糖水飴、麦芽糖、異性化糖、果糖、還元麦芽糖、還元澱粉水飴、蜂蜜等が挙げられる。
多価アルコールエステルとしては脂肪酸トリグリセリド等の脂肪酸多価アルコールエステル等が挙げられる。
水系分散媒は、たばこを湿式粉砕する際の媒体として使用することができる。この場合は微粉砕と共に本発明のたばこ材料を調製できる。この際、水とグリセリンの混合溶媒を用いるとたばこ粒子の平均粒径を所望の範囲に調整しやすいので好ましい。乾式微粉砕によってたばこ粒子を得る場合は、微粉砕されたたばこ粒子と水系媒体を混合することで本発明のたばこ材料を調製できる。
水と前記有機化合物の混合割合は限定されず、特に水とグリセンリンの混合溶媒を用いる場合には混合比は任意としてよい。しかしながら、作業性、安全性等の観点から、水系分散媒中、水の含有量は50重量%超であることが好ましく、80重量%以上がより好ましく、90重量%以上であることがさらに好ましい。
(3)ヘミセルロース
ヘミセルロースとは植物細胞壁に含まれる多糖類である。本発明のたばこ材料は絶乾たばこ粒子を基準として0.8重量%以下のヘミセルロースを含む。ヘミセルロースは水と相互作用しやすいので、たばこ材料の粘度を上昇させる。しかし、本発明においてはヘミセルロースの量が低減されているので粘度が低く、たばこ刻のような基材に噴霧しやすいという効果を奏する。この観点から、ヘミセルロースの量は絶乾たばこ粒子を基準として0.5重量%以下であることが好ましい。ヘミセルロースの量の下限値は限定されないが、0重量%であることが好ましく、あるいは0.1重量%以上であることが好ましい。
本発明のたばこ材料中のセルロースの濃度は限定されないが、粘度の観点から、絶乾たばこ粒子を基準として12重量%以下が好ましく、10.5重量%以下がより好ましく、10重量%以下がさらに好ましく、9重量%以下が特に好ましい。
(4)特性
本発明のたばこ材料は、水系分散媒に平均粒径が30μm以下のたばこ粒子が分散している。たばこ材料中のたばこ粒子の量は、絶乾状態で1〜40重量%であることが好ましい。たばこ粒子の量がこの範囲であると、本発明のたばこ材料が適度な粘度を有するスラリーとなり、スプレーなどを用いて基材に塗布することが容易になり、均一な塗布か可能となる。
また、本発明のたばこ材料のpHは4.8以下であることが好ましく4.6以下であることがより好ましい。特許文献1の方法で得たたばこ材料は水分活性が上昇して微生物が増殖するという問題があったが、pHがこの範囲である本発明のたばこ材料は微生物が増殖しにくく、品質を維持できるという特徴も備える。たばこ材料のpHは、pHメーターを用いてたばこ材料中の水素イオン濃度を測定することによって求められる。
本発明のたばこ材料の粘度は、たばこ粒子の濃度が16.7重量%である場合において、20℃において10〜500cpであることが好ましく、10〜200cpであることがより好ましい。粘度はB型粘度計によって測定される。
(5)添加剤
本発明のたばこ材料は、種々の添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、香喫味設計のためのスペアミント葉、ペパーミント葉、緑茶などの茶葉、コーヒー、ココア、カルダモン、メントール、シュガー等の食品用素材や、粘度調整による分散性向上のために用いるグルカン、ペクチン等の増粘多糖類や、各種乳化剤など食品用添加剤や、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)などの糊剤や、たばこへの添加後の取扱い向上のための硬化剤等を挙げることができる。当該添加剤を添加するタイミングは限定されず、たばこ原料を微粉砕する前に添加して一緒に微粉砕してもよいし、たばこ材料に添加してもよい。添加剤の割合も任意としてよいが、添加剤を含む場合、本発明のたばこ材料におけるたばこ粒子と分散媒体の合計量が、たばこ材料の全量中90重量%以上であることが好ましく、95重量%以上であることがより好ましい。
2.本発明のたばこ材料の製造方法
本発明のたばこ材料は、前述のとおりに水系分散媒および当該分散媒中に分散している平均粒径が30μm以下のたばこ粒子を含む分散液を準備し、当該分散液を160℃以上に加熱する工程を含む方法で製造されることが好ましい。分散液を160℃以上に加熱することによって水と相互作用を起こして増粘させる原因となるヘミセルロース等の物質を分解でき、その量を低減できる。この観点から加熱温度は150℃超が好ましく、160℃以上がより好ましい。温度が過度に高いと有効成分の劣化を招くので、加熱温度の上限は200℃以下が好ましく、190℃以下がより好ましく、180℃以下がさらに好ましい。加熱は、プレッシャークッカー等の装置を用いて加圧下で実施することが好ましい。圧力は1.8MPa以上であることが好ましい。この条件で製造された本発明のたばこ材料は、微生物が特に増殖しにくいという効果も奏する。
3.たばこ製品
本発明のたばこ材料を基材に添加することによりたばこ製品とできる。基材とは、喫煙可能なたばこにおけるたばこ本体または付属部材である。たばこ本体としては、収穫直後のたばこ、乾燥されたたばこ、香料が添加されたたばこ、たばこ刻、シガレットが挙げられ、付属部品としては巻紙、フィルター、チップペーパー等が挙げられる。たばこ材料を基材に添加する方法としては、滴下、噴霧、塗布、含侵等が挙げられるが特に限定されない。
本発明のたばこ材料をシガレットに添加する場合には、シガレットを構成するたばこ刻、巻紙、フィルター、チップペーパー等へ添加することができる。添加する箇所は1か所でもよいし、たばこ刻とチップペーパーそれぞれに添加するなど、2か所以上に添加してもよい。また、巻紙の異なる点に、異なるたばこの種類から得られるたばこ材料を添加することで、シガレットのようなたばこ製品の喫煙時に異なる香喫味を付与することも可能である。シガレットのフィルターにたばこ材料を添加する場合には、フィルターに含浸させることもできる。
本発明のたばこ材料をたばこ刻に添加する場合、香喫味付与効率の観点から、たばこ刻の重量に対してたばこ材料に含まれるたばこ粒子の量が0.01〜5重量%となるようにすることが好ましい。香味が強いたばこをたばこ材料に用いる場合には、前記割合を0.01〜0.1重量%のようにより少量とすることもできる。
[実施例1]
葉たばこ原料(ブラジル産黄色種原料)を用い、以下のようにして平均粒径が30μmのたばこ粒子を調製した。
東京アトマイザー社製カッターミルを用いて葉たばこ原料を10mm以下に粗砕した。その後粗砕した葉たばこ原料をNETZSCH社製 CONDUX インパクトミルを用い平均粒径100μm以下に粗粉砕した後、NETZSCH社製 衝撃式微粉砕機CSM を用いて微粉砕して平均粒径30μm以下のたばこ粒子を得た。
当該たばこ粒子を滅菌水と混合し水中にたばこ粒子が懸濁したスラリーを得た。当該スラリーにおけるたばこ粒子(絶乾)の含有量は16.7重量%であった。当該スラリーを4つの反応容器に封入し、それぞれ以下の条件で高温高圧処理に供し、本発明のたばこ材料を製造した。高温高圧処理後もたばこ粒子の懸濁状態に変化はなかった。
A:160℃−10分
B:180℃−10分
C:180℃−30分
D:180℃−60分
処理後のスラリーの粘度を、20℃にてB型粘度計(ロータNo.1、回転数0.3 −100rpm)を用いて測定した。
さらに本発明のたばこ材料(スラリー)について以下のようにして、セルロースおよびヘミセルロースの含有量を測定した。
1)スラリーを水洗し、遠心分離(8000rpm、10分)によって沈降させた残渣を回収した。本操作を2回繰り返した。
2)回収した残渣をエタノールでリンスし、遠心分離(8000rpm、10分)によって沈降させた残渣を回収した。本操作を2回繰り返した。
3)得られた残渣を恒温機において乾燥した(100℃−2時間)。
4)乾燥した残渣の重量を秤量し、日本食品分析センターに委託してVan soest法によって、セルロースおよびヘミセルロースの定量を行い、絶乾たばこ粒子の重量を基準としたセルロースおよびヘミセルロースの含有量を求めた。
[実施例2]
たばこ粒子(絶乾)の含有量を14.3重量%に変更し、高温高圧処理を前記Dとした以外は、実施例1と同様にして本発明のたばこ材料を製造して評価した。
[実施例3]
たばこ粒子(絶乾)の含有量を20.0重量%に変更し、高温高圧処理を前記Dとした以外は、実施例1と同様にして本発明のたばこ材料を製造して評価した。
[比較例1]
高温高圧処理を以下に変更した以外は実施例1と同様にして比較用たばこ材料を製造して評価した。
X:実施しない
Y:150−5分
Z:150℃−15分
[比較例2、3]
高温高圧処理を行わない以外は、実施例2、3と同様にして比較用たばこ材料を製造して評価した。
これらの結果を図1、図2、表1、表2に示す。
Figure 0006945635
Figure 0006945635
図1に示すとおり、比較例1において条件YおよびZで処理した比較用たばこ材料(以下「比較例1Y」等と表記する)は、増粘する傾向が見られた。これは、当該条件での高温高圧処理によって多糖類が水系媒体中に多量に抽出されかつ分解されなかったために、水との相互作用が上昇したためと推察される。一方、実施例1A等の本発明のたばこ材料は、ヘミセルロースを含む多糖類などが水系媒体中に多量に抽出された後に分解することによって低粘度化が達成されたと思われる。以上から、ヘミセルロース量が一定値以下である本発明のたばこ材料は低粘度であることが明らかである。
[実施例4]
実施例1において高温高圧条件A、Cで処理した本発明のたばこ材料(たばこ粒子(絶乾)含有量:16.7重量%)について、処理品はMETTLER TOLEDO社製pHメーターを用いてスラリー中の水素イオン濃度を測定した。当該たばこ材料を50mlバイヤルに分注しで蔵置試験に供した。蔵置試験はバイヤルを35℃の恒温室に蔵置して行った。蔵置試験開始直後、72時間、120時間経過にサンプリングを行い、一般生菌数を測定した。一般生菌数の測定は、日本食品分析センターHPに記載の方法に準じて、以下のように実施した。
1)滅菌水を用いてサンプルを希釈し10倍段階希釈試料液を調製した。
2)各濃度に希釈したサンプルを標準寒天培地に播種し、35℃で二日間培養し、培養後にコロニー数を計測した。
3)希釈倍数ごとに出現したコロニー数の差をもとにサンプルの初期生菌数を算定した。
[比較例4]
比較例1の高温高圧処理を行わない比較用たばこ材料について実施例4と同様にして蔵置試験を行った。
これらの結果を図2および図3に示す。図2から、高温高圧処理に供していない比較例4のたばこ材料は蔵置中に菌数が100〜1000倍に増殖しているが、本発明のたばこ材料は120時間蔵置しても菌が増殖しなかったことが明らかである。図3から高温高圧処理によりスラリーが菌の増殖を抑制する環境になっていることがわかる。

Claims (13)

  1. 水系分散媒および当該分散媒中に分散している平均粒径が30μm以下のたばこ粒子を含むたばこ材料であって、
    前記たばこ材料中のヘミセルロース含有量が絶乾たばこ粒子を基準として0.8重量%以下である、たばこ材料。
  2. pHが4.8以下である、請求項1に記載のたばこ材料。
  3. 前記水系分散媒が、水性有機化合物を含む、請求項1に記載のたばこ材料。
  4. 前記水性有機化合物が、1価アルコール、多価アルコール、糖アルコール、糖類、多価アルコールエステル、およびこれらの組合せからなる群より選択される、請求項3に記載のたばこ材料。
  5. 前記水系分散媒における水の含有量が、当該水系分散媒中50重量%超である、請求項1に記載のたばこ材料。
  6. 前記たばこ粒子の含有量が1〜40重量%である、請求項1に記載のたばこ材料。
  7. 前記たばこ粒子が、たばこ原料、たばこ原料の発酵物、またはたばこ原料の加熱処理物に由来する粒子である、請求項1に記載のたばこ材料。
  8. 前記たばこ原料の品種が、黄色種、バーレー種、在来種、またはオリエント葉である、請求項7に記載のたばこ材料。
  9. 水系分散媒および当該分散媒中に分散している平均粒径が30μm以下のたばこ粒子を含む分散液を準備する工程、および
    当該分散液を160℃以上に加熱する工程を含む、
    請求項1に記載のたばこ材料の製造方法。
  10. 前記加熱を加圧下で実施する、請求項9に記載の製造方法。
  11. 請求項1に記載のたばこ材料を含むたばこ製品。
  12. 基材をさらに含み、当該基材に対して0.01〜5重量%の前記たばこ粒子を含む、請求項11に記載のたばこ製品。
  13. 請求項1に記載のたばこ材料を前記基材に添加する工程を含む、請求項12に記載のたばこ製品の製造方法。
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