JP2023530570A - タバコ生成物及びタバコ液体溶液の調製方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、タバコ生成物(21)を調製する方法に関し、方法は、少なくとも4重量%の還元糖の含量を有する生のタバコ(2)を提供する工程、生のタバコ(2)を第1溶剤(9)と混合し(7)第1溶剤(9)で浸出する(10)工程、タバコ材料(2a)を除去して浸出タバコ液体(14)を得る工程、浸出タバコ液体(14)を加熱し、それにより第1溶剤(9a)を蒸発させて、還元糖をキャラメル化(18)し、それにより予備的キャラメル化タバコ生成物(20)を形成する工程、除去されたタバコ材料(2a)を乾燥させて乾燥タバコ材料(5)を形成する工程(3)、乾燥タバコ材料(5)を予備的キャラメル化タバコ生成物(20)に加えることによりタバコ生成物(21)を形成する工程、を含む。本発明はまた、タバコ生成物(21)、タバコ生成物(21)を含むエアロゾル発生デバイス、タバコ生成物(21)を含む喫煙物品、及びタバコ生成物(21)を含むスヌース若しくは噛む物品用のエアロゾル化可能生成物にも関する。

Description

本発明は、タバコ生成物の調製方法、タバコ生成物、タバコ生成物を含有する、エアロゾル発生デバイス用のエアロゾル化可能生成物、タバコ生成物を含有する喫煙物品、及びタバコ生成物を含有するスヌース又は噛む物品に関する。
エアロゾル発生デバイス(例えば、eタバコ)用のエアロゾル化可能生成物、スヌース、噛む物品又は従来の喫煙物品のような、ニコチン含有消費物品においては、多くの場合、人工香味料が使用される。そのような人工香味料は、不自然な、それ故満足のいかない味覚体験を届けるという欠点を多くの場合含む。
それ故、この欠点を排除し、自然で心地良く甘いタバコ味覚を提供する、多様なニコチン含有消費物品に使用できる多目的タバコ生成物を提供することが本発明の目的である。
この目的は、請求項1に記載のタバコ生成物の調製方法によって達成される。この方法は、
・ 少なくとも4重量%の還元糖の含量を有する生のタバコを提供する工程であって、好ましくは、生のタバコの還元糖含量は別個の測定工程にて測定される、工程、
・ 生のタバコを、第1溶剤と混合し、第1溶剤で浸出する工程、
・ タバコ材料を除去して浸出タバコ液体を得る工程、
・ 浸出タバコ液体を加熱し、それにより第1溶剤を蒸発させて、還元糖をキャラメル化し、それにより予備的キャラメル化タバコ生成物を形成する工程、
・ 除去されたタバコ材料を乾燥させて乾燥タバコ材料を形成する工程、
・ 乾燥タバコ材料を予備的キャラメル化タバコ生成物に加えることによりタバコ生成物を形成する工程、を含む。
予備的タバコ生成物は、好ましくは、シロップのような、ジャムのような、及び/又は蜂蜜のような質感を有する。
生のタバコは、乾燥タバコ(鉄管乾燥、空気乾燥、日干し、火力乾燥)の減少した部分に由来するので生と定義される。それは、ケーシング及び風味なしの異なるタバコ種を含むタバコブレンドであることができる。
少なくとも4重量%の生のタバコの還元糖含量は、キャラメル化反応のための液体タバコ生成物中の十分な還元糖を保証する。好ましくは、生のタバコの還元糖含量は、別個の追加の測定工程で測定される。キャラメル化反応は、生のタバコからの還元糖をキャラメル化糖に変化させる。キャラメル化糖により、タバコ生成物の所望の甘味が達成される。生のタバコを第1溶剤と混合し第1溶剤で浸出する間に、ニコチン、他のアルカロイド、香味物質、糖及び還元糖のような可溶性物質が生のタバコから放出され、第1溶剤に溶解する。タバコ材料の除去により、第1溶剤に溶解しない物質と共に、残っている固体成分のみが除去される。残っている液体は、浸出タバコ液体を意味する。
浸出タバコ液体を加熱すると、第1溶剤の少なくとも部分が蒸発する。第1溶剤の蒸発後に、予備的タバコ生成物は、一定レベルの第1溶剤を依然として含み得る。好ましくは、第1溶剤を蒸発させた後の予備的タバコ生成物中の第1溶剤の含量は、0~20重量%である。加熱工程中に、浸出タバコ液体は濃くなり、濃縮される。これは、予備的タバコ生成物に蜂蜜のような又は液体の粘稠質感をもたらす。また、味覚は強化される。これは、生のタバコ材料中に天然で存在する還元糖をキャラメル化することにより実現される。天然タバコ成分及びキャラメル化糖に起因して、所望の天然の甘い味覚プロファイルが、いかなる添加剤もなしに実現される。
除去されたタバコ材料は乾燥される。乾燥の間、除去されたタバコ材料中の第1溶剤のいかなる溶剤の残りも蒸発する。乾燥は、好ましくはタバコ材料の除去後に、直ぐに実施される。乾燥は、好ましくは浸出タバコ液体の加熱及びキャラメル化と並行して実施される。乾燥後、乾燥タバコ材料は、予備的タバコ生成物に加えられ、好ましくは混合される。予備的タバコ生成物に乾燥タバコ材料を加えることにより、結果として得られる最終タバコ生成物は改善されたタバコ芳香を含む。また、さもなければ捨てられていた、除去されたタバコ材料が更に使用されることになり、それにより全体的な廃棄量が削減される。
乾燥タバコ材料は、予備的タバコ生成物に混合される前に粉砕され得る。粉砕は、乾燥タバコ材料の粒径を更に減少させる。粉砕後の粒径の減少は、2mm未満、好ましくは1.75mm未満、更により好ましくは1.2mm未満であってもよい。粒径を、好ましくは90~100μmの粒径を有するタバコダストに向けて更に減少させることも考えられる。
例えば予備的タバコ生成物に乾燥タバコ材料が混合される前に、予備的キャラメル化タバコ生成物が第2溶剤と混合されて、希釈された予備的キャラメル化タバコ生成物を得てもよい。この混合は、予備的キャラメル化タバコ生成物への乾燥タバコ材料の混合と一緒に実施できる。最初に予備的キャラメル化タバコ生成物を第2溶剤と混合し、引き続き、希釈された予備的キャラメル化タバコ生成物を乾燥タバコ材料と混合することも可能である。換言すれば、好ましくは、乾燥タバコ材料を予備的キャラメル化タバコ生成物に加える前、加えた後、又は加えることと同時に、混合物に第2溶剤が加えられる。好ましくは、溶剤は、PG、VGなどの多価アルコール、又は水、及びこれらの組合せであってもよい。換言すれば、第2溶剤は、好ましくは、水、又はプロピレングリコール、又はグリセロール、又はそれらの組合せを含む。予備的タバコ生成物と溶剤の比は、1:1~1:20、好ましくは1:1~1:10(重量)であってもよい。そのとき、乾燥タバコ材料と、希釈された予備的タバコ生成物との混合が容易になる。
好ましくは、本実施形態では予備的キャラメル化タバコ生成物、乾燥タバコ材料及び第2溶剤を含む混合物である、タバコ生成物の全糖含量は、最大で5重量%、好ましくは0.1~2重量%、より好ましくは0.2~1.5重量%である。これらの値は、ウェットベースの結果である。
好ましくは、生のタバコの還元糖含量は、測定工程により検出可能である。測定工程が、タバコ生成物を調製する方法のために提供される生のタバコを計量することを含むことが考えられる。好ましくは、生のタバコを計量した後に炭化工程が必要である。更に好ましくは、炭化された生のタバコは、抽出剤と相溶性である。混合工程中、炭化された生のタバコは、抽出剤中で希釈可能である。混合工程は、好ましくは少なくとも30分間実行可能である。生のタバコ、好ましくは炭化された生のタバコと、抽出剤との比は、1:8~1:12、好ましくは1:10(重量)であってもよい。抽出剤で希釈された炭化された生のタバコが、別個の加熱工程において最大50℃に加熱されることが考えられる。好ましくは、抽出剤で希釈された炭化された生のタバコは、微細孔を有する材料により事前にフィルタ処理されてもよい。抽出剤で希釈された、事前にフィルタ処理された炭化された生のタバコは、好ましくは、クロマトグラフィにより、好ましくは高性能液体クロマトグラフィにより、分析される。加えて、抽出剤で希釈された炭化された生のタバコは、好ましくは超音波で処理される。希釈され且つ炭化された生のタバコの均質な液体を提供するために、超音波が有利であることが見出されている。好ましくは、希釈され且つ炭化された生のタバコの均質な液体は、クロマトグラフィによる分析に特に好適である。分析工程のために、好ましくは較正工程が必要である。したがって、分析に使用される分析機器を、特に還元糖含量に対して、少なくとも4%~9%の範囲に較正することが考えられる。好ましくは、分析工程は、生のタバコの還元糖の全含量を提供する。分析工程は、生のタバコの、好ましくは二糖、オリゴ糖、及び多糖などの、個々の糖の含量を提供することも考えられる。
第2溶剤が加えられる場合、タバコ生成物は、第2溶剤に対する希釈率に応じて、蜂蜜のような質感又は液体の質感を有する。
蜂蜜のような又は液体の質感は、いくつかの異なる生成物での容易な処理にとって望ましい場合がある。また、この蜂蜜のような質感を有するタバコ生成物、更に予備的タバコ生成物は、より効果的な貯蔵及び輸送を可能にする、濃縮された生成物を意味する。
本発明の一態様によれば、乾燥タバコ材料の含水量は0~15重量%、好ましくは0~13重量%であってもよい。この含水量では、タバコ生成物の希釈が乾燥タバコ材料によって大きな影響を受けることがなく、希釈は味覚中性溶剤により制御されてもよく、したがって所望の味覚プロファイルが実現される。
除去されたタバコ材料は、好ましくは完全に乾燥され、(希釈された)予備的タバコ生成物に加えられる。乾燥タバコ材料は、容器(例えば、包装容器、カプセル、カートリッジ、サッシェ等)に充填される前に、又は混合されずに容器内に別々に充填される前に、ブレンド又はミキサを使用して(希釈された)予備的タバコ生成物に混合され得る。
予備的タバコ生成物と乾燥タバコ材料とは、1:6~3:1(重量)、好ましくは1:5~1:1の比で混合されてもよい。所与の混合比は、タバコ生成物の所望の使用に応じた、タバコ生成物の好適な粘度及び味覚プロファイルの選択を可能にする。
除去されたタバコ材料は、乾燥中又は乾燥後に焙煎される。除去されたタバコ材料を焙煎することにより、除去されたタバコ材料の芳香は影響を受ける。特に、焙煎により新規な又は追加の芳香合成物が形成される。焙煎プロセスの間、除去されたタバコ材料はまた乾燥される。好ましくは、乾燥は、単一プロセスで実施されるが、焙煎に先行する。焙煎による芳香により、タバコ生成物の全体的な味覚プロファイルが強化され、より強いタバコ味覚がもたらされる。
焙煎は180℃~260℃の温度で行ってもよい。この所与の焙煎温度が、焙煎による芳香の適切な形成を確実にする。好ましくは、除去されたタバコ材料は、焙煎中にメイラード反応及び/又はリグニン熱分解を少なくとも部分的に受ける。焙煎とは対照的に、乾燥は、好ましくは180℃未満の温度で行われる。一例として、乾燥は116℃で30分間実施されてもよい。
第1溶剤は水であってもよく、浸出タバコ液体は100℃~190℃に加熱されてもよい。この所与の温度は、水の沸点(100℃)に等しいか又はそれを上回るので、水は蒸発することができる。浸出タバコ液体に含有される還元糖タイプに応じて、キャラメル化反応を促進して、糖の褐変と、カラメラン、カラメレン及びカラメリンなどのポリマーの進行とを引き起こすために、異なる温度が必要となる場合がある。
タバコ材料中に様々な濃度で含有される可能性のある還元糖、及びそのキャラメル化温度は、以下の通りである:
・ フルクトース110℃(還元糖)
・ ガラクトース160℃(還元糖)
・ グルコース160℃(還元糖)
・ スクロース160℃(非還元糖)
・ マルトース180℃(還元糖)。
好ましくは、浸出タバコ液体は、少なくとも110℃に加熱される。代わりに、浸出タバコ液体は、少なくとも160℃に加熱される。浸出タバコ液体はまた、少なくとも180℃に加熱される。後者は、液体タバコ生成物中に含有される全ての糖がキャラメル化されることを可能にする一方で、他の2つの実施形態は、一部の糖のキャラメル化のみを可能にする。加熱温度の選択により、味覚プロファイルを調節することができる。加熱工程中に、還元糖でのキャラメル化反応と並行してメイラード反応が起こる場合がある。これは、典型的には、140~165℃の温度で起こる。
生のタバコは、30重量%の最大含量の還元糖を含んでもよい。この還元糖含量は、既製タバコ生成物において所望量の甘味を保証する。好ましくは、生のタバコは、7~10重量%の還元糖含量を含む。この還元糖含量は、最適な味覚プロファイルを提供する。生のタバコ中の還元糖が4重量%未満の場合、最終生成物において著しく低いキャラメル甘味が感知可能であり、これは、所望の味覚プロファイルを実現するためには最終生成物の甘味が非常に重要であるので望ましくない。
予備的タバコ生成物の好ましい実施形態は、少なくとも1.5~6重量%のニコチン、6~15%の糖及び14~20%の水を含有する。
好ましくは、生のタバコは、バージニアタバコ又はアメリカンブレンドタバコ混合物である。アメリカンブレンドタバコ混合物は、典型的には、鉄管乾燥バージニアタバコ、オリエンタルタバコ及びバーリー種タバコを含有する。バージニアタバコは、高い糖レベルを含有する。アメリカンブレンドタバコは、中程度の糖レベルを含有する。したがって、両方とも生のタバコ中に所望の糖含量を提供する。異なるタバコタイプ又はブレンドを使用することによって、タバコ生成物の異なる味覚プロファイルを実現することができる。バージニアタバコ又はそのブレンドを使用することによって、キャラメル甘味プロファイルを有するタバコ生成物を得ることができる。アメリカンブレンドタバコ混合物を使用することによって、よりスパイシーな且つ甘草のような味覚プロファイルを得ることができる。しかしながら、少なくとも4重量%の還元糖含量を有する任意のタバコタイプ又はブレンドが本発明に適用できる。好ましくは、タバコは、バージニアタバコ、バーリー種タバコ、オリエンタルタバコ、シェードタバコ、ホワイトバーリー種タバコ、野生種タバコ、ラタキアタバコ、ブライトリーフタバコ、火力乾燥タバコ、鉄管乾燥タバコ、空気乾燥タバコ、日干しタバコ、ペリックタバコ、キャベンディッシュタバコ、クリオロタバコ及び/又はドーハタバコであり得る。最も好ましくは、タバコタイプ又はブレンドは、20重量%以上、例えば24重量%の還元糖含量を含む。
生のタバコは、タバコ植物材料の異なる部分を含んでもよい。生のタバコは、全体タバコ葉、切断タバコ葉、タバコ茎、タバコピース、タバコくず、タバコ断片、タバコ粉末及びタバコダストを含んでもよく、後者は、タバコカットフィラー製造の副生物であってもよい。これは、タバコ植物材料からの収率を高める。
生のタバコは、20mmの最大粒径を有してもよい。好ましくは、最大粒径は2mm、最も好ましくは1mmである。粒径についてのこの上限により、浸出中の可溶性物質の最適な抽出が確実になる。なぜなら、より小さい粒径では、生のタバコの全体的な表面積が増加して、生のタバコと第1溶剤との相互作用が促進され、抽出効率が増加するからである。好ましくは、生のタバコは、所望の粒径を得るために細砕される。
生のタバコと第1溶剤との混合物は、好ましくは、少なくとも10重量%の生のタバコを含む。少なくとも10重量%の生のタバコを使用することによって、可溶性物質の十分な濃度が浸出タバコ液体中に提供される。好ましくは、混合物は、11~17重量%の生のタバコを含む。結果として生じる混合物は、好ましくは、パルプ状の稠度を有する。これは、浸出プロセスにとって最適の値である。
第1溶剤での生のタバコの浸出は、タバコ材料が除去される前に、好ましくは、少なくとも10分、好ましくは20分、とりわけ好ましくは1時間続く。この時間幅は、生のタバコから第1溶剤中への可溶性物質の十分な抽出を確実にする。好ましくは、生のタバコは、温かい温度において第1溶剤で浸出される。好ましくは、温かい温度は65℃である。温かい温度で浸出することによって、室温でのより長い浸出時間についてと同じ抽出効率を得ながら、浸出時間を減らすことができる。
タバコ材料は、濾過により除去されてもよい。濾過は、適用が非常に容易なプロセス工程である。濾過は、特定のプロセスに容易に調整可能である。フィルタの孔径は選択可能である。これは、プロセス要求に応じて濾過結果を調整することを可能にする。
キャラメル化予備的タバコ生成物の粘度は、60℃において10Pa・s~100Pa・sであってもよい。この粘度は、50l/sのせん断速度でRheometer MCR 101(Anton Paar)を使用して測定された。これらの粘度値は、シロップのような、ジャムのような及び/又は蜂蜜のような質感を提供する。
すでに述べたように、乾燥タバコ材料を予備的キャラメル化タバコ生成物に加える前、加えた後、又は加えることと同時に、好ましくは第2溶剤が混合物に加えられる。第2溶剤を加えることによって、タバコ生成物の粘度を異なる製造プロセスに適するように適合させることができる。第2溶剤との混合をタバコ生成物生産から独立して行い、その後のいかなる製造プロセスにも合うように調整することができる。これにより、タバコ生成物の多目的な性質が確実になる。このようにして得られたタバコ液体溶液は、乾燥タバコ材料を除いて、エアロゾル化可能である。液体中のタバコ粒子の分散を促進するために、予備的タバコ生成物が乾燥タバコ材料と混合される前に、第2溶剤が好ましくは予備的タバコ生成物と混合される。この実施形態の代替形態では、第2溶剤及び乾燥タバコ材料を同時に予備的タバコ生成物と混合させることによりタバコ液体溶液が調製されてもよい。結果として得られる混合物は、第1の代替形態の結果として得られる混合物に等しい。タバコ液体溶液を調製するために予備的タバコ生成物の完全な生産バッチが使用される場合、後者の代替形態は最初の代替形態に対して有利である。この場合、製造プロセスは、2つの生産工程の同時実行に起因して、速度を上げることができる。タバコ液体溶液を調製するために予備的タバコ生成物の生産バッチの全体が使用されない場合、第1の代替形態が有利である。なぜなら、タバコ生成物バッチは、より小さいバッチに容易に分割することができ、それらバッチは次いで、それぞれの更なる処理を受けるからである。
好ましくは、タバコ液体溶液、すなわち乾燥タバコ材料及び第2溶剤と混合された予備的タバコ生成物、の粘度は、20℃において110~175mPa・s、好ましくは、20℃において120~165mPa・sである。
タバコ液体溶液、すなわち乾燥タバコ材料及び第2溶剤と混合された予備的タバコ生成物は、最大で5重量%、好ましくは0.1~2重量%、より好ましくは0.2~1.5重量%の糖を含んでもよい(ウェットベースの結果)。
タバコ液体溶液、すなわち乾燥タバコ材料及び第2溶剤と混合された予備的タバコ生成物の好ましい実施形態は、0.5~2重量%のニコチン、0.1~2%の糖、及び5~15%の水を含有する(ウェットベースの結果)。
典型的には、ニコチン含量の約70重量%(ドライベース)が抽出中の予備的タバコ生成物に由来し、約5~10重量%が処理中に失われる場合があり、残りの部分が、予備的タバコ生成物中に取り入れられたときに乾燥パルプ材料に由来する。同様に、糖の約70重量%(ドライベース)が抽出中の予備的タバコ生成物に由来し、約20重量%は処理中に失われる場合がある。
好ましくは、第2溶剤は、水、又はプロピレングリコール、又はグリセロール、又はそれらの組合せを含む。このようなタイプの第2溶剤は、タバコ生成物の天然の性質及び味覚を損なわない。
キャラメル化された予備的タバコ生成物が、1:1~1:20、好ましくは1:2~1:10、例えば1:5、1:55又は1:6の比率で第2溶剤と希釈されてもよく、好ましくは粒径の減少後に、以前に除去された乾燥タバコ材料と更に混合されてもよい。この希釈によって、タバコ液体溶液が得られる。タバコ液体溶液がエアロゾル発生デバイスで使用される場合、希釈率を調整して最適な霧化効果を得てもよい。タバコ液体溶液は、エアロゾル発生デバイスで使用されるときにエアロゾル化される。これはまた、含有されるタバコ生成物が、乾燥タバコ材料を除く、その全ての成分と共にエアロゾル化されることを意味する。第2溶剤は、1:0~1:1であるプロピレングリコールとグリセロールとの比を有してもよい。一実施例では、第2溶剤は、60重量%のプロピレングリコール及び40重量%のグリセロールを含有する。別の例では、第2溶剤は、100重量%のプロピレングリコールを含有する。好ましくは、第2溶剤がキャラメル化タバコ生成物と混合されるこの実施形態では、タバコ液体溶液中の予備的タバコ生成物の量は最大で20重量%である。このように、溶解限度を超えることはない。好ましくは、タバコ液体溶液は、5~15重量%の予備的タバコ生成物を含む。
5重量%の予備的タバコ生成物を40重量%のプロピレングリコール及び60重量%のグリセロールと混合することで、多い喫煙体積を伴う心地良い味覚を実現できる。喫煙味覚質感は、アーモンドの雰囲気を伴いマイルドである。エアロゾル発生デバイスにおいて洩れは全く起こらない。10重量%のタバコ生成物を40重量%のプロピレングリコール及び60重量%のグリセロールの溶液と混合することで、より強い味覚を得ることができる。味覚は、甘味を伴った深煎りエスプレッソを思い出させるものである。喫煙味覚質感はクリーミーであって、こくを伴い、わずかに喉に刺激をもたらすものであり得る。
全糖含量は、液体溶液として希釈された予備的タバコ生成物(すなわち、乾燥タバコ材料を追加する前に第2溶剤と混合された予備的タバコ生成物)の15~75重量%であってもよい。タバコ液体溶液中のこの糖含量でのみ、所望の味覚を達成することができる。この溶液中の糖が15重量%未満の場合、最終生成物において著しく低いキャラメル甘味が感知可能であり、これは、所望の味覚プロファイルを実現するためには最終生成物の甘味が非常に重要であるので望ましくない。好ましくは、この溶液中の糖含量は25重量%超である。これは、最終生成物における十分な甘味を保証する。
この目的は、少なくともキャラメル化されたタバコ糖及び2mm未満の粒子サイズを有する不溶性タバコ粒子を含有するタバコ生成物によっても到達される。タバコ生成物は、すでに述べた利点の全てを、優れた甘い天然のタバコ味覚と共に含む。タバコ生成物は添加剤を含まない。
好ましくは、タバコ液体溶液は、アルカロイド、エッセンシャルオイル及びそれらの組合せからなる群から選択される1種以上の成分を更に含む。したがって、ニコチンもまたアルカロイドとして含まれる。これら物質は、浸出工程中の生のタバコからの天然由来である。代わりに、そのような天然の物質はまた、味覚プロファイルを更に調整するために液体タバコ溶液に加えられてもよい。
好ましくは、タバコ生成物もまた溶剤を含む。溶剤により、タバコ生成物の粘度を調整できる。溶剤により、タバコ生成物は、前述したタバコ液体溶液に等しくなる。溶剤を有するタバコ生成物、すなわちタバコ液体溶液は、乾燥タバコ材料を除いてエアロゾル化可能である。タバコ生成物は、エアロゾル発生デバイスにおいてエアロゾル化されると、十分な体積及び即座のベイピング効果を提供する。エアロゾル化タバコ液体溶液は、自然でバランスのとれたタバコとして焙煎の雰囲気が強い味覚を提供する。
好ましくは、溶剤を含むタバコ生成物、すなわちタバコ液体溶液は、20℃において110~175のmPa・sの粘度を有する。この粘度は、エアロゾル化のために好ましい。
本目的はまた、前述した方法のいずれかによって得られるタバコ生成物、すなわちタバコ液体溶液を含有する、エアロゾル発生デバイス用のエアロゾル化可能生成物により達せられる。エアロゾル発生デバイスは、周囲温度において液滴を霧状にする液体噴霧器、又は第2溶剤の揮発温度においてエアロゾルを蒸発させるアトマイザであり得る。エアロゾル化可能生成物は、タバコ生成物の優れた天然の甘いタバコ味覚を、任意のエアロゾル発生デバイスにおいて使用することを可能にする。とりわけエアロゾル化可能生成物について、人工香味剤を含有する広く入手可能なエアロゾル化可能生成物とは対照的に、天然タバコ風味及び天然生成物に対する巨大な需要がある。好ましくは、エアロゾル化可能生成物はまた、天然香味物質を更に含む。好ましくは、天然香味物質は、オイゲノール及び/又はメントールである。このようにして、オイゲノール又はメントール含有シガレットの特有の味覚は、エアロゾル化可能生成物で模倣することができる。好ましくは、オイゲノール含量は、1~8重量%、最も好ましくは約6重量%である。
この実施形態におけるエアロゾル発生デバイスはまた、再構成タバコ(RTB)を一定量のタバコ生成物と共に含む又は多孔質サッシェ内に主成分として含むエアロゾル化可能生成物、のための加熱非燃焼式デバイス(T-vape)であり得る。それは、RTBへの添加剤として使用することができる。また、タバコムースをタバコ生成物と、好ましくは10:1の、最も好ましくは5:1の割合で混合することができる。例えば、20gのムースと5gのタバコ生成物とを混合して、タバコムースを得ることができる。タバコの発泡体又はムースは、例えば国際公開第2018122375号パンフレットに記載されている。それは、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤を含むことができる。タバコ構成要素の重量は、発泡体の重量の0.1~33重量%であることができ、エアロゾル形成剤の重量は、発泡体の重量の10~80重量%、好ましくは40~70重量%である。
加熱非燃焼熱式デバイス(T-Vape)でのタバコ生成物の使用は、非常に有利である。それは、十分な体積及び即座のベイピング効果を天然タバコ味覚に提供する。また、1服当たりのニコチン対TPM(全粒子状物質)は、従来のシガレットと比較して高い。タバコ生成物を含有するタバコムースにより、味覚及びベープデリバリーの向上が実現される。
本目的はまた、前述した方法のいずれかによって得られるタバコ生成物を含有する喫煙物品によって達せられる。タバコ生成物を含有する喫煙物品は、強化されたタバコ味覚及び甘い芳香の優れた味覚プロファイルを含む。タバコ生成物を使用することによって喫煙物品は、人工香味剤を使用することなしに効果的に芳香を付与することができる。全体生成物は、芳香を付与されてはいるが、いかなる人工的に作られた添加剤も含まず、完全に天然生成物のままである。タバコ生成物は、(第2)溶剤を含有する喫煙物品又は(第2)溶剤を含有しない喫煙物品のいずれに適用されてもよい。
本目的はまた、前述した方法のいずれかによって得られるタバコ生成物を含有するスヌース又は噛む物品によって達せられる。これは再び、タバコ生成物の多目的性を強調する。タバコ生成物を用いて、スヌース又は噛む物品も、天然の甘いタバコ味覚を提供する人工香味剤を必要とせずに、天然の及び効果的な方法で風味付けすることができる。ここでも、タバコ生成物は、(第2)溶剤を含有するスヌース若しくは噛む物品、又は(第2)溶剤を含有しないスヌース若しくは噛む物品のいずれに適用されてもよい。
前述した方法のいずれかによって得られるタバコ生成物はまた、T-vapeスティック、T-vapeリング、T-vapeチップにおいて、加熱非燃焼式生成物において、シガレット若しくは他のタバコ材料用の天然味覚エンハンサとして、非タバコ材料用の天然味覚エンハンサとして、防虫剤として、発泡体で、キャンディに、チューインガムに、禁煙用のスプレーに、又は口紅として使用されてもよい。タバコ生成物はまた、一次プロセス又は二次プロセスにおいてタバコに芳香を付けるために使用できる。
キャラメル化糖を含み、シロップのような、ジャムのような及び/又は蜂蜜のような質感を有する、前述したようなタバコ生成物はまた、エアロゾル発生デバイスにおいて使用されてもよい。例えば、この生成物は、多孔質紙に包むことができる。好ましくは、この構成を加熱非燃焼式デバイスにおいて使用することができる。
本出願において、還元糖は、遊離のアルデヒド基又は遊離のケトン基を有するので還元剤として働くことができる任意の糖である。還元糖は単糖である。全糖は、還元糖、二糖、オリゴ糖、及び多糖を意味する。
キャラメル化は、キャラメル風味の原因となる、カラメラン、カラメレン及びカラメリンなどのポリマーを生成する、並びにジアセチル、ヒドロキシメチルフルフラールなどの揮発性化合物を生成する、糖を加熱すること又は火を通すことによって得られる褐変反応を指す。
本発明の更なる利点、目的、及び特徴を、添付図面を参照する以下の説明において単なる一例として説明する。図において、異なる実施形態における類似の構成要素が同じ参照記号を示す場合がある。
タバコ生成物21の調製方法のプロセスフローの概略図を示す。 予備的タバコ生成物20及び液体タバコ溶液22の調製方法の代替プロセスフローの概略図を示す。 タバコ生成物21及び液体タバコ溶液22の調製方法の代替プロセスフローの概略図を示す。
図1は、タバコ生成物21の調製方法のプロセスフローの概略図を示す。生のタバコ2は、4重量%の最小含量の還元糖、及び好ましくは30重量%の最大含量の還元糖を含む。好ましくは、生のタバコの還元糖含量は、追加の測定工程で測定される。好ましくは、生のタバコは、20mm、好ましくは2mm、最も好ましくは1mmの最大粒径を有する。
第1工程において、生のタバコ2が提供される。その後の混合工程7において、この生のタバコ2は第1溶剤9と混合されてタバコ-溶剤混合物8が得られる。第1溶剤9は好ましくは水である。タバコ-溶剤混合物8は、好ましくは、少なくとも10重量%の生のタバコ2を含む。
得られたタバコ-溶剤混合物8は、次いで少なくとも10分間、浸出工程10において浸出される。好ましくは、タバコ-溶剤混合物8は、20分間、更により好ましくは1時間、浸出される。浸出工程10は、タバコ-溶剤混合物8を65℃に加熱することを含んでもよい。浸出工程はまた、周囲温度で又は周囲温度と65℃との間の温度で実施されてもよい。
浸出工程10の後、除去工程12において、タバコ-溶剤混合物8からタバコ材料2aが除去される。除去されたタバコ材料2aは、主として不溶性固体成分を意味する。除去工程は、浸出液体からタバコパルプを除去するための、例えば加圧又は遠心分離を使用するフィルタ処理を含んでもよい。次いで、除去されたタバコ材料2aは、乾燥及び任意選択の焙煎工程3を受ける。乾燥3の間、除去されたタバコ材料2a中の第1溶剤9の残りが好ましくは除去される。除去されたタバコ材料2aの乾燥及び/又は焙煎3により乾燥タバコ材料5が得られる。
生のタバコ2の可溶性成分が又はそれらの少なくとも大部分が第1溶剤9中に溶解する。除去工程12により、浸出タバコ液体14が得られる。浸出タバコ液体14は、基本的に、第1溶剤9と、生のタバコ2の可溶性成分とを含む。浸出タバコ液体はまた、フィルタ処理されない不溶性のタバコ粒子を含有する場合がある。
浸出タバコ液体14は次いで、その後の加熱工程16において加熱される。浸出タバコ液体14は、100~190℃に加熱される。このようにして、第1溶剤9aを蒸発させることができる。当然のこととして、第1溶剤9aのこの蒸発は、浸出タバコ液体中に存在する第1溶剤9の完全な蒸発を必ずしも含まない。好ましくは、加熱工程16では第1溶剤の部分のみが蒸発し、第1溶剤の第2部分は蒸発せずに残っている。代わりに、浸出タバコ液体14から第1溶剤を完全に蒸発させることもまた可能である。この場合、第1溶剤の第2部分9bは存在せず、第1溶剤の蒸発した部分9aは、第1溶剤9の総量に等しい。第1溶剤9aの蒸発と共に加熱工程16を行うことによって、濃縮タバコ液体17が得られる。
濃縮タバコ液体17は、次いで、キャラメル化工程18において更に加熱される。キャラメル化工程18において、生のタバコ材料中に存在する還元糖のキャラメル化反応が始まるまで、濃縮タバコ液体17は加熱される。濃縮タバコ液体17は、次いで、キャラメル化が所望の程度に起こるまで更に加熱される。濃縮タバコ液体17が加熱される温度に応じて、一定の還元糖のみがキャラメル化反応を受ける一方で、他の糖がキャラメル化されずに残っている可能性がある。このキャラメル化工程18において、予備的タバコ生成物20が形成される。キャラメル化工程18は、予備的タバコ生成物20にキャラメル甘味を追加するという観点から、予備的タバコ生成物20の味覚プロファイルを濃縮タバコ液体17と比較して変化させる。キャラメル化工程18は、予備的タバコ生成物20の質感を濃縮タバコ液体17と比較して更に変化させる。結果として生じる予備的タバコ生成物20は、シロップのような、ジャムのような及び/又は蜂蜜のような質感を含む。予備的タバコ生成物20は、60℃で測定すると10~100Pa・sの粘度を有する。
最終的に、乾燥タバコ材料5は予備的タバコ生成物20と混合されて、最終タバコ生成物21とも呼ばれるタバコ生成物21が得られる。好ましくは、乾燥タバコ材料5及び予備的タバコ生成物20は、1:6~3:1の比率で混合される。
図2は、予備的タバコ生成物20及び液体タバコ溶液22の調製方法の代替プロセスフローの概略図を示す。
生のタバコ2は、少なくとも1種のタバコタイプ2b、2c、2d、2eの選択及び/又は混合によって得られる。2種以上のタバコタイプ2b、2c、2d、2eが選択される場合、異なるタバコタイプが所望の比率で混合されて生のタバコ2が形成される。異なるタバコタイプ2b、2c、2d、2eは、タバコ属植物の異なる種、異なって乾燥されたタバコタイプ、タバコタイプの他の異なる形態及び/又はタバコ植物の異なる部分を含むことができる。
生のタバコ2を第1溶剤9と混合する工程7の前に、生のタバコ2は、細砕工程4において細砕することができる。これは、細砕された生のタバコ6をもたらす。細砕工程により、所望の最大粒径を確保することができる。細砕された生のタバコには、次いで、生のタバコ2とまさに同じ予備的タバコ生成物20の製造方法を適用できる。
除去工程12は、濾過工程であり得る。除去工程12は、膜濾過、傾瀉法、及び/又は加圧であり得る。加圧工程は、例えば加圧濾過又は遠心分離により得ることができる。
濃縮タバコ液体17にキャラメル化工程18を実施するとき、メイラード反応19及び/又はリグニン熱分解反応が同時に起こる場合がある。
予備的タバコ生成物20を用いて、タバコ液体溶液22を生産することができる。そうするために、前述したプロセスのいずれかによって得られる予備的タバコ生成物20が第2溶剤24及び乾燥タバコ材料5と混合される。換言すれば、タバコ液体溶液22は、タバコ生成物21を第2溶剤24と混合したものである。第2溶剤24は水、プロピレングリコール及び/又はグリセロールを含む。タバコ生成物20は、第2溶剤24で1:1~1:20の比率で希釈される。結果として生じたタバコ液体溶液22はエアロゾル化可能である。タバコ液体溶液22は、15~75重量%の全糖含量を含む。タバコ液体溶液22はキャラメル化糖を含む。アルカロイドは、アルカロイド(好ましくはニコチン)及び/又はエッセンシャルオイルを更に含む。
図3は、タバコ生成物21及び液体タバコ溶液22の調製方法の代替プロセスフローの概略図を示す。前述したプロセスとは対照的に、液体タバコ溶液22は、第2溶剤24及び乾燥タバコ材料5を予備的タバコ生成物20に同時に混合することによっては得られない。乾燥タバコ材料5はむしろ、最初に予備的タバコ生成物20と混合されることにより、タバコ生成物21が形成される。その後、タバコ生成物21は次いで第2溶剤24で希釈されて、液体タバコ溶液22が形成される。これに対する代替例では、最初に予備的タバコ生成物20が第2溶剤24で希釈され、次いで乾燥タバコ材料5と混合されてもよい。この代替例は、第2溶剤24と混合することで粘度が減少することに起因して、乾燥タバコ材料5は、希釈された予備的タバコ生成物20との混合がより容易であるという利点を有する。別の代替例は、最初に乾燥タバコ材料5を第2溶剤24と混合し、次いで、予備的タバコ生成物20を加えることである。
図2及び図3に示すプロセスは、任意選択の工程を含む。任意選択の工程は、以下の通りである:異なるタバコタイプを混合することで生のタバコ2を得ること(2b-3);生のタバコ2を細砕4して細砕された生のタバコ6を得ること、並びにメイラード反応及び/又はリグニン熱分解19。
図3は、追加の任意選択の工程を含む。この任意選択の工程は、タバコ液体溶液22を得るためのタバコ生成物21と第2溶剤24との混合である。この工程が除外されると、このプロセスは、タバコ液体溶液22の代わりに、いかなる更なる溶剤も含まないタバコ生成物21を生成することになる。任意選択の工程の少なくとも1つ又は全てを選択することにより、特定の生成物の仕様を満たすように製造プロセスを調整することができる。
本出願人は、本願明細書に開示する全ての特徴が、先行技術に鑑みて、個別に又は組み合わせて新規である限り、それらの特徴を本発明の本質的な特徴であるものとして特許請求する権利を保有する。更に、図面では、個別に有利であり得る特徴が記載されていることに留意されたい。当業者であれば、図に開示した特定の特徴が、この図から更なる特徴を取り入れなくても有利であり得ることを直ぐに認識するであろう。更に、当業者であれば、1つの又は様々な図に開示された多様な特徴の組合せから利点が発展し得ることを認識するであろう。
2 生のタバコ
2a タバコ材料
2b~2e タバコタイプ
3 乾燥/焙煎工程
4 細砕工程
5 乾燥タバコ材料
6 細砕された生のタバコ
7 混合工程
8 タバコ-溶剤混合物
9 第1溶剤
10 浸出工程
12 除去工程
14 浸出タバコ液体
16 加熱工程
9a 第1溶剤の部分
9b 第1溶剤の第2の部分
17 濃縮タバコ液体
18 キャラメル化
19 メイラード及び/又はリグニン熱分解反応
20 予備的タバコ生成物
21 タバコ生成物
22 タバコ液体溶液
24 第2溶剤

Claims (16)

  1. タバコ生成物(21)を調製する方法であって、
    少なくとも4重量%の還元糖の含量を有する生のタバコ(2)を提供する工程、
    前記生のタバコ(2)を、第1溶剤(9)と混合し(7)、前記第1溶剤(9)で浸出する(10)工程、
    タバコ材料(2a)を除去して浸出タバコ液体(14)を得る工程、
    前記浸出タバコ液体(14)を加熱し、それにより前記第1溶剤(9a)を蒸発させて、前記還元糖をキャラメル化(18)し、それにより予備的キャラメル化タバコ生成物(20)を形成する工程、
    前記除去されたタバコ材料(2a)を乾燥させて乾燥タバコ材料(5)を形成する工程(3)、
    前記乾燥タバコ材料(5)を前記予備的キャラメル化タバコ生成物(20)に加えることによりタバコ生成物(21)を形成する工程、
    を含む方法。
  2. 前記乾燥タバコ材料(5)の含水量は、0~15%、好ましくは0~13%であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記乾燥タバコ材料(5)及び予備的タバコ生成物(20)は、1:6~3:1の比率で混合されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 乾燥中(3)、前記除去されたタバコ材料(2a)は焙煎される(3a)ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記焙煎(3a)は、180℃~260℃の温度で行われることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 前記生のタバコ(2)は、30重量%の最大含量の還元糖を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  7. キャラメル化予備的タバコ生成物(20)の粘度が、60℃で10Pa・s~100Pa・sであることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記乾燥タバコ材料(5)を前記予備的キャラメル化タバコ生成物(20)に加える前、加えた後、又は加えることと同時に、混合物に第2溶剤(24)が加えられることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記第2溶剤(24)は、水、又はプロピレングリコール、又はグリセロール、又はそれらの組合せを含むことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 全糖含量が、前記第2溶剤(24)を含む前記タバコ生成物(21)の、最大で5重量%、好ましくは0.1~2重量%、より好ましくは0.2~1.5重量%であることを特徴とする、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 少なくともキャラメル化タバコ糖及び2mm未満の粒子サイズを有する不溶性タバコ粒子を含有することを特徴とする、タバコ生成物(21)。
  12. 溶剤(24)も含むことを特徴とする、請求項11に記載のタバコ生成物(21)。
  13. 20℃において110~175mPa・sの粘度を有することを特徴とする、請求項12に記載のタバコ生成物(21)。
  14. 請求項11から13のいずれか一項に記載のタバコ生成物(21)を含有する、エアロゾル発生デバイス用のエアロゾル化可能生成物。
  15. 請求項11から13のいずれか一項に記載のタバコ生成物(21)を含有する、喫煙物品。
  16. 請求項11から13のいずれか一項に記載のタバコ生成物(21)を含有する、スヌース又は噛む物品。
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