JP2014185103A - 縮合剤を用いる毛髪の持続的着色 - Google Patents

縮合剤を用いる毛髪の持続的着色 Download PDF

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Abstract

【課題】着色持続性を改善し、そして染料と毛髪繊維との間の弱い相互作用によって生ずるむらのある色の取り込み及びむらのあるカラー化を除きうる染毛剤組成物を提供する。
【解決手段】本発明の染毛剤組成物キットは、(a)NH及び/又はCOOH部分を有する化合物である少なくとも1つの染料及び(b)その染料とケラチン繊維との間にアミド結合を形成しうる縮合剤を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、NH及び/又はCOOH部分を有する化合物である少なくとも1つの染料及びその染料とケラチン繊維との間にアミド結合を形成しうる縮合剤を含む染毛剤組成物キットに関する。
毛髪着色(ヘアカラーリング)分野では、2つの染色様式があり、それぞれは、以下の利点及び欠点を有している。直接染料を用いる半永久的ヘアカラーリングは、一般的にケラチン繊維に親和性を持つ染料組成物でケラチン繊維を染色することにより行われ、過酸化水素やアンモニアなどの、いかなる反応性成分も使用しない。半永久的ヘアカラー技術の1つとして、ニトロ染料及び塩基性染料が染料成分としてしばしば使用される。これらの染料は、毛髪表面に吸着されるか、若干吸収されるため数回の洗髪だけで極めて容易に洗い流される。
酸化染料を用いる永久的ヘアカラーリングは、オルト-又はパラ-フェニレンジアミン、オルト-又はパラ-アミノフェノール及びヘテロ環式化合物、例えば、ジアミノピラゾール誘導体などのような酸化ベースとして一般的に知られている酸化染料前駆体を含む染料組成物でケラチン繊維を染色することにより行われる。これらの酸化ベースは無色であるか又はわずかに着色した化合物であり、酸化性物質と混合したときに、酸化的縮合過程を経て着色化合物を生じうる。ケラチン繊維中に生じた着色を可視化するために、ケラチン繊維を漂白又は明るくすることもまた必要である。
ケラチン繊維の漂白又は明色化は、酸化剤を用いて行うことができる。従来から用いられている酸化剤の中では、過酸化水素又は加水分解により過酸化水素を産生しうる化合物、例えば、過酸化尿素や、過ホウ酸塩、過硫酸塩及び過炭酸塩などの過酸基塩を挙げることができる。酸化剤の使用はケラチン繊維のかなりの劣化を招くという欠点がある。毛髪は、きめが粗くなり、解きほぐすのがより難しくなり、よりもろくなる傾向を有する。
したがって、半永久的ヘアカラーリングの低い洗髪堅牢性にもかかわらず、この染色様式は酸化的ヘアカラーリングに比べ、より安全であり髪に対して与えるダメージが小さい。
色堅牢度特性、特に、着色の洗髪堅牢性を改善するために、化粧用として許容できる媒体中に、少なくとも1つのアミン官能基を有する少なくとも1種の化合物、酸化鉄、酸化チタン及びシリカ以外の少なくとも1種の顔料、及びアミド結合を形成するための少なくとも1種の化学的カップリング剤を含む、ケラチン繊維の染色用組成物を使用することが提案されている(特許文献1参照)。ヘアカラーリングのこの方法は、確かにある程度の洗髪堅牢性を改善するものではあるが、洗髪による色落ちを防止するためのさらなる強い要望がある。
さらに、ケラチン繊維を染色するため、以下の方法を使用することもまた提案されている、すなわち、(a)アミノアシルトランスフェラーゼ型酵素、特にトランスグルタミナーゼ型酵素少なくとも1種及び(b)その酵素の基質活性を有するニトロ染料の少なくとも1種をその繊維に適用すること(特許文献2参照)。しかしながら、この方法によれば、染料と毛髪表面との間の反応性がトランスグルタミナーゼなどの酵素の基質特異性により、特定構造の染料及びケラチン繊維上の特定の位置に制限される。したがって、迅速かつ効率的な毛髪染色が難しいであろう。
特開2005−336191号公報 特表2005−525306号公報
本発明の課題は、着色持続性、色の取り込みを改善し、そして従来技術における退色を減少させうる染毛剤組成物を提供することにある。さらに他の課題として、汗や雨によって始まる色溶出(それは、タオルや衣服に色移動又は色しみをもたらす)を防止することである。
本発明者らによりなされた分析によれば、ニトロ染料を含む従来の組成物を適用した後、その染料がイオン結合により毛髪に接着する。ヘアカラーの持続性のなさは、染料と毛髪との弱い相互作用に起因する。長い持続性のヘアカラーを得る1つの解決手段は、毛髪のアミノ酸残基と染料の遊離アミノ基又はカルボキシル基との間で、縮合剤によって可能にされる直接アミド化である。従来技術と対照的に、本発明は、染料を、共有結合を介して毛髪繊維に直接結合させることを可能にする。
本発明の第1の視点において、(a)NH及び/又はCOOH部分を有する少なくとも1つの染料化合物を含む第1の組成物及び(b)その染料とケラチン繊維との間にアミド結合を形成可能にする縮合剤を含む第2の組成物を含む染毛剤キットが提供される。
本発明の第2の視点は、以下の工程を含む毛髪染色プロセスである:
(a)アミノ及び/又はカルボキシル部分を有する、少なくとも1つの染料化合物を含む第1の組成物をケラチン繊維に適用する工程、
(b)場合により、そのケラチン繊維をリンスする及び/又は乾燥する工程、
(c)その染料とケラチン繊維との間にアミド結合を形成可能にする縮合剤を含む第2の組成物を適用する工程、
(d)そのケラチン繊維を0.5〜60分間、好ましくは1〜30分間、さらに好ましくは2〜15分間保持する工程、そして
(e)場合により、そのケラチン繊維をリンスする及び/又は乾燥する工程。
本発明の第3の視点は、アミノ及び/又はカルボキシル部分を有する染料化合物とケラチン繊維との間のアミド結合の形成により毛髪を染色するための、式(I):

[式中、
及びRのそれぞれは、独立して、水素原子、C1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C6−10アリール基、C7−10アラルキル基、C1−10アルキレン−OH基、C1−10アルキレン−NH基、C1−10アルキレン−COOH基又はC1−10アルキレン−CONH基を表し;そして
Xは、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、N−アルキルモルホリニウム基又は-Nを表し、ここで、R、R及びRは、独立して、C1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C6−10アリール基、C7−10アラルキル基、-CHCOO-C2m+1(mは、1〜10の整数を表す)又は-C-p-C2n+1(nは、1〜10の整数を表す)を表し;
ただし、Xが、N−アルキルモルホリニウム基又は-Nを表すとき、化合物(I)は、ハライドイオン、トリフレート、ナイトレート、スルフェート、スルホネート、ボロントリフルオライド及びパークロレートからなる群から選択されるアニオンとの塩である]
で表される化合物の使用である。
本発明の染毛剤キット及び毛髪染色プロセスを用いるヘアカラー化方法によれば、染料とケラチン繊維との間のNH部分及び/又はCOOH部分との直接アミド化に起因して、持続的なヘアカラー化を達成することができ、そしてカラー化は、毛髪が付される種々の攻撃因子、例えば、洗髪、皮脂、汗、摩擦、光などに対してより耐性である。アミド化反応は効率的に進行しうるため、染色プロセスは操作するのに迅速かつ容易である。本発明の染料組成物は、強力で、強烈な、有色で及び/又はわずかに選択的なカラー化、すなわち繊維に沿って十分に均一なカラー化をもたらす。
加えて、本発明の染毛剤キット及び毛髪染色プロセスは、酸化剤のような刺激性薬剤なしで実施しうるから、毛髪や頭の皮膚(頭皮)に対して穏やかである。
実施例1の方法により、(a)縮合剤(DMT-MM)を用いて又は(b)縮合剤なしで、シャンプーに対するヘアカラーの堅牢性の評価結果を示す。 実施例2の方法により、第2薬剤を適用する前に、水でのリンスなしに処理された、図1のそれと同様の評価結果を示す。
以下、本発明に係る染毛剤(毛髪染料)組成物キット及び毛髪染色プロセスを詳細に説明する。本発明に係るキットの染毛剤組成物は、1又は別々の容器で提供することができる。1つの実施形態において、染料及び縮合剤を含む第1の及び第2の組成物のそれぞれは、異なる容器に含まれうる。あるいは、キットが1つの容器として供給される場合は、第1の又は第2の組成物のそれぞれは、単独の容器中の離された区画に含まれることが好ましい。
本発明に用いられる染料は、その分子内にアミノ基及び/又はカルボキシル基を含む化合物であれば特に限定されるものではないが、少なくとも、直接染料及び酸化染料を含む。本発明のNH及び/又はCOOH部分を有する染料化合物は、好ましくは顔料(色素)とは異なる。
好ましい実施形態によれば、NH及び/又はCOOH部分を有する染料化合物は直接染料から選択される。
(染料)
直接染料に関して、これらの染料は、より詳細にはイオン性(例えば、カチオン性、アニオン性及び両イオン性)及び非イオン性種から選択される。
挙げることのできる適切な直接染料の例は、以下の直接染料:アゾ染料;メチン染料;カルボニル染料;アジン染料;ニトロアリール染料;トリ(ヘテロ)アリールメタン染料;ポルフィリン染料;フタロシアニン染料;及び天然直接染料を、単独で又は混合物として含む。
より詳細には、アゾ染料は、-N=N-官能基を含み、その2個の窒素原子は、1つの環内に同時には結合していない。しかしながら、配列-N=N-の2個の窒素原子の1つが1つの環内に結合していることは除外されない。
メチンファミリーの染料は、より詳細には、>C=C<及び-N=C<から選択される少なくとも1つの配列を含む化合物であり、この配列の2個の原子は、1つの環に同時には結合していない。しかしながら、この配列の窒素原子又は炭素原子の1つは、1つの環に結合していてもよいことに注目されたい。より詳細には、このファミリーの染料は、メチン、アゾメチン、モノ及びジアリールメタン、インドアミン(又は、ジフェニルアミン)、インドフェノール、インドアニリン、カルボシアニン、アザカルボシアニン及びそれらの異性体、ジアザカルボシアニン及びそれらの異性体、テトラアザカルボシアニン及びヘミシアニン、アクリジンなどのトリアリールメチンなどのタイプの化合物から誘導される。
カルボニルファミリーの染料に関して、挙げることができる例には、アクリドン、ベンゾキノン、アントラキノン、ナフトキノン、ベンズアントロン、アントラントロン、ピラントロン、ピラゾールアントロン、ピリミジノアントロン、フラバントロン、イダントロン、フラボン、(イソ)ビオラントロン、イソインドリノン、ベンズイミダゾロン、イソキノリノン、アントラピリドン、ピラゾロキナゾロン、ペリノン、キナクリドン、キノフタロン、インジゴイド、チオインジゴ、ナフタルイミド、アントラピリミジン、ジケトピロロピロール及びクマリンから選択される染料が含まれる。
アジンファミリーの染料については、特に、アジン、フルオリンジン、(ジ)オキサジン、(ジ)チアジンを挙げることができる。
キサンチン及びチオキサンチン染料については、ピロニン、ローダミンを挙げることができる。
ニトロアリール染料は、より詳細には、ニトロベンゼン又はニトロピリジン直接染料である。
ポルフィリン又はフタロシアニンタイプの染料に関して、1種以上の金属又は金属イオン、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛及びケイ素を場合によって含む、カチオン性又は非カチオン性の化合物を使用することが可能である。
挙げることのできる、とりわけ適した直接染料の例は、ニトロベンゼン染料;アゾ直接染料;アゾメチン直接染料;メチン直接染料;アザカルボシアニン直接染料、例えば、テトラアザカルボシアニン(テトラアザペンタメチン);キノン、特には、アントラキノン、ナフトキノン又はベンゾキノン直接染料;アジン;キサンテン;トリアリールメタン;インドアミン;インジゴイド;フタロシアニン直接染料;ポルフィリン;及び天然直接染料を、単独で又は混合物として含む。
これらの染料は、単発色団染料(すなわち、1つだけの色素を含む)、あるいは多発色団染料、好ましくは、二又は三発色団染料でもよく、発色団は、同一又は異なることもあり、同じ化学ファミリー由来又はそうでないこともある。多発色団染料は、それぞれが400〜800nmの間の可視領域で吸収する分子に由来するいくつかの基を含むことに留意すべきである。さらに、染料のこの吸光度は、事前にそれを酸化することも、他の任意の化学種と組み合わせることも必要としない。
多発色団染料の場合、発色団は、カチオン性又は非カチオン性の場合もある少なくとも1つのリンカーによって、一緒に互いに連結されている。
本発明に従って使用することのできるベンゼン系直接染料の中では、非限定的に次の化合物を挙げることができる:
1,4−ジアミノ−2−ニトロベンゼン、1−アミノ−2−ニトロ−4−β−ヒドロキシエチルアミノベンゼン、1−アミノ−2−ニトロ−4−ビス(β−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、1−アミノ−3−メチル−4−β−ヒドロキシエチルアミノ−6−ニトロベンゼン、1−アミノ−2−ニトロ−4−β−ヒドロキシエチルアミノ−5−クロロベンゼン、1,2−ジアミノ−4−ニトロベンゼン、1−アミノ−2−β−ヒドロキシエチルアミノ−5−ニトロベンゼン、1−アミノ−2−トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ−5−ニトロベンゼン、1−ヒドロキシ−2−アミノ−5−ニトロベンゼン、1−ヒドロキシ−2−アミノ−4−ニトロベンゼン、1−ヒドロキシ−3−ニトロ−4−アミノベンゼン、 1−ヒドロキシ−2−アミノ−4,6−ジニトロベンゼン、1−ヒドロキシ−2−クロロ−6−アミノ−4−ニトロベンゼン。
本発明に従って使用することのできるアゾ、アゾメチン、メチン及びテトラアザペンタメチン直接染料の中では、特許出願WO95/15144、WO95/01772及びEP714954;FR2189006、FR2285851、FR2140205、EP1378544及びEP1674073に記載されているカチオン性染料を挙げることができる。
また、挙げることのできるアゾ染料の中には、カラーインデックスインターナショナル、第三版に記載されている、以下の染料がある:DISPERSE BLACK 9、HC YELLOW No.9、HC ORANGE NO.2、BASIC BLUE 99、DISPERSE VIOLET 1、HC VIOLET NO.1、HC YELLOW NO.7、HC RED NO.7、HC RED No.3、BASIC BROWN 17、BASIC BROWN 16、Basic Violet10。
本発明に従って使用することができる天然直接染料の中には、カルミン酸及びケルメス酸を挙げることができ、これらは共にカルボン酸部分を有する。
直接染料は、より詳細には、第1の組成物の総重量に対して、重量で、0.0001%〜50%、好ましくは、0.001%〜40%、そしてさらに好ましくは、0.005%〜30%、さらになお好ましくは、0.01%〜5%である。
最終的に、第1の組成物は、様々な形態、例えば、粉末、溶液、エマルジョン又はゲルである。
酸化染料は、一般に、1種以上のカプラーと場合によって組み合わせた酸化塩基から選択される。例として、酸化塩基は、パラ-フェニレンジアミン、ビス(フェニル)アルキレンジアミン、パラ-アミノフェノール、オルト-アミノフェノール及び複素環塩基、並びにその付加塩から選択される。
上記パラ−フェニレンジアミンのうち、特に好ましいのは以下のものである:パラ−フェニレンジアミン、パラ−トルエンジアミン、2−イソプロピル−パラ−フェニレンジアミン、2−β−ヒドロキシエチル−パラ−フェニレンジアミン、2−β−ヒドロキシエチルオキシ−パラ−フェニレンジアミン、2,6−ジメチル−パラ−フェニレンジアミン、2,6−ジエチル−パラ−フェニレンジアミン、2,3−ジメチル−パラ−フェニレン−ジアミン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−パラ−フェニレンジアミン、2−クロロ−パラ−フェニレンジアミン及び2−β−アセチルアミノエチルオキシ−パラ−フェニレンジアミン並びにこれらの酸との付加塩。
挙げることができるビス(フェニル)アルキレンジアミンの中には、例えば、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4'-アミノフェニル)-1,3-ジアミノプロパノール、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4'-アミノフェニル)エチレンジアミン、N,N'-ビス(4-アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4-アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(4-メチルアミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(エチル)-N,N'-ビス(4'-アミノ-3'-メチルフェニル)エチレンジアミン及び1,8-ビス(2,5-ジアミノフェノキシ)-3,6-ジオキサオクタン並びにそれらの付加塩がある。
挙げることができるパラ-アミノフェノールの中には、例えば、パラ-アミノフェノール、4-アミノ-3-メチルフェノール、4-アミノ-3-フルオロフェノール、4-アミノ-3-クロロフェノール、4-アミノ-3-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メチルフェノール、4-アミノ-2-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メトキシメチルフェノール、4-アミノ-2-アミノメチルフェノール、4-アミノ-2-(β-ヒドロキシエチルアミノメチル)フェノール及び4-アミノ-2-フルオロフェノール並びに酸とのそれらの付加塩がある。
挙げることができるオルト-アミノフェノールの中には、例えば、2-アミノフェノール、2-アミノ-5-メチルフェノール、2-アミノ-6-メチルフェノール及び5-アセトアミド-2-アミノフェノール並びにそれらの付加塩がある。
挙げることができる複素環塩基の中には、例えば、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体及びピラゾール誘導体がある。
挙げることができるピリジン誘導体の中には、例えば、特許GB1026978及びGB1153196に記載されている化合物、例えば、2,5-ジアミノピリジン、2-(4-メトキシフェニル)アミノ-3-アミノピリジン及び3,4-ジアミノピリジン並びにそれらの付加塩がある。
本発明で有用な、その他のピリジン酸化塩基は、ピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、2-アセチルアミノピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、2-モルホリン-4-イルピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-カルボン酸、2-メトキシピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリド-7-イル)メタノール、2-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリド-5-イル)エタノール、2-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリド-7-イル)エタノール、(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリド-2-イル)メタノール、3,6-ジアミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン、3,4-ジアミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン、ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3,7-ジアミン、7-モルホリン-4-イルピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、ピラゾロ[1,5-a]-ピリジン-3,5-ジアミン、5-モルホリン-4-イルピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリド-5-イル)(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール、2-[(3-アミノピラゾロ-[1,5-a]ピリド-7-イル)(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール、3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-5-オール、3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-オール、3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-オール及び3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-オール並びにそれらの付加塩が含まれる。
挙げることのできるピリミジン誘導体の中には、例えば、特許DE2359399、JP88-169571、JP05-63124、EP0770375又は特許出願WO96/15765に記載されている化合物、例えば、2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、4-ヒドロキシ-2,5,6-トリアミノピリミジン、2-ヒドロキシ-4,5,6-トリアミノピリミジン、2,4-ジヒドロキシ-5,6-ジアミノピリミジン及び2,5,6-トリアミノピリミジン、及びそれらの付加塩並びに互変異性平衡が存在する場合には、それらの互変異性型である。
挙げることのできるピラゾール誘導体の中には、特許DE3843892及びDE4133957並びに特許出願WO94/08969、WO94/08970、FR-A-2733749及びDE19543988に記載されている化合物、例えば、4,5-ジアミノ-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)ピラゾール、3,4-ジアミノピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(4'-クロロベンジル)-ピラゾール、4,5-ジアミノ-1,3-ジメチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-フェニルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-メチル-3-フェニルピラゾール、4-アミノ-1,3-ジメチル-5-ヒドラジノピラゾール、1-ベンジル-4,5-ジアミノ-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-tert-ブチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-tert-ブチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-(4'-メトキシフェニル)-ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-ヒドロキシメチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-イソプロピルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-イソプロピルピラゾール、4-アミノ-5-(2'-アミノエチル)アミノ-1,3-ジメチルピラゾール、3,4,5-トリアミノピラゾール、1-メチル-3,4,5-トリアミノピラゾール、3,5-ジアミノ-1-メチル-4-メチルアミノピラゾール及び3,5-ジアミノ-4-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-1-メチルピラゾール、並びにそれらの付加塩がある。4,5-ジアミノ-1-(β-メトキシエチル)ピラゾールも使用することができる。
本発明による第1組成物は、ケラチン繊維の染色に通常使用されるものから有利に選択される1種以上のカプラーを、場合によって含むことができる。
これらのカプラーの中で、特に、メタ-フェニレンジアミン、メタ-アミノフェノール及びそれらの付加塩を挙げることができる。
一般的に、本発明の文脈において使用しうる酸化塩基及びカップラーの付加塩は、特に、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、トシル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、リン酸塩及び酢酸塩などの酸との付加塩から選択される。
酸化染料は、第1の組成物の総重量に対して、重量で、0.0001%〜10%、そして好ましくは、第1の組成物の総重量に対して、重量で、0.005%〜5%をそれぞれ有利に表す。
(縮合剤)
本発明において使用される、用語「縮合剤」は、2つの分子の結合を促進することのできる化合物を意味する。特に、アミド結合を形成するための縮合剤は、アミノ基とカルボキシル基の縮合、すなわち、アミド結合の形成を加速することができる化合物である。
1つの実施形態において、縮合剤は低分子量の化合物、すなわち低分子有機化合物である。好ましい低分子有機化合物は、分子量において、約5000までの範囲ににわたり、より好ましくは約2000まで、最も好ましくは約1000までにわたる。
特に適した縮合剤は、1,3-ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC又はEDCI)などのカルボジイミド誘導体;プロピルホスホン酸無水物などのホスホニウム塩;4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4-メチルモルホリニウムクロリドN水和物などのジアルコキシトリアジン誘導体を含むがこれらに限定されない。
1つの好ましい実施形態において、本発明の第2の組成物は、下記一般式(I)で示される少なくとも1つの化合物又はその塩が含む:

式中、
及びRのそれぞれは、独立して、水素原子、C1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C6−10アリール基、C7−10アラルキル基、C1−10アルキレン−OH基、C1−10アルキレン−NH基、C1−10アルキレン−COOH基又はC1−10アルキレン−CONHを表し;そして
Xは、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、N−アルキルモルホリニウム基又は-Nを表し、ここで、R、R及びRは、独立して、C1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C6−10アリール基、C7−10アラルキル基、-CHCOO-C2m+1(mは、1〜10の整数を表す)又は-C-p-C2n+1(nは、1〜10の整数を表す)を表す。
本発明の第2の組成物は、上記式(I)で示される化合物の2つ以上を含みうる。
1−10アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の直鎖又は分岐鎖のC1−10アルキル基;及びシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基を挙げることができる。C1−10直鎖アルキル基が好ましい.メチル基及びエチル基がさらに好ましく、メチル基がさらになお好ましい。
2−10アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基などの直鎖又は分岐鎖のC2−10アルケニル基;シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基;及びシクロペンテニルエチル基、シクロヘキセニルエチル基、シクロヘキセニルプロピル基等のシクロアルケニルアルキル基を挙げることができる。
2−10直鎖アルケニル基が好ましい。ビニル基、及び1−プロペニル基がさらに好ましく、ビニル基がさらになお好ましい。
6−10アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基などのようなアリール基が挙げられる。フェニル基が好ましい。
7−10アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等を挙げることができる。
1−10アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、sec-ブチレン基、tert-ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基等の直鎖又は分岐鎖のC1−10アルキレン基;シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基を挙げることができる。
1−10アルキレン−OH基としては、ヒドロキシエチル及びヒドリキシプロピルが好ましい。
1−10アルキレン−NH基としては、アミノエチル及びアミノプロピルが好ましい。
1−10アルキレン−COOH基としては、カルボキシメチル及びカルボキシエチルが好ましい。
1−10アルキレン−CONHとしては、アミノカルボキシメチル及びアミノカルボキシエチルが好ましい。
好ましくは、R及びRは、C1−4アルキル基、より好ましくはメチル基でありうる。
上記式(I)におけるXが、N−アルキルモルホリニウム基を表すことが好ましく、さらに好ましくは、N−メチルモルホリニウム基である。
上記式(I)における、R及びRの少なくとも1つ又は2つは、C1−10アルキル基、より好ましくはメチル基を表わす。
塩は、有機又は無機酸との塩又は有機又は無機塩基との塩でありうる。
酸は、塩酸、硝酸、硫酸、フッ化水素酸、臭化水素酸、過塩素酸、スルホン酸、フッ化ホウ素酸、クエン酸、乳酸、酒石酸及び酢酸などでありうる。
塩基は、アンモニア、ソーダ、カリ又はアルカノールアミンでありうる。特に、Xが、N−アルキルモルホリニル基又は-Nを表わす場合、式(I)の化合物は、ハライドイオン(例えば、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン)、トリフレート(トリオロメタンスルホネート)、ナイトレート、スルフェート、スルホネート、ボロンフルオライド、パークロレートなどからなる群より選択されるアニオンとの塩でありうる。
上記式(I)で示される化合物として、4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウム(DMT-MM)のハライド及びトリフレートが好ましく、DMT-MMクロリドがさらに好ましい。
本発明の第2の組成物中における上記式(I)で示される化合物の量は限定されない。例えば、本発明の第2の組成物中における上記式(I)で示される化合物の量は、第2の組成物の全量に対して、重量で、0.1〜50%、好ましくは、1〜30%、さらに好ましくは、2〜10%でありうる。
(添加物)
本発明のキット又はプロセスの第1及び/又は第2の組成物はまた、1つ以上の添加物を一緒に含んでもよい。添加物の量は限定されないが、第1及び/又は第2の組成物のそれぞれの全重量に対して、重量で、0.1〜10%でありうる。添加物は、揮発性又は不揮発性の、直鎖又は環状の、アミノシリコン以外のシリコン、アニオン性、カチオン性、非イオン性又は両性イオン性ポリマー、ペプチド及びその誘導体、タンパク質加水分解物、合成又は天然のワックス、膨潤剤及び浸透剤並びにその他の活性化合物、例えば、アニオン性、カチオン性、両性イオン性又は双性イオン性界面活性剤、オキシアルキレン化脂肪アルコール以外の非イオン性界面活性剤、脱毛を抑制する薬剤、抗フケ剤(会合型又は非会合型)、天然又は合成増粘剤、懸濁剤、イオン封鎖剤、乳白剤、染料、サンスクリーン剤、充填剤、ビタミン又はプロビタミン、ミネラル、植物油又は合成油並びに香料、防腐剤、安定化剤、pH調整剤及びそれらの混合物からなる群より選択されうる。
(水性溶媒)
本発明のキット及びプロセスに係る組成物は、(a)染料及び/又は(b)縮合剤とともに用いられる媒体を含みうる。この媒体は、水及び好都合には、美容上受け入れることのできる1以上の有機溶媒を含む水性溶媒でありえ、これは、特に、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール及びフェニルエチルアルコール等の液体の一価アルコール、又はポリオール若しくはポリオールエーテル、例えば、エチレングリコールモノメチル、モノエチル及びモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のプロピレングリコール又はそのエーテル、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール並びにジエチレングリコールモノエチルエーテル又はモノブチルエーテル等のジエチレングリコールアルキルエーテルを含む。水は、第1及び第2の組成物のそれぞれの全重量に対して、重量で、10〜95%の濃度で存在しうる。有機溶媒は、第1及び第2の組成物のそれぞれの全重量に対して、重量で、0.1〜30%、好ましくは、0.5〜25%、さらに好ましくは1〜20%の濃度で存在しうる。
1つの好ましい実施形態において、水性溶媒は、水、C1−6一価アルコール及び芳香族部分を有するアルコールからなる群より選択され、それは、本発明のキットの中に独立した組成物として含まれ、又は第1及び第2の組成物の少なくとも1つの中に含まれる。従って、水性溶媒が独立した組成物である場合は、縮合剤を有する第2の組成物を、その水性溶媒と、使用直前に、好ましくは使用前30分以内に、さらに好ましくは使用前15分以内に混合することが好ましい。
本発明の染毛剤キットに含まれる第1及び第2の組成物は、粉体、ローション、ゲル、濃縮物か否か、泡又はクリームなどの固体又は液体組成物の任意の形状で存在しうる。
(アミド化に基づく毛髪染色プロセス)
本発明の毛髪染色プロセスは、少なくとも、(i)NH及び/又はCOOH部分を有する染料化合物を含む第1の組成物をケラチン繊維に適用する工程、(ii)この染料とケラチン繊維との間にアミド結合を形成可能にする第2の組成物を適用し、このケラチン繊維を保持する工程を含む。
ケラチン繊維を保持するための温度は10〜50℃、好ましくは15〜35℃でありうる。
本発明のアミド化に基づく毛髪染色のためのプロセスによれば、少なくとも1つのアミド結合が、ケラチン繊維中のタンパク質のNH及び/又はCOOH部分と、染料の対応するNH及び/又はCOOH部分との直接縮合によって形成される。すなわち、アミド結合は、染料のNH部分とケラチン繊維のCOOH部分との間で、及び/又は染料のCOOH部分とケラチン繊維のNH部分との間で形成されうることを意味する。ここで、用語「直接縮合」とは、上記式(I)の化合物が形成されたアミド結合とともに最終産物中に存在しないことを意味する。従って、上記式(I)の化合物は、触媒として作用すると推測される。
本発明のプロセスは、ケラチン繊維の漂白又は薄色化プロセスが不可欠ではないから、ケラチン繊維を酸化する工程を含む必要はない。好ましくは、本発明のプロセスは、ケラチン繊維を酸化する工程を含まない。
従って、1つの実施形態において、本発明のプロセスは、典型的には、過酸化水素のような酸化剤による酸化である酸化工程に起因するケラチン繊維の分解を抑制し又は軽減することもできる。さらに、本発明のプロセスに必要な時間は、酸化染料を使用する従来の永久ヘアカラー化に必要な時間よりも短縮されうる。
第2薬剤を適用した後のケラチン繊維を保持する時間は、0.5〜60分間、好ましくは、1〜30分間、そしてさらに好ましくは、2〜15分間でありうる。従って、本発明のプロセスに必要な総時間は、1〜120分間、好ましくは、5〜60分間、そしてさらに好ましくは、10〜30分間であろう。
本発明に係るアミド化に基づく毛髪染色プロセスの1つの実施形態は、
(a)NH及び/又はCOOH部分を有する化合物からなる少なくとも1つの染料を含む第1の組成物をケラチン繊維に適用する工程、
(b)場合により、そのケラチン繊維をリンスする工程、
(c)場合により、そのリンスしたケラチン線維を乾燥する工程、
(d)その染料とケラチン繊維との間にアミド結合を形成可能にする第2の組成物を適用する工程、
(e)そのケラチン繊維を0.5〜60分間保持する工程、
(f)場合により、そのケラチン繊維をリンスする工程、及び
(g)場合により、そのリンスしたケラチン線維を乾燥する工程、
を含む、ケラチン繊維を永久的にカラー化するプロセスでありうる。
その第1及び第2の組成物の適用量は、特に限定されるものではなく、当業者が対象者の毛髪量や目的とする色の強さを踏まえて染料組成物の量を調整しうる。
本発明は、特定の実施形態を参照して記載されるが、当業者により種々の変更がなされ、本発明の精神と範囲から離れることなく、均等物と置換しうることを理解すべきである。多くの変更が、特定の状況、材料、組成物、プロセス又は工程を本発明の目的とする精神及び範囲に適応させるためになされうる。これらすべての変更は、本書に添付されるクレームの範囲内であると意図される。すべての別々の実施形態は組み合わせることができる。
本発明は、以下の実施例及び比較例によりさらに詳細に記載される。しかしながら、これらの実施例はどのような形であれ、本発明の範囲を限定するものと解してはならない。
実施例1及び比較例1:洗い流す
[調製]
1 詳細な組成物
表1は染料を含む第1の組成物の処方を示し、表2は縮合剤(DMT−MM)を含む第2の組成物の処方を示す。
2 調製手順
1)HCオレンジNo.2及びヒドロキシエチルセルロースを70℃の水中で分散させ、そしてその混合物を室温になるまで冷やした。
2)冷却後、ベンジルアルコール及びエタノールをその混合物1に加えた。
3 調製手順
1)DMT−MM及びラウリル硫酸ナトリウムを室温で水に分散させた。
2)混合物(1)が完全に分散したことを確認後、ヒドロキシプロピルグアーガムを添加し、十分に混ぜた。
[評価]
白髪見本を評価のために使用した。
1 比較例のための調製
比較例のためのサンプルを以下のように調製した。
1)毛髪見本(swatch)に表1の混合物を3:1の比(混合物の重量3と毛髪の重量1)で適用し、その後、その毛髪見本を27℃で3分間放置した。
2)その処理された毛髪見本を、流水道水でリンスした。
3)その毛髪見本を乾燥した。
2 本発明の実施例の調製
縮合剤を含む本発明の試料を以下のように調製した。
1)毛髪見本に表1の薬剤を3:1の比(混合物の重量3と毛髪の重量1)で適用し、その後、当該毛髪見本を27℃で3分間放置した。
2)前記処理された毛髪見本を、流水道水でリンスした。
3)重量1の前記毛髪見本に対し、重量1の表2の処方を適用し、その後、当該毛髪見本を27℃で3分間放置した。
4)前記処理された毛髪見本を、水道流水でリンスした。
5)当該毛髪見本を乾燥した。
実施例2及び比較例2:リンスなし
[調製]
1 詳細な組成物
表3は染料を含む第1の薬剤の処方を示し、表4は縮合剤(DMT−MM)を含む第2の薬剤の処方を示す。
2 調製手順
1)HCオレンジNo.2、BASIC BLUE99及びヒドロキシエトルセルロースを70℃の水中で分散させ、そしてその混合物を室温になるまで冷ました。
2)冷却後、ベンジルアルコール及びエタノールを混合物1に加えた。
3 調製手順
1)DMT-MM及びラウリル硫酸ナトリウムを室温で水に分散させた。
2)混合物1が完全に分散したことを確認した後、ヒドロキシプロピルグアーガムを添加し、十分に混ぜた。
[評価]
白髪見本を評価のために使用した。
1 比較例2のための調製
比較例のためのサンプルを以下のように調製した。
1)表3の混合物を毛髪見本に3:1の比(処方重量3と毛髪重量1)で適用し、その後、その毛髪見本を27℃で3分間放置した。
2)その処理された毛髪見本を、水道流水でリンスした。
3)その毛髪見本を乾燥した。
2 本発明の実施例2のための調製
縮合剤を含む本発明のサンプルを以下のように調製した。
1)表3の第1薬剤をその毛髪見本に3:1の比率(処方重量3と毛髪重量1)で適用し、その後、その見本を27℃で3分間放置した。
2)その毛髪見本に、表4の第2薬剤を1:1の比で適用し、その後、その毛髪見本を27℃で10分間放置した。
3)その毛髪見本を、水道流水でリンスした。
4)その毛髪見本を乾燥した。
その後、両方のサンプルについて、洗髪(シャンプー)に対する堅牢性を以下のプロセス3に従って評価した。
3 洗髪に対する堅牢性の評価
洗髪プロセス
1)水道水の流水下、毛髪見本を湿らせた。
2)シャンプー組成物をその毛髪見本につけた。
3)毛髪見本を根元から先端まで穏やかにマッサージした。
4)その毛髪見本を水道水でリンスした。
5)その毛髪見本を乾燥した。
洗髪プロセスを5回又は10回繰り返した。
次に、洗髪前及び5回又は10回洗髪後にデルタEを測定した。
デルタE値(ΔEab)は、コニカ−ミノルタCM3600d分光比色計を用いて、CIELabシステムにおける毛髪の色を測定することによって、公知の式:
ΔEab=((ΔL+(Δa)+(Δb1/2
に従って計算した。このシステムにおいて、Lは輝度、aは色相、bは彩度を表す。
ΔEab値が小さいほど、測定試料の色が着色前の毛髪見本の色に似ていることを意味する。
5回又は10回洗髪プロセス後の退色は、以下の式により推定される:
ΔEabの変化=[100×(洗髪前のΔEab)-(洗髪後のΔEab)/(洗髪前のΔEab)]
堅牢性の判断のために、以下の判断基準(表5)を用いた:
4 結果
図1は、実施例1の方法(本発明)又は比較例1の方法により処理した毛髪見本の5回及び10回洗髪後のデルタEの変化を示す。図1に示すように、DMT-MMで調製された毛髪見本のΔEabの変化は、10回の洗髪プロセス後でもほとんど100%を維持した。従って、洗髪に対する堅牢性は上記判断基準によって高いと決定される(ΔEabの変化<5%)。
一方、DMT-MMなしで調製された毛髪見本のΔEabの変化は、10回洗髪後に60%に減少した。従って、比較例1の洗髪に対する堅牢性は上記判断基準によって低いと決定される(ΔEabの変化>20%)。
結論として、本発明のプロセスにより得られた着色(カラー化)は優れた洗髪堅牢性を示す。
図2は、実施例2の方法(本発明)又は比較例2の方法により処理した毛髪見本の5回及び10回洗髪後のデルタEの変化を示す。図2に示すように、DMT-MMで調製された毛髪見本のΔEabの変化は、10回の洗髪プロセス後でもほぼ98%を維持した。従って、洗髪に対する堅牢性は上記判断基準により高いと決定される(ΔEabの変化<5%)。
一方、DMT-MMなしで調製された毛髪見本のΔEabの変化は、10回洗髪後に74%に減少した。従って、比較例2の洗髪に対する堅牢性は上記判断基準によって低いと決定される(ΔEabの変化>20%)。
結論として、本発明のプロセスにより得られた着色は優れた洗髪堅牢性を示す。

Claims (14)

  1. (a)NH及び/又はCOOH部分を有する化合物である少なくとも1種の染料及び(b)その染料とケラチン繊維との間でアミド結合を形成しうる縮合剤を含む染毛剤組成物キット。
  2. 染料及び縮合剤のそれぞれが、別々の容器又は分離された区画に含まれる、請求項1に記載の染毛剤組成物キット。
  3. 縮合剤が、その分子量がおおよそ1000未満である化合物である、請求項1又は2に記載の染毛剤組成物キット。
  4. 縮合剤が、式(I):

    [式中、
    及びRのそれぞれは、独立して、水素原子、C1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C6−10アリール基、C7−10アラルキル基、C1−10アルキレン−OH基、C1−10アルキレン−NH基、C1−10アルキレン−COOH基又はC1−10アルキレン−CONH基を表し;そして
    Xは、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、N−アルキルモルホリニウム基又は-Nを表し、ここで、R、R及びRは、独立して、C1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C6−10アリール基、C7−10アラルキル基、-CHCOO-C2m+1(mは、1〜10の整数を表す)又は-C-p-C2n+1(nは、1〜10の整数を表す)を表し;
    ただし、Xが、N−アルキルモルホリニウム基又は-Nを表すとき、化合物(I)は、ハライドイオン、トリフレート、ナイトレート、スルフェート、スルホナート、ボロンフルオライド及びパークロレートから選択されるアニオンとの塩である]
    で表される化合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の染毛剤組成物キット。
  5. Xが、N−アルキルモルホリニウム基、好ましくはN−メチルモルホリニウム基を表す、請求項4に記載の染毛剤組成物キット。
  6. 及びRが、メチル基を表す、請求項4又は5に記載の染毛剤組成物キット。
  7. 染料が、直接染料又は酸化染料である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の染毛剤組成物キット。
  8. さらに、水、C1−6一価アルコール及び芳香族部分を有するアルコールからなる群より選択される水性溶媒を、個別の組成物として含むか又はその組成物の少なくとも1つの中に含まれる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の染毛剤組成物キット。
  9. 組成物の少なくとも1つの中に、さらに界面活性剤を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の染毛組成物キット。
  10. 組成物の少なくとも1つの中に、さらに増粘剤を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の染毛剤組成物キット。
  11. (a)NH及び/又はCOOH部分を有する化合物である少なくとも1つの染料を含む第1薬剤をケラチン繊維に適用する工程、
    (b)場合によりそのケラチン繊維をリンスする及び/又は乾燥する工程、
    (c)その染料とケラチン繊維との間にアミド結合を形成しうる第2薬剤を適用する工程、
    (d)そのケラチン繊維を0.5〜60分間、好ましくは1〜30分間、さらに好ましくは2〜15分間保持する工程、そして
    (e)場合によりそのケラチン繊維をリンスする及び/又は乾燥する工程、
    を含む毛髪染色プロセス。
  12. 第2薬剤が、式(I):

    [式中、
    及びRのそれぞれは、独立して、水素原子、C1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C6−10アリール基、C7−10アラルキル基、C1−10アルキレン−OH基、C1−10アルキレン−NH基、C1−10アルキレン−COOH基又はC1−10アルキレン−CONH基を表し;そして
    Xは、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、N−アルキルモルホリニウム基又は-Nを表し、ここで、R、R及びRは、独立して、C1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C6−10アリール基、C7−10アラルキル基、-CHCOO-C2m+1(mは、1〜10の整数を表す)又は-C-p-C2n+1(nは、1〜10の整数を表す)を表し;
    ただし、Xが、N−アルキルモルホリニウム基又は-Nを表すとき、化合物(I)は、ハライドイオン、トリフレート、ナイトレート、スルフェート、スルホネート、ボロントリフルオライド及びパークロレートからなる群から選択されるアニオンとの塩である]
    で表される化合物である、請求項11に記載の毛髪染色プロセス。
  13. 第2薬剤が、使用直前に、水、及び好ましくは、C1−6一価アルコール及び芳香族部分を有するアルコールからなる群より選択される追加の有機溶媒を含む水性溶媒と混合される、請求項11又は12に記載の毛髪染色プロセス。
  14. NH及び/又はCOOH部分を有する染料化合物とケラチン繊維との間のアミド結合形成により毛髪を染色するための、式(I):

    [式中、
    及びRのそれぞれは、独立して、水素原子、C1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C6−10アリール基、C7−10アラルキル基、C1−10アルキレン−OH基、C1−10アルキレン−NH基、C1−10アルキレン−COOH基又はC1−10アルキレン−CONHを表し;そして
    Xは、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、N−アルキルモルホリニウム基又は-Nを表し、ここで、R、R及びRは、独立して、C1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C6−10アリール基、C7−10アラルキル基、-CHCOO-C2m+1(mは、1〜10の整数を表す)又は-C-p-C2n+1(nは、1〜10の整数を表す)を表し;
    ただし、Xが、N−アルキルモルホリニウム基又は-Nを表すとき、化合物(I)は、ハライドイオン、トリフレート、ナイトレート、スルフェート、スルホネート、ボロントリフルオライド及びパークロレートからなる群から選択されるアニオンとの塩である]
    で表される化合物の使用。
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