JP6944864B2 - 包装袋の製造方法および包装袋並びに包装袋の製造に用いられるフィルム - Google Patents

包装袋の製造方法および包装袋並びに包装袋の製造に用いられるフィルム Download PDF

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Description

本発明は、最内層に合成樹脂フィルムを用いた包装袋に関し、その包装袋の製造方法および包装袋並びに包装袋の製造に用いられるフィルムに関する。
包装袋には、最内層に、筒状(チューブ状)の合成樹脂フィルムを用い、その外側を筒状(チューブ状)の紙層で覆うことで構成されたものがある。こうした多層の包装袋は、紙袋用チューブの少なくとも一方の開口端部が、熱溶着(ヒートシール)によって封緘されるヒートシール工程を経て製造される。
合成樹脂フィルムは、たとえばポリエチレン(PE)であり、特に低密度ポリエチレン(LDPE)、または直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が用いられる。紙層には、たとえばクラフト紙が用いられる。
たとえば最内層に合成樹脂フィルムを用いた片底貼り袋などを製造する場合には、ヒートシール工程の後工程では、一度封緘された包装袋の端部を、底成形のために、合成樹脂フィルムの封緘状態を維持したまま、開口する必要がある。
また、たとえば最内層に合成樹脂フィルムを用いた開封機能付き紙袋の場合には、ヒートシール工程の後工程では、合成樹脂フィルムの封緘状態を維持したまま、包装袋の端部を開口せずに、折り返して封緘する。食品関係を扱う需要先では、開封機能付き紙袋をクリーンルーム等で保管するに際して、紙層と合成樹脂フィルムとを分離する必要がある。
また、紙層と合成樹脂フィルムとを分離しない場合でも包装袋を破棄する際に、紙層と合成樹脂フィルムとを分別する必要がある。
また、合成樹脂フィルムを用いた包装袋は、どのような形態であれ、資源再利用に回すためには、紙層と合成樹脂フィルムとを分別することが必要となる。
下記特許文献1には、ポリエチレンフィルムの製造方法に関して、シーラント層の融点よりも外面側の配向層の融点を高くするという発明が記載されている。
下記特許文献2には、多重壁バッグに関して、熱密封可能な内部チューブの外面を、非密封可能な外部チューブによって覆うことによって、内容物を密封した状態で、内部チューブを外部チューブから分離してバッグから引き出すという発明が記載されている。
特開2017-109402号公報 特開昭52-32770号公報
最内層に合成樹脂フィルムを用いた底貼り袋を製造する場合には、包装袋の端部を開口するに際して、ヒートシールされた最内層の合成樹脂フィルムが、表裏両面ともに、その外側の紙層と融着している。このため仕上げ機械によって自動的に開口する作業を行うことが困難となる。
したがって従来にあっては、ヒートシール工程の後、底成形工程の前に、別工程で、作業者が手作業で合成樹脂フィルムと紙層とが融着した部分を剥がす必要があった。このため、仕上げ機械によるヒートシール工程と、底成形工程との間に、手作業による開口作業の工程が付加されるために、人手を要するとともに作業時間を要するという問題が発生していた。
また、手作業で開口作業を行うため、作業が煩雑になると、剥がしが不完全となることがあり、合成樹脂フィルムと紙層とが融着した部分が残っていると、底成形工程の際に仕上げ機械に製品が詰まり、作業中断により生産性が低下するという問題があった。
また、開封機能付き紙袋についても、同様に、紙層と合成樹脂フィルムとを分離するに際して、作業者が手作業で合成樹脂フィルムと紙層とが融着した部分を剥がす必要があり、作業に手間を要するという問題が発生していた。
合成樹脂フィルムを用いた包装袋を、資源再利用に回すためには、紙層と合成樹脂フィルムとを完全に分別することが望ましい。
しかし、ヒートシールによる融着箇所は、軽接着による接着箇所と異なり、手作業で完全に紙とフィルムが分別するように剥がすことが困難である。ヒートシールによる融着箇所を手作業で剥がすと、紙の繊維が合成樹脂フィルムに付着し、場合によっては材料破壊が生じる可能性がある。
ここで、合成樹脂フィルムを積層フィルムとして、紙層と接する面の樹脂層を、ヒートシールすることが困難なほどに融点が高いポリエチレンテレフタレート(PET)やナイロン(NY)とすることで、紙層との融着を抑制することが考えられる。
しかし、ポリエチレンテレフタレート(PET)やナイロン(NY)を積層することで、材料面においてコスト高になるという問題が発生する。
なお、特許文献1には、ポリエチレンフィルムと紙との融着を抑制するという課題およびその解決手段については示されていない。
また、特許文献2にあっては、紙層である外部チューブを非密封可能な材料で構成することを要し、通常のクラフト紙を使用することができないという問題がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、紙層は従来と同じものを使用しながらも合成樹脂フィルムを低コストの材料で構成して、低コストで合成樹脂フィルムと紙層との融着を防止することを解決課題とする。これにより、仕上げ機械により自動的に開口作業を行えるようにして人的コスト低減、生産性の向上を図ることを解決課題とする。また紙層と合成樹脂フィルムとの分離作業を手作業であっても容易に行えるようにすることを解決課題とする。また紙層と合成樹脂フィルムとを完全に分別できるようにして資源再利用に資することを解決課題とする。また、低コストで、紙層と合成樹脂フィルムとの完全な分別が可能な包装袋を市場に提供することを解決課題とする。
第1発明は、
最内層の筒状の合成樹脂フィルムと、外側の筒状の紙層とからなる紙袋用チューブの少なくとも一方の開口端部を熱溶着によって封緘する包装袋の製造方法において、
前記合成樹脂フィルムは、ポリオレフィンの積層フィルムであり、前記合成樹脂フィルムを、第1の融点を有する内面側の第1の層と、前記紙層の内面に接し前記第1の融点よりも高い第2の融点を有する外面側の第2の層とを含んで構成された積層フィルムとなし、
前記合成樹脂フィルムと前記紙層とが融着されることなく、前記合成樹脂フィルム同士が溶着される温度条件で熱溶着を実施することによって、前記紙袋用チューブの少なくとも一方の開口端部を、熱溶着によって封緘することを特徴とする。
第2発明は、
最内層の筒状の合成樹脂フィルムと、外側の筒状の紙層とからなる紙袋用チューブの少なくとも一方の開口端部を熱溶着によって封緘し、つぎに、前記一方の開口端部を開口して折り曲げて底面が形成されてなる包装袋の製造方法において、
前記合成樹脂フィルムは、ポリオレフィンの積層フィルムであり、前記合成樹脂フィルムを、第1の融点を有する内面側の第1の層と、前記紙層の内面に接し前記第1の融点よりも高い第2の融点を有する外面側の第2の層とを含んで構成された積層フィルムとなし、
前記紙袋用チューブの少なくとも一方の開口端部を、熱溶着によって封緘するステップであって、前記合成樹脂フィルムと前記紙層とが融着されることなく、前記合成樹脂フィルム同士が溶着される温度条件で熱溶着を実施することによって、前記合成樹脂フィルムと前記紙層とが融着されることなく、前記合成樹脂フィルム同士を溶着する第1のステップと、
前記第1のステップの後に実行されるステップであって、前記一方の開口端部を開口して折り曲げて底面を形成する第2のステップと
を含む包装袋の製造方法であることを特徴とする。
第3発明は、
最内層の筒状の合成樹脂フィルムと、外側の筒状の紙層とからなる紙袋用チューブの少なくとも一方の開口端部が封緘されている構造の包装袋であって、
前記合成樹脂フィルムは、ポリオレフィンの積層フィルムであり、前記合成樹脂フィルムが、第1の融点を有する内面側の第1の層と、前記紙層の内面に接し前記第1の融点よりも高い第2の融点を有する外面側の第2の層とを含んで構成された積層フィルムであり、
前記合成樹脂フィルムと前記紙層とが融着されることなく、前記合成樹脂フィルム同士が溶着された状態で、前記紙袋用チューブの前記少なくとも一方の開口端部が、封緘されている構造の包装袋であることを特徴とする。
第4発明は、
最内層の筒状の合成樹脂フィルムと、外側の筒状の紙層とからなる紙袋用チューブの少なくとも一方の開口端部を熱溶着によって封緘し、つぎに、前記一方の開口端部を開口して折り曲げて底面が形成されてなる包装袋の製造に用いられる合成樹脂フィルムであって、
前記合成樹脂フィルムは、ポリオレフィンの積層フィルムであり、第1の融点を有する内面側の第1の層と、前記第1の融点よりも高い第2の融点を有する外面側の第2の層とを含んで構成された積層フィルムであることを特徴とする包装袋の製造に用いられる合成樹脂フィルムであることを特徴とする。
本発明は、合成樹脂フィルムを、ポリオレフィンの積層フィルムで構成し、合成樹脂フィルムを、第1の融点を有する内面側の第1の層と、紙層の内面に接し前記第1の融点よりも高い第2の融点を有する外面側の第2の層とを含んで構成された積層フィルムとなし、合成樹脂フィルムと前記紙層とが融着されることなく、合成樹脂フィルム同士が溶着される温度条件で熱溶着を実施することによって、合成樹脂フィルムと紙層とが融着されることなく、合成樹脂フィルム同士を溶着できるようにしたものである。
これにより紙層は従来と同じものを使用しながらも、ポリオレフィンという低コストの積層フィルムを合成樹脂フィルムとして用いることが可能となり、低コストで合成樹脂フィルムと紙層との融着を防止することができる。これにより、仕上げ機械により自動的に開口作業を行えるようになり、人的コスト低減、生産性の向上が図られる。また紙層と合成樹脂フィルムとの分離作業を手作業であっても容易に行える。また紙層と合成樹脂フィルムとを完全に分別できるようになり資源再利用に資することができる。また、低コストで、紙層と合成樹脂フィルムとの完全な分別が可能な包装袋を市場に提供することができる。
図1(a)は、実施例の片底貼り袋の構成を示す斜視図である。 図1(b)は、紙袋用チューブの断面を部分的に示す図で、合成樹脂フィルム10の構成を示す図である。 図1(c)は、実施例の片底貼り袋の仕上げ機械投入前の半完成品の状態を示す斜視図である。 図2は、紙袋用チューブの一方の開口端部に対して行われるヒートシール(熱溶着)を説明する図である。 図3(a)は、開口工程に用いられる仕上げ機械の主要部を説明する図であり、紙袋用チューブの斜視図である。 図3(b)は、開口工程に用いられる仕上げ機械の主要部を説明する図であり、紙袋用チューブの上面図である。 図3(c)は、開口工程に用いられる仕上げ機械の主要部を説明する図であり、紙袋用チューブの底面図である。 図4(a)は、開口工程における吸盤の動作を説明する紙袋用チューブの底面図である。 図4(b)は、開口工程における吸盤の動作を説明する紙袋用チューブの底面図である。 図5(a)は、開口工程における一対の開口アームの動作を説明する紙袋用チューブの底面図である。 図5(b)は、開口工程における一対の開口アームの動作を説明する紙袋用チューブの底面図である。 図5(c)は、開口工程における一対の開口アームの動作を説明する紙袋用チューブの底面図である。 図5(d)は、開口工程における一対の開口アームの動作を説明する紙袋用チューブの底面図である。 図6(a)は、紙袋用チューブの展開面において、折込部が形成されて底面が形成される工程を説明する図である。 図6(b)は、紙袋用チューブの展開面において、折込部が形成されて底面が形成される工程を説明する図である。 図6(c)は、紙袋用チューブの展開面において、折込部が形成されて底面が形成される工程を説明する図である。 図7は、紙袋用チューブの力紙(外補強紙)が、紙袋用チューブの底面に貼着される工程を説明する図である。
以下、図面を参照して本発明に係る包装袋の製造方法および包装袋並びに包装袋の製造に用いられるフィルムの実施の形態について説明する。
以下では、包装袋として、片底貼り袋を例にとり説明する。
図1(a)は、実施例の片底貼り袋1の構成を示す斜視図である。図中、上側が袋表面1Aであり、図中、下側が袋裏面1Bである。
紙袋用チューブ2は、最内層の筒状(チューブ状)の合成樹脂フィルム10と、外側の筒状(チューブ状)の紙層20とからなる。
ここで、筒(チューブ)とは、原紙あるいはフィルムを筒状に形成して、一定の寸法に断裁し、両端が開口可能な状態の製袋に適合した原材料のことをいう。
紙層20は、たとえばクラフト紙を材料にして筒状に形成されてなるものであり、たとえば二層のクラフト紙が、たとえば接着されて強度が高められた構造となっている。
図1(b)は、紙袋用チューブ2の断面を部分的に示す図で、合成樹脂フィルム10の構成を示す図である。
本実施例の合成樹脂フィルム10は、合成樹脂の高分子成分の材料であるポリエチレン(PE)を薄い膜状に成型したものであって、第1の融点T1を有する内面側の第1の層11と、紙層20の内面に接し第1の融点T1よりも高い第2の融点T2を有する外面側の第2の層12とを含んで構成された積層フィルムである。
合成樹脂フィルム10に適合した材料は、包装資材に適合する材料であって、ヒートシール(熱溶着)し易く、しかも強く溶着し、かつ低コストの材料であることが望ましい。合成樹脂フィルム10は、ポリエチレン(PE)、特に低密度ポリエチレン(LDPE)、または直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の積層フィルムであることが望ましい。ポリエチレン(PE)は、低温度(低融点)で、高速に、強く溶着する材料だからである。なお、合成樹脂フィルム10の材料としては、ポリオレフィンであればよく、ポリエチレン(PE)以外に、ヒートシールを比較的容易に行うことができる材料であるポリプロピレン(PP)であってもよい。
図1(c)は、実施例の片底貼り袋1の仕上げ機械投入前の半完成品の状態を示す斜視図である。
紙袋用チューブ2は、底面が形成されるべき一方の開口端部3と、粉粒体等の内容物が充填されるべき他方は充填側の開口端部4という両開口端部を備えている。
合成樹脂フィルム10の外面側(第2の層12側)のうち、袋表面1Aに相当する部位には、粘着系接着剤90が塗布されている(図1(b)参照)。粘着系接着剤90には、たとえば酢酸ビニル-アクリル酸エステル共重合体水性エマルジョンタイプの水性接着剤が用いられる。粘着系接着剤90によって合成樹脂フィルム10の外面と紙層20の内面が接着されることよって、包装袋1の片側である袋表面1A側に、合成樹脂フィルム10が安定して固着される。そして、包装袋1から合成樹脂フィルム10を取り出す(紙層20と合成樹脂フィルム10とを分離する)際には、合成樹脂フィルム10に紙層20の繊維が貼り付くことなく、紙の破れが無く、紙層20からの剥離が可能となる。
以下、図1(c)に示す片底貼り袋1の半完成品を仕上げ機械に投入した後の各工程について説明する。
(ヒートシール工程)
片底貼り袋1の半完成品が、仕上げ機械に投入されると、専用のヒートシール機によって、合成樹脂フィルム10に熱を加えることによって、ヒートシール(熱溶着)が行われ、フィルム同士が溶着される。
ヒートシールは、合成樹脂フィルム10と紙層20とが融着されることなく、合成樹脂フィルム10同士が溶着される温度条件で実施する。
ヒートシールを構成するヒーターの合成樹脂フィルム10に対する圧接面の温度(ヒートシール温度)を調整することによって実施する。
合成樹脂フィルム10の第2の層12の第2の融点T2が、第1の層11の第1の融点T1よりも高くなっているために、ヒートシール温度を調整することによって、合成樹脂フィルム10と紙層20とが融着されることなく、合成樹脂フィルム10同士を溶着させることができる。
ヒートシール(熱溶着)は、紙袋用チューブ2の一方の開口端部3に対して行われる。図2に示すように、紙袋用チューブ2の横幅方向に平行なライン状のヒートシール部5が、ヒートシール機によってプレスされながら加熱される。これにより合成成樹脂フィルム10の対応する端部が溶着され、紙袋用チューブ2の一方の開口端部3が封緘される。これにより片底貼り袋1の他方の充填側の開口端部4から投入された内容物が漏れることなく密閉可能となる。
ヒートシール工程の後、底成形工程が行われる。底成形工程は、開口工程、折込工程、力紙貼着工程からなる。
(開口工程)
図3(a)、(b)、(c)は、開口工程に用いられる仕上げ機械の主要部を説明する図であり、それぞれ紙袋用チューブ2の斜視図、上面図、底面図である。
すなわち、開口工程は、吸盤30と、一対の開口アーム40A、40Bとによって行われる。図4(a)は、吸盤30の配置構成を示している。
仕上げ機械の一対の開口アーム40A、40Bの先端にはそれぞれ開口爪41A、41Bが設けられている。
図3(a)および図4(a)に示すように、吸盤30は、紙袋用チューブ2の袋表面1Aの上方および袋裏面1Bの下方それぞれに配置されており(図3(a)では上側の吸盤30のみを示す)、矢印A、Bにて示すように、袋表面1A、袋裏面1Bそれぞれに対して接近自在(離間自在)に駆動制御される。吸盤30は、第一折筋6(図3(b)、(c)参照)が形成されるように紙袋用チューブ2がプレスされた後に、袋表面1A、袋裏面1Bそれぞれを吸着し、袋表面1Aを上方向に、袋裏面1Bを下方向に移動させ、開口端部3の開口7を拡幅するように駆動制御される。
図3(a)、(b)に示すように、吸盤30によって拡幅された開口端部3の開口7に、矢印Cで示すように一対の開口爪41A、41Bが挿入されて、図3(c)に示すように、一対の開口爪41A、41Bが、紙袋用チューブ2に対して、展開面2Aの縦幅方向D、横幅方向Eに相対移動して、展開面2Aの図中左右両側を内方に折り曲げ、図中左右それぞれに、第一折筋6の端点を頂点とする三角形状の折込部8、9が形成されるように、一対の開口アーム40A、40Bが、駆動制御される。
図4、図5は、開口工程における吸盤30と一対の開口アーム40A、40Bの動作を、紙袋用チューブ2の底面図で示している。
すなわち、第一折筋6が形成されるように紙袋用チューブ2がプレスされた状態で(図3(b)参照)、吸盤30によって、袋表面1A、袋裏面1Bそれぞれが吸着される(図4(a))。
つぎに、吸盤30によって、袋表面1A、袋裏面1Bそれぞれが吸着された状態で、袋表面1Aが上方向に、袋裏面1Bが下方向に移動されて、開口端部3の開口7が拡幅される(図4(b))。
つぎに、吸盤30によって拡幅された開口端部3の開口7に、一対の開口爪41A、41Bが挿入され(図5(a))、一対の開口爪41A、41Bが、紙袋用チューブ2に対して、展開面2Aの縦幅方向Dに相対移動され(図5(b)、(c))、一対の開口爪41A、41Bが、紙袋用チューブ2に対して、展開面2Aの横幅方向Eに相対移動される(図5(d))。これにより紙袋用チューブ2の底面2Aの図中左右両側が内方に折り曲げられ、図中左右それぞれに、第一折筋6の端点を頂点とする三角形状の折込部8、9が形成される。
(折込工程)
紙袋用チューブ2の展開面2Aには、台形状の折込部を形成するために接着剤が適宜塗布される。
図6(a)に示すように、紙袋用チューブ2の展開面2Aにおいて、紙袋用チューブ2がプレスされることによって図中の左右方向に延びる第二折筋51、52が形成される。
図6(b)に示すように、紙袋用チューブ2の展開面2Aの図中上側が第二折筋51を折曲線として内方に折り曲げられて、台形状の折込部61が形成される。ついで、紙袋用チューブ2の展開面2Aの図中下側が第二折筋52を折曲線として内方に折り曲げられて、台形状の折込部62が形成される。台形状の折込部61、62同士は、接着剤にて貼着される(図6(c))。
こうして紙袋用チューブ2に、底面2Bが形成される。
(力紙貼着工程)
つぎに図7に示すように、力紙(外補強紙)70が、紙袋用チューブ2の折込部61、62に接着剤にて貼着される。
以上のようにして実施例の片底貼り袋1が製造される。
本実施例によれば、包装袋1の端部3を開口するに際して、ヒートシールされた最内層の合成樹脂フィルム10が、その外側の中間層の紙層20と融着することがない。このため仕上げ機械によって自動的に包装袋1の端部3を開口する作業を行うことができる。
このため人的コストを要せず、作業時間が短縮され、生産性が向上する。
しかも、合成樹脂フィルム10を、ポリエチレン(PE)、特に低密度ポリエチレン(LDPE)、または直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の積層フィルムで構成したので、ヒートシール(熱溶着)し易く、しかも強く溶着し、かつ低コストで、包装袋1を市場に提供することができる。
以上は、片底貼り袋1を例にとり説明したが、開封機能付き紙袋についても、同様に、紙袋用チューブ2は、最内層の筒状(チューブ状)の合成樹脂フィルム10と、外側の筒状(チューブ状)の紙層20とからなり、紙袋用チューブ2の一方の開口端部がヒートシールによって封緘される。
ただし、開封機能付き紙袋では、包装袋1の端部3を開口することなく、端部3を折り返して封緘する。
開封機能付き紙袋を、紙層20と合成樹脂フィルム10とを分離して保管するに際して、紙層20と合成樹脂フィルム10は、粘着系接着剤だけで接着されているため、合成樹脂フィルム10に紙層20の繊維が貼り付くことなく、紙の破れが無く、紙層20からの完全な剥離が可能となる。したがって作業者が手作業で合成樹脂フィルム10と紙層20とが融着した部分を剥がす必要がなくなり、作業に手間を要しない。
また、包装袋1を、資源再利用に回すためには、紙層20と合成樹脂フィルム10とを完全に分別することが望ましいが、本実施例によれば、紙の繊維が合成樹脂フィルムに付着することなく、材料破壊が生じることもなく、両者の完全な分別が可能となる。
以下、比較例と実施例を対比する。
(比較例)
一般的に、低密度ポリエチレン(LDPE)の軟化温度は80〜90℃で、融点は110〜120℃といわれている。
一方でヒートシールに用いられる専用のヒートシール機は、加熱されたヒーターをフィルム表面に圧接してフィルム同士を熱溶着するものである。低密度ポリエチレン(LDPE)の場合には、ヒーターの表面温度(ヒートシール温度)が200℃前後となる条件で、剥がれにくいシール強度(要求シール強度)を得ることができる。
従来の同一の材料(同一の融点)の低密度ポリエチレン(LDPE)で構成された合成樹脂フィルムの場合には、ヒートシール温度を200℃前後に設定すると、要求シール強度は得られるものの合成樹脂フィルムが紙層に融着することになっていた。
(実施例)
合成樹脂フィルム10の第1の層11を、融点が108℃の低密度ポリエチレン(LDPE)とし、その第2層12を、融点が123℃の直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)とし、合成樹脂フィルム10の膜厚を100μm とした。
一方で、紙層20は、78g/m2の未晒しクラフト紙の3層とした。
これら合成樹脂フィルム10と紙層20からなる包装袋1のヒートシールをヒートシール温度220℃で実施した。ヒートシール機の運転速度は、22.8m/分で、ヒートシール機のヒーター数は、7対(14個)であった。
その結果、合成樹脂フィルム10のフィルム同士は、強固に融着し要求シール強度が得られ、しかも紙層20との融着はみられなかった。
1 包装袋(片底貼り袋)
1A 袋表面
1B 袋裏面
2 紙袋用チューブ
10 合成樹脂フィルム
11 第1の層
12 第2の層
20 紙層

Claims (4)

  1. 最内層の筒状の合成樹脂フィルムと、外側の筒状の紙層とからなる紙袋用チューブの少なくとも一方の開口端部を熱溶着によって封緘する包装袋の製造方法において、
    前記合成樹脂フィルムは、ポリオレフィンの積層フィルムであり、
    前記合成樹脂フィルムを、第1の融点を有する内面側の第1の層と、前記紙層の内面に接し前記第1の融点よりも高い第2の融点を有する外面側の第2の層とを含んで構成された積層フィルムとなし、
    前記合成樹脂フィルムと前記紙層とが融着されることなく、前記合成樹脂フィルム同士が溶着される温度条件で熱溶着を実施することによって、前記紙袋用チューブの少なくとも一方の開口端部を、熱溶着によって封緘することを特徴とする包装袋の製造方法。
  2. 最内層の筒状の合成樹脂フィルムと、外側の筒状の紙層とからなる紙袋用チューブの少なくとも一方の開口端部を熱溶着によって封緘し、つぎに、前記一方の開口端部を開口して折り曲げて底面が形成されてなる包装袋の製造方法において、
    前記合成樹脂フィルムは、ポリオレフィンの積層フィルムであり、
    前記合成樹脂フィルムを、第1の融点を有する内面側の第1の層と、前記紙層の内面に接し前記第1の融点よりも高い第2の融点を有する外面側の第2の層とを含んで構成された積層フィルムとなし、
    前記紙袋用チューブの少なくとも一方の開口端部を、熱溶着によって封緘するステップであって、前記合成樹脂フィルムと前記紙層とが融着されることなく、前記合成樹脂フィルム同士が溶着される温度条件で熱溶着を実施することによって、前記合成樹脂フィルムと前記紙層とが融着されることなく、前記合成樹脂フィルム同士を溶着する第1のステップと、
    前記第1のステップの後に実行されるステップであって、前記一方の開口端部を開口して折り曲げて底面を形成する第2のステップと
    を含む包装袋の製造方法。
  3. 最内層の筒状の合成樹脂フィルムと、外側の筒状の紙層とからなる紙袋用チューブの少なくとも一方の開口端部が封緘されている構造の包装袋であって、
    前記合成樹脂フィルムは、ポリオレフィンの積層フィルムであり、
    前記合成樹脂フィルムが、第1の融点を有する内面側の第1の層と、前記紙層の内面に接し前記第1の融点よりも高い第2の融点を有する外面側の第2の層とを含んで構成された積層フィルムであり、
    前記合成樹脂フィルムと前記紙層とが融着されることなく、前記合成樹脂フィルム同士が溶着された状態で、前記紙袋用チューブの前記少なくとも一方の開口端部が、封緘されている構造の包装袋。
  4. 最内層の筒状の合成樹脂フィルムと、外側の筒状の紙層とからなる紙袋用チューブの少なくとも一方の開口端部を熱溶着によって封緘し、つぎに、前記一方の開口端部を開口して折り曲げて底面が形成されてなる包装袋の製造に用いられる合成樹脂フィルムであって、
    前記合成樹脂フィルムは、ポリオレフィンの積層フィルムであり、
    第1の融点を有する内面側の第1の層と、前記第1の融点よりも高い第2の融点を有する外面側の第2の層とを含んで構成された積層フィルムであることを特徴とする包装袋の製造に用いられる合成樹脂フィルム。
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