JP6942283B2 - 位相可変逓倍器及びアンテナ装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示されている逓倍器では、乗算器が2つのローカル信号を乗算することで、周波数fcの信号を生成している。
当該位相可変逓倍器では、例えば、位相が0度の信号が移相器に入力されると、移相器の移相量がθであれば、移相器の出力信号の位相がθになり、乗算器が移相器から出力された信号の周波数を2逓倍する。このとき、乗算器は移相器から出力された信号の位相についても2倍にするため、乗算器の出力信号の位相が2θになる。
このように当該位相可変逓倍器では、乗算器の出力信号の移相が移相器の出力信号の移相よりも大きくなるため乗算器を通すことで移相分解能が低くなるという課題があった。
図1は、実施の形態1に係る位相可変逓倍器を含むアンテナ装置を示す構成図である。
図2は、実施の形態1に係る位相可変逓倍器を示す構成図である。
図1及び図2において、位相可変逓倍器1−1〜1−Nは、入力信号の位相を移相し、位相を移相した入力信号をフェーズドアレイアンテナ2に出力する。Nは、2以上の整数である。
以下、N個の位相可変逓倍器1−1〜1−Nを区別しない場合、位相可変逓倍器1のように表記する。
フェーズドアレイアンテナ2は、N個のアンテナ素子2−1〜2−Nを有している。
アンテナ素子2−n(n=1,・・・,N)は、位相可変逓倍器1−nと接続されている。
アンテナ素子2−nは、位相可変逓倍器1−nにより位相が移相された入力信号を送信する。
図2に示す位相可変逓倍器では、正弦波の入力信号sin(ω0t)が入力端子11から入力されている。しかし、これは一例に過ぎず、例えば、周波数がf0の余弦波の入力信号cos(ω0t)が入力端子11から入力されるものであってもよい。
90度分配器12は、入力端子11から入力された入力信号を同相信号(以下、「I信号」と称する)と直交信号(以下、「Q信号」と称する)に分配し、I信号及びQ信号のそれぞれを振幅設定回路13に出力する。
I信号は、sin(ω0t)であり、Q信号は、cos(ω0t)である。
振幅設定回路13は、90度分配器12から出力されたI信号及びQ信号のそれぞれを2分配する。
振幅設定回路13により2分配された2つのI信号のうち、一方のI信号は、第1の可変利得増幅器15に入力され、他方のI信号は、後述する第2のミキサ18に入力される。
振幅設定回路13により2分配された2つのQ信号のうち、一方のQ信号は、後述する第1のミキサ17に入力され、他方のQ信号は、第2の可変利得増幅器16に入力される。
図2に示す位相可変逓倍器では、振幅設定回路13が、一方のI信号の振幅を入力信号sin(ω0t)の移相量θに応じて設定し、他方のQ信号の振幅を入力信号sin(ω0t)の移相量θに応じて設定している。
図2に示す位相可変逓倍器では、4つの信号のうち、振幅設定回路13によって、振幅が設定されている信号だけでなく、振幅設定回路13から出力される4つの信号の全てを設定後信号と称する。
図2に示す位相可変逓倍器1では、入力信号sin(ω0t)の移相量θが、制御回路14の内部メモリに記憶されている。しかし、これは一例に過ぎず、入力信号sin(ω0t)の移相量θが、外部から制御回路14に与えられるものであってもよい。
制御回路14は、I信号の振幅が移相量θの余弦cosθになるように、第1の可変利得増幅器15を制御する制御信号C1を第1の可変利得増幅器15に出力する。
制御回路14は、Q信号の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、第2の可変利得増幅器16を制御する制御信号C2を第2の可変利得増幅器16に出力する。
第1の可変利得増幅器15により振幅が設定された後の一方のI信号は、cosθsin(ω0t)である。
第1の可変利得増幅器15は、振幅を設定した後の一方のI信号を第1のミキサ17に出力する。
第2の可変利得増幅器16により振幅が設定された後の他方のQ信号は、sinθcos(ω0t)である。
第2の可変利得増幅器16は、振幅を設定した後の他方のQ信号を第2のミキサ18に出力する。
第1のミキサ17により生成された第1の信号は、cosθsin(2ω0t)である。
第1のミキサ17は、生成した第1の信号を90度合成器19に出力する。
第2のミキサ18により生成された第2の信号は、sinθsin(2ω0t)であり、第1の信号の振幅cosθと第2の信号の振幅sinθとの比cosθ/sinθは、移相量θの正接の逆数1/tanθである。
第2のミキサ18は、生成した第2の信号を90度合成器19に出力する。
90度合成器19は、第1の信号と第2の信号との合成信号を出力端子20に出力する。
第1の信号と第2の信号との合成信号は、sin(2ω0t+θ)であり、合成信号の周波数は、2f0である。
合成信号sin(2ω0t+θ)と、入力信号sin(ω0t)との位相差は、θである。
位相可変逓倍器1−n(n=1,・・・,N)の出力端子20は、合成信号sin(2ω0t+θ)をフェーズドアレイアンテナ2のアンテナ素子2−nに出力するための端子である。
90度分配器12は、入力端子11から入力された周波数f0の入力信号sin(ω0t)をI信号sin(ω0t)とQ信号cos(ω0t)に分配する。
90度分配器12は、I信号sin(ω0t)及びQ信号cos(ω0t)のそれぞれを振幅設定回路13に出力する。
振幅設定回路13は、2分配した2つのI信号sin(ω0t)のうち、一方のI信号sin(ω0t)を第1の可変利得増幅器15に出力し、他方のI信号sin(ω0t)を第2のミキサ18に出力する。
振幅設定回路13は、90度分配器12からQ信号cos(ω0t)を受けると、Q信号cos(ω0t)を2分配する。
振幅設定回路13は、2分配した2つのQ信号cos(ω0t)のうち、一方のQ信号cos(ω0t)を第1のミキサ17に出力し、他方のQ信号cos(ω0t)を第2の可変利得増幅器16に出力する。
第1の可変利得増幅器15は、制御回路14から制御信号C1を受けると、制御信号C1に従って、一方のI信号sin(ω0t)の振幅が、移相量θの余弦cosθになるように、I信号sin(ω0t)の振幅を設定する。
第1の可変利得増幅器15は、振幅を設定した後の一方のI信号cosθsin(ω0t)を第1のミキサ17に出力する。
第2の可変利得増幅器16は、制御回路14から制御信号C2を受けると、制御信号C2に従って、他方のQ信号cos(ω0t)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、Q信号cos(ω0t)の振幅を設定する。
第2の可変利得増幅器16は、振幅を設定した後の他方のQ信号sinθcos(ω0t)を第2のミキサ18に出力する。
第1のミキサ17によって、I信号cosθsin(ω0t)とQ信号cos(ω0t)とが乗算されることで、入力信号sin(ω0t)の周波数f0の2倍の周波数2f0を有する第1の信号cosθsin(2ω0t)が生成される。
第1のミキサ17は、生成した第1の信号cosθsin(2ω0t)を90度合成器19に出力する。
第2のミキサ18によって、I信号sin(ω0t)とQ信号sinθcos(ω0t)とが乗算されることで、入力信号sin(ω0t)の周波数f0の2倍の周波数2f0を有する第2の信号sinθsin(2ω0t)が生成される。
第1のミキサ17により生成された第1の信号cosθsin(2ω0t)の振幅cosθと、第2のミキサ18により生成された第2の信号sinθsin(2ω0t)の振幅sinθとの比cosθ/sinθは、移相量θの正接の逆数1/tanθである。
第1の信号cosθsin(2ω0t)の振幅cosθと、第2の信号sinθsin(2ω0t)の振幅sinθとの比cosθ/sinθが、移相量θの正接の逆数1/tanθであるため、90度合成器19では、第1の信号cosθsin(2ω0t)と第2の信号sinθsin(2ω0t)との90度合成を行うことができる。
第2のミキサ18は、生成した第2の信号sinθsin(2ω0t)を90度合成器19に出力する。
図3は、第1の信号と第2の信号との合成を示す説明図である。
図3において、31は、第1のミキサ17により生成された第1の信号cosθsin(2ω0t)を示し、32は、90度合成器19によって、第1の信号と90度の位相差が付加された後の第2の信号を示している。
図3では、90度合成器19が、第2の信号sinθsin(2ω0t)の位相を90度変えることで、第1の信号cosθsin(2ω0t)と第2の信号sinθsin(2ω0t)との間に90度の位相差を付加している。しかし、これは一例に過ぎず、90度合成器19が、第1の信号cosθsin(2ω0t)の位相を90度変えることで、第1の信号cosθsin(2ω0t)と第2の信号sinθsin(2ω0t)との間に90度の位相差を付加するようにしてもよい。
90度合成器19は、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ω0t+θ)を出力端子20に出力する。
図3において、33は、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ω0t+θ)を示している。
合成信号sin(2ω0t+θ)の振幅は、((cosθ)2+(sinθ)2)1/2=1であり、合成信号sin(2ω0t+θ)の位相は、(2ω0t+θ)である。
合成信号sin(2ω0t+θ)と入力信号sin(ω0t)との位相差は、移相量θと一致しており、合成信号sin(2ω0t+θ)の周波数2f0は、入力信号sin(ω0t)の周波数f0の2倍になっている。
図2に示す位相可変逓倍器1では、合成信号sin(2ω0t+θ)と入力信号sin(ω0t)との位相差が、移相量θと一致しており、非特許文献1に記載の逓倍器の前段に移相器が接続されている位相可変逓倍器のように、入力信号sin(ω0t)の位相が2逓倍されていない。したがって、図2に示す位相可変逓倍器1では、逓倍器の前段に移相器が接続されている位相可変逓倍器のように、移相分解能の劣化を招くことがない。
図4は、実施の形態1に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。
図4に示す位相可変逓倍器1では、第1の可変利得増幅器15が、他方のI信号sin(ω0t)の振幅が、移相量θの余弦cosθになるように、他方のI信号sin(ω0t)の振幅を設定する。第2の可変利得増幅器16が、一方のQ信号cos(ω0t)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、一方のQ信号cos(ω0t)の振幅を設定する。
第1のミキサ17は、振幅設定回路13から出力された一方のI信号sin(ω0t)と、第2の可変利得増幅器16により振幅が設定された一方のQ信号sinθcos(ω0t)とを乗算することで、第1の信号sinθsin(2ω0t)を生成する。
第2のミキサ18は、第1の可変利得増幅器15により振幅が設定された他方のI信号cosθsin(ω0t)と、振幅設定回路13から出力された他方のQ信号cos(ω0t)とを乗算することで、第2の信号cosθsin(2ω0t)を生成する。
第1のミキサ17により生成された第1の信号sinθsin(2ω0t)の振幅sinθと、第2のミキサ18により生成された第2の信号cosθsin(2ω0t)の振幅cosθとの比sinθ/cosθは、移相量θの正接tanθである。
第1の信号sinθsin(2ω0t)の振幅sinθと、第2の信号cosθsin(2ω0t)の振幅cosθとの比sinθ/cosθが、移相量θの正接tanθであるため、90度合成器19では、第1の信号sinθsin(2ω0t)と、第2の信号cosθsin(2ω0t)との90度合成を行うことができる。
図2に示す位相可変逓倍器1では、振幅設定回路13が、Q信号cos(ω0t)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、Q信号cos(ω0t)の振幅を設定する第2の可変利得増幅器16を備えている。
実施の形態2では、振幅設定回路40が、第2の可変利得増幅器16の代わりに、I信号sin(ω0t)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、I信号sin(ω0t)の振幅を設定する第2の可変利得増幅器42を備えている位相可変逓倍器1について説明する。
振幅設定回路40は、制御回路41、第1の可変利得増幅器15及び第2の可変利得増幅器42を備えている。
振幅設定回路40は、図2に示す振幅設定回路13と同様に、90度分配器12から出力されたI信号sin(ω0t)及びQ信号cos(ω0t)のそれぞれを2分配する。
振幅設定回路40により2分配された2つのI信号sin(ω0t)のうち、一方のI信号sin(ω0t)は、第1の可変利得増幅器15に入力され、他方のI信号sin(ω0t)は、第2の可変利得増幅器42に入力される。
振幅設定回路40により2分配された2つのQ信号cos(ω0t)のうち、一方のQ信号cos(ω0t)は、第1のミキサ17に入力され、他方のQ信号cos(ω0t)は、後述する第2のミキサ43に入力される。
振幅設定回路40は、2分配したそれぞれのI信号sin(ω0t)の振幅を入力信号sin(ω0t)の移相量θに応じて設定する。
図5に示す位相可変逓倍器では、4つの信号のうち、振幅設定回路40によって、振幅が設定されている信号だけでなく、振幅設定回路40から出力される4つの信号の全てを設定後信号と称する。
図5に示す位相可変逓倍器1では、入力信号sin(ω0t)の移相量θが、制御回路41の内部メモリに記憶されている。しかし、これは一例に過ぎず、入力信号sin(ω0t)の移相量θが、外部から制御回路41に与えられるものであってもよい。
制御回路41は、図2に示す制御回路14と同様に、I信号sin(ω0t)の振幅が移相量θの余弦cosθになるように、第1の可変利得増幅器15を制御する制御信号C1を第1の可変利得増幅器15に出力する。
制御回路41は、I信号sin(ω0t)の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、第2の可変利得増幅器42を制御する制御信号C3を第2の可変利得増幅器42に出力する。
第2の可変利得増幅器42は、振幅を設定した後の他方のI信号sinθsin(ω0t)を第2のミキサ43に出力する。
第1の信号cosθsin(ω0t)の振幅cosθと第2の信号sinθsin(2ω0t)の振幅sinθとの比cosθ/sinθは、移相量θの正接の逆数1/tanθである。
第2のミキサ43は、生成した第2の信号sinθsin(2ω0t)を90度合成器19に出力する。
90度分配器12は、実施の形態1と同様に、入力端子11から入力された周波数f0の入力信号sin(ω0t)をI信号sin(ω0t)とQ信号cos(ω0t)に分配する。
90度分配器12は、I信号sin(ω0t)及びQ信号cos(ω0t)のそれぞれを振幅設定回路40に出力する。
振幅設定回路40は、2分配した2つのI信号sin(ω0t)のうち、一方のI信号sin(ω0t)を第1の可変利得増幅器15に出力し、他方のI信号sin(ω0t)を第2の可変利得増幅器42に出力する。
振幅設定回路40は、90度分配器12からQ信号cos(ω0t)を受けると、Q信号cos(ω0t)を2分配する。
振幅設定回路40は、2分配した2つのQ信号cos(ω0t)のうち、一方のQ信号cos(ω0t)を第1のミキサ17に出力し、他方のQ信号cos(ω0t)を第2のミキサ43に出力する。
第1の可変利得増幅器15は、実施の形態1と同様に、制御信号C1に従って、一方のI信号sin(ω0t)の振幅が、移相量θの余弦cosθになるように、一方のI信号sin(ω0t)の振幅を設定する。
第1の可変利得増幅器15は、振幅を設定した後の一方のI信号cosθsin(ω0t)を第1のミキサ17に出力する。
第2の可変利得増幅器42は、制御回路41から制御信号C3を受けると、制御信号C3に従って、他方のI信号sin(ω0t)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、他方のI信号sin(ω0t)の振幅を設定する。
第2の可変利得増幅器42は、振幅を設定した後の他方のI信号sinθsin(ω0t)を第2のミキサ43に出力する。
第1のミキサ17は、生成した第1の信号cosθsin(2ω0t)を90度合成器19に出力する。
第2のミキサ43によって、I信号sinθsin(ω0t)とQ信号cos(ω0t)とが乗算されることで、入力信号sin(ω0t)の周波数f0の2倍の周波数2f0を有する第2の信号sinθsin(2ω0t)が生成される。
第1のミキサ17により生成された第1の信号cosθsin(2ω0t)の振幅cosθと、第2のミキサ43により生成された第2の信号sinθsin(2ω0t)の振幅sinθとの比cosθ/sinθは、移相量θの正接の逆数1/tanθである。
第2のミキサ43は、生成した第2の信号sinθsin(2ω0t)を90度合成器19に出力する。
90度合成器19は、実施の形態1と同様に、90度の位相差を付加した後の、第1の信号と第2の信号とを合成し、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ω0t+θ)を出力端子20に出力する。
図6は、実施の形態2に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。
図6に示す位相可変逓倍器1では、第1の可変利得増幅器15が、一方のQ信号cos(ω0t)の振幅が、移相量θの余弦cosθになるように、一方のQ信号cos(ω0t)の振幅を設定する。第2の可変利得増幅器42が、他方のQ信号cos(ω0t)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、他方のQ信号cos(ω0t)の振幅を設定する。
第1のミキサ17は、振幅設定回路40から出力された一方のI信号sin(ω0t)と、第1の可変利得増幅器15により振幅が設定された一方のQ信号cosθcos(ω0t)とを乗算することで、第1の信号cosθsin(2ω0t)を生成する。
第2のミキサ43は、振幅設定回路40から出力された他方のI信号sin(ω0t)と、第2の可変利得増幅器42により振幅が設定された他方のQ信号sinθcos(ω0t)とを乗算することで、第2の信号sinθsin(2ω0t)を生成する。
図2に示す位相可変逓倍器1では、振幅設定回路13が、第1の可変利得増幅器15及び第2の可変利得増幅器16を備えている。
実施の形態3では、振幅設定回路50が、I信号sin(ω0t)の振幅が、移相量θの正接tanθになるように、I信号sin(ω0t)の振幅を設定する可変利得増幅器52を備えている位相可変逓倍器1について説明する。
振幅設定回路50は、制御回路51及び可変利得増幅器52を備えている。
振幅設定回路50は、図2に示す振幅設定回路13と同様に、90度分配器12から出力されたI信号sin(ω0t)及びQ信号cos(ω0t)のそれぞれを2分配する。
振幅設定回路50により2分配された2つのI信号sin(ω0t)のうち、一方のI信号sin(ω0t)は、可変利得増幅器52に入力され、他方のI信号sin(ω0t)は、後述する第2のミキサ54に入力される。
振幅設定回路50により2分配された2つのQ信号cos(ω0t)のうち、一方のQ信号cos(ω0t)は、後述する第1のミキサ53に入力され、他方のQ信号cos(ω0t)は、第2のミキサ54に入力される。
振幅設定回路50は、2分配した2つのI信号と、2分配した2つのQ信号との4つの信号のうち、1つの信号の振幅を入力信号sin(ω0t)の移相量θに応じて設定する。
具体的には、振幅設定回路50は、2分配した一方のI信号sin(ω0t)の振幅を入力信号sin(ω0t)の移相量θに応じて設定する。
図7に示す位相可変逓倍器では、4つの信号のうち、振幅設定回路50によって、振幅が設定されている信号だけでなく、振幅設定回路50から出力される4つの信号の全てを設定後信号と称する。
図7に示す位相可変逓倍器1では、入力信号sin(ω0t)の移相量θが、制御回路51の内部メモリに記憶されている。しかし、これは一例に過ぎず、入力信号sin(ω0t)の移相量θが、外部から制御回路51に与えられるものであってもよい。
制御回路51は、I信号sin(ω0t)の振幅が移相量θの正接tanθになるように、可変利得増幅器52を制御する制御信号C4を可変利得増幅器52に出力する。
可変利得増幅器52は、振幅を設定した後の一方のI信号tanθsin(ω0t)を第1のミキサ53に出力する。
第1のミキサ53は、生成した第1の信号tanθsin(2ω0t)を90度合成器55に出力する。
第1の信号tanθsin(2ω0t)の振幅tanθと第2の信号sin(2ω0t)の振幅である“1”との比tanθ/1は、移相量θの正接tanθである。
第2のミキサ54は、生成した第2の信号sin(2ω0t)を90度合成器55に出力する。
90度合成器55は、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ω0t+θ)を出力端子20に出力する。
合成信号sin(2ω0t+θ)の周波数は、2f0であり、合成信号sin(2ω0t+θ)と、入力信号sin(ω0t)との位相差は、θである。
90度分配器12は、実施の形態1と同様に、入力端子11から入力された周波数f0の入力信号sin(ω0t)をI信号sin(ω0t)とQ信号cos(ω0t)に分配する。
90度分配器12は、I信号sin(ω0t)及びQ信号cos(ω0t)のそれぞれを振幅設定回路50に出力する。
振幅設定回路50は、2分配した2つのI信号sin(ω0t)のうち、一方のI信号sin(ω0t)を可変利得増幅器52に出力し、他方のI信号sin(ω0t)を第2のミキサ54に出力する。
振幅設定回路50は、90度分配器12からQ信号cos(ω0t)を受けると、Q信号cos(ω0t)を2分配する。
振幅設定回路50は、2分配した2つのQ信号cos(ω0t)のうち、一方のQ信号cos(ω0t)を第1のミキサ53に出力し、他方のQ信号cos(ω0t)を第2のミキサ54に出力する。
可変利得増幅器52は、制御回路51から制御信号C4を受けると、制御信号C4に従って、一方のI信号sin(ω0t)の振幅が、移相量θの正接tanθになるように、一方のI信号sin(ω0t)の振幅を設定する。
可変利得増幅器52は、振幅を設定した後の一方のI信号tanθsin(ω0t)を第1のミキサ53に出力する。
第1のミキサ53によって、I信号tanθsin(ω0t)とQ信号cos(ω0t)とが乗算されることで、入力信号sin(ω0t)の周波数f0の2倍の周波数2f0を有する第1の信号tanθsin(2ω0t)が生成される。
第1のミキサ53は、生成した第1の信号tanθsin(2ω0t)を90度合成器55に出力する。
第2のミキサ54によって、I信号sin(ω0t)とQ信号cos(ω0t)とが乗算されることで、入力信号sin(ω0t)の周波数f0の2倍の周波数2f0を有する第2の信号sin(2ω0t)が生成される。
第1のミキサ53により生成された第1の信号tanθsin(2ω0t)の振幅tanθと、第2のミキサ54により生成された第2の信号sin(2ω0t)の振幅である“1”との比tanθ/1は、移相量θの正接tanθである。
第2のミキサ54は、生成した第2の信号sin(2ω0t)を90度合成器55に出力する。
90度合成器55は、図2に示す90度合成器19と同様に、90度の位相差を付加した後の、第1の信号と第2の信号とを合成し、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ω0t+θ)を出力端子20に出力する。
図8は、実施の形態3に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。
図8に示す位相可変逓倍器1では、第1のミキサ53が、振幅設定回路50から出力された一方のI信号sin(ω0t)と、振幅設定回路50から出力された一方のQ信号cos(ω0t)とを乗算することで、第1の信号sin(2ω0t)を生成する。
第2のミキサ54は、可変利得増幅器52により振幅が設定された他方のI信号tanθsin(ω0t)と、振幅設定回路50から出力された他方のQ信号cos(ω0t)とを乗算することで、第2の信号tanθsin(2ω0t)を生成する。
第1のミキサ53により生成された第1の信号sin(2ω0t)の振幅である“1”と、第2のミキサ54により生成された第2の信号tanθsin(2ω0t)の振幅tanθとの比1/tanθは、移相量θの正接の逆数1/tanθである。
図9は、実施の形態3に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。
図9に示す位相可変逓倍器1では、第1のミキサ53が、振幅設定回路50から出力された一方のI信号sin(ω0t)と、可変利得増幅器52により振幅が設定された一方のQ信号tanθcos(ω0t)とを乗算することで、第1の信号tanθsin(2ω0t)を生成する。
第2のミキサ54は、振幅設定回路50から出力された他方のI信号sin(ω0t)と、振幅設定回路50から出力された他方のQ信号cos(ω0t)とを乗算することで、第2の信号sin(2ω0t)を生成する。
第1のミキサ53により生成された第1の信号tanθsin(2ω0t)の振幅tanθと、第2のミキサ54により生成された第2の信号sin(2ω0t)の振幅である“1”との比tanθ/1は、移相量θの正接tanθである。
図10は、実施の形態3に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。
図10に示す位相可変逓倍器1では、第1のミキサ53が、振幅設定回路50から出力された一方のI信号sin(ω0t)と、振幅設定回路50から出力された一方のQ信号cos(ω0t)とを乗算することで、第1の信号sin(2ω0t)を生成する。
第2のミキサ54は、振幅設定回路50から出力された他方のI信号sin(ω0t)と、可変利得増幅器52により振幅が設定された他方のQ信号tanθcos(ω0t)とを乗算することで、第2の信号tanθsin(2ω0t)を生成する。
第1のミキサ53により生成された第1の信号sin(2ω0t)の振幅である“1”と、第2のミキサ54により生成された第2の信号tanθsin(2ω0t)の振幅tanθとの比1/tanθは、移相量θの正接の逆数1/tanθである。
図2に示す位相可変逓倍器1では、振幅設定回路13が、第1の可変利得増幅器15及び第2の可変利得増幅器16を備えている。
実施の形態4では、振幅設定回路60が、第1の可変利得増幅器15及び第2の可変利得増幅器16の代わりに、第1の可変利得増幅器62及び第2の可変利得増幅器63を備えている位相可変逓倍器1について説明する。
振幅設定回路60は、制御回路61、第1の可変利得増幅器62及び第2の可変利得増幅器63を備えている。
振幅設定回路60は、図2に示す振幅設定回路13と同様に、90度分配器12から出力されたI信号sin(ω0t)及びQ信号cos(ω0t)のそれぞれを2分配する。
振幅設定回路60により2分配された2つのI信号sin(ω0t)のうち、一方のI信号sin(ω0t)は、第1の可変利得増幅器62に入力され、他方のI信号sin(ω0t)は、第2のミキサ54に入力される。
振幅設定回路60により2分配された2つのQ信号cos(ω0t)のうち、一方のQ信号cos(ω0t)は、第2の可変利得増幅器63に入力され、他方のQ信号cos(ω0t)は、第2のミキサ54に入力される。
振幅設定回路60は、2分配した一方のI信号sin(ω0t)の振幅を入力信号sin(ω0t)の移相量θに応じて設定し、2分配した一方のQ信号cos(ω0t)の振幅を入力信号sin(ω0t)の移相量θに応じて設定する。
図11に示す位相可変逓倍器では、4つの信号のうち、振幅設定回路60によって、振幅が設定されている信号だけでなく、振幅設定回路60から出力される4つの信号の全を設定後信号と称する。
図11に示す位相可変逓倍器1では、入力信号sin(ω0t)の移相量θが、制御回路61の内部メモリに記憶されている。しかし、これは一例に過ぎず、入力信号sin(ω0t)の移相量θが、外部から制御回路61に与えられるものであってもよい。
制御回路61は、I信号sin(ω0t)の振幅が移相量θの余弦の逆数1/cosθになるように、第1の可変利得増幅器62を制御する制御信号C5を第1の可変利得増幅器62に出力する。
制御回路61は、Q信号cos(ω0t)の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、第2の可変利得増幅器63を制御する制御信号C6を第2の可変利得増幅器63に出力する。
第1の可変利得増幅器62は、振幅を設定した後の一方のI信号(1/cosθ)sin(ω0t)を第1のミキサ64に出力する。
第2の可変利得増幅器63は、振幅を設定した後の一方のQ信号sinθcos(ω0t)を第1のミキサ64に出力する。
第1のミキサ64は、生成した第1の信号tanθsin(2ω0t)を90度合成器55に出力する。
90度分配器12は、実施の形態1と同様に、入力端子11から入力された周波数f0の入力信号sin(ω0t)をI信号sin(ω0t)とQ信号cos(ω0t)に分配する。
90度分配器12は、I信号sin(ω0t)及びQ信号cos(ω0t)のそれぞれを振幅設定回路60に出力する。
振幅設定回路60は、2分配した2つのI信号sin(ω0t)のうち、一方のI信号sin(ω0t)を第1の可変利得増幅器62に出力し、他方のI信号sin(ω0t)を第2のミキサ54に出力する。
振幅設定回路60は、90度分配器12からQ信号cos(ω0t)を受けると、Q信号cos(ω0t)を2分配する。
振幅設定回路60は、2分配した2つのQ信号cos(ω0t)のうち、一方のQ信号cos(ω0t)を第2の可変利得増幅器63に出力し、他方のQ信号cos(ω0t)を第2のミキサ54に出力する。
第1の可変利得増幅器62は、制御回路61から制御信号C5を受けると、制御信号C5に従って、一方のI信号sin(ω0t)の振幅が、移相量θの余弦の逆数1/cosθになるように、一方のI信号sin(ω0t)の振幅を設定する。
第1の可変利得増幅器62は、振幅を設定した後の一方のI信号(1/cosθ)sin(ω0t)を第1のミキサ64に出力する。
第2の可変利得増幅器63は、制御回路61から制御信号C6を受けると、制御信号C6に従って、一方のQ信号cos(ω0t)の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、一方のQ信号cos(ω0t)の振幅を設定する。
第2の可変利得増幅器63は、振幅を設定した後の一方のQ信号sinθcos(ω0t)を第1のミキサ64に出力する。
第1のミキサ64によって、I信号(1/cosθ)sin(ω0t)とQ信号sinθcos(ω0t)とが乗算されることで、入力信号sin(ω0t)の周波数f0の2倍の周波数2f0を有する第1の信号tanθsin(2ω0t)が生成される。
第1のミキサ64は、生成した第1の信号tanθsin(2ω0t)を90度合成器55に出力する。
第2のミキサ54は、生成した第2の信号sin(2ω0t)を90度合成器55に出力する。
90度合成器55は、実施の形態3と同様に、90度の位相差を付加した後の、第1の信号と第2の信号とを合成し、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ω0t+θ)を出力端子20に出力する。
図12は、実施の形態4に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。
図12に示す位相可変逓倍器1では、第1の可変利得増幅器62が、他方のI信号sin(ω0t)の振幅が、移相量θの余弦の逆数1/cosθになるように、他方のI信号sin(ω0t)の振幅を設定する。第2の可変利得増幅器63が、他方のQ信号cos(ω0t)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、他方のQ信号cos(ω0t)の振幅を設定する。
第1のミキサ64は、振幅設定回路60から出力された一方のI信号sin(ω0t)と、振幅設定回路60から出力された一方のQ信号cos(ω0t)とを乗算することで、第1の信号sin(2ω0t)を生成する。
第2のミキサ54は、第1の可変利得増幅器62により振幅が設定された他方のI信号(1/cosθ)sin(ω0t)と、第2の可変利得増幅器63により振幅が設定された他方のQ信号sinθcos(ω0t)とを乗算することで、第2の信号tanθsin(2ω0t)を生成する。
第1のミキサ64により生成された第1の信号sin(2ω0t)の振幅である“1”と、第2のミキサ54により生成された第2の信号tanθsin(2ω0t)の振幅tanθとの比1/tanθは、移相量θの正接の逆数1/tanθである。
図2に示す位相可変逓倍器1では、振幅設定回路13が、第1の可変利得増幅器15及び第2の可変利得増幅器16を備えている。
実施の形態5では、振幅設定回路70が、第1の可変利得増幅器72、第2の可変利得増幅器73、第3の可変利得増幅器74及び第4の可変利得増幅器75を備えている位相可変逓倍器1について説明する。
振幅設定回路70は、制御回路71、第1の可変利得増幅器72、第2の可変利得増幅器73、第3の可変利得増幅器74及び第4の可変利得増幅器75を備えている。
振幅設定回路70は、図2に示す振幅設定回路13と同様に、90度分配器12から出力されたI信号sin(ω0t)及びQ信号cos(ω0t)のそれぞれを2分配する。
振幅設定回路70により2分配された2つのI信号sin(ω0t)のうち、一方のI信号sin(ω0t)は、第1の可変利得増幅器72に入力され、他方のI信号sin(ω0t)は、第2の可変利得増幅器73に入力される。
振幅設定回路70により2分配された2つのQ信号cos(ω0t)のうち、一方のQ信号cos(ω0t)は、第3の可変利得増幅器74に入力され、他方のQ信号cos(ω0t)は、第4の可変利得増幅器75に入力される。
振幅設定回路70は、2分配したそれぞれのI信号sin(ω0t)の振幅を入力信号sin(ω0t)の移相量θに応じて設定し、2分配したそれぞれのQ信号cos(ω0t)の振幅を入力信号sin(ω0t)の移相量θに応じて設定する。
図13に示す位相可変逓倍器では、振幅設定回路70から出力される4つの信号の全てを設定後信号と称する。
図13に示す位相可変逓倍器1では、入力信号sin(ω0t)の移相量θが、制御回路71の内部メモリに記憶されている。しかし、これは一例に過ぎず、入力信号sin(ω0t)の移相量θが、外部から制御回路71に与えられるものであってもよい。
制御回路71は、I信号sin(ω0t)の振幅が移相量θの正接tanθになるように、第1の可変利得増幅器72を制御する制御信号C7を第1の可変利得増幅器72に出力する。
制御回路71は、I信号sin(ω0t)の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、第2の可変利得増幅器73を制御する制御信号C8を第2の可変利得増幅器73に出力する。
制御回路71は、Q信号cos(ω0t)の振幅が移相量θの余弦cosθになるように、第3の可変利得増幅器74を制御する制御信号C9を第3の可変利得増幅器74に出力する。
制御回路71は、Q信号cos(ω0t)の振幅が移相量θの正接の逆数1/tanθになるように、第4の可変利得増幅器75を制御する制御信号C10を第4の可変利得増幅器75に出力する。
第1の可変利得増幅器72は、振幅を設定した後の一方のI信号tanθsin(ω0t)を第1のミキサ76に出力する。
第2の可変利得増幅器73は、制御回路71から出力された制御信号C8に従って、他方のI信号sin(ω0t)の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、他方のI信号sin(ω0t)の振幅を設定する。
第2の可変利得増幅器73は、振幅を設定した後の他方のI信号sinθsin(ω0t)を第2のミキサ77に出力する。
第3の可変利得増幅器74は、振幅を設定した後の一方のQ信号cosθcos(ω0t)を第1のミキサ76に出力する。
第4の可変利得増幅器75は、制御回路71から出力された制御信号C10に従って、他方のQ信号cos(ω0t)の振幅が移相量θの正接の逆数1/tanθになるように、他方のQ信号cos(ω0t)の振幅を設定する。
第4の可変利得増幅器75は、振幅を設定した後の他方のQ信号(1/tanθ)cos(ω0t)を第2のミキサ77に出力する。
第1のミキサ76は、生成した第1の信号sinθsin(2ω0t)を90度合成器78に出力する。
第1の信号sinθsin(2ω0t)の振幅sinθと第2の信号cosθsin(2ω0t)の振幅cosθとの比sinθ/cosθは、移相量θの正接tanθである。
第2のミキサ77は、生成した第2の信号cosθsin(2ω0t)を90度合成器78に出力する。
90度合成器78は、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ω0t+θ)を出力端子20に出力する。
合成信号sin(2ω0t+θ)の周波数は、2f0であり、合成信号sin(2ω0t+θ)と、入力信号sin(ω0t)との位相差は、θである。
90度分配器12は、実施の形態1と同様に、入力端子11から入力された周波数f0の入力信号sin(ω0t)をI信号sin(ω0t)とQ信号cos(ω0t)に分配する。
90度分配器12は、I信号sin(ω0t)及びQ信号cos(ω0t)のそれぞれを振幅設定回路70に出力する。
振幅設定回路70は、2分配した2つのI信号sin(ω0t)のうち、一方のI信号sin(ω0t)を第1の可変利得増幅器72に出力し、他方のI信号sin(ω0t)を第2の可変利得増幅器73に出力する。
振幅設定回路70は、90度分配器12からQ信号cos(ω0t)を受けると、Q信号cos(ω0t)を2分配する。
振幅設定回路70は、2分配した2つのQ信号cos(ω0t)のうち、一方のQ信号cos(ω0t)を第3の可変利得増幅器74に出力し、他方のQ信号cos(ω0t)を第4の可変利得増幅器75に出力する。
第1の可変利得増幅器72は、制御回路71から制御信号C7を受けると、制御信号C7に従って、一方のI信号sin(ω0t)の振幅が、移相量θの正接tanθになるように、一方のI信号sin(ω0t)の振幅を設定する。
第1の可変利得増幅器72は、振幅を設定した後の一方のI信号tanθsin(ω0t)を第1のミキサ76に出力する。
第2の可変利得増幅器73は、制御回路71から制御信号C8を受けると、制御信号C8に従って、他方のI信号sin(ω0t)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、他方のI信号sin(ω0t)の振幅を設定する。
第2の可変利得増幅器73は、振幅を設定した後の他方のI信号sinθsin(ω0t)を第2のミキサ77に出力する。
第3の可変利得増幅器74は、制御回路71から制御信号C9を受けると、制御信号C9に従って、一方のQ信号cos(ω0t)の振幅が移相量θの余弦cosθになるように、一方のQ信号cos(ω0t)の振幅を設定する。
第3の可変利得増幅器74は、振幅を設定した後の一方のQ信号cosθcos(ω0t)を第1のミキサ76に出力する。
第4の可変利得増幅器75は、制御回路71から制御信号C10を受けると、制御信号C10に従って、他方のQ信号cos(ω0t)の振幅が移相量θの正接の逆数1/tanθになるように、他方のQ信号cos(ω0t)の振幅を設定する。
第4の可変利得増幅器75は、振幅を設定した後の他方のQ信号(1/tanθ)cos(ω0t)を第2のミキサ77に出力する。
第1のミキサ76によって、I信号tanθsin(ω0t)とQ信号cosθcos(ω0t)とが乗算されることで、入力信号sin(ω0t)の周波数f0の2倍の周波数2f0を有する第1の信号sinθsin(2ω0t)が生成される。
第1のミキサ76は、生成した第1の信号sinθsin(2ω0t)を90度合成器78に出力する。
第2のミキサ77によって、I信号sinθsin(ω0t)とQ信号(1/tanθ)cos(ω0t)とが乗算されることで、入力信号sin(ω0t)の周波数f0の2倍の周波数2f0を有する第2の信号cosθsin(2ω0t)が生成される。
第2のミキサ77は、生成した第2の信号cosθsin(2ω0t)を90度合成器78に出力する。
第1のミキサ76により生成された第1の信号sinθsin(2ω0t)の振幅sinθと、第2のミキサ77により生成された第2の信号cosθsin(2ω0t)の振幅cosθとの比sinθ/cosθは、移相量θの正接tanθである。
90度合成器78は、図2に示す90度合成器19と同様に、90度の位相差を付加した後の、第1の信号と第2の信号とを合成し、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ω0t+θ)を出力端子20に出力する。
Claims (13)
- 入力信号を同相信号と直交信号に分配する90度分配器と、
前記同相信号及び前記直交信号のそれぞれを2分配し、2分配した2つの同相信号と、2分配した2つの直交信号との4つの信号のうち、1つ以上の信号の振幅を前記入力信号の移相量に応じて設定し、前記振幅を設定した1つ以上の信号を含む前記4つの信号を設定後信号として出力する振幅設定回路と、
前記設定後信号に含まれている2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記設定後信号に含まれている2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記入力信号の周波数の2倍の周波数を有する第1の信号を生成する第1のミキサと、
前記設定後信号に含まれている2つの同相信号のうちの他方の同相信号と、前記設定後信号に含まれている2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号との振幅の比が、前記移相量の正接又は正接の逆数であり、かつ、前記2倍の周波数を有する第2の信号を生成する第2のミキサと、
前記第1の信号と前記第2の信号との間に90度の位相差を付加し、前記第2の信号との間に90度の位相差がある第1の信号と前記第2の信号とを合成する90度合成器と
を備えた位相可変逓倍器。 - 前記振幅設定回路は、
前記2分配した2つの同相信号のうちの一方の同相信号の振幅が、前記移相量の余弦になるように、前記一方の同相信号の振幅を設定する第1の可変利得増幅器と、
前記2分配した2つの直交信号のうちの他方の直交信号の振幅が、前記移相量の正弦になるように、前記他方の直交信号の振幅を設定する第2の可変利得増幅器とを備え、
前記第1のミキサは、
前記第1の可変利得増幅器により振幅が設定された一方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
前記第2のミキサは、
前記振幅設定回路により2分配された同相信号のうちの他方の同相信号と、前記第2の可変利得増幅器により振幅が設定された他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。 - 前記振幅設定回路は、
前記2分配した2つの同相信号のうちの他方の同相信号の振幅が、前記移相量の余弦になるように、前記他方の同相信号の振幅を設定する第1の可変利得増幅器と、
前記2分配した2つの直交信号のうちの一方の直交信号の振幅が、前記移相量の正弦になるように、前記一方の直交信号の振幅を設定する第2の可変利得増幅器とを備え、
前記第1のミキサは、
前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記第2の可変利得増幅器により振幅が設定された前記一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
前記第2のミキサは、
前記第1の可変利得増幅器により振幅が設定された前記他方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。 - 前記振幅設定回路は、
前記2分配した2つの同相信号のうちの一方の同相信号の振幅が、前記移相量の余弦になるように、前記一方の同相信号の振幅を設定する第1の可変利得増幅器と、
前記2分配した2つの同相信号のうちの他方の同相信号の振幅が、前記移相量の正弦になるように、前記他方の同相信号の振幅を設定する第2の可変利得増幅器とを備え、
前記第1のミキサは、
前記第1の可変利得増幅器により振幅が設定された一方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
前記第2のミキサは、
前記第2の可変利得増幅器により振幅が設定された他方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。 - 前記振幅設定回路は、
前記2分配した2つの直交信号のうちの一方の直交信号の振幅が、前記移相量の余弦になるように、前記一方の直交信号の振幅を設定する第1の可変利得増幅器と、
前記2分配した2つの直交信号のうちの他方の直交信号の振幅が、前記移相量の正弦になるように、前記他方の直交信号の振幅を設定する第2の可変利得増幅器とを備え、
前記第1のミキサは、
前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記第1の可変利得増幅器により振幅が設定された一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
前記第2のミキサは、
前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの他方の同相信号と、前記第2の可変利得増幅器により振幅が設定された他方の直交信号とを乗算することで前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。 - 前記振幅設定回路は、
前記2分配した2つの同相信号のうちの一方の同相信号の振幅が、前記移相量の正接になるように、前記一方の同相信号の振幅を設定する可変利得増幅器を備え、
前記第1のミキサは、
前記可変利得増幅器により振幅が設定された一方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
前記第2のミキサは、
前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの他方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。 - 前記振幅設定回路は、
前記2分配した2つの同相信号のうちの他方の同相信号の振幅が、前記移相量の正接になるように、前記他方の同相信号の振幅を設定する可変利得増幅器を備え、
前記第1のミキサは、
前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
前記第2のミキサは、
前記可変利得増幅器により振幅が設定された前記他方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。 - 前記振幅設定回路は、
前記2分配した2つの直交信号のうちの一方の直交信号の振幅が、前記移相量の正接になるように、前記一方の直交信号の振幅を設定する可変利得増幅器を備え、
前記第1のミキサは、
前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記可変利得増幅器により振幅が設定された一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
前記第2のミキサは、
前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの他方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。 - 前記振幅設定回路は、
前記2分配した2つの直交信号のうちの他方の直交信号の振幅が、前記移相量の正接になるように、前記他方の直交信号の振幅を設定する可変利得増幅器を備え、
前記第1のミキサは、
前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
前記第2のミキサは、
前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの他方の同相信号と、前記可変利得増幅器により振幅が設定された他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。 - 前記振幅設定回路は、
前記2分配した2つの同相信号のうちの一方の同相信号の振幅が、前記移相量の余弦の逆数になるように、前記一方の同相信号の振幅を設定する第1の可変利得増幅器と、
前記2分配した2つの直交信号のうちの一方の直交信号の振幅が、前記移相量の正弦になるように、前記一方の直交信号の振幅を設定する第2の可変利得増幅器とを備え、
前記第1のミキサは、
前記第1の可変利得増幅器により振幅が設定された一方の同相信号と、前記第2の可変利得増幅器により振幅が設定された一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
前記第2のミキサは、
前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの他方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。 - 前記振幅設定回路は、
前記2分配した2つの同相信号のうちの他方の同相信号の振幅が、前記移相量の余弦の逆数になるように、前記他方の同相信号の振幅を設定する第1の可変利得増幅器と、
前記2分配した2つの直交信号のうちの他方の直交信号の振幅が、前記移相量の正弦になるように、前記他方の直交信号の振幅を設定する第2の可変利得増幅器とを備え、
前記第1のミキサは、
前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
前記第2のミキサは、
前記第1の可変利得増幅器により振幅が設定された他方の同相信号と、前記第2の可変利得増幅器により振幅が設定された他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。 - 前記振幅設定回路は、
前記2分配した2つの同相信号のうちの一方の同相信号の振幅が、前記移相量の正接になるように、前記一方の同相信号の振幅を設定する第1の可変利得増幅器と、
前記2分配した2つの同相信号のうちの他方の同相信号の振幅が、前記移相量の正弦になるように、前記他方の同相信号の振幅を設定する第2の可変利得増幅器と、
前記2分配した2つの直交信号のうちの一方の直交信号の振幅が、前記移相量の余弦になるように、前記一方の直交信号の振幅を設定する第3の可変利得増幅器と、
前記2分配した2つの直交信号のうちの他方の直交信号の振幅が、前記移相量の正接の逆数になるように、前記他方の直交信号の振幅を設定する第4の可変利得増幅器とを備え、
前記第1のミキサは、
前記第1の可変利得増幅器により振幅が設定された一方の同相信号と、前記第3の可変利得増幅器により振幅が設定された一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
前記第2のミキサは、
前記第2の可変利得増幅器により振幅が設定された他方の同相信号と、前記第4の可変利得増幅器により振幅が設定された他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。 - 入力信号の位相を移相する複数の位相可変逓倍器と、
前記複数の位相可変逓倍器により位相が移相されたそれぞれの入力信号を送信する複数のアンテナ素子を有するフェーズドアレイアンテナとを備えたアンテナ装置であり、
前記複数の位相可変逓倍器のそれぞれは、
前記入力信号を同相信号と直交信号に分配する90度分配器と、
前記同相信号及び前記直交信号のそれぞれを2分配し、2分配した2つの同相信号と、2分配した2つの直交信号との4つの信号のうち、1つ以上の信号の振幅を前記入力信号の移相量に応じて設定し、前記振幅を設定した1つ以上の信号を含む前記4つの信号を設定後信号として出力する振幅設定回路と、
前記設定後信号に含まれている2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記設定後信号に含まれている2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記入力信号の周波数の2倍の周波数を有する第1の信号を生成する第1のミキサと、
前記設定後信号に含まれている2つの同相信号のうちの他方の同相信号と、前記設定後信号に含まれている2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号との振幅の比が、前記移相量の正接又は正接の逆数であり、かつ、前記2倍の周波数を有する第2の信号を生成する第2のミキサと、
前記第1の信号と前記第2の信号との間に90度の位相差を付加し、前記第2の信号との間に90度の位相差がある第1の信号と前記第2の信号とを合成する90度合成器と
を備えていることを特徴とするアンテナ装置。
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