JP6942283B2 - 位相可変逓倍器及びアンテナ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、入力信号の周波数の2倍の周波数を有する第1の信号と、入力信号の周波数の2倍の周波数を有する第2の信号との間に90度の位相差を付加し、第2の信号との間に90度の位相差がある第1の信号と第2の信号とを合成する位相可変逓倍器及びアンテナ装置に関するものである。
以下の特許文献1には、角周波数がω/2のローカル信号と、角周波数がω/2で位相差φを有するローカル信号とを乗算する乗算器を含む逓倍器が開示されている。φは、2つのローカル信号の位相差であり、2つのローカル信号の周波数は、f/2である。
特許文献1に開示されている逓倍器では、乗算器が2つのローカル信号を乗算することで、周波数fの信号を生成している。
特開平11-97934号公報
特許文献1に開示されている逓倍器が有する乗算器の前段に、低周波数帯の移相器を接続すれば、例えば、信号源により生成された低周波数帯の信号の周波数を2逓倍しつつ、信号の位相を変えることができる位相可変逓倍器を構成することが可能である。
当該位相可変逓倍器では、例えば、位相が0度の信号が移相器に入力されると、移相器の移相量がθであれば、移相器の出力信号の位相がθになり、乗算器が移相器から出力された信号の周波数を2逓倍する。このとき、乗算器は移相器から出力された信号の位相についても2倍にするため、乗算器の出力信号の位相が2θになる。
このように当該位相可変逓倍器では、乗算器の出力信号の移相が移相器の出力信号の移相よりも大きくなるため乗算器を通すことで移相分解能が低くなるという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、移相分解能の劣化を招くことなく、入力信号の周波数の2逓倍と、入力信号の移相とを行うことができる位相可変逓倍器及びアンテナ装置を得ることを目的とする。
この発明に係る位相可変逓倍器は、入力信号を同相信号と直交信号に分配する90度分配器と、同相信号及び直交信号のそれぞれを2分配し、2分配した2つの同相信号と、2分配した2つの直交信号との4つの信号のうち、1つ以上の信号の振幅を入力信号の移相量に応じて設定し、振幅を設定した1つ以上の信号を含む4つの信号を設定後信号として出力する振幅設定回路と、設定後信号に含まれている2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、設定後信号に含まれている2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、入力信号の周波数の2倍の周波数を有する第1の信号を生成する第1のミキサと、設定後信号に含まれている2つの同相信号のうちの他方の同相信号と、設定後信号に含まれている2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、第1の信号との振幅の比が、移相量の正接又は正接の逆数であり、かつ、2倍の周波数を有する第2の信号を生成する第2のミキサと、第1の信号と第2の信号との間に90度の位相差を付加し、第2の信号との間に90度の位相差がある第1の信号と第2の信号とを合成する90度合成器とを備えるようにしたものである。
この発明によれば、移相分解能の劣化を招くことなく、入力信号の周波数の2逓倍と、入力信号の移相とを行うことができる。
実施の形態1に係る位相可変逓倍器を含むアンテナ装置を示す構成図である。 実施の形態1に係る位相可変逓倍器を示す構成図である。 第1の信号と第2の信号との合成を示す説明図である。 実施の形態1に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。 実施の形態2に係る位相可変逓倍器を示す構成図である。 実施の形態2に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。 実施の形態3に係る位相可変逓倍器を示す構成図である。 実施の形態3に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。 実施の形態3に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。 実施の形態3に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。 実施の形態4に係る位相可変逓倍器を示す構成図である。 実施の形態4に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。 実施の形態5に係る位相可変逓倍器を示す構成図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る位相可変逓倍器を含むアンテナ装置を示す構成図である。
図2は、実施の形態1に係る位相可変逓倍器を示す構成図である。
図1及び図2において、位相可変逓倍器1−1〜1−Nは、入力信号の位相を移相し、位相を移相した入力信号をフェーズドアレイアンテナ2に出力する。Nは、2以上の整数である。
以下、N個の位相可変逓倍器1−1〜1−Nを区別しない場合、位相可変逓倍器1のように表記する。
フェーズドアレイアンテナ2は、N個のアンテナ素子2−1〜2−Nを有している。
アンテナ素子2−n(n=1,・・・,N)は、位相可変逓倍器1−nと接続されている。
アンテナ素子2−nは、位相可変逓倍器1−nにより位相が移相された入力信号を送信する。
入力端子11は、外部から、周波数がfの正弦波の入力信号sin(ωt)を入力するための端子である。ωは、角周波数であり、tは、時刻である。
図2に示す位相可変逓倍器では、正弦波の入力信号sin(ωt)が入力端子11から入力されている。しかし、これは一例に過ぎず、例えば、周波数がfの余弦波の入力信号cos(ωt)が入力端子11から入力されるものであってもよい。
90度分配器12は、入力端子11から入力された入力信号を同相信号(以下、「I信号」と称する)と直交信号(以下、「Q信号」と称する)に分配し、I信号及びQ信号のそれぞれを振幅設定回路13に出力する。
I信号は、sin(ωt)であり、Q信号は、cos(ωt)である。
振幅設定回路13は、制御回路14、第1の可変利得増幅器15及び第2の可変利得増幅器16を備えている。
振幅設定回路13は、90度分配器12から出力されたI信号及びQ信号のそれぞれを2分配する。
振幅設定回路13により2分配された2つのI信号のうち、一方のI信号は、第1の可変利得増幅器15に入力され、他方のI信号は、後述する第2のミキサ18に入力される。
振幅設定回路13により2分配された2つのQ信号のうち、一方のQ信号は、後述する第1のミキサ17に入力され、他方のQ信号は、第2の可変利得増幅器16に入力される。
振幅設定回路13は、2分配した2つのI信号と、2分配した2つのQ信号との4つの信号のうち、2つの信号の振幅を入力信号sin(ωt)の移相量θに応じて設定する。
図2に示す位相可変逓倍器では、振幅設定回路13が、一方のI信号の振幅を入力信号sin(ωt)の移相量θに応じて設定し、他方のQ信号の振幅を入力信号sin(ωt)の移相量θに応じて設定している。
図2に示す位相可変逓倍器では、4つの信号のうち、振幅設定回路13によって、振幅が設定されている信号だけでなく、振幅設定回路13から出力される4つの信号の全てを設定後信号と称する。
制御回路14の内部メモリは、入力信号sin(ωt)の移相量θを記憶している。
図2に示す位相可変逓倍器1では、入力信号sin(ωt)の移相量θが、制御回路14の内部メモリに記憶されている。しかし、これは一例に過ぎず、入力信号sin(ωt)の移相量θが、外部から制御回路14に与えられるものであってもよい。
制御回路14は、I信号の振幅が移相量θの余弦cosθになるように、第1の可変利得増幅器15を制御する制御信号Cを第1の可変利得増幅器15に出力する。
制御回路14は、Q信号の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、第2の可変利得増幅器16を制御する制御信号Cを第2の可変利得増幅器16に出力する。
第1の可変利得増幅器15は、制御回路14から出力された制御信号Cに従って、2つのI信号のうちの一方のI信号の振幅が、移相量θの余弦cosθになるように、一方のI信号の振幅を設定する。
第1の可変利得増幅器15により振幅が設定された後の一方のI信号は、cosθsin(ωt)である。
第1の可変利得増幅器15は、振幅を設定した後の一方のI信号を第1のミキサ17に出力する。
第2の可変利得増幅器16は、制御回路14から出力された制御信号Cに従って、2つのQ信号のうちの他方のQ信号の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、他方のQ信号の振幅を設定する。
第2の可変利得増幅器16により振幅が設定された後の他方のQ信号は、sinθcos(ωt)である。
第2の可変利得増幅器16は、振幅を設定した後の他方のQ信号を第2のミキサ18に出力する。
第1のミキサ17は、第1の可変利得増幅器15により振幅が設定された一方のI信号と、振幅設定回路13から出力された一方のQ信号とを乗算することで、入力信号sin(ωt)の周波数fの2倍の周波数2fを有する第1の信号を生成する。
第1のミキサ17により生成された第1の信号は、cosθsin(2ωt)である。
第1のミキサ17は、生成した第1の信号を90度合成器19に出力する。
第2のミキサ18は、振幅設定回路13から出力された他方のI信号と、第2の可変利得増幅器16により振幅が設定された他方のQ信号とを乗算することで、入力信号sin(ωt)の周波数fの2倍の周波数2fを有する第2の信号を生成する。
第2のミキサ18により生成された第2の信号は、sinθsin(2ωt)であり、第1の信号の振幅cosθと第2の信号の振幅sinθとの比cosθ/sinθは、移相量θの正接の逆数1/tanθである。
第2のミキサ18は、生成した第2の信号を90度合成器19に出力する。
90度合成器19は、第1のミキサ17により生成された第1の信号と第2のミキサ18により生成された第2の信号との間に90度の位相差を付加し、第2の信号との間に90度の位相差がある第1の信号と第2の信号とを合成する。
90度合成器19は、第1の信号と第2の信号との合成信号を出力端子20に出力する。
第1の信号と第2の信号との合成信号は、sin(2ωt+θ)であり、合成信号の周波数は、2fである。
合成信号sin(2ωt+θ)と、入力信号sin(ωt)との位相差は、θである。
位相可変逓倍器1−n(n=1,・・・,N)の出力端子20は、合成信号sin(2ωt+θ)をフェーズドアレイアンテナ2のアンテナ素子2−nに出力するための端子である。
次に、図2に示す位相可変逓倍器1の動作について説明する。
90度分配器12は、入力端子11から入力された周波数fの入力信号sin(ωt)をI信号sin(ωt)とQ信号cos(ωt)に分配する。
90度分配器12は、I信号sin(ωt)及びQ信号cos(ωt)のそれぞれを振幅設定回路13に出力する。
振幅設定回路13は、90度分配器12からI信号sin(ωt)を受けると、I信号sin(ωt)を2分配する。
振幅設定回路13は、2分配した2つのI信号sin(ωt)のうち、一方のI信号sin(ωt)を第1の可変利得増幅器15に出力し、他方のI信号sin(ωt)を第2のミキサ18に出力する。
振幅設定回路13は、90度分配器12からQ信号cos(ωt)を受けると、Q信号cos(ωt)を2分配する。
振幅設定回路13は、2分配した2つのQ信号cos(ωt)のうち、一方のQ信号cos(ωt)を第1のミキサ17に出力し、他方のQ信号cos(ωt)を第2の可変利得増幅器16に出力する。
制御回路14は、I信号sin(ωt)の振幅が移相量θの余弦cosθになるように、第1の可変利得増幅器15を制御する制御信号Cを第1の可変利得増幅器15に出力する。
第1の可変利得増幅器15は、制御回路14から制御信号Cを受けると、制御信号Cに従って、一方のI信号sin(ωt)の振幅が、移相量θの余弦cosθになるように、I信号sin(ωt)の振幅を設定する。
第1の可変利得増幅器15は、振幅を設定した後の一方のI信号cosθsin(ωt)を第1のミキサ17に出力する。
制御回路14は、Q信号cos(ωt)号の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、第2の可変利得増幅器16を制御する制御信号Cを第2の可変利得増幅器16に出力する。
第2の可変利得増幅器16は、制御回路14から制御信号Cを受けると、制御信号Cに従って、他方のQ信号cos(ωt)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、Q信号cos(ωt)の振幅を設定する。
第2の可変利得増幅器16は、振幅を設定した後の他方のQ信号sinθcos(ωt)を第2のミキサ18に出力する。
第1のミキサ17は、第1の可変利得増幅器15からI信号cosθsin(ωt)を受け、振幅設定回路13からQ信号cos(ωt)を受けると、I信号cosθsin(ωt)とQ信号cos(ωt)とを乗算する。
第1のミキサ17によって、I信号cosθsin(ωt)とQ信号cos(ωt)とが乗算されることで、入力信号sin(ωt)の周波数fの2倍の周波数2fを有する第1の信号cosθsin(2ωt)が生成される。
第1のミキサ17は、生成した第1の信号cosθsin(2ωt)を90度合成器19に出力する。
第2のミキサ18は、振幅設定回路13からI信号sin(ωt)を受け、第2の可変利得増幅器16からQ信号sinθcos(ωt)を受けると、I信号sin(ωt)とQ信号sinθcos(ωt)とを乗算する。
第2のミキサ18によって、I信号sin(ωt)とQ信号sinθcos(ωt)とが乗算されることで、入力信号sin(ωt)の周波数fの2倍の周波数2fを有する第2の信号sinθsin(2ωt)が生成される。
第1のミキサ17により生成された第1の信号cosθsin(2ωt)の振幅cosθと、第2のミキサ18により生成された第2の信号sinθsin(2ωt)の振幅sinθとの比cosθ/sinθは、移相量θの正接の逆数1/tanθである。
第1の信号cosθsin(2ωt)の振幅cosθと、第2の信号sinθsin(2ωt)の振幅sinθとの比cosθ/sinθが、移相量θの正接の逆数1/tanθであるため、90度合成器19では、第1の信号cosθsin(2ωt)と第2の信号sinθsin(2ωt)との90度合成を行うことができる。
第2のミキサ18は、生成した第2の信号sinθsin(2ωt)を90度合成器19に出力する。
90度合成器19は、図3に示すように、第1のミキサ17により生成された第1の信号cosθsin(2ωt)と第2のミキサ18により生成された第2の信号sinθsin(2ωt)との間に90度の位相差を付加する。
図3は、第1の信号と第2の信号との合成を示す説明図である。
図3において、31は、第1のミキサ17により生成された第1の信号cosθsin(2ωt)を示し、32は、90度合成器19によって、第1の信号と90度の位相差が付加された後の第2の信号を示している。
図3では、90度合成器19が、第2の信号sinθsin(2ωt)の位相を90度変えることで、第1の信号cosθsin(2ωt)と第2の信号sinθsin(2ωt)との間に90度の位相差を付加している。しかし、これは一例に過ぎず、90度合成器19が、第1の信号cosθsin(2ωt)の位相を90度変えることで、第1の信号cosθsin(2ωt)と第2の信号sinθsin(2ωt)との間に90度の位相差を付加するようにしてもよい。
90度合成器19は、第1の信号cosθsin(2ωt)と第2の信号sinθsin(2ωt)との間に90度の位相差を付加したのち、図3に示すように、第1の信号と第2の信号とを合成する。
90度合成器19は、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ωt+θ)を出力端子20に出力する。
図3において、33は、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ωt+θ)を示している。
合成信号sin(2ωt+θ)の振幅は、((cosθ)+(sinθ)1/2=1であり、合成信号sin(2ωt+θ)の位相は、(2ωt+θ)である。
合成信号sin(2ωt+θ)と入力信号sin(ωt)との位相差は、移相量θと一致しており、合成信号sin(2ωt+θ)の周波数2fは、入力信号sin(ωt)の周波数fの2倍になっている。
図2に示す位相可変逓倍器1では、合成信号sin(2ωt+θ)と入力信号sin(ωt)との位相差が、移相量θと一致しており、非特許文献1に記載の逓倍器の前段に移相器が接続されている位相可変逓倍器のように、入力信号sin(ωt)の位相が2逓倍されていない。したがって、図2に示す位相可変逓倍器1では、逓倍器の前段に移相器が接続されている位相可変逓倍器のように、移相分解能の劣化を招くことがない。
以上の実施の形態1は、入力信号をI信号とQ信号に分配する90度分配器12と、I信号及びQ信号のそれぞれを2分配し、2分配した2つのI信号と、2分配した2つのQ信号との4つの信号のうち、2つの信号の振幅を入力信号の移相量に応じて設定し、振幅を設定した信号を含む4つの信号を設定後信号として出力する振幅設定回路13とを備えるように、位相可変逓倍器1を構成した。また、位相可変逓倍器1は、設定後信号に含まれている2つのI信号のうちの一方のI信号と、設定後信号に含まれている2つのQ信号のうちの一方のQ信号とを乗算することで、入力信号の周波数の2倍の周波数を有する第1の信号を生成する第1のミキサ17を備えている。位相可変逓倍器1は、設定後信号に含まれている2つのI信号のうちの他方のI信号と、設定後信号に含まれている2つのQ信号のうちの他方のQ信号とを乗算することで、第1の信号との振幅の比が、移相量の正接の逆数であり、かつ、入力信号の周波数の2倍の周波数を有する第2の信号を生成する第2のミキサ18を備えている。また、位相可変逓倍器1は、第1の信号と第2の信号との間に90度の位相差を付加し、第2の信号との間に90度の位相差がある第1の信号と第2の信号とを合成する90度合成器19とを備えている。したがって、位相可変逓倍器1は、移相分解能の劣化を招くことなく、入力信号の周波数の2逓倍と、入力信号の移相とを行うことができる。
図2に示す位相可変逓倍器1では、第1の可変利得増幅器15が、一方のI信号sin(ωt)の振幅を設定し、第2の可変利得増幅器16が、他方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定している。しかし、これは一例に過ぎず、図4に示すように、第1の可変利得増幅器15が、他方のI信号sin(ωt)の振幅を設定し、第2の可変利得増幅器16が、一方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定するようにしてもよい。
図4は、実施の形態1に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。
図4に示す位相可変逓倍器1では、第1の可変利得増幅器15が、他方のI信号sin(ωt)の振幅が、移相量θの余弦cosθになるように、他方のI信号sin(ωt)の振幅を設定する。第2の可変利得増幅器16が、一方のQ信号cos(ωt)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、一方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定する。
第1のミキサ17は、振幅設定回路13から出力された一方のI信号sin(ωt)と、第2の可変利得増幅器16により振幅が設定された一方のQ信号sinθcos(ωt)とを乗算することで、第1の信号sinθsin(2ωt)を生成する。
第2のミキサ18は、第1の可変利得増幅器15により振幅が設定された他方のI信号cosθsin(ωt)と、振幅設定回路13から出力された他方のQ信号cos(ωt)とを乗算することで、第2の信号cosθsin(2ωt)を生成する。
第1のミキサ17により生成された第1の信号sinθsin(2ωt)の振幅sinθと、第2のミキサ18により生成された第2の信号cosθsin(2ωt)の振幅cosθとの比sinθ/cosθは、移相量θの正接tanθである。
第1の信号sinθsin(2ωt)の振幅sinθと、第2の信号cosθsin(2ωt)の振幅cosθとの比sinθ/cosθが、移相量θの正接tanθであるため、90度合成器19では、第1の信号sinθsin(2ωt)と、第2の信号cosθsin(2ωt)との90度合成を行うことができる。
実施の形態2.
図2に示す位相可変逓倍器1では、振幅設定回路13が、Q信号cos(ωt)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、Q信号cos(ωt)の振幅を設定する第2の可変利得増幅器16を備えている。
実施の形態2では、振幅設定回路40が、第2の可変利得増幅器16の代わりに、I信号sin(ωt)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、I信号sin(ωt)の振幅を設定する第2の可変利得増幅器42を備えている位相可変逓倍器1について説明する。
図5は、実施の形態2に係る位相可変逓倍器を示す構成図である。図5において、図2と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
振幅設定回路40は、制御回路41、第1の可変利得増幅器15及び第2の可変利得増幅器42を備えている。
振幅設定回路40は、図2に示す振幅設定回路13と同様に、90度分配器12から出力されたI信号sin(ωt)及びQ信号cos(ωt)のそれぞれを2分配する。
振幅設定回路40により2分配された2つのI信号sin(ωt)のうち、一方のI信号sin(ωt)は、第1の可変利得増幅器15に入力され、他方のI信号sin(ωt)は、第2の可変利得増幅器42に入力される。
振幅設定回路40により2分配された2つのQ信号cos(ωt)のうち、一方のQ信号cos(ωt)は、第1のミキサ17に入力され、他方のQ信号cos(ωt)は、後述する第2のミキサ43に入力される。
振幅設定回路40は、2分配したそれぞれのI信号sin(ωt)の振幅を入力信号sin(ωt)の移相量θに応じて設定する。
図5に示す位相可変逓倍器では、4つの信号のうち、振幅設定回路40によって、振幅が設定されている信号だけでなく、振幅設定回路40から出力される4つの信号の全てを設定後信号と称する。
制御回路41の内部メモリは、入力信号sin(ωt)の移相量θを記憶している。
図5に示す位相可変逓倍器1では、入力信号sin(ωt)の移相量θが、制御回路41の内部メモリに記憶されている。しかし、これは一例に過ぎず、入力信号sin(ωt)の移相量θが、外部から制御回路41に与えられるものであってもよい。
制御回路41は、図2に示す制御回路14と同様に、I信号sin(ωt)の振幅が移相量θの余弦cosθになるように、第1の可変利得増幅器15を制御する制御信号Cを第1の可変利得増幅器15に出力する。
制御回路41は、I信号sin(ωt)の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、第2の可変利得増幅器42を制御する制御信号Cを第2の可変利得増幅器42に出力する。
第2の可変利得増幅器42は、制御回路41から出力された制御信号Cに従って、2つのI信号sin(ωt)のうちの他方のI信号sin(ωt)の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、他方のI信号sin(ωt)の振幅を設定する。
第2の可変利得増幅器42は、振幅を設定した後の他方のI信号sinθsin(ωt)を第2のミキサ43に出力する。
第2のミキサ43は、第2の可変利得増幅器42により振幅が設定された他方のI信号sinθsin(ωt)と、振幅設定回路40から出力された他方のQ信号cos(ωt)とを乗算することで、第2の信号sinθsin(2ωt)を生成する。
第1の信号cosθsin(ωt)の振幅cosθと第2の信号sinθsin(2ωt)の振幅sinθとの比cosθ/sinθは、移相量θの正接の逆数1/tanθである。
第2のミキサ43は、生成した第2の信号sinθsin(2ωt)を90度合成器19に出力する。
次に、図5に示す位相可変逓倍器1の動作について説明する。
90度分配器12は、実施の形態1と同様に、入力端子11から入力された周波数fの入力信号sin(ωt)をI信号sin(ωt)とQ信号cos(ωt)に分配する。
90度分配器12は、I信号sin(ωt)及びQ信号cos(ωt)のそれぞれを振幅設定回路40に出力する。
振幅設定回路40は、90度分配器12からI信号sin(ωt)を受けると、I信号sin(ωt)を2分配する。
振幅設定回路40は、2分配した2つのI信号sin(ωt)のうち、一方のI信号sin(ωt)を第1の可変利得増幅器15に出力し、他方のI信号sin(ωt)を第2の可変利得増幅器42に出力する。
振幅設定回路40は、90度分配器12からQ信号cos(ωt)を受けると、Q信号cos(ωt)を2分配する。
振幅設定回路40は、2分配した2つのQ信号cos(ωt)のうち、一方のQ信号cos(ωt)を第1のミキサ17に出力し、他方のQ信号cos(ωt)を第2のミキサ43に出力する。
制御回路41は、図2に示す制御回路14と同様に、I信号sin(ωt)の振幅が移相量θの余弦cosθになるように、第1の可変利得増幅器15を制御する制御信号Cを第1の可変利得増幅器15に出力する。
第1の可変利得増幅器15は、実施の形態1と同様に、制御信号Cに従って、一方のI信号sin(ωt)の振幅が、移相量θの余弦cosθになるように、一方のI信号sin(ωt)の振幅を設定する。
第1の可変利得増幅器15は、振幅を設定した後の一方のI信号cosθsin(ωt)を第1のミキサ17に出力する。
制御回路41は、I信号sin(ωt)の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、第2の可変利得増幅器42を制御する制御信号Cを第2の可変利得増幅器42に出力する。
第2の可変利得増幅器42は、制御回路41から制御信号Cを受けると、制御信号Cに従って、他方のI信号sin(ωt)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、他方のI信号sin(ωt)の振幅を設定する。
第2の可変利得増幅器42は、振幅を設定した後の他方のI信号sinθsin(ωt)を第2のミキサ43に出力する。
第1のミキサ17は、実施の形態1と同様に、一方のI信号cosθsin(ωt)と一方のQ信号cos(ωt)とを乗算することで、第1の信号cosθsin(2ωt)を生成する。
第1のミキサ17は、生成した第1の信号cosθsin(2ωt)を90度合成器19に出力する。
第2のミキサ43は、第2の可変利得増幅器42からI信号sinθsin(ωt)を受け、振幅設定回路40からQ信号cos(ωt)を受けると、I信号sinθsin(ωt)とQ信号cos(ωt)とを乗算する。
第2のミキサ43によって、I信号sinθsin(ωt)とQ信号cos(ωt)とが乗算されることで、入力信号sin(ωt)の周波数fの2倍の周波数2fを有する第2の信号sinθsin(2ωt)が生成される。
第1のミキサ17により生成された第1の信号cosθsin(2ωt)の振幅cosθと、第2のミキサ43により生成された第2の信号sinθsin(2ωt)の振幅sinθとの比cosθ/sinθは、移相量θの正接の逆数1/tanθである。
第2のミキサ43は、生成した第2の信号sinθsin(2ωt)を90度合成器19に出力する。
90度合成器19は、実施の形態1と同様に、第1のミキサ17により生成された第1の信号cosθsin(2ωt)と第2のミキサ43により生成された第2の信号sinθsin(2ωt)との間に90度の位相差を付加する。
90度合成器19は、実施の形態1と同様に、90度の位相差を付加した後の、第1の信号と第2の信号とを合成し、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ωt+θ)を出力端子20に出力する。
以上より、図5に示す位相可変逓倍器1は、図1に示す位相可変逓倍器1と同様に、移相分解能の劣化を招くことなく、入力信号の周波数の2逓倍と、入力信号の移相とを行うことができる。
図5に示す位相可変逓倍器1では、第1の可変利得増幅器15が、一方のI信号sin(ωt)の振幅を設定し、第2の可変利得増幅器42が、他方のI信号sin(ωt)の振幅を設定している。しかし、これは一例に過ぎず、図6に示すように、第1の可変利得増幅器15が、一方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定し、第2の可変利得増幅器42が、他方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定するようにしてもよい。
図6は、実施の形態2に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。
図6に示す位相可変逓倍器1では、第1の可変利得増幅器15が、一方のQ信号cos(ωt)の振幅が、移相量θの余弦cosθになるように、一方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定する。第2の可変利得増幅器42が、他方のQ信号cos(ωt)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、他方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定する。
第1のミキサ17は、振幅設定回路40から出力された一方のI信号sin(ωt)と、第1の可変利得増幅器15により振幅が設定された一方のQ信号cosθcos(ωt)とを乗算することで、第1の信号cosθsin(2ωt)を生成する。
第2のミキサ43は、振幅設定回路40から出力された他方のI信号sin(ωt)と、第2の可変利得増幅器42により振幅が設定された他方のQ信号sinθcos(ωt)とを乗算することで、第2の信号sinθsin(2ωt)を生成する。
実施の形態3.
図2に示す位相可変逓倍器1では、振幅設定回路13が、第1の可変利得増幅器15及び第2の可変利得増幅器16を備えている。
実施の形態3では、振幅設定回路50が、I信号sin(ωt)の振幅が、移相量θの正接tanθになるように、I信号sin(ωt)の振幅を設定する可変利得増幅器52を備えている位相可変逓倍器1について説明する。
図7は、実施の形態3に係る位相可変逓倍器を示す構成図である。図7において、図2と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
振幅設定回路50は、制御回路51及び可変利得増幅器52を備えている。
振幅設定回路50は、図2に示す振幅設定回路13と同様に、90度分配器12から出力されたI信号sin(ωt)及びQ信号cos(ωt)のそれぞれを2分配する。
振幅設定回路50により2分配された2つのI信号sin(ωt)のうち、一方のI信号sin(ωt)は、可変利得増幅器52に入力され、他方のI信号sin(ωt)は、後述する第2のミキサ54に入力される。
振幅設定回路50により2分配された2つのQ信号cos(ωt)のうち、一方のQ信号cos(ωt)は、後述する第1のミキサ53に入力され、他方のQ信号cos(ωt)は、第2のミキサ54に入力される。
振幅設定回路50は、2分配した2つのI信号と、2分配した2つのQ信号との4つの信号のうち、1つの信号の振幅を入力信号sin(ωt)の移相量θに応じて設定する。
具体的には、振幅設定回路50は、2分配した一方のI信号sin(ωt)の振幅を入力信号sin(ωt)の移相量θに応じて設定する。
図7に示す位相可変逓倍器では、4つの信号のうち、振幅設定回路50によって、振幅が設定されている信号だけでなく、振幅設定回路50から出力される4つの信号の全てを設定後信号と称する。
制御回路51の内部メモリは、入力信号sin(ωt)の移相量θを記憶している。
図7に示す位相可変逓倍器1では、入力信号sin(ωt)の移相量θが、制御回路51の内部メモリに記憶されている。しかし、これは一例に過ぎず、入力信号sin(ωt)の移相量θが、外部から制御回路51に与えられるものであってもよい。
制御回路51は、I信号sin(ωt)の振幅が移相量θの正接tanθになるように、可変利得増幅器52を制御する制御信号Cを可変利得増幅器52に出力する。
可変利得増幅器52は、制御回路51から出力された制御信号Cに従って、一方のI信号sin(ωt)の振幅が移相量θの正接tanθになるように、一方のI信号sin(ωt)の振幅を設定する。
可変利得増幅器52は、振幅を設定した後の一方のI信号tanθsin(ωt)を第1のミキサ53に出力する。
第1のミキサ53は、可変利得増幅器52により振幅が設定された一方のI信号tanθsin(ωt)と、振幅設定回路50から出力された一方のQ信号cos(ωt)とを乗算することで、入力信号sin(ωt)の周波数fの2倍の周波数2fを有する第1の信号tanθsin(2ωt)を生成する。
第1のミキサ53は、生成した第1の信号tanθsin(2ωt)を90度合成器55に出力する。
第2のミキサ54は、振幅設定回路50から出力された他方のI信号sin(ωt)と、振幅設定回路50から出力された他方のQ信号cos(ωt)とを乗算することで、入力信号sin(ωt)の周波数fの2倍の周波数2fを有する第2の信号sin(2ωt)を生成する。
第1の信号tanθsin(2ωt)の振幅tanθと第2の信号sin(2ωt)の振幅である“1”との比tanθ/1は、移相量θの正接tanθである。
第2のミキサ54は、生成した第2の信号sin(2ωt)を90度合成器55に出力する。
90度合成器55は、第1のミキサ53により生成された第1の信号tanθsin(2ωt)と第2のミキサ54により生成された第2の信号sin(2ωt)との間に90度の位相差を付加し、第2の信号との間に90度の位相差がある第1の信号と第2の信号とを合成する。
90度合成器55は、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ωt+θ)を出力端子20に出力する。
合成信号sin(2ωt+θ)の周波数は、2fであり、合成信号sin(2ωt+θ)と、入力信号sin(ωt)との位相差は、θである。
次に、図7に示す位相可変逓倍器1の動作について説明する。
90度分配器12は、実施の形態1と同様に、入力端子11から入力された周波数fの入力信号sin(ωt)をI信号sin(ωt)とQ信号cos(ωt)に分配する。
90度分配器12は、I信号sin(ωt)及びQ信号cos(ωt)のそれぞれを振幅設定回路50に出力する。
振幅設定回路50は、90度分配器12からI信号sin(ωt)を受けると、I信号sin(ωt)を2分配する。
振幅設定回路50は、2分配した2つのI信号sin(ωt)のうち、一方のI信号sin(ωt)を可変利得増幅器52に出力し、他方のI信号sin(ωt)を第2のミキサ54に出力する。
振幅設定回路50は、90度分配器12からQ信号cos(ωt)を受けると、Q信号cos(ωt)を2分配する。
振幅設定回路50は、2分配した2つのQ信号cos(ωt)のうち、一方のQ信号cos(ωt)を第1のミキサ53に出力し、他方のQ信号cos(ωt)を第2のミキサ54に出力する。
制御回路51は、I信号sin(ωt)の振幅が移相量θの正接tanθになるように、可変利得増幅器52を制御する制御信号Cを可変利得増幅器52に出力する。
可変利得増幅器52は、制御回路51から制御信号Cを受けると、制御信号Cに従って、一方のI信号sin(ωt)の振幅が、移相量θの正接tanθになるように、一方のI信号sin(ωt)の振幅を設定する。
可変利得増幅器52は、振幅を設定した後の一方のI信号tanθsin(ωt)を第1のミキサ53に出力する。
第1のミキサ53は、可変利得増幅器52からI信号tanθsin(ωt)を受け、振幅設定回路50からQ信号cos(ωt)を受けると、I信号tanθsin(ωt)とQ信号cos(ωt)とを乗算する。
第1のミキサ53によって、I信号tanθsin(ωt)とQ信号cos(ωt)とが乗算されることで、入力信号sin(ωt)の周波数fの2倍の周波数2fを有する第1の信号tanθsin(2ωt)が生成される。
第1のミキサ53は、生成した第1の信号tanθsin(2ωt)を90度合成器55に出力する。
第2のミキサ54は、振幅設定回路50からI信号sin(ωt)を受け、振幅設定回路50からQ信号cos(ωt)を受けると、I信号sin(ωt)とQ信号cos(ωt)とを乗算する。
第2のミキサ54によって、I信号sin(ωt)とQ信号cos(ωt)とが乗算されることで、入力信号sin(ωt)の周波数fの2倍の周波数2fを有する第2の信号sin(2ωt)が生成される。
第1のミキサ53により生成された第1の信号tanθsin(2ωt)の振幅tanθと、第2のミキサ54により生成された第2の信号sin(2ωt)の振幅である“1”との比tanθ/1は、移相量θの正接tanθである。
第2のミキサ54は、生成した第2の信号sin(2ωt)を90度合成器55に出力する。
90度合成器55は、第1のミキサ53により生成された第1の信号tanθsin(2ωt)と第2のミキサ54により生成された第2の信号sin(2ωt)との間に90度の位相差を付加する。
90度合成器55は、図2に示す90度合成器19と同様に、90度の位相差を付加した後の、第1の信号と第2の信号とを合成し、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ωt+θ)を出力端子20に出力する。
以上より、図7に示す位相可変逓倍器1は、図1に示す位相可変逓倍器1と同様に、移相分解能の劣化を招くことなく、入力信号の周波数の2逓倍と、入力信号の移相とを行うことができる。
図7に示す位相可変逓倍器1では、可変利得増幅器52が、一方のI信号sin(ωt)の振幅を設定している。しかし、これは一例に過ぎず、図8に示すように、可変利得増幅器52が、他方のI信号sin(ωt)の振幅が、移相量θの正接tanθになるように他方のI信号sin(ωt)の振幅を設定するようにしてもよい。
図8は、実施の形態3に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。
図8に示す位相可変逓倍器1では、第1のミキサ53が、振幅設定回路50から出力された一方のI信号sin(ωt)と、振幅設定回路50から出力された一方のQ信号cos(ωt)とを乗算することで、第1の信号sin(2ωt)を生成する。
第2のミキサ54は、可変利得増幅器52により振幅が設定された他方のI信号tanθsin(ωt)と、振幅設定回路50から出力された他方のQ信号cos(ωt)とを乗算することで、第2の信号tanθsin(2ωt)を生成する。
第1のミキサ53により生成された第1の信号sin(2ωt)の振幅である“1”と、第2のミキサ54により生成された第2の信号tanθsin(2ωt)の振幅tanθとの比1/tanθは、移相量θの正接の逆数1/tanθである。
また、図9に示すように、可変利得増幅器52が、一方のQ信号cos(ωt)の振幅が、移相量θの正接tanθになるように一方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定するようにしてもよい。
図9は、実施の形態3に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。
図9に示す位相可変逓倍器1では、第1のミキサ53が、振幅設定回路50から出力された一方のI信号sin(ωt)と、可変利得増幅器52により振幅が設定された一方のQ信号tanθcos(ωt)とを乗算することで、第1の信号tanθsin(2ωt)を生成する。
第2のミキサ54は、振幅設定回路50から出力された他方のI信号sin(ωt)と、振幅設定回路50から出力された他方のQ信号cos(ωt)とを乗算することで、第2の信号sin(2ωt)を生成する。
第1のミキサ53により生成された第1の信号tanθsin(2ωt)の振幅tanθと、第2のミキサ54により生成された第2の信号sin(2ωt)の振幅である“1”との比tanθ/1は、移相量θの正接tanθである。
また、図10に示すように、可変利得増幅器52が、他方のQ信号cos(ωt)の振幅が、移相量θの正接tanθになるように他方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定するようにしてもよい。
図10は、実施の形態3に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。
図10に示す位相可変逓倍器1では、第1のミキサ53が、振幅設定回路50から出力された一方のI信号sin(ωt)と、振幅設定回路50から出力された一方のQ信号cos(ωt)とを乗算することで、第1の信号sin(2ωt)を生成する。
第2のミキサ54は、振幅設定回路50から出力された他方のI信号sin(ωt)と、可変利得増幅器52により振幅が設定された他方のQ信号tanθcos(ωt)とを乗算することで、第2の信号tanθsin(2ωt)を生成する。
第1のミキサ53により生成された第1の信号sin(2ωt)の振幅である“1”と、第2のミキサ54により生成された第2の信号tanθsin(2ωt)の振幅tanθとの比1/tanθは、移相量θの正接の逆数1/tanθである。
実施の形態4.
図2に示す位相可変逓倍器1では、振幅設定回路13が、第1の可変利得増幅器15及び第2の可変利得増幅器16を備えている。
実施の形態4では、振幅設定回路60が、第1の可変利得増幅器15及び第2の可変利得増幅器16の代わりに、第1の可変利得増幅器62及び第2の可変利得増幅器63を備えている位相可変逓倍器1について説明する。
図11は、実施の形態4に係る位相可変逓倍器を示す構成図である。図11において、図2及び図7と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
振幅設定回路60は、制御回路61、第1の可変利得増幅器62及び第2の可変利得増幅器63を備えている。
振幅設定回路60は、図2に示す振幅設定回路13と同様に、90度分配器12から出力されたI信号sin(ωt)及びQ信号cos(ωt)のそれぞれを2分配する。
振幅設定回路60により2分配された2つのI信号sin(ωt)のうち、一方のI信号sin(ωt)は、第1の可変利得増幅器62に入力され、他方のI信号sin(ωt)は、第2のミキサ54に入力される。
振幅設定回路60により2分配された2つのQ信号cos(ωt)のうち、一方のQ信号cos(ωt)は、第2の可変利得増幅器63に入力され、他方のQ信号cos(ωt)は、第2のミキサ54に入力される。
振幅設定回路60は、2分配した一方のI信号sin(ωt)の振幅を入力信号sin(ωt)の移相量θに応じて設定し、2分配した一方のQ信号cos(ωt)の振幅を入力信号sin(ωt)の移相量θに応じて設定する。
図11に示す位相可変逓倍器では、4つの信号のうち、振幅設定回路60によって、振幅が設定されている信号だけでなく、振幅設定回路60から出力される4つの信号の全を設定後信号と称する。
制御回路61の内部メモリは、入力信号sin(ωt)の移相量θを記憶している。
図11に示す位相可変逓倍器1では、入力信号sin(ωt)の移相量θが、制御回路61の内部メモリに記憶されている。しかし、これは一例に過ぎず、入力信号sin(ωt)の移相量θが、外部から制御回路61に与えられるものであってもよい。
制御回路61は、I信号sin(ωt)の振幅が移相量θの余弦の逆数1/cosθになるように、第1の可変利得増幅器62を制御する制御信号Cを第1の可変利得増幅器62に出力する。
制御回路61は、Q信号cos(ωt)の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、第2の可変利得増幅器63を制御する制御信号Cを第2の可変利得増幅器63に出力する。
第1の可変利得増幅器62は、制御回路61から出力された制御信号Cに従って、一方のI信号sin(ωt)の振幅が移相量θの余弦の逆数1/cosθになるように、一方のI信号sin(ωt)の振幅を設定する。
第1の可変利得増幅器62は、振幅を設定した後の一方のI信号(1/cosθ)sin(ωt)を第1のミキサ64に出力する。
第2の可変利得増幅器63は、制御回路61から出力された制御信号Cに従って、一方のQ信号cos(ωt)の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、一方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定する。
第2の可変利得増幅器63は、振幅を設定した後の一方のQ信号sinθcos(ωt)を第1のミキサ64に出力する。
第1のミキサ64は、第1の可変利得増幅器62により振幅が設定された一方のI信号(1/cosθ)sin(ωt)と、第2の可変利得増幅器63により振幅が設定された一方のQ信号sinθcos(ωt)とを乗算することで、入力信号sin(ωt)の周波数fの2倍の周波数2fを有する第1の信号tanθsin(2ωt)を生成する。
第1のミキサ64は、生成した第1の信号tanθsin(2ωt)を90度合成器55に出力する。
次に、図11に示す位相可変逓倍器1の動作について説明する。
90度分配器12は、実施の形態1と同様に、入力端子11から入力された周波数fの入力信号sin(ωt)をI信号sin(ωt)とQ信号cos(ωt)に分配する。
90度分配器12は、I信号sin(ωt)及びQ信号cos(ωt)のそれぞれを振幅設定回路60に出力する。
振幅設定回路60は、90度分配器12からI信号sin(ωt)を受けると、I信号sin(ωt)を2分配する。
振幅設定回路60は、2分配した2つのI信号sin(ωt)のうち、一方のI信号sin(ωt)を第1の可変利得増幅器62に出力し、他方のI信号sin(ωt)を第2のミキサ54に出力する。
振幅設定回路60は、90度分配器12からQ信号cos(ωt)を受けると、Q信号cos(ωt)を2分配する。
振幅設定回路60は、2分配した2つのQ信号cos(ωt)のうち、一方のQ信号cos(ωt)を第2の可変利得増幅器63に出力し、他方のQ信号cos(ωt)を第2のミキサ54に出力する。
制御回路61は、I信号sin(ωt)の振幅が移相量θの余弦の逆数1/cosθになるように、第1の可変利得増幅器62を制御する制御信号Cを第1の可変利得増幅器62に出力する。
第1の可変利得増幅器62は、制御回路61から制御信号Cを受けると、制御信号Cに従って、一方のI信号sin(ωt)の振幅が、移相量θの余弦の逆数1/cosθになるように、一方のI信号sin(ωt)の振幅を設定する。
第1の可変利得増幅器62は、振幅を設定した後の一方のI信号(1/cosθ)sin(ωt)を第1のミキサ64に出力する。
制御回路61は、Q信号cos(ωt)の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、第2の可変利得増幅器63を制御する制御信号Cを第2の可変利得増幅器63に出力する。
第2の可変利得増幅器63は、制御回路61から制御信号Cを受けると、制御信号Cに従って、一方のQ信号cos(ωt)の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、一方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定する。
第2の可変利得増幅器63は、振幅を設定した後の一方のQ信号sinθcos(ωt)を第1のミキサ64に出力する。
第1のミキサ64は、第1の可変利得増幅器62からI信号(1/cosθ)sin(ωt)を受け、第2の可変利得増幅器63からQ信号sinθcos(ωt)を受けると、I信号(1/cosθ)sin(ωt)とQ信号sinθcos(ωt)とを乗算する。
第1のミキサ64によって、I信号(1/cosθ)sin(ωt)とQ信号sinθcos(ωt)とが乗算されることで、入力信号sin(ωt)の周波数fの2倍の周波数2fを有する第1の信号tanθsin(2ωt)が生成される。
第1のミキサ64は、生成した第1の信号tanθsin(2ωt)を90度合成器55に出力する。
第2のミキサ54は、実施の形態3と同様に、他方のI信号sin(ωt)と他方のQ信号cos(ωt)とを乗算することで、第2の信号sin(2ωt)を生成する。
第2のミキサ54は、生成した第2の信号sin(2ωt)を90度合成器55に出力する。
90度合成器55は、実施の形態3と同様に、第1のミキサ64により生成された第1の信号tanθsin(2ωt)と第2のミキサ54により生成された第2の信号sin(2ωt)との間に90度の位相差を付加する。
90度合成器55は、実施の形態3と同様に、90度の位相差を付加した後の、第1の信号と第2の信号とを合成し、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ωt+θ)を出力端子20に出力する。
以上より、図11に示す位相可変逓倍器1は、図1に示す位相可変逓倍器1と同様に、移相分解能の劣化を招くことなく、入力信号の周波数の2逓倍と、入力信号の移相とを行うことができる。
図11に示す位相可変逓倍器1では、第1の可変利得増幅器62が、一方のI信号sin(ωt)の振幅を設定し、第2の可変利得増幅器63が、一方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定している。しかし、これは一例に過ぎず、図12に示すように、第1の可変利得増幅器62が、他方のI信号sin(ωt)の振幅を設定し、第2の可変利得増幅器63が、他方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定するようにしてもよい。
図12は、実施の形態4に係る他の位相可変逓倍器を示す構成図である。
図12に示す位相可変逓倍器1では、第1の可変利得増幅器62が、他方のI信号sin(ωt)の振幅が、移相量θの余弦の逆数1/cosθになるように、他方のI信号sin(ωt)の振幅を設定する。第2の可変利得増幅器63が、他方のQ信号cos(ωt)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、他方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定する。
第1のミキサ64は、振幅設定回路60から出力された一方のI信号sin(ωt)と、振幅設定回路60から出力された一方のQ信号cos(ωt)とを乗算することで、第1の信号sin(2ωt)を生成する。
第2のミキサ54は、第1の可変利得増幅器62により振幅が設定された他方のI信号(1/cosθ)sin(ωt)と、第2の可変利得増幅器63により振幅が設定された他方のQ信号sinθcos(ωt)とを乗算することで、第2の信号tanθsin(2ωt)を生成する。
第1のミキサ64により生成された第1の信号sin(2ωt)の振幅である“1”と、第2のミキサ54により生成された第2の信号tanθsin(2ωt)の振幅tanθとの比1/tanθは、移相量θの正接の逆数1/tanθである。
実施の形態5.
図2に示す位相可変逓倍器1では、振幅設定回路13が、第1の可変利得増幅器15及び第2の可変利得増幅器16を備えている。
実施の形態5では、振幅設定回路70が、第1の可変利得増幅器72、第2の可変利得増幅器73、第3の可変利得増幅器74及び第4の可変利得増幅器75を備えている位相可変逓倍器1について説明する。
図13は、実施の形態5に係る位相可変逓倍器を示す構成図である。図13において、図2と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
振幅設定回路70は、制御回路71、第1の可変利得増幅器72、第2の可変利得増幅器73、第3の可変利得増幅器74及び第4の可変利得増幅器75を備えている。
振幅設定回路70は、図2に示す振幅設定回路13と同様に、90度分配器12から出力されたI信号sin(ωt)及びQ信号cos(ωt)のそれぞれを2分配する。
振幅設定回路70により2分配された2つのI信号sin(ωt)のうち、一方のI信号sin(ωt)は、第1の可変利得増幅器72に入力され、他方のI信号sin(ωt)は、第2の可変利得増幅器73に入力される。
振幅設定回路70により2分配された2つのQ信号cos(ωt)のうち、一方のQ信号cos(ωt)は、第3の可変利得増幅器74に入力され、他方のQ信号cos(ωt)は、第4の可変利得増幅器75に入力される。
振幅設定回路70は、2分配したそれぞれのI信号sin(ωt)の振幅を入力信号sin(ωt)の移相量θに応じて設定し、2分配したそれぞれのQ信号cos(ωt)の振幅を入力信号sin(ωt)の移相量θに応じて設定する。
図13に示す位相可変逓倍器では、振幅設定回路70から出力される4つの信号の全てを設定後信号と称する。
制御回路71の内部メモリは、入力信号sin(ωt)の移相量θを記憶している。
図13に示す位相可変逓倍器1では、入力信号sin(ωt)の移相量θが、制御回路71の内部メモリに記憶されている。しかし、これは一例に過ぎず、入力信号sin(ωt)の移相量θが、外部から制御回路71に与えられるものであってもよい。
制御回路71は、I信号sin(ωt)の振幅が移相量θの正接tanθになるように、第1の可変利得増幅器72を制御する制御信号Cを第1の可変利得増幅器72に出力する。
制御回路71は、I信号sin(ωt)の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、第2の可変利得増幅器73を制御する制御信号Cを第2の可変利得増幅器73に出力する。
制御回路71は、Q信号cos(ωt)の振幅が移相量θの余弦cosθになるように、第3の可変利得増幅器74を制御する制御信号Cを第3の可変利得増幅器74に出力する。
制御回路71は、Q信号cos(ωt)の振幅が移相量θの正接の逆数1/tanθになるように、第4の可変利得増幅器75を制御する制御信号C10を第4の可変利得増幅器75に出力する。
第1の可変利得増幅器72は、制御回路71から出力された制御信号Cに従って、一方のI信号sin(ωt)の振幅が移相量θの正接tanθになるように、一方のI信号sin(ωt)の振幅を設定する。
第1の可変利得増幅器72は、振幅を設定した後の一方のI信号tanθsin(ωt)を第1のミキサ76に出力する。
第2の可変利得増幅器73は、制御回路71から出力された制御信号Cに従って、他方のI信号sin(ωt)の振幅が移相量θの正弦sinθになるように、他方のI信号sin(ωt)の振幅を設定する。
第2の可変利得増幅器73は、振幅を設定した後の他方のI信号sinθsin(ωt)を第2のミキサ77に出力する。
第3の可変利得増幅器74は、制御回路71から出力された制御信号Cに従って、一方のQ信号cos(ωt)の振幅が移相量θの余弦cosθになるように、一方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定する。
第3の可変利得増幅器74は、振幅を設定した後の一方のQ信号cosθcos(ωt)を第1のミキサ76に出力する。
第4の可変利得増幅器75は、制御回路71から出力された制御信号C10に従って、他方のQ信号cos(ωt)の振幅が移相量θの正接の逆数1/tanθになるように、他方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定する。
第4の可変利得増幅器75は、振幅を設定した後の他方のQ信号(1/tanθ)cos(ωt)を第2のミキサ77に出力する。
第1のミキサ76は、第1の可変利得増幅器72により振幅が設定された一方のI信号tanθsin(ωt)と、第3の可変利得増幅器74により振幅が設定された一方のQ信号cosθcos(ωt)とを乗算することで、入力信号sin(ωt)の周波数fの2倍の周波数2fを有する第1の信号sinθsin(2ωt)を生成する。
第1のミキサ76は、生成した第1の信号sinθsin(2ωt)を90度合成器78に出力する。
第2のミキサ77は、第2の可変利得増幅器73により振幅が設定された他方のI信号sinθsin(ωt)と、第4の可変利得増幅器75により振幅が設定された他方のQ信号(1/tanθ)cos(ωt)とを乗算することで、第2の信号cosθsin(2ωt)を生成する。
第1の信号sinθsin(2ωt)の振幅sinθと第2の信号cosθsin(2ωt)の振幅cosθとの比sinθ/cosθは、移相量θの正接tanθである。
第2のミキサ77は、生成した第2の信号cosθsin(2ωt)を90度合成器78に出力する。
90度合成器78は、第1のミキサ76により生成された第1の信号sinθsin(2ωt)と第2のミキサ77により生成された第2の信号cosθsin(2ωt)との間に90度の位相差を付加し、第2の信号との間に90度の位相差がある第1の信号と第2の信号とを合成する。
90度合成器78は、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ωt+θ)を出力端子20に出力する。
合成信号sin(2ωt+θ)の周波数は、2fであり、合成信号sin(2ωt+θ)と、入力信号sin(ωt)との位相差は、θである。
次に、図13に示す位相可変逓倍器1の動作について説明する。
90度分配器12は、実施の形態1と同様に、入力端子11から入力された周波数fの入力信号sin(ωt)をI信号sin(ωt)とQ信号cos(ωt)に分配する。
90度分配器12は、I信号sin(ωt)及びQ信号cos(ωt)のそれぞれを振幅設定回路70に出力する。
振幅設定回路70は、90度分配器12からI信号sin(ωt)を受けると、I信号sin(ωt)を2分配する。
振幅設定回路70は、2分配した2つのI信号sin(ωt)のうち、一方のI信号sin(ωt)を第1の可変利得増幅器72に出力し、他方のI信号sin(ωt)を第2の可変利得増幅器73に出力する。
振幅設定回路70は、90度分配器12からQ信号cos(ωt)を受けると、Q信号cos(ωt)を2分配する。
振幅設定回路70は、2分配した2つのQ信号cos(ωt)のうち、一方のQ信号cos(ωt)を第3の可変利得増幅器74に出力し、他方のQ信号cos(ωt)を第4の可変利得増幅器75に出力する。
制御回路71は、I信号sin(ωt)の振幅が移相量θの正接tanθになるように、第1の可変利得増幅器72を制御する制御信号Cを第1の可変利得増幅器72に出力する。
第1の可変利得増幅器72は、制御回路71から制御信号Cを受けると、制御信号Cに従って、一方のI信号sin(ωt)の振幅が、移相量θの正接tanθになるように、一方のI信号sin(ωt)の振幅を設定する。
第1の可変利得増幅器72は、振幅を設定した後の一方のI信号tanθsin(ωt)を第1のミキサ76に出力する。
制御回路71は、I信号sin(ωt)の振幅が正弦sinθになるように、第2の可変利得増幅器73を制御する制御信号Cを第2の可変利得増幅器73に出力する。
第2の可変利得増幅器73は、制御回路71から制御信号Cを受けると、制御信号Cに従って、他方のI信号sin(ωt)の振幅が、移相量θの正弦sinθになるように、他方のI信号sin(ωt)の振幅を設定する。
第2の可変利得増幅器73は、振幅を設定した後の他方のI信号sinθsin(ωt)を第2のミキサ77に出力する。
制御回路71は、Q信号cos(ωt)の振幅が移相量θの余弦cosθになるように、第3の可変利得増幅器74を制御する制御信号Cを第3の可変利得増幅器74に出力する。
第3の可変利得増幅器74は、制御回路71から制御信号Cを受けると、制御信号Cに従って、一方のQ信号cos(ωt)の振幅が移相量θの余弦cosθになるように、一方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定する。
第3の可変利得増幅器74は、振幅を設定した後の一方のQ信号cosθcos(ωt)を第1のミキサ76に出力する。
制御回路71は、Q信号cos(ωt)の振幅が移相量θの正接の逆数1/tanθになるように、第4の可変利得増幅器75を制御する制御信号C10を第4の可変利得増幅器75に出力する。
第4の可変利得増幅器75は、制御回路71から制御信号C10を受けると、制御信号C10に従って、他方のQ信号cos(ωt)の振幅が移相量θの正接の逆数1/tanθになるように、他方のQ信号cos(ωt)の振幅を設定する。
第4の可変利得増幅器75は、振幅を設定した後の他方のQ信号(1/tanθ)cos(ωt)を第2のミキサ77に出力する。
第1のミキサ76は、第1の可変利得増幅器72からI信号tanθsin(ωt)を受け、第3の可変利得増幅器74からQ信号cosθcos(ωt)を受けると、I信号tanθsin(ωt)とQ信号cosθcos(ωt)とを乗算する。
第1のミキサ76によって、I信号tanθsin(ωt)とQ信号cosθcos(ωt)とが乗算されることで、入力信号sin(ωt)の周波数fの2倍の周波数2fを有する第1の信号sinθsin(2ωt)が生成される。
第1のミキサ76は、生成した第1の信号sinθsin(2ωt)を90度合成器78に出力する。
第2のミキサ77は、第2の可変利得増幅器73からI信号sinθsin(ωt)を受け、第4の可変利得増幅器75からQ信号(1/tanθ)cos(ωt)を受けると、I信号sinθsin(ωt)とQ信号(1/tanθ)cos(ωt)とを乗算する。
第2のミキサ77によって、I信号sinθsin(ωt)とQ信号(1/tanθ)cos(ωt)とが乗算されることで、入力信号sin(ωt)の周波数fの2倍の周波数2fを有する第2の信号cosθsin(2ωt)が生成される。
第2のミキサ77は、生成した第2の信号cosθsin(2ωt)を90度合成器78に出力する。
第1のミキサ76により生成された第1の信号sinθsin(2ωt)の振幅sinθと、第2のミキサ77により生成された第2の信号cosθsin(2ωt)の振幅cosθとの比sinθ/cosθは、移相量θの正接tanθである。
90度合成器78は、第1のミキサ76により生成された第1の信号sinθsin(2ωt)と第2のミキサ77により生成された第2の信号cosθsin(2ωt)との間に90度の位相差を付加する。
90度合成器78は、図2に示す90度合成器19と同様に、90度の位相差を付加した後の、第1の信号と第2の信号とを合成し、第1の信号と第2の信号との合成信号sin(2ωt+θ)を出力端子20に出力する。
以上より、図13に示す位相可変逓倍器1は、図1に示す位相可変逓倍器1と同様に、移相分解能の劣化を招くことなく、入力信号の周波数の2逓倍と、入力信号の移相とを行うことができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明は、入力信号の周波数の2倍の周波数を有する第1の信号と、入力信号の周波数の2倍の周波数を有する第2の信号との間に90度の位相差を付加し、第2の信号との間に90度の位相差がある第1の信号と第2の信号とを合成する位相可変逓倍器及びアンテナ装置に適している。
1 位相可変逓倍器、1−1〜1−N 位相可変逓倍器、2 フェーズドアレイアンテナ、2−1〜2−N アンテナ素子、11 入力端子、12 90度分配器、13 振幅設定回路、14 制御回路、15 第1の可変利得増幅器、16 第2の可変利得増幅器、17 第1のミキサ、18 第2のミキサ、19 90度合成器、20 出力端子、31 第1の信号、32 第1の信号と90度の位相差が付加された後の第2の信号、33 合成信号、40 振幅設定回路、41 制御回路、42 第2の可変利得増幅器、43 第2のミキサ、50 振幅設定回路、51 制御回路、52 可変利得増幅器、53 第1のミキサ、54 第2のミキサ、55 90度合成器、60 振幅設定回路、61 制御回路、62 第1の可変利得増幅器、63 第2の可変利得増幅器、64 第1のミキサ、70 振幅設定回路、71 制御回路、72 第1の可変利得増幅器、73 第2の可変利得増幅器、74 第3の可変利得増幅器、75 第4の可変利得増幅器、76 第1のミキサ、77 第2のミキサ、78 90度合成器。

Claims (13)

  1. 入力信号を同相信号と直交信号に分配する90度分配器と、
    前記同相信号及び前記直交信号のそれぞれを2分配し、2分配した2つの同相信号と、2分配した2つの直交信号との4つの信号のうち、1つ以上の信号の振幅を前記入力信号の移相量に応じて設定し、前記振幅を設定した1つ以上の信号を含む前記4つの信号を設定後信号として出力する振幅設定回路と、
    前記設定後信号に含まれている2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記設定後信号に含まれている2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記入力信号の周波数の2倍の周波数を有する第1の信号を生成する第1のミキサと、
    前記設定後信号に含まれている2つの同相信号のうちの他方の同相信号と、前記設定後信号に含まれている2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号との振幅の比が、前記移相量の正接又は正接の逆数であり、かつ、前記2倍の周波数を有する第2の信号を生成する第2のミキサと、
    前記第1の信号と前記第2の信号との間に90度の位相差を付加し、前記第2の信号との間に90度の位相差がある第1の信号と前記第2の信号とを合成する90度合成器と
    を備えた位相可変逓倍器。
  2. 前記振幅設定回路は、
    前記2分配した2つの同相信号のうちの一方の同相信号の振幅が、前記移相量の余弦になるように、前記一方の同相信号の振幅を設定する第1の可変利得増幅器と、
    前記2分配した2つの直交信号のうちの他方の直交信号の振幅が、前記移相量の正弦になるように、前記他方の直交信号の振幅を設定する第2の可変利得増幅器とを備え、
    前記第1のミキサは、
    前記第1の可変利得増幅器により振幅が設定された一方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
    前記第2のミキサは、
    前記振幅設定回路により2分配された同相信号のうちの他方の同相信号と、前記第2の可変利得増幅器により振幅が設定された他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。
  3. 前記振幅設定回路は、
    前記2分配した2つの同相信号のうちの他方の同相信号の振幅が、前記移相量の余弦になるように、前記他方の同相信号の振幅を設定する第1の可変利得増幅器と、
    前記2分配した2つの直交信号のうちの一方の直交信号の振幅が、前記移相量の正弦になるように、前記一方の直交信号の振幅を設定する第2の可変利得増幅器とを備え、
    前記第1のミキサは、
    前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記第2の可変利得増幅器により振幅が設定された前記一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
    前記第2のミキサは、
    前記第1の可変利得増幅器により振幅が設定された前記他方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。
  4. 前記振幅設定回路は、
    前記2分配した2つの同相信号のうちの一方の同相信号の振幅が、前記移相量の余弦になるように、前記一方の同相信号の振幅を設定する第1の可変利得増幅器と、
    前記2分配した2つの同相信号のうちの他方の同相信号の振幅が、前記移相量の正弦になるように、前記他方の同相信号の振幅を設定する第2の可変利得増幅器とを備え、
    前記第1のミキサは、
    前記第1の可変利得増幅器により振幅が設定された一方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
    前記第2のミキサは、
    前記第2の可変利得増幅器により振幅が設定された他方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。
  5. 前記振幅設定回路は、
    前記2分配した2つの直交信号のうちの一方の直交信号の振幅が、前記移相量の余弦になるように、前記一方の直交信号の振幅を設定する第1の可変利得増幅器と、
    前記2分配した2つの直交信号のうちの他方の直交信号の振幅が、前記移相量の正弦になるように、前記他方の直交信号の振幅を設定する第2の可変利得増幅器とを備え、
    前記第1のミキサは、
    前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記第1の可変利得増幅器により振幅が設定された一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
    前記第2のミキサは、
    前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの他方の同相信号と、前記第2の可変利得増幅器により振幅が設定された他方の直交信号とを乗算することで前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。
  6. 前記振幅設定回路は、
    前記2分配した2つの同相信号のうちの一方の同相信号の振幅が、前記移相量の正接になるように、前記一方の同相信号の振幅を設定する可変利得増幅器を備え、
    前記第1のミキサは、
    前記可変利得増幅器により振幅が設定された一方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
    前記第2のミキサは、
    前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの他方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。
  7. 前記振幅設定回路は、
    前記2分配した2つの同相信号のうちの他方の同相信号の振幅が、前記移相量の正接になるように、前記他方の同相信号の振幅を設定する可変利得増幅器を備え、
    前記第1のミキサは、
    前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
    前記第2のミキサは、
    前記可変利得増幅器により振幅が設定された前記他方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。
  8. 前記振幅設定回路は、
    前記2分配した2つの直交信号のうちの一方の直交信号の振幅が、前記移相量の正接になるように、前記一方の直交信号の振幅を設定する可変利得増幅器を備え、
    前記第1のミキサは、
    前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記可変利得増幅器により振幅が設定された一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
    前記第2のミキサは、
    前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの他方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。
  9. 前記振幅設定回路は、
    前記2分配した2つの直交信号のうちの他方の直交信号の振幅が、前記移相量の正接になるように、前記他方の直交信号の振幅を設定する可変利得増幅器を備え、
    前記第1のミキサは、
    前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
    前記第2のミキサは、
    前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの他方の同相信号と、前記可変利得増幅器により振幅が設定された他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。
  10. 前記振幅設定回路は、
    前記2分配した2つの同相信号のうちの一方の同相信号の振幅が、前記移相量の余弦の逆数になるように、前記一方の同相信号の振幅を設定する第1の可変利得増幅器と、
    前記2分配した2つの直交信号のうちの一方の直交信号の振幅が、前記移相量の正弦になるように、前記一方の直交信号の振幅を設定する第2の可変利得増幅器とを備え、
    前記第1のミキサは、
    前記第1の可変利得増幅器により振幅が設定された一方の同相信号と、前記第2の可変利得増幅器により振幅が設定された一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
    前記第2のミキサは、
    前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの他方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。
  11. 前記振幅設定回路は、
    前記2分配した2つの同相信号のうちの他方の同相信号の振幅が、前記移相量の余弦の逆数になるように、前記他方の同相信号の振幅を設定する第1の可変利得増幅器と、
    前記2分配した2つの直交信号のうちの他方の直交信号の振幅が、前記移相量の正弦になるように、前記他方の直交信号の振幅を設定する第2の可変利得増幅器とを備え、
    前記第1のミキサは、
    前記振幅設定回路により2分配された2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記振幅設定回路により2分配された2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
    前記第2のミキサは、
    前記第1の可変利得増幅器により振幅が設定された他方の同相信号と、前記第2の可変利得増幅器により振幅が設定された他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。
  12. 前記振幅設定回路は、
    前記2分配した2つの同相信号のうちの一方の同相信号の振幅が、前記移相量の正接になるように、前記一方の同相信号の振幅を設定する第1の可変利得増幅器と、
    前記2分配した2つの同相信号のうちの他方の同相信号の振幅が、前記移相量の正弦になるように、前記他方の同相信号の振幅を設定する第2の可変利得増幅器と、
    前記2分配した2つの直交信号のうちの一方の直交信号の振幅が、前記移相量の余弦になるように、前記一方の直交信号の振幅を設定する第3の可変利得増幅器と、
    前記2分配した2つの直交信号のうちの他方の直交信号の振幅が、前記移相量の正接の逆数になるように、前記他方の直交信号の振幅を設定する第4の可変利得増幅器とを備え、
    前記第1のミキサは、
    前記第1の可変利得増幅器により振幅が設定された一方の同相信号と、前記第3の可変利得増幅器により振幅が設定された一方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号を生成し、
    前記第2のミキサは、
    前記第2の可変利得増幅器により振幅が設定された他方の同相信号と、前記第4の可変利得増幅器により振幅が設定された他方の直交信号とを乗算することで、前記第2の信号を生成することを特徴とする請求項1記載の位相可変逓倍器。
  13. 入力信号の位相を移相する複数の位相可変逓倍器と、
    前記複数の位相可変逓倍器により位相が移相されたそれぞれの入力信号を送信する複数のアンテナ素子を有するフェーズドアレイアンテナとを備えたアンテナ装置であり、
    前記複数の位相可変逓倍器のそれぞれは、
    前記入力信号を同相信号と直交信号に分配する90度分配器と、
    前記同相信号及び前記直交信号のそれぞれを2分配し、2分配した2つの同相信号と、2分配した2つの直交信号との4つの信号のうち、1つ以上の信号の振幅を前記入力信号の移相量に応じて設定し、前記振幅を設定した1つ以上の信号を含む前記4つの信号を設定後信号として出力する振幅設定回路と、
    前記設定後信号に含まれている2つの同相信号のうちの一方の同相信号と、前記設定後信号に含まれている2つの直交信号のうちの一方の直交信号とを乗算することで、前記入力信号の周波数の2倍の周波数を有する第1の信号を生成する第1のミキサと、
    前記設定後信号に含まれている2つの同相信号のうちの他方の同相信号と、前記設定後信号に含まれている2つの直交信号のうちの他方の直交信号とを乗算することで、前記第1の信号との振幅の比が、前記移相量の正接又は正接の逆数であり、かつ、前記2倍の周波数を有する第2の信号を生成する第2のミキサと、
    前記第1の信号と前記第2の信号との間に90度の位相差を付加し、前記第2の信号との間に90度の位相差がある第1の信号と前記第2の信号とを合成する90度合成器と
    を備えていることを特徴とするアンテナ装置。
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