JP4824639B2 - 無限移相器 - Google Patents

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Description

本発明は、任意の移相量の信号を得ることができる無限移相器に関するものである。
無限移相器は、入力信号を任意の量移相して出力することができる移相器で、フェーズドアレイレーダなどに用いられている(特許文献1、非特許文献1)。
図7は、従来の無限移相器の構成を示したブロック図である。バランスドミキサ1、2、90度移相器3、合成器4により構成され、バランスドミキサ1、2は合成器4に接続している。入力信号をcosωt、第1制御信号をcosθ、第2制御信号をsinθとすると、バランスドミキサ1では、入力信号が第1制御信号により変調され、(1/2)×(cos(ωt+θ)+cos(ωt−θ))が出力される。一方、バランスドミキサ2では、90度移相器3によって入力信号を90度移相した信号sinωtが第2制御信号により変調され、(1/2)×(−cos(ωt+θ)+cos(ωt−θ))が出力される。バランスドミキサ1、2から出力される信号は合成器4により同相合成され、cos(ωt−θ)が出力される。このように、無限移相器からは入力信号の位相を任意の移相量θ移相した信号が出力される。
特開2003−243959 A. Natarajan, A. Komijani, X. Guan, A. Babakhani, Y. Wang, A. Hajimiri, "A 77GHz Phased-Array Transmitter with Local LO-Path Phase-Shifting in Silicon", IEEE ISSCC, pp.645-654, 2006
従来の無限移相器はバランスドミキサを用いているので、原理的には基本波の出力はない。しかし、実際にはリークやバランスずれなどにより基本波は出力される。無限移相器により移相された信号と基本波は同じ周波数であり、分離することができない。したがって、従来の無限移相器をフェーズドアレイレーダに用いた場合、移相されずに漏れ出た基本波により誤検出が生じる可能性がある。
そこで本発明の目的は、基本波が出力されない新規な構成の無限移相器を実現することである。
第1の発明は、第1サブハーモニックミキサと、第2サブハーモニックミキサと、第2サブハーモニックミキサの出力する第2信号の位相を90度移相する90度移相器と、第1サブハーモニックミキサの出力する第1信号と90度移相器の出力する信号とを合成して出力する第1合成器と、を有し、第1サブハーモニックミキサは、cosωt である第1入力信号を反転し、その反転した信号と、位相情報θの余弦関数cosθである第1制御信号とを同相合成して出力する第2合成器と、第1入力信号と第1制御信号とを同相合成して出力する第3合成器と、第2合成器の出力する信号が入力される第1非線形素子と、第3合成器の出力する信号が入力される第2非線形素子と、第1非線形素子の出力する信号と第2非線形素子の出力する信号とを同相合成して出力する第4合成器と、第4合成器の出力する信号を入力して第1入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させて、第1入力信号の第2高調波成分であるcos(2ωt+θ)+cos(2ωt−θ)の信号を、第1信号として出力する第1バンドパスフィルタと、を有し、第2サブハーモニックミキサは、第1入力信号と同相または位相が90度異なる第2入力信号を反転し、その反転した信号と位相情報θの正弦関数sinθである第2制御信号とを同相合成して出力する第5合成器と、第2入力信号と第2制御信号とを同相合成して出力する第6合成器と、第5合成器の出力する信号が入力される第3非線形素子と、第6合成器の出力する信号が入力される第4非線形素子と、第3非線形素子の出力する信号と第4非線形素子の出力する信号とを同相合成して出力する第7合成器と、第7合成器の出力する信号を入力して第2入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させて、第2入力信号の第2高調波成分であるsin(2ωt+θ)−sin(2ωt−θ)、又は、−sin(2ωt+θ)+sin(2ωt−θ)の信号を第2信号として出力する第2バンドパスフィルタと、を有することを特徴とする無限移相器である。
第2サブハーモニックミキサの出力する信号を90度移相したのちに、その信号と第1サブハーモニックミキサの出力する信号とを第1合成器により合成することで、移相量が+の値の信号と−の値の信号の2つの信号のうち、いずれか一方のみを得ることができる。したがって本発明のように、第2サブハーモニックミキサと第1合成器の間に90度移相器が必要となる。
第2サブハーモニックミキサに入力する第2入力信号は、第1入力信号そのものであってもよいし、第1入力信号を90度移相した信号であってもよい。第1入力信号をそのまま第2入力信号として入力した場合と第1入力信号を90度移相した信号を第2入力信号として入力した場合とでは、符号が反転する以外は出力に違いがないからである。これは、(cosθ)2 =(1+cos2θ)/2、(sinθ)2 =(1−cos2θ)/2、のように、(cosθ)2 と(sinθ)2 のいずれもcos2θの項で表わされ、違いは符号のみであることに由来するものである。
第1の発明に示すハーモニックミキサの構成によると、第4合成器における第1非線形素子の出力する信号と第2非線形素子の出力する信号との合成で基本波がキャンセルされる。また、ハーモニックミキサの構成によると、第7合成器における第3非線形素子の出力する信号と第4非線形素子の出力する信号との合成で基本波がキャンセルされる。
第2発明は、第1サブハーモニックミキサと、第2サブハーモニックミキサと、第2サブハーモニックミキサの出力する第2信号の位相を90度移相する90度移相器と、第1サブハーモニックミキサの出力する第1信号と90度移相器の出力する信号とを合成して出力する第1合成器と、を有し、第1サブハーモニックミキサは、cosωt である第1入力信号を反転し、その反転した信号と、位相情報θの余弦関数cosθである第1制御信号とを同相合成して出力する第2合成器と、第1制御信号を反転し、その反転した信号と第1入力信号とを同相合成して出力する第3合成器と、第2合成器の出力する信号が入力される第1非線形素子と、第3合成器の出力する信号が入力される第2非線形素子と、第1非線形素子より出力される信号を入力し、第1入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第1バンドパスフィルタと、第2非線形素子より出力される信号を入力し、第1入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第2バンドパスフィルタと、第1バンドパスフィルタからの信号と第2バンドパスフィルタからの信号とを逆相合成して、第1入力信号の第2高調波成分であるcos(2ωt+θ)+cos(2ωt−θ)の信号を、第1信号として出力する第4合成器と、を有し、第2サブハーモニックミキサは、第1入力信号と同相または位相が90度異なる第2入力信号を反転し、その反転した信号と位相情報θの正弦関数sinθである第2制御信号とを同相合成して出力する第5合成器と、第2制御信号を反転し、その反転した信号と第2入力信号とを同相合成して出力する第6合成器と、第5合成器の出力する信号が入力される第3非線形素子と、第6合成器の出力する信号が入力される第4非線形素子と、第3非線形素子より出力される信号を入力し、第2入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第3バンドパスフィルタと、第4非線形素子より出力される信号を入力し、第2入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第4バンドパスフィルタと、第3バンドパスフィルタからの信号と第4バンドパスフィルタからの信号とを逆相合成して、第2入力信号の第2高調波成分であるsin(2ωt+θ)−sin(2ωt−θ)、又は、−sin(2ωt+θ)+sin(2ωt−θ)の信号を第2信号として出力する出力する第7合成器と、を有することを特徴とする無限移相器である。
第3の発明は、第1サブハーモニックミキサと、第2サブハーモニックミキサと、第2サブハーモニックミキサの出力する第2信号の位相を90度移相する90度移相器と、第1サブハーモニックミキサの出力する第1信号と90度移相器の出力する信号とを合成して出力する第1合成器と、を有し、第1サブハーモニックミキサは、cosωt である第1入力信号と位相情報θの余弦関数cosθである第1制御信号とを同相合成して出力する第2合成器と、第1制御信号を反転し、その反転した信号と第1入力信号とを同相合成して出力する第3合成器と、第2合成器の出力する信号が入力される第1非線形素子と、第3合成器の出力する信号が入力される第2非線形素子と、第1非線形素子より出力される信号を入力し、第1入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第1バンドパスフィルタと、第2非線形素子より出力される信号を入力し、第1入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第2バンドパスフィルタと、第1バンドパスフィルタからの信号と第2バンドパスフィルタからの信号とを逆相合成して、第1入力信号の第2高調波成分であるcos(2ωt+θ)+cos(2ωt−θ)の信号を、第1信号として出力する第4合成器と、を有し、第2サブハーモニックミキサは、第1入力信号と同相または位相が90度異なる第2入力信号と位相情報θの正弦関数sinθである第2制御信号とを同相合成して出力する第5合成器と、第2制御信号を反転し、その反転した信号と第2入力信号とを同相合成して出力する第6合成器と、第5合成器の出力する信号が入力される第3非線形素子と、第6合成器の出力する信号が入力される第4非線形素子と、第3非線形素子より出力される信号を入力し、第2入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第3バンドパスフィルタと、第4非線形素子より出力される信号を入力し、第2入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第4バンドパスフィルタと、第3バンドパスフィルタからの信号と第4バンドパスフィルタからの信号とを逆相合成して、第2入力信号の第2高調波成分であるsin(2ωt+θ)−sin(2ωt−θ)、又は、−sin(2ωt+θ)+sin(2ωt−θ)の信号を第2信号として出力する出力する第7合成器と、を有することを特徴とする無限移相器である。
第2、3の発明に示すサブハーモニックミキサの構成によると、第1非線形素子の出力する信号と第2非線形素子の出力する信号とを合成しても基本波がキャンセルされない。そのため、基本波を除去する第1、2バンドパスフィルタが必要となる。
また、サブハーモニックミキサの構成によると、第3非線形素子の出力する信号と第4非線形素子の出力する信号とを合成しても基本波がキャンセルされない。そのため、基本波を除去する第3、4バンドパスフィルタが必要となる。
第4の発明は、第1合成器は、同相合成することを特徴とする無限移相器である。
第5の発明は、第1合成器は、逆相合成することを特徴とする無限移相器である。
本発明による無限移相器は、従来の無限移相器に用いていたバランスドミキサに替えてサブハーモニックミキサを用い、第2サブハーモニックミキサと第1合成器の間には90度移相器を設けている。そのため、本発明による構成の無限移相器は、入力信号に対して、その入力信号の第n高調波であって、第1、2制御信号に基づく所定の量移相された信号を出力する。
このように、本発明の無限移相器では入力信号の周波数と、移相された信号の周波数とは異なっているので、リーク等により基本波が無限移相器から漏れ出たとしても、フィルタによってさらに取り除くことができ、移相された信号と分離することができる。
特に、第1の発明に示したサブハーモニックミキサの構成では、第4、第7合成器における合成で基本波が原理的にキャンセルされるため、無限移相器からの基本波の漏れがより抑制される。
以下、本発明の具体的な実施例を図を参照しながら説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
図1は、実施例1の無限移相器の構成を示したブロック図である。実施例1の無限移相器は、サブハーモニックミキサSHM1(本発明の第1ハーモニックミキサ)、SHM2(本発明の第2ハーモニックミキサ)、90度移相器10、11、合成器20(本発明の第1合成器)で構成され、サブハーモニックミキサSHM1と合成器20は接続し、サブハーモニックミキサSHM2は90度移相器10、11と接続し、90度移相器10は合成器20と接続している。
サブハーモニックミキサSHM1には、入力信号と位相情報を含む第1制御信号とが入力され、入力信号の周波数の2倍の周波数で、第1制御信号により位相が制御された信号が出力される。サブハーモニックミキサSHM2には、入力信号を90度移相器11によって90度移相した信号と位相情報を含む第2制御信号とが入力され、入力信号の周波数の2倍の周波数で、第2制御信号により位相が制御された信号が出力される。サブハーモニックミキサSHM1から出力された信号と、サブハーモニックミキサSHM2から出力された信号を90度移相器10によって90度移相した信号は、合成器20によって逆相合成され、出力される。
図2は、サブハーモニックミキサSHM1の構成を示したブロック図である。サブハーモニックミキサSHM1は、合成器100、101、104、非線形素子102、103、バンドパスフィルタ105で構成され、非線形素子102は合成器100、104と接続し、非線形素子103は合成器101、104に接続している。非線形素子102、103は同一性能のものである。非線形素子102、103には、たとえばダイオードなどを用いる。合成器100は本発明における第2合成器、合成器101は本発明における第3合成器、合成器104は本発明における第4合成器、非線形素子102は本発明における第1非線形素子、非線形素子103は本発明における第2非線形素子、に対応している。
合成器100は、入力信号を反転して第1制御信号と同相合成し、出力する。また、合成器101は、入力信号と第1制御信号を同相合成して出力する。合成器100から出力される信号は、非線形素子102に入力され、合成器101から出力される信号は、非線形素子103に入力される。非線形素子102からの出力と、非線形素子103からの出力信号は、合成器104によって同相合成され、出力される。この合成器104から出力される信号は、バンドパスフィルタ105により入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみが通過され、合成器20へ入力される。
サブハーモニックミキサSHM2の構成も、図3に示すように、サブハーモニックミキサSHM1の構成と同様であり、第1制御信号に替えて第2制御信号が入力される点と、入力信号に替えて入力信号を90度移相した信号が入力される点が異なる。
以下、入力信号をcosωt、第1制御信号をcosθ、第2制御信号をsinθとして、無限移相器の動作について具体的に説明する。
無限移相器に入力された入力信号cosωtは、2つに分岐され、一方はサブハーモニックミキサSHM1に、もう一方は90度移相器11によって90度移相され、SHM2に入力される。
サブハーモニックミキサSHM1では、合成器100において第1制御信号cosθと、入力信号cosωtを反転した信号とが同相合成されて信号cosθ−cosωtが出力され、非線形素子102に入力される。また、合成器101において第1制御信号cosθと、入力信号cosωtとが同相合成されて、信号cosθ+cosωtが出力され、非線形素子103に入力される。
非線形素子102、103は、信号xの入力に対して、g(x)=c0 +c1 x+c2 2 +c3 3 +・・・ を出力する特性を有する。よって、非線形素子102から出力される信号はg(cosθ−cosωt)で、非線形素子103から出力される信号はg(cosθ+cosωt)であり、g(cosθ−cosωt)とg(cosθ+cosωt)とが合成器104で合成された後、バンドパスフィルタ105を通過した信号が、サブハーモニックミキサSHM1の出力する信号となる。ここで、直流成分などのバンドパスフィルタ105で除去される成分、g(cosθ+cosωt)とg(cosθ−cosωt)とが合成器104で合成されることにより打ち消される成分、g(x)の4次以上の項などの微小な成分などを除くと、サブハーモニックミキサSHM1の出力する信号は、(3c3 /2)×(cos(2ωt+θ)+cos(2ωt−θ))である。基本波であるcosωtの項は、合成器104での合成で打ち消され、また、リークやアンバランスの効果で漏れ出たとしても、さらにバンドパスフィルタ105により取り除くことができる。
一方、サブハーモニックミキサSHM2においては第1制御信号に替えて第2制御信号sinθが入力され、入力信号に替えて入力信号を90度移相した信号sinωtが入力される。サブハーモニックミキサSHM2の出力する信号は、(3c3 /2)×(−sin(2ωt+θ)+sin(2ωt−θ))である。
サブハーモニックミキサSHM2から出力される信号は、90度移相器10によって90度移相され、(3c3 /2)×(cos(2ωt+θ)−cos(2ωt−θ))となる。
合成器20では、サブハーモニックミキサSHM1から出力される信号と、90度移相器10から出力される信号が逆相合成され、3c3 ×cos(2ωt−θ)が出力される。
なお、合成器20において同相合成することにより、3c3 ×cos(2ωt+θ)を出力するようにしてもよい。
このように、実施例1の無限移相器は、入力信号の第2高調波であって、第1、第2制御信号に基づく任意の量移相された信号を出力する移相器である。
実施例2の無限移相器は、実施例1の無限移相器におけるサブハーモニックミキサSHM2を、図4に示すサブハーモニックミキサSHM3に替えたものである。サブハーモニックミキサSHM3は、合成器200、201、204、非線形素子202、203、バンドパスフィルタ205(本発明における第1フィルタ)、206(本発明における第2フィルタ)で構成されている。非線形素子202、203は同一性能のものである。
合成器200は、入力信号を90度移相器11によって90度移相した信号を反転して、その反転した信号と第2制御信号とを同相合成し、出力する。また、合成器201は、第2制御信号を反転して、その反転した信号と、入力信号を90度移相器11によって90度移相した信号とを同相合成し、出力する。合成器200から出力される信号は非線形素子202に入力され、非線形素子202から出力される信号はバンドパスフィルタ205を介して合成器204へ入力される。また、合成器201から出力される信号は非線形素子203に入力され、非線形素子203から出力される信号はバンドパスフィルタ206を介して合成器204へ入力される。バンドパスフィルタ205、206では、入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみが通過される。合成器204は、バンドパスフィルタ205、206からの信号を逆相合成し、入力信号の周波数の2倍の周波数で、第2制御信号により位相が制御された信号を出力する。
サブハーモニックミキサSHM1、SHM2では、基本波は非線形素子102、103の出力が合成されることで打ち消されていたが、サブハーモニックミキサSHM3の構成では、非線形素子202、203の出力を合成しても基本波が打ち消されない。そのため、サブハーモニックミキサSHM3では非線形素子202、203と合成器204の間にバンドパスフィルタ205、206を設け、基本波を除去している。
実施例3の無限移相器は、実施例1の無限移相器におけるサブハーモニックミキサSHM2を、図5に示すサブハーモニックミキサSHM4に替えたものである。このサブハーモニックミキサSHM4は、サブハーモニックミキサSHM3における合成器200を、入力信号を90度移相器11によって90度移相した信号と第2制御信号とを同相合成する合成器300に替えたものであり、それ以外の構成についてはサブハーモニックミキサSHM3の構成と同一である。サブハーモニックミキサSHM4も、サブハーモニックミキサSHM3と同様に、入力信号の周波数の2倍の周波数で、第2制御信号により位相が制御された信号を出力する。
実施例2、3では、サブハーモニックミキサSHM2のみをサブハーモニックミキサSHM3またはSHM4に替えたが、逆にサブハーモニックミキサSHM1のみをサブハーモニックミキサSHM3またはSHM4に替えてもよいし、サブハーモニックミキサSHM1、SHM2の両方をサブハーモニックミキサSHM3またはSHM4に替えてもよい。
また、実施例1では、90度移相器11により入力信号を90度移相したのちにサブハーモニックミキサSHM2に入力しているが、図6のように90度移相器11を省いた構成、つまり、サブハーモニックミキサSHM2に入力信号をそのまま入力する構成であってもよい。これは、非線形素子による(cosωt)2 の項と(sinωt)2 の項は、(cosωt)2 =(1+cos2ωt)/2、(sinωt)2 =(1−cos2ωt)/2でいずれもcos2ωtの項となるためである。つまり、入力信号を90度移相した信号を入力した場合のサブハーモニックミキサSHM2の出力と、入力信号をそのまま入力した場合のサブハーモニックミキサSHM2の出力とでは、入力信号の2倍の周波数の項の符号が反転していること以外に違いがない。このことから、図6における合成器20を同相合成するものとすると、実施例1の無限移相器と同じ出力を得ることができる。
実施例1での説明と同様に、入力信号をcosωt、第1制御信号をcosθ、第2制御信号をsinθとして説明すると、サブハーモニックミキサSHM2の出力は、(3c3 /2)×(sin(2ωt+θ)−sin(2ωt−θ))であり、sinωtをサブハーモニックミキサSHM2に入力した場合とは符号が反転している。したがって、サブハーモニックミキサSHM1の出力する信号と90度移相器10の出力する信号とを合成器20において逆相合成すると、3c3 ×cos(2ωt+θ)が得られる。また、合成器20において同相合成すると、3c3 ×cos(2ωt−θ)が得られ、これは実施例1の無限移相器における出力と同一である。
このように、実施例1の無限移相器において合成器20が逆相合成である場合は、図6の構成の無限移相器において合成器20を同相合成とし、実施例1の無限移相器において合成器20が同相合成である場合は、図6の構成の無限移相器において合成器20を逆相合成とすれば、両者は同一の出力となる。また、図6においてサブハーモニックミキサSHM2をサブハーモニックミキサSHM3やSHM4に替えても同様である。
実施例の無限移相器ではサブハーモニックミキサを用いているが、ハーモニックミキサを用いることにより、入力信号の第n高調波であって、任意の量移相された信号を出力する移相器を実現することもできる。
また、本発明の無限移相器に用いるサブハーモニックミキサの構成は、実施例に示したものに限るものではなく、従来より知られている種々の構成のものを用いることができる。
本発明は、フェーズドアレイレーダなどに用いることができる。
実施例1の無限移相器の構成を示したブロック図。 サブハーモニックミキサSHM1の構成を示したブロック図。 サブハーモニックミキサSHM2の構成を示したブロック図。 サブハーモニックミキサSHM3の構成を示したブロック図。 サブハーモニックミキサSHM4の構成を示したブロック図。 本発明の他の無限移相器の構成を示したブロック図。 従来の無限移相器の構成を示したブロック図。
SHM1、SHM2、SHM3、SHM4:サブハーモニックミキサ
10、11:90度移相器
20、100、101、104、200、201、204、300:合成器
102、103、202、203:非線形素子
105、205、206:バンドパスフィルタ

Claims (5)

  1. 第1サブハーモニックミキサと、第2サブハーモニックミキサと、前記第2サブハーモニックミキサの出力する第2信号の位相を90度移相する90度移相器と、前記第1サブハーモニックミキサの出力する第1信号と前記90度移相器の出力する信号とを合成して出力する第1合成器と、を有し、
    第1サブハーモニックミキサは、
    cosωt である第1入力信号を反転し、その反転した信号と、位相情報θの余弦関数cosθである第1制御信号とを同相合成して出力する第2合成器と、
    前記第1入力信号と前記第1制御信号とを同相合成して出力する第3合成器と、
    前記第2合成器の出力する信号が入力される第1非線形素子と、
    前記第3合成器の出力する信号が入力される第2非線形素子と、
    前記第1非線形素子の出力する信号と前記第2非線形素子の出力する信号とを同相合成して出力する第4合成器と、
    前記第4合成器の出力する信号を入力して前記第1入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させて、前記第1入力信号の第2高調波成分であるcos(2ωt+θ)+cos(2ωt−θ)の信号を、前記第1信号として出力する第1バンドパスフィルタと、
    を有し、
    前記第2サブハーモニックミキサは、
    前記第1入力信号と同相または位相が90度異なる第2入力信号を反転し、その反転した信号と位相情報θの正弦関数sinθである第2制御信号とを同相合成して出力する第5合成器と、
    前記第2入力信号と前記第2制御信号とを同相合成して出力する第6合成器と、
    前記第5合成器の出力する信号が入力される第3非線形素子と、
    前記第6合成器の出力する信号が入力される第4非線形素子と、
    前記第3非線形素子の出力する信号と前記第4非線形素子の出力する信号とを同相合成して出力する第7合成器と、
    前記第7合成器の出力する信号を入力して前記第2入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させて、前記第2入力信号の第2高調波成分であるsin(2ωt+θ)−sin(2ωt−θ)、又は、−sin(2ωt+θ)+sin(2ωt−θ)の信号を前記第2信号として出力する第2バンドパスフィルタと、
    を有する
    ことを特徴とする無限移相器。
  2. 第1サブハーモニックミキサと、第2サブハーモニックミキサと、前記第2サブハーモニックミキサの出力する第2信号の位相を90度移相する90度移相器と、前記第1サブハーモニックミキサの出力する第1信号と前記90度移相器の出力する信号とを合成して出力する第1合成器と、を有し、
    第1サブハーモニックミキサは、
    cosωt である第1入力信号を反転し、その反転した信号と、位相情報θの余弦関数cosθである第1制御信号とを同相合成して出力する第2合成器と、
    前記第1制御信号を反転し、その反転した信号と前記第1入力信号とを同相合成して出力する第3合成器と、
    前記第2合成器の出力する信号が入力される第1非線形素子と、
    前記第3合成器の出力する信号が入力される第2非線形素子と、
    前記第1非線形素子より出力される信号を入力し、前記第1入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第1バンドパスフィルタと、
    前記第2非線形素子より出力される信号を入力し、前記第1入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第2バンドパスフィルタと、
    前記第1バンドパスフィルタからの信号と前記第2バンドパスフィルタからの信号とを逆相合成して、前記第1入力信号の第2高調波成分であるcos(2ωt+θ)+cos(2ωt−θ)の信号を、前記第1信号として出力する第4合成器と、
    を有し、
    前記第2サブハーモニックミキサは、
    前記第1入力信号と同相または位相が90度異なる第2入力信号を反転し、その反転した信号と位相情報θの正弦関数sinθである第2制御信号とを同相合成して出力する第5合成器と、
    前記第2制御信号を反転し、その反転した信号と前記第2入力信号とを同相合成して出力する第6合成器と、
    前記第5合成器の出力する信号が入力される第3非線形素子と、
    前記第6合成器の出力する信号が入力される第4非線形素子と、
    前記第3非線形素子より出力される信号を入力し、前記第2入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第3バンドパスフィルタと、
    前記第4非線形素子より出力される信号を入力し、前記第2入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第4バンドパスフィルタと、
    前記第3バンドパスフィルタからの信号と前記第4バンドパスフィルタからの信号とを逆相合成して、前記第2入力信号の第2高調波成分であるsin(2ωt+θ)−sin(2ωt−θ)、又は、−sin(2ωt+θ)+sin(2ωt−θ)の信号を前記第2信号として出力する出力する第7合成器と、
    を有する
    ことを特徴とする無限移相器。
  3. 第1サブハーモニックミキサと、第2サブハーモニックミキサと、前記第2サブハーモニックミキサの出力する第2信号の位相を90度移相する90度移相器と、前記第1サブハーモニックミキサの出力する第1信号と前記90度移相器の出力する信号とを合成して出力する第1合成器と、を有し、
    第1サブハーモニックミキサは、
    cosωt である第1入力信号と位相情報θの余弦関数cosθである第1制御信号とを同相合成して出力する第2合成器と、
    前記第1制御信号を反転し、その反転した信号と前記第1入力信号とを同相合成して出力する第3合成器と、
    前記第2合成器の出力する信号が入力される第1非線形素子と、
    前記第3合成器の出力する信号が入力される第2非線形素子と、
    前記第1非線形素子より出力される信号を入力し、前記第1入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第1バンドパスフィルタと、
    前記第2非線形素子より出力される信号を入力し、前記第1入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第2バンドパスフィルタと、
    前記第1バンドパスフィルタからの信号と前記第2バンドパスフィルタからの信号とを逆相合成して、前記第1入力信号の第2高調波成分であるcos(2ωt+θ)+cos(2ωt−θ)の信号を、前記第1信号として出力する第4合成器と、
    を有し、
    前記第2サブハーモニックミキサは、
    前記第1入力信号と同相または位相が90度異なる第2入力信号と位相情報θの正弦関数sinθである第2制御信号とを同相合成して出力する第5合成器と、
    前記第2制御信号を反転し、その反転した信号と前記第2入力信号とを同相合成して出力する第6合成器と、
    前記第5合成器の出力する信号が入力される第3非線形素子と、
    前記第6合成器の出力する信号が入力される第4非線形素子と、
    前記第3非線形素子より出力される信号を入力し、前記第2入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第3バンドパスフィルタと、
    前記第4非線形素子より出力される信号を入力し、前記第2入力信号の周波数の2倍の周波数帯のみを通過させる第4バンドパスフィルタと、
    前記第3バンドパスフィルタからの信号と前記第4バンドパスフィルタからの信号とを逆相合成して、前記第2入力信号の第2高調波成分であるsin(2ωt+θ)−sin(2ωt−θ)、又は、−sin(2ωt+θ)+sin(2ωt−θ)の信号を前記第2信号として出力する出力する第7合成器と、
    を有する
    ことを特徴とする無限移相器。
  4. 前記第1合成器は、同相合成することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の無限移相器。
  5. 前記第1合成器は、逆相合成することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の無限移相器。
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