JP2012129636A - 周波数変換回路、送信機、及び受信機 - Google Patents

周波数変換回路、送信機、及び受信機 Download PDF

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Abstract

【課題】 製造コストや消費電力の増加を抑制するとともに、スプリアスの発生を抑制することができる周波数変換回路、及び、これを用いた送信機、受信機を提供する。
【解決手段】 本発明の周波数変換回路10は、3つの反転回路14a〜14cをリング状に連結して構成されるとともに、互いに隣接する反転回路14間から120度ずつ位相が異なる3つローカル信号を出力するリング発振器11を備えている。さらに、リング発振器11に直接的に接続され、3つのローカル信号と同じ3つの位相成分を含むベースバンド信号に、3つのローカル信号それぞれを乗算する乗算部12と、ベースバンド信号に3つのローカル信号を乗算することで得られる各位相に対応する成分信号それぞれを加算合成することでベースバンド信号を周波数変換した出力信号を得る加算器13とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、通信装置に用いられる周波数変換回路、及び、これを用いた送信機、受信機に関する。
一般に、無線送受信機においては、ベースバンド信号を高周波信号に周波数変換するための周波数変換回路を備えている。
図7は、従来の送信機に用いられている周波数変換回路を示すブロック図である。周波数変換回路は、図7に示すように、ローカル信号を発振するための発振器100と、分離部101が分離したベースバンド信号の同相成分及び直交成分それぞれに発振器100が発振したローカル信号を乗算する乗算部102を備えている。この発振器100としては、従来から、奇数個の反転回路100aをリング状に連結して構成されたリング発振器が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
この発振器100は、ベースバンド信号の同相成分及び直交成分それぞれにローカル信号を供給するため、同相成分に供給するローカル信号の他、当該ローカル信号に対して位相が90度ずれたローカル信号を直交成分に供給する必要がある。
しかし、リング発振器では、奇数個の反転回路100aを連結して構成されているため、互いに位相が90度ずれた信号を直接出力することができない。
このため、発振器100には、90度単位で移相可能なフリップフロップを用いた移相器103が接続される。移相器103は、発振器100が発振した発振信号から、同相成分に乗算されるローカル信号と、直交成分に乗算される位相が90度ずれたローカル信号を生成する。
特開平7−240670号公報
しかし、上記フリップフロップを用いた移相器は、互いに位相が90度ずれたローカル信号を生成するために、当該ローカル信号の周波数の2倍の周波数の入力信号を必要とする。このため、発振器100は、ローカル信号の2倍の周波数の発振信号を発振しなければならず、高周波数の信号に追従する素子を使用する必要性が生じることによる製造コストの増加や、高周波信号を発振することによる消費電力の増加といった問題を有していた。
さらに、上記発振器100が発振する発振信号は、矩形波に近いため、周波数変換された後の信号に歪成分が含まれることとなり、この歪成分が、当該回路が組み込まれるシステムにおいて問題が生じるおそれのある帯域に不要波(スプリアス)として現れ、システム全体に悪影響を与える可能性があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、製造コストや消費電力の増加を抑制するとともに、スプリアスの発生を抑制することができる周波数変換回路、及び、これを用いた送信機、受信機を提供することを目的とする。
本発明の周波数変換回路は、n個(但し、nは3以上の奇数)の反転回路をリング状に連結して構成されるとともに、互いに隣接する前記反転回路間から2π/nずつ位相が異なるn個のローカル信号を出力するリング発振器と、前記リング発振器に直接的に接続され、前記複数のローカル信号と同じn個の位相成分を含む入力信号に、前記n個のローカル信号それぞれを乗算する乗算部と、前記入力信号に前記複数のローカル信号を乗算することで得られる各位相に対応する成分信号それぞれを加算合成することで、前記入力信号を周波数変換した出力信号を得る合成部と、を備えていることを特徴としている。
上記のように構成された周波数変換回路によれば、乗算部が、リング発振器による複数のローカル信号と同じn個の位相成分を含む入力信号に、リング発振器が発信したn個のローカル信号を乗算するので、位相を90度ずらしたローカル信号を生成する必要がなく、リング発振器で生成可能な位相のローカル信号を用いることができる。このため、乗算部とリング発振器とを直接的に接続することができ、位相を90度ずらすための移相器を要しない。この結果、上記従来例のように、リング発振器に高い周波数の信号を発振させる必要がなくなり、製造コストや消費電力の増加を抑制することができる。
さらに、本発明は、3以上の位相成分を含む入力信号に対して周波数変換を行い出力信号を得るので、直交変調されて同相成分と直交成分の2つの位相成分を含む入力信号に対して周波数変換を行う場合と比較して、より多くの信号成分に基づいて周波数変換を行うことができ、周波数変換後の信号に歪が生じるのを抑制することができる。この結果、当該周波数変換回路が組み込まれるシステムに悪影響を及ぼすスプリアスの発生を抑制することができる。
また、本発明は、ベースバンド信号を高周波信号に周波数変換して送信する送信機であって、
n個(但し、nは3以上の奇数)の反転回路をリング状に連結して構成されるとともに、互いに隣接する前記反転回路間から2π/nずつ位相が異なるn個のローカル信号を出力するリング発振器と、
前記ベースバンド信号を、前記複数のローカル信号と同じn個の位相成分で分離した成分信号を得る分離部と、
前記リング発振器に直接的に接続されるとともに、前記成分信号それぞれに、対応する位相のローカル信号を乗算する乗算部と、
前記対応する位相のローカル信号が乗算された前記各成分信号それぞれを加算合成することで、前記高周波信号を得る合成部と、を備えていることを特徴としている。
上記のように構成された送信機によれば、上述のように、リング発振器に高い周波数の信号を発振させる必要がなくなり、製造コストや消費電力の増加を抑制することができる。
さらに、本発明は、分離部によって3以上の位相成分で分離された各成分信号それぞれに、対応する位相のローカル信号を乗算して高周波信号を得るので、直交変調された信号に対して周波数変換を行う場合と比較して、より多くの信号成分に基づいて周波数変換を行うことができ、周波数変換後の信号に歪が生じるのを抑制することができる。この結果、当該送信機が組み込まれるシステムに悪影響を及ぼすスプリアスの発生を抑制することができる。
また、本発明は、高周波の受信信号をベースバンド信号に周波数変換する受信機であって、
n個(但し、nは3以上の奇数)の反転回路をリング状に連結して構成されるとともに、互いに隣接する前記反転回路間から2π/nずつ位相が異なるn個のローカル信号を出力するリング発振器と、
前記リング発振器に直接的に接続されるとともに、前記受信信号に、前記n個のローカル信号それぞれを乗算する乗算部と、
前記受信信号に前記複数のローカル信号を乗算することで得られる各位相に対応する成分信号それぞれを加算合成することで、前記受信信号を周波数変換した前記ベースバンド信号を得る合成部と、を備えていることを特徴としている。
上記のように構成された受信機によれば、上述のように、リング発振器に高い周波数の信号を発振させる必要がなくなり、製造コストや消費電力の増加を抑制することができる。
さらに、本発明によれば、上記同様、周波数変換後の信号に歪が生じるのを抑制することができ、当該送信機が組み込まれるシステムに悪影響を及ぼすスプリアスの発生を抑制することができる。
本発明の周波数変換回路、送信機、及び受信機によれば、製造コストや消費電力の増加を抑制するとともに、スプリアスの発生を抑制することができる。
本発明の第一の実施形態に係る送信機の一部を示すブロック図である。 上記第一の実施形態の変形例に係る送信機の一部を示すブロック図である。 本発明の第二の実施形態に係る受信機の一部を示すブロック図である。 上記第二の実施形態の変形例に係る受信機の一部を示すブロック図である。 検証試験によって得られた出力信号の波形を示すグラフであり、(a)は実施例1、(b)は実施例2、(c)は比較例のグラフである。 検証試験によって得られた出力信号の周波数スペクトルを示すグラフである。 従来の送信機に用いられている周波数変換回路を示すブロック図である。
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第一の実施形態に係る送信機の一部を示すブロック図である。
図1において、送信機1は、送信するための送信データを含むベースバンド信号を生成する信号処理部2と、信号処理部2が生成するベースバンド信号を互いに異なる複数の位相成分に分離する分離部3と、ベースバンド信号の周波数変換を行う周波数変換回路10とを備えている。
信号処理部2は、生成したベースバンド信号を分離部3に出力する。
ベースバンド信号が与えられた分離部3は、後述する周波数変換回路10のリング発振器11が出力する互いに位相の異なる3つのローカル信号と同じ位相(0度、120度、240度)で、当該ベースバンド信号を分離する。分離部3は、ベースバンド信号を分離することで得た各位相成分ごとの成分信号を、周波数変換回路10に出力する。
周波数変換回路10は、リング発振器11と、リング発振器11から出力されるローカル信号が与えられる乗算部12と、乗算部12からの出力信号が与えられる加算器13とを備えており、ベースバンド信号を周波数変換し、図示しないアンテナから送信するための高周波信号を出力する。
リング発振器11は、リング状に連結された3個の反転回路14a〜14cと、これら反転回路14a〜14cの同期制御を行うPLL15とを備えている。
PLL15は、反転回路14cの出力に基づいて各反転回路14a〜14cの同期制御を行う。これにより、リング発振器11は、反転回路14a〜14cの内、互いに隣接する反転回路14間から、120度ずつ位相が異なる3つのローカル信号(同相(位相0度)のローカル信号、同相に対して位相が120度ずれたローカル信号、及び、同相に対して位相が240度ずれたローカル信号)を出力する。
乗算部12は、分離部3からの各成分信号に、リング発振器11からのローカル信号を乗算する機能を有しており、3つの乗算器12a〜12cを備えている。リング発振器11からの互いに位相が異なる3つのローカル信号は、それぞれ、乗算器12a〜12cに与えられる。
各乗算器12a〜12cは、分離部3からの各位相ごとの成分信号と、リング発振器11から出力される各位相のローカル信号とを、それぞれ対応する位相ごとに乗算する。
本実施形態では、乗算器12aは、同相成分(位相0度)における成分信号と、ローカル信号とを乗算する。また、乗算器12bは、位相が120度ずれた成分信号と、ローカル信号とを乗算する。乗算器12cは、位相が240度ずれた成分信号と、ローカル信号とを乗算する。
この結果、乗算部12は、各位相成分ごとにローカル信号を乗算した成分信号を出力する。
加算器13は、乗算部12が出力する各位相成分ごとの成分信号を加算合成し、ベースバンド信号を周波数変換した高周波信号を出力する。
以上のように、本実施形態の送信機1は、3つの反転回路14a〜14cをリング状に連結して構成されるとともに、互いに隣接する反転回路14間から120度ずつ位相が異なる3つローカル信号を出力するリング発振器11と、リング発振器11に直接的に接続され、3つのローカル信号と同じ3つの位相成分を含むベースバンド信号に、3つのローカル信号それぞれを乗算する乗算部12と、ベースバンド信号に3つのローカル信号を乗算することで得られる各位相に対応する成分信号それぞれを加算合成することで、ベースバンド信号を周波数変換した出力信号を得る加算器13とを備えた周波数変換回路10を有している。
上記のように構成された送信機1及び周波数変換回路10によれば、乗算部12が、リング発振器11によるローカル信号と同じ位相で3つの成分に分離されたベースバンド信号の成分信号それぞれに、リング発振器11が発信した3つのローカル信号を、その位相を対応させて乗算するので、位相を90度ずらしたローカル信号を生成する必要がなく、リング発振器11で生成可能な位相のローカル信号を用いることができる。このため、乗算部12とリング発振器11とを直接的に接続することができ、位相を90度ずらすための移相器を要しない。この結果、上記従来例のように、リング発振器11に高い周波数の信号を発振させる必要がなくなり、製造コストや消費電力の増加を抑制することができる。
さらに、本実施形態において、分離部3によって3つの位相成分に分離された各成分信号それぞれに、対応する位相のローカル信号を乗算して高周波信号を得るので、直交変調された信号に対して周波数変換を行う場合と比較して、より多くの信号成分に基づいて周波数変換を行うことができ、周波数変換後の信号に歪が生じるのを抑制することができる。この結果、当該送信機が組み込まれるシステムに悪影響を及ぼすスプリアスの発生を抑制することができる。
なお、上記実施形態では、3つの反転回路14a〜14cを備えたリング発振器11を有する周波数変換回路10を示したが、連結する反転回路の数量は、3以上の奇数であればよい。従って、反転回路の個数をnとすると、リング発振器11は、2π/nずつ位相が異なるn個のローカル信号を出力する。また、これに応じて、分離部3は、ベースバンド信号をローカル信号と同じn個の位相成分で分離した成分信号を出力するように構成される。
ここで、上記従来例のようにベースバンド信号を同相成分と直交成分とに分離し2成分で周波数変換した場合の信号と、上記実施形態のようにベースバンド信号を3成分以上に分離し3成分以上で周波数変換した場合の信号とが、等価であることについて説明する。
ここでは、角速度ω1の信号と、角速度ω2の信号とを混合する場合について説明する。
まず、2成分で周波数変換した場合、上記両信号の合成波S(t)は、下記式(1)のように表される。そして、この式(1)を整理すると、下記式(2)のようになる。
(t)=exp(i×ω1×t)×exp(i×ω2×t)
−exp(i×(ω1×t+π/2))×exp(i×(ω2×t+π/2))
・・・(1)
(t)=2×exp(i×(ω1+ω2)×t) ・・・(2)
一方、3成分で周波数変換した場合、上記両親号の合成波S(t)は、下記式(3)のように表される。
(t)=exp(i×ω1×t)×exp(i×ω2×t)
−(√3/2)×exp(i×(ω1×t))×exp(i×(ω2×t+π/3))
−(√3/2)×exp(i×(ω1×t))×exp(i ×(ω2×t+π(2/3))) ・・・(3)
上記式(3)を整理すると、下記式(4)に示すようになり、2成分の場合の合成波S(t)と等価であることが判る。
(t)=2×exp(i×(ω1+ω2)×t)=S1(t) ・・・(4)
なお、上記各式では、2成分の場合と3成分の場合を示したが、5成分以上の多成分であっても同様である。
図2は、上記第一の実施形態の変形例に係る送信機の一部を示すブロック図である。本例では、周波数変換回路10において、加算器13の出力をPLL15に入力し、リング発振器11の出力(ローカル信号)を、当該周波数変換回路10の出力である高周波信号として取り出している。
この場合、PLL15は、加算器13の出力である、ローカル信号が乗算され周波数変換されたベースバンド信号に基づいて、リング発振器11の反転回路14a〜14cの同期制御を行う。つまり、リング発振器11は、加算器13の出力信号によって、周波数制御されるので、ベースバンド信号の変化に応じて、ローカル信号も変化することとなる。よって、ローカル信号が、そのまま、周波数変換回路10の出力である高周波信号となる。
つまり、本例では、加算器13の出力である周波数変換されたベースバンド信号を、PLL15、及びリング発振器11を介して、周波数変換回路10の出力である高周波信号として取り出している。
この場合、周波数変換されたベースバンド信号は、PLL15に入力されるとき、当該PLL15が有するローパスフィルタを通過する。これにより、前記周波数変換されたベースバンド信号に含まれるスプリアス成分が低減されるため、よりスプリアスが抑制された高周波信号を得ることができる。
図3は、本発明の第二の実施形態に係る受信機の一部を示すブロック図である。
本実施形態の受信機5は、図示しないアンテナ等から受信する高周波の受信信号を増幅するローノイズアンプ(LNA)6と、周波数変換回路10とを備えている。
本実施形態の周波数変換回路10は、リング発振器11と、乗算部12と、合成部20とを備えており、高周波の受信信号を周波数変換し、ベースバンド信号を出力する。
本実施形態のリング発振器11は、上記第一の実施形態で示したリング発振器11と同様の構成である。
乗算部12は、第一の実施形態の乗算部12と同様、3つの乗算器12a〜12cを備えている。リング発振器11からの互いに位相が異なる3つのローカル信号は、それぞれ、乗算器12a〜12cに与えられる。LNA6を通過した受信信号は、各乗算器12a〜12cそれぞれに与えられる。
各乗算器12a〜12cは、受信信号と、リング発振器11から出力される各位相のローカル信号とを乗算する。この結果、乗算部12は、各位相に対応する成分信号を出力する。
合成部20は、各位相ごとの成分信号を移相するための移相部21a〜21cと、移相された各移相ごとの成分信号を加算合成する加算器22とを備え、高周波の受信信号を周波数変換したベースバンド信号を出力する。
上記本実施形態の受信機5は、3つの反転回路14a〜14cをリング状に連結して構成されるとともに、互いに隣接する前記反転回路14間から120度ずつ位相が異なる3つのローカル信号を出力するリング発振器11と、リング発振器11に直接的に接続されるとともに、受信信号に、3つのローカル信号それぞれを乗算する乗算部12と、受信信号に3つのローカル信号を乗算することで得られる各位相に対応する成分信号それぞれを加算合成することで、受信信号を周波数変換したベースバンド信号を得る合成部20と、を備えている周波数変換回路10を有している。
上記のように構成された受信機5によれば、上記第一の実施形態と同様に、リング発振器11に高い周波数の信号を発振させる必要がなくなり、製造コストや消費電力の増加を抑制することができる。
さらに、上記第一の実施形態同様、周波数変換後の信号に歪が生じるのを抑制することができ、当該送信機が組み込まれるシステムに悪影響を及ぼすスプリアスの発生を抑制することができる。
図4は、上記第二の実施形態の変形例に係る受信機の一部を示すブロック図である。本例では、周波数変換回路10における合成部20の構成が上記実施形態と相違している。
本例の合成部20は、同相成分(位相0度)の成分信号と、位相が120度ずれた成分信号との差を求める減算部23と、減算部23による出力信号に定数を乗算する乗算器24と、乗算器24の出力信号の位相を調整する移相器25bと、乗算器12cからの成分信号の位相を調整する移相器25aとを備えている。
減算部23による出力信号は、乗算器12cから出力される位相が240度ずれた成分信号に対して90度位相がずれるとともに、大きさが√3倍となる。
よって、本実施形態では、乗算器24が減算部23による出力信号に対して定数である1/(√3)を乗算し、さらに移相器25a及び25bによって乗算器24による出力信号の位相を、乗算器12cからの成分信号に対して90度ずらす。
その後、加算器22によって、乗算器12cからの成分信号と、移相器25bからの出力信号とが加算合成されることで、高周波の受信信号を周波数変換したベースバンド信号が得られる。
次に、本発明の周波数変換回路10により得られる、出力信号の歪を抑制しスプリアスを抑制できるという効果について、検証試験を行った結果について説明する。
試験方法としては、コンピュータを用いたシミュレーションにより本発明の周波数変換回路を再現するとともに周波数変換を行った際の出力信号を求め、これについて検証を行った。
本試験において、ベースバンド信号を9つの異なる位相成分(0度、40度、80度、・・・320度)に分離して周波数変換を行うように構成した回路を実施例1、図1に示したようにベースバンド信号を3つの位相成分(0度、120度、240度)に分離して周波数変換を行うように構成した回路を実施例2、ベースバンド信号を2つの位相成分(0度、90度)に分離して周波数変換を行うように構成した回路を比較例とした。
周波数変換の条件としては、10MHzの正弦波を入力信号(ベースバンド信号)、50MHzの矩形波をローカル信号として設定し、上記実施例1,2及び比較例を用いて両信号を混合することで入力信号の周波数変換を行った。そして、周波数変換を行った後の出力信号を、実施例及び比較例で比較することで、検証を行った。
図5は、検証試験によって得られた出力信号の波形を示すグラフであり、(a)は実施例1、(b)は実施例2、(c)は比較例のグラフである。図中横軸は時間(秒)、縦軸は振幅を表している。
図を見ると、実施例1(9成分)の波形が最も入力信号の波形を維持していることが判る。また、実施例2(3成分)は、実施例1と比較すると歪が大きく現れているが、比較例(2成分)と比較すると、歪が抑えられていることが判る。
図6は、検証試験によって得られた出力信号の周波数スペクトルを示すグラフである。図中横軸は周波数(MHz)、縦軸は信号レベル(dBc:基本波に対するレベル比)を表している。なお、ここでは、出力信号として得られる60MHzの信号を基本波として表している。
図中、実線Aが実施例1、一点鎖線Bが実施例2、破線Cが比較例の周波数スペクトルを示している。
比較例では、60MHzの基本波以外に、多数のスプリアスが見られ、特に140MHzに現れているスプリアスは−10.02dBcと非常に高いレベルで現れている。
一方、実施例2では、60MHzの基本波以外に、スプリアスは見られるが、比較例よりも明らかにそのレベルは低い。また、実施例2では、300MHzに現れているスプリアスが17.86MHzと最も高く現れている。しかし、比較例と比べてそのレベルは低い。
実施例1では、スプリアスは、実施例2よりもさらに低いレベルとなっている。また、260MHzにおけるスプリアスが−23.41dBcと最も高いが、実施例2と比較してより低い値となっている。
以上のように、検証試験の結果、実施例1,2は、比較例よりも、出力信号に生じる歪を抑制しスプリアスの発生を抑制できることを確認することができた。
1 送信機
3 分離部
5 受信機
10 周波数変換回路
11 リング発振器
12 乗算部
13 加算器(合成部)
14a〜14c 反転回路
20 合成部

Claims (3)

  1. n個(但し、nは3以上の奇数)の反転回路をリング状に連結して構成されるとともに、互いに隣接する前記反転回路間から2π/nずつ位相が異なるn個のローカル信号を出力するリング発振器と、
    前記リング発振器に直接的に接続され、前記複数のローカル信号と同じn個の位相成分を含む入力信号に、前記n個のローカル信号それぞれを乗算する乗算部と、
    前記入力信号に前記複数のローカル信号を乗算することで得られる各位相に対応する成分信号それぞれを加算合成することで、前記入力信号を周波数変換した出力信号を得る合成部と、を備えていることを特徴とする周波数変換回路。
  2. ベースバンド信号を高周波信号に周波数変換して送信する送信機であって、
    n個(但し、nは3以上の奇数)の反転回路をリング状に連結して構成されるとともに、互いに隣接する前記反転回路間から2π/nずつ位相が異なるn個のローカル信号を出力するリング発振器と、
    前記ベースバンド信号を、前記複数のローカル信号と同じn個の位相成分で分離した成分信号を得る分離部と、
    前記リング発振器に直接的に接続されるとともに、前記成分信号それぞれに、対応する位相のローカル信号を乗算する乗算部と、
    前記対応する位相のローカル信号が乗算された前記各成分信号それぞれを加算合成することで、前記高周波信号を得る合成部と、を備えていることを特徴とする送信機。
  3. 高周波の受信信号をベースバンド信号に周波数変換する受信機であって、
    n個(但し、nは3以上の奇数)の反転回路をリング状に連結して構成されるとともに、互いに隣接する前記反転回路間から2π/nずつ位相が異なるn個のローカル信号を出力するリング発振器と、
    前記リング発振器に直接的に接続されるとともに、前記受信信号に、前記n個のローカル信号それぞれを乗算する乗算部と、
    前記受信信号に前記複数のローカル信号を乗算することで得られる各位相に対応する成分信号それぞれを加算合成することで、前記受信信号を周波数変換した前記ベースバンド信号を得る合成部と、を備えていることを特徴とする受信機。
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