JP2009017003A - 無線送信装置、無線受信装置、トランシーバ及び無線通信方法 - Google Patents

無線送信装置、無線受信装置、トランシーバ及び無線通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のバンドグループでのホッピングに対応することが可能であり、簡素な構成で複数のローカル周波数を生成すること。
【解決手段】複数のバンドグループにおいて各バンドグループに属する複数のバンド間で周波数をホッピングさせた信号を、各バンドの中心周波数から離間したローカル周波数を用いて送信処理する無線送信装置であって、第1のバンドグループによる通信の際に、第1のバンドグループに属する各バンドの中心周波数に対して高周波側のローカル周波数を生成するマルチバンドジェネレータ200を備え、マルチバンドジェネレータ200は、第2のバンドグループによる通信の際に、第2のバンドグループに属する各バンドの中心周波数よりも低周波側のローカル周波数であって第1のバンドグループによる通信の際に生成するローカル周波数と同一のローカル周波数を生成する。
【選択図】図11

Description

本発明は、無線送信装置、無線受信装置、トランシーバ及び無線通信方法に関する。
近時においては、無線通信の分野では、ウルトラワイドバンド(UWB; Ultra Wideband)と呼ばれる非常に広い周波数帯域で無線通信を行う方式の開発が進められている。これまで、UWBの分野ではローバンド(Low Band)と呼ばれる4GHz帯での開発が中心であったが、4GHz帯では、様々な通信方式との共存が必要となるため、今後、ハイバンド(High Band)帯(6GHz〜10GHz)へのシフトが必要となっている。
このような中、WiMediaと呼ばれる業界団体が進めるマルチバンドOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)方式が主流となりつつある。WiMediaでは、バンドグループ(BG; Band Groupe)と呼ばれる約1.5GHzの周波数単位でUWB周波数帯域の分割を行っている。
図41は、WiMediaで規定されているバンドグループを示している。これらのバンドグループのうち、ローバンドにはバンドグループ#1が割り当てられており、ハイバンドには、バンドグループ#3、#4、#5、#6が割り当てられている。ハイバンドのバンドグループのうち、バンドグループ#5に関しては、周波数が高いこと、及び、1GHzしか割り当てられていないことから、特別な用途にのみ使用されることが想定されている。このため、一般的なハイバンド向けとしては、バンドグループ#3、#4、#6に対して無線機を設計することが課題となる。
図41に示すように、ハイバンドの各バンドグループ#3、#4、#6は、更に3つの528GHz帯域を持つサブバンドに分割されており、WiMediaの仕様では、この3つのサブバンドを高速にホッピングすることが規定されている。
このホッピングは、無線機のアナログ回路設計において、様々な困難を発生させることが知られている。具体的には、ホッピングによるDCオフセットの問題、発振器の位相連続性の問題等である。このため、例えば特許文献1には、マルチバンドOFDM_UWB送受信機をLow_IF構成にして、ダイレクトコンバージョン構成の送受信機における問題点を解決する手法が記載されている。また、特許文献2には、ホッピングのための周波数合成装置において、位相誤差や振幅誤差なく各バンドの中心周波数を得る手法が記載されている。
特開2005−129993号公報 特開2006−121546号公報
しかしながら、特に高周波数帯域のハイバンド用の無線機を想定した場合、高周波数域において3つのバンドグループ#3、#4、#6のそれぞれで各バンドへのホッピングの対応が必要である。このため、ハイバンド用の無線機では、バンドグループが1つであるローバンドの無線機と比較して、ホッピングする周波数を生成するマルチバンドジェネレータ(MBG; Multi Band Generator)の構成が非常に複雑になることが想定される。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、複数のバンドグループでのホッピングに対応することが可能であり、簡素な構成で複数のローカル周波数を生成することが可能な、新規かつ改良された無線送信装置、無線受信装置、トランシーバ及び無線通信方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、複数のバンドグループを使用し、各バンドグループに属する複数のバンド間で周波数をホッピングさせた信号を、各バンドの中心周波数から離間したローカル周波数を用いて送信処理する無線送信装置であって、第1のバンドグループによる送信の際に、前記第1のバンドグループに属する各バンドの中心周波数に対して低周波側の前記ローカル周波数を生成するローカル周波数生成部を備え、前記ローカル周波数生成部は、第2のバンドグループによる送信の際に、前記第2のバンドグループに属する各バンドの中心周波数よりも高周波側のローカル周波数であって前記第1のバンドグループによる通信の際に生成するローカル周波数と同一のローカル周波数を生成する無線送信装置が提供される。
上記構成によれば、複数のバンドグループを使用し、各バンドグループに属する複数のバンド間で周波数をホッピングさせた信号を、各バンドの中心周波数から離間したローカル周波数を用いて送信処理が行われる。そして、第1のバンドグループによる送信の際に、第1のバンドグループに属する各バンドの中心周波数に対して低周波側のローカル周波数が生成される。また、第2のバンドグループによる送信の際に、第2のバンドグループに属する各バンドの中心周波数よりも高周波側のローカル周波数であって第1のバンドグループによる通信の際に生成するローカル周波数と同一のローカル周波数が生成される。従って、複数のバンドグループでのホッピングに対応することが可能であり、且つ、必要なローカル周波数を最小限に抑えることが可能となり、無線送信装置を簡素に構成することができる。
また、前記第1のバンドグループに属する1つのバンドの中心周波数と、前記第1のバンドグループと帯域が隣接する第3のバンドグループに属する1つのバンドの中心周波数とが同一の周波数であり、前記ローカル周波数生成部は、一方の入力に前記同一の周波数に対応する離間したローカル周波数である第1の周波数が入力され、他方の入力に隣接する2つバンドのバンド間隔に相当する第2の周波数又は隣接する3つのバンドのうち両端のバンドのバンド間隔に相当する第3の周波数が入力される周波数合成部を備えるものであってもよい。かかる構成によれば、バンドの中心周波数の間隔が等しいシステムにおいて、第1の周波数に対して第2及び第3の周波数を合成することで、第1のバンドグループと第3のバンドグループの必要ローカル周波数を生成することが可能となる。
また、前記周波数合成部の前記一方の入力には、前記第1の周波数が固定値として入力されるものであってもよい。かかる構成によれば、第1の周波数が前記周波数合成部への高周波側の入力である場合に、第1の周波数を生成する発振器を簡素に構成することが可能となる。
また、前記第1の周波数が7920MHzであり、前記第2の周波数が528MHzであり、前記第3の周波数が1056MHzであってもよい。かかる構成によれば、WiMediaで規定されるハイバンド帯のバンドグループ#3,#4,#6を用いて通信を行う場合に、必要なローカル周波数を最小限に抑えることが可能となる。
また、前記ローカル周波数生成部は、前記第2の周波数をデジタル波形合成により生成する第1の周波数生成部と、前記第3の周波数をデジタル波形合成により生成する第2の周波数生成部を備えるものであってもよい。かかる構成によれば、デジタル波形合成により第2及び第3の周波数を生成することが可能となる。
また、前記第1の周波数生成部は5波合成により前記第2の周波数を生成する第1のデジタルサインジェネレータからなり、前記第2の周波数生成部は3波合成により前記第3の周波数を生成する第2のデジタルサインジェネレータからなるものであってもよい。かかる構成によれば、デジタルサインジェネレータにより、5波合成により第2の周波数を生成し、3波合成により第3の周波数を生成するため、周波数合成部の出力に希望波に近い干渉波が含まれること抑止できる。
また、前記第1のデジタルサインジェネレータは、前記第2の周波数の位相を制御する位相制御部と、前記第2の周波数の振幅を制御する振幅制御部とを備え、前記第2のデジタルサインジェネレータは、前記第3の周波数の位相を制御する位相制御部と、前記第3の周波数の振幅を制御する振幅制御部とを備えるものであってもよい。かかる構成によれば、デジタルサインジェネレータの位相制御部と振幅制御部により、第2の周波数及び第3の周波数のそれぞれにおいて、位相と振幅を個別に調整することができる。従って、周波数合成部に入力された第1の周波数の直交性が劣化している場合であっても、第2の周波数、第3の周波数の位相、振幅を個別に調整することで、周波数合成部からの出力の精度を向上することが可能となる。
また、デジタル信号であるベースバンド信号を生成するベースバンド信号生成部と、前記ベースバンド信号に対してデジタル周波数変換を行うデジタル周波数変換部と、前記デジタル周波数変換部からの出力をアナログ信号に変換するDA変換部と、前記DA変換部からの出力にフィルタ処理を行うフィルタ部と、前記ローカル周波数生成部により生成されたローカル周波数により前記フィルタ部からの出力にアナログ周波数変換を行うアナログ周波数変換部と、を備え、第1のバンドグループによる送信の際に、前記ベースバンド信号の並びを逆転させた後、前記デジタル周波数変換を行い、また、前記第1及び第2のバンドグループの双方の送信で前記デジタル周波数変換のための周波数の符号を同一とし、前記第1及び第2のバンドグループ送信で前記アナログ周波数変換のためのローカル周波数の符号を反転させることで、前記第1及び第2のバンドグループの双方の送信で同一特性の前記フィルタ部を使用するものであってもよい。かかる構成によれば、第1のバンドグループを使用した場合と、第2のバンドグループを使用した場合とで、同一特性のフィルタ部を使用することができるため、フィルタ部を非常に簡素に構成することが可能となる。
また、前記、アナログ周波数変換のためのローカル周波数の符号を反転させる手段として、前記アナログ周波数変換部の少なくとも1つの入力部に、入力信号を反転させるための切換部を備えるものであってもよい。かかる構成によれば、ローカル周波数の符号の反転が非常に簡素に可能となる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、複数のバンドグループにおいて各バンドグループに属する複数のバンド間で周波数をホッピングさせた信号を、各バンドの中心周波数から離間したローカル周波数を用いて受信処理する無線受信装置であって、第1のバンドグループによる受信の際に、前記第1のバンドグループに属する各バンドの中心周波数に対して低周波側の前記ローカル周波数を生成するローカル周波数生成部を備え、前記ローカル周波数生成部は、第2のバンドグループによる受信の際に、前記第2のバンドグループに属する各バンドの中心周波数よりも高周波側のローカル周波数であって前記第1のバンドグループによる通信の際に生成するローカル周波数と同一のローカル周波数を生成する無線受信装置が提供される。
上記構成によれば、複数のバンドグループを使用し、各バンドグループに属する複数のバンド間で周波数をホッピングさせた信号を、各バンドの中心周波数から離間したローカル周波数を用いて受信処理が行われる。そして、第1のバンドグループによる受信の際に、第1のバンドグループに属する各バンドの中心周波数に対して低周波側のローカル周波数が生成される。また、第2のバンドグループによる受信の際に、第2のバンドグループに属する各バンドの中心周波数よりも高周波側のローカル周波数であって第1のバンドグループによる通信の際に生成するローカル周波数と同一のローカル周波数が生成される。従って、複数のバンドグループでのホッピングに対応することが可能であり、且つ、必要なローカル周波数を最小限に抑えることが可能となり、無線受信装置を簡素に構成することができる。
また、前記第1のバンドグループに属する1つのバンドの中心周波数と、前記第1のバンドグループと帯域が隣接する第3のバンドグループに属する1つのバンドの中心周波数とが同一の周波数であり、前記ローカル周波数生成部は、一方の入力に前記同一の周波数に対応する離間したローカル周波数である第1の周波数が入力され、他方の入力に隣接する2つバンドのバンド間隔に相当する第2の周波数又は隣接する3つのバンドのうち両端のバンドのバンド間隔に相当する第3の周波数が入力される周波数合成部を備えるものであってもよい。かかる構成によれば、バンドの中心周波数の間隔が等しいシステムにおいて、第1の周波数に対して第2及び第3の周波数を合成することで、第1のバンドグループと第3のバンドグループの必要ローカル周波数を生成することが可能となる。
また、前記周波数合成部の前記一方の入力には、前記第1の周波数が固定値として入力されるものであってもよい。かかる構成によれば、第1の周波数が前記周波数合成部への高周波側の入力である場合に、第1の周波数を生成する発振器を簡素に構成することが可能となる。
また、前記第1の周波数が7920MHzであり、前記第2の周波数が528MHzであり、前記第3の周波数が1056MHzであってもよい。かかる構成によれば、WiMediaで規定されるハイバンド帯のバンドグループ#3,#4,#6を用いて通信を行う場合に、必要なローカル周波数を最小限に抑えることが可能となる。
また、前記ローカル周波数生成部は、前記第2の周波数をデジタル波形合成により生成する第1の周波数生成部と、前記第3の周波数をデジタル波形合成により生成する第2の周波数生成部を備えるものであってもよい。かかる構成によれば、デジタル波形合成により第2及び第3の周波数を生成することが可能となる。
また、前記第1の周波数生成部は5波合成により前記第2の周波数を生成する第1のデジタルサインジェネレータからなり、前記第2の周波数生成部は3波合成により前記第3の周波数を生成する第2のデジタルサインジェネレータからなるものであってもよい。かかる構成によれば、デジタルサインジェネレータにより、5波合成により第2の周波数を生成し、3波合成により第3の周波数を生成するため、周波数合成部の出力に希望波に近い干渉波が含まれること抑止できる。
また、前記第1のデジタルサインジェネレータは、前記第2の周波数の位相を制御する位相制御部と、前記第2の周波数の振幅を制御する振幅制御部とを備え、前記第2のデジタルサインジェネレータは、前記第3の周波数の位相を制御する位相制御部と前記第3の周波数の振幅を制御する振幅制御部とを備えるものであってもよい。かかる構成によれば、デジタルサインジェネレータの位相制御部と振幅制御部により、第2の周波数及び第3の周波数のそれぞれにおいて、位相と振幅を個別に調整することができる。従って、周波数合成部に入力された第1の周波数の直交性が劣化している場合であっても、第2の周波数、第3の周波数の位相、振幅を個別に調整することで、周波数合成部からの出力の精度を向上することが可能となる。
また、受信したRF信号を前記ローカル周波数生成部により生成されたローカル周波数によりアナログ周波数変換を行うアナログ周波数変換部と、前記アナログ周波数変換部からの出力にフィルタ処理を行うフィルタ部と、前記フィルタ部からの出力をデジタル信号に変換するAD変換部と、前記AD変換部からの出力にデジタル周波数変換を行うデジタル周波数変換部と、を備え、第1のバンドグループによる受信の際に、前記アナログ周波数変換部において反転されたローカル周波数を用い、前記第1及び第2のバンドグループの双方の送信で前記デジタル周波数変換のための周波数の符号を同一とし、前期デジタル周波数変換部の出力信号の並びを逆転させることで、前記第1及び第2のバンドグループの双方の通信で同一特性の前記フィルタ部を使用するものであってもよい。かかる構成によれば、第1のバンドグループを使用した場合と、第2のバンドグループを使用した場合とで、同一特性のフィルタ部を使用することができるため、フィルタ部を非常に簡素に構成することが可能となる。
また、受信したRF信号を前記ローカル周波数生成部により生成されたローカル周波数によりアナログ周波数変換を行うアナログ周波数変換部と、前記アナログ周波数変換部からの出力にフィルタ処理を行うフィルタ部と、前記フィルタ部からの出力をデジタル信号に変換するAD変換部と、前記AD変換部からの出力にデジタル周波数変換を行うデジタル周波数変換部と、を備え、第1のバンドグループによる受信の際に、前記アナログ周波数変換部において反転されたローカル周波数を用い、前記第1及び第2のバンドグループの双方の送信で前記デジタル周波数変換のための周波数の符号を反転させ、前期デジタル周波数変換部の出力にフィルタ処理を行うことで、前記第1及び第2のバンドグループの双方の通信で同一特性の前記フィルタ部を使用するものであってもよい。かかる構成によれば、第1のバンドグループを使用した場合と、第2のバンドグループを使用した場合とで、同一特性のフィルタ部を使用することができるため、フィルタ部を非常に簡素に構成することが可能となる。
また、前記アナログ周波数変換部でローカル周波数の符号を反転させる手段として、前記アナログ周波数変換部の少なくとも1つの入力部に、入力信号を反転させるための切換部を備えるものであってもよい。かかる構成によれば、ローカル周波数の符号の反転が非常に簡素に可能となる。
また、前記、アナログ周波数変換部でローカル周波数の符号を反転させる手段として、アナログ周波数変換部の片側の出力に、出力信号を反転させるための切換部を備えるものであってもよい。かかる構成によれば、ローカル周波数の符号の反転が非常に簡素に可能となる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、上記無線送信装置と上記無線受信装置とを備えたトランシーバが提供される。かかる構成によれば、複数のバンドグループでのホッピングに対応することが可能であり、且つ、必要なローカル周波数を最小限に抑えることが可能となり、トランシーバを簡素に構成することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、複数のバンドグループを使用し、各バンドグループに属する複数のバンド間で周波数をホッピングさせた信号を、各バンドの中心周波数から離間したローカル周波数を用いて通信処理する無線通信方法であって、第1のバンドグループによる通信の際に、前記第1のバンドグループに属する各バンドの中心周波数に対して低周波側の前記ローカル周波数を生成するステップと、第2のバンドグループによる通信の際に、前記第2のバンドグループに属する各バンドの中心周波数よりも高周波側のローカル周波数であって前記第1のバンドグループによる通信の際に生成するローカル周波数と同一のローカル周波数を生成するステップと、を備える無線通信方法が提供される。
上記構成によれば、複数のバンドグループを使用し、各バンドグループに属する複数のバンド間で周波数をホッピングさせた信号を、各バンドの中心周波数から離間したローカル周波数を用いて通信処理が行われる。そして、第1のバンドグループによる通信の際に、第1のバンドグループに属する各バンドの中心周波数に対して低周波側のローカル周波数が生成される。また、第2のバンドグループによる通信の際に、第2のバンドグループに属する各バンドの中心周波数よりも高周波側のローカル周波数であって第1のバンドグループによる通信の際に生成するローカル周波数と同一のローカル周波数が生成される。従って、複数のバンドグループでのホッピングに対応することが可能であり、且つ、必要なローカル周波数を最小限に抑えることが可能となる。
本発明によれば、複数のバンドグループでのホッピングに対応することが可能であり、簡素な構成で複数のローカル周波数を生成することが可能となる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[Low IFシステムの構成]
本発明の一実施形態を説明する前提として、Low IFシステムと実数IFシステム
の構成について説明する。図1、図2、及び図3は、簡略化したLow IFシステムの送信系を示している。Low IFシステムの主たる機能は、複素信号であるベースバンド(BB)信号(I+j*Q)を、帯域外の不要成分を除去しながら、所望の搬送波に変調して出力することである。ここで、Low IF(低中間周波数;Low Intermediate Frequency)とは、周波数ホッピングにおけるバンド間隔の半分に相当する中間周波数へ周波数変換を行うものである。図1は、送信系のシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、このシステムは、ベースバンド信号(BBシグナル)ジェネレータ102、デジタル周波数コンバータ104、DAコンバータ106、ヒルベルト・バンドパスフィルタ(Hibert BPF)108、アナログ周波数コンバータ110、及びアンテナ112を備えている。アナログ周波数コンバータ110は、実部領域コンバータ(Real Domain Converter)を含むものである。
また、図2は、図1に示すLow IFシステムの送信系において、上側ローカル(Upper Local)周波数を採用した場合の各段での信号のスペクトラムを示している。自然界では実数信号のみが送信されるため、アナログ領域での周波数変換を行い、最終的に実数信号へ変換している。
ここで、図2(A)は、ベースバンド信号ジェネレータ102から生成されたベースバンド信号(I+j*Q)を示している。また、図2(B)は、図2(A)のベースバンド信号(I+j*Q)をデジタル周波数コンバータ104により、低周波数側へ変換している状態を示している。周波数変換は、複素正弦波(exp(−jωit))を乗算することによって行われる。周波数変換の結果、図2(C)に示すように、周波数ホッピングにおけるバンド間隔の半分に相当する低周波側の中間周波数へ変換が行われる。図2(D)は、DAコンバータ106によりDA変換を行った後、ヒルベルト・バンドパスフィルタ108によりフィルタリングを行い、DA変換による折返し雑音等を消去している状態を示している。図2(E)は、ヒルベルト・バンドパスフィルタ108によるフィルタリングを行った後の波形を示している。図2(F)は、アナログ周波数コンバータ110により、上側ローカル周波数を持つ複素正弦波(exp(+jωct))を乗算してアナログ周波数変換を行っている状態を示しており、図2(G)は、アナログ周波数変換の結果を示している。そして、図2(H)は、図2(G)の結果で得られた複素信号を実空間で伝送可能な実信号に変換した結果を示している。実際には、複素ローカル周波数の乗算、及び、実信号への変換は、図1のアナログ周波数コンバータ110で同時に実行される。このように、上側ローカル(Upper Local)周波数を採用した場合は、図2(G)に示すように、周波数変換後の帯域の上限周波数がアナログ周波数変換の際に用いられる複素正弦波の周波数に相当している。
図3は、図1に示すLow IFシステムの送信系において、下側ローカル(Lower Local)周波数を採用した場合の各段での信号のスペクトラムを示している。図3(A)〜図3(H)の処理は、上述の図2(A)〜図2(H)の処理に対応している。図3の処理では、図3(B)において、複素正弦波(exp(+jωit))を乗算し、高周波数側へ変換している。周波数変換の結果、図3(C)に示すように、周波数ホッピングにおけるバンド間隔の半分に相当する高周波側の中間周波数へ変換が行われる。また、これに伴い、図3(D)において、ヒルベルト・バンドパスフィルタ108によるフィルタリングは正の値側で行われる。そして、図3(F)に示すように、アナログ周波数コンバータ110により、下側ローカル周波数を持つ複素正弦波(exp(+jωct))を乗算してアナログ周波数変換を行い、図3(G)に示す結果が得られる。このように、下側ローカル(Upper Local)周波数を採用した場合は、図3(G)に示すように、周波数変換後の帯域の下限周波数がアナログ周波数変換の際に用いられる複素正弦波の周波数に相当している。
図4、図5、及び図6は、簡略化したLow IFシステムの受信系を示している。Low IFシステムの受信系の機能は、所望の変調波から、帯域外の不要成分を除去しながら、複素信号であるベースバンド信号(I+j*Q)を、取り出すことである。このうち、図4は、受信系のシステムの構成を示すブロック図である。図4に示すように、このシステムは、ベースバンド信号レシーバ122、デジタル周波数コンバータ124、ADコンバータ126、ヒルベルト・バンドパスフィルタ(Hibert BPF)128、アナログ周波数コンバータ130、及びアンテナ132を備えている。
また、図5は、図4に示すLow IFシステムの受信系において、上側ローカル(Upper Local)周波数を採用した場合の各段での信号のスペクトラムを示している。図5に示すように、上側ローカルの受信系では基本的に図2と逆の処理が行われる。図5(A)はアンテナ132で受信したRF信号を示しており、図5(B)はアナログ周波数コンバータ130により、上側ローカル周波数を持つ複素正弦波(exp(−jωct))を乗算して周波数変換を行っている状態を示しており、図5(C)は周波数変換の結果を示している。図5(D)は、ヒルベルト・バンドパスフィルタ128によるフィルタリングを行っている状態を示しており、図5(E)は、ヒルベルト・バンドパスフィルタ128によるフィルタリングの結果を示している。図5(F)は、デジタル周波数コンバータ124により、図5(E)の信号を高周波数側へ変換している状態を示している。周波数変換は、複素正弦波(exp(+jωit))を乗算することによって行われる。周波数変換の結果、図5(G)に示すように、ベースバンド信号(I+j*Q)が得られる。
図6は、図4に示すLow IFシステムの送信系において、下側ローカル(Lower Local)を採用した場合の各段での信号のスペクトラムを示している。図6に示すように、下側ローカルの受信系では基本的に図3と逆の処理が行われる。図6(A)〜図6(H)の処理は、上述の図5(A)〜図5(H)の処理に対応している。図6の処理では、図6(B)において、アナログ周波数コンバータ130により、下側ローカル周波数を持つ複素正弦波(exp(−jωct))を乗算して周波数変換を行う。これに伴い、図6(D)ではヒルベルト・バンドパスフィルタ108によるフィルタリングが正の値で行われ、図6(F)では、複素正弦波(exp(−jωit))を乗算してデジタル領域で周波数変換を行い、ベースバンド信号(I+j*Q)が得られる。
このように、このシステムでは、ヒルベルト・バンドパスフィルタ(Hibert BPF)をアナログ領域で生成することでAD変換の前に帯域外の妨害波を除去している。
[実数IFシステムの説明]
図7、図8、及び図9は、実数IFシステムの受信系を示している。このうち、図7は、実数IFシステムの受信系のシステムの構成を示すブロック図である。図7に示すように、このシステムは、ベースバンド信号レシーバ142、デジタルローパスフィルタ144、デジタル周波数コンバータ146、ドメインコンバータ148、ADコンバータ150、ヒルベルト・バンドパスフィルタ152、アナログ周波数コンバータ154、アンテナ156を備えている。図7の実数IFシステムの受信系は、ヒルベルト・バンドパスフィルタの出力をI信号、Q信号の片側から取り出し、ADコンバータ150によりAD変換をする点に特徴がある。また、実数IFシステムは、デジタル領域で高精度のデジタルフィルタが実現可能であることを利用している。
また、図8は、図7に示す実数IFシステムの受信系において、上側ローカル(Upper Local)周波数を採用した場合の各段での信号のスペクトラムを示している。ここで、図8(A)はアンテナ156で受信したRF信号を示しており、図8(B)はアナログ周波数コンバータ154により、上側ローカル周波数を持つ複素正弦波(exp(−jωct))を乗算して周波数変換を行っている状態を示しており、図8(C)は周波数変換の結果を示している。図8(D)は、ヒルベルト・バンドパスフィルタ152によるフィルタリングを行っている状態を示しており、図8(E)は、ヒルベルト・バンドパスフィルタ152によるフィルタリングの結果を示している。図8(F)は、図8(E)の結果を複素信号から実信号にドメイン変換した結果である。この操作は実際には、ヒルベルト・バンドパスフィルタ152の出力の片側を取り出すことで実現できる。この結果をADコンバータ150でAD変換した後、ドメインコンバータ148に入力される。また、図8(G)は、デジタル周波数コンバータ146により、デジタル領域で高周波側へ周波数変換している状態を示している。周波数変換は複素正弦波(exp(+jωit))を乗算することによって行われ、図8(H)は、周波数変換の結果を示している。図8(I)は、デジタルローパスフィルタ144によりフィルタリングを行っている状態を示しており、図8(J)はフィルタリングの結果を示している。
図9は、図7に示す実数IFシステムの受信系において、下側ローカル(Lower Local)周波数を採用した場合の各段での信号のスペクトラムを示している。図9(A)〜図9(J)の処理は、上述の図8(A)〜図8(J)の処理に対応している。図9の処理では、図9(C)において、下側ローカル周波数を持つ複素正弦波(exp(−jωct))を乗算して周波数変換を行う。また、図9(D)に示すように、ヒルベルト・バンドパスフィルタ152によるフィルタリングは正の値側で行われ、図9(G)に示すように、デジタル周波数コンバータ146による周波数変換は、複素正弦波(exp(−jωit))を乗算することによって低周波側へ行われる。
以上のような実数IFシステムでは、ADコンバータ150とヒルベルト・バンドパスフィルタ152との結合が1本であるため、システム構成が簡素になり、ヒルベルト・バンドパスフィルタ152とADコンバータ150が別のICに実装された場合、インターフェース部分の消費電力を低減できるメリットがある。
[本発明の実施形態の説明]
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。図10は、図41で説明したWiMediaによるバンドグループのうち、ハイバンドのバンドグループ#3、#4、#6の周波数を詳細に示す模式図である。図10に示すように、バンドグループ#3には、バンドIDが#7,#8,#9の3つのバンドが属しており、それぞれの中心周波数は、6600MHz,7128MHz,7656MHzである。また、バンドグループ#4には、バンドIDが#10,#11,#12の3つのバンドが属しており、それぞれの中心周波数は、8184MHz,8712MHz,9240MHzである。また、バンドグループ#6には、バンドIDが#9,#10,#11の3つのバンドが属しており、それぞれの中心周波数は、7656MHz,8184MHz,8712MHzである。
各バンドグループに属する各バンドの帯域は528MHzである。従って、図10に示すように、バンドグループ#3に属するバンド#7の上限周波数(Upper Frequency)は6884MHz、下限周波数(Lower Frequency)は6336MHzである。同様に、バンドグループ#3に属するバンド#8,#9の上限周波数(Upper Frequency)はそれぞれ7392MHz,7920MHzであり、下限周波数(Lower Frequency)はそれぞれ6864MHz,7392MHzである。
同様に、バンドグループ#4に属するバンド#10,#11,#12の上限周波数(Upper Frequency)はそれぞれ8448MHz,8976MHz,9504MHzであり、下限周波数(Lower Frequency)はそれぞれ7920MHz,8448MHz,8976MHzである。また、バンドグループ#6に属するバンド#9,#10,#11の上限周波数(Upper Frequency)はそれぞれ7920MHz,8448MHz,8976MHzであり、下限周波数(Lower Frequency)はそれぞれ7392MHz,7920MHz,8448MHzである。
このように、WiMediaの規格に対応させるため、バンドグループ#3、バンドグループ#4、バンドグループ#6のそれぞれに対応する装置を構成すると、中心周波数をローカル周波数として用いる場合、6つの周波数を発振する必要があり、発振器の構成が非常に複雑になる。
ところで、上述したように、Low IFシステムでは、周波数ホッピングにおけるバンド間隔の半分の周波数に相当する中間周波数を用いる。
ここで、バンドグループ#4に属する各バンド#10,#11,#12において、Low IFシステムの下側ローカル(Lower Local)周波数は7920[MHz]、8448[MHz]、8976[MHz]である。また、バンドグループ#6に属する各バンド#9,#10,#11において、Low IFシステムの上側ローカル(Upper Local)周波数も7920[MHz]、8448[MHz]、8976[MHz]であり、バンド#10,#11,#12の下側ローカル(Lower Local)周波数と同一である。
このため、本実施形態では、バンドグループ#4を使用する場合は、Low IFシステムの下側ローカル(Lower Local)周波数を採用し、バンドグループ#6を使用する場合は、Low IFシステムの上側ローカル(Upper Local)周波数を採用し、下側(Lower Local)周波数と上側(Upper Local)周波数を切換えることで、必要なローカル周波数を最小限に抑えるようにしている。この結果、バンドグループ#4とバンドグループ#6で必要となるローカル周波数を同一にすることができ、ローカル周波数を発生させるマルチバンドジェネレータの構成を大幅に簡略化することが可能となる。従って、3つのバンドグループ#3、#4、#6でホッピングを行う場合に、簡素な構成で複数のバンドのホッピングに対応した装置を構成することが可能となる。
なお、上側ローカルから下側ローカルに切換える場合、送信側においては、アナログ周波数コンバータ110で使用するローカル周波数を切換える処理を行う。また、送信側においては、図2及び図3の比較から、デジタル領域でのデジタル周波数コンバータ104による周波数変換の正負を逆転させ(exp(+jωit)⇔exp(−jωit))、ヒルベルト・バンドパスフィルタ(Hibert BPF)108の通過帯域の正負を逆転させれば良いことが分かる。
また、受信側においても、アナログ周波数コンバータ130で使用するローカル周波数を切換える処理を行う。また、受信側においても、図5及び図6の比較から、デジタル領域でのデジタル周波数コンバータ124による周波数変換の正負を逆転させ(exp(+jωit)⇔exp(−jωit))、ヒルベルト・バンドパスフィルタ(Hibert BPF)128の通過帯域の正負を逆転させれば良い。
実数IFの受信系においてもデジタル領域でのデジタル周波数コンバータ146による周波数変換の正負を逆転させ(exp(+jωit)⇔exp(−jωit))、ヒルベルト・バンドパスフィルタ(Hibert BPF)152の通過帯域の正負を逆転させれば良い。
図11は、本発明の一実施形態に係る通信装置の構成を示す模式図であって、バンドグループ#3、バンドグループ#4、バンドグループ#6のローカル周波数生成回路であるマルチバンドジェネレータ(MBG)200を示している。なお、マルチバンドジェネレータ(MBG)200は、無線送信装置、無線受信装置のいずれにも適用可能であり、また、無線送信装置及び無線受信装置を備えたトランシーバにも適用可能である。マルチバンドジェネレータ(MBG)200は、図1、図4、図7におけるアナログ周波数コンバータ104,124,146において、周波数変換のために用いられるローカル周波数を生成するものである。ここで、上述したように、バンドグループ#4で下側ローカルを採用し、バンドグループ#6で上側ローカルを採用することで、必要なローカル周波数を最小限に抑えることができる。
また、バンドグループ#3に属する各バンド#7,#8,#9の必要ローカル周波数と、バンドグループ#6に属する各バンド#9,#10,#11の必要ローカル周波数に着目すると、Low IFシステム、Zero IFシステムのいずれにおいても、バンド#9の周波数を中心として、±528MHz、±1056MHzの周波数となる。
そして、図11の構成では、7920MHzに対して528MHz、1056MHzをミキシングすることで、バンドグループ#3とバンドグループ#6の必要ローカル周波数を全て生成することが可能である。このような構成によれば、最小限の発振回路により、バンドグループ#3とバンドグループ#6の必要ローカル周波数を生成することが可能となる。また、バンドグループ#4の下側ローカル周波数とバンドグループ#6の上側ローカル周波数が同一であることから、図11の構成によれば、バンドグループ#4を使用する場合は下側ローカル周波数を採用し、バンドグループ#6を使用する場合は上側ローカル周波数を採用し、更にバンドグループ#3を使用する場合は上側ローカル周波数を採用することで、バンドグループ#3,#4,#6の必要ローカル周波数を全て生成することができる。
特に、ハイバンドの周波数帯(8GHz帯)においては、発振周波数を可変させることは、非常に困難である。図11に示す構成では、LC OSC202からの発振周波数は7920[MHz]に固定されるため、ハイバンドの周波数帯で発振周波数を可変する必要がなく、簡素な構成で実装を容易に行うことが可能となる。
図11の構成では、マルチバンドジェネレータ200の構成として、SSBミキサー212を採用し、SSBミキサー212の片側の入力として、528[MHz]と1056[MHz]を切換えることにより、バンドグループ#3,#4,#6に対して、他方の入力の周波数を固定している。
図11に示すように、マルチバンドジェネレータ200は、LC OSC202、分周器204、RING OSC206、分周器208、Mux210、SSBミキサー212、Mux214を備えている。LC OSC202は、周波数固定の発振器であり、15840MHzの周波数を発振する。この周波数は、分周器204で1/2分周が行われ、分周により得られた7920MHzの信号がSSBミキサー212へ送られる。
一方、RING OSC206は、1056MHzの周波数の信号を発振し、この信号はMux210へ入力される。また、RING OSCで発振された1056MHzの信号は、分周器208で1/2分周が行われ、分周により得られた528MHzの信号がMux210へ入力される。Mux210は、入力された1056[MHz]と528[MHz]の信号のいずれか一方を選択してSSBミキサー212へ送る。
SSBミキサー212では、LC OSC202から入力された7920[MHz]の信号と、Mux210から入力された1056[MHz]または528[MHz]の一方の信号をミキシングする。これにより、SSBミキサー212からは、7920[MHz]の周波数を中心として、±528[MHz]、±1056[MHz]の信号が出力される。Mux214は、周波数変換器204からの7920[MHz]の信号と、SSBミキサー212から出力された7920±528[MHz]、7920±1056[MHz]の4つの信号とを切換えて出力する。従って、マルチバンドジェネレータ200によれば、6864[MHz],7392[MHz],7920[MHz],8448[MHz],8976[MHz]の5つのローカル周波数を出力することができる。これにより、バンドグループ#3に上側ローカル周波数を採用し、バンドグループ#4に下側ローカル周波数を採用し、バンドグループ#6に上側ローカル周波数を採用した場合に、必要となるローカル周波数の全てをマルチバンドジェネレータ200で生成することが可能である。なお、SSBミキサー212の片側の入力として、DC、528[MHz]と1056[MHz]を切換えることにより、Mux214を省略する構成をとることも可能である。
また、周波数ホッピング時のローカル周波数の位相の連続性を考慮すると、SSBミキサー212を用いることで、位相の連続性を確保することができる。本実施形態では、マルチバンドジェネレータ200の構成としてSSBミキサー212を採用し、SSBミキサー212の片側の入力として、528[MHz]、1056[MHz]を切換えるため、SSBミキサー212の他方の入力である7920[MHz]を固定値とすることができ、位相の連続性を確実に確保することが可能である。なお、SSBミキサー212への入力である528[MHz]は、1056[MHz]を分周器208で1/2分周することで容易に生成可能である。
また、SSBミキサー212に対する一方の入力の周波数を7920[MHz]に固定することができるため、マルチバンドジェネレータ200を非常にシンプルな構成とすることが可能となる。図11に示すように、一般的には、7920[MHz]は直接発振させず、2倍の周波数である15840[MHz]で発振させることが多いが、高周波の15840[MHz]を可変させることは、発振回路への寄生成分の影響が大きくなるため、困難となる。図11の構成例では、SSBミキサー212に対する高周波数側の入力7920[MHz]を固定することができるため、発振回路への寄生成分の影響を確実に抑えることが可能である。
また、15840[MHz]の信号の生成には、通常PLLを用いるが、この周波数が固定であるため、非常に簡素な構成のPLLを用いることが可能となる。SSBミキサー212への入力には、IとQの90度位相の異なる入力信号が必要であり、特性面では、IとQの位相の直交性が問題となる。図11の構成によれば、SSBミキサー212へ入力される信号のうち、高い側の周波数が固定になるため、高い側の周波数のIとQの位相の直交性に関しては、周波数ポッピング時に変化することはない。周波数ホッピングに伴うIとQの位相の直交性の変化は、Mux210から入力される低い側の周波数に関してのみ配慮すればよく、実装を極めて容易にすることができる。
図12は、SSBミキサー212で使用される528MHz,1056MHzの入力の高調波成分を低減するために、528MHzの生成に対して5波合成デジタルサインジェネレータ(DSG)220を用い、1056MHzの生成に対して3波合成デジタルサインジェネレータ(DSG)230を用いた構成例を示している。SSBミキサー212は、入力に高調波成分が含まれている場合、様々な不要周波数を生成してしまう場合があるが、528MHzの信号に対して5波合成のデジタルサインジェネレータ220を使用し、1056MHzの信号に対して3波合成のデジタルサインジェネレータ230を使用することで、不要周波数が生成されてしまうことを抑止することができる。
デジタルサインジェネレータ220,230は、複数の位相の異なる信号(多位相信号)が必要となる。以下の説明では、多位相信号生成部を含め、デジタルサインジェネレータと呼ぶ。デジタルサインジェネレータ220,230は、複数の位相の異なる信号を生成する多位相信号生成部222,232と、多位相信号生成部222,232で生成された信号を合成する合成部224,234とから構成される。なお、図13は、デジタルサインジェネレータ220,230の多位相信号生成部の構成例を示す模式図である。図13において、1056MHzの多位相信号P1〜P8は、インバータと遅延器から構成されるリングオシレータ(RING OSC206に対応)から生成される。また、528MHzの多位相信号p1〜p12は、図13においてリングオシレータの下部に示されるインバータと遅延器から生成される。1056MHzの信号の生成部と528MHzの信号の生成部との間には1/2分周器が設けられている。また、図14は、デジタルサインジェネレータ220,230の合成部224,234の構成を示す模式図である。ここで、図14(A)は3波合成のデジタルサインジェネレータ220の合成部224を示しており、図14(B)は5波合成のデジタルサインジェネレータ230の合成部234を示している。なお、デジタルサインジェネレータの原理については、上記特許文献1(特開2005-129993号公報)に示されている。
SSBミキサー212の出力では、例えば、8448MHz(7920MHz+528MHz)を生成しようとする場合に、528MHzに3倍波が含まれる場合、8448MHzの生成と同時に、6336MHz(7920MHz−3*528MHz)を生成してしまう。生成しようとする周波数に対して十分に離れた周波数に生成される不要波は、システムに大きな影響がないことから、特に低い次数の高調波を十分に低減する必要がある。
528MHzと1056MHzでは、周波数が2倍の関係にあることから、高調波成分低減の重要度が異なる。本実施形態では、528MHzに対しては5波合成を用い、1056MHzには3波合成を用いるため、システムに影響を及ぼす低い次数の高調波を十分に低減することができる。波形合成の際において、実際のIC内部では、任意の比率の加算をすることが困難であることから、整数比の加算を用いることが望ましい。
図15は、3波合成、5波合成、7波合成の場合の各信号の位相と比率を示している。
デジタルサインジェネレータ220,230では、3波合成、5波合成を行うが、ここでは7波合成についても示している。図15に示すように、3波合成の場合は、45°位相の異なる3つの信号を生成して合成する。位相−45°、位相0、位相+45°の各信号の合成比率は、5:7:5とする。また、5波合成の場合は、30°位相の異なる5つの波形を生成して合成する。位相−60°、位相−30°、位相0、位相+30°、位相+60°の各信号の合成比率は、7:12:14:12:7とする。更に、7波合成の場合は、22.5°位相の異なる7つの波形を生成して合成する。位相−67.5°、位相−45°、位相−22.5°、位相0、位相+22.5°、位相+45°、位相+67.5°の各信号の合成比率は、5:9:12:13:12:9:5とする。
図14(A)では、I信号、Q信号のそれぞれが3波合成により生成される。図14(A)に示すように、合成部224は、遅延制御部224aと、重み付け加算部224bを備えている。I信号では、45°位相の異なる信号P1,P2,P3が5:7:5の比率で重み付け加算部224bに入力されて合成される。また、Q信号では、45°位相の異なる信号P3,P4,P5が5:7:5の比率で重み付け加算部224bに入力されて合成される。ここで、I信号、Q信号は90°位相が異なるため、I信号を合成する3波の中心の位相(P2の位相)とQ信号を合成する3波の中心の位相(P4位相)との位相差は90°である。
同様に、図14(B)では、I信号、Q信号のそれぞれが5波合成により生成される。
図14(B)に示すように、合成部234は、遅延制御部234aと、重み付け加算部234bを備えている。I信号では、30°位相の異なる信号p1,p2,p3,p4,p5が7:12:14:12:7の比率で重み付け加算部234bに入力されて合成される。また、Q信号では、30°位相の異なる信号p4,p5,p6,p7,p8が7:12:14:12:7の比率で重み付け加算部234bに入力されて合成される。I信号を合成する5波の中心の位相(p3の位相)と、Q信号を合成する5波の中心の位相(p6の位相)との位相差は90°である。上述したように、図14において、各信号P1〜P5、及び、p1〜p8は、図13に示す多位相生成部222,232から生成することができる。
図16、図17及び図18は、デジタルサインジェネレータ220,230により各信号を整数比合成した場合のシミュレーション結果を示している。なお、デジタルサインジェネレータ220,230では、3波合成及び5波合成を行うが、シミュレーション結果では7波合成も示している。
図16において、図16(A)は波形合成の元となる矩形波P1,P2,・・・を示している。デジタルサインジェネレータ220,230の多位相信号生成部222,232では、図16(A)に示す矩形波で位相が異なるものを複数生成する。また、図16(B)、図16(C)図16(D)は、図15で説明した位相、整数比で図16(A)の矩形波を複数合成して得られた結果を示しており、図16(B)は3波合成を、図16(C)は5波合成を、図16(D)は7波合成を、それぞれ示している。このように、合成する信号の数を増やすと、よりサイン波に近い波形が得られる。
図17は、デジタルサインジェネレータ220,230による高調波テストの結果を示しており、周波数を解析した結果を示している。ここで、図17(A)は図16(A)に示す矩形波の周波数解析結果を、図17(B)は図16(B)に示す3波合成の周波数解析結果を、図17(C)は図16(C)に示す5波合成の周波数解析結果を、図17(D)は図16(D)に示す7波合成の周波数解析結果を、それぞれ示している。また、図18は、高調波テストの結果を示す周波数解析リストである。
図17及び図18に示すように、本実施形態のデジタルサインジェネレータ220,230によれば、3波合成では、3倍波、5倍波を十分に減衰することができる。また、5波合成では、3倍波、5倍波、7倍波、9倍波を十分に減衰することができる。特に、5波合成の場合、3倍波を著しく減衰させることができる。従って、デジタルサインジェネレータ220,230によれば、最も問題となる低い次数の高調波を十分に低減することが可能である。なお、5波合成の場合、3倍波の減衰が整数比合成による近似の影響を受けていないことに起因して、3倍波を著しく減衰させることができる。以上のように、528MHzには5波合成を用い、1056MHzには3波合成を用いることで、特に低い次数の高調波を十分に減衰させることができ、SSBミキサー212の出力に不要な周波数の波形が含まれることを抑止できる。
次に、デジタルサインジェネレータ220,230において、位相と振幅を調整することで、SSBミキサー212への2つの入力の直交性の誤差による出力の誤差を低減する手法について説明する。
上述したように、SSBミキサー212には一方の側から高周波の7920MHzが入力され、他方の側から低周波の528MHzまたは1056MHzが入力される。これらの入力のそれぞれは、90°位相の異なるI信号、Q信号から構成される。この際、SSBミキサー212においては、90°位相の異なるI信号、Q信号の入力の直交性の精度が問題となる。具体的には、入力の直交性が損なわれると、例えば、8448MHz(7920MHz+528MHz)を生成しようとする場合、1次の不要波である7392MHz(7920MHz−528MHz)を生成してしまう。直交性の精度については、高周波側と低周波側の2つの入力の双方に求められる。直交性には、振幅方向、位相方向の両方が存在するが、特に、高周波側の入力において、位相方向の直交性を保証することは極めて困難である。このため、本実施形態では、低周波側の入力、具体的には、図11に示す528MHz,1056MHzの振幅、位相を調整することにより、SSBミキサー212からの出力のスプリアスを低減するようにしている。
一般的に、アナログ回路において、位相と振幅を別々に調整することは困難である。本実施形態において、デジタルサインジェネレータ220,230では、重み付け加算部224b,234bで波形を合成する以前の信号は振幅情報を有しておらず、合成時に振幅情報が付加される。このため、デジタルサインジェネレータ220,230によれば、位相と振幅を個別に可変させることが可能である。
図19は、デジタルサインジェネレータ220,230により振幅、位相を個別に調整する方法の具体例を示している。ここで、図19(A)は3波合成のデジタルサインジェネレータ224を示しており、図19(B)は5波合成のデジタルサインジェネレータ218を示している。図19に示すように、重み付け加算部224b,234bによる波形合成の前に遅延制御部224a,234aにより信号の位相の調整が行われ、その後、重み付け加算部224b,234bにより振幅の調整が行われる。従って、本実施形態のデジタルサインジェネレータ220,230によれば、多位相信号生成部222,232で生成した信号の振幅、位相を個別に調整することが可能である。
図20〜図24は、LC OSC202から入力された高い周波数成分のI信号、Q信号に直交性の劣化(アンバランス)がある場合に、その補償をRING OSC206から入力される低い周波数成分の入力で行い、結果としてマルチバンドジェネレータ200の出力から1次の不要波を低減した例を示している。図20〜図24の例では、SSBミキサー212に対する高周波側の入力として8GHzの信号を用い、低周波側の入力として500MHzを用い、出力の希望波を7.5GH、1次の不要波が8.5GHzの例を示している。
図20において、図20(A)は高周波側の入力であるI信号、Q信号を示している。また、図20(B)は、低周波側の入力であるI信号、Q信号を示している。そして、図20(C)は、SSBミキサー212で図20(A)の信号と図20(B)の信号をミキシングした場合の出力を示している。同様に、図21において、図21(A)は高周波側の入力であるI信号、Q信号を示している。また、図21(B)は、低周波側の入力であるI信号、Q信号を示している。そして、図21(C)は、SSBミキサー212で図21(A)の信号と図21(B)の信号をミキシングした場合のマルチバンドジェネレータ200からの出力を示している。
ここで、図20は、直交性の劣化がなく、高周波側、低周波側ともに理想的な信号が入力された場合を示している。このように、直交性の劣化がない場合、マルチバンドジェネレータ200からは理想的な出力波形が出力され、出力波形における位相、振幅の変動は最小限に抑えられる。
一方、図21は、LC OSC202から入力された高周波側の入力(7920[MHz])のI信号、Q信号に直交性の劣化がある場合を示している。この例では、図21(A)に示すように、高周波側の入力のI信号、Q信号の位相が相対的に10°ずれており、I信号、Q信号の位相差が100°の場合を示している。また、高周波側の入力のI信号、Q信号の振幅が相対的に10%相違している場合を示している。この場合、図21(C)に示すように、マルチバンドジェネレータ200からの出力は、振幅、位相ともに図20の理想波から大きく外れてしまう。また、図22は、図20及び図21の場合に、出力の希望波(7.5GHz)と1次の不要波(8.5GHz)との比較結果を示している。ここで、図22(A)は図20の場合の比較結果を示しており、図22(B)は図21の場合の比較結果を示している。図22(A)に示すように、図20の理想波の場合は、希望波(7.5GHz)と1次の不要波(8.5GHz)との差が−45.0dBである。一方、図21のように直交性に劣化が生じると、希望波(7.5GHz)と1次の不要波(8.5GHz)差が−19.9dBとなり、不要波による影響が増大してしまう。
図23は、図21の場合において、デジタルサインジェネレータ220,230により低周波数側の入力の位相、振幅を可変して、図21の出力のアンバランスを補償した場合を示している。ここで、図23(A)は高周波側の入力であるI信号、Q信号を示しており、図21(A)と同様にI信号、Q信号の位相が10°、振幅が10%ずれた状態を示している。また、図23(B)は、低周波側の入力であるI信号、Q信号を示しており、図21(A)の誤差を補償するため、I信号、Q信号の位相、振幅を調整した例を示している。そして、図23(C)は、SSBミキサー212で図23(A)の信号と図23(B)の信号をミキシングした場合の出力を示している。
低周波側の入力の位相、振幅の調整は、高周波側の誤差を相殺するように行うことが好適である。例えば、高周波側の入力で位相が+10°ずれている場合は、低周波側の入力の位相を−10°だけずらすようにする。また、高周波側の入力で振幅が+10%ずれている場合は、低周波側の入力の振幅を−10%だけずらすようにする。これにより、図23(C)に示すように、マルチバンドジェネレータ200からの出力を理想波に近づけることが可能となる。
図24は、図21及び図23の場合に、出力の希望波(7.5GHz)と1次の不要波(8.5GHz)との比較結果を示している。ここで、図23(A)は図21の場合の比較結果を示しており、図23(B)は図22の場合の比較結果を示している。図23(A)に示すように、図21のように直交性に劣化が生じると、希望波(7.5GHz)と1次の不要波(8.5GHz)差が−19.9dBとなる。一方、図23(B)に示すように、低周波側の入力の位相、振幅を調整することで、希望波(7.5GHz)と1次の不要波(8.5GHz)との差を拡大することが可能であり、希望波と不要波の差は−40.3dB程度となる。従って、高周波側の入力の直交性が劣化している場合であっても、デジタルサインジェネレータ220,230により低周波数側の入力の位相、振幅を可変することで、マルチバンドジェネレータ200からの出力を補償して理想波に近づけることが可能となる。以上のように、SSBミキサー212に対する高周波側の入力の直交性の劣化による出力の劣化は、デジタルサインジェネレータ220,230を用いることで、低い周波数側の入力で補償が可能である。
次に、Low IFシステムにおいて、上側ローカル周波数と下側ローカル周波数とを切り換えた際に、同一特性のヒルベルトバンドパスフィルタ(HBPF)の使用が可能な構成について説明する。上述したように、図11の構成において、バンドグループ#4とバンドグループ#6を切換えるために、上側ローカル周波数と下側ローカル周波数との切り換えを行う。このとき、送信系においては、予めデジタル領域で周波数の並びを逆転させておき、デジタルブロックでのデジタル周波数コンバータ104で乗算する周波数の正負は上側ローカルと下側ローカルの双方で同一とし、アナログ領域のアナログ周波数コンバータ110で乗算する周波数の符号を反転させ、同一特性のヒルベルトバンドパスフィルタ(HBPF)を使用することとしても良い。
上述したように、Low IFシステムにおいて、上側ローカル周波数と下側ローカル周波数を切り換える場合、ヒルベルトバンドパスフィルタ(HBPF)の中心周波数を、例えば−264MHzから+264MHzへ切り換えるなどして切り換える必要がある。この操作は、ヒルベルトバンドパスフィルタ(HBPF)がデジタル回路として実装されている場合は比較的容易であるが、本実施形態のシステムのように、アナログ領域でヒルベルトバンドパスフィルタ(HBPF)を実装する場合には、フィルタ特性の劣化が生じる場合がある。
図25は、図11のシステムにおいて、上側ローカル(Upper Local)周波数を採用した場合と下側ローカル(Lower Local)周波数を採用した場合とで同一特性のヒルベルトバンドパスフィルタ(HBPF)を使用した例を示している。図25では、送信系において、予めデジタル領域で周波数の並びを逆転させておくことで、上側ローカル(Upper Local)周波数と下側ローカル(Lower Local)周波数とを切り換えた場合に、デジタルブロックでのデジタル周波数コンバータ104による周波数(exp(+jωit),exp(−jωit))の正負の切り換えは行わず、アナログ領域のアナログ周波数コンバータ110で乗算する周波数(exp(+jωct),exp(−jωct))の符号を反転させることにより、同一特性のヒルベルトバンドパスフィルタ(HBPF)を使用している。
より詳細には、図25は、下側ローカル(Lower Local)周波数を採用した場合の各段での信号のスペクトラムを示しており、図3の処理に対して、図25(B)でベースバンド信号(I+j*Q)の周波数の並びを逆転させる処理を付加している。そして、図25(C)〜図25(F)の処理は、図2(B)〜図2(E)と同様に行い、図25(G)の処理において、下側ローカル周波数(exp(−jωct))を乗算してアナログ周波数変換を行い、その後、リアルドメインへの変換を行って図25(I)に示すスペクトラムを得ている。
このように、図2の上側ローカル周波数から図3の下側ローカル周波数に切り換える場合は、図2(B)と図3(B)を比較すれば明らかなようにデジタル領域でのデジタル周波数コンバータ104による周波数の正負を切り換える必要がある(exp(−jωit)→exp(+jωit))。一方、図2の上側ローカル周波数から図25の下側ローカル周波数に切り換える場合は、図2(B)と図25(C)を比較すれば明らかなようにデジタル領域でのデジタル周波数コンバータ104による周波数の正負を切り換える必要がなく、上側ローカル、下側ローカルのいずれの場合においても周波数exp(−jωit)を用いてデジタル領域の周波数変換を行うことができる。従って、図2(D)及び図25(E)に示すように、上側ローカルと下側ローカルの双方において、同一特性のヒルベルトバンドパスフィルタ(HBPF)を使用することが可能となる。なお、図2(F)、図3(F)では、アナログ領域の周波数変換において、同じ、正の周波数を乗算しているが、図25(G)では、exp(−jωct)を乗算することにより、最終的な結果、図25(I)を図3(H)と同一にしている。
アナログ周波数変換のためのローカル周波数の符号を反転させる手段として、アナログ周波数変換部の少なくともひとつの入力部に、入力信号を反転させるための切換部を備えることとしてもよい。これにより、周波数の符号の反転を容易に実現できる。
まず、図26に基づいて、アナログ周波数コンバータ110の構成及び処理について説明する。アナログ周波数コンバータ110は実部領域コンバータ(Complex to Real Converter)を含むものであり、図26の操作、すなわち、複素信号入力I+jQに複素正弦波exp(+jωct)を乗算したのち、その結果の実数部分を取り出す処理を行うものである。図26では、複素数乗算を行っているが、実際に回路に実装するためには、図26の操作を実数領域で実現する必要がある。図27は、図26の操作を実数領域上で行うための構成を示す模式図であって、図1に示すアナログ周波数コンバータ110の構成に対応する。図27に示すように、アナログ周波数コンバータ110は、cos(ω*t)の信号を生成する発振器、1/2πフェーズシフター(Phase Shifter)、2つの乗算器、及び加算器から構成される。図26と図27を比較すれば明らかなように、図27においても、複素信号入力I+jQのI信号、Q信号を入力として、I*cos(ω*t)−Qsin(ω*t)が出力される。従って、図26と図27の操作が等価であることを確認できる。
次に、図28は、図26における複素正弦波入力exp(+jωct)の符号を反転させて複素正弦波入力exp(−jωct)とした場合を示している。図29は、図28の操作を実数領域上で行うための構成を示す模式図であって、図28と等価の操作を示している。図27と図29を比較すると、図27におけるQと−sin(ωt)を入力信号とする1つの乗算器において、一方の入力信号である−sin(ωt)の符号を反転させ、+sin(ωt)を乗算器に入力することで、出力がI*cos(ω*t)+Qsin(ω*t)となる。従って、図27の構成において、乗算器への入力信号−sin(ωt)の符号を反転させるのみで、図28に示す複素正弦波入力exp(−jωct)による周波数変換を行った場合と同一の出力を得ることができ、ローカル周波数の符号の反転が実現できる。これにより、図2に示す上側ローカル周波数を採用した場合と図25に示す下側ローカル周波数を採用した場合を切り換えることが可能である。なお、この場合、図27において1/2πフェーズシフター(Phase Shifter)の出力の符号を反転させれば良い。
また、図30に示すように、図27におけるQと−sin(ωt)を入力信号とする1つの乗算器において、他方の入力信号であるQの符号を反転させ、−Qを乗算器に入力することによっても、同様の機能が実現できる。以上から、アナログ周波数変換のためのローカル周波数の符号を反転させる手段として、アナログ周波数コンバータ110の少なくとも1つの入力部に、入力信号を反転させるための切換部を備えれば良いことがわかる。
次に、図31、図32及び図33に基づいて、実装を差動回路で行った場合における、上述した符号を反転させるための切換部の実装について説明する。図31において、図31(A)は、図30に示すQと−sin(ωt)を入力信号とする乗算器を示している。また、図31(B)は、乗算器への入力信号を差動信号で構成した場合を示している。また、図31(C)は、図31(B)に対して乗算器への入力−sin(ωt)の符号を切り換えるための切換部300を付加した構成を示している。図32(A)、図32(B)及び図32(C)は、それぞれ図31(A)、図31(B)及び図31(C)に対応しており、乗算器への入力−sin(ωt)の符号を切り換えて+sin(ωt)が乗算器へ入力された状態を示している。また、図33(A)、図33(B)及び図33(C)は、それぞれ図31(A)、図31(B)及び図31(C)に対応しており、乗算器への入力Qの符号を切り換えて−Qが乗算器へ入力された状態を示している。
図31(C)に示すように、切換部300は、差動信号である+0.5*sin(ω*t),−0.5*sin(ω*t)の信号が入力される2つの端子と、乗算器へ入力信号を出力する2つの端子を備えている。
図31(C)に示す切換部300を備えた場合、切換部300の端子の接続状態を図32(C)に示す状態に切り換えることで、乗算器への入力−sin(ωt)の符号を反転させることができ、アナログ周波数コンバータ110におけるローカル周波数の符号の反転を実現させることができる。また、図33に示すように、乗算器の他方の入力であるQ信号側に切換部302を備えることによっても、同様の機能を実現できる。図33の構成は、ローカル周波数よりもQの周波数が低い場合に有効である。
具体的には、ローカル周波数が8GHz付近であるため、ここに切換部を挿入した場合、様々な弊害が発生することが予測される。これに対し、アナログ周波数コンバータ110へのBB入力は最大で528MHzであるため、比較的容易に切換部302を挿入することができる。これは、例えば、BB入力が差動回路の場合、差動信号線を入れ換えることにより、容易に実装することができる。
また、受信系においては、上側ローカルから下側ローカルへ切り換える際に、アナログ領域のアナログ周波数コンバータ130で乗算する周波数の符号を反転させ、デジタルブロックでのデジタル周波数コンバータの周波数の正負を切り換えることなく、BB信号をデジタル領域で並べ替えることで、同一のヒルベルトバンドパスフィルタ(HBPF)を使用することができる。図34は、受信系のシステムにおいて、下側ローカル(Lower Local)周波数を採用した場合の各段での信号のスペクトラムを示しており、図6の処理に対して、図34(B)でアナログ周波数コンバータ130により、ローカル周波数(exp(+jωit))を乗算することによって周波数変換を行っている。これにより、図34(D)で図5(D)と同一のヒルベルトバンドパスフィルタ(HBPF)を使用することができる。そして、図34(H)において、デジタル領域で周波数の並びを逆転させてベースバンド信号(I+j*Q)を取り出している。図5(F)と図34(F)を比較すれば明らかなように、デジタルブロックでの周波数変換のための周波数exp(−jωit)は上側ローカルと下側ローカルとで同一となり、周波数の正負の切り換えは不要である。以上の処理は、図35に示すように複素IFではなく実IFを用いたシステムにも適用可能である。図35は、図9に示す実数IFシステムの受信系において、下側ローカル(Lower Local)周波数を採用した場合に、アナログ周波数コンバータ154で乗算する周波数の符号を反転させた場合を示している。図35と図8を比較すれば明らかなように、デジタルブロックでの周波数変換のための周波数exp(+jωit)は上側ローカルと下側ローカルとで同一となり、周波数の正負の切り換えは不要である。また、図35(D)及び図8(D)に示すように、ヒルベルト・バンドパスフィルタ152によるフィルタリングの際の符号の切り換えも不要である。
次に、本実施形態において、複素IFではなく実数IFを用いたシステムを利用する場合のさらに効率的な手法ついて説明する。実数IFを用いたシステムの場合、上側ローカル(Upper Local)周波数から下側ローカル(Lower Local)周波数へ切換えるために、受信系においては、アナログ領域のDown Converterで乗算する周波数の符号を反転させ、デジタルブロックでのDown Converterの周波数の正負を切り換えることで、同一のヒルベルトバンドパスフィルタ(HBPF)を使用することが可能となる。この手法は、前出の手法に対して、デジタル領域で周波数の並びを逆転させる必要がない点で、効率的である。図36は、実数IFを用いた受信系のシステムにおいて、下側ローカル(Lower Local)周波数を採用した場合の各段での信号のスペクトラムを示しており、図9の処理に対して、図36(B)でアナログ周波数コンバータ154により、ローカル周波数(exp(+jωct))を乗算することによって周波数変換を行っている。これにより、図8に示す上側ローカル(Upper Local)周波数の場合と同一特性のヒルベルト・バンドパスフィルタ152を使用することが可能となる。以上のように、高い精度が期待できるデジタル領域のフィルタを有効に活用することで、周波数並べ替えの操作を行うことなく、上側Localと下側Localの切り換えが可能となる。
図37、図38、図39及び図40は、受信系におけるアナログ周波数コンバータ130の構成及び処理を示す図である。アナログ周波数コンバータ130では、入力される実数信号(I*cos(ω*t)+Q*sin(ω*t))に対して複素正弦波(exp(−jωt),exp(+jωt))を乗算することにより、出力は複素領域での出力となる。
図37及び図38は、複素正弦波exp(−jωt)を乗算する場合を示している。また、図39及び図40は、複素正弦波exp(+jωt)を乗算する場合を示している。ここで、図37及び図39は複素数演算の処理を示しており、図38及び図40は、図37及び図39の操作を実数領域上で行うための構成を示す模式図である。図37の構成は、図4に示すアナログ周波数コンバータ130の構成に対応するものである。
図38と図40の比較より、図26〜図29で説明した送信側の処理と同様に、アナログ周波数変換のためのローカル周波数の符号を反転させる手段として、アナログ周波数変換部の少なくとも1つの入力部に、入力信号を反転させるための切換部を備えればよいことがわかる。図38において、乗算器への入力−sin(ωt)の符号を反転させ、+sin(ωt)を乗算器に入力することで、複素正弦波exp(+jωt)を乗算して周波数変換を行う図39の場合と同様の出力を得ることが可能である。
更に、受信系の場合においては、図38と図40を比較すれば明らかなように、片側の出力(sin(ω*t)*(I*cos(ω*t)+Q*sin(ω*t)))の符号を反転させることで、同様の機能を実現できる。受信系においては、周波数コンバータの出力は入力に対して低周波であることから、符号の反転は容易であり、この手段は有効である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
Low IFシステムの送信系の構成を示すブロック図である。 図1に示すLow IFシステムの送信系において、上側ローカル周波数を採用した場合の各段での信号のスペクトラムを示す模式図である。 図1に示すLow IFシステムの送信系において、下側ローカル周波数を採用した場合の各段での信号のスペクトラムを示す模式図である。 Low IFシステムの受信系の構成を示すブロック図である。 図4に示すLow IFシステムの受信系において、上側ローカル周波数を採用した場合の各段での信号のスペクトラムを示す模式図である。 図4に示すLow IFシステムの受信系において、下側ローカルを採用した場合の各段での信号のスペクトラムを示す模式図である。 図7は、実数IFシステムの受信系のシステムの構成を示すブロック図である。 図7に示す実数IFシステムの受信系において、上側ローカル周波数を採用した場合の各段での信号のスペクトラムを示す模式図である。 図7に示す実数IFシステムの受信系において、下側ローカル周波数を採用した場合の各段での信号のスペクトラムを示す模式図である。 WiMediaによるバンドグループのうち、ハイバンドのバンドグループ#3、#4、#6の周波数を詳細に示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る通信装置の構成を示す模式図である。 528MHzの生成に対して5波合成デジタルサインジェネレータ(DSG)230を用い、1056MHzの生成に対して3波合成デジタルサインジェネレータ(DSG)220を用いた構成例を示す模式図である。 デジタルサインジェネレータの多位相信号生成部の構成例を示す模式図である。 デジタルサインジェネレータの合成部の構成を示す模式図である。 3波合成、5波合成、7波合成の場合の合成を行う各信号の位相と比率を示す模式図である。 デジタルサインジェネレータにより各信号を整数比合成した場合のシミュレーション結果を示す特性図である。 デジタルサインジェネレータにより各信号を整数比合成した場合のシミュレーション結果を示す特性図である。 デジタルサインジェネレータにより各信号を整数比合成した場合のシミュレーション結果を示す模式図である。 デジタルサインジェネレータにより振幅、位相を個別に調整する方法の具体例を示す模式図である。 SSBミキサーへの入力に直交性の劣化がなく、高周波側、低周波側ともに理想的な信号が入力された場合を示す特性図である。 SSBミキサーへの入力に直交性の劣化が生じた場合を示す特性図である。 図20及び図21の場合に、出力の希望波(7.5GHz)と1次の不要波(8.5GHz)との比較結果を示す特性図である。 図21の場合において、デジタルサインジェネレータにより低周波数側の入力の位相、振幅を可変して、出力のアンバランスを補償した場合を示す特性図である。 図21及び図23の場合に、出力の希望波(7.5GHz)と1次の不要波(8.5GHz)との比較結果を示す特性図である。 図11のシステムにおいて、上側ローカル周波数を採用した場合と下側ローカル周波数を採用した場合とで同一特性のヒルベルトバンドパスフィルタ(HBPF)を使用した例を示す模式図である。 アナログ周波数コンバータの構成及び処理について説明するための模式図である。 図26の操作を実数領域上で行うための構成を示す模式図である。 図26における複素正弦波入力exp(+jωct)の符号を反転させて複素正弦波入力exp(−jωct)とした場合を示す模式図である。 図28の操作を実数領域上で行うための構成を示す模式図である。 図27におけるQと−sin(ωt)を入力信号とする1つの乗算器において、他方の入力信号であるQの符号を反転させた場合を示す模式図である。 実装を差動回路で行った場合に、乗算器への入力の符号を反転させるための切換部の実装を説明するための模式図である。 実装を差動回路で行った場合に、乗算器への入力の符号を反転させるための切換部の実装を説明するための模式図である。 実装を差動回路で行った場合に、乗算器への入力の符号を反転させるための切換部の実装を説明するための模式図である。 図6の処理に対して、アナログ周波数コンバータにより周波数変換を行い、上側ローカルの場合と同一特性のヒルベルトバンドパスフィルタを使用した例を示す模式図である。 図9に示す実数IFシステムの受信系において、下側ローカル(Lower Local)周波数を採用した場合に、アナログ周波数コンバータで乗算する周波数の符号を反転させた場合を示す模式図である。 図9の処理に対して、アナログ周波数コンバータにより周波数変換を行い、上側ローカルの場合と同一特性のヒルベルト・バンドパスフィルタ152を使用した例を示す模式図である。 受信系におけるアナログ周波数コンバータの構成及び処理を示す模式図である。 受信系におけるアナログ周波数コンバータの構成及び処理を示す模式図である。 受信系におけるアナログ周波数コンバータの構成及び処理を示す模式図である。 受信系におけるアナログ周波数コンバータの構成及び処理を示す模式図である。 WiMediaで規定されているバンドグループを示す模式図である。
符号の説明
102 ベースバンド信号ジェネレータ
122,142 ベースバンド信号レシーバ
104,124,146 デジタル周波数コンバータ
106 DAコンバータ
108,128 ヒルベルト・バンドパスフィルタ
110,130,154 アナログ周波数コンバータ
126,150 ADコンバータ
300,302 切換部

Claims (22)

  1. 複数のバンドグループを使用し、各バンドグループに属する複数のバンド間で周波数をホッピングさせた信号を、各バンドの中心周波数から離間したローカル周波数を用いて送信処理する無線送信装置であって:
    第1のバンドグループによる送信の際に、前記第1のバンドグループに属する各バンドの中心周波数に対して低周波側の前記ローカル周波数を生成するローカル周波数生成部を備え;
    前記ローカル周波数生成部は、第2のバンドグループによる通信の際に、前記第2のバンドグループに属する各バンドの中心周波数よりも高周波側のローカル周波数であって前記第1のバンドグループによる通信の際に生成するローカル周波数と同一のローカル周波数を生成することを特徴とする、無線送信装置。
  2. 前記第1のバンドグループに属する1つのバンドの中心周波数と、前記第1のバンドグループと帯域が隣接する第3のバンドグループに属する1つのバンドの中心周波数とが同一の周波数であり、
    前記ローカル周波数生成部は、
    一方の入力に前記同一の周波数に対応する離間したローカル周波数である第1の周波数が入力され、他方の入力に隣接する2つバンドのバンド間隔に相当する第2の周波数又は隣接する3つのバンドのうち両端のバンドのバンド間隔に相当する第3の周波数が入力される周波数合成部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の無線送信装置。
  3. 前記周波数合成部の前記一方の入力には、前記第1の周波数が固定値として入力されることを特徴とする、請求項2に記載の無線送信装置。
  4. 前記第1の周波数が7920MHzであり、前記第2の周波数が528MHzであり、前記第3の周波数が1056MHzであることを特徴とする、請求項2に記載の無線送信装置。
  5. 前記ローカル周波数生成部は、前記第2の周波数をデジタル波形合成により生成する第1の周波数生成部と、前記第3の周波数をデジタル波形合成により生成する第2の周波数生成部を備えることを特徴とする、請求項2に記載の無線送信装置。
  6. 前記第1の周波数生成部は5波合成により前記第2の周波数を生成する第1のデジタルサインジェネレータからなり、前記第2の周波数生成部は3波合成により前記第3の周波数を生成する第2のデジタルサインジェネレータからなることを特徴とする、請求項5に記載の無線送信装置。
  7. 前記第1のデジタルサインジェネレータは、前記第2の周波数の位相を制御する位相制御部と前記第2の周波数の振幅を制御する振幅制御部とを備え、前記第2のデジタルサインジェネレータは、前記第3の周波数の位相を制御する位相制御部と前記第3の周波数の振幅を制御する振幅制御部とを備えることを特徴とする、請求項5に記載の無線送信装置。
  8. デジタル信号であるベースバンド信号を生成するベースバンド信号生成部と、
    前記ベースバンド信号に対してデジタル周波数変換を行うデジタル周波数変換部と、
    前記デジタル周波数変換部からの出力をアナログ信号に変換するDA変換部と、
    前記DA変換部からの出力にフィルタ処理を行うフィルタ部と、
    前記ローカル周波数生成部により生成されたローカル周波数により前記フィルタ部からの出力にアナログ周波数変換を行うアナログ周波数変換部と、を備え、
    第1のバンドグループによる送信の際に、前記ベースバンド信号の並びを逆転させた後、前記デジタル周波数変換を行い、また、前記第1及び第2のバンドグループの双方の送信で前記デジタル周波数変換のための周波数の符号を同一とし、前記第1及び第2のバンドグループ送信で前記アナログ周波数変換のためのローカル周波数の符号を反転させることで、前記第1及び第2のバンドグループの双方の送信で同一特性の前記フィルタ部を使用することを特徴とする、請求項1に記載の無線送信装置。
  9. 前記アナログ周波数変換のためのローカル周波数の符号を反転させる手段として、前記アナログ周波数変換部の少なくとも1つの入力部に、入力信号を反転させるための切換部を備えることを特徴とする請求項8に記載の無線送信装置。
  10. 複数のバンドグループにおいて各バンドグループに属する複数のバンド間で周波数をホッピングさせた信号を、各バンドの中心周波数から離間したローカル周波数を用いて受信処理する無線受信装置であって:
    第1のバンドグループによる受信の際に、前記第1のバンドグループに属する各バンドの中心周波数に対して低周波側の前記ローカル周波数を生成するローカル周波数生成部を備え;
    前記ローカル周波数生成部は、第2のバンドグループによる受信の際に、前記第2のバンドグループに属する各バンドの中心周波数よりも高周波側のローカル周波数であって前記第1のバンドグループによる通信の際に生成するローカル周波数と同一のローカル周波数を生成することを特徴とする、無線受信装置。
  11. 前記第1のバンドグループに属する1つのバンドの中心周波数と、前記第1のバンドグループと帯域が隣接する第3のバンドグループに属する1つのバンドの中心周波数とが同一の周波数であり、
    前記ローカル周波数生成部は、
    一方の入力に前記同一の周波数に対応する離間したローカル周波数である第1の周波数が入力され、他方の入力に隣接する2つバンドのバンド間隔に相当する第2の周波数又は隣接する3つのバンドのうち両端のバンドのバンド間隔に相当する第3の周波数が入力される周波数合成部を備えることを特徴とする、請求項10に記載の無線受信装置。
  12. 前記周波数合成部の前記一方の入力には、前記第1の周波数が固定値として入力されることを特徴とする、請求項11に記載の無線受信装置。
  13. 前記第1の周波数が7920MHzであり、前記第2の周波数が528MHzであり、前記第3の周波数が1056MHzであることを特徴とする、請求項11に記載の無線受信装置。
  14. 前記ローカル周波数生成部は、前記第2の周波数をデジタル波形合成により生成する第1の周波数生成部と、前記第3の周波数をデジタル波形合成により生成する第2の周波数生成部を備えることを特徴とする、請求項11に記載の無線受信装置。
  15. 前記第1の周波数生成部は5波合成により前記第2の周波数を生成する第1のデジタルサインジェネレータからなり、前記第2の周波数生成部は3波合成により前記第3の周波数を生成する第2のデジタルサインジェネレータからなることを特徴とする、請求項14に記載の無線受信装置。
  16. 前記第1のデジタルサインジェネレータは、前記第2の周波数の位相を制御する位相制御部と、前記第2の周波数の振幅を制御する振幅制御部とを備え、前記第2のデジタルサインジェネレータは、前記第3の周波数の位相を制御する位相制御部と前記第3の周波数の振幅を制御する振幅制御部とを備えることを特徴とする、請求項14に記載の無線受信装置。
  17. 受信したRF信号を前記ローカル周波数生成部により生成されたローカル周波数によりアナログ周波数変換を行うアナログ周波数変換部と、
    前記アナログ周波数変換部からの出力にフィルタ処理を行うフィルタ部と、
    前記フィルタ部からの出力をデジタル信号に変換するAD変換部と、
    前記AD変換部からの出力にデジタル周波数変換を行うデジタル周波数変換部と、を備え、
    第1のバンドグループによる受信の際に、前記アナログ周波数変換部において反転されたローカル周波数を用い、前記第1及び第2のバンドグループの双方の送信で前記デジタル周波数変換のための周波数の符号を同一とし、前期デジタル周波数変換部の出力信号の並びを逆転させることで、前記第1及び第2のバンドグループの双方の通信で同一特性の前記フィルタ部を使用することを特徴とする、請求項10に記載の無線受信装置。
  18. 受信したRF信号を前記ローカル周波数生成部により生成されたローカル周波数によりアナログ周波数変換を行うアナログ周波数変換部と、
    前記アナログ周波数変換部からの出力にフィルタ処理を行うフィルタ部と、
    前記フィルタ部からの出力をデジタル信号に変換するAD変換部と、
    前記AD変換部からの出力にデジタル周波数変換を行うデジタル周波数変換部と、を備え、
    第1のバンドグループによる受信の際に、前記アナログ周波数変換部において反転されたローカル周波数を用い、前記第1及び第2のバンドグループの双方の送信で前記デジタル周波数変換のための周波数の符号を反転させ、前期デジタル周波数変換部の出力にフィルタ処理を行うことで、前記第1及び第2のバンドグループの双方の通信で同一特性の前記フィルタ部を使用することを特徴とする、請求項10に記載の無線受信装置。
  19. 前記アナログ周波数変換部でローカル周波数の符号を反転させる手段として、前記アナログ周波数変換部の少なくとも1つの入力部に、入力信号を反転させるための切換部を備えることを特徴とする請求項17又は18に記載の無線受信装置。
  20. 前記アナログ周波数変換部でローカル周波数の符号を反転させる手段として、前記アナログ周波数変換部の片側の出力に、出力信号を反転させるための切換部を備えることを特徴とする請求項17又は18に記載の無線受信装置。
  21. 請求項1〜9のいずれかに記載の無線送信装置と請求項10〜20のいずれかに記載の無線受信装置とを備えたことを特徴とする、トランシーバ。
  22. 複数のバンドグループを使用し、各バンドグループに属する複数のバンド間で周波数をホッピングさせた信号を、各バンドの中心周波数から離間したローカル周波数を用いて通信処理する無線通信方法であって、
    第1のバンドグループによる通信の際に、前記第1のバンドグループに属する各バンドの中心周波数に対して低周波側の前記ローカル周波数を生成するステップと、
    第2のバンドグループによる通信の際に、前記第2のバンドグループに属する各バンドの中心周波数よりも高周波側のローカル周波数であって前記第1のバンドグループによる通信の際に生成するローカル周波数と同一のローカル周波数を生成するステップと、
    を備えることを特徴とする、無線通信方法。
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