以下、本発明を適用した実施形態の一例を説明するが、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限られないことは勿論である。
〔第1実施形態〕
第1実施形態として、プレーヤによる実行開始操作に基づいて実行開始されるゲームにおいて所与の広告を出力制御させる例を説明する。なお、本実施形態ではゲームの例として、シングルプレイによるARPG(アクション・ロールプレイングゲーム)を挙げるが本発明が適用可能なゲームジャンルやプレイ形態がこれに限定されるものではない。
[ハードウェア構成の説明]
先ず、本実施形態におけるハードウェアの構成例について説明する。
図1は、本実施形態における広告出力制御システムとして機能するゲームシステムの構成の一例を示す図である。本実施形態のゲームシステム1000は、通信回線9に接続することで相互にデータ通信が可能なサーバシステム1100とユーザ端末1500とを含むコンピュータシステムである。図示の例では、ユーザ端末1500を1台としているが、実際の運用に当たってはプレーヤであるユーザ別(以下、単に「プレーヤ」と言う。)に複数のユーザ端末1500が存在し、各々がサーバシステム1100と通信接続可能な状態となり得る。ゲームシステム1000全体をコンピュータシステムと呼ぶこともできるが、サーバシステム1100やユーザ端末1500それぞれを個別のコンピュータシステムと呼ぶこともできる。
通信回線9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線9とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
サーバシステム1100は、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを有し、本体装置1101には制御基板1150を搭載する。
制御基板1150には、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153が搭載されている。なお、制御基板1150の一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(field-programmable gate array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
そして、サーバシステム1100は、制御基板1150が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、1)ユーザ登録等に係る処理やユーザに関する情報を管理するユーザ管理機能と、2)ゲームで利用可能な様々なアイテム等をオンラインでユーザに販売するオンラインショッピング機能と、3)ユーザ端末1500でゲームプレイするのに必要なデータを提供してユーザ端末1500でのゲームの実行制御を管理するゲーム管理機能と、を実現する。つまり、本実施形態におけるゲームは、一種のクライアント・サーバ型のゲームとして実現される。
なお、サーバシステム1100は単体として記しているが、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であっても良い。或いは、離れた場所に設定された独立した複数のサーバを、通信回線9を介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1100として機能させる構成であってもよい。
また、サーバシステム1100は、単独の管理者が管理する場合に限らず、複数の管理者が別々に管理するサーバが通信接続されたシステムであってもよい。例えば、ゲーム管理と、オンラインショッピングとが、それぞれ別の管理者により管理され別々のサーバにより実現され、それらが通信接続され一体のサーバシステムとして機能するようにデザインされた形態であってもよい。
ユーザ端末1500は、プレーヤである登録済ユーザがゲームプレイのために個別に使用するコンピュータシステムであって、通信回線9を介してサーバシステム1100にアクセスしてゲームを実行できる電子装置(電子機器)である。本実施形態のユーザ端末1500は、いわゆるスマートフォンと呼ばれる装置であるが、携帯型ゲーム装置や、ゲームコントローラ、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、業務用ゲーム装置などでもよい。
ユーザ端末1500は、方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、スピーカ1510と、内蔵バッテリー1509と、マイク1512と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540からデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542と、を備える。その他、図示されていない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。また、ゲームプレイの対価の支払いが可能なICカード型のクレジットカードやプリペイドカードに対して非接触にデータの読み書きが行えるICカード読取装置、などを設けるとしてもよい。
制御基板1550は、CPU1551やGPU,DSPなどの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、通信回線9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための無線通信モジュール1553、位置測定モジュール1555、インターフェース回路1557などを搭載する。
位置測定モジュール1555は、公知の測位システムを利用して実空間における位置座標を取得することができる。すなわち、位置測定モジュール1555は、位置測定システムから提供される信号を受信して所定周期で(例えば1秒毎に)位置測定情報を出力することができる。本実施形態では、位置測定システムとしてGPS(Global Positioning System)を利用する。よって位置測定モジュール1555は、公知の「GPSモジュール」や「GPS受信器」等を利用することができる。「位置測定情報」には、測位日時(UTC:Coordinated Universal Time)、位置座標(緯度・経度・高度)などが含まれる。位置測定モジュール1555で得られる位置座標等を、以後「ユーザ位置情報」と呼称する。
インターフェース回路1557には、タッチパネル1506のドライバ回路、方向入力キー1502及びボタンスイッチ1504からの信号を受信する回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音した音声の信号を生成する入力信号生成回路、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路、位置測定モジュール1555への信号入出力回路、などが含まれている。
制御基板1550に搭載されているこれらの要素は、バス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1550の一部または全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。そして、制御基板1550は、本実施形態のゲームのユーザ端末としての機能を実現させるためのクライアントプログラムや各種データをICメモリ1552に記憶する。
なお、本実施形態では、ユーザ端末1500はクライアントプログラムや各種設定データをサーバシステム1100からダウンロードする構成としているが、別途入手したメモリカード1540などの記憶媒体から読み出す構成としても良い。
図2は、本実施形態におけるゲーム内容について説明するための図である。本実施形態のゲームは、プレーヤ2がユーザ端末1500を使用してプレイするシングルプレイタイプのARPG(アクション・ロールプレイングゲーム)である。勿論、マルチプレイタイプにしたり、他のジャンルのゲームとすることもできる。
本実施形態のゲームにおいて、プレーヤ2は、保有するキャラクタのなかから所定数を選抜してデッキ(プレーヤキャラクタの集団;パーティー;チーム)を編成し、選択したゲームステージ内でプレイする。プレーヤ2は、デッキ編成されたキャラクタをプレーヤキャラクタ4(4a,4b,…)として操作して、そのステージのゲーム空間内で遭遇するNPC(ノンプレーヤキャラクタ)である敵キャラクタ6と戦闘しつつ、当該ステージに定められている目標のクリア(例えば、所定の宝物を探し出す、ボスキャラを攻略するなど)を目指す。
プレーヤ2は、ゲーム内で使用可能な各種アイテム7(7a,7b,…)を、オンラインショッピングで購入したりゲームプレイ中に獲得したりして、プレーヤキャラクタ4(4a,4b,…)に装備・使用させて楽しむことができる。より強いアイテム7を装備・使用させればそれだけプレーヤキャラクタ4の能力を向上させることができるので、プレーヤ2はゲームを有利に展開させることができる。プレーヤキャラクタ4(4a,4b,…)は、ゲームプレイの成績に応じて自動的に経験値を獲得して成長し能力が向上される仕組みであり、如何に優秀なアイテム7を獲得するかの意義は大きい。
プレーヤキャラクタ4(4a,4b,…)やアイテム7(7a,7b,…)については、プレーヤ2の「移動距離」や「おまけポイント」を使用することにより強化・成長させることもできる。
ここで言う「移動距離」は、ゲームを起動した状態でプレーヤ2がユーザ端末1500を持って移動することで、位置測定モジュール1555により測位された結果から求められる距離である。移動距離は移動するだけ自動的に蓄積され、これを所定単位毎に消費することで指定したプレーヤキャラクタ4を強化・成長させることができる。すなわち、ゲーム内容によっては、プレーヤキャラクタ4を成長させるための一種の食料と見做してもよいだろう。プレーヤキャラクタ4を兵器とするゲーム内容であれば、改造・強化・開発するために支払う仮想の金銭や資源と見做してもよいだろう。
また、ここで言う「おまけポイント」とは、オンラインショッピングにおいてゲームに係るアイテム等の遊興要素を購入する際に、所定の条件を満たすと付与されるポイントである。移動距離と同様におまけポイントを所定単位毎に消費することで指定したプレーヤキャラクタ4やアイテム7を強化・成長させることができる。なお、ポイントの呼称はこれに限らない。また、同様に使用できるポイントは、オンラインショッピング以外でも適宜付与することができる。例えば、ログイン時の無料付与、ログイン後の無料抽選の景品として付与、キャンペーンで無料付与、などでもよい。
図3は、本実施形態における広告の仕組みについて説明するための図である。
従来の視聴特典付きの広告であるいわゆるリワード広告では、特典は予め決まっているか、ランダムに決められていた。つまり、プレーヤ2は自由に特典内容を選ぶことはできなかった。対して本実施形態の広告では、プレーヤ自らが「入力要素」を選択したり、広告を視聴するタイミングを変えることで、「出力要素」すなわち広告視聴と引き換えに得られるものを変えられる仕組みとなっている。
本実施形態における「入力要素」は、ユーザが保有するゲームに係る遊興要素とされる。
「遊興要素」は、ゲーム内容に応じて適宜設定可能である。本実施形態では、ARPGなので、1)プレーヤキャラクタ4が使用することができる武器や防具、道具、魔法書などのいわゆるアイテム、2)プレーヤキャラクタ4に追加できる能力(例えば、技・魔法・スキルなど)、3)プレーヤキャラクタ4の能力の向上権、4)プレーヤキャラクタ4の外観変更要素(例えば、カスタムモデルデータ、配色パターンなど)の追加、5)ミニゲームや特別ステージのプレイ権、6)声優が台詞等を読み上げている声優音声データ、7)BGMデータ、8)ゲーム内通貨、9)プレイ時間の延長権、10)所定単位の移動距離、11)所定単位のおまけポイント、などを設定することができる。なお、以降では遊興要素を総括して「アイテム」と呼称することとする。また、「遊興要素」の他の例として、他ゲームでの無料ゲームチケットや、ゲーム外でのイベント参加権などを設定することもできる。
「出力要素」は、広告視聴及び入力要素の消費と引き換えにプレーヤが得るものである。広告視聴12を関数とすればその変換結果となる。本実施形態の出力要素となり得るものには、ゲームに係る遊興要素に加えて、ゲーム以外でも利用可能な「可処分情報」も含まれる。出力要素たり得る遊興要素や可処分情報を、以降は総括して「アイテム」と呼ぶこととする。
「可処分情報」とは、ユーザが保有する仮想資産に相当する情報である。例えば、利用度合に応じて付与される会員ポイント、クーポン、仮想通貨、を含む。使用先をゲームに限定すればゲームに係る遊興要素も可処分情報に該当すると言える。
さて、本実施形態では、プレーヤ2は、自身が保有するアイテムのなかから単数又は複数を入力要素10(図示の例では「A」)として選択・指定操作すると、入力要素10の消費と広告視聴12とを引き換えに、入力要素10とされたアイテムとは別種のアイテムを出力要素14(図示の例では「B」)として獲得することができる。換言すると、プレーヤ2は、広告視聴12を変換要件として或いは広告視聴12を対価として、入力要素10を出力要素14へ変換することができる。以降、この仕組みを「アイテム変換」と呼称する。
出力要素14とされるアイテムの種類や量は、1)出力制御の対象すなわち視聴の対象とされる広告である視聴対象広告に関する広告情報、2)広告の出力制御に係る視聴設定情報、3)入力要素に係る情報である入力要素情報、4)視聴対象広告と入力要素との間に定められた相性、5)視聴対象広告に指定された位置情報とユーザ位置情報との位置関係、に応じて決定される。
「広告情報」としては、例えば、広告の内容についてのカテゴリー、出稿者、視聴所要時間、の少なくとも何れかを含む。
「視聴設定情報」としては、大きく分けて、広告の出力形態に係る情報と、広告が提供される時間設定との少なくとも何れかが含まれる。前者の例としては、動画/静止画/音声のみの何れかの広告タイプの区別、表示サイズ、表示位置、広告の単発視聴か連続視聴かの区別、分割出力か一括出力かの区別、の少なくとも何れかを含み得る。後者の例としては、広告が提供されるゲーム中の状況等のタイミング、視聴日時、視聴時間帯、の少なくとも何れかを含み得る。
「入力要素情報」としては、例えば、入力要素10とされたアイテムの種類、当該アイテムの数量、当該アイテムの程度(例えば、アイテムレベル、レアリティなど)、プレーヤの保有数、当該アイテムに設定されている有効期限、の少なくとも何れかを含み得る。
「視聴対象広告に指定された位置情報」は、プレーヤ位置情報における位置座標や高度と呼応する情報がこれに該当する。視聴対象広告が、自動車であれば当該自動車の販売系列の店舗やショールーム、大型広告の位置情報を設定することができる。
図4は、本実施形態における入力要素から出力要素へのアイテム変換について、もう少し具体的に説明するための図である。本実施形態における入力要素から出力要素への変換は、大きく分けて図4(1)及び図4(2)に示すような「ポイント置換タイプ」と、図4(3)に示すような「物々交換タイプ」との2種類がある。勿論、何れか一方のタイプのみの構成も可能である。
「ポイント置換タイプ」では、入力要素10に設定される所与の設定価値に、視聴対象広告等に応じた変換レートを乗じて何らかのポイントが出力要素14として付与される。このポイントの種類は問わない。オンラインショッピングで使えるショッピングポイントは勿論のこと、おまけポイント、ゲーム外の会員登録制のシステムで各種サービスを受けるために使える会員ポイント、クレジット会社が利用額に応じて付与するクレジットポイント、見做し移動距離、などでもよい。
具体的には、上述のように出力要素14の選択には、上述のような広告情報・視聴設定情報・入力要素情報・相性・位置関係と言った情報が影響する。この影響度合が変換レートとなる。図示の例では、視聴対象広告13(13a,13b,…)の違いで表現している。よって、図4(1)に示すように、同じ入力要素10aであってもそのとき視聴する広告等の違いによって変換レートが変更されて、出力要素14(14a,14b,…)として得られるポイント(図示の例では、硬貨状のデザインで表現)の数量に違いが生まれる。逆に、広告情報・視聴設定情報・入力要素情報・相性・位置関係と言った情報が同じであっても、図4(2)に示すように、アイテムの設定価値(例えば、設定されているアイテムの作用効果度合、レアリティなど)が異なる入力要素10bだと、出力要素14(14c,14d,…)として得られるポイントの数量が変わることになる。
一方、「物々交換タイプ」では、ポイント以外の出力要素14が付与される。物々交換タイプでは、入力要素10(10e)から出力要素14(14e、14f、…)への変換関係が、広告情報・視聴設定情報・入力要素情報・相性・位置関係と言った情報の組み合わせにより予め決まっている。
つまり、本実施形態によれば、プレーヤは、広告視聴を機会として、使わなくなったアイテム、プレイしていれば比較的入手しやすいアイテム等を処分して、別のアイテムを獲得できる。しかも、プレーヤ2の入力要素10の選択や、何時・何処で・どのような形態でどの広告を視聴するかによって出力要素14が様々に変化することになる。同じ広告だからといって同じ出力要素14が得られるとは限らないので、変換のルールを見切るまでは、広告視聴はプレゼントの箱を開けるようなエンターテインメント要素となり、広告視聴へのインセンティブを高めることとなる。
なお、出力要素14の決定に影響する要素には、これら広告情報・視聴設定情報・入力要素情報・相性・位置関係以外の他の情報も適宜含めることができる。或いは逆にこれらから幾つかを取捨選択して採用するとしてもよい。
次に、本実施形態における、広告視聴を引き換えとした入力要素から出力要素への変換に係る過程とユーザ操作用の表示画面の例とについて具体的に説明する。
本実施形態では、ゲームを起動すると、広告視聴可能なタイミングが自動的に判定される。広告視聴可能なタイミングは、ゲームの内容や、メニューシステムのデザイン等により適宜設定可能であるが、時間的にシビアな操作入力が要求される状況を除いたタイミングが好適である。本実施形態のゲームはARPGなので、プレイ中のタイミングとしては、例えば、ステージのマップ表示中、マップ内の移動中、マップ内の施設に入退場したタイミング、戦闘中に所定の苦境状態と見做されるタイミング、戦闘終了後、ステージクリア後のリザルト表示のタイミング、次に進むステージの選択画面、装備変更画面の表示中、データロード中、などを設定できる。プレイ外のタイミングとしては、例えば、ログイン直後、プレイ開始前のデッキ編成や装備変更画面の表示中、オンラインショッピング、プレイするステージの選択画面、アイテム7の強化や進化をさせる画面、データロード中、などが好適である。
そして、広告視聴可能なタイミングと判定されると、ユーザ端末1500にて、例えば図5に示すような広告オファー画面W3が表示される。広告オファー画面W3は、広告視聴の承認操作を受け付ける画面であって、画面説明20と、視聴予定広告説明部21と、視聴拒否操作アイコン22と、第1承認操作アイコン23と、第2承認操作アイコン24と、画面消去操作アイコン25と、を有する。
画面説明20では、当該画面における操作入力の案内を表示する。広告オファー画面W3では、広告視聴開始の承認/拒否の入力を促す説明と、承認して広告視聴するのにともなって上述のようなアイテム変換の設定が可能である旨の説明とがなされる。
視聴予定広告説明部21には、視聴対象とされている広告に関する簡易な情報が表示される。例えば、広告の代表画面(静止画やショート動画)や、広告のカテゴリー、出稿者についての情報、視聴所要時間についての情報を表示すると好適である。勿論、表示する情報は適宜取捨選択しても良いし、これら以外の情報を含めてもよい。
視聴拒否操作アイコン22は、オファーされた広告視聴を拒否する場合に操作するアイコンである。
第1承認操作アイコン23は、広告視聴のみを許可し、アイテム変換の設定は行わない場合に操作するアイコンである。
第2承認操作アイコン24は、広告視聴を許可し、且つアイテム変換の設定を行う場合に操作するアイコンである。
画面消去操作アイコン25は、当該画面を消去する際に操作するアイコンである。画面消去操作アイコン25が操作された場合は、広告視聴は拒否されたと見做される。
そして、第2承認操作アイコン24への操作が検出されると、図6に示すような設定画面W4がユーザ端末1500にて表示される。設定画面W4は、画面説明20と、視聴予定広告説明部21と、画面消去操作アイコン25と、入力要素候補提示部30と、入力要素説明部31と、出力要素とされるアイテムを予告表示する予告部35と、変換スキップ操作アイコン36と、変換実行操作アイコン37と、を有する。
入力要素候補提示部30では、入力要素の候補とされるアイテムが配列表示される。入力要素候補提示部30はスクロール操作に対応しており、当該表示部を横スクロールさせることで1画面に表示仕切れない候補を表示することができる。
入力要素説明部31は、今現在入力要素として設定されているアイテムについての簡易情報表示部である。図6の例では、アイテムの画像32、名称、レアリティ、能力設定値、入力要素とされた数量33、が表示されている。
本実施形態では、入力要素には何れかの候補が自動的に選択されて初期設定されるが、プレーヤは所定の入力要素設定操作(例えば、入力要素候補提示部30に表示されている候補の画像を入力要素説明部31へドラッグ&ドロップ操作)することにより、所望するアイテムを入力要素へ設定することができる。
変換スキップ操作アイコン36は、広告オファー画面W3にて広告視聴とアイテム変換の設定を実行すると操作入力したが、気が変わって広告視聴のみにしたくなった時に操作するアイコンである。
変換実行操作アイコン37は、当該設定画面の設定を適用して、広告視聴とアイテム変換を実行させる操作を入力するためのアイコンである。変換実行操作アイコン37への操作が検出されると、設定画面W4が消えて広告視聴が開始され、視聴完了後に設定画面W4で選択設定した入力要素10が消費されて、出力要素14がプレーヤに付与される。
なお、「視聴完了」とは、視聴制御について完了相当条件を満たしたこと(満たしたタイミングとなったこと)を意味し、視聴制御が終了するタイミングは勿論、実質的に広告視聴が終わりと見做されるタイミングを含む意味である。例えば、30秒の動画広告があるとして、表示開始から30秒経過後は当然のことながら視聴制御の完了のタイミングに該当する。仮にこの広告の最後の5秒間が、フェードアウト或いは出稿者の企業ロゴが最後まで表示されつづけるような、実質的な広告内容が終了したシーンの場合には、25秒経過時点で実質的には広告の主たる部分は提示し終えているので、視聴制御完了のタイミングに該当するものと見做して、完了相当条件を満たす、すなわち「視聴完了」とする。
[機能構成の説明]
図7は、本実施形態におけるサーバシステム1100の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態におけるサーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、音出力部390sと、画像表示部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを備える。
操作入力部100sは、管理のための各種操作を入力するための手段である。図1のキーボード1106がこれに該当する。
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、ユーザ端末1500から受信したデータに基づいて各種の演算処理を実行して、サーバシステム1100の動作を統合的に制御する。
そして、本実施形態のサーバ処理部200sは、ユーザ管理部202と、オンラインショッピング管理部210と、ゲーム管理部220と、広告管理部230と、計時部280sと、音生成部290sと、画像生成部292sと、通信制御部294sとを含む。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。
ユーザ管理部202は、ユーザ登録手続きに係る処理及びアカウント(ユーザID)に紐付けられる各ユーザのデータの管理を行う。本実施形態では、1)登録ユーザへのアカウント付与と、2)アカウント別に個人情報を登録管理する登録情報管理と、3)ゲームに係る課金要素(例えば、ゲームプレイ、有料抽選、オンラインショッピングなど)の支払いで消費される決済媒体の帳簿管理と、4)ログイン/ログアウトの履歴を管理するプレイ履歴管理と、の各機能を有する。勿論、これら以外のアカウントに紐付けられる他のデータの管理機能も適宜含めることができる。
オンラインショッピング管理部210は、課金要素のうちオンラインショッピングに関する制御を担い、公知のオンラインショッピング技術を適宜流用して実現できる。本実施形態では、プレーヤは、オンラインショッピングによって、アイテムや、実行可能な抽選実行権、イベント参加権、などを購入することができる。オンラインショッピングにおける販売対象は、これら以外にも適宜設定可能である。なお、本実施形態のオンラインショッピング管理部210は、おまけポイントの付与に関する処理も実行する。
ゲーム管理部220は、ゲームの実行管理に係る各種処理を行う。本実施形態のゲームは、クライアント・サーバ型のオンラインゲームなので、ゲーム管理部220は、ユーザ端末1500と通信を行いながらゲームプレイに必要なデータを提供する制御を行う。
広告管理部230は、広告に関するデータの管理と、広告の視聴を実現する出力制御と、広告視聴を引き換えとしたアイテム変換に関する制御と、を実行する。具体的には、本実施形態の広告管理部230は、視聴タイミング判定部231と、ユーザ位置情報取得制御部232と、広告視聴設定部233と、入力要素選択部234と、広告視聴制御部235と、出力要素選択部236と、予告制御部237と、出力要素付与制御部238と、を含む。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。
視聴タイミング判定部231は、広告視聴可能なタイミングを判定する。
ユーザ位置情報取得制御部232は、ユーザ端末1500からユーザ位置情報を取得する制御を行う。本実施形態では、広告オファー画面W3(図5参照)にて第2承認操作アイコン24が選択操作されると、ユーザ端末1500からアイテム変換設定のリクエストとともにユーザ位置情報を取得するものとする。或いは、当該リクエストを受信したらユーザ端末1500へユーザ位置情報を送信するように要求するとしてもよい。或いは、ユーザ端末1500がサーバシステム1100へ周期的にユーザ位置情報を送信し、サーバシステム1100にてユーザのアカウントと紐付けて記録管理する構成では、記録管理されているユーザ位置情報をそのまま参照するとしてもよい。
広告視聴設定部233は、広告視聴対象とする広告の選択を含む各種視聴設定を行う。本実施形態では、用意されている複数の広告の中から少なくとも1つの広告を視聴対象として選択し、視聴対象広告に応じて出力形態や、表示サイズ、表示位置、などの「視聴設定」を行う事ができる。
「視聴設定」には、視聴対象広告の出力形態と、視聴対象広告が出力される時間設定(例えば視聴所要時間)とが含まれる。本実施形態では、広告視聴設定部233が視聴対象広告として選択した広告に予め設定されている出力形態と、時間設定とをそのまま引き写しするものとする。また、「視聴設定」には、視聴対象広告が出力されるゲーム中のタイミング、視聴対象広告が出力される日時、および、視聴対象広告が出力される時間帯、のうちの少なくとも1つを含めたタイミング設定が含まれる。
入力要素選択部234は、プレーヤであるユーザが保有するゲームに係る遊興要素の中から入力要素を選択する。換言すると、ユーザが保有する複数の可処分情報の中から入力要素を選択する。本実施形態では、1)入力要素の候補を自動的に検索、2)広告オファー画面W3(図5参照)をユーザ端末1500にて表示させる制御、3)入力要素の候補の何れかを入力要素に自動で初期設定する制御、3)入力要素設定操作に応じて入力要素を設定する制御、を実行する。又その際、入力要素選択部234は、遊興要素に紐付けられている入力要素として選択可能な有効期限を参照し、有効期限の到来前の遊興要素の中から入力要素を選択する。
広告視聴制御部235は、広告の視聴と引き換えに、入力要素に代えて当該入力要素とは別種の遊興要素(換言すると、入力要素とは別種の可処分情報)を出力要素としてプレーヤであるユーザに付与することを目的とした広告の視聴制御を行う。
出力要素選択部236は、視聴対象広告や視聴設定に基づいて出力要素を選択する。本実施形態では、1)出力制御の対象すなわち視聴の対象とされる広告である視聴対象広告に関する広告情報、2)視聴制御に係る視聴設定情報、3)入力要素に係る情報である入力要素情報、4)視聴対象広告と入力要素との間に定められた相性、5)視聴対象広告に指定された位置情報とユーザ位置情報との位置関係、の何れかに基づいて出力要素を選択する。
予告制御部237は、広告の視聴制御の完了前に、当該視聴制御が完了した場合に付与される出力要素を予告する。本実施形態では、設定画面W4(図6参照)における予告部35の表示制御がこれに該当する。
出力要素付与制御部238は、視聴制御が完了した場合に、入力要素に代えて出力要素をプレーヤであるユーザに付与する制御を行う。
計時部280sは、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
音生成部290sは、音声データの生成、デコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、サーバシステム1100のシステム管理やゲームプレイに係る音、BGMや台詞の読み上げなどの音声データの生成或いはデコードをする。そして、システム管理に関する音声信号は音出力部390sへ出力する。
音出力部390sは、音声信号を受信して放音する。図1の例では本体装置1101やタッチパネル1108が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
画像生成部292sは、サーバシステム1100のシステム管理に関する画像や、ゲーム画像(又はゲーム画像をユーザ端末1500で表示させるためのデータ)等を生成することができる。そして、システム管理に関する画像は画像表示部392sへ出力することができる。
画像表示部392sは、画像生成部292sから入力される画像信号に基づいてシステム管理のための各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1の例ではタッチパネル1108が該当する。
通信制御部294sは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394sを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。本実施形態では、ユーザ端末1500とのデータ通信に係る処理を実行する。
通信部394sは、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。図1の例では通信装置1153が該当する。
サーバ記憶部500sは、サーバ処理部200sにサーバシステム1100を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部200sの作業領域として用いられ、サーバ処理部200sが各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。図1の例では本体装置1101が搭載するICメモリ1152やハードディスクなどの記憶媒体、及びストレージ1140がこれに該当する。
図8は、本実施形態におけるサーバ記憶部500sが記憶するプログラムやデータの例を示す図である。サーバ記憶部500sは、サーバシステムプログラム501と、サーバプログラム503と、配信用ゲームクライアントプログラム505と、オンライン商品定義データ509と、ゲーム初期設定データ510と、広告定義データ530と、おまけポイント付与設定データ560と、属性相性定義データ562と、変換定義データ570と、を予め記憶する。
また、サーバ記憶部500sは、逐次生成・管理されるデータとして、ユーザ管理データ600と、プレイデータ700と、現在日時800と、を記憶する。その他、サーバ記憶部500sには、タイマーや、カウンタ、各種フラグなどの情報を適宜記憶できる。
サーバシステムプログラム501は、サーバ処理部200sが読み出して実行することでサーバシステム1100にコンピュータとして必要な基本的な入出力機能を実現するためのシステムプログラムである。
サーバプログラム503は、サーバ処理部200sが読み出して実行することで、ユーザ管理部202、オンラインショッピング管理部210、ゲーム管理部220、広告管理部230、としての機能を実現させるためのプログラムである(図7参照)。
配信用ゲームクライアントプログラム505は、ユーザ端末1500へ提供されるゲームクライアントプログラムのオリジナルである。
オンライン商品定義データ509は、オンラインショッピング管理部210(図7参照)によるオンラインショッピングにて購入可能な商品の定義データである。一つのオンライン商品定義データ509は、固有の商品種類と(例えば、アイテム種類など)、購入の対価と、付与数と、商品カテゴリーと、を対応付けて格納する。勿論、これら以外の情報も適宜含めることができる。
ゲーム初期設定データ510は、本実施形態のゲームを実行させるための各種初期設定データや定義データ等を格納する。本実施形態では、アイテム定義データ520を含む。
アイテム定義データ520は、アイテム種類毎に用意され、当該アイテムに係る各種定義データを格納する。一つのアイテム定義データ520は、例えば図9に示すように、当該アイテムの固有の識別情報であるアイテムID521と、アイテム種類222と、当該アイテムをゲーム内で表現するためのアイテムモデルデータ523と、当該アイテムの初期状態を示す初期アイテムレベル524と、当該アイテムの作用効果を定義する作用効果定義データ525と、当該アイテムの設定価値ポイント526と、設定画面W4(図6参照)の入力要素候補提示部30にて当該アイテムについて提示や予告部35での表示を実現するための候補提示用データ528と、当該アイテムが入力要素に設定されていて入力要素説明部31にて説明表示するためのアイテム説明データ529と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
図8に戻って、広告定義データ530は、広告毎に用意される。1つの広告定義データ530は、例えば図10に示すように、当該広告の固有の識別情報である広告ID531と、当該広告の出稿者を識別するための出稿者ID532と、広告の視聴を実現するための本体である広告実行データ533と、広告情報540と、標準視聴設定情報550と、指定位置情報範囲リスト556と、広告説明データ558と、を含む。
広告実行データ533は、動画データであったり、静止画データであったり、音声データであったりする。データ形式は特には問わない。
広告情報540は、当該広告に関する補足情報である。本実施形態では、広告の内容に基づいて分類された広告カテゴリー541と、視聴所要時間542と、所与の広告属性543と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。広告属性543の種類は適宜設定可能である。例えば、「火」「水」「木」の3つの属性としてもよい。
標準視聴設定情報550は、当該広告を視聴するにあたり標準設定とされる視聴環境の設定値を格納する。本実施形態では、動画/静止画/音声のみの何れかの広告タイプ551と、表示サイズ552と、表示位置553と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
指定位置情報範囲リスト556は、当該広告に関連づけられる地理的条件を定義するデータであって、ユーザ端末1500の位置測定モジュール1555で取得されるユーザ位置情報の座標系と比較される。具体的には、GPS座標の範囲が単数又は複数設定される。設定無しとすることもできる。
広告説明データ558は、当該定義データの広告の概要説明をする画像、テキスト、音声データなどである。本実施形態では、広告オファー画面W3(図5参照)及び設定画面W4(図6参照)の視聴予定広告説明部21での表示などに使用される。
図8に戻って、おまけポイント付与設定データ560は、おまけポイントを付与する条件と、その時付与するポイントの量とを対応づけて定義するデータである。例えば、付与条件「オンラインショッピングで5個まとめ買い」と、付与ポイント量「5ポイント」と言った具合に2種類のデータを1セットとして、単数又は複数セット格納する。設定無しとすることもできる。
属性相性定義データ562は、入力要素とすることのできるアイテムの種類と、広告属性との相性を定義するデータである。相性の種類は適宜設定可能である。「相性無し」もその中に含めることができる。
変換定義データ570は、入力要素から出力要素への変換パターンを定義するデータである。本実施形態では、「ポイント置換タイプ」と「物々交換タイプ」の2種類がある。
「ポイント置換タイプ」の変換定義データ570は、例えば図11に示すように、適用条件571と、複数の副変換レート設定データ580(580a,580b,…)と、出力要素種類590と、が含まれる。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
適用条件571は、当該変換定義データ570が適用される要件を定義している。本実施形態では、入力要素種類572aと、タイミング条件572bと、視聴される月日についての条件である視聴月日条件572cと、視聴される時間帯についての条件である視聴時間帯条件572dと、を含む。
入力要素種類572aは、入力要素の種類のリストである。入力要素として認められる遊興要素の種類や可処分情報の種類のうち少なくとも何れか1つが設定される。
タイミング条件572bは、ゲーム起動後にどのような状況で広告が出力されるかの条件である。選択肢は適宜設定可能である。本実施形態のゲームはARPGなので、例えば、ゲームプレイ中であれば、マップ内の移動中、次のマップのデータロード中、マップからダンジョンへの進入時、戦闘終了時、ステージクリア時、などを設定すると好適である。プレイ前であれば、メニュー表示中、データロード中、オンラインショッピング中、などを設定すると好適である。プレイ後であれば、リザルト確認中、ランキング確認中、等を設定するとしてもよい。勿論、「設定無し」を選択肢に含めることもできる。タイミング条件572bでは、こうした選択肢を単数又は複数設定している。
なお、適用条件571には、これら以外のデータも適宜含めることができる。例えば、曜日、プレーヤの年齢、プレーヤの性別、ユーザ登録年月なども適宜用いることができる。
出力要素種類590には、図11の例では、何れかの種類のポイントが指定される。図11の例では、オンラインショッピングで利用可能なショッピングポイントを例示しているが、おまけポイントや、ゲーム外で利用可能な会員ポイント、クレジットポイント、なども適宜設定することができる。
副変換レート設定データ580(580a,580b,…)は、変換レートを算出するための要素となる副変換レート毎に用意される。本実施形態では、各副変換レート設定データ580(580a,580b,…)を元に決定された複数の副換算レートを全て乗算して、入力要素をその設定価値ポイント526(図9参照)へ変換する変換レートが求められる。なお、副変換レートを合計して変換レートを求める構成とすることもできる。
図12は、第1副変換レート設定データ580aの例を示す図である。第1副変換レート設定データ580aは、特定の広告を示す広告IDのリストを選択条件581として、第1副変換レート583aを対応付けて格納する。第1副変換レート設定データ580aによれば、ある特定の広告では特別に変換レートを高くしたり、逆に低くしたりといった設定が可能となる。
図13は、第2副変換レート設定データ580bの例を示す図である。第2副変換レート設定データ580bは、特定の広告の出稿者のリストを選択条件581として、第2副変換レート583bを対応づけて格納する。第2副変換レート設定データ580bによれば、ある特定の広告出稿者の広告については特別に変換レートを高くしたり、逆に低くしたりといった設定が可能となる。
図14は、第3副変換レート設定データ580cの例を示す図である。第3副変換レート設定データ580cは、広告カテゴリーを選択条件581として、第3副変換レート583cを対応づけて格納する。第3副変換レート設定データ580cによれば、ある特定の内容の広告については特別に変換レートを高くしたり、逆に低くしたりといった設定が可能となる。
図15は、第4副変換レート設定データ580dの例を示す図である。第4副変換レート設定データ580dは、視聴設定情報(本実施形態では、広告タイプと視聴所要時間と表示サイズの組み合わせ:換言すると広告の視聴環境の設定、再生形態)を選択条件581として、第4副変換レート583dを対応づけて格納する。第4副変換レート設定データ580dによれば、広告のタイプと、視聴所要時間と、表示サイズとの組み合わせと言った視聴設定情報に基づいて変換レートを高くしたり、逆に低くしたりといった設定が可能となる。視聴設定情報の項目には、これら以外にも、表示位置などの項目も適宜含めることができる。
なお、第4副変換レート設定データ580dの選択条件581とされる、条件要素(本実施形態では、広告タイプと視聴所要時間と表示サイズの3つ)は、何れも「設定無し」を設定することができる。例えば、図中の選択条件581「静止画・90秒」は表示サイズについては条件が設定されておらず、何れの表示サイズでもよいことになる。また、広告タイプが動画>静止画>音声のみの順に変換レートが下がるように、また視聴所要時間が短いほど変換レートが下がるよう、また表示サイズが小さいほど変換レートが下がるように設定されているが、この逆関係に設定することもできる。
図16は、第5副変換レート設定データ580eの例を示す図である。第5副変換レート設定データ580eは、入力要素の属性と広告の属性との相性を選択条件581として、第5副変換レート583eを対応づけて格納する。第5副変換レート設定データ580eによれば、入力要素の属性と広告の属性との相性に基づいて変換レートを高くしたり、逆に低くしたりといった設定が可能となる。
図17は、第6副変換レート設定データ580fの例を示す図である。第6副変換レート設定データ580fは、入力要素とされた遊興要素や可処分情報のプレーヤの保有量を選択条件581として、第6副変換レート583fを対応づけて格納する。第6副変換レート設定データ580fによれば、入力要素とされた遊興要素や可処分情報のプレーヤにとっての重要度合に基づいて変換レートを高くしたり、逆に低くしたりといった設定が可能となる。
図18は、第7副変換レート設定データ580gの例を示す図である。第7副変換レート設定データ580gは、入力要素とされた遊興要素や可処分情報の状況に関する情報、具体的には本実施形態ではアイテムレベルを選択条件581として、第7副変換レート583gを対応づけて格納する。第7副変換レート設定データ580gによれば、アイテムレベルに応じて変換レートを高くしたり、逆に低くしたりといった設定が可能となる。
図19は、第8副変換レート設定データ580hの例を示す図である。第8副変換レート設定データ580hは、入力要素の投入数を選択条件581として、第8副変換レート583hを対応づけて格納する。第8副変換レート設定データ580hによれば、入力要素の投入数に応じて変換レートを高くしたり、逆に低くしたりといった設定が可能となる。なお、本実施形態では投入数が多いほどレートが高くなるように設定しているが、この逆関係に設定することもできる。
図20は、第9副変換レート設定データ580jの例を示す図である。第9副変換レート設定データ580jは、視聴対象広告に紐付けられている位置情報(本実施形態では指定位置情報範囲リスト556(図10参照)と、プレーヤの位置との関係を選択条件581として、第9副変換レート583jを対応づけて格納する。第9副変換レート設定データ580jによれば、視聴対象広告に関連する場所に対する現在のプレーヤの位置関係に応じて変換レートを高くしたり、逆に低くしたりといった設定が可能となる。なお、本実施形態では位置が近いほどレートが高くなるように設定しているが、この逆関係に設定することもできる。
なお、本実施形態では9つの副変換レート設定データ580(580a,580b,…)を有する例を示したが、これらを適宜取捨選択した構成や、更により多くの副変換レートを設ける構成とすることができる。例えば、適用条件571(図11参照)から、タイミング条件572b、視聴月日条件572c、視聴時間帯条件572dを省略し、その代わりにこれらを選択条件581として副交換レートを定めた副変換レート設定データ580を追加することもできる。また、変換定義データ570によっては、単数又は複数の副変換レート設定データ580が実質的な「設定無し」の状態も含み得る。
図21は、「物々交換タイプ」の変換定義データ570は、適用条件571と、出力要素種類590と、出力要素数量592と、が含まれる。すなわち、適用条件571で示された条件の場合、出力要素種類590が出力要素数量592だけプレーヤに付与されることを定義している。
「物々交換タイプ」の変換定義データ570における適用条件571は、入力要素種類572aと、タイミング条件572bと、視聴月日条件572cと、視聴時間帯条件572dと、広告ID条件572eと、出稿者条件572fと、カテゴリー条件572gと、視聴設定条件572hと、属性相性条件572jと、保有量条件572kと、レベル条件572mと、投入数条件572nと、位置条件572pと、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。広告ID条件572e〜位置条件572pは、それぞれ「ポイント置換タイプ」の変更定義データ570aにおける各副変換レート設定データ580の選択条件581に相当する。
出力要素種類590には、出力要素とされる遊興要素・可処分情報の種類が設定されている。
出力要素数量592には、出力要素種類590の付与数量が設定されている。
なお、出力要素種類590と出力要素数量592とを1セットとして、複数セット用意しておき、都度にランダムに選択、或いはプレーヤに選択させる構成も可能である。
また、出力要素数量592を、ゲーム進行制御や過去の課金実績に係るパラメータ値を変数とした関数として、その都度に数量を算出する構成としてもよい。
図8に戻って、ユーザ管理データ600は、登録ユーザ毎すなわちプレーヤ別に用意され、ユーザアカウントと紐付けられる各種データを格納する。換言すると、ゲームに係るプレーヤの第1のプレイ情報である。
1つのユーザ管理データ600は、例えば図22に示すように、固有のユーザアカウント601と、決済媒体帳簿データ603と、アクセス履歴データ605と、ユーザ位置座標履歴データ606と、蓄積移動距離607と、保有おまけポイント609と、ゲームセーブデータ610と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
決済媒体帳簿データ603は、当該ユーザに紐付けられる決済媒体の補充/消費の量と、補充/消費の事由と、変更日時と、の情報を対応づけて格納する所謂帳簿である。課金履歴データ或いは課金情報と読み替えることができる。
アクセス履歴データ605は、過去に何時ゲームを利用したかを時系列に格納するデータであって、ログイン/ログアウトのタイミングで自動的に更新される。
ユーザ位置座標履歴データ606は、当該ユーザのユーザ位置座標の履歴である。本実施形態では、ことある毎にユーザ端末1500からユーザ位置情報が自動的に取得されて更新される。
蓄積移動距離607は、少なくとも当該ゲームを実行するためのプログラムがユーザ端末1500にて起動された状態において、プレーヤが当該端末を保持して移動した距離が蓄積される。移動距離をキャラクタやアイテム等の強化等に使用して消費する場合には、その分だけ蓄積移動距離607が減算される。
保有おまけポイント609は、プレーヤが獲得して未使用のおまけポイントの量が格納される。
ゲームセーブデータ610は、前回プレイまでのゲーム進行状況を記述する各種データを格納する。本実施形態では、デッキ編成データ611と、保有キャラクタ管理データ620と、保有アイテム管理データ630と、同種アイテム保有数リスト638と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
デッキ編成データ611は、プレーヤが保有するキャラクタのなかからゲームプレイのために選抜したキャラクタ群を定義するデータである。
プレーヤが保有するキャラクタそれぞれの最新の状態は、保有キャラクタ管理データ620により記録・管理されている。1つの保有キャラクタ管理データ620は、当該キャラクタ固有の識別情報であるキャラクタID621と、キャラクタ種類622と、能力パラメータ値リスト623と、装備中アイテムリスト624と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
保有アイテム管理データ630は、プレーヤが保有するアイテム毎に用意される。1つの保有アイテム管理データ630は、アイテムID631と、アイテム種類632と、アイテムレベル633と、保有開始日時634と、変換有効期限635と、を含む。勿論、これら以外の情報、例えばキャラクタに装備された履歴情報なども適宜含めることができる。
変換有効期限635は、当該アイテムを入力要素として設定して変換に供する有効期限である。本実施形態では、データ更新から所定期間を有効期限とするように自動的に管理される。例えば、保有開始日時634から2週間後の日時を最初の変換有効期限635とし、アイテムレベル633が向上する、或いは、保有アイテム管理データ630にキャラクタに装備された履歴データを設ける構成とし、当該履歴データが更新されるとそこから2週間後の日時を新たな変換有効期限635とするように延長更新する、とすることができる。なお、変換有効期限635には「期限無し」「無期限」を意味する所定値も設定可能である。
同種アイテム保有数リスト638は、アイテムID631が異なるがアイテム種類632が同じアイテムの保有数のリストであり、当該プレーヤが発得するアイテムの保有/消費/放出などの出入り毎に自動的に更新される。
図8に戻って、プレイデータ700は、プレーヤ毎に(換言するとユーザ端末1500毎に)用意され、本実施形態のゲームプログラムの制御状況等を記述する各種データを格納する。換言すると、ゲームに係るプレーヤの第2のプレイ情報であり、ゲーム実行状況管理データである。
具体的には、1つのプレイデータ700は、例えば図23に示すように、当該データが割り当てられたプレーヤのユーザアカウントを格納するプレーヤアカウント701と、実行開始日時703と、ユーザ位置情報704と、制御フェーズ705と、を含む。
制御フェーズ705は、ゲームプログラムの制御状況(或いは制御状態)の大まかな区分を示す情報である。本実施形態では、ログイン後に表示されるメニュー表示の状態/メニューから選択・実行されたオンラインショッピング中/メニュー表示から選択実行されたデッキ編成中/メニューから選択・実行されたゲームプレイ中/ゲーム終了後又はメニューから選択・実行されたリザルトチェック中、などの何れかが設定される。勿論、制御フェーズの区分はこれらに限らず、ゲームの内容やシステムデザインによって適宜、省略・追加が可能である。
そして、プレイデータ700には、制御フェーズ毎の具体的な制御データを格納するために各種制御データが、適宜作成・更新される。本実施形態では、オンラインショッピング制御データ707と、デッキ編成制御データ709と、ゲーム進行制御データ710と、が含まれる。
ゲーム進行制御データ710は、ゲームプレイが開始されると作成されて、プレイ中の進行状況を記述する各種データを格納する。データ内容はゲームの内容によって適宜設定可能である。例えば、プレイ中のゲーム進行単位(例えば、ステージ、シナリオ、マップ、ゲーム世界での時間、など)を示す実行中進行単位、ゲーム進行単位のうちすでにクリアした単位を示すクリア進行単位リスト、イベント発生履歴、プレーヤキャラクタや敵キャラクタ毎のゲーム空間における現在位置の情報や能力パラメータ値リスト、などのデータを格納する。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。例えば、ゲーム内容によってはプレイ楽曲名、ゲーム難易度設定、なども適宜含めることができる。
また、プレイデータ700には、広告視聴を引き換えとした入力要素から出力要素へのアイテム変換に係る変換制御データ720が含まれる。
本実施形態の変換制御データ720は、視聴対象広告を識別する情報である視聴対象広告ID721と、適用入力要素候補リスト722と、入力要素種類723と、入力要素投入数724と、位置関係725と、出力要素種類726と、適用副変換レートリスト727と、適用変換レート728と、出力要素数量729と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
図24は、本実施形態におけるユーザ端末1500の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態のユーザ端末1500は、操作入力部100と、測位部110と、端末処理部200と、音出力部390と、画像表示部392と、通信部394と、端末記憶部500とを備える。
操作入力部100は、プレーヤによる各種の操作入力に応じて操作入力信号を端末処理部200に出力する。例えば、プッシュスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、CCDモジュール、などによって実現できる。図1の方向入力キー1502や、ボタンスイッチ1504、タッチパネル1506がこれに該当する。
測位部110は、ユーザ位置情報を端末処理部200へ出力する。本実施形態では、図1の位置測定モジュール1555がこれに該当する。
端末処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や端末記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、測位部110からのユーザ位置情報、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて各種の演算処理を実行して、ユーザ端末1500の動作を制御する。図1の制御基板1550がこれに該当する。そして、本実施形態における端末処理部200は、ユーザ端末演算部270と、計時部280と、音生成部290と、画像生成部292と、通信制御部294と、を備える。
ユーザ端末演算部270は、操作信号送信制御部271と、ゲーム画面表示制御部272と、音声再生制御部273と、ユーザ位置情報提供制御部274と、を含む。
操作信号送信制御部271は、操作入力部100に為された操作に応じて、各種データやリクエストをサーバシステム1100へ送信するための処理を実行する。
ゲーム画面表示制御部272は、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいてゲーム画面を表示するための制御を行う。当該構成では、ゲーム画面の画像をサーバシステム1100にて生成する構成とするが、当該画像をユーザ端末1500で生成する構成も可能である。その場合、ゲーム画面表示制御部272が、例えば3DCGを生成するための仮想3次元空間に配置されたオブジェクトの制御を含むこととしてもよい。
音声再生制御部273は、サーバシステム1100から受信した各種音声データに基づいて、音声(例えば、効果音、BGM、声優による台詞読み上げ、など)を放音させるための制御を行う。
ユーザ位置情報提供制御部274は、外部装置へユーザ位置情報を提供するための制御を実行する。本実施形態では、所定周期で自動的にユーザ位置情報をサーバシステム1100へ送信する制御、所定のリクエストをサーバシステム1100へ送信する際にユーザ位置情報を送信する制御、サーバシステム1100からの提供リクエストに応じてユーザ位置情報を送信する制御、を行うことができる。
音生成部290は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイルを再生するためのオーディオコーデック等によって実現され、ゲームに係る効果音やBGM、各種操作音、台詞読み上げなど各種音声の音信号を生成し、音出力部390に出力する。
音出力部390は、音生成部290から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。図1のスピーカ1510がこれに該当する。
画像生成部292は、例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。
そして、画像生成部292は、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面の画像を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部392に出力する。
画像表示部392は、画像生成部292から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、図1のタッチパネル1506がこれに該当する。
通信制御部294は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。通信部394は、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図1の無線通信モジュール1553がこれに該当する。
端末記憶部500は、端末処理部200にユーザ端末1500を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームプレイに必要なプログラム、各種データ等を記憶する。また、端末処理部200の作業領域として用いられ、端末処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図1の制御基板1550が搭載するICメモリ1552やメモリカード1540がこれに該当する。
本実施形態の端末記憶部500は、端末システムプログラム502と、ゲームクライアントプログラム504と、を記憶する。勿論、これら以外のデータ、例えばユーザ位置情報を時系列に格納したデータなども適宜記憶することができる。
端末システムプログラム502は、ユーザ端末1500のコンピュータとしての入出力の基本機能を実現するためのプログラムである。
ゲームクライアントプログラム504は、端末処理部200が読み出して実行することによってユーザ端末演算部270としての機能を実現させるためのアプリケーションソフトウェアであるが、端末システムプログラム502の一部として組み込まれた構成であっても良い。本実施形態では、サーバシステム1100から提供される配信用ゲームクライアントプログラム505(図8参照)のコピーとする。
なお、ゲームクライアントプログラム504は、ゲームを実現する技術手法に応じて専用のクライアントプログラムであっても良いし、ウェブブラウザプログラム及びインタラクティブな画像表示を実現するプラグインなどにより構成するとしても良い。
[動作の説明]
次に、ゲームシステム1000の動作について説明する。
図25〜図26は、サーバシステム1100における処理の流れを説明するためのフローチャートであって、所定の広告視聴可能なタイミングであると判断して後から、広告視聴を引き換えとした入力要素を出力要素へ変換するまでの流れを説明するための一連の処理のフローチャートである。ここで説明する処理の流れを「オファー応答アイテム変換処理」と呼ぶこととする。オファー応答アイテム変換処理は、サーバ処理部200sがサーバプログラム503を実行することにより実現される。一方、ユーザ端末1500では、本実施形態のゲームのプログラム、すなわちゲームクライアントプログラム504がプレーヤの実行開始操作によって実行開始され、起動されているものとする。
サーバシステム1100は、広告定義データ530(図8参照)を参照して、視聴対象広告を1つ又は複数選択し、変換制御データ720の視聴対象広告ID721を設定する(ステップS2)。そして、ユーザ端末1500にて広告オファー画面W3(図5参照)を表示させる(ステップS4)。
広告オファー画面W3にて、視聴拒否操作アイコン22又は画面消去操作アイコン25が操作された場合、及び当該画面を表示開始から所定時間経過してもなんら操作入力がなされなかった場合、サーバシステム1100は広告オファーへの承認が得られなかったと判断して(ステップS6のNO)、処理を終了する。つまり、広告の視聴は行われないし、広告視聴を引き換えとしたアイテム変換も行われない。
広告オファー画面W3にて、第1承認操作アイコン23が操作された場合、サーバシステム1100は、広告オファーへの承認は得られたがアイテム変換は承認されなかったと判断して(ステップS8のNO)、視聴対象広告をユーザ端末1500にて出力させる広告出力制御を実行して(ステップS10)、処理を終了する。
もし、広告オファー画面W3にて、第2承認操作アイコン24が操作された場合、サーバシステム1100は、広告オファーが承認され、更にアイテム変換の変換設定操作がなされたと判断する(ステップS8のYES)。そして、入力要素候補の自動リストアップを行う(ステップS20)。
具体的には、プレーヤのユーザ管理データ600(図22参照)から、変換有効期限635(図22参照)の期限内である遊興要素・可処分情報をリストアップして、変換制御データ720(図23参照)の適用入力要素候補リスト722に格納する。
ここで、適用入力要素候補リスト722に設定されている入力要素候補が無い場合には(ステップS22のYES)、サーバシステム1100は、変換可能な遊興要素・可処分情報を保有していないことをプレーヤに告げる通知をユーザ端末1500にて実行させて(ステップS24)、広告出力制御を実行して(ステップS26)、処理を終了する。
一方、入力要素候補が有る場合には(ステップS22のYES)、サーバシステム1100は、入力要素候補の何れかを入力要素に初期設定して、その投入数を「1」に初期設定する(ステップS28)。これら初期設定は、変換制御データ720の入力要素種類723,入力要素投入数724に格納される(図23参照)。
次いで、サーバシステム1100は、ユーザ位置と視聴対象広告の指定位置との相対的な位置関係を求める(ステップS30)。具体的には、ユーザ端末1500へユーザ位置情報の提供リクエストを送信して最新のユーザ位置情報を取得、或いはユーザ管理データ600のユーザ位置座標履歴データ606から最新情報を読み出し、視聴対象広告の指定位置情報範囲リスト556(図10参照)と照合して、位置関係725を決定する。
次に、サーバシステム1100は、適用条件571(図11,図21参照)が満たされる変換定義データ570を1つ選出する(ステップS32)。適用条件571が満たされる設定データが複数ある場合には、本実施形態ではポイント変換タイプの変換定義データ570を優先する。勿論、物々交換タイプを優先する構成や、何れかをランダムに選択する構成も可能である。
もし、選出された変換定義データ570に変換レートの設定がある場合、すなわちポイント変換タイプの設定データであった場合には(ステップS40のYES)、次にサーバシステム1100は、適用する副変換レート及び変換レートを決定する(ステップS42)。具体的には、サーバシステム1100は、第1副変換レート設定データ580a〜第9副変換レート設定データ580j(図11参照)を参照して、第1副変換レート583a〜第9副変換レート583jをそれぞれ求めて、変換制御データ720(図23参照)の適用副変換レートリスト727へ格納する。そして、適用副変換レートリスト727の各副変換レートを全て乗じて、適用変換レート728を設定する。
そして、選出した変換定義データ570の定義に従って、変換制御データ720(図23参照)の出力要素種類726と出力要素数量729とを決定する(ステップS44)。
一方、選出された変換定義データに変換レートの設定が無い場合、すなわち物々交換タイプの設定データであった場合には(ステップS40のNO)、当該設定データの出力要素種類590及び出力要素数量592を、それぞれ変換制御データ720の出力要素種類726及び出力要素数量729にコピー・設定する(ステップS46)。
次に、サーバシステム1100は、ユーザ端末1500にて設定画面W4(図6参照)を表示させ、入力要素の手動選択の受付を開始するとともに、現時点における出力要素の種類と数量との予告表示を開始する(ステップS48)。
具体的には、設定画面W4の視聴予定広告説明部21には、視聴対象広告の広告定義データ530の広告説明データ558(図10参照)に基づく説明を表示させる。入力要素候補提示部30には、適用入力要素候補リスト722の各候補提示用データ528に基づいて入力要素の候補が提示される。入力要素説明部31には、入力要素種類723のアイテム定義データ520のアイテム説明データ529及び入力要素投入数724に基づいて説明表示がなされる。予告部35には、変換制御データ720の出力要素種類726及び出力要素数量729に基づいて予告表示がなされる。
図26に移って、サーバシステム1100は、設定画面W4にて変換スキップ操作アイコン36(図6参照)が操作されると(ステップS60のNO)、広告出力制御を実行するがアイテム変換は実行せずに(ステップS62)、処理を終了する。
また、設定画面W4にて変換実行操作アイコン37が操作されるまでは(ステップS64のNO)、入力要素の手動選択操作に応じて入力要素説明部31の表示更新と、出力要素の種類と数量の更新と、予告部35における予告表示の更新を繰り返す。
そして、設定画面W4にて変換実行操作アイコン37が操作されると(ステップS64のYES)、サーバシステム1100は広告出力制御を実行して(ステップS66)、当該広告出力完了すなわち広告視聴の完了相当条件を満たした場合に、入力要素を消費する制御と、出力要素をプレーヤに付与する制御と、ユーザ端末1500にて出力要素を付与した旨の通知を行わせる制御と、を実行して(ステップS68)、処理を終了する。
以上、本実施形態によれば、広告視聴を引き換えとして、プレーヤが保有するアイテムのなかから選択・設定されたアイテム(入力要素)を、別のアイテム(出力要素)に変換することができるようになるので、広告の視聴へのインセンティブを与えることが可能となる。
本実施形態によれば、ユーザが何度となく同じ内容の広告を視聴することとなっても、入力要素の選択を換えることによって異なる出力要素(広告視聴の特典に相当)が得られるので、従来よりも広告視聴へのインセンティブを高めることができる。従来のように、広告に見飽きて広告表示をスキップするようなこともないだろう。
また、設定画面W4にて、プレーヤは予め入力要素と出力要素とをそれぞれ把握してから広告を視聴するので、広告を実際に見てみないとなにが貰えるか分からない従来のリワード広告よりも、はるかにギブ・アンド・テイクの関係の納得性が高い状態で広告を視聴することになるので、この点も、従来よりも広告へのインセンティブを高めるのに貢献する。
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様に実現されるが、視聴する広告をプレーヤが手動選択できる点が異なる。なお、以降では、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与して重複する説明は省略し、主に第1実施形態との差異について説明することとする。
本実施形態のシステム構成は、第1実施形態と同様に実現される。
本実施形態におけるサーバシステム1100の機能構成は、第1実施形態と同様である。但し、本実施形態の広告視聴設定部233は、ユーザの操作入力に基づいて広告視聴対象とする広告の選択を含む各種視聴設定を行うことができる。
図27は、本実施形態における設定画面W4Bの例を示す図である。本実施形態の設定画面W4Bは、ゲームをユーザ端末1500で起動し、所定のログイン手続きをした後に表示されるメニューから呼び出しすることができる。
本実施形態の設定画面W4Bには、第1実施形態の設定画面W4の構成に加えて、視聴対象広告及びその視聴環境の設定に係る表示として、広告候補抽出条件設定部28と、広告候補表示部26と、視聴環境設定部27とを含む。また、第1実施形態の設定画面W4における変換スキップ操作アイコン36及び変換実行操作アイコン37に代えて、設定キャンセル操作アイコン38及び設定完了操作アイコン39と、を含む。
広告候補抽出条件設定部28は、広告候補表示部26で提示する候補を抽出する条件を設定する。本実施形態では、広告内容のカテゴリーと、広告の出稿者との2つの条件を設定できるようになっている。つまり、広告候補抽出条件設定部28は、広告の視聴制御に係る設定のうち、広告内容に関するカテゴリー、及び/又は、広告出稿者、を設定していることになる。なお、広告候補抽出条件設定部28で設定可能な項目は、これらのうち一方のみに限定することも可能である。或いは、これら以外の項目、例えば、動画/静止画/音声のみといった出力形態や、視聴所要時間、男性向け/女性向け、等と言った他の項目も適宜追加可能であるのは勿論である。
広告候補表示部26は、視聴対象広告の選択候補を示す。図27の例では、候補とされる広告の代表シーンを表すアイコンで各候補を示しているが、リスト表示でもよい。広告候補表示部26で所定の選択操作(例えば、アイコンへのタッチ操作)をすると、視聴対象広告が設定され、視聴予定広告説明部21にその説明が表示される。
視聴環境設定部27では、どのような条件で広告を視聴し、どのような形態で広告を視聴するかの環境設定を行う。設定項目の内容は適宜設定可能であるが、本実施形態ではタイミング設定部27aと、サイズ及び位置設定部27bとを含む。
タイミング設定部27aは、どのようなタイミングで広告を視聴するかを指定できる。選択肢は、適宜設定可能であるが、例えばプレイ前(メニュー画面表示中、オンラインショッピング中、デッキ編成中など)/プレイ中/プレイ後/特に指定なし、といった選択肢を設定することができる。更にプレイ中でも、マップ内移動中/戦闘終了後/シーン変換時、などの詳細な選択肢を用意してもよい。更には視聴対象広告が出力される月日、視聴対象広告が出力される時間帯や曜日、などの選択肢も適宜含めた構成も可能である。
表示サイズ及び位置設定部27bでは、表示サイズの種類と表示形態の組み合わせを選択できる。表示サイズは、ユーザ端末1500のタッチパネル1506の表示サイズに対する専有度合に応じて複数段階、例えば、大/中/小を用意する。表示形態は、ゲーム画面上に別画面をポップアップ表示するポップアップ型/画面隅で帯状に表示するバナー型、等を設定すると好適である。
視聴環境設定部27の設定項目は、適宜追加・省略が可能である。例えば、1つの広告を1回の表示タイミングで表示するか複数回に分けて表示するかの設定や、視聴途中での中止操作の受付有り/無しの設定項目も含めることができる。
本実施形態の設定画面W4Bにて、設定キャンセル操作アイコン38が操作されると、アイテム変換の設定はキャンセルされる。設定完了操作アイコン39が操作されると、サーバ記憶部500sに記憶されている当該プレーヤのユーザ管理データ600に、図28に示すような、広告視聴及び変換予約データ640が作成される。
広告視聴及び変換予約データ640は、自動で連番付与される予約番号641と、当該データを作成した作成日時642と、視聴対象広告ID643と、視聴環境設定644と、入力要素種類645と、入力要素投入数646と、出力要素種類647と、出力要素数量648と、を含む。
視聴環境設定644の設定項目内容は、プレーヤが設定可能な項目のデザイン次第であるが、本実施形態ではタイミング設定644aと、サイズ及び位置設置設定644bとを含む。
図29は、本実施形態のサーバシステム1100で実行される広告視聴及び変換予約処理の流れを説明するためのフローチャートである。当該処理は、所定の呼び出し操作により実行される。本実施形態では、ログイン後のメニュー項目に「広告視聴及び変換予約」を設け、当該項目の選択操作を呼び出し操作とする。
広告視聴及び変換予約処理の流れは、基本的には第1実施形態における処理の流れ(図25〜図26参照)と同様であるが、ステップS28に次いでサーバシステム1100は視聴対象広告を自動で初期設定する(ステップS29)。広告定義データ530の中から別途ゲーム管理者が用意した優先条件に基づいて広告を選択設定するとしても良いし、ランダムに選択するとしてもよい。
また、第1実施形態におけるステップS48に代えて、設定画面W4Bを表示し、入力要素と、視聴対象広告と、視聴環境設定(広告視聴制御に係る制御内容の設定)と、の手動選択の受付を開始し、出力要素種類とその数量の予告を開始する(ステップS49)。
そして、設定画面W4Bにて設定キャンセル操作が入力されたならば(ステップS70のYES)、広告視聴及び変換予約データ640は作成せずに、そのまま広告視聴及び変換予約処理を終了する。
一方、設定実行操作が入力されたならば(ステップS72のYES)、サーバシステム1100は広告視聴及び変換予約データ640を新規作成して(ステップS74)、広告視聴及び変換予約処理を終了する。
図30は、広告視聴及び変換予約処理以外の処理が実行されている間における本実施形態のサーバシステム1100の広告及びアイテム変換に係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。本実施形態のサーバシステム1100は、周期的に視聴タイミング判定を行い、視聴タイミングに該当し(ステップS90のYES)、且つ広告視聴及び変換予約データ640が残っていれば(ステップS92のYES)、予約番号641の最も若い広告視聴及び変換予約データ640に従って、視聴対象広告の出力制御を開始する(ステップS94)。そして、当該広告の出力完了後すなわち視聴完了相当条件を満たした場合に、この広告視聴及び変換予約データ640に従って、入力要素の消費と出力要素の付与と付与通知とを行い(ステップS96)、この広告視聴及び変換予約データ640を消去する(ステップS98)。
広告視聴タイミングに該当するも、広告視聴及び変換予約データ640の残りが無い場合(ステップS92のNO)、本実施形態のサーバシステム1100はオファー応答アイテム変換処理(図25〜図26参照)を実行する。
以上、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られるとともに、プレーヤが予め視聴する広告と、広告を表示させるタイミングや表示のさせかた、そしてアイテム変換を設定することができるようになる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明を適用した第3実施形態について説明する。本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様に実現されるが、広告の出力制御が自動的に実行される点が異なる。第1実施形態では、広告の出力開始前に、プレーヤに広告視聴の承認とアイテム変換の設定を要求し、その結果如何により広告を出力制御したが、本実施形態ではそもそもプレーヤの承認を得ずとも広告は自動的に次々と表示される。そして広告の表示中に入力要素などの設定をすることで、当該広告の視聴終了時に出力要素に変換されて付与される。なお、以降では、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与して重複する説明は省略し、主に第1実施形態との差異について説明することとする。
本実施形態におけるゲームシステムの構成は第1実施形態と同様である。
本実施形態における機能構成も第1実施形態と基本的に同様である。
図31は、本実施形態におけるゲームプレイ中にユーザ端末1500にて表示されるゲーム画面の例を示す図である。本実施形態のゲーム画面W2Cは、プレーヤキャラクタ4(4a,4b,…)の様子を映し出す主表示部51と、プレーヤキャラクタ4(4a,4b,…)の装備やパラメータ値の様子を表示するステータス表示部52と、プレーヤが保有している遊興要素・可処分情報を表示する保有アイテム表示部53と、広告表示部54と、を有する。
広告表示部54は、自動で広告が次々に切り換え表示される広告表示エリア55と、入力要素とするアイテムを設定するための入力要素設定エリア56と、出力要素が予告表示される出力要素予告エリア57と、変換実行操作アイコン58と、変換スキップ操作アイコン59と、を含む。
保有アイテム表示部53に表示されるアイテム毎のアイコン8を入力要素設定エリア56へ所定の設定操作(例えば、ドラッグ・アンド・ドロップ操作)すると、当該アイコンに対応する遊興要素・可処分情報が入力要素に設定される。同じアイコン8が繰り返し設定操作されると、当該入力要素の投入数が加算される。違うアイコン8が設定操作されると、入力要素の設定が更新されるものとする。
入力要素が設定されると、第1実施形態と同様にして出力要素種類とその数量が決定され、出力要素予告エリア57にて予告表示される。
プレーヤが、変換の内容に納得して変換実行操作アイコン58を操作すると、アイテム変換が実行されて、入力要素が消費されて出力要素が付与される。
プレーヤが、変換内容に納得いかなくて変換スキップ操作アイコン59を操作すると、アイテム変換は行われない。
図32は、本実施形態のサーバシステム1100における広告出力とアイテム変換に係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。ここで説明する処理の流れを「広告表示便乗アイテム変換処理」と呼ぶこととする。
サーバシステム1100は、視聴対象広告を選択する(ステップS10)。選択結果は、変換制御データ720(図23参照)の視聴対象広告ID721に設定される。
そして。サーバシステム1100は、広告表示エリア55にて視聴対象広告の出力制御を開始する(ステップS12)。そして、当該広告の出力が終了するまではステップS16〜S67の処理を繰り返し、当該広告の出力終了によりステップS68の処理を実行後、サーバシステム1100は次の視聴対象広告の選択とその出力制御の開始へと移行して(ステップS10,S12)、以降繰り返す。
1つの広告の出力が終了するまでの間は、入力要素設定エリア56への設定操作が検出すると(ステップS16のYES)、サーバシステム1100は、入力要素種類723と入力要素投入数724を設定し(ステップS18)、位置関係725を求める(ステップS30)。そして、出力要素種類726と出力要素数量729(図23参照)を決定して(ステップS32〜S46)、出力要素予告エリア57にて予告表示を開始する(ステップS50)。
そして、当該広告の出力の完了すなわち広告視聴の完了相当条件を満たした場合に(ステップS67のYES)、入力要素の消費と、出力要素のプレーヤへの付与と、付与通知とを実行して、ステップS10に戻る。
以上、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔第4実施形態〕
次に、本発明を適用した第4実施形態について説明する。
本実施形態は、基本的には第1〜第3実施形態の何れかと同様に実現されるが、ゲーム管理及び広告管理の処理主体がユーザ端末1500である点が異なる。以降では、主に第1実施形態をベースとして説明する。第1〜第3実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与して説明は省略し、第1実施形態との差異について主に述べることとする。
図33は、本実施形態におけるユーザ端末1500Dの機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態のユーザ端末1500Dは、ゲーム画面表示制御部272と音声再生制御部273と、ユーザ位置情報提供制御部274とが省略され、その代わりにゲーム管理部220と、広告管理部230とを有するコンピュータシステムである。すなわち、本実施形態ではユーザ端末1500Dは、サーバシステム1100からゲーム画面の画像を表示するためのデータや、音声の再生をするためのデータを取得するのではなく、自身でゲーム管理に関する演算処理を実行して、ゲーム進行制御し、ゲーム画面や広告の画像を生成しその音声再生を制御する。また、広告出力のタイミングの判定やアイテム変換の設定及び実行をユーザ端末1500Dにて実行する。
図34は、本実施形態のユーザ端末1500Dの端末記憶部500に記憶されるプログラムやデータの例を示す図である。本実施形態の端末記憶部500は、端末システムプログラム502と、ゲームプログラム506と、を記憶する。そして、ゲーム管理部220と広告管理部230がユーザ端末1500Dにて処理されるのに伴って、ゲーム初期設定データ510と、広告定義データ530と、属性相性定義データ562と、変換定義データ570と、プレイデータ700とが、端末記憶部500にて記憶される。
ゲームプログラム506は、本実施形態のユーザ端末演算部270と、ゲーム管理部220と、広告管理部230とを端末処理部200にて実現させるためのプログラムである。
本実施形態における処理の流れは、本実施形態が第1実施形態をベースとしているので、第1実施形態におけるサーバシステム1100の処理の流れ(図25〜図26参照)と基本的に同じであり、ゲーム管理部220及び広告管理部230をユーザ端末1500Dにて実行するのに合わせて、適宜各ステップの実行主体をユーザ端末1500Dと読み替えれば良い。
本実施形態を、第2実施形態をベースとして実現するならば、本実施形態における処理の流れは、第2実施形態におけるサーバシステム1100の処理の流れ(図29参照)と基本的に同じであり、ゲーム管理部220及び広告管理部230をユーザ端末1500Dにて実行するのに合わせて、適宜各ステップの実行主体をユーザ端末1500Dと読み替えれば良い。当然、第3実施形態をベースとして実現する場合は、本実施形態における処理の流れは、第3実施形態におけるサーバシステム1100の処理の流れ(図32参照)と基本的に同じとなる。
なお、第1〜第3実施形態の何れをベースとして本実施形態を実現するにせよ、ユーザ端末1500Dにてユーザ管理データ600を参照・変更する必要がある処理を実行する場合には、適宜サーバシステム1100へ必要なデータの提供や照合等をリクエストするか、処理そのものをリクエストするかして対処するものとする。
本実施形態によれば、第1〜第3実施形態のうちベースとした実施形態と同様の作用効果が得られる。なお、ユーザ端末1500Dが、ゲーム管理部220や広告管理部230それぞれ全てを担うのではなく、その一部を担う構成としてもよい。
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は上記形態に限定されるものではなく適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
[その1]
例えば、第1実施形態では、ゲームシステム全体をクライアント・サーバ型のシステムにて実現する例を挙げたがこれに限らない。例えば、対戦ゲームであれば、複数のユーザ端末1500をピアツーピア(P2P)接続可能なコンピュータシステムにおいて実現するとしてもよい。具体的には、サーバシステム1100がマッチングしたユーザ端末1500に、マッチング結果のデータを提供した後に、当該ユーザ端末同士で改めてP2P接続を実現する。そして、何れかのユーザ端末1500に、ゲーム管理部220や広告管理部230の機能を担わせる。或いは、複数のユーザ端末1500でそれらの機能を分担して担う構成としてもよい。
[その2]
また、上記実施形態では、サーバシステム1100と複数台のユーザ端末1500からなるシステムを例示したが、単独のコンピュータからなるゲームシステムにおいても同様に適用できる。例えば1台のゲーム装置でもよい。広告出力に着目して換言すると、1台の広告出力制御装置として実現してもよい。
具体的には、図35は、本発明を適用した業務用ゲーム装置1300の構成例を示す外観正面図である。業務用ゲーム装置1300は、筐体本体1301に、プレーヤが操作入力する操作入力手段として、ジョイスティック1302と、ボタンスイッチ1304と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1306と、を備える。また、筐体本体1301には、スピーカ1310と、プレーヤ撮影カメラ1320と、入金装置1330と、電子決済用媒体99からデータの読み取りや書き込みができる媒体読取装置1344と、制御基板1350と、を備える。
制御基板1350には、CPU1351や、GPU,DSPなどの各種マイクロプロセッサ、VRAM,RAM,ROM等の各種ICメモリ1352と、通信回線9に通信接続するための通信装置モジュール1353、位置測定モジュール1355、I/Fコントローラ1357(インターフェイスコントローラ)、などが搭載されている。
I/Fコントローラ1357には、例えば、1)タッチパネル1306のドライバ回路、2)ジョイスティック1302及びボタンスイッチ1304からの信号を受信する回路、3)スピーカ1310へ音声信号を出力する出力アンプ回路、4)プレーヤ撮影カメラ1320から撮影した画像データを読み出すための回路、5)入金装置1330や媒体読取装置1344への信号入出力回路、6)位置測定モジュール1355からの信号を受信する回路、などが搭載されている。
そして、これら制御基板1350に搭載されている各要素は、それぞれバス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1350の一部または全部をASICやFPGA、SoCにて実現する構成でもよい。
制御基板1350は、ゲームプログラムを実行して演算処理を実行し、ジョイスティック1302やボタンスイッチ1304,タッチパネル1306からの操作入力に応じて業務用ゲーム装置1300の各部を制御してゲームプレイを可能にする。業務用ゲーム装置1300は、必要なプログラムや各種設定データを予めICメモリ1352に記憶しているものとするが、起動の都度、外部装置からダウンロードする構成としても良い。
制御基板1350の制御により、業務用ゲーム装置1300は、ジョイスティック1302やタッチパネル1306などを介した操作入力の結果をサーバシステム1100へ逐次送信する一方で、ゲームをプレイするための各種データをサーバシステム1100から受信する。そして、ゲーム画面の画像を生成してタッチパネル1306に表示させ、効果音や操作音の音信号を生成してスピーカ1310から放音する。つまり、プレーヤはタッチパネル1306に表示されるゲーム画面を見て、スピーカ1310から流れるゲーム音を聞きながら、ジョイスティック1302等を操作して広告視聴とともにゲームプレイを楽しむことができる。
そして、当該構成においては、第1実施形態におけるサーバシステム1100とユーザ端末1500との機能を、この業務用ゲーム装置1300の1台で実現する。
勿論、第1実施形態と同様に、広告定義データ530や、変換定義データ570、ユーザ管理データ600などをサーバシステム1100に記憶させておいて、業務用ゲーム装置1300が必要なときにサーバシステム1100にリクエストしてその都度データを取得したり更新したりする構成としてもよい。
[その3]
また、上記実施形態では、出力要素数量729(図23参照)は、一旦決まると変更されないが、視聴対象広告の実際の視聴状況に応じて可変にしてもよい。
具体的には、広告出力中にプレーヤが任意のタイミングで視聴を中止できる構成とする。例えば図36に示すように、ゲーム画面W2に、広告60の表示や音声出力とともに、視聴中止操作アイコン62をユーザ端末1500に表示させる。そして、視聴所要時間を100%として現在までに実際に視聴した時間の割合を示すメータ64を表示させる。そして、出力要素を付与する際には、出力要素数量729(図23参照)に当該メータで表示されている割合を乗じた数量をプレーヤに付与するように制御するとしてもよい。出力要素がポイントの場合は、単にポイントを減らせば良い。出力要素が、武器等の物品である場合、それの質(例えば、武器のレベル)をメータに表示されている割合に応じて低下させればよい。
[その4]
また、上記実施形態ではゲームに係る広告視聴を引き換えにアイテム変換する例を示したが、登録ユーザに様々なサービスを提供するウェブサイトのユーザ操作用の表示画面における広告に係りアイテム変換を行うとしてもよい。この場合、入力要素としては、ユーザのサイト利用度合に応じて付与されサービス対価として利用できる会員ポイント、レンタル等のクーポン券、イベント参加権、無料抽選権、などを設定可能とすると好適である。