JP6939144B2 - ジブ係留方法およびジブ係留装置 - Google Patents

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Description

本発明は、タワーの先端部にジブが起伏可能に取り付けられたクレーンにおけるジブ係留方法およびジブ係留装置に関する。
例えば、特許文献1には、クレーンにおいて折り畳まれた状態のジブをタワーにロックするためのジブ係留装置が開示されている。特許文献1では、タワー側に設けられたロック解除レバーの一端にロックピンが連結され、他端にロープが連結されている。作業者がロープを引っ張ると、ロック解除レバーが支点を中心に回動し、ロックピンがジブ側の係止軸を係止している状態が解除される。
また、特許文献2には、折り畳まれた状態のジブがブーム(タワー)から離れていかないようにするためのジブ固定方法が開示されている。特許文献2では、上部旋回体の前部に設けた繋止部に繋止した連結部材にフックを引っ掛け、巻上ロープを巻き上げて連結部材に所定の張力を作用させることで、ジブをブームに固定している。
特開2000−281281号公報 特開2014−97866号公報
ここで、特許文献1において、ジブをタワーに係留する、あるいは係留状態のジブをタワーから解放する作業は、水平方向に対してタワーを略90度起立させた状態でしか実施できない構造となっている。ジブをタワーの腹面に抱いた姿勢は見た目が不安定であるため、工事現場周辺の住民からは、クレーンが転倒するのではないかといった不安の声が寄せられている。また、タワーが略90度起立した状態では、強風下において風荷重によりタワーが後方に転倒する恐れがある。
また、特許文献2においては、ブームの腹面にジブを巻上ロープで支持した状態で、ブームを0度から90度の間で起伏動させているが、巻上ロープによるジブの支持ではブームの角度変化による巻上ロープの張力の調整が難しく、巻上ロープを張りすぎるとロープ係止具等が損傷し、巻上ロープが緩すぎるとジブが垂れてしまう。このように、ジブがふらつかない安定した状態で、ジブをブームの腹面に沿わせながらブームを0度から90度の間で起伏動させるのは困難であり、ジブの係留状態が不安定であるという問題がある。
そこで、本発明は、見た目が安定した状態でジブの係留と解放とを行うことができるとともに、ジブを安定的に係留することが可能なジブ係留方法およびジブ係留装置を提供することを目的とする。
本発明は、ブームの先端部にジブが起伏可能に取り付けられたクレーンにおけるジブ係留方法であって、折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する係留ステップと、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する解放ステップと、を有し、前記係留ステップは、前記ブームを鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にして、前記ジブを垂下させる垂下ステップと、垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せる引き寄せステップと、前記ブームに前記ジブを引き寄せた状態で、前記ジブに設けられている被係止装置を、前記ブームに設けられた係止装置によって係止する係止ステップと、を有し、前記解放ステップは、前記被係止装置を前記係止装置で係止した状態で、前記ブームを鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にする傾斜ステップと、解除部材により前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除する解除ステップと、前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除した状態で、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させる離隔ステップと、を有し、前記係留ステップおよび前記解放ステップは、巻上ロープを介して前記ジブの先端から吊り下げられたフックと、クレーン本体に設けられた繋止部とを、連結部材で連結する連結ステップをさらに有し、前記引き寄せステップにおいて、前記フックと前記繋止部とを前記連結部材で連結した状態で、前記巻上ロープを巻き取って前記連結部材に所定の張力を作用させることで、垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せ、前記離隔ステップにおいて、前記フックと前記繋止部とを前記連結部材で連結した状態で、前記巻上ロープを繰り出して前記連結部材から張力を解放することで、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させることを特徴とする。また、本発明は、ブームの先端部にジブが起伏可能に取り付けられたクレーンにおけるジブ係留方法であって、折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する係留ステップと、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する解放ステップと、を有し、前記係留ステップは、前記ブームを鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にして、前記ジブを垂下させる垂下ステップと、垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せる引き寄せステップと、前記ブームに前記ジブを引き寄せた状態で、前記ジブに設けられている被係止装置を、前記ブームに設けられた係止装置によって係止する係止ステップと、を有し、前記解放ステップは、前記被係止装置を前記係止装置で係止した状態で、前記ブームを鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にする傾斜ステップと、解除部材により前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除する解除ステップと、前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除した状態で、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させる離隔ステップと、を有し、前記係留ステップおよび前記解放ステップは、巻上ロープを介して前記ジブの先端から吊り下げられたフックと、前記ブームの基部またはクレーン本体に設けられたウィンチとを、前記ウィンチから繰り出したロープで連結する連結ステップをさらに有し、前記引き寄せステップにおいて、前記フックと前記ウィンチとを前記ロープで連結した状態で、前記ウィンチで前記ロープを巻き取ることで、垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せ、前記離隔ステップにおいて、前記フックと前記ウィンチとを前記ロープで連結した状態で、前記ウィンチから前記ロープを繰り出すことで、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させ、前記ウィンチで前記ロープを巻き取る際に、前記ブームに取り付けたガイドシーブで、前記ガイドシーブよりも上流側の前記ロープが、前記ジブの長手方向にほぼ直交する方向に引っ張られるように、前記ロープをガイドし、前記ウィンチで前記ロープを巻き取る際に、前記ジブの先端近くまで巻き上げた前記フックを、前記ジブの先端に設けた規制部材に当接させることで、前記フックが前記ブームの方に動くのを規制することを特徴とする。また、本発明は、ブームの先端部にジブが起伏可能に取り付けられたクレーンにおけるジブ係留方法であって、折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する係留ステップと、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する解放ステップと、を有し、前記係留ステップは、前記ブームを鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にして、前記ジブを垂下させる垂下ステップと、垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せる引き寄せステップと、前記ブームに前記ジブを引き寄せた状態で、前記ジブに設けられている被係止装置を、前記ブームに設けられた係止装置によって係止する係止ステップと、を有し、前記解放ステップは、前記被係止装置を前記係止装置で係止した状態で、前記ブームを鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にする傾斜ステップと、解除部材により前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除する解除ステップと、前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除した状態で、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させる離隔ステップと、を有し、前記係留ステップおよび前記解放ステップは、巻上ロープを介して前記ジブの先端から吊り下げられたフックと、前記ブームの基部またはクレーン本体に設けられたウィンチとを、前記ウィンチから繰り出したロープで連結する連結ステップをさらに有し、前記引き寄せステップにおいて、前記フックと前記ウィンチとを前記ロープで連結した状態で、前記ウィンチで前記ロープを巻き取ることで、垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せ、前記離隔ステップにおいて、前記フックと前記ウィンチとを前記ロープで連結した状態で、前記ウィンチから前記ロープを繰り出すことで、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させ、前記ロープを、前記フックの側面に設けた連結部に連結することを特徴とする。
また、本発明は、ブームの先端部にジブが起伏可能に取り付けられたクレーンにおけるジブ係留装置であって、前記ブームに設けられた係止装置と、前記ジブに設けられ、前記ジブが折り畳まれた際に、前記係止装置によって係止される被係止装置と、前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除することが可能な解除部材と、折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する際に、鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢の前記ブームに、垂下した前記ジブを引き寄せる一方、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する際に、前記鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢の前記ブームに引き寄せられている前記ジブを、前記ブームから離隔させる駆動機構と、を有し、前記駆動機構は、クレーン本体に設けられた繋止部と、巻上ロープを介して前記ジブの先端から吊り下げられたフックと前記繋止部とを連結する連結部材と、を有し、折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する際に、前記巻上ロープを巻き取って前記連結部材に所定の張力を作用させることで、垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せる一方、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する際に、前記巻上ロープを繰り出して前記連結部材から張力を解放することで、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させることを特徴とする。また、本発明は、ブームの先端部にジブが起伏可能に取り付けられたクレーンにおけるジブ係留装置であって、前記ブームに設けられた係止装置と、前記ジブに設けられ、前記ジブが折り畳まれた際に、前記係止装置によって係止される被係止装置と、前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除することが可能な解除部材と、折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する際に、鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢の前記ブームに、垂下した前記ジブを引き寄せる一方、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する際に、前記鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢の前記ブームに引き寄せられている前記ジブを、前記ブームから離隔させる駆動機構と、を有し、前記駆動機構は、前記ブームの基部またはクレーン本体に設けられたウィンチと、前記ウィンチから繰り出されて、巻上ロープを介して前記ジブの先端から吊り下げられたフックに連結されたロープと、を有し、折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する際に、前記ウィンチで前記ロープを巻き取ることで、垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せる一方、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する際に、前記ウィンチから前記ロープを繰り出すことで、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させ、前記駆動機構は、前記ブームに取り付けられて前記ロープをガイドするガイドシーブをさらに有し、前記ガイドシーブは、前記ウィンチで前記ロープを巻き取る際に、前記ガイドシーブよりも上流側の前記ロープが、前記ジブの長手方向にほぼ直交する方向に引っ張られるように、前記ロープをガイドし、前記ジブの先端に設けられ、前記ウィンチで前記ロープを巻き取る際に、前記ジブの先端近くまで巻き上げられた前記フックに当接することで、前記フックが前記ブームの方に動くのを規制する規制部材をさらに有することを特徴とする。また、本発明は、ブームの先端部にジブが起伏可能に取り付けられたクレーンにおけるジブ係留装置であって、前記ブームに設けられた係止装置と、前記ジブに設けられ、前記ジブが折り畳まれた際に、前記係止装置によって係止される被係止装置と、前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除することが可能な解除部材と、折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する際に、鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢の前記ブームに、垂下した前記ジブを引き寄せる一方、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する際に、前記鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢の前記ブームに引き寄せられている前記ジブを、前記ブームから離隔させる駆動機構と、を有し、前記駆動機構は、前記ブームの基部またはクレーン本体に設けられたウィンチと、前記ウィンチから繰り出されて、巻上ロープを介して前記ジブの先端から吊り下げられたフックに連結されたロープと、を有し、折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する際に、前記ウィンチで前記ロープを巻き取ることで、垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せる一方、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する際に、前記ウィンチから前記ロープを繰り出すことで、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させ、前記フックの側面には、前記ロープが連結される連結部が設けられていることを特徴とする。


本発明によると、折り畳まれた状態のジブをブームに係留する際には、ブームを鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にした状態で、垂下したジブをブームに引き寄せる。そして、被係止装置を係止装置によって係止する。一方、ブームに係留されたジブをブームから解放する際には、ブームを鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にした状態で、係止装置と被係止装置との係合を解除する。そして、ブームに引き寄せられているジブをブームから離隔させる。このように、ブームを鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にした状態で、ジブをブームに係留したり、ブームからジブを解放したりできるので、見た目が安定しており、工事現場周辺の住民が不安を感じにくいとともに、強風でブームが後方に転倒する恐れもない。また、被係止装置を係止装置によって係止することで、ジブの係留状態が安定する。よって、見た目が安定した状態でジブの係留と解放とを行うことができるとともに、ジブを安定的に係留することができる。
タワークレーンの側面図である。 ジブ係留装置の拡大側面図である。 ジブ係留装置の拡大側面図である。 ジブ係留装置の拡大側面図である。 ジブ係留装置の拡大平面図である。 第1実施形態における図1の要部Aの拡大図である。 第1実施形態のタワークレーンの側面図である。 第1実施形態のタワークレーンの側面図である。 第1実施形態のタワークレーンの側面図である。 第2実施形態における図1の要部Aの拡大図である。 第2実施形態のタワークレーンの側面図である。 第2実施形態のタワークレーンの側面図である。 第2実施形態のタワークレーンの側面図である。 第3実施形態のタワークレーンの側面図である。 第3実施形態のタワークレーンの側面図である。 第3実施形態のタワークレーンの側面図である。 図16の要部Bの拡大図である。 図17の要部Cの拡大図である。 図15の要部Dの拡大図である。 図16の要部Bの拡大図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
[第1実施形態]
(タワークレーンの構成)
第1実施形態のジブ係留装置1は、タワークレーン10の側面図である図1に示すように、タワークレーン10に設けられている。タワークレーン10は、クローラ式の下部走行体11に上部旋回体12が旋回可能に搭載された構成となっている。なお、タワークレーン10は、クローラ以外の移動手段(例えばホイール)を用いた移動式クレーンであってもよいし、移動手段を持たない固定式クレーンであってもよい。また、本発明の適用対象はタワークレーンに限定されず、例えば、ラッフィングクレーンに本発明を適用することも可能である。
上部旋回体12の前部には、運転室13が設けられるとともに、タワー(ブーム)14が上部旋回体12に対して起伏可能に連結されている。タワー14の先端部には、ジブ15がタワー14に対して起伏可能に連結されている。ジブ15の先端には、ジブポイントシーブ16が設けられている。このジブポイントシーブ16からは巻上ロープ17を介してフック18が吊り下げられている。図1では、ジブ15が斜め上前方に延びた作業状態と、ジブ15が折り畳まれてタワー14の前面部にロックされたロック状態とをともに記載している。
上部旋回体12の後部には、カウンタウエイト19及びガントリ20が取り付けられている。また、上部旋回体12の後部には、少なくとも3個のドラム、つまりフック用ドラム(図示せず)とジブ起伏用ドラム(図示せず)とブーム起伏用ドラム(図示せず)とが前から後ろに並んで搭載されている。
フック用ドラムは、巻上ロープ17を巻き取り又は繰り出してフック18の巻き上げ又は巻き下げを行うものである。
タワー14の下部背面側に取り付けたジブ起伏用下部スプレッダ21と、ジブガイライン22の一端に連結したジブ起伏用上部スプレッダ23との間には、ジブ起伏用ロープ24が掛け渡されている。また、タワー14の先端には、側方からの平面視で三角形状のストラット25が揺動可能に支持されている。ジブ起伏用ドラムには、ジブ起伏用ロープ24の一端が巻き付けられている。ジブガイライン22の他端は、ストラット25のリヤストラット部25aの先端に接続されている。ストラット25のフロントストラット部25bの先端とジブ15の先端とは、ジブガイライン26により連結されている。ジブ起伏用ドラムによりジブ起伏用ロープ24を巻き取り又は繰り出すと、ジブ15がタワー14との結合点を中心として起伏するようになっている。
ガントリ20の上端に取り付けたブーム起伏用下部スプレッダ27と、ブームガイライン28の一端に連結したブーム起伏用上部スプレッダ29との間には、ブーム起伏用ロープ30が掛け渡されている。ブーム起伏用ドラムには、ブーム起伏用ロープ30の一端が巻き付けられている。ブームガイライン28の他端は、タワー14の先端に接続されている。ブーム起伏用ドラムによりブーム起伏用ロープ30を巻き取り又は繰り出すと、タワー14がその支点であるブームフットピン31回りに起伏するようになっている。
タワー14の下部背面側には、バックストップ装置32が設けられている。バックストップ装置32のばね32aがタワー14を前方に付勢することで、タワー14が水平方向に対して略90度起立した状態であっても、タワー14が後方に転倒することがない。
(ジブ係留装置の構成)
ジブ係留装置1は、係止装置2と、被係止装置3と、解除ロープ(解除部材)4と、を有している。係止装置2は、タワー14の前面部に設けられている。被係止装置3は、ジブ15に設けられている。被係止装置3は、ジブ15を折り畳んだ際に係止装置2に対向する位置に設けられている。ジブ15が折り畳まれた状態で被係止装置3が係止装置2によって係止されることで、ジブ15をタワー14にロックすることができる。
(係止装置)
ジブ係留装置1の詳細について説明する。図2〜図4は、ジブ係留装置1の拡大側面図であり、図5は、ジブ係留装置1の拡大平面図である。係止装置2は、ロックピン41を有する。このロックピン41が、被係止装置3の係止軸51を係止する係止位置(図2に示す位置)と、係止軸51の係止を解除する係止解除位置(図3、図4に示す位置)との間で移動することによって、ジブ15のロックおよびロック解除を実現することができる。
タワー14に取り付けられたタワー側ブラケット42には、レバー支持ブラケット43が突設されており、このレバー支持ブラケット43に、ロック解除レバー44が支点ピン44aを介して回動可能に連結されている。ロック解除レバー44の前端部にはロックピン41が連結されており、ロック解除レバー44の後端部には解除ロープ4が連結されている。なお、ロープの代わりに、ワイヤ、チェーン等の紐状部材、ロッド等の棒状部材を用いてもよい。
タワー側ブラケット42に取り付けられたロックフレーム46には、ガイド筒46aが形成されるとともに、ガイド筒46aに相対する位置にロック穴46bが形成されている。ロックピン41はガイド筒46a内を上下に移動することによって、ロックピン41がロック穴46bに嵌合する係止位置と、ロックピン41がロック穴46bから外れた係止解除位置との間で移動可能となっている。
ロック解除レバー44は、ロックピン41を係止位置に移動させるロック位置(図2に示す位置)と、ロックピン41を係止解除位置に移動させるロック解除位置(図3、図4に示す位置)との間で移動可能(回動可能)である。ロック解除レバー44のうち支点ピン44aよりも前側(ジブ15側)の部分とタワー側ブラケット42との間には、ロックスプリング47が介装されている。ロック解除レバー44は、ロックスプリング47によってロック位置の方向に付勢されている。
ロックフレーム46内には、ピンブロック部材48が設けられている。ピンブロック部材48は、ロックフレーム46内を前後方向に移動可能であり、スプリング48aによって前方に付勢されている。図3、図4に示すように、ロックピン41が係止解除位置にあるときには、ピンブロック部材48がガイド筒46aの一部を閉塞する位置まで付勢される。これによって、ロックピン41がピンブロック部材48によってブロックされ、係止位置に移動できないようになっている。
(解除ロープ)
解除ロープ4は、ロック解除レバー44の後端部に連結されている。この解除ロープ4を引っ張ることにより、ロックスプリング47による付勢力に抗してロック解除レバー44をロック解除位置に移動させることが可能である。即ち、係止装置2と被係止装置3との係合を解除することが可能である。また、解除ロープ4を引っ張るのを止めれば、ロックスプリング47による付勢力によって、ロック解除レバー44がロック位置に移動可能となる。
(被係止装置)
ジブ15に設けられた被係止装置3は、係止軸51を有しており、この係止軸51がロックピン41によって係止されることで、折り畳まれた状態のジブ15がタワー14にロックされる。ジブ15に取り付けられたジブ側ブラケット52には、左右一対の軸支持ブラケット53が突設されている(図5参照)。軸支持ブラケット53の先端にはベアリング53aが設けられており、左右一対のベアリング53aによりロックピン41と交差する係止軸51が支持されている。
上記のような構成において、図2に示すように、係止位置にあるロックピン41により、ロックピン41よりもタワー14側に位置する係止軸51が係止されることで、ジブ15がタワー14の前面部にロックされる。ジブ15がロック状態であることは、運転室13に設けられたモニタランプにより作業者に報知される。
ジブ15のロックを解除する場合には、解除ロープ4を引っ張る。これにより、ロックスプリング47による付勢力に抗してロック解除レバー44がロック解除位置に移動する。
その結果、図3に示すように、ロックピン41が係止解除位置に移動し、係止軸51の係止状態が解除される。すると、係止軸51がスプリング48aの付勢力によってピンブロック部材48に押される。このとき、ジブ15をタワー14から前方に振り出すように起伏操作することで、ジブ15のロックが解除される。また、後述するように、タワー14が鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢である場合には、ジブ15が自重でタワー14から離隔することで、ジブ15のロックが解除される。このとき、ロックピン41はピンブロック部材48によってブロックされ、ロックピン41が係止位置に戻ることはない。ジブ15のロックが解除状態であることは、運転室13に設けられたモニタランプにより作業者に報知される。
ジブ15をロックする場合には、図4に示す状態において、ジブ15をタワー14の前面に向かって折り畳む。すると、係止軸51がピンブロック部材48に当接し、スプリング48aの付勢力に抗してピンブロック部材48をタワー14側に押し込む。その結果、ピンブロック部材48によるロックピン41のブロックが解除され、図2に示すように、ロックスプリング47の付勢力によりロック解除レバー44がロック位置に移動するのと同時に、ロックピン41が係止位置に移動し、ジブ15がタワー14にロックされる。
(駆動機構)
また、ジブ係留装置1は、図1の要部Aの拡大図である図6に示すように、駆動機構5を有している。駆動機構5は、鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢のタワー14に、垂下したジブ15を引き寄せる。また、駆動機構5は、鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢のタワー14に引き寄せられているジブ15を、タワー14から離隔させる。
本実施形態の駆動機構5は、上部旋回体12(クレーン本体)に設けられた繋止部61と、フック18と繋止部61とを連結する連結ロープ(連結部材)62と、を有している。繋止部61は、ブームフットピン31の近傍に設けられている。なお、繋止部61は、タワー14の基部であって、ブームフットピン31の近傍に設けられていてもよい。連結ロープ62は、繋止部61にシャックル63で連結される。なお、ロープの代わりに、ワイヤ、チェーン等の紐状部材を用いてもよい。
折り畳まれた状態のジブ15をタワー14に係留する際には、フック18と繋止部61とを連結ロープ62で連結した状態で、タワー14を鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にして、ジブ15を垂下させた後に、巻上ロープ17を巻き取って連結ロープ62に所定の張力を作用させる。これにより、垂下したジブ15がタワー14に引き寄せられる。一方、タワー14に係留されたジブ15をタワー14から解放する際には、フック18と繋止部61とを連結ロープ62で連結した状態で、タワー14を鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にして、解除ロープ4により係止装置2と被係止装置3との係合を解除するとともに、巻上ロープ17を繰り出して連結ロープ62から張力を解放する。これにより、タワー14に引き寄せられていたジブ15がタワー14から離隔する。詳細は後述する。
(ジブ係留装置の動作)
次に、ジブ係留装置1の動作について、図7〜図9を参照しつつ説明する。図7〜図9は、タワークレーン10の側面図である。
(係留ステップ)
折り畳まれた状態のジブ15をタワー14に係留する場合、まず、図7に示すように、ブーム起伏用ロープ30を繰り出すことで、タワー14を鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にする。本実施形態において、タワー14の水平面からの傾斜角度は80度であるが、傾斜角度はこれに限定されない。
次に、ジブ起伏用ロープ24を繰り出して、ジブ15を鉛直方向に垂下した状態にする。そして、巻上ロープ17を繰り出してフック18を地面近くまで巻き下げる。次に、一端が繋止部61に連結された連結ロープ62の他端をフック18に引っ掛ける。
その後、巻上ロープ17を巻き取る。すると、図8に示すように、フック18が連結ロープ62を引っ張ることで、連結ロープ62に所定の張力が作用する。この状態で、巻上ロープ17をさらに巻き取ると、垂下していたジブ15がタワー14の前面部に引き寄せられる。ジブ15がタワー14に十分に近接すると、図4に示すように、係止軸51がピンブロック部材48に当接し、ピンブロック部材48をタワー14側に押し込む。これにより、図2に示すように、ロック解除レバー44がロック位置に移動するのと同時に、ロックピン41が係止位置に移動し、ジブ15がタワー14にロックされる。
図8に戻って、次に、巻上ロープ17を繰り出して、フック18を地面に着地させる。このとき、連結ロープ62から張力が解放されるが、ジブ15がタワー14にロックされているので、ジブ15がタワー14から離隔することはない。
次に、図9に示すように、ブーム起伏用ロープ30を繰り出すことで、ストラット25が着地するまでタワー14を倒伏させる。このときも、ジブ15がタワー14にロックされているので、ジブ15がふらついて不安定になることがない。
(解放ステップ)
タワー14に係留されたジブ15をタワー14から解放する場合、繋止部61とフック18とを連結ロープ62で連結した後に、図9に示す姿勢から、ブーム起伏用ロープ30を巻き取ることで、タワー14を鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にする。本実施形態において、タワー14の水平面からの傾斜角度は80度であるが、傾斜角度はこれに限定されない。
次に、図8に示すように、巻上ロープ17を巻き取って、連結ロープ62が撓まない程度に緊張させる。その後、図3に示すように、解除ロープ4を引っ張ることで、ロック解除レバー44がロック解除位置に移動すると同時に、ロックピン41が係止解除位置に移動し、係止軸51の係止状態が解除される。これにより、ジブ15のロックが解除され、ジブ15は自重でタワー14から離隔する。
次に、図7に示すように、巻上ロープ17を繰り出して、フック18を地面に着地させる。巻上ロープ17を繰り出すことで、ジブ15はタワー14から離隔していき、最終的に、ジブ15がタワー14から垂下した状態になる。その後、連結ロープ62を繋止部61およびフック18から取り外し、所定の格納場所に格納する。そして、ジブ起伏用ロープ24を巻き取ることで、ジブ15を水平かそれ以上に起こした後に、タワー14を起伏させて作業姿勢にする。
(効果)
以上に述べたように、本実施形態に係るジブ係留方法およびジブ係留装置1によると、折り畳まれた状態のジブ15をタワー14に係留する際には、タワー14を鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にした状態で、垂下したジブ15をタワー14に引き寄せる。そして、被係止装置3を係止装置2によって係止する。一方、タワー14に係留されたジブ15をタワー14から解放する際には、タワー14を鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にした状態で、係止装置2と被係止装置3との係合を解除する。そして、タワー14に引き寄せられているジブ15をタワー14から離隔させる。このように、タワー14を鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にした状態で、ジブ15をタワー14に係留したり、タワー14からジブ15を解放したりできるので、見た目が安定しており、工事現場周辺の住民が不安を感じにくいとともに、強風でタワー14が後方に転倒する恐れもない。また、被係止装置3を係止装置2によって係止することで、ジブ15の係留状態が安定する。よって、見た目が安定した状態でジブ15の係留と解放とを行うことができるとともに、ジブ15を安定的に係留することができる。
また、折り畳まれた状態のジブ15をタワー14に係留する際には、フック18と繋止部61とを連結ロープ62で連結した状態で、巻上ロープ17を巻き取って連結ロープ62に所定の張力を作用させることで、垂下したジブ15をタワー14に引き寄せる。一方、タワー14に係留されたジブ15をタワー14から解放する際には、フック18と繋止部61とを連結ロープ62で連結した状態で、巻上ロープ17を繰り出して連結ロープ62から張力を解放することで、タワー14に引き寄せられているジブ15をタワー14から離隔させる。このように、フック18を吊り下げた巻上ロープ17を利用することで、ジブ15のタワー14への引き寄せ、および、ジブ15のタワー14からの離隔を、特別な装置を用いることなく行うことができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のジブ係留装置について、図面を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態と共通する構成およびそれにより奏される効果については説明を省略し、主に、第1実施形態と異なる点(駆動機構の構成等)について説明する。なお、第1実施形態と同じ部材については、第1実施形態と同じ符号を付している。
(駆動機構)
本実施形態のジブ係留装置101は、図1の要部Aの拡大図である図10に示すように、駆動機構105を有している。駆動機構105は、タワー14の基部に設けられたリービングウィンチ(ウィンチ)71と、リービングウィンチ71から繰り出されて、フック18に連結されたロープ72と、を有している。なお、ロープの代わりに、ワイヤ、チェーン等の紐状部材を用いてもよい。また、リービングウィンチ71は、上部旋回体12(クレーン本体)(特に、タワー14側の部分)に設けられていてもよいし、下部走行体11(クレーン本体)(特に、タワー14側の部分)に設けられていてもよい。
なお、リービングウィンチ71は、タワー14へのブーム起伏用ロープ30の巻き掛けを補助する装置である。リービングウィンチ71から繰り出したロープ72を、ブーム起伏用ロープ30の巻き掛けとは逆の順に巻き掛け、その先端に、ブーム起伏用ドラムから繰り出したブーム起伏用ロープ30の先端をつなぐ。そして、リービングウィンチ71でロープ72を巻き取ることで、ブーム起伏用ロープ30がタワー14に巻き掛けられる。リービングウィンチ71を使用しないときには、ロープ72の先端は、タワー14に設けられたガイドローラ73,74に掛け回されて、タワー14に設けられた留め具75に留め付けられる。
折り畳まれた状態のジブ15をタワー14に係留する際には、フック18とリービングウィンチ71とをロープ72で連結した状態で、タワー14を鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にして、ジブ15を垂下させた後に、リービングウィンチ71でロープ72を巻き取る。これにより、垂下したジブ15がタワー14に引き寄せられる。一方、タワー14に係留されたジブ15をタワー14から解放する際には、フック18とリービングウィンチ71とをロープ72で連結した状態で、タワー14を鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にして、解除ロープ4により係止装置2と被係止装置3との係合を解除するとともに、リービングウィンチ71からロープ72を繰り出す。これにより、タワー14に引き寄せられていたジブ15がタワー14から離隔する。詳細は後述する。
(ジブ係留装置の動作)
次に、ジブ係留装置101の動作について、図11〜図13を参照しつつ説明する。図11〜図13は、タワークレーン10の側面図である。
(係留ステップ)
折り畳まれた状態のジブ15をタワー14に係留する場合、まず、図11に示すように、ブーム起伏用ロープ30を繰り出すことで、タワー14を鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にする。本実施形態において、タワー14の水平面からの傾斜角度は80度であるが、傾斜角度はこれに限定されない。
次に、ジブ起伏用ロープ24を繰り出して、ジブ15を鉛直方向に垂下した状態にする。そして、巻上ロープ17を繰り出してフック18を地面近くまで巻き下げる。次に、リービングウィンチ71から繰り出したロープ72の先端をフック18に引っ掛ける。
その後、図12に示すように、巻上ロープ17を巻き取ることで、ジブポイントシーブ16の近くまでフック18を巻き上げる。次に、リービングウィンチ71でロープ72を巻き取っていくと、図13に示すように、垂下していたジブ15がタワー14の前面部に引き寄せられる。ジブ15がタワー14に十分に近接すると、図4に示すように、係止軸51がピンブロック部材48に当接し、ピンブロック部材48をタワー14側に押し込む。これにより、図2に示すように、ロック解除レバー44がロック位置に移動するのと同時に、ロックピン41が係止位置に移動し、ジブ15がタワー14にロックされる。
図13に戻って、次に、巻上ロープ17を繰り出して、フック18をジブポイントシーブ16から垂下させる。その後、図9に示すように、ブーム起伏用ロープ30を繰り出すことで、ストラット25が着地するまでタワー14を倒伏させる。このとき、ジブ15がタワー14にロックされているので、ジブ15がふらついて不安定になることがない。
(解放ステップ)
タワー14に係留されたジブ15をタワー14から解放する場合、ロープ72の先端をフック18に繋いだ後に、ブーム起伏用ロープ30を巻き取ることで、図13に示すように、タワー14を鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にする。本実施形態において、タワー14の水平面からの傾斜角度は80度であるが、傾斜角度はこれに限定されない。
次に、図3に示すように、解除ロープ4を引っ張ることで、ロック解除レバー44がロック解除位置に移動すると同時に、ロックピン41が係止解除位置に移動し、係止軸51の係止状態が解除される。これにより、ジブ15のロックが解除され、ジブ15は自重でタワー14から離隔する。
次に、ロープ72を繰り出す。これにより、図12に示すように、ジブ15がタワー14から離隔していき、最終的に、ジブ15がタワー14から垂下した状態になる。その後、図11に示すように、巻上ロープ17を繰り出してフック18を地面近くまで巻き下げる。ロープ72の先端をフック18から取り外し、留め具75に留め付ける。そして、ジブ起伏用ロープ24を巻き取ることで、ジブ15を水平かそれ以上に起こした後に、タワー14を起伏させて作業姿勢にする。
(効果)
以上に述べたように、本実施形態に係るジブ係留方法およびジブ係留装置101によると、折り畳まれた状態のジブ15をタワー14に係留する際には、フック18とリービングウィンチ71とをロープ72で連結した状態で、リービングウィンチ71でロープ72を巻き取ることで、垂下したジブ15をタワー14に引き寄せる。一方、タワー14に係留されたジブ15をタワー14から解放する際には、フック18とリービングウィンチ71とをロープ72で連結した状態で、リービングウィンチ71からロープ72を繰り出すことで、タワー14に引き寄せられているジブ15をタワー14から離隔させる。このように、タワー14の基部に設けられたリービングウィンチ71、および、このリービングウィンチ71から繰り出したロープ72を利用することで、ジブ15のタワー14への引き寄せ、および、ジブ15のタワー14からの離隔を、特別な装置を用いることなく行うことができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態のジブ係留装置について、図面を参照しつつ説明する。なお、第2実施形態と共通する構成およびそれにより奏される効果については説明を省略し、主に、第2実施形態と異なる点(駆動機構の構成等)について説明する。なお、第2実施形態と同じ部材については、第2実施形態と同じ符号を付している。
(駆動機構)
本実施形態のジブ係留装置201は、タワークレーン10の側面図である図14に示すように、駆動機構205を有している。駆動機構205は、第2実施形態と同様のリービングウィンチ71およびロープ72を有している。また、駆動機構205は、ガイドシーブ81と、規制部材82と、リミットスイッチ(検出手段)83(図18参照)と、を有している。
リービングウィンチ71から繰り出されたロープ72は、フック18に連結される。
ガイドシーブ81は、ロープ72をガイドするものであり、タワー14の腹面に着脱自在に取り付けられている。タワークレーン10の側面図である図16に示すように、ガイドシーブ81は、フック18に連結されたロープ72をリービングウィンチ71で巻き取る際に、ガイドシーブ81よりも上流側のロープ72が、ジブ15の長手方向にほぼ直交する方向に引っ張られるように、ロープ72をガイドする。言い換えれば、ガイドシーブ81は、ガイドシーブ81よりも上流側のロープ72をジブ15の長手方向にほぼ直交する方向にガイドするような位置に取り付けられている。
なお、ガイドシーブ81は、タワー14の腹面に対して着脱自在であるため、タワー14の長さやジブ15の長さが変更された場合であっても、容易に取付位置を変更することができる。
図14に示すように、規制部材82は、ジブ15の先端に着脱可能に取り付けられており、ジブ15の長手方向に突出している。タワークレーン10の側面図である図15に示すように、リービングウィンチ71でロープ72を巻き取る際には、ジブポイントシーブ16の近くまでフック18が巻き上げられる。このとき、図16、および、図16の要部Bの拡大図である図17に示すように、ジブ15が垂下した姿勢において、規制部材82の側面にフック18の側面が当接することで、フック18がタワー14の方に動くのが規制される。
具体的には、図17の要部Cの拡大図である図18に示すように、規制部材82のタワー14とは反対側の側面は、傾斜面82aと、それに連なる平行面82bと、を有している。傾斜面82aは、ジブ15が垂下した姿勢において、規制部材82の先端から上方に向かってタワー14から離隔する方向に傾斜している。平行面82bは、ジブ15が垂下した姿勢において、ジブ15の長手方向に平行である。
フック18は、その鉤部18dを除いて、左右対称の形状をしている。フック18の側面は、傾斜面18aと、それに連なる平行面18bと、を有している。傾斜面18aは、ジブ15が垂下した姿勢において、フック18の上端から下方に向かってタワー14の方に傾斜している。平行面18bは、ジブ15が垂下した姿勢において、ジブ15の長手方向に平行である。
図15の要部Dの拡大図である図19に示すように、フック18を巻き上げていくと、フック18の傾斜面18aが規制部材82の傾斜面82aを摺動し、その後、フック18のタワー14側の平行面18bが規制部材82の平行面82bに当接する。これにより、フック18がタワー14の方に動くのが規制される。
ここで、規制部材82は、分解したジブ15を輸送する際には、邪魔にならないようにジブ15の先端から取り外されて、ジブ15の側面等にピンで取り付けられる。なお、規制部材82は、ジブ15の側面に折り畳まれる構造であってもよい。
図18に示すように、リミットスイッチ83は、規制部材82に取り付けられている。フック18を巻き上げていき、フック18の上端とジブポイントシーブ16の下端との間が所定の距離になったときに、リミットスイッチ83の検出部83aは、規制部材82の平行面82bに当接したフック18の平行面18bにより押圧される。これにより、フック18がジブポイントシーブ16の近くまで巻き上げられたことが検出される。リミットスイッチ83がオンになると、フック18の巻き上げが自動停止される。
なお、フック18がジブ15の先端近くまで巻き上げられたことを検出する手段は、リミットスイッチ83に限定されず、光学センサ等であってもよい。この場合、取り付け場所も規制部材82に限定されず、ジブ15の先端等であってよい。
(ジブ係留装置の動作)
次に、ジブ係留装置201の動作について、図14〜図16を参照しつつ説明する。
(係留ステップ)
折り畳まれた状態のジブ15をタワー14に係留する場合、まず、図14に示すように、ブーム起伏用ロープ30を繰り出すことで、タワー14を鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にする。本実施形態において、タワー14の水平面からの傾斜角度は80度であるが、傾斜角度はこれに限定されない。
次に、ジブ起伏用ロープ24を繰り出して、ジブ15を鉛直方向に垂下した状態にする。そして、巻上ロープ17を繰り出してフック18を地面近くまで巻き下げる。次に、リービングウィンチ71から繰り出したロープ72の先端をフック18に引っ掛ける。
その後、図15に示すように、巻上ロープ17を巻き取ることで、ジブポイントシーブ16の近くまでフック18を巻き上げる。そして、リミットスイッチ83がオンになると、フック18の巻き上げが自動停止される。これにより、図18に示すように、規制部材82の平行面82bにフック18の平行面18bが当接し、フック18がタワー14の方に動くのが規制される。
このように、ジブ15の先端近くまで巻き上げられたフック18がタワー14の方に動くのを規制部材82で規制することで、タワー14とフック18との間に十分な空間を確保することができる。これにより、タワー14の方へのジブ15の引き寄せ量を十分に得ることができる。
また、フック18がジブ15の先端近くまで巻き上げられたことをリミットスイッチ83で検出することで、フック18の上端がジブ15の下端に衝突するのを防止することができる。
次に、リービングウィンチ71でロープ72を巻き取っていくと、図16に示すように、垂下していたジブ15がタワー14の前面部に引き寄せられる。このとき、ガイドシーブ81よりも上流側のロープ72が、ジブ15の長手方向にほぼ直交する方向に引っ張られるように、ロープ72をガイドすることで、ガイドシーブ81よりも上流側のロープ72が、ジブ15の長手方向に対して鈍角をなす方向に引っ張られるように、ロープ72をガイドするのに比べて、モーメントアームを大きく採ることができる。その結果、小さな力でジブ15を引き寄せることができるので、タワークレーン10に常設されているリービングウィンチ71のような、引き力が小さい小型のウィンチを好適に使用することができる。
ジブ15がタワー14に十分に近接すると、図4に示すように、係止軸51がピンブロック部材48に当接し、ピンブロック部材48をタワー14側に押し込む。これにより、図2に示すように、ロック解除レバー44がロック位置に移動するのと同時に、ロックピン41が係止位置に移動し、ジブ15がタワー14にロックされる。
図16に戻って、次に、巻上ロープ17を繰り出して、フック18をジブポイントシーブ16から垂下させる。その後、図9に示すように、ブーム起伏用ロープ30を繰り出すことで、ストラット25が着地するまでタワー14を倒伏させる。このとき、ジブ15がタワー14にロックされているので、ジブ15がふらついて不安定になることがない。そして、ロープ72の先端をフック18から取り外して留め具75(図10参照)に留め付け、ロープ72を巻き込む。
(解放ステップ)
タワー14に係留されたジブ15をタワー14から解放する場合、ロープ72の先端をフック18に繋いだ後に、ブーム起伏用ロープ30を巻き取ることで、図16に示すように、タワー14を鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にする。本実施形態において、タワー14の水平面からの傾斜角度は80度であるが、傾斜角度はこれに限定されない。
次に、図3に示すように、解除ロープ4を引っ張ることで、ロック解除レバー44がロック解除位置に移動すると同時に、ロックピン41が係止解除位置に移動し、係止軸51の係止状態が解除される。これにより、ジブ15のロックが解除され、ジブ15は自重でタワー14から離隔する。
次に、ロープ72を繰り出す。これにより、図15に示すように、ジブ15がタワー14から離隔していき、最終的に、ジブ15がタワー14から垂下した状態になる。その後、図14に示すように、巻上ロープ17を繰り出してフック18を地面近くまで巻き下げる。ロープ72の先端をフック18から取り外し、留め具75に留め付ける。そして、ジブ起伏用ロープ24を巻き取ることで、ジブ15を水平かそれ以上に起こした後に、タワー14を起伏させて作業姿勢にする。
(変形例)
なお、図16の要部Bの拡大図である図20に示すように、リービングウィンチ71から繰り出されたロープ72は、フック18の鉤部18dではなく、フック18の側面に設けられた連結部18cに連結される構成であってもよい。本実施形態において、連結部18cは、取付孔であるが、これに限定されない。
ロープ72をフック18の鉤部18dに連結した場合、ジブ15を引き寄せ、離隔させる過程において、ロープ72がフック18から不意に外れてしまう可能性があるが、フック18の側面に設けられた連結部18cにロープ72を連結することで、これを未然に防止することができる。これにより、ジブ15の引き寄せ、離隔を確実に行うことができる。
(効果)
以上に述べたように、本実施形態に係るジブ係留方法およびジブ係留装置201によると、リービングウィンチ71でロープ72を巻き取る際に、タワー14に取り付けたガイドシーブ81で、ガイドシーブ81よりも上流側のロープ72が、ジブ15の長手方向にほぼ直交する方向に引っ張られるように、ロープ72をガイドする。これにより、ガイドシーブ81よりも上流側のロープ72が、ジブ15の長手方向に対して鈍角をなす方向に引っ張られるように、ロープ72をガイドするのに比べて、モーメントアームを大きく採ることができる。その結果、小さな力でジブ15を引き寄せることができるので、タワークレーン10に常設されているリービングウィンチ71のような、引き力が小さい小型のウィンチを好適に使用することができる。
また、ジブ15の先端近くまで巻き上げられたフック18がタワー14の方に動くのを規制部材82で規制することで、タワー14とフック18との間に十分な空間を確保することができる。これにより、タワー14の方へのジブ15の引き寄せ量を十分に得ることができる。
また、フック18がジブ15の先端近くまで巻き上げられたことをリミットスイッチ83で検出することで、フック18の上端がジブ15の下端に衝突するのを防止することができる。
また、ロープ72をフック18の鉤部18dに連結した場合、ジブ15を引き寄せ、離隔させる過程において、ロープ72がフック18から不意に外れてしまう可能性があるが、フック18の側面に設けられた連結部18cにロープ72を連結することで、これを未然に防止することができる。これにより、ジブ15の引き寄せ、離隔を確実に行うことができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
例えば、第2実施形態において、リービングウィンチ71から繰り出されたロープ72は、フック18の鉤部に連結されるのではなく、図20に示すように、フック18の連結部18cに連結される構成であってもよい。
1,101,201 ジブ係留装置
2 係止装置
3 被係止装置
4 解除ロープ(解除部材)
5,105,205 駆動機構
10 タワークレーン
11 下部走行体(クレーン本体)
12 上部旋回体(クレーン本体)
13 運転室
14 タワー(ブーム)
15 ジブ
16 ジブポイントシーブ
17 巻上ロープ
18 フック
18a 傾斜面
18b 平行面
18c 連結部
18d 鉤部
19 カウンタウエイト
20 ガントリ
21 ジブ起伏用下部スプレッダ
22 ジブガイライン
23 ジブ起伏用上部スプレッダ
24 ジブ起伏用ロープ
25 ストラット
26 ジブガイライン
27 ブーム起伏用下部スプレッダ
28 ブームガイライン
29 ブーム起伏用上部スプレッダ
30 ブーム起伏用ロープ
31 ブームフットピン
32 バックストップ装置
41 ロックピン
42 タワー側ブラケット
43 レバー支持ブラケット
44 ロック解除レバー
46 ロックフレーム
47 ロックスプリング
48 ピンブロック部材
51 係止軸
52 ジブ側ブラケット
53 軸支持ブラケット
61 繋止部
62 連結ロープ(連結部材)
63 シャックル
71 リービングウィンチ(ウィンチ)
72 ロープ
73,74 ガイドローラ
75 留め具
81 ガイドシーブ
82 規制部材
82a 傾斜面
82b 平行面
83 リミットスイッチ(検出手段)

Claims (12)

  1. ブームの先端部にジブが起伏可能に取り付けられたクレーンにおけるジブ係留方法であって、
    折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する係留ステップと、
    前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する解放ステップと、
    を有し、
    前記係留ステップは、
    前記ブームを鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にして、前記ジブを垂下させる垂下ステップと、
    垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せる引き寄せステップと、
    前記ブームに前記ジブを引き寄せた状態で、前記ジブに設けられている被係止装置を、前記ブームに設けられた係止装置によって係止する係止ステップと、
    を有し、
    前記解放ステップは、
    前記被係止装置を前記係止装置で係止した状態で、前記ブームを鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にする傾斜ステップと、
    解除部材により前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除する解除ステップと、
    前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除した状態で、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させる離隔ステップと、
    を有し、
    前記係留ステップおよび前記解放ステップは、巻上ロープを介して前記ジブの先端から吊り下げられたフックと、クレーン本体に設けられた繋止部とを、連結部材で連結する連結ステップをさらに有し、
    前記引き寄せステップにおいて、前記フックと前記繋止部とを前記連結部材で連結した状態で、前記巻上ロープを巻き取って前記連結部材に所定の張力を作用させることで、垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せ、
    前記離隔ステップにおいて、前記フックと前記繋止部とを前記連結部材で連結した状態で、前記巻上ロープを繰り出して前記連結部材から張力を解放することで、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させることを特徴とするジブ係留方法。
  2. ブームの先端部にジブが起伏可能に取り付けられたクレーンにおけるジブ係留方法であって、
    折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する係留ステップと、
    前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する解放ステップと、
    を有し、
    前記係留ステップは、
    前記ブームを鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にして、前記ジブを垂下させる垂下ステップと、
    垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せる引き寄せステップと、
    前記ブームに前記ジブを引き寄せた状態で、前記ジブに設けられている被係止装置を、前記ブームに設けられた係止装置によって係止する係止ステップと、
    を有し、
    前記解放ステップは、
    前記被係止装置を前記係止装置で係止した状態で、前記ブームを鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にする傾斜ステップと、
    解除部材により前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除する解除ステップと、
    前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除した状態で、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させる離隔ステップと、
    を有し、
    前記係留ステップおよび前記解放ステップは、巻上ロープを介して前記ジブの先端から吊り下げられたフックと、前記ブームの基部またはクレーン本体に設けられたウィンチとを、前記ウィンチから繰り出したロープで連結する連結ステップをさらに有し、
    前記引き寄せステップにおいて、前記フックと前記ウィンチとを前記ロープで連結した状態で、前記ウィンチで前記ロープを巻き取ることで、垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せ、
    前記離隔ステップにおいて、前記フックと前記ウィンチとを前記ロープで連結した状態で、前記ウィンチから前記ロープを繰り出すことで、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させ
    前記ウィンチで前記ロープを巻き取る際に、前記ブームに取り付けたガイドシーブで、前記ガイドシーブよりも上流側の前記ロープが、前記ジブの長手方向にほぼ直交する方向に引っ張られるように、前記ロープをガイドし、
    前記ウィンチで前記ロープを巻き取る際に、前記ジブの先端近くまで巻き上げた前記フックを、前記ジブの先端に設けた規制部材に当接させることで、前記フックが前記ブームの方に動くのを規制することを特徴とするジブ係留方法。
  3. ブームの先端部にジブが起伏可能に取り付けられたクレーンにおけるジブ係留方法であって、
    折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する係留ステップと、
    前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する解放ステップと、
    を有し、
    前記係留ステップは、
    前記ブームを鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にして、前記ジブを垂下させる垂下ステップと、
    垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せる引き寄せステップと、
    前記ブームに前記ジブを引き寄せた状態で、前記ジブに設けられている被係止装置を、前記ブームに設けられた係止装置によって係止する係止ステップと、
    を有し、
    前記解放ステップは、
    前記被係止装置を前記係止装置で係止した状態で、前記ブームを鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢にする傾斜ステップと、
    解除部材により前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除する解除ステップと、
    前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除した状態で、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させる離隔ステップと、
    を有し、
    前記係留ステップおよび前記解放ステップは、巻上ロープを介して前記ジブの先端から吊り下げられたフックと、前記ブームの基部またはクレーン本体に設けられたウィンチとを、前記ウィンチから繰り出したロープで連結する連結ステップをさらに有し、
    前記引き寄せステップにおいて、前記フックと前記ウィンチとを前記ロープで連結した状態で、前記ウィンチで前記ロープを巻き取ることで、垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せ、
    前記離隔ステップにおいて、前記フックと前記ウィンチとを前記ロープで連結した状態で、前記ウィンチから前記ロープを繰り出すことで、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させ、
    前記ロープを、前記フックの側面に設けた連結部に連結することを特徴とするジブ係留方法。
  4. 前記ウィンチで前記ロープを巻き取る際に、前記ブームに取り付けたガイドシーブで、前記ガイドシーブよりも上流側の前記ロープが、前記ジブの長手方向にほぼ直交する方向に引っ張られるように、前記ロープをガイドすることを特徴とする請求項3に記載のジブ係留方法。
  5. 前記ウィンチで前記ロープを巻き取る際に、前記ジブの先端近くまで巻き上げた前記フックを、前記ジブの先端に設けた規制部材に当接させることで、前記フックが前記ブームの方に動くのを規制することを特徴とする請求項4に記載のジブ係留方法。
  6. 検出手段で、前記フックが前記ジブの先端近くまで巻き上げられたことを検出することを特徴とする請求項2又は5に記載のジブ係留方法。
  7. ブームの先端部にジブが起伏可能に取り付けられたクレーンにおけるジブ係留装置であって、
    前記ブームに設けられた係止装置と、
    前記ジブに設けられ、前記ジブが折り畳まれた際に、前記係止装置によって係止される被係止装置と、
    前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除することが可能な解除部材と、
    折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する際に、鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢の前記ブームに、垂下した前記ジブを引き寄せる一方、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する際に、前記鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢の前記ブームに引き寄せられている前記ジブを、前記ブームから離隔させる駆動機構と、
    を有し、
    前記駆動機構は、
    クレーン本体に設けられた繋止部と、
    巻上ロープを介して前記ジブの先端から吊り下げられたフックと前記繋止部とを連結する連結部材と、
    を有し、
    折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する際に、前記巻上ロープを巻き取って前記連結部材に所定の張力を作用させることで、垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せる一方、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する際に、前記巻上ロープを繰り出して前記連結部材から張力を解放することで、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させることを特徴とするジブ係留装置。
  8. ブームの先端部にジブが起伏可能に取り付けられたクレーンにおけるジブ係留装置であって、
    前記ブームに設けられた係止装置と、
    前記ジブに設けられ、前記ジブが折り畳まれた際に、前記係止装置によって係止される被係止装置と、
    前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除することが可能な解除部材と、
    折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する際に、鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢の前記ブームに、垂下した前記ジブを引き寄せる一方、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する際に、前記鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢の前記ブームに引き寄せられている前記ジブを、前記ブームから離隔させる駆動機構と、
    を有し、
    前記駆動機構は、
    前記ブームの基部またはクレーン本体に設けられたウィンチと、
    前記ウィンチから繰り出されて、巻上ロープを介して前記ジブの先端から吊り下げられたフックに連結されたロープと、
    を有し、
    折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する際に、前記ウィンチで前記ロープを巻き取ることで、垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せる一方、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する際に、前記ウィンチから前記ロープを繰り出すことで、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させ
    前記駆動機構は、
    前記ブームに取り付けられて前記ロープをガイドするガイドシーブをさらに有し、
    前記ガイドシーブは、前記ウィンチで前記ロープを巻き取る際に、前記ガイドシーブよりも上流側の前記ロープが、前記ジブの長手方向にほぼ直交する方向に引っ張られるように、前記ロープをガイドし、
    前記ジブの先端に設けられ、前記ウィンチで前記ロープを巻き取る際に、前記ジブの先端近くまで巻き上げられた前記フックに当接することで、前記フックが前記ブームの方に動くのを規制する規制部材をさらに有することを特徴とするジブ係留装置。
  9. ブームの先端部にジブが起伏可能に取り付けられたクレーンにおけるジブ係留装置であって、
    前記ブームに設けられた係止装置と、
    前記ジブに設けられ、前記ジブが折り畳まれた際に、前記係止装置によって係止される被係止装置と、
    前記係止装置と前記被係止装置との係合を解除することが可能な解除部材と、
    折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する際に、鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢の前記ブームに、垂下した前記ジブを引き寄せる一方、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する際に、前記鉛直方向に対して前方に傾斜した姿勢の前記ブームに引き寄せられている前記ジブを、前記ブームから離隔させる駆動機構と、
    を有し、
    前記駆動機構は、
    前記ブームの基部またはクレーン本体に設けられたウィンチと、
    前記ウィンチから繰り出されて、巻上ロープを介して前記ジブの先端から吊り下げられたフックに連結されたロープと、
    を有し、
    折り畳まれた状態の前記ジブを前記ブームに係留する際に、前記ウィンチで前記ロープを巻き取ることで、垂下した前記ジブを前記ブームに引き寄せる一方、前記ブームに係留された前記ジブを前記ブームから解放する際に、前記ウィンチから前記ロープを繰り出すことで、前記ブームに引き寄せられている前記ジブを前記ブームから離隔させ、
    前記フックの側面には、前記ロープが連結される連結部が設けられていることを特徴とするジブ係留装置。
  10. 前記駆動機構は、
    前記ブームに取り付けられて前記ロープをガイドするガイドシーブをさらに有し、
    前記ガイドシーブは、前記ウィンチで前記ロープを巻き取る際に、前記ガイドシーブよりも上流側の前記ロープが、前記ジブの長手方向にほぼ直交する方向に引っ張られるように、前記ロープをガイドすることを特徴とする請求項に記載のジブ係留装置。
  11. 前記ジブの先端に設けられ、前記ウィンチで前記ロープを巻き取る際に、前記ジブの先端近くまで巻き上げられた前記フックに当接することで、前記フックが前記ブームの方に動くのを規制する規制部材をさらに有することを特徴とする請求項10に記載のジブ係留装置。
  12. 前記フックが前記ジブの先端近くまで巻き上げられたことを検出する検出手段をさらに有することを特徴とする請求項8又は11に記載のジブ係留装置。
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