JP6937356B2 - 鉄−白金系スパッタリングターゲットおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
1.走査型電子顕微鏡:Hitachi SE−3400
2.エネルギー分散型分光法:HORIBA EMAX450
3.X線回折計:多目的X線回折システム
4.誘導結合型プラズマ発光分析法:Perkinelmer Avio500
1.炭素原料:3μmの平均粒子サイズを有するダイヤモンド粉末
2.炭素原料:10μmの平均粒子サイズを有するグラファイト粉末
3.鉄原料:60μmの平均粒子サイズを有する金属鉄粉末
4.白金原料:7μmの平均粒子サイズを有する金属白金粉末
5.2μmの平均粒子サイズを有する窒化ホウ素
6.銀原料:8μmの平均粒子サイズを有する金属銀粉末
7.銅原料:80μmの平均粒子サイズを有する金属銅粉末
ダイヤモンド粉末および5mmの直径を有する複数の粉砕ボールを、ボールミルジャーに入れ、3時間にわたって高エネルギーボールミリングに供して、0.5μmの平均粒子サイズを有する粉砕ダイヤモンド粉末を得た。加えて、粉砕ダイヤモンド粉末、金属白金粉末、および金属鉄粉末を、400メッシュのふるいにかけ、使用のために保管した。
実施例2〜8で使用した製造方法は、実施例1の鉄−白金系スパッタリングターゲットの製造と同様だった。実施例2〜8の鉄−白金系スパッタリングターゲットの各々は、まず、鉄原料、白金原料、および粉砕炭素粉末を、下記の表1に示されている組成に従って計量および混合して混合物を得、混合物を実施例1と同じ高エネルギーボールミリングに供し、その後下記の表1に示されている焼結方法および温度に従って焼結することにより調製した。
実施例9および10の鉄−白金系スパッタリングターゲットは、実施例1〜8の鉄−白金系スパッタリングターゲットに採用した鉄原料、白金原料、および炭素原料に加えて、窒化ホウ素をさらに含んでいた。実施例9および10で使用した製造方法は、実施例1の製造方法と同様だった。ダイヤモンド粉末を、まず、実施例1のように高エネルギーボールミリングで処理した。加えて、窒化ホウ素を、400メッシュのふるいにかけ、使用のために保管した。
実施例9および10の鉄−白金系スパッタリングターゲットの各々は、まず、鉄原料、白金原料、粉砕ダイヤモンド粉末、および窒化ホウ素を計量および混合して混合物を得、混合物を実施例1と同じ高エネルギーボールミリングに供して鉄−白金系合金粉末を得、その後鉄−白金系合金粉末を、下記の表1に示されている焼結方法および温度に従って3時間にわたって焼結することにより調製した。最後に、CNC旋盤加工を実施して、165mmの直径および4mmの厚さを有するパイの形の鉄−白金系スパッタリングターゲットを得た。実施例9および10の鉄−白金系スパッタリングターゲットの製造方法は、原料として窒化ホウ素を添加したこと、各原料の量、および焼結温度が、実施例1の製造方法と異なっていた。
実施例11〜14の鉄−白金系スパッタリングターゲットは、実施例1〜8の鉄−白金系スパッタリングターゲットに採用した鉄原料、白金原料、および炭素原料に加えて、銀または銅をさらに含んでいた。実施例11〜14で使用した製造方法は、実施例1の製造方法と同様だった。ダイヤモンド粉末を、まず、実施例1のように高エネルギーボールミリングで処理した。加えて、銀原料または銅原料を140メッシュのふるいにかけ、使用のために保管した。
実施例11〜14の鉄−白金系スパッタリングターゲットの各々は、まず、鉄原料、白金原料、粉砕ダイヤモンド粉末、および銀原料(実施例11および13など)または銅原料(実施例12および14など)を計量および混合して混合物を得、混合物を実施例1と同じ高エネルギーボールミリングに供して鉄−白金系合金粉末を得、その後下記の表1に示されている焼結方法および温度に従って鉄−白金系合金粉末を3時間にわたって焼結することにより調製した。最後に、CNC旋盤加工を実施して、165mmの直径および4mmの厚さを有するパイの形の鉄−白金系スパッタリングターゲットを得た。実施例11〜14の鉄−白金系スパッタリングターゲットの製造方法は、銀原料または銅原料を添加したこと、各原料の量、および焼結温度が、実施例1の製造方法とは異なっていた。
比較例1で使用した鉄−白金系スパッタリングターゲットの製造方法は、実施例1の製造方法と実質的に同じだった。主な違いは、炭素原料の量、焼結方法、および焼結温度だった。比較例1の製造方法は以下の通りだった。ダイヤモンド粉末を、実施例1と同じ高エネルギーボールミリングに供した。下記の表1に示されている組成に従って鉄原料、白金原料、および粉砕ダイヤモンド粉末をそれぞれ計量し、その後混合して混合物を得た。混合物を、実施例1と同じ高エネルギーボールミリングに供して、鉄−白金系合金粉末を得た。その後、鉄−白金系合金粉末を、1100℃の焼結温度にてホットプレス(HP)で3時間にわたって焼結した。最後に、CNC旋盤加工を実施して、165mmの直径および4mmの厚さを有するパイの形の鉄−白金系スパッタリングターゲットを得た。
比較例2で使用した鉄−白金系スパッタリングターゲットの製造方法は、実施例3の製造方法と実質的に同じだった。主な違いは、比較例2の炭素原料を、高エネルギーボールミリングに供しなかったことだった。比較例2の製造方法は以下の通りだった。高エネルギーボールミリングにより加工しなかったダイヤモンド粉末、金属白金粉末、および金属鉄粉末をそれぞれ計量し、その後400メッシュのふるいにかけた。全ての原料を、混合後3時間にわたって高エネルギーボールミリングに供して、鉄−白金系合金粉末を得た。鉄−白金系合金粉末を、金型に均一に充填し、まず、60MPaの焼結圧力下800℃の焼結温度にて0.5時間にわたってSPSにより焼結し、その後150MPaの焼結圧力下1100℃の焼結温度にて3時間にわたってHIPにより焼結した。最後に、CNC旋盤加工を実施して、165mmの直径および4mmの厚さを有するパイの形の鉄−白金系スパッタリングターゲットを得た。
比較例3で使用した鉄−白金系スパッタリングターゲットの製造方法は、実施例5の製造方法と実質的に同じだった。主な違いは、炭素原料の量、焼結方法、および比較例3の炭素原料を、高エネルギーボールミリングに供しなかったことだった。比較例3の製造方法は以下の通りだった。下記の表1に示されている組成に従って、高エネルギーボールミリングにより加工しなかったグラファイト粉末、金属白金粉末、および金属鉄粉末をそれぞれ計量し、その後400メッシュのふるいにかけた。全ての粉末を、混合後3時間にわたって高エネルギーボールミリングに供して、鉄−白金系合金粉末を得た。鉄−白金系合金粉末を、金型に均一に充填し、1100℃の焼結温度で3時間にわたってHPにより焼結した。最後に、CNC旋盤加工を実施して、165mmの直径および4mmの厚さを有するパイの形の鉄−白金系スパッタリングターゲットを得た。
比較例4で使用した鉄−白金系スパッタリングターゲットの製造方法は、実施例3の製造方法と実質的に同じだった。主な違いは、原料の混合比、混合順序、および焼結温度だった。比較例4の製造方法は以下の通りだった。ダイヤモンド粉末を、実施例1と同じ高エネルギーボールミリングに供した。下記の表1に示されている組成に従って、粉砕ダイヤモンド粉末および金属鉄粉末をそれぞれ計量し、その後混合して混合物を得た。混合物を、3時間にわたって高エネルギーボールミリングに供して、鉄−炭素化合物を含む粉末を得た。鉄−炭素化合物を含む粉末を、金属白金粉末に添加し、均一に混合し、まず、60MPaの焼結圧力下800℃の焼結温度にて0.5時間にわたってSPSにより焼結し、その後150MPaの焼結圧力下900℃の焼結温度にて3時間にわたってHIPにより焼結した。最後に、CNC旋盤加工を実施して、165mmの直径および4mmの厚さを有するパイの形の鉄−白金系スパッタリングターゲットを得た。
比較例5で使用した鉄−白金系スパッタリングターゲットの製造方法は、実施例3の製造方法と実質的に同じだった。主な違いは、原料の混合比、混合順序、および焼結温度だった。比較例5の製造方法は以下の通りだった。ダイヤモンド粉末を、実施例1と同じ高エネルギーボールミリングに供した。下記の表1に示されている組成に従って、粉砕ダイヤモンド粉末および金属白金粉末をそれぞれ計量し、その後混合して混合物を得た。混合物を、3時間にわたって高エネルギーボールミリングに供して、粉末混合物を得た。粉末混合物を、金属鉄粉末に添加し、均一に混合し、まず、60MPaの焼結圧力下800℃の焼結温度にて0.5時間にわたってSPSにより焼結し、その後150MPaの焼結圧力下900℃の焼結温度にて3時間にわたってHIPにより焼結した。最後に、CNC旋盤加工を実施して、165mmの直径および4mmの厚さを有するパイの形の鉄−白金系スパッタリングターゲットを得た。
比較例6で使用した鉄−白金系スパッタリングターゲットの製造方法は、実施例2の製造方法と実質的に同じだった。主な違いは、炭素原料の混合順序、および比較例6の炭素原料を、高エネルギーボールミリングに供しなかったことだった。比較例6の製造方法は以下の通りだった。下記の表1に示されている組成に従って、高エネルギーボールミリングにより加工しなかったグラファイト粉末、および金属鉄粉末をそれぞれ計量し、その後混合して混合物を得た。混合物を、3時間にわたって高エネルギーボールミリングに供して、鉄−炭素化合物を含む粉末を得た。鉄−炭素化合物を含む粉末を、金属白金粉末に添加し、均一に混合し、まず、60MPaの焼結圧力下800℃の焼結温度にて0.5時間にわたってSPSにより焼結し、その後150MPaの焼結圧力下900℃の焼結温度にて3時間にわたってHIPにより焼結した。最後に、CNC旋盤加工を実施して、165mmの直径および4mmの厚さを有するパイの形の鉄−白金系スパッタリングターゲットを得た。
比較例7で使用した鉄−白金系スパッタリングターゲットの製造方法は、実施例2の製造方法と実質的に同じだった。主な違いは、原料の混合順序、および比較例7の炭素原料を高エネルギーボールミリングに供しなかったことだった。比較例7の製造方法は以下の通りだった。下記の表1に示されている組成に従って、高エネルギーボールミリングにより加工しなかったグラファイト粉末、および金属白金粉末をそれぞれ計量し、その後混合して混合物を得た。混合物を、3時間にわたって高エネルギーボールミリングに供して、粉末混合物を得た。粉末混合物を、金属鉄粉末に添加し、均一に混合し、まず、60MPaの焼結圧力下800℃の焼結温度にて0.5時間にわたってSPSにより焼結し、その後150MPaの焼結圧力下900℃の焼結温度にて3時間にわたってHIPにより焼結した。最後に、CNC旋盤加工を実施して、165mmの直径および4mmの厚さを有するパイの形の鉄−白金系スパッタリングターゲットを得た。
比較例8で使用した鉄−白金系スパッタリングターゲットの製造は、実施例1の製造と同様だった。比較例8の鉄−白金系スパッタリングターゲットは、下記の表1に示されている組成に従って、鉄原料、白金原料、および粉砕ダイヤモンド粉末を計量および混合して混合物を得ることにより調製した。実施例1および比較例8の鉄−白金系ターゲットの製造方法間の主な違いは、比較例8の粉砕ダイヤモンド粉末が、原料全ての原子の合計量に基づき60at%の量であり、比較例8の焼結温度が1000℃だったということだった。
比較例9で使用した鉄−白金系スパッタリングターゲットの製造方法は、実施例5の製造方法と実質的に同じだった。主な違いは、原料の混合順序、および比較例9の炭素原料を高エネルギーボールミリングに供しなかったことだった。比較例9の製造方法は以下の通りだった。高エネルギーボールミリングにより加工しなかったグラファイト粉末、金属白金粉末、および金属鉄粉末をそれぞれ計量し、その後400メッシュのふるいにかけた。全ての原料を、混合後3時間にわたって高エネルギーボールミリングに供して、鉄−白金系合金粉末を得た。鉄−白金系合金粉末を、金型に均一に充填し、1100℃の焼結温度で3時間にわたってHIPにより焼結した。最後に、CNC旋盤加工を実施して、165mmの直径および4mmの厚さを有するパイの形の鉄−白金系スパッタリングターゲットを得た。
分析1−1:金属組織学的マイクロ構造中の各相の分散パターンおよび形態学的特徴の観察
試料片は、10mm×10mmであり、それぞれ、実施例1〜14および比較例1〜9の鉄−白金系スパッタリングターゲットの中心から0.5半径の部分からワイヤーカットにより得た。
加えて、比較例4および5では、炭素原料、鉄原料、および白金原料を、同時には高エネルギーボールミリングにより加工しなかった。それらの鉄−白金系スパッタリングターゲットの炭素相は、著しく不均一な分散パターンだった。さらに、比較例4では、まず、炭素原料および鉄原料を一緒に高エネルギーボールミリングした。より多量の鉄−炭素化合物が生成され、焼結後の鉄−白金系スパッタリングターゲットには多数の細孔が形成された。比較例5では、まず高エネルギーボールミリングにより炭素原料および白金原料を粉砕することにより、焼結後の鉄−白金系スパッタリングターゲットの細孔数は大幅に低減されたが、焼結後の鉄−白金系スパッタリングターゲットには、炭素化合物の細長い粗黒色相が生成された。
実施例1〜14および比較例1〜9の鉄−白金系スパッタリングターゲットの試料片の金属組織学的マイクロ構造を、画像分析ソフトウェアImage−Pro Plusによりそれぞれ分析した。5000倍拡大の金属組織学的画像を、SEMにより撮影した。1つの試料片の3つの異なる領域を無作為に選択して、3つの金属組織学的画像を得た。3つの金属組織学的画像の炭素相のサイズを、上記画像分析ソフトウェアにより分析し、ソフトウェアにより計算して、鉄−白金系スパッタリングターゲットの炭素相の平均サイズを表す平均サイズを得た。結果を、下記の表1に示した。
実施例1〜14および比較例1〜9の鉄−白金系スパッタリングターゲットの試料片の金属組織学的マイクロ構造を、画像分析ソフトウェアImage−Pro Plusによりそれぞれ分析した。5000倍拡大の金属組織学的画像を、SEMにより撮影した。1つの試料片の3つの異なる領域を無作為に選択して、3つの金属組織学的画像を得た。3つの金属組織学的画像の各々の炭素相のアスペクト比を、上記画像分析ソフトウェアの内蔵「アスペクト」機能により分析し、ソフトウェアにより計算して、鉄−白金系スパッタリングターゲットの炭素相のアスペクト比の平均を表すアスペクト比の平均を得た。結果を、下記の表1に示した。
金属組織学的マイクロ構造の各々の観察が完了した後、実施例1〜14および比較例1〜9の鉄−白金系ターゲットの試料片の各々を、#60、#120、#240、#320、#600、#1000、#1500、#2000、および#4000番の紙やすりで順に研磨した。研磨は、研磨跡を除去するために90回転させることによるクロス研磨モードで実施した。紙やすり#4000で研磨した後、実施例1〜14および比較例1〜9の鉄−白金系スパッタリングターゲットの試料片が準備された。
次に、実施例1〜14および比較例1〜9の鉄−白金系スパッタリングターゲットの結晶構造を、XRDにより、0.04°のステップサイズおよび20〜100°の2θ測定範囲の条件下で分析した。X線回折パターンでは、各結晶面に対応する特徴ピークの強度は、試料片の表面の結晶粒の結晶方位と正に相関する。その後、XRDパターンにおけるFe−Pt相の格子面(111)の特徴ピークのFWHMを、ソフトウェアJadeにより分析した。結果を、下記の表1に示した。
図7および8の比較によると、図7のFe−Pt相を表す格子面(111)のシグナルおよびその特徴ピークは、幅狭く、ヘテロ相は少数だった。それに比べて、図8のFe−Pt相を表わす格子面(111)のシグナルはより弱く、その特徴ピークはより幅広かった。これは、比較例1の鉄−白金系スパッタリングターゲットが、種々の合金相を有していたことを意味する。
30mm×30mm×3mmの試料片を、実施例1〜14および比較例1〜9の鉄−白金系ターゲットの各々からワイヤーカットにより得た。実施例1〜14および比較例1〜9の鉄−白金系スパッタリングターゲットの試料片の各々を、#80、#240、#400、#800、#1500、#2500、および#4000番の紙やすりで順に、研磨跡を除去するために90度回転させることによるクロス研磨モードで研磨し、#4000番の紙やすりで研磨した5分後、アルコール溶液に入れ、超音波洗浄機で洗浄した。
実施例1〜14および比較例1〜9の分析1−2、1−3、および分析3の結果に照らして、実施例1〜14の各々では、炭素原料の量およびその適切な前処理を制御し、炭素原料、鉄原料、および白金原料を、同時に機械的合金化処理に供し、鉄−白金系合金粉末をHIPにより焼結した。さらに、実施例1〜14の各々では、炭素の量を、45at%以下の範囲内に制御し、鉄−白金系スパッタリングターゲットの金属組織学的マイクロ構造中の炭素の相を、2μm以下の平均サイズ、および3未満の平均アスペクト比を有するように制御した。そのため、実際に、実施例1〜14の鉄−白金系スパッタリングターゲットの各々の表面の炭素沈降量は、比較例1〜9の鉄−白金系スパッタリングターゲットの各々の表面の炭素沈降量よりも低かった。
Claims (13)
- 鉄(Fe)、白金(Pt)、および炭素(C)を含む鉄−白金系スパッタリングターゲットであって、
前記炭素は、前記鉄−白金系スパッタリングターゲットの原子の合計量に基づき、15at%以上および45at%以下の量であり、
前記鉄−白金系スパッタリングターゲットの金属組織学的マイクロ構造は、2μm以下の平均サイズおよび3未満の平均アスペクト比を有する炭素相を有し、
前記鉄−白金系スパッタリングターゲットは、鉄−白金合金を含み、前記鉄−白金系スパッタリングターゲットのX線回折パターンは、前記鉄−白金合金の格子面(111)の特徴ピークを有し、前記格子面(111)の前記特徴ピークは、0.3°未満の半値全幅(FWHM)を有する、
鉄−白金系スパッタリングターゲット。 - 前記鉄−白金系スパッタリングターゲットの原子の合計量に基づき、前記鉄は、20at%以上および70at%以下の量であり、前記白金は、10at%以上および40at%以下の量である、請求項1に記載の鉄−白金系スパッタリングターゲット。
- 前記炭素は、ダイヤモンド、グラファイト、カーボンナノチューブ、またはそれらの任意の組合せである、請求項1または2に記載の鉄−白金系スパッタリングターゲット。
- 前記炭素はダイヤモンドである、請求項3に記載の鉄−白金系スパッタリングターゲット。
- 前記鉄−白金系スパッタリングターゲットは、窒化ホウ素をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の鉄−白金系スパッタリングターゲット。
- 前記鉄−白金系スパッタリングターゲットは、銅、銀、またはそれらの任意の組合せをさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の鉄−白金系スパッタリングターゲット。
- 鉄(Fe)、白金(Pt)、および炭素(C)を含む鉄−白金系スパッタリングターゲットを製造するための方法であって、
ステップ(A)高エネルギー機械的ミリングにより炭素原料を粉砕して、0.3μmから3μmまでの範囲の平均粒子サイズを有する粉砕炭素粉末を得るステップ、
ステップ(B)前記粉砕炭素粉末、鉄原料、および白金原料を混合し、機械的に合金化して、鉄−白金系合金粉末を得るステップ、ならびに
ステップ(C)熱間等静圧圧縮成形を含む焼結方法により前記鉄−白金系合金粉末を焼結して、前記鉄−白金系スパッタリングターゲットを得るステップを含み、
前記炭素は、前記鉄−白金系スパッタリングターゲットの原子の合計量に基づき、15at%以上および45at%以下の量であり、
前記鉄−白金系スパッタリングターゲットの金属組織学的マイクロ構造は、2μm以下の平均サイズおよび3未満の平均アスペクト比を有する炭素相を有する、
方法。 - 前記鉄−白金系スパッタリングターゲットの原子の合計量に基づき、前記鉄は、20at%以上および70at%以下の量であり、前記白金は、10at%以上および40at%以下の量である、請求項7に記載の方法。
- 前記ステップ(B)において、前記鉄原料は、20μmから80μmまでの範囲の平均粒子サイズを有し、前記白金原料は、1μmから10μmまでの範囲の平均粒子サイズを有する、請求項7または8に記載の方法。
- 前記ステップ(B)は、ステップ(B1)前記粉砕炭素粉末、前記鉄原料、および前記白金原料を混合して混合物を得るステップ、およびステップ(B2)前記混合物を機械的に合金化して、前記鉄−白金系合金粉末を得るステップを含む、請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ステップ(B)は、3.0μm未満の平均粒子サイズを有する窒化ホウ素、50μmから150μmまでの範囲の平均粒子サイズを有する銅原料、5μmから10μmまでの範囲の平均粒子サイズを有する銀原料、またはそれらの任意の組合せをさらに含む、請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ステップ(C)の焼結方法は、放電プラズマ焼結(SPS)をさらに含む、請求項7〜11のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ステップ(C)において、焼結温度は、500℃から1300℃までであり、焼結圧力は、50MPaから200MPaまでである、請求項7〜12のいずれか一項に記載の方法。
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