JP6935627B2 - 熱溶融型転写記録用受像シート - Google Patents
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Description
本発明における熱溶融型転写記録用受像シートは、フィルム基材上にポリエステル系樹脂とHDI系ポリイソシアネートと非結晶性シリカと疎水性シリカを少なくとも含有した受像層を設け、さらに受像層表面の王研式平滑度(JIS P8155)が50〜1000秒の範囲である事が好ましい。基材にフィルム製の基材を用いる事によって熱溶融型転写記録用受像シートの基材の強度を向上する事が可能となり、さらに受像層にポリエステル系樹脂とHDI系ポリイソシアネートなどからなるバインダー成分を添加する事によって、架橋によりフィルム基材と受像層間の密着が向上し且つ受像層の塗膜強度が向上した結果、受像層の耐剥離強度と耐アルコール性を向上させる事が可能となった。さらに受像層が非結晶性シリカと疎水性シリカを共に含有し、受像層表面の王研式平滑度が前記範囲であれば、受像層が油性インクと水性インク両方に対して親和性があり、インクの滲みやハジキが抑制されて各種筆記具による筆記性が良好になるだけでなく、熱溶融型転写記録方式による印字画像転写性も良好である事を発明者は見出した。
次に本発明における熱溶融型転写記録用受像シートの各構成体についての詳細説明を下記に示す。
本発明の熱溶融型転写記録用受像シートのフィルム基材の主原料である樹脂成分は、特に限定はされないが、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂などがあげられ、これらの1種または2種以上を適宜選択して混合又は重合したものを用いてよいが、ポリエステル系樹脂又はポリオレフィン系樹脂を使用する事がより好ましい。
本発明の熱溶融型転写記録用受像シートにおける受像層は、熱溶融型転写記録方式によって印字が行われたり、各種筆記具によって筆記が行われたりする為に、熱溶融型転写記録用受像シートの一方の面の最外層に設けられ、熱溶融型転写記録方式による印字画像転写性や各種筆記具による筆記性や耐アルコール性を向上させる為に設けられている層である。
実施例及び比較例に使用する熱溶融型転写記録用受像シートについて下記に詳細を説明する。
フィルム基材である厚みが80μmのポリプロプレン製合成紙の上に下記に示す受像層用塗料1をバーコート法によって乾燥後の付着量が5.0g/m2になるように塗装した後、ドライヤーで溶剤分を乾燥させて受像層を形成し、さらに40℃の恒温層の中で72時間エージング処理を行ったものを実施例1で使用する完成した熱溶融型転写記録用受像シート1とした。
(受像層用塗料1)
原料成分 質量%
飽和共重合ポリエステル樹脂1
(Mn:17,000、Tg:67℃、OH当量:9350) ・・・10.0
HDI系ポリイソシアネート1(固形分100%、NCO当量:210) ・・・4.0
非結晶性シリカ1(粒子径:5.0μm、吸油量:330ml/100g)
・・・3.0
疎水性シリカ1(粒子径:4.1μm、吸油量:170ml/100g、
DBA値:65meq/kg) ・・・3.0
トルエン ・・・40.0
MEK ・・・40.0
受像層用塗料は、上記原料のうちポリエステル系樹脂をトルエンとMEKの混合溶媒に溶解させた後、その溶液中に両シリカを計量投入して充分に撹拌混合した後にさらにビーズミルなどで分散を行って分散体を作成し、最後に分散体に架橋剤を計量投入して充分撹拌混合して完成する。
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す受像層用塗料2に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である実施例2に使用する熱溶融型転写記録用受像シート2を作成した。
(受像層用塗料2)
原料成分 質量%
飽和共重合ポリエステル樹脂1
(Mn:17,000、Tg:67℃、OH当量:9350) ・・・10.0
HDI系ポリイソシアネート1(固形分100%、NCO当量:210) ・・・4.0
非結晶性シリカ1(粒子径:5.0μm、吸油量:330ml/100g)・・・5.0
疎水性シリカ1(粒子径:4.1μm、吸油量:170ml/100g、
DBA値:65meq/kg) ・・・1.0
トルエン ・・・40.0
MEK ・・・40.0
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す受像層用塗料3に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である実施例3に使用する熱溶融型転写記録用受像シート3を作成した。
(受像層用塗料3)
原料成分 質量%
飽和共重合ポリエステル樹脂1
(Mn:17,000、Tg:67℃、OH当量:9350) ・・・10.0
HDI系ポリイソシアネート1(固形分100%、NCO当量:210) ・・・4.0
非結晶性シリカ1(粒子径:5.0μm、吸油量:330ml/100g)・・・1.0
疎水性シリカ1(粒子径:4.1μm、吸油量:170ml/100g、
DBA値:65meq/kg) ・・・5.0
トルエン ・・・40.0
MEK ・・・40.0
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す受像層用塗料4に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である実施例4に使用する熱溶融型転写記録用受像シート4を作成した。
(受像層用塗料4)
原料成分 質量%
飽和共重合ポリエステル樹脂1
(Mn:17,000、Tg:67℃、OH当量:9350) ・・・10.0
HDI系ポリイソシアネート1(固形分100%、NCO当量:210) ・・・4.0
非結晶性シリカ2(粒子径:2.7μm、吸油量:330ml/100g)・・・3.0
疎水性シリカ1(粒子径:4.1μm、吸油量:170ml/100g、
DBA値:65meq/kg) ・・・3.0
トルエン ・・・40.0
MEK ・・・40.0
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す受像層用塗料5に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である実施例5に使用する熱溶融型転写記録用受像シート5を作成した。
(受像層用塗料5)
原料成分 質量%
飽和共重合ポリエステル樹脂1
(Mn:17,000、Tg:67℃、OH当量:9350) ・・・10.0
HDI系ポリイソシアネート1(固形分100%、NCO当量:210) ・・・4.0
非結晶性シリカ3(粒子径:9.0μm、吸油量:280ml/100g)・・・3.0
疎水性シリカ1(粒子径:4.1μm、吸油量:170ml/100g、
DBA値:65meq/kg) ・・・3.0
トルエン ・・・40.0
MEK ・・・40.0
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す受像層用塗料6に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である実施例6に使用する熱溶融型転写記録用受像シート6を作成した。
(受像層用塗料6)
原料成分 質量%
飽和共重合ポリエステル樹脂1
(Mn:17,000、Tg:67℃、OH当量:9350) ・・・10.0
HDI系ポリイソシアネート1(固形分100%、NCO当量:210) ・・・4.0
非結晶性シリカ1(粒子径:5.0μm、吸油量:330ml/100g)・・・3.0
疎水性シリカ2(粒子径:4.0μm、吸油量:230ml/100g、
DBA値:50meq/kg) ・・・3.0
トルエン ・・・40.0
MEK ・・・40.0
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す受像層用塗料7に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である実施例7に使用する熱溶融型転写記録用受像シート7を作成した。
(受像層用塗料7)
原料成分 質量%
飽和共重合ポリエステル樹脂1
(Mn:17,000、Tg:67℃、OH当量:9350) ・・・11.0
HDI系ポリイソシアネート1(固形分100%、NCO当量:210) ・・・5.0
非結晶性シリカ1(粒子径:5.0μm、吸油量:330ml/100g)・・・2.0
疎水性シリカ1(粒子径:4.1μm、吸油量:170ml/100g、
DBA値:65meq/kg) ・・・2.0
トルエン ・・・40.0
MEK ・・・40.0
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す受像層用塗料8に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である実施例8に使用する熱溶融型転写記録用受像シート8を作成した。
(受像層用塗料8)
原料成分 質量%
飽和共重合ポリエステル樹脂1
(Mn:17,000、Tg:67℃、OH当量:9350) ・・・8.0
HDI系ポリイソシアネート1(固形分100%、NCO当量:210) ・・・4.0
非結晶性シリカ1(粒子径:5.0μm、吸油量:330ml/100g)・・・4.0
疎水性シリカ1(粒子径:4.1μm、吸油量:170ml/100g、
DBA値:65meq/kg) ・・・4.0
トルエン ・・・40.0
MEK ・・・40.0
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す受像層用塗料9に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である実施例9に使用する熱溶融型転写記録用受像シート9を作成した。
(受像層用塗料9)
原料成分 質量%
飽和共重合ポリエステル樹脂1
(Mn:17,000、Tg:67℃、OH当量:9350) ・・・12.0
HDI系ポリイソシアネート1(固形分100%、NCO当量:210) ・・・2.0
非結晶性シリカ1(粒子径:5.0μm、吸油量:330ml/100g)・・・3.0
疎水性シリカ1(粒子径:4.1μm、吸油量:170ml/100g、
DBA値:65meq/kg) ・・・3.0
トルエン ・・・40.0
MEK ・・・40.0
比較例1で評価に使用する熱溶融型転写記録用受像シートとして、市販されている坪量85g/m2のコート紙を使用した。
比較例2で評価に使用する熱溶融転写型記録用受像シートとして、実施例1のフィルム基材で使用している厚み80μmのポリプロプレン製合成紙を使用した。
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す先行技術文献1の実施例5の受容層用塗料配合と同等の受像層用塗料10に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である比較例3に使用する熱溶融型転写記録用受像シート10を作成した。
(受像層用塗料10)
原料成分 質量%
ポリエステル系樹脂水溶液1(固形分35%、Mn:26,000、
Tg:50℃、OH当量:11220) ・・・44.7
多価カルボジイミド樹脂水溶液1(固形分40%、NCN当量:385) ・・・5.9
疎水性シリカ3(平均粒子径:2.7μm、吸油量:240ml/100g、
DBA値:65meq/kg) ・・・ 2.0
精製水 ・・・ 9.5
IPA ・・・37.9
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す受像層用塗料11に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である比較例4に使用する熱溶融型転写記録用受像シート11を作成した。
(受像層用塗料11)
原料成分 質量%
飽和共重合ポリエステル樹脂1
(Mn:17,000、Tg:67℃、OH当量:9350) ・・・10.0
HDI系ポリイソシアネート1(固形分100%、NCO当量:210) ・・・4.0
非結晶性シリカ1(粒子径:5.0μm、吸油量:330ml/100g)・・・6.0
トルエン ・・・40.0
MEK ・・・40.0
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す受像層用塗料12に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である比較例5に使用する熱溶融型転写記録用受像シート12を作成した。
(受像層用塗料12)
原料成分 質量%
飽和共重合ポリエステル樹脂1
(Mn:17,000、Tg:67℃、OH当量:9350) ・・・10.0
HDI系ポリイソシアネート1(固形分100%、NCO当量:210) ・・・4.0
疎水性シリカ1(粒子径:4.1μm、吸油量:170ml/100g、
DBA値:65meq/kg) ・・・6.0
トルエン ・・・40.0
EK ・・・40.0
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す受像層用塗料13に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である比較例6に使用する熱溶融型転写記録用受像シート13を作成した。
(受像層用塗料13)
原料成分 質量%
飽和共重合ポリエステル樹脂1
(Mn:17,000、Tg:67℃、OH当量:9350) ・・・13.0
HDI系ポリイソシアネート1(固形分100%、NCO当量:210) ・・・4.0
非結晶性シリカ1(粒子径:5.0μm、吸油量:330ml/100g)・・・3.0
トルエン ・・・40.0
MEK ・・・40.0
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す受像層用塗料14に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である比較例7に使用する熱溶融型転写記録用受像シート14を作成した。
(受像層用塗料14)
原料成分 質量%
飽和共重合ポリエステル樹脂1
(Mn:17,000、Tg:67℃、OH当量:9350) ・・・7.0
HDI系ポリイソシアネート1(固形分100%、NCO当量:210) ・・・2.0
非結晶性シリカ1(粒子径:5.0μm、吸油量:330ml/100g)・・11.0
トルエン ・・・40.0
MEK ・・・40.0
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す受像層用塗料15に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である比較例8に使用する熱溶融型転写記録用受像シート15を作成した。
(受像層用塗料15)
原料成分 質量%
飽和共重合ポリエステル樹脂1
(Mn:17,000、Tg:67℃、OH当量:9350) ・・・14.0
非結晶性シリカ1(粒子径:5.0μm、吸油量:330ml/100g)・・・3.0
疎水性シリカ1(粒子径:4.1μm、吸油量:170ml/100g、
DBA値:65meq/kg) ・・・3.0
トルエン ・・・40.0
MEK ・・・40.0
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す受像層用塗料16に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である比較例9に使用する熱溶融型転写記録用受像シート16を作成した。
(受像層用塗料16)
原料成分 質量%
飽和共重合ポリエステル樹脂1
(Mn:17,000、Tg:67℃、OH当量:9350) ・・・10.0
TDI系ポリイソシアネート酢酸エチル溶液1(固形分75%、NCO当量:323)
・・・5.4
非結晶性シリカ1(粒子径:5.0μm、吸油量:330ml/100g)・・・3.0
疎水性シリカ1(粒子径:4.1μm、吸油量:170ml/100g、
DBA値:65meq/kg) ・・・3.0
トルエン ・・・39.3
MEK ・・・39.3
実施例1の熱溶融型転写記録用受像シート1のうち受像層用塗料1を下記に示す受像層用塗料17に変更した以外は熱溶融型転写記録用受像シート1と同じ構成体である比較例10に使用する熱溶融型転写記録用受像シート17を作成した。
(受像層用塗料17)
原料成分 質量%
ポリエステル系樹脂水溶液1(固形分35%、Mn:26,000、
Tg:50℃、OH当量:11220) ・・・28.6
多価カルボジイミド樹脂水溶液1(固形分40%、NCN当量:385)・・・10.0
非結晶性シリカ1(粒子径:5.0μm、吸油量:330ml/100g)・・・3.0
疎水性シリカ1(粒子径:4.1μm、吸油量:170ml/100g、
DBA値:65meq/kg) ・・・3.0
精製水 ・・・11.1
IPA ・・・44.3
実施例及び比較例の熱溶融型転写記録用受像シートについて下記に示す方法によって評価を行った。
熱溶融型転写記録用受像シートの受像層の耐剥離強度について下記の条件で試験を行い、その結果について下記の評価基準によって熱溶融型転写記録用受像シートの受像層の耐剥離強度の評価を行った。
(試験条件)
熱溶融型転写記録用受像シートの受像層表面に巾18mmのセロファンテープを空気が入らないように貼り合わせた後、セロファンテープの背面を自重500gのローラーで押し当てながら一往復させる事により受像層とセロファンテープをしっかり密着させた後、張り合わせたセロファンテープを剥離角180°、引っ張り速度300mm/secで剥離する。剥離したセロファンテープに付着した付着物と熱溶融型転写記録用受像シートの受像層の状態を元に下記に示す条件で評価した。
(評価基準)
A・・・受像層と基材間の層間剥離又は基材の破壊が発生せず、付着物もほとんどない。
B・・・受像層と基材間の層間剥離又は基材の破壊が発生していないが、付着物がわずかに見られる。
C・・・受像層の層間剥離又は基材の破壊が部分的に発生し、付着物が部分的に見られる。
D・・・受像層の層間剥離又は基材の破壊がほぼ全面で発生し、付着物が大量に見られる。
熱溶融型転写記録用受像シートにおける熱溶融型転写記録方式による印字画像転写性について下記の条件で試験を行い、その結果について下記の評価基準によって熱溶融型転写記録用受像シートの熱溶融型転写記録方式による印字画像転写性の評価を行った。
(試験条件)
熱溶融型転写記録用受像シートの受像層に対して、レジンタイプの熱溶融転写型リボンを用いて、熱転写プリンタB−SX5T(TEC社製)によって、印字速度127mm/sec、濃度−3/10で文字やバーコードの印字を行い、印字画像の状態を元に下記に示す条件で評価した。
(評価基準)
A・・・印字画像にボイドや印字欠けや印字カスレが全くない。
B・・・印字画像の一部に小さなボイドや印字欠けや印字カスレがわずかながら発生している。
C・・・印字画像の大半に明確なボイドや印字欠けや印字カスレが発生している。
D・・・印字画像の全てにボイドや印字欠けや印字カスレが発生している。
熱溶融型転写記録用受像シートの耐アルコール性について下記の条件で試験を行い、その結果について下記の評価基準によって熱溶融型転写記録用受像シートの耐アルコール性の評価を行った。
(試験条件)
上記の「熱溶融型転写記録方式による印字画像転写性の評価」で用いた熱溶融型転写記録用受像シートの印字画像面に対して95%エタノールを含浸させた綿布(金巾3号)を学振型試験機(JIS L0849の摩擦試験機II型)によって500g荷重で30往復摩擦を行った後の印字画像と熱溶融型転写記録用受像シートの受像面の状態を元に下記に示す条件で評価した。
(評価基準)
A・・・印字画像に全く損傷がなく、受像層にも剥がれや汚れが全くない。
B・・・印字画像に僅かに損傷があり、受像層にもわずかに剥がれや汚れが見られる。
C・・・印字画像に明確な損傷があり、受像層にも明確に剥がれや汚れが見られる。
D・・・印字画像及び受像層の欠損が著しい。
熱溶融型転写記録用受像シートにおける鉛筆の筆記性について下記の条件で試験を行い、その結果について下記の評価基準によって熱溶融型転写記録用受像シートの鉛筆による筆記性の評価を行った。
(試験条件)
熱溶融型転写記録用受像シートの受像層に対して、HBの鉛筆を用いて筆先と受像層の表面が90度の角度で接するようしながら線の筆記を行った。筆記した線の状態と筆記時の感覚を元に下記に示す条件で評価した。
(評価基準)
A・・・線の濃度が濃く、筆記時に筆先と受像層間に充分な摩擦があり書き心地がよい。
B・・・線の濃度は普通、筆記時に筆先と受像層間に適度な摩擦があり書き心地は普通。
C・・・線の濃度が薄く、筆記時に筆先と受像層間でスリップが断続的に発生し書き心地が悪い。
D・・・筆記時に筆先と受像層間が常にスリップしたり、受像層が破損したりする事が原因で実質的に受像層に線を書き込むことが出来ない。
熱溶融型転写記録用受像シートにおけるボールペンの筆記性について下記の条件で試験を行い、その結果について下記の評価基準によって熱溶融型転写記録用受像シートのボールペンによる筆記性の評価を行った。
(試験条件)
熱溶融型転写記録用受像シートの受像層に対して、ボールペン(油性)を用いて筆先と受像層の表面が90度の角度で接するようしながら線の筆記を行った。筆記した線の状態と筆記時の感覚を元に下記に示す条件で評価した。
(評価基準)
A・・・書き心地が良好で、インクの濃淡ムラやハジキやカスレなどが全くない。
B・・・書き心地が良好で、インクのハジキはないが、インクの濃淡ムラやカスレのいずれか少なくとも一つがわずかに見られる。
C・・・書き心地があまり良くなく、インクの濃淡ムラやハジキやカスレのいずれか少なくとも一つが明確に見られる。
D・・・インクのハジキやカスレのいずれか少なくとも一つが酷い、もしくは受像層の破損などが原因で実質的に線を書き込むことが出来ない。
熱溶融型転写記録用受像シートにおけるサインペンの筆記性について下記の条件で試験を行い、その結果について下記の評価基準によって熱溶融型転写記録用受像シートのサインペンによる筆記性の評価を行った。
(試験条件)
熱溶融型転写記録用受像シートの受像層に対して、サインペン(水性)を用いて筆先と受像層の表面が90度の角度で接するようしながら直線の筆記を行った。筆記した直線の状態と筆記時の感覚を元に下記に示す条件で評価した。
(評価基準)
A・・・書き心地が良好で、インクのハジキや滲みなどが全くない。
B・・・書き心地が良好だが、インクのハジキや滲みのいずれか少なくとも一つがわずかに見られる。
C・・・書き心地があまり良くなく、インクのハジキや滲みのいずれか少なくとも一つが明確に見られる。
D・・・インクのハジキやカスレや滲みのいずれか少なくとも一つが酷い、もしくは受像層の破損などが原因で実質的に線を書き込むことが出来ない。
熱溶融型転写記録用受像シートの受像像の表面の王研式平滑度は旭精工株式会社製のデジタル型王研式透気度・平滑度試験機EYOシリーズを用いてJIS P8155に準拠した方法によって測定した。
2;フィルム基材
3;熱溶融型転写記録用受像シート
4;熱溶融型転写記録方式による印字部位
5;熱溶融型転写記録方式による印字部位
6;筆記具による筆記部位
7;熱溶融型転写記録方式による印字部位(バーコード)
8;診察券(熱溶融型転写記録用受像シートの使用例)
Claims (5)
- フィルム基材上にポリエステル系樹脂とHDI系ポリイソシアネートの架橋物と非結晶性シリカと疎水性シリカを少なくとも含有した受像層を設け、さらに受像層表面の王研式平滑度(JIS P8155)が50〜1000秒の範囲である熱溶融型転写記録用受像シート。
- 非結晶性シリカと疎水性シリカの総添加量が受像層全体の20〜40質量%の範囲である請求項1に記載の熱溶融型転写記録用受像シート。
- 受像層の非結晶性シリカと疎水性シリカの添加量の質量比率が1:5〜5:1の範囲である請求項1又は請求項2に記載の熱溶融型転写記録用受像シート。
- 非結晶性シリカ及び疎水性シリカのレーザー回折散乱法による平均粒子径が共に2.7〜9.0μmの範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の熱溶融型転写記録用受像シート。
- 非結晶性シリカ及び疎水性シリカの吸油量が共に170〜330ml/100gの範囲である請求項1〜4のいずれかに記載の熱溶融型転写記録用受像シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017072571A JP6935627B2 (ja) | 2017-03-15 | 2017-03-15 | 熱溶融型転写記録用受像シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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