JP6932658B2 - 作業車両の蓋開閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アクチュエータの駆動力によってダンプトラックの荷箱の天蓋等を開閉する作業車両の蓋開閉装置に関する。
ダンプトラックの荷箱には、土砂等の積載物が飛散しないように、開閉可能な天蓋が設けられているものがある。さらに、その天蓋をアクチュエータの駆動力によって自動的に開閉するための天蓋開閉装置が設けられることがある(特許文献1)。
天蓋開閉装置で使用されるアクチュエータには、モータからの駆動力を、減速機を介して天蓋に伝えるものがある。また、減速機には、減速比が大きく、かつ、セルフロック機能を有するウォームギアが含まれることも多い。特許文献2,3には、ウォームギアを含むアクチュエータが開示されている。
特開2008−302866号公報 特開2016−92891号公報 特許第6006232号公報
天蓋の開閉動作中に、その動作を停止させようとする場合、減速機にウォームギアを用いていれば、モータの通電を停止することで、ウォームギアのセルフロックにより天蓋の移動を停止させることができる。しかしながら、ウォームギアのセルフロックでは、天蓋を瞬時に停止させることができない場合もある。すなわち、モータの通電停止後も、しばらくの間は惰性によって天蓋が移動し続けることがある。
アクチュエータを備える天蓋開閉装置は、大型のダンプトラック等で使用されることが多い。そして、大型のダンプトラックでは、天蓋の移動範囲が人の頭部付近の高さになることもある(図3参照)。そのため、開閉動作中の天蓋を停止させる場合に、惰性による天蓋の移動を防止することは、事故防止の観点から重要である。無論、このような危険性は大型のダンプトラックに限られるものではない。中・小型のダンプトラックでも、横幅が狭い天蓋の開閉に同様の蓋開閉装置が用いられることは多くあり、天蓋の開閉が惰性によって生じることの危険性は存在する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、開閉動作中の蓋の移動を停止させる際に惰性による蓋の移動を防止できる作業車両の蓋開閉装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明における作業車両の蓋開閉装置は、上昇および下降動作によって開閉する蓋を開閉制御する作業車両の蓋開閉装置であって、モータの出力をウォーム減速機構を介して前記蓋に伝達することで前記蓋を開閉する駆動装置と、前記蓋の動作状態を推定する動作状態推定手段と、開閉動作中の前記蓋を停止させる時には、前記動作状態推定手段の推定結果に応じて前記モータにショートブレーキをかける制御手段とを備える
ことを特徴としている。
上記の構成によれば、動作状態推定手段の推定結果に応じてモータにショートブレーキをかけることで、いかなる状況でも惰性による蓋の移動を防止でき、高い安全性を得ることができる。さらに、ショートブレーキの使用範囲を絞ることで、ショートブレーキの多用による弊害も回避できる。
また、上記作業車両の蓋開閉装置では、前記制御部は、開閉動作中の前記蓋を停止させる場合、前記ウォーム減速機構のセルフロックのみで前記蓋を停止させることができる動作範囲では、前記モータへの通電を停止して前記蓋を停止させ、前記ウォーム減速機構のセルフロックのみで前記蓋を瞬時に停止させることができない可能性がある動作範囲では、前記モータのショートブレーキも使用して前記蓋を停止させる構成とすることができる。
上記の構成によれば、ウォーム減速機構のセルフロックのみで蓋を瞬時に停止させることができない可能性がある動作範囲では、モータのショートブレーキも使用して蓋を停止させることで惰性による蓋の移動を防止でき、高い安全性を得ることができる。
また、上記作業車両の蓋開閉装置では、前記動作状態推定手段は、前記駆動装置における前記モータの作動電流を所定の閾値と比較し、前記作動電流が前記閾値よりも大きい場合には前記蓋が上昇中であると推定し、前記作動電流が前記閾値よりも小さい場合には前記蓋が下降中であると推定し、前記制御部は、前記蓋が上昇中であると推定される場合には、前記モータへの通電を停止して前記蓋を停止させ、前記蓋が下降中であると推定される場合には、前記モータのショートブレーキも使用して前記蓋を停止させる構成とすることができる。
上記の構成によれば、簡易な構成でショートブレーキの使用/不使用の動作範囲を判定することができる。
また、上記作業車両の蓋開閉装置では、前記作業車両はダンプトラックであり、前記蓋は、荷箱の積載物の飛散を防止するための天蓋である構成とすることができる。
また、上記作業車両の蓋開閉装置では、前記作業車両はミキサー車であり、前記蓋は、ホッパーカバーである構成とすることができる。
また、上記作業車両の蓋開閉装置では、前記作業車両はコンテナ脱着車両であり、前記蓋は、コンテナの積載物の飛散を防止するための天蓋である構成とすることができる。
本発明の作業車両の蓋開閉装置は、ウォーム減速機構のセルフロックのみで蓋を瞬時に停止させることができない可能性がある動作範囲では、モータのショートブレーキも使用して蓋を停止させることで、いかなる状況でも惰性による蓋の移動を防止できるといった効果を奏する。さらに、ショートブレーキの使用範囲を絞ることで、モータの給電にリレー制御を用いる場合には、モータの給電回路の損傷を抑制することもできるといった効果を奏する。
本発明の一実施形態を示す図であり、天蓋開閉装置を適用したダンプトラックを側方から見た図である。 本発明の一実施形態を示す図であり、天蓋開閉装置を適用したダンプトラックを上方から見た図である。 天蓋の開閉範囲を示す図であり、ダンプトラックを後方から見た図である。 (a)はアクチュエータの外観を示す斜視図であり、(b)はアクチュエータの内部構成を示す斜視図である。 ダンプトラックの荷箱に取り付けられた状態のアクチュエータを示す斜視図である。 天蓋開閉装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。 (a)〜(c)は、ショートブレーキを掛けるときのモータの給電回路の動作状態を示す回路図である。 本発明の一実施形態を示す図であり、天蓋開閉装置における移動中の天蓋の停止制御を示すフローチャートである。 (a),(b)は、ショートブレーキの使用/不使用の動作範囲の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、ダンプトラックの天蓋の開閉を行う天蓋開閉装置を例示し、図面を参照して詳細に説明する。
図1および図2は、本実施の形態に係る天蓋開閉装置を適用したダンプトラックの外観を示す図であり、図1はダンプトラックを側方から見た図、図2はダンプトラックを上方から見た図である。図1および図2に示されるように、ダンプトラックの荷箱には、土砂等の積載物の飛散を防止するための天蓋10が設けられており、天蓋10は回転軸11の周りに開閉するようになっている。尚、図1は天蓋10が完全に開いて荷箱の外側で回転軸11から下方に垂れ下がっている状態を示しており、図2は天蓋10が回転軸11より外側で水平に位置している状態を示している。
また、図3は、天蓋10の開閉範囲を示す図であり、ダンプトラックを後方から見た図である。天蓋10は、水平方向に沿って配置される回転軸11の周りに開閉するものであるため、天蓋10の開閉動作は上昇動作および下降動作を含むものとなる。例えば、図3に示される矢印は天蓋10の開動作時の移動方向を示しているが、矢印Aの範囲では天蓋10の移動は上昇動作、矢印B〜Dの範囲では天蓋10の移動は下降動作となる。
本実施の形態に係る天蓋開閉装置は、ダンプトラックの運転席に設けられるコントロールボックス(図6参照)20と、荷箱の前方付近に配置されるアクチュエータ(駆動装置)30とから構成されるものであり、アクチュエータ30は左右の天蓋10のそれぞれに対して備えられている。また、コントロールボックス20は、左右の天蓋10のそれぞれを独立して開閉操作できるようになっている。具体的には、コントロールボックス20には、作動スイッチ21と、右開閉スイッチ22Rおよび左開閉スイッチ22Lが設けられている(図6参照)。
右開閉スイッチ22Rおよび左開閉スイッチ22Lは、例えばトグルスイッチであり、右開閉スイッチ22Rまたは左開閉スイッチ22Lを上または下に倒した状態で作動スイッチ21を押す(ONにする)と天蓋10が開閉を開始し、作動スイッチ21を再度押す(OFFにする)と天蓋10が停止する。尚、左右の天蓋10の開閉操作を独立して行う場合、操作者が天蓋10の開閉状態を視認しながら操作することができる。このため、天蓋10に人が近づいた場合等に、危険を察知した操作者が速やかに停止操作を行うことができる。無論、天蓋10の開閉操作は、片側ずつの操作に限られるものではなく、左右の天蓋10を同時に開閉操作することも可能である。この場合は、右開閉スイッチ22Rおよび左開閉スイッチ22Lの両方を上または下に倒した状態で、作動スイッチ21を操作すればよい。
図4(a)はアクチュエータ30の外観を示す斜視図であり、図4(b)はアクチュエータ30の内部構成を示す斜視図である。図5は、ダンプトラックの荷箱に取り付けられた状態のアクチュエータ30を示す斜視図である。
アクチュエータ30は、図4(b)に示すように、モータ31と、複数のギアからなる減速機(ウォーム減速機構)32とを有している。そして、減速機32の最終ギアのギア軸321に天蓋10の回転軸11が接続される(図5参照)。また、減速機32は、少なくとも、ウォーム33Aとウォームホイール33Bとからなるウォームギア33を有している。ウォームギア33では、ウォーム33Aが駆動入力側(モータ側)に、ウォームホイール33Bが駆動出力側に配置される。尚、実際のアクチュエータ30は、図4(a)に示すように、減速機32がケーシング34内に潤滑油と共に納められている。
本実施の形態に係る天蓋開閉装置の制御系の概略構成を、図6のブロック図を参照して説明する。
天蓋開閉装置のコントロールボックス20は、上述したスイッチ類(すなわち、作動スイッチ21、右開閉スイッチ22Rおよび左開閉スイッチ22L)以外に、マイクロコンピュータ(以下、マイコン)23、右モータ駆動回路24Rおよび左モータ駆動回路24L、右電流検知回路25Rおよび左電流検知回路25Lを有している。尚、以下の説明では、右開閉スイッチ22Rおよび左開閉スイッチ22Lを区別する必要のない場合は単に開閉スイッチ22と称する場合もある。同様に、右モータ駆動回路24Rおよび左モータ駆動回路24Lを区別する必要のない場合は単にモータ駆動回路24と称し、右電流検知回路25Rおよび左電流検知回路25Lを区別する必要のない場合は単に電流検知回路25と称する場合もある。さらに、右モータ31Rおよび左モータ31Lを区別する必要のない場合は単にモータ31と称する場合もある。
尚、ブザー26は、吹鳴により操作者に作動状況(開閉作動中かエラー発生か)を伝える。
マイコン(動作状態推定手段、制御手段)23は、右開閉スイッチ22RのON時に作動スイッチ21による操作がなされると、その操作内容に応じて、右モータ駆動回路24Rを介して右モータ31R(右側の天蓋10を駆動するアクチュエータ30に備えられるモータ31)を制御する。同様に、左開閉スイッチ22LのON時に作動スイッチ21による操作がなされると、マイコン23は、左モータ駆動回路24Lを介して左モータ31L(左側の天蓋10を駆動するアクチュエータ30に備えられるモータ31)を制御する。右電流検知回路25Rおよび左電流検知回路25Lは、右モータ31Rおよび左モータ31Lの作動電流(モータ駆動回路24からモータ31へ供給される電流)を検知する回路であり、検知した電流値をマイコン23へ入力する。
続いて、本実施の形態に係る天蓋開閉装置における移動中の天蓋10の停止制御について説明する。本実施の形態に係る天蓋開閉装置は、移動中の天蓋10を停止させるために、ウォームギア33のセルフロックと、モータ31のショートブレーキとを併用することを特徴としている。まずは、ウォームギア33のセルフロックについて説明する。
ウォームギア33は、ウォーム33Aからウォームホイール33Bへの駆動力は容易に伝達するが、ウォームホイール33Bからウォーム33Aへの駆動力は伝達しにくいといった特性がある。このため、アクチュエータ30による天蓋10の移動中にモータ31を停止すれば、天蓋10側から減速機32に回転力が作用しても、ウォームギア33においてその回転は伝達せず、天蓋10は停止する。これが、ウォームギア33によるセルフロックの原理である。
但し、ウォームギア33のセルフロックでは、天蓋10を瞬時に停止させることができない場合もあることは上述した通りである。例えば、天蓋開閉装置の経年使用によってウォームギア33に摩耗が生じていると、セルフロックの力が弱くなり、惰性による天蓋10の移動量が増加する。また、モータ31を停止した時に、天蓋10側から減速機32に伝わる回転力は、天蓋10に作用する慣性力と重力とが合わさったものとなる。天蓋10を下降中に停止させようとする場合には、慣性力と重力とが同じ方向に作用するため、天蓋10側から減速機32に伝わる回転力も大きいものとなる。このため、下降中の天蓋10は、ウォームギア33のセルフロックのみで瞬時に停止させることは困難であり、惰性による天蓋10の移動が生じ易い。
尚、ウォームギア33のセルフロック力を強くするように設計することも可能だが、動力伝達効率が低下して動力損失が大きくなる。そのため、天蓋10を移動させる通常の開閉動作において作動速度が遅くなる、作動電流値が大きくなる等、アクチュエータ30の基本性能の低下に繋がる。
次に、モータ31のショートブレーキについて説明する。図7(a)〜(c)は、ショートブレーキを掛けるときのモータ31の給電回路の動作状態を示す図である。但し、図7(a)〜(c)に示す給電回路はあくまで一例であり、本発明を限定するものではない。
図7(a)は、モータ31に作動電流が流れている状態の給電回路を示している。この給電回路は、FET(電界効果トランジスタ)241とリレー242とを有している。この回路例では、モータ31の正転・逆転を切り替えることができるように、リレー242は上下に配置された2つの接点を有しており、図7(a)では、上方の接点は上側に接続され、下方の接点は下側に接続されている。また、FET241はONとされている。この場合、電源243からリレー242およびFET241を介して電流が流れ、モータ31に給電されるようになっている。尚、リレー242において上方の接点を下側に接続し、下方の接点を上側に接続すればモータ31の回転方向が逆向きとなるように給電される。FET241、リレー242および電源243は、モータ駆動回路24に含まれる構成要素であり、FET241およびリレー242はマイコン23によってON/OFF制御されるものである。尚、図7(a)〜(c)に示す給電回路は、FET241とリレー242とを併用した構成であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、モータ31の給電回路はFETのみを用いた構成であってもよく、リレーのみを用いた構成であってもよい。
図7(b)は、図7(a)の状態からFET241をOFFにした直後の状態を示している。この時、FET241をOFFにしてもモータ31は慣性によって回り続け、モータ31は発電をしている状態となるため、モータ31の両端子間には電位差が発生する。
図7(c)は、図7(b)の状態からリレー242における上方の接点を下側に接続した直後の状態を示している。図7(c)の状態では、リレー242はモータ31の両端子間を短絡(ショート)させている。このように、モータ31の両端子間に電位差が発生している状態でモータ31の両端子間を短絡させると、モータ31に制動力が生じる。これが、モータ31のショートブレーキの原理である。尚、図7(b)の状態からリレー242における下方の接点を上側に接続することでも、モータ31のショートブレーキを発動させることは可能である。
このようなショートブレーキは、慣性で回り続けるモータ31の制動に有効であり、瞬時にモータ31を停止させることができる。しかしながら、ショートブレーキを使用するとセルフロックのみでの停止時に比べて急制動となるため、アクチュエータ30や天蓋10や回転軸11に衝撃による負荷が加わる恐れがある。そのため、セルフロックの制動力のみで天蓋10を瞬時に停止させることができる場合には、極力ショートブレーキを使用しないように制御すべきである。
また、ショートブレーキ中は、マイコン23は他のスイッチ操作を受け付けないように制御する必要があり、作動停止後すぐに次の作動をさせたいという操作者の操作要求に応えることができなくなる。したがって、天蓋開閉装置の使い勝手を高めるためには、ショートブレーキの使用は必要最小限にすべきである。
さらに、図7に示すようにモータ31の給電回路にリレー242を用いる場合には、モータ31の両端子間を短絡させるためのリレー242の動作時において、リレー242の接点に大電流が流れ、リレー242を損傷させるといったデメリットもある。このため、モータ31の給電回路にリレーを用いている場合には、回路寿命の観点からも、ショートブレーキの多用は避けるべきである。
尚、図7(b)の状態のように、FET241をOFFにするのみでも、ウォームギア33のセルフロックによってモータ31を停止させることは可能であり、これが、モータ31のショートブレーキを使用しない場合のモータ31の停止方法となる。
図8は、本実施の形態に係る天蓋開閉装置における移動中の天蓋10の停止制御を示すフローチャートである。図8のフローは、天蓋10の開閉のために作動スイッチ21がONされた時に、マイコン23において実行されるものである。尚、図8のフローは、右側モータ処理を行った後に左側モータ処理を行うものとなっているが、この順序は逆であってもよく、あるいは、右側モータ処理と左側モータ処理とが並行して行われるものであってもよい。
右側モータ処理としては、先ず、右モータ31Rが停止中であり、かつ、右開閉スイッチ22Rが「開」入力となっているか否かが判定される(S1)。S1の判定がYesであればマイコン23は右モータ31Rを「開」方向に作動開始させる(S2)。
S1の判定がNoであれば処理はS3へ移行するが、その時の状況は、右モータ31Rが作動中であるか、もしくは、右モータ31Rが停止中であり、かつ、右開閉スイッチ22Rが「開」入力となっていない場合である。S3では、右モータ31Rが作動中であり、かつ、作動スイッチ21、右開閉スイッチ22Rおよび左開閉スイッチ22Lの何れかの入力に変化があったか否かが判定される。右モータ31Rが停止中であれば、当然ながら天蓋10の停止制御は不要であるため、S3の判定はNoとなり右側モータ処理は終了する。
S3の判定がYesであれば、右モータ31Rが作動中であり、かつ、作動スイッチ21、右開閉スイッチ22Rおよび左開閉スイッチ22Lの何れかの入力に変化があったことになる。すなわち、作動スイッチ21、右開閉スイッチ22Rおよび左開閉スイッチ22Lの何れかにより、天蓋10の停止操作が入力されたことになる。したがって、マイコン23が右モータ31Rの停止制御を行うために、処理はS4へ移行する。
S4では、右モータ31Rが天蓋10の下降方向への作動中であるか否かが判定(推定)される。天蓋10の上昇方向への作動中であれば(S4でNo)、右モータ31Rはショートブレーキ無しで停止させられる(S5)。これは、天蓋10の上昇中は、天蓋10に掛かる重力が天蓋10の移動方向と逆であり、該重力が天蓋10を停止させる方向に作用するため、ウォームギア33のセルフロックのみでも天蓋10を瞬時に停止させることが可能なためである。尚、本実施形態のように、モータ31の給電回路にリレー242を用いる構成の場合、天蓋10の上昇中はショートブレーキの使用を避けることで、リレー242の損傷が抑制される。
一方、天蓋10の下降方向への作動中であれば(S4でYes)、右モータ31Rはショートブレーキによって停止させられる(S6)。これは、天蓋10の下降中は、天蓋10に掛かる重力が天蓋10の移動方向と同じであり、該重力が天蓋10を惰性によって移動させる方向に作用するため、ウォームギア33のセルフロックのみでは天蓋10を瞬時に停止させることが困難なためである。すなわち、天蓋10の下降中はショートブレーキを使用することで、天蓋10を瞬時に停止させ、より高い安全性を得ることができる。
こうして右側モータ処理が終了すると、続いて左側モータ処理が実行される。左側モータ処理の内容は右側モータ処理と実質的に同じであるため、詳細な説明は省略する。
図8のフローでは、操作者のスイッチ操作によって天蓋10を停止させる場合を説明しているが、天蓋10が開閉動作の終端で荷箱の側壁に当たると、それ以上移動できないためにモータ31の負荷が大きくなって作動電流が上昇し、停止判定用閾値(下降中を判定する閾値よりも大きな値)を越えるとモータ31が自動で停止させられる。この時、作動スイッチ21、右開閉スイッチ22Rおよび左開閉スイッチ22Lの何れにも入力がないので、ショートブレーキは使用されない。
下降中の天蓋10には重力と慣性力との両方が作用するため、ウォームギア33のセルフロック力だけでは制動力として不足する場合がある。本実施の形態に係る天蓋開閉装置では、ショートブレーキの制動力も加わることで、天蓋10を完全に停止させ得る十分な制動力が得られる。また、天蓋10が完全に停止した後は、慣性力が天蓋10に作用しないので、セルフロックのみで天蓋10の停止状態を維持することが可能である。このため、本実施の形態に係る天蓋開閉装置において、モータ31のショートブレーキは、下降中の天蓋10を停止させる時にセルフロックの補助として使用されるものであればよい。また、本実施の形態に係る天蓋開閉装置で使用されるウォームギア33は、天蓋10の停止状態を維持できる程度のセルフロックが得られるものであればよい。これにより、ウォームギア33のセルフロック力を必要最小限とすることができるため、アクチュエータ30の基本性能を損なわない。
尚、図8に示すフローでは、開動作時の天蓋10の下降中にショートブレーキが使用される動作例を示しているが、基本的には、閉動作時の天蓋10の下降中にもショートブレーキは使用される。但し、本発明はこれに限定されるものではなく、モータ31のショートブレーキは、開動作時の天蓋10の下降中にのみ使用し、閉動作時の天蓋10には使用しない構成であってもよい。
図8に示すフローのS4では、モータ31が天蓋10の下降方向への作動中であるか否かを判定しているが、この判定方法の一例としては、モータ31の作動電流を閾値と比較して判定する方法が考えられる。尚、モータ31の作動電流は、電流検知回路25によって検出可能である。
天蓋10の上昇中は、重力に抗して天蓋10を移動させる必要があるため、モータ31の負荷は増大し、モータ31の作動電流も大きくなる。逆に、天蓋10の下降中は、重力の作用方向へ天蓋10を移動させるため、モータ31の負荷は減少し、モータ31の作動電流も小さくなる。したがって、モータ31の作動電流を所定の閾値と比較し、作動電流が閾値未満(もしくは閾値以下)の状態が一定時間(例えば1〜2秒)継続していれば天蓋10は下降中、そうでなければ天蓋10は上昇中であると判定することができる。ここで、作動電流が閾値未満(もしくは閾値以下)の状態が一定時間継続していることをもって天蓋10の下降中と判定するのは、誤判定を無くして検出精度を上げるためである。
尚、上記説明では、天蓋10が上昇中か下降中かに応じてショートブレーキの使用/不使用の動作範囲を設定しているが、厳密に言えば、天蓋10の上昇/下降を正確に判定するものでなくてもよく、天蓋10の上昇/下降を推定するものであってもよい。例えば、モータ31の作動電流を所定の閾値と比較する上記判定方法では、判定に用いる閾値は、実際には、天蓋10の下降中のモータ31の作動電流よりもある程度大きい値に設定されることが好ましい。この場合、天蓋10が上昇中であっても、天蓋10が垂直位置(図3において矢印Aの範囲と矢印Bの範囲との境界位置)に近い状態にあれば、ショートブレーキを用いて天蓋10が停止させられる。この場合のショートブレーキの使用/不使用の動作範囲は、図9(a)に示すようなものとなる。
また、ショートブレーキの使用/不使用の動作範囲を判定する方法は、本発明において特に限定されるものではない。上述した作動電流を閾値と比較判定する方法以外にも、例えば、天蓋10の回転軸11に天蓋10の角度位置を検出する角度検出センサを設け、該センサの検出値と、開閉スイッチ22からの入力状態とから天蓋10の移動方向を検出することもできる。例えば、開閉スイッチ22が「開」入力となっており、角度検出センサによって天蓋10が図3に示す矢印B〜Dの範囲に位置していることが検出されれば、天蓋10は下降中であると正確に判定できる。
また、角度検出センサを用いる方法では、天蓋10の下降/上昇を正確に判定できるだけでなく、逆に、ショートブレーキの使用/不使用の動作範囲を任意に設定することも可能となる。惰性による天蓋10の移動は、特に、天蓋10が水平位置(図3において矢印Cの範囲と矢印Dの範囲との境界位置)に近い状態で下降している時に最も生じ易い。そして、天蓋10が下降中であっても、天蓋10が垂直位置に近い状態にあれば、ショートブレーキを用いなくても、セルフロックのみで天蓋10を瞬時に停止できる場合もある。
このため、例えば、天蓋10が下降中であって、かつ、水平位置から上下に60°の動作範囲でのみ、ウォームギア33のセルフロックのみで天蓋10を瞬時に停止させることができない可能性があるような場合、この動作範囲でのみショートブレーキを使用し、それ以外の動作範囲では、セルフロックのみで天蓋10を停止させる制御とすることもできる。この場合のショートブレーキの使用/不使用の動作範囲は、図9(b)に示すようなものとなる。
すなわち、本発明におけるショートブレーキの使用/不使用の範囲をより厳密に表現するならば、ショートブレーキが使用されるのは、ウォームギア33のセルフロックのみで天蓋10を瞬時に停止させることができない可能性がある動作範囲であると言える。そして、ウォームギア33のセルフロックのみで天蓋10を瞬時に停止させることができる動作範囲では、ショートブレーキは使用されない。
本実施の形態では、ダンプトラックの天蓋の開閉を行う天蓋開閉装置に本発明を適用した場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の作業車両にも本発明は適用可能である。例えば、コンテナ脱着車両のコンテナの天蓋開閉装置や、ミキサー車のホッパーカバーの開閉装置等にも、本発明は適用可能である。
今回開示した実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
10 天蓋
11 回転軸
20 コントロールボックス
21 作動スイッチ(操作入力部)
22 開閉スイッチ(操作入力部)
23 マイコン(動作状態推定手段、制御手段)
24 モータ駆動回路
241 FET
242 リレー
243 電源
25 電流検知回路
30 アクチュエータ(駆動装置)
31 モータ
32 減速機(ウォーム減速機構)
33 ウォームギア
33A ウォーム
33B ウォームホイール

Claims (6)

  1. 上昇および下降動作によって開閉する蓋を開閉制御する作業車両の蓋開閉装置であって、
    モータの出力をウォーム減速機構を介して前記蓋に伝達することで前記蓋を開閉する駆動装置と、
    前記蓋の動作状態を推定する動作状態推定手段と、
    開閉動作中の前記蓋を停止させる時には、前記動作状態推定手段の推定結果に応じて前記モータにショートブレーキをかける制御手段とを備えることを特徴とする作業車両の蓋開閉装置。
  2. 請求項1に記載の作業車両の蓋開閉装置であって、
    前記制御部は、開閉動作中の前記蓋を停止させる場合、前記ウォーム減速機構のセルフロックのみで前記蓋を停止させることができる動作範囲では、前記モータへの通電を停止して前記蓋を停止させ、前記ウォーム減速機構のセルフロックのみで前記蓋を瞬時に停止させることができない可能性がある動作範囲では、前記モータのショートブレーキも使用して前記蓋を停止させることを特徴とする作業車両の蓋開閉装置。
  3. 請求項1または2に記載の作業車両の蓋開閉装置であって、
    前記動作状態推定手段は、前記駆動装置における前記モータの作動電流を所定の閾値と比較し、前記作動電流が前記閾値よりも大きい場合には前記蓋が上昇中であると推定し、前記作動電流が前記閾値よりも小さい場合には前記蓋が下降中であると推定し、
    前記制御部は、前記蓋が上昇中であると推定される場合には、前記モータへの通電を停止して前記蓋を停止させ、前記蓋が下降中であると推定される場合には、前記モータのショートブレーキも使用して前記蓋を停止させることを特徴とする作業車両の蓋開閉装置。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載の作業車両の蓋開閉装置であって、
    前記作業車両はダンプトラックであり、
    前記蓋は、荷箱の積載物の飛散を防止するための天蓋であることを特徴とする作業車両の蓋開閉装置。
  5. 請求項1から3の何れか1項に記載の作業車両の蓋開閉装置であって、
    前記作業車両はミキサー車であり、
    前記蓋は、ホッパーカバーであることを特徴とする作業車両の蓋開閉装置。
  6. 請求項1から3の何れか1項に記載の作業車両の蓋開閉装置であって、
    前記作業車両はコンテナ脱着車両であり、
    前記蓋は、コンテナの積載物の飛散を防止するための天蓋であることを特徴とする作業車両の蓋開閉装置。
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