JP4175951B2 - 車両用開閉体の開閉駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用開閉体を例えば電動機を用いて自動開閉するための駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ワゴン車などの後部開口面に設けられる跳ね上げ式に開くテールゲートは、比較的重量が大きくなりがちであり、大きな開放操作力を必要とする。そのため、開方向への操作力を補助すると共に開放状態での保持力を発生するためのオイルとガスとが封入されたシリンダからなる所謂ガスステーが設けられることが一般的である。
【0003】
このガスステーは、テールゲートの重量変化、ヒンジ部の回動抵抗変化、周囲温度の変化等により、テールゲートを開放位置に保持する推力が不足気味となることがあり得る。
【0004】
このような不都合に対処するための技術として、開閉体と車体との間に減速機付きモータを用いた開閉駆動装置を設け、開閉体が自重で閉扉移動(下降)したことを検出した際にはクラッチを接続し、減速機付きモータの抵抗力を開閉体に加えて自重による閉扉を停止させるようにしたものが、特開2001−107642号公報に提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−107642号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記先行技術の構成によると、自重で閉じ始めた開閉体に減速機付きモータを急に接続して直ちに停止させようとするものなので、開閉体の慣性による過大な負荷が駆動系に作用するおそれがあった。しかも開閉体が自重で閉まることを常時監視しなければならないので、開閉駆動装置の制御回路が複雑になりがちであった。
【0007】
本発明は、このような従来技術の問題点を解消すべく案出されたものであり、その主な目的は、開方向付勢手段の推力が不足気味であることを簡単に検出可能にし、開閉体が全開位置から自重で閉じようとする事態に陥らずに済むように構成された車両用開閉体の開閉駆動装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を果たすために、本発明の請求項1においては、車体(2)と、該車体に上下方向に旋回動可能に設けられた開閉体(テールゲート1)との間に、開閉駆動力発生装置(5)と、流体圧封入シリンダからなる開方向付勢手段(ガスステー4)とを設けてなり、該開方向付勢手段の付勢力のみで当該開閉体の全開位置を保持するようにしてなる車両用開閉体の開閉駆動装置を、開方向付勢手段の内圧検出手段(11)を有し、当該開閉体の全閉時に内圧検出手段の検出値が所定値を下回ったならば開閉駆動力発生装置による開扉駆動を実行しないことを特徴とするものとした。
【0009】
このようにすれば、開方向付勢手段の内圧を監視するのみで開方向付勢手段の推力が十分であるか否かを検出することができるので、制御回路などを複雑化せずに開閉体の自重閉扉を容易に回避することができる。
【0010】
特に、請求項2の構成、即ち、車両の傾斜および封入流体の温度を加味して所定値を定め、且つ開方向付勢手段が当該開閉体の全開位置を保持し得ないと判断される最低値を所定値とすれば、所定の判定値の適正設定が可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面を参照して本発明について詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明が適用されたワゴン車などのテールゲートの要部を示している。このテールゲート1は、車体2の左右方向に延在するヒンジ軸3をもって車体2に支持されており、その遊端を上下方向に旋回動させることによって車体後端の開口を開閉するようにされている。
【0013】
テールゲート1の外側縁部と車体開口の内側縁部との間には、テールゲート1の重量と釣り合うように設定されたシリンダ内の封入圧により、ある開角度からその推力でテールゲート1を開方向に付勢すると共に、全開位置での保持力を発揮するようにされた公知のガスステー4が設けられている。
【0014】
開閉駆動装置5は、図示されない減速機付きモータで回転駆動されるピニオン6と、ピニオン6に噛合して車体2の前後方向に駆動されるラック7とからなり、電動モータによって与えられるピニオン6の回転力をラック7の推力に変換し、その推力をリンク8を介してテールゲート1に加えることにより、テールゲート1を開閉駆動するようにされている。なお、開閉駆動装置5の構成は、ラック/ピニオン機構に限定されないことは言うまでもない。
【0015】
上記構成によると、ガスステー4の回動中心とテールゲート1の回動中心との位置ずれの関係で、テールゲート1の全閉位置からある開角度Aまでの領域はガスステー4の推力が開扉補助力として寄与せず、即ち角度Aまでの領域は専らピニオン6に加わる減速機付きモータのトルクによって開扉駆動される。
【0016】
そしてこの開角度Aを超えるとガスステー4の推力が開扉補助力として加わり、減速機付きモータのトルク負担が軽くなる(領域B)。さらに開角度が大きくなると、ガスステー4の推力だけで開扉保持が可能となるので、この角度位置Cに達したならば、減速機付きモータへの電流を断つと共にクラッチを切るなどしてテールゲート1を開放するためにピニオン6に与えていた駆動力の伝達を断ち、全開位置の保持力は全てガスステー4の推力に依存する。
【0017】
このような構成においては、テールゲート1の重量変化、ヒンジ軸3の回動抵抗変化、周囲温度の変化等によってテールゲート1に対する開放位置の保持力が不足すると、テールゲート1がその自重によって自然に閉じてしまう可能性がある。
【0018】
このような不都合に対処するために、本発明においては、図2に示すように、ガスステー4の内圧を圧力センサ11で検出し、その内圧値を圧力判定回路12に入力し、ガスステー4がテールゲート1を全開位置に保持し得ないと判断された場合は、モータ駆動回路13へ開扉駆動制御の中止指令を発し、電動モータ14によるピニオン6の駆動を実行しないようにするものとしている。これにより、テールゲート1の自重による自然閉扉が起こり得る状態に陥ることが回避される。
【0019】
ところで、ガスステー4は、そのシリンダ15内にガスを混入したオイルが所定の圧力で封入してあり、ピストンロッド16の分だけピストン17の両面に面積差があるためにシリンダ15からピストンロッド16を押し出す向きの推力が発生するものである。これによると、ピストンロッド16が伸長するに連れてピストンロッド16の分だけシリンダ15の内容積が増大するので内圧は低下する。この際のシリンダ15の容積変化は、オイルに混入したガスの圧縮性によって吸収される。即ち、シリンダ15の内圧値は、図3に示したように、ガスステー4のピストンロッドストロークが最大の時に最低となるので、この最低値がテールゲート1の自重を全開位置に保持できなくなると推測されるストローク最小時の内圧で判定値を設定する。
【0020】
この内圧の判定値は、ガスステー4が正常であっても、一般に低温時には流体粘度が高くなってその推力が低下し、また傾斜路では重力の影響で開扉保持に要する力が増加するので、このような開扉保持に要する推力が最大となる条件下で規定すると良い。つまり、車両姿勢(傾斜)や周囲温度によってテールゲート1を全開位置に保持するのに要する推力が異なるので、このような条件をつけることにより、判定値の適正な設定が可能となる。
【0021】
【発明の効果】
以上詳述した通り本発明によれば、開閉駆動装置に設けられる開方向付勢手段としてのガスステーの内圧を監視するのみでガスステーの推力が十分であるか否かを判別することができるので、制御回路などを複雑化せずにガスステーの推力不足に起因してテールゲートの使用性が低下することを容易に回避することができる。特に駆動力を断った後にガスステーの不調が分かる従来のものに比して、開方向駆動を実行する以前にガスステーの推力が不足気味となることを予測し得るので、駆動力を断った後にテールゲートが自重で閉扉移動してしまうことがなくなる。従って、テールゲートの自重閉扉移動時の過負荷に耐えられるように各部を構成する必要がなくなるので、各部の強度設定を過大にせずに済み、開閉駆動装置のコンパクト化を推進する上にも効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるワゴン車の後部概略側面図
【図2】本発明装置の構成を示すブロック図
【図3】シリンダ内圧とピストンロッドストロークとの関係を示すグラフ
【符号の説明】
1 テールゲート
2 車体
3 ヒンジ軸
4 ガスステー
5 開閉駆動装置
6 ピニオン
7 ラック
8 リンク
11 圧力センサ
12 圧力判定回路
13 モータ駆動回路
14 電動モータ
Claims (2)
- 車体と、該車体に上下方向に旋回動可能に設けられた開閉体との間に、開閉駆動力発生装置と、流体圧封入シリンダからなる開方向付勢手段とを設けてなり、該開方向付勢手段の付勢力のみで当該開閉体の全開位置を保持するようにしてなる車両用開閉体の開閉駆動装置であって、
前記開方向付勢手段の内圧検出手段を有し、当該開閉体の全閉時に前記検出手段の検出値が所定値を下回ったならば前記開閉駆動力発生装置による開扉駆動を実行しないことを特徴とする車両用開閉体の開閉駆動装置。 - 前記所定値は、車両の傾斜および封入流体の温度を加味して設定され、前記開方向付勢手段が当該開閉体の全開位置を保持し得ないと判断される最低値であることを特徴とする請求項1に記載の車両用開閉体の開閉駆動装置。
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