JP6932534B2 - 電気化学素子用セパレータ及び電気化学素子 - Google Patents

電気化学素子用セパレータ及び電気化学素子 Download PDF

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Description

本発明は、電気化学素子用セパレータ、及び、該電気化学素子用セパレータを用いた電気化学素子に関する。
電気化学素子としては、アルミニウム電解コンデンサ、導電性高分子アルミニウム固体電解コンデンサ、導電性高分子ハイブリッドアルミニウム電解コンデンサ、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、リチウムイオン二次電池、リチウム一次電池などが挙げられる。そして、これら電気化学素子は、自動車関連機器やデジタル機器、風力発電・太陽光発電などの再生可能エネルギー関連機器、スマートメータなどの通信機器といったように、多くの分野に採用されており、今後も用途拡大が続くと予想されている。
例えば、自動車では、エネルギー回生にリチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタが、各種電子制御ユニットへの電力供給にアルミニウム電解コンデンサが用いられている。更に、近年注目されている電気自動車やハイブリッド自動車では、電源等としてリチウムイオン二次電池が、エネルギー回生等に電気二重層キャパシタが、電源となる電池やハイブリッドシステムの制御、外部交流電源からの直流変換の電子制御ユニット等にアルミニウム電解コンデンサが用いられている。このような、自動車に用いられる電気化学素子では、不良が直ちに人命に関わるため、高い信頼性が求められる。つまり、車体の振動に耐え、寒冷地域や高温地域での長時間の使用であってもショート不良が発生せず、また、性能の劣化も少ないことが求められる。
電子機器に用いられる回路基板では、実装される電気化学素子への薄型化や小型化といった要望が大きい。また、携帯機器の電源に用いられる電気化学素子では、一度の充電で長時間使用できることも求められる。
このため、チップやCPUへの電力供給や交流電流の平滑化を目的として、基板上に実装されるアルミニウム電解コンデンサなどの電気化学素子には、低背、小型であることが
求められる。
また、携帯機器の電源として用いられることの多いリチウムイオン二次電池には、低背でありながらも、長時間使用できるように、高容量化や、繰り返しの充放電であっても性能の劣化の少ないことが、求められる。
こういった用途の拡大や、使用される機器の高性能化に伴い、電気化学素子には、これまで以上に、充放電特性や出力特性といった性能の向上、更なる信頼性や小型化等が求められている。
電気化学素子用セパレータとしては、セルロース系セパレータやポリオレフィン系微多孔膜、合成繊維不織布に無機物を塗工したセパレータ等が用いられている。
ポリオレフィン系微多孔膜セパレータは、ポリプロピレンやポリエチレン製のセパレータが用いられる。
セルロース系セパレータでは、天然セルロース繊維や、再生セルロース繊維が用いられ、再生セルロース繊維は、溶剤紡糸セルロース繊維が用いられている。
合成繊維不織布に無機物を塗工したセパレータでは、ポリエステル繊維のような合成繊維を湿式抄紙法によりシート化した不織布に、無機粉末を塗布したものが提案されている。
電気化学素子における、セパレータの主な役割は、一対の電極の隔離と電解液の保持である。一対の電極を隔離するために、セパレータには高い遮蔽性が要求される。そして遮蔽性の向上のため、セパレータの高密度化が求められている。
また、電気化学素子の小型化(小径化及び/又は低背化)、容量向上を目的として、セパレータをより薄葉化することも求められている。
電気化学素子用セパレータの薄葉化のため、ポリオレフィン系微多孔膜セパレータは、ますますその膜圧を薄くしなければならず、薄膜化により必然的に生じる、耐熱性、耐ショート性の低下を防止する目的で、酸化アルミニウム等の無機粉末を塗工したものが提案されている。
一方、セルロース系セパレータは、薄葉化のため、セパレータ製造時(抄紙時)の厚さを薄く抄紙したり、抄紙後のセパレータをプレスによる線圧で薄くしたりする方法がとられている。
セパレータの性能を向上させるため、例えば、特許文献1乃至特許文献5の技術が開示されている。
特開2000−212323号公報 特開2011−171290号公報 特開2017−69229号公報 国際特許公開第2012/008559号 特開2011−82148号公報
特許文献1において、ポリオレフィン系微多孔膜セパレータが提案されている。ポリオレフィン系微多孔膜は、フィルムを延伸する等の方法で作製されるため、繊維の堆積により形成される不織布と比べ、薄膜化しやすい。しかしながら、ポリプロピレンやポリエチレンといったポリオレフィン系樹脂が有する融点以上の温度環境下では、収縮して微細孔が閉孔し、電気化学素子内部での電解質の移動を阻害する。また、繊維の堆積により形成される不織布と異なり、微多孔膜の有する孔は、一方の面から他方の面に貫通した孔が多い。このため、セパレータの厚さを薄くすると、耐ショート性が低下する。そして、このような微多孔膜に用いられるポリオレフィン系樹脂は、素材自体の電解液との親和性が乏しいため、電解液の含浸性が低く、電解液の保持性も低い。
特許文献2のように、ポリオレフィン系微多孔膜の熱収縮や、耐ショート性を改善するため、無機粉末や耐熱性樹脂微粒子を膜表面に塗布したセパレータも提案されている。しかしながら、基材であるポリオレフィン系微多孔膜への電解液の含浸性や、電解液保持性が向上するわけではない。更に、基材に無機粉末等を塗布するという製法上、薄葉化が困難になる。
特許文献3において、叩解された溶剤紡糸セルロース繊維からなるセパレータが提案されている。セルロース繊維は、耐熱性や電解液との親和性が高く、電気化学素子用セパレータの構成材料として最適な素材である。セルロース繊維系のセパレータを薄葉化するため、原料であるセルロース繊維を微細化し、抄紙時に厚さを薄く抄紙した場合、セパレータを構成する繊維がとり得る充填率の上限が制限され、セパレータの密度を自由に制御することが困難である。繊維を叩解し、フィブリルを発生させることで、見かけの充填率を上げて高密度にした場合、抵抗が高くなってしまう。一方、低密度になると、耐ショート性が劣る。ここで、特許文献2の実施例4等でも開示されるように、セルロース繊維の叩解のみによらず、セルロース系セパレータを調厚加工(カレンダ加工)することにより、厚さを薄くする方法もあるが、この方法では耐ショート性は向上しても、抵抗が大きくなるし、電解液の含浸性や保持性能は劣ることとなる。
特許文献4では、セルロース繊維及び合成繊維からなるセパレータが提案されている。
このセパレータを用いることで、リチウムイオン二次電池の放電特性のバラツキを抑え、サイクル特性を優れたものにするという技術が開示されている。
しかしながら、合成繊維は、セルロース繊維と比べ電解液との親和性が低いため、特許文献2等に開示されるセルロース系セパレータと比べ、電解液の含浸性や保持性能が劣る。
また、抄紙に供する合成繊維は、ある程度繊維径が大きいため、繊維を堆積させて作製する不織布では、薄葉化が困難になる。仮に、抄紙後に、加熱や圧縮によりセパレータを薄葉化しようとすると、合成繊維同士が圧着し、該圧着箇所がフィルム状になるため、セパレータの抵抗が増大する。
特許文献5において、ポリエステル系繊維からなる不織布に、無機粉末を塗布することで無機層を形成したセパレータが提案されている。このような不織布は、特許文献4のセパレータと同じ理由により、簿葉化が困難である。ここで、無機層(塗布層)で耐ショート性を担保し、不織布層(基材層)を極限まで薄く(繊維の堆積量を少なく)したとしても、基材層に塗布層の厚さが加算されるため、簿葉化は困難である。また、無機層を塗布したセパレータは、セパレータ表面が摩擦されることにより、無機微粒子が脱落するという懸念もある。
上述したように、電解化学素子を小型化するために、電気化学素子用セパレータの耐ショート性、抵抗、電解液含浸性、電解液保持性のバランスを維持しつつ、耐熱性を有した薄いセパレータを提供することは困難であった。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、セパレータの耐ショート性、抵抗、電解液含浸性、電解液保持性のバランスを維持しつつ薄葉化した、耐熱性を有する電気化学素子用セパレータを提供するものである。また、該電気化学素子用セパレータを用いることで、小径化、低背化した、電気化学素子を提供するものである。
本発明は、具体的には以下の構成を備える。
即ち、本発明の電気化学素子用セパレータは、叩解セルロース系繊維からなる電気化学素子用セパレータであって、セルロース系繊維からなるセパレータの厚さが、5〜35μmであり、セパレータを構成するセルロース幹繊維の断面の中心点と、該セルロース幹繊維に最も近い他のセルロース幹繊維の断面の中心点とを結んだ距離の平均値を、該セパレータの厚さで除した値が、0.80〜1.35であり、セルロース系繊維からなるセパレータのシートを離解、分散した繊維を、JIS P 8226−2に規定された測定器を用いて測定したフィブリル化率が、7.0〜15.0%であることを特徴とする。
好ましくは、さらに、上記セルロース系繊維が溶剤紡糸セルロース繊維であることを特徴とする。
本発明の電気化学素子は、上記本発明の電気化学素子用セパレータが用いられている構成である。
また、本発明の電気化学素子は、アルミニウム電解コンデンサ、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、リチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池、ナトリウムイオウ二次電池、マグネシウムイオン二次電池、マグネシウムイオウ二次電池から選択できる。
上述の本発明によれば、セパレータの抵抗、電解液含浸性、電解液保持性を損なうことなく、耐ショート性を向上させ、薄葉化も可能となる。
また、本発明のセパレータを用いることで、電気化学素子の小型化にも寄与できる。
セルロース幹繊維の中心点間の距離の測定方法を説明する図である。
本発明の電気化学素子用セパレータは、セルロース系繊維からなるセパレータが好ましい。セルロース系繊維の中でも、セパレータの低抵抗化の観点から、溶剤紡糸セルロース繊維がより好ましい。セルロース系繊維であれば、繊維を叩解するなどして、所望の繊維径にすることや、所望のフィブリル発生率に制御することが可能である。
セルロース系繊維ではなく、合成繊維をセパレータに用いた場合、セパレータの薄葉化が困難であり、簿葉化のために調厚加工をした場合、繊維自体が圧縮され繊維同士が融着し抵抗が増大する可能性がある。また、合成繊維は、電解液との親和性が低いため、電解液含浸性や保持性が劣る傾向がある。
本発明の電気化学素子用セパレータは、セパレータを構成するセルロース幹繊維の中心点と、該セルロース幹繊維に最も近い他のセルロース幹繊維の中心点とを結んだ距離の平均値を、セパレータの厚さで除した値が、0.80〜1.35の範囲であり、0.85〜1.25の範囲がより好ましい。
セルロース幹繊維の中心点の距離の平均値をセパレータの厚さで除した値が、0.80を下回ると、幹繊維同士が圧着していることになり、抵抗が大きくなるし、電解液の含浸性が悪くなる。
一方、セルロース幹繊維の中心点の距離の平均値をセパレータの厚さで除した値が、1.35を超過すると、幹繊維同士が離れることとなり、耐ショート性が劣るし、電解液の保持性が経時劣化する。
なお、ここでいう幹繊維とは、叩解されたセルロース繊維のうち、フィブリルではない繊維を指し、1μm以上の繊維径の繊維である。また、フィブリルとは、叩解されたセルロース繊維のうち、1μm未満の繊維径の繊維である。
上述した本発明の電気化学素子用セパレータの構成は、例えば、セルロース系繊維を叩解してシートを作製した後に、ソフトカレンダにより調圧することによって、製造することができる。
ソフトカレンダ(樹脂ロールと金属ロールとの組合せによる加圧圧縮)は、加圧圧縮した際、樹脂ロールがごく僅かに変形し、面圧縮となる。面での圧縮であるため、加圧面に存在する繊維が、相対的に自由に移動することができ、幹繊維もわずかに厚さ方向以外にも移動することができる。また、面圧縮により繊維自体の自由度があるため、セパレータを構成する繊維自体への変形や加圧劣化が少ない。
一方、従来採用されてきたハードカレンダ(金属ロール同士による加圧圧縮)では、金属ロールが変形しないため、線圧縮となり、セパレータを構成する繊維は厚さ方向の自由度しかなく、セパレータを構成する繊維自体への変形や加圧劣化が大きい。
セパレータのフィブリル化率が7.0%未満では、加圧圧縮により幹繊維の移動が起こっても、耐ショート性が劣り、また電解液の保持性も悪くなる傾向がある。
一方、フィブリル化率が15.0%を超過していると、幹繊維の移動が起こりにくく、幹繊維同士が圧着して抵抗が増大する場合や、電解液の含浸性、保持性が低下する場合がある。
このことから、セパレータのフィブリル化率は、7.0〜15.0%の範囲が好ましい。
更に、セパレータのシートの平滑度は、400〜2500秒の範囲が好ましく、2000秒以下がより好ましい。
シートの平滑度が400秒を下回ると、シート表面の突き刺し耐性が低くなり、耐ショート性が低くなる。
一方、シートの平滑度が2500秒を超過すると、セパレータ表面がフィルムの様に液を弾く傾向が高くなり、電解液含浸性が悪くなる。
なお、セルロース系繊維の幹繊維の中心点同士を結んだ距離のバラツキ(標準偏差)は、12.0以下が好ましい。
幹繊維の中心点同士を結んだ距離のバラツキが12.0を超過すると、幹繊維同士の距離が近い箇所、遠い箇所が偏在していることを意味し、セパレータの耐ショート性、電解液含浸性、電解液保持性の悪い箇所が極在することとなる。
本発明のセパレータの密度に限定はなく、いずれの密度であっても使用できる。密度は0.45〜1.00g/cm程度であれば、本発明の効果を阻害することはない。耐ショート性や抵抗を考慮し、実質的には0.50〜0.85g/cm3程度の範囲が良好と考えられる。
セパレータとしての機能を有し、本発明の平均中心点間距離を厚さで除した値が上記範囲を満足する限り、セパレータの厚さにも特に限定はないが、電気化学素子の小型化の観点から、薄いほど好ましい。耐ショート性や抵抗を考慮し、実質的には5〜35μm程度の範囲が良好と考えられる。
以下、本発明に係る電気化学素子用セパレータ、及び当該電気化学素子用セパレータを備えた電気化学素子の具体的な各種実施例、比較例等について、詳細に説明する。
なお、本実施の実施例では、全てセパレータを抄紙法により形成したが、セパレータを構成するセルロース幹繊維の中心点と、該セルロース幹繊維に最も近い他のセルロース幹繊維の中心点とを結んだ平均距離を該セパレータの厚さで除した値が、0.80〜1.35の範囲であれば、セパレータの形成方法は抄紙法に限定されるものではない。例えば、繊維分散液をキャスティング等によりシート化する方法でも、問題ない。
〔セパレータ及び電気化学素子の評価方法〕
セパレータ及び電気化学素子の具体的な特性は、以下の条件及び方法で行った。
〔厚さ〕
「JIS C 2300−2 『電気用セルロース紙-第2部:試験方法』 5.1 厚さ」に規定された、「5.1.1 測定器及び測定方法 a外側マイクロメータを用いる場合」のマイクロメータを用いて、「5.1.3 紙を折り重ねて厚さを測る場合」の10枚に折り重ねる方法で、セパレータの厚さを測定した。
〔密度〕
「JIS C 2300−2 『電気用セルロース紙-第2部:試験方法』 7.0A 密度」のB法に規定された方法で、絶乾状態のセパレータの密度を測定した。
〔平均中心点間距離、中心点間距離の標準偏差〕
セパレータを幅方向(CD方向)に切断し、走査型電子顕微鏡を用いて倍率1500倍でセパレータの断面を撮影した。次に、セルロース幹繊維の中心と、該セルロース幹繊維に最も近い他のセルロース幹繊維の中心との距離を測定した。これを、セルロース幹繊維200本分測定し、平均値を平均中心点間距離とした。
その後、測定した中心点間距離の標準偏差を求めた。
ここで、セルロース幹繊維の中心点間の距離の測定方法を、図1を用いて説明する。
図1に示すように、セパレータ10の内部に、セルロース幹繊維11とフィブリル12が多数含まれている。図1において、それぞれのセルロース幹繊維11には、1乃至7の番号をそれぞれ付している。
図1の1のセルロース幹繊維の周囲には、2乃至5のセルロース幹繊維がある。この中で、最も距離が近い2のセルロース幹繊維の中心点と、1のセルロース幹繊維の中心点との距離を測定する。これを全てのセルロース幹繊維(図1では1乃至7のセルロース幹繊維)について行う。同様の測定をセルロース幹繊維200本分繰り返し、全ての測定値の平均値を平均中心点間距離とした。
なお、加圧圧縮等により変形したセルロース幹繊維の中心は、重心とした。
〔セパレータのフィブリル化率〕
「JIS P 8226−2 『パルプ−光学的自動分析法による繊維長測定方法−第2部:非偏光法(ISO16065−2)』」に規定された測定器を用いて、セパレータシートを離解、分散した繊維を測定した。
具体的には、「Kajaani Fiber Lab.4」を用いて測定した「Fibrillation」の値を採用した。
なお、「Fibrillation」とは、水に分散させた繊維の面積を測定し、次に、フィブリルの面積を測定する。このフィブリルの面積を、繊維の面積で除すことで表される数値(%)を指す。
〔セパレータの表面平滑度〕
「JIS P 8119 『紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法』」に従って、セパレータの表面平滑度を測定した。
〔電気化学素子〕
両電極材料の間にセパレータを介在させ、巻回することで素子巻を作製した。
各電気化学素子は、この素子巻と電解液とをケースに封入することで得た。具体的には、アルミニウム電解コンデンサ、電気二重層キャパシタ、リチウムイオン二次電池の各電気化学素子を、以下の方法で作製した。
〔アルミニウム電解コンデンサの作製方法〕
エッチング処理および酸化皮膜形成処理を行った陽極アルミ箔と陰極アルミ箔とを、セパレータを介在させて捲回してコンデンサ素子巻を得た。この素子巻に電解液を含浸させ、ケースに入れた後に封口して、直径10mm、高さ20mm、定格電圧63V、定格容量120μFのアルミニウム電解コンデンサを作製した。
〔電気二重層キャパシタの作製方法〕
活性炭電極とセパレータとを捲回し、電気二重層キャパシタ素子巻を得た。その素子巻を有底円筒状のアルミニウムケース内に収納し、プロピレンカーボネート溶媒に、電解質としてテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートを溶解した電解液を注入し真空含浸を行った後、封口ゴムで封止した。このようにして、定格電圧2.5V、容量300F、直径35mm、高さ60mm電気二重層キャパシタを作製した。
〔リチウムイオン二次電池の作製方法〕
正極材として、リチウムイオン二次電池用のコバルト酸リチウム電極を、負極材としてグラファイト電極を用い、セパレータと共に巻回し、リチウムイオン二次電池素子巻を得た。その素子巻を有底円筒状のケース内に収納し、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶媒に、電解質として六フッ化リン酸リチウムを溶解した電解液を注入し、プレス機で封口した。このようにして、定格電圧3.7V、定格容量3000mAh、直径18mm、高さ65mmのリチウムイオン二次電池を作製した。
作製した各電気化学素子は、以下の方法により特性を測定した。なお、各電気化学素子は、各例につき1000個作製し、以下の特性評価に用いた。
〔含浸性〕
作製した素子巻を用いて、以下の方法により含浸速度を測定した。
それぞれの素子巻に、電解液を含浸させる際、電解液を注液、或いは素子を電解液に浸漬したときから、定格静電容量、または定格放電容量の80%に到達するまでの時間を測定し、含浸性の評価をした。
この測定は、素子巻製作時、それぞれの素子巻につき20回行い、その平均値を含浸時間とした。なお、含浸時に減圧等は行わずに測定した。
アルミニウム電解コンデンサでは、含浸時間が4分以内を「○」、4分を超過し、6分以内を「△」、6分を超過したものを「×」とした。
また、電気二重層キャパシタ及びリチウムイオン二次電池では、含浸時間が10分以内を「○」、10分を超過し、15分以内を「△」、15分を超過したものを「×」とした。
〔ショート不良率〕
電気化学素子のショート不良率は、定格電圧まで充電電圧が上がらなかった場合をショート不良とし、これらのショート不良となった電気化学素子の個数を、静電容量測定に供した電気化学素子数で除して、百分率をもってショート不良率とした。
〔インピーダンス〕
アルミニウム電解コンデンサのインピーダンスは、LCRメータを用いて、20℃で1kHzの周波数で測定した。
〔内部抵抗〕
電気二重層キャパシタの内部抵抗は、「JIS C 5160−1 『電子機器用固定電気二重層コンデンサー第1部:品目別通則』」に規定された、「4.6内部抵抗」の交流(a.c.)抵抗法により測定した。
また、リチウムイオン二次電池の内部抵抗は、「JIS C 8715−1 『産業用リチウム二次電池の単電池及び電池システム−第一部:性能要求事項』」に規定された、「8.6.3交流内部抵抗」に従い測定した。
〔加熱による容量変化率〕
アルミニウム電解コンデンサの加熱による容量変化率は、以下の方法により求めた。
「JIS C5101−1 『電子機器用固定コンデンサー第1部:品目別通則』」に規定された、「4.7 静電容量」の方法により、初期の静電容量を測定した。
次に、アルミニウム電解コンデンサを、160℃環境下に250時間静置(加熱処理)した後、上述の方法で加熱処理後の静電容量を測定した。そして、加熱処理前後の静電容量を用いて、以下の式1により加熱による容量変化率を算出した。
式1:C={1−(C1−C2)/C1}×100
C:加熱による容量変化率(%)
C1:初期の容量(F又はmA)
C2:加熱後の容量(F又はmA)
電気二重層キャパシタの加熱による容量変化率は、以下の方法により求めた。
「JIS C 5160−1 『電子機器用固定電気二重層コンデンサ』」に規定された、「4.5静電容量」の定電流放電法により、初期の静電容量を測定した。
次に、電気二重層キャパシタを、150℃環境下に1時間静置(加熱処理)した後、上述の方法で加熱処理後の静電容量を測定した。そして、加熱処理前後の静電容量を用いて、式1により加熱による容量変化率を算出した。
リチウムイオン二次電池の加熱による容量変化率は、以下の方法により求めた。
「JIS C 8715−1 『産業用リチウム二次電池の単電池及び電池システム−第一部:性能要求事項』」に規定された、「8.4.1放電性能試験」に従い、初期の放電容量を測定した。
次に、リチウムイオン二次電池を、150℃環境下に1時間静置(加熱処理)した後、上述の方法で加熱処理後の放電容量を測定した。そして、加熱処理前後の放電容量を用いて、式1により加熱による容量変化率を算出した。
以下、本発明に係る具体的な実施例、比較例及び従来例について説明する。
なお、各実施例のセパレータは、セルロース系繊維として、溶剤紡糸セルロース繊維を使用し、抄紙機による抄紙法にてセパレータを得た。
(実施例1)
セルロース系繊維である溶剤紡糸レーヨン繊維を叩解し、長網抄紙することでシートを得た。このシートを、ソフトカレンダにより調圧し、厚さ10.0μm、密度0.75g/cmのセパレータを得た。
このセパレータの平均中心点間距離は12.8μmであり、中心点間距離の標準偏差は7.1であった。また、このセパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値は1.28であり、フィブリル化率は8.3%、ベック平滑度は1984.2秒であった。
(実施例2)
セルロース系繊維である溶剤紡糸レーヨン繊維を叩解し、長網抄紙することでシートを得た。このシートを、ソフトカレンダにより調圧し、厚さ20.0μm、密度0.75g/cmのセパレータを得た。
このセパレータの平均中心点間距離は16.6μmであり、中心点間距離の標準偏差は8.7であった。また、このセパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値は0.83であり、フィブリル化率は7.2%、ベック平滑度は1031.2秒であった。
(実施例3)
セルロース系繊維である溶剤紡糸レーヨン繊維を叩解し、円網抄紙することでシートを得た。このシートを、ソフトカレンダにより調圧し、厚さ20.0μm、密度0.60g/cmのセパレータを得た。
このセパレータの平均中心点間距離は24.2μmであり、中心点間距離の標準偏差は11.8であった。また、このセパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値は1.21であり、フィブリル化率は14.8%、ベック平滑度は596.1秒であった。
(実施例4)
セルロース系繊維である溶剤紡糸レーヨン繊維を叩解し、長網抄紙することでシートを得た。このシートを、ソフトカレンダにより調圧し、厚さ20.0μm、密度0.55g/cmのセパレータを得た。
このセパレータの平均中心点間距離は17.2μmであり、中心点間距離の標準偏差は6.8であった。また、このセパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値は0.86であり、フィブリル化率は10.6%、ベック平滑度は445.1秒であった。
(参考例1)
セルロース系繊維である溶剤紡糸レーヨン繊維を叩解し、長網抄紙することでシートを得た。このシートを、ソフトカレンダにより調圧し、厚さ8.0μm、密度0.75g/cmのセパレータを得た。
このセパレータの平均中心点間距離は10.2μmであり、中心点間距離の標準偏差は6.1であった。また、このセパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値は1.28であり、フィブリル化率は11.5%、ベック平滑度は2449.7秒であった。
(参考例2)
セルロース系繊維である溶剤紡糸レーヨン繊維を叩解し、長網抄紙することでシートを得た。このシートを、ソフトカレンダにより調圧し、厚さ25.0μm、密度0.55g/cmのセパレータを得た。
このセパレータの平均中心点間距離は26.5μmであり、中心点間距離の標準偏差は11.9であった。また、このセパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値は1.06であり、フィブリル化率は9.6%、ベック平滑度は380.9秒であった。
(比較例1)
セルロース系繊維である溶剤紡糸レーヨン繊維を叩解し、長網抄紙することでシートを得た。このシートを、ソフトカレンダにより調圧し、厚さ10.0μm、密度1.05g/cmのセパレータを得た。
このセパレータの平均中心点間距離は7.5μmであり、中心点間距離の標準偏差は5.5であった。また、このセパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値は0.75であり、フィブリル化率は12.6%、ベック平滑度は1833.9秒であった。
(比較例2)
セルロース系繊維である溶剤紡糸レーヨン繊維を叩解し、長網抄紙することでシートを得た。このシートを、ソフトカレンダにより調圧し、厚さ30.0μm、密度0.48g/cmのセパレータを得た。
このセパレータの平均中心点間距離は41.7μmであり、中心点間距離の標準偏差は26.3であった。また、このセパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値は1.39であり、フィブリル化率は13.2%、ベック平滑度は421.1秒であった。
(比較例3)
セルロース系繊維である溶剤紡糸レーヨン繊維を叩解し、長網抄紙することでシートを得た。このシートを、ソフトカレンダにより調圧し、厚さ15.0μm、密度0.85g/cmのセパレータを得た。
このセパレータの平均中心点間距離は16.6μmであり、中心点間距離の標準偏差は12.9であった。また、このセパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値は1.11であり、フィブリル化率は15.7%、ベック平滑度は1789.5秒であった。
(比較例4)
セルロース系繊維である溶剤紡糸レーヨン繊維を叩解し、長網抄紙することでシートを得た。このシートを、ソフトカレンダにより調圧し、厚さ25.0μm、密度0.60g/cmのセパレータを得た。
このセパレータの平均中心点間距離は22.5μmであり、中心点間距離の標準偏差は13.0であった。また、このセパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値は0.90であり、フィブリル化率は6.5%、ベック平滑度は558.0秒であった。
(従来例1)
セルロース系繊維である溶剤紡糸レーヨン繊維を高度に叩解し、長網抄紙することで、厚さ20.0μm、密度0.55g/cmのセパレータを得た。
このセパレータの平均中心点間距離は18.3μmであり、中心点間距離の標準偏差は13.1であった。また、このセパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値は0.92であり、フィブリル化率は15.3%、ベック平滑度は321.1秒であった。
なお、このセパレータは、抄紙のみで形成し、調厚処理はしていない。
(従来例2)
セルロース系繊維である溶剤紡糸レーヨン繊維を叩解し、長網抄紙することでシートを得た。このシートを、ハードカレンダにより調圧し、厚さ10.0μm、密度1.05g/cmのセパレータを得た。
このセパレータの平均中心点間距離は5.5μmであり、中心点間距離の標準偏差は4.3であった。また、このセパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値は0.55であり、フィブリル化率は8.0%であった。
このセパレータは、セパレータを構成する繊維同士がフィルム状に結着し、部分的にフィルム化した。このフィルム化した箇所がわずかに収縮し、シートに微細なシワが発生したため、ベック平滑度を正確に測定できなかった。
(従来例3)
厚さ25.0μm、坪量16g/mのポリエチレン製微多孔膜を、セパレータとした。
このセパレータは、繊維からなるセパレータでないため、平均中心点間距離、中心点間距離を用いて算出される値、及びフィブリル化率は測定できない。なお、ベック平滑度は、6530.9秒であった。
(従来例4)
70質量%のセルロース系繊維である溶剤紡糸レーヨン繊維を叩解し、30質量%の、繊維径3μm、長さ2mmのポリエチレンテレフタラート繊維と混合し、長網抄紙することでシートを得た。このシートを、ソフトカレンダにより調圧し、厚さ25.0μm、密度0.60g/cmのセパレータを得た。
このセパレータの平均中心点間距離は18.0μmであり、中心点間距離の標準偏差は12.1であった。また、このセパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値は0.72であり、フィブリル化率は8.2%、ベック平滑度は615.0秒であった。
(従来例5)
実施例4のセパレータを基材とし、基材両面に酸化アルミニウム粉末を塗布乾燥することで、厚さ25.0μm、密度0.82g/cmのセパレータを得た。なお、酸化アルミニウム粉末を基材に保持させるため、ポリフッ化ビニリデンバインダを用いた。
実施例4のセパレータに、無機層を設けたセパレータであるため、平均中心点間距離、中心点間距離を用いて算出される値、及びフィブリル化率は測定していない。表1中では、実施例4の値を流用した。また、ベック平滑度は、測定中に無機粉末が徐々に脱落していき、正確な測定ができなかった。
(従来例6)
従来例3のセパレータを基材とし、基材両面に酸化アルミニウム粉末を塗布乾燥することで、厚さ30.0μm、密度0.85g/cmのセパレータを得た。なお、酸化アルミニウム粉末を基材に保持させるため、ポリフッ化ビニリデンバインダを用いた。
従来例3のセパレータに、無機層を設けたセパレータであるため、平均中心点間距離、中心点間距離を用いて算出される値、及びフィブリル化率は測定していない。また、ベック平滑度は、測定中に無機粉末が徐々に脱落していき、正確な測定ができなかった。
各実施例、比較例、従来例のセパレータの評価結果を、表1に示す。
また、各例のセパレータを用いて作製した電気化学素子の評価結果を、表2に示す。
Figure 0006932534
Figure 0006932534
表2からわかる通り、各実施例の電気化学素子では、ショート不良が発生していない。また、従来例の電気化学素子と比べ、インピーダンスや内部抵抗も低減できている。そして、含浸性も全て「○」であり、更に、各実施例のアルミニウム電解コンデンサ及び電気二重層キャパシタの静電容量の維持率(100%−変化率)も80%以上、リチウムイオン二次電池の放電容量の維持率(100%−変化率)も70%以上と、良好である。
比較例1のセパレータは、平均中心点間距離を厚さで除した値が0.75である。そして、比較例1のセパレータを用いた各電気化学素子のインピーダンスや内部抵抗は、繊維同士が部分的にフィルム状に結着して一体化した、従来例2の電気化学素子と比べると低いが、各従来例と同等の水準である。また、比較例1の電気化学素子の含浸性は「×」である。これらは、比較例1のセパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値が0.80未満であり、セルロース幹繊維同士が圧着した結果、セパレータ抵抗が増大し、また、電解液の含浸性も低下したためと考えられる。
比較例2のセパレータは、平均中心点間距離を厚さで除した値が1.39である。そして、比較例2のセパレータを用いた各電気化学素子では、ショート不良が発生している。また、比較例2のアルミニウム電解コンデンサ及び電気二重層キャパシタの加熱後の容量変化率は20%を超過し、リチウムイオン二次電池の加熱後の容量変化率は30%を超過している。これらは、比較例2のセパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値が1.35を超過しており、幹繊維同士が離れているため、耐ショート性が低下したためと考えられる。また、容量変化率が大きい理由は、セパレータの電解液保持性が低下したこと、及び加熱処理により電解液が蒸散したことが原因と考えられる。
各実施例と比較例1及び比較例2との比較から、セパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値は、0.80〜1.35の範囲が好ましいとわかる。
また、実施例1と実施例3とを比較すると、実施例1のアルミニウム電解コンデンサ、及び電気二重層キャパシタの加熱後の容量変化率は10%以上、リチウムイオン二次電池の加熱後の容量変化率は20%以上であり、実施例3のアルミニウム電解コンデンサ、及び電気二重層キャパシタの静電容量維持率は10%以下、リチウムイオン二次電池の放電容量維持率は20%以下である。そして、実施例2と実施例4とを比較すると、実施例2のインピーダンス、内部抵抗が10%以上低い。
これらの結果から、セパレータの平均中心点間距離を厚さで除した値は、0.85〜1.25の範囲がより好ましいとわかる。
比較例3のセパレータは、フィブリル化率が15.7%である。そして、比較例3のセパレータを用いた各電気化学素子は、フィブリル化率が15.3%と近い値である、従来例1の電気化学素子と比べ、インピーダンスや内部抵抗が高い。また、比較例3の電気化学素子の含浸性は「×」である。そして、比較例3のアルミニウム電解コンデンサ及び電気二重層キャパシタの加熱後の容量変化率は20%以上、リチウムイオン二次電池の放電容量維持率は30%以上と高い。これらは、比較例3のセパレータのフィブリル化率が15%を超過しているため、幹繊維の移動が起こりにくく、中心点間距離の標準偏差も大きくなった結果、幹繊維同士が圧着してセパレータ抵抗が増大し、電解液の含浸性、保持性も低下したことが原因と考えられる。比較例3のリチウムイオン二次電池では、ショート不良が発生しているが、これは、中心点間距離の標準偏差が大きくなった結果、セパレータの均質性がわずかに低下したことが原因と考えられる。
比較例4のセパレータは、フィブリル化率が6.5%である。また、中心点間距離の標準偏差も、13.0と大きい。そして、比較例4のセパレータを用いた各電気化学素子では、ショート不良が発生している。また、比較例4のアルミニウム電解コンデンサの静電容量維持率、及び電気二重層キャパシタの加熱後の容量変化率は20%以上、リチウムイオン二次電池の加熱後の容量変化率は30%以上であり、高い。これらは、比較例4のセパレータのフィブリル化率が7%未満であり、幹繊維の移動が起こっても、中心点間距離のバラツキが大きかった結果、耐ショート性を向上できず、また電解液の保持性も低下したためと考えられる。
各実施例と、比較例3及び比較例4との比較から、セパレータのフィブリル化率は、7.0〜15.0%の範囲が好ましいとわかる。また、中心点間距離の標準偏差は、12.0以下が好ましいとわかる。
参考例1のセパレータは、ベック平滑度が2449.7秒である。そして、参考例1のセパレータを用いた各電気化学素子では、ショート不良は発生していない。各電気化学素子のインピーダンスや内部抵抗は、実施例よりわずかに大きいが、従来例の水準より低減できている。各電気化学素子の加熱後の容量変化率も、各実施例と比べると高いが、問題ない水準であった。
一方、従来例3のセパレータのベック平滑度は6530.9秒と非常に高く、このセパレータを用いた電気化学素子のインピーダンスや内部抵抗も大きい。
参考例1と各実施例、従来例との比較から、ベック平滑度は、2500秒以下が好ましく、2000秒以下がより好ましいとわかる。
参考例2のセパレータは、ベック平滑度が380.9秒である。このセパレータを用いたアルミニウム電解コンデンサ及び電気二重層キャパシタでは、ショート不良の発生はなく、また、インピーダンス及び内部抵抗も実施例と同等水準であり良好である。しかしながら、このセパレータを用いたリチウムイオン二次電池では、わずかではあるもののショート不良が発生している。
参考例2と各実施例との比較から、ベック平滑度が400秒以上であれば、セパレータの耐ショート性をより向上できるとわかる。
従来例1のセパレータは、調厚加工を施していないが、緻密性を高めるため、繊維を高度に微細化しており、セパレータのフィブリル化率は15.3%である。そして、このセパレータを構成する幹繊維は移動していない。
従来例1と各実施例との比較から、本発明のセパレータを用いることで、電気化学素子のショート不良率低減や低抵抗化、含浸性向上、容量変化率の低減ができるとわかる。
従来例2のセパレータは、平均中心間距離を厚さで除した値が0.55である。これは、セパレータを構成する繊維同士が、過度の圧縮により、部分的にフィルム状に結着して一体化したためであり、従来例2の電気化学素子のインピーダンスや内部抵抗は、各実施例や比較例1の電気化学素子と比較しても高い。また、従来例2の電気化学素子の含浸性は「×」である。
従来例3及び従来例6のセパレータは、ポリエチレン製微多孔膜である。従来例6のセパレータは、従来例3のセパレータに無機塗工を施し、耐熱性を高めているが、従来例3、従来例6とも、加熱後の容量変化率の試験後は、電気化学素子として機能していなかった。一方、各実施例の電気化学素子は、加熱処理による若干の容量減少は見られたが問題なく作動している。
このことから、セルロース系繊維からなる本発明のセパレータを用いることで、電気化学素子の耐熱性を向上できるとわかる。
また、従来例4のセパレータは、合成繊維を含有している。従来例4と各実施例との比較から、セルロース系繊維からなる本発明のセパレータを用いることで、電解液の含浸性を向上させ、また、電解液の保持性を高めることで、電気化学素子の容量変化率も低減できるとわかる。
従来例5及び従来例6の無機粉末を塗布したセパレータは、ベック平滑度の測定中に無機粉末が徐々に脱落したため、正確に測定できなかった。
このことから、これらのようなセパレータは、セパレータとして電気化学素子に使用する際にも、無機粉末が脱落することが懸念される。
また、各実施例のセパレータは、多くの従来例のセパレータ以下の厚さであり、薄いにも関わらず、ショート不良は発生していない。
このことから、本発明のセパレータを用いることで、セパレータの薄葉化、ひいては電気化学素子の小型化にも寄与できる。
以上説明した通り、本発明のセパレータを用いることで、セパレータの抵抗、電解液含浸性、電解液保持性を損なうことなく、耐ショート性を向上させ、薄葉化も可能となる。
以上、本実施の形態のセパレータを、アルミニウム電解コンデンサ、電気二重層キャパシタ、リチウムイオン二次電池について用いた例を説明した。
本発明に係る電気化学素子において、電極材料及び電解液材料、その他の部材等については、特別に限定を必要とすることはなく、種々の材料を用いることができる。
また、本発明の電気化学素子用セパレータは、本実施の形態例で説明した以外の電気化学素子、例えばリチウムイオンキャパシタやリチウム一次電池、ナトリウムイオン二次電池、ナトリウムイオウ二次電池、マグネシウムイオン二次電池、マグネシウムイオウ二次電池といった電気化学素子に適用することも可能である。
10 セパレータ、11 セルロース幹繊維、12 フィブリル

Claims (4)

  1. 叩解セルロース系繊維からなる電気化学素子用セパレータであって、
    前記セルロース系繊維からなるセパレータの厚さが、5〜35μmであり、
    セパレータを構成するセルロース幹繊維の断面の中心点と、該セルロース幹繊維に最も近い他のセルロース幹繊維の断面の中心点とを結んだ距離の平均値を、該セパレータの厚さで除した値が、0.80〜1.35であり、
    前記セルロース系繊維からなるセパレータのシートを離解、分散した繊維を、JIS P 8226−2に規定された測定器を用いて測定したフィブリル化率が、7.0〜15.0%である
    ことを特徴とする電気化学素子用セパレータ。
  2. 前記セルロース系繊維が溶剤紡糸セルロース繊維であることを特徴とする請求項1に記載の電気化学素子用セパレータ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電気化学素子用セパレータを用いたことを特徴とする電気化学素子。
  4. アルミニウム電解コンデンサ、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、リチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池、ナトリウムイオウ二次電池、マグネシウムイオン二次電池、マグネシウムイオウ二次電池から選択される一種であることを特徴とする請求項3に記載の電気化学素子。
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