JP4209986B2 - ポリオレフィン系微多孔膜二次電池用セパレータ - Google Patents

ポリオレフィン系微多孔膜二次電池用セパレータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオレフィン系微多孔膜、およびそれらからなるリチウムイオン二次電池用セパレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
微多孔膜は、浄水器等の濾材、通気性衣料用途、電池用セパレータや電解コンデンサー用セパレータ等の材料として従来より使用されてきた。近年では、特にリチウムイオン二次電池(以下LIBと略す)用途の需要が伸びるとともに電池の高性能化に伴いセパレータへの要求特性もかなり高いレベルが要求されるようになってきている。このLIB用セパレータの主要な要求特性には、基本的隔膜特性、電池組立性、電池性能の3項目がある。
【0003】
まず、基本的隔膜特性はセパレータとしての必須性能であり、電気絶縁性を有すること及び電解液を含浸させることによってイオン透過性を付与できること、耐電解液性と耐酸化性を有すること、及び電池内での正極・負極間の短絡を防止できることである。この短絡防止機能においては、ピンホールや亀裂が無いことが重要である。
【0004】
次に、電池組立性では、LIBの特徴として200μm程度の電極層と10〜80μm、好ましくは20〜40μm程度の極めて薄い膜厚のセパレータを積層して螺旋状に高速で巻き上げる捲回工程での組立収率が重要な指標となる。もしこの捲回工程で電極剥離物がセパレータと電極との間に混入した場合、高速捲回による捲回張力で電極剥離物がセパレータを突き破り絶縁不良の不良品発生の原因となり、電池組立収率低下につながる。すなわち、良好な電池組立性を確保するためには、セパレータは充分な機械的強度を備えていることが要求される。この機械的強度のトータルな指標として突刺強度があげられる。突刺強度と捲回後の電池絶縁不良率との間には強い相関があり、電池組立性を向上させるにはセパレータの突刺強度が大きくなければならないことがこれまでの知見から明らかになっている。
【0005】
最後に、電池性能では主に二つの特性が重要である。一つは、大電流、又は低温条件下での放電性能に代表される電流特性であり、もう一つは、長期に亘る充放電の繰り返し可能性を示すサイクル性能や高温保存状態での電池容量維持といったいわゆる電池寿命に関する特性である。
まず、良好な電流特性を確保するために、セパレータにはイオンが流れた時の電位勾配が小さい、すなわち電気抵抗が小さいことが要求される。膜の電気抵抗は、同じ電解液を用いた場合、膜厚や気孔率(空孔率)さらには孔構造の屈曲性に依存する。膜厚は薄い方が電気抵抗は小さくなる。また、高気孔率で屈曲性の小さい孔構造を有するセパレータほどイオンが流れやすく、電流特性の向上には高気孔率・低屈曲性の孔構造が求められている。
【0006】
寿命に関する特性では電池構造要因が大きく、長期に亘って充放電を繰り返すと電解液の分解物の発生とそれに伴うセパレータの目詰まりが性能の低下を引き起こすことが知られている。電解液の分解反応は、主に電極とセパレータ界面で発生し、反応生成物はセパレータ閉塞の原因となる。近年のLIBでは、電池の高容量化のために負極材料に反応性の高い黒鉛末を混入したり、充填かさ密度を高める傾向があり、電解液分解物の発生とそれに伴うセパレータ目詰まりの起こりにくいセパレータが求められる様になって来た。
【0007】
一般にセパレータの孔径が大きい方が目詰まりしにくいことから大きな孔径が要求される傾向にある。しかし、セパレータの孔径が大きすぎると、電極活物質の脱落やリチウムの樹枝状析出物(デンドライト)による正極・負極間での短絡などの問題が発生しやすくなる。特に充放電サイクルとともに電極活物質の微細な粒子や電流集中によって負極表面で発生したデンドライトは、セパレータ内部へ進入し内部短絡ブリッジを形成することで電気絶縁性を損なうことになる。
【0008】
このように、目詰まりしにくい大きな孔径であることと電極活物質やデンドライト貫通による微小短絡を起こしにくいことを両立する孔構造の実現はかなり困難であるにもかかわらず、これまでいくつかの方法が試みられている。特に、特開平10−5028号公報記載のポリオレフィン微多孔膜と不織布を積層した膜構造は、表面に大孔径を有しており、電解液の分解物の発生とそれに伴うセパレータの目詰まりが性能低下を抑えることが可能である。しかし、不織布を使用することで、十分な突刺強度を得ることが困難になり、また、セパレータ表面が粗面になることから、必ずしも製品として実用的であるとはいえない。
【0009】
また特開平3−81953号公報記載の電池用セパレータでは、孔径が0.1〜20μmの微多孔膜の片面に厚さが5μm以下かつ細孔径が0.1μm未満の層を積層することでデンドライトによる内部短絡ブリッジを防止することが可能な旨の記載がある。しかし、セパレータ目詰まり防止に関する記述はなく、目詰まりしにくい大きな孔径の微多孔膜の片面に厚さが5μm以下かつ細孔径が0.1μm未満の層を積層してもLIB用セパレータに要求される突刺強度や気孔率と厚みを実現することは難しい。
【0010】
このように、ポリオレフィンを使用した微多孔膜からなり、電池組立性が良く、しかも長期に亘るサイクル寿命が長いLIB用セパレータの実現は従来困難であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、高性能LIB用セパレータおける上記のような問題を解決することを課題とするものである。すなわち、セパレータとして新規の孔構造の微多孔膜を使用することにより電池組立性を損なうことなくサイクル寿命を伸ばし、長期に亘って安定して使用できるLIB用セパレータの実現に関するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明においては、上記の様な課題を解決するため、平均孔径が0.01〜0.2μmで、少なくとも一方の表面の平均孔径が0.5〜2μmであることを特徴とする膜構造を提案するものである。すなわちポリオレフィン系微多孔膜の実質的な内部構造と表面構造が異なるセパレータにすることで、長期に亘って充放電を繰り返した場合の電解液の分解物によるセパレータ目詰まりの影響が少なく、かつ負極表面で発生したデンドライトによる内部短絡ブリッジが形成されることなく長期に亘って安定して使用できるLIB用セパレータの実現をするものである。また、突刺強度が600g以上で電池組立における高速捲回が可能となり、しかも実用可能な電流特性を有するLIB用に適したポリオレフィン微多孔膜を供することができる。
【0013】
以下、この発明について、詳細に説明する。
微多孔膜の材質に関しては、その良好な電子絶縁性及び耐電解液性と耐酸化性からポリオレフィンの微多孔膜が好ましい。例えば、高密度ポリエチレンやアイソタクチックポリプロピレン、線状共重合ポリオレフィン、またそれらの混合物が用いられるが、ポリオレフィンならばこの範囲に限定されることはない。
【0014】
このポリオレフィン系微多孔膜の孔径に関しては、長期に亘って充放電を繰り返した場合の電解液の分解物によるセパレータ目詰まりの影響が少なく、かつ負極表面で発生したデンドライトによる内部短絡ブリッジが形成されることなく長期に亘って安定して使用できるLIB用セパレータを実現するため、その平均孔径は、0.01〜0.2μmで、かつ少なくとも一方の表面の平均孔径が0.5〜2μmであることが要求される。
【0015】
また、突刺強度は、電池組立時の不良率を充分低く抑えるため600g以上が求められている。さらにセパレータの厚みはその電気的、力学的特性が許す限り可能な範囲で薄くすることが大切であり、通常は厚みが10〜80μm、好ましくは20〜40μm程度のものが実用的に使用されている。気孔率は、電池充放電時に電極間を自由にイオンが移動出来る様に20〜80%の微多孔膜層で形成することが好ましく、さらに好ましくは、30〜70%の微多孔膜層がよい。
【0016】
この様な微多孔膜構造を有するセパレータの製造法の一つとして、物性の異なる複数の均一なポリオレフィン膜層を積層する方法がある。この場合、積層数が2層、または3層のもので本特許の目的は達成出来るがこれに限定されるものではなく、それ以上の積層数の膜構造でも可能である。製法によっては、厚さ方向に連続的に気孔率が異なる膜構造で実現することも可能である。
【0017】
一般的な製法としては、
(a)ポリオレフィンと可塑剤からなる組成物を溶融混連練し、押し出して冷却固化させシート状に形成する工程、
(b)少なくとも1軸方向に少なくとも1回シート延伸を行う工程、
(c)延伸したシートから可塑剤を抽出する工程、
をこの順に含む一連の工程により少なくとも一方の表面の平均孔径が0.5〜2μmである微多孔膜(以下、膜層Aと称する。)を成膜する。
【0018】
次にこの膜層Aを用いて、
(d)少なくとも1軸方向に少なくとも1回延伸を行う工程、
で少なくとも気孔率が30%以上、平均孔径が少なくとも0.01μm以上であることを特徴とする微多孔膜(以下、膜層Bと称する。)を成膜する。
最後に、膜層Aと膜層Bを用いて、
(e)二種類の膜層を張り合わせて積層構造を形成する工程、
によって、平均孔径が0.01〜0.2μmで、少なくとも一方の表面の平均孔径が0.5〜2μmであることを特徴とした孔構造で、突刺強度が600g以上で膜全体の平均気孔率が30〜70%、厚みが10〜80μmであるポリオレフィン系微多孔膜を成膜することが可能である。
【0019】
膜層の積層法としては、単に膜構造の異なっている層膜を重ねて使用することも可能であるし、層膜を重ねた後に加熱固定や加熱ローラーによるプレスをすることも可能である。また、どちらか一方の膜層を異なった成膜法で成型することも可能である。
【0020】
【発明実施の形態】
以下、この発明における二次電池について実施例を挙げて具体的に説明すると共に、この実施例における二次電池が長期に亘って安定して使用できることを比較例を挙げて明らかにする。なお、この発明における二次電池は以下の実施例に示したものに限定されるものではなく、その趣旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
【0021】
まず、この実施例における、膜性能評価法の概要は次の通りである。
(1)膜厚
ダイヤルゲージ(尾崎製作所製PEACOK No.25)を用いて測定した。
(2)気孔率
20cm角の試料を用意し、その試料体積(cm3)と重量(g)を測定し、得られた結果から次式を用いて気孔率(%)を計算した。
気孔率={1−(重量/樹脂密度)/試料体積}×100
(3)平均孔径
7cm×2.5cmの試料を用意し、水銀圧入法(島津制作所製ポアサイザー9320形)により、体積基準のメディアン径(μm)を測定した。
(4)表面の平均孔径
走査型電子顕微鏡にてセパレータの表面写真を撮影し、実質的な表面の平均孔径を測定した。
(5)突刺強度
圧縮試験器(カトーテック製KES−G5)を用いて、先端の曲率半径0.5mmの針を用いて突刺速度2mm/sで突刺試験を行い、最大突刺荷重(g)を突刺強度(g)とした。
(6)サイクル寿命
25℃の条件の下で、最大充電電流が600mAであり、充電電圧4.2Vで3時間充電を行ったあと放電電流600mAで放電終止電圧3Vまで放電を行い、これを1サイクルとして充放電を繰り返し、各電池における容量が初期容量の50%になるサイクル数(回)を求めた。
適正な電池のサイクル寿命は、ビデオカメラやノートパソコン等の用途によっても異なるが実用電流で充放電可能な容量が初期容量の60%になるまでのサイクル寿命が少なくとも300回以上、好ましくは500回以上である。
(7)電池組立性
電池の組立工程において正極と負極の間にセパレータを挿入し螺旋状に巻き取った電極群に直流電圧をかけ電流の漏れがないことを確認した。
【0022】
【実施例1】
まず、セパレータの製造法について説明する。重量平均分子量14万の高密度ポリエチレン(密度0.962)および流動パラフィン(37.8℃における動粘度75.9cST)とを重量比4:6の割合で35mm二軸押出機に投入し200℃で溶融混練した。コートハンガーダイを経て表面温度40℃の冷却ロール上に押出キャストすることにより厚み1mmの高分子ゲルシートを得た。得られた高分子ゲルシートを同時2軸延伸機を用いて122℃で7×7倍に抽出前延伸をした。続いて塩化メチレン中に浸漬して流動パラフィンを抽出除去し、ポリエチレン微多孔膜(膜層A)を作製した。さらに、テンター延伸機を用いて膜層Aを115℃で横方向に1.4倍に抽出後延伸し、気孔率の高い微多孔膜(膜層B)を得た。膜層Aおよび膜層Bの膜物性を表1に示した。上記のようにして作製した二種類の膜層を張り合わせた2層構造のセパレータを用いた。
【0023】
正極を作製するにあたっては、正極材料として、リチウム含有二酸化コバルト(LiCoO2)および導電剤である人工黒鉛とを重量比9:1の割合で混合して正極合剤を得た。そして、結着剤であるポリフッ化ビニリデンをN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略す。)に溶解させたNMP溶液と上記の正極合剤とを混練して、正極合剤とポリフッ化ビニリデンとの重量比が95:5になったスラリーを調製し、このスラリーを正極集電体であるアルミニウム箔の両面に塗布し、これを150℃で2時間真空乾燥させてシート状になった正極を作製した。
【0024】
負極を作製するにあたっては、負極材料として、黒鉛粉末を用い、結着剤であるポリフッ化ビニリデンをNMPに溶解させたNMP溶液と上記の黒鉛粉末とを混練して、黒鉛粉末剤とポリフッ化ビニリデンとの重量比が85:15になったスラリーを調製し、このスラリーを負極集電体である銅箔の両面に塗布し、これを150℃で2時間真空乾燥させてシート状になった負極を作製した。
【0025】
上記のようにして作製した正極と負極の間にセパレータの膜層Aが正極面と膜層Bが負極面と接触するように挿入しスパイラル状に巻き取って電極群を作製した。電極の非対抗部は可能な限り少なるように最外周と最内周の非対抗の塗工電極を剥がしリード端子を接続し、電極群を電池容器に収納させ電解液を注入し封口して、直径が17mm、高さが50mmで電池容量が約2Whの円筒形リチウムイオン二次電池を作製した。
【0026】
電解液の作製するにあたっては、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとを1:1の体積比で混合させた混合溶媒に、溶質としてヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)を1mol/lの割合で溶解させて電解液として用いた。
封口した電池は、電解液が電極とセパレータに充分含浸するまで25℃の条件の下で24時間放置し、初充電を最大充電電流600mA、充電電圧4.2Vで5時間行った。この電池をエージングのため充電状態で10日放置後、初期放電容量約600mAhの円筒形リチウムイオン二次電池とした。
【0027】
次に、サイクル寿命測定の条件の下で充放電を繰り返し、使用したセパレータの膜物性とサイクル寿命との関係を調べた。表2に結果をセパレータの物性とともに示した。サイクル寿命は500回以上でかつ、電池組立性も良好であった。
【0028】
【実施例2】
膜層Aを用いて横方向延伸倍率を1.5倍として膜層Bよりもさらに気孔率の高い微多孔膜(膜層C)を作製した。実施例1で用いたの膜層Bの代わりに膜層Cを用い二種類の膜層を張り合わせた2層構造のセパレータを用いた。このセパレータを実施例1で用いた正極と負極の間に膜層Aが正極面と膜層Cが負極面と接触するように挿入しスパイラル状に巻き取って電極群を作製した。それ以外は、すべて実施例1に準じて電池作成、その性能評価を行った。膜層Cの膜物性を表1に、電池の性能評価、及びセパレータ物性測定結果を表2に示す。実施例1同様、サイクル寿命は500回以上でかつ、電池組立性も良好であった。
【0029】
【実施例3】
重量平均分子量9万の高密度ポリエチレン(密度0.967)を35mm二軸押出機に投入し140℃で溶融押出した。出口のスリット幅が400μmのコートハンガーダイから押出し、風で冷却しながら縦方向に延伸し厚さ6μmの高分子シートを製作した。得られた高分子シートを115℃で30分間熱処理をし、室温で縦方向に冷延伸後、表面温度122℃の多段ロールで縦方向に順次延伸して7倍まで熱延伸をし、ポリエチレン微多孔膜(膜層D)を作製した。実施例1で用いた膜層Bの代わりにD膜層を用い膜層Aと膜層Dを重ね合わせて2層構造のセパレータとした。このセパレータを実施例1で用いた正極と負極の間に膜層Aが正極面と膜層Dが負極面と接触するように挿入しスパイラル状に巻き取って電極群を作製した。それ以外は、すべて実施例1に準じて電池作成、その性能評価を行った。膜層Dの膜物性を表1に、電池の性能評価、及びセパレータ物性測定結果を表2に示す。サイクル寿命は700回以上に達し、かつ電池組立性も良好であった。
【0030】
【比較例1】
膜層Aを2枚重ね合わせてセパレータとして用いた。それ以外は、実施例1に準じて電池作成し、その性能評価を行った。結果をセパレータ物性と共に表2に示す。セパレータ表面の平均孔径が小さく、サイクル寿命は300回未満で、実用電池に用いるには不向きなセパレータであった。
【0031】
【比較例2】
膜層Cを2枚重ね合わせてセパレータとして用いた。それ以外は、実施例1に準じて電池作成し、その性能評価を行った。結果をセパレータ物性と共に表2に示す。セパレータの平均孔径が大きく、突刺強度も230gと低く、電池の組立工程において正極と負極の間で絶縁不良が多発し、実用電池に用いるには不向きなセパレータであった。
【0032】
【表1】
Figure 0004209986
【0033】
【表2】
Figure 0004209986
【0034】
【発明の効果】
本発明のセパレータを用いた二次電池は長期に亘って繰り返し充放電を行った場合でも、電解液の分解物によるセパレータ目詰まりの影響が少なく、かつ負極表面で発生したデンドライトによる内部短絡ブリッジが形成されにくいため、電極間インピーダンスの増加による充放電可能な電気容量が低下が抑えられるとともに、電池組立作業を容易にし、電池組立不良率の低減に寄与する。

Claims (2)

  1. 正極と、負極と、ポリオレフィン系微多孔膜からなるセパレータと、電解液とからなり、
    前記セパレータの平均孔径が0.01〜0.2μmであり、前記セパレータの前記負極に面する表面の平均孔径が0.6〜2μmであることを特徴とするリチウムイオン二次電池
  2. 前記セパレータの突刺強度が600g以上で気孔率が30〜70%、厚みが10〜80μmであることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池
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