JP6931552B2 - 画像検査装置 - Google Patents

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本発明は画像検査装置に関する。
商品(ワーク)が設計通りに生産されたかどうかを判定するためにワークを撮像して得られた画像を検査する画像検査装置は非常に有用である。このような画像検査ではワークの形状や寸法、色などが検査される。特許文献1によれば印刷物などの検査対象物を撮像して色情報を取得し、高精度に色検査を実行する色検査装置が提案されている。
特開平09−126890号公報
マルチスペクトルイメージングは、それぞれ点灯色が異なる多数の光源を個別に発光させて複数の分光画像を取得し、複数の分光画像から画像検査のための検査画像を作成する。このような検査画像はユーザが指定した登録色を基準として生成されるため、ユーザがどのような登録色を選択するかは重要である。そのため、ユーザは画像検査装置において識別したい二つの登録色が色空間上でどの程度分離されているかを把握し、必要に応じて登録色の分布を調整したり、登録色を再選択したりしなければならない。ここで、二つの登録色を三次元座標空間にマッピングしてその距離(分離度合)を確認できれば、ユーザには便利であろう。しかし、三次元座標空間を定義する三つの座標軸にどの点灯色を割り当てるかによって、分離度合の確認のしやすさは異なる。この三つの座標軸に適切な三つの点灯色を割り当てることはユーザにとって困難であろう。そこで、本発明は、登録色の指定に関するユーザの負担を軽減することで、画像検査の結果のばらつきを小さくすることを目的とする。
本発明の画像検査装置は、たとえば、
互いに異なるN個(Nは4以上の整数)の点灯色の照明光を発生する複数の発光素子を点灯色ごとに順番に点灯させることで、互いに異なるN個の点灯色それぞれに対応した照明光を対象物に照射する照明部と、
前記照明部により前記点灯色ごとに照明光が照射され前記対象物により反射された反射光を受光して、前記N個の点灯色のそれぞれに対応する前記対象物の分光画像を生成する撮像部と、
前記照明部と前記撮像部を制御する制御部と、
前記撮像部により取得されたN個の分光画像に基づく画像を表示する表示部と、
前記表示された画像に対して前景色を抽出するための前景領域および背景色を抽出するための背景領域の指定を受け付ける受付部と、
前記受付部により指定された前記前景領域における色の分布を含む色情報を前景色として抽出するとともに、前記受付部により指定された前記背景領域における色の分布を含む色情報を背景色として抽出する抽出色指定部と、
前記抽出色指定部により指定された前記前景色の分布および前記背景色の分布との間の分離の程度が強調される三つの点灯色を決定し、三次元座標空間に前記前景色の分布と前記背景色の分布を描画する際の座標軸として、該決定された前記三つの点灯色を選択する選択部と、
前記選択部により選択された前記三つの点灯色を座標軸とする三次元座標空間に前記前景色の分布と前記背景色の分布を描画し、前記表示部に表示させる描画部と、
前記抽出色指定部により抽出された前記前景色の分布または前記背景色の分布にしたがって前記N個の分光画像を合成して検査画像を生成する生成部と、
前記検査画像を用いて前記対象物を検査する検査部と
を有することを特徴とする。
本発明によれば、登録色の指定に関するユーザの負担が軽減され、画像検査の結果のばらつきも小さくなる。
画像検査装置を示す図 照明装置を示す図 照明装置を構成する部品を示す図 照明装置の電気的な構成を示す図 画像処理装置の機能を示す図 マルチスペクトルイメージングにおけるカラー濃淡変換の原理を示す図 マルチスペクトルイメージングにおけるカラー濃淡変換の原理を示す図 登録色の調整を補助するUIを示す図 三つの点灯色の選択を補助するUIを示す図 抽出色の指定を補助するUIを示す図 色抽出処理を含む画像検査を示すフローチャート 色抽出処理を示すフローチャート
以下に本発明の一実施形態を示す。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念および下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
図1は外観検査システム(画像検査装置8)の一例を示す図である。ライン1は検査対象物であるワーク2を搬送する搬送ベルトなどである。照明装置3は互いに異なる波長の検査光(照明光)を発生する複数の発光素子を有し、各波長の照明光を個別に対象物に照射する照明部の一例である。なお、複数の方向から同時または順番に照明光をワーク2に対して照射するために、複数の同一波長の発光素子が設けられてもよい。カメラ4は照明光により照明された検査対象物からの反射光を受光して輝度画像(分光画像)を生成する撮像手段の一例である。画像処理装置5は、各波長について設定された照明強度で発光素子を順番に点灯させることで画像検査の対象となる検査対象物を照明し、撮像部により取得された複数の検査画像を用いて画像検査を実行する検査部を有する。表示部7は検査に関連する制御パラメータを設定するためのユーザインタフェースや検査画像などを表示する表示装置である。入力部6は、コンソール、ポインティングデバイス、キーボードなどであり、制御パラメータを設定するために使用される。
<照明装置の構成>
図2(A)は照明装置3の斜視図である。図2(B)は照明装置3の上面図である。図2(C)は照明装置3の底面図である。図2(D)は照明装置3の側面図である。照明装置3の筐体は上ケース21と下ケース22を有している。下ケース22の下部には複数の光源(LEDなどの発光素子)のそれぞれが出力する光を拡散させる光拡散部材23が配置されている。図2(A)や図2(C)が示すように上ケース21や下ケース22と同様に光拡散部材23も円環状を成している。図2(B)や図2(D)が示すように上ケース21の上面にはコネクタ24が設けられている。コネクタ24には照明装置3に格納されている照明制御基板と画像処理装置5とが通信するためのケーブルが接続される。照明制御基板に実装される一部の機能は照明装置3の外部に照明コントローラとして設けられていてもよい。つまり、照明装置3と画像処理装置5との間には照明コントローラが介在してもよい。
図3(A)は照明装置3に格納されている制御基板31とLED基板32とを示す側面図である。制御基板31は点灯制御部が実装された第二基板の一例である。LED基板32は複数の光源が実装された第一基板の一例である。図3(B)はLED基板32の上面図である。図3(C)は照明装置3のうちLED33の付近を拡大した断面図である。図3(D)はLED基板32の底面図である。図3(E)はLED基板32のうちLED33の付近を拡大した側面図である。
制御基板31には照明制御基板やコネクタ24が配置されている。光源群を構成するLEDなどの発光素子はLED基板32に搭載されている。図3(B)が示すように、本実施形態では四方向から照明光を照射するために四つのLED基板32が設けられている。つまり、一つのLED基板32が一つの照明ブロックを形成している。四方向から照明光を照射可能とすることでフォトメトリックステレオ用の画像を取得できるようになる。つまり、照明装置3はマルチスペクトルイメージング(MSI)だけでなく、フォトメトリックステレオのために利用されてもよい。一つのLED基板32には四つのLED33が配置されている場合、光源群は16個の発光素子により構成される。ただし、より多数の発光素子が設けられてもよい。たとえば、一つLED基板32には8つのLED33が配置されており、8つのLED33が発光する光の波長はいずれも異なっていてもよい。図3(C)、図3(D)および図3(E)が示すように、複数のLED33のうち隣り合った二つのLED33の間には遮光部材35が配置されている。多数のLED33を密接に配置すると、隣り合った二つのLED33からそれぞれ照射される照明光が光拡散部材23の同一の領域を通過することがある。この場合、点灯パターンに応じて一方のLED33を非点灯とし、かつ、他方のLED33を点灯した場合と、他方のLED33を非点灯とし、かつ、一方のLED33を点灯した場合とで、ワーク2の表面には同一の照明方向から同一の光量で照明光が照射されてしまう。これでは高い精度で検査画像を生成することが難しくなる。そこで、隣り合った二つのLED33の間に遮光部材35を配置することで、隣り合った二つのLED33について光量の均一性と光源の独立性とのバランスを取っている。図3(C)が示すようにLED33の光の射出方向A1と、主な照明方向A2とは一致していない。そこで、反射鏡34を配置することでLED33から射出される光を光拡散部材23の方向へ偏向している。これによりLED33が発光した光を効率よくワーク2へ照射できるようになろう。この例では射出方向A1と反射鏡34の反射方向とが概ね直交しているが、これは光拡散部材23の断面形状が円弧を成しており(図3(C))、円弧に関する角度(中心角)が約90度になっているからである。このように中心角を大きくすることで、照明装置3をワーク2に対して遠ざけたり、近づけたりしてもワーク2の表面に対してほぼ均一な平行光を照射しやすくなる。以上の図面によれば、複数のLED33が、ある円周上に並べられているが、半径の異なる別の円周上にも複数のLED33が配置されていてもよい。これにより、波長ごとのLED33の数が増えるため、照明光量を増加させることが可能となる。また、第一の円周上にはマルチスペクトルイメージング用のLED33が配置され、第二の円周上には白色LEDが配置されていてもよい。第一の円周の半径と第二の円周の半径とは異なっている。
<照明装置の回路構成>
図4は照明装置3の回路構成の一例を示している。この例では光源群を構成する四つの照明ブロックのうち一つの照明ブロックを示している。四つのLED33a〜LED33dは直列に接続されている。電圧が可変の可変電源41は照明制御基板40によって指定される電圧値(例:2V〜20V)の電圧を生成して出力する。可変定電流源42は、照明制御基板40によって指定される電流値(例:0A〜1A)となるように照明ブロックに流れる電流を調整する。このような電流制御方式を採用することでリニアリティの高い調光を実現しやすくなる。また、可変定電流源42は、可変定電流源42に印加されている電圧の値を検出して照明制御基板40にフィードバックし、過電圧から可変定電流源42を保護している。LED33a〜LED33dのそれぞれには並列にスイッチ43a〜スイッチ43dが接続されている。照明制御基板40の点灯制御部45はこれらのスイッチ43a〜スイッチ43dを個別に開閉させることで、LED33a〜LED33dのそれぞれを個別に点灯と非点灯とを切り替えることができる。このように、LED33a〜LED33dのそれぞれに並列にスイッチ43a〜スイッチ43dを接続することで、LED33a〜LED33dのいずれか一つを点灯させたり、すべてを点灯させたりするといった個別点灯が可能となる。これは様々な点灯パターンを実現するのに役立っている。なお、点灯制御部45は可変定電流源42とグランドとの間に挿入されたメインスイッチ43eのオン/オフを切り替えることで一つの照明ブロック単位での点灯制御を実行する。通信部44は点灯パターンを指示する制御信号や点灯の開始を指示するトリガー信号を画像処理装置5の照明制御部から受信し、点灯制御部45に渡す。点灯制御部45は、制御信号に対応する点灯パターンデータ47を記憶部46から読み出し、点灯パターンデータ47に従ってスイッチ43a〜スイッチ43dを制御する。なお、一つの照明ブロックが8つのLED33により構成される場合、8個のスイッチ43が設けられ、8個のスイッチ43は点灯制御部45によって制御される。8つのLED33は、たとえば、UVからIR2までの8つの波長に対応している。UVは紫外線波長の照明光により取得された分光画像を示している。Bは青波長の照明光により取得された分光画像を示している。Gは緑波長の照明光により取得された分光画像を示している。AMはアンバー波長の照明光により取得された分光画像を示している。ORはオレンジ波長の照明光により取得された分光画像を示している。Rは赤波長の照明光により取得された分光画像を示している。IR1、IR2はそれぞれ赤外波長の照明光により取得された分光画像を示している。ただし、IR1の波長はIR2の波長よりも短い。
<機能ブロック>
図5は検査装置のブロック図である。この例では照明装置3、カメラ4および画像処理装置5がそれぞれ個別の筐体に収容されているが、これは一例に過ぎず、適宜に一体化されてもよい。照明装置3は、マルチスペクトルイメージングを実現する照明装置であるが、フォトメトリックステレオ法に従って検査対象物を照明する照明手段として利用されてもよい。照明装置3は光源群501とこれを制御する照明制御基板40を備えている。すでに図3に示したように、複数の発光素子で一つの照明ブロックが構成され、さらに複数の照明ブロックによって光源群501が構成されていてもよい。照明ブロックの数は一般的には四つであるが、三つ以上であればよい。これは3方向以上の照明方向からワーク2に照明光を照射できれば、フォトメトリックステレオ法により検査画像を生成できるからである。各照明ブロックにはそれぞれ波長が異なる照明光を出力する複数の発光素子(LED33)が設けられている。複数の発光素子には白色LEDが含まれていてもよい。白色LEDはマルチスペクトルイメージングには使用されず、他の検査画像を作成したり、ワーク2の移動補正用の画像を作成するために使用されたりする。図1や図3に示したように照明装置3の外形はリング状をしていてもよい。また、照明装置3は、それぞれ分離した複数の照明ユニットにより構成されていてもよい。照明制御基板40は、画像処理装置5から受信した制御コマンドに応じて光源群501の点灯タイミングや照明パターン(点灯パターン)を制御する。マルチスペクトルイメージングで分光画像を取得するには択一的に選択された波長の照明光をワーク2に照射するが、マルチスペクトルイメージング以外の手法が採用される場合は、複数の波長の照明光が同時に照射されてもよい。照明制御基板40は照明装置3に内蔵されているものとして説明するが、カメラ4に内蔵されていてもよいし、画像処理装置5に内蔵されていてもよいし、これらからは独立した筐体に収容されていてもよい。
カメラ4は照明装置3により照明された検査対象物からの反射光を受光して輝度画像を生成する撮像手段の一例であり、画像処理装置5からの制御コマンドに応じて撮像処理を実行する。カメラ4はワーク2の輝度画像を作成して画像処理装置5に転送してもよいし、カメラ4の撮像素子から得られる輝度信号を画像処理装置5に転送し、画像処理装置5が輝度画像を生成してもよい。輝度信号は輝度画像の元になる信号であるため、広義には輝度信号も輝度画像である。また、カメラ4は、照明装置3が出力する各波長の照明光ごとに対象物からの反射光を受光して対象物の画像(分光画像)を生成する撮像部として機能する。
画像処理装置5は、コンピュータの一種であり、CPUやASICなどのプロセッサ510と、RAM、ROM、可搬記憶媒体などの記憶装置520と、ASICなどの画像処理部530と、ネットワークインタフェースなどの通信部550とを有している。プロセッサ510は検査ツールの設定や、制御パラメータの調整、検査画像の生成などを担当する。とりわけ、MSI処理部511は、マルチスペクトルイメージング(MSI)に従って、カメラ4により取得された複数の輝度画像(分光画像)からワーク2のグレー画像を作成したり、グレー画像から検査画像を作成したりする。グレー画像自体が検査画像であってもよい。MSI処理部511は、複数の分光画像から一つのカラー画像を作成してもよい。照明制御部512は、照明制御基板40に対して制御コマンドを送信することで点灯パターンや照明切り替えタイミング、照明強度などを制御する。撮像制御部513は、撮影条件(露光時間、ゲインなど)に従ってカメラ4を制御する。
UI管理部514は、検査ツールを設定するためのユーザインタフェース(UI)や検査画像を生成するために必要となるパラメータを設定するためのUIなどを表示部7に表示し、入力部6から入力された情報に従って検査ツールやパラメータを設定する。検査ツールには、ワーク2が備える特定の特徴(例:ピン)の長さを計測するツールや特徴の面積を計測するツールや、ある特徴から別の特徴までの距離(例:ピン間隔)を計測するツールや、特定の特徴の数を計測するツールや、特定の特徴に傷が有るか無いかを検査するツールなどが含まれてもよい。とりわけ、UI管理部514は色抽出に関する制御パラメータを設定するためのUIを表示部7に表示する。画像選択部515はUIを通じてユーザにより選択された画像の画像データを記憶装置520から読み出してUI内の画像表示領域に表示する。たとえば、画像選択部515はUIを通じて色抽出の対象となるカラー画像のデータを記憶装置520から取得する。
領域指定部516は表示された画像に対して検査ツールの検査領域IWなどの指定をユーザから受け付ける。また、領域指定部516は表示されたカラー画像のうち色クラスタリングが施される複数の画素を含むクラスタ化領域の指定を受け付ける。領域指定部516は、表示された画像に対して前景領域や背景領域の指定をユーザから受け付けてもよい。前景領域とは、ワーク2の表面領域のうち、色抽出の対象となる特徴を含む領域である。背景領域とは、前景領域の周囲に存在する領域であり、色抽出の対象となる特徴を含まない領域である。なお、前景領域は、色抽出の対象となる特徴を含むため、検査領域IWの少なくとも一部になることが多い。検査領域、前景領域、背景領域などの領域はユーザにより指定されることが多いため、指定領域と呼ばれてもよい。また、領域指定部516は、これらの指定領域の形状(例:矩形、円、楕円、任意形状)の選択を受け付けて指定領域を示す枠線の形状をUIに反映させてもよい。
抽出色指定部517は、領域指定部516により指定された領域(例:前景領域、背景領域)から色情報(例:前景色、背景色)を抽出する。抽出色指定部517は、表示部7に表示された色分割画像などのフォルスカラー画像において抽出対象となる抽出色の指定を受け付けてもよい。抽出色指定部517は、フォルスカラー画像において前景領域の色である前景色と背景領域の色である背景色とのうち少なくとも一方の指定を受け付ける前景背景指定部を有していてもよい。なお、抽出色指定部517は、表示部7に表示されたフォルスカラー画像において複数のクラスタのうちいずれかのクラスタの代表色を注目色とするための指定を受け付ける抽出色指定部を有していてもよい。クラスタは複数の画素からなる画素群であり、グループと呼ばれてもよい。フォルスカラー画像はワーク2の分光画像から作成される画像であり、ユーザによる抽出色の指定を補助するための画像である。クラスタ数指定部518は複数のクラスタの数の指定を受け付ける。クラスタ化領域に属する各画素の色は、指定された数のクラスタのいずれかに所属する。
調整部519は、表示部7に表示された、三次元の色空間に投影された注目色の分布を囲む楕円の長軸、短軸および分布の中心座標のうち少なくとも一つの調整をユーザの指示に従って受け付ける。注目色は、一般には前景色である。分布描画部571は三つに点灯色を座標軸とする三次元座標空間に登録色の分布(例:前景色の分布と背景色の分布)を描画し、表示部に表示させる。8個の点灯色が用いられて8個の分光画像が形成されるケースではカラー画像は8次元の要素を有している。
分布描画部571は8次元の要素のうち三次元の要素の分布を表示する。このような分布を確認することでユーザは、複数の登録色の分布間の距離を確認したり、特定の点灯色の反射光の強度を確認したりすることが容易となろう。カスタマイズ部572は、三次元座標空間を定義する三つの座標軸に割り当てられる三つの点灯色の組み合わせを、ユーザの指示にしたがってカスタマイズする。
検査画像生成部560は、検査対象物(ライン1を搬送されるワーク2など)の分光画像から画像検査用の検査画像を生成する。検査画像はグレー画像であってもよいし、グレー画像に対してさらに画像処理(例:二値化など)を適用された画像であってもよい。検査画像生成部560は様々な機能を備えている。取得部561は、画像選択部515を通じてユーザにより指定された画像を記憶装置520やカメラ4から取得する。つまり、画像選択部515は取得部561を通じて画像データを取得する。クラスタリング部562は領域指定部516により指定された各領域に含まれる複数の画素の色空間座標における位置に応じて、分光画像を構成する各画素を、複数のクラスタのうちのいずれかのクラスタに所属させる。たとえば、クラスタリング部562は、色クラスタリングなどの手法を用いて各画素をいずれかのクラスタに所属させる。また、クラスタリング部562は、クラスタ数指定部518により指定された数のクラスタに、分光画像を構成する各画素を所属させてもよい。フォルスカラー画像生成部563は、複数のクラスタのそれぞれについて代表色を決定し、分光画像を構成する各画素の色を、各画素が属するクラスタの代表色に変換することでフォルスカラー画像を生成する。変換部564は、検査対象物の分光画像の各画素の色と抽出色との色空間内での距離に基づいて分光画像の各画素の色情報を一次元の色情報に変換することで検査画像を生成する。たとえば、変換部564は、カラーグレー変換を実行することで検査画像を生成したり、検査画像の元になるグレー画像を生成したりしてもよい。なお、クラスタリングの対象となる分光画像は、一般に複数の分光画像(例:UV画像、R画像、G画像、B画像、IR画像など)から構成される分光画像群である。選択部565は照明装置3が照射可能な照明光の色であるN個の点灯色のうち、N個の分光画像における前景色の分布と背景色の分布との間の分離の程度が強調される三色を選択する。N個の点灯色を使用することで一つの画素はN個の要素を有することになる。このN個の要素のすべてを用いて表示された前景色の分布と背景色の分布とを見てもユーザには分離の程度などを確認しにくいことがある。そこで、分離の程度が強調されるような三つの点灯色(要素)を選択して三次元座標空間に前景色の分布と背景色の分布とを描画することで、ユーザは分離の程度を確認しやすくなる。
UI管理部514はユーザにより設定されたこれらの制御パラメータを設定情報523に保存する。UI管理部514は照明条件や撮像条件を設定する設定部として機能したり、検査ツールを設定する設定部として機能したりしてもよい。
画像処理部530は検査画像に対して検査ツールを適用して各種の計測を実行する検査部531などを有している。サーチ部532は画像検査の前に設定された特徴または画像検査中に動的に設定された特徴を、検査画像に配置されたサーチ領域SW内でサーチし、見つかった特徴の位置を求める。検査部531は、見つかった特徴の位置に応じて検査領域(計測領域)の位置を補正する。画像処理部530の機能はプロセッサ510に実装されてもよい。あるいは、プロセッサ510の機能が画像処理部530に実装されてもよい。また、プロセッサ510とプロセッサ510とが協働して単一または複数の機能を実現してもよい。
判定部540は検査画像を用いてワーク2の良否を判定する判定手段として機能する。たとえば、判定部540は画像処理部530において検査画像を用いて実行された検査の結果を受け取って検査結果が良品条件(公差など)を満たしているかどうかを判定する。
記憶装置520は、カメラ4によって取得された分光画像のデータである分光画像データ521、フォルスカラー画像生成部563により生成されたフォルスカラー画像のデータであるフォルスカラー画像データ522、検査画像の画像データである検査画像データ524や各種の制御パラメータを保持する設定情報523を記憶する。また、記憶装置520は各種の設定データやユーザインタフェースを生成するためのプログラムコードなども記憶している。記憶装置520はグレー画像から生成された検査画像なども記憶して保持していてもよい。
<マルチスペクトルイメージング>
マルチスペクトルイメージングでは点灯色(波長)の異なる照明光が一つずつ順番にワーク2に照射され、各波長ごとの画像(分光画像)が取得される。たとえば、8種類の点灯色の照明光が照射される場合、8個の画像(分光画像)が取得される。この場合に、一つの画素は8次元の要素から構成されることになる。一般的なRGB形式の画像がR,G,Bの三次元の要素から構成されていることと比較すると、一つの画素がより多くの情報を有していることを理解できよう。なお、四つの照明ブロックが存在する場合、四つの照明ブロックは同時に点灯する。つまり、同一の点灯色の照明光を出力する四つのLED33が同時に点灯するため、四つの方向から同一点灯色の照明光がワーク2に照射される。8種類の点灯色は、たとえば、紫外波長から近赤外波長までの8種類の狭帯域波長の点灯色であってもよい。狭帯域波長とは、白色LEDが発光する光の波長(広帯域波長)の幅と比較して狭い波長をいう。たとえば、青色LEDが発光する光の波長の幅は、白色LEDが発光する光の波長幅よりもずっと狭いため、青色LEDが発光する光の波長は狭帯域波長である。なお、画像検査の中には8個の分光画像のすべてを必要としない画像検査もありうる。この場合、必要な点灯色の照明光だけがワーク2に照射される。一般に、8個の分光画像がそのまま画像検査に利用されることは少なく、8個の分光画像から一個のグレー画像が作成され(カラー濃淡変換)、このグレー画像(カラー濃淡画像)が画像検査に利用される。カラー濃淡変換はカラーグレー変換と呼ばれることもある。たとえば、カラー濃淡画像に対してさらに二値化処理が実行されたり、エッジ検出処理が実行されたり、ブロブ処理が実行されたりして、ワーク2における特徴(例:ピン)の位置や寸法(長さや面積)、色がそれぞれ公差の範囲内に収まっているかが検査される。
図6を用いてカラー濃淡変換の一例を説明する。検査対象物であるワーク2のグレー画像を作成するには、良品(モデル)の登録色が必要となる。グレー画像は、登録色の色情報を基準に8個の分光画像を変換することで作成されるからである。
まず、設定モードにおいて、良品から取得された8個の分光画像においてユーザが指定した画像領域(指定領域)から登録色の色情報が抽出される。たとえば、良品がインスタント食品(例:ラーメン)であり、ある具材(例:海老)の数を画像検査により計数する場合、ユーザは、良品の画像を表示し、良品の画像おいて当該具材が含まれる矩形の指定領域を指定し、指定領域に含まれる画素から登録色の色情報が抽出される。登録色の色情報は、平均画素行列、分散共分散行列および指定領域に含まれる画素の数を含む。
次に、検査モードにおいて、検査対象物であるワーク2について8個の分光画像が取得される。各分光画像に含まれるすべての画素について登録色に対する距離d(x)が求められる(xは8枚の分光画像の各画素値を要素とした8次元ベクトルである)。さらに、距離d(x)に予め定められたゲインgを乗算して積を求め、各画素がとりうる最大階調Gmaxから積を減算することで得られる差Gが注目画素xのグレー階調となる。
なお、複数の登録色が存在する場合は、各登録色を基準として複数のグレー画像が作成されてもよいし、単一のグレー画像が作成されてもよい。
また、RGB画像などのカラー画像をグレー画像に変換する際にも上述したカラーグレー変換は採用可能である。この場合にもある登録色(ユーザにより指定された色)を基準として各画素の色情報が濃淡情報に変換されてグレー画像が生成される。また、分散共分散行列は明度を示す行列と色度を示す行列とに分解されてもよい。また、明度行列を調整するための明度スケール(係数Sy)が明度行列に乗算されてもよい。同様に色度行列を調整するための色度スケール(係数Sz)が色度行列に乗算されてもよい。これらのスケールは抽出色の分布を調整することで変更されてもよい。
<前景背景画像>
カラー濃淡変換は、背景色と前景色とが分離された前景背景画像を作成するためにも使用される。たとえば、前景色がエビや貝であり、背景色が乾麺や乾燥ネギであったと仮定する。この場合に複数の前景色と複数の背景色とが登録されることになろう。また、エビや貝の数を画像検査によりカウントするには、エビや貝が背景から適切に分離されることが必要となる。
図7は検査画像の一種である前景背景画像FBimgの作成工程を示している。検査画像生成部560は前景グループFGに属する前景色FC1〜FC9それぞれとワーク2のカラー画像の各画素の色との距離(マハラノビス距離)を演算し、前景色FC1〜FC9に対応する九個の距離画像を作成する。まず、変換部564は距離画像生成部を有していてもよい。距離画像生成部は前景色FC1とワーク2のカラー画像の各画素の色との距離を演算し、前景色FC1に対応する1個の距離画像を作成する。同様に、距離画像生成部は前景色FC2とワーク2のカラー画像の各画素の色との距離を演算し、前景色FC2に対応する1個の距離画像を作成する。距離画像生成部は残りの前景色FC3〜FC9についてもそれぞれ距離画像を作成する。さらに、距離画像生成部は、背景グループBGに属する背景色BC1〜BC3それぞれとワーク2のカラー画像の各画素の色との距離(マハラノビス距離)を演算し、背景色BC1〜BC3に対応する三個の距離画像を作成する。上述したように距離画像を構成する各画素の値は距離である。また、前景色や背景色などの登録色に対する距離は、登録色の分布における代表色(分布の中心座標)を基準とした距離である。
変換部564は前景画像生成部や背景画像生成部、前景背景画像生成部を有していてもよい。前景画像生成部は、前景色FC1〜FC9に対応する九個の距離画像を比較し、各座標についての九個の距離のうちで最小距離を求め、各座標の代表距離として最小距離を採用し、最小距離からなる前景距離画像Fimgを作成する。たとえば、九個の距離画像から注目座標(xi,yi)の距離を読み出し、読み出された九個の距離のうちで最小の距離が、前景距離画像Fimgにおける注目座標(xi,yi)の画素の値に採用される。同様に、背景画像生成部は、背景色BC1〜BC3に対応する三個の距離画像を比較し、各座標についての三個の距離のうちで最小距離を求め、各座標の代表距離として最小距離を採用し、最小距離からなる背景距離画像Bimgを作成する。
前景背景画像生成部は、背景距離画像Fimgと背景距離画像Bimgとの差分演算を実行して前景背景画像FBimgを作成する。たとえば、前景背景画像FBimgにおける注目座標(xi,yi)における画素の値をG(xi,yi)は次式から演算される。
G(xi,yi)=g(db(xi,yi)−df(xi,yi))+Gmid ・・・(1)
ここでgは調整タブ720においてユーザにより調整されるゲインである。db(xi,yi)は背景距離画像Bimgにおける注目座標(xi,yi)における画素の値である。df(xi,yi)は前景距離画像Fimgにおける注目座標(xi,yi)における画素の値である。Gmidは中間階調である。たとえば、最大階調が255であれば、Gmidは128である。
このような過程をたどることで検査画像の一種である前景背景画像FBimgが作成される。ここで、画像検査の精度を決定するのは、前景色や背景色の精度である。つまり、ユーザは適切に前景色や背景色を抽出して登録しなければならない。一般に、前景色と背景色とを適切に登録することは困難である。これはユーザの肉眼による区別できないような複数の前景色や背景色を登録しないとよりよい検査画像を生成できないことがあるからである。したがって、複数の登録色が色空間上でどの程度離れているかをユーザが容易に確認できるようなユーザインタフェース(UI)が有用である。本実施形態では、複数の登録色の分離度を確認するためのUIとして三次元UIが提案される。三次元UIは三つの座標軸によって定義されるが、各座標軸にどの点灯色を割り当てるかが問題となる。三次元UIの目的は、複数ある登録色のうち特に距離の近い二つの登録色の関係をユーザに視覚的に把握させることである。8つの点灯色が使用される場合、8個から3個を選択する組み合わせのうちで、二つの登録色の関係が視覚的に強調される3個の点灯色の組み合わせが決定されなければならない。たとえば、複数の前景色のうちの一つと複数の背景色うちの一つとから形成される前景色と背景色との組み合わせにおいて、前景色と背景色との距離が最短となる組み合わせが決定される。決定された組み合わせを形成している前景色の分布と背景色の分布との距離が視覚的に強調されるような3個の点灯色が選択される。
<三次元表示>
図8は登録色の色分布を三次元表示する三次元UI800を示している。基準画像表示領域801はユーザにより表示された基準画像を表示する領域である。基準画像とは、ワーク2から取得された8個の分光画像を要素とするカラー画像である。つまり、一画素は8次元の要素からなるベクトルで表現される。色分割画像表示領域802は、基準画像を色分割して作成された色分割画像を表示する領域である。分布表示領域803は、一つ以上の登録色の分布を三次元表示する領域である。なお、分布表示領域803は、各登録色の分布を近似した楕円体804を表示してもよい。ポインタ805は、登録色を選択したり、分布を調整したりするためのUIである。前景色選択部806は、予めユーザにより登録された複数の登録色のうちから前景色となる登録色を選択するためのUIである。前景色選択部806には、前景色として選択された登録色を示す表示部や前景色の識別番号の表示部、色分割画像において登録色に代えて表示されるインデックス色の表示部などが含まれてもよい。背景色選択部807は、予めユーザにより登録された複数の登録色のうちから背景色となる登録色を選択するためのUIである。背景色選択部807には、背景色として選択された登録色を示す表示部や背景色の識別番号の表示部、色分割画像において登録色に代えて表示されるインデックス色の表示部などが含まれてもよい。UI管理部514は、背景色の自動選択をユーザにより指示されると、ユーザにより登録された前景色に対して色空間内での距離が近い他の登録色(前景色を除く)を背景色として選択してもよい。おすすめボタン808は、分布表示領域803における三つの座標軸を選択するためのUIを呼び出すためのボタンである。点灯色表示部809は、分布表示領域803に表示されたX軸、Y軸、Z軸に割り当てられた点灯色を表示するUIである。なお、点灯色表示部809はプルダウンメニューにより実現されてもよい。UI管理部514は、プルダウンメニューを通じて各座標軸に割り当てられている点灯色の変更または指定を受け付けてもよい。
図9はおすすめ点灯色を更新するための更新UI900を示している。UI管理部514は、おすすめボタン808が押されたことを検知すると、更新UI900を表示部7に表示する。自動選択ボタン901は、相互に近傍色となる前景色と背景色を決定し、決定された前景色と背景色との分離度が最大となるように三つの点灯色を自動的に選択させるためのボタンである。近傍色とは色空間における距離が最も近い前景色と背景色をいう。選択色表示部902は、自動選択ボタン901を押すことで各座標軸ごとに選択された点灯色を示すラジオボタンである。ユーザはポインタ805を操作していずれかのラジオボタンを押すことで、選択部565により選択された点灯色を別の点灯色へとカスタマイズしてもよい。キャンセルボタン903は、更新UI900を通じて決定された三つの点灯色の組み合わせを破棄して、三次元UI800に戻るためのボタンである。更新ボタン904は、更新UI900を通じて決定された三つの点灯色の組み合わせを確定して、三次元UI800に戻るためのボタンである。UI管理部514は、確定した点灯色の組み合わせを設定情報523に格納する。UI管理部514は、三つの点灯色の組み合わせが変更されると、分布表示領域803に表示される座標軸に割り当てられた点灯色を変更し、変更された後の三つの座標軸に対する前景色の分布と背景色の分布のマッピングを更新する。
<色抽出>
色抽出とは、ワーク2の画像から前景色や背景色として選択可能な色を抽出して登録することをいう。この作業により抽出された色が登録色である。
図10はユーザによる色抽出を補助するためにUI管理部514が表示部7に表示する色抽出UI1000を示している。画像表示領域1001は、プルダウンメニュー1011により選択された画像を表示する領域である。プルダウンメニュー1011は、記憶装置520に記憶されているカラー画像やカメラ4により取得されたカラー画像などを指定するためのUIである。プルダウンメニュー1011に登録されていない画像はプルダウンメニュー1011内の"参照"を選択することにより、指定可能となっている。画像選択部515はプルダウンメニュー1011により選択された画像を画像表示領域1001に表示する。クラスタ化領域1004は、色クラスタリング(色分割)が実行される矩形や円形、楕円形などの規定形状の領域である。クラスタ化領域1004の形状は、ユーザが領域形状を選択するためのプルダウンメニュー1012を操作することにより選択される。テキストボックス1013は、クラスタ数の入力を受け付ける。クラスタ数指定部518は、テキストボックス1013に入力された数値をクラスタ数として受け付ける。クラスタ数とは、クラスタ化領域1004内の色をいくつの色(クラスタ)に分割するかを示す。クラスタ化ボタン1014は、クラスタ化領域1004により囲まれた画像について色クラスタリングの実行を指示するボタンである。画像表示領域1002は、画像表示領域1001をクラスタリングすることで作成された色分割画像を表示する領域である。抽出ボタン1015は、色抽出の実行を指示するボタンである。UI管理部514は、抽出ボタン1015が押されると、ポインタ805のアイコンをスポイト1003に変更する。抽出色指定部517は、色分割画像においてスポイト1003により指定された位置の色を抽出し、抽出した色の色情報を登録色として設定情報523に格納する。UI管理部514は、三次元UI800において、前景色選択部806や背景色選択部807において選択候補としてここで抽出された登録色を表示する。確定ボタン1017は、色抽出結果の確定を指示するボタンである。キャンセルボタン1016は、色抽出結果を破棄するボタンである。
●色抽出処理のフローチャート
図11は色抽出処理を含む画像検査を示すフローチャートである。S1101からS1107までの処理は設定モードにおいて実行され、S1108からS1110までの処理は運転モード(検査モード)において実行されうる。
S1101でプロセッサ510(取得部561)は設定対象物のカラー画像を取得する。取得部561は照明制御部512を通じて照明制御基板40に照明条件(点灯すべき発光素子や照明強度など)を設定し、光源群501を点灯させ、照明光を設定対象物に照射する。取得部561は撮像制御部513を通じてカメラ4に撮像条件(露光時間や絞りなど)を設定して撮像を指示する。カメラ4は設定対象物のカラー画像の画像データを記憶装置520に格納する。プロセッサ510は記憶装置520からカラー画像の画像データを読み出す。なお、取得部561は、ユーザにより指定されたカラー画像を記憶装置520から取得してもよい。
S1102でプロセッサ510(領域指定部516)はユーザからクラスタ化領域1004の指定を受け付ける。UI管理部514は色抽出UI1000を表示部7に表示し、クラスタ化領域1004の指定を受け付ける。画像表示領域1001には記憶装置520から取得されたカラー画像が表示される。
S1103でプロセッサ510(クラスタ数指定部518)はユーザからクラスタ数Mの指定を受け付ける。クラスタ数Mはテキストボックス1013に入力された数値である。テキストボックス1013はプルダウンメニューなどの他の形式のコントロールオブジェクトであってもよい。
S1104でプロセッサ510(クラスタリング部562)はカラー画像に設定されたクラスタ化領域内の各画素をM個のクラスタ領域に分類する。ここでは、K−meansやGMM(ガウシアン・ミクスチャ・モデル)などの既知の色クラスタリングアルゴリズムが採用可能である。
S1105でプロセッサ510(クラスタリング部562またはフォルスカラー画像生成部563に設けられる代表色決定部)は各クラスタの代表色を決定する。代表色は、各クラスタ内に属している画素の色についての平均色、強調平均色またはインデックス色などである。
S1106でプロセッサ510(フォルスカラー画像生成部563)は各クラスタの代表色に基づきカラー画像をフォルスカラー画像に変換することでフォルスカラー画像を作成する。たとえば、プロセッサ510はあるクラスタに属している各画素の色をそのクラスタの代表色に置換する。この置換処理はすべてのクラスタで実行される。
S1107でプロセッサ510(抽出色指定部517)は登録色の指定を受け付ける。図10などに示しようにUI管理部514は色分割画像表示領域802にフォルスカラー画像を表示し、スポイト1003により指定された画素の色(代表色)を登録色に設定する。登録色は一つ以上の前景色や一つ以上の背景色などである。なお、色クラスタリングにより抽出された色がユーザの意図とは異なることもあろう。この場合、ユーザは、三次元UI800を表示部7に表示させ、登録色の分布を調整してもよい。三次元座標空間を用いた登録色の調整処理の詳細については後述される。
S1108でプロセッサ510(取得部561)は検査対象物のカラー画像を取得する。プロセッサ510の照明制御部512は照明制御基板40に照明条件(点灯すべき発光素子や照明強度など)を設定し、光源群501を点灯させ、照明光を検査対象物に照射する。プロセッサ510の撮像制御部513はカメラ4に撮像条件(露光時間や絞りなど)を設定して撮像を指示する。カメラ4は検査対象物のカラー画像の画像データを記憶装置520に格納する。プロセッサ510は記憶装置520からカラー画像の画像データを読み出す。
S1109でプロセッサ510(変換部564)は登録色と検査対象物のカラー画像とに基づき検査画像を作成する。検査画像は検査ツールごとに異なってもよい。たとえば、変換部564は色空間における前景領域の登録色(前景色)とカラー画像の各画素の色とのマハラノビス距離に応じてカラー画像をグレー画像(前景画像)に変換してもよい。また、変換部564は色空間における背景領域の登録色(背景色)とカラー画像の各画素の色とのマハラノビス距離に応じてカラー画像をグレー画像(背景画像)に変換してもよい。これらの画像はさらに二値化などのさらなる画像処理が施されてもよい。
S1110でプロセッサ510(検査部531)は検査画像に対して検査ツールを適用して画像検査を実行する。一例として、検査対象物が樹脂板に設けられた金属端子であり、検査部531が備えるエリア検査ツールにより金属端子の面積と、その周囲の面積を求めることを考える。前景色は金属端子の代表色であり、背景色は樹脂板の代表色である。検査部531は、前景画像を二値化することで樹脂板の色を白に変換し、金属端子の色を黒に変換し、黒の画素の数をカウントすることで金属端子の面積を算出する。同様に、検査部531は、背景画像を二値化することで樹脂板の色を黒に変換し、金属端子の色を白に変換し、黒の画素の数をカウントすることで金属端子の周囲の樹脂板の面積を算出する。判定部540は金属端子の面積を公差などの閾値と比較して合否を判定する。また、判定部540は金属端子の周囲の面積を公差などの閾値と比較して合否を判定する。また、プロセッサ510は、前景領域の色情報と背景領域の色情報との色差を抽出し、色差が公差内かどうかに応じて検査対象物の合否を判定してもよい。
●調整処理のフローチャート
図12は三次元座標空間を用いた登録色の調整処理を示している。ここではすでに一つ以上の登録色が色抽出UI1000を通じて登録されているものとする。
S1201で選択部565はN個の点灯色から選択された三つの点灯色を含む組み合わせを形成し、形成された組み合わせのうちで評価値の算出が終わっていない一つの組み合わせを選択する。Nは4以上の整数である。N=8であれば、組み合わせの数は56である。そのため、各組合せを区別するために1から56の識別番号が付与されてもよい。
S1202で選択部565は選択した点灯色の組み合わせについての評価値を算出する。評価値とは、色空間において前景色の分布と背景色の分布との分離の程度を示す値である。なお、複数の前景色と一つ以上の背景色とが登録されている場合、どの前景色とどの背景色との間の評価値を算出するかが問題となる。前景色と背景色とは本来ユーザが分離を求める二つの登録色である。したがって、前景色と背景色との組み合わせのうちで色空間における距離が最小となる組み合わせについて評価値が求められるものとする。選択部565は、複数の前景色のうちの一つと、複数の背景色のうちの一つとの組み合わせのうちで色空間における距離が最小となる前景色と背景色とを決定する前景背景決定部を有していてもよい。また、選択部565は、前景背景決定部により決定された前景色の分布と背景色の分布との間の分離の程度を示す評価値を算出する算出部を有していてもよい。
S1203で選択部565は、S1202で算出された評価値がこれまでに得られた評価値の最大値を超えている場合に、S1202で算出された評価値を最大値に代入することで最大値を更新する。なお、最大値の初期値はゼロである。なお、選択部565は、最大値を更新する際には、最大値をもたらした三つの点灯色の識別情報を記憶装置520に一時的に格納してもよい。
S1204で選択部565は、すべての点灯色の組み合わせについて評価値の算出が完了したかどうかを判定する。上述したように8個ある点灯色から三つの点灯色を選択するケースでは56個の組み合わせが存在するため、56個の評価値が求められる。まだ、評価値を算出されていない組み合わせが存在する場合、選択部565はS1201に戻り、次の組み合わせを選択する。一方、すべての組み合わせについて評価値の算出が完了すると、選択部565はS1205に進む。
S1205で選択部565は、評価値が最大となった組み合わせを形成している三つの点灯色を三つの座標軸に割り当てる。
S1206でカスタマイズ部572は座標軸のカスタマイズを受け付ける。上述したように選択部565は評価値に基づいて三つの点灯色を選択する。しかし、ユーザは、選択された三つの点灯色のうちのいくつかを他の点灯色に置換することを希望するかもしれない。したがって、カスタマイズ部572は選択色表示部902を通じて点灯色の変更を受け付けたり、点灯色表示部809を通じて点灯色の変更を受け付けたりしてもよい。
このようにカスタマイズ部572は、選択部565により選択された点灯色の組み合わせとは異なる他の組み合わせの選択を受け付けてもよい。なお、カスタマイズ部572は、評価値が最大となった組み合わせの他に、ユーザによって形成された点灯色の組み合わせを保持していてもよい。この場合に、カスタマイズ部572は、これらの組み合わせをプルダウンメニューに表示し、プルダウンメニューを通じて組み合わせの変更を受け付けてもよい。なお、カスタマイズ部572は、点灯色表示部809を通じて三つの点灯色と三つの座標軸との割り当て関係の変更を受け付けてもよい。図8では、選択部565により三つの点灯色としてR,G,Bが選択され、かつ、X軸にRが割り当てられ、Y軸にGが割り当てられ、Z軸にBが割り当てられている。ユーザは点灯色表示部809を通じてX軸にGを割り当て、Y軸にBを割り当て、Z軸にRを割り当ててもよい。このように、選択部565により三つの点灯色を変更せずに、点灯色と座標軸との割り当て関係が変更されてもよい。
S1207で分布描画部571は選択部565により選択された三つの点灯色をそれぞれ座標軸とする三次元座標空間に各登録色の分布を描画することで、三次元座標空間を表示部7に表示する。つまり、分布表示領域803に複数の登録色の分布が三次元表示される。分布描画部571は、登録色の分布を近似した楕円体804についても三次元座標空間に対して描画する。この楕円体804は登録色の分布を微調整する際に役立つ。ただし、このような調整機能はオプションである。
S1208で調整部519は登録色の色情報の調整を受け付ける。たとえば、調整部519は表示部7に表示された三次元座標空間における前景色の分布または背景色の分布の長軸または短軸の調整を受け付ける。
上述したように各分布を近似する楕円体804が分布表示領域803に表示されるため、調整部519は、ポインタ805による楕円体804の長軸または短軸の調整を受け付ける。その後、S1109で、変換部564は、調整部519により長軸または短軸を調整された登録色の分布(前景色の分布または前記背景色の分布)にしたがってN個の分光画像を合成して検査画像を生成する。
<まとめ>
図1ないし図5を用いて説明したように、照明装置3は互いに異なるN個(Nは4以上の整数)の点灯色の照明光を発生する複数の発光素子を有し、各点灯色の照明光を対象物に照射する照明部の一例である。カメラ4は対象物からの反射光を受光して対象物の分光画像を生成する撮像部の一例である。プロセッサ510は照明部と撮像部を制御する制御部の一例である。表示部7は撮像部により取得されたN個の分光画像に基づく画像を表示する表示部の一例である。領域指定部516は表示された画像に対して前景色を抽出するための前景領域の指定を受け付ける受付部として機能してもよい。選択部565は、N個の点灯色のうち、N個の分光画像における前景色の分布と、前景色とは異なる背景色の分布との間の分離の程度が強調される三色を選択する選択部の一例である。分布描画部571は選択部565により選択された三色を座標軸とする三次元座標空間に前景色の分布と背景色の分布を描画し、表示部7に表示させる描画部の一例である。変換部564は、前景色の分布または背景色の分布にしたがってN個の分光画像を合成して検査画像を生成する生成部として機能する。検査部531は、変換部564により生成された検査画像を用いて対象物を検査する。このように本実施形態によれば、ユーザは、前景色や背景色などの登録色の分布が三次元空間に表示されるため、登録色を再度抽出したり、登録色の分布を調整したりする必要があるかどうかを視覚的に判断しやすくなろう。つまり、登録色の指定に関するユーザの負担が軽減され、画像検査の結果のばらつきも小さくなる。調整部519は、表示部7に表示された三次元座標空間における前景色の分布または背景色の分布の長軸または短軸の調整を受け付けてもよい。変換部564は、調整部519により長軸または短軸を調整された前景色の分布または背景色の分布にしたがってN個の分光画像を合成して検査画像を生成してもよい。これにより、ユーザは、三次元空間に表示された分布を見ることで調整が必要と判断すると、調整部519を通じて分布を調整できるようになる。
選択部565は、複数の前景色のうちの一つと、複数の背景色のうちの一つとの組み合わせのうちで色空間における距離が最小となる前景色と背景色とを決定する前景背景決定部を有していてもよい。このように距離の短い前景色と背景色とでは分離が困難となるため、分布の調整が必要になることがある。また、選択部565は、前景背景決定部により決定された前景色の分布と背景色の分布との間の分離の程度が最大となる三つの点灯色の組み合わせを決定する点灯色決定部を有していてもよい。このように前景色の分布と背景色の分布との間の分離の程度が最大となる三つの点灯色を座標軸に割り当てることで、ユーザは分布の調整をしやすくなるであろう。
カスタマイズ部572は、分離の程度が最大となる組み合わせと、当該組み合わせとは異なる他の組み合わせとのうちいずれかの組み合わせの選択を受け付ける組み合わせ受付部の一例である。分布描画部571は、カスタマイズ部572により受け付けられた組み合わせによる三色を座標軸とする三次元座標空間に前景色の分布と背景色の分布を描画し、表示部7に表示させてもよい。ユーザは、分離の程度が強調されるような三次元座標空間を常に望んでいるわけではない。たとえば、各点灯色ごとの反射光の強度を知りたいこともある。このよう場合には、選択部565が選択した組み合わせとは異なる他の組み合わせをユーザが選択できるようにするためのUIが提供されてもよい。
ところで、色クラスタリングはユーザによる色抽出を補助することができる。クラスタリング部562はN個の分光画像に基づく画像をM個の色領域に分割する分割部として機能する。図10などに示したように、表示部7は、M個の色領域に分割された画像を表示してもよい。領域指定部516は、M個の色領域に分割された画像に対して前景領域の指定を受け付けてもよい。領域指定部516は、背景色を抽出するための背景領域の指定を受け付けてもよい。あるいは、抽出色指定部517は、色分割画像において前景色や背景色などの抽出対象となる登録色の指定を受け付けてもよい。領域指定部516と抽出色指定部517はスポイト1003によって描画された矩形や円形などの指定領域から色を抽出してもよい。
上述した実施形態では前景色と背景色といった少なくとも二色の登録色が使用されている。しかし、実施形態の技術思想は登録色が一つの場合にも適用可能であり、また、一つ以上の登録色から形成された色グループに対して適用されてもよい。この場合、選択部565はN個の点灯色のうち、N個の分光画像における第一色グループに属する一つの色の分布と、第二色グループに属する一つの色の分布との間の分離の程度が強調される三色を選択する。分布描画部571は、選択部565により選択された三色を座標軸とする三次元座標空間に第一色グループに属する色の分布と、第二色グループに属する色の分布を描画し、表示部7に表示させてもよい。調整部519は、表示部7に表示された三次元座標空間における第一色グループに属する色の分布または第二色グループに属する色の分布の長軸もしくは短軸の調整を受け付けてもよい。変換部564は、調整部519により長軸もしくは短軸を調整された第一色グループに属する色の分布または第二色グループに属する色の分布にしたがってN個の分光画像を合成して検査画像を生成してもよい。選択部565は、N個の点灯色のうち、N個の分光画像における第一色グループに属する一つの色の分布と、第二色グループに属する一つの色の分布と、第三色グループに属する一つの色の分布とのうち、色空間における色分布間の距離が最小となる、それぞれ異なる色グループに属する二つの色の組み合わせを決定し、決定された二つの色の分布間の分離の程度が強調される三色を選択してもよい。このように色クループの数が3以上であってもよい。
なお、選択部565は、N個の点灯色のうちから選択される三つの点灯色の組み合わせごとに所定の登録色について評価値を算出する算出部を有していてもよい。この場合に、選択部565は、算出部により求められた複数の組み合わせのうちで評価値が最大となった組み合わせに属する三つの点灯色を選択してもよい。
●評価値の計算方法
前景色や背景色など二つ以上の登録色についての評価値S2は次式により求めることが可能である。
S2=max_eigen{Sw-1Sb} ...(1)
ここでmax_eigen{ }は行列の固有値の最大値を求める関数である。Sbは次式により求められる。
Sb=Σn(u−u)(u−u) ...(2)
ここでkは1からcまでの整数である。つまり、Σはkが1からcまでの値をとるときの総和を求める演算記号である。cはクラス(登録色または色グループ)の総数である。nはk番目のクラスの色情報を抽出された領域に含まれている画素の数である。uはk番目のクラスにおける平均画素ベクトルである。uは全クラスにおける平均画素ベクトルである。Swが次式により定義される。
Sw=Σ(nσ) ...(3)
ここでσはk番目のクラスの分散共分散行列を示している。なお、各ベクトルを構成する要素は三つの点灯色に相当する要素だけである。
つまり、評価値S2は三つの点灯色の組み合わせごとに算出される。点灯色の総数が8であれば、56個の評価値S2が算出されることになる。選択部565は、56個の評価値S2のうちで最大となる評価値S2が得られた点灯色の組み合わせを選択する。このような評価値S2を採用することで、色空間における距離が最小となる二つの登録色についてその距離が最大となるような三つの点灯色が決定される。
なお、登録色が一つの場合の評価値S1は次式から算出可能である。
S1=max_eigen{Sc} ...(4)
ここでScはk番目のクラスの分散共分散行列であり、次式により定義される。
Sc=Σ(v−u)(v−u) ...(5)
ここでΣはkが1からnまでの値をとるときの総和を求める演算記号である。nは登録色の色情報を求める時に使用された画素の数である。vは登録色の色情報を求める際に用いられた画素の画素ベクトルである。ここで説明された評価値の算出方法は一例に過ぎない。
2...ワーク、3...照明装置、4...カメラ、5...画像処理装置、510...プロセッサ、511...MSI処理部、512...照明制御部、513...撮像制御部、531...検査部

Claims (9)

  1. 互いに異なるN個(Nは4以上の整数)の点灯色の照明光を発生する複数の発光素子を点灯色ごとに順番に点灯させることで、互いに異なるN個の点灯色それぞれに対応した照明光を対象物に照射する照明部と、
    前記照明部により前記点灯色ごとに照明光が照射され前記対象物により反射された反射光を受光して、前記N個の点灯色のそれぞれに対応する前記対象物の分光画像を生成する撮像部と、
    前記照明部と前記撮像部を制御する制御部と、
    前記撮像部により取得されたN個の分光画像に基づく画像を表示する表示部と、
    前記表示された画像に対して前景色を抽出するための前景領域および背景色を抽出するための背景領域の指定を受け付ける受付部と、
    前記受付部により指定された前記前景領域における色の分布を含む色情報を前景色として抽出するとともに、前記受付部により指定された前記背景領域における色の分布を含む色情報を背景色として抽出する抽出色指定部と、
    前記抽出色指定部により指定された前記前景色の分布および前記背景色の分布との間の分離の程度が強調される三つの点灯色を決定し、三次元座標空間に前記前景色の分布と前記背景色の分布を描画する際の座標軸として、該決定された前記三つの点灯色を選択する選択部と、
    前記選択部により選択された前記三つの点灯色を座標軸とする三次元座標空間に前記前景色の分布と前記背景色の分布を描画し、前記表示部に表示させる描画部と、
    前記抽出色指定部により抽出された前記前景色の分布または前記背景色の分布にしたがって前記N個の分光画像を合成して検査画像を生成する生成部と、
    前記検査画像を用いて前記対象物を検査する検査部と
    を有することを特徴とする画像検査装置。
  2. 前記表示部に表示された前記三次元座標空間における前記前景色の分布または前記背景色の分布の長軸または短軸の調整を受け付ける調整部をさらに有し、
    前記生成部は、前記調整部により長軸または短軸を調整された前記前景色の分布または前記背景色の分布にしたがって前記N個の分光画像を合成して検査画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像検査装置。
  3. 前記受付部は、前記表示された画像に対して複数の前景色を抽出するための複数の前景領域および複数の背景色を抽出するための複数の背景領域の指定を受け付け、
    前記選択部は、
    前記複数の前景色のうちの一つと、前記複数の背景色のうちの一つとの組み合わせのうちで色空間における距離が最小となる前景色と背景色とを決定する前景背景決定部と、
    前記前景背景決定部により決定された前景色の分布と背景色の分布との間の分離の程度が最大となる三つの点灯色の組み合わせを決定する点灯色決定部と
    を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像検査装置。
  4. 前記分離の程度が最大となる組み合わせと、当該組み合わせとは異なる他の組み合わせとのうちいずれかの組み合わせの選択を受け付ける組み合わせ受付部をさらに有し、
    前記描画部は、前記選択部により選択された前記三つの点灯色に代えて前記組み合わせ受付部により受け付けられた組み合わせによる三色を座標軸とする三次元座標空間に前記前景色の分布と前記背景色の分布を描画し、前記表示部に表示させることを特徴とする請求項3に記載の画像検査装置。
  5. 前記N個の分光画像に基づく画像をM個の色領域に分割する分割部をさらに有し、
    前記表示部は、前記M個の色領域に分割された画像を表示し、
    前記受付部は、前記M個の色領域に分割された画像に対して前記前景領域の指定を受け付けることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の画像検査装置。
  6. 前記互いに異なるN個の点灯色の照明光を発生する複数の発光素子には、白色光を発生する発光素子が含まれることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の画像検査装置。
  7. 前記選択部は、
    前記N個の点灯色のうちから選択される三つの点灯色の組み合わせごとに所定の登録色について評価値を算出する算出部を有し
    前記算出部により求められた複数の組み合わせのうちで前記評価値が最大となった組み合わせに属する三つの点灯色を前記三次元座標空間に前記前景色の分布と前記背景色の分布を描画する際の座標軸として選択することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の画像検査装置。
  8. 互いに異なるN個(Nは4以上の整数)の点灯色の照明光を発生する複数の発光素子を点灯色ごとに順番に点灯させることで、互いに異なるN個の点灯色それぞれに対応した照明光を対象物に照射する照明部と、
    前記照明部により前記点灯色ごとに照明光が照射され前記対象物により反射された反射光を受光して、前記N個の点灯色のそれぞれに対応する前記対象物の分光画像を生成する撮像部と、
    前記照明部と前記撮像部を制御する制御部と、
    前記撮像部により取得されたN個の分光画像に基づく画像を表示する表示部と、
    前記表示された画像に対して第一色グループに属する色を抽出するための第一色領域および第二色グループに属する色を抽出するための第二色領域の指定を受け付ける受付部と、
    前記受付部により指定された前記第一色領域における色の分布を含む色情報を第一色グループとして抽出するとともに、前記受付部により指定された前記第二色領域における色の分布を含む色情報を第二色グループとして抽出する抽出色指定部と、
    前記抽出色指定部により指定された前記第一色グループに属する一つの色の分布および前記第二色グループに属する一つ色の分布との間の分離の程度が強調される三つの点灯色を決定し、三次元座標空間に前記第一色グループに属する色の分布と前記第二色グループに属する色の分布を描画する際の座標軸として、該決定された前記三つの点灯色を選択する選択部と、
    前記選択部により選択された前記三つの点灯色を座標軸とする三次元座標空間に前記第一色グループに属する色の分布と前記第二色グループに属する色の分布を描画し、前記表示部に表示させる描画部と、
    前記抽出色指定部により抽出された前記第一色グループに属する色の分布または前記第二色グループに属する色の分布にしたがって前記N個の分光画像を合成して検査画像を生成する生成部と、
    前記検査画像を用いて前記対象物を検査する検査部と
    を有することを特徴とする画像検査装置。
  9. 前記選択部は、前記N個の点灯色のうち、前記N個の分光画像における前記第一色グループに属する一つの色の分布と、前記第二色グループに属する一つの色の分布と、第三色グループに属する一つの色の分布とのうち、色空間における色分布間の距離が最小となる、それぞれ異なる色グループに属する二つの色の組み合わせを決定し、決定された二つの色の分布間の分離の程度が強調される三色を選択することを特徴とする請求項に記載の画像検査装置。
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