JP6930730B2 - 早送りナット - Google Patents

早送りナット Download PDF

Info

Publication number
JP6930730B2
JP6930730B2 JP2017183233A JP2017183233A JP6930730B2 JP 6930730 B2 JP6930730 B2 JP 6930730B2 JP 2017183233 A JP2017183233 A JP 2017183233A JP 2017183233 A JP2017183233 A JP 2017183233A JP 6930730 B2 JP6930730 B2 JP 6930730B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pair
nut
cover member
members
fast
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017183233A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019060360A (ja
Inventor
楡人 東江
楡人 東江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OHSATO CO.,LTD.
Original Assignee
OHSATO CO.,LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OHSATO CO.,LTD. filed Critical OHSATO CO.,LTD.
Priority to JP2017183233A priority Critical patent/JP6930730B2/ja
Publication of JP2019060360A publication Critical patent/JP2019060360A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6930730B2 publication Critical patent/JP6930730B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transmission Devices (AREA)

Description

本発明は、早送りナットに関するものである。
通常、ボルト等の螺旋状の雄ねじが少なくとも一部に形成された丸棒部材(以下、「丸棒部材」)にナットを螺合させる場合、丸棒部材の端部にナットの貫通孔を通し、丸棒部材に対してナットを回転させ、所望の位置までナットを移動させる必要がある。ナットを丸棒部材の全長に沿って移動させるには手間がかかるため、特許文献1(特公昭47−20530号公報)に記載の発明のように、一対の半割ナット部材と、一対の半割ナット部材を丸棒部材の直径方向外側に離すナット付勢部材と、一対の半割ナット部材を収納するカバー部材を備えた、早送りナットと呼ばれる製品が開発されている。
特許文献1に記載の早送りナットは、脚部31が締付板7に到達するまでは、ナット付勢部材であるスプリング14によって一対の半割ナット部材12が引き離されている。そして、脚部31が締付板7に到達すると、脚部31により一対の半割ナット部材12が押し上げられ、スプリング14が圧縮され、丸棒部材に一対の半割ナット部材12の雌ねじ部分が押し付けられ、丸棒部材の雄ねじと一対の半割ナット部材の雌ねじが螺合するようになっている。そのため、この早送りナットは、脚部31が締付板7に到達するまでは、丸棒部材に沿って自在にスライド可能になっており、脚部31が締付板7に到達すると、ナットとして機能するようになり、その後さらに早送りナットを回転させることで、締付板7を締め付けることができる。
特公昭47−20530号公報
しかしながら、特許文献1に記載の早送りナットの場合には、早送りナットが締結板に到達しない限りナットとして機能しないため、早送りナットを丸棒部材の任意の箇所で、ナットとしての機能を発揮させることができない。また、締結状態を解除するためには、脚部31が締付板7から離れる位置まで早送りナットを回転させなければならない。さらに、ナット付勢部材であるスプリング14は、一対の半割ナット部材12の間に直接組み付けられるようになっているため、組み立て作業が難しい。
本発明の目的は、丸棒部材に沿ってスライド可能であり、丸棒部材の任意の箇所で丸棒部材の雄ねじと一対の半割ナット部材の雌ねじを螺合させることが可能な、すなわち、ナットとしての機能を発揮することが可能な早送りナットを提供することである。
本発明の他の目的は、組み立てが容易な早送りナットを提供することである。
本発明の他の目的は、一対の半割ナット部材として、同形状の半割ナット部材を2つ使用することが可能な早送りナットを提供することである。
本発明は、螺旋状の雄ねじが少なくとも一部に形成された丸棒部材を間に挟むように対向して配置され、雄ねじと螺合する雌ねじ部分を内周に備えた一対の半割ナット部材と、一対の半割ナット部材を丸棒部材から直径方向外側に離すように配置されたナット付勢部材と、一対の半割ナット部材及びナット付勢部材を収納する筒状のカバー部材を備え、カバー部材の一対の半割ナット部材に対する相対的な位置の変更とナット付勢部材が発生する力を利用して一対の半割ナット部材の雌ねじと丸棒部材の雄ねじとの螺合及び螺合の解除を行う早送りナットを対象にしている。
本発明の早送りナットは、丸棒部材が貫通する貫通孔を備えた本体部と、貫通孔の径方向に対向するように本体部に形成されて、貫通孔と連通し且つ一対の半割ナット部材が径方向にスライドすることを許容するように一対の半割ナット部材を部分的に収納する一対の窓部を有し、カバー部材の内部にカバー部材に対して相対的に移動可能に配置された筒状部材を備えている。そして、カバー部材は、一対の半割ナット部材に対して丸棒部材に沿って想定した第1の位置と第2の位置の間を移動するように構成されており、カバー部材の内周面から内側に突出して一対の半割ナット部材に対してカバー部材が第1の位置と第2の位置との間を移動する際に、一対の半割ナット部材の一対の窓部から露出する露出面と接触しながら相対的にスライドする一対のスライド部を備えている。
そして、一対の半割ナット部材の露出面と一対のスライド部の露出面と接触する接触面の形状は、カバー部材が第2の位置から第1の位置に移動する際に、ナット付勢部材の付勢力に抗して一対の半割ナット部材を径方向内側に向かって近付けて、一対の半割ナット部材の雌ねじと丸棒部材の雄ねじとを螺合させ、カバー部材が第1の位置から第2の位置に移動する際に、ナット付勢部材の付勢力で一対の半割ナット部材を径方向外側に離して一対の半割ナット部材の雌ねじと丸棒部材の雄ねじとの螺合を解除することを可能にするように定められている。
このように構成されているため、本発明の早送りナットは、カバー部材を第1の位置から第2の位置に移動させると早送りナットを丸棒部材に沿って自在にスライド可能な状態になり、カバー部材を第2の位置から第1の位置に移動させると、丸棒部材の雄ねじと一対の半割ナット部材の雌ねじが螺合し、早送りナットがナットとして機能するようになる。
なお、本発明で使用する一対の半割ナット部材とは、部材1つではナットとして機能せず、2つ1組で使用してナットとして機能する一対の部材である。したがって、一対の半割ナット部材とは、必ずしも、1つのナットを半分に切断及び加工して対にしたものに限定されるものではない。
カバー部材を第1の位置と第2の位置の間で移動させるのは手動のみでもよいが、次のようにすると手動をサポートして、カバー部材を第1の位置と第2の位置の間を移動させることができる。すなわちカバー部材の内部に、丸棒部材が内部を貫通し且つカバー部材が第1の位置から第2の位置に移動する際に蓄勢され、カバー部材が第2の位置から第1の位置に移動する際に放勢される蓄勢手段を設け、筒状部材には、カバー部材の内部に一端が係止された蓄勢手段の他端を係止するように本体部と一体に設けられた係止部を設ければよい。このようにすれば、操作をしていない状態では蓄勢手段によってカバー部材が第1の位置に維持されるため、早送りナットはナットとして機能する。そして、カバー部材を第1の位置から第2の位置に移動させて螺合を解除すれば、丸棒部材に沿って早送りナットを自在にスライドさせることができ、操作している手を離すと、蓄勢手段の放勢によりカバー部材が第2の位置から第1の位置に戻り、早送りナットは再びナットとして機能するようになる。
一対の半割ナット部材を径方向にスムーズに移動させるためのガイド機構の構成は任意である。例えば、一対の半割ナット部材の露出面は、係止部側に位置してカバー部材の内周面と平行に延びるナット側平行面と該ナット側平行面と連続し且つ係止部から離れるに従って貫通孔側に傾斜するナット側傾斜面を有しており、スライド部の接触面の形状は、カバー部材が第1の位置にあるときに、露出面のナット側平行面と接触するスライド側平行面と、該スライド側平行面と連続して形成され、カバー部材が第2の位置にあるときにナット側傾斜面と接触するスライド側傾斜面を有するようにすることが可能である。このようにすると一対の半割ナット部材を径方向にスムーズに移動させることができる。
一対の半割ナット部材として、1つのナットを半分に切断した形状のものを個別に用意してもよいが、同形状の半割ナット部材を2つ使用することもできる。このようにすれば、部品の種類が減るため、製造コストを抑えることができる。しかしながら、同形状の半割ナット部材を2つ使用すると対向させた半割ナット部材の雌ねじのピッチが半ピッチ分ずれてしまうこととなり、丸棒部材の雄ねじと一対の半割ナット部材の雌ねじを螺合させるためには、貫通孔が伸びる延伸方向に半割ナット部材の位置をずらす必要が生じる。そのため、一対の半割ナット部材のそれぞれが、相互に独立して動くことが可能な構成を採用しておくことが好ましい。
このため、本発明では、筒状部材に、径方向外側で且つ一対の窓部の間に位置する一対の仕切り壁を設け、一対の仕切り壁と一対の半割ナット部材との間にそれぞれナット付勢部材を構成する複数の弾性部材を配置することができる。このようにすれば、一対の半割ナット部材のそれぞれは他方の半割ナット部材の動きの影響を受けることなく、径方向に動くことが可能となる。また、半割ナット部材を別々に組み付けることができるため、組み立てが容易になるという効果もある。
一対の仕切り壁に弾性部材をそれぞれ固定するため、一対の仕切り壁に弾性部材の一端を固定する有底の弾性部材固定孔を形成しておくことが好ましい。一対の仕切り壁の1つの一方の面に形成された弾性部材固定孔と、この一方の面に対向する他方の面に形成された弾性部材固定孔は、貫通孔が延びる延伸方向にずれた位置に形成されていることが好ましい。このようにすれば、弾性部材固定孔の深さ寸法を最大で仕切り壁の厚みに近い寸法とすることができるため、弾性部材固定孔の深さ寸法を圧縮状態になった弾性部材の大部分が収まる深さにすることができるようになる。
一対の窓部のそれぞれは、一対の仕切り壁から径方向に延びる一対の対向壁部を有しており、一対の半割ナット部材のそれぞれには、一対の対向壁部に沿う一対の平坦部が形成されていることが好ましい。このようにすれば、一対の半割ナット部材が、一対の対向壁部にガイドされて、回転することなく、径方向に直線的に移動することが可能となり、カバー部材が第1の位置に存在する際に、確実に丸棒部材の雄ねじと一対の半割ナット部材の雌ねじが螺合することができる。
一対の仕切り壁の貫通孔が延びる延伸方向の長さ寸法は、一対の半割ナット部材の延伸方向の長さ寸法よりも少なくとも雌ねじ部分の半ピッチ分長いことが好ましい。このようにすれば、同形状の半割ナット部材を2つ使用した場合でも、丸棒部材の雄ねじのピッチと一対の半割ナット部材の雌ねじのピッチが合うように2つの半割ナット部材をそれぞれ適切な位置で螺合することができる。
(A)は、本実施の形態の一例である早送りナットの使用状態を示す図であり、(B)は(A)の断面図である。 本実施の形態の一例である早送りナットの分解斜視図である。 図2のIII−III線断面図である。 カバー部材の断面図であり、図2のIV−IV線断面図である。 筒状部材の右側面図である。 カバー部材が第1の位置にある状態を示した図である。 カバー部材を第1の位置から第2の位置に移動する、または、第2の位置から第1の位置に移動する様子を示した図である。 カバー部材が第2の位置にある状態を示した図である。
以下、図面を参照して、本発明の早送りナットの実施の形態を詳細に説明する。
図1(A)は、本実施の形態の一例である早送りナットの使用状態を示す図であり、図1(B)は図1(A)の断面図であり、図2は、本実施の形態の早送りナットの分解斜視図である。図3は、図2のIII−III線断面図であり、カバー部材及び筒状部材のみ断面図で示した図である。図4は、カバー部材の断面図であり、図2のIV−IV線断面図である。図5は、筒状部材の右側面図である。筒状部材の左側面図は右側面図と同じに見えるため、図5では、左側面に現れる符号をカッコ書きで記入してある。
本実施の形態の早送りナット1は、早送りナット1に固定された対象物OBの高さ調節を行うためのアジャスタとして使用されている。この例では、対象物OBは、スロープを構成する板材の底面に取り付けられた脚部である。早送りナット1を用いて、脚部の長さを調節して、スロープの高さ調節及び水平調節が容易に行えるようになっている。
<構成部材>
本願明細書においては、図2に示すように、早送りナット1に対して複数の方向を定めている。すなわち、右方向Ri及び左方向Leからなる左右方向(第1の方向D1)、上方向Up及び下方向Loからなる上下方向(第2の方向D2)、前方方向Fo及び後方方向Reからなる前後方向(第3の方向D3)を図2に示すように定義している。図3乃至図8でも、図2の説明に用いる方向と同じ方向を用いている。
早送りナット1は、主に、筒状部材3と、一対の半割ナット部材5,7と、ナット付勢部材を構成する弾性部材9A乃至9Dと、カバー部材11と、蓄勢部材13と、蓄勢部材固定手段15とを備えている。
[筒状部材]
筒状部材3は、本体部17と、本体部17に形成された一対の窓部19,21を備えている。本体部17は、螺旋状の雄ねじが形成された丸棒部材CRが貫通する貫通孔23を備えている。一対の窓部19,21は、貫通孔23と連通し、且つ、一対のナット部材5,7が径方向(第1の方向D1)に対抗するように本体部17に形成されており、一対の半割ナット部材5,7が径方向にスライドすることを許容するように一対の半割ナット部材5,7を部分的に収納するようになっている。
一対の窓部19,21の間には、一対の仕切り壁25,27が形成されている。また、一対の窓部19,21のそれぞれは、一対の仕切り壁25,27から第1の方向D1に延びる一対の対向壁部29A,29B及び31A,31Bを有している。一対の仕切り壁25,27には、弾性部材9A乃至9Dが固定される弾性部材固定孔33A乃至33Dが形成されている。図2に示すように、弾性部材固定孔33Bと33Cは第2の方向D2の方向にずれた位置に形成されている。弾性部材固定孔33Aと33Dも同様である。また、弾性部材固定孔33A乃至33Dの深さ寸法は、弾性部材9A乃至9Dの密着長以上になっている。一対の窓部19,21の第2の方向D2に延びる長さ寸法は、一対の半割ナット部材5,7の第2の方向D2に延びる長さ寸法よりも半ピッチ分長くなるように設計されている。
また、筒状部材3は、蓄勢部材13の端部を係止する係止部35と、筒状部材3に対するカバー部材11の回転止めとして機能する一対の溝部37,39と、組み立て時に後述のカバー部材11のスライド部が通過する一対の切欠部41,43を有している。係止部35は、一対の窓部19,21の外枠の一部も構成しており、一対の切欠部41,43を通過したカバー部材11のスライド部が当接するスライド部当接部20,22としても機能する。さらに、本実施の形態では、筒状部材3の本体部17上部には、早送りナット1に対象物OBを固定するためのねじ部45が形成されている。
[一対の半割ナット部材]
一対の半割ナット部材5,7は、一対の窓部19,21内に収納され、丸棒部材CRを間に挟むように対向して配置されるものである。半割ナット部材5は、雄ねじと螺合する雌ねじ部分5Aを内周に備え、雌ねじ部5Aと対向する部分には、半割ナット部材5が窓部19に収納される際に露出する露出面5Bを有している。露出面5Bは、カバー部材11の内周面と平行に延びるナット側平行面5Cと、ナット側平行面5Cと連続するナット側傾斜面5Dを有している。また、雌ねじ部5Aと露出面5Bの間には、一対の平坦部5E,5Fが形成されている。半割ナット部材7は、半割ナット部材5と同形状のものを用いているため、半割ナット部材5と同じA乃至Fの符号を付して説明を省略する。
[ナット付勢部材]
本実施の形態では、ナット付勢部材は、弾性部材9A乃至9Dとから構成されている。弾性部材9A乃至9Dは、一端が一対の仕切り壁25,27に形成された弾性部材固定孔33A乃至33Dに固定され、他端が一対の半割ナット部材5,7と当接するようになっており、一対の半割ナット部材5,7を丸棒部材CRから直径方向外側(半割ナット部材5は右方向Ri、半割ナット部材7は左方向Le)に離すように配置されている。
[カバー部材]
カバー部材11は、各部材を収納する筒状のカバーである。内周面には、一対のスライド部47,49と、一対の係止部51,53と、環状溝部55が形成されている。スライド部47は、半割ナット部材5のナット側平行面5Cと接触するスライド側平行面47Aと、スライド側平行面47Aと連続して形成され、ナット側傾斜面5Dと接触するスライド側傾斜面47Bを有している。スライド部49は、半割ナット部材7のナット側平行面7Cと接触するスライド側平行面49Aと、スライド側平行面49Aと連続して形成され、ナット側傾斜面7Dと接触するスライド側傾斜面49Bを有している。一対の係止部51,53は、筒状部材3の一対の溝部37,39と係合し、カバー部材11が筒状部材3に対して回転しないようになっている。環状溝部55には、後述のC形止め輪が係合される。カバー部材11の外周面上部には、カバー部材11を動かす際に指を掛ける環状指掛部56が形成されている。
[蓄勢部材及び蓄勢部材固定手段]
蓄勢部材13は、一端13Aが筒状部材3の係止部35に係止され、他端13Bが蓄勢部材固定手段15によって固定されることで、カバー部材11の内部に配置されている。蓄勢部材固定手段15は、蓄勢部材13の他端と接触するリング部材57と、環状溝部55に係合されるC形止め輪59から構成されている。
<組み立て>
本実施の形態の早送りナット1は、次の工程で組み立てられている。
・筒状部材3の弾性部材固定孔33A乃至33Dに弾性部材9A乃至9Dを固定する
・筒状部材3の一対の窓部19,21に、一対の半割ナット部材5,7を収納する
・筒状部材3の一対の溝部37,39と一対の係止部51,53及び筒状部材3の一対の切欠部41,43とカバー部材11の一対のスライド部47,49の位置を合わせた上で、筒状部材3に、カバー部材11を被せる
・筒状部材3の係止部に蓄勢部材13を係止する
・蓄勢部材13とC形止め輪59の間にリング部材57を介在させた状態で、C形止め輪59を環状溝部55に係合させる。
<螺合及び解除>
図6乃至図8は、早送りナット1と丸棒部材CRの螺合〜解除を示す断面図である。なお、説明の便宜上、図6乃至図8において、丸棒部材CRは、図示を省略してある。
図6に示した状態では、蓄勢部材13が放勢状態にあり、カバー部材11は、一対の半割ナット部材5,7に対して丸棒部材CRに沿って想定した第1の位置に位置している。この状態では、一対のスライド部47,49がスライド部当接部20,22に当接し、スライド部47のスライド側平行面47Aが半割ナット部材5のナット側平行面5Cと接触し、スライド部49のスライド側平行面49Aが半割ナット部材7のナット側平行面7Cと接触し、一対の半割ナット部材5,7が丸棒部材CRに対して押し付けられた状態になっており、丸棒部材CRの雄ねじと一対の半割ナット部材5,7の雌ねじが螺合している。
なお、本実施の形態では、半割ナット部材5と半割ナット部材7を同形状のものを使用している。そのため、半割ナット部材5と半割ナット部材7を対向させると雌ねじのピッチが半ピッチ分ずれるため、一対の窓部19,21と一対の半割ナット部材5,7の第2の方向D2の長さ寸法の差を利用して、丸棒部材CRの雄ねじと一対の半割ナット部材5,7の雌ねじがそれぞれ適切な位置で螺合している。
第1の位置から第2の位置に向かって、カバー部材11を一対の半割ナット部材5,7に対して相対的に上方向Upに動かすと、蓄勢部材13は蓄勢され、早送りナット1は、図7の状態を経て、図8の状態になる。カバー部材11を動かす際には、対象物OBを介して筒状部材3を押えながら、カバー部材11の環状指掛部56を用いてカバー部材11を上方向Upに持ち上げるとよい。カバー部材11を動かすと、一対の半割ナット部材5,7がナット付勢部材9A乃至9Dの付勢力によって径方向外側に押され、一対の平坦部5E,5Fが一対の対向壁部29A,29Bによってガイドされて、また、一対の平坦部7E,7Fが一対の対向壁部31A,31Bによってガイドされて、半割ナット部材5が右方向Riに、半割ナット部材7が左方向Leに移動する。
図8に示した状態では、蓄勢部材13が蓄勢状態にあり、カバー部材11は、一対の半割ナット部材5,7に対して丸棒部材CRに沿って想定した第2の位置に位置している。この状態では、スライド部47のスライド側傾斜面47Bが半割ナット部材5のナット側平行面5Dと接触し、スライド部49のスライド側平行面49Bが半割ナット部材7のナット側平行面7Dと接触し、一対の半割ナット部材5,7がナット付勢部材9A乃至9Dの付勢力によって径方向外側に押された状態になっており、丸棒部材CRの雄ねじと一対の半割ナット部材5,7の雌ねじの螺合が解除されている。すなわち、この状態では、丸棒部材CRに沿って早送りナット1をスライド可能になっている。
図8の状態の後、カバー部材11を持ち上げる力を解放すると、蓄勢部材13が放勢し、カバー部材11は第1の位置に戻り、図7の状態を経て、図6の状態に戻る。
以上、本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で変更が可能であるのは勿論である。
例えば、左右の対向する壁の間に固定して使用するいわゆる突っ張り棒の長さ調整用のアジャスタとして使用することもできる。また、上記例のように、アジャスタとして使用するのではなく、ナット単体として使用することももちろん可能である。
本発明によれば、丸棒部材に沿ってスライド可能であり、丸棒部材の任意の箇所で丸棒部材の雄ねじと一対の半割ナット部材の雌ねじを螺合させることが可能な早送りナットを提供することができる。また、組み立てが容易な早送りナットを提供することができる。さらに、一対の半割ナット部材として、同形状の半割ナット部材を2つ使用することが可能な早送りナットを提供することができる。
1 早送りナット
3 筒状部材
5,7 一対の半割ナット部材
9A乃至9D 弾性部材
11 カバー部材
13 蓄勢部材
15 蓄勢部材固定手段
17 本体部
19,21 一対の窓部
23 貫通孔
25,27 一対の仕切り壁
29A,29B 一対の対向壁部
31A,31B 一対の対向壁部
33A乃至33D 弾性部材固定孔
35 係止部
37,39 一対の溝部
41,43 一対の切欠部
45 ねじ部
47,49 一対のスライド部
51,53 一対の係止部
55 環状溝部
56 環状指掛部
57 リング部材
59 C形止め輪

Claims (8)

  1. 螺旋状の雄ねじが少なくとも一部に形成された丸棒部材を間に挟むように対向して配置され、前記雄ねじと螺合する雌ねじ部分を内周に備えた一対の半割ナット部材と、
    前記一対の半割ナット部材を前記丸棒部材から直径方向外側に離すように配置されたナット付勢部材と、
    前記一対の半割ナット部材及び前記ナット付勢部材を収納する筒状のカバー部材を備え、
    前記カバー部材の前記一対の半割ナット部材に対する相対的な位置の変更と前記ナット付勢部材が発生する力を利用して前記一対の半割ナット部材の前記雌ねじと前記丸棒部材の前記雄ねじとの螺合及び螺合の解除を行う早送りナットであって、
    前記丸棒部材が貫通する貫通孔を備えた本体部と、前記貫通孔の径方向に対向するように前記本体部に形成されて、前記貫通孔と連通し且つ前記一対の半割ナット部材が前記径方向にスライドすることを許容するように前記一対の半割ナット部材を部分的に収納する一対の窓部を有し、前記カバー部材の内部に前記カバー部材に対して相対的に移動可能に配置された筒状部材を備え、
    前記カバー部材は、前記一対の半割ナット部材に対して前記丸棒部材に沿って想定した第1の位置と第2の位置の間を移動するように構成されており、
    前記カバー部材の内周面から内側に突出して前記一対の半割ナット部材に対して前記カバー部材が前記第1の位置と前記第2の位置との間を移動する際に、前記一対の半割ナット部材の前記一対の窓部から露出する露出面と接触しながら相対的にスライドする一対のスライド部を備え、
    前記一対の半割ナット部材の前記露出面と前記一対のスライド部の前記露出面と接触する接触面の形状は、
    前記カバー部材が前記第2の位置から前記第1の位置に移動する際に、前記ナット付勢部材の付勢力に抗して前記一対の半割ナット部材を前記径方向内側に向かって近付けて、前記一対の半割ナット部材の前記雌ねじと前記丸棒部材の前記雄ねじとを螺合させ、
    前記カバー部材が前記第1の位置から前記第2の位置に移動する際に、前記ナット付勢部材の付勢力で前記一対の半割ナット部材を前記径方向外側に離して前記一対の半割ナット部材の前記雌ねじと前記丸棒部材の前記雄ねじとの螺合を解除することを可能にするように定められている、
    ことを特徴とする早送りナット。
  2. 前記カバー部材の内部に配置され、前記丸棒部材が内部を貫通し且つ前記カバー部材が前記第1の位置から前記第2の位置に移動する際に蓄勢され、前記カバー部材が前記第2の位置から前記第1の位置に移動する際に放勢される蓄勢手段を備え、
    前記筒状部材は、前記カバー部材の内部に一端が係止された前記蓄勢手段の他端を係止するように前記本体部と一体に設けられた係止部を有している請求項1に記載の早送りナット。
  3. 前記一対の半割ナットの前記露出面は、前記係止部側に位置して前記カバー部材の前記内周面と平行に延びるナット側平行面と該ナット側平行面と連続し且つ前記係止部から離れるに従って前記貫通孔側に傾斜するナット側傾斜面を有しており、
    前記スライド部の前記接触面の形状は、前記カバー部材が前記第1の位置にあるときに、前記露出面の前記ナット側平行面と接触するスライド側平行面と、該スライド側平行面と連続して形成され、前記カバー部材が前記第2の位置にあるときに前記ナット側傾斜面と接触するスライド側傾斜面を有している請求項2に記載の早送りナット。
  4. 前記筒状部材は、前記径方向外側で且つ前記一対の窓部の間に位置する一対の仕切り壁を有しており、
    前記一対の仕切り壁と前記一対の半割ナット部材との間にそれぞれ前記ナット付勢部材を構成する複数の弾性部材が配置されている請求項1に記載の早送りナット。
  5. 前記一対の仕切り壁には、前記複数の弾性部材の一端を固定する有底の弾性部材固定孔が複数形成されており、
    前記一対の仕切り壁の1つの一方の面に形成された前記弾性部材固定孔と、該一方の面に対向する他方の面に形成された前記弾性部材固定孔は、前記貫通孔が延びる延伸方向にずれた位置に形成されている請求項4に記載の早送りナット。
  6. 前記一対の窓部のそれぞれは、前記一対の仕切り壁から前記径方向に延びる一対の対向壁部を有しており、
    前記一対の半割ナット部材のそれぞれには、前記一対の対向壁部に沿う一対の平坦部が形成されている請求項4に記載の早送りナット。
  7. 前記一対の仕切り壁の前記貫通孔が延びる延伸方向の長さ寸法は、前記一対の半割ナット部材の前記延伸方向の長さ寸法よりも少なくとも前記雌ねじ部分の半ピッチ分長い請求項4に記載の早送りナット。
  8. 前記一対の半割ナット部材は、同形状の半割ナット部材からなる請求項4乃至7のいずれか1項に記載の早送りナット。
JP2017183233A 2017-09-25 2017-09-25 早送りナット Active JP6930730B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017183233A JP6930730B2 (ja) 2017-09-25 2017-09-25 早送りナット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017183233A JP6930730B2 (ja) 2017-09-25 2017-09-25 早送りナット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019060360A JP2019060360A (ja) 2019-04-18
JP6930730B2 true JP6930730B2 (ja) 2021-09-01

Family

ID=66177165

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017183233A Active JP6930730B2 (ja) 2017-09-25 2017-09-25 早送りナット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6930730B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020213392A1 (ja) * 2019-04-17 2020-10-22 株式会社大里 早送りナット及び早送りナット組立品

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4720530B1 (ja) * 1968-06-04 1972-06-10
JPS51128127A (en) * 1975-04-30 1976-11-08 Toshihiro Tagami Cap
US4378187A (en) * 1979-09-24 1983-03-29 Fullerton Robert L Quick-acting nut assembly
JPH01112011A (ja) * 1987-10-24 1989-04-28 Yasuhiro Okano ナット
JP2001140837A (ja) * 1999-11-11 2001-05-22 Cic:Kk 位置調整用ナット
JP2002098125A (ja) * 2000-09-21 2002-04-05 Nifco Inc クイックナット
JP3084681U (ja) * 2001-09-13 2002-03-29 柳生ゴム化成株式会社 簡易締結ナット
JP5391487B2 (ja) * 2009-12-07 2014-01-15 日本発條株式会社 締結装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019060360A (ja) 2019-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012135398A (ja) 椅子
JP6930730B2 (ja) 早送りナット
JP2017210022A (ja) リクライナ
GB2238100A (en) Anti-backlash nut
CA2968586A1 (en) Stock assembly
JP2011079436A5 (ja)
US9320360B2 (en) Armrest assembly
US20140125096A1 (en) Dual cam recliner
GB2410290A (en) Telescopic tube assembly
JP2010241256A (ja) パーキング装置
US11181155B2 (en) Releasable roller clutch and adjustable hinge assembly using the same
US8011269B2 (en) Actuator
US10010746B1 (en) Seat adjustment structure for exercise machine
JP5937900B2 (ja) キャスタ構造
JP4777818B2 (ja) ヒンジ機構
JP2011148487A (ja) ステアリング装置
KR102314280B1 (ko) 차량의 조향컬럼
JP2005163881A (ja) 簡易締結装置
WO2020213392A1 (ja) 早送りナット及び早送りナット組立品
JP5391487B2 (ja) 締結装置
JP7386043B2 (ja) キャスタ装置及びキャスタ付き家具
WO2018029964A1 (ja) ロック機構付きヒンジ及びこのヒンジを備える支持装置
JP3134722U (ja) 定位キャスター構造
JP2019049124A (ja) 手摺
JP5253844B2 (ja) 椅子用反力機構の反力調整装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210721

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210803

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210804

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6930730

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150