JP6930364B2 - 情報読取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、情報読取装置に関するものである。
QRコード(登録商標)などの情報コード及び文字情報等を含めた光学的情報を光学的に読み取る光学的情報読取装置やRFIDタグ及びICカード等を無線通信にて読み取る無線タグリーダ等の情報読取装置には、読み取りを開始する際に操作されるトリガスイッチが設けられる構成が多い。このような構成では、トリガスイッチとして機械式操作スイッチのような駆動部分を有するスイッチを採用すると、トリガスイッチの操作回数が多い運用では操作耐久寿命のためにトリガスイッチが故障してしまう場合がある。このような問題を解決するため、トリガスイッチとして機能する静電容量方式のタッチセンサを採用することが考えられ、このようなタッチセンサを採用した情報読取装置として、例えば、下記特許文献1に開示される手持ち式情報読取り装置が知られている。
特開平04−160580号公報
ところで、上述のようにトリガスイッチとして静電容量方式のタッチセンサを採用する構成では、タッチ検出位置にタッチされていない非タッチ状態からタッチされているタッチ状態に変化することでタッチセンサの検出値が小さくなるように取得される場合、現在の検出値から前回の検出値を引いた値(以下、検出変化量ともいう)がタッチ状態と判定するためのON閾値未満となるとタッチ状態への変化を検出し、検出変化量が非タッチ状態と判定するためのOFF閾値を超えると非タッチ状態への変化を検出することができる。
しかしながら、ON閾値が大きい場合には、少ない検出変化量でタッチ状態と検出することができるが、静電気等のノイズの影響を受けやすくなるだけでなく、タッチ検出位置に指を近づけるだけでタッチ状態と誤検出する可能性が有る。一方、ON閾値を小さくすることで、確実にタッチしたときにタッチ状態と検出することができるが、例えば、ゆっくりタッチすることで検出変化量が小さくなるためにON閾値を超えなくなると、タッチ検出位置にタッチしていてもタッチ状態と判定されない可能性が有る。すなわち、ON閾値やOFF閾値の設定は使用する環境や機器に合わせて行う必要があるが、ノイズの影響を抑制しつつゆっくりしたタッチをも精度良く検出したい場合は、適切な閾値の設定が困難になる場合がる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、静電容量方式のタッチセンサを採用する場合でもノイズの影響を抑制しつつゆっくりしたタッチをも精度良く検出可能な構成を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明は、
読取対象の情報を読み取り可能な情報読取部(23,40)を有し、当該情報読取部による読み取りを開始する際にタッチされるタッチ検出位置(15)が筐体(11)の外面(12)に設けられる情報読取装置(10)であって、
前記タッチ検出位置に配置される静電容量方式のタッチセンサ(51)と、
前記タッチ検出位置にタッチされるタッチ状態となることでタッチされていない非タッチ状態よりも小さくなるように前記タッチセンサによる検出値(N)を取得し、当該検出値の変化に基づいて前記タッチ状態を検出可能な検出部(40)と、
前記検出部により取得される検出値が定期的に比較値(Nx)として記憶される記憶部(35)と、
を備え、
前記検出部は、現在の検出値から前記記憶部に記憶される複数の前記比較値のいずれか1つを引いた値(ΔNx)が所定の閾値(ΔNth1)未満になる所定の変化状態となると、前記タッチ状態を検出し、
前記タッチセンサによる検出間隔は、前記タッチセンサによる現在の検出値と前回の検出値との差が所定の変化量以下になる場合には、前記タッチセンサによる現在の検出値と前回の検出値との差が前記所定の変化量を超える場合よりも長くなるように設定されることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、
読取対象の情報を読み取り可能な情報読取部(23,40)を有し、当該情報読取部に
よる読み取りを開始する際にタッチされるタッチ検出位置(15)が筐体(11)の外面(12)に設けられる情報読取装置(19)であって、
前記タッチ検出位置に配置される静電容量方式のタッチセンサ(51)と、
前記タッチ検出位置にタッチされるタッチ状態となることでタッチされていない非タッチ状態よりも大きくなるように前記タッチセンサによる検出値を取得し、当該検出値の変化に基づいて前記タッチ状態を検出可能な検出部(40)と、
前記検出部により取得される検出値が定期的に比較値として記憶される記憶部(35)と、
を備え、
前記検出部は、現在の検出値から前記記憶部に記憶される複数の前記比較値のいずれか1つを引いた値が所定の閾値を超える所定の変化状態となると、前記タッチ状態を検出し、
前記タッチセンサによる検出間隔は、前記タッチセンサによる現在の検出値と前回の検出値との差が所定の変化量以下になる場合には、前記タッチセンサによる現在の検出値と前回の検出値との差が前記所定の変化量を超える場合よりも長くなるように設定されることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
請求項1の発明では、情報読取部による読み取りを開始する際にタッチされるタッチ検出位置に静電容量方式のタッチセンサが配置され、記憶部には、検出部により取得される検出値が定期的に比較値として記憶される。そして、検出部は、タッチ状態となることで非タッチ状態よりも小さくなるようにタッチセンサによる検出値を取得し、現在の検出値から記憶部に記憶される複数の比較値のいずれか1つを引いた値が所定の閾値未満になる所定の変化状態となると、タッチ状態を検出する。
これにより、タッチ検出に関してノイズの影響を抑制するために上記所定の閾値を小さな値に設定した場合に、ゆっくりタッチしたためにタッチセンサによる現在の検出値から前回の検出値を引いた値が上記所定の閾値未満にならなくても、前回よりさらに前の検出値と現在の検出値との差は、より前の検出値ほど大きくなる。このため、タッチセンサによる現在の検出値から記憶部に記憶される複数の比較値のいずれか1つ(すなわち、過去の検出値)を引いた値が上記所定の閾値未満になることで、上記所定の変化状態となりタッチ状態が検出される。したがって、静電容量方式のタッチセンサを採用する場合でもノイズの影響を抑制しつつゆっくりしたタッチをも精度良く検出することができる。
特に、タッチセンサによる検出間隔は、タッチセンサによる現在の検出値と前回の検出値との差が所定の変化量以下になる場合には、タッチセンサによる現在の検出値と前回の検出値との差が上記所定の変化量を超える場合よりも長くなるように設定される。タッチセンサによる現在の検出値と前回の検出値との差が小さくなるような場合には、詳細にタッチ検出に関する処理を行う必要もないので、このような場合にはタッチセンサによる検出間隔を長くすることで、タッチ検出に関する処理負荷の軽減や省電力化を図ることができる。
請求項2の発明では、上記所定の変化状態が連続すると検出部によりタッチ状態が検出される。タッチ検出位置にタッチされることなく静電気等に起因してタッチセンサによる現在の検出値が小さくなり、このように小さくなった現在の検出値から前回の検出値(最新の比較値)を引いた値が上記所定の閾値未満になると、上記所定の変化状態となる。その一方で、静電気等の影響がない次の検出値では前回の検出値(静電気等の影響を受けて記憶された比較値)を引いた値が上記所定の閾値未満にならず、記憶部に記憶される各比較値を引いた値のいずれも上記所定の閾値未満にならないため、上記所定の変化状態とならない。したがって、このような場合には、連続して上記所定の変化状態とならないため、静電気等に起因したタッチ検出に関する誤検出を抑制することができる。
請求項3の発明では、検出部は、現在の検出値から記憶部に記憶される複数の比較値のいずれか1つを引いた値が第2の閾値を超える状態となると、非タッチ状態を検出する。これにより、タッチ検出位置からゆっくり指等を離すような非タッチ状態でも、ノイズの影響を抑制しつつ精度良く検出することができる。
請求項4の発明では、情報読取部による読み取りを開始する際にタッチされるタッチ検出位置に静電容量方式のタッチセンサが配置され、記憶部には、検出部により取得される検出値が定期的に比較値として記憶される。そして、検出部は、タッチ状態となることで非タッチ状態よりも大きくなるようにタッチセンサによる検出値を取得し、現在の検出値から記憶部に記憶される複数の比較値のいずれか1つを引いた値が所定の閾値を超える所定の変化状態となると、タッチ状態を検出する。
これにより、タッチ検出に関してノイズの影響を抑制するために上記所定の閾値を大きな値に設定した場合に、ゆっくりタッチしたためにタッチセンサによる現在の検出値から前回の検出値を引いた値が上記所定の閾値を超えなくても、前回よりさらに前の検出値と現在の検出値との差は、より前の検出値ほど大きくなる。このため、タッチセンサによる現在の検出値から記憶部に記憶される複数の比較値のいずれかの1つ(すなわち、過去の検出値)を引いた値が上記所定の閾値を超えることで、上記所定の変化状態となりタッチ状態が検出される。したがって、静電容量方式のタッチセンサを採用する場合でもノイズの影響を抑制しつつゆっくりしたタッチをも精度良く検出することができる。
特に、タッチセンサによる検出間隔は、タッチセンサによる現在の検出値と前回の検出値との差が所定の変化量以下になる場合には、タッチセンサによる現在の検出値と前回の検出値との差が上記所定の変化量を超える場合よりも長くなるように設定される。タッチセンサによる現在の検出値と前回の検出値との差が小さくなるような場合には、詳細にタッチ検出に関する処理を行う必要もないので、このような場合にはタッチセンサによる検出間隔を長くすることで、タッチ検出に関する処理負荷の軽減や省電力化を図ることができる。
請求項5の発明では、上記所定の変化状態が連続すると検出部によりタッチ状態が検出される。タッチ検出位置にタッチされることなく静電気等に起因してタッチセンサによる現在の検出値が大きくなり、このように大きくなった現在の検出値から前回の検出値(最新の比較値)を引いた値が上記所定の閾値を超えると、上記所定の変化状態となる。その一方で、静電気等の影響がない次の検出値では前回の検出値(静電気等の影響を受けて記憶された比較値)を引いた値が上記所定の閾値を超えず、記憶部に記憶される各比較値を引いた値のいずれも上記所定の閾値を超えないため、上記所定の変化状態とならない。したがって、このような場合には、連続して上記所定の変化状態とならないため、静電気等に起因したタッチ検出に関する誤検出を抑制することができる。
請求項6の発明では、検出部は、現在の検出値から記憶部に記憶される複数の比較値のいずれか1つを引いた値が第2の閾値未満になると、非タッチ状態を検出する。これにより、タッチ検出位置からゆっくり指等を離すような非タッチ状態でも、ノイズの影響を抑制しつつ精度良く検出することができる。
請求項の発明では、非タッチ状態でのタッチセンサによる検出間隔は、タッチ状態でのタッチセンサによる検出間隔よりも長くなるように設定される。読み取り開始時にタッチ検出位置がタッチされその読み取りが終了するとタッチされなくなることから、非タッチ状態はタッチ状態よりも長くなりやすく、このように長くなる非タッチ状態にてタッチセンサによる検出間隔を長くすることで、タッチ検出に関する処理負荷の軽減や省電力化を図ることができる。一方、タッチ状態ではタッチセンサによる検出間隔が相対的に短くなるため、非タッチ状態への移行を即座に検出できるため、タッチ状態と検出されたことによりなされる処理等を迅速に終えることができ、省電力化を図ることができる。
請求項の発明では、振動部が、読取対象に向けられる読取口が設けられる筐体の一方の端部から離れた他方の端部に配置される。これにより、振動部が振動するために読取対象に向けた読取口がぶれることもなく、振動部の振動に起因するノイズが読取口近傍に設けられる読取用のセンサ等に対して影響することを抑制することができる。
請求項の発明では、情報読取部により閾値調整用媒体から読み取った調整情報に基づいて閾値調整部により上記所定の閾値が調整されるため、当該所定の閾値を情報読取部による読み取りに応じて容易に調整することができる。
請求項10の発明では、筐体は、2以上のケースが複数の係合箇所にて係合されることで構成されるため、ケースを固定するネジ部材等が不要となる。このため、異物混入を極力抑制すべき作業環境で情報読取装置を利用する場合でも、駆動部分がないタッチ検出位置部分に異物が溜まり難くなるだけでなく、脱落するようなケース固定用のネジ部材等もないので、異物混入防止を容易に図ることができる。
請求項11の発明では、筐体は、2以上のケースがネジ部材を利用して組み付けられることで構成され、ネジ部材を外面側から覆う被覆部が設けられる。このため、異物混入を極力抑制すべき作業環境で情報読取装置を利用する場合でも、駆動部分がないタッチ検出位置部分に異物が溜まり難くなるだけでなく、被覆部によってケース固定用のネジ部材等が脱落するようなこともないので、異物混入防止を容易に図ることができる。
請求項12の発明では、情報読取部は、所定の特徴部を有する光学的情報を撮像することで当該光学的情報を光学的に読み取る光学的情報読取部である。そして、撮像部の撮像視野に向けて光を照射可能な照射部は、撮像部により所定の特徴部が撮像されていると判定部により判定されると、所定の時間が経過するまで光を照射する。これにより、所定の特徴部を有する光学的情報に向けて読取口を向けるだけで、タッチ検出位置へのタッチ等の操作をすることなく照射部からの光が撮像部の撮像視野に向けて照射される。このため、その照射部からの光を利用することで、読取対象である光学的情報を撮像部の撮像視野内に容易に入れることができる。
請求項13の発明では、照射部は、判定部により所定の特徴部が撮像されていないと判定される場合でも、検出部によりタッチ状態が検出されると、光を照射する。これにより、周囲照度が低いために所定の特徴部が検出可能に撮像されない場合でも、タッチ操作が検出されることで、照射部からの光が撮像部の撮像視野に向けて照射されるので、照度不足のために光学的情報が読み取れない状態となることを防止することができる。
本発明の第1実施形態に係る情報読取装置を概略的に示す斜視図である。 図2(A)は、図1の情報読取装置の平面図であり、図2(B)は、図1の情報読取装置の側面図である。 図1の情報読取装置の電気的構成を例示するブロック図である。 タッチ検出回路を説明するブロック図である。 第1実施形態に係る情報読取装置において行われるタッチ検出処理の流れを例示するフローチャートである。 カウント値から算出されるカウント変化量の変化を説明する説明図である。 第1実施形態の第3変形例に係る情報読取装置においてネジ部材に対する被覆部の状態を説明する説明図であり、図7(A)は、ザグリ部分を埋めるように被覆部が設けられる状態を示し、図7(B)は、ネジ部材の周囲の外面も含めて覆うように被覆部が設けられる状態を示す。 第2実施形態に係る情報読取装置において行われるタッチ検出処理の流れを例示するフローチャートである。 第3実施形態に係る情報読取装置の要部を説明する説明図である。 第4実施形態に係る情報読取装置の要部を示す説明図である。 第5実施形態に係る情報読取装置の要部を示す説明図である。 第5実施形態に係る情報読取装置において行われる読取処理の流れを例示するフローチャートである。 第6実施形態に係る情報読取装置において行われる読取処理の流れを例示するフローチャートである。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る情報読取装置を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1及び図2に示す情報読取装置10は、情報コード(バーコード及び二次元コード等)や文字情報等の光学的情報を撮像して光学的に読み取る携帯型の光学的情報読取装置として構成されている。
この情報読取装置10は、上ケース11a及び下ケース11bが組み付けられて構成される筐体11によって外郭が形成され、この筐体11内に各種電気部品等からなる回路部20が収容されている。筐体11は、ABS樹脂等の合成樹脂からなる上ケース11a及び下ケース11bが組み付け時に外部に露出しないように筐体内部側に設けられる複数の係合箇所にて係合されることで、ネジ部材等の別部材を利用することなく構成されている。筐体11の長手方向一端側には読取口13が形成され、また長手方向他端側にはケーブル取付部14が形成されている。
筐体11は、上ケース11a側から把持した状態で読取対象に読取口13を向けやすくするため、図2(B)に示すように、長手方向中間部位が上側に凸となるように滑らかに湾曲している。また、上ケース11aの読取口13近傍の外面となる上面12には、タッチすべき範囲を明確にするために下方に僅かに凹ませたタッチ検出位置15が設けられている。また、筐体11は、把持した状態でタッチ検出位置15に対してタッチ操作しやすくするため、タッチ検出位置15よりもケーブル取付部14側となる把持部がタッチ検出位置15を含めた読取口13側となる読取部よりも幅が狭くなるように形成されている。
次に、情報読取装置10の電気的構成について、図面を参照して説明する。
図3に示すように、筐体11に収容される回路部20は、主に、照明光源21、受光センサ23、結像レンズ25等の光学系と、メモリ35、制御部40等のマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)系とを備えている。
光学系は、投光光学系と、受光光学系とに分かれている。投光光学系を構成する照明光源21は、照明光Lfを発光可能な照明手段として機能するもので、例えば、赤色のLEDとこのLEDの出射側に設けられるレンズとから構成されている。
受光光学系は、受光センサ23、結像レンズ25などによって構成されている。受光センサ23は、例えば、C−MOSやCCD等の固体撮像素子である受光素子を二次元に配列したエリアセンサとして構成されるものであり、略方形状の受光領域として受光面23aを有するように構成されている。この受光センサ23は、結像レンズ25を介して入射する入射光を受光面23aにて受光可能にプリント配線板(図示略)に実装されている。
結像レンズ25は、外部から読取口13を介して入射する入射光を集光して受光センサ23の受光面23aに像を結像可能な結像光学系として機能するものである。本実施形態では、照明光源21から照射された照明光Lfが情報コードCやこの情報コードCが付された読取対象Rにて反射するようになっており、この反射光Lrを結像レンズ25で集光し、受光センサ23の受光面23aにコード像を結像させている。
マイコン系は、増幅回路31、A/D変換回路33、メモリ35、アドレス発生回路36、同期信号発生回路38、制御部40、スイッチ部50、発光部43、ブザー44、バイブレータ45、通信インタフェース48等から構成されている。
光学系の受光センサ23から出力される画像信号(アナログ信号)は、増幅回路31に入力されることで所定ゲインで増幅され、その後、A/D変換回路33に入力されてアナログ信号からディジタル信号に変換される。そして、ディジタル化された画像信号、つまり画像データ(画像情報)は、ROM、RAMなどの公知の記憶媒体によって構成されたメモリ35に入力され、所定の格納領域に蓄積される。なお、同期信号発生回路38は、受光センサ23およびアドレス発生回路36に対する同期信号を発生可能に構成されており、またアドレス発生回路36は、この同期信号発生回路38から供給される同期信号に基づいて、メモリ35に格納される画像データの格納アドレスを発生可能に構成されている。
制御部40は、情報読取装置10全体を制御可能なマイコンで、CPU、システムバス、入出力インタフェース等からなるもので、メモリ35とともに情報処理装置を構成し得るもので情報処理機能を有する。制御部40は、メモリ35に記憶される情報コードの画像データを解析して当該情報コードに記録されたデータを公知の解読方法で解読する読取処理を行うように構成されている。なお、制御部40は、受光センサ23とともに、読取対象の情報を読み取り可能な「情報読取部」の一例に相当し得る。
また、制御部40は、内蔵された入出力インタフェースを介して種々の入出力装置と接続可能に構成されており、本実施形態の場合、発光部43、ブザー44、バイブレータ45、通信インタフェース48等が接続されている。これにより、例えば、発光部43の点灯、非点灯、ビープ音やアラーム音を発生可能なブザー44の鳴動のオンオフ、バイブレータ45の駆動制御、通信インタフェース48の制御等を可能にしている。
特に、本実施形態では、図2(A)に示すように、バイブレータ45は、タッチ検出位置15よりも把持部側であって、読取対象に向けられる読取口13が設けられる筐体11の一方の端部から離れたケーブル取付部14(他方の端部)の近傍に配置される。このバイブレータ45は、例えば、情報コードの読み取り成功時やタッチ検出位置15へのタッチ検出時に、制御部40により制御されて振動するように機能する。なお、バイブレータ45は、「振動部」の一例に相当し得る。
また、制御部40には、タッチ検出位置15に対するタッチ(接触)の有無に応じた信号を制御部40に出力するためのスイッチ部50が接続されている。制御部40は、スイッチ部50を利用してタッチ検出位置15に対するタッチの有無を検出する検出部として機能し、タッチ検出位置15に対するタッチが検出されると、上記読取処理を開始する。
スイッチ部50は、静電容量方式のタッチセンサ51と、タッチ検出回路60とを備えている。タッチセンサ51は、センサ基板等に実装されて、図2(A)に示すように、タッチ検出位置15に対して上ケース11aの内面側から対向するように筐体11内に配置されている。これにより、タッチ検出位置15をタッチした場合に、タッチした指等の静電容量Cfがタッチセンサ51に追加されることとなる。
タッチ検出回路60は、制御部40からのスイッチング信号CLKを受けて、タッチセンサ51の静電容量をカウント値Nに変換して取得するための回路である。このタッチ検出回路60の機能について、図4を参照して詳述する。
タッチ検出回路60は、図4に示すように、スイッチング素子61と、回路保護用抵抗Roと、コンデンサC1と、放電抵抗R1と、比較器62とを備えている。電源Bからの電力供給により、センサ配線上の浮遊容量Coには電荷が蓄積されている。
タッチセンサ51の静電容量を測定する場合には、上記スイッチング信号CLKに応じたスイッチング素子61のスイッチング動作に応じて、センサラインの接続を電源B側と比較器62側とでスイッチングさせる。比較器62側に接続されると、浮遊容量Coに蓄積された電荷がコンデンサC1に移動し、比較器62の負入力電圧V−が増加する。一方、電源側に接続が切り替わると、負入力電圧V−が放電抵抗R1により徐々に減少するとともに、浮遊容量Coには再び電荷が蓄積される。
このようなスイッチング素子61のスイッチング動作を繰り返すことにより、徐々に増加した負入力電圧V−が正入力電圧Vrefを超えると、比較器62の出力がHiからLoに切り替わり、制御部40は、スイッチング信号CLKの出力を停止する。制御部40は、比較器62の出力がHiからLoに切り替わるまでに要したスイッチング回数をカウントすることで、タッチセンサ51の静電容量をカウント値Nに変換して取得することができる。
そして、タッチ検出位置15がタッチされると、タッチした指等の静電容量Cfがタッチセンサ51に追加されることで、センサ側の静電容量はCo+Cfとなり、蓄積される電荷量が増加する。このため、上述のようにスイッチングを繰り返すと、負入力電圧V−はタッチしていないときよりも早く正入力電圧Vrefを超えるため、スイッチング回数が少なくなりカウント値Nが小さくなる。すなわち、タッチセンサ51によるカウント値Nは、タッチ検出位置15へのタッチの有無に応じて変動する。
次に、上述のように構成されるタッチ検出回路60を利用して定期的に計測されるタッチセンサ51によるカウント値Nに基づいて、タッチ検出位置15へのタッチの有無を検出するために制御部40にてなされるタッチ検出処理について、詳述する。
上述のように、タッチ検出位置15にタッチされていない非タッチ状態からタッチされているタッチ状態に変化することでタッチセンサ51によるカウント値Nが小さくなる。また、タッチ状態から非タッチ状態に変化することでタッチセンサ51によるカウント値Nが大きくなる。このため、定期的に測定されるカウント値を比較値としてメモリ35に順次記憶し、現在のカウント値Nからメモリ35に記憶される前回の(1つ前の)カウント値に相当する比較値N1を引いたカウント変化量ΔN1がタッチ状態と判定するためのON閾値ΔNth1未満となるとタッチ状態への変化を検出し、カウント変化量ΔN1が非タッチ状態と判定するためのOFF閾値ΔNth2を超えると非タッチ状態への変化を検出することができる。
なお、図6に示すように、ON閾値ΔNth1は、タッチ検出位置15にタッチすることで変化するカウント値の変化量ΔNminよりも大きくなるように設定され、OFF閾値ΔNth2は、タッチ検出位置15から指が離されて非タッチ状態となることで変化するカウント値の変化量ΔNmaxよりも小さくなるように設定されて、それぞれ予めメモリ35に記憶されているものとする。また、比較値は、新しくカウント値が記憶されるごとに、新しいものからN1、N2、N3・・・としてメモリ35に記憶されるものとする。また、タッチ状態から非タッチ状態への変化が検出されてその非タッチ状態が所定時間維持されると、メモリ35に記憶される比較値を消去してもよい。
一方、カウント変化量ΔN1がON閾値ΔNth1以上OFF閾値ΔNth2以下であると、現在のカウント値Nからメモリ35に記憶される2つ前のカウント値に相当する比較値N2を引くようにしてカウント変化量ΔN2を算出して、ON閾値ΔNth1及びOFF閾値ΔNth2と比較する。このように算出されたカウント変化量ΔN2もON閾値ΔNth1以上OFF閾値ΔNth2以下となると、現在のカウント値Nからメモリ35に記憶される3つ前のカウント値に相当する比較値N3を引くようにしてカウント変化量ΔN3を算出して、ON閾値ΔNth1及びOFF閾値ΔNth2と比較する。
すなわち、本実施形態では、現在のカウント値Nからメモリ35に記憶される前回以前の過去の(x個前の)カウント値に相当する比較値Nxを引くようにして順次算出したカウント変化量ΔNxを、ON閾値ΔNth1及びOFF閾値ΔNth2とそれぞれ比較する。そして、いずれかのカウント変化量ΔNxがON閾値ΔNth1未満となることでタッチ状態への変化を検出し、いずれかのカウント変化量ΔNxがOFF閾値ΔNth2を超えることで非タッチ状態への変化を検出する。
以下、制御部40にてなされるタッチ検出処理について、図5に示すフローチャートを参照して詳述する。
制御部40によりタッチ検出処理が開始されると、図5のステップS101にて、現在のカウント値Nと比較すべき比較値Nxを特定するための番号xが1に設定される。次に、ステップS103に示す判定処理にて、x個前の比較値Nxがメモリ35に記憶されているか否かについて判定され、x=1であることから、1つ前のカウント値に相当する比較値N1がメモリ35に記憶されていると(S103でYes)、x=1であることから現在のカウント値Nから比較値N1を引くようにしてカウント変化量ΔN1が算出される(S105)。
続いて、ステップS107の判定処理にて、上述のように算出されたカウント変化量ΔN1がON閾値ΔNth1未満であるか否かについて判定され、タッチ検出位置15にタッチしたことでカウント変化量ΔN1が前回から大きく変化していることから、カウント変化量ΔN1がON閾値ΔNth1未満であると(S107でYes)、タッチ状態を推定可能な所定の変化状態であるとして、タッチ状態であると判定される(S115)。また、タッチ検出位置15から指を離したことでカウント変化量ΔN1が前回から大きく変化していることから、カウント変化量ΔN1がON閾値ΔNth1以上であり(S107でNo)、OFF閾値ΔNth2を超えると(S109でYes)、非タッチ状態を推定可能な所定の変化状態であるとして、非タッチ状態であると判定される(S117)。このように、タッチ状態及び非タッチ状態のいずれかであると判定されると、現在のカウント値Nが比較値N1としてメモリ35に追加されるように記憶されて(S119)、本タッチ検出処理が終了する。
一方、カウント変化量ΔN1が前回からあまり変化していないことからカウント変化量ΔN1がON閾値ΔNth1以上であって(S107でNo)OFF閾値ΔNth2以下であると(S109でNo)、番号xがインクリメント(x=x+1)されて(S111)、上記ステップS103の判定処理がなされる。そして、x個前の比較値Nxがメモリ35に記憶されていないか、カウント変化量ΔNxがON閾値ΔNth1未満になるか、カウント変化量ΔNxがOFF閾値ΔNth2を超えるまで、上記ステップS103からの処理が繰り返される。
そして、上記ステップS103からの繰り返し処理中に、x個前の比較値Nxについて、カウント変化量ΔNxがON閾値ΔNth1未満になると、ステップS107にてYesと判定されて、タッチ状態であると判定される(S115)。続いて、現在のカウント値Nが比較値N1としてメモリ35に追加されるように記憶されて(S119)、本タッチ検出処理が終了する。
また、上記ステップS103からの繰り返し処理中に、x個前の比較値Nxについて、カウント変化量ΔNxがOFF閾値ΔNth2を超えると、ステップS109にてYesと判定されて、非タッチ状態であると判定される(S117)。続いて、現在のカウント値Nが比較値N1としてメモリ35に追加されるように記憶されて(S119)、本タッチ検出処理が終了する。
また、上記ステップS103からの繰り返し処理中に、x個前の比較値Nxがメモリ35に記憶されていない場合には、ステップS103にてNoと判定されて、現状がタッチ状態であればタッチ状態が維持され、現状が非タッチ状態であれば非タッチ状態が維持されるように、変更されず(S113)、現在のカウント値Nが比較値N1としてメモリ35に追加されるように記憶されて(S119)、本タッチ検出処理が終了する。
ここで、制御部40にてなされるタッチ検出処理に関して、図6を参照して、タッチ検出位置15に対してゆっくりタッチした後にゆっくり離した場合について、具体的なカウント値の変化を例に詳述する。なお、説明開始時点は時刻tbであって、非タッチ状態が検出されている状態でメモリ35には時刻taでのカウント値Naが比較値N1として記憶されているものとする。なお、本実施形態での検出間隔(時刻taと時刻tbとの時間差)は、20msに設定されているが、これに限らず、例えば、100ms等、10ms以上500ms以下にて設定されてもよい。情報読取装置は人が操作を行うことが多く、タッチに対して即座に反応することが求められるため、タッチ状態か非タッチ状態かの判断基準となるカウント値を取得する測定間隔が500msより長くなると、利用者は情報読取装置の反応が悪いと感じてしまうからである。また、人が操作を行うため操作のスピードには限界があるため、10msより短くしても体感できず意味がないからである。
図6に示すように、時刻tbになり、x=1に設定され(S101)、1個前の比較値(カウント値Na)がメモリ35に記憶されていることから(S103でYes)、現在のカウント値Nbからカウント値Naを引くようにしてカウント変化量ΔN1が算出される。このように算出されたカウント変化量ΔN1は、図6に示すように、ON閾値ΔNth1以上であって(S107でNo)OFF閾値ΔNth2以下であるため(S109でNo)、x=2にインクリメントされる(S111)。そして、2個前の比較値がメモリ35に記憶されていないことから(S103でNo)、非タッチ状態のまま現状から変更されず(S113)、カウント値Nbが比較値N1としてメモリ35に追加されるように記憶される(S119)。
次の時刻tcでのタッチ検出処理では、現在のカウント値Ncから1つ前の比較値であるカウント値Nbを引くようにしてカウント変化量ΔN1が算出される(S105)。このように算出されたカウント変化量ΔN1は、図6に示すように、ON閾値ΔNth1以上であって(S107でNo)OFF閾値ΔNth2以下であるため(S109でNo)、x=2にインクリメントされる(S111)。そして、2個前の比較値がメモリ35に記憶されているため(S103でYes)、現在のカウント値Ncから2つ前の比較値であるカウント値Naを引くようにしてカウント変化量ΔN2が算出される(S105)。このように算出されたカウント変化量ΔN2は、図6に示すように、ON閾値ΔNth1以上であって(S107でNo)OFF閾値ΔNth2以下であるため(S109でNo)、x=3にインクリメントされる(S111)。そして、3個前の比較値がメモリ35に記憶されていないことから(S103でNo)、非タッチ状態のまま現状から変更されず(S113)、カウント値Ncが比較値としてメモリ35に追加されるように記憶される(S119)。
次の時刻tdでのタッチ検出処理では、現在のカウント値Ndから1つ前の比較値であるカウント値Ncを引くようにしてカウント変化量ΔN1が算出される(S105)。このように算出されたカウント変化量ΔN1は、図6に示すように、ON閾値ΔNth1以上であって(S107でNo)OFF閾値ΔNth2以下であるため(S109でNo)、x=2にインクリメントされる(S111)。そして、現在のカウント値Ndから2つ前の比較値であるカウント値Nbを引くように算出されたカウント変化量ΔN2がON閾値ΔNth1以上であって(S107でNo)OFF閾値ΔNth2以下であるため(S109でNo)、x=3にインクリメントされる(S111)。そして、図6に示すように、現在のカウント値Ndから3つ前の比較値であるカウント値Naを引くように算出されたカウント変化量ΔN3がON閾値ΔNth1未満となることで(S107でYes)、タッチ状態であると判定され(S115)、カウント値Ndが比較値N1としてメモリ35に追加されるように記憶される(S119)。
次の時刻teでのタッチ検出処理では、上述のようにカウント変化量ΔNxを順次算出し、図6に示すように、現在のカウント値Neから3つ前の比較値であるカウント値Nbを引くように算出されたカウント変化量ΔN3がON閾値ΔNth1未満となることで(S107でYes)、タッチ状態であると判定され(S115)、カウント値Neが比較値N1としてメモリ35に追加されるように記憶される(S119)。
次の時刻tfでのタッチ検出処理では、上述のようにカウント変化量ΔNxを順次算出し、図6に示すように、現在のカウント値Nfから3つ前の比較値であるカウント値Ncを引くように算出されたカウント変化量ΔN3がON閾値ΔNth1未満となることで(S107でYes)、タッチ状態であると判定され(S115)、カウント値Nfが比較値N1としてメモリ35に追加されるように記憶される(S119)。
次の時刻tgでのタッチ検出処理では、上述のようにカウント変化量ΔNxを順次算出し、図6に示すように、現在のカウント値Ngから4つ前の比較値であるカウント値Ncを引くように算出されたカウント変化量ΔN4がON閾値ΔNth1未満となることで(S107でYes)、タッチ状態であると判定され(S115)、カウント値Ngが比較値N1としてメモリ35に追加されるように記憶される(S119)。
次の時刻thや時刻tiでのタッチ検出処理では、上述のように算出された全てのカウント変化量ΔNxがON閾値ΔNth1以上OFF閾値ΔNth2以下となり、現状から変更されずにタッチ状態が維持されて(S113)、カウント値Nhやカウント値Niが比較値N1としてそれぞれメモリ35に追加されるように記憶される(S119)。
次の時刻tjでのタッチ検出処理では、上述のようにカウント変化量ΔNxを順次算出し、図6に示すように、現在のカウント値Njから3つ前の比較値であるカウント値Ngを引くように算出されたカウント変化量ΔN3がOFF閾値ΔNth2を超えることで(S109でYes)、非タッチ状態であると判定され(S117)、カウント値Njが比較値としてメモリ35に追加されるように記憶される(S119)。
以上説明したように、本実施形態に係る情報読取装置10では、読み取りを開始する際にタッチされるタッチ検出位置15に静電容量方式のタッチセンサ51が配置され、メモリ35には、スイッチ部50を利用して取得されるカウント値(検出値)が定期的に比較値として記憶される。そして、制御部40にてなされるタッチ検出処理では、タッチ状態となることで非タッチ状態よりも小さくなるようにタッチセンサ51によるカウント値を取得し、現在のカウント値からメモリ35に記憶される複数の比較値のいずれか1つを引いた値であるカウント変化量ΔNxがON閾値ΔNth1未満になる所定の変化状態となると、タッチ状態を検出する。
これにより、タッチ検出に関してノイズの影響を抑制するためにON閾値ΔNth1を小さな値に設定した場合に、ゆっくりタッチしたためにタッチセンサ51による現在のカウント値Nから前回のカウント値(比較値N1)を引いた値がON閾値ΔNth1未満にならなくても、前回よりさらに前のカウント値と現在のカウント値Nとの差は、より前のカウント値ほど大きくなる。このため、タッチセンサ51による現在のカウント値Nからメモリ35に記憶される複数の比較値Nxのいずれか1つ(すなわち、過去のカウント値)を引いたカウント変化量ΔNxがON閾値ΔNth1未満になることで、タッチ状態が検出される。したがって、静電容量方式のタッチセンサ51を採用する場合でもノイズの影響を抑制しつつゆっくりしたタッチをも精度良く検出することができる。なお、ON閾値ΔNth1は、「所定の閾値」一例に相当し得る。
さらに、制御部40にてなされるタッチ検出処理では、現在のカウント値Nからメモリ35に記憶される複数の比較値Nxのいずれか1つを引いた値であるカウント変化量ΔNxがOFF閾値ΔNth2を超える状態となると、非タッチ状態を検出する。これにより、タッチ検出位置15からゆっくり指等を離すような非タッチ状態でも、ノイズの影響を抑制しつつ精度良く検出することができる。なお、OFF閾値ΔNth2は、「第2の閾値」一例に相当し得る。
また、バイブレータ45は、図2(A)に示すように、読取対象に向けられる読取口13が設けられる筐体11の一方の端部から離れた他方の端部に配置される。これにより、バイブレータ45が振動するために読取対象に向けた読取口13がぶれることもなく、バイブレータ45の振動に起因するノイズが読取口13近傍に設けられる読取用の受光センサ23等に対して影響することを抑制することができる。
また、筐体11は、上ケース11a及び下ケース11bが複数の係合箇所にて係合されることで構成されるため、上ケース11a及び下ケース11bを固定するネジ部材等が不要となる。このため、異物混入を極力抑制すべき作業環境、例えば、食品を扱う作業環境等で情報読取装置10を利用する場合でも、駆動部分がないタッチ検出位置15部分に異物が溜まり難くなるだけでなく、脱落するようなケース固定用のネジ部材等もないので、異物混入防止を容易に図ることができる。
なお、上ケース11a及び下ケース11bがネジ部材を利用して組み付けられることで筐体11が構成されるような場合には、本実施形態の第3変形例として、ネジ部材を外面側から覆う被覆部を設けてもよい。例えば、図7(A)に例示するように、ネジ部材16が締結されるザグリ部分17を接着剤等からなる被覆部18aにて埋めることで、ネジ部材16を外面側から覆ってもよい。また、図7(B)に例示するように、ネジ部材16が締結される部分を含めるように筐体11の外面全体又は一部をフィルム等からなる被覆部18bで覆ってもよい。これにより、異物混入を極力抑制すべき作業環境で情報読取装置10を利用する場合でも、駆動部分がないタッチ検出位置15部分に異物が溜まり難くなるだけでなく、被覆部(18a,18b)によってケース固定用のネジ部材16等が脱落するようなこともないので、異物混入防止を容易に図ることができる。
なお、上述のように異物混入防止を図り得る筐体11は、上ケース11a及び下ケース11bが組み付けられて構成されることに限らず、2以上のケースが同様にして組み付けられて構成されても上述のような効果を奏する。また、例えば、無線通信機能及び充電機能を備えることによりケーブル取付部14を廃止するように情報読取装置を構成することで、ケーブル等の汚れ付着部位をさらに無くして異物混入防止効果をさらに高めることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る情報読取装置について、図8を参照して説明する。
本第2実施形態では、タッチ状態を推定可能な変化状態が連続する場合にタッチ状態であると判定し、非タッチ状態を推定可能な変化状態が連続する場合に非タッチ状態であると判定する点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
タッチ検出位置15にタッチされることなく静電気等に起因してタッチセンサ51による現在のカウント値Nが小さく計測されてしまうと、このように小さくなった現在のカウント値Nから前回のカウント値(最新の比較値)を引いたカウント変化量ΔNxがON閾値ΔNth1未満になってしまい、タッチ状態であると誤検出される可能性が有る。また、逆に静電気等に起因してタッチセンサ51による現在のカウント値Nが大きく計測されてしまうと、このように大きくなった現在のカウント値Nから前回のカウント値(最新の比較値)を引いたカウント変化量ΔNxがOFF閾値ΔNth2を超えてしまい、非タッチ状態であると誤検出される可能性が有る。
そこで、本実施形態では、静電気等に起因したタッチ検出に関する誤検出を抑制するため、カウント変化量ΔNxがON閾値ΔNth1未満になると、仮タッチ状態であることを示すフラグを設定し、この仮タッチ状態フラグが設定された次のカウント値でのカウント変化量ΔNxもON閾値ΔNth1未満になると、タッチ状態を推定可能な変化状態が連続するとしてタッチ状態であると判定する。また、カウント変化量ΔNxがOFF閾値ΔNth2を超えると、仮非タッチ状態であることを示すフラグを設定し、この仮非タッチ状態フラグが設定された次のカウント値でのカウント変化量ΔNxもOFF閾値ΔNth2を超えると、非タッチ状態を推定可能な変化状態が連続するとして非タッチ状態であると判定する。
以下、本実施形態において制御部40にてなされるタッチ検出処理について、図8に示すフローチャートを参照して詳述する。
制御部40によりタッチ検出処理が開始され、図8のステップS105にて算出されたカウント変化量ΔN1がON閾値ΔNth1未満になると(S107でYes)、ステップS114の判定処理がなされ、仮タッチ状態であるか否かについて判定される。ここで、前回のカウント値ではカウント変化量ΔN1がON閾値ΔNth1未満にならず、仮タッチ状態フラグが設定されていなければ、仮タッチ状態でないとして、ステップS114にてNoと判定される。この場合には、ステップS114aにて、仮タッチ状態フラグが設定され、現在のカウント値Nが比較値N1としてメモリ35に追加されるように記憶されて(S119)、本タッチ検出処理が終了する。
このように仮タッチ状態フラグが設定された次のカウント値でもカウント変化量ΔNxがON閾値ΔNth1未満になると(S107でYes)、前回仮タッチ状態であるため(S114でYes)、タッチ状態を推定可能な変化状態が連続するとしてタッチ状態であると判定される(S115)。
一方、ステップS105にて算出されたカウント変化量ΔN1がOFF閾値ΔNth2を超えると(S109でYes)、ステップS116の判定処理がなされ、仮非タッチ状態であるか否かについて判定される。ここで、前回のカウント値ではカウント変化量ΔN1がOFF閾値ΔNth2を超えておらず、仮非タッチ状態フラグが設定されていなければ、仮非タッチ状態でないとして、ステップS116にてNoと判定される。この場合には、ステップS116aにて、仮非タッチ状態フラグが設定され、現在のカウント値Nが比較値N1としてメモリ35に追加されるように記憶されて(S119)、本タッチ検出処理が終了する。
このように仮非タッチ状態フラグが設定された次のカウント値でもカウント変化量ΔNxがOFF閾値ΔNth2を超えると(S109でYes)、前回仮非タッチ状態であるため(S116でYes)、非タッチ状態を推定可能な変化状態が連続するとして非タッチ状態であると判定される(S117)。
以上説明したように、本実施形態に係る情報読取装置10では、タッチ状態を推定可能な変化状態(所定の変化状態)が連続するとタッチ状態が検出され、非タッチ状態を推定可能な変化状態が連続すると非タッチ状態が検出される。
このように、タッチ状態の検出に関して、静電気等の影響のために一時的にタッチ状態を推定可能な変化状態となっても、静電気等の影響がない次のカウント値では前回のカウント値(静電気等の影響を受けて記憶された比較値)を引いたカウント変化量ΔNxがON閾値ΔNth1未満にならず、メモリ35に記憶される各比較値を引いた値のいずれもON閾値ΔNth1未満にならないため、タッチ状態を推定可能な変化状態とならない。また、非タッチ状態の検出に関して、静電気等の影響のために一時的に非タッチ状態を推定可能な変化状態となっても、静電気等の影響がない次のカウント値では前回のカウント値を引いたカウント変化量ΔNxがOFF閾値ΔNth2を超えず、メモリ35に記憶される各比較値を引いた値のいずれもOFF閾値ΔNth2を超えないため、非タッチ状態を推定可能な変化状態とならない。したがって、このような場合には、連続して所定の変化状態とならないため、静電気等に起因したタッチ検出に関する誤検出を抑制することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る情報読取装置について、図9を参照して説明する。
本第3実施形態では、カウント変化量ΔN1が所定の変化量以下になる場合にはタッチセンサ51による検出間隔を長くする点が主に上記第1実施形態と異なる。例えば、図9に例示するように、カウント変化量ΔN1が所定の変化量以下になる場合のタッチセンサ51による検出間隔を100ms、カウント変化量ΔN1が所定の変化量未満になる場合のタッチセンサ51による検出間隔を20msとする。
タッチセンサ51による現在のカウント値と前回のカウント値との差が小さくなるような場合には、詳細にタッチ検出に関する処理を行う必要もないので、このような場合にはタッチセンサ51による検出間隔を長くすることで、タッチ検出に関する処理負荷の軽減や省電力化を図ることができる。
なお、本実施形態の変形例として、非タッチ状態でのタッチセンサ51による検出間隔を、タッチ状態でのタッチセンサ51による検出間隔よりも長くなるように設定してもよい。読み取り開始時にタッチ検出位置15がタッチされその読み取りが終了するとタッチされなくなることから、非タッチ状態はタッチ状態よりも長くなりやすく、このように長くなる非タッチ状態にてタッチセンサ51による検出間隔を長くすることで、タッチ検出に関する処理負荷の軽減や省電力化を図ることができる。一方、タッチ状態ではタッチセンサ51による検出間隔が相対的に短くなるため、非タッチ状態への移行を即座に検出できるため、タッチ状態と検出されたことによりなされる処理等を迅速に終えることができ、省電力化を図ることができる。
なお、タッチセンサ51による検出間隔を調整する本実施形態及び変形例の特徴的構成は、他の実施形態にも適用することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る情報読取装置について、図10を参照して説明する。
本第4実施形態では、ON閾値ΔNth1やOFF閾値ΔNth2の値を調整するための情報コードを用意している点が主に上記第1実施形態と異なる。すなわち、例えば、タッチ状態検出に関してその感度を、通常設定、鈍感設定、敏感設定の3種類で調整したい場合には、図10に例示するように、通常設定に関する調整情報が記録されたバーコードB1と、鈍感設定に関する調整情報が記録されたバーコードB2と、敏感設定に関する調整情報が記録されたバーコードB3とがそれぞれ表示される閾値調整用媒体70を用意する。
そして、利用者は、上記鈍感設定にしたい場合には、読取口13を閾値調整用媒体70のバーコードB2に向けてタッチ検出位置15をタッチ操作することで、バーコードB2に記憶される調整情報が読み取られ、制御部40によりその読み取られた調整情報に応じてON閾値ΔNth1が上記鈍感設定となるように調整される。また、利用者は、上記敏感設定にしたい場合には、読取口13を閾値調整用媒体70のバーコードB3に向けてタッチ検出位置15をタッチ操作することで、バーコードB3に記憶される調整情報が読み取られ、制御部40によりその読み取られた調整情報に応じてON閾値ΔNth1が上記敏感設定となるように調整される。また、利用者は、上記通常設定に戻したい場合には、読取口13を閾値調整用媒体70のバーコードB1に向けてタッチ検出位置15をタッチ操作することで、バーコードB1に記憶される調整情報が読み取られ、制御部40によりその読み取られた調整情報に応じてON閾値ΔNth1が上記通常設定となるように調整される。
なお、上記通常設定としては、例えば、指がタッチ検出位置15から1mm程度離れた状態(手袋をした状態等)でもタッチ検出位置15へのタッチが検出可能な設定が想定される。また、上記鈍感設定としては、例えば、指がタッチ検出位置15に直接タッチしないとタッチ検出位置15へのタッチが検出されないような設定が想定される。また、上記敏感設定としては、例えば、指がタッチ検出位置15から2mm程度離れた状態(厚手の手袋をした状態等)でもタッチ検出位置15へのタッチが検出可能な設定が想定される。
また、同様に、非タッチ状態検出に関してその感度を調整するための複数のバーコードを用意することで、OFF閾値ΔNth2を調整することができる。
このように、本実施形態では、閾値調整用媒体70に表示される各バーコードから読み取った調整情報に基づいて、閾値調整部として機能する制御部40によりON閾値ΔNth1やOFF閾値ΔNth2が調整されるため、当該ON閾値ΔNth1やOFF閾値ΔNth2を各バーコードの読み取りに応じて容易に調整することができる。すなわち、利用者がタッチ検出位置15のタッチ検出に関して自分の好みの検出感度に容易にあわせることができ、情報読取装置として利便性を高めることができる。
なお、調整情報が記録される情報コードは、バーコードに限らず、QRコード等、他の種別の情報コードであってもよい。また、調整情報が記録される情報コードは、上述したように3つ用意されることに限らず、その使用環境や利用者等に応じて、2つ用意されてもよいし、4つ以上用意されてもよい。
また、情報コードの読み取り結果を利用してON閾値ΔNth1やOFF閾値ΔNth2の値を調整する本実施形態の特徴的構成は、他の実施形態にも適用することができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る情報読取装置について、図11及び図12を参照して説明する。
本第5実施形態では、所定の特徴部を有する光学的情報に読取口が向けられると自動的に光が照射される点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態において制御部40にてなされる読取処理では、図11に例示する撮像画像Pのように、例えば、所定の特徴部として予め登録されているQRコードQの3つの位置検出パターンFP1〜FP3が撮像されると、特別な操作を要することなく自動的に照明光源21から照明光Lfが照射される。すなわち、QRコードQに読取口13を向けるとそのQRコードQに向けて照明光Lfが照射される。
このように、照明光Lfは、撮像されているQRコードQに照射されるので、自動的に照射される照明光Lfをみた利用者は、その照明光Lfが照射されるQRコードQが読み取り可能な状態であることを知得することができる。なお、制御部40は、受光センサ23とともに、所定の特徴部を有する光学的情報を撮像することで当該光学的情報を光学的に読み取る「光学的情報読取部」の一例に相当し得る。また、受光センサ23は、「撮像部」の一例に相当し、照明光源21は、受光センサ23の撮像視野に向けて光を照射可能な「照射部」の一例に相当し得る。
以下、本実施形態において、制御部40にて行われる読取処理について、図12に示すフローチャートを参照して詳述する。なお、本実施形態では、上記所定の特徴部として、QRコードQの3つの位置検出パターンFP1〜FP3が予め設定されてメモリ35に記憶されているものとする。
制御部40にて読取処理が開始されると、図12のステップS201に示す撮像処理がなされ、読取口13を介した撮像視野を撮像可能な状態となる。そして、撮像画像の明暗パターンから、メモリ35に予め記憶される所定の特徴部を抽出するように算出するための処理がなされる(S203)。そして、ステップS205の判定処理にて、所定の特徴部が検出されるか否かについて判定され、所定の特徴部が検出されない場合には(S205でNo)、ステップS211の判定処理に移行する。
一方、図11に例示するように、QRコードQが撮像されるために3つの位置検出パターンFP1〜FP3が撮像されて検出されると(S205でYes)、照明光Lfの点灯の有無を判断するためのタイマTmが設定される(S209)。なお、上記ステップS205の判定処理を行う制御部40は、「判定部」の一例に相当し得る。
続いて、ステップS211の判定処理にて、タイマTmが所定の時間Toを経過してタイムアウトしているか判定され、タイマTmが所定の時間Toを経過していなければ(S211でNo)、照明光源21から照明光Lfが照射されて点灯状態となる(S213)。
続いて、ステップS215に示す判定処理にて、タッチ検出位置15がタッチされるタッチ操作がなされているか否かについて判定される。そして、タッチ操作されていなければ(S215でNo)、上記ステップS201からの処理が繰り返される。そして、タッチ検出位置15がタッチされると(S215でYes)、撮像した3つの位置検出パターンFP1〜FP3を有するQRコードQをデコードして解読するための処理がなされる(S217)。
一方、タッチ検出位置15がタッチされることなくタイマTmが所定の時間Toを経過してタイムアウトになると(S211でYes)、再び消灯状態となり(S207)、上記ステップS201からの処理が繰り返される。
以上説明したように、本実施形態に係る情報読取装置10では、受光センサ23の撮像視野に向けて照明光Lfを照射可能な照明光源21は、受光センサ23により所定の特徴部が撮像されていると判定されると(S205でYes)、タイマTmが所定の時間Toを経過するまで照明光Lfを照射する(S213)。
これにより、所定の特徴部を有する光学的情報に向けて読取口13を向けるだけで、タッチ検出位置15へのタッチ等の操作をすることなく照明光源21からの照明光Lfが受光センサ23の撮像視野に向けて照射される。このため、その照明光源21からの照明光Lfを利用することで、読取対象である光学的情報を受光センサ23の撮像視野内に容易に入れることができる。
特に、タッチ検出位置15へのタッチが検出されない状態であって(S215でNo)、タイマTmが所定の時間Toを経過する前では(S211でNo)、上記所定の特徴部が撮像されていると判定されても撮像した光学的情報の読み取りが行われない。これにより、読取対象と異なる光学的情報の所定の特徴部が撮像されても、タッチ検出位置15へタッチしない限りその光学的情報を読み取るための処理がなされることもないので、不要な読み取り処理を行うことなく読取対象を撮像視野に入れることができる。すなわち、目的の読取対象の周囲に読取対象と異なる複数の情報コード等が存在していても、目的の読取対象に読取口13を向けた状態でタッチ検出位置15へのタッチ操作を行うことで、正確な読み取りが可能となる。
なお、受光センサ23による撮像範囲を示すマーカ光を照射する情報読取装置であれば、照明光源21による照明光Lfと同期させてマーカ光を照射してもよい。また、受光センサ23により所定の特徴部が撮像されていると判定されると、タイマTmが所定の時間Toを経過するまでマーカ光を照射して、タッチ検出位置15へのタッチ検出後に照明光源21により照明光Lfを照射するようにしてもよい。
また、所定の特徴部は、QRコードの3つの位置検出パターンFP1〜FP3に限らず、他の情報コードの特徴的パターン、例えば、バーコードのスタートキャラクタやストップキャラクタでもよい。また、所定の特徴部は、例えば、公知の記号認識処理機能(OCR)を利用することで光学的に読み取り可能な文字情報等に付加される所定の特徴的図形や特定の文字等であってもよい。
なお、所定の特徴部を有する光学的情報に読取口が向けられると自動的に光が照射される本実施形態の特徴的構成は、他の実施形態等にも適用することができる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係る情報読取装置について、図13を参照して説明する。
本第6実施形態では、所定の特徴部が検出されない場合でも照明光の照射を可能とする点が主に上記第5実施形態と異なる。このため、第5実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
上記第5実施形態における読取処理では、所定の特徴部を有する光学的情報に関して周囲照度が低くなると、その光学的情報に読取口13を向けた状態で撮像された撮像画像から所定の特徴部が検出されない場合がある。このように所定の特徴部が検出されない場合には、照明光Lfが照射されないため、照度不足のために光学的情報を読み取れない状態が継続する可能性がある。
そこで、本実施形態における読取処理では、撮像画像から所定の特徴部が検出されない場合であっても、タッチ検出位置15に対するタッチ操作が検出されることで、照明光Lfが照射された状態で撮像処理を行い、この撮像画像についてデコードして解読するための処理がなされる。
以下、本実施形態において、制御部40にて行われる読取処理について、図13に示すフローチャートを参照して詳述する。なお、本実施形態においても、光学的情報としてQRコードQが採用され、上記所定の特徴部として、QRコードQの3つの位置検出パターンFP1〜FP3が予め設定されてメモリ35に記憶されているものとする。
制御部40にて読取処理が開始されると、上記第5実施形態と同様に、読取口13を介した撮像視野を撮像可能な状態となり(図13のS201)、その撮像画像の明暗パターンから上記所定の特徴部(3つの位置検出パターンFP1〜FP3)を抽出するための処理がなされる(S203)。そして、所定の特徴部が検出されると(S205でYes)、照明光Lfの点灯の有無を判断するためのタイマTmが設定されて(S209)、タイマTmが所定の時間Toを経過するまで(S211でNo)、照明光源21から照明光Lfが照射されて点灯状態となる(S213)。
一方、撮像画像から上記所定の特徴部が検出されない場合には(S205でNo)、ステップS219の判定処理にて、タッチ検出位置15がタッチされるタッチ操作がなされているか否かについて判定される。ここで、タッチ操作されていなければ(S219でNo)、上記ステップS211以降の処理がなされる。
これに対して、所定の特徴部が検出されない状態にてタッチ操作が検出されると(S219でYes)、照明光Lfの点灯の有無を判断するためのタイマTmが設定される(S209)。そして、タイマTmが所定の時間Toを経過していないことから(S211でNo)、照明光源21から照明光Lfが照射されて点灯状態となる(S213)。すなわち、所定の特徴部が検出されない状態にてタッチ操作が検出されると、照明光Lfが照射される点灯状態となる。
そして、上述のようにタッチ操作していることからステップS215の判定処理にてYesと判定されると、ステップS221の判定処理において、上記ステップS205の判定処理にて所定の特徴部が検出されているか否かについて判定される。ここで、上述のように所定の特徴部が検出されない状態にてタッチ操作が検出されると(S221でNo)、照明光Lfが照射された状態にて再度読取口13を介して撮像される(S223)。この場合には、新たに撮像された撮像画像について、3つの位置検出パターンFP1〜FP3を検出し、この検出された各位置検出パターンFP1〜FP3を利用して、QRコードQをデコードして解読するための処理がなされる(S217)。
一方、所定の特徴部が検出された状態にてタッチ操作が検出されると(S221でYes)、上記第5実施形態と同様に、上記ステップS201に撮像されたQRコードQを、上記ステップS203にて検出された各位置検出パターンFP1〜FP3を利用して、デコードして解読するための処理がなされる(S217)。
以上説明したように、本実施形態に係る情報読取装置10では、照明光源21は、所定の特徴部が撮像されていないと判定される場合(S205でNo)でも、タッチ状態が検出されると(S219でYes)、照明光Lfを照射する。これにより、周囲照度が低いために所定の特徴部が検出可能に撮像されない場合でも、タッチ操作が検出されることで、照明光源21からの照明光Lfが受光センサ23の撮像視野に向けて照射されるので、照度不足のために光学的情報が読み取れない状態となることを防止することができる。
なお、本発明は上記各実施形態及び変形例等に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)本発明は、タッチ状態となることで非タッチ状態よりも小さくなるようにタッチセンサ51による検出値をカウント値として取得する情報読取装置に適用されることに限らず、タッチ状態となることで非タッチ状態よりも大きくなるようにタッチセンサ51による検出値を取得する情報読取装置に適用されてもよい。
すなわち、このように構成される情報読取装置は、読取対象の情報を読み取り可能な情報読取部を有し、当該情報読取部による読み取りを開始する際にタッチされるタッチ検出位置が筐体の外面に設けられる情報読取装置であって、前記タッチ検出位置に配置される静電容量方式のタッチセンサと、前記タッチ検出位置にタッチされるタッチ状態となることでタッチされていない非タッチ状態よりも大きくなるように前記タッチセンサによる検出値を取得し、当該検出値の変化に基づいて前記タッチ状態を検出可能な検出部と、前記検出部により取得される検出値が定期的に比較値として記憶される記憶部と、を備え、前記検出部は、現在の検出値から前記記憶部に記憶される複数の前記比較値のいずれか1つを引いた値が所定の閾値を超える所定の変化状態となると、前記タッチ状態を検出する。
このような構成では、タッチ検出に関してノイズの影響を抑制するために上記所定の閾値を大きな値に設定した場合に、ゆっくりタッチしたためにタッチセンサ51による現在の検出値から前回の検出値を引いた値が上記所定の閾値を超えなくても、前回よりさらに前の検出値と現在の検出値との差は、より前の検出値ほど大きくなる。このため、タッチセンサ51による現在の検出値からメモリ(記憶部)35に記憶される複数の比較値のいずれか1つ(すなわち、過去の検出値)を引いた値が上記所定の閾値を超えることで、上記所定の変化状態となりタッチ状態が検出される。したがって、静電容量方式のタッチセンサ51を採用する場合でもノイズの影響を抑制しつつゆっくりしたタッチをも精度良く検出することができる。
(2)また、上述のような構成では、上記第2実施形態と同様に、上記所定の変化状態が連続する場合にタッチ状態や非タッチ状態を検出してもよい。また、上述のような構成では、現在の検出値からメモリ(記憶部)35に記憶される複数の比較値のいずれか1つを引いた値が第2の閾値未満になると、非タッチ状態を検出することができる。これにより、タッチ検出位置15からゆっくり指等を離すような非タッチ状態でも、ノイズの影響を抑制しつつ精度良く検出することができる。
(3)本発明は、情報コードや文字情報等の光学的情報を光学的に読み取る光学的情報読取装置に適用されることに限らず、読み取りを開始する際にタッチされるタッチ検出位置が筐体の外面に設けられる他の機能を有する情報読取装置、例えば、タッチ検出位置へのタッチが検出されると無線通信による無線タグ等の読み取りを開始する情報読取装置に適用されてもよい。
10…情報読取装置
11…筐体
12…上面
13…読取口
15…タッチ検出位置
23…受光センサ(撮像部,情報読取部,光学的情報読取部)
35…メモリ(記憶部)
40…制御部(情報読取部,光学的情報読取部,検出部,閾値調整部)
50…スイッチ部
51…タッチセンサ
60…タッチ検出回路
N…カウント値(検出値)
Nx…比較値
ΔNx…カウント変化量
ΔNth1…ON閾値(所定の閾値)
ΔNth2…OFF閾値(第2の閾値)

Claims (13)

  1. 読取対象の情報を読み取り可能な情報読取部を有し、当該情報読取部による読み取りを開始する際にタッチされるタッチ検出位置が筐体の外面に設けられる情報読取装置であって、
    前記タッチ検出位置に配置される静電容量方式のタッチセンサと、
    前記タッチ検出位置にタッチされるタッチ状態となることでタッチされていない非タッチ状態よりも小さくなるように前記タッチセンサによる検出値を取得し、当該検出値の変化に基づいて前記タッチ状態を検出可能な検出部と、
    前記検出部により取得される検出値が定期的に比較値として記憶される記憶部と、
    を備え、
    前記検出部は、現在の検出値から前記記憶部に記憶される複数の前記比較値のいずれか1つを引いた値が所定の閾値未満になる所定の変化状態となると、前記タッチ状態を検出し、
    前記タッチセンサによる検出間隔は、前記タッチセンサによる現在の検出値と前回の検出値との差が所定の変化量以下になる場合には、前記タッチセンサによる現在の検出値と前回の検出値との差が前記所定の変化量を超える場合よりも長くなるように設定されることを特徴とする情報読取装置。
  2. 前記検出部は、前記所定の変化状態が連続すると、前記タッチ状態を検出することを特徴とする請求項1に記載の情報読取装置。
  3. 前記検出部は、現在の検出値から前記記憶部に記憶される複数の前記比較値のいずれか1つを引いた値が第2の閾値を超える状態となると、前記非タッチ状態を検出することを特徴とする請求項1または2に情報読取装置。
  4. 読取対象の情報を読み取り可能な情報読取部を有し、当該情報読取部による読み取りを開始する際にタッチされるタッチ検出位置が筐体の外面に設けられる情報読取装置であって、
    前記タッチ検出位置に配置される静電容量方式のタッチセンサと、
    前記タッチ検出位置にタッチされるタッチ状態となることでタッチされていない非タッチ状態よりも大きくなるように前記タッチセンサによる検出値を取得し、当該検出値の変化に基づいて前記タッチ状態を検出可能な検出部と、
    前記検出部により取得される検出値が定期的に比較値として記憶される記憶部と、
    を備え、
    前記検出部は、現在の検出値から前記記憶部に記憶される複数の前記比較値のいずれか1つを引いた値が所定の閾値を超える所定の変化状態となると、前記タッチ状態を検出し、
    前記タッチセンサによる検出間隔は、前記タッチセンサによる現在の検出値と前回の検出値との差が所定の変化量以下になる場合には、前記タッチセンサによる現在の検出値と前回の検出値との差が前記所定の変化量を超える場合よりも長くなるように設定されることを特徴とする情報読取装置。
  5. 前記検出部は、前記所定の変化状態が連続すると、前記タッチ状態を検出することを特徴とする請求項4に記載の情報読取装置。
  6. 前記検出部は、現在の検出値から前記記憶部に記憶される複数の前記比較値のいずれか1つを引いた値が第2の閾値未満になると、前記非タッチ状態を検出することを特徴とする請求項4または5に情報読取装置。
  7. 前記非タッチ状態での前記タッチセンサによる検出間隔は、前記タッチ状態での前記タッチセンサによる検出間隔よりも長くなるように設定されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の情報読取装置。
  8. 前記タッチ検出位置へのタッチ検出時に振動する振動部を備え、
    前記振動部は、前記読取対象に向けられる読取口が設けられる前記筐体の一方の端部から離れた他方の端部に配置されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の情報読取装置。
  9. 前記所定の閾値を調整するための調整情報が記録される閾値調整用媒体が設けられ、
    前記情報読取部により前記閾値調整用媒体から読み取った前記調整情報に基づいて前記所定の閾値を調整する閾値調整部を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の情報読取装置。
  10. 前記筐体は、2以上のケースが複数の係合箇所にて係合されることで構成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の情報読取装置。
  11. 前記筐体は、2以上のケースがネジ部材を利用して組み付けられることで構成され、前記ネジ部材を外面側から覆う被覆部が設けられることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の情報読取装置。
  12. 前記情報読取部は、所定の特徴部を有する光学的情報を撮像することで当該光学的情報を光学的に読み取る光学的情報読取部であり、
    読取口を介して前記光学的情報を撮像可能な撮像部と、
    前記撮像部の撮像視野に向けて光を照射可能な照射部と、
    前記撮像部により前記所定の特徴部が撮像されているか否かについて判定する判定部と、
    を備え、
    前記照射部は、前記判定部により前記所定の特徴部が撮像されていると判定されると、所定の時間が経過するまで光を照射し、
    前記光学的情報読取部は、前記照射部により光が照射されている状態で前記検出部により前記タッチ状態が検出されると、前記撮像部により撮像された前記光学的情報を解読するための処理を行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の情報読取装置。
  13. 前記照射部は、前記判定部により前記所定の特徴部が撮像されていないと判定される場合でも、前記検出部により前記タッチ状態が検出されると、光を照射することを特徴とする請求項12に記載の情報読取装置。
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