JP6930255B2 - バリア性積層体および輸液バッグ用外装袋 - Google Patents

バリア性積層体および輸液バッグ用外装袋 Download PDF

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Description

本発明は、バリア性積層体に関し、さらに詳細には、外側樹脂層と、バリア性フィルムと、内側シーラント層と、をこの順に備えるバリア性積層体に関する。また、該バリア性積層体を備える輸液バッグ用外装袋にも関する。
近年、酸素あるいは水蒸気等に対するガスバリア性材料として、フィルム基材に無機物を、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、化学気相成長法等で形成したバリア性フィルムが注目されている。特に、医療用包装袋では、医薬品用等の内容物の誤認による事故を避けるために、内容物の視認性に優れる透明蒸着層を形成したバリア性フィルムが用いられている。
医療用輸液バッグのように内容物にアミノ酸やビタミン等が含まれる場合、それらの成分の劣化を防止するために、ガスバリア性の低いバリア性フィルムを用いて輸液バッグを外装することが行われている。但し、輸液バッグ用外装袋の水蒸気バリア性が高すぎる場合、輸液バッグ本体から外に透過した水分が外装袋内で結露し、内部に水滴が発生する恐れがあった。このような状態になると、破袋や液漏れが疑われ、輸液バッグ包装体は使用できなくなるという問題があった。このような技術的課題に対して、基材層としてポリエチレンテレフタレートフィルムと、特定の金属酸化物層とを備え、温度40℃、湿度90%RHの条件で測定される水蒸気透過度が2.5g/m・day以上である積層フィルムを、輸液バッグ用外装袋に用いることが提案されている(特許文献1参照)
国際公開第2016/052456号
本発明は上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、好適な水蒸気バリア性を有しており、輸液バッグ用外装袋として用いた場合に結露を防止できるバリア性積層体を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、外側樹脂層と、バリア性フィルムと、内側シーラント層と、をこの順に備えるバリア性積層体において、バリア性フィルムとバリア性積層体のそれぞれの水蒸気透過度を適切な範囲内に調節することで、輸液バッグ用外装袋として用いた場合に、結露を防止できることを知見した。本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明の一態様によれば、
外側樹脂層と、バリア性フィルムと、内側シーラント層と、をこの順に備えるバリア性積層体であって、
前記バリア性フィルムが、外側から順に、樹脂基材と、透明蒸着層と、バリアコート層とを備え、
前記バリア性フィルムのJIS K7129に準拠して測定した水蒸気透過度が、10g/m・day以上であり、
前記バリア性積層体のJIS K7129に準拠して測定した水蒸気透過度が、1.0g/m・day以上3.5g/m・day以下である、バリア性積層体が提供される。
本発明の態様においては、前記透明蒸着層が、酸化アルミニウムを主成分とする無機酸化物蒸着膜であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記樹脂基材が、ポリアミド樹脂を含むことが好ましい。
本発明の態様においては、前記バリアコート層が、金属アルコキシドの加水分解生成物と水溶性高分子との硬化膜であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記外側樹脂層が、ポリオレフィン樹脂を含むことが好ましい。
本発明の態様においては、前記内側シーラント層が、ポリオレフィン樹脂を含むことが好ましい。
本発明の態様においては、前記バリアコート層と、前記内側シーラント層との間に、接着性樹脂層をさらに備えることが好ましい。
本発明の態様においては、上記バリア性積層体が輸液バッグ用外装袋に用いられることが好ましい。
本発明の他の態様によれば、上記バリア性積層体を備える輸液バッグ用外装袋が提供される。
本発明の他の態様においては、輸液バッグ本体と上記輸液バッグ用外装袋とを備える輸液バッグ包装体が提供される。
本発明によれば、好適な水蒸気バリア性を有しており、輸液バッグ用外装袋として用いた場合に結露を防止できるバリア性積層体を提供することができる。さらに、このようなバリア性積層体を用いることで、結露を防止できる輸液バッグ用外装袋を提供することができる。
本発明のバリア性積層体の一実施形態を示した概略断面図である。 本発明のバリア性積層体の一実施形態を示した概略断面図である。
<バリア性積層体>
本発明により得られるバリア性積層体は、少なくとも、外側樹脂層と、バリア性フィルムと、内側シーラント層と、をこの順に備えるものであり、透明性およびラミネート強度に優れ、かつ好適な水蒸気バリア性を有しており、輸液バッグ用外装袋として用いた場合に結露を防止できる。また、バリア性積層体は、本発明の効果を奏する範囲内で、外側樹脂層とバリア性フィルムの間に、他の樹脂層、印刷層、他のフィルムを設けることができ、バリア性フィルムと内側シーラント層にも他の樹脂層、印刷層、他のフィルムを設けることができる。
バリア性積層体は、JIS K7129に準拠して測定した水蒸気透過度が、1.0g/m・day以上3.5g/m・day以下であり、好ましくは1.1g/m・day以上3.0g/m・day以下であり、より好ましくは1.2g/m・day以上2.5g/m・day以下であり、さらに好ましくは1.3g/m・day以上2.0g/m・day以下である。バリア性積層体の水蒸気透過度が上記数値範囲を満たせば、好適な水蒸気バリア性を有するため、輸液バッグ用外装袋として用いた場合に、輸液バッグ本体から外に透過した水分が適度に外装袋の外へと透過し(外装袋内に留まらず)、結露を防止することができる。なお、水蒸気透過度は、温度40℃および湿度90RH%の環境下で、水蒸気透過度測定機(MOCON社製:PERMATRAN)を用いて測定することができる。
バリア性積層体は、温度60℃および湿度90RH%の環境下で500時間保存後のJIS K7129に準拠して測定した水蒸気透過度が、好ましくは1.0g/m・day以上4.0g/m・day以下であり、より好ましくは1.1g/m・day以上3.5g/m・day以下であり、さらに好ましくは1.2g/m・day以上3.0g/m・day以下であり、さらにより好ましくは1.3g/m・day以上2.5g/m・day以下である。バリア性積層体の保存試験後の水蒸気透過度が上記数値範囲を満たせば、長期間の使用後であっても好適な水蒸気バリア性を保持しているため、輸液バッグ用外装袋として用いた場合に、輸液バッグ本体から外に透過した水分が適度に外装袋の外へと透過し(外装袋内に留まらず)、結露を防止することができる。
バリア性積層体の水蒸気透過率の調節は、透明蒸着層の種類や膜厚およびバリアコート層の膜質や膜厚を変更して下記バリア性フィルムの水蒸気透過率を調節することによって行うことができる。また、バリア性積層体の水蒸気透過率の調節は、外側樹脂層や内側シーラント層の層厚や樹脂種類を変更することによっても行うことができる。さらに、これらの変更を組み合わせてもよい。
バリア性積層体は、温度23℃および湿度60RH%の環境下で測定した酸素透過度が、好ましくは0.01cc/m・day・atm以上2.0cc/m・day・atm以下であり、より好ましくは0.05cc/m・day・atm以上1.0cc/m・day・atm以下である。バリア性積層体の酸素透過度が上記数値範囲を満たせば、好適な酸素バリア性を有しているため、輸液バッグ用外装袋として用いた場合に、輸液バッグの内容物に対する悪影響を抑制することができる。
バリア性積層体は、光透過性に優れ、全光線透過率が好ましくは70%以上であり、より好ましくは80%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。全光線透過率が上記数値範囲を満たせば、輸液バッグ用外装袋として用いた際に内容物の視認性に優れる。なお、全光線透過率は、株式会社村上色彩研究所製 HAZE METER HM−150を用いて、JIS K7361に準拠して測定することができる。
バリア性積層体は、透過性に優れ、ヘイズが好ましくは10%以下であり、より好ましくは5%以下であり、さらに好ましくは3%以下である。ヘイズが上記数値範囲を満たせば、輸液バッグ用外装袋として用いた際に内容物の視認性に優れる。なお、ヘイズは、株式会社村上色彩研究所製 HAZE METER HM−150 を用いて、JIS K7136に準拠して測定することができる。
バリア性積層体の層構成を、図面を参照しながら説明する。
図1に示すバリア性積層体10は、外側樹脂層11と、バリア性フィルム12と、内側シーラント層13とをこの順に備えてなり、バリア性フィルム12は、外側から順に、樹脂基材14と、透明蒸着層15と、バリアコート層16とを備える。
図2に示すバリア性積層体20は、外側樹脂層21と、接着剤層27と、バリア性フィルム22と、接着性樹脂層28と、内側シーラント層23とをこの順に備えてなり、バリア性フィルム22は、外側から順に、樹脂基材24と、透明蒸着層25と、バリアコート層26とを備える。
以下、本発明のバリア性積層体を構成する各層について説明する。
(バリア性フィルム)
バリア性積層体を構成するバリア性フィルムは、外側から順に、樹脂基材と、透明蒸着層と、バリアコート層とを備えるものである。
バリア性フィルムは、JIS K7129に準拠して測定した水蒸気透過度が、10g/m・day以上であり、好ましくは10g/m・day以上50g/m・day以下であり、より好ましくは12g/m・day以上40g/m・day以下である。バリア性フィルム自体は水蒸気を透過し易く、バリア性が十分であるとは言えないが、バリア性フィルムに加えて外側樹脂層および内側シーラントをさらに備えるバリア性積層体全体の水蒸気透過度を好適な範囲内に調節できる。その結果、バリア性積層体全体で好適な水蒸気バリア性を有するため、輸液バッグ用外装袋として用いた場合に、輸液バッグ本体から外に透過した水分が適度に外装袋の外へと透過し(外装袋内に留まらず)、結露を防止することができる。なお、水蒸気透過度は、温度40℃および湿度90RH%の環境下で、水蒸気透過度測定機(MOCON社製:PERMATRAN)を用いて測定することができる。
(樹脂基材)
樹脂基材としては、下記の透明蒸着層を担持できるものであれば特に限定されず、公知の種々の樹脂基材を用いることができる。例えば、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂のフィルムを用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ユリア・メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチル・1−ペンテン、およびポリブテン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、およびポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ナイロン−6、ナイロン−66、およびポリメタキシレンアジパミド等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体もしくはその鹸化物、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、アイオノマー、フッ素樹脂あるいはこれらの混合物等が挙げられる。特に、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、およびポリアミド等の、延伸性、透明性が良好な熱可塑性樹脂が好ましく、突き刺し耐久性等の観点から、ポリアミド樹脂を用いることが好ましい。樹脂基材は単層構成としてもよいし、2種以上の熱可塑性樹脂からなる複層構成としてもよい。
樹脂基材の厚さは、特に限定されないが、好ましくは5μm以上100μm以下、より好ましくは10μm以上50μm以下の厚さを有するものである。
(透明蒸着層)
透明蒸着層は、無機酸化物の蒸着膜からなる層である。蒸着膜は、従来公知の方法により形成することができ、無機酸化物の組成および形成方法は特に限定されない。積層体が、透明蒸着層を備えることで、透明であるため内容物の透過性を保ちながら、酸素ガスおよび水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性を付与ないし向上させることができる。なお、積層体は、透明蒸着層を2層以上備えてもよい。透明蒸着層を2層以上備える場合、それぞれが、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。
蒸着膜としては、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の酸化物の蒸着膜を使用することができる。特に、包装袋用としては、酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素の蒸着膜を備えることが好ましく、輸液バッグ用外装袋としては、酸化アルミニウムの蒸着膜がより好ましい。
無機酸化物の表記は、例えば、SiO、AlO等のようにMO(ただし、式中、Mは、無機元素を表し、Xの値は、無機元素によってそれぞれ範囲がことなる。)で表される。Xの値の範囲としては、ケイ素(Si)は、0〜2、アルミニウム(Al)は、0〜1.5、マグネシウム(Mg)は、0〜1、カルシウム(Ca)は、0〜1、カリウム(K)は、0〜0.5、スズ(Sn)は、0〜2、ナトリウム(Na)は、0〜0.5、ホウ素(B)は、0〜1.5、チタン(Ti)は、0〜2、鉛(Pb)は、0〜2、ジルコニウム(Zr)は0〜2、イットリウム(Y)は、0〜1.5の範囲の値をとることができる。上記において、X=0の場合、完全な無機単体(純物質)であり、透明ではなく、また、Xの範囲の上限は、完全に酸化した値である。包装用材料には、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)が好適に使用され、ケイ素(Si)は、1.0〜2.0、アルミニウム(Al)は、0.5〜1.5の範囲の値のものを使用することができる。
無機酸化物の蒸着膜の膜厚としては、使用する無機酸化物の種類や所望のバリア性能等によって異なるが、例えば、酸化アルミニウムの蒸着膜の場合、好ましくは1nm以上50nm以下、より好ましくは2nm以上20nm以下、さらに好ましくは5nm以上15nm以下の範囲内で任意に選択して形成することが望ましい。
蒸着膜は、基材層などに以下の形成方法を用いて形成することができる。蒸着膜の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、およびイオンプレ−ティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、および光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を挙げることができる。
(プラズマ前処理)
樹脂基材には、上記の透明蒸着層を形成する面に予めプラズマ前処理を施すことが好ましい。予めプラズマ前処理を施すことで、樹脂基材と透明蒸着層との間に強固な共有結合を生じさせ、バリア性フィルムと内側シーラント層との密着性(ラミネート強度)を向上させることができる。例えば、透明蒸着層が酸化アルミニウムを主成分とする酸化アルミニウム蒸着膜である場合、特殊酸素プラズマ処理による強固なAl−OHの結合が、従来困難であったナイロンフィルムとの密着性を向上させることができる。
(バリアコート層)
バリアコート層は、ガスバリア性を有する層であり、塗布膜であることが好ましい。さらに、バリアコート層は、金属アルコキシドの加水分解生成物と水溶性高分子との硬化膜であることが好ましい。バリアコート層は、例えば、下記のガスバリア性塗膜により形成することができる。該塗膜は、高温多湿環境下でのガスバリア性を保持する塗膜であり、一般式R M(OR(ただし、式中、R、Rは、炭素数1〜8の有機基を表し、Mは、金属原子を表し、nは、0以上の整数を表し、mは、1以上の整数を表し、n+mは、Mの原子価を表す。)で表される少なくとも1種以上の金属アルコキシドと、水溶性高分子とを含有し、更に、ゾルゲル法触媒、酸、水、および、有機溶剤の存在下に、ゾルゲル法によって重縮合してなるガスバリア性組成物からなる塗布膜である。該組成物を上記蒸着膜の上に塗工して塗布膜を設け、20℃〜200℃、かつ上記の蒸着フィルムの樹脂基材の融点以下の温度で10秒〜10分間加熱乾燥処理して形成することができる。
また、前記ガスバリア性組成物を上記樹脂基材上の蒸着膜の上に塗工して塗布膜を2層以上重層し、20℃〜200℃、かつ、上記樹脂基材の融点以下の温度で10秒〜10分間加熱乾燥処理し、ガスバリア性塗膜を2層以上重層した複合ポリマー層を形成してもよい。
上記金属アルコキシドは、上記一般式R M(OR中、Mで表される金属原子としては、ケイ素、ジルコニウム、チタン、アルミニウム、その他等を例示することができる。本発明では、上記アルコキシドは、2種以上を併用してもよい。例えばアルコキシシランとジルコニウムアルコキシドを混合して用いると、得られるガスバリア性積層体の靭性、耐熱性等を向上させることができ、また、延伸時のフィルムの耐レトルト性などの低下が回避される。また、アルコキシシランとチタニウムアルコキシドを混合して用いると、得られるガスバリア性塗膜の熱伝導率が低くなり、耐熱性が著しく向上する。
本発明で使用する水溶性高分子は、ポリビニルアルコール系樹脂、またはエチレン・ビニルアルコ一ル共重合体を単独で各々使用することができ、あるいは、ポリビニルアルコ一ル系樹脂およびエチレン・ビニルアルコール共重合体とを組み合わせて使用することができる。本発明では、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体を使用することにより、ガスバリア性、耐水性、耐候性、その他等の物性を著しく向上させることができる。
ポリビニルアルコ一ル系樹脂としては、一般に、ポリ酢酸ビニルをケン化して得られるものを使用することができる。ポリビニルアルコール系樹脂としては、酢酸基が数十%残存している部分ケン化ポリビニルアルコール系樹脂でも、酢酸基が残存しない完全ケン化ポリビニルアルコールでも、OH基が変性された変性ポリビニルアルコール系樹脂でもよく、特に限定されるものではない。
エチレン・ビニルアルコール共重合体としては、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体のケン化物、すなわち、エチレン−酢酸ビニルランダム共重合体をケン化して得られるものを使用することができる。例えば、酢酸基が数十モル%残存している部分ケン化物から、酢酸基が数モル%しか残存していないかまたは酢酸基が残存しない完全ケン化物まで含み、特に限定されるものではない。ただし、ガスバリア性の観点から好ましいケン化度は、80モル%以上、より好ましくは、90モル%以上、さらに好ましくは、95モル%以上であるものを使用することが好ましい。なお、上記エチレン・ビニルアルコール共重合体中のエチレンに由来する繰り返し単位の含量(以下「エチレン含量」ともいう)は、通常、0〜50モル%、好ましくは、20〜45モル%であるものことが好ましい。
また、本発明では、バリアコート層にシランカップリング材を添加してもよい。例えば、メトキシ基、エトキシ基のようなアルコキシ基、アセトキシ基、アミノ基、エポキシ基などの反応基を有するシランカップリング材が、使用できる。
バリアコート層は、以下の方法で製造することができる。まず、上記金属アルコキシド、必要に応じてシランカップリング剤、水溶性高分子、ゾルゲル法触媒、酸、水、有機溶媒等を混合し、ガスバリア性組成物(バリアコート液)を調製する。
次いで、前記無機酸化物の蒸着膜の上に、上記のガスバリア性組成物を塗布する。ガスバリア性組成物を塗布する方法としては、例えば、グラビアロールコーターなどのロールコート、スプレーコート、スピンコート、ディッピング、刷毛、バーコード、アプリケータ等の塗布手段により、1回あるいは複数回の塗布で、乾燥膜厚が、0.01〜30μm、好ましくは、0.1〜10μm位の塗布膜を形成することができる。
次いで、上記ガスバリア性組成物を塗布した蒸着フィルムを20℃〜200℃、かつ蒸着フィルムの樹脂基材の融点以下の温度、好ましくは、50℃〜180℃の範囲の温度で、10秒〜10分間加熱・乾燥する。これによって、重縮合が行われ、バリアコート層を形成することができる。
以上により、前記無機酸化物の蒸着膜の上に、上記ガスバリア性組成物によるバリアコート層を1層ないし2層以上形成したバリアコート層を有するバリア性フィルムを製造することができる。
(外側樹脂層)
外側樹脂層は、バリア性積層体を用いた輸液バッグ用外装袋において最内層(外界側)となる層である。例えば、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂のフィルムを用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ユリア・メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチル・1−ペンテン、およびポリブテン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、およびポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ナイロン−6、ナイロン−66、およびポリメタキシレンアジパミド等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体もしくはその鹸化物、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、アイオノマー、フッ素樹脂あるいはこれらの混合物等が挙げられる。特に、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、およびポリアミド等の、延伸性、透明性が良好な熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。これら熱可塑性樹脂からなる外側樹脂層はバリア性積層体の水蒸気透過度を調節するために、単層構成としてもよいし、2種以上の熱可塑性樹脂からなる複層構成としてもよい。
外側樹脂層の厚さは、特に限定されないが、好ましくは10μm以上200μm以下、より好ましくは20μm以上100μm以下の厚さを有するものである。外側樹脂層の厚さはバリア性積層体の水蒸気透過度を調節するために、適宜、調節することができる。
(内側シーラント層)
内側シーラント層は、包装袋用の従来公知のシーラント層を用いることができ、熱可塑性樹脂を用いて形成することができる。シーラント層は、バリア性積層体を用いた輸液バッグ用外装袋において最内層(内容物側)となる層である。
熱可塑性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体またはアイオノマー等が挙げられる。これら熱可塑性樹脂からなる内側シーラント層はバリア性積層体の水蒸気透過度を調節するために、単層構成としてもよいし、2種以上の熱可塑性樹脂からなる複層構成としてもよい。
内側シーラント層の厚さは、特に限定されないが、好ましくは10μm以上300μm以下、より好ましくは20μm以上200μm以下、さらに好ましくは30μm以上100μm以下の厚さを有するものである。内側シーラント層の厚さはバリア性積層体の水蒸気透過度を調節するために、適宜、調節することができる。
(接着性樹脂層)
バリア性積層体は、バリア性フィルムと内側シーラントの間に、接着剤層ではなく接着性樹脂層を備えることが好ましい。バリア性積層体は接着性樹脂層を備えることにより、バリア性フィルム(バリアコート層)と内側シーラントの界面のラミネート強度を向上させることができる。さらに、バリア性積層体のバリア性フィルムよりも内側に接着剤を用いないことで接着剤が内容物に溶出するのを防止することができる。
接着性樹脂層に使用できる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、または環状ポリオレフィン系樹脂、またはこれら樹脂を主成分とする共重合樹脂、変性樹脂、または、混合体(アロイでを含む)を用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、エチレン・ポリプロピレンのランダムもしくはブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン・マレイン酸共重合体、アイオノマー樹脂、また、層間の密着性を向上させるために、上記したポリオレフィン系樹脂を、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂などを用いることができる。また、ポリオレフィン樹脂に、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エステル単量体をグラフト重合、または、共重合した樹脂などを用いることができる。これらの材料は、一種単独または二種以上を組み合わせて使用することができる。環状ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ポリノルボネンなどの環状ポリオレフィンなどを用いることができる。これらの樹脂は、単独または複数を組み合せて使用できる。
(接着剤層)
バリア性積層体は、外側樹脂層とバリア性フィルムの間に、接着剤層を備えることが好ましい。バリア性積層体は接着剤層を備えることにより、外側樹脂層とバリア性フィルムの密着性を向上させることができる。
接着剤としては、例えば、1液型あるいは2液型の硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他などの溶剤型、水性型、あるいは、エマルジョン型などの接着剤を用いることができる。上記のラミネート用接着剤のコーティング方法としては、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法、トランスファーロールコート法、その他の方法で積層体を構成する層の塗布面に塗布することができる。塗布量としては、0.1g/m以上10g/m以下(乾燥状態)が好ましく、1g/m以上5g/m以下(乾燥状態)がより好ましい。
(印刷層)
バリア性積層体は、樹脂基材の透明蒸着層と反対側の面上に、印刷層をさらに備えてもよい。印刷層は、文字、数字、絵柄、図形、記号、模様などの所望の任意の印刷模様を形成する層である。印刷層は、従来公知の顔料や染料を用いて形成することができ、その形成方法は特に限定されない。
印刷層は、好ましくは0.1μm以上10μm以下、より好ましくは1μm以上5μm以下、さらに好ましくは1μm以上3μm以下の厚さを有するものである。
(他の層)
バリア性積層体は、他の樹脂層や他のフィルムをさらに備えてもよい。例えば、他の樹脂層や他のフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ナイロンやナイロン6/メタキシリレンジアミンナイロン6等のポリアミド、またはポリプロピレン/エチレン−ビニルアルコール共重合体、およびこれらの樹脂のフィルム、ならびにこれらの2以上のフィルムを積層した複合フィルム等を挙げることができる。
<輸液バッグ包装体>
本発明の輸液バッグ包装体は、輸液バッグ本体と、上記バリア性積層体を用いた輸液バッグ用外装袋とを備えるものである。上記バリア性積層体を用いた輸液バッグ用外装袋は、輸液バッグ本体から外に透過した水分が適度に外装袋の外へと透過し(外装袋内に留まらず)、結露を防止することができる。
輸液バッグ本体としては、従来公知の物を用いることができ、特に限定されてないが、例えば、プラスチック製の容器であり、医療用プラスチック製容器が挙げられる。また、輸液バッグ本体の内容物としては、例えば、アミノ酸、ビタミン、脂肪乳酸等の酸素により変質しやすい薬液、リンゲル液、輸血液等が挙げられる。
輸液バック用外装袋は、上記バリア性積層体を公知の方法により製袋することによって製造することができる。例えば、輸液バッグ本体を挿入するための開口部を残し、それ以外の周縁を熱融着により製袋することによって製造することができる。
<バリア性積層体の製造>
[実施例1]
樹脂基材としてナイロンフィルム(厚さ15μm)を準備し、該ナイロンフィルムの蒸着層を形成する面に、プラズマ前処理装置を配置した前処理区画と成膜区画を隔離した連続蒸着膜成膜装置を用いて、前処理区画において下記プラズマ条件下でプラズマ供給ノズルからプラズマを導入し、搬送速度600m/minでプラズマ前処理を施し、その後、連続搬送した成膜区画内で、プラズマ処理面上に下記条件において真空蒸着法の加熱手段として反応性抵抗加熱方式により、厚さ8nmの酸化アルミニウム蒸着膜を形成した。
(プラズマ前処理条件)
・プラズマ強度:150W・sec/m
・プラズマ形成ガス:アルゴン1200(sccm)、酸素3000(sccm)
・磁気形成手段:1000ガウスの永久磁石
・前処理ドラム−プラズマ供給ノズル間印加電圧:340V
・前処理区画の真空度:3.8Pa
(酸化アルミニウム成膜条件)
・真空度:8.1×10−2Pa
・波長366nmの光線透過率:88%
また、表1に示す組成に従って、調製した組成Aの混合液に、予め調製した組成Bの加水分解液を加えて攪拌し、無色透明のバリアコート液を得た。
Figure 0006930255
次に、樹脂基材の酸化アルミニウム蒸着膜上に、上記で調製したバリアコート液をスピンコート法によりコーティングした。その後、180℃で60秒間、オーブンにて加熱処理して、厚さ約400nmのバリアコート層を形成して、バリア性フィルムを得た。
続いて、バリア性フィルムのバリアコート層上に低密度ポリエチレンを押し出しながら、内側シーラント層として直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE、厚さ60μm)を、サンドラミネート法によって貼り合せた。また、バリア性フィルムの樹脂基材上に接着剤を塗布した後、UVカットインキを塗布した2軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP、厚さ20μm)のインク面を、ドライラミネート法によって貼り合わせて、バリア性積層体を得た。
[実施例2]
酸化アルミニウム蒸着膜の厚さを6nmに変更した以外は実施例1と同様にしてバリア性フィルムを得た。 続いて、実施例1と同様にして、バリア性積層体を得た。
[実施例3]
酸化アルミニウム蒸着膜の厚さを10nmに変更した以外は実施例1と同様にしてバリア性フィルムを得た。 続いて、実施例1と同様にして、バリア性積層体を得た。
実施例4
ナイロンフィルムにプラズマ前処理を施さずに、ナイロンフィルム上に直接、10nmの厚さの酸化アルミニウム蒸着膜を形成した以外は実施例1と同様にしてバリア性フィルムを得た。続いて、実施例1と同様にして、バリア性積層体を得た。
[比較例2]
酸化アルミニウム蒸着膜の厚さを14nmに変更した以外は実施例1と同様にしてバリア性フィルムを得た。 続いて、実施例1と同様にして、バリア性積層体を得た。
[比較例3]
上記バリア性フィルムの代わりに、ポリビニルアルコールフィルム(PVA15μm)をドライラミネート法によって貼り合わせた2軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)を用意した。続いて、該OPPフィルムのPVAフィルム面に低密度ポリエチレンを押し出しながら、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE、厚さ60μm)をサンドラミネート法によって貼り合せて、バリア性積層体を得た。
<バリア性フィルムおよびバリア性積層体の性能評価>
実施例および比較例で製造したバリア性フィルムおよびバリア性積層体に下記の測定を行った。
(水蒸気透過度の測定1)
実施例および比較例で製造したバリア性フィルムおよびバリア性積層体の水蒸気透過度を、水蒸気透過度測定機(MOCON社製:PERMATRAN)を用いて、JIS K7129に準拠して温度40℃および湿度90RH%の環境下で測定した。測定結果は、下記の表2に示される通りであった。
(水蒸気透過度の測定2)
実施例および比較例で製造したバリア性積層体の水蒸気透過度を、温度60℃および湿度90RH%の環境下で500時間保存した後、水蒸気透過度測定機(MOCON社製:PERMATRAN)を用いて測定した。測定結果は、下記の表2に示される通りであった。
(ラミネート強度の測定)
実施例および比較例で製造したバリア性積層体について、引張試験機(株式会社オリエンテック社製[機種名:テンシロン万能材料試験機])を用いて、JIS K6854−2に準拠して、バリア性フィルムとLLDPEフィルムとの接着界面の接着強度を、剥離速度50mm/minで180°剥離(T字剥離法)を用いて測定した。測定結果は、下記の表2に示される通りであった。
(外観評価)
まず、内容物としてアミノ酸やビタミン等を含む水溶液が封入されたプラスチック製の輸液バッグ本体を準備した。次に、輸液バッグ用外装袋として、実施例および比較例で製造したバリア性積層体を用いて、該輸液バッグ本体を外装して、輸液バッグ包装体を製造した。製造した輸液バッグ包装体を40℃オーブンに保存後 冷却した後、該包装体の外観を下記の基準にて目視で評価した。評価結果は、下記の表2に示される通りであった。但し、比較例2では、結露は発生していなかったが、輸液バッグ包装体の重量が増加していたため、不適であった。
・○:結露が発生していなかった。
・×:結露が発生していた。
Figure 0006930255
10、20 バリア性積層体
11、21 外側樹脂層
12、22 バリア性フィルム
13、23 内側シーラント層
14、24 樹脂基材
15、25 透明蒸着層
16、26 バリアコート層
27 接着剤層
28 接着性樹脂層

Claims (11)

  1. 外側樹脂層と、バリア性フィルムと、内側シーラント層と、をこの順に備えるバリア性積層体であって、
    前記バリア性フィルムが、外側から順に、樹脂基材と、透明蒸着層と、バリアコート層とを備え、
    前記バリア性フィルムのJIS K7129に準拠して温度40℃および湿度90RH%の環境下で測定した水蒸気透過度が、10g/m・day以上であり、
    前記バリア性積層体のJIS K7129に準拠して温度40℃および湿度90RH%の環境下で測定した水蒸気透過度が、1.0g/m・day以上3.5g/m・day以下である、バリア性積層体。
  2. 前記透明蒸着層が、酸化アルミニウムを主成分とする無機酸化物蒸着膜である、請求項1に記載のバリア性積層体。
  3. 前記樹脂基材が、ポリアミド樹脂を含む、請求項1または2に記載のバリア性積層体。
  4. 前記バリアコート層が、金属アルコキシドの加水分解生成物と水溶性高分子との硬化膜である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のバリア性積層体。
  5. 前記外側樹脂層が、ポリオレフィン樹脂を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバリア性積層体。
  6. 前記内側シーラント層が、ポリオレフィン樹脂を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のバリア性積層体。
  7. 前記バリアコート層と、前記内側シーラント層との間に、接着性樹脂層をさらに備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載のバリア性積層体。
  8. 輸液バッグ用外装袋に用いられる、請求項1〜7のいずれか一項に記載のバリア性積層体。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のバリア性積層体を備える、輸液バッグ用外装袋。
  10. 輸液バッグ本体と、請求項9に記載の輸液バッグ用外装袋とを備える、輸液バッグ包装体。
  11. 外側樹脂層と、バリア性フィルムと、内側シーラント層と、をこの順に備えるバリア性積層体の製造方法であって、
    前記バリア性フィルムが、外側から順に、樹脂基材と、透明蒸着層と、バリアコート層とを備え、
    前記バリア性フィルムのJIS K7129に準拠して温度40℃および湿度90RH%の環境下で測定した水蒸気透過度が、10g/m ・day以上であり、
    前記バリア性積層体のJIS K7129に準拠して温度40℃および湿度90RH%の環境下で測定した水蒸気透過度が、1.0g/m ・day以上3.5g/m ・day以下であり、
    前記製造方法は、前記バリア性フィルムを作製する工程と、前記バリア性フィルムと前記内側シーラント層とを積層する工程と、を備え、
    前記バリア性フィルムを作製する工程は、前記樹脂基材の表面にプラズマ前処理を施す工程と、前記樹脂基材のプラズマ処理面上に前記透明蒸着層を形成する工程と、ガスバリア性組成物を前記透明蒸着層の上に塗工する工程と、を含む、バリア性積層体の製造方法。
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