JP2018165056A - ポリオレフィン樹脂層を備える積層体およびその製造方法ならびに該積層体を備える包装製品 - Google Patents
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Abstract
Description
少なくとも、基材層と、第1のポリオレフィン樹脂層と、金属箔と、熱可塑性樹脂層とをこの順に備える積層体であって、
前記第1のポリオレフィン樹脂層が、5質量%以上100質量%以下のバイオマス由来の低密度ポリエチレンと、0質量%以上95質量%以下の化石燃料由来の低密度ポリエチレンとで構成されており、
前記熱可塑性樹脂層が、低密度ポリエチレンである、積層体が提供される。
本発明の態様においては、前記熱可塑性樹脂層の低密度ポリエチレンが、バイオマス由来の低密度ポリエチレンを含むことが好ましい。
本発明の態様においては、前記第1のポリオレフィン樹脂層が前記金属箔に直接接しており、前記熱可塑性樹脂層が直接またはアンカーコート層を介して前記金属箔に接していることが好ましい。
本発明の態様においては、前記金属箔と前記熱可塑性樹脂層の間に第2のポリオレフィン樹脂層を備え、前記第2ポリオレフィン樹脂層が、バイオマス由来の低密度ポリエチレンであることが好ましい。
本発明の態様においては、前記基材層が、ポリエチレンテレフタレートであることが好ましい。
本発明の態様においては、前記基材層が、バイオマス由来のポリエステルであることが好ましい。
本発明の別の態様においては、前記積層体を備える包装製品が提供される。
本発明の別の態様においては、前記積層体を備える軟包装が提供される。
少なくとも、基材層と、第1のポリオレフィン樹脂層と、金属箔と、熱可塑性樹脂層とをこの順に備え、前記第1のポリオレフィン樹脂層が、5質量%以上100質量%以下のバイオマス由来の低密度ポリエチレンと、0質量%以上95質量%以下の化石燃料由来の低密度ポリエチレンとで構成されており、前記熱可塑性樹脂層が低密度ポリエチレンである積層体の製造方法であって、
サンドラミネート方法を用いて、前記第1のポリオレフィン樹脂層を押し出しながら前記基材層と前記金属箔を貼り合わせることと、
次いで、前記熱可塑性樹脂層を積層することと、
を含む、積層体の製造方法が提供される。
本発明の態様においては、前記金属箔上に直接またはアンカーコート層を介して、前記熱可塑性樹脂層を溶融押出しラミネートすることを含むことが好ましい。
本発明の態様においては、サンドラミネート法を用いて、第2のポリオレフィン樹脂層を押し出しながら前記金属箔と前記熱可塑性樹脂層を貼り合わせることを含むことが好ましい。
本発明による積層体は、基材層と、バイオマスポリオレフィンを含むポリオレフィン樹脂層と、熱可塑性樹脂層とをこの順に備えるものである。以下、熱可塑性樹脂層と表現した場合、第1の熱可塑性樹脂層を指すものとする。積層体は、バイオマスポリオレフィンを含むポリオレフィン樹脂層を備えることで、従来に比べて化石燃料の使用量を削減することができ、環境負荷を減らすことができる。また、本発明による積層体は、従来の化石燃料から得られる原料から製造されたポリオレフィン樹脂の積層体と比べて、機械的特性等の物性面で遜色がないため、従来のポリオレフィン樹脂の積層体を代替することができる。
図1に示される積層体10は、基材層11と、基材層11上に形成されたポリオレフィン樹脂層12と、ポリオレフィン樹脂層12上に直接形成された熱可塑性樹脂層13とを備えるものである。積層体10を備える軟包装の場合、熱可塑性樹脂層13が軟包装の内側に位置する。ここで、ポリオレフィン樹脂層12は、バイオマスポリオレフィンを含むポリオレフィン樹脂層である。
図2に示される積層体20は、基材層11と、基材層11の一方の面上に、ポリオレフィン樹脂層12と、バリア層14と、熱可塑性樹脂層13とをこの順に備える。積層体20を備える軟包装の場合、熱可塑性樹脂層13が軟包装の内側に位置する。
図3に示される積層体30は、基材層11と、基材層11の一方の面上に、ポリオレフィン樹脂層12と、プラスチックフィルム15と、接着層16と、熱可塑性樹脂層13とをこの順に備える。積層体30を備える軟包装の場合、熱可塑性樹脂層13が軟包装の内側に位置する。
なお、いずれの積層体も、印刷層または第2の熱可塑性樹脂層をさらに積層してもよい。印刷層および第2の熱可塑性樹脂層を積層する場合、第2の熱可塑性樹脂層が最外面になるように積層してもよい。
以下、積層体を構成する各層について説明する。
本発明において、基材層は、ポリオレフィン樹脂層を保持する基材層としての機能を果たすものであり、積層体に包装製品としての強度を付与できるものが好ましい。基材層としては、樹脂基材、好ましくはポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ナイロンなどのポリアミド等の樹脂材料のプラスチックフィルムを用いることができ、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、2種以上を組み合わせる場合、ドライラミネート法を用いて積層してもよいし、溶融押出法を用いて積層してもよい。基材層の厚さは、5μm以上38μm以下とすることができ、好ましくは5μm以上25μm以下、さらに好ましくは8μm以上16μm以下である。
Pbio(%)=PC14/105.5×100
バイオマスポリエステルは、ジオール単位とジカルボン酸単位とからなり、ジオール単位としてバイオマス由来のエチレングリコールを用い、ジカルボン酸単位として化石燃料由来のジカルボン酸を用いて重縮合反応により得られるものである。
本発明において、ポリオレフィン樹脂層は、バイオマス由来のエチレンを含むモノマーの重合体であるバイオマスポリオレフィンを含むものであり、化石燃料由来のポリオレフィンをさらに含んでもよい。ポリオレフィン樹脂層は、ポリオレフィン樹脂層全体に対して、5質量%以上100質量%以下のバイオマスポリオレフィンと0質量%以上95質量%以下の化石燃料由来のポリオレフィンとを含んでもよく、5質量%以上100質量%未満のバイオマスポリオレフィンと0質量%超過95質量%以下の化石燃料由来のポリオレフィンとを含んでもよく、25質量%以上75質量%以下のバイオマスポリオレフィンと25質量%以上75質量%以下の化石燃料由来のポリオレフィンとを含んでもよい。ポリオレフィン樹脂層全体として、下記のバイオマス度を実現できればよい。本発明においては、ポリオレフィン樹脂層がバイオマスポリオレフィンを含むことで、従来に比べて化石燃料由来のポリオレフィンの量を削減し環境負荷を減らすことができる。
Pbio(%)=PC14/105.5×100
本発明において、バイオマスポリオレフィンは、バイオマス由来のエチレンを含むモノマーの重合体である。バイオマス由来のエチレンには、後述の製造方法により得られたものを用いることが好ましい。原料であるモノマーとしてバイオマス由来のエチレンを用いているため、重合されてなるポリオレフィンはバイオマス由来となる。なお、ポリオレフィンの原料モノマーは、バイオマス由来のエチレンを100質量%含むものでなくてもよい。
本発明において、バイオマスポリオレフィンの原料となるバイオマス由来のエチレンの製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法により得ることができる。以下、バイオマス由来のエチレンの製造方法の一例を説明する。
本発明において、バイオマス由来のエチレンを含むモノマーの重合方法は、特に限定されず、従来公知の方法により行うことができる。重合温度や重合圧力は、重合方法や重合装置に応じて、適宜調節するのがよい。重合装置についても特に限定されず、従来公知の装置を用いることができる。以下、エチレンを含むモノマーの重合方法の一例を説明する。
熱可塑性樹脂層は、従来公知の熱可塑性樹脂を用いて形成することができる。積層体が、熱可塑性樹脂層をさらに備えることで、従来の積層体と同様の耐熱性、耐圧性、耐水性、ヒートシール性、耐ピンホール性、耐突き刺し性、およびその他の物性を付与させることができる。
印刷層は、装飾、内容物の表示、賞味期間の表示、製造者、販売者などの表示、その他などの表示や美感の付与のために、文字、数字、絵柄、図形、記号、模様などの所望の任意の印刷模様を形成する層である。印刷層は、必要に応じて設けることができ、例えば、基材層に設けることができる。印刷層は、基材層の全面に設けてもよく、あるいは一部に設けてもよい。印刷層は、従来公知の顔料や染料を用いて形成することができ、その形成方法は特に限定されない。
バリア層は、無機物および/または無機酸化物からなるものであり、無機物もしくは無機酸化物の蒸着膜または金属箔からなるものが好ましい。蒸着膜は、従来公知の無機物または無機酸化物を用いて、従来公知の方法により形成することができ、その組成および形成方法は特に限定されない。積層体が、バリア層をさらに有することで、酸素ガスおよび水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性や、可視光および紫外線等の透過を阻止する遮光性を、付与ないし向上させることができる。なお、積層体は、バリア層を2層以上有してもよい。バリア層を2層以上有する場合、それぞれが、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。
本発明においては、他の層として各種プラスチックフィルムを用いてもよい。例えば、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ナイロンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、ナイロン6/メタキシリレンジアミンナイロン6共押共延伸フィルムまたはポリプロピレン/ エチレン−ビニルアルコール共重合体共押共延伸フィルム等のいずれか、またはこれらの2以上のフィルムを積層した複合フィルムであってもよい。なお、プラスチックフィルムには、ポリビニルアルコールなどがコーティングされていてもよい。
接着層は、ドライラミネート法により2層を接着する場合に、積層しようとする層の表面に、接着剤を塗布して乾燥させることにより形成される接着剤層とすることができる。接着剤としては、例えば、1液型あるいは2液型の硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他などの溶剤型、水性型、あるいは、エマルジョン型などの接着剤を用いることができる。上記のラミネート用接着剤のコーティング方法としては、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法、トランスファーロールコート法、その他の方法で積層体を構成する層の塗布面に塗布することができる。塗布量としては、0.1g/m2以上10g/m2以下(乾燥状態)が好ましく、1g/m2以上5g/m2以下(乾燥状態)がより好ましい。
本発明による積層体の製造方法は特に限定されず、ドライラミネート法、溶融押出しラミネート法、サンドラミネート法等の従来公知の方法を用いてにより製造することができる。本発明においては、サンドラミネート法を用いて、溶融押出ししたポリオレフィン樹脂層を介して、他の層を積層することが好ましい。また、ポリオレフィン樹脂層と、他の層とを、共押し出し法により積層してもよい。
本発明による積層体は、包装製品に使用することができ、包装製品としては、包装袋、ラミネートチューブ、蓋材等の軟包装に使用することが好ましい。包装袋としては、例えば、スタンディングパウチ型、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、ガゼット型などの種々の形態の包装袋が挙げられる。その場合の積層体の厚みは、用途に応じて、適宜決定することができ、例えば、30μm以上300μm以下、好ましくは35μm以上180μm以下の厚みのフィルムの形態で用いられる。
本発明による積層体は、軟包装、特に包装袋やラミネートチューブに好適に使用できる。本発明による積層体を用いて、包装袋、一例としてスタンディングパウチを形成した場合について説明する。図4は、スタンディングパウチの構成の一例を示す簡略図である。図4に示すように、スタンディングパウチ40は、2枚の胴部(側面シート)41と、底部(底面シート)42とで構成されている。スタンディングパウチ40は、側面シート41および底面シート42が同部材で構成されていてもよいし、別部材で構成されていてもよい。スタンディングパウチ40の側面シート41および底面シート42は、本発明による積層体を用いて形成することができる。
本発明の更なる他の態様によれば、
少なくとも、基材層と、ポリオレフィン樹脂層と、熱可塑性樹脂層とをこの順に備える積層体であって、
前記ポリオレフィン樹脂層が、バイオマス由来のエチレンを含むモノマーの重合体であるバイオマスポリオレフィンを含み、
前記ポリオレフィン樹脂層中のバイオマス度が5%以上である、積層体が提供される。
本発明の態様においては、前記ポリオレフィン樹脂層が、化石燃料由来のポリオレフィンをさらに含むことが好ましい。
本発明の態様においては、前記ポリオレフィン樹脂層が、前記バイオマスポリオレフィンを5質量%以上100質量%以下、および前記化石燃料由来のポリオレフィンを0質量%以上95質量%以下含むことが好ましい。
本発明の態様においては、前記ポリオレフィン樹脂層が、ポリエチレンを含むことが好ましい。
本発明の態様においては、前記熱可塑性樹脂層が、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、およびエチレン−メタクリル酸共重合体からなる群から選択される樹脂材料を含むことが好ましい。
本発明の態様においては、前記基材層が、ポリエステル、ポリオレフィン、およびポリアミドからなる群から選択される樹脂材料を含むことが好ましい。
本発明の態様においては、前記積層体の製造方法であって、
前記基材層と前記熱可塑性樹脂層とを、溶融押出しした前記ポリオレフィン樹脂層を介して貼り合わせる、積層体の製造方法が提供される。
本発明の態様においては、前記積層体を備える包装製品が提供される。
本発明の態様においては、前記積層体を備える軟包装が提供される。
本発明による積層体は、少なくとも、基材層と、バイオマスポリオレフィンを含むポリオレフィン樹脂層と、熱可塑性樹脂層とを備えることで、従来に比べて化石燃料の使用量を削減することができ、環境負荷を減らすことができる。
下記の参考例、参考比較例、実施例、および比較例において、バイオマス度とは、放射性炭素(C14)測定によるバイオマス由来の炭素濃度の値である。
スクリュー径:90mm
スクリュー型式:フルフライト
L/D:28
Tダイ:11S型ストレートマニホールド
Tダイ有効開口長:560mm
<積層体1の作製>
基材層として化石燃料由来のポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製:E5100、厚さ12μm)を用意し、そのコロナ処理面に2液硬化型アンカーコート剤(三井化学社製:A3210/A3075、ポリウレタン系)をコーティングして、アンカーコート層を形成した。続いて、アンカーコート層上に、サンドラミネート法を用いて、バイオマス由来の低密度ポリエチレン(Braskem社製、SBC818、密度:0.918g/cm3、MFR:8.1g/10分、バイオマス度:95%)を押出しながら、このポリオレフィン樹脂層(バイオマス度:95%、厚さ15μm)を介して、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(三井化学東セロ製:T.U.X FC−S、厚さ40μm)のコロナ処理面を貼り合わせて、基材層、アンカーコート層、ポリオレフィン樹脂層、熱可塑性樹脂層が順に積層された積層体1を得た。
<積層体2の作製>
基材層として化石燃料由来のポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製:E5100、厚さ12μm)を用意し、そのコロナ処理面に2液硬化型アンカーコート剤(三井化学社製:A3210/A3075)をコーティングして、アンカーコート層を形成した。続いて、アンカーコート層上に、サンドラミネート法を用いて、バイオマス由来の低密度ポリエチレン(Braskem社製、SBC818、密度:0.918g/cm3、MFR:8.1g/10分、バイオマス度:95%)50質量部と化石燃料由来の低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、LC600A、密度:0.918g/cm3、MFR:7.0g/10分、バイオマス度:0%)50質量部とをドライブレンドした混合樹脂を押出しながら、このポリオレフィン樹脂層(バイオマス度:48%、厚さ15μm)を介して、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(三井化学東セロ製:T.U.X FC−S、厚さ40μm)のコロナ処理面を貼り合わせて、基材層、アンカーコート層、ポリオレフィン樹脂層、熱可塑性樹脂層が順に積層された積層体2を得た。
<積層体3の作製>
基材層として化石燃料由来のポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製:E5100、厚さ12μm)を用意し、そのコロナ処理面に2液硬化型アンカーコート剤(三井化学社製:A3210/A3075)をコーティングして、アンカーコート層を形成した。続いて、アンカーコート層上に、サンドラミネート法を用いて、化石燃料由来の低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、LC600A、密度:0.918g/cm3、MFR:7.0g/10分、バイオマス度:0%)を押出しながら、この接着樹脂層(バイオマス度:0%、厚さ15μm)を介して、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(三井化学東セロ製:T.U.X FC−S、厚さ40μm)のコロナ処理面を貼り合わせて、基材層、アンカーコート層、接着樹脂層、熱可塑性樹脂層が順に積層された積層体3を得た。
<積層体4の作製>
基材層として化石燃料由来のポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製:E5100、厚さ12μm)を用意し、そのコロナ処理面に2液硬化型アンカーコート剤(三井化学社製:A3210/A3075)をコーティングして、アンカーコート層を形成した。続いて、アンカーコート層上に、サンドラミネート法を用いて、バイオマス由来の低密度ポリエチレン(Braskem社製、SBC818、密度:0.918g/cm3、MFR:8.1g/10分、バイオマス度:95%)を押出しながら、このポリオレフィン樹脂層(バイオマス度:95%、厚さ15μm)を介して、アルミニウム箔(東洋アルミ社製、1N30、厚さ7μm)を貼り合わせた。続いて、該アルミニウム箔上に、2液硬化型アンカーコート剤(三井化学社製:A3210/A3075)をコーティングして、アンカーコート層を形成した。続いて、アンカーコート層上に化石燃料由来の低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、LC600A、密度:0.918g/cm3、MFR:7.0g/10分、バイオマス度:0%)を320℃の樹脂温度、ライン速度100m/分で溶融押出しラミネートし、熱可塑性樹脂層(バイオマス度:0%、厚さ30μm)を形成して、基材層、アンカーコート層、ポリオレフィン樹脂層、バリア層、アンカーコート層、熱可塑性樹脂層が順に積層された積層体4を得た。
<積層体5の作製>
基材層として化石燃料由来のポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製:E5100、厚さ12μm)を用意し、そのコロナ処理面に2液硬化型アンカーコート剤(三井化学社製:A3210/A3075)をコーティングして、アンカーコート層を形成した。続いて、アンカーコート層上に、サンドラミネート法を用いて、バイオマス由来の低密度ポリエチレン(Braskem社製、SBC818、密度:0.918g/cm3、MFR:8.1g/10分、バイオマス度:95%)50質量部と化石燃料由来の低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、LC600A、密度:0.918g/cm3、MFR:7.0g/10分、バイオマス度:0%)50質量部とをドライブレンドした混合樹脂を押出しながら、このポリオレフィン樹脂層(バイオマス度:48%、厚さ15μm)を介して、アルミニウム箔(東洋アルミ社製、1N30、厚さ7μm)を貼り合わせた。続いて、該アルミニウム箔上に、2液硬化型アンカーコート剤(三井化学社製:A3210/A3075)をコーティングして、アンカーコート層を形成した。続いて、アンカーコート層上に化石燃料由来の低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、LC600A、密度:0.918g/cm3、MFR:7.0g/10分、バイオマス度:0%)を320℃の樹脂温度、ライン速度100m/分で溶融押出しラミネートし、熱可塑性樹脂層(バイオマス度:0%、厚さ30μm)を形成して、基材層、アンカーコート層、ポリオレフィン樹脂層、バリア層、アンカーコート層、熱可塑性樹脂層が順に積層された積層体5を得た。
<積層体6の作製>
基材層として化石燃料由来のポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製:E5100、厚さ12μm)を用意し、そのコロナ処理面に2液硬化型アンカーコート剤(三井化学社製:A3210/A3075)をコーティングして、アンカーコート層を形成した。続いて、アンカーコート層上に、サンドラミネート法を用いて、化石燃料由来の低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、LC600A、密度:0.918g/cm3、MFR:7.0g/10分、バイオマス度:0%)を押出しながら、この接着樹脂層(バイオマス度:0%、厚さ15μm)を介して、アルミニウム箔(東洋アルミ社製、1N30、厚さ7μm)を貼り合わせた。続いて、該アルミニウム箔上に、2液硬化型アンカーコート剤(三井化学社製:A3210/A3075)をコーティングして、アンカーコート層を形成した。続いて、アンカーコート層上に化石燃料由来の低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、LC600A、密度:0.918g/cm3、MFR:7.0g/10分、バイオマス度:0%)を320℃の樹脂温度、ライン速度100m/分で溶融押出しラミネートし、熱可塑性樹脂層(バイオマス度:0%、厚さ30μm)を形成して、基材層、アンカーコート層、接着樹脂層、バリア層、アンカーコート層、熱可塑性樹脂層が順に積層された積層体6を得た。
<積層体7の作製>
アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム1として、アルミニウムの蒸着膜が形成された化石燃料由来のポリエチレンテレフタレートフィルム(東レフィルム加工社製、1310、厚さ12μm)を準備した。
<積層体8の作製>
基材層として二軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡社製:P2161、厚さ20μm)を用意し、そのコロナ処理面に2液硬化型アンカーコート剤(三井化学社製:A3210/A3075)をコーティングして、アンカーコート層を形成した。続いて、アンカーコート層上に、サンドラミネート法を用いて、バイオマス由来の低密度ポリエチレン(Braskem社製、SBC818、密度:0.918g/cm3、MFR:8.1g/10分、バイオマス度:95%)50質量部と化石燃料由来の低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、LC600A、密度:0.918g/cm3、MFR:7.0g/10分、バイオマス度:0%)50質量部とをドライブレンドした混合樹脂を押出しながら、このポリオレフィン樹脂層(バイオマス度:48%、厚さ15μm)を介して、上記のアルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム1のアルミニウム蒸着面を貼り合わせた。続いて、アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム1のポリエチレンテレフタレートフィルム面上に、2液硬化型アンカーコート剤(三井化学社製:A3210/A3075)をコーティングして、アンカーコート層を形成した。その後、アンカーコート層上に、サンドラミネート法を用いて、バイオマス由来の低密度ポリエチレン(Braskem社製、SBC818、密度:0.918g/cm3、MFR:8.1g/10分、バイオマス度:95%)50質量部と化石燃料由来の低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、LC600A、密度:0.918g/cm3、MFR:7.0g/10分、バイオマス度:0%)50質量部とをドライブレンドした混合樹脂を押出しながら、この接着樹脂層(バイオマス度:48%、厚さ15μm)を介して、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(三井化学東セロ製:T.U.X FC−S、厚さ40μm)のコロナ処理面を貼り合わせて、基材層、アンカーコート層、ポリオレフィン樹脂層、バリア層、プラスチックフィルム、アンカーコート層、接着樹脂層、熱可塑性樹脂層が順に積層された積層体8を得た。
<積層体9の作製>
基材層として二軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡社製:P2161、厚さ20μm)を用意し、そのコロナ処理面に2液硬化型アンカーコート剤(三井化学社製:A3210/A3075)をコーティングして、アンカーコート層を形成した。続いて、アンカーコート層上に、サンドラミネート法を用いて、化石燃料由来の低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、LC600A、密度:0.918g/cm3、MFR:7.0g/10分、バイオマス度:0%)を押出しながら、この接着樹脂層(バイオマス度:0%、厚さ15μm)を介して、上記のアルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム1のアルミニウム蒸着面を貼り合わせた。続いて、アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム1のポリエチレンテレフタレートフィルム面上に、2液硬化型アンカーコート剤(三井化学社製:A3210/A3075)をコーティングして、アンカーコート層を形成した。その後、アンカーコート層上に、サンドラミネート法を用いて、化石燃料由来の低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、LC600A、密度:0.918g/cm3、MFR:7.0g/10分、バイオマス度:0%)を押出しながら、この接着樹脂層(バイオマス度:0%、厚さ15μm)を介して、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(三井化学東セロ製:T.U.X FC−S、厚さ40μm)のコロナ処理面を貼り合わせて、基材層、アンカーコート層、接着樹脂層、バリア層、プラスチックフィルム、アンカーコート層、接着樹脂層、熱可塑性樹脂層が順に積層された積層体9を得た。
<積層体10の作製>
基材層として、化石燃料由来のテレフタル酸とバイオマス由来のエチレングリコール(バイオマスポリエステル)を用いて製膜した二軸延伸されたポリエステルフィルム1(バイオマス度:20%、東洋紡社製、DE024、厚さ12μm)を準備した。次に、ポリエステルフィルム1のコロナ処理面に2液硬化型アンカーコート剤(三井化学社製:A3210/A3075、ポリウレタン系)をコーティングして、アンカーコート層を形成した。続いて、アンカーコート層上に、サンドラミネート法を用いて、バイオマス由来の低密度ポリエチレン(Braskem社製、SBC818、密度:0.918g/cm3、MFR:8.1g/10分、バイオマス度:95%)を押出しながら、このポリオレフィン樹脂層(バイオマス度:95%、厚さ15μm)を介して、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(三井化学東セロ製:T.U.X FC−S、厚さ40μm)のコロナ処理面を貼り合わせて、基材層、アンカーコート層、ポリオレフィン樹脂層、熱可塑性樹脂層が順に積層された積層体10を得た。
<積層体11の作製>
基材層として、化石燃料由来のテレフタル酸とバイオマス由来のエチレングリコール(バイオマスポリエステル)を用いて製膜した二軸延伸されたポリエステルフィルム1(バイオマス度:20%、東洋紡社製、DE024、厚さ12μm)を準備した。次に、ポリエステルフィルム1のコロナ処理面に2液硬化型アンカーコート剤(三井化学社製:A3210/A3075)をコーティングして、アンカーコート層を形成した。続いて、アンカーコート層上に、サンドラミネート法を用いて、バイオマス由来の低密度ポリエチレン(Braskem社製、SBC818、密度:0.918g/cm3、MFR:8.1g/10分、バイオマス度:95%)50質量部と化石燃料由来の低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、LC600A、密度:0.918g/cm3、MFR:7.0g/10分、バイオマス度:0%)50質量部とをドライブレンドした混合樹脂を押出しながら、このポリオレフィン樹脂層(バイオマス度:48%、厚さ15μm)を介して、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(三井化学東セロ製:T.U.X FC−S、厚さ40μm)のコロナ処理面を貼り合わせて、基材層、アンカーコート層、ポリオレフィン樹脂層、熱可塑性樹脂層が順に積層された積層体11を得た。
<包装袋の作製>
下記表1に記載の胴部材用積層体(側面シート)と底部材用積層体(底面シート)を組み合わせて、以下の工程によりスタンディングパウチを形成した。具体的には、2枚の側面シートを、熱可塑性樹脂層が最内層となるように側面シート同士を対向させて重ね合わせると共に、2枚の側面シートの間に底面シートを挿入し、側面シートおよび底面シートをヒートシールして、図4に示す形態のスタンディングパウチ1〜11を作製した。
上記で作製したスタンディングパウチ1〜11に試験液(エージレスシールチェック(三菱ガス化学社製))を充填し、常温常湿で1時間保存した後、液漏れを下記の評価基準にて目視で評価した。評価結果を表1に示した。
(評価基準)
○:ヒートシール部からの液漏れが無く、スタンディングパウチとしての性能が良好であった。
×:ヒートシール部からの液漏れが有り、スタンディングパウチとしての性能が不良であった。
11 基材層
12 ポリオレフィン樹脂層
13 熱可塑性樹脂層
14 バリア層
15 プラスチックフィルム
16 接着層
40 スタンディングパウチ
41 胴部
42 底部
50 ラミネートチューブ
51 頭部
52 筒状胴部
53 肩部
54 注出口部
Claims (11)
- 少なくとも、基材層と、第1のポリオレフィン樹脂層と、金属箔と、熱可塑性樹脂層とをこの順に備える積層体であって、
前記第1のポリオレフィン樹脂層が、5質量%以上100質量%以下のバイオマス由来の低密度ポリエチレンと、0質量%以上95質量%以下の化石燃料由来の低密度ポリエチレンとで構成されており、
前記熱可塑性樹脂層が、低密度ポリエチレンである、積層体。 - 前記熱可塑性樹脂層の低密度ポリエチレンが、バイオマス由来の低密度ポリエチレンを含む、請求項1に記載の積層体。
- 前記第1のポリオレフィン樹脂層が前記金属箔に直接接しており、前記熱可塑性樹脂層が直接またはアンカーコート層を介して前記金属箔に接している、請求項1または2に記載の積層体。
- 前記金属箔と前記熱可塑性樹脂層の間に第2のポリオレフィン樹脂層を備え、前記第2ポリオレフィン樹脂層が、バイオマス由来の低密度ポリエチレンである、請求項1または2に記載の積層体。
- 前記基材層が、ポリエチレンテレフタレートである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体。
- 前記基材層が、バイオマス由来のポリエステルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層体を備える、包装製品。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層体を備える、軟包装。
- 少なくとも、基材層と、第1のポリオレフィン樹脂層と、金属箔と、熱可塑性樹脂層とをこの順に備え、前記第1のポリオレフィン樹脂層が、5質量%以上100質量%以下のバイオマス由来の低密度ポリエチレンと、0質量%以上95質量%以下の化石燃料由来の低密度ポリエチレンとで構成されており、前記熱可塑性樹脂層が低密度ポリエチレンである積層体の製造方法であって、
サンドラミネート方法を用いて、前記第1のポリオレフィン樹脂層を押し出しながら前記基材層と前記金属箔を貼り合わせることと、
次いで、前記熱可塑性樹脂層を積層することと、
を含む、積層体の製造方法。 - 前記金属箔上に直接またはアンカーコート層を介して、前記熱可塑性樹脂層を溶融押出しラミネートすることを含む、請求項9に記載の積層体の製造方法。
- サンドラミネート法を用いて、第2のポリオレフィン樹脂層を押し出しながら前記金属箔と前記熱可塑性樹脂層を貼り合わせることを含む、請求項9に記載の積層体の製造方法。
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JP2013176951A (ja) * | 2012-02-29 | 2013-09-09 | Dainippon Printing Co Ltd | 積層フィルム |
JP2014133338A (ja) * | 2013-01-09 | 2014-07-24 | Dainippon Printing Co Ltd | バイオマス由来の樹脂層を備えた積層体 |
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