以下の例示的な実施形態等の同様の構成要素には共通の符号を付与して、重複する説明を適宜省略する。
<実施形態>
図1は、実施形態の駐車支援システムが搭載される車両10の平面図である。車両10は、例えば、内燃機関(エンジン、図示されず)を駆動源とする自動車(内燃機関自動車)であってもよいし、電動機(モータ、図示されず)を駆動源とする自動車(電気自動車、燃料電池自動車等)であってもよいし、それらの双方を駆動源とする自動車(ハイブリッド自動車)であってもよい。また、車両10は、種々の変速装置を搭載することができるし、内燃機関や電動機を駆動するのに必要な種々の装置(システム、部品等)を搭載することができる。また、車両10における車輪13の駆動に関わる装置の方式、個数、及び、レイアウト等は、種々に設定することができる。
図1に示すように、車両10は、車体12と、4個の車輪13と、1または複数(本実施形態では4個)の撮像部14a、14b、14c、14dと、1または複数(本実施形態では8個)の検出部16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g、16hとを備える。撮像部14a、14b、14c、14dを区別する必要がない場合、撮像部14と記載する。検出部16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g、16hを区別する必要がない場合、検出部16と記載する。
車体12は、乗員が乗車する車室を構成する。車体12は、車輪13、撮像部14及び検出部16等を収容または保持する。
4個の車輪13は、車体12の前後左右に設けられている。例えば、前側の2個の車輪13は、転舵輪として機能して、後側の2個の車輪13は、駆動輪として機能する。
撮像部14は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、または、CIS(CMOS Image Sensor)等の撮像素子を内蔵するデジタルカメラである。撮像部14は、所定のフレームレートで生成される複数のフレーム画像を含む動画、または、静止画のデータを撮像画像のデータとして出力する。撮像部14は、それぞれ、広角レンズまたは魚眼レンズを有し、水平方向の140°〜190°の範囲を撮影することができる。撮像部14の光軸は、斜め下方に向けて設定されている。従って、撮像部14は、周辺の路面を含む車両10の周辺を撮像した撮像画像のデータを出力する。
撮像部14は、車体12の外周部に設けられている。例えば、撮像部14aは、車体12の前端部の左右方向の中央部(例えば、フロントバンパー)に設けられている。撮像部14aは、車両10の前方の周辺を撮像した撮像画像を生成する。撮像部14bは、車体12の後端部の左右方向の中央部(例えば、リアバンパー)に設けられている。撮像部14bは、車両10の後方の周辺を撮像した撮像画像を生成する。撮像部14cは、車体12の左端部の前後方向の中央部(例えば、左側のサイドミラー12a)に設けられている。撮像部14cは、車両10の左方の周辺を撮像した撮像画像を生成する。撮像部14dは、車体12の右端部の前後方向の中央部(例えば、右側のサイドミラー12b)に設けられている。撮像部14dは、車両10の右方の周辺を撮像した撮像画像を生成する。
検出部16は、例えば、車両10の外周部に設けられ、超音波を含む音波等を検出波として送信して、車両10の周辺に存在する他の車両等の対象物が反射した検出波を捉えるソナーである。尚、検出部16は、レーザ光等の検出波を出力するレーダーであってもよい。検出部16は、車両10の周辺の情報である検出情報を検出して出力する。例えば、検出部16は、検出波を送信してから受信するまでの時間である応答時間を、対象物の位置を特定するための検出情報として検出する。尚、検出部16は、一度の検出波の送信に対して、対象物の複数の個所が反射した複数の検出波を受信した場合、最も早く受信した検出波の応答時間のみを検出情報に含めてもよい。
検出部16a、16b、16c、16dは、サイドソナーとも呼ばれ、車両10の左右の側部に設けられている。検出部16a、16b、16c、16dは、車両10の側方の対象物を検出して、第1検出情報を出力する。検出部16a、16b、16c、16dは、第1検出部の一例である。検出部16e、16fは、コーナーソナーとも呼ばれ、検出部16a、16b、16c、16dよりも車両10の後部(例えば、車両10のコーナー近傍)に設けられ、検出部16a、16b、16c、16dよりも後方(例えば、後方の外側)に向けられている。検出部16e、16fは、車両10の斜め後方の対象物を検出して、第2検出情報を出力する。検出部16e、16fは、第2検出部の一例である。検出部16g、16hは、コーナーソナーとも呼ばれ、検出部16a、16b、16c、16dよりも車両10の前部(例えば、車両10のコーナー近傍)に設けられ、検出部16a、16b、16c、16dよりも前方(例えば、前方の外側)に向けられている。検出部16g、16hは、車両10の斜め前方の対象物を検出して、検出情報を出力する。
具体的には、検出部16aは、車両10の左側面の前側の位置に設けられている。検出部16aは、左方向に向けられている。検出部16aは、車両10の前側の左側方の検出領域DAaに存在する対象物に関する第1検出情報として検出して、出力する。
検出部16bは、車両10の左側面の後側の位置に設けられている。検出部16bは、左方向に向けられている。検出部16bは、車両10の後側の左側方の検出領域DAbに存在する対象物に関する第1検出情報として検出して、出力する。
検出部16cは、車両10の右側面の前側の位置に設けられている。検出部16cは、右方向に向けられている。検出部16cは、車両10の前側の右側方の検出領域DAcに存在する対象物に関する第1検出情報として検出して、出力する。
検出部16dは、車両10の右側面の後側の位置に設けられている。検出部16dは、右方向に向けられている。検出部16dは、車両10の後側の右側方の検出領域DAdに存在する対象物に関する第1検出情報として検出して、出力する。
検出部16eは、車両10の後端部の左側の位置に設けられている。検出部16eは、左後方に向けられている。検出部16eは、車両10の左後方の検出領域DAeに存在する対象物に関する第2検出情報として検出して、出力する。
検出部16fは、車両10の後端部の右側の位置に設けられている。検出部16fは、右後方に向けられている。検出部16fは、車両10の右後方の検出領域DAfに存在する対象物に関する第2検出情報として検出して、出力する。
検出部16gは、車両10の前端部の左側の位置に設けられている。検出部16gは、左前方に向けられている。検出部16gは、車両10の左前方の検出領域DAgに存在する対象物に関する第2検出情報として検出して、出力する。
検出部16hは、車両10の前端部の右側の位置に設けられている。検出部16hは、右前方に向けられている。検出部16hは、車両10の右前方の検出領域DAhに存在する対象物に関する第2検出情報として検出して、出力する。
尚、図1に示す各検出領域DAa〜DAhの幅及び方向は一例であって、適宜変更してよい。検出領域DAa〜DAhを区別する必要がない場合、検出領域DAと記載する。
図2は、実施形態の駐車支援システム20の全体構成を示すブロック図である。駐車支援システム20は、車両10に搭載されて、車両10の周辺の対象物に応じて、車両10の運転を自動運転(一部自動運転を含む)によって支援する。
図2に示すように、駐車支援システム20は、撮像部14と、検出部16と、制動システム22と、加速システム24と、操舵システム26と、変速システム28と、車速センサ30と、モニタ装置32と、駐車支援装置34と、車内ネットワーク36とを備える。
制動システム22は、車両10の減速を制御する。制動システム22は、制動部40と、制動制御部42と、制動部センサ44とを有する。
制動部40は、例えば、ブレーキ及びブレーキペダル等を含み、車両10を減速させるための装置である。
制動制御部42は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサを有するマイクロコンピュータ等のコンピュータである。制動制御部42は、駐車支援装置34からの指示に基づいて、制動部40を制御して、車両10の減速を制御する。
制動部センサ44は、例えば、位置センサであって、制動部40がブレーキペダルの場合、制動部40の位置を検出する。制動部センサ44は、検出した制動部40の位置を車内ネットワーク36に出力する。
加速システム24は、車両10の加速を制御する。加速システム24は、加速部46と、加速制御部48と、加速部センサ50とを有する。
加速部46は、例えば、アクセルペダル等を含み、車両10を加速させるための装置である。
加速制御部48は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサを有するマイクロコンピュータ等のコンピュータである。加速制御部48は、駐車支援装置34からの指示に基づいて、加速部46を制御して、車両10の加速を制御する。
加速部センサ50は、例えば、位置センサであって、加速部46がアクセルペダルの場合、加速部46の位置を検出する。加速部センサ50は、検出した加速部46の位置を車内ネットワーク36に出力する。
操舵システム26は、車両10の進行方向を制御する。操舵システム26は、操舵部52と、操舵制御部54と、操舵部センサ56とを有する。
操舵部52は、例えば、ハンドルまたはステアリングホイール等を含み、車両10の転舵輪を転舵させて、車両10の進行方向を操舵する装置である。
操舵制御部54は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサを有するマイクロコンピュータ等のコンピュータである。操舵制御部54は、駐車支援装置34からの指示に基づいて、操舵部52を制御して、車両10の進行方向を制御する。
操舵部センサ56は、第3検出部の一例であって、例えば、ホール素子等を含む角度センサであって、操舵部52の回転角である操舵角を検出する。操舵部センサ56は、検出した操舵部52の操舵角を車内ネットワーク36に出力する。
変速システム28は、車両10の変速比を制御する。変速システム28は、変速部58と、変速制御部60と、変速部センサ62とを有する。
変速部58は、例えば、シフトレバー等を含み、車両10の変速比を変更させる装置である。
変速制御部60は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサを有するマイクロコンピュータ等のコンピュータである。変速制御部60は、駐車支援装置34からの指示に基づいて、変速部58を制御して、車両10の変速比を制御する。
変速部センサ62は、例えば、位置センサであって、変速部58がシフトレバーの場合、変速部58の位置を検出する。変速部センサ62は、検出した変速部58の位置を車内ネットワーク36に出力する。
車速センサ30は、例えば、車両10の車輪13の近傍に設けられたホール素子を有し、車輪13の回転量または単位時間当たりの回転数を検出するセンサである。車速センサ30は、検出した回転量または回転数を示す車輪速パルス数を、車速を算出するためのセンサ値として、車内ネットワーク36へ出力する。
モニタ装置32は、車両10の車室内のダッシュボード等に設けられている。モニタ装置32は、表示部64と、音声出力部66と、操作入力部68とを有する。
表示部64は、駐車支援装置34が送信した画像データに基づいて、画像を表示する。表示部64は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、または、有機ELディプレイ(OELD:Organic Electroluminescent Display)等の表示装置である。表示部64は、例えば、自動運転と手動運転との切り替えを指示する操作指示を受け付ける画像を表示する。
音声出力部66は、駐車支援装置34が送信した音声データに基づいて音声を出力する。音声出力部66は、例えば、スピーカである。音声出力部66は、例えば、自動運転と手動運転との切り替えを指示する操作指示に関する音声を出力する。
操作入力部68は、乗員の入力を受け付ける。操作入力部68は、例えば、タッチパネルである。操作入力部68は、表示部64の表示画面に設けられている。操作入力部68は、表示部64が表示する画像を透過可能に構成されている。これにより、操作入力部68は、表示部64の表示画面に表示される画像を乗員に視認させることができる。操作入力部68は、表示部64の表示画面に表示される画像に対応した位置を乗員が触れることによって入力した指示を受け付けて、駐車支援装置34へ送信する。なお、操作入力部68は、タッチパネルに限らず、押しボタン式等のハードスイッチであってもよい。
駐車支援装置34は、ECU(Electronic Control Unit)等のマイクロコンピュータを含むコンピュータである。駐車支援装置34は、撮像部14から撮像画像のデータを取得する。駐車支援装置34は、撮像画像等に基づいて生成した画像または音声に関するデータをモニタ装置32へ送信する。駐車支援装置34は、運転者への指示、及び、運転者への通知等の画像または音声に関するデータをモニタ装置32へ送信するとともに、運転者からの指示をモニタ装置32から受信する。駐車支援装置34は、検出部16から検出波の応答時間を含む検出情報を取得する。駐車支援装置34は、当該応答時間に基づいて、車両10の周辺の他の車両等の対象物の位置等を特定して、駐車可能な目標位置を設定する。駐車支援装置34は、特定した対象物に応じて各システム22、24、26、28の少なくともいずれかを制御することによる車両10の自動運転によって、目標位置への車両10の駐車を支援する。駐車支援装置34は、CPU(Central Processing Unit)34aと、ROM(Read Only Memory)34bと、RAM(Random Access Memory)34cと、表示制御部34dと、音声制御部34eと、SSD(Solid State Drive)34fとを備える。CPU34a、ROM34b及びRAM34cは、同一パッケージ内に集積されていてもよい。
CPU34aは、ハードウェアプロセッサの一例であって、ROM34b等の不揮発性の記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して、当該プログラムにしたがって各種の演算処理および制御を実行する。CPU34aは、例えば、車両10の自動運転による駐車支援を実行する。
ROM34bは、各プログラム及びプログラムの実行に必要なパラメータ等を記憶する。RAM34cは、CPU34aでの演算で用いられる各種のデータを一時的に記憶する。表示制御部34dは、駐車支援装置34での演算処理のうち、主として、撮像部14で得られた画像の画像処理、表示部64に表示させる表示用の画像のデータ変換等を実行する。音声制御部34eは、駐車支援装置34での演算処理のうち、主として、音声出力部66に出力させる音声の処理を実行する。SSD34fは、書き換え可能な不揮発性の記憶装置であって、駐車支援装置34の電源がオフされた場合にあってもデータを維持する。
車内ネットワーク36は、例えば、CAN(Controller Area Network)及びLIN(Local Interconnect Network)等を含む。車内ネットワーク36は、加速システム24と、制動システム22と、操舵システム26と、変速システム28と、検出部16と、車速センサ30と、モニタ装置32の操作入力部68と、駐車支援装置34とを互いに情報を送受信可能に接続する。
図3は、駐車支援装置34の機能を説明する機能ブロック図である。図3に示すように、駐車支援装置34は、処理部70と、記憶部72とを有する。
処理部70は、例えば、CPU34a等の機能として実現される。処理部70は、経路設定部74と、車両制御部76とを有する。処理部70は、例えば、記憶部72に格納された駐車支援プログラム72aを読み込むことによって、経路設定部74及び車両制御部76として機能する。経路設定部74及び車両制御部76の一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含む回路等のハードウェアによって構成してもよい。経路設定部74及び車両制御部76の一部または全部は、システム22、24、26、28の制御部42、48、54、60のいずれかに分散させて設けてもよい。
経路設定部74は、駐車支援の開始前において、対象物の位置を特定して、車両10の経路を設定(以下、設定経路)する。例えば、経路設定部74は、検出部16から取得した検出情報に含まれる応答時間から対象物までの距離を算出する。経路設定部74は、算出した距離に基づいて、車両10の周辺の対象物(例えば、他の車両)の位置を特定する。ここで、経路設定部74は、対象物の方向を検出領域DA内で既知の方法によって推定してよい。尚、経路設定部74は、撮像部14から取得した撮像画像と検出情報とを併用して、対象物を検出してもよい。経路設定部74は、対象物の間に駐車可能な領域を検出し、当該駐車領域に目標位置を設定する。経路設定部74は、車両10の後輪軸の中心を一致させる位置として目標位置を設定してよい。経路設定部74は、周辺の対象物等に対する現在の自車位置を特定する。自車位置は、例えば、車両10の後輪軸の中心であってよい。経路設定部74は、自車位置から目標位置までの設定経路を設定して、車両制御部76に出力する。
経路設定部74は、駐車支援中において、検出部16から新たに取得した検出情報に基づいて、車両10の周辺の他の車両等の対象物の位置を再度特定して、設定経路を補正する。経路設定部74は、駐車支援中において、複数の検出部16のうち、検出情報を取得する検出部16を、予め定められた条件に基づいて切り替えて、設定経路を補正する。経路設定部74による駐車支援中の検出部16の切り替え及び対象物の特定の詳細については、後述する。また、経路設定部74は、駐車支援中に、自車位置が経路設定からずれている場合、設定経路を補正してもよい。
車両制御部76は、制御部42、48、54、60を介して制動部40、加速部46、操舵部52及び変速部58を制御することにより、車両10を制御して自動運転(一部自動運転を含む)を実行する。これにより、車両制御部76は、経路設定部74が設定した設定経路に基づいて、車両10を目標位置まで走行させることにより、駐車を支援する。
記憶部72は、ROM34b、RAM34c、及び、SSD34fの少なくともいずれかの機能として実現される。記憶部72は、処理部70が実行するプログラム、プログラムの実行に必要なデータ、及び、プログラムの実行によって生成されたデータ等を記憶する。例えば、記憶部72は、処理部70が実行する駐車支援プログラム72aを記憶する。記憶部72は、駐車支援プログラム72aの実行に必要な車両10の大きさ、後述する第1条件、第2条件及び各閾値等を含む数値データ72bを記憶する。記憶部72は、駐車支援プログラム72aの実行によって生成した対象物の位置、設定経路等の生成データ72cを一時的に記憶する。
次に、駐車支援中における経路設定部74による検出部16の切り替え及び設定経路の設定について説明する。図4〜図11は、駐車支援中の車両10の周辺の平面図である。図4〜図11において、白抜き矢印は車両10の進行方向を示す。
図4に示すように、車両10が、車両10の周辺の対象物OBa、OBbの一例である他の車両の前方を横切っている状態を想定する。対象物OBaと対象物OBbは、駐車可能な間隔を空けて駐車しているとする。この状態で、経路設定部74は、車両10の側面に設けられている検出部16a、16b、16c、16dから取得した第1検出情報に基づいて、対象物OBa、OBbの前面上の第1端部の位置を特定する(白抜き四角参照)。第1端部は、例えば、設定経路を設定するときの車両10側の対象物OBa、OBbの端部であって、図4に示す状態では対象物OBa、OBbの前端部である。例えば、経路設定部74は、車両10の左側に設けられた検出部16a、16bから取得した第1検出情報に基づいて、左側に存在する対象物OBa、OBbの第1端部の位置を特定して、記憶部72に格納する。尚、経路設定部74は、特定した対象物OBa、OBbの位置を全て記憶部72に格納するのではなく、一部の第1端部の位置のみを記憶部72に格納してもよい。例えば、経路設定部74は、特定した対象物OBa、OBbの第1端部の位置のうち、最も車両10側の位置及び左右の端部(即ち、角部)の位置を記憶部72に格納してもよい。経路設定部74は、特定できた対象物OBa、OBbの第1端部の角部等の位置に基づいて、車両10を駐車可能な駐車領域PA0を検出する。駐車領域PA0、PA1を区別する必要がない場合、駐車領域PAと記載する。
経路設定部74は、例えば、操作入力部68を介して駐車支援の指示等を乗員から受け付けると、検出した駐車領域PAに基づいて、現在の自車位置から駐車領域PAへの設定経路を設定して、車両制御部76へ出力する。
ここで、図4に示す状態では、経路設定部74は、検出波が達する対象物OBa、OBbの前面上の第1端部の位置を特定できるが、対象物OBa、OBbの側面上(一点鎖線の楕円参照)の第2端部の位置を特定することはほとんどできない。特に、検出部16が、最も早く受信した検出波に基づいて応答時間を算出する場合、最も近い位置しか検出できないので、対象物OBa、OBbの側面上の第2端部の位置を特定することはほとんどできない。従って、経路設定部74は、理想的な駐車領域PA0ではなく、対象物OBa、OBb等に対して傾斜した駐車領域PA1を検出してしまう場合がある。このため、経路設定部74は、後述する駐車領域PA0(または駐車領域PA1)への自動運転中においても、対象物OBa、OBbの位置を検出して、駐車領域PA0(または駐車領域PA1)及び設定経路を補正する。尚、対象物OBa、OBbの前面は第1端部の面の一例である。対象物OBa、OBbの側面は第1端部の面と交差する面の一例である。
次に、図5に示すように、車両制御部76は、経路設定部74が設定した設定経路を取得すると、制御部42、48、54、60の少なくともいずれかを介して車両10の運転を制御し、自動運転によって車両10を設定経路に沿って右前方へと走行させる。経路設定部74は、自動運転中において、検出部16a、16bから第1検出情報を取得して、対象物OBa、OBbの位置を更に特定する。これにより、経路設定部74は、図4の状態では特定できなかった対象物OBaの側面上の第2端部(例えば、対象物OBaの左前端部)の位置を特定する。経路設定部74は、新たに特定した対象物OBa、OBbに基づいて、駐車領域PAを補正し、当該駐車領域PAに基づいて設定経路を補正してもよい。経路設定部74は、以降の自動運転中においても、同様に対象物OBa、OBbの位置を特定し、駐車領域PA及び設定経路の補正を継続する。
次に、車両制御部76は、図6に示す位置まで車両10を自動運転によって移動させると、前進を終了する。この後、図7に示すように、車両制御部76は、駐車領域PAへ向けて、車両10の後退を開始する。
次に、図8に示すように、車両制御部76によって自動運転中の車両10が第1条件を満たすと、経路設定部74は、検出部16e、16fから取得した第2検出情報に基づいて、対象物OBa、OBbの第2端部の位置を特定して、設定経路を補正する。換言すれば、経路設定部74は、第1条件を満たすと、検出部16a、16b、16c、16dの第1検出情報から検出部16e、16fの第2検出情報に切り替えて、対象物OBa、OBbの第2端部の位置を特定する。経路設定部74は、対象物OBa、OBbの前面上の第1端部に基づいて設定した間口線GLにより、第1条件を満たしたか否かを判定してもよい。具体的には、経路設定部74は、第1条件を満たす前、例えば、最初に設定経路を設定するときにおける車両10の進行方向と平行な直線であって、対象物OBa及び対象物OBbのそれぞれの第1端部の最も前側の位置の中間位置を通る直線を、間口線GLとして設定してよい。経路設定部74は、間口線GLを車両10の一部(例えば、いずれかの検出部16が設けられている部分)が越えると、第1条件を満たしたと判定してよい。
このように、経路設定部74は、間口線GLを車両10の一部が越えて、車両10の一端(例えば、後端)が対象物OBa、OBbに近接すると、対象物OBa、OBbの側面に近い検出部16fからの第2検出情報に基づいて、対象物OBaの側面上の第2端部の位置を特定する(白抜き丸参照)。
経路設定部74は、対象物OBaの第2端部の位置を特定すると、対象物OBaの角部の位置を補正する。経路設定部74は、補正した対象物OBaの角部の位置に基づいて、駐車領域PA及び設定経路を補正する。
次に、図9に示すように、車両制御部76は、駐車領域PAへ向けて、設定経路に沿って車両10を後退させつつ、車両10の長手方向(即ち、進行方向)が駐車領域PA0の長手方向と平行になるように、操舵制御部54を介して操舵部52を制御する。経路設定部74は、検出部16e、16fから取得した第2検出情報に基づいて、対象物OBa、OBbの位置の特定を継続する。図9に示す状態では、経路設定部74は、検出部16eから取得した第2検出情報に基づいて、対象物OBbの側面上の第2端部の位置を特定する。これにより、経路設定部74は、新たに特定した対象物OBbの第2端部の位置に基づいて、対象物OBbの角部を補正し、駐車領域PA及び設定経路を補正する。
次に、図10に示すように、車両制御部76は、駐車領域PAへ向けて、設定経路に沿って車両10を後退させる。車両制御部76は、車両10の長手方向(即ち、進行方向)と駐車領域PA0の長手方向との角度が小さくなるにつれて、操舵角が小さくなるように、操舵制御部54を介して操舵部52を制御する。
第1条件を満たした後、自動運転中の車両10が第2条件を満たすと、経路設定部74は、検出部16a、16b、16c、16dのいずれかから取得した第1検出情報に基づいて対象物OBa、OBbの第2端部の位置を特定して、設定経路を補正する。換言すれば、経路設定部74は、第2条件を満たすと、検出部16e、16fの第2検出情報から検出部16a、16b、16c、16dの第1検出情報に切り替えて、対象物OBa、OBbの第2端部の位置を特定する。例えば、経路設定部74は、操舵部センサ56から取得した操舵角により、第2条件を満たしか否かを判定してよい。具体的には、経路設定部74は、操舵角の絶対値が角度閾値未満になれば、第2条件を満たしたと判定してよい。角度閾値は、予め定められて記憶部72に格納された値であって、例えば、数°であってよい。
このように、経路設定部74は、操舵角が角度閾値未満となり、車両10の一端(例えば、後端)の両側が対象物OBa、OBbに近接すると、対象物OBa、OBbの側面に近い検出部16b、16dからの第1検出情報に基づいて、対象物OBa、OBbの側面上の第2端部の位置を特定する(白抜き四角参照)。経路設定部74は、対象物OBa、OBbの第2端部の位置を特定すると、対象物OBa、OBbの角部を補正する。経路設定部74は、補正した対象物OBa、OBbの角部の位置に基づいて、駐車領域PA及び設定経路を補正する。
図11に示すように、車両制御部76は、操舵角をほぼ“0”に維持しつつ、設定経路に沿って車両10を後退させて、駐車領域PA内に停車させる。これにより、車両制御部76は、制御部42、48、54、60の制御を終了して、運転の権限を運転者に移譲し、自動運転による駐車支援を終了する。
図12は、処理部70が実行する駐車支援処理のフローチャートである。処理部70は、駐車支援プログラム72aを読み込むことによって、駐車支援方法の一例である駐車支援処理を開始する。以下の説明において、対象物OBa、OBbを区別する必要がない場合、対象物OBと記載する。
図12に示すように、駐車支援処理では、経路設定部74が、検出部16a、16b、16c、16dの少なくともいずれかから、車両10の側方の対象物OBに関する第1検出情報を取得する(S102)。
経路設定部74は、第1検出情報に基づいて、車両10の側方の対象物OBの前面上の第1端部の1または複数の位置を特定する(S104)。例えば、図4に示す例では、経路設定部74は、検出部16a、16bの第1検出情報に基づいて、車両10の左側方の対象物OBの位置を特定する。
経路設定部74は、特定した対象物OBの位置に基づいて、対象物OBが存在しない領域に駐車領域PAを設定する(S106)。経路設定部74は、自車位置から駐車領域PA内に設定した目標位置への設定経路を設定する(S108)。経路設定部74は、設定した設定経路を車両制御部76へ出力する(S110)。
この後、車両制御部76は、ステップS202以降を実行するとともに、経路設定部74は、ステップS120以降を並列して実行する。
車両制御部76は、設定経路を取得すると(S202)、制御部42、48、54、60を介して制動部40、加速部46、操舵部52及び変速部58を制御して、設定経路に沿って車両10の自動運転を実行する(S204)。
車両制御部76は、車速センサ30から取得したセンサ値から算出した車速、及び、操舵部センサ56から取得した操舵角に基づいて、自車位置を算出する(S206)。車両制御部76は、自車位置が目標位置に達したか否かを判定する(S208)。車両制御部76は、自車位置が目標位置に達していないと判定すると(S208:No)、ステップS202以降を繰り返す。具体的には、車両制御部76は、後述する補正処理によって補正された設定経路を新たに取得して、自動運転を継続する。車両制御部76は、自車位置が目標位置に達したと判定すると(S208:Yes)、運転の権限を運転者に移譲して、自動運転を終了する(S210)。
一方、経路設定部74は、設定経路を出力した後(S110)、第1補正処理を実行する(S120)。
図13は、第1補正処理のフローチャートである。
図13に示すように、第1補正処理では、経路設定部74が、検出部16a、16b、16c、16dの少なくともいずれかから、車両10の側方の対象物OBに関する第1検出情報を取得する(S132)。
経路設定部74は、第1検出情報に基づいて、車両10の側方の対象物OBの前面上の第1端部の1または複数の位置を特定する(S134)。例えば、図5〜図7に示す例では、経路設定部74は、検出部16a、16bの第1検出情報に基づいて、車両10の左側方の対象物OBbの位置を特定する。
経路設定部74は、特定した対象物OBの位置に基づいて、駐車領域PAを補正する(S136)。経路設定部74は、現在の自車位置及び補正した駐車領域PA内に設定した目標位置に基づいて設定経路を補正する(S138)。経路設定部74は、補正した設定経路を車両制御部76へ出力して(S140)、第1補正処理を終了する。尚、経路設定部74は、新たに特定した対象物OBの位置と、先に特定した対象物OBの位置とのずれが小さい場合、ステップS136〜S140を省略してもよい。
図12に戻って、経路設定部74は、第1補正処理を終了すると、車両10が第1条件を満たしたか否かを判定する(S122)。具体的には、経路設定部74は、設定または補正した対象物OBの第1端部の位置に基づいて、図8に示す間口線GLを設定する。経路設定部74は、設定した間口線GLを車両10の一部が越えたか否かによって、車両10が第1条件を満たしたか否かを判定する。
経路設定部74は、車両10の一部が間口線GLを越えるまで、車両10が第1条件を満たしていないと判定して(S122:No)、第1補正処理を繰り返す。経路設定部74は、車両10の一部が間口線GLを越えて、車両10が第1条件を満たしたと判定すると(S122:Yes)、第2補正処理を実行する(S124)。
図14は、第2補正処理のフローチャートである。
図14に示すように、第2補正処理では、経路設定部74が、検出部16e、16fの少なくともいずれかから、車両10の斜め後方の対象物OBに関する第2検出情報を取得する(S142)。
経路設定部74は、第2検出情報に基づいて、車両10の斜め後方の対象物OBの側面上の第2端部の1または複数の位置を特定する(S144)。図8、図9に示す例では、経路設定部74は、検出部16e、16fの第2検出情報に基づいて、車両10の後方の左右の対象物OBの位置を特定する。
経路設定部74は、特定した対象物OBの位置に基づいて、駐車領域PAを補正する(S146)。経路設定部74は、現在の自車位置及び補正した駐車領域PA内に設定した目標位置に基づいて設定経路を補正する(S148)。経路設定部74は、補正した設定経路を車両制御部76へ出力して(S150)、第2補正処理を終了する。尚、経路設定部74は、新たに特定した対象物OBの位置と、先に特定した対象物OBの位置とのずれが小さい場合、ステップS146〜S150を省略してもよい。
図12に戻って、経路設定部74は、第2補正処理を終了すると、車両10が第2条件を満たしたか否かを判定する(S126)。具体的には、経路設定部74は、操舵部センサ56から取得した操舵部52の操舵角が角度閾値未満か否かによって、第2条件を満たしたか否かを判定する。
経路設定部74は、操舵角が角度閾値未満になるまで、車両10が第2条件を満たしていないと判定して(S126:No)、第2補正処理を繰り返す。経路設定部74は、操舵角が角度閾値より大きくなり、車両10が第2条件を満たしたと判定すると(S126:Yes)、第3補正処理を実行する(S128)。
図15は、第3補正処理のフローチャートである。
図15に示すように、第3補正処理では、経路設定部74が、検出部16a、16b、16c、16dの少なくともいずれかから、車両10の側方の対象物OBに関する第1検出情報を取得する(S152)。
経路設定部74は、第1検出情報に基づいて、車両10の側方の対象物OBの側面上の第2端部の1または複数の位置を特定する(S154)。例えば、図10、図11に示す例では、経路設定部74は、検出部16a、16bの第1検出情報に基づいて車両10の左側方の対象物OBの位置、及び、検出部16c、16dの第1検出情報に基づいて車両10の右側方の対象物OBの位置を特定する。
経路設定部74は、特定した対象物OBの位置に基づいて、駐車領域PAを補正する(S156)。経路設定部74は、現在の自車位置及び補正した駐車領域PA内に設定した目標位置に基づいて設定経路を補正する(S158)。経路設定部74は、補正した設定経路を車両制御部76へ出力して(S160)、第3補正処理を終了する。尚、経路設定部74は、新たに特定した対象物OBの位置と、先に特定した対象物OBの位置とのずれが小さい場合、ステップS156〜S160を省略してもよい。
経路設定部74は、車速に基づいて、車両10が停車したか否かを判定する(S130)。経路設定部74は、車両10が停止したと判定するまで(S130:No)、第3補正処理を実行する。経路設定部74は、車両10が停止したと判定すると(S130:Yes)、駐車支援処理を終了する。
上述したように、駐車支援システム20では、第1条件及び第2条件に基づいて、検出部16a〜16dと、検出部16e、16fとを切り替えて、対象物OBの位置を検出している。これにより、駐車支援システム20では、対象物OBの位置を適切に、かつ、迅速に検出することができるので、設定経路を迅速に補正できる。この結果、駐車支援システム20は、設定経路の補正の遅れに起因する切り返し等を低減して、駐車に要する時間を短縮して、乗員へのわずらわしさ及び不安感を低減できる。
駐車支援システム20では、検出部16e、16fが対象物OBの側面に近づき、車両10が間口線GLに基づく第1条件を満たすと、経路設定部74が、検出部16e、16fの第2検出情報に基づいて対象物OBの側面上の第2端部の位置を検出する。これにより、駐車支援システム20では、より迅速に対象物OBの側面上の第2端部の位置を検出できる。この結果、駐車支援システム20は、より迅速に駐車領域PA及び設定経路の補正を実行できるので、切り返し等をより低減して、駐車に要する時間を短縮することができる。
駐車支援システム20では、操舵角が角度閾値未満となって第2条件を満たし、検出部16a〜16dが対象物OBの側面とほぼ対向すると、検出部16a〜16dの第1検出情報に基づいて、対象物OBの側面上の第2端部の位置を検出する。これにより、駐車支援システム20では、より精度よく対象物OBの側面上の第2端部の位置を検出できる。この結果、駐車支援システム20は、停車直前の駐車領域PAの微調整等の精度を向上させることができる。
次に、上述した実施形態の一部を変形した変形例について説明する。
<第1変形例>
図16は、検出部16e、16fの対象物の方向の推定方法について説明する平面図である。図16に示すように、経路設定部74は、第1条件を満たした場合、第1変形例の検出部16e、16fが検出可能な検出領域DAe、DAfの一部で、対象物OBの方向を推定してもよい。具体的には、経路設定部74は、第1条件を満たした場合、検出部16eの検出領域DAeのうち、対象物OBが存在する確率の低い内側の検出領域DAe2ではなく、車両10の外側の検出領域DAe1の範囲で対象物OBの方向を推定してよい。同様に、経路設定部74は、第1条件を満たした場合、検出部16fの検出領域DAfのうち、対象物OBが存在する確率の低い内側の検出領域DAf2ではなく、車両10の外側の検出領域DAf1の範囲で対象物OBの方向を推定してよい。これにより、検出部16e、16fは、演算処理を低減しつつ、対象物OBの方向の推定精度を向上させることができる。
<第2変形例>
図17は、対象物を検出するための検出条件の切り替えについて説明するグラフである。送信時刻は、検出部16が検出波の送信を開始した時刻である。受信時刻は、検出部16が検出波を受信した時刻である。受信時刻は、例えば、検出波の強度WSが予め定められた強度閾値となった時刻である。第2変形例の検出部16は、第1条件を満たした場合、対象物OBを検出するための検出条件を切り替える。
具体的には、第2変形例の駐車支援システム20は、複数(例えば、2個)の強度閾値Th1、Th2を有する。第2変形例の検出部16は、第1条件を満たした場合、検出条件の一例である強度閾値Th1、Th2を切り替える。例えば、検出部16は、第1条件を満たす前は、第1強度閾値Th1に基づいて、受信時刻を検出してよい。検出部16は、第1条件を満たすと、第1強度閾値Th1よりも大きい第2強度閾値Th2に切り替えて、当該第2強度閾値Th2に基づいて、受信時刻を検出してもよい。これにより、検出部16は、第1条件を満たすまでは、図17に示す検出波の強度WSのピークPK1、PK2の両方の受信時刻を検出する。一方、検出部16は、第1条件を満たすと、ピークPK2の受信時刻は検出するが、ピークPK1の受信時刻は検出しない。この結果、第1条件を満たし、検出部16が、対象物OBに対して斜めに対向することよって増加するノイズによる対象物OBの誤検知を低減する。
上述した各実施形態の構成の機能、接続関係、個数、配置等は、発明の範囲及び発明の範囲と均等の範囲内で適宜変更、削除等してよい。各実施形態を適宜組み合わせてもよい。各実施形態の各ステップの順序を適宜変更してよい。
上述の実施形態では、経路設定部74が検出部16から対象物OBの方向及び応答時間を取得する例を挙げたが、これに限定されない。例えば、経路設定部74は、検出部16から対象物OBの位置の情報を取得してもよい。
上述の実施形態では、検出部16が、対象物OBの方向と応答時間とを含む検出情報を出力する例を挙げたがこれに限定されない。例えば、検出部16は、応答時間を検出情報として出力してもよい。この場合、経路設定部74は、複数の応答時間に基づいて、対象物OBの方向を算出してよい。
上述の実施形態では、直接波及び間接波について記載しなかったが、直接波及び間接波のいずれを採用するソナー等の検出部16を用いてもよい。