JP6928872B2 - 非水系二次電池 - Google Patents

非水系二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP6928872B2
JP6928872B2 JP2017215088A JP2017215088A JP6928872B2 JP 6928872 B2 JP6928872 B2 JP 6928872B2 JP 2017215088 A JP2017215088 A JP 2017215088A JP 2017215088 A JP2017215088 A JP 2017215088A JP 6928872 B2 JP6928872 B2 JP 6928872B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
separator
electrode
surface roughness
positive electrode
negative electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017215088A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019087422A (ja
Inventor
菜摘 平本
菜摘 平本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2017215088A priority Critical patent/JP6928872B2/ja
Priority to CN201811298954.XA priority patent/CN109755444B/zh
Priority to US16/180,600 priority patent/US10777798B2/en
Publication of JP2019087422A publication Critical patent/JP2019087422A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6928872B2 publication Critical patent/JP6928872B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/40Separators; Membranes; Diaphragms; Spacing elements inside cells
    • H01M50/46Separators, membranes or diaphragms characterised by their combination with electrodes
    • H01M50/461Separators, membranes or diaphragms characterised by their combination with electrodes with adhesive layers between electrodes and separators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/40Separators; Membranes; Diaphragms; Spacing elements inside cells
    • H01M50/46Separators, membranes or diaphragms characterised by their combination with electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M2004/021Physical characteristics, e.g. porosity, surface area
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M2220/00Batteries for particular applications
    • H01M2220/20Batteries in motive systems, e.g. vehicle, ship, plane
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Cell Separators (AREA)

Description

本発明は、非水系二次電池に関する。
一般的な非水系二次電池は、発電要素としての電極体と、非水電解質と、これらを収容する電池ケースとを有する。上記電極体は、典型的には、一対の電極(すなわち正極および負極)が、多孔質な絶縁部材(セパレータ)を介して対向されて構成されている。これに関連して、例えば特許文献1には、セパレータの表面に接着層を形成した非水系二次電池が開示されている。特許文献1では、電極とセパレータとを接着層を介して接着することで、電池組立時における電極体の取扱性の向上を図っている。
特表2014−534570号公報 特開2003−297680号公報 特開2011−012238号公報
しかしながら、上記技術では、電池組立後に電極とセパレータとの間に接着層が介在されることとなる。そのため、充放電時に電荷担体が正負極間を移動しにくくなったり、正負極の表面で電荷担体の挿入脱離が妨げられたりして、内部抵抗が高くなる背反がある。とりわけ、2C以上でのハイレート充放電を繰り返す態様で使用される電池では、このような内部抵抗の増加の影響が如実に表れる。したがって、電極とセパレータとの接着性を維持しつつ、内部抵抗を低減することが求められている。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電極とセパレータとの接着性を維持しつつ、内部抵抗が低減された非水系二次電池を提供することにある。
本発明により、正極と、負極と、上記正極と上記負極との間に介在されるセパレータと、を備える電極体と、非水電解質と、を備える非水系二次電池が提供される。上記正極および上記負極の少なくとも一方の電極と、上記セパレータとは、以下の(1)〜(4):(1)上記電極と上記セパレータとが接している;(2)上記セパレータの上記電極と対向する側の表面は、次式:O/C比=(X線光電子分光法で測定されるO1sピークの面積)/(X線光電子分光法で測定されるC1sピークの面積);から算出されるO/C比が、0.1以上0.2以下である;(3)上記セパレータは、上記電極と対向する側の面の表面粗さRaが、0.05μm以上0.3μm以下である;(4)上記電極の表面粗さRaに対する上記セパレータの表面粗さRaの比が、0.1以上0.5以下である;をいずれも満たす。
ここに開示される技術では、セパレータの表面のO/C比を所定の範囲に調整すると共に、電極の表面粗さRaとセパレータの表面粗さRaとのマッチングを図っている。このことにより、上記接着層のような高抵抗な層を介在させることなく、電極とセパレータとを一体化させることができる。その結果、電極とセパレータとの接着性を維持しつつ、電極体の内部における電荷担体の移動性を向上することができる。したがって、上記接着層を有する電池と比べて、内部抵抗を低減することができる。
なお、特許文献2、3には、非水電解液との親和性を向上する目的で、表面改質したセパレータが開示されている。しかしながら、これらの文献には電極および/またはセパレータの表面粗さについての開示や示唆が一切ない。また、後述する試験例からも明らかなように、特許文献2、3の技術では、セパレータの表面粗さRaが大きくなり過ぎて、電極とセパレータとを接着する効果を得ることができない。
ここに開示される非水系二次電池の好適な一態様では、上記電極は、上記セパレータと対向する側の面の表面粗さRaが、0.1μm以上0.7μm以下である。表面粗さRaを上記範囲とすることで、セパレータに対する投錨力を増大させると共に、セパレータとの接触面積を増大させることができる。したがって、セパレータとの接着力をより一層向上することができる。
ここに開示される非水系二次電池の好適な一態様では、上記正極と上記セパレータとが、上記(1)〜(4)をいずれも満たし、かつ、上記負極と上記セパレータとが、上記(1)〜(4)をいずれも満たす。これにより、電極体の一体性をより良く高めることができ、電池組立時において電極体の取扱性を一層向上することができる。また、正負極間の距離をより良く近づけることができ、内部抵抗を一層低減することができる。したがって、ここに開示される技術の効果をより高いレベルで発揮することができる。
ここに開示される非水系二次電池の好適な一態様では、上記電極体は、複数の矩形状の上記正極と複数の矩形状の上記負極とが、複数の矩形状の上記セパレータを介在させた状態で、交互に繰り返し積層されて構成されている積層電極体である。このような構成の電極体では、電池組立時に正極と負極とセパレータとの位置関係がずれ易い。したがって、ここに開示される技術の適用が効果的である。
ここに開示される非水系二次電池の好適な一態様では、上記電極と上記セパレータとの90°剥離強度が0.6N/m以上である。これにより、電池組立時に電極体の取扱性をより良く向上して、生産性を高めることができる。また、充放電時に正負極間の距離を均質に維持して、例えばハイレート充放電を繰り返した後にも内部抵抗を低く抑えることができる。
プラズマ処理の熱量とセパレータのO/C比との関係を表すグラフである。 セパレータのO/C比と剥離強度との関係を表すグラフである。 Ra比と剥離強度との関係を表すグラフである。 セパレータの表面粗さRaと電極の表面粗さRaとの関係を表すグラフである。
以下、本発明の一実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない構成要素や電池の一般的な電池構築プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
また、本明細書において数値範囲をA〜B(ここでA,Bは任意の数値)と記載している場合は、A以上B以下を意味するものとする。
ここに開示される非水系二次電池は、発電要素としての電極体と、非水電解質と、を有する。電極体と非水電解質とは、典型的には電池ケースに収容されている。電池ケースの形状や材質、サイズ等は特に限定されない。電池ケースは、電極体と非水電解質とをその内部に収容可能なものであればよい。
非水電解質は、従来と同様でよく特に限定されない。非水電解質は、典型的には支持塩と非水溶媒とを含んでいる。非水電解質は、典型的には室温(25℃)で液体状態を示す非水電解液である。非水電解質は、典型的には非水系二次電池の使用温度範囲内(例えば、−10℃〜+50℃の範囲)において液状である。支持塩は、非水溶媒中で解離して電荷担体を生成する。支持塩としては、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩等が例示される。なかでも、LiPF、LiBF等のフッ素含有リチウム塩が好適である。非水電解質での支持塩の濃度は、例えば、0.7〜1.3mol/Lであるとよい。
非水溶媒としては、例えば、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の非プロトン性溶媒が例示される。なかでも、カーボネート類、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、モノフルオロエチレンカーボネート(FEC)等の環状カーボネートや、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチル−2,2,2−トリフルオロエチルカーボネート(MTFEC)等の鎖状カーボネートが好適である。非水電解質は、上記した支持塩と非水溶媒とに加えて、必要に応じて更なる任意成分を含んでもよい。任意成分の一例として、例えば、リチウムビス(オキサラト)ボレート(LiBOB)、ビニレンカーボネート(VC)等の皮膜形成剤や、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤が例示される。ガス発生剤は、電池が過充電状態となった際にガスを発生させる機能を有する。
電極体は、一対の電極(すなわち、正極および負極)と、正極と負極との間に介在されるセパレータと、を有する。電極体の外形は特に検定されず、例えば、長方形状、円筒形状、扁平形状等であってよい。電極体は、例えば、矩形状の正極と矩形状の負極とが矩形状のセパレータを介在させた状態で積層されて構成されている積層電極体である。積層電極体は、典型的にはそれぞれ複数枚の正極と負極とセパレータとを有する。積層電極体は、例えば、複数枚の正極と複数枚の負極とが、複数枚のセパレータを介在させた状態で、交互に繰り返し積層されて構成されている。このような構成の積層電極体では、電池組立時に、正極と負極とセパレータとの位置関係がずれ易い。したがって、ここに開示される技術の適用が効果的である。ただし、電極体は、帯状の正極と帯状の負極とが、帯状のセパレータを介在させた状態で重ねられ、長手方向に捲回されて構成されている捲回電極体であってもよい。ここに開示される技術によれば、捲回電極体を捲回する際の、所謂、巻きずれの発生を好適に抑制することができる。
正極は、典型的には、正極集電体と、該正極集電体上に固着された多孔質構造の正極活物質層と、を有している。正極集電体としては、導電性の良好な金属製のシート、例えばアルミニウム箔等の金属箔が例示される。正極活物質層は、少なくとも正極活物質を含んでいる。正極は、例えば、正極活物質等を適当な溶媒中で混練してなる正極ペーストを正極集電体の表面に塗工し、乾燥、プレスすることによって作製される。
正極活物質は、電荷担体(例えばリチウムイオン)を可逆的に吸蔵および放出可能な材料である。特に限定されるものではないが、正極活物質の好適例として、例えば、リチウムニッケル含有複合酸化物、リチウムコバルト含有複合酸化物、リチウムニッケルコバルト含有複合酸化物、リチウムマンガン含有複合酸化物、リチウムニッケルコバルトマンガン含有複合酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物が挙げられる。正極活物質は、典型的には粒子状である。特に限定されるものではないが、正極活物質の平均粒径(レーザー回折・光散乱法に基づく50体積%粒径(D50粒径)。以下同じ。)は、概ね20μm以下、典型的には1〜10μm、例えば3〜7μm程度であるとよい。
正極活物質層は、上記した正極活物質に加えて、必要に応じて更なる任意成分を含んでいてもよい。任意成分の一例として、例えば、導電材、バインダ、分散剤等が挙げられる。導電材としては、例えばカーボンブラック、典型的には、アセチレンブラックやケッチェンブラック等の炭素材料が例示される。バインダとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のハロゲン化ビニル樹脂や、ポリエチレンオキサイド(PEO)等のポリアルキレンオキサイドが例示される。
正極活物質層は、セパレータと接触するように配置されているとよい。さらには、セパレータと接着されていることが好ましい。言い換えれば、90°剥離強度が0.5N/m以上であることが好ましい。これにより、正負極間の距離を近づけて、内部抵抗をより良く低減することができる。その結果、一層優れた電池特性、例えば高入出力特性を発揮することができる。
本実施形態では、セパレータの表面粗さRaとの兼ね合いから、セパレータに対向する正極活物質層の表面粗さRaが、0.1〜0.7μmであるとよい。これにより、後述するRa比の範囲をより良く満足することができる。また、表面粗さRaを所定値以上とすることで、セパレータに対する投錨力を増大させて、セパレータとの接着力を向上することができる。また、表面粗さRaを所定値以下とすることで、セパレータとの接触面積を増大させて、セパレータとの接着力を向上することができる。上記観点から、正極活物質層の表面粗さRaは、概ね0.15μm以上、例えば0.22μm以上であってもよいし、概ね0.5μm以下、例えば0.37μm以下であってもよい。なお、正極活物質層の表面粗さRaは、従来公知の方法、例えば、正極活物質の平均粒径や粒径分布、正極ペーストの固形分率、プレス時の圧力等を異ならせることで調整することができる。
負極は、典型的には、負極集電体と、該負極集電体上に固着された多孔質構造の負極活物質層と、を有している。負極集電体としては、導電性の良好な金属製のシート、例えば銅箔等の金属箔が例示される。負極活物質層は、少なくとも負極活物質を含んでいる。負極は、例えば、負極活物質等を適当な溶媒中で混練してなる負極ペーストを負極集電体の表面に塗工し、乾燥、プレスすることによって作製される。
負極活物質は、電荷担体(例えばリチウムイオン)を可逆的に吸蔵および放出可能な材料である。特に限定されるものではないが、負極活物質の好適例として、例えば、炭素材料、典型的には、天然黒鉛、人造黒鉛、非晶質コート黒鉛等の黒鉛系炭素材料が例示される。なお、本明細書において「黒鉛系炭素材料」とは、炭素材料全体のなかで黒鉛の占める割合が概ね50質量%以上、典型的には80質量%以上の材料をいう。負極活物質は、典型的には粒子状である。特に限定されるものではないが、負極活物質の平均粒径は、概ね50μm以下、典型的には1〜30μm、例えば5〜25μm程度であるとよい。
負極活物質層は、上記した負極活物質に加えて、必要に応じて更なる任意成分を含んでいてもよい。任意成分の一例として、例えば、バインダ、増粘剤、分散剤等が挙げられる。バインダとしては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム類が例示される。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)やメチルセルロース(MC)等のセルロース類が例示される。
負極活物質層は、セパレータと接触するように配置されているとよい。さらには、セパレータと接着されていることが好ましい。言い換えれば、90°剥離強度が0.5N/m以上であることが好ましい。これにより、正負極間の距離を近づけて、内部抵抗をより良く低減することができる。その結果、一層優れた電池特性、例えば高入出力特性を発揮することができる。
本実施形態では、セパレータの表面粗さRaとの兼ね合いから、セパレータに対向する負極活物質層の表面粗さRaが、0.1〜0.7μmであるとよい。これにより、後述するRa比の範囲をより良く満足することができる。また、表面粗さRaを所定値以上とすることで、セパレータに対する投錨力を増大させて、セパレータとの接着力を向上することができる。また、表面粗さRaを所定値以下とすることで、セパレータとの接触面積を増大させて、セパレータとの接着力を向上することができる。上記観点から、負極活物質層の表面粗さRaは、概ね0.15μm以上、例えば0.22μm以上であってもよいし、概ね0.69μm以下、例えば0.5μm以下であってもよい。なお、負極活物質層の表面粗さRaは、従来公知の方法、例えば、負極活物質の平均粒径や粒径分布、負極ペーストの固形分率、プレス時の圧力等を異ならせることで調整することができる。
セパレータは、正極と負極との間に配置されている。より詳しくは、セパレータは、正極の正極活物質層と負極の負極活物質層との間に配置されている。セパレータは、正極と負極とを絶縁する。セパレータは、非水電解質に含まれる電荷担体が通過可能なように、多孔質に構成されている。セパレータは、空孔内に非水電解質を保持し、正極活物質層と負極活物質層との間にイオン伝導パスを形成する。セパレータの透気度(ガーレー値。JIS P8117:2009に準拠して測定される値。以下同様。)は特に限定されないが、概ね300sec/100ml以下、典型的には100〜250sec/100ml、例えば150〜200sec/100mlであるとよい。これにより、セパレータ内での電荷担体の移動がスムーズになり、例えばハイレート充放電を繰り返す態様にあっても、内部抵抗の増大を好適に抑制することができる。
セパレータは、典型的には樹脂基材を有する。特に限定されるものではないが、樹脂基材としては、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース類等から成る多孔質樹脂シート(フィルム)が例示される。樹脂基材は、単層構造であってもよく、材質や性状(厚みや透気度等)の異なる2種以上の多孔質樹脂シートが積層された多層構造であってもよい。樹脂基材の厚みは特に限定されないが、概ね5μm以上、例えば10μm以上であって、概ね50μm以下、好ましくは30μm以下、例えば25μm以下であるとよい。セパレータは、樹脂基材の表面に、アルミナ等の無機化合物粒子(無機フィラー)を含んだ耐熱層(Heat Resistant Layer:HRL層)を有していてもよい。ただし、セパレータは、樹脂基材の表面に電荷担体の移動を阻害するような層、例えば特許文献1に記載されるような接着層は有していないことが好ましい。
本実施形態では、セパレータの少なくとも一方の表面(好ましくは両面)が改質され、親水性基(酸素含有官能基)が付与されている。そして、セパレータの少なくとも一方の表面(好ましくは両面)のO/C比が、0.1〜0.2である。O/C比を上記範囲とすることで、電極に対する投錨力を高めて、電極との接着性を高めることができる。上記観点からは、O/C比が、概ね0.11以上、例えば0.15以上であってもよいし、概ね0.195以下、例えば0.19以下であってもよい。なお、セパレータのO/C比は、従来公知の表面処理方法で調整することができる。例えば、プラズマ処理、コロナ放電処理、紫外線処理、酸処理、アルカリ処理等で調整することができる。後述する試験例では、プラズマ処理による表面改質方法を採用している。
本実施形態では、電極の表面粗さRaとの兼ね合いから、セパレータの少なくとも一方の面の表面粗さRaが、0.05〜0.3μmである。これにより、後述するRa比の範囲をより良く満足することができる。また、表面粗さRaを所定値以上とすることで、電極に対する投錨力を増大させて、電極との接着力を向上することができる。また、表面粗さRaを所定値以下とすることで、電極との接触面積を増大させて、電極との接着力を向上することができる。上記観点から、セパレータの少なくとも一方の面の表面粗さRaは、概ね0.055μm以上、例えば0.065μm以上であってもよいし、概ね0.28μm以下、例えば0.21μm以下であってもよい。また、電極体が積層電極体の場合には、セパレータの両面、言い換えれば、正極に対向する側の面と負極に対向する側の面とが、いずれも上記表面粗さRaの範囲にあるとよい。
本実施形態では、電極(正極および/または負極)の表面粗さRaに対するセパレータの表面粗さRaの比(Ra比)が、0.1〜0.5である。これにより、電極とセパレータとの接着性を高めることができる。上記観点からは、Ra比が、概ね0.15以上、例えば0.2以上であってもよいし、Ra比が、概ね0.42以下、例えば0.3以下であってもよい。これにより、ここに開示される技術の効果をより良く発揮して、電極とセパレータとの接着性を一層高めることができる。
本実施形態では、セパレータが正極および負極の少なくとも一方の電極と接着され、物理的に一体化されている。言い換えれば、電極とセパレータとの剥離強度(JIS−K6854−1:1999年に準拠して測定された90°剥離強度。)が、0.5N/m以上である。ここに開示される技術の効果をより良く発揮して、例えばハイレート充放電を繰り返した後にも接着状態を好適に維持する観点からは、剥離強度が、概ね0.6N/m以上、例えば0.7N/m以上であるとよい。剥離強度の上限値は特に限定されないが、概ね2N/m以下、例えば1N/m以下であってもよい。
以上のように、本実施形態では、正極および負極の少なくとも一方の電極と、セパレータとが、以下の(1)〜(4):(1)上記電極と上記セパレータとが接している;(2)上記セパレータの上記電極と対向する側の表面は、O/C比が、0.1〜0.2である;(3)上記セパレータは、上記電極と対向する側の面の表面粗さRaが、0.05〜0.3μmである;(4)上記電極の表面粗さRaに対する上記セパレータの表面粗さRaの比が、0.1以上0.5以下である;をいずれも満たしている。
上記(1)〜(4)をいずれも具備することにより、電極とセパレータとの接着性を維持しつつ、内部抵抗を低減することができる。すなわち、上記(2)によって、非水電解質に対する濡れ性が高められ、電極と接着し易くなる。これと共に、上記(3)、(4)によって、電極とセパレータとが物理的または化学的な力によって結合され、物理的に一体化される。したがって、ここに開示される技術では、上記した接着層のような高抵抗な層を介在させることなく、電極とセパレータとを結合させることができる。その結果、ここに開示される技術では、電極体の内部における電荷担体の移動性を向上することができる。これによって、内部抵抗を低減して、電池性能を向上することができる。
ここに開示される非水系二次電池は各種用途に利用可能であるが、上記のような構成を有することで、従来品に比べて内部抵抗が低く、入出力特性やハイレートサイクル特性に優れていることを特徴とする。したがって、ここに開示される非水系二次電池は、このような特徴を活かして、2C以上、例えば5C以上のレートでハイレート充放電を繰り返すような用途において好ましく用いることができる。かかる用途としては、例えば、車両に搭載されるモーター用の動力源(駆動用電源)が挙げられる。車両の種類は特に限定されないが、典型的には自動車、例えばプラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV)等が挙げられる。ここに開示される非水系二次電池は、典型的には複数個が直列および/または並列に接続された組電池の形態で使用される。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
≪検討I−1.セパレータの検討≫
(プラズマ処理)
まず、ポリプロピレン(PP)製の市販のセパレータ(単層構造、厚み20μm)を複数枚用意し、そのうちの1枚を比較例1とした。次に、大気圧プラズマ処理装置を用いて、比較例1を除く複数のセパレータに対して表面処理を施した。具体的には、室温(25℃)環境下において、各セパレータの両面に、出力4kW、ガス流量50L/min(N2ガス)、搬送速度10m/minの条件でプラズマ処理を行った。このとき、各セパレータの単位面積あたりにかかる熱量を、表1に示すように60〜360Jの間で変化させた。このようにして、例1〜3および比較例2,3のセパレータを得た。
(O/C比の測定)
表面処理を行っていないセパレータ(比較例1)の表面と、上記のように表面処理を行ったセパレータ(例1〜3および比較例2,3)の表面とについて、それぞれO/C比を測定した。具体的には、まず、各セパレータの表面についてX線光電子分光法で測定を行い、XPSスペクトルを得た。XPSスペクトルでは、横軸に結合エネルギー(eV)、縦軸に強度(任意単位、a.u.)が表されている。次に、このXPSスペクトルから、酸素(O)原子の1s電子軌道のエネルギーに由来するピークO1sのピーク面積と、炭素(C)の1s電子軌道のエネルギーに由来するピークC1sのピーク面積とをそれぞれ求めた。そして、相対感度因子法によって、C1sのピーク面積に対するO1sのピーク面積の比(O/C比)を算出した。結果を表1に示す。なお、O/C比は、酸素含有官能基の大小を示す指標となる値である。O/C比は、値が大きいほどセパレータの表面の親水性が高く、非水電解質との親和性に優れることを表している。
(表面粗さRaの測定)
表面処理を行っていないセパレータ(比較例1)と、上記のように表面処理を行ったセパレータ(例1〜3および比較例2,3)とについて、それぞれ表面粗さRaを測定した。具体的には、まず、原子間力顕微鏡を用いて、大気中で各セパレータの表面に探針を走査させた。探針の走査速度は0.1Hzとした。そして、測定範囲における表面粗さの算術平均値を表面粗さRaとして算出した。結果を表1に示す。
(透気度の測定)
表面処理を行っていないセパレータ(比較例1)と、上記のように表面処理を行ったセパレータ(例1〜3および比較例2,3)とについて、それぞれ透気度を測定した。具体的には、まず、各セパレータを直径12mmの円盤状に切り出し、試験片を用意した。この試験片をガーレー試験機(A型)に設置し、JIS P8117:2009に準拠して空気圧を印加した。そして、100mlの空気が試験片を透過するのに要する時間(sec)を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0006928872
図1は、プラズマ処理の熱量とセパレータのO/C比との関係を表すグラフである。表1および図1に示すように、プラズマ処理の熱量を変化させることで、セパレータのO/C比を変化させることができた。また、比較例3に示すように、プラズマ処理の熱量が所定値以上になると、セパレータの表面粗さRaと透気度とが顕著に大きくなった。この理由は定かではないが、セパレータ自体が何らかのダメージを受け、セパレータの表面が変質したことが考えられる。
≪検討I−2.接着性と内部抵抗の評価≫
(電極体の構築)
まず、正極活物質としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(NCM、例1では平均粒径5.3μm)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)とを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中で混合し、正極ペースト(固形分率60%)を調製した。この正極ペーストをアルミニウム箔に塗布し、乾燥した後に、所定の厚みにプレスすることによって、正極活物質層を備えた正極を作製した。このとき、正極活物質の平均粒径を3〜10μmの範囲で変化させることによって、表2に示すように、表面粗さRaが0.05〜0.36の正極を作製した。また、正極の表面粗さRaに対するセパレータの表面粗さの比を、Ra比として算出し、表2に示した。
次に、負極活物質としての天然黒鉛(C、例1では平均粒径22μm)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、水中で混合し、負極ペースト(固形分率65%)を調製した。この負極ペーストを銅箔に塗布し、乾燥した後、所定の厚みにプレスすることによって、負極活物質層を備えた負極を作製した。このとき、負極活物質の平均粒径を10〜35μmの範囲で変化させることによって、表2に示すように、表面粗さRaが0.22〜0.69の負極を作製した。また、負極の表面粗さRaに対するセパレータの表面粗さの比を、Ra比として算出し、表2に示した。
次に上記セパレータ(例1〜3および比較例1〜3)を用意した。また、特許文献1に準じて、セパレータの両面に接着層(厚み2μm、表面粗さRa0.4μm)を形成したセパレータ(比較例4)を用意した。
そして、上記正極と上記負極とを、各セパレータを介して積層し、室温(25℃)環境下において、線圧8kg/cmでロールプレスすることによって、それぞれ積層電極体(例1〜3および比較例1〜4)を作製した。
(接着性の評価)
上記積層電極体について、正極とセパレータとの間、および、負極とセパレータとの間の接着性を評価した。具体的には、まず、JIS−K6854−1:1999年に準拠して、上記作製した積層電極体のセパレータ側を両面テープで固定治具に固定した。次に、正極側または負極側をオートグラフで鉛直方向に(90°の角度で)引っ張った。そして、横軸を引張距離、縦軸を引張強度としてグラフに表し、引張強度の最大値を剥離強度とした。結果を表2に示す。
Figure 0006928872
図2は、セパレータのO/C比と剥離強度との関係を表すグラフである。表2および図2に示すように、セパレータにプラズマ処理を施していない比較例1や、プラズマ処理を施していてもO/C比が相対的に小さい比較例2では、電極の表面粗さRaをいくら変化させても、電極との剥離強度が低かった。また、O/C比が相対的に大きい比較例3でも、表面粗さRaに依らず、剥離強度が低かった。
これら比較例1〜3に対して、セパレータのO/C比が0.1〜0.2である例1〜3では、剥離強度が0.5N/m以上となり、良好な接着性が発現していた。以上の結果より、ここに開示される技術では、セパレータの表面処理方法としてプラズマ処理を採用する場合に、セパレータ単位面積あたりにかかる熱量を、概ね100〜300J、例えば120〜250Jとすることが良いとわかった。
また、セパレータの表面に接着層を有する比較例4でも、良好な接着性が発現した。
(非水系二次電池の構築、初期充電)
まず、非水電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを、EC:DMC:EMC=1:1:1の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.0Mの濃度で溶解させたものを用意した。
次に、上記作製した積層電極体を、非水電解液と共に電池ケースに封入した。これによって、電池組立体を構築した。
次に、電池組立体に対して、1Cのレートで4.2Vまで定電流充電した後、5分休止し、次いで、1Cのレートで3.0Vまで定電流放電した後、5分休止する、初期充電処理を行った。これによって、非水系二次電池(理論容量100mAh、例1〜3および比較例1〜4)を得た。
次に、上記得られた非水系二次電池を、1Cのレートで4.1Vまで定電流充電した後、1Cのレートで3.0Vまで定電流放電して、初期容量を確認した。
(内部抵抗の測定)
初期容量確認後の非水系二次電池をSOC(State Of Charge)50%の状態に調整し、室温(25℃)環境下において、インピーダンス測定を行った。得られたCole-Coleプロットを基に、直流抵抗と反応抵抗を算出した。ここでは、Cole-ColeプロットのX軸(Z’)との接点、すなわち溶液抵抗(Rsol)を「直流抵抗」とした。また、Cole-Coleプロットの変曲点(Rsol+Rct)から直流抵抗(Rsol)を差し引いた電荷移動抵抗(Rct)を「反応抵抗」とした。結果を表2に示す。
表2に示すように、セパレータの表面に接着層を有する比較例4では、反応抵抗が相対的に高かった。この理由としては、セパレータや電極の表面が接着層で覆われることにより、電荷担体の移動性が低下したことが考えられる。
また、電極とセパレータとの剥離強度が小さい比較例1〜3では、直流抵抗が相対的に大きかった。この理由としては、電極とセパレータとの接着性が悪いために、正負極間の距離が相対的に遠くなったことが考えられる。
これら比較例1〜4に対して、正極および負極が、それぞれ0.5N/m以上の剥離強度で接着層を介さずにセパレータと接着されている例1〜3では、直流抵抗と反応抵抗とがいずれも小さく抑えられていた。この理由としては、電池組立後も電極とセパレータとが接着状態にあり、正負極間の距離が近接していたことが考えられる。加えて、接着層を介さずに電極とセパレータとを接着することにより、セパレータや電極の表面を接着層で覆うことなく電荷担体の移動性を確保できたことが考えられる。
≪検討II.表面粗さRaの検討≫
表3,4に示すように、セパレータの表面粗さRa、正極の表面粗さRa、負極の表面粗さRaのうちの少なくとも1つを変更したこと以外は検討I−2と同様にして、積層電極体を作製した。そして、剥離強度を測定した。また、検討I−2と同様にして、作製した電極体を用いて非水系二次電池を構築した。そして、内部抵抗を測定した。結果を、表3,4に示す。なお、インピーダンスの欄に「−」とあるのは、未測定であることを表している。
Figure 0006928872
Figure 0006928872
図3は、例33〜例82について、Ra比と剥離強度との関係を表すグラフである。図4は、例1〜例82について、セパレータの表面粗さRaと電極の表面粗さRaとの関係を表すグラフである。表3,4および図3,4に示すように、Ra比が0.1未満または0.5を超える場合、電極とセパレータとの剥離強度が0.5N/m未満となり、電極とセパレータとの接着性が低かった。この理由としては、セパレータと電極との接触面積が小さくなったことが考えられる。また、例36,64,84のように、電極とセパレータとの剥離強度が0.5N/m未満の例では、比較例1〜4と同様に、内部抵抗(直流抵抗および/または反応抵抗)が大きかった。
これら比較例に対して、電極(正極または負極)と、セパレータとが、次の条件:
(1)電極とセパレータとが接している;
(2)セパレータのO/C比が、0.1〜0.2である;
(3)セパレータの表面粗さRaが0.05〜0.3μmである;
(4)電極の表面粗さRaに対するセパレータの表面粗さRaの比が、0.1〜0.5である;
をいずれも満たす場合、電極とセパレータとの剥離強度が0.5N/m以上となり、電極とセパレータとが良好に接着されていた。
このような電極体では、電極とセパレータとの一体性が高く、電池組立時の取扱性が良好だった。また、このような電極体では、例えば比較例1〜4に比べて、相対的に内部抵抗が低く抑えられていた。
なかでも、正極とセパレータ、および、負極とセパレータが、いずれも上記(1)〜(4)を満たす例1,4〜32(表3)では、電極体(正極とセパレータと負極)の全体が物理的に一体化されており、以下のタイプ(a),(b):
(a)正極とセパレータが上記(1)〜(4)を満たさず、負極とセパレータのみが上記(1)〜(4)を満たす、例33〜36,40〜43,47〜50,53,54,57,58,61,62,65,66,70,72,78,82;
(b)負極とセパレータが上記(1)〜(4)を満たさず、正極とセパレータのみが上記(1)〜(4)を満たす、例37〜39,44〜46;
に比べて、電池組立時の電極体の取扱性が極めて容易だった。また、内部抵抗も一層低く抑えられていた。
これらの結果は、ここに開示される技術の意義を示すものである。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態および実施例は例示にすぎず、ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。

Claims (5)

  1. 正極と、負極と、前記正極と前記負極との間に介在されるセパレータと、を備える電極体と、
    非水電解質と、
    を備え、
    前記セパレータは、樹脂基材を有しており、
    前記正極および前記負極の少なくとも一方の電極と、前記セパレータとは、以下の(1)〜(4):
    (1)前記電極と前記セパレータとが接している;
    (2)前記セパレータの前記電極と対向する側の表面は、次式:O/C比=(X線光電子分光法で測定されるO1sピークの面積)/(X線光電子分光法で測定されるC1sピークの面積);から算出されるO/C比が、0.1以上0.2以下である;
    (3)前記セパレータは、前記電極と対向する側の面の表面粗さRaが、0.05μm以上0.3μm以下である;
    (4)前記電極の表面粗さRaに対する前記セパレータの表面粗さRaの比が、0.1以上0.5以下である;
    をいずれも満たす、非水系二次電池。
  2. 前記電極は、前記セパレータと対向する側の面の表面粗さRaが、0.1μm以上0.7μm以下である、
    請求項1に記載の非水系二次電池。
  3. 前記正極と前記セパレータとが、前記(1)〜(4)をいずれも満たし、かつ、
    前記負極と前記セパレータとが、前記(1)〜(4)をいずれも満たす、
    請求項1または2に記載の非水系二次電池。
  4. 前記電極体は、複数の矩形状の前記正極と複数の矩形状の前記負極とが、複数の矩形状の前記セパレータを介在させた状態で、交互に繰り返し積層されて構成されている積層電極体である、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の非水系二次電池。
  5. 前記電極と前記セパレータとの90°剥離強度が0.6N/m以上である、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の非水系二次電池。
JP2017215088A 2017-11-07 2017-11-07 非水系二次電池 Active JP6928872B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017215088A JP6928872B2 (ja) 2017-11-07 2017-11-07 非水系二次電池
CN201811298954.XA CN109755444B (zh) 2017-11-07 2018-11-02 非水系二次电池
US16/180,600 US10777798B2 (en) 2017-11-07 2018-11-05 Nonaqueous secondary battery

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017215088A JP6928872B2 (ja) 2017-11-07 2017-11-07 非水系二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019087422A JP2019087422A (ja) 2019-06-06
JP6928872B2 true JP6928872B2 (ja) 2021-09-01

Family

ID=66327646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017215088A Active JP6928872B2 (ja) 2017-11-07 2017-11-07 非水系二次電池

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10777798B2 (ja)
JP (1) JP6928872B2 (ja)
CN (1) CN109755444B (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7342446B2 (ja) * 2019-06-19 2023-09-12 トヨタ自動車株式会社 蓄電素子
JP7197537B2 (ja) * 2020-06-30 2022-12-27 プライムアースEvエナジー株式会社 リチウムイオン二次電池
WO2022239547A1 (ja) * 2021-05-10 2022-11-17 東レ株式会社 多孔性フィルム、二次電池用セパレータおよび二次電池
KR20240007116A (ko) * 2021-05-10 2024-01-16 도레이 카부시키가이샤 다공성 필름, 이차 전지용 세퍼레이터 및 이차 전지

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3570768B2 (ja) * 1994-02-16 2004-09-29 日立マクセル株式会社 積層型有機電解液電池
JP2000268799A (ja) * 1999-03-15 2000-09-29 Mitsubishi Chemicals Corp リチウムイオン二次電池
JP2001126697A (ja) * 1999-10-26 2001-05-11 Mitsubishi Paper Mills Ltd 非水電解液電池用セパレーターおよび非水電解液電池
AU4690801A (en) * 2000-05-22 2001-12-03 Asahi Chemical Ind Separator for zinc bromine secondary cell and method for its preparation
JP2003297680A (ja) 2001-04-27 2003-10-17 Mitsubishi Paper Mills Ltd 電気化学素子用セパレータ
JP4421570B2 (ja) * 2006-03-30 2010-02-24 株式会社東芝 非水電解質電池、電池パック及び自動車
JP2008198432A (ja) * 2007-02-09 2008-08-28 Sony Corp 電池
KR101171835B1 (ko) 2009-07-03 2012-08-14 한국생산기술연구원 친수성 고분자로 표면개질된 폴리올레핀 미세다공성막, 그의 표면개질방법 및 표면개질된 폴리올레핀 미세다공성막을 구비한 리튬이온폴리머전지
JP2012119224A (ja) * 2010-12-02 2012-06-21 Teijin Ltd 非水電解質電池用セパレータ及び非水電解質電池
JP5994354B2 (ja) * 2011-09-05 2016-09-21 ソニー株式会社 セパレータおよび非水電解質電池、並びに、電池パック、電子機器、電動車両、蓄電装置および電力システム
KR101369326B1 (ko) 2011-12-27 2014-03-04 주식회사 엘지화학 세퍼레이터의 제조방법 및 이에 따라 제조된 세퍼레이터를 구비한 전기화학소자
JP5910164B2 (ja) * 2012-02-28 2016-04-27 日産自動車株式会社 非水電解質二次電池
CN104508860B (zh) * 2012-07-24 2016-06-29 株式会社东芝 二次电池
WO2014157416A1 (ja) * 2013-03-26 2014-10-02 日産自動車株式会社 非水電解質二次電池
JP2015219971A (ja) * 2014-05-14 2015-12-07 トヨタ自動車株式会社 二次電池の製造方法
JP6573254B2 (ja) * 2015-07-31 2019-09-11 株式会社エンビジョンAescジャパン 非水電解質二次電池用負極の製造方法
JP6762107B2 (ja) * 2016-02-15 2020-09-30 旭化成株式会社 蓄電デバイス用セパレータ
JP6741769B2 (ja) * 2016-02-26 2020-08-19 トヨタ・モーター・ヨーロッパToyota Motor Europe リチウムイオン電池形成プロセス
WO2017188055A1 (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 Dic株式会社 リチウムイオン二次電池バインダー用水性樹脂組成物、及びリチウムイオン二次電池用セパレータ

Also Published As

Publication number Publication date
CN109755444A (zh) 2019-05-14
CN109755444B (zh) 2021-09-07
US20190140238A1 (en) 2019-05-09
US10777798B2 (en) 2020-09-15
JP2019087422A (ja) 2019-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20200127290A1 (en) Non-Aqueous Electrolyte Secondary Battery
JP6928872B2 (ja) 非水系二次電池
KR102074051B1 (ko) 비수전해질 이차 전지
WO2014203621A1 (ja) 非水電解質二次電池
WO2014157414A1 (ja) 非水電解質二次電池
JP6354991B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP2017021888A (ja) 非水電解質二次電池用負極の製造方法
WO2019198467A1 (ja) 非水電解質二次電池の製造方法
JP6079870B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP2020113486A (ja) 正極
JP2020035634A (ja) 非水電解質二次電池
JP5800196B2 (ja) 非水電解質二次電池およびその製造方法
WO2014157413A1 (ja) 非水電解質二次電池
JP6722384B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP5796743B2 (ja) リチウム二次電池
JP7198259B2 (ja) 負極活物質および該負極活物質を備えたリチウムイオン二次電池
JP2023017367A (ja) 非水電解質二次電池
JP2022100812A (ja) 非水電解質二次電池
CN108292754B (zh) 锂离子二次电池
JP2016219285A (ja) 非水電解質二次電池用負極およびその製造方法
JP7391454B2 (ja) 負極およびそれを含む二次電池
JP7071701B2 (ja) 非水系リチウムイオン二次電池
JP6585842B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP2023175175A (ja) 負極及び非水電解質二次電池
JP2024041549A (ja) 非水電解液二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200520

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210304

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210708

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210721

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6928872

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151