JP6927830B2 - 燃焼システム及び不調判定装置 - Google Patents

燃焼システム及び不調判定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6927830B2
JP6927830B2 JP2017186995A JP2017186995A JP6927830B2 JP 6927830 B2 JP6927830 B2 JP 6927830B2 JP 2017186995 A JP2017186995 A JP 2017186995A JP 2017186995 A JP2017186995 A JP 2017186995A JP 6927830 B2 JP6927830 B2 JP 6927830B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion
ignition
flow rate
sequence
flame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017186995A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019060570A (ja
Inventor
熊澤 雄一
雄一 熊澤
加代 鈴木
加代 鈴木
武志 西山
武志 西山
本間 聡
聡 本間
門屋 聡
聡 門屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Azbil Corp filed Critical Azbil Corp
Priority to JP2017186995A priority Critical patent/JP6927830B2/ja
Publication of JP2019060570A publication Critical patent/JP2019060570A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6927830B2 publication Critical patent/JP6927830B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Regulation And Control Of Combustion (AREA)

Description

本発明は、燃焼装置内の燃焼を制御する燃焼制御装置を用いた燃焼システム及び不調判定装置に関する。
従来より、この種の燃焼システムとして、燃焼室への空気の供給系統と燃料の供給系統とを備えた燃焼装置と、燃焼装置の運転を制御する燃焼制御装置とを備えた燃焼システムが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
この燃焼システムにおいて、空気の供給系統は、空気を送風するブロワと、このブロワから送風される空気を燃焼室へ導く空気流路と、空気流路中に配置され、この空気流路を通過する空気の流量を調整するダンパ(空気流量調整用ダンパ)とを備えている。
燃料の供給系統には、空気流量調整用ダンパとリンケージしてその開度位置が調整され、燃料流路を通して燃焼室へ供給する燃料の流量を調整するダンパ(燃料流量調整用ダンパ)が設けられている。なお、空気流量調整用ダンパと燃料流量調整用ダンパとがリンケージしていない場合もある。
また、空気流路には、ブロワから送風される空気の圧力が所定値に達したことを検出する風圧スイッチが配置されており、この風圧スイッチがONとなり、かつダンパ(空気流量調整用ダンパ/燃料流量調整用ダンパ)の開度位置が所定の高開度位置に達した時点を起点として、プレパージ時間を計時するようにしている。プレパージ時間が完了すると、ダンパ(空気流量調整用ダンパ/燃料流量調整用ダンパ)の開度位置は所定の低開度位置とされる。
また、この燃焼システムにおいて、燃焼装置の起動から定常燃焼に至るまでの動作順序は、燃焼シーケンスとして定められている。例えば、燃焼装置の起動から定常燃焼に至るまでの動作順序として「スタートチェック」、「プレパージ」、「点火待ち」、「パイロット点火(点火シーケンス)」、「パイロットオンリー」、「メイン点火」、「メイン安定」、「定常燃焼」というように、各燃焼シーケンスが定められている。
また、この燃焼システムにおいて、燃焼制御装置は、火炎検出器などの状態を監視し、燃焼装置の異常(不着火や断火など)を検出した時に、安全遮断弁を閉とし、バーナへの燃料の供給を遮断する。すなわち、燃焼装置をロックアウト状態とする。
特開2011−208921号公報
しかしながら、従来の燃焼システムでは、燃焼装置に不調(正常な範囲内ではあるが通常の状態からずれた状態)が発生しても、外部からそれを認識する手段はなかった。すなわち、ブロワ風量の低下、配管からのわずかな空気漏れなど異常とは言える程度ではないが燃焼効率が悪いなど望ましくない現象が発生していても、外部からそれを認識することができなかった。
このため、燃焼装置の不調は、不調が進んで断火や不着火などの異常として現れ、異常により燃焼装置の運転が止まって初めてわかるものであり、燃焼システム全体の安定した稼働を妨げていた。また、外部から不調があるかどうかわからないため、実際には不調がなく、メンテナンスの必要性のないものについても定期的にメンテナンスをする必要があったため、コスト増を招いていた。
なお、上記の特許文献1では、燃焼装置に発生した異常を検出し、異常を検出したら燃焼を停止するようにしている。このように、従来は専ら燃焼の継続が許容できない異常に至ったことを検知するものであり、異常は検知できるが、燃焼を復旧させるのに時間がかかっていた。そのため、燃焼装置の不調を早期に検出できる手法の開発が求められていた。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、燃焼装置の不調を早期に検出することが可能な燃焼システム及び不調判定装置を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、燃焼室(5)への空気の供給系統(101)と燃料の供給系統(102)とを備えた燃焼装置(22)と、燃焼装置の運転を予め定められた燃焼シーケンスに従って制御する燃焼制御装置(2)とを備えた燃焼システム(100)において、燃焼制御装置による燃焼装置の運転の制御中の所定の監視項目の情報を燃焼制御情報として収集するように構成された燃焼制御情報収集部(2−1)と、燃焼シーケンスにおける所定のシーケンス中の燃焼制御情報に基づいて燃焼装置が正常な範囲内ではあるが通常の状態からずれた不調な状態にあるか否かを判定するように構成された不調判定部(2−2)とを備えることを特徴とする。
本発明において、例えば、燃焼制御情報収集部によって、所定のシーケンス中の燃焼制御情報として、点火シーケンス中の、バーナへの点火開始から火炎検出器が検出する火炎の強さから火炎有りと判定されるまでの点火遅れ時間、点火装置の消費電流、火炎検出器が検出する火炎の強さ、燃焼室への空気の流量、燃焼室への燃料ガスの流量のうち少なくとも1つが収集されるものとする。この場合、不調判定部は、燃焼制御情報収集部によって収集された点火シーケンス中の点火遅れ時間、点火装置の消費電流、火炎検出器が検出する火炎の強さ、燃焼室への空気の流量、燃焼室への燃料ガスの流量のうち何れかが、予め定められている正常な範囲内ではあるが通常の状態からずれていた場合、燃焼装置が不調な状態にあると判定する。本発明において、火炎検出器が検出する火炎の強さは、火炎の強さに応じたフレーム電圧であってもよいし、フレーム電流であってもよい。
なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の構成要素を、括弧を付した参照符号によって示している。
以上説明したように、本発明によれば、燃焼シーケンスにおける所定のシーケンス中の燃焼制御情報に基づいて燃焼装置が正常な範囲内ではあるが通常の状態からずれた不調な状態にあるか否かを判定するようにしたので、燃焼装置の不調を早期に検出することが可能となる。
図1は、点火遅れ時間Tdに対しての正常、通常、異常、不調の範囲を示す図である。 図2は、開度θ時のフレーム電圧VFθに対しての正常、通常、異常、不調の範囲を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る燃焼システムの要部を示す図である。 図4は、メインバーナのみとした燃焼システムの構成を例示する図である。 図5は、燃焼装置の起動から定常燃焼に至るまでの燃焼シーケンスのタイムチャートである。 図6は、実施の形態1における燃焼制御装置の要部の機能ブロック図である。 図7は、点火シーケンス中の不調判定部での処理を示すフローチャートである。 図8は、正常時における点火シーケンス中のタイムチャートである。 図9は、燃料流量が低下した場合の図8に対応する図である。 図10は、空気流量が過多である場合の図8に対応する図である。 図11は、点火シーケンス中の点火遅れ時間Tdに対しての不調判定部での処理を示すフローチャートである。 図12は、点火シーケンス中の点火装置の消費電流Icに対しての不調判定部での処理を示すフローチャートである。 図13は、点火シーケンス中のフレーム電圧VFに対しての不調判定部での処理を示すフローチャートである。 図14は、点火シーケンス中の空気流量FAに対しての不調判定部での処理を示すフローチャートである。 図15は、点火シーケンス中の燃料流量FFに対しての不調判定部での処理を示すフローチャートである。 図16は、実施の形態2における燃焼制御装置の要部の機能ブロック図である。 図17は、定常燃焼シーケンス中の不調判定部での処理を示すフローチャートである。 図18は、定常燃焼シーケンス中のフレーム電圧VFに対しての不調判定部での処理を示すフローチャートである。 図19は、定常燃焼シーケンス中の空気流量FAに対しての不調判定部での処理を示すフローチャートである。 図20は、定常燃焼シーケンス中の燃料流量FFに対しての不調判定部での処理を示すフローチャートである。 図21は、インターネットを介して接続された遠隔地の監視装置(遠隔監視装置)に燃焼制御装置における不調判定部での判定結果を送るようにした例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。先ず、実施の形態の説明に入る前に、本実施の形態(実施の形態1、実施の形態2)の概要について説明する。
〔実施の形態1の概要〕
実施の形態1では、点火シーケンス中の、バーナへの点火開始から火炎検出器が検出する火炎の強さから火炎有りと判定されるまでの点火遅れ時間Td、点火装置の消費電流Ic、火炎検出器が検出する火炎の強さに応じたフレーム電圧VF、燃焼室への空気の流量(空気流量)FA、燃焼室への燃料ガスの流量(燃料流量)FFを計測する。
この点火シーケンス中の点火遅れ時間Td、点火装置の消費電流Ic、フレーム電圧VF、空気流量FA、燃料流量FFの計測を燃焼装置を起動させる毎に繰り返し、不調がない時に取り得るデータ範囲を通常の範囲として導出する。
そして、燃焼装置の運用中、点火シーケンス中の点火遅れ時間Td、点火装置の消費電流Ic、フレーム電圧VF、空気流量FA、燃料流量FFを計測し、この計測した点火シーケンス中の点火遅れ時間Td、点火装置の消費電流Ic、フレーム電圧VF、空気流量FA、燃料流量FFの何れかが正常な範囲内であるが通常の範囲から逸脱していた時、燃焼装置に不調があると判定する。
例えば、繰り返して計測した点火遅れ時間Tdの平均値を基準点火遅れ時間TdBとし(図1参照)、この基準点火遅れ時間TdBを中心とする所定の範囲を通常の範囲とする。そして、計測した点火遅れ時間Tdが正常の範囲内(TdEL<Td、Td<TdEH)ではあるが、通常の範囲(TdL≦Td≦TdH)から逸脱していた時、燃焼装置に不調があると判定する。
なお、TdEL,TdEHは異常を判定するための閾値であり、TdELは通常の範囲の下限側の値TdLよりも短く設定され、TdEHは通常の範囲の上限側の値TdHよりも長く設定される。また、基準点火遅れ時間TdBは、計測した点火遅れ時間Tdの平均値ではなく、運用開始時の初期値として定めるなどしてもよい。
また、この例では、火炎検出器が検出する火炎の強さに応じたフレーム電圧VFを計測するようにしたが、フレーム電流IFを計測するようにし、フレーム電圧VFと同様にして不調の判定を行うようにしてもよい。
〔実施の形態2の概要〕
実施の形態2では、燃焼装置の運転を行う毎に、定常燃焼シーケンス中のフレーム電圧VF、空気流量FA、燃料流量FF、制御モータの開度(燃焼室への空気および燃料の供給量を調整するダンパの開度)θの計測を繰り返し、制御モータの開度θ毎のフレーム電圧VF、空気流量FA、燃料流量FFの不調がない時に取り得るデータ範囲を通常の範囲として導出する。
そして、燃焼装置の運転中、定常燃焼シーケンス中のフレーム電圧VF、空気流量FA、燃料流量FFを制御モータの開度θに対応づけて計測し、この制御モータの開度θに対応づけて計測した定常燃焼シーケンス中のフレーム電圧VF、空気流量FA、燃料流量FFの何れかが正常な範囲内であるが通常の範囲から逸脱していた時、燃焼装置に不調があると判定する。
例えば、繰り返して計測した制御モータの開度θにおけるフレーム電圧VFθの平均値を基準フレーム電圧VFθBとし(図2参照)、この基準フレーム電圧VFθBを中心とする所定の範囲を通常の範囲とする。そして、計測したフレーム電圧VFθが正常の範囲内(VFθEL<VFθ、VFθ<VFθEH)ではあるが、通常の範囲(VFθL≦VFθ≦VFθH)から逸脱していた時、燃焼装置に不調があると判定する。
なお、VFθEL,VFθEHは異常を判定するための閾値であり、VFθELは通常の範囲の下限側の値VFθLよりも小さく設定され、VFθEHは通常の範囲の上限側の値VFθHよりも大きく設定される。また、基準フレーム電圧VFθBは、計測したフレーム電圧VFθの平均値ではなく、運用開始時の初期値として定めるなどしてもよい。
また、この例では、火炎検出器が検出する火炎の強さに応じた開度θ時のフレーム電圧VFθを計測するようにしたが、開度θ時のフレーム電流IFθを計測するようにし、開度θ時のフレーム電圧VFθと同様にして不調の判定を行うようにしてもよい。
〔実施の形態〕
図3に、本発明に係る燃焼システムの一実施の形態の構成を示す。この燃焼システム100は、燃焼機器1と、燃焼制御装置2と、燃料流路3と、空気流路4とを備えている。
燃焼機器1は、燃焼室5と、この燃焼室5内を加熱するメインバーナ6と、このメインバーナ6を点火するパイロットバーナ7と、このパイロットバーナ7を点火する点火装置(IG)8と、バーナ(パイロットバーナ7およびメインバーナ6)の火炎の強さを検出する火炎検出器9と、燃焼室5内の温度を検出する温度センサ10とを備えている。
燃料流路3は、燃焼機器1に燃料を供給するための流路であり、外部から燃料が供給される主流路3aと、主流路3aから分岐した第1の流路3bおよび第2の流路3cとから構成されている。第1の流路3bはメインバーナ6に接続され、第2の流路3cはパイロットバーナ7に接続されている。また、主流路3aにはガス圧スイッチ15と流量計(ガス流量計)20が設けられ、第1の流路3bには安全遮断弁11,12およびダンパ(燃料流量調整用ダンパ)19が設けられ、第2の流路3cには安全遮断弁13,14が設けられている。
空気流路4は、一端がブロワ16に接続され、他端が第1の流路3bに接続されている。ブロワ16から吐出された空気(エアー)は、第1の流路3bを介して燃料(ガス)とともにメインバーナ6に供給される。また、空気流路4には、風圧スイッチ(エアーフロースイッチ)17と流量計(空気流量計)21とダンパ(空気流量調整用ダンパ)18が設けられている。
この空気流路4において、空気流量調整用ダンパ18は、制御モータMによって燃料流量調整用ダンパ19とリンケージして駆動される。制御モータMには、ダンパ18,19の開度位置が所定の高開度位置へ達したことを検出する高開度位置センサHSと、所定の低開度位置へ達したことを検出する低開度位置センサLSとが設けられている。
燃焼制御装置2は、ガス圧スイッチ15からのガス圧信号、風圧スイッチ17からの空気圧信号、火炎検出器9からの火炎検出信号(バーナの火炎の強さを示す信号)、温度センサ10からの温度検出信号などを入力とし、安全遮断弁11〜14や点火装置8、ブロワ16、ダンパ18,19などに対して制御信号を出力する。これにより、図中その構成要素を1点鎖線で囲んで示す燃焼装置22の運転が制御される。
なお、燃焼装置22の種類によっては、メインバーナ6の点火が終わればパイロットバーナ7の火炎を消すタイプ、メインバーナ6の点火後もパイロットバーナ7の火炎を継続するタイプなどがあり、火炎検出器9は、前者のタイプでは、最初にパイロットバーナ7の火炎の強さを検出し、その後、メインバーナ6の火炎の強さを検出する。後者のタイプでは、パイロットバーナ7とメインバーナ6の火炎の強さを合わせて検出する。
本明細書では、パイロットバーナ7もメインバーナ6もバーナと呼び、そして火炎検出器9が検出する火炎をバーナの火炎と呼ぶ。図3は、メインバーナ6の点火後もパイロットバーナ7の火炎を継続するタイプとされており、火炎検出器9はパイロットバーナ7およびメインバーナ6の火炎をバーナの火炎として検出する。
また、この燃焼装置22では、空気流路4とブロワ16と空気流量調整用ダンパ18とで燃焼室5への空気の供給系統101が構成され、燃料流路3(3a,3b,3c)と安全遮断弁11〜14と燃料流量調整用ダンパ19とで燃焼室5への燃料の供給系統102が構成されている。
なお、パイロットバーナを設けずにメインバーナのみとするタイプも存在し、そのタイプでは、図4に示すように、主流路3aの入口側と出口側とをバイパスするようにして流路(副流路)3cが設けられ、主流路3aと副流路3cとの出口側の合流点とバーナ6との間に燃料流量調整用ダンパ19が設置される。この場合、バーナ6がメインバーナとパイロットバーナとを兼ね、パイロットバーナ7が不要となる。
この燃焼システム100(図3)において、燃焼装置22の起動から定常燃焼に至るまでの動作順序は、燃焼シーケンスとして定められている。例えば、燃焼装置22の起動から定常燃焼に至るまでの動作順序として「スタートチェック」、「プレパージ」、「点火待ち」、「パイロット点火(点火シーケンス)」、「パイロットオンリー」、「メイン点火」、「メイン安定」、「定常燃焼」というように、各燃焼シーケンスが定められている。
図5に、燃焼装置22の起動から定常燃焼に至るまでの燃焼シーケンスのタイムチャートを示す。燃焼制御装置2は、起動入力があると(図5(a)に示すt1点)、制御モータMへ開方向への駆動指令を送り(図5(d)に示すt1点)、ブロワ16からの空気流路4への空気の送風を開始する(図5(b)に示すt1点)。これにより、ダンパ18,19が開かれ、空気流路4内の圧力が高まる。
そして、空気流路4内の圧力が高まり(燃焼室5への空気の圧力が高まり)、空気流路4内の圧力が所定値に達すると、風圧スイッチ17がONとなる(図5(c)に示すt2点)。このt1点からt2点までの期間P1が「スタートチェック」の時間帯である。
燃焼制御装置2は、風圧スイッチ17がONとなり、かつ高開度位置センサHSがダンパ18,19の開度位置が高開度位置に達したことを検出すると(図5(e)に示すt3点)、この時点を起点としてプレパージ時間S1の計時を開始する。
燃焼制御装置2は、プレパージ時間S1の経過後、制御モータMへ閉方向への駆動指令を送る(図5(d)に示すt4点)。これにより、ダンパ18,19の開度が閉じられて行く。このt3点からt4点までの期間P2が「プレパージ」の時間帯である。
燃焼制御装置2は、低開度位置センサLSがダンパ18,19の開度位置が低開度位置に達したことを検出すると(図5(f)に示すt5点)、所定の待ち時間S2の経過後、安全遮断弁(パイロットバルブ)13,14を開とし(図5(g)に示すt6点)、点火装置(イグニッション)8を作動させ(図5(h)に示すt6点)、パイロットバーナ7への点火を行う(図5(i)に示すt6点)。このt4点からt6点までの期間P3が「点火待ち」の時間帯である。
燃焼制御装置2は、パイロットバーナ7への点火を行うと、パイロット点火時間とパイロットオンリー時間とを合わせた時間S3の経過を待って、安全遮断弁(メインバルブ)11,12を開とし(図5(j)に示すt8点)、メインバーナ6への着火を行う(図5(k)に示すt8点)。この場合、点火装置8を作動させている期間、すなわち図5(h)に示すt6点からt7点までの期間P4が「パイロット点火(点火シーケンス)」の時間帯であり、t7点からt8点までの期間P5が「パイロットオンリー」の時間帯である。
燃焼制御装置2は、メインバーナ6への着火を行うと、メイン着火時間とメイン安定時間とを合わせた時間S4の経過を待って、ダンパ18,19の開度の比例制御を開始し(図5(d)に示すt10点)、定常燃焼へと移行する。このt8点からt10点までの期間のうち、t8点からt9点までの期間P6が「メイン点火」の時間帯であり、t9点からt10点までの期間P7が「メイン安定」の時間帯であり、t10点以降の期間P8が「定常燃焼(定常燃焼シーケンス)」の時間帯である。
本実施の形態では、このような燃焼シーケンスに従う動作を行わせる燃焼制御装置2に、「燃焼制御情報を収集する機能」と、「燃焼シーケンスの時間帯を判断する機能」と、「燃焼装置の不調を判定する機能」と、「判定結果を出力する機能」とを設けている。
〔実施の形態1〕
図6に、実施の形態1における燃焼制御装置2の要部の機能ブロック図を示す。この燃焼制御装置2は、プロセッサや記憶装置からなるハードウェアと、これらのハードウェアと協働して各種機能を実現させるプログラムとによって実現され、本実施の形態特有の機能部として、燃焼制御情報収集部2−1と、不調判定部2−2と、出力部2−3とを備えている。
なお、図6には、燃焼制御装置2に設けられている本実施の形態特有の機能部だけを抜粋して示している。また、図6において、燃焼装置22の構成は、図3に示されているので省略している。
この燃焼制御装置2において、燃焼制御情報収集部2−1は、燃焼制御情報を所定の周期(例えば、0.1s単位)で収集する。この実施の形態では、燃焼装置22の運転状態を示す起動入力信号(図5(a))、ブロワ16の作動状態を示すブロワ信号(図5(b))、メインバーナ6への空気の供給状態を示す信号(図5(c))、ダンパ18,19の高開度位置への到達を示す高開度位置検出信号(図5(e))、ダンパ18,19の低開度位置への到達を示す低開度位置検出信号(図5(f))、パイロットバーナ7への燃料の供給状態を示す信号(図5(g))、点火装置(イグニッション)8の作動状態を示す信号(図5(h))、メインバーナ6への燃料の供給状態を示す信号(図5(j))、火炎検出器9が検出するバーナ(パイロットバーナ7およびメインバーナ6)の火炎の強さを示す火炎検出信号、ガス流量計20が計測する燃料ガスの流量(燃料流量FF)、空気流量計21が計測する空気の流量(空気流量FA)、制御モータMの開度θなどを燃焼制御情報として、例えば、0.1s単位で収集する。
なお、燃焼制御装置2は、火炎検出器9からの火炎検出信号をフレーム電圧VFとして取得し、このフレーム電圧VFの値から火炎の有無や着火異常などを判断する。また、燃焼制御装置2は、パイロットバーナ7への点火開始から火炎検出器9が検出する火炎の強さから火炎有りと判定されるまでの点火遅れ時間Tdを計測する。また、点火装置8の消費電流Icを計測する。燃焼制御情報収集部2−1が収集する燃焼制御情報には、燃焼制御装置2が判断する火炎の有無を示す情報、不着火を示す情報、断火を示す情報、フレーム電圧VF、点火遅れ時間Td、点火装置8の消費電流Icなども含まれる。
不調判定部2−2は、燃焼装置22が点火シーケンス中であるか否かを判断する点火シーケンス判断部2−21を備えている。点火シーケンス判断部2−21は、燃焼制御情報収集部2−1が収集する燃焼制御情報に基づいて、燃焼装置22が点火シーケンス中(図5に示す期間P4)であるか否かを判断する。
不調判定部2−2は、点火シーケンス中であると判断すると(図7に示すステップS101のYES)、点火シーケンス中の燃焼制御情報として、点火遅れ時間Td、点火装置8の消費電流Ic、フレーム電圧VF、空気流量FA、燃料流量FF(計測値)を燃焼制御情報収集部2−1から取得する(ステップS102〜S106)。
そして、不調判定部2−2は、この点火シーケンス中の点火遅れ時間Td、点火装置8の消費電流Ic、フレーム電圧VF、空気流量FA、燃料流量FFの何れかが、予め定められている正常な範囲内ではあるが通常の状態からずれていた場合、燃焼装置22が不調な状態にあると判定する(ステップS107)。
出力部2−3は、不調判定部2−2での判定結果を監視装置23に出力する。監視装置23は、ディスプレイに監視画面を表示する表示部23−1を備え、この表示部23−1が表示する監視画面上に燃焼制御装置2からの不調判定部2−2における判定結果を表示する。
〔不調判定部〕
不調判定部2−2は、点火シーケンス中の点火遅れ時間Td、点火装置8の消費電流Ic、フレーム電圧VF、空気流量FA、燃料流量FFの何れかが、予め定められている正常な範囲内ではあるが通常の状態からずれていた場合、燃焼装置22が不調な状態にあると判定する。以下、この不調判定部2−2での処理について、より詳細に説明する。
図8に、正常時における点火シーケンス中のタイムチャートを示す。図8(a)は「電源」、図8(b)は「起動入力」、図8(c)は「風圧スイッチ」、図8(d)は「火炎信号(火炎の有無を示す信号)」、図8(e)は「フレーム電圧VF」、図8(f)は「燃料流量FF」、図8(g)は「空気流量FA」、図8(h)は「イグニッション(点火トランス)」、図8(i)は「ブロワ」のタイムチャートを示す。
イグニッションがONとされた後(図8(h)に示すt1点)、フレーム電圧VFが所定値VFthを超えると(図8(e)に示すt2点)、火炎有りと判定される。このイグニッションがONとされてから火炎有りと判定されるまでの時間が点火遅れ時間Tdとして計測される。
図9に、燃料流量FFが低下した場合の図8に対応する図を示す。図10に、空気流量FAが過多である場合の図8に対応する図を示す。図9に示した例では、正常時の燃料流量FFの波形を点線(図9(f))で示すように、点火シーケンス中の燃料流量FFが低下している。図10に示した例では、正常時の空気流量FAの波形を点線(図10(g))で示すように、点火シーケンス中の空気流量FAが増加している。
〔点火遅れ時間Td〕
不調判定部2−2には、点火遅れ時間Tdに対して、先に図1を用いて説明したようにして導出した通常の範囲を規定する上限側の時間TdHと下限側の時間TdLと、正常か異常かを判定するための時間TdEL,TdEHとが設定されている。
不調判定部2−2は、点火遅れ時間TdがTdL≦Td≦TdHであれば(図11に示すステップS201のYES)、点火遅れ時間Tdは正常であると判定する(ステップS203)。
点火遅れ時間TdがTdL≦Td≦TdHでなかった場合(ステップS201のNO)、不調判定部2−2は、点火遅れ時間Tdが正常の範囲内(TdEL<Td、Td<TdEH)にあるか否かを確認する(ステップS202)。
不調判定部2−2は、点火遅れ時間Tdが正常の範囲内になければ(ステップS202のNO)、点火遅れ時間Tdは異常であると判定し(ステップS204)、点火遅れ時間Tdが正常の範囲内にあれば(ステップS202のYES)、点火遅れ時間Tdは不調であると判定する(ステップS205)。
〔消費電流Ic〕
不調判定部2−2には、点火装置8の消費電流Icに対して、点火遅れ時間Tdと同様にして導出した通常の範囲を規定する上限側の消費電流IcHと下限側の消費電流IcLと、正常か異常かを判定するための消費電流IcEL,IcEHとが設定されている。
不調判定部2−2は、点火装置8の消費電流IcがIcL≦Ic≦IcHであれば(図12に示すステップS301のYES)、点火装置8の消費電流Icは正常であると判定する(ステップS303)。
点火装置8の消費電流IcがIcL≦Ic≦IcHでなかった場合(ステップS301のNO)、不調判定部2−2は、点火装置8の消費電流Icが正常の範囲内(IcEL<Ic、Ic<IcEH)にあるか否かを確認する(ステップS302)。
不調判定部2−2は、点火装置8の消費電流Icが正常の範囲内になければ(ステップS302のNO)、点火装置8の消費電流Icは異常であると判定し(ステップS304)、点火装置8の消費電流Icが正常の範囲内にあれば(ステップS302のYES)、点火装置8の消費電流Icは不調であると判定する(ステップS305)。
〔フレーム電圧VF〕
不調判定部2−2には、フレーム電圧VFに対して、点火遅れ時間Tdと同様にして導出した通常の範囲を規定する上限側のフレーム電圧VFHと下限側のフレーム電圧VFLと、正常か異常かを判定するためのフレーム電圧VFEL,VFEHとが設定されている。
不調判定部2−2は、フレーム電圧VFがVFL≦VF≦VFHであれば(図13に示すステップS401のYES)、フレーム電圧VFは正常であると判定する(ステップS403)。
フレーム電圧VFがVFL≦VF≦VFHでなかった場合(ステップS401のNO)、不調判定部2−2は、フレーム電圧VFが正常の範囲内(VFEL<VF、VF<VFEH)にあるか否かを確認する(ステップS402)。
不調判定部2−2は、フレーム電圧VFが正常の範囲内になければ(ステップS402のNO)、フレーム電圧VFは異常であると判定し(ステップS404)、フレーム電圧VFが正常の範囲内にあれば(ステップS402のYES)、フレーム電圧VFは不調であると判定する(ステップS405)。
〔空気流量FA〕
不調判定部2−2には、空気流量FAに対して、点火遅れ時間Tdと同様にして導出した通常の範囲を規定する上限側の空気流量FAHと下限側の空気流量FALと、正常か異常かを判定するための空気流量FAEL,FAEHとが設定されている。
不調判定部2−2は、空気流量FAがFAL≦FA≦FAHであれば(図14に示すステップS501のYES)、空気流量FAは正常であると判定する(ステップS503)。
空気流量FAがFAL≦FA≦FAHでなかった場合(ステップS501のNO)、不調判定部2−2は、空気流量FAが正常の範囲内(FAEL<FA、FA<FAEH)にあるか否かを確認する(ステップS502)。
不調判定部2−2は、空気流量FAが正常の範囲内になければ(ステップS502のNO)、空気流量FAは異常であると判定し(ステップS504)、空気流量FAが正常の範囲内にあれば(ステップS502のYES)、空気流量FAは不調であると判定する(ステップS505)。
図10に示した例において、点火シーケンス中の空気流量FAが過多となり、ステップS501を経たステップS502において、「FAEL<FA、FA<FAEH」であることが確認されれば、空気流量FAは不調であると判定される。
〔燃料流量FF〕
不調判定部2−2には、燃料流量FFに対して、点火遅れ時間Tdと同様にして導出した通常の範囲を規定する上限側の燃料流量FFHと下限側の燃料流量FFLと、正常か異常かを判定するための燃料流量FFEL,FFEHとが設定されている。
不調判定部2−2は、燃料流量FFがFFL≦FF≦FFHであれば(図15に示すステップS601のYES)、燃料流量FFは正常であると判定する(ステップS603)。
燃料流量FFがFFL≦FF≦FFHでなかった場合(ステップS601のNO)、不調判定部2−2は、燃料流量FFが正常の範囲内(FFEL<FF、FF<FFEH)にあるか否かを確認する(ステップS602)。
不調判定部2−2は、燃料流量FFが正常の範囲内になければ(ステップS602のNO)、燃料流量FFは異常であると判定し(ステップS604)、燃料流量FFが正常の範囲内にあれば(ステップS602のYES)、燃料流量FFは不調であると判定する(ステップS605)。
図9に示した例において、点火シーケンス中の燃料流量FFが低下し、ステップS601を経たステップS602において、「FFEL<FF、FF<FFEH」であることが確認されれば、燃料流量FFは不調であると判定される。
不調判定部2−2は、点火シーケンス中の点火遅れ時間Td、点火装置8の消費電流Ic、フレーム電圧VF、空気流量FA、燃料流量FFの何れかについて不調と判定すると、燃焼装置22が不調な状態にあると判定して、その判定結果を出力部2−3を通して監視装置23へ送り、監視装置23の監視画面上に表示させる。
この場合、監視装置23の監視画面上では、点火遅れ時間Td、点火装置8の消費電流Ic、フレーム電圧VF、空気流量FA、燃料流量FFの何れが不調であるのかが分かるような形で、すなわち不調と判定した項目が分かるような形で、燃焼装置22が不調な状態にあることを知らせるようにする。
なお、不調判定部2−2において、点火シーケンス中の点火遅れ時間Td、点火装置8の消費電流Ic、フレーム電圧VF、空気流量FA、燃料流量FFの何れかについて異常と判定した場合も、不調と判定した場合と同様にして、燃焼装置22が異常な状態にあることを知らせるようにする。
〔実施の形態2〕
図16に、実施の形態2における燃焼制御装置2の要部の機能ブロック図を示す。以下、実施の形態1における燃焼制御装置2(図6)と区別するために、実施の形態1の燃焼制御装置2を2Aとし、実施の形態2の燃焼制御装置2を2Bとする。
この燃焼制御装置2Bにおいて、不調判定部2−2は、燃焼装置22が定常燃焼シーケンス中であるか否かを判断する定常燃焼シーケンス判断部2−22を備えている。定常燃焼シーケンス判断部2−22は、燃焼制御情報収集部2−1が収集する燃焼制御情報に基づいて、燃焼装置22が定常燃焼シーケンス中(図5に示す期間P7)であるか否かを判断する。
不調判定部2−2は、定常燃焼シーケンス中であると判断すると(図17に示すステップS701のYES)、定常燃焼シーケンス中の燃焼制御情報として、制御モータMの現在の開度θ、開度θ時のフレーム電圧VFθ、開度θ時の空気流量FAθ、開度θ時の燃料流量FFθ(計測値)を燃焼制御情報収集部2−1から取得する(ステップS702〜S705)。
そして、不調判定部2−2は、この定常燃焼シーケンス中の開度θ時のフレーム電圧VFθ、空気流量FAθ、燃料流量FFθの何れかが、予め定められている正常な範囲内ではあるが通常の状態からずれていた場合、燃焼装置22が不調な状態にあると判定する(ステップS706)。以下、この不調判定部2−2での処理について、より詳細に説明する。
〔開度θ時のフレーム電圧VFθ〕
不調判定部2−2には、開度θ時のフレーム電圧VFθに対して、先に図2を用いて説明したようにして導出した通常の範囲を規定する上限側のフレーム電圧VFθHと下限側のフレーム電圧VFθLと、正常か異常かを判定するためのフレーム電圧VFθEL,VFθEHとが設定されている。
不調判定部2−2は、開度θ時のフレーム電圧VFθがVFθL≦VFθ≦VFθHであれば(図18に示すステップS801のYES)、開度θ時のフレーム電圧VFθは正常であると判定する(ステップS803)。
開度θ時のフレーム電圧VFθがVFθL≦VFθ≦VFθHでなかった場合(ステップS801のNO)、不調判定部2−2は、開度θ時のフレーム電圧VFθが正常の範囲内(VFθEL<VFθ、VFθ<VFθEH)にあるか否かを確認する(ステップS802)。
不調判定部2−2は、開度θ時のフレーム電圧VFθが正常の範囲内になければ(ステップS802のNO)、開度θ時のフレーム電圧VFθは異常であると判定し(ステップS804)、開度θ時のフレーム電圧VFθが正常の範囲内にあれば(ステップS802のYES)、開度θ時のフレーム電圧VFθは不調であると判定する(ステップS805)。
〔開度θ時の空気流量FAθ〕
不調判定部2−2には、開度θ時の空気流量FAθに対して、開度θ時のフレーム電圧VFθと同様にして導出した通常の範囲を規定する上限側の空気流量FAθHと下限側の空気流量FAθLと、正常か異常かを判定するための空気流量FAθEL,FAθEHとが設定されている。
不調判定部2−2は、開度θ時の空気流量FAθがFAθL≦FAθ≦FAθHであれば(図19に示すステップS901のYES)、開度θ時の空気流量FAθは正常であると判定する(ステップS903)。
開度θ時の空気流量FAθがFAθL≦FAθ≦FAθHでなかった場合(ステップS901のNO)、不調判定部2−2は、開度θ時の空気流量FAθが正常の範囲内(FAθEL<FAθ、FAθ<FAθEH)にあるか否かを確認する(ステップS902)。
不調判定部2−2は、開度θ時の空気流量FAθが正常の範囲内になければ(ステップS902のNO)、開度θ時の空気流量FAθは異常であると判定し(ステップS904)、開度θ時の空気流量FAθが正常の範囲内にあれば(ステップS902のYES)、開度θ時の空気流量FAθは不調であると判定する(ステップS905)。
〔開度θ時の燃料流量FFθ〕
不調判定部2−2には、開度θ時の燃料流量FFθに対して、開度θ時のフレーム電圧VFθと同様にして導出した通常の範囲を規定する上限側の開度θ時の燃料流量FFθHと下限側の開度θ時の燃料流量FFθLと、正常か異常かを判定するための開度θ時の燃料流量FFθEL,FFθEHとが設定されている。
不調判定部2−2は、開度θ時の燃料流量FFθがFFθL≦FFθ≦FFθHであれば(図15に示すステップS1001のYES)、開度θ時の燃料流量FFθは正常であると判定する(ステップS1003)。
開度θ時の燃料流量FFθがFFθL≦FFθ≦FFθHでなかった場合(ステップS1001のNO)、不調判定部2−2は、開度θ時の燃料流量FFθが正常の範囲内(FFθEL<FFθ、FFθ<FFθEH)にあるか否かを確認する(ステップS1002)。
不調判定部2−2は、開度θ時の燃料流量FFθが正常の範囲内になければ(ステップS1002のNO)、開度θ時の燃料流量FFθは異常であると判定し(ステップS1004)、開度θ時の燃料流量FFθが正常の範囲内にあれば(ステップS1002のYES)、開度θ時の燃料流量FFθは不調であると判定する(ステップS1005)。
不調判定部2−2は、定常燃焼中の開度θ時のフレーム電圧VFθ、空気流量FAθ、燃料流量FFθの何れかについて不調と判定すると、燃焼装置22が不調な状態にあると判定して、その判定結果を出力部2−3を通して監視装置23へ送り、監視装置23の監視画面上に表示させる。
この場合、監視装置23の監視画面上では、開度θ時のフレーム電圧VFθ、空気流量FAθ、燃料流量FFθの何れが不調であるのかが分かるような形で、すなわち不調と判定した項目が分かるような形で、燃焼装置22が不調な状態にあることを知らせるようにする。
なお、不調判定部2−2において、定常燃焼中の開度θ時のフレーム電圧VFθ、空気流量FAθ、燃料流量FFθの何れかについて異常と判定した場合も、不調と判定した場合と同様にして、燃焼装置22が異常な状態にあることを知らせるようにする
このようにして、本実施の形態(実施の形態1,2)では、燃焼装置22について、異常に至る前の段階で、正常ではあるが不調な状態にあることを早期に知ることができるようになる。すなわち、燃焼装置22の異常の予兆を事前に検出し、異常な状態となる前の早い段階で、メンテナンスの必要性を管理者に知らせることができるようになる。これにより、メンテナンスを頻繁に行わなくてもよくなり、コスト増が避けられるものとなる。
また、燃焼装置22をロックアウト状態とすると復旧させるのに時間と手間を要するが、ロックアウト状態となる前にこれを阻止することができるので、管理者への負担が軽減されるものとなる。また、不調と判定した項目を合わせて知らせることにより、不調の原因を絞り込むことが可能となる。
なお、上述した実施の形態では、燃焼制御装置2とは別に監視装置23を設け、この監視装置23の画面(監視画面)上に不調判定部2−2で求められた判定結果を表示するようにしたが、燃焼制御装置2内に監視画面を表示する表示部を設け、この表示部が表示する監視画面に不調判定部2−2で求められた判定結果を表示するようにしてもよい。
また、図21に示すように、燃焼制御装置2内に送信部2−4を設け、この送信部2−4からインターネット30を介して、遠隔地の監視装置(遠隔監視装置)23に不調判定部2−2で求められた判定結果を送り、監視装置23の監視画面上に表示させるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、不調判定部2−2を燃焼制御装置2内に設けるようにしたが、必ずしも燃焼制御装置2内に設けなくてもよく、燃焼制御装置2とは別に診断装置を設け、この診断装置内に同様の機能を設けるなどしてもよい。
〔データ保持(点火のプレイバック)〕
上述した実施の形態において、燃焼制御装置2は、点火シーケンス中や定常燃焼シーケンス中のように燃焼装置22の不調を判定することとは別に、データを取得・保存する機能を有している。データは通信や外部メモリに取り出し可能で、目視やパーソナルコンピュータ(パソコン)等によるデータ解析の対象とすることができる。
〔外部データ計測〕
上述した実施の形態において、燃焼制御装置2に対して、外部にデータ計測用機器を設けてもよい。すなわち、燃焼制御装置2により「燃料弁」「点火装置」の出力情報、「フレーム電圧」「火炎検出信号」の時系列データ、各種流量計より「燃料流量」「空気流量」、温度調節器より「炉内温度」等を受信して、保存・測定するデータ計測用機器を外部に設けてもよい。この場合、データ計測用機器において、各データの時間軸同期をとるために、燃焼制御装置2より同期信号を出力することで、流量計・温度調節器等他の測定器データとの時間同期をとる。同期信号は通信コマンド・デジタルI/O出力等形式は問わない。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1…燃焼機器、2(2A、2B)…燃焼制御装置、2−1…燃焼制御情報収集部、2−2…不調判定部、2−21…点火シーケンス判断部、2−22…定常燃焼シーケンス判断部、2−3…出力部、3…燃料流路、4…空気流路、5…燃焼室、6…メインバーナ、7…パイロットバーナ、8…点火装置(イグニッション)、9…火炎検出器、11〜14…安全遮断弁、15…ガス圧スイッチ、16…ブロワ、17…風圧スイッチ(エアーフロースイッチ)、18…空気流量調整用ダンパ、19…燃料流量調整用ダンパ、20…ガス流量計、21…空気流量計、22…燃焼装置、100…燃焼システム、101…空気の供給系統、102…燃料の供給系統、HS…高開度位置センサ、LS…低開度位置センサ、M…制御モータ。

Claims (3)

  1. 燃焼室への空気の供給系統と燃料の供給系統とを備えた燃焼装置と、前記燃焼装置の運転を予め定められた燃焼シーケンスに従って制御する燃焼制御装置とを備えた燃焼システムにおいて、
    前記燃焼室への空気および燃料の供給量を調整するように構成されたダンパと、
    前記燃焼装置のバーナの火炎の強さを検出するように構成された火炎検出器と、
    前記燃焼制御装置による前記燃焼装置の運転の制御中の所定の監視項目の情報を燃焼制御情報として収集するように構成された燃焼制御情報収集部と、
    前記燃焼シーケンスにおける所定のシーケンス中の前記燃焼制御情報に基づいて前記燃焼装置が正常な範囲内ではあるが通常の状態からずれた不調な状態にあるか否かを判定するように構成された不調判定部とを備え
    前記燃焼制御情報収集部は、前記所定のシーケンス中の前記燃焼制御情報として、定常燃焼シーケンス中の前記火炎検出器が検出する火炎の強さを前記ダンパの開度に対応づけて収集し、
    前記不調判定部は、前記燃焼制御情報収集部により前記ダンパの開度に対応づけて収集された前記火炎の強さが、前記ダンパの開度毎に定められている正常な範囲内であるが通常の状態からずれていた場合、前記燃焼装置が不調な状態にあると判定する、
    ことを特徴とする燃焼システム。
  2. 請求項1に記載された燃焼システムにおいて、
    前記燃焼装置のバーナへの点火を行うように構成された点火装置を備え、
    前記燃焼制御情報収集部は、前記所定のシーケンス中の前記燃焼制御情報として、さらに、点火シーケンス中の、前記バーナへの点火開始から前記火炎検出器が検出する火炎の強さから火炎有りと判定されるまでの点火遅れ時間、前記点火装置の消費電流のうち少なくとも1つを収集し、
    前記不調判定部は、前記燃焼制御情報収集部によって収集された前記点火シーケンス中の前記点火遅れ時間、前記点火装置の消費電流のうち何れかが、予め定められている正常な範囲内ではあるが通常の状態からずれていた場合、前記燃焼装置が不調な状態にあると判定する
    ことを特徴とする燃焼システム。
  3. 請求項1又は2に記載の燃焼システムの前記不調判定部を有する不調判定装置。
JP2017186995A 2017-09-27 2017-09-27 燃焼システム及び不調判定装置 Active JP6927830B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017186995A JP6927830B2 (ja) 2017-09-27 2017-09-27 燃焼システム及び不調判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017186995A JP6927830B2 (ja) 2017-09-27 2017-09-27 燃焼システム及び不調判定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019060570A JP2019060570A (ja) 2019-04-18
JP6927830B2 true JP6927830B2 (ja) 2021-09-01

Family

ID=66178116

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017186995A Active JP6927830B2 (ja) 2017-09-27 2017-09-27 燃焼システム及び不調判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6927830B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3423124B2 (ja) * 1995-09-19 2003-07-07 株式会社タクマ 燃焼監視センサ及びこれを用いた燃焼装置の空気比制御方法
JP3587604B2 (ja) * 1995-10-26 2004-11-10 東京瓦斯株式会社 燃焼系の故障診断装置
JPH109565A (ja) * 1996-06-19 1998-01-16 Rinnai Corp 燃焼装置
JP2008101842A (ja) * 2006-10-19 2008-05-01 Jfe Steel Kk 燃焼装置の異常検出方法
JP2010071579A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Mitsumi Electric Co Ltd 燃焼状態監視装置及び燃焼状態監視方法
JP2011208921A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Yamatake Corp 燃焼制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019060570A (ja) 2019-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10288287B2 (en) Combustion system
US7950919B2 (en) Method and apparatus for monitoring and controlling the stability of a burner of a fired heater
JP6927830B2 (ja) 燃焼システム及び不調判定装置
JP6850232B2 (ja) 燃焼システム
JP6843722B2 (ja) 燃焼システム
US20220042682A1 (en) Diagnosis support device and diagnostic method
JP2019060573A (ja) 燃焼システム
JP6879849B2 (ja) 燃焼システムおよび不調判定装置
JP5243843B2 (ja) 燃焼設備及び燃焼設備の異常診断方法
KR20200079688A (ko) 가스 난방기의 제어 방법
JP3062019B2 (ja) 燃焼制御装置
JP6981798B2 (ja) 燃焼システム、及び、不調判定装置
JP6649827B2 (ja) 燃焼システム
JP4042133B2 (ja) 燃焼安全装置
JP2989105B2 (ja) 燃焼制御装置
JP6989343B2 (ja) フレームロッドの状態判定装置
KR100777238B1 (ko) 파이롯 버너의 이그니터 전극 감시장치
US20230393086A1 (en) Combustion monitoring device and combustion monitoring program
JP7028602B2 (ja) Uvセンサの状態判定装置
JPH0476232A (ja) ガスタービン機関の消炎予測判別装置
JP2022141176A (ja) 遅れ時間監視装置、遅れ時間監視プログラム、及び、遅れ時間監視方法
EP4265965A1 (en) Control mechanism for a combustion appliance
JP2022131591A (ja) 着火遅れ時間監視装置、着火遅れ時間監視プログラム、及び、着火遅れ時間監視方法
JP2010164215A (ja) 開放型燃焼機器
JPH1114049A (ja) ガス燃焼制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200311

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210727

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210805

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6927830

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150