JP6926250B2 - 無機粒状フィラーを含むポリマー組成物 - Google Patents
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Description
珪藻土は、良好な収着能力、化学的な不活性さおよび低い密度を明らかに示している。
これは、液状食材および化学的流体の加工における濾過助剤として、プラスチックおよび塗料におけるフィラーとして、および断熱性レンガを製造するための原料として使用し得る。珪藻土のフィラーとしての利用は、これらが使用される物質の色彩、オイル吸収量、表面の湿潤および結合性、耐薬品性および機械的諸特性(例えば、物理的強度)等の特性に影響を及ぼす可能性がある。
本発明の第二の局面に従えば、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質が提供される。本発明の該第二の局面に係る特定の態様においては、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ珪藻土が提供される。
本発明の第三の局面に従えば、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質の、ポリマーを含む組成物におけるフィラーとしての使用が提供される。本発明の該第三の局面に係る特定の態様においては、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ珪藻土の、ポリマーを含有する組成物におけるフィラーとしての使用が提供される。
本発明の第四の局面に従えば、本発明の上記第一の局面に係る組成物の製造方法が提供され、該方法は、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質(例えば、珪藻土)を得る工程;および該無機粒状物質(例えば、珪藻土)とポリマーとを混合せる工程を含む。
本発明の第六の局面に従えば、本発明の上記第一の局面に従うポリマー組成物から形成される物品または製品が提供される。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、該ポリマーはゴムを含む。例えば、該ゴムは、スチレンブタジエンゴム(SBR)を含むことができる。例えば、該ゴムは、エポキシ化天然ゴム(ENR)を含み、これからなり、あるいはこれから本質的になるものであり得る。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記の無機粒状物質は珪藻土である。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記の無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約40m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記の無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約60m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ。特定の態様において、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約50m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約90体積%は、約5μmよりも小さい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約95体積%は、約5μmより小さくてもよい。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約50体積%は、約2μmよりも小さい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約70体積%は、約2μmより小さくてもよい。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約5体積%は、約0.5μmより小さい。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約10体積%は、約0.5μmより小さくてもよい。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は約1.0μm未満のd10を持つ。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約0.5μm未満のd10を持つことができる。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は約5.0μm未満のd50を持つ。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約3.0μm未満のd50を持つことができる。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は約8.0μm未満のd90を持つ。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約4.0μm未満のd90を持つことができる。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、上記組成物中に、約50phr〜約200phrの範囲の量で存在する。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、ポリマーと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含む組成物は一定の破断点伸びを持ち、該破断点伸びは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の破断点伸びよりも、少なくとも約5%高い。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、ポリマーと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含む組成物は、一定の引裂強さを有し、該引裂強さは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも少なくとも約10%高い。例えば、ポリマーおよび無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含む該組成物は、一定の引裂強さを持つことができ、該引裂強さは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも少なくとも約20%高い。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、ゴムと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含む組成物は、約12MPaを超える引張強さを持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、ゴムと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含む組成物は、約815%を超える破断点伸びを持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、ゴムと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含む組成物は、約30N/mmを超える引裂強さを持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、ゴムと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含む組成物は、約32mm3減容を超える磨耗抵抗を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記の無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、上記ポリマー組成物の引張強さ、破断点伸び、引裂強さおよび磨耗抵抗の1つまたはそれ以上を改善するのを助ける。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記した無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含有する供給組成物を粉砕することによって得られる。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記した無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含有する供給組成物を粉砕することにより得られ、またその仕事入力(work input)は、約450kwh/t(1トン(1,000kg)当たりのキロワット時)までである。
本発明の更なる局面においては、供給組成物を粉砕することにより得られる、あるいは得ることのできる、無機粒状物質(例えば、珪藻土)が提供される。供給組成物を粉砕することにより得られる、あるいは得ることのできる、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、本明細書において開示される、表面積および粒度分布特性の一つまたはそれ以上を持つことができる。
本発明の上述した局面の任意の特定の一つまたはそれ以上に関連して与えられる詳細、実施例および好ましいものは、本発明の全ての局面に等しく当てはまる。ここにおいて記載されたこれらの態様、実施例および好ましいものの任意の組合せが、そのあらゆる可能な変形において、ここにおいて特段の指示がない限り、あるいは文脈により明らかな矛盾のない限り、本発明に含まれる。
これより、本発明に係る特定の態様を、以下の図面および実施例を参照しつつ、単なる例として、かつ限定無しに説明する。ここにおいて各図は以下の通りである:
従って、本発明の特定の態様において、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質(例えば、珪藻土)を、ポリマー(例えば、ゴム)を含有する組成物におけるフィラーとして用いて、引張強さ、破断点伸び、引裂強さおよび磨耗抵抗等の機械的特性における最小限の低下で、またはこれらの低下を全く伴わずに、シリカ等の他のフィラーを置き換えることができる。特定の態様において、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質(例えば、珪藻土)を、組成物、例えばゴムを含む組成物におけるフィラーとして用いて、シリカ等の他のフィラーを置換え、また該組成物の機械的特性を改善することができる。
珪藻土は、例えばその多孔質構造のために、当然ながら比較的大きな表面積を持つ。粉砕等の工程によりこの多孔質構造を破壊することは、該物質の表面積を減じることを可能とする。しかし、本発明の特定の態様においては、予想外のことに、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ珪藻土が、供給珪藻土(例えば、如何なる加工も、例えば如何なる粉砕をも受けていないであろう珪藻土)の粉砕によって得られることが分かった。
ここにおいては、無機粒状物質、例えば珪藻土が提供される。同様に、ここにおいて、ポリマーおよび無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなるポリマー組成物が提供される。ここにおいて記載される態様およびその全ての組合せは、本発明の全ての局面に等しく適用し得る。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマー組成物中に、約50phr〜約200phr(100部のポリマー当たりの部/100部のゴム当たりの部)の範囲の量で存在し得る。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマー組成物中に、約50phr〜約150phr、例えば約50phr〜約120phr、例えば約50phr〜約100phrの範囲の量で存在し得る。
上記ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の引張強さを持つことができ、該引張強さは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも、少なくとも約10%高い。例えば、該ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の引張強さを持つことができ、該引張強さは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも、少なくとも約15%高く、例えば少なくとも約20%高い。例えば、該ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の引張強さを持つことができ、該引張強さは、対応する組成物であり、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも、少なくとも約25%高く、例えば少なくとも約30%高い。
特に述べられていない限り、ポリマー組成物の引張強さは、ASTM D412において「ダイC」として記載されている型の試験片を用いて測定される。
上記ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の破断点伸びを持つことができ、該破断点伸びは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の破断点伸びよりも少なくとも約5%高い。例えば、該ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の破断点伸びを持つことができ、該破断点伸びは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の破断点伸びよりも、少なくとも約6%高く、例えば少なくとも約7%高く、例えば少なくとも約10%高い。
例えば、上記ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約815%に等しいかまたはこれを超える破断点伸びを持つことができる。例えば、該ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約820%に等しいかまたはこれを超える、例えば約825%に等しいかまたはこれを超える破断点伸びを持つことができる。例えば、該ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約826%に等しいかまたはこれを超える、例えば約830%に等しいかまたはこれを超える破断点伸びを持つことができる。該ポリマー組成物は、例えばゴムを含むことができ、また約900%まで、例えば約870%まで、例えば約850%までの破断点伸びを持つことができる。
上記ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の引裂強さを持つことができ、該引裂強さは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも、少なくとも約5%高い。例えば、該ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の引裂強さを持つことができ、該引裂強さは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも、少なくとも約10%高く、例えば少なくとも約15%高く、例えば少なくとも約20%高い。例えば、該ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は引裂強さを持つことができ、該引裂強さは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも、少なくとも約22%高く、例えば少なくとも約24%高く、例えば少なくとも約25%高い。
例えば、上記ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約30N/mmに等しいかまたはこれを超える引裂強さを持つことができる。例えば、該ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約31に等しいかまたはこれを超え、例えば約32N/mmに等しいかまたはこれを超え、例えば約33N/mmに等しいかまたはこれを超え、例えば約34N/mmに等しいかまたはこれを超える引裂強さを持つことができる。例えば、該ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約35N/mmに等しいかまたはこれを超える引裂強さを持つことができる。該ポリマー組成物は、例えばゴムを含むことができ、また約50N/mmまで、例えば約45N/mmまで、例えば約40N/mmまで、例えば約35N/mmまで、例えば約30N/mmまでの引裂強さを持つことができる。
特に述べられていない限り、ポリマー組成物の引裂強さは、0.5mmのカミソリの切込みでプレカットされた、ASTM D624において「ダイB」として記載されている試験片を用いて測定される。
例えば、上記ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約350mm3減容に等しいかまたはそれ未満の磨耗抵抗を持つことができる。例えば、該ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約340mm3減容に等しいかまたはそれ未満、例えば約330mm3減容に等しいかまたはそれ未満の磨耗抵抗を持つことができる。該ポリマー組成物は、例えばゴムを含むことができ、また約0〜約350mm3減容の間、例えば約50〜約350mm3減容の間、例えば約100〜約350mm3減容の間の磨耗抵抗を持つことができる。
特に述べられていない限り、ポリマー組成物の磨耗抵抗は、サトラ(SATRA)モデルSTM602磨耗試験機を、DIN磨耗テストISO 4649に従って利用して、該ポリマー組成物の減容を測定することにより決定される。ISO 4649に記載されている該磨耗試験機は、DIN磨耗試験機としてゴム工業界において公知である。
ポリマー
上記ポリマーは、適切には上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)によってもたらされる有利な特性からの利益を得ることのできる任意のポリマーであり得る。例えば、該ポリマーは、改善された引張強さ、破断点伸び、引裂強さおよび/または磨耗抵抗からの利益を得ることのできる任意のポリマーであり得る。
特定の態様において、上記ポリマー組成物はゴムを含むことができる。このゴムという用語は、天然ゴムを表すことができ、該ゴムは、主としてイソプレンのポリマーを含み、また主として特定の樹木由来のラテックスの形状で収穫され、あるいは該ゴムは合成ゴムであり得、これはモノマー、例えば石油副産物の重合により製造される任意の型の弾性ポリマーである。該ゴムは、例えば変性天然ゴムであり得る。該ゴムは、天然および合成ゴムの混合物であってもよい。
上記無機粒状物質は、以下に列挙するものの1種またはそれ以上から選択することができる:アルカリ土類金属炭酸塩(例えば、ドロマイト、即ちCaMg(CO3)2)、金属硫酸塩(例えば、石膏)、金属シリケート、金属酸化物(例えば、酸化鉄、クロミア、三酸化アンチモンまたはシリカ)、金属水酸化物、ウォラストナイト、ボーキサイト、タルク(例えば、フレンチチョーク(French chalk))、マイカ、酸化亜鉛(例えば、亜鉛華または亜鉛白(Chinese white))、二酸化チタン(例えば、アナターゼまたはルチル)、硫化亜鉛、炭酸カルシウム(例えば、沈降炭酸カルシウム(PCC)、粉砕炭酸カルシウム(GCC)または表面-変性炭酸カルシウム)、硫酸バリウム(例えば、バライト、沈降硫酸バリウムまたはプロセスホワイト(process white))、アルミナ水和物(例えば、アルミナ三水和物、軽質アルミナ水和物、レーキホワイトまたは透明ホワイト(transparent white))、クレー(例えば、カオリン、焼成カオリン、チャイナクレーまたはベントナイト)、珪藻土(珪藻岩(diatomite)またはDE)、パーライトおよびこれらの組合せ。該無機粒状物質は、これら列挙された物質の任意の一つまたはそれ以上から選択することができる。該無機粒状物質は、該列挙された物質の任意の組合せからなるブレンドを含むことができる。該無機粒状物質は、珪藻土であり得る。以下において、本発明の態様は、傾向として、珪藻土によって議論されるかもしれない。しかし、本発明は、このような態様により限定されるものと解釈されるべきではない。
上記珪藻土物質は、典型的に天然の珪藻土から得られ、これは、また塩水源または淡水源から得ることができる。該珪藻土は、その粗製形状にある珪藻土、あるいは該物質を1またはそれ以上の加工段階に掛けた後の珪藻土であり得る。
上記珪藻土は、市販品として入手できる珪藻土製品であってもよい。例えば、該珪藻土は、イマリーズフィルトレーションミネラルズ(Imerys Filtration Minerals)から、セライト(CeliteTM)という商品名の下に入手し得る物質であり得る。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、未加工(例えば、化学的および/または物理的な変性加工に掛けられていない)であり得る。該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、例えば無機不純物を含んでいてもよい。該不純物は、例えば該無機粒状物質の約5質量%未満、例えば約4質量%、3質量%、2質量%または1質量%未満の量で存在し得る。例えば、該不純物は、該無機粒状物質の約0.5質量%未満の量で存在し得る。理論に拘束されるつもりはないが、天然珪藻土内の不純物、例えばクレーおよび有機物は、幾つかの態様では、より高いカチオン交換容量を与えることができる。
本発明の様々な局面に従う無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約32m2g-1に等しいかまたはこれを超え、例えば約35m2g-1に等しいかまたはこれを超え、例えば約37m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約40m2g-1に等しいかまたはこれを超え、例えば約41m2g-1に等しいかまたはこれを超え、例えば約42m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約45m2g-1に等しいかまたはこれを超え、例えば約47m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つことができる。該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、例えば約50m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つことができる。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、例えば約30m2g-1〜約60 m2g-1の範囲の表面積を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約32m2g-1〜約60m2g-1または約35m2g-1〜約60m2g-1の範囲の表面積を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約40m2g-1〜約60m2g-1または約50m2g-1〜約60m2g-1の範囲の表面積を持つことができる。該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、例えば約40m2g-1〜約55m2g-1、例えば約40m2g-1〜約50m2g-1の範囲の表面積を持つことができる。
特に述べない限り、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)の表面積は、窒素吸着(BET)法により測定される。該BET表面積は、Brunauer等, J. Am. Chem. Soc., 60, p309, 1938において記載されている方法により測定することができ、この文献の内容を、言及によりここに組入れる。
本発明の上記様々な局面に従えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約90体積%は、約5μmより小さくてもよい。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約91体積%、例えば少なくとも約92体積%、93体積%または94体積%は、約5μmより小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約95体積%、例えば少なくとも約96体積%、97体積%、98体積%または99体積%は、約5μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の100体積%が、約5μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の約99体積%までが、約5μmよりも小さくてもよい。例えば、粒子の約98体積%まで、例えば約97体積%まで、例えば約96体積%までが、約5μmよりも小さくてもよい。
本発明の上記様々な局面に従えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約20体積%は、約1μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約25体積%、例えば少なくとも約30体積%は、約1μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約35体積%または少なくとも約40体積%は、約1μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約45体積%または少なくとも約50体積%は、約1μmよりも小さくてもよい。粒子の約90体積%までが、例えば約1μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の約80体積%まで、例えば約70体積%まで、例えば約60体積%までは、約1μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の約55体積%まで、例えば約50体積%までは、約1μmよりも小さくてもよい。
本発明の上記様々な局面に従えば、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約1.0μm未満のd10を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は約0.9、0.8、0.7、0.6または0.5μm未満のd10を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は約0.1〜約1.0μmの間、例えば約0.2〜約0.5μmの間のd10を持つことができる。
本発明の上記様々な局面に従えば、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約5.0μm未満のd50を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約4.0μm未満、例えば約3.0μm未満、例えば約2.0μm未満のd50を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約0.1〜約5.0μmの間、例えば約0.5〜約3.0μmの間のd50を持つことができる。
上記ポリマー組成物、例えば上記ゴム組成物は、更に随意の添加剤、例えば1種またはそれ以上の硬化助剤または硬化系(例えば、硬化剤および該ポリマーの加硫を補助するための促進剤を含む)、1種またはそれ以上の硬化系活性剤、1種またはそれ以上の抗-分解剤(anti-degradant)、1種またはそれ以上の加工用添加剤、例えば潤滑剤、オイル、樹脂(粘着性付与樹脂を含む)および可塑剤、1種またはそれ以上の他のフィラー、1種またはそれ以上の顔料および/または1種またはそれ以上の解膠剤をも含むことができる。
ゴム組成物は、更に1種またはそれ以上の追加の粒状フィラー、1種またはそれ以上のカップリング剤、1種またはそれ以上の加工助剤、例えば1種またはそれ以上のプロセスオイル、1種またはそれ以上の酸化防止剤および/または抗-分解剤、1種またはそれ以上の潤滑剤(剥離助剤)、1種またはそれ以上のゴム用の硬化系(例えば、硬化剤およびゴムの加硫を補助するための促進剤を含む)および/または1種またはそれ以上の該硬化系に対する活性剤をも含むことができる。
存在する場合、上記追加のフィラー成分(1または複数)は、例えば粒状シリカ、カーボンブラックまたはこれら両者から選択することができる。該シリカは、沈降シリカであり得る。上記組成物中の上記ポリマーは、ゴムを含むことができる。
上記粒状シリカは、存在する場合、典型的には約40〜約150phrの間の量で存在する。上記カーボンブラックは、シリカなしに存在する場合、典型的に約10〜約80phrの間の量で存在する。該カーボンブラックは、シリカと共に存在する場合、約1〜約45phrの間の量で存在する。該追加の粒状フィラー成分(1または複数)は、適切には、約20〜約170phrの間の全量で、該組成物中に存在し得る。
例えば、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、上記ポリマー100質量部を基準として、60質量部までのシリカ、例えば該ポリマー100質量部を基準として、5部〜50質量部のシリカ、例えば該ポリマー100質量部を基準として(phr)、5部〜30質量部のシリカと置換えることができる。ゴム組成物中のシリカの一定量の、無機粒状物質による(例えば、珪藻土による)部分的な代用は、予想外にも、該組成物の強化レベルを維持し、かつ該ポリマー組成物および該組成物を含む製品の主要な機械的特性を高めることを可能とする。その上、無機粒状物質、例えば珪藻土は、シリカフィラーにより示される程度と比べて、カップリング剤への依存性を示さず、従って該シリカの幾分かまたは全ての、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)による代用は、必要とされる該カップリング剤の量を減じる。
1種またはそれ以上のカップリング剤(1または複数)が、特にシリカが追加のフィラーとして使用される場合には、上記組成物中に存在し得る。該カップリング剤成分(1または複数)は、存在する場合、オルガノシランカップリング剤から選択することができる。
適当なオルガノシランカップリング剤の例は、以下の式Iの化合物を含む:
或る程度式Iのもの重複する、適当なオルガノシランカップリング剤の例に係る別の代表は、以下の式IIにより与えられる:
(R1O)2R’-Si-X (II)
ここで、R'はC1-4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)基を表し、R1 はメチルまたはエチル基を表し、およびXはメルカプトプロピル基、ビニル基またはチオシアナトプロピル基を表す。
適切なオルガノシランカップリング剤の更に別の例は、以下の式IIIの化合物を含む:
(RO)3-Si-(CH2)m-Sk-(CH2)m-Si(OR)3 (III)
ここで、RはC1-4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)基を表し、またmおよびkは、各々独立に、整数1、2、3、4、5および6(例えば、m = 3かつk = 4)から選択される。
適切なオルガノシランカップリング剤の更に別の例は、以下の式IVの化合物を含む:
X3SiR (IV)
ここで、XはC1-4アルコキシ(例えば、メトキシまたはエトキシ)基または塩素原子を表し、またRはグリシドキシ、メタクリル、アミノ、メルカプト、エポキシまたはイミド基を表す。
上記オルガノシランカップリング剤成分(1または複数)は、適切には、無機粒状物質(例えば、珪藻土)およびあらゆる追加のフィラーの全量の、約20質量%まで、好ましくは約1〜約15質量%の間の量で上記組成物中に存在し得る。
上記オルガノシランカップリング剤成分(1または複数)は、上記組成物のブレンド操作(配合)中に、該組成物の混合物(composition mixture)に直接添加することができ、あるいは該オルガノシランカップリング剤成分(1または複数)の少なくとも一部を、上記無機粒状物質(例えば、粒状珪藻土)のフィラーおよび/または任意の追加の粒状フィラー成分(1または複数)の幾分かまたは全てを予備処理するのに使用し、その後該組成物の混合物に該フィラー成分(1または複数)を添加することができ、該オルガノシランは、該フィラー粒子に付着する。好ましくは、該オルガノシランは、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)粒子の、約20質量%まで、より好ましくは約1%〜約15質量%の量で存在するであろう。
1種またはそれ以上のプロセスオイルが、上記組成物中に存在していてもよい。該プロセスオイル成分(1または複数)は、存在する場合、1種またはそれを超える、脱蝋され精製されたゴム用プロセスオイルから選択することができる。このようなオイルは、主に芳香族性であってもよく、あるいは飽和環および長いパラフィン系側鎖に係る優位性を持っていてもよい。該芳香族オイルは、典型的に、例えば約25℃以下という低いアニリン点(aniline point)を持つ。該パラフィンオイルは、典型的に例えば約95℃以上という高いアニリン点を持つ。
上記パラフィン系プロセスオイル成分(1または複数)は、典型的に約0.9 g/cm3の密度(15℃)、約475cStの粘度(40℃)、約31cStの粘度(100℃)、約305℃という引火点(OCC)および約-9℃という流動点を持つことができる。
上記プロセスオイル成分(1または複数)は、適切には、上記組成物中に、約1〜約10phrの間、例えば約2〜約8phrの間の量で存在し得る。
1種またはそれ以上の酸化防止剤および/または抗-分解剤が、上記組成物中に存在していてもよい。該酸化防止剤および/または抗-分解剤成分(1または複数)は、存在する場合には、1種またはそれ以上の芳香族有機ラジカル-および/またはオゾン-掃去化合物、例えば重合キノリン誘導体、PPD(p-フェニレンジアミン)誘導体およびジフェニルアミン誘導体から選択することができる。該酸化防止剤/抗-分解剤は、PPDオゾン亀裂防止剤、例えばN-イソプロピル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミンまたはN-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミンまたはジアリール-p-フェニレンジアミンの混合物または重合キノリン誘導体、例えば2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンであり得る。
上記酸化防止剤/抗-分解剤成分(1または複数)は、適切には、上記組成物中に、約0.5〜約4phrの間、例えば約1〜約3phrの間の量で存在し得る。
1種またはそれ以上の潤滑剤(1または複数)が、上記組成物中に存在し得る。該潤滑剤成分(1または複数)は、存在する場合、1種またはそれ以上の潤滑ワックス、例えばパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、またはこれら両者から選択し得る。
上記潤滑剤成分(1または複数)は、適切には、上記組成物中に、約0.5〜約4phrの間、好ましくは約1〜約3phrの間の量で存在し得る。
上記の加硫剤成分(1または複数)は、適切には、約0.5〜約5phrの間、例えば約0.5〜約2phrの間の量で、上記ゴム組成物中に存在し得る。
促進剤を加硫剤と共に使用して、加硫に要する時間を制御し、また加硫物の特性を改善することができる。当業者には公知である如く、単一(「第一」)のまたは複数(「第一」および「第二」)の促進剤系を使用することができる。該促進剤または各促進剤は、適切には、約0.5〜約5phrの間、例えば約0.5〜約4phrの間の量で存在し得る。適当な促進剤はアミン、ジスルフィド、グアニジン、チオウレア、チアゾール、チウラム、スルフェンアミド、ジチオカルバメート、およびキサンテートを含むことができる。これら物質の特別な例は、TBzTD(テトラベンジルチウラムジスルフィド)、CBS(N-シクロへキシルベンゾチアゾールスルフェンアミド)、TBBS(N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド)およびDPG(ジフェニルグアニジン)を含むことができる。
上記促進剤用の1種またはそれ以上の活性剤成分(1または複数)が、上記組成物中に存在し得る。該活性剤成分(1または複数)は、これが存在する場合、1種またはそれ以上の飽和脂肪酸、例えばステアリン酸、パルミチン酸、またはこれら両者、あるいは酸化亜鉛から選択することができる。脂肪酸は、また上記フィラー用の分散助剤としても役立つ。該活性剤成分(1または複数)は、適切には、約3〜約12phrの間、例えば約5〜約10phrの間の量で、該組成物中に存在し得る。
本明細書においては、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質(例えば、珪藻土)の、ポリマーを含有する組成物におけるフィラーとしての使用が提供される。
本明細書において記載される、ポリマーおよび無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含有する組成物および/または該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、本発明の上記第一および第二の局面ばかりか、本明細書においてに記載される任意の態様をも含み、これら態様の任意の組合せをそのあらゆる可能な変形において含む。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)を、ポリマーを含有する組成物におけるフィラーとして使用して、引張強さ、破断点伸び、引裂強さおよび磨耗抵抗からなる群から選択される、該組成物に係る1種またはそれ以上の特性の改善において少なくとも役立たせることが可能である。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)を、ゴムを含有する組成物におけるフィラーとして使用して、引張強さ、破断点伸び、引裂強さおよび磨耗抵抗からなる群から選択される、該ゴム組成物に係る1種またはそれ以上の特性の改善において少なくとも役立たせることができる。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマー(例えば、ゴム)を含有する組成物における1種またはそれ以上の他のフィラーと交換し、あるいはその量を減じるために、該組成物におけるフィラーとして使用することができる。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、沈降シリカ等のシリカと交換し、またはその量を減じるために、ポリマー(例えば、ゴム)を含有する該組成物におけるフィラーとして使用することができる。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマーを含有する組成物におけるフィラーとして使用することができ、またその得られる組成物は、シーラントとして使用することができる。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマーを含有する組成物におけるフィラーとして使用することができ、またその得られるポリマー組成物は、セメント、接着剤、絶縁体、摩擦テープ(friction tape)、車両用タイヤ、ガスケット、ベルト、エンジンマウント、振動-減衰マウントおよび配管において/これらのために使用することができる。
例えば、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマー(例えば、ゴム)を含有する組成物におけるフィラーとして使用することができ、またその得られるポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は、車両用タイヤにおいて/そのために、例えば車両用タイヤの側壁に対しておよび/またはタイヤトレッドに対して使用することができる。
例えば、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマー(例えば、ゴム)を含む組成物におけるフィラーとして使用することができ、またその得られるゴム組成物(例えば、ゴム組成物)はガスケット、例えば洗浄機用ガスケットにおいて/そのために使用することができる。
ここにおいては、ポリマーおよび無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含む組成物の製造方法が提供される。
本明細書に記載される、ポリマーおよび無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含む組成物および/または該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、本発明の上記第一および第二の局面ばかりか、本明細書に記載される任意の態様をも含み、これら態様の任意の組合せをそのあらゆる可能な変形において含む。
ポリマーおよび無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含む組成物の上記製造方法は、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質(例えば、珪藻土)を得る工程、および該無機粒状物質(例えば、珪藻土)とポリマーとを混合せる工程を含むことができる。
約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質(例えば、珪藻土)を得る上記工程は、この表面積を持つ市販品として入手可能な無機粒状物質(例えば、珪藻土)を入手することを含むことができる。
あるいはまた、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質(例えば、珪藻土)を得る上記工程は、供給無機粒状物質(例えば、珪藻土)を粉砕して、所望の表面積を得ることを含むことができる。
上記粉砕工程中の仕事入力(work input)は、約450kwh/tまでであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約50kwh/t〜約450kwh/tであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約75kwh/t〜約450kwh/t、例えば約80kwh/t〜約450kwh/tであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約100kwh/t〜約450kwh/t、例えば約150kwh/t〜約450kwh/t、例えば約200kwh/t〜約450kwh/t、例えば約250kwh/t〜約450kwh/tであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約300kwh/t〜約450kwh/tであり得る。
上記粉砕工程中の仕事入力は、約300 kwh/tまでであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約50kwh/t〜約300 kwh/tであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約75kwh/t〜約300kwh/t、例えば約80kwh/t〜約300kwh/tであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約100kwh/t〜約300kwh/t、例えば約150kwh/t〜約300kwh/t、例えば約200kwh/t〜約300kwh/t、例えば約250kwh/t〜約300 kwh/tであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約300kwh/t〜約300kwh/tであり得る。
上記粉砕は、適切には従来の方法で行われる。該粉砕は、例えば粒状粉砕媒体の存在下でのアトリション粉砕(attrition grinding)法であり得、あるいは自家粉砕法、即ち粉砕媒体の不在下での粉砕法であり得る。該粉砕は、例えば湿式粉砕法であり得る。
上記粒状粉砕媒体は、存在する場合、天然または合成物質製のものであり得る。該粒状粉砕媒体は、例えば任意の硬質鉱物、セラミックスまたは金属物質製のボール、ビーズまたはペレットを含むことができる。このような物質は、例えばアルミナ、ジルコニア、ジルコニウム、シリケート、アルミニウムシリケートまたは約1,300℃〜約1,800℃の範囲の温度にて、カオリナイト系クレーを焼成することにより製造されるムライトに富む材料を含むことができる。あるいはまた、適当な粒度を持つ天然の砂の粒子を使用し得る。
上記粉砕は、1またはそれ以上の段階で実施し得る。例えば、上記供給懸濁液を、第一のアトリション粉砕機内で部分的に粉砕することができ、該部分的に粉砕された無機粒状物質の懸濁液を、次に更なる粉砕のために第二のアトリション粉砕機に供給し、その後該粉砕された物質の懸濁液を、1または2以上のこれに続くアトリション粉砕機に供給することができる。
上記粉砕を実施した後に、上記懸濁液を、高固形分懸濁液(high solids suspension)にまで脱水し、またあらゆる粉砕媒体を除去することができる。
上記脱水により形成される高固形分懸濁液は、適切には70質量%またはそれ以上程度の固形分レベルを持つことができる。場合により、1種またはそれ以上の分散助剤を、粉砕中および/またはその後に使用することができる。該後粉砕段階において使用される該随意の分散助剤は、該高固形分懸濁液における該無機粒状物質の凝集を制限することが必要となる可能性がある。該随意の分散助剤は、従って分散-有効量、例えば乾燥無機微粒子の約0.3質量%から、より好ましくは少なくとも約0.4質量%、例えば少なくとも約0.5質量%の量で存在し得る。
当業者には周知の通り、ゴム組成物の配合は、典型的に少なくとも2つの段階で、即ち少なくとも一つの所謂非生産的段階、それに続く所謂生産的混合段階で進む。該ゴムと該フィラーとの混合は、典型的に1またはそれ以上の非生産的段階で行われる。
通常は先行する非生産的段階(1または複数)に係る温度(1または複数)および速度(1または複数)よりも低い温度および配合機速度にて、最終的な「生産的」段階において、硬化系を混合し得る。該非生産的段階のより高い温度/速度は、一般的に該ゴムと他の成分との特定の加工上の要求(processing needs)を満足させる必要がある。例えば、粒状シリカフィラーは、該ゴム組成物への正確な配合を保証するために、140〜165℃の範囲、例えば約150〜約165℃の間の特別に高い加工温度を必要とする。
通常、少なくとも幾つかの上記段階間に、冷却および/または常温粉砕期間があり、そのために該ゴム組成物(マスターバッチ)は、該配合機から投出される。次いで、該マスターバッチは、次の段階のために該配合機に戻されるであろう。この最終的なマスターバッチは、典型的に該配合機から投出され、また使用前に冷却される。
オルガノシランカップリング剤成分(1または複数)は、上記ゴム組成物の配合中に上記組成物の混合物に直接添加でき、または該オルガノシランカップリング剤成分(1または複数)の少なくとも一部は、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)フィラーおよび/または任意の追加の粒状フィラー成分(1または複数)の幾分かまたは全てを予備処理するために使用し、その後該フィラー成分(1または複数)を該組成物の混合物に添加することができる。
典型的な配合手順の更なる詳細については、Okel等, 「乗用車およびトラックタイヤトレッド用の沈降シリカにおける進展(Advances in Precipitated Silicas for Passenger and Truck Tyre Treads)」, Progress in Rubber and Plastics Technology, Vol.15, No.1, 1999を参照されたい。この文献の開示を、言及によりここに組入れる。
珪藻土のサンプルを、表面積26m2g-1、メディアン粒度11.0μmおよびレーザー回折法を用いて測定した場合に1.0%という+325メッシュを持つ、市場で入手可能な供給珪藻土スラリーから製造した。
上記供給珪藻土を、13kgのカーボライト(Carbolite) 16/20#グレードのセラミック製粉砕媒体(比重:2.71g/cm3)および固形分20質量%を持つ該珪藻土スラリーの等価な体積を用いて粉砕した。該メディアミルは、500rpmにて運転され、また仕事入力は、電圧/時間積分器に接続された較正ロードセルを用いて測定された。該スラリーのサンプルを、様々な仕事入力において採取した。これらサンプルの粒度分布を、該粒度分布を算出するためのフラウンホーファー近似モデルを用いる、シラス(CILAS)モデル1064LDレーザー回折計測器を用いて測定した。様々な仕事入力において採取されたサンプルは、濾別され、かつ80℃にて乾燥された。該乾燥された粉末の表面積は、窒素吸着(BET)法により決定された。これらの結果は、以下の図1および2に示されている。粉砕中の増大する仕事入力は、該珪藻土の粒度を減じ、また該珪藻土の表面積における付随する増加をもたらすことが見出された。
42m2g-1という表面積および1.1μmというd50を持つ珪藻土のサンプルは、上記供給珪藻土を350kwh/tという仕事入力にて粉砕することにより調製された。該供給珪藻土を含むゴム組成物および42m2g-1という表面積を持つ珪藻土サンプルが調製された。
上記珪藻土サンプルを、90phrにて上記マスターバッチに添加し、同時に二本ロールミルを用いて、3phrのジゴール(digol)を添加した。このコンパウンドを165℃にて20分間、約17.23MPa(2,500PSI)の圧縮下で加硫して、成形されたゴムテストシートまたはテストボタンを製造した。様々な引張強さおよび破断点伸びテスト用の試験片は、該成形されたシートから切出された。
引張強さおよび破断点伸びの測定は、ASTM D412において「ダイC」として記載されている型の試験片について行われた。引裂テストは、0.5mmのカミソリの切れ目で予備カットされた、ASTM D624において「ダイB」として記載されている型の試験片について行った。磨耗抵抗のテストは、一般的にDIN磨耗テストに従って、サトラ(SATRA)モデルSTM602磨耗試験機で実施した。これらテストの結果を、以下の表1に与える。
1. ポリマーおよび珪藻土を含むポリマー組成物であって、該珪藻土は、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ。
2. 上記ポリマーがゴムを含む、パラグラフ1のポリマー組成物。
3. 上記ゴムが、スチレンブタジエンゴム(SBR)および/またはエポキシド化天然ゴム(ENR)を含む、パラグラフ2のポリマー組成物。
4. 上記珪藻土が、約40m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ、パラグラフ1〜3の何れか一つのポリマー組成物。
5. 上記珪藻土が、約60m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ、パラグラフ1〜4の何れか一つのポリマー組成物。
6. 上記珪藻土が、約50m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ、パラグラフ1〜5の何れか一つのポリマー組成物。
7. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約90体積%、例えば少なくとも約95体積%が、約5μmよりも小さい、パラグラフ1〜6の何れか一つのポリマー組成物。
8. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約50体積%、例えば少なくとも約70体積%が、約2μmよりも小さい、パラグラフ1〜7の何れか一つのポリマー組成物。
9. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約20体積%、例えば少なくとも約35体積%が、約1μmよりも小さい、パラグラフ1〜8の何れか一つのポリマー組成物。
10. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約5体積%、例えば少なくとも約10体積%が、約0.5μmよりも小さい、パラグラフ1〜9の何れか一つのポリマー組成物。
11. 上記珪藻土が、約1.0μm未満、例えば約0.5μm未満のd10を持つ、パラグラフ1〜10の何れか一つのポリマー組成物。
12. 上記珪藻土が、約5.0μm未満、例えば約3.0μm未満のd50を持つ、パラグラフ1〜11の何れか一つのポリマー組成物。
13. 上記珪藻土が、約8.0μm未満、例えば約4.0μm未満のd90を持つ、パラグラフ1〜12の何れか一つのポリマー組成物。
14. 上記珪藻土が、上記組成物中に、約50phr〜約200phrの範囲の量で存在する、パラグラフ1〜13の何れか一つのポリマー組成物。
15. 上記組成物が一定の引張強さを持ち、該引張強さが、パラグラフ1〜14の何れか一つに従う対応する組成物であって、そこにおいてその珪藻土が約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも、少なくとも約10%、例えば少なくとも約20%大きい、パラグラフ1〜14の何れか一つのポリマー組成物。
16. 上記組成物が一定の破断点伸びを持ち、該破断点伸びが、パラグラフ1〜15の何れか一つに従う対応する組成物であって、そこにおいてその珪藻土が約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の破断点伸びよりも、少なくとも約5%大きい、パラグラフ1〜15の何れか一つのポリマー組成物。
17. 上記組成物が一定の引裂強さを持ち、該引裂強さが、パラグラフ1〜16の何れか一つに従う対応する組成物であって、そこにおいてその珪藻土が約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも、少なくとも約10%、例えば少なくとも約20%大きい、パラグラフ1〜16の何れか一つのポリマー組成物。
18. 上記組成物が一定の磨耗抵抗を持ち、該磨耗抵抗が、パラグラフ1〜17の何れか一つに従う対応する組成物であって、そこにおいてその珪藻土が約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の磨耗抵抗よりも、少なくとも約5%、例えば少なくとも約10%大きい、パラグラフ1〜17の何れか一つのポリマー組成物。
19. 上記組成物が、約12MPaに等しいかまたはこれを超える引張強さを持つ、パラグラフ2〜18の何れか一つのポリマー組成物。
20. 上記組成物が、約815%に等しいかまたはこれを超える破断点伸びを持つ、パラグラフ2〜19の何れか一つのポリマー組成物。
21. 上記組成物が、約30N/mmに等しいかまたはこれを超える引裂強さを持つ、パラグラフ2〜20の何れか一つのポリマー組成物。
22. 上記組成物が、約350mm3減容に等しいかまたはこれ未満の磨耗抵抗を持つ、パラグラフ2〜21の何れか一つのポリマー組成物。
23. 約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ珪藻土。
24. 上記珪藻土が、約40m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ、パラグラフ23の珪藻土。
25. 上記珪藻土が、約60m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ、パラグラフ23または24の珪藻土。
26. 上記珪藻土が、約50m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ、パラグラフ23または24の珪藻土。
27. 上記粒子の少なくとも約90%、例えば少なくとも約95%が、約5μmよりも小さい、パラグラフ23〜26の何れか一つの珪藻土。
28. 上記粒子の少なくとも約50%、例えば少なくとも約70%が、約2μmよりも小さい、パラグラフ23〜27の何れか一つの珪藻土。
29. 上記粒子の少なくとも約20体積%、例えば少なくとも約35体積%が、約1μmよりも小さい、パラグラフ23〜28の何れか一つの珪藻土。
30. 上記粒子の少なくとも約5体積%、例えば少なくとも約10体積%が、約0.5μmよりも小さい、パラグラフ23〜29の何れか一つの珪藻土。
31. 上記珪藻土が、約1.0μm未満、例えば約0.5μm未満のd10を持つ、パラグラフ23〜30の何れか一つの珪藻土。
32. 上記珪藻土が、約5.0μm未満、例えば約3.0μm未満のd50を持つ、パラグラフ23〜31の何れか一つの珪藻土。
33. 上記珪藻土が、約8.0μm未満、例えば約4.0μm未満のd90を持つ、パラグラフ23〜32の何れか一つの珪藻土。
34. 約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ珪藻土の、ポリマーを含有する組成物におけるフィラーとしての使用。
35. 上記ポリマーがゴムを含む、パラグラフ34の使用。
36. 上記ゴムが、スチレンブタジエンゴム(SBR)および/またはエポキシ化天然ゴム(ENR)を含む、パラグラフ35の使用。
37. 上記珪藻土が、約40m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ、パラグラフ34〜36の何れか一つの使用。
38. 上記珪藻土が、約60m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ、パラグラフ34〜37の何れか一つの使用。
39. 上記珪藻土が、約50m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ、パラグラフ34〜38の何れか一つの使用。
40. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約90体積%、例えば少なくとも約95体積%が、約5μmよりも小さい、パラグラフ34〜39の何れか一つの使用。
41. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約50体積%、例えば少なくとも約70体積%が、約2μmよりも小さい、パラグラフ34〜40の何れか一つの使用。
42. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約20体積%、例えば少なくとも約35体積%が、約1μmよりも小さい、パラグラフ34〜41の何れか一つの使用。
43. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約5体積%、例えば少なくとも約10体積%が、約0.5μmよりも小さい、パラグラフ34〜42の何れか一つの使用。
44. 上記珪藻土が、約1.0μm未満、例えば約0.5μm未満のd10を持つ、パラグラフ34〜43の何れか一つの使用。
45. 上記珪藻土が、約5.0μm未満、例えば約3.0μm未満のd50を持つ、パラグラフ34〜44の何れか一つの使用。
46. 上記珪藻土が、約8.0μm未満、例えば約4.0μm未満のd90を持つ、パラグラフ34〜45の何れか一つの使用。
47. 上記珪藻土が、上記組成物中に、約50phr〜約200phrの範囲の量で存在する、パラグラフ34〜46の何れか一つの使用。
48. 上記組成物が一定の引張強さを持ち、該引張強さが、パラグラフ34〜47の何れか一つに従う対応する組成物であって、そこにおいてその珪藻土が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも少なくとも約10%、例えば少なくとも約20%大きい、パラグラフ34〜47の何れか一つの使用。
49. 上記組成物が、パラグラフ34〜48の何れか一つに従う対応する組成物であり、そこにおいてその珪藻土が一定の破断点伸びを持ち、該破断点伸びが、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の破断点伸びよりも少なくとも約5%大きい、パラグラフ34〜48の何れか一つの使用。
50. 上記組成物が一定の引裂強さを持ち、該引裂強さが、パラグラフ34〜49の何れか一つに従う対応する組成物であって、そこにおいてその珪藻土が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも少なくとも約10%、例えば少なくとも約20%大きい、パラグラフ34〜49の何れか一つの使用。
51. 上記組成物が一定の磨耗抵抗を持ち、該磨耗抵抗が、パラグラフ34〜50の何れか一つに従う対応する組成物であって、そこにおいてその珪藻土が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の磨耗抵抗よりも少なくとも約5%、例えば少なくとも約10%大きい、パラグラフ34〜50の何れか一つの使用。
52. 上記組成物が、約12MPaに等しいかまたはこれを超える引張強さを持つ、パラグラフ34〜51の何れか一つの使用。
53. 上記組成物が、約815%に等しいかまたはこれを超える破断点伸びを持つ、パラグラフ34〜52の何れか一つの使用。
54. 上記組成物が、約30N/mmに等しいかまたはこれを超える引裂強さを持つ、パラグラフ34〜53の何れか一つの使用。
55. 上記組成物が、約350mm3減容に等しいかまたはこれ未満の磨耗抵抗を持つ、パラグラフ34〜54の何れか一つの使用。
56. 上記珪藻土が、上記ポリマー組成物の引張強さ、破断点伸び、引裂強さおよび磨耗抵抗の1またはそれ以上の改善を助ける、パラグラフ34〜55の何れか一つの使用。
57. 上記組成物がシーラントとして使用される、パラグラフ34〜56の何れか一つの使用。
58. パラグラフ1〜22の何れか一つに係る組成物の製造方法であって、該方法が、
パラグラフ23〜33の何れか一つにおいて規定された如き珪藻土を得る工程;および
該珪藻土とポリマーとを混合せる工程、
を含む、上記方法。
59. パラグラフ23〜33の何れか一つにおいて規定された如き表面積を持つ珪藻土が、供給珪藻土を粉砕することにより得られる、パラグラフ58の方法。
60. 上記仕事入力が、約450kwh/tまでである、パラグラフ59の方法。
61. 供給珪藻土を粉砕する工程を含む、パラグラフ23〜33の何れか一つの珪藻土を製造する方法。
62. 上記仕事入力が、約450kwh/tまでである、パラグラフ61の方法。
63. パラグラフ1〜22の何れか一つに従うポリマー組成物から形成される、物品または製品。
64. 上記物品または製品がタイヤ、例えば車両用タイヤ、またはガスケットから選択される、パラグラフ63の物品または製品。
65. 上記物品または製品が、車両用タイヤの側壁、タイヤトレッド、または洗浄機用ガスケットから選択される、パラグラフ64の物品または製品。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕ポリマーおよび無機粒状物質を含むポリマー組成物であって、該無機粒状物質が、約30m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持つことを特徴とする、ポリマー組成物。
〔2〕前記ポリマーが、ゴムを含み、例えば、該ゴムが、スチレンブタジエンゴム(SBR)および/またはエポキシ化天然ゴム(ENR)を含む、前記〔1〕に記載のポリマー組成物。
〔3〕前記無機粒状物質が、珪藻土である、前記〔1〕または〔2〕に記載のポリマー組成物。
〔4〕前記無機粒状物質が、約40m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ、前記〔1〕〜〔3〕の何れか1項に記載のポリマー組成物。
〔5〕a) 前記無機粒状物質の粒子の少なくとも約90体積%が、約5μmよりも小さく、および/または
b) 該無機粒状物質の粒子の少なくとも約50体積%が、約2μmよりも小さく、および/または
c) 該無機粒状物質の粒子の少なくとも約20体積%が、約1μmよりも小さく、および/または
d) 該無機粒状物質の粒子の少なくとも約10体積%が、約0.5μmよりも小さい、
前記〔1〕〜〔4〕の何れか1項に記載のポリマー組成物。
〔6〕前記組成物が、引張強さを有し、該引張強さが、
a) 前記〔1〕〜〔5〕の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、約30m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも、少なくとも約10%高く;および/または
b) 約12MPaに等しいかまたはこれを超える、
前記〔1〕〜〔5〕の何れか1項に記載のポリマー組成物。
〔7〕前記組成物が、破断点伸びを有し、該破断点伸びが、
a) 前記〔1〕〜〔6〕の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、約30m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の破断点伸びよりも、少なくとも約5%高く;および/または
b) 約815%に等しいかまたはこれを超える、
前記〔1〕〜〔6〕の何れか1項に記載のポリマー組成物。
〔8〕前記組成物が、引裂強さを有し、該引裂強さが、
a) 前記〔1〕〜〔7〕の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、約30m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも、少なくとも約10%高く;および/または
b) 約30N/mmに等しいかまたはこれを超える、
前記〔1〕〜〔7〕の何れか1項に記載のポリマー組成物。
〔9〕前記組成物が、磨耗抵抗を有し、該磨耗抵抗が、
a) 前記〔1〕〜〔8〕の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、約30m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の磨耗抵抗よりも、少なくとも約5%大きく;および/または
b) 約350mm 3 減容に等しいかまたはこれ未満である、
前記〔1〕〜〔8〕の何れか1項に記載のポリマー組成物。
〔10〕約30m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質の、ポリマーを含む組成物におけるフィラーとしての使用。
〔11〕前記組成物が、前記〔1〕〜〔9〕の何れか1項において定義されたものである、前記〔10〕に記載の使用。
〔12〕前記〔1〕〜〔9〕の何れか1項に記載の組成物を製造する方法であって、該方法が、
約30m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質を得る工程;および
該無機粒状物質とポリマーとを混合する工程、
を含むことを特徴とする方法。
〔13〕前記無機粒状物質が、供給無機粒状物質を粉砕することにより得られる、前記〔12〕に記載の方法。
〔14〕仕事入力が、約450kwh/tまでである、前記〔13〕に記載の方法。
〔15〕前記〔1〕〜〔9〕の何れか1項に従うポリマー組成物から形成される物品または製品であって、例えば該物品または製品がタイヤまたはガスケットである、前記物品または製品。
Claims (15)
- ポリマーおよび無機粒状物質を含むポリマー組成物であって、該無機粒状物質が珪藻土であり、該珪藻土が、30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持ち、
前記無機粒状物質の粒子の少なくとも90体積%が、5μmよりも小さく、
該無機粒状物質の粒子の少なくとも50体積%が、2μmよりも小さく、
該無機粒状物質の粒子の少なくとも20体積%が、1μmよりも小さく、および
該無機粒状物質の粒子の少なくとも10体積%が、0.5μmよりも小さい、
ポリマー組成物。 - 前記ポリマーが、ゴムを含む、請求項1に記載のポリマー組成物。
- 前記ゴムが、スチレンブタジエンゴム(SBR)および/またはエポキシ化天然ゴム(ENR)を含む、請求項2に記載のポリマー組成物。
- 前記無機粒状物質が、40m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ、請求項1〜3の何れか1項に記載のポリマー組成物。
- 前記組成物が、引張強さを有し、該引張強さが、
a) 請求項1〜4の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも、少なくとも10%高く;および/または
b) 12MPaに等しいかまたはこれを超える、
請求項1〜4の何れか1項に記載のポリマー組成物。 - 前記組成物が、破断点伸びを有し、該破断点伸びが、
a) 請求項1〜5の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の破断点伸びよりも、少なくとも5%高く;および/または
b) 815%に等しいかまたはこれを超える、
請求項1〜5の何れか1項に記載のポリマー組成物。 - 前記組成物が、引裂強さを有し、該引裂強さが、
a) 請求項1〜6の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも、少なくとも10%高く;および/または
b) 30N/mmに等しいかまたはこれを超える、
請求項1〜6の何れか1項に記載のポリマー組成物。 - 前記組成物が、磨耗抵抗を有し、該磨耗抵抗が、
a) 請求項1〜7の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の磨耗抵抗よりも、少なくとも5%大きく;および/または
b) 350mm3減容に等しいかまたはこれ未満である、
請求項1〜7の何れか1項に記載のポリマー組成物。 - 30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質の、ポリマーを含む組成物におけるフィラーとしての使用であって、前記無機粒状物質が珪藻土であり、
前記無機粒状物質の粒子の少なくとも90体積%が、5μmよりも小さく、
該無機粒状物質の粒子の少なくとも50体積%が、2μmよりも小さく、
該無機粒状物質の粒子の少なくとも20体積%が、1μmよりも小さく、および
該無機粒状物質の粒子の少なくとも10体積%が、0.5μmよりも小さい、
使用。 - 前記組成物が、請求項1〜8の何れか1項において定義されたものである、請求項9に記載の使用。
- 請求項1〜8の何れか1項に記載の組成物を製造する方法であって、該方法が、
30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質を得る工程;および
該無機粒状物質とポリマーとを混合する工程、
を含むことを特徴とする方法。 - 前記無機粒状物質が、供給無機粒状物質を粉砕することにより得られる、請求項11に記載の方法。
- 仕事入力が、450kwh/tまでである、請求項12に記載の方法。
- 請求項1〜8の何れか1項に従うポリマー組成物から形成される物品または製品。
- 前記物品または製品がタイヤまたはガスケットである、請求項14に記載の物品または製品。
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