JP6926250B2 - 無機粒状フィラーを含むポリマー組成物 - Google Patents

無機粒状フィラーを含むポリマー組成物 Download PDF

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Description

本発明は、一般に無機粒状物質、例えば珪藻土、およびポリマーと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含むポリマー組成物、および該組成物から形成される物品または製品に関する。本発明は、更に無機粒状物質(例えば、珪藻土)の、ポリマーを含む組成物におけるフィラーとしての使用にも関連する。その上、本発明は、ポリマーおよび無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含むポリマー組成物を製造する方法および無機粒状物質(例えば、珪藻土)を製造する方法にも係る。
無機粒状物質をポリマーに添加して、その特性を改善し、および/またはその組成物において使用されるポリマーの量を減らすことによりコストを下げることが可能となる。珪藻土は、ポリマーに添加することのできる無機粒状物質の一例である。DE、珪藻岩(diatomite)およびキーゼルグールとしても知られている珪藻土は、天然に産する軟質の水成岩である。これは、主として珪藻として知られる水生単細胞藻類のシリカ系微化石(microfossils)で構成されている。珪藻土は、典型的に約60〜95%のシリカ、1〜12%のアルミナおよび0.5〜8%の酸化鉄という範囲の化学組成を持つ。これは、また少量の他の化合物、例えば酸化カルシウム、二酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化ナトリウムおよび酸化カリウムをも含むことができる。珪藻土は、高度に多孔質の構造を持ち、例えば80〜90%までの気孔を含み、また多種多様な形状およびサイズを持つ粒子からなっている。
珪藻土は、良好な収着能力、化学的な不活性さおよび低い密度を明らかに示している。
これは、液状食材および化学的流体の加工における濾過助剤として、プラスチックおよび塗料におけるフィラーとして、および断熱性レンガを製造するための原料として使用し得る。珪藻土のフィラーとしての利用は、これらが使用される物質の色彩、オイル吸収量、表面の湿潤および結合性、耐薬品性および機械的諸特性(例えば、物理的強度)等の特性に影響を及ぼす可能性がある。
様々な組成物におけるフィラーとして、例えばポリマー組成物におけるフィラーとして使用するのに適した少なくとも一つの別の無機粒状物質(例えば、別の珪藻土)を与えることが望ましい可能性がある。同様に、様々な組成物におけるフィラーとして、例えばポリマー組成物におけるフィラーとして使用するための改良された無機粒状物質(例えば、改良された珪藻土)を与えることも望ましいことであり得る。珪藻土は、カオリン、炭酸カルシウムおよびシリカ等の他の無機粒状フィラーと比較して、しばしば相対的に費用効果が高いので、組成物、例えばポリマー組成物における他のフィラーを部分的にまたは完全に置換えるのに使用し得る、別のおよび/または改良された珪藻土を提供することが望ましいことであり得る。
本発明の第一の局面によれば、ポリマー組成物が提供され、該ポリマー組成物は、ポリマーと無機粒状物質とを含み、ここで該無機粒状物質は、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ。本発明の該第一の局面に係る特定の態様においては、ポリマーと珪藻土とを含むポリマー組成物が提供され、ここで該珪藻土は、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ。
本発明の第二の局面に従えば、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質が提供される。本発明の該第二の局面に係る特定の態様においては、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ珪藻土が提供される。
本発明の第三の局面に従えば、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質の、ポリマーを含む組成物におけるフィラーとしての使用が提供される。本発明の該第三の局面に係る特定の態様においては、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ珪藻土の、ポリマーを含有する組成物におけるフィラーとしての使用が提供される。
本発明の第四の局面に従えば、本発明の上記第一の局面に係る組成物の製造方法が提供され、該方法は、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質(例えば、珪藻土)を得る工程;および該無機粒状物質(例えば、珪藻土)とポリマーとを混合せる工程を含む。
本発明の第五の局面に従えば、本発明の上記第二の局面に係る無機粒状物質(例えば、珪藻土)の製造方法が提供され、該方法は、供給無機粒状物質(feed inorganic particulate material)(例えば、珪藻土)を粉砕する工程を含む。
本発明の第六の局面に従えば、本発明の上記第一の局面に従うポリマー組成物から形成される物品または製品が提供される。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、該ポリマーはゴムを含む。例えば、該ゴムは、スチレンブタジエンゴム(SBR)を含むことができる。例えば、該ゴムは、エポキシ化天然ゴム(ENR)を含み、これからなり、あるいはこれから本質的になるものであり得る。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記の無機粒状物質は珪藻土である。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記の無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約40m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記の無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約60m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ。特定の態様において、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約50m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約90体積%は、約5μmよりも小さい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約95体積%は、約5μmより小さくてもよい。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約50体積%は、約2μmよりも小さい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約70体積%は、約2μmより小さくてもよい。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約20体積%は、約1μmより小さい。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約35体積%は、約1μmより小さくてもよい。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約5体積%は、約0.5μmより小さい。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約10体積%は、約0.5μmより小さくてもよい。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は約1.0μm未満のd10を持つ。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約0.5μm未満のd10を持つことができる。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は約5.0μm未満のd50を持つ。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約3.0μm未満のd50を持つことができる。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は約8.0μm未満のd90を持つ。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約4.0μm未満のd90を持つことができる。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、上記組成物中に、約50phr〜約200phrの範囲の量で存在する。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、ポリマーと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含む組成物は一定の引張強さを持ち、該引張強さは、対応する組成物であり、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも、少なくとも約10%高い。例えば、ポリマーおよび無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含む該組成物は一定の引張強さを持つことができ、該引張強さは、対応する組成物であり、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも、少なくとも約20%高い。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、ポリマーと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含む組成物は一定の破断点伸びを持ち、該破断点伸びは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の破断点伸びよりも、少なくとも約5%高い。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、ポリマーと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含む組成物は、一定の引裂強さを有し、該引裂強さは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも少なくとも約10%高い。例えば、ポリマーおよび無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含む該組成物は、一定の引裂強さを持つことができ、該引裂強さは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも少なくとも約20%高い。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、ポリマーと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含む組成物は一定の磨耗抵抗を持ち、該磨耗抵抗は、対応する組成物であり、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の磨耗抵抗よりも少なくとも約5%大きい。例えば、ポリマーと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含む組成物は一定の磨耗抵抗を持つことができ、該磨耗抵抗は、対応する組成物であり、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の磨耗抵抗よりも少なくとも約10%大きい。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、ゴムと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含む組成物は、約12MPaを超える引張強さを持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、ゴムと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含む組成物は、約815%を超える破断点伸びを持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、ゴムと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含む組成物は、約30N/mmを超える引裂強さを持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、ゴムと無機粒状物質(例えば、珪藻土)とを含む組成物は、約32mm3減容を超える磨耗抵抗を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記の無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、上記ポリマー組成物の引張強さ、破断点伸び、引裂強さおよび磨耗抵抗の1つまたはそれ以上を改善するのを助ける。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、ポリマーを含有する上記組成物は、シーラントとして使用され、あるいはシーラントとして使用するのに適しており、またはシーラントとしての使用が意図されている。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記した無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含有する供給組成物を粉砕することによって得られる。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記した無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含有する供給組成物を粉砕することにより得られ、またその仕事入力(work input)は、約450kwh/t(1トン(1,000kg)当たりのキロワット時)までである。
本発明の更なる局面においては、供給組成物を粉砕することにより得られる、あるいは得ることのできる、無機粒状物質(例えば、珪藻土)が提供される。供給組成物を粉砕することにより得られる、あるいは得ることのできる、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、本明細書において開示される、表面積および粒度分布特性の一つまたはそれ以上を持つことができる。
本発明の上述した局面の任意の特定の一つまたはそれ以上に関連して与えられる詳細、実施例および好ましいものは、本発明の全ての局面に等しく当てはまる。ここにおいて記載されたこれらの態様、実施例および好ましいものの任意の組合せが、そのあらゆる可能な変形において、ここにおいて特段の指示がない限り、あるいは文脈により明らかな矛盾のない限り、本発明に含まれる。
これより、本発明に係る特定の態様を、以下の図面および実施例を参照しつつ、単なる例として、かつ限定無しに説明する。ここにおいて各図は以下の通りである:
図1は、供給珪藻土の粉砕中の、仕事入力に対する珪藻土の表面積を示す。 図2は、様々な仕事入力レベルにて粉砕を受けた様々な珪藻土サンプルに係る粒度分布を示す。
本明細書においては、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ、珪藻土等の無機粒状物質、およびこの無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含む組成物が提供される。約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含有するポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)が、有利な機械的諸特性、例えば改善された引張強さ、破断点伸び、引裂強さおよび/または磨耗抵抗を明らかに示すことを、予想外のことに見出した。
従って、本発明の特定の態様において、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質(例えば、珪藻土)を、ポリマー(例えば、ゴム)を含有する組成物におけるフィラーとして用いて、引張強さ、破断点伸び、引裂強さおよび磨耗抵抗等の機械的特性における最小限の低下で、またはこれらの低下を全く伴わずに、シリカ等の他のフィラーを置き換えることができる。特定の態様において、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質(例えば、珪藻土)を、組成物、例えばゴムを含む組成物におけるフィラーとして用いて、シリカ等の他のフィラーを置換え、また該組成物の機械的特性を改善することができる。
珪藻土は、例えばその多孔質構造のために、当然ながら比較的大きな表面積を持つ。粉砕等の工程によりこの多孔質構造を破壊することは、該物質の表面積を減じることを可能とする。しかし、本発明の特定の態様においては、予想外のことに、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ珪藻土が、供給珪藻土(例えば、如何なる加工も、例えば如何なる粉砕をも受けていないであろう珪藻土)の粉砕によって得られることが分かった。
無機粒状物質およびポリマーと該無機粒状物質とを含むポリマー組成物
ここにおいては、無機粒状物質、例えば珪藻土が提供される。同様に、ここにおいて、ポリマーおよび無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなるポリマー組成物が提供される。ここにおいて記載される態様およびその全ての組合せは、本発明の全ての局面に等しく適用し得る。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマー組成物中に、約50phr〜約200phr(100部のポリマー当たりの部/100部のゴム当たりの部)の範囲の量で存在し得る。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマー組成物中に、約50phr〜約150phr、例えば約50phr〜約120phr、例えば約50phr〜約100phrの範囲の量で存在し得る。
上記ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の引張強さを持つことができ、該引張強さは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも、少なくとも約10%高い。例えば、該ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の引張強さを持つことができ、該引張強さは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも、少なくとも約15%高く、例えば少なくとも約20%高い。例えば、該ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の引張強さを持つことができ、該引張強さは、対応する組成物であり、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも、少なくとも約25%高く、例えば少なくとも約30%高い。
例えば、上記ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約12MPaに等しいかまたはこれを超える引張強さを持つことができる。例えば、該ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約13MPaに等しいかまたはこれを超え、例えば約14MPaに等しいかまたはこれを超え、例えば約15MPaに等しいかまたはこれを超える引張強さを持つことができる。該ポリマー組成物は、例えばゴムを含むことができ、また約30MPaまでの、例えば約25MPaまでの、例えば約20MPaまでの引張強さを持つことができる。
特に述べられていない限り、ポリマー組成物の引張強さは、ASTM D412において「ダイC」として記載されている型の試験片を用いて測定される。
上記ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の破断点伸びを持つことができ、該破断点伸びは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の破断点伸びよりも少なくとも約5%高い。例えば、該ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の破断点伸びを持つことができ、該破断点伸びは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の破断点伸びよりも、少なくとも約6%高く、例えば少なくとも約7%高く、例えば少なくとも約10%高い。
例えば、上記ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約815%に等しいかまたはこれを超える破断点伸びを持つことができる。例えば、該ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約820%に等しいかまたはこれを超える、例えば約825%に等しいかまたはこれを超える破断点伸びを持つことができる。例えば、該ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約826%に等しいかまたはこれを超える、例えば約830%に等しいかまたはこれを超える破断点伸びを持つことができる。該ポリマー組成物は、例えばゴムを含むことができ、また約900%まで、例えば約870%まで、例えば約850%までの破断点伸びを持つことができる。
特に述べられていない限り、ポリマー組成物の破断点伸びは、ASTM D412において「ダイC」として記載されている型の試験片を用いて測定される。
上記ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の引裂強さを持つことができ、該引裂強さは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも、少なくとも約5%高い。例えば、該ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の引裂強さを持つことができ、該引裂強さは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも、少なくとも約10%高く、例えば少なくとも約15%高く、例えば少なくとも約20%高い。例えば、該ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は引裂強さを持つことができ、該引裂強さは、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも、少なくとも約22%高く、例えば少なくとも約24%高く、例えば少なくとも約25%高い。
例えば、上記ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約30N/mmに等しいかまたはこれを超える引裂強さを持つことができる。例えば、該ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約31に等しいかまたはこれを超え、例えば約32N/mmに等しいかまたはこれを超え、例えば約33N/mmに等しいかまたはこれを超え、例えば約34N/mmに等しいかまたはこれを超える引裂強さを持つことができる。例えば、該ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約35N/mmに等しいかまたはこれを超える引裂強さを持つことができる。該ポリマー組成物は、例えばゴムを含むことができ、また約50N/mmまで、例えば約45N/mmまで、例えば約40N/mmまで、例えば約35N/mmまで、例えば約30N/mmまでの引裂強さを持つことができる。
特に述べられていない限り、ポリマー組成物の引裂強さは、0.5mmのカミソリの切込みでプレカットされた、ASTM D624において「ダイB」として記載されている試験片を用いて測定される。
上記ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の磨耗抵抗を持つことができ、該磨耗抵抗は、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の磨耗抵抗よりも、少なくとも約5%高い。例えば、該ポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は一定の磨耗抵抗を持つことができ、該磨耗抵抗は、対応する組成物であって、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の磨耗抵抗よりも、少なくとも約10%高く、例えば少なくとも約12%高く、例えば少なくとも約14%高く、例えば少なくとも約15%高い。
例えば、上記ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約350mm3減容に等しいかまたはそれ未満の磨耗抵抗を持つことができる。例えば、該ポリマー組成物はゴムを含むことができ、また約340mm3減容に等しいかまたはそれ未満、例えば約330mm3減容に等しいかまたはそれ未満の磨耗抵抗を持つことができる。該ポリマー組成物は、例えばゴムを含むことができ、また約0〜約350mm3減容の間、例えば約50〜約350mm3減容の間、例えば約100〜約350mm3減容の間の磨耗抵抗を持つことができる。
特に述べられていない限り、ポリマー組成物の磨耗抵抗は、サトラ(SATRA)モデルSTM602磨耗試験機を、DIN磨耗テストISO 4649に従って利用して、該ポリマー組成物の減容を測定することにより決定される。ISO 4649に記載されている該磨耗試験機は、DIN磨耗試験機としてゴム工業界において公知である。
上記の「対応する組成物であり、そこにおいてその無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物」は、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面を持たない点を除き同等であると思われる点を除き、比較されている上記組成物と実質的に同一、例えば同一であり得る。例えば、該対応する組成物は、これが比較されている組成物と同一のポリマーを含むことができ、また同一の質量%で同一の無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含むことができる。本発明のポリマー組成物が約30m2g-1を超える表面積を持つ場合、該対応する組成物は、約30m2g-1を超える表面積を持つことができず、例えば本発明のポリマー組成物が約40m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ場合、該対応する組成物は、約40m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つことができない、等々。
ポリマー
上記ポリマーは、適切には上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)によってもたらされる有利な特性からの利益を得ることのできる任意のポリマーであり得る。例えば、該ポリマーは、改善された引張強さ、破断点伸び、引裂強さおよび/または磨耗抵抗からの利益を得ることのできる任意のポリマーであり得る。
例えば、上記ポリマーは、任意の熱可塑性または熱硬化性物質を含むことができる。熱可塑性物質は熱の作用の下で軟化し、かつ冷却した際に再度その元の特徴にまで硬化するもの、即ちその加熱-冷却サイクルが、完全に可逆的であるものである。従来の定義により、熱可塑性物質は、分子結合を持つ直鎖および分岐鎖の線形鎖状有機ポリマーである。周知の熱可塑性物質の例は、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、スチレンアクリロニトリル(SAN)、アクリレートスチレンアクリロニトリル(ASA)、メタクリレートブタジエンスチレン(MBS)の製品を含む。同様に、アセタールとして知られるホルムアルデヒドのポリマー;アクリル系プラスチックとして知られるメチルメタクリレートのポリマー;ポリスチレンとして知られるスチレンモノマーのポリマー;フルオロカーボンとして知られるフッ素化モノマーのポリマー;ナイロンとして知られるアミド鎖を持つポリマー;ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリオレフィンとして知られる、パラフィンおよびオレフィンのポリマー;ポリカーボネートとして知られる、反復するビスフェノールおよびカーボネート基で構成されるポリマー;ポリエステルとして知られるテレフタレートのポリマー;ポリアリーレートとして知られるビスフェノールおよびジカルボン酸のポリマー;ポリ塩化ビニル(PVC)として知られる塩化ビニルのポリマーおよび高性能熱可塑性樹脂、例えばポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(PAI)、およびポリエーテルイミド(PEI)も含まれる。独特の熱可塑性物質は、イオノマー、即ちその作用範囲に熱硬化性プラスチックの挙動と類似する挙動をもたらす、共有結合的な架橋ではなく寧ろイオン性の架橋を持つ、エチレンとメタクリル酸とのコポリマー;独特の電気的特性を持つポリビニルカルバゾール;および室温において粘稠な、ポリイソブチレンとして知られるイソブチレンのポリマーを包含する。
熱硬化性材料は、熱硬化した際に永続的に変えられている合成樹脂であり、即ちこれらは不融性の状態に凝固されており、従ってこれらはその後に加熱した際に軟化することはなく、また再度可塑性となることはない。しかし、特定の熱硬化性プラスチックは、その有用な用途範囲の限られた部分に渡り熱可塑性挙動を示すことができる。幾つかの型の熱硬化性プラスチック、特に特定のポリエステルおよびエポキサイドは、室温にて常温硬化可能である。熱硬化性プラスチックは、ポリエステル、アルキド樹脂、フェノール樹脂、エポキサイド、アミノ樹脂(ウレア-ホルムアルデヒドおよびメラミン-ホルムアルデヒドを含む)、ポリイミドおよび幾つかのケイ素プラスチック(silicon plastics)を含む。
特定の態様において、上記ポリマー組成物はゴムを含むことができる。このゴムという用語は、天然ゴムを表すことができ、該ゴムは、主としてイソプレンのポリマーを含み、また主として特定の樹木由来のラテックスの形状で収穫され、あるいは該ゴムは合成ゴムであり得、これはモノマー、例えば石油副産物の重合により製造される任意の型の弾性ポリマーである。該ゴムは、例えば変性天然ゴムであり得る。該ゴムは、天然および合成ゴムの混合物であってもよい。
ゴムの例は、ポリアクリレートゴム(ACM)、エチレン-アクリレートゴム(AEM)、ポリエステルウレタン(AU)、ブロモイソブチレンイソプレン(BIIR)、ポリブタジエン(BR)、クロロイソブチレンイソプレン(CSM)、エピクロロヒドリン(ECO)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、エチレンプロピレン(EP)、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)、ポリエーテルウレタン(EU)、パーフルオロカーボンゴム(FFKM)、フッ素化炭化水素(FKM)、フルオロシリコーン(FMQ)、フルオロカーボンゴム(FPM)、水添ニトリルブタジエン(HNBR)、ポリイソプレン(IR)、イソブチレンイソプレンブチル(IIR)、アクリロニトリルブタジエン(NBR)、ポリウレタン(PU)、スチレンブタジエン(SBR)、スチレンエチレンブチレンズスチレンコポリマー(SEBS)、ポリシロキサン(SI)、ビニルメチルシリカオン(silicaone)(VMQ)、アクリロニトリルブタジエンカルボキシモノマー(XNBR)、スチレンブタジエンカルボキシモノマー(XSBR)、熱可塑性ポリエーテル-エステル(YBPO)、スチレンブタジエンブロックコポリマー(YSBR)およびスチレンブタジエンカルボキシブロックコポリマー(YXSBR)を含むが、これらに制限されない。特定の態様において、該ゴムはスチレンブタジエンゴムを含む。特定の態様において、該ゴムは、エポキシ化天然ゴム、例えばポリマー主鎖に沿ってランダムに分散されているエポキシド基を持つ天然ゴムを含む。例えば、該エポキシ化天然ゴムは、約20モル%〜60モル%の間のアルケン基のエポキシ化度(epoxidization)を持つ天然ゴムラテックス1,4-ポリイソプレン(例えば、cis-1,4-ポリイソプレン)であり得る。該エポキシ化天然ゴムは、約25モル%のエポキシ化度または約50モル%のエポキシ化度を持つことができる。適当な市場で入手し得るENRの例は、例えばエコプレナ(Ekoprena) ENR-25TMまたはエコプレナ(Ekoprena) ENR-50TMを含み、これらはマレーシアのマーデックベアハッド(MARDEC BERHAD)(http://www.mardec.com.my/index.html)から入手し得る。
無機粒状物質
上記無機粒状物質は、以下に列挙するものの1種またはそれ以上から選択することができる:アルカリ土類金属炭酸塩(例えば、ドロマイト、即ちCaMg(CO3)2)、金属硫酸塩(例えば、石膏)、金属シリケート、金属酸化物(例えば、酸化鉄、クロミア、三酸化アンチモンまたはシリカ)、金属水酸化物、ウォラストナイト、ボーキサイト、タルク(例えば、フレンチチョーク(French chalk))、マイカ、酸化亜鉛(例えば、亜鉛華または亜鉛白(Chinese white))、二酸化チタン(例えば、アナターゼまたはルチル)、硫化亜鉛、炭酸カルシウム(例えば、沈降炭酸カルシウム(PCC)、粉砕炭酸カルシウム(GCC)または表面-変性炭酸カルシウム)、硫酸バリウム(例えば、バライト、沈降硫酸バリウムまたはプロセスホワイト(process white))、アルミナ水和物(例えば、アルミナ三水和物、軽質アルミナ水和物、レーキホワイトまたは透明ホワイト(transparent white))、クレー(例えば、カオリン、焼成カオリン、チャイナクレーまたはベントナイト)、珪藻土(珪藻岩(diatomite)またはDE)、パーライトおよびこれらの組合せ。該無機粒状物質は、これら列挙された物質の任意の一つまたはそれ以上から選択することができる。該無機粒状物質は、該列挙された物質の任意の組合せからなるブレンドを含むことができる。該無機粒状物質は、珪藻土であり得る。以下において、本発明の態様は、傾向として、珪藻土によって議論されるかもしれない。しかし、本発明は、このような態様により限定されるものと解釈されるべきではない。
上記珪藻土物質は、典型的に天然の珪藻土から得られ、これは、また塩水源または淡水源から得ることができる。該珪藻土は、その粗製形状にある珪藻土、あるいは該物質を1またはそれ以上の加工段階に掛けた後の珪藻土であり得る。
珪藻土は、一般的に海水または淡水環境に蓄積する、珪藻、単細胞藻類-様植物の化石化された骨格を含む堆積して生じた生物起源のシリカ堆積物である。ハネカムシリカ構造は、一般的に珪藻土の有用な特徴、例えば吸収能力および表面積、化学的安定性、および低嵩密度を与える。該珪藻土は、他の物質と混合された、約90%のSiO2を含むことができる。粗製の珪藻土は、約90%のSiO2に加えて、様々な金属酸化物、例えばAl、Fe、CaおよびMg酸化物であるがこれらに制限されない金属酸化物を含むことができる。該珪藻土は、今や当業者には公知のあるいは今後発見される様々な適当な形状の何れかを持つことができる。
上記珪藻土は、市販品として入手できる珪藻土製品であってもよい。例えば、該珪藻土は、イマリーズフィルトレーションミネラルズ(Imerys Filtration Minerals)から、セライト(CeliteTM)という商品名の下に入手し得る物質であり得る。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、未加工(例えば、化学的および/または物理的な変性加工に掛けられていない)であり得る。該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、例えば無機不純物を含んでいてもよい。該不純物は、例えば該無機粒状物質の約5質量%未満、例えば約4質量%、3質量%、2質量%または1質量%未満の量で存在し得る。例えば、該不純物は、該無機粒状物質の約0.5質量%未満の量で存在し得る。理論に拘束されるつもりはないが、天然珪藻土内の不純物、例えばクレーおよび有機物は、幾つかの態様では、より高いカチオン交換容量を与えることができる。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、採鉱または採取の後に加工を受けることができる。例えば、該天然無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、少なくとも一つの物理的な変性加工に掛けることができる。当業者は、現在公知であるか、または今後発見され得る適当な物理的変性加工を容易に知るであろう。適当な物理的変性加工は、粉砕、乾燥および風力分級を含むことができるが、これらに限定されない。該少なくとも1種の天然無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、例えば少なくとも一つの化学的変性加工に掛けることができる。当業者は、現在公知であるか、または今後発見され得る適当な化学的な変性加工を容易に知るであろう。適当な化学的な変性加工は、例えばシラン処理を含むが、これに制限されない。シラン処理は、該少なくとも1種の天然無機粒状物質(例えば、珪藻土)の表面を、シリケート鉱物にとって適切な方法を用いて、より高い疎水性または親水性の何れかとするのに使用し得る。米国特許第3,915,735号および同第4,260,498号を参照のこと。これら特許の内容を、言及することにより、全体としてここに組入れる。例えば、疎水性を高めるために、該少なくとも1種の天然無機粒状物質(例えば、珪藻土)を、プラスチック容器内に配置し、また少量のジメチルジクロロシラン(SiCI2(CH3)2)またはヘキサジメチルシラザン((CH3)3Si-NH-Si(CH3)3)を、該容器に添加することができる。該反応は、蒸気層内で24時間の期間に渡り、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)の表面において起こさせることが可能である。
無機粒状出発物質(例えば、珪藻土出発物質)は、例えば、所望の表面積を持つ本発明に従う無機粒状物質(例えば、珪藻土)を得るために、磨砕処理を受けていてもよい。該無機粒状出発物質(例えば、珪藻土出発物質)(即ち、粉砕前の)は、d10値により特徴付けることができ、該値は、該無機粒子体積(例えば、珪藻岩粒子体積)の10%が、該述べられた値よりも小さな径を持つ粒子によって占められているサイズとして定義される。例えば、該無機粒状出発物質(例えば、珪藻土出発物質)は、約6μm未満のd10を持つことができ、例えば該d10は約5μm未満であり得る。例えば、該無機粒状出発物質(例えば、珪藻土出発物質)のd10は約1〜約5μm、例えば約1〜約5μmであり得る。該無機粒状出発物質(例えば、珪藻土出発物質)は、d50値により特徴付けることができ、該値は、該粒子体積の50%が、該述べられた値よりも小さな径を持つ粒子によって占められているサイズとして定義される。該無機粒状出発物質(例えば、珪藻土出発物質)は、例えば約20μm未満のd50を持つことができ、例えば該d50は、約15μm未満または約12μm未満であり得る。該無機粒状出発物質(例えば、珪藻土出発物質)のd50は、例えば約5〜約20、例えば約10〜約15μmであり得る。該無機粒状出発物質(例えば、珪藻土出発物質)は、d90の値によって特徴付けることができ、この値は、該粒子体積の90%が、該述べられた値よりも小さな径を持つ粒子によって占められているサイズとして定義される。例えば、該無機粒状出発物質(例えば、珪藻土出発物質)は、約40μm未満のd90を持つことができる。例えば、該d90は、約30μm未満であり得る。例えば、該d90は約15〜約30μm、例えば約15〜約25μmであり得る。
粒度の測定、例えばd10、d50、およびd90の測定は、フラウンホーファー(Fraunhofer)近似モデルを使用し、シラス(CILAS)モデル1064LDレーザー回折計測器に基く標準的な技術を使用して行われる。この技術において、粉末、懸濁液およびエマルション中の粒子のサイズは、フラウンホーファー理論の適用に基づき、レーザービームの回折を利用して測定し得る。結果は、測定された粒子径の関数として、累積体積百分率として報告することができる。ここにおいて使用する用語「平均粒度」または「d50」は、このようにして測定された粒子径の値であり、この値において、該d50の値に満たない径を持つ粒子が50体積%存在する。該シラス1064LD計測器を用いる粒度測定にとって好ましいサンプル処方は、液状懸濁液である。
本発明の様々な局面に従う無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約32m2g-1に等しいかまたはこれを超え、例えば約35m2g-1に等しいかまたはこれを超え、例えば約37m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約40m2g-1に等しいかまたはこれを超え、例えば約41m2g-1に等しいかまたはこれを超え、例えば約42m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約45m2g-1に等しいかまたはこれを超え、例えば約47m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つことができる。該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、例えば約50m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つことができる。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、例えば約60m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約55m2g-1までおよびこの値を含む、例えば約50m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約40m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つことができる。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、例えば約30m2g-1〜約60 m2g-1の範囲の表面積を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約32m2g-1〜約60m2g-1または約35m2g-1〜約60m2g-1の範囲の表面積を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約40m2g-1〜約60m2g-1または約50m2g-1〜約60m2g-1の範囲の表面積を持つことができる。該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、例えば約40m2g-1〜約55m2g-1、例えば約40m2g-1〜約50m2g-1の範囲の表面積を持つことができる。
特に述べない限り、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)の表面積は、窒素吸着(BET)法により測定される。該BET表面積は、Brunauer等, J. Am. Chem. Soc., 60, p309, 1938において記載されている方法により測定することができ、この文献の内容を、言及によりここに組入れる。
本発明の上記様々な局面に従えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約90体積%は、約5μmより小さくてもよい。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約91体積%、例えば少なくとも約92体積%、93体積%または94体積%は、約5μmより小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約95体積%、例えば少なくとも約96体積%、97体積%、98体積%または99体積%は、約5μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の100体積%が、約5μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の約99体積%までが、約5μmよりも小さくてもよい。例えば、粒子の約98体積%まで、例えば約97体積%まで、例えば約96体積%までが、約5μmよりも小さくてもよい。
本発明の上記様々な局面に従えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約50体積%は、約2μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約60体積%、例えば少なくとも約70体積%は、約2μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約75体積%、例えば少なくとも約80体積%、例えば少なくとも約85体積%は、約2μmよりも小さくてもよい。無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の約99体積%までが、約2μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の約95体積%まで、例えば約90体積%まで、例えば約85体積%までが、約2μmよりも小さくてもよい。
本発明の上記様々な局面に従えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約20体積%は、約1μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約25体積%、例えば少なくとも約30体積%は、約1μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約35体積%または少なくとも約40体積%は、約1μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約45体積%または少なくとも約50体積%は、約1μmよりも小さくてもよい。粒子の約90体積%までが、例えば約1μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の約80体積%まで、例えば約70体積%まで、例えば約60体積%までは、約1μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の約55体積%まで、例えば約50体積%までは、約1μmよりも小さくてもよい。
本発明の上記様々な局面に従えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約5体積%は、約0.5μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の少なくとも約7体積%、例えば少なくとも約10体積%、例えば少なくとも約15体積%は、約0.5μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の約50体積%までは、約0.5μmよりも小さくてもよい。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)の粒子の約40体積%まで、例えば約30体積%まで、例えば約20体積%までは、約0.5μmよりも小さくてもよい。
本発明の上記様々な局面に従えば、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約1.0μm未満のd10を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は約0.9、0.8、0.7、0.6または0.5μm未満のd10を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は約0.1〜約1.0μmの間、例えば約0.2〜約0.5μmの間のd10を持つことができる。
本発明の上記様々な局面に従えば、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約5.0μm未満のd50を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約4.0μm未満、例えば約3.0μm未満、例えば約2.0μm未満のd50を持つことができる。例えば、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、約0.1〜約5.0μmの間、例えば約0.5〜約3.0μmの間のd50を持つことができる。
その他の添加剤
上記ポリマー組成物、例えば上記ゴム組成物は、更に随意の添加剤、例えば1種またはそれ以上の硬化助剤または硬化系(例えば、硬化剤および該ポリマーの加硫を補助するための促進剤を含む)、1種またはそれ以上の硬化系活性剤、1種またはそれ以上の抗-分解剤(anti-degradant)、1種またはそれ以上の加工用添加剤、例えば潤滑剤、オイル、樹脂(粘着性付与樹脂を含む)および可塑剤、1種またはそれ以上の他のフィラー、1種またはそれ以上の顔料および/または1種またはそれ以上の解膠剤をも含むことができる。
ゴム組成物は、更に1種またはそれ以上の追加の粒状フィラー、1種またはそれ以上のカップリング剤、1種またはそれ以上の加工助剤、例えば1種またはそれ以上のプロセスオイル、1種またはそれ以上の酸化防止剤および/または抗-分解剤、1種またはそれ以上の潤滑剤(剥離助剤)、1種またはそれ以上のゴム用の硬化系(例えば、硬化剤およびゴムの加硫を補助するための促進剤を含む)および/または1種またはそれ以上の該硬化系に対する活性剤をも含むことができる。
存在する場合、上記追加のフィラー成分(1または複数)は、例えば粒状シリカ、カーボンブラックまたはこれら両者から選択することができる。該シリカは、沈降シリカであり得る。上記組成物中の上記ポリマーは、ゴムを含むことができる。
上記粒状シリカは、存在する場合、典型的には約40〜約150phrの間の量で存在する。上記カーボンブラックは、シリカなしに存在する場合、典型的に約10〜約80phrの間の量で存在する。該カーボンブラックは、シリカと共に存在する場合、約1〜約45phrの間の量で存在する。該追加の粒状フィラー成分(1または複数)は、適切には、約20〜約170phrの間の全量で、該組成物中に存在し得る。
存在する任意の従来の追加の粒状フィラー成分(1または複数)の量は、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、1:1の質量基準で、該所望の組成物に対して使用されるであろう該追加の粒状フィラーに係る従来の量の約10%〜約80質量%が置換えられるものと考えられるような量であることが好ましい。主な追加のフィラーとしてのシリカに関する場合においては、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、該組成物におけるシリカに関する従来の量の内の約20%〜約80質量%の代わりとなるであろうことが好ましい。該主な追加のフィラーとしてのカーボンブラックに関する場合においては、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)が、炭素入りタイヤトレッド用ゴム組成物におけるカーボンブラックに係る従来の量の内の約20%〜約80質量%の代わりとなるであろうことが好ましい。
例えば、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、上記ポリマー100質量部を基準として、60質量部までのシリカ、例えば該ポリマー100質量部を基準として、5部〜50質量部のシリカ、例えば該ポリマー100質量部を基準として(phr)、5部〜30質量部のシリカと置換えることができる。ゴム組成物中のシリカの一定量の、無機粒状物質による(例えば、珪藻土による)部分的な代用は、予想外にも、該組成物の強化レベルを維持し、かつ該ポリマー組成物および該組成物を含む製品の主要な機械的特性を高めることを可能とする。その上、無機粒状物質、例えば珪藻土は、シリカフィラーにより示される程度と比べて、カップリング剤への依存性を示さず、従って該シリカの幾分かまたは全ての、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)による代用は、必要とされる該カップリング剤の量を減じる。
1種またはそれ以上のカップリング剤(1または複数)が、特にシリカが追加のフィラーとして使用される場合には、上記組成物中に存在し得る。該カップリング剤成分(1または複数)は、存在する場合、オルガノシランカップリング剤から選択することができる。
適当なオルガノシランカップリング剤の例は、以下の式Iの化合物を含む:
Figure 0006926250
ここで、R1はアミノアルキルまたはメルカプトアルキル基であり、R2はヒドロキシ、ヒドロキシアルキルまたはアルコキシ基であり、および同一でも異なっていてもよいR3およびR4の各々は、水素原子またはヒドロキシ、アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルコキシ基である。R2、R3およびR4の各々は、例えばヒドロキシ、ヒドロキシアルキルまたはアルコキシ基であり得、およびR1、R2、R3およびR4の各々は、例えば4個以下の炭素原子を含むことができる。一例において、R1は、a-メルカプトプロピル基であり得、およびR2、R3およびR4の各々は、メトキシ基であり得る。
或る程度式Iのもの重複する、適当なオルガノシランカップリング剤の例に係る別の代表は、以下の式IIにより与えられる:
(R1O)2R’-Si-X (II)
ここで、R'はC1-4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)基を表し、R1 はメチルまたはエチル基を表し、およびXはメルカプトプロピル基、ビニル基またはチオシアナトプロピル基を表す。
適切なオルガノシランカップリング剤の更に別の例は、以下の式IIIの化合物を含む:
(RO)3-Si-(CH2)m-Sk-(CH2)m-Si(OR)3 (III)
ここで、RはC1-4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)基を表し、またmおよびkは、各々独立に、整数1、2、3、4、5および6(例えば、m = 3かつk = 4)から選択される。
適切なオルガノシランカップリング剤の更に別の例は、以下の式IVの化合物を含む:
X3SiR (IV)
ここで、XはC1-4アルコキシ(例えば、メトキシまたはエトキシ)基または塩素原子を表し、またRはグリシドキシ、メタクリル、アミノ、メルカプト、エポキシまたはイミド基を表す。
上記オルガノシランカップリング剤は、ビス-(3-トリエトキシシリルプロピル)-テトラスルフィド、即ち式IIIの化合物であって、そのRがエチルであり、m=3およびk=4である化合物であり得る。別のオルガノシランカップリング剤は、y-メルカプトプロピルトリメトキシシランである。
上記オルガノシランカップリング剤成分(1または複数)は、適切には、無機粒状物質(例えば、珪藻土)およびあらゆる追加のフィラーの全量の、約20質量%まで、好ましくは約1〜約15質量%の間の量で上記組成物中に存在し得る。
上記オルガノシランカップリング剤成分(1または複数)は、上記組成物のブレンド操作(配合)中に、該組成物の混合物(composition mixture)に直接添加することができ、あるいは該オルガノシランカップリング剤成分(1または複数)の少なくとも一部を、上記無機粒状物質(例えば、粒状珪藻土)のフィラーおよび/または任意の追加の粒状フィラー成分(1または複数)の幾分かまたは全てを予備処理するのに使用し、その後該組成物の混合物に該フィラー成分(1または複数)を添加することができ、該オルガノシランは、該フィラー粒子に付着する。好ましくは、該オルガノシランは、該無機粒状物質(例えば、珪藻土)粒子の、約20質量%まで、より好ましくは約1%〜約15質量%の量で存在するであろう。
1種またはそれ以上のプロセスオイルが、上記組成物中に存在していてもよい。該プロセスオイル成分(1または複数)は、存在する場合、1種またはそれを超える、脱蝋され精製されたゴム用プロセスオイルから選択することができる。このようなオイルは、主に芳香族性であってもよく、あるいは飽和環および長いパラフィン系側鎖に係る優位性を持っていてもよい。該芳香族オイルは、典型的に、例えば約25℃以下という低いアニリン点(aniline point)を持つ。該パラフィンオイルは、典型的に例えば約95℃以上という高いアニリン点を持つ。
上記芳香族プロセスオイル成分(1または複数)は、典型的に約1.01g/cm3の密度(15℃)、約840cStの粘度(40℃)、約21cStの粘度(100℃)、約245℃という引火点(OCC)および約6℃という流動点を持つことができる。
上記パラフィン系プロセスオイル成分(1または複数)は、典型的に約0.9 g/cm3の密度(15℃)、約475cStの粘度(40℃)、約31cStの粘度(100℃)、約305℃という引火点(OCC)および約-9℃という流動点を持つことができる。
上記プロセスオイル成分(1または複数)は、適切には、上記組成物中に、約1〜約10phrの間、例えば約2〜約8phrの間の量で存在し得る。
1種またはそれ以上の酸化防止剤および/または抗-分解剤が、上記組成物中に存在していてもよい。該酸化防止剤および/または抗-分解剤成分(1または複数)は、存在する場合には、1種またはそれ以上の芳香族有機ラジカル-および/またはオゾン-掃去化合物、例えば重合キノリン誘導体、PPD(p-フェニレンジアミン)誘導体およびジフェニルアミン誘導体から選択することができる。該酸化防止剤/抗-分解剤は、PPDオゾン亀裂防止剤、例えばN-イソプロピル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミンまたはN-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミンまたはジアリール-p-フェニレンジアミンの混合物または重合キノリン誘導体、例えば2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンであり得る。
上記酸化防止剤/抗-分解剤成分(1または複数)は、適切には、上記組成物中に、約0.5〜約4phrの間、例えば約1〜約3phrの間の量で存在し得る。
1種またはそれ以上の潤滑剤(1または複数)が、上記組成物中に存在し得る。該潤滑剤成分(1または複数)は、存在する場合、1種またはそれ以上の潤滑ワックス、例えばパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、またはこれら両者から選択し得る。
上記潤滑剤成分(1または複数)は、適切には、上記組成物中に、約0.5〜約4phrの間、好ましくは約1〜約3phrの間の量で存在し得る。
上記ポリマーに対する任意の適当な硬化系を、本発明において使用することができる。ゴム組成物の硬化は、通常加硫を含み、またその未硬化の組成物を熱および圧力条件(以下を参照)に曝すことにより行われる。該加硫は、加硫剤によって達成し得る。適当な加硫剤の例は、元素状の(遊離の)硫黄または硫黄供与体、例えばアミンジスルフィド、ポリマー状ポリスルフィドまたは硫黄-オレフィンアダクトを含む。該加硫剤は、元素状硫黄または元素状硫黄と1種またはそれ以上の硫黄供与体との組合せであり得る。
上記の加硫剤成分(1または複数)は、適切には、約0.5〜約5phrの間、例えば約0.5〜約2phrの間の量で、上記ゴム組成物中に存在し得る。
促進剤を加硫剤と共に使用して、加硫に要する時間を制御し、また加硫物の特性を改善することができる。当業者には公知である如く、単一(「第一」)のまたは複数(「第一」および「第二」)の促進剤系を使用することができる。該促進剤または各促進剤は、適切には、約0.5〜約5phrの間、例えば約0.5〜約4phrの間の量で存在し得る。適当な促進剤はアミン、ジスルフィド、グアニジン、チオウレア、チアゾール、チウラム、スルフェンアミド、ジチオカルバメート、およびキサンテートを含むことができる。これら物質の特別な例は、TBzTD(テトラベンジルチウラムジスルフィド)、CBS(N-シクロへキシルベンゾチアゾールスルフェンアミド)、TBBS(N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド)およびDPG(ジフェニルグアニジン)を含むことができる。
上記促進剤用の1種またはそれ以上の活性剤成分(1または複数)が、上記組成物中に存在し得る。該活性剤成分(1または複数)は、これが存在する場合、1種またはそれ以上の飽和脂肪酸、例えばステアリン酸、パルミチン酸、またはこれら両者、あるいは酸化亜鉛から選択することができる。脂肪酸は、また上記フィラー用の分散助剤としても役立つ。該活性剤成分(1または複数)は、適切には、約3〜約12phrの間、例えば約5〜約10phrの間の量で、該組成物中に存在し得る。
無機粒状物質(例えば、珪藻土)の、ポリマー組成物におけるフィラーとしての使用
本明細書においては、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質(例えば、珪藻土)の、ポリマーを含有する組成物におけるフィラーとしての使用が提供される。
本明細書において記載される、ポリマーおよび無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含有する組成物および/または該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、本発明の上記第一および第二の局面ばかりか、本明細書においてに記載される任意の態様をも含み、これら態様の任意の組合せをそのあらゆる可能な変形において含む。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)を、ポリマーを含有する組成物におけるフィラーとして使用して、引張強さ、破断点伸び、引裂強さおよび磨耗抵抗からなる群から選択される、該組成物に係る1種またはそれ以上の特性の改善において少なくとも役立たせることが可能である。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)を、ゴムを含有する組成物におけるフィラーとして使用して、引張強さ、破断点伸び、引裂強さおよび磨耗抵抗からなる群から選択される、該ゴム組成物に係る1種またはそれ以上の特性の改善において少なくとも役立たせることができる。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマー(例えば、ゴム)を含有する組成物における1種またはそれ以上の他のフィラーと交換し、あるいはその量を減じるために、該組成物におけるフィラーとして使用することができる。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、沈降シリカ等のシリカと交換し、またはその量を減じるために、ポリマー(例えば、ゴム)を含有する該組成物におけるフィラーとして使用することができる。
例えば、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマー(例えば、ゴム)を含有する組成物におけるフィラーとして使用し、引張強さ、破断点伸び、引裂強さおよび磨耗抵抗からなる群から選択される、該組成物の1種またはそれ以上の特性を低下することなしに、該組成物における1種またはそれ以上の他のフィラーと交換しまたはその量を減じることができる。例えば、無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマー(例えば、ゴム)を含有する組成物におけるフィラーとして使用して、引張強さ、破断点伸び、引裂強さおよび磨耗抵抗からなる群から選択される、該組成物の1種またはそれ以上の特性を低下することなしに、該組成物におけるシリカと交換しまたはその量を減じることができる。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマーを含有する組成物におけるフィラーとして使用することができ、またその得られる組成物は、シーラントとして使用することができる。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマーを含有する組成物におけるフィラーとして使用することができ、またその得られるポリマー組成物は、セメント、接着剤、絶縁体、摩擦テープ(friction tape)、車両用タイヤ、ガスケット、ベルト、エンジンマウント、振動-減衰マウントおよび配管において/これらのために使用することができる。
例えば、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマー(例えば、ゴム)を含有する組成物におけるフィラーとして使用することができ、またその得られるポリマー組成物(例えば、ゴム組成物)は、車両用タイヤにおいて/そのために、例えば車両用タイヤの側壁に対しておよび/またはタイヤトレッドに対して使用することができる。
例えば、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、ポリマー(例えば、ゴム)を含む組成物におけるフィラーとして使用することができ、またその得られるゴム組成物(例えば、ゴム組成物)はガスケット、例えば洗浄機用ガスケットにおいて/そのために使用することができる。
ポリマー組成物の製造方法
ここにおいては、ポリマーおよび無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含む組成物の製造方法が提供される。
本明細書に記載される、ポリマーおよび無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含む組成物および/または該無機粒状物質(例えば、珪藻土)は、本発明の上記第一および第二の局面ばかりか、本明細書に記載される任意の態様をも含み、これら態様の任意の組合せをそのあらゆる可能な変形において含む。
ポリマーおよび無機粒状物質(例えば、珪藻土)を含む組成物の上記製造方法は、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質(例えば、珪藻土)を得る工程、および該無機粒状物質(例えば、珪藻土)とポリマーとを混合せる工程を含むことができる。
約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質(例えば、珪藻土)を得る上記工程は、この表面積を持つ市販品として入手可能な無機粒状物質(例えば、珪藻土)を入手することを含むことができる。
あるいはまた、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質(例えば、珪藻土)を得る上記工程は、供給無機粒状物質(例えば、珪藻土)を粉砕して、所望の表面積を得ることを含むことができる。
上記粉砕工程中の仕事入力(work input)は、約450kwh/tまでであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約50kwh/t〜約450kwh/tであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約75kwh/t〜約450kwh/t、例えば約80kwh/t〜約450kwh/tであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約100kwh/t〜約450kwh/t、例えば約150kwh/t〜約450kwh/t、例えば約200kwh/t〜約450kwh/t、例えば約250kwh/t〜約450kwh/tであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約300kwh/t〜約450kwh/tであり得る。
上記粉砕工程中の仕事入力は、約400kwh/tまでであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約50kwh/t〜約400kwh/tであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約75kwh/t〜約400kwh/t、例えば約80kwh/t〜約400kwh/tであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約100kwh/t〜約400kwh/t、例えば約150kwh/t〜約400kwh/t、例えば約200kwh/t〜約400kwh/t、例えば約250kwh/t〜約400kwh/tであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約300kwh/t〜約400kwh/tであり得る。
上記粉砕工程中の仕事入力は、約300 kwh/tまでであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約50kwh/t〜約300 kwh/tであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約75kwh/t〜約300kwh/t、例えば約80kwh/t〜約300kwh/tであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約100kwh/t〜約300kwh/t、例えば約150kwh/t〜約300kwh/t、例えば約200kwh/t〜約300kwh/t、例えば約250kwh/t〜約300 kwh/tであり得る。例えば、該粉砕工程中の仕事入力は、約300kwh/t〜約300kwh/tであり得る。
上記粉砕は、適切には従来の方法で行われる。該粉砕は、例えば粒状粉砕媒体の存在下でのアトリション粉砕(attrition grinding)法であり得、あるいは自家粉砕法、即ち粉砕媒体の不在下での粉砕法であり得る。該粉砕は、例えば湿式粉砕法であり得る。
上記粒状粉砕媒体は、存在する場合、天然または合成物質製のものであり得る。該粒状粉砕媒体は、例えば任意の硬質鉱物、セラミックスまたは金属物質製のボール、ビーズまたはペレットを含むことができる。このような物質は、例えばアルミナ、ジルコニア、ジルコニウム、シリケート、アルミニウムシリケートまたは約1,300℃〜約1,800℃の範囲の温度にて、カオリナイト系クレーを焼成することにより製造されるムライトに富む材料を含むことができる。あるいはまた、適当な粒度を持つ天然の砂の粒子を使用し得る。
一般的に、本発明において使用するために選択すべき粉砕媒体の型および粒度は、例えば粉砕すべき無機物質の粒度、および化学的組成、供給懸濁液等の特性に依存する可能性がある。好ましくは、該粒状粉砕媒体は、約0.1mm〜約6.0mmの範囲、およびより好ましくは約0.2mm〜約4.0mmの範囲の平均径を持つ粒子を含む。該粉砕媒体(1または複数)は、装入材料の約40%〜約70体積%の量で、またより好ましくは装入材料の約50%〜約60体積%の量で存在し得る。
上記粉砕は、1またはそれ以上の段階で実施し得る。例えば、上記供給懸濁液を、第一のアトリション粉砕機内で部分的に粉砕することができ、該部分的に粉砕された無機粒状物質の懸濁液を、次に更なる粉砕のために第二のアトリション粉砕機に供給し、その後該粉砕された物質の懸濁液を、1または2以上のこれに続くアトリション粉砕機に供給することができる。
上記粉砕を実施した後に、上記懸濁液を、高固形分懸濁液(high solids suspension)にまで脱水し、またあらゆる粉砕媒体を除去することができる。
上記脱水により形成される高固形分懸濁液は、適切には70質量%またはそれ以上程度の固形分レベルを持つことができる。場合により、1種またはそれ以上の分散助剤を、粉砕中および/またはその後に使用することができる。該後粉砕段階において使用される該随意の分散助剤は、該高固形分懸濁液における該無機粒状物質の凝集を制限することが必要となる可能性がある。該随意の分散助剤は、従って分散-有効量、例えば乾燥無機微粒子の約0.3質量%から、より好ましくは少なくとも約0.4質量%、例えば少なくとも約0.5質量%の量で存在し得る。
上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)と上記ポリマーとの混合せは、当業者にとって公知の任意の適当な方法により実施し得る。例えば、適当な配合装置を使用し得る。該配合装置は、温度制御および混合デバイスを含むことができる。例えば、バンバリー(BanburyTM)ロータリー配合機を使用し得る。
当業者には周知の通り、ゴム組成物の配合は、典型的に少なくとも2つの段階で、即ち少なくとも一つの所謂非生産的段階、それに続く所謂生産的混合段階で進む。該ゴムと該フィラーとの混合は、典型的に1またはそれ以上の非生産的段階で行われる。
通常は先行する非生産的段階(1または複数)に係る温度(1または複数)および速度(1または複数)よりも低い温度および配合機速度にて、最終的な「生産的」段階において、硬化系を混合し得る。該非生産的段階のより高い温度/速度は、一般的に該ゴムと他の成分との特定の加工上の要求(processing needs)を満足させる必要がある。例えば、粒状シリカフィラーは、該ゴム組成物への正確な配合を保証するために、140〜165℃の範囲、例えば約150〜約165℃の間の特別に高い加工温度を必要とする。
通常、少なくとも幾つかの上記段階間に、冷却および/または常温粉砕期間があり、そのために該ゴム組成物(マスターバッチ)は、該配合機から投出される。次いで、該マスターバッチは、次の段階のために該配合機に戻されるであろう。この最終的なマスターバッチは、典型的に該配合機から投出され、また使用前に冷却される。
オルガノシランカップリング剤成分(1または複数)は、上記ゴム組成物の配合中に上記組成物の混合物に直接添加でき、または該オルガノシランカップリング剤成分(1または複数)の少なくとも一部は、上記無機粒状物質(例えば、珪藻土)フィラーおよび/または任意の追加の粒状フィラー成分(1または複数)の幾分かまたは全てを予備処理するために使用し、その後該フィラー成分(1または複数)を該組成物の混合物に添加することができる。
典型的な配合手順の更なる詳細については、Okel等, 「乗用車およびトラックタイヤトレッド用の沈降シリカにおける進展(Advances in Precipitated Silicas for Passenger and Truck Tyre Treads)」, Progress in Rubber and Plastics Technology, Vol.15, No.1, 1999を参照されたい。この文献の開示を、言及によりここに組入れる。
実施例1
珪藻土のサンプルを、表面積26m2g-1、メディアン粒度11.0μmおよびレーザー回折法を用いて測定した場合に1.0%という+325メッシュを持つ、市場で入手可能な供給珪藻土スラリーから製造した。
上記供給珪藻土を、13kgのカーボライト(Carbolite) 16/20#グレードのセラミック製粉砕媒体(比重:2.71g/cm3)および固形分20質量%を持つ該珪藻土スラリーの等価な体積を用いて粉砕した。該メディアミルは、500rpmにて運転され、また仕事入力は、電圧/時間積分器に接続された較正ロードセルを用いて測定された。該スラリーのサンプルを、様々な仕事入力において採取した。これらサンプルの粒度分布を、該粒度分布を算出するためのフラウンホーファー近似モデルを用いる、シラス(CILAS)モデル1064LDレーザー回折計測器を用いて測定した。様々な仕事入力において採取されたサンプルは、濾別され、かつ80℃にて乾燥された。該乾燥された粉末の表面積は、窒素吸着(BET)法により決定された。これらの結果は、以下の図1および2に示されている。粉砕中の増大する仕事入力は、該珪藻土の粒度を減じ、また該珪藻土の表面積における付随する増加をもたらすことが見出された。
42m2g-1という表面積および1.1μmというd50を持つ珪藻土のサンプルは、上記供給珪藻土を350kwh/tという仕事入力にて粉砕することにより調製された。該供給珪藻土を含むゴム組成物および42m2g-1という表面積を持つ珪藻土サンプルが調製された。
まず、スチレンブタジエンゴムをベースとするゴムコンパウンドのマスターバッチを、モデル「BR」バンバリー(Banbury)密閉式ミキサー内で調製した。この組成物は、100phr(樹脂100ポンド当たりのポンド数)のSBR 1502、5phrの酸化亜鉛、1phrのステアリン酸、1phrのCNS(アルケン(Alken) CNS - 約50%の2,2-メチレンビス[6-(1-メチルシクロへキシル)-p-クレゾール]および約50%のメチルメルカプト-ベンズイミダゾール)、5phrのペールクマロン(Pale Coumarone)樹脂、2.05phrの硫黄、1.5phrのCBS(N-シクロへキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド)、0.2phrのDPG(ジフェニルグアニジン)を含んでいた。該酸化亜鉛、樹脂、ステアリン酸およびCNSは、1分間混合した後に該エラストマーに添加された。2分間の混合後にブラッシュダウン(brush down)が起こった。上記硬化系を、3分間の混合後に添加した。この組成物を、4分後に100℃のミルに移した。
上記珪藻土サンプルを、90phrにて上記マスターバッチに添加し、同時に二本ロールミルを用いて、3phrのジゴール(digol)を添加した。このコンパウンドを165℃にて20分間、約17.23MPa(2,500PSI)の圧縮下で加硫して、成形されたゴムテストシートまたはテストボタンを製造した。様々な引張強さおよび破断点伸びテスト用の試験片は、該成形されたシートから切出された。
引張強さおよび破断点伸びの測定は、ASTM D412において「ダイC」として記載されている型の試験片について行われた。引裂テストは、0.5mmのカミソリの切れ目で予備カットされた、ASTM D624において「ダイB」として記載されている型の試験片について行った。磨耗抵抗のテストは、一般的にDIN磨耗テストに従って、サトラ(SATRA)モデルSTM602磨耗試験機で実施した。これらテストの結果を、以下の表1に与える。
Figure 0006926250
前述のことは、限定無しに本発明の特定の態様を大まかに説明している。当業者には容易に明らかとなるであろう如き変更および改良は、添付した特許請求の範囲においておよびこれにより定義された如き本発明の範囲内に入るものとする。
以下に番号付けされたパラグラフは、本発明の特別な態様を明確にした。
1. ポリマーおよび珪藻土を含むポリマー組成物であって、該珪藻土は、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ。
2. 上記ポリマーがゴムを含む、パラグラフ1のポリマー組成物。
3. 上記ゴムが、スチレンブタジエンゴム(SBR)および/またはエポキシド化天然ゴム(ENR)を含む、パラグラフ2のポリマー組成物。
4. 上記珪藻土が、約40m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ、パラグラフ1〜3の何れか一つのポリマー組成物。
5. 上記珪藻土が、約60m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ、パラグラフ1〜4の何れか一つのポリマー組成物。
6. 上記珪藻土が、約50m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ、パラグラフ1〜5の何れか一つのポリマー組成物。
7. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約90体積%、例えば少なくとも約95体積%が、約5μmよりも小さい、パラグラフ1〜6の何れか一つのポリマー組成物。
8. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約50体積%、例えば少なくとも約70体積%が、約2μmよりも小さい、パラグラフ1〜7の何れか一つのポリマー組成物。
9. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約20体積%、例えば少なくとも約35体積%が、約1μmよりも小さい、パラグラフ1〜8の何れか一つのポリマー組成物。
10. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約5体積%、例えば少なくとも約10体積%が、約0.5μmよりも小さい、パラグラフ1〜9の何れか一つのポリマー組成物。
11. 上記珪藻土が、約1.0μm未満、例えば約0.5μm未満のd10を持つ、パラグラフ1〜10の何れか一つのポリマー組成物。
12. 上記珪藻土が、約5.0μm未満、例えば約3.0μm未満のd50を持つ、パラグラフ1〜11の何れか一つのポリマー組成物。
13. 上記珪藻土が、約8.0μm未満、例えば約4.0μm未満のd90を持つ、パラグラフ1〜12の何れか一つのポリマー組成物。
14. 上記珪藻土が、上記組成物中に、約50phr〜約200phrの範囲の量で存在する、パラグラフ1〜13の何れか一つのポリマー組成物。
15. 上記組成物が一定の引張強さを持ち、該引張強さが、パラグラフ1〜14の何れか一つに従う対応する組成物であって、そこにおいてその珪藻土が約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも、少なくとも約10%、例えば少なくとも約20%大きい、パラグラフ1〜14の何れか一つのポリマー組成物。
16. 上記組成物が一定の破断点伸びを持ち、該破断点伸びが、パラグラフ1〜15の何れか一つに従う対応する組成物であって、そこにおいてその珪藻土が約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の破断点伸びよりも、少なくとも約5%大きい、パラグラフ1〜15の何れか一つのポリマー組成物。
17. 上記組成物が一定の引裂強さを持ち、該引裂強さが、パラグラフ1〜16の何れか一つに従う対応する組成物であって、そこにおいてその珪藻土が約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも、少なくとも約10%、例えば少なくとも約20%大きい、パラグラフ1〜16の何れか一つのポリマー組成物。
18. 上記組成物が一定の磨耗抵抗を持ち、該磨耗抵抗が、パラグラフ1〜17の何れか一つに従う対応する組成物であって、そこにおいてその珪藻土が約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の磨耗抵抗よりも、少なくとも約5%、例えば少なくとも約10%大きい、パラグラフ1〜17の何れか一つのポリマー組成物。
19. 上記組成物が、約12MPaに等しいかまたはこれを超える引張強さを持つ、パラグラフ2〜18の何れか一つのポリマー組成物。
20. 上記組成物が、約815%に等しいかまたはこれを超える破断点伸びを持つ、パラグラフ2〜19の何れか一つのポリマー組成物。
21. 上記組成物が、約30N/mmに等しいかまたはこれを超える引裂強さを持つ、パラグラフ2〜20の何れか一つのポリマー組成物。
22. 上記組成物が、約350mm3減容に等しいかまたはこれ未満の磨耗抵抗を持つ、パラグラフ2〜21の何れか一つのポリマー組成物。
23. 約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ珪藻土。
24. 上記珪藻土が、約40m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ、パラグラフ23の珪藻土。
25. 上記珪藻土が、約60m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ、パラグラフ23または24の珪藻土。
26. 上記珪藻土が、約50m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ、パラグラフ23または24の珪藻土。
27. 上記粒子の少なくとも約90%、例えば少なくとも約95%が、約5μmよりも小さい、パラグラフ23〜26の何れか一つの珪藻土。
28. 上記粒子の少なくとも約50%、例えば少なくとも約70%が、約2μmよりも小さい、パラグラフ23〜27の何れか一つの珪藻土。
29. 上記粒子の少なくとも約20体積%、例えば少なくとも約35体積%が、約1μmよりも小さい、パラグラフ23〜28の何れか一つの珪藻土。
30. 上記粒子の少なくとも約5体積%、例えば少なくとも約10体積%が、約0.5μmよりも小さい、パラグラフ23〜29の何れか一つの珪藻土。
31. 上記珪藻土が、約1.0μm未満、例えば約0.5μm未満のd10を持つ、パラグラフ23〜30の何れか一つの珪藻土。
32. 上記珪藻土が、約5.0μm未満、例えば約3.0μm未満のd50を持つ、パラグラフ23〜31の何れか一つの珪藻土。
33. 上記珪藻土が、約8.0μm未満、例えば約4.0μm未満のd90を持つ、パラグラフ23〜32の何れか一つの珪藻土。
34. 約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ珪藻土の、ポリマーを含有する組成物におけるフィラーとしての使用。
35. 上記ポリマーがゴムを含む、パラグラフ34の使用。
36. 上記ゴムが、スチレンブタジエンゴム(SBR)および/またはエポキシ化天然ゴム(ENR)を含む、パラグラフ35の使用。
37. 上記珪藻土が、約40m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ、パラグラフ34〜36の何れか一つの使用。
38. 上記珪藻土が、約60m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ、パラグラフ34〜37の何れか一つの使用。
39. 上記珪藻土が、約50m2g-1までおよびこの値を含む表面積を持つ、パラグラフ34〜38の何れか一つの使用。
40. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約90体積%、例えば少なくとも約95体積%が、約5μmよりも小さい、パラグラフ34〜39の何れか一つの使用。
41. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約50体積%、例えば少なくとも約70体積%が、約2μmよりも小さい、パラグラフ34〜40の何れか一つの使用。
42. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約20体積%、例えば少なくとも約35体積%が、約1μmよりも小さい、パラグラフ34〜41の何れか一つの使用。
43. 上記珪藻土の粒子の少なくとも約5体積%、例えば少なくとも約10体積%が、約0.5μmよりも小さい、パラグラフ34〜42の何れか一つの使用。
44. 上記珪藻土が、約1.0μm未満、例えば約0.5μm未満のd10を持つ、パラグラフ34〜43の何れか一つの使用。
45. 上記珪藻土が、約5.0μm未満、例えば約3.0μm未満のd50を持つ、パラグラフ34〜44の何れか一つの使用。
46. 上記珪藻土が、約8.0μm未満、例えば約4.0μm未満のd90を持つ、パラグラフ34〜45の何れか一つの使用。
47. 上記珪藻土が、上記組成物中に、約50phr〜約200phrの範囲の量で存在する、パラグラフ34〜46の何れか一つの使用。
48. 上記組成物が一定の引張強さを持ち、該引張強さが、パラグラフ34〜47の何れか一つに従う対応する組成物であって、そこにおいてその珪藻土が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも少なくとも約10%、例えば少なくとも約20%大きい、パラグラフ34〜47の何れか一つの使用。
49. 上記組成物が、パラグラフ34〜48の何れか一つに従う対応する組成物であり、そこにおいてその珪藻土が一定の破断点伸びを持ち、該破断点伸びが、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の破断点伸びよりも少なくとも約5%大きい、パラグラフ34〜48の何れか一つの使用。
50. 上記組成物が一定の引裂強さを持ち、該引裂強さが、パラグラフ34〜49の何れか一つに従う対応する組成物であって、そこにおいてその珪藻土が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも少なくとも約10%、例えば少なくとも約20%大きい、パラグラフ34〜49の何れか一つの使用。
51. 上記組成物が一定の磨耗抵抗を持ち、該磨耗抵抗が、パラグラフ34〜50の何れか一つに従う対応する組成物であって、そこにおいてその珪藻土が、約30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の磨耗抵抗よりも少なくとも約5%、例えば少なくとも約10%大きい、パラグラフ34〜50の何れか一つの使用。
52. 上記組成物が、約12MPaに等しいかまたはこれを超える引張強さを持つ、パラグラフ34〜51の何れか一つの使用。
53. 上記組成物が、約815%に等しいかまたはこれを超える破断点伸びを持つ、パラグラフ34〜52の何れか一つの使用。
54. 上記組成物が、約30N/mmに等しいかまたはこれを超える引裂強さを持つ、パラグラフ34〜53の何れか一つの使用。
55. 上記組成物が、約350mm3減容に等しいかまたはこれ未満の磨耗抵抗を持つ、パラグラフ34〜54の何れか一つの使用。
56. 上記珪藻土が、上記ポリマー組成物の引張強さ、破断点伸び、引裂強さおよび磨耗抵抗の1またはそれ以上の改善を助ける、パラグラフ34〜55の何れか一つの使用。
57. 上記組成物がシーラントとして使用される、パラグラフ34〜56の何れか一つの使用。
58. パラグラフ1〜22の何れか一つに係る組成物の製造方法であって、該方法が、
パラグラフ23〜33の何れか一つにおいて規定された如き珪藻土を得る工程;および
該珪藻土とポリマーとを混合せる工程、
を含む、上記方法。
59. パラグラフ23〜33の何れか一つにおいて規定された如き表面積を持つ珪藻土が、供給珪藻土を粉砕することにより得られる、パラグラフ58の方法。
60. 上記仕事入力が、約450kwh/tまでである、パラグラフ59の方法。
61. 供給珪藻土を粉砕する工程を含む、パラグラフ23〜33の何れか一つの珪藻土を製造する方法。
62. 上記仕事入力が、約450kwh/tまでである、パラグラフ61の方法。
63. パラグラフ1〜22の何れか一つに従うポリマー組成物から形成される、物品または製品。
64. 上記物品または製品がタイヤ、例えば車両用タイヤ、またはガスケットから選択される、パラグラフ63の物品または製品。
65. 上記物品または製品が、車両用タイヤの側壁、タイヤトレッド、または洗浄機用ガスケットから選択される、パラグラフ64の物品または製品。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕ポリマーおよび無機粒状物質を含むポリマー組成物であって、該無機粒状物質が、約30m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持つことを特徴とする、ポリマー組成物。
〔2〕前記ポリマーが、ゴムを含み、例えば、該ゴムが、スチレンブタジエンゴム(SBR)および/またはエポキシ化天然ゴム(ENR)を含む、前記〔1〕に記載のポリマー組成物。
〔3〕前記無機粒状物質が、珪藻土である、前記〔1〕または〔2〕に記載のポリマー組成物。
〔4〕前記無機粒状物質が、約40m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ、前記〔1〕〜〔3〕の何れか1項に記載のポリマー組成物。
〔5〕a) 前記無機粒状物質の粒子の少なくとも約90体積%が、約5μmよりも小さく、および/または
b) 該無機粒状物質の粒子の少なくとも約50体積%が、約2μmよりも小さく、および/または
c) 該無機粒状物質の粒子の少なくとも約20体積%が、約1μmよりも小さく、および/または
d) 該無機粒状物質の粒子の少なくとも約10体積%が、約0.5μmよりも小さい、
前記〔1〕〜〔4〕の何れか1項に記載のポリマー組成物。
〔6〕前記組成物が、引張強さを有し、該引張強さが、
a) 前記〔1〕〜〔5〕の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、約30m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも、少なくとも約10%高く;および/または
b) 約12MPaに等しいかまたはこれを超える、
前記〔1〕〜〔5〕の何れか1項に記載のポリマー組成物。
〔7〕前記組成物が、破断点伸びを有し、該破断点伸びが、
a) 前記〔1〕〜〔6〕の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、約30m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の破断点伸びよりも、少なくとも約5%高く;および/または
b) 約815%に等しいかまたはこれを超える、
前記〔1〕〜〔6〕の何れか1項に記載のポリマー組成物。
〔8〕前記組成物が、引裂強さを有し、該引裂強さが、
a) 前記〔1〕〜〔7〕の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、約30m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも、少なくとも約10%高く;および/または
b) 約30N/mmに等しいかまたはこれを超える、
前記〔1〕〜〔7〕の何れか1項に記載のポリマー組成物。
〔9〕前記組成物が、磨耗抵抗を有し、該磨耗抵抗が、
a) 前記〔1〕〜〔8〕の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、約30m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の磨耗抵抗よりも、少なくとも約5%大きく;および/または
b) 約350mm 3 減容に等しいかまたはこれ未満である、
前記〔1〕〜〔8〕の何れか1項に記載のポリマー組成物。
〔10〕約30m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質の、ポリマーを含む組成物におけるフィラーとしての使用。
〔11〕前記組成物が、前記〔1〕〜〔9〕の何れか1項において定義されたものである、前記〔10〕に記載の使用。
〔12〕前記〔1〕〜〔9〕の何れか1項に記載の組成物を製造する方法であって、該方法が、
約30m 2 g -1 に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質を得る工程;および
該無機粒状物質とポリマーとを混合する工程、
を含むことを特徴とする方法。
〔13〕前記無機粒状物質が、供給無機粒状物質を粉砕することにより得られる、前記〔12〕に記載の方法。
〔14〕仕事入力が、約450kwh/tまでである、前記〔13〕に記載の方法。
〔15〕前記〔1〕〜〔9〕の何れか1項に従うポリマー組成物から形成される物品または製品であって、例えば該物品または製品がタイヤまたはガスケットである、前記物品または製品。

Claims (15)

  1. ポリマーおよび無機粒状物質を含むポリマー組成物であって、該無機粒状物質が珪藻土であり、該珪藻土が、30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持ち、
    前記無機粒状物質の粒子の少なくとも90体積%が、5μmよりも小さく、
    該無機粒状物質の粒子の少なくとも50体積%が、2μmよりも小さく、
    該無機粒状物質の粒子の少なくとも20体積%が、1μmよりも小さく、および
    該無機粒状物質の粒子の少なくとも10体積%が、0.5μmよりも小さい、
    リマー組成物。
  2. 前記ポリマーが、ゴムを含む、請求項1に記載のポリマー組成物。
  3. 前記ゴムが、スチレンブタジエンゴム(SBR)および/またはエポキシ化天然ゴム(ENR)を含む、請求項2に記載のポリマー組成物。
  4. 前記無機粒状物質が、40m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ、請求項1〜3の何れか1項に記載のポリマー組成物。
  5. 前記組成物が、引張強さを有し、該引張強さが、
    a) 請求項1〜4の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引張強さよりも、少なくとも10%高く;および/または
    b) 12MPaに等しいかまたはこれを超える、
    請求項1〜4の何れか1項に記載のポリマー組成物。
  6. 前記組成物が、破断点伸びを有し、該破断点伸びが、
    a) 請求項1〜5の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の破断点伸びよりも、少なくとも5%高く;および/または
    b) 815%に等しいかまたはこれを超える、
    請求項1〜5の何れか1項に記載のポリマー組成物。
  7. 前記組成物が、引裂強さを有し、該引裂強さが、
    a) 請求項1〜6の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の引裂強さよりも、少なくとも10%高く;および/または
    b) 30N/mmに等しいかまたはこれを超える、
    請求項1〜6の何れか1項に記載のポリマー組成物。
  8. 前記組成物が、磨耗抵抗を有し、該磨耗抵抗が、
    a) 請求項1〜7の何れか1項に従う対応する組成物であるが、その無機粒状物質が、30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持たない該対応する組成物の磨耗抵抗よりも、少なくとも5%大きく;および/または
    b) 350mm3減容に等しいかまたはこれ未満である、
    請求項1〜7の何れか1項に記載のポリマー組成物。
  9. 30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質の、ポリマーを含む組成物におけるフィラーとしての使用であって、前記無機粒状物質が珪藻土であり、
    前記無機粒状物質の粒子の少なくとも90体積%が、5μmよりも小さく、
    該無機粒状物質の粒子の少なくとも50体積%が、2μmよりも小さく、
    該無機粒状物質の粒子の少なくとも20体積%が、1μmよりも小さく、および
    該無機粒状物質の粒子の少なくとも10体積%が、0.5μmよりも小さい、
    使用。
  10. 前記組成物が、請求項1〜8の何れか1項において定義されたものである、請求項9に記載の使用。
  11. 請求項1〜8の何れか1項に記載の組成物を製造する方法であって、該方法が、
    30m2g-1に等しいかまたはこれを超える表面積を持つ無機粒状物質を得る工程;および
    該無機粒状物質とポリマーとを混合する工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  12. 前記無機粒状物質が、供給無機粒状物質を粉砕することにより得られる、請求項11に記載の方法。
  13. 仕事入力が、450kwh/tまでである、請求項12に記載の方法。
  14. 請求項1〜8の何れか1項に従うポリマー組成物から形成される物品または製品
  15. 前記物品または製品がタイヤまたはガスケットである、請求項14に記載の物品または製品。
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