JP4494777B2 - 粘土鉱物製品およびゴム組成物におけるその使用 - Google Patents

粘土鉱物製品およびゴム組成物におけるその使用 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
[技術分野]
本発明は、粘土鉱物製品およびゴム組成物におけるその使用に関するものである。特に、本発明は粘土鉱物製品および改良ゴム組成物およびこのような組成物を配合した製品、例えばタイヤトレッドにおけるその使用に関する。「ゴム」という用語は、一般的に任意のエラストマーを表すために使用する。
[背景技術]
典型的に、タイヤトレッド用ゴム組成物等のゴム組成物が、粒状強化フィラーを含むことは公知である。一般的な強化フィラーは、カーボンブラックおよびシリカを包含し、他の公知のフィラーとしては、例えばクレー、炭酸カルシウム、セルロース繊維および澱粉を含む。該ゴムに所定レベルの強化度を付与するため、ゴム組成物においては、カーボンブラックおよびシリカを比較的多量に使用する。
近年、シリカは、タイヤトレッド組成物用に選択されるフィラーとなっている(例えば、T.A. Okel等の「乗用車およびトラックタイヤトレッド用の沈降シリカにおける進歩(Advances in Precipitated Silicas for Passenger and Truck Tire Treads)」、Progress in Rubber and Plastics Technology, 1999, Vol. 15, No. 1等を参照のこと。この文献の開示事項を、本発明の参考とする)。多くの公知のタイヤトレッド組成物では、今やシリカを、唯一の強化フィラーとして、あるいは少量の一種以上の他のフィラーと混合される主フィラーとして配合している。このシリカは、一般に比較的大量に、典型的には該ゴム100質量部を基準として、150質量部までの量で存在する。
しかし、シリカを充填したゴムタイヤトレッド組成物は、幾つかの重大な欠点を持つ。カーボンブラックと比較して、沈降シリカは高価であり、またこれを配合したゴム組成物の加工並びに製造において、幾つかの困難を生じる。沈降シリカフィラーは、該ゴム組成物を処方する際に、複雑な、高温での加工を必要とする。該ゴム組成物用の硬化系成分および/または該ゴムの、ゴム以外の有機不純物が、該シリカ粒子に付着して、該組成物の架橋密度を、理論的に達成可能な値以下に減じ、かつ該フィラーの該ゴム組成物中における分散性を低下する傾向を示し、これは更に、該タイヤトレッド製品の望ましからぬ特性へと導く可能性がある。
シリカフィラーは、他のフィラー系を配合したゴムと比較して、一般的に低い路面転がり抵抗を示すゴムを与える(即ち、自動車の運動エネルギーが、タイヤの変形に基く仕事として失われる傾向を減じる)。他方、有機シラン等の高価なカップリング剤をも含まない場合には、この転がり抵抗における望ましい減少は、典型的には湿潤時静止摩擦および/または耐磨耗性における不当な減少を伴う。
更に、該有機シランを、効率よく、該シリカ粒子上に予備被覆することは不可能であることが分かっているが、一般にはこれらを別々に取り扱い、また該ゴム組成物を配合する時点において、該混合物中に含める必要がある。この有機シランの製造並びに輸送は、かなりのエネルギーコストを要する。全体的な「新鮮度(greenness)」またはエネルギー効率によって、シリカを充填したタイヤトレッドについて見られる、低い燃料消費および長いタイヤ寿命および性能という利得は、このタイヤの実質的なエネルギーコストによって相殺される。
合成ゴムと比較して、優れた未硬化時における強度および粘着性および低い切断ならびに破砕傾向を示すことから、天然ゴムは、ラジアルトラックタイヤのトレッド部分に対する有利な材料である。しかし、結合剤が存在する場合においてさえ、一部には該天然ゴム由来のタンパク質および脂肪酸等の有機物の、該シリカ粒子表面上への吸着のために、シリカは天然ゴムとの相溶性を示さないことが報告されている。該吸着は、耐磨耗性が低いという問題をもたらす。有機シラン結合剤の割合を高める試みは、得られるゴム組成物の引裂き強さの低下を招く(例えば、B. Freund, Eur. Rubber J. 1998, 180(8): 34を参照のこと。この文献の開示事項を本発明の参考とする)。
対応する該ゴムの強化度における減少無しに、かつゴム特性の如何なる低下も無しに、より少量のシリカをゴム組成物中で使用できることが望ましい。
カーボンブラックは、かなり以前から、タイヤゴム組成物用の粒状フィラーとして知られている。しかし、該ゴム組成物を着色する必要があるような用途においては、これを一般的に使用することはできない。更に、カーボンブラックは、極めて微細な粒径をもつ必要があり、これは、その製造における財務上およびエネルギー上のコスト増を招く。また、カーボンブラックはタイヤトレッドゴム組成物における不当な摩擦熱の蓄積を引起す可能性がある。
多相粒状フィラーの検討が行われており、そこでは単一のフィラー材料のみでは達成不可能な、パラメータ間のバランスを探求している。
例えば、トラック用タイヤの天然ゴムトレッドにおける、炭素-シリカ二相フィラー(CSDPF)の利用に関して、見掛け上有望な結果が報告されており、必要とされる該有機シラン結合剤の量を大幅に減じる可能性がある(例えば、M-J Wang等の「炭素-シリカ二相フィラー、ゴム用の新世代強化剤:トラックタイヤトレッド配合物に対する応用(Carbon-Silica Dual Phase Filler, A New Generation Reinforcing Agent for Rubber: Application to Truck Tire Tread Compound)」と題する文献、Rubber Chemistry and Technology, 2001, 74: 124-137を参照のこと。この文献の開示事項を本発明の参考とする)。
一般に、粒状シリカおよび/またはカーボンブラックの少なくとも部分的な粒状カオリンによる置換が、タイヤトレッドゴム組成物の製造において幾つかの利点をもたらすものと理解されている(例えば、US-5591794、US-5840795およびUS-5871846;EP-A-0170606、EP-A-0655480、EP-A-0678549、EP-A-0732362およびEP-A-0894819並びにこれらにおいて引用されている刊行物および関連する官公庁による検索結果を参照のこと)。GB-A-2067535は粒状カオリンを使用して、部分的にタイヤカーカスゴム組成物中のカーボンブラックを交換することを記載している。これら文献および公知刊行物の開示事項を本発明の参考とする。
しかし、ゴム組成物用のフィラーとしての、粒状カオリンの使用においては、かなりの実際上の困難があり、現時点の要求にとって完全に満足なものは、報告されていない。一般に、低い路面転がり抵抗、高い耐磨耗性および湿潤時静止摩擦、並びに高い引張り強さおよび伸び率等の、諸特性における特定のバランスを必要とする、タイヤトレッド用のゴム組成物について、特別な困難に遭遇する。粒状カオリンを使用せずに、沈降シリカおよび/またはカーボンブラックを充填した組成物と比較して、従来の粒状カオリンは、該ゴム組成物の諸特性およびタイヤの性能を害する傾向を持ち、また該カップリング剤の必要量における望ましい減少を達成しなかった。
従って、ゴム組成物、例えばタイヤトレッド用ゴム組成物のフィラーとして使用するのに適した、少なくとも部分的にシリカおよび/またはカーボンブラックと交換可能であり、かつ該ゴム組成物の許容される物性および該タイヤの許容される性能特性を維持することのできる、粒状カオリンに対する需要がある。
[発明の簡単な説明]
本発明は、この需要に対して少なくとも部分的に対応する方法を探求し、または少なくとも許容される代替法を提供することにある。
我々は、改良されたカオリン粘土製品を開発したが、これは、ゴム組成物のフィラーまたは増量剤として使用した場合に、改善された製造の容易性および改善された諸特性をもつ組成物を与える。
本発明の第一の局面によれば、ゴムと、粒子の少なくとも約95体積%が、3μm未満の粒径を持つような粒径分布を持つ、粒状のカオリン粘土を含むゴム組成物を提供する。このゴム組成物は、硬化されていても、未硬化であってもよい。
本発明の第二の局面によれば、該ゴム組成物の製法を提供し、この方法は、ゴムと、粒子の少なくとも約95体積%が、3μm未満の粒径を持つような粒径分布を持つ、粒状のカオリン粘土とを混合する工程を含む。
本発明の第三の局面によれば、本発明の第一の局面による該ゴム組成物および硬化系を含有する、硬化されたゴム組成物から製造したタイヤトレッドを提供し、該硬化ゴム組成物は、該ゴムと該硬化系との反応による硬化生成物である。
幾つかの粒状焼成カオリンは、上に定義した粒径分布あるいは任意の他の粒径分布を持つか否かとは無関係に、これまでにタイヤトレッドゴム組成物用のフィラーとしては提案されていない。本発明の第四の局面によれば、ゴム、フィラーおよび硬化系を含む、硬化ゴム組成物から製造したタイヤトレッドを提供し、ここで該硬化ゴム組成物は、該硬化系および粒状均熱焼成カオリン、粒状フラッシュ焼成カオリンおよびこれらの任意の混合物からなる群から選択される、粒状焼成カオリンを含むフィラーと、該ゴムとの反応による硬化生成物である。この粒状焼成カオリンは、本質的ではないが、その粒子の少なくとも約95体積%が、3μm未満の粒径を持つような粒径分布をもつ。該フィラーは、更に含水粒状カオリン粘土を含むことできる。
本発明の第五の局面では、本発明の第三または第四局面によるタイヤトレッドを含む、ゴムタイヤを提供する。このタイヤは、例えばラジアル-プライ(radial-ply)、クロス-プライ(cross-ply)またはバイアス-プライ(bias-ply)タイヤであり得る。このタイヤは、例えば乗用車両(自動車を含む)またはトラック用のタイヤであり得る。
本発明の第六の局面は、粒状カオリンの使用に係る。即ち、(i) 粒状カオリン粘土粒子の少なくとも約95体積%が、3μm未満の粒径を持つような粒径分布を有し、および/または(ii) 粒状均熱焼成カオリン、粒状フラッシュ焼成カオリンおよびこれらの任意の混合物からなる群から選択される該粒状カオリン粘土の、場合により、シリカおよび/またはカーボンブラックおよび/または他の粒状フィラーとの組合せとしての、トラックまたは乗用車用タイヤトレッドゴム組成物における、フィラーとしての使用に係る。
本発明によれば、ゴム組成物のフィラーとして有用な幾つかの粒状カオリン粘土は新規であり、またこのような製品は、本発明の更なる局面を構成する。本発明の第七の局面では、ゴム組成物で使用するための粒状カオリン粘土を提供し、該カオリン粘土は、その粒子の少なくとも約95体積%が、3μm未満の粒径を持ち、かつ該粒子の少なくとも約90体積%が、2μm未満の粒径を持つような粒径分布を持つ。
本発明に従って使用する、該含水および焼成カオリンの粒子は、接着性カップリング剤で被覆することができる。
本明細書で使用する用語「粒径」とは、CILAS (Compagnie Industrielle des Lasers) 1064装置を用いて、レーザー光粒径分析により測定した、粒径の測定値を意味する。この方法では、粉末、懸濁液およびエマルションの粒径が、フラウンホーファー理論の適用に基く、レーザービームの回折を使用して測定できる。本明細書で使用する用語「平均粒径」または「d50」とは、このようにして決定されたり粒子直径(particle diameter)の値であり、ここで該粒子の50体積%は、該d50に満たない直径を持つ。該CILAS 1064 装置を用いる粒径測定用の好ましい試料の処方は、懸濁液である。このCILAS 1064 装置は、本発明の要件が満たされているか否かを決定する際には、四捨五入等により、一般に少数第二位までの粒径データを与える。
[発明の詳細な説明]
粒状カオリン粘土
本発明に従ってゴム組成物用のフィラーとして使用できる該粒状カオリン粘土において、該粒子の少なくとも約95体積%が、3μm未満の粒径を持つ場合、この粒径分布は、好ましくは該分布の上端において急峻な傾きを持つ。この場合、本質的ではないが、有意な裾部分が、粒径5μm以上まで伸びていないことが好ましい。本発明において使用可能な、典型的な粒状カオリン粘土は、約95〜約99体積%の範囲の該粒子が3μm未満の粒径を持つような粒径分布を持つであろう。
約90〜約98体積%の囲の該粒子が、適する2μm未満の粒径をもつ。より好ましくは、少なくとも約92体積%の該粒子が、2μm未満の粒径をもつ。更に一層好ましくは、少なくとも約93体積%、例えば少なくとも93.5体積%、少なくとも94.0体積%、少なくとも94.5体積%、少なくとも95.0体積%、少なくとも95.2体積%、少なくとも95.5体積%、少なくとも95.7体積%、少なくとも96.0体積%、少なくとも96.2体積%、少なくとも96.5体積%の該粒子が、2μm未満の粒径をもつ。2μm未満の粒径をもつ粒子の最大の割合は、典型的に約97体積%である。
該粒子の約1体積%未満が、3〜5μmの範囲内の粒径を持ち、また体積基準で該粒子の約40%未満、より好ましくは約30%未満、例えば29.0%未満、28.0%未満、27.0%未満、26.0%未満または25.7%未満が、1〜5μmの範囲の粒径を持つことが好ましい。このように、該カオリン粘土フィラー体積の大部分が、1μmに満たない粒径を持つ粒子によって構成されることが好ましい。1〜5μmの範囲の粒径を持つ粒子の最小の割合は、典型的に約20体積%である。
体積基準で、約55%を越える、より好ましくは57%を越える、例えば57.5%を越える、58.0%を越える、58.5%を越える、59.0%を越える、59.5%を越えるまたは60.0%を越える該粒子が、0.7μmに満たない粒径を持つことも好ましい。0.7μmに満たない粒径を持つ粒子の最大の割合は、典型的に約63体積%である。
また、約30質量%を越える、より好ましくは体積基準で、約40%を越える、例えば41.0%を越える、42.0%を越える、43.0%を越える、44.0%を越える、45.0%を越えるまたは46.0%を越える該粒子が、0.5μm未満の粒径をもつことが好ましい。0.5μm未満の粒径をもつ粒子の最大の割合は、典型的に約50体積%である。
該粒状カオリン粘土粒子は、好ましくは体積基準で、少なくとも約7%、より好ましくは少なくとも10%の量で、粒径0.2μに満たない粒子と、少なくとも約4体積%の量で、0.1μmに満たない粒径を持つ粒子とを含む。粒径0.2μに満たない粒子の最大の割合は、典型的に約20体積%である。0.1μmに満たない粒径を持つ粒子の最大の割合は、典型的に約10体積%である。
列挙できる本発明の特定の一態様において、該粒状カオリン粘土は、本質的にある粒子集団からなり、そこでは約90体積%の粒子が2μm未満の粒径を持ち、約60体積%の粒子が、1μm未満の粒径を持ち、約30体積%の粒子が0.5μm未満の粒径を有し、また約7体積%の粒子が0.2μm未満の粒径を持つ。
列挙できる本発明による他の特定の態様において、該粒状カオリン粘土は本質的にある粒子集団からなり、そこでは約95体積%の粒子が2μm未満の粒径を持ち、約70体積%の粒子が、1μm未満の粒径を持ち、約30体積%の粒子が0.5μm未満の粒径を有し、また約7体積%の粒子が0.2μm未満の粒径を持つ。
これとは別に、上で述べたように、本発明に従ってゴム組成物のフィラーとして使用できる、該粒状の均熱焼成およびフラッシュ焼成カオリン粘土は、任意の他の適当な粒径分布を持つことができる。特に、高い比率で、大粒径の粒子が存在し得る。
更なる特定の態様を、以下の表1および2に示すが、ここには、本発明において使用可能な粒状カオリン粘土の9種(これらに限定されない)の典型的な粒径分布が示されている(注:4は、フラッシュ焼成カオリン粘土であり、また5は均熱焼成カオリン粘土である)。
Figure 0004494777
Figure 0004494777
本発明において使用可能な該粒状カオリン粘土のd50の値は、典型的には0.3〜2.0μmの範囲内にあり、例えば約0.5〜約1.0μm、例えば約0.7μmである。
本発明において使用可能な該粒状カオリン粘土粒子は、含水または無水(焼成)カオリン粒子あるいは含水および無水カオリンの混合物であり得る。含水カオリンとは、該材料の天然の状態を意味し、また典型的に比重約2.6を持つ。無水カオリンは、該含水カオリンを熱処理(焼成)することにより調製され、該熱処理は、該分子構造からヒドロキシル基を除去(脱水)するように機能する。無水(焼成)カオリンの密度は、使用した焼成条件に依存する。典型的に、焼成カオリンは、約2.2〜約2.6の範囲、より好ましくは約2.4〜約2.6の範囲の比重を持つ。
この焼成工程は、典型的に該カオリン結晶構造の大幅な改善をもたらし、この改善は、該材料諸特性の改善に導く。特に、含水カオリンを約500-600℃にて焼成する場合には、吸熱反応が起こる。該未焼成カオリン結晶と結合した水の本質的に全てを排除し、メタカオリンと呼ばれる本質的にアモルファス(X-線回折で測定)の材料を得る。該カオリンをより高温にて焼成する場合には、更に大幅な変化が起こる。このメタカオリンは、発熱反応する(これは典型的に、約900-980℃にて起こる)。従って、このような材料を「完全焼成カオリン」という。粗製天然カオリンから製造される粒状カオリンは、典型的に選鉱処理(例えば、フロス浮選、磁気分離、機械的離層、または粉砕もしくは他の磨砕)に付される。また、厳密な意味では「含水」ではあり得ないが、このような粒状物質は、これまで「含水カオリン」と呼ばれているが、約450℃以上の温度まで加熱されていないことを条件とする。この公知の用語を、以下の記載において一貫使用する。
単に便宜のために、本明細書では「カオリン粘土」なる表現を使用して、含水および無水形状両者を含むものとし、また一方に対して有利な一形状を表すものと理解すべきではなく、あるいは粘土-様の挙動の程度が、本発明の限定的特徴であることを示すものと理解すべきではない。
従って、ここで使用する「カオリン粘土」なる表現は、カオリンのあらゆる形状を表し、「含水カオリン」および「無水カオリン」は、上記の各異なる形状に特有の表現である。
本発明において使用できる該カオリン粘土の粒子は、少なくとも約5 m2.g-1、例えば少なくとも約15 m2.g-1、少なくとも約20 m2.g-1または少なくとも約25 m2.g-1および一般的には約15-40 m2.g-1という、比表面積(BETの液体窒素吸収法、ISO 5794/1に従って測定)を持つことが好ましい。
上記表1に示された粒径分布は、一般的に本発明において使用できる含水カオリンの代表的なものであるが、この含水カオリンに限定されない。上記表2に示された粒径分布は、一般的に本発明において使用できる焼成カオリンの代表的なものであるが、この焼成カオリンに限定されない。
本発明において使用できる該焼成カオリンは、含水カオリンについて行われる、均熱焼成(soak calcinations)法またはフラッシュ焼成法等により製造できる。
均熱焼成とは、材料を比較的柔和な速度で、例えば約500℃を越える温度にて、5秒を超える時間、通常は数分(例えば、約30〜45分)、およびしばしば1時間以上加熱することを意味する。比較的低い温度、例えば約800℃を使用することが可能であり、この場合にはメタカオリンを与え、またより高い温度、例えば900〜1200℃の範囲の温度、例えば約1050〜1150℃を使用でき、この場合には完全焼成カオリンを与える。
フラッシュ焼成とは、材料を極めて速い速度にて、殆ど瞬間的に、例えば約500℃を越える温度に、5秒以下の時間暴露することによって加熱することを意味する。この温度は、550〜1200℃の範囲にあることが適当である。例えば、約800℃の温度を使用することが可能であり、この場合にはメタカオリンを与え、またより高い温度、例えば800〜1200℃の範囲の温度(例えば、800〜1100℃の範囲、900〜1100℃の範囲、900〜1050℃の範囲または950〜1000℃の範囲)を使用でき、この場合にはメタカオリンまたは完全焼成カオリンを与える。
該含水カオリン粒子のフラッシュ焼成(例えば、約1秒未満、0.5秒未満または0.1秒未満)は、該カオリンの比較的迅速な脱水により引起される、該粒子の比較的迅速な発泡を生じる。焼成中に水蒸気が発生し、これは極めて急速に、事実一般的には、該水蒸気が該粒子結晶構造を通して拡散できる以上に迅速に膨張する可能性がある。発生する圧力は、層間ヒドロキシル基が除去されるにつれ、封止された空隙を形成するのに十分なものであり、またフラッシュ焼成カオリンに典型的であり、かつこれらに諸特性を与えるのは、これら膨張した層間空間、空隙またはカオリン粒子片間の発泡である。このフラッシュ焼成法は、該カオリン粘土を燃焼室または炉に投入することにより実施でき、そこでは焼成したカオリンを該燃焼室から速やかに取り出すための渦が設定されている。適当な炉は、ドーナツ型の流動加熱ゾーンが設けられているものであろう。
この含水カオリンを製造するための特定の一方法においては、原料の粒状含水カオリンを、所定の粉末度および粒径分布にまで磨砕する。この最終製品の典型的な粒径分布を、上記表1に示した。磨砕は、好ましくは公知の加工技術、例えば粉砕(例えば、乾式ボールミルまたは流動エネルギーミル(fluid energy milling))、遠心分離、粒径分級、濾過、乾燥等を利用することによって行われる。
該焼成カオリンを製造するための特定の一方法においては、市販品として入手できる微細な焼成カオリン(例えば、その粒子の約79体積%が、5μm未満の粒径を持ち、および/または該粒子の約57体積%が、2μm未満の粒径を持つような粒径分布を有する)を、所定の粉末度および粒径分布にまで磨砕する。このような粒状の焼成カオリン出発物質は、例えば通常の焼成プロセス中に、焼成装置から排出される、高温排気ガスから回収された微粒子であり得る。このような微粒子の例は、US-5713998およびそこで引用されている刊行物に記載されており、これら文献の開示事項を、本発明の参考とする。磨砕は、好ましくは公知の加工技術、例えばサンド粉砕(sand grinding) (例えば、懸濁液中での湿式サンド粉砕)、磨砕(例えば、乾式ボールミルまたは流動エネルギーミル)、遠心分離、粒径分級、濾過、乾燥等を利用することによって行われる。湿式サンド粉砕が好ましく、この場合には、所定の粒径における減少(例えば、上記表2の第6または9欄に示された粒径分布)は、典型的に1トン当たり約110KW-時なる作業後に達成され、またこのカオリンは、次いで濾過し、80℃にて乾燥し、磨砕して最終製品とすることが好ましい。
該焼成カオリンを製造するための、特定のもう一つの方法においては、本発明による含水カオリンを焼成し、その後あらゆる必要な磨砕処理を行って、該焼成された製品の所定の粒径分布を維持する。
例えば、該含水カオリンは、上記の含水カオリン(上記表1の第1欄に示された粒径分布を持つ)であり得、これは長時間(例えば、1時間)1080℃にて加熱して、均熱焼成し、冷却し、次いで湿式サンド粉砕する。所定の粒径への粉砕(例えば、上記表2の第7欄に示された粒径分布まで)は、典型的に1トン当たり約240KW-時なる作業後に達成される。このカオリンを、次いで53μmにて濾別し、圧縮しかつ乾燥し、更に粉砕して最終製品とする。
もう一つの例では、該含水カオリンを短時間(例えば、約1秒)急速に加熱することによって、フラッシュ焼成し、一般的には上記第一の例と同様にして、冷却し、次いで湿式サンド粉砕し、分級し、乾燥かつ粉砕する。得られる粒径分布の一例を、上記表2の第8欄に示す。
本発明によるこのフラッシュ焼成カオリンは、典型的に含水カオリンよりも低い、しばしば均熱焼成カオリンよりも低い、例えば2.4以下の、および望ましくは2.2以下の比重をもつ。本質的ではないが、本発明の粒状カオリンは、存在し得るあらゆる他のフィラー成分の比重とできる限り近い比重をもつことが、一般的には望ましい(沈降シリカは、典型的に約2.0-2.2の範囲の比重を有し、またトレッド等級のカーボンブラックは、典型的に約1.8の比重をもつ)。
比較的密度の低いフラッシュ焼成カオリンの、ゴム組成物におけるフィラーまたは増量剤としての使用が特に有利である。というのは、比較的比重が低いことは、該ゴムの質量を増やすこと無しに、必要ならばより多量の該フラッシュ焼成カオリンを、該組成物において使用できることを意味するからである。更にまた予想外のことに、典型的には約900〜約1200℃の範囲にある高温度にて、均熱焼成またはフラッシュ焼成して調製した該焼成カオリンが、約20 m2.g-1を越える、例えば約25 m2.g-1以上および幾つかの場合には少なくとも約30 m2.g-1という、高い比表面積(BETの液体窒素吸収法、ISO 5794/1に従って測定)を維持することができる。
該焼成カオリンの更なる特定の製法においては、市販品として入手可能な粗製粒状焼成カオリンを、極めて強力に磨砕(例えば、微粉砕)して、該最終製品とする。
この粒状カオリン粘土は、典型的に100質量部の該ゴムを基準として、約5〜約50質量部の範囲の量で存在する。ゴム工業における従来の用語による、「100質量部のゴムを基準とする質量部」を、ここでは「phr」と簡略化する。しかし、様々なゴムの混合物を含むゴム組成物においては、一般的ではないが、通常、該混合物の支配的なゴムを規準とする、「phr」量を表すことが基本であることに注意すべきである。ここで使用する用語「phr」は、当分野におけるこの用語の両者における使用を可能とするために、混合物の支配的なゴムまたは該混合物の全ゴム含有量を規準とするものであり得る。
該粒状カオリン粘土は、例えば該ゴム組成物中に、約5〜約80phrの範囲、より好ましくは約10〜約60phrの範囲、例えば約15〜約45phrの範囲の量で存在し得る。
ゴム
ゴムは、天然ゴム、または合成ゴム、もしくは天然ゴムと合成ゴムとの混合物であり得る。硫黄-加硫性ゴムが、タイヤトレッドの製造にとって好ましい。タイヤトレッドにおいて使用できる合成ゴムの例は、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、ビニルスチレン-ブタジエンゴム(VSBR)、ブタジエンゴム(BR)、ネオプレンゴムまたはポリイソプレンである。天然ゴムの例は、スタンダードマレーシア(Standard Malaysian)天然ゴムである。SBRはエマルションSBR(E-SBR)または溶液SBR(S-SBR)であり得る。適当なVSBRは、溶液VSBR(S-VSBR)であり得る。BRの例は、シス-1,3-ポリブタジエンゴムおよびシス-1,4-ポリブタジエンゴムを含む。これらゴムの任意の混合物、または他のゴムとの混合物を使用しても良い。
このゴムは、例えば1種以上のエキステンダー油等の公知の添加物を含むことができる。
タイヤトレッドまたは他の用途用ゴムの、適当な型およびグレードの選択は、当業者の能力の範囲内にあり、更なる議論は不要である。
ゴム組成物-他の成分
当業者には容易に理解されるように、本発明のゴム組成物には、典型的にゴム配合技術において公知の他の成分、例えば硬化助剤、潤滑剤油等の加工添加剤、樹脂(粘着付与剤を包含する)および可塑剤、他のフィラー、顔料および解凝固剤等を配合することができる。更に、本発明のゴム組成物は、好ましくは以下に列挙するものから選択される1種以上の成分を含む:
1種以上の追加の粒状フィラー;1種以上のカップリング剤;1種以上のプロセス油;1種以上の酸化防止剤および/または劣化防止剤;1種以上の潤滑剤(剥離助剤);該ゴム用の硬化系;および1種以上の該硬化系用の活性化剤。
該硬化系は、本発明による、あらゆる硬化されたまたは硬化可能なゴム組成物の、本質的な部分である。
最も好ましくは、本発明のゴム組成物は、本質的にゴム成分、粒状フィラー成分、カップリング剤成分、プロセス油成分、酸化防止剤および/または劣化防止剤成分、潤滑剤成分、および硬化系およびその活性化剤からなり、また約5phr未満の他の成分を含む。
追加の粒状フィラー
該ゴム組成物中に、1種以上の追加の粒状フィラーが存在することが好ましい。存在する場合、該追加の粒状フィラー成分は、例えば粒状シリカ、カーボンブラック、またはこれら両者から選択される。適当なグレードをもつこのようなフィラーをタイヤトレッドに対して使用する。高い構造性の、大きな表面積を持つシリカおよび/または高い構造性のカーボンブラックが、追加の粒状フィラーとして好ましい。
このシリカは、沈降シリカ、例えば機械的に粉砕された沈降シリカウルトラシル(Ultrasil) 7000 GRTM (USA、オハイオ州、アクロンのデグサ社(Degussa Corporation) (Tel: +1 330 665 1231)から入手できる)であることが好ましい。このようなシリカは、典型的に約175 m2.g-1の比表面積(BETの液体窒素吸収法、ISO 5794/1に従って測定)、約6.8のpH値(DIN ISOテスト法787/9により測定)および約97%以上という二酸化ケイ素含有率(ISOテスト法3262/17により測定)をもつ。
該カーボンブラックは、好ましくはトレッド-グレードのカーボンブラック、例えばコラックス(Corax) N220TM(ドイツ国のデグサ-ヒュルス社(Degussa-Huls; Tel: +49 6181 594787;ウエブサイト:www.degussa-huels.de)等である。このようなカーボンブラックは、典型的に約121 mg/gのヨウ素吸収(ASTMテスト法D 1510により測定)、約111 m2.g-1の比表面積(ASTMテスト法D 3765に基く、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)吸収により測定)、および最大約300ppmの篩残渣(35メッシュ、ASTMテスト法D 1514により測定)を持つ。
存在する場合、該粒状シリカの量は、典型的に約40〜約150phrの範囲内にある。シリカが存在しない場合、このカーボンブラックは、典型的に約10〜約80phrの範囲の量で存在する。シリカと共に存在する場合、このカーボンブラックは、約1〜約45phrの範囲の量で存在する。この追加の(付随的な)フィラー成分は、適当には全量で、本発明のゴム組成物中に、約20〜約170phrの範囲の量で存在し得る。存在する全ての公知の付随的粒状フィラー成分の量は、質量基準で1:1の比率で、該カオリン粘土を置換できると考えられるような量、即ち所定のゴム組成物に対して使用されるはずの、従来使用されている付随的な粒状フィラーの量の約10〜約80質量%の範囲にある。主な追加のフィラーがシリカである場合、シリカを充填したタイヤトレッド用ゴム組成物中の、従来使用されたシリカの量の、約20〜約80質量%を、カオリン粘土で置換することが好ましい。主な追加のフィラーがカーボンブラックである場合、カーボンブラックを充填したタイヤトレッド用ゴム組成物中の、従来使用されたカーボンブラック量の、約20〜約80質量%を、カオリン粘土で置換することが好ましい。
例えば、該カオリン粘土は、該ゴムの100質量部(phr)を基準として、シリカの60質量部まで、例えば該ゴムの100質量部に対して5〜50質量部のシリカ、例えば該ゴムの100質量部に対して5〜50質量部のシリカと置換できる。本発明によって可能となった、ゴム組成物中のシリカ量の、カオリン粘土による部分的な置換は、予想外のことに、該ゴムの強化度を維持し、かつ該ゴムおよびこれを配合した製品の重要な性能特性を改善することを可能とする。更に、該カオリン粘土は、シリカフィラーの示す程度には、カップリング剤依存性を示さず、結果的に該シリカのカオリン粘土による部分的または完全な置換が、必要とされる該カップリング剤の量を減じることが分かった。
また、本発明によるカオリン粘土の使用は、ゴム組成物におけるフィラー材料の幾つかの公知成分の必要性を回避し、従って該ゴム組成物はその使用を排除できる。このような成分は、全部ではないが、特にメチレンドナー/アクセプタ対(US-5840795);天然ゴム、ポリイソプレンおよび/またはポリブタジエンおよび主としてカオリンで構成される粘土30〜100phrを含む、ゴム組成物の加硫生成物としてのゴム粉末(EP-A-0678549);アルミナまたは水酸化アルミニウム(WO-A-99/28376);有機短繊維(EP-A-0719820)、セルロース繊維および/または木材繊維および/または中空セラミック粒子(US-5967211);セルロース含有粉末(EP-A-0942041);澱粉/可塑剤複合体(US-5672639);無機塩(EP-A-0890602);ホウ酸ナトリウム(EP-A-0943648);炭酸カルシウム(EP-A-0933391);およびC9-芳香族石油樹脂および/またはアルキルフェノール樹脂(EP-A-0697432)が挙げられる。
カップリング剤
特に、該ゴム組成物中に追加のフィラー成分としてシリカが存在する場合には、好ましくは該ゴム組成物中に1種以上のカップリング剤が存在する。このカップリング剤成分が存在する場合、このものは有機シランカップリング剤から選択することができる。適当な有機シランカップリング剤の例は、以下の式Iで示される化合物を含む:
Figure 0004494777
ここで、R1はアミノアルキル基またはメルカプトアルキル基であり、R2はヒドロキシ、ヒドロキシアルキルまたはアルコキシ基であり、R3およびR4各々は、同一でも異なっていてもよく、水素原子またはヒドロキシ、アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルコキシ基である。R2、R3およびR4各々は、例えばヒドロキシ、ヒドロキシアルキルまたはアルコキシ基であり得、またR1、R2、R3およびR4各々は、例えば4個以下の炭素原子を含むことができる。一例において、R1はγ-メルカプトプロピル基であり得、またR2、R3およびR4各々はメチル基であり得る。
適当な有機シランカップリング剤の他の例は、幾分かは式Iと重複するが、以下の式IIによって与えられる:
(R1O)2R'-Si-X (II)
ここで、R'はC1-4アルキル基(例えば、メチルまたはエチル基)を表し、R1はメチルまたはエチル基を表し、またXはメルカプトプロピル基、ビニル基またはチオシアナトプロピル基を表す。
適当な有機シランカップリング剤の更なる例は、以下の式IIIで示される化合物を包含する:
(RO)3-Si-(CH2)m-Sk-(CH2)m-Si(OR)3 (III)
ここで、RはC1-4アルキル基(例えば、メチルまたはエチル基)を表し、mおよびkは各々独立に整数1、2、3、4、5および6から選択(例えば、m=3およびk=4)される。
適当な有機シランカップリング剤の更に別の例は、以下の式IVで表される化合物を含む:
X3SiR (IV)
ここで、XはC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシまたはエトキシ基)または塩素原子を表し、またRはグリシドキシ、メタクリル、アミノ、メルカプト、エポキシまたはイミド基を表す。
有機シランカップリング剤の更なる例は、上に列挙した公知文献、並びにそこで引用された刊行物および関連する官公庁による検索結果に記載されており、これら文献を本発明の参考とする。
該有機シランカップリング剤は、好ましくはビス-(3-トリエトキシシリルプロピル)-テトラスルフィド、即ち上記式IIIにおいてRがエチル基であり、m=3およびk=4の化合物であり、例えばデグサ社からSi69TMなる名称の下で市販品として入手できる。もう一つの有機シランカップリング剤は、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシランであり、これは例えばオシ-クロンプトン(Osi-Crompton; ウエブサイト: www.osispecialities.com)からA189なる名称の下で市販品として入手できる。
適当には、該有機シランカップリング剤成分は、該ゴム組成物中に、カオリンおよびあらゆる付随的なフィラーの全量の、約20質量%まで、好ましくは約1〜約15質量%の範囲の量で存在し得る。
該有機シランカップリング剤成分は、該ゴム組成物の混合(配合)中に、該組成物混合物に直接添加でき、あるいは該有機シランカップリング剤成分の少なくとも一部を使用して、該組成物混合物に該フィラーを添加する前に、該粒状カオリン粘土フィラーおよび/または幾分かのあるいは全ての他の任意の付随的な粒状フィラー成分を前処理するのに使用できる。この前処理によって、該有機シランは該フィラー粒子に付着する。好ましくは、該有機シランは該カオリン粒子の約20質量%まで、より好ましくは約1〜約15質量%の範囲の量で存在する。更なる詳細については、以下の「ゴム組成物の製造」と題する章を参照のこと。
本発明によるカオリン粘土の使用は、界面活性剤と硫黄/ビニル官能性シランとの組合せ(US-5871846)等の、複合多成分有機シラン結合系に対する必要性を回避し、結果としてこの成分をゴム組成物から排除することを可能とする。
プロセス油
本発明のゴム組成物には、1種以上のプロセス油が存在することが好ましい。このプロセス油成分が存在する場合、これは1種以上の脱ロウ理し、高度に精製したゴム用プロセス油から選択することができる。このようなプロセス油は、主として芳香族成分で構成され、あるいは主として飽和環式および長鎖パラフィン系側鎖を持つことができる。該芳香族油は、典型的に低い、例えば約25℃以下のアニリン点を持つ。該パラフィン系油は、典型的に高い、例えば約95℃以上のアニリン点を持つ。
該芳香族プロセス油成分は、ゴム用プロセス油、例えばサンデックス(SundexTM) 790 (サンオイル社(Sun Oil Company) [ウエブサイト:www.sunco.be] から入手できる)等のサンデックス油から選択することができる。このようなプロセス油は、典型的に約1.01 g/cm3の密度(15℃)、約840 cStの粘度(40℃)、約21 cStの粘度(100℃)、約245℃の引火点(OCC)および約6℃の流動点を持つ。
該パラフィン系プロセス油成分は、サンパー(SunparTM) 2280等のサンパー油(サンオイル社[ウエブサイト:www.sunco.be] から入手できる) 等から選択できる。このようなプロセス油は、典型的に約0.9 g/cm3の密度(15℃)、約475 cStの粘度(40℃)、約31 cStの粘度(100℃)、約305℃の引火点(OCC)および約6℃の流動点を持つ。
該プロセス油成分は、適当には該ゴム組成物中に、約1〜約10phrの範囲、好ましくは約2〜約8phrの範囲の量で存在し得る。
酸化防止剤/劣化防止剤
本発明のゴム組成物には、1種以上の酸化防止剤および/または劣化防止剤が存在することが好ましい。これら酸化防止剤および/または劣化防止剤成分が存在する場合、これらは1種以上の芳香族有機ラジカルおよび/またはオゾン-掃去剤化合物、例えば重合キノリン誘導体、PPD(p-フェニレンジアミン)誘導体およびジフェニルアミン誘導体から選択することができる。この酸化防止剤/劣化防止剤は、好ましくはPPDオゾン掃去剤、例えばサントフレックスUPPD(Santoflex IPPDTM) (N-イソプロピル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン)またはサントフレックス6PPD(Santoflex 6PPDTM) (N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン) (USA、オハイオ州、アクロンの、フレクシス(Flexsys) (Tel: +1 330 666 4111)から入手できる)またはウイングステイ 100AZ (Wingstay 100AZTM) (ジアリル-p-フェニレンジアミン類の混合物) (USA、オハイオ州、アクロンのグッドイヤーケミカル社(Goodyear Chemical) (Tel: +1 330 796 2230; ウエブサイト:www.goodyearchemical.com) から入手できる)、あるいは重合されたキノリン誘導体、例えばフレクトールTMQ (Flectol TMQTM) (2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン) (フレクシスから入手することもできる)。
この酸化防止剤/劣化防止剤成分は、適当には、本発明のゴム組成物中に、約0.5〜約4phrの範囲、好ましくは約1〜約3phrの範囲の量で存在し得る。
潤滑剤
本発明のゴム組成物には、1種以上の潤滑剤が存在することが好ましい。潤滑剤成分が存在する場合、これは1種以上の潤滑ワックス、例えばパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、またはこれら両者から選択できる。適当なグレードの潤滑剤を、タイヤトレッドに対して使用できる。
この潤滑剤は、好ましくはタイヤグレードのマイクロクリスタリンワックス、例えばシェルマックス f:400 (SHELLMAX f:400TM) (エキロンエンタプライズLLC (Tel: +1 877 276 7285; ウエブサイト: www.shell-lubricants.com) から入手できる)である。このようなワックスは、典型的に約60〜約93度の範囲の滴点(ASTMテスト法D 127により測定)および約19〜46の範囲の炭素鎖長(ASTMテスト法D 1160により測定)をもつ。
該潤滑剤成分は、適当には、本発明のゴム組成物中に、約0.5〜約4phrの範囲、好ましくは約1〜約3phrの範囲の量で存在し得る。
硬化系
本発明においては、任意の適当なゴム用硬化剤系を使用できる。本発明のゴム組成物の硬化は、通常加硫を含み、また未硬化のゴム組成物を、加熱並びに加圧条件に付すことによって行われる(以下の記載参照)。
この加硫は、加硫剤によって行われる。適当な加硫剤の例は、元素(遊離)硫黄または硫黄ドナー、例えばアミンジスルフィド、ポリマー状ポリスルフィドまたは硫黄-オレフィンアダクトを包含する。この加硫剤は、好ましくは元素硫黄または元素硫黄と1種以上の硫黄ドナーとの組合せである。
この加硫剤成分は、適当には、本発明のゴム組成物中に、約0.5〜約5phrの範囲、好ましくは約0.5〜約2phrの範囲の量で存在する。
加硫剤と共に促進剤を使用して、加硫に要する時間を調節し、かつ該加硫ゴムの諸特性を改善する。当業者には公知であるように、単一の(主な)または多数の(第一および第二)促進剤系を使用することができる。この、または各促進剤は、適当には、約0.5〜5phrの範囲、好ましくは約0.5〜約4phrの範囲の量で存在し得る。本発明において使用するのに適した促進剤は、アミン、ジスルフィド、グアニジン、チオウレア、チアゾール、チウラム、スルフェンアミド、ジチオカルバメートおよびキサンテートを包含する。これら材料の特別な例は、TBzTD(テトラベンジルチウラムジスルフィド)、CBS(N-シクロヘキシルベンゾチアゾールスルフェンアミド)、TBBS(N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド)、例えばサントキュアTBBS (Santocure TBBSTM) (フレクシスから入手)およびDPG(ジフェニルグアニジン)である。
活性化剤
本発明のゴム組成物中には、該促進剤に対する1種以上の活性化成分を含むことが好ましい。この活性化成分が存在する場合、これは1種以上の飽和脂肪酸、例えばステアリン酸、パルミチン酸またはこれら両者、もしくは酸化亜鉛から選択することができる。脂肪酸は、また該フィラーに対する分散剤としても機能する。この活性化成分は、適当には、該ゴム組成物中に、約3〜約12phrの範囲、好ましくは約5〜約10phrの範囲の量で存在し得る。
ゴム組成物の製造
温度制御機能と混合デバイスとを備えた、任意の適当な配合装置を使用して、本発明のゴム組成物を調製することができる。バンバリー(BanburyTM)ロータリー配合機を有利に使用できる。本発明による粒状カオリン粘土の使用は、一般的に従来のフィラーに必要とされる温度に比して、使用する配合温度を下げ、また効率的な製造を可能とし、これは該配合混合物の一夜に渡る冷却を回避する。
当業者には周知の如く、この配合は、典型的に少なくとも2段階で、即ち少なくとも一回の所謂非-生産的段階とこれに続く所謂生産的混合段階で行われる。該ゴムと該フィラーとの混合は、典型的に1以上の非-生産的段階において起こる。該硬化系は、典型的に最終的な「生産的」段階において混合され、この段階は、通常該先行する非-生産的段階の温度および配合機の速度よりも低い温度および配合機速度にある。この非-生産的段階の高い温度/速度は、一般的に該ゴムおよび他の成分の加工要件を満たすのに必要である。例えば、粒状シリカフィラーは、該ゴム組成物への正確な配合を保証するために、140〜165℃の範囲、例えば約150〜約165℃の範囲の、特に高い加工温度を必要とする。
少なくとも幾つかの段階間に、通常冷却および/または低温磨砕(milling)期間があり、そのため該ゴム組成物(マスターバッチ)は、該配合機から投下される(is dumped)。次いで、このマスターバッチは、次の段階のために、該配合機に戻される。この最終的なマスターバッチは、典型的に、使用に先立って、該配合機から投下され、冷却される。
該有機シランカップリング剤成分を、該ゴム組成物の配合中に、該組成物混合物に直接添加するか、あるいは該有機シランカップリング剤成分の少なくとも一部を使用して、該粒状カオリン粘度フィラーおよび/または任意の付随的な粒状フィラー成分全てを予備処理し、その後該フィラー成分を該組成物混合物に添加することができる。
典型的な配合手順の更なる詳細については、(上記した)Okel等の文献を参照のこと。本発明のゴム組成物を製造するのに使用する配合手順は、該組成物の特性に依存するであろう。シリカおよびシランカップリング剤が存在し、これらをその場で一緒に反応させる場合には、該シランカップリング剤とシリカとを反応させる、該配合手順の段階において、一般的に比較的高い温度(例えば、140-165℃)を必要とし、また該組成物中に該シリカを十分に分散させるのに、多段混合手順が必要である。この配合手順においてシランカップリング剤とシリカとを結合する必要がない場合、例えばシリカが存在しない場合には、より少ない段階を使用して加工を単純化し、また混合温度を下げることが可能となる。しかし、該手順の各部分において、最低温度があり、それ以下では、存在する該組成物の成分は溶融せず、結果として該組成物中への分散は不十分であろう。例えば、該投下段階におけるこの最低温度は、約115℃程度であり、これは硫黄加硫剤(融点112℃)および115℃未満の融点をもつ全ての酸化防止剤(例えば、6PPDは融点95℃を持つ)の溶融を保証する。
本発明は、シリカが全くまたは実質的に存在しない、トラックタイヤの特定の場合に、その製造手順を、全ての混合段階が約140℃以下の温度にて行われるようにすることを可能とする。更に一層好ましくは、直ぐに硬化できるマスターバッチ製造までの全段階を、約130℃以下、約120℃以下または約115℃以下で行うことを可能とする。シリカおよびシランカップリング剤が全くまたは実質的に存在しない、乗用車用タイヤ組成物の場合にも、本発明を使用することによって、加工温度を下げることが可能である。
本発明は、またシリカとシランカップリング剤とを反応させる必要がない場合に、直ぐに硬化できるマスターバッチ製造までの全段階を、低温磨砕のために、部分的に完成されたマスターバッチを、ただ一回取り出すだけで実施することを可能とする。
本発明による該粒状カオリン粘度の使用によって可能となるこれら利点に加えて、我々は、本発明により、複数の非生産的配合段階間の低温磨砕及び冷却時間を含むが、非生産的配合段階と生産的配合段階間の低温磨砕及び冷却時間は含まない、非生産的配合段階に要する全時間が約15分未満、より好ましくは約10分未満および最も好ましくは約5分未満に減じることが可能であることを見出した。
タイヤトレッドおよびタイヤの製造
本発明によるタイヤトレッドおよびタイヤは、公知の方法、例えば押出し、圧延または該マスターバッチのトレッドバンドまたはストリップ(トレッド形材)への適当な成型法により製造され、該形材は次いで裁断され、接着され、(内部ライナー、本体層、ビードおよびキャップ層を含む)円筒状のタイヤカーカスおよび側壁部のベルトを含むアセンブリーに組み立てられ、その後この全アセンブリーは、加熱(典型的には約160℃なる加硫温度)およびプレス内圧力によって硬化され、この圧縮段階において、該トレッドパターンおよび側壁文字も形成される。最終的な仕上げ(例えば、トリミング)および検査が、引続き行われる。この手順は、当業者には周知である。製造法に関する一般的議論については、Macdonald & Co.出版(ロンドン)により刊行された、「自動車の構造学(Anatomy of a Motor Car)」(Ward, I.編)の「タイヤ(Tyres)」の章を参照のこと。
[図面の説明]
以下、本発明の態様を、例示のみの目的で、本発明を限定すること無しに、添付図面を参照しつつ説明する。
テスト材料の調製
未硬化タイヤトレッドゴム組成物A〜EおよびコントロールX
本発明以外の、1種の粗製含水粒状カオリン粘土K1(比較材料)、および本発明による5種の粒状カオリン粘土K2〜K6を調製し、各組成物中の所定量(30phr)のシリカと部分的に置換するための、タイヤトレッドゴム組成物におけるフィラー材料として使用し、これにより該タイヤトレッド組成物の加工性、転がり抵抗および湿潤時の静止摩擦特性間のバランスを、変更(本発明の場合には改善)を行った。
これら粘土の物性は、以下の表3に示すようなものであった。
Figure 0004494777
K1およびK2は、含水粘土であり、K3、K5およびK6は均熱焼成粘土であり、またK4はフラッシュ焼成粘土であった。K1およびK2は粗製粒状含水カオリンをサンド磨砕することにより調製した。K3粘土は、K2と類似する粒径をもつ含水粘土を、燃焼室にて、1050℃にて45分間焼成し、次いでこの焼成した粘土をサンド磨砕に掛けることによって調製した。K5は、K2と類似する粒径をもつ含水粘土を、燃焼室にて、1150℃にて30分間焼成することによって調製した。K4は、900℃にて1秒未満、K2をフラッシュ焼成し、次いでこのフラッシュ焼成した粘土をサンド磨砕することによって調製した。K6は、K3と同様に調製したが、より強力にサンド磨砕した。
該含水粘土K1は、その粒子の約88体積%が、5μm未満の粒径を持ち、該粒子の約76体積%が、3μm未満の粒径を持ち、該粒子の約61体積%が、2μm未満の粒径を持ち、該粒子の約30体積%が、1μm未満の粒径を持ち、該粒子の約9体積%が、0.5μm未満の粒径を持ち、かつ該粒子の約2体積%が、0.2μm未満の粒径を持つような、粒径分布を有していた。
該含水粘土K2は、上記表1の第2欄に示す粒径分布を有していた。該焼成粘土K3およびK4は、上記表1の、夫々第3および第4欄に示す粒径分布を有していた。該焼成粘土K5は、上記表1の第5欄に示す粒径分布を有していた。該焼成粘土K6は、上記表2の第9欄に示す粒径分布を有していた。
6つの型のトレッドゴム組成物を調製したが、これらは以下の表4に与えられた処方を有していた。












Figure 0004494777
組成物A〜Eには、シリカの30phrの代用として、夫々カオリン粘土K1〜K5を配合し、ここでK2〜K5が本発明を表す。
該タイヤトレッドのゴム組成物は、図1Aに示したようなプロセススケジュールにて製造した。
図1Aを参照すると、成分は、この製造手順における所定時間に、該反応混合物に、段階A、B、C、D、E、FおよびGにて添加される。これら成分は、様々な速度を持つ機械的配合機内で混合される。段階Aでは、ゴムを該配合機に添加した。段階Bでは、シリカ(2/3の量)、シラン(2/3の量)、カーボンブラックおよびステアリン酸を、該製造工程における約1分後に該配合機に添加し、次いで段階Cを行い、そこではシリカ(1/3の量)、シラン(1/3の量)、IPPD、TMQ、ワックスおよびオイルを、該製造工程における約2分後に該配合機に添加した。
該カオリン粘土フィラー(K1〜K5)は、段階BおよびCにおいて、該反応混合物に添加することができる。この方法の段階A、BおよびCにおいて、該混合物を、約65℃の温度に設定した該配合機の温度調節を行いつつ、150rpmの速度にて撹拌した。次いで、段階H1を実施し、そこでは該混合物を、約150℃にて低温二本ロールミルに投下した。この混合物を約1時間冷却して、該方法の次の段階で使用するマスターバッチを製造した。
次の段階において、該マスターバッチは、段階Dにおいて添加し、次いで段階Eにおいて酸化亜鉛を該混合物に添加した。次いで段階H2を実施し、ここでは該混合物を、約155℃にて低温二本ロールミルに投下した。この混合物を一夜冷却させた。
該方法の次の段階において、該マスターバッチ(前の段階からの未硬化の組成物)は、段階Fにおいて添加され、またDPG、TBzTD、CBSおよび硫黄は、段階Gにて添加した。次いで段階H3を実施するが、ここでは該混合物を、約70℃にて低温二本ロールミルに投下した。各実験において得られる組成物は、未硬化の組成物(A〜EおよびコントロールX)であり、これらについては図2〜4で言及する。
硬化タイヤトレッドゴム組成物A'〜E'およびコントロール組成物X'
該未硬化ゴム組成物A〜Eおよび未硬化コントロール組成物Xを、加熱したプレス内で、13〜20MPa (2-3000 psi)の圧力下で、150℃にて15分間硬化させ、次いで状態調節した。各実験において得られる組成物は、硬化されたゴム組成物(A'〜E'およびコントロールX')であり、これらについては図5〜7において言及する。
硬化タイヤトレッドゴム組成物F'〜H'およびコントロール組成物
一連の実験を、カーボンブラックが、シリカ、焼成カオリンおよびこれらの組合せにより置換されている、天然ゴム組成物で満たされたトラック用トレッドの諸特性を測定するように工夫した。これらの実験において使用した、該焼成カオリンはK6であった。この粒状焼成カオリンのd50値は、0.56μmであった。
12種のタイヤトレッドゴム組成物を調製したが、これらは以下の表5に示すような一般的な処方を有していた。
Figure 0004494777
*:シリカ上8質量%;SMR10=スタンダードマレーシアゴム、グレード10;カーボンブラック、シリカおよび焼成カオリン製品の量における変動は、以下の表6に示す通りである。







Figure 0004494777
表6に示したように、これら12種の実験用組成物を、3つの群に分割した。シリーズ1の第一組成物(A欄)では、カーボンブラックの8phr (15.1体積%)を、シリカで置換した。シリーズ2の第一組成物(A欄)では、カーボンブラックの16phr (30.3体積%)を、シリカで置換した。シリーズ3の第一組成物(A欄)では、カーボンブラックの24phr (45.5体積%)を、シリカで置換した。また、各シリーズにおいて、シリカの20、50および100体積%を、焼成カオリンで置換(夫々、表6の第B、CおよびD欄)し、結果として焼成粘土で置換した全ての例におけるフィラー体積を一定に維持し、かくして全ての組成物におけるフィラー体積を一定に維持した。
図8〜12に関連する、組成物F'、G'およびH'は、表6の夫々シリーズ1、2および3のD欄に示された組成物である。同様に、図8〜12に関連するコントロールSC-F'、SC-G'およびSC-H'は、表6の夫々シリーズ1、2および3のA欄に示された組成物である。
図8〜12に示された、コントロール組成物Y'は、47.5phrのカーボンブラックを含み、シリカ、シランおよび焼成カオリンを含まないが、その他の点は表5に従う。
これらタイヤトレッドゴム組成物は、図1Bに示したプロセススケジュールにより製造した。
図1Bを参照すると、成分は段階A、B、C、EおよびFにおいて、この製造方法の所定の時点において、該反応混合物に添加された。これら成分は、種々の速度を持つ機械的配合機内で混合した。段階Aでは、該ゴムを該配合機に添加した。段階Bでは、フィラー(2/3の量)およびシラン(2/3の量)を、この製造方法において、約30秒後に該配合機に添加し、次いで段階Cを行い、そこでフィラー(1/3の量)、シラン(必要ならば1/3の量)、プロセス油、活性化剤、酸化防止剤/劣化防止剤および潤滑剤を、この製造方法における約1.5分後に、該配合機に添加した。
該カオリン粘土は、段階Bにおいて添加されたフィラー中に配合した。この方法の段階AおよびBにおいて、該混合物は、約60℃に設定するように温度調節した、該配合機により、100rpmの速度で撹拌した。この方法の段階Cでは、該混合物は、約60℃に温度設定するように調節した、該配合機により、150rpmの速度で撹拌した。この製造方法において、約3.0分後に行われる段階Dでは、該配合機の供給ホッパーに留まるあらゆる材料を、該混合チャンバーにブラッシングした(払い落とした)。次いで、フィラー中にシリカを含む、これら組成物に対して段階H1を行い、該混合物を約160℃にて、低温二本ロールミルに投入した。この混合物を、約1時間冷却して、本方法の第二段階用のマスターバッチを製造した。
この方法の第二段階において、該マスターバッチを、段階Eの配合機に戻し、約30秒後に、段階Fにおける混合物に、硬化系(加硫剤および促進剤)を添加した。次いで段階H2を行い、そこで該混合物を、70℃にて、低温ミルに投入した。この混合物を冷却して、最終製品を製造した。この方法の段階EおよびFにおいて、該混合物を、約20℃に設定するように、該混合機の温度を調節しつつ、50rpmの速度で撹拌した。
これら組成物を、加熱したプレス内で、13-20 MPa (2-3000 psi)の圧力の下で、150℃にて15分間硬化した。
得られた組成物を、表5および6に列挙した硬化ゴム組成物およびカーボンブラックコントロールY'である。
硬化されたタイヤトレッドゴム組成物I'〜K'、EA-I'、EA-K'、EAS-I'〜EAS-K'、およびコントロール
該硬化組成物I'〜K'は、一般的に上記硬化組成物F'〜H'と同様にして(即ち、夫々表6のシリーズ1、2および3の第D欄に示された組成物に基いて)製造されるが、以下の違いを持つ。
該カオリン粘土フィラーを、該カオリンの質量基準で、3%の有機シランA189(オシ-クロンプトン製)で前処理した。更に、該配合手順は、図1Cに示すように単純化された。
図1Cを参照すると、成分は段階A、B、C、EおよびFにおいて、この製造方法の所定の時点において、該反応混合物に添加された。これらの段階および手順は、図1Bに関連して記載したものと同一であるが、シリカはこの処方に存在しないことから、シリカを添加成分から省き、また該カオリン粘土は、有機シランで前処理した。この方法の段階AおよびBでは、該混合物を約20℃に設定するように、該混合機の温度を調節しつつ、100rpmの速度で撹拌した。この方法の段階Cでは、約20℃の温度にて、150rpmの速度で、該混合物を撹拌した。段階D(払い落とし)は、この製造方法の約2.0分後に行った。次いで工程H1を行い、ここで該混合物は、約120℃の温度にて、低温ミルに投入された。この混合物を少なくとも1時間冷却して、本方法の第二段階用のマスターバッチを得た。
この方法の第二段階(段階E、FおよびH2)は、図1Bに関連して上記したものと同一であった。
組成物EA-I'〜EA-K'およびEAS-I'〜EAS-K'は、I'〜K'と同様にして製造したが、EA-I'〜EA-K'の場合には、追加の0.2phrの、硬化促進剤:N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾール-スルフェンアミドを、該硬化系中に存在させ、またEAS-I'〜EAS-K' の場合には、追加の0.2phrの、硬化促進剤:N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾール-スルフェンアミドおよび追加の0.4phrの、加硫剤としての硫黄を、該硬化系中に存在させた。
コントロール組成物Y'は、図8〜12のコントロール組成物と同様にして製造したが、図1Cに記載の変更した配合法を使用した。
これら組成物は、加熱プレス中で、13-20MPa (2-3000 psi)の圧力の下で、150℃にて15分間硬化させ、次いで状態調節した。
テスト法
タイヤトレッド組成物の重要な動的性質は、加工性、転がり抵抗および湿潤時静止摩擦を包含する。以下のテスト法を使用して、これら諸特性につき、該ゴム組成物を評価した。
加工性
タイヤトレッド組成物の製造中に、加工並びに成型段階、例えば磨砕、押出し、成型を使用することができ、これらは未硬化ゴム組成物に対して、様々な歪レベルを適用できる。弾性率または貯蔵弾性率G'は、様々な歪レベルにおける、未硬化ゴム組成物に関する加工性の尺度である。通常G'は、120%歪において測定できる。望ましくは、未硬化組成物は、より良好な加工性を示す、比較的低いG'および比較的高い、tanδを有する。
転がり抵抗
この特性は、特定の周波数において、タイヤゴムの変形により発生する自動車からのエネルギー損失、即ち使用中にタイヤが回転した際の、その変形に関連する。tanδ(粘性弾性(viscous modulus)対弾性率の比)は、研究室において測定できる物質特性である。当分野において、tanδが、1〜10Hzでの強制振動テストを使用して測定され、また幾分高い温度(例えば、60〜70℃)が、転がり抵抗のかなり正確な指標を与え得ることが、一般的に認識されている。これらのテスト条件下で、比較的低いtanδを持つことが望ましく、これは転がり抵抗が低いことを示す。低い転がり抵抗が有利である。というのは、このようなゴムから製造したタイヤは、低エネルギーにて回転することが予想され、また該自動車を推進するのに必要な燃料は少なくてすむからである。
湿潤時静止摩擦(wet traction)
この性質は、ウエットグリップ(wet grip)またはスキッド抵抗(skid resistance)とも呼ぶことができる。湿潤時静止摩擦は、歪、例えば制動条件下で発生するタイヤからのエネルギー損失と関連する。周波数10〜30Hzおよび0℃の温度にて強制振動テストにより測定した、tanδを、この湿潤時静止摩擦に関する指標として使用することができる。これらテスト条件下で、良好な湿潤時静止摩擦を示す、比較的高いtanδを持つことが望ましい。
磨耗抵抗
DINテスト法に従って、磨耗抵抗を測定する。この方法では、サンプル検体を、標準化した研磨紙で覆われている回転ドラムと接触させる。磨耗抵抗は、該ドラムの一回の横断中の体積損失として表され、従ってその数値が小さいほど、磨耗抵抗が大きい。
三日月形引裂き強さ(「C-引裂き強さ」)
引裂き強さは、ある切込みを、ゴム組成物の検体を介して伝播させるのに要する力として定義される。1mmの切込みを持つ三日月形のテスト片を、ISO R34,1979に従って使用する。
引張り強さ
引張り強さは、サンプル検体が、その最大の伸びに達した際の最大応力である。この物性は、MPa単位で測定され、また当業者には周知のものである。
伸び
伸びは、サンプル検体の、破断前の最大の伸びである。この物性は、%単位で測定され、また当業者には周知のものである。
硬さ
硬さとは、テストサンプルを破壊(局所化されたプラスチックの変形)しない条件下での、窪みに対する抵抗性として定義される。死荷重印加法を使用して測定され、結果は国際ゴム硬度(International Rubber Hardness Degrees: IRHD)で表される。
テスト結果および論考
組成物A〜Eに関する加工性テスト
これら組成物およびコントロール組成物を、ロール練して、シートに形成した。次いで、各タイヤトレッド組成物を、加工性につきテストした。
6種の未硬化タイヤトレッド組成物各々に関する加工性を、アルファテクノロジーズ(Alpha Technologies)により製作された、ラバープロセスアナライザー(Rubber Process Analyzer)装置を用いて測定した。測定は、100℃の温度および周波数0.1Hzにて行い、歪レベルは、1〜100%の範囲内で変化させた。得られた結果を、図2、3および4に示す。
G'対歪%のプロットである、図2を参照すると、未硬化ゴム組成物A(比較用のカオリン粘土K1を配合)およびB〜E(夫々カオリン粘土K2〜K5を配合し、また本発明を使用している)が、改善された加工性、即ちカオリン粘土フィラーを配合していない、コントロールゴム組成物Xに比して、より低い未硬化弾性率G'を示すことを理解することができる。tanδ対歪(%)のプロットである、図3を参照すると、同様にゴム組成物A〜Eが、改善された加工性、即ちカオリン粘土を含まない、コントロールゴム組成物Xに比して、より高い未硬化tanδを持つことを理解することができる。コントロールXに比して、組成物A〜Eの加工性に係る全体的な改善が、測定した歪全体を通して、図4において観察でき、図4は、未硬化tanδ対未硬化G'のプロットである。
組成物A'〜E'に関する転がり抵抗テスト
これら6種の硬化したタイヤトレッド組成物各々(A'〜E'およびコントロールX)に関する転がり抵抗は、ラバープロセスアナライザーを用いて測定した。測定は、温度75℃、周波数10Hz、歪レベル10%にて行った。この結果を図5に示す。
図5を参照すると、これらの結果は、シリカの部分的代替品として、カオリン粘土K1〜K5を30phr含有するゴム組成物A'〜E'が、改善された転がり抵抗、即ちカオリン粘土を含まないコントロール組成物X'と比較して、低いtanδを持つことを示している。本発明の範囲外の組成物A'は、コントロールX'と極めて類似する転がり抵抗を持つ。含水粘土K2を含む組成物B'は、0.075の低いtanδを持ち、またK4(フラッシュ焼成したK2)を含む、焼成粘土組成物である組成物D'は、0.072の低いtanδを持ち、これが最も好ましい。
組成物A'〜E'に関する湿潤時静止摩擦テスト
これら6種の硬化したタイヤトレッド組成物各々(A'〜E'およびコントロールX)に関する湿潤時静止摩擦を、引張りモードで動作するDMTA装置を用いて測定した。tanδの測定は、温度0℃にて行った。これら結果を図6に示す。
図6から、フィラーとしてカオリン粘土K1〜K5を含有する、ゴム組成物A'〜E'が、改善された湿潤時静止摩擦、即ちカオリン粘土を含まないコントロール組成物X'と比較して、より高いtanδを示すことが分かる。
組成物A'〜E'に関する耐磨耗性テスト
これら6種の硬化したタイヤトレッド組成物各々(A'〜E'およびコントロールX)に関する耐磨耗性を測定した。結果を図7に示す。
図7から、コントロール組成物X'は、カオリン粘土を配合した、本発明による組成物と比較して、良好な耐磨耗性を持つことが分かる。組成物C'およびD'は、コントロール組成物X'の値に近い耐磨耗性を示す。本発明の範囲外の組成物A'は、最も低い耐磨耗性を示す。
組成物A'〜E'に関する三日月形引裂き強さ、引張り強さ、伸びおよび硬さテスト
これら6種の硬化したタイヤトレッド組成物各々(A'〜E'およびコントロールX)に関する上記諸特性を測定し、結果を以下の表7に示す:





Figure 0004494777
これらの結果は、ゴム組成物B'、D'およびE'が、コントロール組成物X'と比較して、優れた三日月形引裂き強さを持つことを示している。これらゴム組成物に関する、引張り強さは、実質的に同様であるが、組成物C'は、改善された伸びを有していた。これらゴム組成物全てに関する硬さは、低い値を持つ組成物A'以外は、類似していた。
組成物F'〜H'に関する転がり抵抗テスト
これら7種の硬化タイヤトレッド組成物(F'〜H'、表6由来の3種の比較組成物およびコントロールY')各々に関する転がり抵抗を、ラバープロセスアナライザー(RPA2000)を用いて測定した。tanδの測定は、温度75℃、周波数10Hzおよび歪レベル10%にて行った。これら結果を図8に示す。
これらのデータは、該組成物の転がり抵抗が、カーボンブラックをシリカまたは焼成カオリン何れかで置換した場合には、大幅に改善されることを示す。
組成物F'〜H'に関する耐磨耗性テスト
これら7種の硬化タイヤトレッド組成物(F'〜H'、表6由来の3種の比較組成物およびコントロールY')各々に関する耐磨耗性を、既に記載した方法を用いて測定した。結果を図9Aに示す。
置換するカーボンブラックの体積が増すにつれて、これら組成物の耐磨耗性は低下した。焼成カオリンフィラーを含む組成物は、シリカを含む組成物が、性能における突然の減衰を示す、最大の置換レベルを除き、シリカを含むものよりも耐磨耗性が低い。
シリカは、硬化剤の、配合操作中のシリカ表面に対する吸収性のために、該加硫製品の架橋密度に悪影響を及ぼす。この架橋密度における低下は、硬化レオメータ(cure rheometer)で測定したような、最大および最小トルク(MH-ML)間の差異によって大雑把に予測できる。図9Bには、MH-MLの値を、シリカおよび焼成カオリンで置換したカーボンブラックの割合(体積%)の関数としてプロットした。これらデータは、架橋密度が、該組成物中のシリカの量が増すにつれて、大幅に低下することを示唆する。
組成物F'〜H'に関する引裂き強さテスト
これら7種の硬化タイヤトレッド組成物(F'〜H'、表6由来の3種の比較組成物およびコントロールY')各々に関する引裂き強さを、既に記載した方法を用いて測定した。結果を図10に示す。
これらデータは、焼成粘土の配合が、これら組成物の引裂き強さを、15体積%を越えて、大幅に低下することを示す。
組成物F'〜H'に関する引張り強さテスト
これら7種の硬化タイヤトレッド組成物(F'〜H'、表6由来の3種の比較組成物およびコントロールY')各々に関する引裂き強さを測定した。結果を図11に示す。
これら結果は、該組成物へのシリカまたは焼成粘土の導入が、その引張り強さに対して、殆ど影響をもたないことを示す。
組成物F'〜H'に関する硬さテスト
これら7種の硬化タイヤトレッド組成物(F'〜H'、表6由来の3種の比較組成物およびコントロールY')各々に関する硬さを、既に記載した方法を用いて測定した。結果を図12に示す。
これら結果は、該組成物中のカーボンブラック15.1体積%を、シリカまたは焼成粘土で置換した場合、硬さが維持されることを示す。このレベル以上において、シリカを含む組成物は、より柔軟である。焼成粘土を含む組成物は、依然として、最大置換レベルにおけるコントロールの値の97%を維持する。硬さは、架橋密度と密接に関連している。
組成物I'〜K'に関する転がり抵抗テスト
10種の硬化タイヤトレッド組成物(I'〜K'、3種の比較組成物EA-I'、EA-J'およびEA-K'、3種の比較組成物EAS-I'、EAS-J'およびEAS-K'、およびコントロールY')各々に関する転がり抵抗を、ラバープロセスアナライザー(RPA2000)を用いて測定した。これら測定は、温度75℃、周波数10Hzおよび歪レベル10%にて行った。得られた結果を図13に示す。
これらの結果は、カーボンブラックのシラン処理した焼成カオリンによる置換が、該トレッド組成物の転がり抵抗を改善することを示している。追加の促進剤および硫黄を添加することにより、該硬化系を調節することによって、単独の促進剤の量を高めるよりも、良好な性能が得られる。
組成物I'〜K'に関する耐磨耗性テスト
同一の10種の硬化したタイヤトレッド組成物各々に関する耐磨耗性を、既に記載したテスト法を用いて測定した。図14を参照のこと。
得られた結果は、該カーボンブラックの15体積%を、シラン処理した焼成カオリン製品で置換しても、コントロールと比較して、該組成物の磨耗に如何なる悪影響をも及ぼさないことを示す。より高い荷重の下では、耐磨耗性は低下し始める。該組成物を製造する際の、追加の促進剤の添加は、その対磨耗性に何等影響を持たないものと考えられる。硫黄並びに促進剤を増やすと、得られる組成物は、該コントロール組成物の値に匹敵する耐磨耗性を維持する。
組成物I'〜K'に関する引裂き強さテスト
同一の10種の硬化タイヤトレッド組成物各々に関する引裂き強さを、既に記載したテスト法を用いて測定した。図15を参照のこと。
得られた結果は、シラン処理した焼成カオリンを配合したこれら組成物の引裂き強さが、全てコントロールの値よりも劣ることを示す。硬化系の変更は、該引裂き強さに何等影響を及ぼさない。
組成物I'〜K'に関する引張り強さテスト
同一の10種の硬化タイヤトレッド組成物各々に関する引張り強さを、既に記載したテスト法を用いて測定した。図16を参照のこと。
得られた結果は、シラン処理した焼成カオリンを含むこれら組成物の引張り強さが、該コントロールの引張り強さと等価であることを示している。
組成物I'〜K'に関する硬さテスト
同一の10種の硬化タイヤトレッド組成物各々に関する硬さを、既に記載したテスト法を用いて測定した。図17を参照のこと。
得られた結果は、シラン処理した焼成カオリンの存在により、硬さが低下することを示す。追加の促進剤と硫黄との組合せを添加することにより、焼成カオリンを30体積%まで含有する組成物の硬さは、該コントロールの硬さ値まで回復する。
15.1体積%および30.3体積%のカーボンブラックを、シリカおよびシラン処理した焼成カオリンで置換した場合の、トラックタイヤトレッドゴムの比較による評価
図18および19は、コントロールY'に対して、最良の特性間バランスを示すものと考えられる、本発明の組成物に関する、図8〜17に示された結果をまとめたものである。選択された組成物は、15%カーボン置換レベルについては、SC-F'およびEAS-I'(図18)であり、また30%カーボン置換レベルについては、SC-G'およびEAS-J'である。RR=転がり抵抗;引張り=引張り強さ;引裂き=引裂き強さ;磨耗=耐磨耗性。一般的に、これら2種のカーボン置換材料の特性は、類似することが分かった。より高い置換レベルにおいては、耐磨耗性および硬さについて、シリカの性能は、焼成カオリンの性能に劣るが、シリカは良好な転がり抵抗および引裂き強さを与える。
しかし、カオリンのより低いコストと、シリカを充填したトレッド組成物の調製において必要とされる、高温加工の回避が、カオリン使用の実質的な利点であり、これら利点は、該カオリンフィラーを、シリカに対する魅力的な代替品とする。
結論
「未硬化の」(低転がり抵抗および一般にエネルギー消費性の)タイヤトレッドは、そのゴム組成物中の、シリカおよび/またはカーボンブラックの少なくとも一部を、粒状含水または焼成カオリン粘土で置換して処方できる。実験室で測定した如き、このトレッドの性能は、一般的に充填されていない、またはカーボン-充填ゴムよりも良好であり、また一般的にシリカを主成分とする処方について得られる性能と類似する。該マスターバッチの加工性は、公知のシリカを主成分とする処方と比較して、一般的に改善される。更に、トラックタイヤ組成物の特別な場合に、これらの利点は、複雑な高温配合を必要とせずに、また低いコスト(特に、エネルギーコストおよび経費のかさむシリカ、カーボンブラックおよびシラン量の低下)で達成する。
諸特性(例えば、転がり抵抗、耐磨耗性、引張り強さ、引裂き強さおよび/または硬さ)における良好なバランスの達成は、簡単なものではない。例えば、低い転がり抵抗と高い湿潤時静止摩擦との釣合いの達成は、典型的には制動条件下での、該タイヤトレッドの経験する高い周波数(振動数)(典型的には10〜10,000kHzの範囲の)における高いヒステリシス、また該タイヤが回転した際の、その変形に関連する、低い振動数(典型的には、10〜100Hzの範囲)における低ヒステリシス(低エネルギー吸収)を示すようなゴム組成物を見出すことを含む。該焼成カオリン製品、特に均熱焼成製品が、本発明の該粒状カオリン粘土製品の中で好ましいものであり得るが、該製品全てが、タイヤゴムフィラーとして有用な性質を持つものと考えられる。本発明は、これまでにシリカおよびカーボンブラックについて可能であった以上の、粒状フィラーの高いレベルでの使用を可能とする。
従って、本発明は、トラックおよび自動車タイヤ製造業者に、従来の実務と比較して、許容される性能特性をもつ、燃料効率の良いタイヤの製造をもたらす、より魅力的で、低コストの方法を提供する。
以上は、制限無しに、本発明を大まかに記載する個のである。当業者には容易に明らかになるであろう種々の変更並びに改良は、本出願およびこれに続くあらゆる特許の範囲内に含まれるものと理解すべきである。
タイヤトレッドゴム組成物を製造するための、製造段階の第一の態様を示すものである。 タイヤトレッドゴム組成物を製造するための、製造段階の第二の態様を示すものである。 タイヤトレッドゴム組成物を製造するための、製造段階の第三の態様を示すものである。 弾性率G'(MPa)対%歪のグラフであり、沈降シリカフィラーのみを配合した、コントロール未硬化タイヤトレッドゴム組成物Xと比較して、カオリン粘土および沈降シリカを配合した、5種の未硬化タイヤトレッドゴム組成物A〜Eの加工性を示す図である。 tanδ対%歪のグラフであり、シリカフィラーのみを配合した、同一のコントロール未硬化タイヤトレッドゴム組成物Xと比較して、カオリン粘土およびシリカを配合した、同様な5種の未硬化タイヤトレッドゴム組成物の加工性を示す図である。 tanδ対弾性率G'(MPa)のグラフであり、シリカフィラーのみを配合した、同一のコントロール未硬化タイヤトレッドゴム組成物Xと比較して、カオリン粘土およびシリカを配合した、同様な5種の未硬化タイヤトレッドゴム組成物の加工性を示す図である。 シリカフィラーのみを配合した、コントロール硬化タイヤトレッドゴム組成物X'と比較して、カオリン粘土およびシリカを配合した、5種の硬化タイヤトレッドゴム組成物A'〜E'の転がり抵抗(tanδ)を示す棒グラフである。 シリカフィラーのみを配合した、同一のコントロール硬化タイヤトレッドゴム組成物X'と比較して、カオリン粘土およびシリカを配合した、同様な5種の硬化タイヤトレッドゴム組成物の湿潤時静止摩擦(0℃におけるtanδ)を示す棒グラフである。 シリカフィラーのみを配合した、同一のコントロール硬化タイヤトレッドゴム組成物X'と比較して、カオリン粘土およびシリカを配合した、同様な5種の硬化タイヤトレッドゴム組成物の耐磨耗性を示す棒グラフである。 カーボンブラックフィラーのみを配合したコントロール硬化トラックタイヤトレッドゴム組成物Y'およびカオリン粘土フィラーの代わりに、同一体積の沈降シリカを使用した、本発明以外の同様な3種の硬化トラックタイヤトレッドゴム組成物(SC-F'(即ち、F'に対応するシリカコントロール)、SC-G'およびSC-H')と比較して、カオリン粘土および種々の変動する量のカーボンブラックを配合した、3種の硬化トラックタイヤトレッドゴム組成物F'〜H'の転がり抵抗(tanδ)を示す棒グラフである。 図8に示したものと同一のコントロールと比較して、カオリン粘土および種々の変動する量のカーボンブラックを配合した、同一の、3種の硬化トラックタイヤトレッドゴム組成物の耐磨耗性を示す棒グラフである。 図8に示したものと同一のコントロールと比較して、カオリン粘土および種々の変動する量のカーボンブラックを配合した、同一の、3種の硬化トラックタイヤトレッドゴム組成物の、最大および最小トルク間の差(MH-ML)における関連性を示す図であり、得られる加硫生成物の架橋密度に及ぼす、カーボンブラックのシリカおよび焼成カオリンによる置換の効果を説明するものである。 図8に示したものと同一のコントロールと比較して、カオリン粘土および種々の変動する量のカーボンブラックを配合した、同一の、3種の硬化トラックタイヤトレッドゴム組成物の三日月形引裂き強さを示す棒グラフである。 図8に示したものと同一のコントロールと比較して、カオリン粘土および種々の変動する量のカーボンブラックを配合した、同一の、3種の硬化トラックタイヤトレッドゴム組成物の引張り強さを示す棒グラフである。 図8に示したものと同一のコントロールと比較して、カオリン粘土および種々の変動する量のカーボンブラックを配合した、同一の、3種の硬化トラックタイヤトレッドゴム組成物の硬さを示す棒グラフである。 カーボンブラックフィラーのみを配合した、同一のコントロール硬化トラックタイヤトレッドゴム組成物Y'と比較して、またゴムに対する硬化条件が追加の0.2phrの量の促進剤によって変更された、本発明の範囲内の3種の類似する硬化トラックタイヤトレッドゴム組成物(EA-I'(即ち、I'に関する硬化法の、追加の促進剤の存在下での繰り返し)、EA-J'およびEA-K')との比較で、更にゴムに対する硬化条件が追加の0.2phrの量の促進剤および追加の0.4phrの量の硫黄によって変更された、本発明の範囲内の3種の類似する硬化トラックタイヤトレッドゴム組成物(EAS-I'(即ち、I'に関する硬化法の、追加の促進剤および硫黄の存在下での繰り返し)、EAS-J'およびEAS-K')との比較で、有機シラン被覆カオリン粘土および変動する量のカーボンブラックを配合した、3種の硬化トラックタイヤトレッドゴム組成物I'〜K'の、転がり抵抗(規格化されたtanδ)を示す棒グラフである。 図13に示されたものと同一の、硬化トラックタイヤトレッドゴム組成物に関する耐磨耗性を、同一のコントロールに対して示した棒グラフである。 図13に示されたものと同一の、硬化ゴム組成物に関する引裂き強さを、同一のコントロールに対して示した棒グラフである。 図13に示されたものと同一の、硬化ゴム組成物に関する引張り強さを、同一のコントロールに対して示した棒グラフである。 図13に示されたものと同一の、硬化ゴム組成物に関する硬さを、同一のコントロールに対して示した棒グラフである。 上記硬化トラックタイヤトレッドゴム組成物SC-F'、EAS-I'およびY'の、テストされたパラメータ間の相関関係を示すグラフである。 上記硬化トラックタイヤトレッドゴム組成物SC-G'、EAS-J'およびY'の、テストされたパラメータ間の相関関係を示すグラフである。

Claims (25)

  1. ゴムと、粒子の少なくとも95体積%が、3μm未満の粒径を持つような粒径分布を持つ、粒状カオリン粘土を含み、該粒状カオリン粘土が、5〜50phrの範囲内の量で存在し、該粒径がCILASレーザー光分析により測定されたものであることを特徴とする、ゴム組成物。
  2. 90〜98体積%の範囲内の該カオリン粒子が、2μm未満の粒径をもつ、請求項1記載のゴム組成物。
  3. 93〜97体積%の範囲内の該カオリン粒子が、2μm未満の粒径をもつ、請求項1記載のゴム組成物。
  4. 1体積%未満の該カオリン粒子が、3〜5μmの範囲内の粒径をもち、かつ40体積%未満の該カオリン粒子が1〜5μmの範囲内の粒径を持つ、請求項1〜3の何れか1項に記載のゴム組成物。
  5. 該カオリン粒子が焼成されたカオリンである、請求項1〜4の何れか1項に記載のゴム組成物。
  6. 該焼成されたカオリン粒子が、均熱焼成カオリンである、請求項5記載のゴム組成物。
  7. 該焼成カオリン粒子が、フラッシュ焼成されたカオリンである、請求項5記載のゴム組成物。
  8. 更に、前記粒状カオリン粘土以外の1種以上の追加の粒状フィラー、1種以上のカップリング剤、1種以上のプロセス油、1種以上の酸化防止剤および/または劣化防止剤、1種以上の潤滑剤、1種以上の該ゴム用の硬化系、および1種以上の該硬化系用活性化剤からなる群から選択される1種以上の成分をも含む、請求項1〜7の何れか1項に記載のゴム組成物。
  9. 本質的に、1種以上のゴム、粒子の少なくとも95体積%が3μm未満の粒径を持つような粒径分布を持つ粒状カオリン粘土、前記粒状カオリン粘土以外の1種以上の追加の粒状フィラー、1種以上のカップリング剤、1種以上のプロセス油、1種以上の酸化防止剤および/または劣化防止剤、1種以上の潤滑剤、1種以上の該ゴム用の硬化系、及び1種以上の該硬化系用活性化剤を含む、請求項8記載のゴム組成物。
  10. 該1種以上の追加の粒状フィラーが、シリカ、カーボンブラック、またはその組合せを含む、請求項8または9記載のゴム組成物。
  11. (i)シリカが存在する場合、シリカは40〜150phrの範囲の量で存在し、かつカーボンブラックは1〜45phrの範囲の量で存在し、(ii)シリカが存在しない場合、カーボンブラックは10〜80phrの範囲の量で存在する、請求項10記載のゴム組成物。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載のゴム組成物を製造するための方法であって、ゴムと、粒子の少なくとも95体積%が3μm未満の粒径を持つような粒径分布を持つ粒状カオリン粘土とを混合する工程を含み、該粒径がCILASレーザー光分析により測定されたものである、上記方法。
  13. そのまま硬化できる状態にあるマスターバッチを製造するための全プロセスを、部分的に完成された低温磨砕用のマスターバッチの一回の投下によってのみ行う、請求項12記載の製造方法。
  14. 複数の非生産的配合段階間の低温磨砕及び冷却時間を含むが、非生産的配合段階と生産的配合段階間の低温磨砕及び冷却時間は含まない、非生産的配合段階に要する全時間が、15分未満である、請求項12または13記載の製造方法。
  15. 硬化系を含有する、請求項1〜11の何れか1項に記載のゴム組成物を含む、硬化されたゴム組成物から製造されたタイヤトレッドであって、該硬化ゴム組成物が、該ゴムと該硬化系との反応による硬化生成物である、上記タイヤトレッド。
  16. ゴム、フィラーおよび硬化系を含む、硬化ゴム組成物から製造したタイヤトレッドであって、該硬化ゴム組成物が、該硬化系および粒状均熱焼成カオリン、粒状フラッシュ焼成カオリンおよびこれらの任意の混合物からなる群から選択される粒状焼成カオリンを含むフィラーと、該ゴムとの反応による硬化生成物であることを特徴とする、上記タイヤトレッド。
  17. 該粒状焼成カオリンが、その粒子の少なくとも95体積%が、3μm未満の粒径を持つような粒径分布を持つ、請求項16記載のタイヤトレッド。
  18. 請求項15〜17の何れか1項に記載のタイヤトレッドを含むことを特徴とする、ゴムタイヤ。
  19. トラックまたは乗用車用タイヤトレッドゴム組成物における、粒状カオリン粘土の使用であって、該粒状カオリン粘土粒子の少なくとも95体積%が、3μm未満の粒径を持つような粒径分布を有し、該粒径がCILASレーザー光分析により測定されたものである、上記使用。
  20. 該粒状カオリン粘土が、粒状均熱焼成カオリン、粒状フラッシュ焼成カオリンおよびこれらの任意の混合物からなる群から選択される、請求項19記載の使用。
  21. 粒状カオリン粘土粒子の少なくとも95体積%が、3μm未満の粒径を持つような粒径分布を持つ、該粒状カオリン粘土粒子または該粒状焼成カオリン粒子が、15質量%までの、接着性カップリング剤、例えば有機シランカップリング剤で被覆されている、請求項19または20記載の使用。
  22. ゴム組成物で使用するための粒状カオリン粘土であって、該カオリン粘土が、その粒子の少なくとも95体積%が、3μm未満の粒径を持ち、かつ該粒子の少なくとも90体積%が、2μm未満の粒径を持つような粒径分布を持ち、該粒径がCILASレーザー光分析により測定されたものであることを特徴とする、上記粒状カオリン粘土。
  23. 該カオリンが含水カオリンである、請求項22記載の粒状カオリン粘土。
  24. 該カオリンが均熱焼成カオリンまたはフラッシュ焼成カオリンである、請求項22記載の粒状カオリン粘土。
  25. 該粒子が、15質量%までの、接着性カップリング剤、例えば有機シランカップリング剤で被覆されている、請求項22〜24の何れか1項に記載の粒状カオリン粘土。
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