JP6925578B2 - 燃料電池スタック - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池スタックに関する。
従来、固体酸化物電解質を用いた固体酸化物形燃料電池が種々提案されている。固体酸化物形燃料電池では、十分な電圧を得るために、複数の燃料電池セルが積層されている。それによって、燃料電池スタックが構成されている。セラミックスを用いて燃料電池セルを形成した場合、セラミックスの熱伝導率が低いことから、セラミックスを用いた燃料電池セルの積層数を増加させると、発電によって生じた熱が燃料電池スタックの中心付近にとどまる傾向にある。そのため、燃料電池セル面において熱分布が生じ、熱応力による燃料電池セルにクラックが生じる。
このような問題を回避すべく、特許文献1には、燃料電池セル間に金属板を含む接合部を設けた燃料電池スタックが開示されている。特許文献1では、金属板は平面方向において複数分割して設けられている。燃料電池スタックを構成する1つの燃料電池セルは、セル面内の各象限に複数の発電部が分割して配置されている。特許文献1に示す燃料電池スタックでは、縦方向に積層された各燃料電池セルの同一象限の発電部が直列に電気接続されている。
国際公開公報第2015/045986号
特許文献1に示す燃料電池スタックでは、4つの象限が電気的に独立しているため、各象限のスタックの抵抗ばらつきに応じて流れる電流値がばらつき、その影響でスタック電圧が象限間によって大きくばらつく現象が生じた。この現象は、スタックの段数が大きくなるとより顕著に現れる。全段の抵抗が小さい象限には電流が多く流れるが、このような象限のスタック中には接合状態等に起因して抵抗が高い部分が存在し得る。この場合、その抵抗が高い部分に大きな電流が流れることとなり、その箇所はジュール熱によって局所的な発熱が起こり、長期的な耐久性が低下するおそれがある。また、ユニット間で流れる電流が異なれば、発電による発熱量も異なり、温度ばらつきの要因にもなる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、セル面内に複数の発電部が分割して配置された燃料電池セルを積層した燃料電池スタックにおいて、各発電部を流れる電流ばらつきを抑制することができる燃料電池スタックを提供する。
本発明の燃料電池スタックの一態様は、セル面内に複数の発電部が分割して配置された燃料電池セルを積層した燃料電池スタックであって、前記複数の燃料電池セルの間に設けられ、積層された燃料電池同士を電気的に接続する導電層と、一の燃料電池セルと他の燃料電池セルとの間に設けられた、一枚の金属板と、を有し、前記一枚の金属板により一の燃料電池セルの発電部及び他の燃料電池セルの発電部が接続され、かつ、同一の燃料電池セル内の複数の発電部が電気的に接続されたものである。
本発明によれば、セル面内に複数の発電部が分割して配置された燃料電池セルを積層した燃料電池スタックにおいて、各発電部を流れる電流ばらつきを抑制することができる。
本実施形態に係る燃料電池スタックの要部を示す略図的正面断面図である。 本実施形態の燃料電池スタックに用いられている1つの燃料電池セルの分解斜視図である。 本実施形態に係る燃料電池スタックに用いられている1つの燃料電池セルの平面図である。 3層の燃料電池セル2を含む燃料電池スタック1の斜視図である。 本実施形態の燃料電池スタックの一部を模式的に示す斜視図である。 本実施形態に係る燃料電池スタックに用いられている金属板のレイアウトを示す図である。 図7は、発電時における燃料電池スタックへの電流の流れを説明するための概略図であり、(a)は本実施形態の図、(b)は従来例の図を示す。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタックの略図的正面断面図である。
燃料電池スタック1は、複数積層された燃料電池セル2を備える。このうち、一の燃料電池セル2と、他の燃料電池セル2の間には、一枚の金属板11が設けられている。金属板11は、燃料電池スタックの発熱を放散するために挿入される。各燃料電池セル2は、貫通孔5a,5bを備えており、上下の燃料電池セル2を貫通する流路が形成されている。金属板11には、流路を取り囲むリング状のスペーサ16がはめ込まれている。2つの燃料セル2の間及び燃料電池セル2と金属板11との間には、両者を電気的に接続する導電層12が設けられている。燃料電池セル2とスペーサ16との間には接着剤層15が設けられている。
図1では、金属板11の両側にそれぞれ2つの燃料電池セル2が積層されている状態を示しているが、燃料電池セル2の外側にはさらに複数の燃料電池セルが積層されている。また、図1に示す燃料電池セル2外側に配置された積層体中の特定の部位に金属板がさらに挿入されている。例えば、燃料電池セル2の数段おきに金属板11が挿入されている。図2及び図3を参照して、1つの燃料電池セル2の詳細を説明する。
図2に示すように、燃料電池セル2は、固体酸化物電解質層7を有する。固体酸化物電解質層7は、イオン導電性が高いセラミックスからなる。このような材料としては、例えば、安定化ジルコニアや部分安定化ジルコニアなどを挙げることができる。より具体的には、イットリウムやスカンジウムにより安定化されたジルコニアが挙げられる。安定化ジルコニアとしては、例えば、10モル%イットリア安定化ジルコニア(10YSZ)、11モル%スカンジア安定化ジルコニア(11ScSZ)などを挙げることができる。部分安定化ジルコニアとしては、例えば、3モル%イットリア部分安定化ジルコニア(3YSZ)などを挙げることができる。
なお、上記固体酸化物電解質層7を構成する材料は上記に限定されず、SmやGdがドープされたセリア系酸化物や、La0.8Sr0.2Ga0.8Mn0.2(3-δ)などのペロブスカイト型酸化物などにより形成してもよい。なお、δは、3未満の正の数を示す。
固体酸化物電解質層7には、貫通孔7aと貫通孔7bとが設けられている。貫通孔7aは、燃料ガス流路を構成している。貫通孔7bは、酸化剤ガスとしての空気を通す空気流路を構成している。
固体酸化物電解質層7の上方に燃料極層6が積層されている。燃料極層6は、Niを含むイットリア安定化ジルコニアや、Niを含むスカンジア安定化ジルコニアなどにより構成することができる。燃料極層6には、燃料ガス流路を構成する貫通孔6aと、空気流路を構成する貫通孔6bとが設けられている。また、燃料極層6の内部には貫通孔6aに連通する燃料ガス流路が面内に形成されており、貫通孔6aから供給された燃料ガスは燃料極層6内の燃料ガス流路を通って端面から放出される。
上記燃料極層6上にセパレータ5が積層されている。セパレータ5は、安定化ジルコニアや部分安定化ジルコニアなどにより形成され得る。セパレータ5に、貫通孔5a,5bが形成されている。貫通孔5aは、燃料ガス流路を構成している。貫通孔5bは、空気流路を構成している。
セパレータ5には、電気を取り出すための複数本のインターコネクタ5cがセパレータ5の上面から下面を貫くように設けられている。すなわち、ビアホール導体により各インターコネクタ5cが形成されている。複数本のインターコネクタ5cは、上記燃料極層6に電気的に接続されている。
固体酸化物電解質層7の下方には、空気極層8及びセパレータ9が積層されている。空気極層8には、燃料ガス流路を構成する貫通孔8aと、空気流路を構成する貫通孔8bとが設けられている。空気極層8は、電子伝導性が高く、かつ多孔質の材料からなることが好ましい。このような空気極層8は、例えば、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)、Gdがドープされたセリア、Snがドープされた酸化インジウム、PrCoO3系酸化物、LaCoO3系酸化物、又はLaMnO3系酸化物などにより形成することができる。LaMoO3系酸化物としては、例えば、La0.8Sr0.2MnO3(以下においてLSMと略す)や、La0.6Ca0.4MnO3(以下においてLCMと略す)などが挙げられる。また、空気極層8の内部には貫通孔8bに連通する空気流路が面内に形成されており、貫通孔8bから供給された空気は空気極層8内の空気流路を通って端面から放出される。
セパレータ9はセパレータ5と同様に構成されている。従って、燃料ガス流路を構成する貫通孔9aと、空気流路を構成する貫通孔9bと、複数本のインターコネクタ9cとを有する。
図3は、この単一の燃料電池セル2の平面図を示す。図3に示すように燃料電池セル2は、セル面内の各象限に4つの発電部2b,2c,2d,2eが分割して配置されている。4つの発電部2b,2c,2d,2eの間の十字状の領域2aには、燃料ガス流路を構成する貫通孔5aと、空気流路を構成する貫通孔5bとが配置されている。
図4は、3層の燃料電池セル2を含む燃料電池スタック1の斜視図である。図4に示すように、燃料電池スタック1の上下から燃料ガス及び空気が供給される。燃料ガスが各燃料電池セル2の燃料極層6に供給され、各燃料極層6の端面から放出される。また、空気が各燃料電池セル2の空気極層8に供給され、各空気極層8の端面から放出される。
図5は、本実施形態に係る燃料電池スタック1の一部を示す斜視図である。図5に示す例では、5段の燃料電池セル2おきに1枚の金属板11が挿入されている。ただし、燃料電池セル2の段数(積層数)及び金属板11の総数に限定はない。図示はしないが、最上層の燃料電池セル2の上層には上集電板が配置され、最下層の燃料電池セル2の下層には下集電板が配置される。上集電板の上層にはさらにセパレータ板が配置され、下集電板の下層にはセパレータ板が配置される。
上述した燃料電池セル2では、燃料電池セルを構成する要素としてセラミックスを用いることにより、燃料電池セル2を一括して共焼結して形成できる利点がある。燃料電池セル2に金属を用いないことにより、カソード(空気極層8)を被毒するクロムの発生源をなくすことができ、金属/セラミックスのシール箇所をなくすことができるという利点もある。その反面、セパレータ5,9の熱伝導度が低いので、発電により生じた熱が放散せず、熱応力がかかりやすい。このため、図5に示すように燃料電池セル2の数段おきに金属板(均熱板)を設け、発熱によって生じるセル面内温度分布を均一化させている。
図1に戻り、金属板11は、上方の燃料電池セル2の発電部及び下方の燃料電池セル2の発電部を電気的に接続するとともに、セル2面内の複数の発電部同士を電気的に接続している。
金属板11を構成する材料は、特に限定されないが、Pt、Pd、Cu、Ag、Au、Ru、Rh、Ni、Fe、Crからなる群から選択される1種を含むものであることが好ましい、これにより、耐熱性と熱伝導性に優れ、燃料電池の動作環境下で安定である。
金属板11として、金属メッシュを用いてもよく、あるいは金属発泡体もしくは多孔質金属を用いてもよい。金属メッシュ、金属発泡体又は多孔質金属を用いた場合、熱が加えられた際の応力に対する追随性を高めることができ、それによって電気的接続の信頼性をより一層高めることができる。
金属板11の上面及び下面に、それぞれ、導電層12が設けられている。導電層12により、上方の燃料電池セル2と、金属層11と、下方の燃料電池セル2とが接合されて、電気的に接続されている。
上記導電層12は、LSMのような導電性セラミックスからなることが望ましい。このような導電性セラミックスとしては、LaSrCoO3、LaSrCoFeO3、MnCoO3、SmSrCoO3、LaCaMnO3、LaCaCoO3、LaCaCoFeO3、LaNiFeO3、(LaSr)2NiO4からなる群から選択される1種を好適に用いることができる。これらの材料は、燃料電池の動作環境で安定で、かつ高い導電性をもつという利点がある。
本実施形態では、流路を構成する貫通孔5a,5bの部位において、シール材となる接着剤層15及びスペーサ16の積層構造を有する。ここで、スペーサ16は、燃料電池セル2,2間の距離が大きい場合、接着を容易とするために用いられている。このようなスペーサ16を構成する材料としては、燃料電池セル2を構成しているセラミックスと熱膨張係数が近い材料が望ましい。
本実施形態では、接着剤層15により、燃料電池セル2,2が上記スペーサ16を介在させて接着されている。接着剤層15は、本実施形態では、ガラス系接着剤からなる。より具体的には、ガラスセラミックスを主体とするガラス系接着剤が用いられている。
図6は、本実施形態に係る燃料電池スタックに用いられている金属板11のレイアウトを示す図である。
図6に示すように、金属板11には、図3の貫通孔5aに対応する部位に貫通孔11aが設けられ、図3の貫通孔5bに対応する部位に貫通孔11bが設けられている。貫通孔11a,11bは、燃料電池セル2の貫通孔5a,5bの径よりも大きい。そして、金属板11の貫通孔11a,11b内には、リング状のスペーサ16(図1)がはめ込まれる。スペーサ16の中空部により、上下のセルを貫通する燃料ガス流路及び空気流路が確保される。
上記構成では、燃料電池セル2の発電部2b〜2eに対応する位置に一枚の金属板11が配置されていることにより、上下の燃料電池セル2の発電部2b〜2eが電気的に接続されている。また、熱伝導率の低いセラミックスにより構成される発電部2b〜2eから生じた熱を効率的に伝導させて熱の均一化を図ることができる。このため、熱が集中することによる燃料電池セル2へのクラックの発生が抑制される。
貫通孔5a,5bに対応する位置にスペーサ16を配置することとしたのは、セラミックスにより構成される燃料電池セル2と金属板11とは熱膨張係数の差が大きいことから、発電時の熱変形により上下の接合に隙間が生じる可能性がある。発電部2b〜2eにおいて隙間が生じても問題はないが、貫通孔5a,5bにおいて隙間が生じると、燃料ガス又は空気のガスリークを生じてしまい、燃料利用率、空気利用率の低下がおきる。このため、貫通孔5a,5bにおいては、燃料電池セル2(より具体的には固体酸化物電解質層7)と熱膨張係数が近いセラミックスからなるスペーサ16を配置することとしている。具体的には、スペーサ16と燃料電池セル2の熱膨張係数の差は5%以内であることが好ましく、2ppm/℃以内であることが好ましい。
スペーサ16の材料としては、例えば、安定化ジルコニアや部分安定化ジルコニアなどを挙げることができる。より具体的には、イットリウムやスカンジウムにより安定化されたジルコニアが挙げられる。安定化ジルコニアとしては、例えば、10モル%イットリア安定化ジルコニア(10YSZ)、11モル%スカンジア安定化ジルコニア(11ScSZ)などを挙げることができる。部分安定化ジルコニアとしては、例えば、3モル%イットリア部分安定化ジルコニア(3YSZ)などを挙げることができる。
上下の燃料電池セル2からの熱の均一化及び熱の放散を図るためには、金属板11の厚さが数mm程度、例えば3〜4mm程度必要となる。
図7は、発電時における燃料電池スタックへの電流の流れを説明するための概略図であり、(a)は本実施形態の図、(b)は従来例の図を示す。図7では、6段の燃料電池セル2毎に金属板が配置されている。燃料電池スタック1は、燃料電池セル2の発電部2bのスタック1Bと、燃料電池セル2の発電部2cのスタック1Cと、燃料電池セル2の発電部2dのスタック1Dと、燃料電池セル2の発電部2eのスタック1Eを有する。
図7(a)では、スタック1B〜1Eに共通する一枚の金属板11を用いることにより、各スタック1B〜1Eは金属板11により小ユニット(図7では6段)に分割されている。これに対して、図7(b)では、スタック1B〜1Eに対応する分離した金属板11B〜11Eが配置されている。金属板11に挟まれた小ユニットの抵抗ばらつきは、全段分の抵抗ばらつきと比較すると小さいため、小ユニットを流れる電流ばらつきは小さくなる。この現象は、先述した局所的な劣化が小さく抑える効果があり、長期的な耐久性を向上させることが可能となる。
表1及び表2は、実際のデータの一例である。表1は、12段スタックの両側にそれぞれ一枚の金属板11を配置した本実施形態の構造における象限間のスタック電圧を測定した結果を示す。表2は、3段スタックの両側に4分割の金属板をそれぞれ配置した比較例の構造における象限間のスタック電圧を測定した結果を示す。表中、「スタック電圧」は、4つのスタック電圧の平均値を示す。「正方向ばらつき」は、「スタック電圧」に対する、4象限のうち最も大きいスタック電圧のばらつきを示す。「負方向ばらつき」は、「スタック電圧」に対する、4象限のうち最も小さいスタック電圧のばらつきを示す。
Figure 0006925578
Figure 0006925578
表1及び2に示すように、4分割の金属板で3段スタックを測定したときの象限間のスタック電圧のばらつきが、0.8%であったのに対して、一体もの金属板で12段スタックを測定したときの象限間のスタック電圧のばらつきは、0.06%であり、段数が4倍であるにもかかわらず一桁以上の改善が見られた。
一枚の金属板11を用いる効果は、スタック電圧のばらつきを抑える以外の効果もある。燃料電池スタック1を製作する際に、導電層12を燃料電池セルと燃料電池セルの間や燃料電池セルと金属板11の間に挿入し、加圧焼成することで、燃料電池セル2や金属板11の表面形状にならわせている。ここで、金属板を分割した状態で加圧焼成すると、金属板の上側と下側の導電層のつぶれ方に、象限間でばらつきができやすく、象限間の抵抗ばらつきが生じやすい。これを一枚の金属板11を用いることで、同一面内での加圧となるため、導電層12のつぶし方にばらつきができにくく、抵抗ばらつきが生じにくいという効果もある。
以上、本発明の例示的な実施形態について説明した。
本実施形態に係る燃料電池スタックは、セル面内に複数の発電部が分割して配置された燃料電池セルを積層した燃料電池スタックであって、複数の燃料電池セルの間に設けられ、積層された燃料電池同士を電気的に接続する導電層と、一の燃料電池セルと他の燃料電池セルとの間に設けられた、一枚の金属板と、を有し、一枚の金属板により一の燃料電池セルの発電部及び他の燃料電池セルの発電部が接続され、かつ、同一の燃料電池セル内の複数の発電部が電気的に接続されたものである。これにより、金属板が等電位層となることから、燃料電池スタック中を別々に流れる電流が通過する段数が減少する。このため、燃料電池スタック中を別々に流れる電流の電流ばらつきが小さくなり、その結果、局所的な劣化が小さく抑えられ、長期的な耐久性を向上させることが可能となる。
金属板は、Pt、Pd、Cu、Ag、Au、Ru、Rh、Ni、Fe、Crからなる群から選択される1種を含む。これらの材料は、耐熱性と熱伝導性に優れ、燃料電池の動作環境下で安定である。
導電層は、LaSrCoO3、LaSrCoFeO3、MnCoO3、SmSrCoO3、LaCaMnO3、LaCaCoO3、LaCaCoFeO3、LaNiFeO3、(LaSr)2NiO4からなる群から選択される1種を含む。これらの材料は、燃料電池の動作環境下で安定で、かつ高い導電性をもつ。
燃料電池セルは、空気又は燃料を通過させる複数の流路を備え、金属板にはめ込まれた、一の燃料電池セルの流路と他の燃料電池セルの流路を連結するスペーサを備える。金属板以外のスペーサを用いることにより、燃料電池セルの流路の連結部からの漏れを防止することができる。
なお、以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。即ち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。また、各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換又は組み合わせが可能であることは言うまでもなく、これらも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1…燃料電池スタック
2…燃料電池セル
2a…領域
2b〜2e…発電部
5…セパレータ
5a,5b…貫通孔
5c…インターコネクタ
6…燃料極層
6a,6b…貫通孔
7…固体酸化物電解質層
7a,7b…貫通孔
8…空気極層
8a,8b…貫通孔
9…セパレータ
9a,9b…貫通孔
9c…インターコネクタ
11…金属板
12…導電層
15…接着剤層
16…スペーサ

Claims (4)

  1. セル面内に複数の発電部が分割して配置された燃料電池セルを積層した燃料電池スタックであって、
    前記複数の燃料電池セルの間に設けられ、積層された燃料電池セルの各発部同士を積層方向に電気的に接続する導電層と、
    一の燃料電池セルと他の燃料電池セルとの間に設けられた、一枚の金属板と、
    を有し、
    前記一枚の金属板により一の燃料電池セルの発電部及び他の燃料電池セルの発電部が接続され、かつ、同一の燃料電池セル内の全ての発電部が電気的に接続された、
    燃料電池スタック。
  2. 前記金属板は、Pt、Pd、Cu、Ag、Au、Ru、Rh、Ni、Fe、Crからなる群から選択される1種を含む、
    請求項1記載の燃料電池スタック。
  3. 前記導電層は、LaSrCoO3、LaSrCoFeO3、MnCoO3、SmSrCoO3、LaCaMnO3、LaCaCoO3、LaCaCoFeO3、LaNiFeO3、(LaSr)2NiO4からなる群から選択される1種を含む、
    請求項1又は2に記載の燃料電池スタック。
  4. 前記燃料電池セルは、空気又は燃料を通過させる複数の流路を備え、
    前記金属板が前記複数の流路に対応する位置に貫通孔を有し、
    前記金属板の前記貫通孔にはめ込まれた、一の燃料電池セルの流路と他の燃料電池セルの流路を連結するスペーサを備える、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料電池スタック。
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