JP6924867B1 - 制振建物 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1には、上下方向に連続する連層耐震壁と、連層耐震壁に設けられて架構のせん断変形を抑えるせん断変形吸収ダンパーと、を備える構成が開示されている。
また、特許文献2には、複数階にわたって連続する連層壁を、対向する柱と柱間に架設される梁とで構成されるフレーム構造部に間隙を設けて設置し、フレーム構造部と連層壁とを制振ディバイスを介して連結した構成が開示されている。
特許文献1、2に開示されたような構成では、連想壁柱の柱脚が固定されているので、地震発生時に連層壁柱が変位すると、連層壁柱の柱脚部に大きなせん断力が入力されてしまう。
連層壁柱に作用する地震力を、より一層、効果的に吸収し減衰可能な、制振建物が望まれている。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の制振建物は、地盤中に構築される下部構造と、前記下部構造の上方に設けられる上部構造と、前記下部構造及び前記上部構造の内部側に鉛直方向に連続して設けられる連層壁柱と、を備え、前記連層壁柱の下端部と、前記下部構造の間には、減衰付与部材が設けられ、前記連層壁柱は、前記下部構造の上端に位置する中間部において、支持部材に、前記連層壁柱の壁面を形成する平面内で回転可能となるように接合されている。
このような構成によれば、連層壁柱が、中間部において、下部構造の上端に対し、支持部材を介し、連層壁柱の壁面を形成する平面内で回転可能に接合されている。このため、支持部材の上側と下側とで、地震力が作用したときに連層壁柱に生じる水平方向の変形の向きが反対向きとなり、連層壁柱の下端部における変形量が大きくなる。連層壁柱の下端部と、下部構造の間には、減衰付与部材が設けられているので、連層壁柱の下端部における大きな変形量を吸収することができる。このようにして、連層壁柱に作用する地震力を、より一層、効果的に吸収し減衰可能な、制振建物を提供することができる。
このような構成によれば、連層壁柱の剛性を効率良く高めることができる。これにより、建物を構成する柱梁架構の柱のサイズの大型化を抑えつつ、建物の制震性能を高めることができる。また、連層壁柱を、断面矩形状のコンクリート充填鋼管柱、または隣接する柱間に設けられたX字状のブレースを備える連層耐震ブレース壁体とすることで、連層壁柱が建物の室内空間内に張り出すのを抑えることができる。これにより、建物の室内空間を、より大きく確保することができる。
このような構成によれば、連層壁柱を、梁またはスラブに対してピン接合することで、連層壁柱が、中間部において、下部構造の上端に位置する支持部材に、連層壁柱の壁面を形成する平面内で回転可能となるように接合する構成を実現することができる。ピン接合を用いることで、連層壁柱において、地震力が作用したときに連層壁柱に生じる水平方向の変形の向きが、支持部材の上側と下側とで反対向きとなる構成を実現することができる。
第1の特徴は、連層壁柱を配置することで、地震力や強風などの外乱、或いは、建物の高さ方向に構造特性にバラツキがあっても、連層壁柱を介して建物全体で地震荷重に抵抗することで、特定階などへの変形集中を抑制される高いロバスト性を有する点である。
第2の特徴は、連層壁柱の中間高さ位置をピン支承で支持することで、当該ピン支承を境に連層壁柱の柱脚部では変位が大きくなるために、その変位量を連層壁柱の下端部に設けた減衰付与部材で吸収する制振構造を実現している点である。
以下、添付図面を参照して、本発明による制振建物を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。
本発明の実施形態に係る制振建物の外観を示す斜視図を図1に示す。図2は、図1の制振建物の立断面図である。図3は、図2に示した制振建物のI−I横断面図である。
図1、図2に示されるように、制振建物1の躯体は、下部構造10と、上部構造20と、を備えている。
図2に示されるように、この制振建物1は、全体として平面視略長方形状で、その短辺1aに沿った方向を間口方向(短手方向)Xとし、長辺1bに沿った方向を奥行方向(長手方向)Yとして形成されている。制振建物1は、例えば、間口方向Xの長さが8〜9m程度、奥行方向Yの長さが35〜40m程度、鉛直方向Zの寸法が例えば55m程度とされている。このように、制振建物1は、間口方向Xの長さに対して鉛直方向Zの寸法が大きい、いわゆる塔状比が7程度と非常に大きい塔状の建物とされている。本発明は、4〜10程度の搭状比の建物に特に適している。
下部構造10は、例えば鉄骨鉄筋コンクリート造により形成されている。下部構造10は、地盤Gに掘削形成された基礎ピット11の底部に設置され、水平面内に位置するベース部12と、ベース部12の外周部から基礎ピット11の内側面に沿って立ち上がるよう形成された擁壁部13と、を一体に備えている。
上部構造20は、下部構造10の上方に設けられている。図2、図3に示すように、上部構造20は、例えば鉄骨造により形成されている。上部構造20は、上部構造20の外周部に沿って設けられた複数の柱21と、間口方向Xにおいて互いに隣接する柱21,21間に架設された梁22と、奥行方向Yにおいて互いに隣接する柱21,21間に架設された梁23と、を主として備えている。
連層壁柱30Aは、下部構造10及び上部構造20の内部側に、鉛直方向Zに連続して設けられている。連層壁柱30Aは、下部構造10および上部構造20を鉛直方向Zに貫通して設けられている。連層壁柱30Aは、その上端部30tが上部構造20の最上部(上部)20tに強固に固定されている。ここで、上部構造20の最上部20tに位置する梁22tは、その梁成(梁の高さ)が例えば800mm程度とされるのに対し、最上部20tの梁22tよりも下層に位置する梁22は、その梁成が例えば300mm程度とされている。これにより、連層壁柱30Aは、その上端部30tが最上部20tの梁22tに剛に接合される一方、下層階の梁22に対しては、上端部30tに比較すると相対的に柔に接合されている。
また、連層壁柱30Aは、その下端部30bが、基礎ピット11のベース部12に、後述する減衰付与部材33Aで支持されている。
図2に示すように、連層壁柱30Aは、上端部30tに向けて、間口方向Xの幅が漸次小さくなるよう形成されている。これにより、連層壁柱30Aは、地震時に大きなモーメント力が作用する上部構造20の下部では、連層壁柱30Aは高い剛性を備え、相対的に小さなモーメント力が作用する上方では、連層壁柱30Aの剛性を相対的に低くすることができる。したがって、必要十分な剛性を有した連層壁柱30Aを、無駄なく構築することができる。
また、本発明の制振建物1では、一般的な、他の柱21に比べて剛性が非常に大きい連層壁柱30Aを設けることで、地震発生時には一般柱21が負担する応力を軽減することができる。さらに、高い剛性を有する連層壁柱30Aを最下階から最上階まで通しで設けることで、層剛性が相対的に小さい階(例えば、階高が大きい階、ピロティを有する階、複数層に亘って吹き抜け空間を有する階)における地震時の変形集中を要請する効果がある。
また、連層壁柱30Aを構成する断面矩形状のコンクリート充填鋼管柱は、壁躯体の幅以内に設定されるために、建物内で利用できる居室空間の大規模化が可能である。
図4に示すように、連層壁柱30Aの下端部30bは、その鉛直荷重を支持するため、下部構造10のベース部12上に、水平方向の変位を許容する減衰付与部材33Aによって支持されている。減衰付与部材33Aは、基礎ピット11のベース部12上に敷設された鋼板等からなるベースプレート36上に固定されている。減衰付与部材33Aとしては、例えば、積層ゴム34が用いられている。このような減衰付与部材33Aにより、連層壁柱30Aの鉛直方向Zの荷重を支持しつつ、連層壁柱30Aの下端部30bの拘束を緩め、連層壁柱30Aの下端部30bの水平方向の変位を許容する。したがって、地震時に連層壁柱30Aの下端部30bに過大なせん断力が作用するのを抑える。
後に説明するように、連層壁柱30Aの中間高さ位置にピン支承が設置される。これにより、連層壁柱30Aが回転しやすくなり、柱脚部分の拘束を緩めやすくすることができる。また、変位を増加させる柱脚部分に制振装置を設置することで、建物に入力された地震エネルギーを効率良く吸収させることができる。
図6、図7に示すように、連層壁柱30Aは、制振建物1の上部構造20の地上2階以上の各階の梁22Bまたは梁22B上に設けられたスラブコンクリート25Bに、スタッドボルト55を介して接合されている。スタッドボルト55は、連層壁柱30Aの奥行方向Y両側のそれぞれに、間口方向Xに間隔を開けて複数本が設けられている。各スタッドボルト55は、連層壁柱30Aの奥行方向Y両側の壁面30f、30gから、奥行方向Y両側に突出するように設けられている。各スタッドボルト55の基端は、連層壁柱30Aの鋼管30kに固定されている。各スタッドボルト55は、スラブコンクリート25Bに埋設されている。このような、制振建物1の地上2階以上の各階における、スタッドボルト55による連層壁柱30Aの変形拘束力は、接合ピン51による制振建物1の地上1階部分への変形拘束力よりも小さい。
具体的には、連層壁柱30Aと周辺フレームの接合方法を変えることで、建物の実情に合わせた連層壁柱30Aの効果を期待することができる。連層壁柱30Aを大梁と接合させず、スラブに直接取り合わせ、コンクリートの支圧やスタッドボルト55によって地震時の水平力を伝達するのみの機構とし、連層壁柱30Aは後に説明する柱脚部の積層ゴム34等で自重を支持させるものである。
図8、図9に示すように、上部構造20には、連層壁柱30Aとは奥行方向Yにおいて異なる位置に、間口方向Xにおける上部構造20の水平方向の変位を減衰する制振架構部材39A,39Bが設けられている。ここで、制振架構部材39Aは、上部構造20において奥行方向Yの一端側に設けられ、制振架構部材39Bは、上部構造20において奥行方向Yの他端側に設けられている。
図8に示すように、制振架構部材39Aは、例えば、間口方向Xに沿って隣接する柱21,21間に斜めに架設された鋼管ブレース40と、ブレースダンパー41と、を備え、鋼管ブレース40に入力された軸方向の変位をブレースダンパー41によって減衰する。
図9に示すように、制振架構部材39Bは、間口方向Xの中間部に設けられた中柱25と柱21との間に設けられた、例えばV字状に延びるブレース材43と、ブレース材43の下端部と柱21との間に設けられ、間口方向Xに沿った作動軸を有する水平ダンパー44と、を備えている。これによって、平面視した状態で、連層壁柱30Aが設けられている部分を中心としてねじるような変位が生じた場合に、その変位をブレースダンパー41,水平ダンパー44により有効に抑制させる。
このような制振架構部材39A、39Bは、上部構造20の各階に設ける必要は無く、図8、図9に示すように、層間変形が比較的小さい上部を除き、層間変形の大きい中間階以下に設けてもよい。
このような構成によれば、連層壁柱30Aが、中間部30cにおいて、下部構造10の上端に対し、支持部材50を介し、連層壁柱30Aの壁面30f、30gを形成する平面内で回転可能に接合されている。このため、支持部材50の上側と下側とで、地震力が作用したときに連層壁柱30Aに生じる水平方向の変形の向きが反対向きとなり、連層壁柱30Aの下端部30bにおける変形量が大きくなる。連層壁柱30Aの下端部30bと、下部構造の間には、減衰付与部材33Aが設けられているので、連層壁柱30Aの下端部30bにおける大きな変形量を吸収することができる。このようにして、連層壁柱30Aに作用する地震力を、より一層、効果的に吸収し減衰可能な、制振建物1を提供することができる。
また、地震発生時などに水平方向の外力が入力され、下部構造10および上部構造20が振動すると、上部構造20の水平方向の変位を連層壁柱30Aが梁22を介して拘束する。このようにして剛性が非常に大きい連層壁柱30Aに地震時慣性力が集まり、上部構造20に入力される慣性力を軽減でき、これによって、上部構造20の変位が抑制される。したがって、連層壁柱30Aの剛性が有効に作用し、連層壁柱30Aの周囲の上部構造20の特定階に変形が集中するのを防ぐことができる。これにより、制振建物1において層剛性が相対的に低い特定階、例えば吹き抜けのある階や、ピロティを有する階、階高が大きい階等に変形が集中するのを防ぎ、層間変形を平滑化することができる。
このような構成によれば、連層壁柱30Aの剛性を効率良く高めることができる。これにより、制振建物1を構成する柱梁架構の柱21のサイズの大型化を抑えつつ、制振建物1の制震性能を高めることができる。また、連層壁柱30Aを、断面矩形状のコンクリート充填鋼管柱とすることで、連層壁柱30Aが制振建物1の室内空間内に張り出すのを抑えることができる。これにより、制振建物1の室内空間を、より大きく確保することができる。
このような構成によれば、連層壁柱30Aを、梁22Aまたはスラブコンクリート25Aに対してピン接合することで、連層壁柱30Aが、中間部30cにおいて、下部構造10の上端に位置する支持部材50に、連層壁柱30Aの壁面30f、30gを形成する平面内で回転可能となるように接合する構成を実現することができる。ピン接合を用いることで、連層壁柱30Aにおいて、支持部材50の上側と下側とで、地震力が作用したときに連層壁柱30Aに生じる水平方向の変形の向きが反対向きとなる構成を実現することができる。
なお、本発明の制振建物は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
上記実施形態では、連層壁柱30Aを、支持部材50に対し、接合ピン51によってピン接合する構成としたが、連層壁柱30Aは、他の構成によって接合されてもよい。例えば、図10に示すように、間口方向Xに離間した梁22Aの間に連層壁柱30Aを設け、支持部材50の縦断面内において、梁22Aまたはスラブコンクリート25A側に設けた凸部56と、連層壁柱30Aに形成した凹部57に係合させることで、連層壁柱30Aの側面にピン支承を設けて、連層壁柱30Aを回転可能に支持するようにしてもよい。
このような構成によれば、滑り支承38aにより、連層壁柱30Aの下端部30bの拘束を緩め、さらに中間部30cがピン接合されることで回転方向に変位しやすくなった連層壁柱30Aの下端部30b(柱脚部)の変位を、オイルダンパー38bにより減衰させることができる。これにより、減衰効率を高めることができる。
このような構成によれば、積層ゴム34により、連層壁柱30Aの下端部30bの拘束を緩め、さらに中間部30cがピン接合されることで回転方向に変位しやすくなった連層壁柱30Aの下端部30b(柱脚部)の変位を、オイルダンパー35により減衰させることができる。これにより、上記実施形態よりも減衰効率を高めることができる。
このような構成によれば、間口方向Xに地震力が作用すると、鋼板42が面外方向に曲がることにより、連層壁柱30Aの下端部30bが柔らかく拘束される。これにより、減衰効率を高めることができる。
図16に示される形態においては、オイルダンパー70は、鉛直方向Zに延在するように設けられている。より詳細には、下部構造10の内側面10aの最下端部に設けられた第1ブラケット71に、長尺の第1鋼材72の第1端部72aが、連層壁柱30Aの壁面30fを形成する平面内で回転可能に、ピン接合されている。連層壁柱30Aの奥行方向Yに延在する側面30hには、第2ブラケット73が、ガイドレール74を介して、連層壁柱30Aの延在する方向に移動可能に設けられている。鋼材72の第2端部72bは、この第2ブラケット73にピン接合されている。第2ブラケット73には、更に、長尺の第2鋼材75の第1端部75aが、連層壁柱30Aの壁面30fを形成する平面内で回転可能に、ピン接合されている。オイルダンパー70の第1端部70aは、下部構造10の内側面10aに、ガイドレール76を介して、鉛直方向Zに移動可能に設けられている。第2鋼材75の第2端部75bは、オイルダンパー70の第1端部70aにピン接合されている。オイルダンパー70の第2端部70bは、下部構造10の内側面10aに、移動不能に固定されている。
このような構成において、間口方向Xに地震力が作用すると、図17に示されるように、連層壁柱30Aが、破線で示される原位置から、接合ピン51を中心として、連層壁柱30Aの壁面30fを形成する平面内で回転する。このとき、連層壁柱30Aの側面30hに設けられた第2ブラケット73も、連層壁柱30Aとともに回転しようとする。しかし、第2ブラケット73は、両端72a、72bがピン接合された第1鋼材72を介して、移動不能に設けられた第1ブラケット71に接合されており、かつ、第2ブラケット73は、連層壁柱30Aの延在する方向に移動可能に設けられている。このため、第2ブラケット73は、第1ブラケット71を中心として回転変位し、間口方向Xに移動しつつも、鉛直方向Zに移動する。
第2ブラケット73には、両端75a、75bがピン接合された第2鋼材75を介してオイルダンパー70の第1端部70aが接合されている。また、オイルダンパー70の第1端部70aは、鉛直方向Zに移動可能に設けられている。このため、第2ブラケット73が回転移動すると、これに伴ってオイルダンパー70の第1端部70aが鉛直方向Zに移動する。
ここで、オイルダンパー70の第1端部70aの、鉛直方向Zにおける移動量H2は、第2ブラケット73の、間口方向Xにおける移動量H1よりも大きくなる。すなわち、このような構成によれば、連層壁柱30Aが回転するに際し、移動量が増幅されてオイルダンパー70に伝達されるため、オイルダンパー70を間口方向Xに延在させて設けた場合よりも、減衰効率を高めることができる。
なお、本発明の制振建物は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態で示した連層壁柱30Aの配置は、一例に過ぎず、建物の平面形状や構造等に応じて、適宜の位置、配置方向で設ければ良い。
また、上記実施形態では、連層壁柱30Aを、上端部30tに向けて、間口方向Xの幅が漸次小さくなるよう形成したが、これに限らない。例えば、連層壁柱30Aを下端部30bから上端部30tまで同一断面としても良いし、そのほか、強度上、施工上、デザイン上等の理由により、自由に形状を変更しても良い。
また、上記実施形態では、下部構造10を鉄骨鉄筋コンクリート造とし、上部構造20を鉄骨造としたが、これに限るものではなく、下部構造10,上部構造20はいかなる構造としてもよい。例えば、上部構造20は、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、木造等であってもよい。
また、上記実施形態で示した制振建物1の各部の寸法や平面形状は、一例に過ぎず、適宜他の構成としてもよい。上記実施形態では、狭隘な土地等に建てられる塔状比の高い制振建物1を例示したが、本発明は、狭隘な土地等に建てられる塔状比の高い制振建物1に限らず、中小規模、あるいは大規模の建物にも適用することが可能であり、それらの場合においても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
10 下部構造 34 積層ゴム
20 上部構造 35、38b、70 オイルダンパー
22A、22B、22C、80 梁 50 支持部材
26A、26C スラブ 62 ブレース
30A、30B 連層壁柱 G 地盤
30b 下端部 51 接合ピン
30c 中間部 52 ピン支持部材
30f、30g 壁面
Claims (3)
- 地盤中に構築される下部構造と、
前記下部構造の上方に設けられる上部構造と、
前記下部構造及び前記上部構造の内部側に鉛直方向に連続して設けられる連層壁柱と、
を備え、
前記連層壁柱の下端部と、前記下部構造の間には、減衰付与部材が設けられ、
前記連層壁柱は、前記下部構造の上端に位置する中間部において、梁またはスラブである支持部材に、前記連層壁柱の壁面を形成する平面内で回転可能となるように接合され、
前記上部構造においては、前記連層壁柱にはスタッドボルトが固定され、前記スタッドボルトは、前記上部構造の梁上に設けられたスラブコンクリートに埋設されていることを特徴とする制振建物。 - 前記連層壁柱は、断面矩形状のコンクリート充填鋼管柱または隣接する柱間にX字状にブレースが設けられた連層耐震ブレース壁体であり、
前記中間部では、前記連層壁柱と前記支持部材とが、ピン接合されることを特徴とする請求項1に記載の制振建物。 - 前記支持部材は、第1支持部材と第2支持部材を備え、前記第1支持部材と前記第2支持部材はこれらの間に前記連層壁柱を挟んで離間して設けられ、前記第1支持部材と前記第2支持部材には、前記連層壁柱に向けて突出する凸部が設けられ、前記凸部の各々と、これに対応して前記連層壁柱に形成された凹部とが係合して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の制振建物。
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