JP6922731B2 - 電極の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、帯状の金属箔に活物質を含む造粒体である活物質材料を転写することにより、金属箔と活物質材料の層とが積層された電極を製造する製造方法に関する。
従来から、例えば、リチウムイオン二次電池には、金属箔の表面に活物質層が形成されたシート状の電極が用いられている。シート状の電極の製造方法を開示した文献としては、例えば、特許文献1がある。特許文献1には、電極活物質を含む粉体材料を少量の溶媒と混合して湿潤造粒体とし、その湿潤造粒体を2つのロールの間隙に通して膜状に成形したものを、帯状の集電箔に付着させる製造方法が開示されている。さらに、特許文献1には、湿潤造粒体を膜状に成形する装置として、2つのロールの軸方向の両端部に、湿潤造粒体を収容する空間を規制する仕切り板を備える成膜装置が開示されている。
特開2017−157495号公報
しかしながら、前記した特許文献1に開示された技術では、仕切り板はフレーム等に固定され、ロールの回転時にも静止している。そのため、ロールの回転によってロール間に供給される湿潤造粒体の流速は、ロールの軸方向の中央部に比較して、仕切板の近傍であるロールの軸方向の端部では遅くなる傾向にあった。流速が遅い箇所では速い場所に比較して湿潤造粒体の供給量が少なくなる場合があり、電極の幅方向にて活物質層の端部に凹凸ができ易いという問題点があった。
本発明は、前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは、金属箔と活物質層とが積層された電極の製造方法であって、活物質層の端部の直線性を向上することが期待できる技術を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の一態様における電極の製造方法は、活物質を含む造粒体である活物質材料を帯状の金属箔に転写することにより電極を製造する電極の製造方法であって、ロール部と、前記ロール部の軸方向の両端部に設けられ、前記ロール部より大径である鍔部と、を有する第1ロールと、前記第1ロールと隣接して平行に配置されるとともに、前記第1ロールの前記ロール部よりも軸方向の長さが短い第2ロールと、を備える製造装置を用いて、前記第1ロールと前記第2ロールとを回転させることにより、前記第1ロールの前記ロール部と前記第2ロールとの間に供給された前記活物質材料を、前記ロール部と前記第2ロールとが対向する箇所であるロール間隙箇所を通って移動させることで、前記第1ロールと前記第2ロールとのいずれか一方の表面上に前記活物質材料の膜を形成する成膜工程を含み、前記鍔部の軸方向の中央側の面は、前記第2ロールの軸方向の端面と所定のクリアランスを設けて対向し、前記クリアランスの大きさは、前記第1ロールと前記第2ロールとの回転時に、前記鍔部と前記第2ロールとが接触せず、かつ、前記活物質材料に含まれる前記活物質の平均粒径の4倍以下である範囲内に設定されている、ものである。
上述の一態様における電極の製造方法は、活物質を含む造粒体を、第1ロールと第2ロールとで押しつぶして膜状に成形する成膜工程を含む。成膜工程で用いる製造装置は、第1ロールのロール部の両端部に、ロール部よりも大径であって、第2ロールの端面と対向する鍔部を有していることから、少なくとも第1ロールの外面と第2ロールの外面との最も接近する箇所では、その軸方向の両端部が鍔部によって仕切られる。そして、鍔部が第1ロールとともに回転するので、鍔部近傍の造粒体も移動しやすく、ロールの軸方向について中央部と端部とで造粒体の流速の差は小さい。さらに、鍔部と第2ロールの端面との間にはクリアランスが設けられ、このクリアランスは、各ロールの回転時にも、活物質の平均粒径の4倍以下となっているので、鍔部と第2ロールの端面との間から造粒体の一部が漏れ出す可能性は小さい。従って、ロールの軸方向について、造粒体の供給量のムラが抑制され、電極の幅方向の端部における活物質層の直線性が向上する。
本発明によれば、金属箔と活物質層とが積層された電極の製造方法であって、活物質層の端部の直線性を向上することが期待できる技術が実現される。
本形態の製造装置を示す概略構成図である。 AロールとBロールの位置関係を示す説明図である。 端面の位置を測定する例を示す説明図である。 鍔部を示す説明図である。 鍔部を示す説明図である。 本形態の製造装置による電極の製造方法を示す工程図である。 実施例と比較例による電極の端部の凹凸を比較したグラフである。 Bロールに鍔部を設けた例を示す説明図である。
以下、本発明を具体化した形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は、帯状の電極を製造する製造方法に、本発明を適用したものである。
本形態の製造方法にて電極を製造する製造装置100は、図1に概略構成を示すように、Aロール1と、Bロール2と、Cロール3と、補助板4と、を備える。Aロール1は、第1ロールの一例であり、Bロール2は、第2ロールの一例である。本形態の製造装置100は、3つのロール1〜3を使用して、活物質を含む活物質材料である造粒体101を金属箔102に転写することにより、例えば、リチウムイオン二次電池に用いられる帯状の電極103を製造する装置である。
造粒体101は、電極活物質とバインダとを含む粉体に少量の水等の溶媒を加えて湿潤状態とし、攪拌することで略球形に造粒したものである。リチウムイオン二次電池に用いられる電極103を製造する場合、正極用の電極活物質は、例えば、リチウムイオンを吸蔵・放出可能なリチウム含有金属酸化物であり、負極用の電極活物質は、例えば、黒鉛等の炭素系材料である。粉体には、電極活物質に加えて増粘剤が含まれてもよい。例えば、負極用の電極活物質は、直径5〜11μmの粉体であり、負極用の造粒体101は、例えば、直径0.5〜4mmの粒体である。また、造粒体101としては、例えば、ふるい等によって、粒の大きさをある程度揃えたものを使用してもよい。
金属箔102は、例えば、厚さ8〜20μmの帯状の金属製の箔であり、正極の電極を製造する際にはアルミ箔、負極の電極を製造する際には銅箔が用いられる。金属箔102は、図示しない供給ロール等から巻き出され、製造装置100に供給される。
Aロール1とBロール2とCロール3とは、図1に示すように、回転軸が互いに平行となるように配置されている。Aロール1とBロール2とは、互いに隣接して平行に配置され、Bロール2とCロール3とは、互いに隣接して平行に配置されている。Aロール1とCロール3とは、隣接していない。なお、3つのロール1〜3の配置は、図1に示した例に限らず、例えば3つのロールが縦並びや横並びとなっていてもよい。
本形態の製造装置100では、Aロール1は、図1及び図2に示すように、ロール部11と、ロール部11の両端部に設けられた鍔部12と、を備える。なお、図2は、造粒体101の無い状態を、図1中の上方から見た図である。Aロール1のロール部11は、Bロール2と対向する部分である。ロール部11のロール軸方向の長さは、Bロール2のロール軸方向の長さより長い。そして、ロール部11の両端はそれぞれ、Bロール2の両端よりも、ロール軸方向の外側に配置されている。また、鍔部12は、ロール部11のロール軸方向の両端に設けられ、ロール部11の径よりも大径の円盤状の箇所である。
図1及び図2に示すように、Aロール1のロール部11の径はBロール2の径よりも小さい。Bロール2の径はCロール3の径よりも小さい。また、Aロール1とBロール2とは、外周面同士が最も近接する箇所である成膜箇所5で、例えば、60〜400μmの隙間を設けて隣接している。成膜箇所5は、ロール間隙箇所の一例である。成膜箇所5におけるAロール1とBロール2との間隔は、造粒体101の平均粒径より小さく、造粒体101に含まれる活物質の平均粒径より大きい。また、Bロール2とCロール3とは、外周面同士が最も近接する箇所で、例えば、10〜200μmの隙間を設けて隣接している。Bロール2とCロール3との隙間は、成膜箇所5より小さい。
また、補助板4は、図1及び図2に示すように、Aロール1とBロール2とのロール軸方向の両端部にて、Aロール1の鍔部12の図1中で上方、かつ、Bロール2の軸方向の外側に配置される。補助板4は、不図示のフレーム等に固定されており、電極の製造時にも移動しない。そして、本形態の製造装置100による電極の製造時には、例えば、ホッパ等から供給される造粒体101は、Aロール1とBロール2との図1中で上方であって両側の補助板4の間の範囲に収容される。
そして、Aロール1とBロール2とCロール3とは、それぞれを回転駆動する不図示のモータに接続されており、電極の製造時には、それぞれ所定の回転速度で回転される。なお、モータは、各ロール1〜3で共通であっても個別であってもよい。各ロール1〜3の回転方向は、図1に矢印で示すように、2つのロールの隣接する位置にて、隣接する2つのロールの外周面が互いに同じ向きへ移動するように定められている。つまり、Aロール1とCロール3とは同じ回転方向に回転され、Bロール2は、Aロール1やCロール3とは逆の回転方向に回転される。
具体的に、図1に示した本形態の製造装置100では、Aロール1とBロール2との隣接箇所では、外周面がいずれも図中で下方へ向かう向きに移動し、Bロール2とCロール3との隣接箇所では、外周面がいずれも図中で右方へ向かう向きに移動する。これにより、図1に示すように、補助板4の間に収容された造粒体101は、成膜箇所5にてAロール1とBロール2とによって圧迫されて膜状に成形され、Bロール2とCロール3との隣接箇所で金属箔102に転写される。なお、製造時の各ロールの周速は、例えば、Aロール1のロール部11周速が3つのうちで最も遅く、Cロール3の周速が3つのうちで最も速い。各ロールの径や軸方向の長さ、外周面同士の隙間の大きさ、周速等は、適切な製造が可能な範囲で適宜選択されればよい。
Aロール1についてさらに説明する。図2に示すように、Aロール1の鍔部12は、ロール部11の両端部にて径方向に突出していることから、Bロール2をロール軸方向に延長した箇所と交わる。そして、Aロール1の鍔部12のうち、ロール軸方向の中央側の面12aの一部は、Bロール2の端面2aに対し、所定のクリアランスyを設けて対向している。対向箇所における鍔部12とBロール2の端面2aとのクリアランスyは、各ロールを回転させた場合でも、鍔部12とBロール2とが接触せず、かつ、鍔部12とBロール2との間から造粒体101の一部が漏出しないように設定される。
本形態の製造装置100では、鍔部12の面12aとBロール2の端面2aとのクリアランスyは、次の式1及び式2を満たす。
Bロール2のロール軸方向の最大振れ量δ < 静止時のクリアランスy …式1
回転時の最大のクリアランスy ≦ 活物質の平均粒径d×4 …式2
Bロール2のロール軸方向の最大振れ量δは、Bロール2を回転させた際における、Bロール2の端面2aのロール軸方向への移動幅の最大値である。最大振れ量δは、例えば、図3に示すように、装置外のフレーム21等に固定した計測器22にて測定することで得られる。つまり、Bロール2を回転させながら、計測器22によって、計測器22からBロール2の端面2aまでの距離を測定する。測定された距離の最大値と最小値との差が、Bロール2の最大振れ量δである。
そして、各ロールの静止時におけるクリアランスyを最大振れ量δより大きくすることで、Bロール2の回転時にも、鍔部12とBロール2との接触を抑制できる。なお、本形態では、Bロール2の両側の端面2aについて、それぞれ最大振れ量δを測定して、両側のクリアランスyをそれぞれ設定する。
なお、図3に示すように、鍔部12の面12aの最大振れ量についても測定するとさらによい。つまり、フレーム21に固定された測定器23を用いて、Aロール1を回転させた際における、測定器23と面12aとの距離を測定する。測定された距離の最大値と最小値との差が、面12aの最大振れ量である。そして、静止時のクリアランスyを、Bロール2の最大振れ量δと面12aの最大振れ量との和よりも大きくすれば、より確実に接触を抑制できる。
また、本形態の製造装置100では、前述したように、造粒体101として、電極活物質を含む粉体材料を造粒したものを用いている。造粒体101では、含まれる粉体材料同士が凝集する傾向があるため、例えば、材料として含まれている活物質の平均粒径より多少大きい程度の隙間であれば、隙間があっても容易には漏れ出さない。従って、クリアランスyを適切に選択することで、各ロールの回転時にも、成膜箇所5の直上において、Aロール1のロール部11とBロール2と両側の鍔部12との間に、造粒体101を保持できる。言い換えると、クリアランスy内に造粒体101を保持できる範囲で、クリアランスyを設ける。
本形態で使用する造粒体101は、例えば、平均粒径5〜11μmの黒鉛粉末と増粘剤とに水を加えて混練し、材料中の固形分の割合が70〜80%であって直径0.5〜4mmの粒体としたものである。この造粒体101は、例えば、活物質の平均粒径dの4倍以下の隙間であれば、隙間に向かう向きの圧力が加わってもほとんど漏れ出さないことが実験で確かめられている。そこで、各ロールの回転時のクリアランスyが、活物質の平均粒径dの4倍より大きくならないようにすることで、鍔部12とBロール2との間に造粒体101を保持できる。
さらに、本形態の製造装置100では、Aロール1の鍔部12は、図4及び図5に示すように、周方向に3分割された3つのリング部材121A、121B、121Cと、3つのシム122A、122B、122Cと、を備える。図4では、図5のX−X断面のAロール1を示している。
各リング部材121A、121B、121Cは、それぞれ内角120°の扇形の略板状の部材であり、3つのリング部材を組み合わせると、Aロール1のロール部11の端面11aを覆う蓋状となる。シム122A、122B、122Cは、各リング部材121A、121B、121Cと端面11aとの間に配置される略板状の部材である。各リング部材121A、121B、121Cは、それぞれ、ボルト123によってロール部11にねじ止めされており、シム122A、122B、122Cは、対応するリング部材とロール部11との間に挟まれて固定されている。なお、以下では、区別の必要がない場合には、A、B、Cの添え字を省略する。
本形態のAロール1は、ロール部11、すなわち、従来の製造装置にて用いられている鍔部の無いAロールに、3つのリング部材121によって構成される鍔部12を取り付けることで実現できる。そして、シム122を厚さの異なるものと交換すれば、リング部材121とロール部11の端面11aとの距離を変更できる。つまり、シム122の厚さを適切に選択することで、前述した条件を満たすようなクリアランスyを容易に実現できる。例えば、Aロール1の両端部で適切なクリアランスyの範囲が異なっていても、異なるシム122を用いるのみでよく、同種のリング部材121を使用できる。
そして、実際のクリアランスyは、スキマゲージで測定できる。例えば、鍔部12の面12aとBロール2の端面2aとの間にスキマゲージを差し込み、クリアランスyが前述した条件を満たすことを確認する。さらに、Aロール1とBロール2とを少しずつ回転して、複数箇所で測定するとよい。
なお、補助板4は、図1に示したように、成膜箇所5には設けられていない。つまり、補助板4の間に収容される造粒体101には、各ロールの回転による圧力は加わらない。そのため、補助板4とBロール2との間隔は、造粒体101の粒径よりも小さければよい。造粒体101の粒径は、前述したように、例えば、造粒体101に含まれる活物質の粒径の40〜800倍である。そのため、図2に示したように、補助板4とBロール2の端面2aとの距離は、クリアランスyよりも大きい。
続いて、本形態の製造装置100にて電極103を製造する方法について、図6を参照して説明する。本形態の製造方法では、まず、造粒体101と金属箔102とをそれぞれ準備し、補助板4の間に造粒体101を収容し、Cロール3の外周に金属箔102を巻き付けた状態とする(準備工程)。なお、Aロール1には、適切に選択されたシム122とリング部材121とが装着されている。
その後、図1に示したように、Aロール1、Bロール2、Cロール3を、それぞれ所定の回転速度で回転させる。補助板4の間に収容されている造粒体101は、Aロール1のロール部11の外周とBロール2の外周との移動につれて移動して、成膜箇所5を通過する。これにより、Bロール2の表面上に造粒体101の膜が形成される(成膜工程)。
このとき、Aロール1の両端部には鍔部12が設けられ、鍔部12がロール部11とともに同じ向きに同じ角速度で回転することから、成膜箇所5のうちロール軸方向の両端付近の造粒体101は、中央付近の造粒体101とほぼ同じ速度で移動する。つまり、ロール軸方向の位置についての造粒体101の流速の差は抑制されている。従って、成膜箇所5への造粒体101の供給量は、ロール軸方向についてのムラが抑制され、ロール軸方向の全体に亘って十分な量となる。
さらに、図1に示したように、Aロール1とBロール2との間で成膜された造粒体101は、Bロール2の外周面に付着して移動し、Bロール2とCロール3との間で、Cロール3の外周に巻き付けられている金属箔102に転写される(転写工程)。これにより、金属箔102に造粒体101が積層された電極103が製造される。なお、電極103の製造工程としてさらに、電極103を乾燥する工程を含んでもよい。
本形態の製造装置100では、Aロール1のロール部11の外周面とBロール2の外周面との最近接位置である成膜箇所5の間隔(成膜時のギャップ)よりもBロール2の外周面とCロール3の外周面との最近接位置での間隔(転写時のギャップ)の方が小さい。そのため、Aロール1とBロール2との間で膜状に成形された造粒体101は、転写時のギャップの位置でさらに押し広げられる。本形態によれば、成膜工程にて形成される膜状の造粒体101は、ロール軸方向について両端部まで十分な量となっているので、転写後の電極103においても幅方向の両端部まで適切に活物質層が形成される。従って、活物質層の端部の凹凸は抑制される。
本形態の製造装置100を用いて製造した実施例の電極と、鍔部の無いAロールと固定された仕切板とを有する製造装置を用いて製造した比較例の電極とについて、活物質層の端部の凹凸を測定した結果を、図7に示す。なお、この実施例では、クリアランスyを40μmとした製造装置100を用い、平均粒径10μmの活物質を含む造粒体101を成膜した。
図7に示すように、電極の幅方向の端部の凹凸は、実施例では0.5mm程度であり、比較例では2.0mm程度であった。この結果からも、端部の凹凸が抑制され、直線性が向上されていることが確認できた。
また、本形態の製造装置100では、鍔部12とBロール2の端面2aとの間にクリアランスyを設けている。例えば、クリアランスyを設けず、鍔部12を端面2aに押し当てて密着させた場合でも、端部の造粒体101を漏らさずに移動させて、電極の端部の凹凸を抑制できると推定される。ただし、押し当てて密着させる場合には、鍔部を樹脂製とした方が好ましく、樹脂製の鍔部には摺動による磨耗が発生する。樹脂製の鍔部をBロール2の端面2aに密着させた製造装置を用いて、例えば、1000mの電極を連続して製造した場合、鍔部には0.5mm程度の磨耗が発生すると推測される。そのため、密着させた鍔部の寿命は、例えば、300m程度の電極の製造によって切れると推測される。つまり、頻繁に鍔部を取り替える必要性が生じる。
本形態の製造装置100では、鍔部12とBロール2の端面2aとの間にクリアランスyを設けているので、非接触であり、鍔部12の材質に関わらず、ほとんど磨耗しない。従って、鍔部12の寿命が長く、例えば、100万m以上の電極を製造しても鍔部12の交換は必要ないと推測される。
以上詳細に説明したように本形態の電極の製造方法によれば、Aロール1とBロール2との間で、造粒体101を膜状に成形する。本形態の製造装置100は、Aロール1に鍔部12が設けられていることから、各ロールの回転に伴って、鍔部12の近傍の造粒体101も、ロール軸方向の中央部の造粒体101と同じように移動しやすい。従って、ロール軸方向についての流速のムラや供給量の部分的な低下が抑制され、端部まで膜厚の揃った成膜が期待できる。これにより、金属箔102に活物質層が積層された電極103の、活物質層の幅方向の端部の凹凸が抑制され、活物質層の直線性の向上が期待できる。
なお、本実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、本発明は、金属箔に造粒体による層を形成してシート状の電極を製造する製造方法であれば、リチウムイオン二次電池用の電極に限らず、各種の電池の電極の製造方法に適用可能である。
また、Aロール1とBロール2との配置や、Bロール2とCロール3との配置は、図示の例に限らない。例えば、Aロール1とBロール2との配置は、水平方向に限らず、上下方向でもよいし、斜めでもよい。また、例えば、Bロール2とCロール3との配置は、上下方向に限らず、水平方向に並んでいてもよいし、斜めでもよい。また、各ロールの径は、同じでもよい。
本形態では、Aロール1として、ロール部11の両端部にリング部材121を取り付けたものを例示しているが、ロール部11と鍔部12とが一体となったロールを用いてもよい。また、リング部材121として、3分割されているものを例示しているが、2分割や4分割以上でもよく、また、分割されていなくてもよい。
また、本形態では、シム122の厚さによって、クリアランスyを設定するとしたが、これに限らず、例えば、リング部材121そのものの厚さによって調整してもよい。つまり、シム122は、無くてもよい。ただし、シム122を用いることで、クリアランスyの調整が容易である。
また、本形態では、Aロール1に鍔部12を設けるとしたが、Aロール1に限らず、例えば、Bロール2に設けてもよい。具体的には、例えば、図8に示すように、BロールをAロールより長くし、Bロールの両端部に鍔部を設けて、鍔部とAロールの端面とのクリアランスを前述した本形態のクリアランスyとなるように設定してもよい。
1 Aロール
2 Bロール
11 ロール部
12 鍔部
100 製造装置
101 造粒体
102 金属箔
103 電極

Claims (1)

  1. 活物質を含む造粒体である活物質材料を帯状の金属箔に転写することにより電極を製造する電極の製造方法であって、
    ロール部と、前記ロール部の軸方向の両端部に設けられ、前記ロール部より大径である鍔部と、を有する第1ロールと、
    前記第1ロールと隣接して平行に配置されるとともに、前記第1ロールの前記ロール部よりも軸方向の長さが短い第2ロールと、
    を備える製造装置を用いて、
    前記第1ロールと前記第2ロールとを回転させることにより、前記第1ロールの前記ロール部と前記第2ロールとの間に供給された前記活物質材料を、前記ロール部と前記第2ロールとが対向する箇所であるロール間隙箇所を通って移動させることで、前記第1ロールと前記第2ロールとのいずれか一方の表面上に前記活物質材料の膜を形成する成膜工程を含み、
    前記鍔部の軸方向の中央側の面は、前記第2ロールの軸方向の端面と所定のクリアランスを設けて対向し、
    前記クリアランスの大きさは、前記第1ロールと前記第2ロールとの回転時に、前記鍔部と前記第2ロールとが接触せず、かつ、前記活物質材料に含まれる前記活物質の平均粒径の4倍以下である範囲内に設定されている、
    ことを特徴とする電極の製造方法。
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