JP6828665B2 - 電極の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電極活物質を含む粉体を湿潤させて粒状とした造粒体を、膜状に成形し、金属箔に転写することにより、金属箔と電極活物質の層とが積層された電極を製造する製造方法に関する。
従来から、例えば、リチウムイオン二次電池には、金属箔の表面に活物質層が形成されたシート状の電極が用いられている。シート状の電極の製造方法を開示した文献としては、例えば、特許文献1がある。特許文献1には、電極活物質を含む粉体材料を少量の溶媒と混合して湿潤造粒体とし、その湿潤造粒体を2つのロールの間隙に通して膜状に成形したものを、集電箔に付着させる製造方法が開示されている。
特開2017−157495号公報
しかしながら、前記した従来の技術には、次のような問題があった。すなわち、湿潤粉体である造粒体は、表面同士が付着しやすく、ロールの間隙に供給されるまでの間に、粒径の大きい塊状となる場合があった。例えば、配管の壁面等へ付着した造粒体に、時間の経過とともにさらに造粒体が堆積し、塊状となる場合があった。塊状のものが混入している造粒体は、ロールの間隙で均一な膜状とならない場合があり、製造された電極の電極活物質の層に抜けやスケが発生する場合があるという問題点があった。
本発明は、前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは、電極の電極活物質の層に発生する抜けやスケを抑制できる電極の製造方法を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の一態様における電極の製造方法は、電極活物質を含む湿潤粉体である造粒体を、平行に配置された第1ロール及び第2ロールであって、前記第1ロールと前記第2ロールとの対向箇所であるロール間隙に供給する供給工程と、前記第1ロールと前記第2ロールとを互いに逆向きに回転させ、前記造粒体を前記ロール間隙に通して膜状とする成膜工程と、膜状の前記造粒体を金属箔に転写する転写工程と、を含む電極の製造方法において、前記供給工程ではさらに、平行に配置された一対の解砕ロールを互いに逆向きに回転させ、前記造粒体を前記一対の解砕ロールの間を通過させることで解砕する解砕工程と、前記一対の解砕ロールの下方に配置された配管であって、前記一対の解砕ロールの対向箇所の中心線から鉛直下方に向かう仮想面と前記配管の壁面とが下方ほど離れている前記配管を介して、前記一対の解砕ロールの間を通過した前記造粒体を、前記ロール間隙に向けて落下させる落下搬送工程と、を含むものである。
上述の一態様における電極の製造方法によれば、供給工程に、解砕ロールを用いて造粒体を解砕する解砕工程と、解砕された造粒体を、配管を介して、造粒体の膜を形成するロール間隙に向けて落下させる落下搬送工程とを含む。供給工程の前に塊状となった造粒体が混じっていたとしても、解砕工程にて解砕されることで、解砕後は適切な粒径となる可能性が高い。また、落下搬送工程では、一対の解砕ロールの対向箇所の中心線から鉛直下方に向かう仮想面と配管の壁面とが下方ほど離れている配管を使用するので、一対の解砕ロールの対向箇所から落下した造粒体が配管の壁面に接触して停滞する可能性は小さい。つまり、供給工程では、供給過程で塊状の造粒体が形成されるリスクが低く、適切な粒径の造粒体がロールの間隙に供給される可能性が高い。これにより、成膜工程では、均一な膜状に成形できる可能性が高く、電極の電極活物質の層に発生する抜けやスケを抑制できる。
本発明によれば、電極の電極活物質の層に発生する抜けやスケを抑制できる電極の製造方法が実現される。
本形態の製造装置を示す概略断面図である。 ブリッジによる不良の例を示す説明図である。 固形分率の違いによる不良の例を示す説明図である。 供給部を示す概略断面図である。 解砕ロール対の回転数と造粒体の供給量との関係を示すグラフである。 配管の開口の大きさと造粒体の転写状況との関係を示すグラフである。 電極の製造工程を示す工程表である。
以下、本発明を具体化した形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は、電極活物質を含む湿潤粉体である造粒体の膜を、金属箔に転写して電極を製造する製造方法に、本発明を適用したものである。
本形態の製造方法にて用いる製造装置100の概略構成を、図1に示す。本形態の製造装置100は、例えば、リチウムイオン二次電池に用いられる帯状の電極12を製造するための装置である。製造装置100は、複数のロールを使用して、活物質を含む粉体である造粒体10を膜状に成形して金属箔11に転写させることにより、金属箔11上に活物質の層を形成した積層シート状の電極12を製造する装置である。
なお、電極12としては、正極用の電極であっても、負極用の電極であってもよい。正極用の電極は、例えば、アルミ箔に正極活物質を含む活物質層を形成したものである。正極の活物質層としては、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な活物質を含み、例えば、リチウム含有金属酸化物に結着剤と分散溶媒等を混練したものが好適である。負極用の電極は、例えば、銅箔に負極活物質を含む活物質層を形成したものである。負極の活物質層としては、黒鉛等の炭素系材料が好適である。
本形態の製造装置100は、図1に示すように、Aロール1と、Bロール2と、Cロール3と、供給部4と、を備える。Aロール1は、第1ロールの一例であり、Bロール2は、第2ロールの一例である。Aロール1とBロール2とCロール3とは、いずれも、回転軸が略水平となるように、互いに平行に配置されている。図1の例では、Aロール1とBロール2とは、水平に並んで配置され、Cロール3は、Bロール2の下方に配置されている。
図1に示すように、各ロール1、2、3の径はそれぞれ異なる。Aロール1の直径は、3つのうちで最も小さく、Cロール3の直径は、3つのうちで最も大きい。また、Aロール1とBロール2との外面同士の最近接箇所における間隙の大きさは、Bロール2とCロール3との外面同士の最近接箇所における間隙の大きさよりも大きい。以下では、Aロール1とBロール2との対向箇所であり、外面同士の最近接箇所を、ABギャップ25とする。ABギャップ25は、ロール間隙の一例である。なお、各ロールの配置や大きさは、この図の例に限らない。例えば、3つのロール1、2、3は、全て水平に並んで配置されていてもよく、また、全て同径のロールであってもよい。
そして、Aロール1とBロール2とCロール3とは、それぞれを回転駆動する不図示のモータに接続されており、電極12の製造時にはそれぞれ所定の回転速度で回転される。各ロール1、2、3の周速は、Aロール1の周速が3つのうちで最も遅く、Cロール3の周速が3つのうちで最も速い。なお、各ロールを回転させるモータは、複数のロールで共通であっても、各ロールで個別であってもよい。
各ロール1、2、3の回転方向は、各ロール間にて、対向する2つのロールの外周面が、互いに同じ向きへ移動するように定められている。図1の例では、Aロール1とBロール2との間隙では、Aロール1とBロール2との外周面がいずれも図1中で下向きに移動し、Bロール2とCロール3との間隙では、Bロール2とCロール3との外周面がいずれも図1中で右向きに移動する。つまり、Aロール1とBロール2とは互いに逆向きに回転され、Bロール2とCロール3とは互いに逆向きに回転される。
供給部4は、造粒体10を貯留し、貯留している造粒体10をABギャップ25に供給する。造粒体10は、電極活物質とバインダとを含む粉体に少量の水等の溶媒を加えて湿潤状態とし、攪拌することで略球形に造粒したものである。粉体にはさらに増粘剤が含まれてもよい。造粒体10はペースト状とした活物質材料に比較して水分含有量が少ないため、造粒体10を使用することで電極12の乾燥に要する時間が短縮される。
そして、図1に示すように、供給部4は、ABギャップ25の直上に配置され、上方から順に、貯留部41と、解砕ロール対42と、配管43と、を備える。貯留部41は、造粒体10を貯留する。解砕ロール対42は、貯留部41の底に配置されている一対の解砕ロールであり、貯留部41内の造粒体10のうち粒径が大きいものを解砕して、下方の配管43へ供給する。配管43は、解砕ロール対42の間を通過した造粒体10を落下させ、ABギャップ25に導く。供給部4の詳細については、後述する。
本形態の製造装置100では、ABギャップ25に供給される造粒体10は、粒径が2mm以上かつ4mm以下の範囲内であって、固形分率が製造時の設定値から±1%の範囲内であることが望ましい。粒径は、湿潤粉体とした造粒体10の平均的な粒径であり、本形態では、メジアン径(D50)で100μm〜4mmの範囲内となるように製造した造粒体10を用いる。また、固形分率は、造粒体10に含まれる固形分の割合であり、本形態では、固形分率を60〜90%の範囲内の設定値に設定して製造した造粒体10を用いる。
ABギャップ25に供給される造粒体10に、粒径または固形分率が上述した望ましい範囲内ではないものが混じっていると、均一な膜状に成形できず、その部分で電極12に抜けやスケが発生する可能性がある。抜けは、金属箔11上に活物質の層が無い部分であり、スケは、金属箔11上の活物質の層が非常に薄い部分である。
例えば、図2(A)に示すように、粒径4mmを超える大きな造粒体51は、Aロール1とBロール2との間でブリッジとなる場合があり、図2(B)に示すように、抜け52が発生する可能性がある。また、例えば、流路中で造粒体10が滞留すると、滞留している間に乾燥が進むことにより、固形分率が設定値よりも+1%を超えて大きくなる場合がある。図3(A)に示すように、滞留して他より固形分率が大きくなった造粒体53が混入すると、図3(B)に示すように、スケ54が発生する可能性がある。
次に、本形態の供給部4について、図4を参照して説明する。供給部4は、各ロールの軸方向(図4の紙面に垂直な方向)について、ABギャップ25での成膜範囲以上に亘って同形状であり、図4では、各ロールの軸に垂直な方向の断面図を示している。
供給部4の貯留部41は、上部の少なくとも一部が開放可能であり、外部から造粒体10が投入される。貯留部41の底には解砕ロール対42が配置されており、貯留部41の下部は、解砕ロール対42のロール間の隙間にて開口している。そして、貯留部41に貯留される造粒体10は、解砕ロール対42のロール間から下方に排出される。なお、貯留部41は、解砕ロール対42のロール間がABギャップ25の鉛直上方となる位置に配置される。
供給部4の解砕ロール対42は、図4に示すように、互いに平行かつ水平に配置された1対のロールであり、不図示のモータによって、対向する箇所の外周面がいずれも下向きに移動する向きに回転される。これにより、解砕ロール対42の間に入った造粒体10は、解砕ロール対42の回転とともに移動して解砕され、解砕ロール対42の最近接箇所45での間隔であるギャップG以下の大きさとなる。
本形態の解砕ロール対42のギャップGは、造粒体10のダメージ限界より大きく、造粒体10のブリッジ特性限界より小さく、かつ、狙いの解砕粒径の範囲内となるように設定されている。なお、本形態の造粒体10では、ダメージ限界は2mmであり、ブリッジ特性限界は20mmである。また、本形態では、狙いの解砕粒径を2mm以上で4mm以下に設定している。そして、本形態では、解砕ロール対42のギャップGを2mm以上で4mm以下とすることで、良好に解砕された造粒体10を貯留部41から排出できることが確認できた。
つまり、本形態で用いた造粒体10では、ギャップGを2mmより狭くすると、解砕ロール対42によって造粒体10が圧縮されてしまい、ABギャップ25に供給する前に膜状となるなど、造粒体10にダメージを与える可能性がある。また、20mm以下のギャップGでは、造粒体10同士が付着することでブリッジとなり、解砕ロール対42の回転を停止している状態では、造粒体10はほとんど排出されない。
また、本形態では、解砕ロール対42の各ロール径は、直径10mmより大きく、直径500mmより小さいことが望ましい。また、解砕ロール対42のロール回転速度比は、ほぼ同じであることが望ましく、具体的には、3:1から1:3の範囲内であることが望ましい。なお、解砕ロール対42のロール径や回転速度は、造粒体10の成分や成膜速度等に応じて、実験で決定される。
例えば、解砕ロール対42の各ロールとしていずれも直径100mmのものを用い、ギャップGを4mmとして、両ロールを等速で回転した実験では、ロールの回転数と造粒体10の供給量との関係は、図5に示すように、ほぼ比例関係にあった。このことから、この例では、解砕ロール対42の回転のオン/オフ制御および回転数の制御によって、造粒体10の排出量を制御できることがわかった。さらに、振動ホッパやエア搬送のような外力が加わることもなく、造粒体10へのダメージが少ないことも確認できた。
供給部4の配管43は、図4に示すように、貯留部41の下部とABギャップ25とを繋ぐ流路である。配管43の流入口431は、解砕ロール対42の両ロールの間に開口している。また、配管43の流出口432は、Aロール1とBロール2との間に開口している。そして、配管43の図4中で左右の壁面433は、解砕ロール対42のギャップGの中心線から鉛直下方に向かう仮想面Pから、下方ほど離れる斜面となっている。
配管43の壁面433は、凹凸が無く、下方ほど仮想面Pから遠い形状であればよく、平面であってもよいし、曲面であってもよい。ただし、ロール軸方向については、どこでも同じ形状であることが望ましい。また、壁面433のうち、ロール軸方向の端面は、ロール軸方向に垂直な平面である。すなわち、流入口431と流出口432の各ロールの軸方向の長さは同じである。従って、流入口431の開口面積は、流出口432の開口面積より小さい。軸方向端部の壁面もテーパ形状に下方ほど広がっていてもよい。
なお、壁面433は、流入口431側で解砕ロール対42の両ロールの外周に接触しており、流出口432側でAロール1の外周とBロール2の外周とに接触している。壁面433と、各ロールの外周面とは接触せず、近接するのみでもよい。
そして、配管43の流入口431の開口幅W1は、解砕ロール対42のギャップG以上である。流出口432の開口幅W2は、ABギャップ25における間隙以上であり、かつ、流入口431の開口幅W1より大きい。つまり、配管43の開口幅は、図4に示すように、上方の解砕ロール対42に近いほど狭く、下方のABギャップ25に近いほど広い。ここでの開口幅とは、図4中の左右方向であり、各ロールの軸方向と鉛直方向とのいずれにも直交する方向の幅である。
解砕ロール対42のギャップGから排出された造粒体10は、流入口431から配管43に入り、ほぼ鉛直下方へ自然落下して、流出口432から出てABギャップ25に供給される。配管43が下方ほど広いテーパ形状であるので、落下中の造粒体10が配管43の壁面に付着して滞留する可能性は小さい。
さらに、配管43の流出口432は、図4に示すように、落下する造粒体10とAロール1やBロール2の外周面との接触角αが、45°より小さくなる位置に配置される。つまり、Aロール1やBロール2と配管43の流出口432との接触箇所は、各ロールの軸に垂直な断面内において、各ロール1、2の外周の接線と鉛直線とのなす角αが45°より小さい範囲である。これにより、配管43内を落下した造粒体10が、Aロール1やBロール2の外周面と配管43との接触箇所に滞留する可能性は小さい。
実際に、流入口431の開口幅W1と流出口432の開口幅W2とを変更した複数種の配管43を使用して、配管43の内壁への造粒体10の付着や堆積の程度を確認したところ、図6に示すような結果が得られた。つまり、開口幅W1が10mm以上であって、開口幅W2がW1より大きく、かつ、20mm以上である場合に、配管43の内壁面への造粒体10の付着や堆積が無く、良好な結果が得られた。一方、開口幅W1を10mmより小さくした場合や、開口幅W2を20mmより小さくした場合には、造粒体10の堆積が見られた。
本形態の供給部4は、貯留部41に貯留されている造粒体10を、解砕ロール対42にて解砕しつつ配管43を介して落下させる。つまり、本形態の製造装置100によれば、解砕ロール対42の回転制御によって、適切な大きさになった造粒体10が、適量ずつ配管43に供給される。そして、配管43が下方ほど広いテーパ形状であることから、解砕された造粒体10の配管43の内壁面への付着が抑制されるので、造粒体10の滞留や圧縮を抑制できる。
次に、本形態の製造装置100を用いて、電極12を製造する製造工程について、図7の工程表を参照して説明する。本製造工程では、まず、電極12の材料である造粒体10と金属箔11とを準備する(工程1)。さらに、造粒体10を貯留部41に投入し、金属箔11をCロール3に巻き付ける。
そして、各ロールを回転させるモータを駆動させ、Aロール1とBロール2とCロール3とをそれぞれ所定の速度で回転させる(工程2)。これにより、金属箔11は、所定の速度で搬送される。なお、貯留部41に造粒体10を投入するタイミングは、工程2より後でもよい。そして、製造作業を行う作業者は、電極12の製造の進行に合わせて、タンク容器に保管されている造粒体10を、適宜貯留部41に投入する。また、タンク容器内の造粒体10の残量が少なくなった場合には、各ロールの回転を停止させて電極12の製造を中止するとよい。
各ロールの回転が安定した後、供給部4の解砕ロール対42を回転させる(工程3)。これにより、造粒体10のうち粒径の大きいものは、回転する解砕ロール対42の間で解砕される。そして、適切な粒径の造粒体10が、流入口431から配管43内へ供給される。工程3は、解砕工程の一例である。
配管43に入った造粒体10は、流入口431から流出口432へと自然落下する(工程4)。工程4は、落下搬送工程の一例である。そして、落下した造粒体10は、順次、ABギャップ25に供給される(工程5)。工程3〜5は、供給工程の一例である。
前述したように、本形態の製造装置100では、流入口431から流出口432へ向かって、下方ほど仮想面P(図4参照)から離れている配管43を使用することから、配管43を落下する間に内壁などに造粒体10が付着することはほとんど無い。この結果、解砕ロール対42のギャップGを通過した後、滞留することなく短時間で流出口432に到達する可能性が高い。従って、ABギャップ25に供給される造粒体10は、適切な粒径と固形分率の範囲内を維持している可能性が高い。
さらに、ABギャップ25に到達した造粒体10は、Aロール1とBロール2との速度差によって剪断され、成膜される(工程6)。工程6は、成膜工程の一例である。成膜された造粒体10は、Bロール2の外周面にて搬送される(工程7)。そして、造粒体10は、Bロール2とCロール3との近接箇所にて、金属箔11に転写される(工程8)。工程8は、転写工程の一例である。これにより、電極12が製造される。製造された電極12は、Cロール3から図1中で右向きに搬送され、図外の乾燥炉等にて乾燥される。
本形態の製造装置100によって製造された電極12では、図2(B)や図3(B)に示したような抜けやスケの発生が無く、スジ状の欠点も大幅に減少した。例えば、200m〜300mの電極12において、欠点が3個程度であった。
なお、本形態の製造装置100では、配管43内の造粒体10の量を適切な範囲に維持することが望ましい。つまり、配管43内の造粒体10の残量に応じて、解砕ロール対42の回転のオン/オフ制御を行うとよい。配管43内の造粒体10の量が多すぎると、配管43内に造粒体10が長時間滞留することとなり、造粒体10の圧粉の原因となる。また、造粒体10の量が少なすぎると、ABギャップ25へ供給される造粒体10が不足する可能性がある。
そのために、本形態の製造装置100は、配管43内の造粒体10の残量を監視するレベルセンサをさらに備えてもよい。例えば、配管43を透明な素材で形成することで、レベルセンサとして、造粒体10の上面の位置を検出する光センサを用いることができる。製造装置100は、例えば、レベルセンサの出力信号に基づいて、配管43内の造粒体10の量が所定のレベルを超えている場合には、解砕ロール対42の回転を減速または停止させて、造粒体10の流量を減少させるとよい。これにより、電極12の製造速度に合わせて、適切な量の造粒体10を供給できる。
以上詳細に説明したように本形態の製造装置100は、供給部4を備え、解砕ロール対42にて塊状の造粒体10を解砕してからABギャップ25に供給する。解砕ロール対42のギャップGが造粒体10の好ましい粒径の範囲内に設定されていれば、解砕後の造粒体10は、適切な粒径となる。さらに、配管43の壁面は、流入口431から流出口432に近づくほど仮想面Pから離れる形状であることから、配管43の内壁への造粒体10の付着や、配管43内での造粒体10の滞留が抑制されている。すなわち、本形態では、塊状の造粒体10が配管43に入る可能性は低く、配管43の中で塊状となる可能性も低いことから、適切な粒径の造粒体10をABギャップ25に供給できる可能性が高い。この結果、製造された電極12の電極活物質の層に発生する抜けやスケを抑制できる。
なお、本実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、本発明は、金属箔に造粒体による層を形成してシート状の電極を製造する製造方法であれば、リチウムイオン二次電池用の電極に限らず、各種の電池の電極の製造方法に適用可能である。すなわち、電極の材料や造粒体の種類は、実施の形態に限定されるものではない。
また、例えば、実施の形態にて記載した各数値は、いずれも一例であり、これに限るものではない。
また、例えば、容器状の貯留部41に代えて、解砕ロール対42のうちの1つと他のロールとを繋ぐベルトコンベアを備えてもよい。ベルトコンベアによって、解砕ロール対42の間に、造粒体10を搬送することで、造粒体10の欠品を抑制できる。また、例えば、貯留部41にエアを吸入する吸入口を備えてもよい。例えば、造粒体10の仕様によって、吸入口から吸入したエアを造粒体10に供給し、必要に応じて局所的にドライ環境とすることができる。
1 Aロール
2 Bロール
4 供給部
10 造粒体
25 ABギャップ
42 解砕ロール対
43 配管
433 壁面
100 製造装置
P 仮想面

Claims (1)

  1. 電極活物質を含む湿潤粉体である造粒体を、平行に配置された第1ロール及び第2ロールであって、前記第1ロールと前記第2ロールとの対向箇所であるロール間隙に供給する供給工程と、
    前記第1ロールと前記第2ロールとを互いに逆向きに回転させ、前記造粒体を前記ロール間隙に通して膜状とする成膜工程と、
    膜状の前記造粒体を金属箔に転写する転写工程と、
    を含む電極の製造方法において、
    前記供給工程ではさらに、
    平行に配置された一対の解砕ロールを互いに逆向きに回転させ、前記造粒体を前記一対の解砕ロールの間を通過させることで解砕する解砕工程と、
    前記一対の解砕ロールの下方に配置された配管であって、前記一対の解砕ロールの対向箇所の中心線から鉛直下方に向かう仮想面と前記配管の壁面とが下方ほど離れている前記配管を介して、前記一対の解砕ロールの間を通過した前記造粒体を、前記ロール間隙に向けて落下させる落下搬送工程と、
    を含むことを特徴とする電極の製造方法。
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