JP6922395B2 - 電子写真画像形成装置用部材の組体、プロセスカートリッジ、電子写真画像形成装置及び電子写真画像形成方法 - Google Patents
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Description
一般に、クリーニングブレードのトナーすり抜け対策の一つとして、ブレードの像担持体への当接圧を上げる方法があるが、この方法では、像担持体への傷や、ブレード又は像担持体自身がより速く摩耗してしまい、従来の寿命より短くなってしまう。これを防ぐため、クリーニングブレードの潤滑性を上げることで、摩耗を抑え、ひいては寿命を向上させている。
その理由としては、フッ素系化合物の添加量が多いと、表面の硬度が不十分となりやすく、耐傷性の低下や、寿命が短くなってしまうことが挙げられる。
また、像担持体に塗布されたフッ素系化合物は、最外層の表面付近に移動しやすく、像担持体の表面及びその近傍のみに高い濃度で存在する傾向にある。したがって、上記像担持体を画像形成装置に使用した場合には、当初は高い潤滑性を示すものの、繰り返しの使用に伴って像担持体又はクリーニングブレードの表面が削れると、急激にその潤滑性は失われる。この結果、像担持体に傷が生じるなど耐久性及び寿命の悪化、クリーニングブレードのビビリやスティックスリップ現象が生じ、トナーのすり抜けによるクリーニング不良が発生する。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
前記像担持体及びクリーニングブレードの最外層が、ラジカル重合性官能基を含むパーフルオロポリエーテル構造を有する重合性化合物が重合した硬化層であることを特徴とする電子写真画像形成装置用部材の組体。
0N/mm2<(HUc−HUi)≦30N/mm2・・・式(1)
5N/mm2≦(HUc−HUi)≦20N/mm2・・・式(2)
6N/mm2≦(HUc−HUi)≦15N/mm2・・・式(3)
前記基材のJIS−A硬度が、70〜78°の範囲内であることを特徴とする第1項から第10項までのいずれか一項に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体。
前記像担持体及びクリーニングブレードとして、第1項から第11項までのいずれか一項に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
前記像担持体及びクリーニングブレードとして、第1項から第11項までのいずれか一項に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
前記像担持体及びクリーニングブレードとして、第1項から第11項までのいずれか一項に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体を使用することを特徴とする電子写真画像形成方法。
本発明の効果の発現機構又は作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように考えている。
上記要求を満たすべく、これまでの検討では、長寿命に対しては、像担持体等の部材を硬くする(高硬度化)させることで、削れにくくして、長寿命化を図ってきた。
しかし、単純に硬度を高くしただけは、クリーニングブレード等、像担持体に接触する部材との摩擦力も高まるため、駆動トルクの上昇を引きおこし、この結果、上述のような、クリーニングブレードの「ビビリ」や「スティックスリップ現象」と呼ばれる振動が生じ、ひいては、トナーすり抜けが発生するおそれがある。
しかし、潤滑性機能を十分に発揮させる量のフッ素系化合物を添加すると、添加された層の機械的強度の低下が起こるため、クリーニングブレードと像担持体の硬度差が大きくなってしまい、結果、硬度の小さい方が先に寿命を迎えてしまう。
また、より詳細に検討した所、潤滑性を向上させることで、寿命は向上するが、像担持体とクリーニングブレードとの硬度差が大きいとやはり硬度の小さい方が先に寿命を迎えてしまう結果は変わらないが、僅かな硬度差に調整することでより長寿命化でき、更により好ましくは、クリーニングブレードの硬度の方を僅かに大きくすることで、更なる長寿命化を達成できることを見いだした。
このような本願発明によれば、フッ素系化合物を添加しても高硬度であり、かつ、高い潤滑性を維持し、長期間使用しても、クリーニング不良、画像不良が発生しない電子写真画像形成装置用部材の組体、電子写真画像形成装置及び画像形成方法等を提供することができる。
この方法においては、硬化層成分の無機微粒子等の量又は硬化時間等を調整するだけで、像担持体及びクリーニングブレードに僅かな硬度差をつけることができ、容易である。これにより、クリーニングブレードの硬度の方を、像担持体の硬度より僅かに大きくすることも容易にできるようになり、より画像不良等が起こらない様に設計することができる。
本発明の電子写真画像形成装置用部材の組体は、像担持体と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニングブレードとを有する電子写真画像形成装置用部材の組体であって、前記像担持体及びクリーニングブレードの最外層が、ラジカル重合性官能基を含むパーフルオロポリエーテル構造を有する重合性化合物が重合した硬化層であることを特徴とする。
なお、本発明において、電子写真画像形成装置用部材の組体とは、電子写真画像形成装置用部材である、像担持体及びクリーニングブレードの組み合わせをいう。
本発明に係る像担持体及びクリーニングブレードの最外層は、フッ素原子を含む重合性化合物が重合した硬化層である。
特に、本発明に係る硬化層は、ラジカル重合性官能基を含むラジカル重合性モノマー(以下、単に「ラジカル重合性モノマー」ともいう。)と、ラジカル重合性官能基を含むパーフルオロポリエーテル構造を有する重合性化合物(以下、「ラジカル重合性PFPE」又は「フッ素系化合物」ともいう。)と、ラジカル重合性官能基を含む化合物で表面修飾された無機微粒子(以下、「ラジカル重合性基を有する無機微粒子」又は「表面修飾金属酸化物微粒子」ともいう。)と、が重合した層であることが好ましい。
ラジカル重合性モノマー、ラジカル重合性PFPE及びラジカル重合性基を有する無機微粒子の重合性官能基部分が、それぞれ互いに反応することにより、PFPEの表面配向性を抑制し、最外層のバルク全体にわたってPFPE成分をより均一に存在することができる。この結果、繰返しの使用により感光体が徐々に減耗して行っても、より長期にわたって更に高いクリーニング性を維持できると考えられる。
本発明においては、クリーニングブレードの最外層のユニバーサル硬度HUcが、前記像担持体の最外層のユニバーサル硬度HUiより大きいことが好ましい。これにより、クリーニングブレード及び像担持体がより長寿命化した電子写真画像形成装置用部材の組体を提供できる。
さらには、ユニバーサル硬度HUcと、前記ユニバーサル硬度HUiとの関係が、下記式(1)を満たすことが好ましく、より好ましくは、下記式(2)を満たすことであり、最も好ましくは、下記式(3)を満たすことである。このように、僅かな硬度差に調整することで、クリーニングブレード及び像担持体がより長寿命化した電子写真画像形成装置用部材の組体を提供できる。また、これらの式を満たすことにより、潤滑性(摩擦係数)の近い部材同士の組体となり、更にどちらの部材も高硬度の最外層を持つこととなるため、クリーニングブレードが巻き込まれることを抑制することができ、ひいては、像担持体及びクリーニングブレードの寿命を更に向上できる。
5N/mm2≦(HUc−HUi)≦20N/mm2・・・式(2)
6N/mm2≦(HUc−HUi)≦15N/mm2・・・式(3)
これについては、以下のように考えている。すなわち、像担持体表面の最外層のユニバーサル硬さ(HUi)が280N/mm2以下であれば、クリーニングブレードによって、最外層の表面に堆積した放電生成物や紙粉及び最外層の表面が酸化され親水化した劣化層をそれぞれ好適に除去でき、像流れの発生を抑制できる。また、ユニバーサル硬さ(HUi)が280N/mm2以上であれば、クリーニングブレードによって過剰に削られることを防ぐことができ、従来の製品と比べ、より良好な寿命となる。
本発明において、像担持体及びクリーニングブレードの最外層のユニバーサル硬度は、超微小硬さ試験システム「フィッシャースコープH100」(ISO/FDIS14577に準拠するフィッシャー・インストルメンツ社製の硬さ試験システム)により測定される値である。
具体的には、フィッシャースコープH100において、対面角度が136°に規定されている四角錐のダイヤモンド製の圧子に荷重F(N)を段階的に加えて(最大荷重2mN)、圧子をサンプルに押し込んだときの押し込み深さh(mm)及び荷重Fから、下記式によりユニバーサル硬度HU(本発明においては、HUc及びHUi。)を計算する。
HU[N/mm2]=F/(26.45×h2)
本発明に係るフッ素原子を含む重合性化合物は、特に限定されず公知のものを使用できる。中でも、本発明に係るフッ素原子を含む重合性化合物は、ラジカル重合性官能基を含むパーフルオロポリエーテル構造を有する重合性化合物であることが、重合性モノマー及び重合性表面修飾微粒子との反応を有するため、より耐摩耗性が高く、高クリーニング性が持続する硬化層が得られるため好ましい。
本発明においてパーフルオロポリエーテル(PFPE)とは、パーフルオロアルキレンエーテルを繰り返し単位として有するオリゴマー又はポリマーのことである。パーフルオロアルキレンエーテルの繰り返し単位としては、パーフルオロメチレンエーテル、パーフルオロエチレンエーテル、及び、パーフルオロプロピレンエーテルの繰り返し単位が挙げられる。その中でも、パーフルオロポリエーテルが下記式(a)で示される繰り返し構造単位1、又は、下記式(b)で示される繰り返し構造単位2を有していることが好ましい。
また、繰り返し構造単位1及び繰り返し構造単位2の両方を有する場合、繰り返し構造単位1と繰り返し構造単位2とは、ブロック共重合体構造を形成していてもランダム共重合体構造を形成していてもよい。
本発明の最外層に使用できるPFPEの重量平均分子量Mwは、100〜8000の範囲内であることが好ましく、より好ましくは、500〜5000の範囲内である。
本発明のラジカル重合性PFPEにおいて、ラジカル重合性置換基を2個以上有する場合には、ラジカル重合性置換基の位置は、片末端に2つ以上有しても両末端に有してもよい。
また、ラジカル重合性官能基を含むパーフルオロポリエーテル構造を有する重合性化合物は、ラジカル重合性官能基を四つ以上有するパーフルオロポリエーテル構造を有する重合性化合物であることが好ましい。
すなわち、ラジカル重合性モノマー、ラジカル重合性PFPE及びラジカル重合性基を有する無機微粒子の重合性官能基部分が、それぞれ互いに反応することにより、PFPEの表面配向性を抑制し、最外層のバルク全体にわたってPFPE成分がより均一に存在することができる。このため、繰返しの使用により感光体が徐々に減耗して行っても、より一層長期にわたって高いクリーニング性を更に維持できると考えられる。なお、PFPE成分が均一に存在することは、TEM、SEMやESCAといった分析手段を用いることで確認できる。
なお、図1は、電子写真感光体から剥がした表面保護層(最外層)の断面のTEM写真である。図1のTEM写真の倍率は、30000倍である。図1において、矢印Aで指し示した箇所(灰色箇所)は樹脂であり、矢印Bで指し示した箇所(白色箇所)はPFPEであり、矢印Cで指し示した箇所(黒色箇所)は無機微粒子である。
よって、ラジカル重合性モノマー及びラジカル重合性基を有する無機微粒子を使用し、かつ、ラジカル重合性基を四つ以上有する上記式(c)で表されるPFPEを使用すると、耐摩耗性、耐傷性に優れ、トナーのすり抜けによるクリーニング不良をより長期にわたって防ぐことができると考えられる。
末端にヒドロキシ基を有するPFPEとしては、ソルベイスペシャルティポリマーズ社のFomblin D2、Fluorolink D4000、Fluorolink E10H、5158X、5147X、Fomblin Ztetraolやダイキン社のDemnum−SA等が挙げられる。末端にカルボキシ基を有するパーフルオロポリエーテル化合物としては、ソルベイスペシャルティポリマーズ社のFomblin ZDIZAC4000やダイキン社のDemnum−SH等が挙げられる。
なお、上記化合物P−1〜P―9において、例えば、Xがアクリロイル基であるP−1の化合物は「P−1A」、メタクリロイル基であるP−1の化合物は「P−1M」と表記する。
2)末端にヒドロキシ基を有するパーフルオロポリエーテルに対して、(メタ)アクリロイル基を有するイソシアネート化合物をウレタン化反応させる方法。
3)末端にカルボキシ基を有するパーフルオロポリエーテル化合物を常法により酸ハロゲン化物とし、この酸ハロゲン化物に対して、(メタ)アクリロイル基とヒドロキシ基を有する化合物をエステル化反応させる方法。
本発明のラジカル重合性モノマーは、紫外線や可視光線、電子線等の活性線照射により又は加熱等のエネルギー付加により、重合(硬化)して、ポリスチレン、ポリアクリレート等、一般に感光体のバインダー樹脂として用いられる樹脂となるモノマー、即ち、スチレン系モノマー、アクリル系モノマー、メタクリル系モノマー、ビニルトルエン系モノマー、酢酸ビニル系モノマー、N−ビニルピロリドン系モノマーを用いることができる。
ラジカル重合性モノマーとしては、中でも、少ない光量又は短い時間での硬化が可能であることからアクリロイル基(CH2=CHCO−)又はメタクリロイル基(CH2=CCH3CO−)をラジカル重合性官能基として有する化合物が特に好ましい。
これらのラジカル重合性モノマーとしては、以下の化合物を例示することができるが、本発明に使用可能な重合性モノマーはこれらに限定されるものではない。
本発明に係るラジカル重合性官能基を含む化合物で表面修飾された無機微粒子は、ラジカル重合性官能基としてラジカル重合性官能基を含む化合物で表面修飾されたものであれば特に限定されないが、中でも、上記パーフルオロポリエーテル構造を有する重合性化合物で表面修飾された金属酸化物微粒子であることが好ましい。これにより、フッ素原子を硬化層中に、より均一に存在させることができる。
本発明に係わる金属酸化物微粒子は、遷移金属も含めた金属酸化物粒子であればよく、例えば、シリカ(酸化ケイ素)、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化鉛、アルミナ(酸化アルミニウム)、酸化スズ、酸化タンタル、酸化インジウム、酸化ビスマス、酸化イットリウム、酸化コバルト、酸化銅、酸化マンガン、酸化セレン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化ゲルマニウム、酸化スズ、二酸化チタン、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化バナジウム、銅アルミ酸化物等の金属酸化物微粒子が例示されるが、中でも、アルミナ(Al2O3)、酸化スズ(SnO2)、二酸化チタン(TiO2)、銅アルミ複合酸化物(CuAlO2)の微粒子が好ましい。
このようなラジカル重合性基を有する表面修飾剤としては、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基を有するシランカップリング剤が好ましく、下記に記すような公知の化合物が例示される。
S−2:CH2=CHSi(OCH3)3
S−3:CH2=CHSiCl3
S−4:CH2=CHSi(C2H5)(OCH3)2
S−5:CH2=CHSi(CH3)Cl2
S−6:CH2=CHSi(OC2H5)3
S−7:CH2=CHSi(CH3)(OC2H5)2
S−8:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(OCH3)2
S−9:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)2(OCH3)
S−10:CH2=CHCOO(CH2)2Si(OCH3)3
S−11:CH2=CHCOO(CH2)2Si(OC2H5)(OCH3)2
S−12:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)Cl2
S−13:CH2=CHCOO(CH2)2SiCl3
S−14:CH2=CHCOO(CH2)3Si(OCH3)3
S−15:CH2=CHCOO(CH2)3Si(CH3)Cl2
S−16:CH2=CHCOO(CH2)3SiCl3
S−17:CH2=CHCOOSi(OCH3)3
S−18:CH2=CHCOOSi(OC2H5)3
S−19:CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(CH3)(OCH3)2
S−20:CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(OCH3)3
S−21:CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(CH3)Cl2
S−22:CH2=C(CH3)COO(CH2)2SiCl3
S−23:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2
S−24:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OCH3)3
S−25:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)(OC2H5)2
S−26:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OC2H5)3
S−27:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)Cl2
S−28:CH2=C(CH3)COO(CH2)3SiCl3
S−29:CH2=C(CH3)COOSi(OCH3)3
S−30:CH2=C(CH3)COOSi(OC2H5)3
最外層の機械的強度を十分に発現させ、また適切な電気抵抗を実現する観点から、上記ラジカル重合性基を有する無機微粒子の含有量は、上記ラジカル重合性モノマー及び上記ラジカル重合性PFPE(以下、これら二つを合わせて「ラジカル重合性組成物」ともいう。)の合計100質量部に対して、30質量部以上であることが好ましい。また、クリーニング性を十分に発現させる観点から、上記ラジカル重合性組成物における上記ラジカル重合性基を有する無機微粒子の上記含有量は、100質量部以下であることが好ましい。
ラジカル重合性基を有する無機微粒子を製造する方法としては、公知のものを使用でき、例えば、特開2012−78620号公報の段落0043〜0047に記載の表面修飾方法を採用することができる。
本発明に係る最外層には、これらの他に必要に応じて後述の重合開始剤や、一般的に使用される公知のフィラー等を含有させて形成してもよい。
最外層は、フッ素原子を含む重合性化合物のほか、ラジカル重合性官能基を含むラジカル重合性モノマー、ラジカル重合性官能基を含む化合物で表面修飾された無機微粒子や、必要に応じて公知の樹脂、重合開始剤、酸化防止剤等を溶媒に添加して調製した塗布液を、公知の方法により塗布し、自然乾燥又は熱乾燥を行い、その後硬化処理して形成することができる。
(像担持体が感光体の場合)
本発明に係る最外層を有する感光体は、例えば、ラジカル重合性官能基を含むパーフルオロポリエーテル構造を有する重合性化合物と、ラジカル重合性官能基を含むラジカル重合性モノマーと、ラジカル重合性官能基を含む化合物で表面修飾された無機微粒子と、を含む組成物(以下、「ラジカル重合性組成物」ともいう。)の塗膜を感光層の上に形成する工程と、塗膜中のラジカル重合性官能基をラジカル重合させて、感光層の上に最外層を形成する工程と、を含む方法によって製造できる。
なお、感光層の上に最外層を形成する工程では、ラジカル重合性組成物の塗膜に紫外線や電子線などの活性線の照射によりラジカル重合を生じさせることによって最外層を形成する。
本発明に係る最外層を有する中間転写体は、例えば、基材上に最外層を形成するための最外層形成用塗布液(上記感光層の最外層の塗布液と同一)を塗布して塗膜を形成し、この塗膜に対して活性エネルギー線を照射して硬化することにより、最外層を形成し、これにより、製造することができる。
本発明に係る最外層を有するクリーニングベルトは、例えば、後述のクリーニングベルトの基材上に最外層を形成するための最外層形成用塗布液(上記感光層の最外層の塗布液と同一)を塗布して塗膜を形成し、この塗膜に対して活性エネルギー線を照射して硬化することにより、最外層を形成し、これにより、製造することができる。
上述のように、本発明では、最外層の硬化は、塗布膜に活性線を照射してラジカルを発生して重合し、かつ分子間及び分子内で架橋反応による架橋結合を形成して硬化し、硬化樹脂を生成することが好ましい。活性線としては、紫外線、可視光などの光や電子線が好ましく、使いやすさ等の見地から紫外線が特に好ましい。
本発明においては、本発明に係る最外層として、フッ素原子を含む重合性化合物が重合した硬化層が形成されるが、電子線開裂反応を利用する方法や光や熱の存在下でラジカル重合開始剤を利用する方法等により硬化反応を行うことができる。ラジカル重合開始剤(以下、単に「開始剤」ともいう。)を用いて硬化反応を行う場合、重合開始剤として光重合開始剤、熱重合開始剤のいずれも使用することができる。また、光、熱の両方の開始剤を併用することもできる。
以下に、本願発明で特に好ましく用いられる重合開始剤の例を挙げる。
最外層の形成に使用される溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec−ブタノール、ベンジルアルコール、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジン及びジエチルアミン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明に係る像担持体とは、電子写真画像形成装置においてトナー像や静電荷像を担持するものであればよく、例えば、電子写真感光体や中間転写体である。
本発明に係る感光体(電子写真感光体)は、導電性支持体と、導電性支持体の上に配置された感光層と、感光層の上に配置された最外層と、を有する。本発明に係る感光体は、保護層として本発明に係る最外層(硬化層)を有する以外は、従来の電子写真感光体と同様の構成を有することができる。具体的には、例えば、図2に示されるように、導電性支持体1a上に、中間層1b、電荷発生層1c、電荷輸送層1d及び最外層として保護層1eがこの順に積層されて形成されたものが挙げられ、電荷発生層1c及び電荷輸送層1dから有機感光体の構成に必要不可欠な有機感光層1fが構成されている。なお、最外層には、ラジカル重合性官能基を含む化合物で表面修飾された無機微粒子1eAが含有されていることが好ましい。
また、本発明に係る感光体は、保護層である本発明に係る最外層(硬化層)以外は、従来のものと同様に作製することができる。また、最外層についてはその製造方法は上述したとおりであるが、上述する特徴を含む範囲において、従来の最外層と同様の構成を有し、同様に作製してもよい。
本発明に係る中間転写体は、基材上に本発明に係る最外層である硬化層が形成されてなるものであり、電子写真方式の画像形成装置に備えられる。中間転写体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することできるが、例えば、ローラー形状、ベルト形状等が好適に挙げられる。本発明においては、これらの中でも、画像の重ね合わせ時の色ズレ、繰り返しの使用による耐久性、他のサブシステムの配置の自由度の取りやすさ等の点で、後述の図4に示すような、無端ベルト形状の中間転写体77が好ましい。
本発明に係る中間転写体を構成する基材(中間転写体の基材)は、例えば無端ベルト状のものであり、単層構成であっても、2層以上の複数層構成であってもよい。
中間転写体の基材の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリイミド樹脂(PI)、ポリアミドイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリブチレンテレフタレートなどのポリアルキレンテレフタレート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂などの高強度及び高耐久性を有するものを用いることが好ましく、押出成形にて成膜することができるポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアルキレンテレフタレート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂などを用いることがより好ましい。また、中間転写体の基材は、上記のような樹脂に導電剤を分散させ、導電性を有するものであることが好ましい。
導電剤としては、カーボンブラック、カーボンナノチューブなどを用いることができる。
クリーニングブレードは、像担持体上に残留するトナーを除去する。
クリーニングブレードが、基材(以下、「クリーニングブレードの基材」ともいう。)上に前記最外層が積層された構成を有し、基材のJIS−A硬度が、70〜78°の範囲内であることが好ましい。これにより、クリーニングブレードが引き込まれにくくなり、クリーニングブレードが捲れにくくなり、この結果、より好適にすり抜けの発生や、更なる高寿命化を実現できる。
これについては、以下のように考えている。すなわち、クリーニングブレードのJIS−A硬度が、78°以下であれば、感光体表面に傷(凹凸形状)をつけることを抑制でき、かつ、ブレードと感光体表面の密着性の低下を防ぎ、この結果、トナーのすり抜けをより抑制できる。また、JIS−A硬度が、70°以上であれば、摩擦力によって像担持体の移動方向に引き込まれてしまうことを回避でき、この結果、クリーニングブレードが捲れにくくなる。
クリーニングブレードの基材の材料としては、例えばポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロピレンゴム、ブタジエンゴム等を用いることができる。なかでも、回転する感光体に当接できる適度な強度と柔軟性が得られる点で、ポリウレタンが好ましい。
ポリウレタンを用いたクリーニングブレードの基材は、例えば脱水処理を行ったポリオールとイソシアネート化合物を混合し、100〜120℃の温度範囲で30〜90分間反応させて得られるプレポリマーに架橋剤を加えて、金型に注入し硬化させることにより製造することができる。
上述したクリーニングブレードの基材のJIS−A硬度は、JIS K6253に規定される硬さ試験法に準拠して、タイプAデュロメータを用いて温度25℃で測定される値をいう。
本発明の電子写真画像形成装置用部材の組体は、像担持体と、当該像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードにより除去するクリーニング手段を有する電子写真画像形成装置(以下、単に「画像形成装置」ともいう。)における、前記像担持体及びクリーニングブレードとして好適に採用できる。
これにより、像担持体及びクリーニングブレードの耐摩耗性を向上させ、かつ、長期使用後であってもクリーニング性及び画像品質が良好な電子写真画像形成装置を提供できる。
以下に、本発明に係る電子写真画像形成装置用部材の組体を採用可能な画像形成装置の例として、感光体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電手段により帯電された感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、感光体にトナーを供給して静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成する現像手段と、感光体上に形成されたトナー像を転写する転写手段と、感光体の表面に残存したトナーを除去するクリーニング手段とを備えるものであって、本発明に係る感光体、中間転写体、クリーニングブレードを用いた画像形成装置を例に説明する。
なお、以下の説明において、クリーニング手段6Y、6M、6C及び6Bkは、本発明に係るクリーニングブレードを採用したブレードクリーニング方式のクリーニング手段である。また、クリーニング手段6Y、6M、6C及び6Bkのクリーニングブレード以外の構成は、特に限定されず公知の構成を採用できる。
この画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、4組の画像形成部(画像形成ユニット)10Y、10M、10C及び10Bkと、中間転写体ユニット70と、給紙手段21及び定着手段24とからなる。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
本発明の画像形成装置は、感光体1Y、1M、1C及び1Bkとして、各々上記の本発明の感光体を用いる。
なお、中間転写体77は、本発明に係る像担持体である。
また、本発明の電子写真画像形成装置用部材の組体は、像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードにより除去するクリーニング手段を有する電子写真画像形成方法(以下、単に「画像形成方法」ともいう。)における、前記像担持体及びクリーニングブレードとして好適に採用できる。
これにより、像担持体及びクリーニングブレードの耐摩耗性を向上させ、かつ、長期使用後であってもクリーニング性及び画像品質が良好な電子写真画像形成方法を提供できる。
次いで、一次転写ローラー5Y、5M、5C及び5Bkを、回動する中間転写体77と当接させる。それにより、感光体1Y、1M、1C及び1Bk上にそれぞれ形成した各色のトナー像を、回動する中間転写体77上に逐次転写させて、カラートナー像を形成する(一次転写工程)。画像形成処理中、一次転写ローラー5Bkは、常時、感光体1Bkに当接する。一方、他の一次転写ローラー5Y、5M及び5Cは、カラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M及び1Cに当接する。
二次転写ローラー5bにより転写材Pにカラートナー像を転写した後、転写材Pを曲率分離した中間転写体77は、クリーニング手段6bにより残留トナーが除去される。
本発明の電子写真画像形成装置用部材の組体は、像担持体と、当該像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードにより除去するクリーニング手段を有するプロセスカートリッジにおける、前記像担持体及びクリーニングブレードとして好適に採用できる。
これにより、像担持体及びクリーニングブレードの耐摩耗性を向上させ、かつ、長期使用後であってもクリーニング性及び画像品質が良好なプロセスカートリッジを提供できる。
なお、プロセスカートリッジとしては、本発明の電子写真画像形成装置用部材の組体のほか、上述の帯電手段(帯電器)、露光手段(露光器)、現像手段(現像器)などを有するプロセスカートリッジ(画像形成ユニット)として構成し、この画像形成ユニットを電子写真画像形成装置本体に対して出し入れ可能(着脱自在)に構成されていることが好ましい。また、帯電手段、露光手段、現像手段の他、転写手段(転写器)、分離手段(分離器)の少なくとも一つを本発明の電子写真画像形成装置用部材の組体とともに一体として有したプロセスカートリッジ(画像形成ユニット)を形成し、装置本体に着脱自在の単一画像形成ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成としても良い。
金属酸化物微粒子として数平均一次粒径20nmの「酸化スズ」100質量部、表面修飾剤として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン「KBM−503」(信越化学工業社製、S−24の化合物)10質量部、メチルエチルケトン1000質量部を湿式サンドミル(径0.5mmのアルミナビーズ)に入れ、30℃にて6時間混合、その後、メチルエチルケトンとアルミナビーズを濾別し、60℃にて乾燥し「表面修飾金属酸化物微粒子1」を作製した。
表面修飾金属酸化物微粒子1の作製において、表面修飾剤「KBM−503」を「KBM−5103」(信越化学工業社製、S−14の化合物)に変えることによって、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの反応性官能基をメタクリロイル基からアクリロイル基に変えたほかは同様にして「表面修飾金属酸化物微粒子2」を作製した。
金属酸化物粒子として下記特性を示すシリカを用い、表面修飾剤として例示化合物(S−14)を用い、以下に示すように、表面修飾剤による表面修飾金属酸化物微粒子3の作製を行った。
表面修飾金属酸化物微粒子1の作製において、表面修飾剤「KBM−503」10質量部以外に、「Fluorolink S10」(SOLVAY社製)7質量部を加えたほかは同様にして表面修飾金属酸化物微粒子4を作製した。
<像担持体1の作製>
(1)導電性支持体の準備
円筒形アルミニウム支持体の表面を切削加工し、導電性支持体を準備した。
ポリアミド樹脂X1010(ダイセルデグサ株式会社製) 10質量部
酸化チタンSMT500SAS(テイカ社製) 11質量部
エタノール 200質量部
からなる中間層用組成物を混合し、分散機としてサンドミルを用いて、バッチ式で10時間の分散を行った。
電荷発生物質 24質量部
ポリビニルブチラール樹脂「エスレックBL−1(積水化学社製)
12質量部
3−メチル−2−ブタノン/シクロヘキサノン=4/1(V/V)
400質量部
からなる電荷発生層用組成物を混合し、循環式超音波ホモジナイザー「RUS−600TCVP(株式会社日本精機製作所製)」を19.5kHz、600Wにて循環流量40L/Hで0.5時間にわたって分散することにより、電荷発生層塗布液を調製した。
この電荷発生層塗布液を浸漬塗布法によって中間層上に塗布して、乾燥後の厚さが0.3μmの電荷発生層を形成した。
なお、電荷発生物質としては、Cu−Kα特性X線回折スペクトル測定で8.3°、24.7°、25.1°、26.5°に明確なピークを有するチタニルフタロシアニン及び(2R,3R)−2,3−ブタンジオールの1:1付加体と、未付加のチタニルフタロシアニンの混晶を用いた。
電荷輸送物質:下記構造式CTM−A 60質量部
バインダー樹脂:ポリカーボネート(Z300:三菱ガス化学社製)
100質量部
酸化防止剤:Irganox1010(BASFジャパン社製)
4質量部
溶媒:トルエン/テトラヒドロフラン 800質量部
レベリング剤:シリコーンオイル(KF−54:信越化学工業社製)
1質量部
からなる組成を混合、溶解させることにより電荷輸送層塗布液を調製した。
この電荷輸送層塗布液を浸漬塗布法によって電荷発生層上に塗布し、120℃で70分間乾燥することにより、乾燥後の厚さが24μmの電荷輸送層を形成した。
ラジカル重合性モノマー M1 120質量部
ラジカル重合性基を有するPFPE(P−6M:SOLVAY社製)
30質量部
表面修飾酸化スズ粒子(表面修飾金属酸化物微粒子1) 100質量部
重合開始剤(「イルガキュアー819」:BASFジャパン社製)
10質量部
2−ブタノール 400質量部
からなる組成を溶解・分散し、硬化層塗布液を作製した。この塗布液を電荷輸送層上に円形スライドホッパー塗布機を用いて塗布した。塗布後、メタルハライドランプを用いて紫外線を1分間照射して、乾燥後の厚さが3.5μmの硬化層を形成し像担持体1を作製した。
なお、上記P−6Mは、mが10〜15の範囲内であり、nが5〜7の範囲内であるものであった。
像担持体1の硬化層1の形成で用いたラジカル重合性モノマー、ラジカル重合性基を有するPFPE、表面修飾金属酸化物微粒子及びそれらの添加量並びに重合開始剤を表Iのように変更した硬化層2〜8及びaを使用した以外は、像担持体1と同様にして像担持体2〜8及びaを作製した。
化合物P−5M、P−6A、P−7Mは、下記のようにして合成した。
まず、下記両末端ヒドロキシ基含有パーフルオロポリエーテルであるP−2′(Fomblin ZTETRAOL ソルベイスペシャルティポリマーズ社製)17質量部、トリエチルアミン3質量部、ジイソプロピルエーテル10質量部及び重合禁止剤p−メトキシフェノール0.006質量部を混合し、空気気流下にて撹拌を開始した。混合液の温度を10℃に保ちながらメタクリル酸クロライド5.8質量部を2時間かけて滴下した。滴下終了後、得られた混合液を10℃に維持ながら1時間撹拌し、次いで当該混合液を30℃まで昇温し、30℃で1時間撹拌した。その後、この混合液を、さらに50℃まで昇温し、50℃で10時間撹拌することにより反応を行い、反応液を得た。次いで、得られた反応液にジイソプロピルエーテル72質量部を追加し、ジイソプロピルエーテル相の水洗を3回行った。次いで、ジイソプロピルエーテル相を硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を留去した。こうして、ラジカル重合性PFPEであるP−5Mを得た(収量17.1質量部)。
上記両末端ヒドロキシ基含有パーフルオロポリエーテルであるP−2′(Fomblin ZTETRAOL ソルベイスペシャルティポリマーズ社製)21.8質量部、p−メトキシフェノール0.01質量部、ジブチルスズジラウレート0.01質量部、メチルエチルケトン20質量部を混合し、空気気流下で撹拌を開始し、80℃に昇温した。
IRスペクトル測定でイソシアネート基由来の2360cm−1付近の吸収ピークの消失を確認した後溶媒を留去し、パーフルオロポリエーテル(P−6A)27.4質量部を得た。
下記両末端ヒドロキシ基含有パーフルオロポリエーテルであるP−3′(Fomblin D2 ソルベイスペシャリティポリマーズ社)16.7質量部、p−メトキシフェノール0.01質量部、ジブチルスズジラウレート0.01質量部、メチルエチルケトン10質量部を混合し、空気気流下で攪拌を開始し、80℃に昇温した。
IRスペクトル測定でイソシアネート基由来の2360cm−1付近の吸収ピークの消失を確認した後溶媒を留去し、P−7M 21.5質量部を得た。
像担持体9は、中間転写体である。像担持体9は、下記の手順に従い、像担持体1の硬化層1の作製で用いた塗布液の溶剤を変更し、作製した。
ポリフェニレンサルファイド樹脂「E2180」(東レ社製)100質量部、導電性フィラー「ファーネス#3030B」(三菱化学社製)16質量部、グラフト共重合体「モディパーA4400」(日本油脂社製)1質量部及びモンタン酸カルシウム0.2質量部を、単軸押出機に投入し、溶融混練させて樹脂混合物を得た。
無端ベルト状の基材1の周方向の十点平均粗さRzjisをJIS B0601:’94(測定基準長20μm)に準拠して測定したところ、Rz=1.4μmであった。
像担持体10は、像担持体9の硬化層の形成で用いた表面修飾金属酸化物微粒子を表Iのように変更した硬化層9とした以外は、像担持体9と同様にして像担持体10を作製した。
像担持体及びクリーニングブレードの最外層のユニバーサル硬度は、超微小硬さ試験システム「フィッシャースコープH100」(ISO/FDIS14577に準拠するフィッシャー・インストルメンツ社製の硬さ試験システム)により測定した。
具体的には、フィッシャースコープH100において、対面角度が136°に規定されている四角錐のダイヤモンド製の圧子に荷重F(N)を段階的に加えて(最大荷重2mN)、圧子をサンプルに押し込んだときの押し込み深さh(mm)及び荷重Fから、下記式によりユニバーサル硬度HU(本発明においては、HUc及びHUi)を計算した。
HU[N/mm2]=F/(26.45×h2)
[CLB1の作製]
公知の遠心成形機の成形金型ドラム(内径:700mm、奥行き:500mm、常温での振れ精度:0.06mm、成形時の回転数:800rpm、粗面状態:Ra=0.30)を40℃に加熱し、シリコーンゴム材料として、付加反応により硬化する付加硬化型シリコーンゴム組成物「TSE3032(A)」(主剤、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)と「TSE3032(B)」(硬化剤)との混合液(配合質量比10:1)を、上記成形金型ドラム内に流し込み、120分間加熱硬化させ、シリコーンゴム層1を形成した。
クリーニングブレードの基材(以下、「ブレード材料」ともいう。)として「ポリウレタン」(JIS−A硬度78°)を140℃に予熱した遠心成形機の金型内のシリコーンゴム層1上に注入し、30分間硬化させた。上記硬化反応後、弾性ゴム部材のシート体のみ金型から取り出すことにより、厚さ2.00mmの円柱状のシート体を得た。これを幅14mm、長さ364mmの短冊状にカットすることにより、ブレード部材1を得た。
前記ブレード部材1を、前記部材1で使用した硬化層1の塗布溶液に浸漬して含浸処理を行った。具体的には、硬化層1の塗布溶液の固形分濃度が80質量%となるように希釈剤で希釈した液中に、前記ブレード部材1の当接部の端面から3mmの部分を含浸させた後、自然乾燥した。メタルハライドランプを用いて紫外線を6分間照射して硬化後、熱乾燥機を用いて機内温度100℃で15分間乾燥を行い、最外層である硬化層を形成した。
さらに、得られたブレード部材1をメッキ鋼からなる支持部材に、ポリウレタン系ホットメルト接着剤を用いて接着してCLB1を作製した。
処理法aの代わりに下記処理法bで処理したほかは、CLB1と同様にしてCLB2の作製をした。
[処理法b]
CLB1の作製において、硬化に使用したメタルハライドランプの光量を2倍にして、硬化した以外は同様にしてCLB2を作製した。
CLB1の作製において、含浸処理に使用した硬化層1の塗布溶液を、表IIIの硬化層構成(表IIIには、「硬化層No.」と記載。)のように変更した点以外は同様にしてCLB3〜7、9、15を作製した。
CLB1の作製において、ブレード材料として、JIS−A硬度74°の「ポリウレタン」を用いかつ、含浸処理に使用した硬化層1の塗布溶液を、表IIIの硬化層構成のように変更した点以外は同様にしてCLB8を作製した。
CLB1の作製において、ブレード材料として、JIS−A硬度70°の「ポリウレタン」を用いた以外は同様にしてCLB10を作製した。
CLB1の作製において、ブレード材料として、JIS−A硬度74°の「ポリウレタン」を用いた以外は同様にしてCLB11を作製した。
CLB1の作製において、ブレード材料として、JIS−A硬度80°の「ポリウレタン」を用いた以外は同様にしてCLB12を作製した。
CLB1の作製において、ブレード材料として、JIS−A硬度68°の「ポリウレタン」を用いた以外は同様にしてCLB13を作製した。
CLB1の作製において、硬化に使用したメタルハライドランプの光量を5倍にして、硬化した(処理法c)以外は同様にしてCLB14を作製した。
CLB1の作製において、紫外線の照射時間6分間を、1分間に変更して硬化した(処理法d)以外は同様にしてCLB16を作製した。
CLB1の作製において、ブレード材料として、JIS−A硬度74°の「ポリウレタン」を用いかつ、含浸処理に使用した硬化層1の塗布溶液を、表I及び表IIIに示す硬化層構成となるように変更した点以外は同様にしてCLB17を作製した。
(1)長期印刷試験
フルカラー複写機(bizhub(登録商標) PRESS C1070;コニカミノルタ株式会社)のプリント速度を100枚/分に改造したフルカラー複写機を準備した。このフルカラー複写機に実施例1〜20及び比較例1〜5の組合せの組体(すなわち、像担持体とクリーニングブレード。)をそれぞれ搭載して、30℃/85%(HH環境)で、画像比率10%の文字画像をA4横送りにおいて各100万枚(1000kp)連続で印刷した。
上記長期印刷試験後、雨だれ評価、像流れ評価、トナーすり抜け評価をおこなった。いずれの評価も問題なかった場合は、更に長期印刷試験を継続し、いずれかの評価において不良が確認されるまでの走行距離を求めた。
なお、評価は、以下に示した指標に従い実施し、結果は表Vに示した。なお、実施例1〜18及び比較例1〜5の像担持体及びクリーニングブレードの組み合わせは表IVに示すとおりである。
10℃、15%RH環境下にて、幅40mmの帯チャート画像(帯部:100[%]ベタ)を1000枚出力して、1000枚目の画像において、感光体1周分に相当する幅40mm、長さ314mmの帯部に発生した雨だれのサイズと個数を目視により観察し、以下の評価基準により評価した。
◎:雨だれが未発生(合格)
○:1mm未満の雨だれが1個以上5個以下発生、かつ1mm以上の雨だれが未発生(合格)
×:1mm未満の雨だれが6個以上発生、又は1mm以上の雨だれが1個以上発生(不合格)
30℃、80%RH環境下にて、印字率5%のA4画像を中性紙に1000枚印刷出力した後、直ぐに画像形成装置の主電源を切り、主電源を切った12時間後に主電源を入れた。そして印刷可能状態になった後、直ちにA3サイズの中性紙全面にハーフトーン画像(マクベス濃度計で相対反射濃度0.4)と、全面6dot格子画像とを印字した。印字画像の状態を目視により観察し、以下の評価基準により評価した。
◎:ハーフトーン画像及び格子画像共に画像流れ発生なし(合格)
○:ハーフトーン画像のみに感光体長軸方向の薄い帯状濃度低下が認められる(合格)
×:画像流れによる格子画像の欠損若しくは線幅の細りが発生している(不合格)
10℃、15%RH環境下にて、A3サイズの中性紙全面にハーフトーン画像(カバレッジ:80[%])を100枚出力して、白地部の状態を目視により観察し、以下の評価基準により評価した。
○:トナーのすり抜けなし(合格)
×:トナーのすり抜けあり(不合格)
以上の結果から明らかなように、本発明によれば、像担持体及びクリーニングブレードの耐摩耗性を向上させ、かつ、長期使用後であってもクリーニング性及び画像品質を良好にできる電子写真画像形成装置用部材の組体、プロセスカートリッジ、電子写真画像形成装置及び電子写真画像形成方法を提供することができる。
また、以上の結果から、本発明に係るクリーニングブレードと像担持体の組体のJIS−A硬度を70〜78°の範囲内、ユニバーサル硬度を式(1)〜(3)の関係に設計することで、クリーニング性能を落とすことなく高寿命化を達成できることがわかる。
1b 中間層
1c 電荷発生層
1d 電荷輸送層
1e 表面保護層(最外層)
1eA ラジカル重合性官能基を含む化合物で表面修飾された無機微粒子
1、1Y、1M、1C及び1Bk 感光体(像担持体)
2Y、2M、2C及び2Bk 帯電手段
3Y、3M、3C及び3Bk 露光手段
4Y、4M、4C及び4Bk 現像手段
5Y、5M、5C及び5Bk 一次転写ローラー
5b 二次転写ローラー
6Y、6M、6C、6Bk及び6b クリーニング手段
22A、22B、22C及び22D 中間ローラー
23 レジストローラー
24 定着手段
25 排紙ローラー
26 排紙トレイ
51 クリーニングブレード
52 硬化層(最外層)
70 中間転写体ユニット
71、72、73及び74 ローラー
77 中間転写体(像担持体)
80 筐体
82L及び82R 支持レール
A 本体
SC 原稿画像読み取り装置
P 転写材
Claims (14)
- 像担持体と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニングブレードとを有する電子写真画像形成装置用部材の組体であって、
前記像担持体及びクリーニングブレードの最外層が、ラジカル重合性官能基を含むパーフルオロポリエーテル構造を有する重合性化合物が重合した硬化層であることを特徴とする電子写真画像形成装置用部材の組体。 - 前記硬化層が、ラジカル重合性官能基を含むラジカル重合性モノマーと、前記ラジカル重合性官能基を含むパーフルオロポリエーテル構造を有する重合性化合物と、ラジカル重合性官能基を含む化合物で表面修飾された無機微粒子と、が重合した層であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体。
- 前記ラジカル重合性官能基を含むパーフルオロポリエーテル構造を有する重合性化合物が、ラジカル重合性官能基を四つ以上有するパーフルオロポリエーテル構造を有する重合性化合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体。
- 前記ラジカル重合性官能基が、アクリロイル基又はメタクリロイル基であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体。
- 前記ラジカル重合性官能基を含む化合物で表面修飾された無機微粒子が、パーフルオロポリエーテル構造を有する重合性化合物で表面修飾された金属酸化物微粒子であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体。
- 前記クリーニングブレードの最外層のユニバーサル硬度HUcが、前記像担持体の最外層のユニバーサル硬度HUiより大きいことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体。
- 前記ユニバーサル硬度HUcと、前記ユニバーサル硬度HUiとの関係が、下記式(1)を満たすことを特徴とする請求項6に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体。
0N/mm2<(HUc−HUi)≦30N/mm2・・・式(1) - 前記ユニバーサル硬度HUcと、前記ユニバーサル硬度HUiとの関係が、下記式(2)を満たすことを特徴とする請求項7に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体。
5N/mm2≦(HUc−HUi)≦20N/mm2・・・式(2) - 前記ユニバーサル硬度HUcと、前記ユニバーサル硬度HUiとの関係が、下記式(3)を満たすことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体。
6N/mm2≦(HUc−HUi)≦15N/mm2・・・式(3) - 前記像担持体の最外層のユニバーサル硬度HUiが、220〜280N/mm2の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体。
- 前記クリーニングブレードが、基材上に前記最外層が積層された構成を有し、
前記基材のJIS−A硬度が、70〜78°の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体。 - 像担持体と、当該像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードにより除去するクリーニング手段を有するプロセスカートリッジであって、
前記像担持体及びクリーニングブレードとして、請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 像担持体と、当該像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードにより除去するクリーニング手段を有する電子写真画像形成装置であって、
前記像担持体及びクリーニングブレードとして、請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。 - 像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードにより除去するクリーニング手段を有する電子写真画像形成方法であって、
前記像担持体及びクリーニングブレードとして、請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載の電子写真画像形成装置用部材の組体を使用することを特徴とする電子写真画像形成方法。
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