JP6920795B2 - コンクリート埋設部材 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート型枠板の間隔を保持する間隔保持部材に接続して間隔保持部材をコンクリート型枠板に支持させると共に少なくとも一部がコンクリート構造物に埋設されるコンクリート埋設部材に関する。
従来、コンクリート構造物は、コンクリート型枠板を建て込み、コンクリート打設、養生期間及び脱型等の工程を経て作られる。これらの一連の工程では、コンクリート型枠板の変形を防ぐために、コンクリート型枠板相互の間隔を保持するための間隔保持部材と、間隔保持部材に接続すると共に間隔保持部材をコンクリート型枠板に取り付けるためのコーンと、が用いられる。かかる間隔保持部材及びコーンは、コンクリート構造物に埋設される。
従来、このような間隔保持部材及びコーンを用いて作られたコンクリート構造物では、コンクリート構造物に埋設された間隔保持部材及びコーンとコンクリート構造物との間に隙間を生じ、この隙間が水路となって、外部からコンクリート構造物の内部に水が侵入して間隔保持部材等の金属類を腐食させたり、コンクリート構造物の内部から外部に錆等を含む水が染み出してコンクリート構造物の外観を損ねるという弊害を生じていた。
これに対して、特許文献1は、コンクリート構造物に埋設されるスリーブの外周面に水膨潤剤層を設け、コンクリート構造物とスリーブとの間に生じた隙間に侵入する雨水等の水分を水膨潤剤層で吸水し、これにより水膨潤剤層が膨張して止水機能を発揮するコンクリート埋設器具を開示している。かかる水膨潤剤層は、スリーブの外周面に塗布又はどぶ付けして設けられる
特開2003−253882号公報
本発明者の検討によれば、コンクリート構造物の養生期間において、生コンクリートに含まれる砂利、石及び砂等が重力で下方に移動する一方、生コンクリートに含まれる水分が間隔保持部材及びコンクリート埋設部材の位置まで上方に移動して生コンクリートが分離するブリーディングを生じる。そして、この水分が蒸発することにより、コンクリート構造物と間隔保持部材及びコンクリート埋設部材との間に隙間を生じる。このようなブリーディングにより生じる隙間は、コンクリート構造物とコンクリート埋設部材との熱膨張率の相違により生じる隙間よりも大きくなる。
従来のコンクリート埋設部材においては、ブリーディングを考慮した止水構成を有しておらず、ブリーディングにより生じたコンクリート構造物とコンクリート埋設部材との間の隙間を確実に塞ぐ必要があるという課題を有する。
また、特許文献1に開示されている器具では、水膨潤剤層を塗布する作業工程が必要であるために製造コストの上昇を招くと共に、高い吸水性を有する水膨潤剤を使用すると共にブリーディングにより生じる隙間を塞ぐためには多くの水膨潤剤を使用する必要があるために製品のコストの上昇を招くという課題を有する。
本発明の目的は、製造コストの上昇を抑制することができると共に安価にすることができ、コンクリート構造物の外部からコンクリート構造物とコンクリート埋設部材との間の隙間に侵入してくる液体をコンクリート構造物の内部に侵入しないようにすることができ、又は、コンクリート構造物とコンクリート埋設部材との間の隙間からコンクリート構造物の外部に液体が染み出ないようにすることができるコンクリート埋設部材を提供することである。
本発明に係るコンクリート埋設部材は、コンクリート型枠板の間隔を保持する間隔保持部材に接続して前記間隔保持部材を前記コンクリート型枠板に支持させると共に少なくとも一部がコンクリート構造物に埋設されるコンクリート埋設部材であって、樹脂により形成されると共に、前後方向に延設される筒状の本体部と、金属により形成されると共に、前記本体部の後端に前記後端から突出するように設けられ、金属により形成される前記間隔保持部材と螺合して接続する接続部と、を有し、前記本体部は、周方向に沿って設けられると共に外方に突出し、前記コンクリート構造物に埋設される複数の鍔部を備え、前記接続部は、前記本体部よりも小径であり、前記複数の鍔部のうちの一つは、前記後端に設けられる。
高い吸水性を有する材料を用いることなく、本体部の周囲に生じた隙間を鍔部で遮ることにより、この隙間を流れようとする液体を鍔部で堰止める。
本発明によれば、製造コストの上昇を抑制することができると共に安価にすることができ、コンクリート構造物の外部からコンクリート構造物とコンクリート埋設部材との間の隙間に侵入してくる液体をコンクリート構造物の内部に侵入しないようにすることができ、又は、コンクリート構造物とコンクリート埋設部材との間の隙間からコンクリート構造物の外部に液体が染み出ないようにすることができる。
本発明の実施形態に係るコンクリート埋設部材の斜視図である。 本発明の実施形態に係るコンクリート埋設部材の断面図である。 本発明の実施形態に係るコンクリート埋設部材の使用方法を示す図である。 本発明の実施形態に係るコンクリート埋設部材が埋設されたコンクリート構造物の正面図である。 本発明の実施形態に係るコンクリート埋設部材が埋設されたコンクリート構造物の断面図である。 本発明の実施形態に係るコンクリート埋設部材の第1の変形例の側面図である。 本発明の実施形態に係るコンクリート埋設部材の第2の変形例の側面図である。
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施形態に係るコンクリート埋設部材につき、詳細に説明する。図中、x軸、y軸及びz軸は、3軸直交座標系を成し、y軸の正方向を前方向、y軸の負方向を後ろ方向、x軸方向を左右方向、z軸の正方向を上方向、及びz軸の負方向を下方向として説明する。
<コンクリート埋設部材の構成>
本発明の実施形態に係るコンクリート埋設部材1の構成につき、図1及び図2を参照しながら、以下に詳細に説明する。なお、図2では、コンクリート埋設部材1に加えて、間隔保持部材100、止水リング200及び埋め込み栓300を記載する。また、図2において、説明の便宜上、コンクリート埋設部材1のみを断面図で記載する。
コンクリート埋設部材1は、コンクリート型枠板の間隔を保持する間隔保持部材100に接続して間隔保持部材100をコンクリート型枠板に支持させると共に、少なくとも一部がコンクリート構造物に埋設され、本体部10と、接続部20と、を有している。
本体部10は、前後方向に延設された筒状であり、コンクリート型枠板に取り付けられる。本体部10は、典型的には複合樹脂により形成されている。本体部10を形成する複合樹脂は、ここでは炭素繊維、ガラス繊維及びナイロン樹脂から構成される樹脂を例示する。本体部10は、鍔部11と、挿入孔12と、傾斜面13と、を備えている。
鍔部11は、本体部10と一体に設けられ、本体部10の周方向に沿って設けられると共に本体部10から外方である側方に突出している。鍔部11の本体部10からの突出長さは、ブリーディングにより本体部10とコンクリート構造物との間に生じる隙間を塞ぐことが可能な長さである。鍔部11の本体部10からの突出長さは、典型的にはブリーディングにより本体部10とコンクリート構造物との間に生じる隙間2mmよりも長い。
鍔部11は、本体部10の前後方向に等間隔で設けられた複数の鍔部11a、11b、11cから構成されている。なお、鍔部11a、11b、11cは、本体部10の前後方向に各々異なる間隔で設けられていてもよい。
鍔部11aは、鍔部11bの前方に設けられており、本体部10のコンクリート型枠板に対する取付方向の端部である前端部から後方に離れた位置に設けられている。鍔部11bは、鍔部11aの後方に設けられていると共に、鍔部11cの前方に設けられている。鍔部11cは、鍔部11a及び鍔部11bよりも後方に設けられていると共に、本体部10の後端に設けられている。鍔部11a、鍔部11b及び鍔部11cは、突出方向の先端が突出方向に向けて尖った形状を有している。
挿入孔12は、前端が外部に開放されていると共に後端が接続部20の貫通孔23に連通している。挿入孔12には、図示しない軸足ボルト又は埋め込み栓300が圧入される。
傾斜面13は、挿入孔12の内壁の前端に設けられ、挿入孔12の内径が前方に向けて徐々に大径となるように傾斜している。
接続部20は、本体部10の後端に設けられており、一体成型により本体部10に取り付けられている。接続部20の表面は、防錆層に覆われている。防錆層は、ここではエポキシ樹脂を例示する。接続部20は、金属により形成され、間隔保持部材100と接続可能になっている。なお、接続部20は、防錆層に覆われていなくてもよい。また、接続部20は、本体部10の後端に圧入されて設けられていてもよい。
接続部20は、フランジ部21と、内螺子部22と、貫通孔23と、を備えている。
フランジ部21は、接続部20の前端に設けられ、周方向に沿って設けられていると共に外方である側方に突出して設けられている。フランジ部21は、鍔部11cの前端に当接している。
内螺子部22は、間隔保持部材100の外螺子部101と螺合可能になっている。
貫通孔23は、接続部20を前後方向に貫通して設けられ、本体部10の挿入孔12に連通している。貫通孔23の内壁には、内螺子部22が形成されている。
なお、止水リング200は、間隔保持部材100に圧入されており、間隔保持部材100の周囲に生じた隙間を流れる液体を止水する。また、埋め込み栓300は、所定の弾性力を有する材料で形成されており、挿入孔12に圧入される。
<コンクリート埋設部材の使用方法>
本発明の実施形態に係るコンクリート埋設部材1の使用方法につき、図3から図5を参照しながら、以下に詳細に説明する。
図3において、図3(a)はコンクリート埋設部材1に間隔保持部材100を接続する前の状態の側面図であり、図3(b)はコンクリート型枠板400にコンクリート埋設部材1を取り付けた状態の側面図であり、図3(c)はコンクリート硬化後においてコンクリート型枠板400を取り除くと共にコンクリート埋設部材1に埋め込み栓300を取り付ける状態の断面図であり、図3(d)は施工完了状態の断面図である。なお、図3において、止水リング200の記載を省略しているが、止水リング200は設けなくてもよい。
まず、図3(a)に示すように、コンクリート埋設部材1の接続部20の内螺子部22に、間隔保持部材100の外螺子部101を螺合して、間隔保持部材100の両端にコンクリート埋設部材1を接続する。
次に、図3(b)に示すように、コンクリート型枠板400に軸足用ボルト500を貫通させるための貫通孔401を形成する。
次に、コンクリート型枠板400に形成した貫通孔401に軸足用ボルト500を貫通させて軸足用ボルト500の一端をコンクリート型枠板400の外面から外部に突出させると共に、軸足用ボルト500の他端をコンクリート埋設部材1の本体部10の挿入孔12に圧入してコンクリート埋設部材1をコンクリート型枠板400に取り付ける。これにより、コンクリート埋設部材1及び間隔保持部材100により、コンクリート型枠板400の間隔を保持することができる。
次に、図3(b)に示すように、コンクリート型枠板400の間に生コンクリートを流し込む。
次に、図3(c)に示すように、コンクリート型枠板400の間に流し込んだ生コンクリートが硬化してコンクリート構造物600が形成された際に、軸足用ボルト500及びコンクリート型枠板400を撤去する。これにより、挿入孔12の前端が外部に開放された状態になる。
次に、治具700を用いてコンクリート埋設部材1の本体部10の挿入孔12に埋め込み栓300を圧入して、図3(d)に示す施工が完了した状態になる。所定の弾性力を有する材料で埋め込み栓300を形成することにより、挿入孔12に対して埋め込み栓300を容易に挿入することができると共に、挿入孔12の内壁に対する埋め込み栓300の密着性を良好にすることができるので、挿入孔12に対する液体の侵入を防ぐことができる。
鍔部11aを本体部10の前端よりも後方に設けることにより、鍔部11aは、図4に示すように、施工完了後にコンクリート構造物600の外表面に露出しないと共に、施工不良等によりコンクリート構造物600の外面が多少崩れるようなことがあっても、コンクリート構造物600の外表面に露出しない。これにより、コンクリート構造物600の外表面に鍔部11aを露出させないようにして、コンクリート構造物600の外観を損ねないようにすることができる。
コンクリート構造物600は、ブリーディングによりコンクリート埋設部材1とコンクリート構造物600との間に隙間を生じる。鍔部11a、鍔部11b及び鍔部11cでこの隙間を遮ることにより、図5に示すように、本体部10の下端とコンクリート構造物600との間に隙間P1、隙間P2及び隙間P3を生じる。ここで、隙間P1は鍔部11aの前方に生じた隙間であり、隙間P2は鍔部11aと鍔部11bとの間に生じた隙間であり、隙間P3は鍔部11bと鍔部11cとの間に生じた隙間である。
この状態において、外部から隙間P1に雨水等の液体が侵入した場合には、隙間P1から隙間P2へ流れようとする液体を鍔部11aにより堰止めて、鍔部11aよりも後方への液体の侵入を防ぐことができる。これにより、外部より隙間P1に侵入した液体による間隔保持部材100等の金属類の腐食を抑制することができる。また、金属類の腐食による膨張によってコンクリート構造物600にひび割れ又は剥落を生じることを防ぐことができる。
また、コンクリート構造物600の内部から隙間P2に液体が染み出た場合には、隙間P2から隙間P3へ流れようとする液体を鍔部11bにより堰止めて、鍔部11bよりも後方への液体の侵入を防ぐことができ、また、隙間P2から隙間P1へ流れようとする液体を鍔部11aにより堰止めて、鍔部11aよりも前方への液体の染み出しを防ぐことができる。これにより、隙間P2に染み出した液体による間隔保持部材100等の金属類の腐食を抑制することができ、金属類の腐食による膨張によってコンクリート構造物600にひび割れ又は剥落を生じることを防ぐことができる。また、隙間P2に染み出した錆等を含む液体がコンクリート構造物600の外表面に染み出ることによりコンクリート構造物600の外観を損ねることを防ぐことができる。
更に、コンクリート構造物600の内部から隙間P3に水分が染み出た場合には、隙間P3から隙間P4へ流れようとする液体を鍔部11cにより堰止めて、鍔部11cよりも後方への液体の侵入を防ぐことができ、また、隙間P3から隙間P2へ流れようとする液体を鍔部11bにより堰止めて、鍔部11bよりも前方への液体の染み出しを防ぐことができる。これにより、隙間P3に染み出た錆等を含む液体がコンクリート構造物600の外表面に染み出ることによりコンクリート構造物600の外観を損ねることを防ぐことができる。また、隙間P3に染み出た液体による間隔保持部材100等の金属類の腐食を抑制することができ、金属類の腐食による膨張によってコンクリート構造物600にひび割れ又は剥落を生じることを防ぐことができる。
鍔部11a、鍔部11b及び鍔部11cの突出方向の先端を突出方向に向けて尖った形状にすることにより、鍔部11a、鍔部11b及び鍔部11cの突出方向の先端とコンクリート構造物600との間にブリーディングにより隙間を生じた場合に、この隙間の前後方向の長さを極めて小さくすることができるため、この隙間の液体の量及びこの隙間から隙間P1、隙間P2又は隙間P3に流れ込む液体の量を最小限にすることができる。また、鍔部11a、鍔部11b及び鍔部11cの突出方向の先端を突出方向に向けて尖った形状にすることにより、隙間P1、隙間P2又は隙間P3の液体が、鍔部11a、鍔部11b又は鍔部11cを越えるまでに時間を要し、鍔部11a、鍔部11b又は鍔部11cを超えるまでにコンクリート構造物600に浸透するので、コンクリート構造物600の内部の奥まで侵入することを防ぐことができ、コンクリート構造物600の外部に染み出すことを防ぐことができる。
このように、本実施形態によれば、筒状の本体部10と、本体部10に設けられ、間隔保持部材100と螺合して接続する接続部20と、を有し、本体部10は、周方向に沿って設けられると共に外方に突出し、コンクリート構造物600に埋設される鍔部11を備えることにより、製造コストの上昇を抑制することができると共に安価にすることができ、コンクリート構造物の外部からコンクリート構造物とコンクリート埋設部材との間の隙間に侵入してくる水分をコンクリート構造物の内部に侵入しないようにすることができ、又は、コンクリート構造物とコンクリート埋設部材との間の隙間からコンクリート構造物の外部に水分が染み出ないようにすることができる。
また、本実施形態によれば、接続部20の表面を防錆層で覆うことにより、錆を含んだ液体がコンクリート構造物600とコンクリート埋設部材1との間の隙間に染み出すことを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、本体部10を複合樹脂等の樹脂により形成することにより、セラミック又はモルタルで形成する場合に比べて、高強度にすることができ、安価であり、量産可能であるために生産性を向上させることができると共に、軽量にすることができるために施工時の作業性を良好にすることができる。
また、本実施形態によれば、コンクリート構造物とコンクリート埋設部材との間の隙間に染み出る錆を含む液体を、鍔部11でコンクリート構造物の外表面に染み出ないようにすることにより、本体部10の前後方向の長さを従来に比べて短くした場合であっても、錆を含む液体がコンクリート構造物の外表面に染み出ないようにすることができる。また、本体部10の前後方向の長さを従来に比べて短くして小型化することができ、安価にすることができる。
また、本実施形態によれば、本体部10と一体に鍔部11を設けることにより、本体部と鍔部とを別体にする場合に比べて、鍔部11の強度を向上させることができると共に、施工を容易にすることができる。
また、本実施形態によれば、鍔部11の本体部10からの突出長さを、ブリーディングにより本体部10とコンクリート構造物との間に生じる隙間を塞ぐことが可能な長さにすることにより、ブリーディングにより生じた隙間を流れる液体がコンクリートの構造物の内部に侵入すること、又は、ブリーディングにより生じた隙間を流れる液体がコンクリート構造物の内部から外部に染み出すことを防ぐことができる。
本発明は、部材の種類、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
具体的には、上記実施形態において、鍔部11a、鍔部11b及び鍔部11cの突出方向の先端を突出方向に向けて尖った形状にしたが、鍔部11d、鍔部11e及び鍔部11fの突出方向の先端を、図6に示すように、突出方向に向けて厚みが薄くなるように湾曲した形状にしてもよい。鍔部11d、鍔部11e及び鍔部11fの突出方向の先端を、図6に示す突出方向に向けて厚みが薄くなるように湾曲した形状にすることにより、鍔部11の突出方向の先端を突出方向に向けて尖った形状にする場合と同様の効果を得ることができる。なお、図6に示すコンクリート埋設部材1a及び本体部10aの構成は、鍔部11d、鍔部11e及び鍔部11f以外はコンクリート埋設部材1及び本体部10の構成と同一構成であるので、その説明を省略する。
また、上記実施形態において、鍔部11a、鍔部11b及び鍔部11cの突出方向の先端を突出方向に向けて尖った形状にしたが、図7に示すように、鍔部11g、鍔部11h及び鍔部11iの外周側面を前後方向に沿って平坦にしてもよい。なお、図7に示すコンクリート埋設部材1b及び本体部10bの構成は、鍔部11g、鍔部11h及び鍔部11i以外はコンクリート埋設部材1及び本体部10の構成と同一構成であるので、その説明を省略する。
また、上記実施形態において、本体部に鍔部を3つ設けたが、本体部に鍔部を1つ又は3つ以外の複数設けてもよい。
また、上記実施形態において、鍔部11a、鍔部11b及び鍔部11cの突出方向の先端の形状を全て同一形状にしたが、鍔部11a、鍔部11b及び鍔部11cのうちの一部の突出方向の先端の形状を、鍔部11a、鍔部11b及び鍔部11cのうちの他の突出方向の先端の形状と異なる形状にしてもよい。
また、上記実施形態において、鍔部の突出方向の先端を突出方向に向けて尖った形状、鍔部の突出方向の先端を厚みが薄くなるように湾曲した形状、又は鍔部の外周側面を前後方向に沿って平坦にしたが、鍔部の突出方向の先端を突出方向に向けて尖った形状、鍔部の突出方向の先端を厚みが薄くなるように湾曲した形状、又は鍔部の外周側面を前後方向に沿って平坦にする以外の形状にすることができる。
また、上記実施形態において、本体部10を複合樹脂により形成したが、本体部10を一種類の樹脂により形成してもよい。一種類の樹脂としては、ここではAES樹脂、ASA樹脂又はABS樹脂等を例示する。
また、上記実施形態において、接続部20の内螺子部22の前後方向の中央部付近に、コンクリート構造物600から貫通孔23を介して挿入孔12に流れ込む液体、又は挿入孔12から貫通孔23を介してコンクリート構造物600に侵入する液体を止水するための止水壁を設けてもよい。
また、上記実施形態において、本体部10に鍔部11を一体に設けたが、本体部と鍔部とを別体として形成して、鍔部を本体部に圧入又は接着等して取り付けるようにしてもよい。
また、上記実施形態において、本体部10を複合樹脂等の樹脂で形成したが、セラミック又はモルタル等の樹脂以外の材料により形成してもよい。
また、上記実施形態において、本体部10の周方向に沿って全周に鍔部11を設けたが、本体部10の周方向に沿って側方から下方まで鍔部を設けて、上方に鍔部を設けないようにしてもよい。この構成であっても、ブリーディングを生じた場合に側方から下方まで形成した鍔部により確実に止水することができる。
また、上記実施形態において、コンクリート埋設部材1をコンクリート型枠板400に取り付けたが、コンクリート埋設部材とコンクリート型枠板との間に他の部材を介在させてコンクリート埋設部材をコンクリート型枠板に支持させてもよい。
本発明は、コンクリート型枠板の間隔を保持する間隔保持部材に接続して間隔保持部材をコンクリート型枠板に支持させると共に少なくとも一部がコンクリート構造物に埋設されるコンクリート埋設部材に好適である。
1 コンクリート埋設部材
10 本体部
10a 本体部
11 鍔部
11a 鍔部
11b 鍔部
11c 鍔部
11d 鍔部
11e 鍔部
11f 鍔部
11g 鍔部
11h 鍔部
11i 鍔部
12 挿入孔
13 傾斜面
20 接続部
21 フランジ部
22 内螺子部
23 貫通孔
100 間隔保持部材
101 外螺子部
200 止水リング
300 埋め込み栓
400 コンクリート型枠板
401 貫通孔
500 軸足用ボルト
600 コンクリート構造物
700 治具

Claims (5)

  1. コンクリート型枠板の間隔を保持する間隔保持部材に接続して前記間隔保持部材を前記コンクリート型枠板に支持させると共に少なくとも一部がコンクリート構造物に埋設されるコンクリート埋設部材であって、
    樹脂により形成されると共に、前後方向に延設される筒状の本体部と、
    金属により形成されると共に、前記本体部の後端に前記後端から突出するように設けられ、金属により形成される前記間隔保持部材と螺合して接続する接続部と、
    を有し、
    前記本体部は、
    周方向に沿って設けられると共に外方に突出し、前記コンクリート構造物に埋設される複数の鍔部を備え、
    前記接続部は、
    前記本体部よりも小径であり、
    前記複数の鍔部のうちの一つは、
    記後端に設けられる、
    ことを特徴とするコンクリート埋設部材。
  2. 前記接続部は、
    防錆層に覆われている、
    ことを特徴とする請求項1記載のコンクリート埋設部材。
  3. 前記接続部は、
    後方から見て多角形である、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコンクリート埋設部材。
  4. 前記複数の鍔部は、
    前記本体部と一体に設けられる、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のコンクリート埋設部材。
  5. 前記本体部は、
    前記コンクリート型枠板に取り付けられ、
    前記複数の鍔部は、
    前記本体部の前記コンクリート型枠板に対する取付方向の端部から離れた位置に設けられる、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のコンクリート埋設部材。
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