JP6920699B2 - エリブリンメシル酸塩の製造中間体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エリブリンメシル酸塩を製造するための中間体及びこれを製造する方法に関する。
下記の化学式1で示されるエリブリンメシル酸塩は、乳がん治療剤であるハラヴェン(Halaven)の医薬品有効成分(active pharmaceutical ingredient、API)である。
Figure 0006920699
米国特許第6,214,865号には、下記の反応式1で示されたように、下記の化学式2で示される化合物を核心の中間体として用いて化学式1で示されるエリブリンメシル酸塩を製造する方法が記載されている。
Figure 0006920699
また、文献[Tetrahedron Letter 1996、37、8643-8646]には、下記の反応式2で示されるように、L−マンノン酸 γ−ラクトンを出発物質とし、ジアセチル化、オレフィンコンジュゲーション、そしてオキシ−マイケル添加反応を用いて、化学式2で示される化合物を製造する方法が記載されている。
Figure 0006920699
しかし、従来の方法は、反応環境に敏感で且つ長い工程を含んでおり、化学式2で示される化合物の収率が低下するという問題点があった。
本発明の一目的は、エリブリンメシル酸塩の核心の製造中間体である化学式2で示される化合物を高収率で製造するための中間体を提供することである。
本発明の他の目的は、前記中間体の製造方法を提供することである。
本発明のまた他の目的は、前記製造方法に用いられる中間体を提供することである。
本発明の一実施形態は、エリブリンメシル酸塩の核心の製造中間体である化学式2で示される化合物の製造中間体である下記の化学式3で示される化合物に関する。
Figure 0006920699
前記式中、
PGは、互いに結合して5員のヘテロ環を形成するジオール保護基を表す。
本発明の一実施形態は前記化学式3で示される化合物の製造方法に関し、本発明の一実施形態に係る製造方法は、
(i)下記の化学式4で示される化合物をウィッティヒ反応させて下記の化学式5で示される化合物を収得する段階;
(ii)下記の化学式5で示される化合物のPG基を選択的に脱保護化して下記の化学式6で示される化合物を収得する段階;
(iii)下記の化学式6で示される化合物を環化反応させて下記の化学式7で示される化合物を収得する段階;
(iv)下記の化学式7で示される化合物を水素化反応させて下記の化学式8で示される化合物を収得する段階;及び
(v)下記の化学式8で示される化合物のエステル基を還元反応させる段階を含む。
Figure 0006920699
Figure 0006920699
Figure 0006920699
Figure 0006920699
Figure 0006920699
前記式中、
PGは、互いに結合して5員のヘテロ環を形成するジオール保護基を表し、
PGは、シリル保護基を表し、
は、水素又はC〜Cのアルキル基を表す。
本明細書で用いられるジオール保護基は、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、及びシクロヘプタノンのようなシクロケトン;又は1,1−ジメトキシシクロペンタン、1,1−ジメトキシシクロヘキサン、及び1,1−ジメトキシシクロヘプタンのようなシクロケタール由来のジオール保護基であってよい。
本明細書で用いられるC〜Cのアルキル基は、炭素数1〜6個から構成された直鎖状又は分岐状の炭化水素を意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で用いられるシリル保護基は、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、t−ブチルジメチルシリル(TBS)、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)などが含まれるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明の一実施形態に係る製造方法について、下記の反応式3を参照してより詳しく説明する。下記の反応式3に記載された方法は代表的に用いられる方法を例示したものに過ぎず、反応試薬や反応条件などは場合に応じて適宜変更されてよい。
Figure 0006920699
[第1段階:化学式5で示される化合物の合成]
化学式5で示される化合物は、化学式4で示される化合物をウィッティヒ(Wittig)反応させて製造することができる。
前記ウィッティヒ反応は、(メトキシカルボニルメチレン)トリフェニルホスホラン、(エトキシカルボニルメチレン)トリフェニルホスホランなどを用いて行われてよい。
このとき、反応溶媒としては、メチレンクロライド、テトラヒドロフラン、トルエンなどが用いられてよく、特に、メチレンクロライドが好ましい。
反応温度は室温が好ましい。
[第2段階:化学式6で示される化合物の合成]
化学式6で示される化合物は、化学式5で示される化合物のPG基を選択的に脱保護化して製造することができる。
前記脱保護化反応は、フルオリド(F)化合物とバッファーとの混合液を用いて行われてよい。
前記フルオリド化合物としては、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)が好ましく、前記バッファーとしては、イミダゾール塩酸塩が好ましい。
このとき、反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、エーテル、アセトンなどが用いられてよく、特に、テトラヒドロフランが好ましい。
反応温度は室温が好ましい。
[第3段階:化学式7で示される化合物の合成]
化学式7で示される化合物は、化学式6で示される化合物を環化反応させて製造することができる。
前記環化反応は、ピリジニウムパラトルエンスルホナート(PPTS)、カンファースルホン酸(CSA)、及びジ−μ−クロロ−テトラカルボニルジロジウム(I)のような触媒の存在下で行われてよく、特に、ジ−μ−クロロ−テトラカルボニルジロジウム(I)が好ましい。
このとき、反応溶媒としては、メチレンクロライド、クロロホルム、テトラヒドロフランなどが用いられてよく、特に、テトラヒドロフランが好ましい。
反応温度は室温が好ましい。
[第4段階:化学式8で示される化合物の合成]
化学式8で示される化合物は、化学式7で示される化合物の炭素−炭素二重結合を水素化反応させて製造することができる。
前記水素化反応は、パラジウム/カーボンの存在下で行われてよい。
このとき、反応溶媒としては、メタノール、エタノール、エチルアセテートなどが用いられてよく、特に、エチルアセテートが好ましい。
反応温度は室温が好ましい。
[第5段階:化学式3で示される化合物の合成]
化学式3で示される化合物は、化学式8で示される化合物のエステル基を還元反応させて製造することができる。
前記還元反応は、四水素化リチウムアルミニウム、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H)などを用いて行われてよい。特に、水素化ジイソブチルアルミニウムを用いて行うのが好ましい。
このとき、反応溶媒としては、メチレンクロライド、トルエン、テトラヒドロフランなどが用いられてよく、特に、トルエンが好ましい。
反応温度は−65℃以下が好ましい。
本発明の一実施形態は、前記化学式3で示される化合物の製造中間体である下記の化学式7で示される化合物に関する。
Figure 0006920699
前記式中、
PGは、互いに結合して5員のヘテロ環を形成するジオール保護基を表し、
は、水素又はC〜Cのアルキル基を表す。
本発明の一実施形態は前記化学式7で示される化合物の製造方法に関し、本発明の一実施形態に係る製造方法は、
(i)下記の化学式4で示される化合物をウィッティヒ反応させて下記の化学式5で示される化合物を収得する段階;
(ii)下記の化学式5で示される化合物のPG基を選択的に脱保護化して下記の化学式6で示される化合物を収得する段階;及び
(iii)下記の化学式6で示される化合物を環化反応させる段階を含む。
Figure 0006920699
Figure 0006920699
Figure 0006920699
前記式中、
PGは、互いに結合して5員のヘテロ環を形成するジオール保護基を表し、
PGは、リル保護基を表し、
は、水素又はC〜Cのアルキル基を表す。
前記化学式7で示される化合物の製造方法についての詳細な説明は前記化学式3で示される化合物の製造方法について詳述した第1段階〜第3段階と同一であるため、重複を避けるために具体的な説明を省略する。
本発明の一実施形態はエリブリンメシル酸塩の核心の製造中間体である下記の化学式2で示される化合物の製造方法に関し、本発明の一実施形態に係る製造方法は、
(vi)下記の化学式3で示される化合物をホーナー・ワズワース・エモンズ反応させて下記の化学式9で示される化合物を収得する段階;
(vii)下記の化学式9で示される化合物の第一級ヒドロキシ基保護基を選択的に脱保護化して下記の化学式10で示される化合物を収得する段階;
(viii)下記の化学式10で示される化合物を酸化反応させて下記の化学式11で示される化合物を収得する段階;
(ix)下記の化学式11で示される化合物を(2−ブロモビニル)トリメチルシランと野崎・檜山・岸反応させて下記の化学式12で示される化合物を収得する段階;
(x)下記の化学式12で示される化合物の二級ヒドロキシ基保護基を脱保護化して下記の化学式13で示される化合物を収得する段階;
(xi)下記の化学式13で示される化合物のヒドロキシ基を保護化して下記の化学式14で示される化合物を収得する段階;
(xii)下記の化学式14で示される化合物のトリメチルシリル基をヨウ化物と置換反応させて下記の化学式15で示される化合物を収得する段階;及び
(xiii)下記の化学式15で示される化合物のエステル基を還元反応させる段階を含む。
Figure 0006920699
Figure 0006920699
Figure 0006920699
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Figure 0006920699
Figure 0006920699
Figure 0006920699
Figure 0006920699
Figure 0006920699
前記式中、
PGは、互いに結合して5員のヘテロ環を形成するジオール保護基を表し、
TMSは、トリメチルシリル基を表し、
TBSは、t−ブチルジメチルシリル基を表す。
以下、本発明の一実施形態に係る製造方法について、下記の反応式4を参照してより詳しく説明する。下記の反応式4に記載された方法は代表的に用いられた方法を例示したものに過ぎず、反応試薬や反応条件などは場合に応じて適宜変更されてよい。
Figure 0006920699
[第6段階:化学式9で示される化合物の合成]
化学式9で示される化合物は、化学式3で示される化合物をホーナー・ワズワース・エモンズ(Horner−Wadsworth−Emmons:HWE)反応させて製造することができる。
前記ホーナー・ワズワース・エモンズ反応は、トリエチルホスホノアセテート、トリメチルホスホノアセテートなどを用い、塩基の存在下で行われてよい。
前記塩基としては、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LiHMDS)、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(NaHMDS)、カリウムターシャリーブトキシド(t−BuOK)などが用いられてよい。特に、カリウムターシャリーブトキシドが用いられてよい。
このとき、反応溶媒としては、メチレンクロライド、トルエン、テトラヒドロフランなどが用いられてよく、特に、テトラヒドロフランが好ましい。
反応温度は室温が好ましい。
[第7段階:化学式10で示される化合物の合成]
化学式10で示される化合物は、化学式9で示される化合物の第一級ヒドロキシ基保護基を選択的に脱保護化して製造することができる。
前記脱保護化反応は、酸の存在下で行われてよい。
前記酸としては、塩酸、硫酸、酢酸などが用いられてよく、特に、酢酸が用いられてよい。
このとき、反応温度は約30〜35℃が好ましい。
[第8段階:化学式11で示される化合物の合成]
化学式11で示される化合物は、化学式10で示される化合物を酸化反応させて製造することができる。
前記酸化反応は、過ヨウ素酸ナトリウム(NaIO)、四酢酸鉛(Pb(C)などを用いて行われてよい。特に、過ヨウ素酸ナトリウムを用いて行うことが好ましい。
このとき、反応溶媒としては、極性溶媒と水との混合溶媒が好ましい。具体的な極性溶媒としては、エチルアセテート、テトラヒドロフラン、トルエンなどが用いられてよく、特に、エチルアセテートが好ましい。
反応温度は室温が好ましい。
[第9段階:化学式12で示される化合物の合成]
化学式12で示される化合物は、化学式11で示される化合物を(2−ブロモビニル)トリメチルシランと野崎・檜山・岸(Nozaki−Hiyama−Kishi:NHK)反応させて製造することができる。
前記野崎・檜山・岸反応は、クロミウム(II)クロライドとニッケル(II)クロライドの存在下で行われてよい。
このとき、反応溶媒としては、アセトニトリル、メチレンクロライド、ジメチルスルホキシドなどが用いられてよく、特に、アセトニトリルとジメチルスルホキシドとの混合溶媒が好ましい。
反応温度は室温が好ましい。
[第10段階:化学式13で示される化合物の合成]
化学式13で示される化合物は、化学式12で示される化合物の第二級ヒドロキシ基保護基を脱保護化して製造することができる。
前記脱保護化反応は、酸の存在下で行われてよい。
前記酸としては、塩酸、硫酸、酢酸などが用いられてよく、特に、酢酸が用いられてよい。
このとき、反応温度は、約90〜100℃が好ましい。
[第11段階:化学式14で示される化合物の合成]
化学式14で示される化合物は、化学式13で示される化合物のヒドロキシ基を保護化して製造することができる。
前記保護化反応は、塩基条件で化学式13で示される化合物をt−ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートと反応させて行われてよい。
前記塩基としては、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、2,6−ルチジンなどが用いられてよく、特に、2,6−ルチジンが好ましい。
このとき、反応溶媒としては、メチレンクロライド、クロロホルム、メチルt−ブチルエーテル(MTBE)などが用いられてよく、特に、メチルt−ブチルエーテルが好ましい。
反応温度は室温が好ましい。
[第12段階:化学式15で示される化合物の合成]
化学式15で示される化合物は、化学式14で示される化合物のトリメチルシリル基をヨウ化物と置換反応させて製造することができる。
前記置換反応は、N−ヨードコハク酸イミド(NIS)、ヨウ素などを用いて行われてよい。
また、前記反応は、t−ブチルジメチルシリルクロライド(TBSCl)の存在下で行われてよい。
このとき、反応溶媒としては、アセトニトリルとトルエンとの混合溶媒が好ましい。
反応温度は約30℃が好ましい。
[第13段階:化学式2で示される化合物の合成]
化学式2で示される化合物は、化学式15で示される化合物のエステル基を還元反応させて製造することができる。
前記還元反応は、四水素化リチウムアルミニウム、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H)などを用いて行われてよい。特に、水素化ジイソブチルアルミニウムを用いて行うことが好ましい。
このとき、反応溶媒としては、メチレンクロライド、トルエン、テトラヒドロフランなどが用いられてよく、特に、トルエンが好ましい。
反応温度は−65℃以下が好ましい。
本発明の製造方法によれば、エリブリンメシル酸塩の核心の製造中間体である化学式2で示される化合物を高収率で製造することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明することにする。なお、これらの実施例は単に本発明を説明するためのものであるに過ぎず、本発明の範囲がこれらの実施例に限定されるものではないことは当業者にとって自明である。
[実施例1:化学式5aで示される化合物の製造]
Figure 0006920699

メチレンクロライド(0.5L)に溶解した化学式4aで示される化合物(52g)に(エトキシカルボニルメチレン)トリフェニルホスホラン(52.39g)を加え、約2時間撹拌した。反応終結を確認し濃縮した。得られた残留物をクロマトグラフィ(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:5)にかけて化学式5aで示される化合物(46.6g、82%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, δ ppm):6.66 (dd, J = 15.7, 7.2 Hz, 1H), 6.17 (dd, J = 15.7, 0.5 Hz, 1H), 4.17-4.30 (m, 2H), 3.99-4.04 (m, 2H), 3.88-3.93 (m, 1H), 3.79 (dd, J = 7.7, 5.5 Hz, 1H), 3.43 (dd,J = 7.1, 1.5 Hz, 1H), 3.10 (dd, J = 7.7, 2.0 Hz, 1H), 1.37-1.67 (m, 23H), 0.93-1.00 (m, 9H), 0.61-0.77 (m, 6H).
[実施例2:化学式6aで示される化合物の製造]
Figure 0006920699
化学式5aで示される化合物(44.6g)にテトラヒドロフラン(446mL)を加えて溶解した。1Mテトラブチルアンモニウムフルオリド(94.5mL)とイミダゾール塩酸塩(4.94g)との混合液を加え、室温で約1.5時間撹拌した。反応終結を確認し、水(0.4L)及び酢酸エチル(0.4L)を加え、10分間撹拌した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムを加えてろ過及び濃縮し、得られた残留物をクロマトグラフィ(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2)にかけて化学式6aで示される化合物(32.5g、91%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, δ ppm):6.68 (dd, J = 15.7, 7.1 Hz, 1H), 6.17 (dd, J = 15.7, 0.6 Hz, 1H), 4.06-4.29 (m, 5H), 3.78-3.94 (m, 3H), 3.43 (dd, J = 7.0, 1.4 Hz, 1H), 3.27 (dd, J = 7.8, 1.9 Hz, 1H), 2.49 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 1.24-1.73 (m, 23H).
[実施例3:化学式7aで示される化合物の製造]
Figure 0006920699
化学式6aで示される化合物(23g)にテトラヒドロフラン(230mL)を加えて溶かした後、ジ−μ−クロロ−テトラカルボニルジロジウム(I)(0.99g)を加え、室温で約15時間撹拌した。反応終結を確認し減圧濃縮した。得られた残留物をクロマトグラフィ(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)にかけて化学式7aで示される化合物(22.8g、78.6%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, δ ppm):7.12 (dd, J = 15.7, 3.2 Hz, 1H), 6.42 (dd, J = 15.7, 2.0 Hz, 1H), 4.54-4.58 (m, 1H), 4.41-4.45 (m, 1H), 4.31-4.37 (m, 1H), 4.10-4.26 (m, 4H), 3.77-3.82 (m, 1H), 3.58-3.66 (m, 1H), 3.44 (dd, J = 7.9, 1.4 Hz, 1H), 2.20 (d, J = 10.3 Hz, 1 H), 1.41-1.78 (m, 20H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
[実施例4:化学式8aで示される化合物の製造]
Figure 0006920699
化学式7aで示される化合物(22.8g)を酢酸エチル(114mL)に溶かし、10%パラジウム/カーボン(2.3g)を加えた後、水素ガスに置換し、約6時間撹拌した。反応終結を確認しセライトでろ過した。ろ液を減圧濃縮し収得した化学式8aで示される化合物(23.5g、100%)を、さらなる精製を施すことなく次の反応に用いた。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, δ ppm):4.47-4.50 (m, 1H), 4.23-4.32 (m, 2H), 4.05-4.17 (m, 3H), 3.77-3.86 (m, 2H), 3.49-3.57 (m, 2H), 2.43-2.65 (m, 2H), 2.21-2.25 (m, 1H), 2.02-2.13 (m, 1H), 1.23-1.91 (m, 23H).
[実施例5:化学式3aで示される化合物の製造]
Figure 0006920699
化学式8aで示される化合物(23g)をトルエン(0.23L)に溶かした後、−65℃以下に冷却した。1.2M DIBAL−H(105.5mL)を、−60℃を超えないようにして滴下した後、30分間撹拌し反応終結を確認した。20%酒石酸ナトリウムカリウム四水和物水溶液(0.5L)を、10℃を超えないようにして加え、約3時間室温で撹拌した。有機層を分離した後、水層を酢酸エチルで再抽出した。合わせた有機層に硫酸ナトリウムを加え、ろ過及び減圧濃縮して、化学式3aで示される化合物(19.6g、94.3%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, δ ppm):5.35 (bs, 1H), 4.45 (dd, J= 8.3, 3.2 Hz, 1H), 4.24-4.37 (m, 2H), 4.06-4.13 (m, 2H), 3.72-3.98 (m, 3H), 2.46-2.47 (m, 1H), 1.23-2.04 (m, 24H).
[実施例6:化学式9aで示される化合物の製造]
Figure 0006920699
トリエチルホスホノアセテート(19mL)をテトラヒドロフラン(16mL)に入れ、0℃以下に冷却した。カリウムターシャリーブトキシド(10.3g)を加え、約30分間撹拌した。テトラヒドロフラン(16mL)に溶解した化学式3aで示される化合物(15.7g)を加え、室温で15時間撹拌した。反応終結を確認し、飽和塩化アンモニウム水溶液(200mL)を入れて強く撹拌した。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層に硫酸ナトリウムを加えてろ過及び濃縮し、得られた残留物をクロマトグラフィ(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:3)にかけて化学式9aで示される化合物(14.6g、79.4%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, δ ppm):4.52 (dd, J = 8.3, 2.9 Hz, 1H), 4.22-4.34 (m, 2H), 4.06-4.17 (m, 3H), 3.76-3.95 (m, 3H), 3.72 (dd, J= 7.1, 1.5 Hz, 1H), 3.49 (dd, J = 10.2, 3.0 Hz, 1H), 2.70 (dd, J= 16.0, 6.8 Hz, 1H), 2.41 (dd, J = 16.0, 6.2 Hz, 1H), 2.13-2.20 (m, 1H), 1.22-1.84 (m, 26H).
[実施例7:化学式10aで示される化合物の製造]
Figure 0006920699
化学式9aで示される化合物(32g)に酢酸:水=4:1(640mL)を加え、30〜35℃で約7時間撹拌した。反応終結を確認し、トルエン(640mL)を加えて減圧濃縮した。得られた残留物をクロマトグラフィ(メチレンクロライド:メタノール=10:1)にかけて化学式10aで示される化合物(23g、86.3%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, δ ppm):4.56 (dd, J = 8.4, 2.9 Hz, 1H), 4.45 (dd, J = 8.4, 1.4 Hz, 1H), 4.13 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.82-3.95 (m, 3H), 3.75-3.81 (m, 3H), 3.51 (dd, J = 10.2, 2.9 Hz, 1H), 3.15 (bs, 1H), 2.70 (dd, J = 16.0, 6.8 Hz, 1H), 2.38-2.45 (m, 2H), 2.08-2.14 (m, 1H), 1.22-1.84 (m, 16H).
[実施例8:化学式11aで示される化合物の製造]
Figure 0006920699
化学式10aで示される化合物(23g)に酢酸エチル(230mL)と水(230mL)を加えて溶かした後、0℃に冷却した。過ヨウ素酸ナトリウム(12.9g)を10℃を超えないようにして加え、室温で約2時間撹拌した。反応終結を確認し、塩化ナトリウム(23g)を加えて30分間撹拌した。生成された副産物をろ過した後、有機層を分離し、水層を酢酸エチル(115mL)で3回抽出した。合わせた有機層を20%塩化ナトリウム水溶液(115mL)で洗浄した。有機層に硫酸ナトリウムを加えてろ過及び濃縮して収得した化学式11aで示される化合物(20g、94.5%)を、さらなる精製を施すことなく次の反応に用いた。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, δ ppm):9.62 (d, J = 0.6 Hz, 1H), 4.70 (dd, J = 8.2, 2.2 Hz, 1H), 4.58 (dd, J = 8.2, 3.0 Hz, 1H), 4.10-4.17 (m, 3H), 3.96-4.05 (m, 1H), 3.82-3.90 (m, 1H), 3.43 (dd, J= 7.1 Hz, 2H), 3.82-3.90 (m, 1H), 3.43 (dd, J = 10.2, 3.0 Hz, 1H), 2.71 (dd, J = 16.1, 6.9 Hz, 1H), 2.42 (dd, J = 16.1, 6.1 Hz, 1H), 2.18-2.25 (m, 1H), 1.23-1.83 (m, 16H).
[実施例9:化学式12aで示される化合物の製造]
Figure 0006920699
クロミウム(II)クロライド(100g)とニッケル(II)クロライド(1.06g)をジメチルスルホキシド(210mL)とアセトニトリル(210mL)に入れ、0〜5℃に冷却した。化学式11aで示される化合物(30g)と(2−ブロモビニル)トリメチルシラン(73mL)をアセトニトリル(210mL)に溶かして滴下した。室温で24時間撹拌し、反応終結を確認した。メタノール(200mL)、水(200mL)、MTBE(200mL)を加え、1時間撹拌した。有機層を分離し、水層をMTBE(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム(200mL)で洗浄し、有機層に硫酸ナトリウムを加えてろ過及び濃縮した。得られた残留物をクロマトグラフィ(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2)にかけて化学式12aで示される化合物(18.2g、48%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, δ ppm):6.06-6.19 (m, 2H), 4.47-4.55 (m, 2H), 4.32-4.38 (m, 1H), 4.14 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.80-3.98 (m, 2H), 3.63 (dd, J = 5.2, 1.1 Hz, 1H), 3.49 (dd, J = 1.02, 2.7 Hz, 1H), 3.02 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 2.70 (dd, J = 16.0, 6.8 Hz, 1H), 2.41 (dd, J = 16.0, 6.2 Hz, 1H), 2.08-2.18 (m, 1H), 1.17-1.81 (m, 16H), 0.08 (s, 9H).
[実施例10:化学式13で示される化合物の製造]
Figure 0006920699
化学式12aで示される化合物(18.2g)に酢酸:水=1:1(149mL)を加え、90〜95℃で約3時間撹拌した。反応終結を確認し、15℃以下に冷却した後、ヘプタン(73mL)で2回洗浄した。水層に20%炭酸水素カリウム(700mL)とMTBE(146mL)を加えた。有機層を分離し、5%炭酸水素カリウム(75mL)と5%塩化ナトリウム(75mL)で洗浄した。有機層を濃縮し、MTBE(60mL)を加え、55℃に昇温して溶かした。ヘプタン(145mL)を40℃以下にならないように保持しながら滴下した。5〜15℃に冷却した後、15時間撹拌した。ヘプタンでろ過して化学式13で示される化合物(10.1g、67%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, δ ppm):6.14 (dd, J = 18.7, 5.9 Hz, 1H), 5.97 (dd, J = 18.7, 0.9 Hz, 1H), 5.04-5.10 (m, 1H), 4.11-4.27 (m, 4H), 3.98-4.03 (m, 1H), 3.87-3.91 (m, 1H), 3.76 (dd, J = 8.8, 6.2 Hz, 1H), 3.54-3.57 (m, 1H), 3.22 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 2.94 (bs, 1H), 2.59 (dd, J = 15.4, 7.4 Hz, 1H), 2.42 (dd, J = 15.4, 5.5 Hz, 1H), 1.90-1.93 (m, 1H), 1.80-1.82 (m, 1H), 1.39-1.46 (m, 2H), 1.26 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 0.07 (s, 9H).
[実施例11:化学式14で示される化合物の製造]
Figure 0006920699
化学式13で示される化合物(5g)にMTBE(37.4mL)を加え、2,6−ルチジン(11.1mL)を入れて溶かした後、0℃に冷却した。t−ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(10.3mL)を加え、室温で約24時間撹拌した。反応終結を確認し、メタノール(1.3mL)と水(74.7mL)を滴下した。有機層を分離し、1N塩酸(80mL)、5%塩化ナトリウム(75mL)、5%重炭酸ナトリウム(75mL)、5%塩化ナトリウム(75mL)で2回洗浄した。有機層を減圧濃縮して得られた残留物をクロマトグラフィ(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:10)にかけて化学式14で示される化合物(7.2g、76.5%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, δ ppm):6.13 (dd, J = 18.9, 8.0 Hz, 1H), 5.81 (dd, J = 18.9, 0.5 Hz, 1H), 4.92-4.96 (m, 1H), 4.02-4.11 (m, 3H), 3.69-3.84 (m, 3H), 3.39-3.47 (m, 1H), 3.85 (dd, J = 9.6, 2.3 Hz, 1H), 2.45 (dd, J = 15.3, 8.0 Hz, 1H), 2.27 (dd, J = 15.3, 5.3 Hz, 1H), 1.64-1.71 (m, 2H), 1.16-1.21 (m, 5H), 0.90 (s, 9H), 0.86 (s, 9H), 0.78 (s, 9H), -0.09-0.05 (s, 27H).
[実施例12:化学式15で示される化合物の製造]
Figure 0006920699
化学式14で示される化合物(7.1g)をトルエン(18.5mL)に溶かし、アセトニトリル(33.4mL)を加えた。t−ブチルジメチルシリルクロライド(73mg)を加え、30℃に昇温した。N−ヨードコハク酸イミド(8.74g)を加え、約24時間撹拌した。反応終結を確認し、25℃以下に冷却した後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(35.5mL)と5%チオ硫酸ナトリウム水溶液(35.5L)の混合液を加え、30分間撹拌した。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を10%塩化ナトリウム(70mL)で2回洗浄し、有機層に硫酸ナトリウムを加え、ろ過及び濃縮した。得られた残留物をクロマトグラフィ(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:10)にかけて化学式15で示される化合物(6.7g、87.2%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, δ ppm):6.86 (dd, J = 14.6, 7.8 Hz, 1H), 6.28 (dd, J = 14.6, 0.7 Hz, 1H), 4.88-4.92 (m, 1H), 4.07-4.21 (m, 3H), 3.77-3.90 (m, 3H), 3.42-3.51 (m, 1H), 2.93 (dd, J = 9.6, 2.2 Hz, 1H), 2.53 (dd, J = 15.4, 8.1 Hz, 1H), 2.36 (dd, J = 15.4, 5.1 Hz, 1H), 1.92-1.97 (m, 1H), 1.70-1.82 (m, 1H), 1.23-1.28 (m, 3H), 0.94 (s, 9H), 0.92 (s, 9H), 0.86 (s, 9H), 0.02-0.11 (s, 18H).
[実施例13:化学式2で示される化合物の製造]
Figure 0006920699
化学式15で示される化合物(1g)をトルエン(14mL)に溶かした後、−65℃以下に冷却した。1.2M DIBAL−H(1.4mL)を−60℃を超えないようにして滴下した後、30分間撹拌し、反応終結を確認した。メタノール(0.15mL)を滴下し、1N塩酸(10mL)とMTBE(4mL)を入れて30分撹拌した。有機層を分離し、1N塩酸(10mL)と水(10mL)、飽和重炭酸ナトリウム(10mL)、飽和塩化ナトリウム(10mL)で洗浄した。有機層に硫酸ナトリウムを加え、ろ過及び減圧濃縮した。得られた残留物をクロマトグラフィ(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:8)にかけて化学式2で示される化合物(890mg、94.6%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3, δ ppm):9.78-9.79 (m, 1H), 6.85 (dd, J= 14.6, 7.9 Hz, 1H), 6.29 (dd, J = 14.6, 0.7 Hz, 1H), 4.88-4.92 (m, 1H), 4.08-4.11 (m, 1H), 3.81-3.93 (m, 3H), 3.45-3.53 (m, 1H), 2.95 (dd, J = 9.6, 2.3 Hz, 1H), 2.63 (ddd, J = 16.5, 8.5, 2.6 Hz, 1H), 2.44 (ddd, J= 16.4, 4.4, 1.7 Hz, 1H), 1.95-1.98 (m, 1H), 1.74-1.79 (m, 1H), 1.32-1.46 (m, 2H), 0.94 (s, 9H), 0.93 (s, 9H), 0.86 (s, 9H), 0.02-0.11 (s, 18H).

Claims (19)

  1. (i)下記の化学式4で示される化合物を下記の化学式16で示される化合物とウィッティヒ反応させて下記の化学式5で示される化合物を収得する段階;
    (ii)下記の化学式5で示される化合物のPG基を選択的に脱保護化して下記の化学式6で示される化合物を収得する段階;
    (iii)下記の化学式6で示される化合物を環化反応させて下記の化学式7で示される化合物を収得する段階;
    (iv)下記の化学式7で示される化合物を水素化反応させて下記の化学式8で示される化合物を収得する段階;及び
    (v)下記の化学式8で示される化合物のエステル基を還元反応させる段階を含む下記の化学式3で示される化合物の製造方法。
    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    前記式中、
    隣接した(vicinal)2つのPGは、下記の化学式17で示されるジオール保護基を表し、
    Figure 0006920699

    前記式中、
    nは、0、1、又は2であり、
    PGは、シリル保護基を表し、
    は、水素又はC〜Cのアルキル基を表す。
  2. 前記段階(i)においてウィッティヒ反応は、(メトキシカルボニルメチレン)トリフェニルホスホラン又は(エトキシカルボニルメチレン)トリフェニルホスホランを用いて行われる、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記段階(ii)において脱保護化反応は、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)とイミダゾール塩酸塩との混合液を用いて行われる、請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記段階(iii)において環化反応は、触媒の存在下で行われる、請求項1に記載の製造方法。
  5. 前記触媒は、ジ−μ−クロロ−テトラカルボニルジロジウム(I)である、請求項に記載の製造方法。
  6. 前記段階(iv)において水素化反応は、パラジウム/カーボンの存在下で行われる、請求項1に記載の製造方法。
  7. 前記段階(v)において還元反応は、水素化ジイソブチルアルミニウムを用いて行われる、請求項1に記載の製造方法。
  8. 下記の化学式3で示される化合物。
    Figure 0006920699

    前記式中、
    隣接した(vicinal)2つのPGは、下記の化学式17で示されるジオール保護基を表し、
    Figure 0006920699

    前記式中、
    nは、0、1、又は2である。
  9. 下記の化学式7で示される化合物。
    Figure 0006920699

    前記式中、
    隣接した(vicinal)2つのPGは、下記の化学式17で示されるジオール保護基を表し、
    Figure 0006920699

    前記式中、
    nは、0、1、又は2であり、
    は、水素又はC〜Cのアルキル基を表す。
  10. (i)下記の化学式4で示される化合物を下記の化学式16で示される化合物とウィッティヒ反応させて下記の化学式5で示される化合物を収得する段階;
    (ii)下記の化学式5で示される化合物のPG基を選択的に脱保護化して下記の化学式6で示される化合物を収得する段階;及び
    (iii)下記の化学式6で示される化合物を環化反応させる段階を含む下記の化学式7で示される化合物の製造方法。
    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    前記式中、
    隣接した(vicinal)2つのPGは、下記の化学式17で示されるジオール保護基を表し、
    Figure 0006920699

    前記式中、
    nは、0、1、又は2であり、
    PGは、シリル保護基を表し、
    は、水素又はC〜Cのアルキル基を表す。
  11. (vi)下記の化学式3で示される化合物をトリエチルホスホノアセテートとホーナー・ワズワース・エモンズ反応させて下記の化学式9で示される化合物を収得する段階;
    (vii)下記の化学式9で示される化合物の第一級ヒドロキシ基保護基を選択的に脱保護化して下記の化学式10で示される化合物を収得する段階;
    (viii)下記の化学式10で示される化合物を酸化反応させて下記の化学式11で示される化合物を収得する段階;
    (ix)下記の化学式11で示される化合物を(2−ブロモビニル)トリメチルシランと野崎・檜山・岸反応させて下記の化学式12で示される化合物を収得する段階;
    (x)下記の化学式12で示される化合物の第二級ヒドロキシ基保護基を脱保護化して下記の化学式13で示される化合物を収得する段階;
    (xi)下記の化学式13で示される化合物のヒドロキシ基を保護化して下記の化学式14で示される化合物を収得する段階;
    (xii)下記の化学式14で示される化合物のトリメチルシリル基をヨウ化物と置換反応させて下記の化学式15で示される化合物を収得する段階;及び
    (xiii)下記の化学式15で示される化合物のエステル基を還元反応させる段階を含む下記の化学式2で示される化合物の製造方法。
    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    Figure 0006920699

    前記式中、
    隣接した(vicinal)2つのPGは、下記の化学式17で示されるジオール保護基を表し、
    Figure 0006920699

    前記式中、
    nは、0、1、又は2であり、
    TMSは、トリメチルシリル基を表し、
    TBSは、t−ブチルジメチルシリル基を表す。
  12. 前記段階(vi)においてホーナー・ワズワース・エモンズ反応は、塩基の存在下で行われる、請求項11に記載の製造方法。
  13. 前記段階(vii)において脱保護化反応は、酸の存在下で行われる、請求項11に記載の製造方法。
  14. 前記段階(viii)において酸化反応は、過ヨウ素酸ナトリウムを用いて行われる、請求項11に記載の製造方法。
  15. 前記段階(ix)において野崎・檜山・岸反応は、クロミウム(II)クロライドとニッケル(II)クロライドの存在下で行われる、請求項11に記載の製造方法。
  16. 前記段階(x)において脱保護化反応は、酸の存在下で行われる、請求項11に記載の製造方法。
  17. 前記段階(xi)において保護化反応は、塩基条件で化学式13で示される化合物をt−ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートと反応させて行われる、請求項11に記載の製造方法。
  18. 前記段階(xii)において置換反応は、N−ヨードコハク酸イミドを用いて行われる、請求項11に記載の製造方法。
  19. 前記段階(xiii)において還元反応は、水素化ジイソブチルアルミニウムを用いて行われる、請求項11に記載の製造方法。

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