JP6920636B2 - 電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電池の製造方法に関する。
レーザ光を用いて外装缶の開口を封口板によって封口する電池の製造方法において、電解液を外装缶に注液する際に、開口部に電解液が付着することが問題となる。この問題に対して、外装缶の開口部または開口部近傍に第1レーザ光を照射することによって電解液を除去した後、第2レーザ光を照射することによって、外装缶と封口板とを溶接する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−21437号公報
近年、電池の製造方法において、外装缶と封口板との良好な溶接を実現することが求められている。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、外装缶と封口板との良好な溶接を実現することができる電池の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様の電池の製造方法は、
電解液を保持する外装缶の開口を封口板によって封口する電池の製造方法であって、
前記開口が設けられる前記外装缶の開口部の内壁に前記封口板を嵌合するステップ、
前記外装缶、又は前記封口板に第1レーザを照射するステップ、
前記外装缶と前記封口板とが接する境界を含む領域に第2レーザを照射するステップ、
を含む。
以上のように、本発明の電池の製造方法によれば、外装缶と封口板との良好な溶接を実現することが可能となる。
本発明の実施の形態1における円筒電池の例示的な断面模式図 本発明の実施の形態1における円筒電池の製造方法の例示的なフローチャート 本発明の実施の形態1における、レーザ溶接工程の例示的な模式図 本発明の実施の形態1における、レーザ溶接工程の例示的な模式図 本発明の実施の形態1における、レーザ溶接工程の例示的な模式図 本発明の実施の形態1における、レーザ溶接工程の例示的な模式図 溶接不良部の発生メカニズムの例示的な模式図 溶接不良部の発生メカニズムの例示的な模式図 溶接不良部の発生メカニズムの例示的な模式図 溶接不良部の発生メカニズムの例示的な模式図
(本発明に至った経緯)
近年、外装缶の開口部に付着した電解液を、レーザを用いて除去する電池の製造方法が開発されている。このような電池の製造方法においては、図4Aに示すように、外装缶102の開口部121と封口板103の外縁部137との接合界面123に付着した電解液180を除去するために、接合界面123に第1レーザ141を照射している。
接合界面123に第1レーザ141を照射すると、外装缶102の開口端面122と封口板103の端面138が加熱される。これにより、電解液180が気化し、除去される。
外装缶102の開口エッジ部124及び/又は封口板103のエッジ部139は、溶融しやすい部分である。接合界面123に第1レーザ141を照射すると、図4Bに示すように、外装缶102の開口エッジ部124及び/又は封口板103のエッジ部139が部分的に溶融し、第1溶融部151が形成される。即ち、第1レーザ141が接合界面123に照射されると、外装缶102の開口エッジ部124及び/又は封口板103のエッジ部139が溶融及び変形して第1溶融部151が形成される。このため、外装缶102と封口板103との間に隙間161が発生する場合がある。あるいは、封口板103が外装缶102から浮いてしまう場合がある。
外装缶102と封口板103との間に隙間161が形成される場合、図4Cに示すように、第2レーザ142を照射するとき、外装缶102および封口板103が溶融した金属によって、隙間161を充填できない場合がある。この場合、図4Dに示すように、外装缶102と封口板103との間にピンホール状に形成された溶接不良部162が発生する。
また、封口板103の浮きが発生する場合、外装缶102の開口部121の開口端面122と封口板103の外縁部137の端面138とに段差が生じる。段差が生じると、第2レーザ142の照射によって溶融した外装缶102と封口板103の金属が一体化されず、溶接不良が生じる場合がある。
このように、外装缶102と封口板103との接合界面123に付着した電解液180をレーザ照射により除去する電池の製造方法においては、溶接不良が発生する可能性がある。このため、外装缶102と封口板103との良好な溶接を実現することができず、適切な密閉が得ることができないため、電池特性を確保することができないという課題がある。
そこで、本発明者らは、鋭意研究を行ったところ、以下の発明に至った。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における、円筒形電池1の断面模式図ある。図1中のX及びY方向は、それぞれ、円筒形電池1の横方向及び縦方向を示す。
図1に示すように、円筒形電池1は、有底筒状の外装缶2と、外装缶2に溶接される封口板3とを備える。
外装缶2は、例えば、SUSなどの金属で形成される円筒形のケースである。外装缶2は、一端に開口20を有する有底筒状に形成されている。外装缶2は、正極、セパレータ及び負極からなる電極群35と電解液36とを内部に収容している。
封口板3は、円板状のフランジ31と、フランジ31の中央に空けられた孔に配置される正極端子32と、フランジ31と正極端子32との間に配置されるガスケット33と、を備える。
フランジ31は、SUSなどの金属で形成されている。フランジ31は、封口板3の上面側に突出する立ち上がり部37を有する。立ち上がり部37は、円筒形電池1の縦方向(Y方向)に延びると共に、フランジ31の外縁に沿って環状に形成されている。正極端子32は、正極リード34を介して電極群35と接続されている。ガスケット33は、フランジ31と正極端子32とを絶縁する絶縁部材として機能する。ガスケット33は、例えば、樹脂などで形成されている。
円筒形電池1では、封口板3が外装缶2の開口部21の内壁に嵌合されている。具体的には、円筒形電池1では、封口板3の外縁に形成されると共に封口板3の上面側に延びる立ち上がり部37を、外装缶2の開口部21の内壁に接触させることによって、封口板3を外装缶2に嵌合している。
円筒形電池1では、外装缶2の開口部21の開口端面22と、封口板3の立ち上がり部37の端面38とが面一になるように合わせた状態で、外装缶2の内周に封口板3の立ち上がり部37が嵌め合わされている。
円筒形電池1では、外装缶2の開口部21の端部と封口板3の立ち上がり部37の端部とが溶接され、溶融部52を形成することによって接続されている。これにより、外装缶2の開口20を封口板3によって封口している。
実施の形態1では、外装缶2の開口端面22と封口板3の立ち上がり部37の端面38とにレーザを照射することによって、外装缶2の開口部21の端部と封口板3の立ち上がり部37の端部とを溶接している。言い換えると、外装缶2の開口部21の端部と封口板3の立ち上がり部37の端部とをレーザにより溶融し、溶融部52を形成している。この溶融部52によって、外装缶2の開口部21の端部と封口板3の立ち上がり部37の端部とを接続し、外装缶2の開口20を封口板3によって封口している。
実施の形態1に係る円筒形電池1の製造方法について説明する。図2は、円筒形電池1の製造方法の例示的なフローチャートを示す。図2に示すように、円筒形電池1の製造方法は、封口板3を外装缶2に嵌合するステップST1、第1レーザを照射するステップST2、及び第2レーザを照射するステップST3を含む。
ステップST1において、開口20が設けられる外装缶2の開口部21の内壁に封口板3を嵌合する。実施の形態1では、外装缶2に正極、セパレータ及び負極からなる電極群35と電解液36を収容した外装缶2の開口部21の内周に、封口板3の立ち上がり部37を嵌合する。
また、ステップST1においては、外装缶2の開口部21の開口端面22と封口板3の立ち上がり部37の端面38とが面一となるように、外装缶2の開口部21の内周に封口板3の立ち上がり部37を嵌合している。
ステップST2及びステップST3について、図3A〜3Dを用いて説明する。図3A〜3Dは実施の形態1における、外装缶2と封口板3の密閉を行うレーザ溶接工程の断面模式図である。また、図3A〜3Dは、図1の円筒形電池1の一部を拡大した図である。
図3Aに示すように、外装缶2と封口板3とが接する接合界面(境界)23に、電解液80が付着している。ステップST2においては、外装缶2、又は封口板3に第1レーザ41を照射する。これにより、電解液80を気化させ除去する。
具体的には、ステップST2において、第1レーザ41は、外装缶2の開口端面22、又は封口板3の立ち上がり部37の端面38に照射される。実施の形態1では、ステップST2において、封口板3の立ち上がり部37の端面38に、第1レーザ41を照射している。
ステップST2において、第1レーザ41は、封口板3の立ち上がり部37の端面38に対して垂直な方向(Y方向)から、端面38に向けて照射される。これにより、封口板3の立ち上がり部37の端面38を加熱する。その結果、図3Bに示すように、立ち上がり部37の端面38で発生した熱によって、電解液80を気化させ除去することができる。
ステップST3においては、図3Cに示すように、外装缶2と封口板3とが接する接合界面(境界)23を含む領域25に第2レーザ42を照射する。これにより、外装缶2と封口板3とを溶接する。
実施の形態1では、第2レーザ42は、外装缶2の開口部21の開口端面22と、封口板3の立ち上がり部37の端面38とに跨がって照射される。具体的には、第2レーザ42は、外装缶2の開口部21の開口端面22及び封口板3の立ち上がり部37の端面38に対して垂直な方向(Y方向)から、接合界面23に向けて照射される。
これにより、図3Dに示すように、外装缶2の開口部21の端部と、封口板3の立ち上がり部37の端部とを部分的に溶融し、溶融部52を形成する。溶融部52は、外装缶2の開口部21の端部と、封口板3の立ち上がり部37の端部とを接続する。その結果、外装缶2と封口板3とを一体化させ、密閉することができる。
なお、第2レーザ42は、第1レーザ41よりもパワー密度が高いレーザ光である。
以上のように、ステップST1〜ST3を実行することによって、円筒形電池1を製造することができる。
次に、第1レーザ41及び第2レーザ42について詳細に説明する。
実施の形態1において、一例として、第1レーザ41及び第2レーザ42は共にシングルモードファイバーレーザ(IPG社製 3kW シングルモード YLS−3000−SM)を用いる。ファイバーから射出されたレーザ光をコリメートレンズ(f355mm)で平行光にし、fθレンズ(255mm)で集光したレーザ光を、ガルバノミラーを用いて走査する。これにより、被加工対象物の所定の位置に照射を行う。
実施の形態1において、第2レーザ42は、外装缶2の開口部21の開口端面22の幅と封口板3の立ち上がり部37の端面38の幅との合計よりも100μm程度大きなレーザスポット径となるように、fθレンズからの距離を調整している。また、第1レーザ41は、第2レーザ42のレーザスポット径より小さい径になるように、fθレンズからの距離を調整している。
実施の形態1では、上記コリメートレンズとfθレンズとの組み合わせにおいて、焦点位置から外れた位置とすることで、所望のレーザスポットを得ている。しかしながら、焦点位置で所望のレーザスポット径となるように、レンズの焦点距離の組合せを選んでもよい。焦点位置でのレーザ照射を行うことで、例えば同軸カメラなどの観察光学系を具備している場合、照射位置を用意に観察することができる。また、レーザ発振器はマルチモードファイバーレーザを用いてもよい。
実施の形態1において、幾何光学的にファイバー径とコリメートレンズ及びfθレンズから算出される値をスポット径と定義する。
実施の形態1では、ステップST2において、第1レーザ41は、封口板3の立ち上がり部37の端面38の中央部74に照射される。中央部74とは、円筒形電池1を上方向から見て、封口板3の立ち上がり部37の外側壁及び内側壁から互いに等しい距離にある端面38上の中央の部分を意味する。
ステップST2においては、第1レーザ41のレーザスポットの中心71が、封口板3の立ち上がり部37の端面38の中央部74を通過するように、第1レーザ41を走査している。
このように、第1レーザ41のレーザスポットの中心71が封口板3の立ち上がり部37の端面38の中央部74を通過することによって、第1レーザ41のうちレーザ光の強度が強い領域を封口板3の立ち上がり部37の端面38に照射することができる。これにより、封口板3の立ち上がり部37の端面38を効率良く加熱することができるため、接合界面23に付着した電解液80を効率的に除去することができる。
実施の形態1において、封口板3の立ち上がり部37の端面38の中央部74に第1レーザ41を照射する場合、第1レーザ41のレーザスポット径の大きさは、封口板3の立ち上がり部37の端面38の幅(X方向の長さ)、即ち、封口板3の立ち上がり部37の厚さと同程度の大きさであることが好ましい。これにより、封口板3のエッジ部39及び/又は外装缶2の開口エッジ部24にパワー密度の高い(1/e(eは自然対数を表す)以上)レーザ光が照射されることを抑制することができる。その結果、第1レーザ41によって、外装缶2の開口エッジ部24及び/又は封口板3のエッジ部39が溶融することを抑制することができる。
なお、実施の形態1では、封口板3の立ち上がり部37の端面38の中央部74に第1レーザ41を照射する例を説明したが、これに限定されない。例えば、外装缶2の開口部21の開口端面22の中央部73(図3A参照)に第1レーザ41を照射してもよい。外装缶2の開口部21の開口端面22の中央部73とは、円筒形電池1を上方向から見て、外装缶2の外側壁及び内側壁から互いに等しい距離にある開口端面22上の中央の部分を意味する。
外装缶2の開口部21の開口端面22の中央部73に第1レーザ41を照射する場合、第1レーザ41のレーザスポット径の大きさは、外装缶2の開口端面22の幅(X方向の長さ)、即ち、外装缶2の側壁の厚さに対して、1.5倍以下とすることが好ましい。これにより、封口板3の立ち上がり部37のエッジ部39及び/又は外装缶2の開口エッジ部24にパワー密度の高い(1/e以上)レーザ光が照射されることを抑制することができる。その結果、第1レーザ41によって、外装缶2の開口エッジ部24及び/又は封口板3のエッジ部39が溶融することを抑制することが可能である。また、外装缶2の開口端面22を効率良く加熱できるため、接合界面23に付着した電解液80を効率良く除去することができる。
このように、第1レーザ41を照射するステップST2において、外装缶2の開口端面22に第1レーザ41を照射する場合、第1レーザ41は、外装缶2の開口端面22の中央部73に照射されてもよい。
外装缶2の開口端面22の中央部73に第1レーザ41を照射する場合、第1レーザ41のレーザスポット径の大きさは、外装缶2の開口端面22の幅(X方向の長さ)、即ち、外装缶2の側壁の厚さに対して、0.5倍以上とすることが好ましい。これにより、封口板3の立ち上がり部37の端面38に十分なレーザパワーを照射することができ、接合界面23に付着した電解液80を効果的に除去することができる。
第1レーザ41のレーザスポットの中心71は、外装缶2と封口板3との接合界面23から外装缶2の開口端面22の幅方向に第1レーザ41のレーザスポット径の1/3以上かつ2/3以下の距離離れていることが好ましい。
第1レーザ41のレーザスポットの中心71と接合界面23との距離を、第1レーザ41のレーザスポット径の1/3以上とすることによって、パワー密度の高い(1/e以上)レーザ光が接合界面23に照射されることを抑制することができる。即ち、接合界面23に、第1レーザ41のレーザ光の強度が強い領域が照射されることを抑制することができる。これにより、接合不良の原因となる、外装缶2の開口エッジ部24及び/又は封口板3の立ち上がり部37のエッジ部39の溶融を抑制することが可能である。
また、第1レーザ41のレーザスポットの中心71と接合界面23との距離を、第1レーザ41のレーザスポット径の2/3以下とすることによって、パワー密度の高い(1/e以上)レーザ光を封口板3の立ち上がり部37の端面38に照射することができる。これにより、外装缶2と封口板3との接合界面23を効果的に加熱し、接合界面23に付着した電解液80を除去することができる。
上記の通り、第1レーザ41を照射するステップST2において、外装缶2の開口端面22に第1レーザ41を照射する場合、第1レーザ41のレーザスポット径は、外装缶2の開口端面22の幅の1/3以上かつ3/2以下であってもよい。この場合、第1レーザ41のレーザスポットの中心71は、接合界面23から開口端面22の幅方向(X方向)に第1レーザ41のレーザスポット径の1/3以上かつ2/3以下の距離離れていてもよい。
また、第1レーザ41を照射するステップST2において、封口板3の立ち上がり部37の端面38に第1レーザ41を照射してもよい。第1レーザ41のレーザスポット径は、封口板3の立ち上がり部37の端面38の幅の1/3以上かつ3/2以下であってもよい。この場合、第1レーザ41のレーザスポットの中心71は、接合界面23から立ち上がり部37の端面38の幅方向(X方向)にレーザスポット径の1/3以上かつ2/3以下の距離離れていてもよい。
第2レーザ42を照射するステップST3において、第2レーザ42は、外装缶2と封口板3の接合界面23、又は外装缶2の開口端面22と封口板3の立ち上がり部37の端面38とで形成される面の中央部75に照射してもよい。
中央部75とは、外装缶2の開口端面22と封口板3の立ち上がり部37の端面38とで形成される面上において、外装缶2の外壁と封口板3の立ち上がり部37の内壁とから互いに等しい距離にある中央の部分を意味する。言い換えると、外装缶2の開口端面22の幅(X方向の長さ)と封口板3の立ち上がり部37の端面38との幅(X方向の長さ)を合計した全幅の中央に位置する部分を意味する。
外装缶2と封口板3との接合界面23、又は中央部75に第2レーザ42を照射することによって、封口板3および外装缶2が均等に溶融し、良好な溶融部52を形成することができる。これにより、外装缶2と封口板3との良好な溶接が可能となる。
第2レーザ42のレーザスポットの中心72は、外装缶2と封口板3の接合界面23、又は外装缶2の開口端面22と封口板3の立ち上がり部37の端面38とで形成される面の中央部75に位置してもよい。
外装缶2と封口板3の接合界面23上に、レーザ光の焦点をあわせるように第2レーザ42を走査することによって、第2レーザ42の軌道に沿って、溶融部52の最も深い領域が形成される。このため、封口耐圧強度を高く確保することができる。
また、外装缶2と封口板3の厚みが異なる場合、外装缶2の開口端面22の幅と封口板3の端面38の幅を合計した全幅の中央部75上にレーザ光の焦点をあわせつつ、レーザスポット内に接合界面23が含まれるように第2レーザ42を走査する走査する。これにより、外装缶2の開口端面22の幅と封口板3の端面38とを含む全幅を均等に溶融させることができ、良好な溶融部52を形成することができる。
実施の形態1において、第2レーザ42のレーザスポット径は外装缶2の開口端面22の幅と封口板3の立ち上がり部37の端面38の幅の合計より100μm程度大きくしている。このような構成により、第2レーザ42の照射位置のばらつき、外装缶2の外形ばらつきなどを許容し、歩留まり高く外装缶2と封口板3の溶接を行うことができる。
第2レーザ42のレーザスポット径と第1レーザ41のレーザスポット径を変化させる場合、スポット径の大きさの調整は、集光レンズから加工点までのワーキングディスタンスの調整、及び/又は加工機に具備する光学系の光学素子の配置を調整することで、制御することができる。
実施の形態1では、第1レーザ41のパワー密度は、第2レーザ42のパワー密度よりも小さくしている。このような構成により、第1レーザ41による外装缶2の開口エッジ部24及び/又は封口板3のエッジ部39の溶融を抑制することができる。また、第1レーザ41は、第2レーザ42と比べて、1/10倍以上1/2倍以下のパワー密度にすることが好ましい。これにより、外装缶2と封口板3の接合界面23に隙間が発生することを抑制し、歩留まり高く外装缶2と封口板3の溶接を行うことができる。

第2レーザ42と第1レーザ41のパワー密度の調整は、走査速度、スポット径やレーザパワーで制御すればよく、それらの組合せによって制御してもよく、加工部の形状によって最適な制御を行えばよい。
実施の形態1において、第2レーザ42に用いるレーザ光は連続波を照射しており、シーム溶接を行ってもよい。第2レーザ42のパワー密度を1.4kW/mm程度、走査速度は100mm/s程度とする。これにより、第2レーザ42の照射によって形成された溶融部52は、200〜300μm程度の深さまで形成される。
実施の形態1では、第1レーザ41及び第2レーザ42の走査速度は、100mm/s程度としたが、より低速で走査してもよい。走査速度を遅くすることで、レーザ照射部に安定した溶融した金属の流れを形成することができ、安定した溶接が可能となる。走査速度を遅くする場合、レーザ光のパワー密度を低くするなど、適切な溶融が得られる条件に調整すればよい。例えば、溶融部以外への熱の流出が大きくなるため、例えばガスケット33など溶融部以外の温度が上昇するため、ガスケット33などの部材にダメージを与えない条件とすればよい。
また、第1レーザ41及び第2レーザ42の走査速度は、100mm/sより速くてもよい。第1レーザ41及び第2レーザ42のパワー密度を高くし、適切な溶融の得られる条件に調整すればよい。走査速度を速くすることで、レーザ照射部以外への熱の流出を抑制でき、溶融部52以外の温度上昇を防ぐことができる。
溶融部52の深さは、必要な密閉強度によって調整すればよい。密閉強度を高くする場合は、より溶け込み深さを確保すればよく、パワー密度を高くする方法や走査速度を遅くすることで、単位時間当たりの投入パワーを増加することで、深い溶け込み溶融部を形成することができる。
以上のように、円筒形電池1の製造方法では、レーザを用いた外装缶2の開口部21と封口板3の溶接において、第1レーザ41を、外装缶2、又は封口板3に照射している。これにより、外装缶2、又は封口板3を効率良く加熱することによって、外装缶2と封口板3との接合界面23に付着した電解液80を気化させて、除去することができる。
また、円筒形電池1の製造方法によれば、第1レーザ41が外装缶2の開口エッジ部24及び封口板3の立ち上がり部37のエッジ部39に直接照射されないため、溶融による隙間の発生及び封口板3の浮きを抑制することができる。
また、円筒形電池1の製造方法では、第2レーザ42を、外装缶2と封口板3との接合界面23、又は外装缶2の開口端面22と封口板3の立ち上がり部37の端面38との全幅の中央部75に照射している。これにより、外装缶2と封口板3とを良好に溶接することができ、溶接不良の発生を抑制することができる。その結果、外装缶2と封口板3とを適切に密閉し、電池特性を確保することができる。
なお、実施の形態1では、封口板3が立ち上がり部37を有する例について説明したが、これに限定されない。封口板3は、立ち上がり部37を有していなくてもよい。この場合、フランジ31の外縁部が外装缶2の開口部21の内壁に接触することによって、外装缶2に封口板3を嵌合する。これにより、封口板3を簡易な構成にすることができる。
実施の形態1では、第1レーザ41が外装缶2の開口部21の開口端面22、又は封口板3の立ち上がり部37の端面38に照射される例について説明したが、これに限定されない。第1レーザ41は、外装缶2又は封口板3に照射されればよい。第1レーザ41を照射することによって、外装缶2又は封口板3を加熱できればよい。第1レーザ41は、外装缶2の開口部21の外壁に照射されてもよいし、封口板3の立ち上がり部37の内壁に照射されてもよい。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本発明は、リチウム一次電池、リチウム二次電池、ニッケルカドミウム蓄電池、ニッケル水素蓄電池など密閉型電池の製造に適用できる。すなわち、有底筒状に成形した金属製外装缶内に、正極、セパレータおよび負極などからなる電極群および電解液を注液した後に、外装缶の開口部に封口板を封止し、外装缶を密閉する際に本発明を適用可能である。
1 円筒形電池
2 外装缶
3 封口板
20 開口
21 開口部
22 開口端面
23 接合界面(境界)
24 開口エッジ部
25 領域
31 フランジ
32 正極端子
33 ガスケット
34 正極リード
35 電極群
36 電解液
37 立ち上がり部
38 端面
39 エッジ部
41 第1レーザ
42 第2レーザ
52 溶融部
71 第1レーザのレーザスポットの中心
72 第2レーザのレーザスポットの中心
73 中央部
74 中央部
75 中央部
80 電解液
102 外装缶
103 封口板
121 開口部
122 開口端面
123 接合界面(境界)
124 開口エッジ部
137 外縁部
138 端面
139 エッジ部
141 第1レーザ
142 第2レーザ
151 溶融部
152 溶融部
161 隙間
162 溶接不良部
180 電解液

Claims (8)

  1. 電解液を保持する外装缶の開口を封口板によって封口する電池の製造方法であって、
    前記開口が設けられる前記外装缶の開口部の内壁に前記封口板を嵌合するステップ、
    前記外装缶、又は前記封口板に、前記外装缶と前記封口板とが接する境界に付着した電解液を除去するための第1レーザを照射するステップ、
    前記第1レーザによって前記電解液が除去された前記境界を含む領域に、前記外装缶と前記封口板とを溶接するための第2レーザを照射するステップ、
    を含む、電池の製造方法。
  2. 前記封口板は、外縁に形成されると共に前記封口板の上面側に延びる立ち上がり部を有し、
    前記封口板を嵌合するステップは、前記開口が設けられる前記外装缶の開口部の内壁に前記封口板の前記立ち上がり部を嵌合し、
    前記第2レーザを照射するステップは、前記外装缶の開口端面と前記封口板の前記立ち上がり部の端面とに跨がって前記第2レーザを照射する、
    請求項1に記載の電池の製造方法。
  3. 前記第1レーザを照射するステップは、前記外装缶の前記開口端面、又は前記封口板の前記立ち上がり部の前記端面に前記第1レーザを照射することを含む、請求項2に記載の電池の製造方法。
  4. 前記第1レーザを照射するステップは、
    前記外装缶の前記開口端面に前記第1レーザを照射する場合、前記外装缶の前記開口端面の中央部に前記第1レーザを照射すること、および
    前記封口板の前記立ち上がり部の前記端面に第1レーザを照射する場合、前記封口板の前記立ち上がり部の前記端面の中央部に前記第1レーザを照射すること、
    を含む、請求項2又は3に記載の電池の製造方法。
  5. 前記第1レーザを照射するステップにおいて、
    前記外装缶の前記開口端面に前記第1レーザを照射する場合、
    前記第1レーザのレーザスポット径は、前記外装缶の前記開口端面の幅の1/3以上かつ3/2以下であり、
    前記第1レーザのレーザスポットの中心は、前記境界から前記開口端面の幅方向に前記レーザスポット径の1/3以上かつ2/3以下の距離離れている、
    前記封口板の前記立ち上がり部の前記端面に第1レーザを照射する場合、
    前記第1レーザのレーザスポット径は、前記封口板の前記立ち上がり部の前記端面の幅の1/3以上かつ3/2以下であり、
    前記第1レーザのレーザスポットの中心は、前記境界から前記立ち上がり部の前記端面の幅方向に前記レーザスポット径の1/3以上かつ2/3以下の距離離れている、
    請求項2又は3に記載の電池の製造方法。
  6. 前記第2レーザのレーザスポットの中心は、前記境界、又は前記外装缶の前記開口端面と前記封口板の前記立ち上がり部の前記端面とで形成される面の中央部に位置する、請求項2〜5のいずれか一項に記載の電池の製造方法。
  7. 前記第1レーザのパワー密度は、前記第2レーザのパワー密度よりも小さい、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電池の製造方法。
  8. 前記第1レーザの前記パワー密度は、前記第2レーザのパワー密度の1/10倍以上1/2倍以下である、請求項7に記載の電池の製造方法。
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